JPH01104872A - 防縮性絹織物の製造法 - Google Patents

防縮性絹織物の製造法

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JPH01104872A
JPH01104872A JP62257644A JP25764487A JPH01104872A JP H01104872 A JPH01104872 A JP H01104872A JP 62257644 A JP62257644 A JP 62257644A JP 25764487 A JP25764487 A JP 25764487A JP H01104872 A JPH01104872 A JP H01104872A
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weft
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Kiminori Ishida
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、防縮性の優れた絹織物を得るための、新しい
製造手段の提供に関する。
(従来の技術) 組織物に防縮性を付与するに当って、従来は周知のよう
に樹脂加工手段を用いているのであり、−船釣にはエポ
キシ樹脂、ポリウレタン樹脂等を併用し、これを織物に
浸透被着させることにより、防縮性を持たせているのが
現状である。
(発明が解決しようとする問題点) 上記した従来技術には以下の諸点において、問題点があ
る。即ち樹脂加工済み組織物においても洗濯等によって
3%以上の収縮性が生じることは既知であり、更に例え
ば白生地の絹織物に前記樹脂加工を施したものでは、後
染時において樹脂加工時に生じる加工斑が即染斑となる
問題もあり、また当然の事ながら、前記した防縮加工の
程度を強くすれば、これに伴って生地風合が硬くなる傾
向があるので、余り強い防縮加工を施すことはできない
のであり、このため防縮性がどうしても不充分である上
に、生地に折れ、皺等が発生し易い点においても問題が
ある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、絹織物に対する防縮性付与において生じる前
記の各問題点を解決し、好適な防縮性付与が可能である
とともに、折れ、皺等の発生をも極力抑えた絹織物を提
供しようとするものであって、具体的には、少なぐとも
一部分に嵩高糸と強撚糸とから成る複合糸を用いた組織
物の織成に際し、予じめ経、緯の収縮率を見込んだ規格
により製織し、しかる後、90〜150℃の温度で湿熱
セットを施すことにある。
(作 用) 本発明の上記した技術的手段によれば、従来の絹織物の
ように、その経糸、緯糸の全てを、例えば未精錬あるい
は精錬済みの生糸の平糸等を用いるものと相違し、前記
経、緯糸の少なくとも一部分を、実施例で後述するよう
な構造を持つ嵩高糸と強撚糸とによる複合糸を用い、こ
の複合糸を経糸、緯糸あるいは経、緯糸の各一部として
配設し、更にかかる複合糸の存在する絹織物の織成に当
り、織物となった時の経、緯の収縮率を予じめ見込んだ
幅(緯方向)および長さ(経方向)を大きめの規格に基
づいて製織するとともに、こうして大きめに製織した絹
織物を、90〜150℃の特定温度下で湿熱セットする
ことにより、合糸、撚糸、整経、製織時の各段階に受け
た張力を緩和させるとともに、高温による繊維の膨潤に
より、経糸、緯糸が、特に特定構造の複合糸を少なくと
も一部分に用いることと相まって密着し、これ以上の収
縮が物理的にできにくい状態でセットされるため、経方
向、緯方向における寸法安定性を向上させ、所定の幅、
長さを有するとともに、防縮性を好適に発現でき、更に
は前記複合糸介在による織物の極めて密な状態の維持に
より、皺、折れ等の生じない好ましい組織物の提供が可
能となるものである。
(実施例) 本発明方法の適切な実施例を、第1図(イ)(ロ)乃至
第4図に亘って説示する。
本発明において用いる嵩高糸1とは以下のような各県を
