JPH01273654A - 金属溶湯の注湯用ノズル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、金属溶湯の注湯用ノズルとくに、広幅薄鋳
片を連続して鋳造する場合に用いて好適な注湯用ノズル
に関するものである。

（従来の技術） 溶鋼から直接シートバーのような薄鋼板を連続的に製造
する連続鋳造機すなわちベルトキャスターとして、種々
の形式のものが開発されている。

第７図ａにその代表例を示す（実開昭５９−７７５４６
号公報）。

図示のベルトキャスターは、所定の距離にわたって溶ｗ
４９や凝固シェル等の鋳造材料を保持するための間隙を
維持しつつ、それぞれ複数個のガイドロール２ａ〜４ａ
、　２ｂ〜４ｂを介して軸回移動する対向配置した一対
の長辺面を支持する金属ベルｔｌａ。

ｌｂと、これら金属ベルＨａ、　ｌｂ相互間にあって各
々側縁近傍で緊密に接している短辺（図示せず）とで４
方を限局して鋳造空間とした構成になっている。ここに
鋳造空間厚みは鋳片厚みに等しく、だいたい２０〜６０
ｍｍ程度である。

ところでこのような、連鋳機に注湯する方法としては、
従来、図示したような方法がとられていた。

すなわちベルトキャスターは、通常の連鋳機に比べて鋳
型上部の開口面積が狭いので、従来の２００〜３００ｍ
ｍ厚鋳片用の連鋳機に使用されている丸ノズルを直接使
用することはできず、かかる丸ノズルを上部ノズル７と
してその下に、ノズル内部の鋳片厚み方向の間隙が下方
に向かい漸次絞られた形状になる下部ノズル８を配置し
、この下部ノズル８を介して注湯するのが一般的であっ
た。

ここに第７図ａに示したヘルドキャスターでは、下部ノ
ズルの外表面をベルトｌａ、　ｌｂに押し当てて注湯し
ているが、このような注湯法には以下に述べるような欠
点があった。

ａ）上部ノズルからの注湯流の均一化を図ることが難し
いため、第７図すに示すように下部ノズルからの吐出流
に偏流が起り、その結果局部的なベルト熱負荷が生じて
、ベルト寿命の低下や鋳片性状の悪化を招く。

ｂ）　広幅鋳片を得ようとした場合、下部ノズルの幅も
広くする必要が生じるが、ノズル幅を広くするとノズル
強度が不足する。

Ｃ）　下部ノズルとヘルドとが密着していることから、
ベルトとノズルの摺動やノズル−ベルト間への湯差しな
どに起因してノズル寿命が縮まる他、鋳片の長辺面に耐
火物ノズルとベルト境界面に起因した欠陥が生じる。

（発明が解決しようとする問題点） この発明で解決しようとする問題点は次のとおりである
。

ｉ）ベルトと下部ノズルの側壁との間に一定の間隔をあ
け、ノズル−ベルト間における凝固シェルの付着を防止
する。

１１）下部ノズルからモールド内への溶鋼の均一流を確
保し、偏流を防止する。

ｉｉｉ　）広幅ノズルとした場合でも、強度不足を解消
する。

（問題点を解決するための手段） この発明の要旨構成は次のとおりである。

鋳片長辺側の鋳型壁面を形成しかつ鋳片と同期して循環
移動する一対の対向配置になる金属ベルトと、これらの
金属ベルト対の両側縁部に挟まれて配置され鋳片短辺側
の鋳型壁面を形成する短辺面側板とで形成される鋳造空
間に金属溶湯を供給するノズルであって、上部ノズルと
下部ノズルより成り、上部ノズル吐出口は、下部ノズル
上部にさし込まれかつ下部ノズルの内部空間の鋳片厚み
方向の間隙がノズル先端に向かうにつれて次第に挟まり
つつ注湯口を形成し、下記の関係式を満足することから
なる金属溶湯の注湯用ノズル。

