JPS63174762A - 連続鋳造用移動式鋳型 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、連続鋳造用移動式鋳型に関するものである
。

〔従来の技術〕

無端状に連結した複数個の金属ブロックからなる無端軌
道の支持体によって、あるいは、この支持体と金属ベル
トからなる無端軌道の支持体とによって鋳型空間を構成
した、連続鋳造用移動式鋳型が知られている。

第４図は、このような移動式鋳型を備えた移動鋳型式連
続鋳造機の１例を示す概略説明図である。

第４図において、１は移動鋳型式連続鋳造機。

２は連続鋳造機１の移動式鋳型、３は鋳型２の鋳型空間
２ａを構成する無端軌道の上下の支持体である。支持体
３は無端状に連結した複数個の金属ブロック３ａからな
っておシ、鉛直面内で長手方向に傾斜して、上下に所定
間隔をおいて配置されている。上下の支持体３はそれぞ
れ１対のスプロケット４に掛は廻され、１対のスプロケ
ット４の１方に設けられた図示しない駆動装置によって
回転駆動されるようになっている。上下の支持体３の側
方には、図示しない無端軌道の左右の支持体が近接して
配置されており、上下の支持体３と共に、鉛直面内で長
手方向に傾斜した鋳型空間２ａを構成している。左右の
支持体は上下の支持体３と同様な無端状に連結された複
数個の金属ブロックからなっており、上下の支持体３と
同様、それぞれ１対のスプロケットに掛は廻されて、１
対のスプロケットの１方に設けられた駆動装置によって
回転駆動されるようになっている。上下の支持体３と左
右の支持体とは、鋳型空間２ａを構成する面が鋳型２の
上流側から下流側へ向けて同速度で移動するように、回
転駆動される。

鋳型空間２ａの溶鋼入口端２ｂ内には、夕／デイツ７ユ
５の側壁下部に取付けた溶鋼注入ノズル６の下流側が挿
入されている。タンディツシュ５内の溶鋼７は注入ノズ
ル６を通って鋳型空間２ａ内に注入され、鋳型空間２ａ
内で鋳片８の凝固シェルが形成される。そして、鋳型空
間２ａを構成する上下の支持体３等の移動速度と同速度
で、鋳型空間２ａ内から鋳片８がピンチロール９によっ
て引抜かれ、鋳片８が連続的に鋳造される。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上述した移動式鋳型２による鋳片８の連
続鋳造には、次に述べるような問題があった。即ち、第
５図に示すように、鋳型空間２ａ内においては、支持体
３のブロック３ａの鋳型空間２ａを構成する面３ｂに、
注入された溶鋼７から鋳片８の凝固シェルフａが形成さ
れる。そのとき、注入ノズル６の下流側端面６ａにも、
注入された溶銅７から凝固シェルフｂが形成される。こ
の注入ノズル６の下流側端面６ａの凝固シェルフｂは、
溶鋼７の温度が低い場合や、注入ノズル６の温度が低い
鋳造初期に、形成され易い。いずれにせよ、注入ノズル
６の下流側端面６ａに凝固シェルフｂが形成されると、
この凝固シェルフｂは、ブロック３ａの面３ｂの凝固シ
ェルフａと連結したときに、ブロック３ａの移動に伴な
う凝固シェルフａの移動によシ、注入ノズル６の下流側
端面６ａから引き剥がされる。その結果、ブロック３ａ
の面３ｂの凝固シェルフａの成長が不連続となり、引き
剥がされた凝固シェルフｂが大きいときは、凝固シェル
フｂを起点とした表面欠陥が鋳片８に生じる。鋳片８に
生じた表面欠陥が大きいと、表面欠陥は鋳片８の圧延後
にも残存する。

従って、この発明は、上述の現状に鑑み、表面欠陥のな
い均一な表面性状を有する鋳片を安定して鋳造すること
ができる、連続鋳造用移動式鋳型を提供することを目的
とするものでおる。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明は、無端軌道の支持体によって鋳型空間を構成
した、連続鋳造用移動式鋳型において、前記無端軌道の
支持体のうち、無端状に連結した複数個の金属ブロック
からなる無端軌道の支持体の、前記複数個の金属ブロッ
クの前記鋳型空間を構成する側の面の各々に、前記金属
ブロックの移動方向と直角方向のスリット溝を、前記移
動方向に間隔をおいて複数本設けたことに特徴を有する
ものである。

以下、この発明の連続鋳造用移動式鋳型について詳述す
る。

第１図は、この発明の移動式鋳型の１実施態様の金属ブ
ロックの１部を示す斜視図である。第１図において、１
０は移動式鋳型の鋳型空間を構成する無端軌道の下の支
持体の金属ブロックで、ブロックｌＯは、無端状に複数
個連結されて、第４図に示した従来の鋳型２と同様、無
端軌道の下の支持体を形成している。１１は前記鋳型空
間を構成する無端軌道の右の支持体の金属ブロックで、
ブロックｌｌは、同様に、無端状に複数個連結されて、
無端軌道の右の支持体を形成している。ブロック１０の
上方には、前記鋳型空間を構成する無端軌道の上の支持
体のブロック（図示せず）が配置されており、また、ブ
ロック１１の左方には、前記鋳型空間を構成する無端軌
道の左の支持体のブロック（図示せず）が配置されてい
る。これ等のブロックは、同様に、それぞれ、無端状に
複数個連結されて、無端軌道の上の支持体、左の支持体
を形成している。

