JPH01117893A - 14−クロロダウノマイシン及びその製造方法 - Google Patents

14−クロロダウノマイシン及びその製造方法

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JPH01117893A
JPH01117893A JP62145339A JP14533987A JPH01117893A JP H01117893 A JPH01117893 A JP H01117893A JP 62145339 A JP62145339 A JP 62145339A JP 14533987 A JP14533987 A JP 14533987A JP H01117893 A JPH01117893 A JP H01117893A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は新規な化合物である14−クロロダウノマイシ
ン又はこれの酸付加塩に関し、またこの化合物の製造法
に関する。本発明の14−クロロダウノマイシンはこれ
自体が抗腫瘍活性をもつ次式で示される化合物であり、
また、この新規化合物は、有用な抗腫瘍剤であるアンス
ラサイクリン系抗生物質のうち、特に次式(A) で示した(2’R)−4’−0−テトラヒドロピラニル
−アドリアマイシンを製造するための重要な合成中間体
である0本発明の方法は、14−クロロダウノマイシン
の効率のよい製造方法を提供するものである。
(従来の技術) 14位にハロ基を導入されたダウノマイシン誘導体とし
ては、14−ブロモ誘導体及び14−ヨード誘導体が知
られており、これらの14−ブロモ又はヨード化合物は
1次式(If) で示したダウノマイシン(以下、DMと略称する)から
、次式 で示したアドリアマイシン及びその誘導体の製造に於け
る重要な合成中間体として用いられている(例えば特公
昭47−46597号公報参照)、上記の式(A)の(
2パR)−4’−0−テトラヒドロピラニル−アドリア
マイシン(以下、 (2’R)−4’−〇−THPAD
Hと略称する)の製造においても、次式(V) で示した14−ブロモダウノマイシンが中間体原料とし
て用いられている(特開昭55−104299号及び特
開昭56−15630号公報)、14−ブロモダウノマ
イシンはDMを直接、臭素と反応させて得られる(例え
ば特公昭47−46597号公報)、また14−ヨード
ダウノマイシン誘導体としては具体的には、次式(■)
す で示した14−ヨード−N−トリフロロアセチルダウノ
マイシンがDMのN−トリフロロアセチル誘導体を、酸
化カルシウムの存在下に沃素と反応させる方法で得られ
ている(例えば特公昭47−46597号)、その他の
14−ハロゲン誘導体としては、抗腫瘍活性を調べる目
的で合成された14−フロロ誘導体が報告されている(
寺島等、1日本化学会 第54春季年会、講演要旨集」
第3分冊、I[[L40)、 L/かしなから14−ク
ロロダウノマイシンはまだ文献に報告されていない。
(発明が解決しようとする問題点) ダウノマイシン(D−M)を原料とする(2’R)−4
’−0−THPADH(弐B)の製造は、テトラヒドロ
ピラニル化の工程で多量の副生成物を生ずるため、従来
の方法では低い収率で達成されているのみである(特開
昭55−104299号及び特開昭56−156300
号)、この製造を収率良くおこなうためには、副生成物
を回収し中間体原料として戻して再利用するプロセスが
必要であるが、上記の式(V)の14−ブロモダウノマ
イシンを中間体とする方法では、14−ブロモダウノマ
イシンが不安定であるため、この化合物の再利用のプロ
セスは確立されていない。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上記の式(A)の(2’R)−4’−0
−THPA開の製造法を改良する研究を行っている過程
において、中間体の14−ブロモ又は14−ヨードダウ
ノマイシンのヨード基やブロモ基より安定性が高く。
またフロロ基のように反応性の低くないクロロ基に着目
して、新規化合物である14−クロロダウノマイシンの
創製に成功し、またこの化合物の効率の良い製造方法を
開発することに成功した。すなわち、本発明者らは、D
Mをオルト蟻酸アルキルエステルの存在下にケタール化
及び臭素化して後記の式゛の式(I%l)で示される1
4−ブロモ−13−ジアルキルケタールダウノマイシン