記 （ｘ−ｙ）／２≧５　（ｍｍ）　　　　−・−−−−−
−−（１）２　（ｍｍ）≦Ｚ　≦１０（ｍｍ）　　　−
−−−−−−（２）Ｉ！、／ｚ≧　９　　　　　　・−
−一−−−−−・−・　（３）８００　（ｍｍ）≧Ｐ≧
１５０（ｍｍ）−−−−−−−−（４）ここでＸ：鋳片
厚み（ｍｍ） ｙ：下部ノズル先端の耐火物肉厚を含 む厚み（ｍｍ） Ｚ：下部ノズル先端の鋳片厚み方向の スリット間隙（ｍｍ） ｉ！、：下部ノズル耐火物の全厚が鋳片厚みＸと等しく
なる位置の下部ノズ ル先端からの距離（ｍｍ） Ｐ：上部ノズル吐出口から下部ノズル 先端までの距離（ｍｍ）。

以下この発明を図面に従い具体的に説明する。

第１図ａ、ｂに、この発明に従う注湯量ノズルを正面お
よび側面で、また第２図にはこの注湯量ノズルを組み込
んだベルトキャスターを斜視面でそれぞれ示し、図中番
号７が上部ノズル、また１０が下部ノズル、そして１１
は短辺である。

上部ノズル７としては、通常の連続鋳造に使用されてい
る円筒ノズルを用いることができ、その底部より溶鋼が
下部ノズル１０へ吐出されるようになっている。また上
部ノズル７は、タンデインシュ１２に連なり、該ノズル
からの注湯量の制御はスライディングノズルやストッパ
ー（図示せず）で実施するしくみになっている。

一方下部ノズル１０は、ノズル内部空間の鋳片厚み方向
の間隙がノズル先端に向うにつれて次第に挟まる構造に
なっており、また注湯口はスリット状となっている。

ところでかかる注湯ノズルを用いる場合において、所期
した目的を達成するためには、該ノズルが以下の条件を
満足することが肝要である。

（１）　　（ｘ−ｙ）　／　２≧５　（ｍｍ）ここでＸ
：鋳片厚み（ｍｍ） ｙ：下部ノズル先端の耐火物肉厚を含む厚み（ｍｍ） 溶鋼とノズルが接触した場合、ノズル側壁外表面とベル
ト間の距離（ｘ−ｙ）　／２が短いと、ノズルに付着し
た凝固シェルとベルトが接触してノズルの破損をきたす
おそれが大きい。しかしながら、（ｘ−ｙ）　／　２が
５ｍｍ以上であれば、そのおそれはないので（ｘ−ｙ）
／２≧５　（ｍｍ）の範囲に限定した。

（２）　　２　（ｍｍ）≦２≦１０（ｍｍ）ここでＺ：
下部ノズル先端の鋳片厚み方向のスリット間隙（ｍｍ） ｚ＜２ｍｍでは、ノズル詰りを起し易く、しかもスルー
プットがかせげない。一方Ｚ＞１０ｍｍでは、上部ノズ
ルからの吐出流を緩和しきれず、ノズル吐出流の偏流を
完全には防止できない。

（３）　　β／２≧９ ここで！：下部ノズル耐火物の全厚が鋳片厚みχと等し
くなる位置の下部ノズル先 端からの距離（ｍｍ） １　／　ｚ　＜　９の場合、下部ノズル内における吐出
流の整流化が充分に行われるとはいえず、下部ノズルか
らの注湯流に偏流が生じるおそれが大きい。

（４）　　８００（ｍｍ）　　≧Ｐ≧１５０　（ｍｍ）
ここでＰ：上部ノズル吐出口から下部ノズル先端までの
距離（ｍｍ） Ｐが１５０ｍｍに満たないと上部ノズルからの吐出流の
影響を緩和しきれず、下部ノズル注湯口で偏流が生じる
おそれが大きく、一方８００ｍｍを超えるとノズル強度
の低下を招くので、Ｐは１５０〜８００ｍｍの範囲とす
る必要がある。

上部した（１）〜（４）の条件を満足させるごとによっ
て所期した目的を達成することができるが、偏流の防止
およびノズル強度の向上を図るには、第３および４図に
示すように、下部ノズル内に、金属溶湯整流用または強
度向上用の突起物１３あるいは断続スリット１４を設け
ることが好ましい。