挙げることができる。即ち生糸から成るウーリー加工(
仮撚加工)等の施された糸、編み立て解舒糸として知ら
れているデニットヤーン、コンシュケートヤーン等の捲
縮糸の他、適宜の捲縮性の糸(例えば特公昭5B−39
934号に開示された捲縮絹糸等)を例示でき、更に周
知の膨化加工の施された膨化糸等も例示できる。またか
かる嵩高糸は、例えば紡績糸、フィラメント糸、その他
適宜でよく、更には単糸もしくは双糸以上でも、その他
適宜でもよいことは勿論であり、嵩高性の糸ならば特に
制限はな(自由に使用できるのみならず、これらの各県
は精錬前のものであっても、精錬済みの錬り糸であって
も、また半錬り糸であっても、−向に差支えない。
本発明において用いる強撚糸2とは、通常強撚糸と呼ば
れているものならば適宜でよく、特に制限的意味はない
が、例えばその撚数500/m以上、好ましくは100
0〜4000/m程度のものを一応の目安とすることが
できる。このさい前記撚数の値は、単糸の場合は片撚の
値を、また交撚糸、カバリング糸等双糸以上の場合には
下撚の値を言うのであり、このようにその強撚は単糸の
みに行なうも、双糸以上に行なうも、−向に差支えない
し、また双糸以上の場合はその中の少なくとも1本が強
撚されておればよい。第2図はかかる強撚糸の1例を示
しているが、同図イに示したのは双糸の場合の1例であ
って、図示2500の数値は下撚の撚数、また500の
数値は上撚の撚数を示しており、同図口に示したものは
3本引き揃えの糸および単糸の2M1による多数本撚糸
の1例を示しているが、図において3本引揃えて撚糸し
た糸に付記した480の数値と、単糸に付記した250
0の数値は、何れも下撚の撚数を示しており、その他1
000の数値は中捻、500の数値は上撚の各撚数を示
しており、これらイ、口に示した両糸は、前者は片撚値
2500、後者も下撚値の一方が2500であるため、
共に強撚糸と呼ばれているものである。これら強撚糸2
を用いる理由は、強撚糸の作用により、先に述べた嵩高
糸1Φ伸びを押えるためであり、限定的意味はないが、
一般にはせ蔗の場合は得られる織物の反発力が不足し、
防皺効果が不充分となる傾向にある。
かかる強撚糸2の素材についても適宜でよいが、生糸(
未精錬のものでも、精錬済みの何れでもよい)を、好ま
しい例として挙げる事ができる。
上記した嵩高糸1と強撚糸2とによる本発明の複合糸1
0とは、交撚糸、カバリング糸、コアヤーン、引揃え糸
、混繊糸、混紡糸、その他適宜のものを言い、例えば第
3図イに示すように嵩高糸1と強撚糸2とが撚り合わさ
れた交撚糸3、同図口に示すように嵩高糸1と強撚糸2
とを揃えて成る引揃え糸13、同図ハに示すように嵩高
糸1をカバー糸とし、強撚糸2を芯糸としたカバリング
糸23等を挙げることができ、かかる複合糸10は精錬
前のものが好ましいが、精錬後のものであっても、また
半練り糸であっても、勿論差支えない。
本発明の織物は、以上のような複合糸10を、経糸、緯
糸等にどのように用いることも自由であり、例えば複合
糸10のみから成る織物も、複合糸10を経糸および/
または緯糸に適宜のピッチでもって、通常の糸の中に配
置する織物でもよい。第1図イには、経糸Aとして通常
の糸12、緯糸Bとして通常の糸12と複合糸10とを
交互に用いた1例を示し、また第1図口には同図イで示
す織物の経糸Aとして、通常の糸12に対し1/4ピツ
チで複合糸lOを用いたものを例示しているが、勿論こ
れらは1例に止まることはいうまでもない。
本発明における前記織物の製織に当っては、予じめその
経、緯の収縮率を見込んで、幅(緯方向)、長さ(経方
向)を大きめに規格するものであり、従って製織段階で
は、染色仕上後の商品として市販される織物規格に比し
て、一般に経、緯それぞれ0.5〜20%の収縮を見込
んで大きめに制するのである。この値は勿論、あくまで
一応の目安であり、織物の種類により異なるもので、特
に制限を受けるものではないが、一般には幅(緯)方向
に0.5〜5%、好ましくは1〜3%、長さ(経)方向
に3〜12%、好ましくは3〜10%程度、それぞれ大