を生成し、これを酸の水溶液で酸性条件下で加水分解処
理して、式(V)の14−ブロモダウノマイシンの水溶
液を収得する一連の反応を継続的に行い、その後に、こ
の式(V)の化合物の水溶液に金属塩化物、好ましくは
アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩化物を多量に加
えると、式(V)の14−ブロモダウノマイシンの14
−ブロモ基と金属塩化物とのハロゲン交換反応が起り、
14−クロロダウノマイシンの生成とこの生成された化
合物の塩析とが効率よく起こり、14−クロロダウノマ
イシンが簡便な方法で単離されること、またこの化合物
が14−ブロモダウノマイシンに比べて極めて安定であ
ること及び14−クロロダウノマイシンが式(A)の(
2’R)−4’−0−THPADHの合成のためのすぐ
れた合成用中間体であって安定に再回収、再利用できる
ことを見いだした。
また、本発明者らは、このように14−ブロモダウノマ
イシンのハロゲン交換反応と塩析による生成物の単離を
極めて効率よく行って、ダウノマイシンから14−クロ
ロダウノマイシンを高収率で製造できることを知見した
従って、第1の本発明によると、次式(I)で示される
1°4−クロロダウノマイシン及びこれの酸付加塩が提
供される。
更に、第2の本発明によると1次式(n)で示したダウ
ノマイシン又はその酸付加塩を有機溶剤溶液中で次式(
m) CH(OR)、           (III)〔式
中、Rは低級アルキル基である〕のオルト蟻酸アルキル
エステル及び臭素化剤と反応させて次式(rV) 〔式中、Rは前記の意味をもつ〕で示される14−ブロ
モ−13−ジアルキルケタールダウノマイシン又はその
酸付加塩を生成し、次にこの式(IV)の化合物を酸の
水溶液で酸性条件下で加水分解し、この加水分解で生成
された次式(V) で示される14−ブロモダウノマイシンの酸付加塩を含
む含水の反応液に過剰量の固体状の金属塩化物を加えて
溶解して反応させ、式(V)の14−ブロモ化合物の1
4−プロ七基のハロゲン交換反応を行って次式(I) で示される14−クロロダウノマイシンの酸付加塩を生
成させ且つ同時に塩析により式(I)の化合物の酸付加
塩を含水の反応液から沈澱させて採取し。
更に、所望ならば、得られた14−クロロダウノマイシ
ン酸付加塩を弱アルカリ性条件下で処理して遊離塩基の
形の14−クロロダウノマイシンを生成することを特徴
とする、式(,1)の14−クロロダウノマイシン又は
これの酸付加塩の製造法が提供される。
本発明の方法では、yK料の式(II)のDMは遊離塩
基又は酸付加塩(好ましくは塩酸塩)として用いられ、
不活性溶媒中で過剰量の式(m)のオルト蟻酸アルキル
エステル及び臭素等の臭素化剤と反応させる。ここで用
いられる式(m)のオルト蟻酸アルキルエステルとして
は、オルト蟻酸メチル、オルト蟻酸エチルなどのオルト
蟻酸の低級(CZ〜CS)アルキルエステルが挙げられ
る。このようにすると、DMのケタール化と臭素化反応
とが起り。
この反応の反応温度は0〜30℃が、反応時間は30分
〜4時間が望ましい、この反応により得た式(IV)の
14−ブロモ−13−ジアルキルケタールダウノマイシ
ンを不活性溶媒中で酸の水溶液で加水分解処理する。こ
の反応は0〜50℃の反応温度で、1〜48時間行うの
が望ましい、前述の不活性溶媒としては、メタノールや
エタノールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン
類、テトラヒドロフラン、ジオキサンやジメトキシエタ
ンなどのエーテル類が挙げられる。加水分解に用いる酸
としては、塩酸。
臭化水素酸、硫酸、リン酸などの強い鉱酸の外に。
メタンスルホン酸やトルエンスルホン酸などの有機スル
ホン酸類の如き強い有機酸が挙げられる。
かくして得られた14−ブロモダウノマイシン酸付加塩
を含む含水の反応液から、有機溶媒のみを除去したのち
、得られた水溶液に金属の塩化物を固体状で多量に加え
ると、塩析も起り、14−クロロダウノマイシン塩酸塩
が沈澱するから、これを採取、乾燥すると、粉末として
得られる。ここで用いる金属の塩化物としては、リチウ
ム、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属塩化物の
ほかに。
バリウムなどのアルカリ土類金属塩化物が挙げられる。