ここにかかる突起物１３や断続スリット１４は、下部ノ
ズルの高さ方向中間位置Ｐ、や注湯口近傍位置Ｐ２に設
けることが望ましく、ここにＰｌやＰ２の好適位置は次
のとおりである。

０．３　Ｐ≦Ｐ、≦０．８Ｐ Ｏｍｍ≦Ｐ２≦４０　ｍｍ ここでＰ：上部ノズル吐出口から下部ノズル先端までの
距離（ｍｍ） ｐ、、ｐ２：断続スリットまたは突起物の底から下部ノ
ズル先端までの距離（ｍｍ） 上記のような突起物１３や断続スリット１４を設けるこ
とによって整流効果が高まり、下部ノズルからモールド
内へ均一な溶鋼流を供給することができる。

またかような突起物や断続スリットは、ノズルの強度向
上にも寄与し、ノズル寿命の延長にも役立つ。

なお上部ノズルから下部ノズルへの注湯の供給は、第３
，４図に示したような単管の底部に設けた吐出口からに
限られるものではなく、第５図に示すように上部ノズル
の下方側面に設けた吐出口からでも良く、かかる吐出方
式は溶鋼流の均一化に一層有利である。

さらにノズル強度の向上のためには、ノズル材質として
５ｉｓＮ４Ｂ）ＪＩｔ合物を用いることがとりわけ有利
である。

（実施例） 第２図に示したベルトキャスターを用い、表１に示す条
件の下に厚さ：　３０ｍｍ、幅：　６００ｍｍの薄鋳片
を鋳造した。

このとき使用した注湯用ノズルは、以下に述べる３種［
Ｉ　Ａ　−Ｃである。なお下部ノズルの材質はいずれも
溶融シリカである。

Ａ）第７図に示した従来ノズル ・上部ノズル・・・内径４０ｍｍの単管・下部ノズル−
Ｐ　：　３５０ｍｍ　、　１　：　１２０　ｍｍ、　ｘ
　：３０ｍｍ、、ｙ　　：　３０ｍｍ、　ｚ　：　１５
ｍｍ、、ｗ　：　２５０ｍｍＢ）第１図に示した発明ノ
ズル ・上部ノズル・・・内径：　４０ｍｍの単管・下部ノズ
ル−Ｐ　：　４７０ｍｍ　、ｌ　：　２１（ｂｎｍ　、
　ｘ　：３０ｍｍ、　ｙ：　１８ｍｍ、ｚ　：　５ｍｍ
、、ｗ　：　２５０ｍｍＣ）第４図に示した発明ノズル
（下部ノズルの中間および先端近傍に断続スリントを設
けたもの）・上部ノズル・・・内径：　４０ｍｍの単管
・下部ノズル−＝　Ｐ　：　４７０ｍｍ　、　１　：　
２１０ｍｍ　、　ｘ　：３０ｍｍ、、ｙ　：　１８ｍｍ
、　　ｚ　：　５ｍｍ、、ｗ　：　２５０ｍｍ中間位置
スリント・・・ｈ　：　３００ｍｍスリット形状（第６
図参照）・・・ａ：２０ｍｍ、ｂ　：　２０ｍｍＳｃ　
：　３０ｍｍ　（Ｘ　４個）先端近傍スリット・・・Ｐ
ｚ　：　２０ｍｍスリット形状・＝　ａ　：　２０ｍｍ
、　ｂ　：　５ｍｍ、ｃ　＝３０ｍｍ　（Ｘ　４個） 表　　１ 鋳造条件 各ノズルを用いて１６０　ｔｏｎ溶鋼を、それぞれ１２
０ヒート鋳造した。