この発明においては、このような下の支持体のブロック
１０および右の支持体のブロック１１の、鋳型空間を構
成する側の面１０ａおよびｌｌａに、これ等ブロック１
０および１１の移動方向と直角方向のスリット溝１２を
、前記移動方向に間隔をおいて複数本設ける。同様に、
上の支持体のブロックおよび左の支持体のブロックの、
鋳型空間を構成する側の面に、同様なスリット溝を複数
本設ける。ブロック１０等の鋳型空間を構成する側の面
１０ａ等にスリット溝１２を設けた理由は、鋳型空間内
に注入された溶鋼から、注入ノズルの下流側端面に形成
される凝固シェルを、ブロック１０等の前記面１０ａ等
に確実に固定した状態で形成させるためである。これに
よって、注入ノズルの下流側端面に形成された凝固シェ
ルは、大きく成長する前に、ブロック１０等の移動に伴
ない、注入ノズルの下流側端面から強制的に引き剥がさ
れる。従って、この発明の移動式鋳型によれば、表面欠
陥のない均一な表面性状を有する鋳片を安定して鋳造す
ることが可能となる。

スリット溝１２の幅、深さおよび配設間隔は、鋳造条件
に応じて適宜設定するが、例えば幅は１１μ下、深さは
幅μ下、配設間隔は数語が掲げられる。スリット溝１２
の断面形状は、第２図（ａ）に示すようなＶ字状、同図
（ｂ）に示すようなＵ字状、同図（Ｃ）に示すような矩
形状、同図（ｄ）に示すような鋸歯状等、各種のものが
掲げられる。

以上の実施態様では、各々、無端状に連結した複数個の
ブロックからなる、無端軌道の上下、左右の支持体によ
って鋳型空間を構成した型式の、移動式鋳型の場合につ
いて説明したが、この発明はこれに限られず、複数個の
ブロックからなる無端軌道の支持体と、金属ベルトから
なる無端軌道の支持体とを組合せて、鋳を空間を構成し
た型式の移動式鋳型の場合についても等しく適用できる
。

〔実施例〕

この発明の移動式鋳型および従来の移動式鋳型を用いて
鋳片を連続鋳造し、そのときの鋳片の表面欠陥を調べて
、鋳片入面欠陥発生指数を求めた。

第３図にその結果を示す。

鋳造した鋳片は、炭素０．０５ｗｔ％の普通鋼で、厚さ
５０襲、幅１５０膓のサイズであり、鋳造速度は２０ｍ
１ｍであった。この発明の鋳型および従来の鋳型は、共
に、複数個のブロックからなる無端軌道の上下、左右の
支持体によって鋳型空間を構成した型式の鋳型を用いた
。この発明の鋳型において、上下、左右の支持体のブロ
ックの、鋳型空間を構成する面に設けた直角方向のスリ
ット溝は、先の第２図（ａ）に示すように、Ｖ字状の断
面形状を有するものであり、スリット溝の最大幅は９．
５恥、最大深さは０．２５１１１で、配設ピッチは、本
発明１では５＆、本発明２では２鵡であった。

第３図に示されるように、従来の移動式鋳型では、鋳造
した鋳片の表面欠陥発生指数は約５であったのに対し、
この発明にかかる本発明１および本発明２の移動式鋳型
では、鋳造した鋳片の表面欠陥発生指数は１以下になっ
ておシ、この発明では、上下、左右の支持体のブロック
の、鋳型空間を構成する面に直角方向のスリット溝を設
けているために、表面欠陥の著しく少ない均一な表面性
状を有する鋳片を得られていることが判る。

〔発明の効果〕

この発明の移動式鋳型によれば、表面欠陥のない均一な
表面性状を有する鋳片を安定して鋳造することができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の移動式鋳型の１実施態様の金属ブ
ロックの１部を示す斜視図、第２図（ａ）〜（ｄ）は、
それぞれ、この発明の移動式鋳型の金属ブロックの面に
設けるスリット溝の断面形状を示す断面図、第３図は、
この発明の移動式鋳型および従来の移動式鋳型によって
鋳造した鋳片の宍面欠陥発生指数を示すグラフ、第４図
は、従来の移動式鋳型を備えた移動鋳型式連続鋳造機の
１例を示す概略説明図、第５図は、従来の移動式鋳型内
における凝固シェルの形成の様子を示す説明図である。 図面において、 ２・・・移動式鋳型、　　　２ａ・・・鋳型空間、２ｂ
・・・溶鋼入口端、　　３・・・支持体、３ａｌ１０，
１１・・・金属ブロック、３ｂ、１０ａ、ｌｌ＆・・・
鋳型空間を構成する面、６・・・注入ノズル、 ６ａ・・・注入ノズルの下流側端面、 ７ａ、７ｂ・・・凝固シェル、 １２・・・スリット溝。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 無端軌道の支持体によつて鋳型空間を構成した、連続鋳
   造用移動式鋳型において、 前記無端軌道の支持体のうち、無端状に連結した複数個
   の金属ブロックからなる無端軌道の支持体の、前記複数
   個の金属ブロックの前記鋳型空間を構成する側の面の各
   々に、前記金属ブロックの移動方向と直角方向のスリッ
   ト溝を、前記移動方向に間隔をおいて複数本設けたこと
   を特徴とする、連続鋳造用移動式鋳型。