きめに制定すればよい。また製織段階では、各県の状態
は先にも述べたように、練り糸を用い、あるいは未精錬
の生糸を用い、あるいはこれらが適宜混じり合ったもの
であろうと、特に制限はない。また織物の織組織につい
ても全く制限はない。
本発明において用いる湿熱セットについては、通常は製
織後に行なうもので、蒸気によるセットでも、熱水によ
るセント等、自由であるが、一般的には熱水によるセッ
トが好ましい。このさいそのセット温度は90〜150
℃とされるのであり、好ましくは100〜130℃であ
る。このさい90℃未満ではセット不充分で所期の効果
に乏しく、また150℃を越えると黄変の生じるおそれ
があって好ましくない。また前記湿熱セット施行に当り
、例えば熱水によるセント時に、必要ならば適宜の助剤
等を添加することは一部に差支えない。湿熱セット時間
については、織物の種類等により効果が生じる範囲を適
宜に定めればよく、特に制限はない。
こうした高温下で湿熱セットを行なうに当っては、織物
をフリー状態としてテンションを極力掛けないようにし
て行なうのが好ましいが、若干のテンションを掛けつつ
、ビーム染色形式のもので行なってもよいし、その他適
宜に行なえばよく、特に制限はない。かかる織物は特に
伸び易いので、セット加工後の乾燥等においては、可及
的張力を掛けないのが好ましく、例えばダラ干し、ルー
プ状無張力干し等を例示できるが、織物の種類等によっ
ては、ある程度の張力に耐えるものもあり、特に制限は
ない。またセット後に行なう整理工程については、皺伸
ばし工程が主として行なわれるが、特に制限はなく、例
えば吸湿後、フェルトカレンダー仕上げが一般的である
が、これも特に制限はなく、ある程度の張力に耐え得る
ものであれば、整理工程は適宜の方法で行えばよい。こ
の際、精錬については、織物の一部もしくは全部に練り
前の生糸を使用している場合は、一般的には湿熱セット
後に常圧方式で行なわれる場合が多いが、特に制限はな
く、またその工程順序や方式についても適宜でよい。ま
た織物に対する染色、捺染等については、整理工程を通
った白生地に対して行なうのが通常であるが、これも特
に制限はなく、どの段階で行なってもよいが、但し生地
の伸びについては先に述べた通り注意する事が望ましい
。また織物に対する糊付けに付いては、製織前に必要に
応じ、周知の糊剤等を用いて施せばよく、例えば嵩高糸
lに施してもよいし、嵩高糸1と強撚糸2とから成る複
合糸10に施してもよく、その他適宜処理でき、特に制
限を受けるものではない。
上記のように織成、加工された本発明による絹織物は、
商品として市販される段階では、25℃×30分におけ
る水に浸漬し、乾燥した際の収縮率が、例えば長さ(経
)方向において3%以内、好ましくは1〜2.5%、幅
(緯)方向において1%以内、好ましくは0〜0.5%
の値を示す防縮制を有するものであり、更に生地風合も
絹織物の特徴を失なうことなく、皺や折れの生じない優
れたものを得ることができたものである。
本発明の前記製造法による絹織物が、好ましい防縮制、
防皺側を発揮する理由を以下に述べる。
即ち本発明においては、嵩高糸1と強撚糸2とから成る
複合糸10を、少なくとも一部分に用いるとともに、予
じめ収縮率を見込んで大きめに織成した織物に対し、高
温の湿熱セットを行なうことにより、好ましくはフリー
状態でテンションを極力少なくして湿熱セットを行なう
ことにより、合糸、撚糸、整経、製織時に受けた張力を
緩和させるとともに、高温による繊維の膨潤により、経
糸、緯糸が前記特定の複合糸を少なくとも一部に用いる
ことの働きと相まって相互に密着し、これ以上の収縮が
物理的にできにくい状態でセットされるため、織物にお
ける経方向、緯方向の寸法安定性が向上され、防縮性が
好適に発現されるとともに、前記複合糸IOの存在によ
る織物全体の密な状態が高度に維持され、これにより防
皺性も好適に発現されるものである。
次に本発明の好ましい1.2の具体的実施例に  。
ついて述べるが、本発明は以下に示した例に制限される
ものでなく、適宜の各実施態様をとることができるのは
勿論である。
