JPS6326244A - 薄鋳片連続鋳造用固定短辺 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、薄鋳片連続鋳造用鋳型に関するものであり、
特に薄鋳片連続鋳造用固定短辺の構造に関するものであ
る。

（従来の技術） 溶鋼から直接シートバーの如き鋼板を直接鋳造する薄鋳
片連続鋳造機は種々の形式のものがあり、そのうちの代
表的な形式の薄鋳片連続鋳造機を第１図に示す。この薄
鋳片連続鋳造機は、複数個のガイドロール２′を介し、
駆動ロール２により軸回移動する一対の金属ベルト１で
鋳型の長辺面を構成するとともに金属ベルト１の背面に
金属ベルトを冷却・支持するベルト冷却装置が設けられ
てあり、金属ベルト１の側縁近傍には金属ベルトと緊密
に接する一対の固定短辺３で鋳型の短辺面を構成してい
る。

上記薄鋳片連続鋳造機の固定短辺は、注入ノズル４の径
が約１００ｍｍ以上であることを考慮しつつ約５０ｍｍ
以下の薄鋳片５を鋳造するために、上部が広幅で下部に
向うに従って狭くなり、下部で一定幅となる所謂先細り
形状となっており、その構造は、凝固シェルが発達して
鋳片が引抜けなくなることを防止するために、第２図に
示すように固定短辺の上部には熱伝導性の低い耐火物７
が設けられており、固定短辺の下部では凝固を促進する
ために銅等の金属板８′が設けられている。この構造の
固定短辺は、耐火物７が軸回移動する金属ベルトにより
摩耗する問題があった。そのため、特開昭５８−２１８
３６０号公報に記載されている構造の固定短辺、即ち第
３図に示すように耐火物７の側面を金属板８′で覆い、
軸回移動する金属ベルトにより耐火物７が摩耗すること
を防止した固定短辺も使用されている。

（発明が解決しようとする問題点） 前述した固定短辺で、軸回移動する金属ベルトと耐火物
とが直接接触する構造の固定短辺を使用して鋳込みを実
施した場合、金属ベルト面上に形成された凝固シェルが
収縮し、収縮した凝固シェルと固定短辺壁との間に溶鋼
が侵入するという問題があった。このため、鋳造された
鋳片の端部に、第４図に示すような二重肌が生じていた
。

また、前述した固定短辺で、軸回移動する金属ベルトと
接触する耐火物の側壁を金属板で覆った構造の固定短辺
を使用して鋳込みを実施した場合、固定短辺壁に形成し
た凝固シェルが収縮により倒れ込み、倒れ込んだ凝固シ
ェルと固定短辺壁間に溶鋼が侵入して、鋳造された鋳片
の端面には第５図に示すような二重肌が現われていた。

このような二重肌の薄鋳片を熱間圧延すると、コイルの
耳部が破断して圧延が不可能となる。また、コイル耳部
が破断するに至らなくてもコイルの耳部が形状不良とな
り、コイルの端部を約ＩＱｒｏｍ程度切断する必要があ
り、歩留りを低下させる原因となっていた。

本発明は、従来の固定短辺を使用した場合に生じる薄鋳
片の端面の二重肌を防止できる構造の固定短辺を提供す
ることを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、上部が広幅で順次先細り形状の断熱層又は該
形状の断熱層の側面に金属層を設けた断熱層と、断熱層
の下部に冷却板を有する薄鋳片連続鋳造用固定短辺の断
熱層のメニスカス部近傍に金属層又は熱伝導性の良好な
耐火物層を設けることにより前述した問題点を解決した
。

更に、本発明の固定短辺を第６図及び第７図に基づき詳
細に説明する。

第６図に示す構造の固定短辺は、上部が広幅で順次先細
り形状の断熱層７の側面を内部に冷却孔のある銅等の金
属層８′で覆い、断熱層７の下部には一定幅の銅等の金
属板８′を設けである。上記断熱層７のメニスカス近傍
に、熱伝導性の良い耐火物又は金属１０を設ける。熱伝
導性の良い耐火物としては、アルミナ、アルミナグラフ
ァイト、ジルコン、ジルコングラファイト等があり、金
属としては銅等が挙げられ、メニスカス近傍に熱伝導の
良い耐火物層又は金属層１０を設けた断熱層７の下部に
は、凝固シェルを発達させるために一定幅の金属板８′
が設けられている。更に、断熱層７の裏面には金属基板
８が設けられ、その背後にバックアッププレート９が設
けられている。