本発明の好ましい実施態様によると、次の如くすると、
本漬は連続的に且つ簡便に実施できる。
すなわち、式(n)のダウノマイシン又はその酸付加塩
を有機溶剤溶液中で式(II)のオルト蟻酸アルキルエ
ステル及び臭素化剤と反応させて式(IV)の14−ブ
ロモ−13−ジアルキルケタールダウノマイシン又はそ
の酸付加塩を生成し、この式(IV)の化合物を含む反
応液に酸化プロピレンを加えて該反応液中に存在する副
生の臭化水素と反応させ、捕捉して除去し、得られた反
応液から、有機溶剤並びに臭化水素と酸化プロピレンと
の反応生成物を留去して濃縮し、この濃縮液に有機溶剤
を加え、これにより式(IV)の化合物を沈澱させ、こ
の沈澱した式(IV)の化合物を採取し、この化合物を
不活性有機溶剤と酸の水溶液との混合液に溶解し、この
液中で式(IV)の化合物の加水分解を行って式(V)
の化合物を含む反応液を得、この反応液を水非混和性の
有機溶剤で洗滌し、反応液から有機溶剤を除去し、この
洗滌で得られた式(V)の化合物の水溶液に、アルカリ
金属塩化物又はアルカリ土類金属塩化物、好ましくは塩
化ナトリウム又は塩化カリウムの過剰量を固体状で少量
づつ加えて反応させることにより式(V)の化合物の1
4−ブロム基を14−クロロ基と交換するハロゲン交換
反応を行うと共に、塩析も起させて、生成した式(I)
の化合物の塩酸塩を沈澱させるようにして実施すると便
利である。
(発明の効果) 本発明の方法によると、反応操作が連続的に且つ簡便に
行うことができて1式(I)の14−クロロダウノマイ
シンの塩酸塩は式(■)のダウノマイシンの塩酸塩より
73%の収率で容易に得ることができる。かくして得た
14−クロロダウノマイシンを用いると、式(A)の(
2’R)−4’−0−THPADMの製造における副生
成物の回収、再利用のプロセスが効率良く進行し、20
.8%の収率で式(A″)、の(2’R)−4’−0−
T)IPADHを得ことが出来る。14−りCロダウノ
マイシンを用いる方法によれば、従来の方法(特開昭5
5−104299号及び特開昭56−156300号に
記載の方法)による式(A)の化合物の収率6〜9%に
比べて大幅な収率の向上が達成できる。このように、本
発明によると、アドリアマイシンの誘導体、特に(2’
R)−4’−0−THPADHの製造を効率良く行う上
で重要な合成中間体となる14−クロロダウノマイシン
とその製造方法が提供される。
また、本発明になる14−クロロダウノマイシンは次に
示すように種々の実験腫瘍に対し顕著な抗腫瘍性を有す
ることが確かめられた。従って本発明の化合物は抗腫瘍
剤としても用いることができる。
第−」−二人 以下に実施例をあげて本発明を更に詳細に説明する。
ダウノマイシン塩酸塩(4,94g)をメタノール(5
0+afl)とジオキサン(50mfi)の混液に溶解
し、オルト蟻酸メチル(4,4mjl)と臭素(0’、
60mff1)を加えて、10〜15℃で1時間攪はん
した0反応液に酸化プロピレンを加え4℃で30分撹拌
したのち、反応液を1/4量まで濃縮した。この濃縮液
をイソプロピルエーテル(530mM)に性態し、生じ
た14−ブロモ−13−ジアセタールダウノマイシン臭
化水素酸塩の赤色沈澱を遠心分離して集め、イソプロピ
ルエーテル(70d)で更に洗滌した。
この沈澱にアセトン(I85mM)と0.25%臭化水
素酸(I85m11)を加え溶解させ、加水分解のため
2日間室温で撹拌した。この加水分解の反応液にイソプ
ロピルエーテル(210mM)を加え、振どう撹拌した
のち静置し上層を分離し除いた。この操作をさらに2回
繰り返し、得られた14−ブロモダウノマイシン臭化水
素酸塩を含む水溶液を氷冷しつつ、固体の塩化ナトリウ
ム(65g )を小量ずつ加えて反応を行い且つ塩析し
た。生じた14−クロロダウノマイシン塩酸塩の赤色沈
澱を遠心分離して集め。
20%塩化ナトリウム水溶液で洗滌した。沈澱をろ過し
て集め、更に20%塩化ナトリウム水溶液で洗滌したの
ち、乾燥して粗製の14−クロロダウノマイシン塩酸塩
5.0gを得た。
この粗生成物を7%炭酸水素ナトリウム水溶液の235
mflに溶解し、生成した14−クロロダウノマイシン
(遊離塩基)を塩化メチレンの450m1で1回、20
01で3回、更に塩化メチレンとメタノールの混液(6
:1)の210mMで2回抽出した。抽出液を合わせ、
無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、約35m1まで減
