JPH0111088Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本願は、背受枠の前脚と座受枠の後脚とを左右
位置でＸ状に枢着すると共に、背受枠の起伏角度
を調整出来る様に構成した椅子において、背受枠
の両側に肘掛けを設け、該肘掛けが背受枠の起伏
角度にかかわらず常にほゞ水平状態に保持し得る
ように構成した肘掛付椅子に関するもので、以下
図面とともにその実施例を詳述すると、１は左右
１対の前脚２，２の上端部間を連結杆３により連
結して成る背受枠、４は左右１対の後脚５，５の
前後端部間を連結杆６により連結して成る座受枠
で、前記前脚２，２と前記後脚５，５とをＸ状に
交叉し、この交叉部を夫々枢軸７により枢着する
ことにより背受枠１と座受枠４とが回動自在に連
結されている。８，８は取付アーム９を介して前
記左右の前脚２，２の中間位置に夫々ほゞ水平状
態に取付けられる板状の肘掛けで、前記取付アー
ム９は上面に肘掛け８を固定する平面部の外側縁
に、後端部に枢着部１０を前記平板の後端より突
出するように延設した支持片１１を、またその内
側縁にほゞ水平方向に延び、好ましくは前部がや
や上向きに傾斜する案内孔１２を有した支持片１
３をそれぞれ下方に直角状に折曲した構成から成
り、この様に構成された取付アーム９の枢着部１
０が前記各前脚２，２の中間位置に枢軸１４によ
り取付けられる。１５は前端部寄り位置が前記前
脚２，２における前記取付アーム９の枢軸１４よ
りやや下方位置において枢軸１６により枢着され
た支持アームで、その前端部には前記取付アーム
９の支持片１３に設けた案内孔１２に摺動自在に
係合する係合軸１７が設けられ、またその後端部
には前記後脚５の後部位置に設けられた背受枠１
の起伏角度を調整する公知の起伏角度調整機構１
８の係止片１９に連結されている。２０は左右１
対の支持アーム１５，１５を連結する連結杆、２
１は背部２２と座部２３とを屈曲自在に連結した
クツシヨン部材であり、背部２２の上端部は前記
背受枠１の連結杆３に、また座部２３の前端部は
前記座受枠４の前端連結杆６に夫々固定支持され
ている。

しかして、第２図で示すように背受枠１が起立
方向で保持されている状態から背受枠１を伏倒方
向に傾斜すべく係止片１１を後方に移動して起伏
角度調整機構１８によりその起伏角度を調整する
と、支持アーム１５が枢軸１６を支点として反時
計方向に傾動する。すると支持アーム１５の前端
に設けた係合軸１７が支持アーム１５の傾きに応
じて案内孔１２の前方に移動し取付アーム９は上
向き方向の回動力を受け、その結果第３図で示す
ように、背受枠１が伏倒方向に傾動しても肘掛け
８，８はほゞ水平状態に保持される。

以上のように本願によれば、背部を傾斜するこ
とに伴い座部及び肘掛けが低くなり、しかも肘掛
けは、背部の傾斜角度の如何に不拘、ほぼ水平状
態を保持し、従つて椅子に深く着座した場合でも
足が床面より浮上したり、肘掛上の腕が持上がる
惧れもなく、座り心地のよい安楽な椅子が得られ
ると共に、構造も簡単であるなどの利点を有す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示し、第１図は総体斜視
図、第２図及び第３図はクツシヨン部材を省略し
た状態の拡大側面図、第４図は取付アームの斜視
図である。 図中１は背受枠、２は前脚、３，６は連結杆、
４は座受枠、５は後脚、８は肘掛け、９は取付ア
ーム、１０は枢着部、１２は案内孔、１３は支持
片、１５は支持アーム、１７は係合軸、１８は起
伏角度調整機構、２２は背部、２３は座部であ
る。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 左右に前脚を一体に有する背受枠と、左右に
   後脚を一体に有する座受枠とをＸ状に枢着し、
   かつ、前記背受枠の前記枢着部より上方位置
   に、上面に肘掛けを取付け側縁に前後方向に延
   びる案内孔を有する支持片を設けた取付アーム
   の後部を夫々枢着すると共に、その各枢着部よ
   りやや下方位置に、背受枠の起伏角度調整機構
   に後端が連結された支持アームの前端部近くを
   夫々枢着し、この支持アームの前端を前記取付
   アームの案内孔に夫々摺動自在に係合して肘掛
   けをほぼ水平状となし、前記背受枠と座受枠と
   に背部と座部とを夫々支持せしめて成る肘掛付
   椅子。 (2) 背受枠が、左右一対の前脚上端部を連結して
   成り、かつ、座受枠が、左右一対の後脚の前端
   部及び後端部を夫々連結して成る実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の肘掛付椅子。