また、第７図に示す構造の固定短辺は、断熱層７の側部
、即ち金属ベルトに当接する面を金属板が覆っていない
以外は、第６図に示した固定短辺の構造と同じである。

以上説明したように本発明の固定短辺は、メニスカス近
傍に熱伝導性の良い耐火物又は金属を設けであるので、
メニスカス部において短形の凝固シェルが形成され、こ
の凝固シェルにより固定短辺壁と凝固シェルとの間に溶
鋼が侵入することを防止している。上記矩形の凝固シェ
ルが形成された後は、熱伝導の良好な耐火物層又は金属
層の下部が溶融シリカ等の耐火物で構成される断熱層と
なっているために、矩形の凝固シェルの固定短辺側の凝
固シェルは発達せず、金属ベルトにより容易に絞り込め
る。

なお、熱伝導性の良好な耐火物層又は金属層の鋳込み方
向の長さは、矩形の凝固シェルが熱伝導の良好な耐火物
又は金属層を通過直後の凝固シェルの厚みが約２．０ｍ
ｍ以下となるような長さにする。

この凝固シェルの厚みが約２．　Ｑｍｍ以上になると、
この凝固シェルがアンカーとなり凝固シェルを絞り込め
なくなる。

（実施例） 第６図に示す構造の固定短辺で、断熱層として溶融シリ
カを、断熱層の側面に冷却水孔を設けた銅板を、断熱層
のメニスカス近傍にアルミナグラファイト層を、断熱層
の下部には一定幅の銅板を設けた固定短辺を用いて、第
１図に示すベルトキャスターで３Ｑｍｍ厚の薄鋳片を鋳
造した。

比較のため断熱層として溶融シリカを、断熱層の側面に
冷却水孔を設けた銅板を、断熱層の下部に一定幅の銅板
を設けた第３図に示す従来の固定短辺を用いて、第１図
に示　ベルトキャスターで３Ｑｍｍ厚の薄鋳片を鋳造し
た。この結果、従来の固定短辺を使用した場合第５図に
示すような二重状が生じたが、本発明の固定短辺を使用
すると、第８図に示すように鋳片の端部性状は二重状も
なく良好であった。

更に、この鋳片を連続熱間圧延により１．５ｍｍ厚のホ
ットコイルに圧延した結果、コイルの耳割れによる歩留
ロスは、第１表に示すように従来の固定短辺を使用した
場合に比べて大幅に減少した。

第　　１　　表 以上述べた例はベルト式薄鋳片連続鋳造機の場合である
が、一対のロールを使用する薄鋳片連続鋳造機の固定短
辺も本発明の対象とする。

（発明の効果） 以上説明したように本発明によれば、薄鋳片の固定短辺
側の端面には二重状が発生せず、良好な肌の薄鋳片が鋳
造可能となり、薄鋳片を熱間圧延した場合もコイルの耳
割れが発生せず歩留りが向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、ベルト式薄鋳片連続鋳造機の概略図であり、 第２図及び第３図は従来の固定短辺を示す図である。 第４図は第２図に示す固定短辺を用いて鋳造した薄鋳片
を示す図であり、 第５図は第３図に示す固定短辺を用いて鋳造した薄鋳片
を示す図である。 第６図及び第７図は本発明の固定短辺の構造を示す図で
ある。 第８図は本発明の固定短辺を用いて鋳造した薄鋳片の端
部の性状を示す図である。 １・・・金属ベルト　　　　２・・・駆動ロール３・・
・固定短辺　　　　　４・・・注入ノズル５・・・薄鋳
片　　　　　　６・・・鋳片サポートロール７・・・耐
火物　　　　　　訃・・金属基板８′・・・一定幅の金
属板　８′・・・摺動部金属板９・・・バックアッププ
レート

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、上部が広幅で順次先細り形状の断熱層又は該形状の
   断熱層の側面に金属層を設けた断熱層と、断熱層の下部
   に一定幅の冷却板を有する薄鋳片連続鋳造用固定短辺に
   おいて、断熱層のメニスカス部近傍に金属層又は熱伝導
   性の良好な耐火物層を設けたことを特徴とする薄鋳片連
   続鋳造用固定短辺。