圧濃縮した。この濃縮液をイソプロピルエーテルの18
h+jlに滴下し、生じた14−クロロダウノマイシン
(遊離塩基)を濾過して集めた。収量3.65 g 、
融点:174〜176℃(分解点)マススペクトル(F
D): vile 562(M÷1)+この14−クロ
ロダウノマイシン(遊離塩基)の3.6gを塩化メチレ
ンとメタノールの混液(3: l)の50mmに溶解し
、氷冷下にIN−塩化水素−塩化メチレン溶液の6.4
mfiを徐々に加えた。この溶液をイソプロピルエーテ
ル(280膳fi)中に滴下し、生じた沈澱を濾過して
集め、イソプロピルエーテルで洗滌して14−クロロダ
ウノマイシン塩酸塩3.83 g(収率73%)を得た
融 点:166〜167℃ NMR:δppm(D20); 1.35(5’位−メ
チル)、2.60〜2.96(7位−メチレン)、 3
.79(3’位メチン)、3.90(I位−〇−メチル
)、4.28(5’位−メチン)、5.49(I′位−
メチン)、7.33(2位及び3位−メチン)、7.6
0(4位−メチン)。
なお、式(I)の14−クロロダウノマイシンから、抗
腫瘍剤化合物である前記の式(A)の(2’R)−4’
−0−THPADMを製造するには1式(I)の14−
クロロダウノマイシン又はこれの酸付加塩をp−トルエ
ンスルホン酸又は・α−カンファースルホン酸の如き酸
触媒の存在下に有機溶剤中で3,4−ジヒドロ−2H−
ピランとの反応によりテトラヒドロピラニル化し、その
反応液から、生成された次式(■) の(2’R)−14−クロロ−4′−〇−テトラヒドロ
ピラニルーアドリアマイシンを分離、収得し1次いで、
この式(■)の化合物に例えば蟻酸リチウムを反応させ
て(2’R)−14−ホルミル−4′−〇−テトラヒド
ロピラニルアドリアマイシンを生成し、この14−ホル
ミル体を炭酸水素ナトリウム水溶液で加水分解すると。
所期の(2’R)−4’−0−THPADMが得られる
1次に14−クロロダウノマイシンから(2’R)−4
’−0−THPADMの製造例を参考例1として示す。
皇皇五よ (イ)14−クロロダウノマイシンのテトラヒドロピラ
ニル化反応・ 14−クロロダウノマイシン塩酸塩の精製品(3,83
g)を、乾燥したDMF (90mM)に溶解し、3,
4−ジヒドロ−2トビラン(I8mfi)と、α−カン
ファースルホン酸ピリジン塩(2,1g)をこれに加え
て、10℃で撹拌した。
20時間後及び29時間後に、それぞれ3,4−ジヒド
ロ−2H−ピラン(4aQ)とα−カンファースルホン
酸ピリジン塩(0,4g)を加え1合計44時間撹拌し
た6反応液にクロロホルム180+++12と1%重曹
水(I80mffi)を加え、振とう撹゛押して抽出し
た。クロロホルム抽出液を1%重曹水(I80a+Q)
で2回、0.1%重曹水(I80mffi)で2回、さ
らに水(I00mQ)で洗浄した後。
無水硫酸ナトリウム上で脱水した。このクロロホルム溶
液をシリカゲル250gを充填したカラムクロマトグラ
フ′イーにかけ、クロロホルム−メタノール(70: 
1)で展開した。 (2’R)−14−クロロ−4′−
〇−テトラヒドロピラニルダウノマイシンを含む展開液
を集め、濃縮乾固して赤色粉末958Bを得た。また、
(2’5)−14−クロロ−4′−〇−テトラヒドロピ
ラニルダウノマイシン及び9,4′−ジー0−テトラヒ
ドロピラニルダウノマイシンを含む展開液を合わせて濃
縮乾固し、これら副生成物の3.23gを得た。
((I) (2’R)−4’−0−テトラヒドロピラニ
ルアドリアマイシンの製造 前項(イ)で得た(2’R)−14−クロロ−4′−〇
−テトラヒドロピラニルダウノマイシンの200+vg
をジメチルスルホキシド(amりに溶解し、この溶液に
蟻酸リチウム−水和物(204+++g)を加え、室温
で5時間撹拌した0反応液を酢酸エチル(35mjl)
で希釈し、水(35@Q)を加え、振とう撹拌した後、
有機層を分離した。この有機層をさらに水(30@Qづ
つ)で4回洗浄した後、減圧濃縮した。この(2’R)
−14−ホルミル−4′−〇−テトラヒドロピラニルア
ドリアマイシンを含む油状物をテトラヒドロフラン(6
aQ)に溶解し、 0.IM重曹水(2,6Q)をこれ
に加え、室温で3.5時間撹拌して加水分解反応を行っ
た1反応液を塩化メチレン(50+++ff1)で希釈
し、この溶液を水(40vsQづつ)で3回振とうし洗