この時のノズル寿命およびベルト寿命について調べた結
果を比較して表２に示す。

表　　２ ノズル寿命、ベルト寿命の比較 本　ノズル、ベルト寿命は、従来ノズルａ）を１とし、
これに対する相対比較とした。

同表より明らかなように、この発明に従うノズルの使用
により、ノズル寿命およびヘルド寿命とも著しく向上し
ている。

尖旌開叉 実施例１と同一の鋳造条件で、ノズル材質として５４３
Ｎ４−ＢＮ　　混合物（ＢＮ　２０χ）を使用したノズ
ルを適用した。

上部、下部ノズル形状は、前掲ノズルＣ）と全く同じで
あり、以下このノズルをノズルＤ）と称す。

ノズルＤ）を用い、１６０を溶鋼を１２０ヒート鋳造し
たときのノズル寿命をノズルＡ）およびＣ）と比較して
表３に示す。

表３ Ｓｉ３Ｎ４−ＢＮ　　材質を用いた時のノズル寿命Ｓｉ
、＋Ｎ、−ＢＮは溶融シリカ（Ｆｕｓｅｄ　５ｉｌｉｃ
ａ）に対して、曲げ強度が約１５倍であり、そのためノ
ズル寿命がノズルＣ）より更に向上した。

（発明の効果） かくしてこの発明によれば、ベルトキャスターの鋳造空
間に金属溶湯を供給するに当り、注湯ノズル−ベルト間
で湯差しなどを生じることなしに、均一な溶湯流を注湯
することができ、ひいては鋳片性状の悪化を招く不利な
しに、ノズル寿命やベルト寿命を効果的に延長できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明に従う注湯ノズルの好適例の正面図
および側面図、 第２図は、この発明に従う注湯用ノズルを組み込んだベ
ルトキャスターの斜視図、 第３〜５図はそれぞれ、別の好適例の正面図および側面
図、 第６図は、断続スリットのスリット形状を示した図、 第７図ａは、従来の注湯用ノズルを組み込んだベルトキ
ャスターの模式図、同図すは下部ノズルからの吐出流の
偏流状態を模式で示した図である。 １・・・金属ベルト ２、３．４・・・ガイドロール ５・・・水冷バット　　　　６・・・鋳片７・・・上部
ノズル　　　　８・・・下部ノズル９・・・溶ｍ　　　
　　　　　１０・・・下部ノズル１１・・・短辺　　　
　　　　１２・・・タンデイツシュ１３・・・突起物　
　　　　　１４・・・断続ノズル１５・・・中間せき 第２図 第３図 第４図 第５図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、鋳片長辺側の鋳型壁面を形成しかつ鋳片と同期して
   循環移動する一対の対向配置になる金属ベルトと、これ
   らの金属ベルト対の両側縁部に挟まれて配置され鋳片短
   辺側の鋳型壁面を形成する短辺面側板とで形成される鋳
   造空間に金属溶湯を供給するノズルであって、上部ノズ
   ルと下部ノズルより成り、上部ノズル吐出口は、下部ノ
   ズル上部にさし込まれかつ下部ノズルの内部空間の鋳片
   厚み方向の間隙がノズル先端に向かうにつれて次第に挟
   まりつつ注湯口を形成し、下記の関係式を満足すること
   を特徴とする金属溶湯の注湯用ノズル。 記 （ｘ−ｙ）／２≧５（ｍｍ）……………（１）２（ｍｍ
   ）≦ｚ≦１０（ｍｍ）…………（２）ｌ／ｚ≧９………
   …（３） ８００（ｍｍ）≧Ｐ≧１５０（ｍｍ）………（４）ここ
   でｘ：鋳片厚み（ｍｍ） ｙ：下部ノズル先端の耐火物肉厚を含 む厚み（ｍｍ） ２：下部ノズル先端の鋳片厚み方向の スリット間隙（ｍｍ） ｌ：下部ノズル耐火物の全厚が鋳片厚 みｘと等しくなる位置の下部ノズ ル先端からの距離（ｍｍ） Ｐ：上部ノズル吐出口から下部ノズル 先端までの距離（ｍｍ） ２、下部ノズルが、その内部に金属溶湯の整流用または
   強度向上用の断続スリットあるいは突起物をそなえてな
   る請求項１記載のノズル。 ３、上部ノズルが、そのノズル吐出口を側面にそなえて
   なる請求項１または２記載のノズル。 ４、下部ノズルの材質が、Ｓｉ＿３Ｎ＿４−ＢＮ混合物
   である請求項１、２または３記載のノズル。