(実施例1) 精錬済みの捲縮性を有する生糸27中×4本に600回
/mのS撚りを施し、これに低温セントにより撚止め加
工を施したものを嵩高糸1として用いる。かかる捲縮糸
には糊剤が付着しているため、この状態では捲縮性を発
揮せず、前記糊剤を除去することにより好適な捲縮性が
発揮されるのであり、かつ同糊剤は、通常後記する本発
明の湿熱セット時に容易に除去されるものである。
一方、精錬前の通常の生糸27中×1本に2500回/
mのS撚りによる片撚を施した強撚糸2を製作し、前記
した嵩高糸1(前記捲縮糸)と前記強撚糸2とを引揃え
て第4図に示す構造の引揃え糸13を形成し、更に同引
揃え糸13同志に350回/mのZ撚りを施し交撚糸3
を得、これを複合糸10として用いる。前記複合糸lO
と通常の精錬前の生糸による平糸12を用い、先に説示
した第1図イで示すように製織する。このさい製織時の
規格は、目標値に対し長さ(経)方向に10%、幅(緯
)方向に3%大きく定めたものである。製織された絹織
物を120″Cの熱水中に60分浸漬して湿熱セットを
施した。次いで蛋白分解酵素による酵素精錬を60°C
で4時間施行し、可及的テンションの掛からない状態下
でループ乾燥を行なった後、続いて噴霧状による吸湿を
施してフェルトカレンダーにより仕上処理を行−″ な
った。かくして得られた絹織物(白生地)は、25°C
×30分間の水浴中に浸漬したさいの収縮率は、経方向
には1.5%、緯方向には0.5%であった。このよう
な白生地は、更に必要ならば染色、捺染等が施され、所
要の絹織物として市販されることになるが、前記染色、
捺染等の加工処理が施行された後であっても、前記した
収縮値はほとんど変らないことが確認されたものである
(実施例2) 前記実施例1により製織した織物を、高圧セット機によ
り 120°Cで60分間、蒸気により湿熱セットを施
した後、実施例1と同様の各処理工程を経ることにより
、絹織物(白生地)を得た。
かくして得られた絹織物において、25°C×30分の
水浴中に浸漬したさいの収縮率は、経方向には0.5〜
1%、緯方向には0%の値を示し、きわめて好ましい防
縮性が得られたのである。
(発明の効果) 本発明によれば、従来の樹脂加工によって防縮性の付与
される絹織物に対し、次の点において優れた特長と利点
を持つものである。即ち嵩高糸1と強撚糸2とによる複
合糸IOを、少なくとも一部分に用いるとともに、予想
収縮率よりも大きめに製織して、これを高温の湿熱セッ
トに付す手段によるため、その防縮性において実施例に
示すように従来よりも著しく優れるとともに、染色斑を
生じたり、また皺や折れを生じるおそれな(、嵩高であ
るとともに絹織物特有の生地風合を損なうことなく、柔
軟性を失うことがないのであり、従来の樹脂加工品にお
いて見られる生地の硬化という欠点もなく、しかもその
製造法はきわめて簡単で実施化も容易であり、防縮性、
防皺性に優れた組織物を提供できるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)(ロ)は本発明による絹織物実施1例の平
面図、第2図(イ)(ロ)は同強撚糸実施1例の構造説
明図、第3図(イ)(ロ)(ハ)は同複合糸各実施例の
側面図、第4図は同実施例1に用いる複合糸構造の説明
図である。 1・・・嵩高糸、2・・・強撚糸、10,3.13.2
3・・・複合糸、12・・・生糸平糸。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも一部分に嵩高糸と強撚糸とから成る複
    合糸を用いた絹織物の織成に際し、予じめ経、緯の収縮
    率を見込んだ規格により製織し、しかる後、90〜15
    0℃の温度で湿熱セットを施すことを特徴とする防縮性
    絹織物の製造法。
JP62257644A 1987-10-13 1987-10-13 防縮性絹織物の製造法 Expired - Lifetime JPH0633551B2 (ja)

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