浄した。この塩化メチレン溶液に、pH3,3の蟻酸−
蟻酸ナトリウムの緩衝液(3(mりを、4回に分けて加
え、加えてはよく振とうして抽出した。水層を集め水酸
化ナトリウム溶液を加えて水溶液をpH7,5に調整し
た後、塩化メチレン(25mll)を4回に分けてこの
水溶液に加えて、振どう抽出した。塩化メチレン抽出液
を合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、濃縮乾
固して、  (2’R)−4’−0−テトラヒドロピラ
ニルアドリアマイシンの粗生成物122mgを得た。こ
の粗生成物を塩化メチレンより結晶化し、さらに塩化メ
チレンより再結晶して、純品として93■gを得た。
融点: 184−186℃(分解を伴う)、〔α〕も’
 + 210゜(c O,2,クロロホルム)。
手続ネ甫正書(自発) 昭和63年 7月15日

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、次式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) で示した14−クロロダウノマイシン及びその酸付加塩
    。 2、次式(II) ▲数式、化学式、表等があります▼(II) で示したダウノマイシン又はその酸付加塩を有機溶剤溶
    液中で次式(III) CH(OR)_3(III) 〔式中、Rは低級アルキル基である〕のオルト蟻酸アル
    キルエステル及び臭素化剤と反応させて次式(IV) ▲数式、化学式、表等があります▼(IV) 〔式中、Rは前記の意味をもつ〕で示される14−ブロ
    モ−13−ジアルキルケタールダウノマイシン又はその
    酸付加塩を生成し、次にこの式(IV)の化合物を酸の水
    溶液で酸性条件下で加水分解し、この加水分解で生成さ
    れた次式(V) ▲数式、化学式、表等があります▼(V) で示される14−ブロモダウノマイシンの酸付加塩を含
    む含水の反応液に過剰量の固体状の金属塩化物を加えて
    溶解して反応させ、式(V)の14−ブロモ化合物の1
    4−ブロモ基のハロゲン交換反応を行って次式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) で示される14−クロロダウノマイシンの酸付加塩を生
    成させ且つ同時に塩析により式( I )の化合物の酸付
    加塩を含水の反応液から沈澱させて採取し、更に、所望
    ならば、得られた14−クロロダウノマイシン酸付加塩
    を弱アルカリ性条件下で処理して遊離塩基の形の14−
    クロロダウノマイシンを生成することを特徴とする式(
    I )の14−クロロダウノマイシン又はこれの酸付加
    塩の製造法。 3、式(II)のダウノマイシン又はその酸付加塩を有機
    溶剤溶液中で式(III)のオルト蟻酸アルキルエステル
    及び臭素化剤と反応させて式(IV)の14−ブロモ−1
    3−ジアルキルケタールダウノマイシン又はその酸付加
    塩を生成し、この式(IV)の化合物を含む反応液に酸化
    プロピレンを加えて該反応液中に存在する副生の臭化水
    素と反応させ、捕捉して除去し、得られた反応液から、
    有機溶剤並びに臭化水素と酸化プロピレンとの反応生成
    物を留去して濃縮し、この濃縮液に有機溶剤を加え、こ
    れにより式(IV)の化合物を沈澱させ、この沈澱した式
    (IV)の化合物を採取し、この化合物を不活性有機溶剤
    と酸の水溶液との混合液に溶解し、この液中で式(IV)
    の化合物の加水分解を行って式(V)の化合物を含む反
    応液を得、この反応液を水非混和性の有機溶剤で洗滌し
    、反応液から有機溶剤を除去し、この洗滌で得られた式
    (V)の化合物の水溶液に、アルカリ金属塩化物又はア
    ルカリ土類金属塩化物、好ましくは塩化ナトリウム又は
    塩化カリウムの過剰量を固体状で少量づつ加えて反応さ
    せることにより式(V)の化合物の14−ブロム基を1
    4−クロロ基と交換するハロゲン交換反応を行うと共に
    、塩析も起させて、生成した式( I )の化合物の塩酸
    塩を沈澱させる特許請求の範囲第2項記載の方法。
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