JPH01101612A - 磁場射出成形機の着磁方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、磁場射出成形機の着磁方法に間する。

［従来の技術］ 一般に、異方性樹脂磁石を製造するための磁場射出成形
機においては、金型の内部又は外部等、金型近傍に設け
られた磁場発生コイルに所定向きの直流電流を流してキ
ャビティ内に磁場を発生させた状態で異方性磁性材料を
混入した溶融樹脂を金型キャビティ内に注入し、磁性材
料を磁場方向に配向させる所謂着磁を行なった後そのま
ま冷却固化させて成形品を成形している０通常、このよ
うにして得られた成形品の配向率は、８０％程度といわ
れ、これをわずかでも向上させることができれば、成形
品の磁力の向上にもつながるので、その意味は、非常に
大きいものがある。

従来、この配向率を高める技術として、「実開昭６ｌ−
３５８１４Ｊに記載されている如き「予備磁化装置」が
提供されている。

この子ｒｓｌｉｉ化装置は、磁場射出成形機に用いられ
る加熱シリンダの周囲に予備磁化コイルを設置したもの
であり、これにより、射出成形前の溶融状態にある樹脂
に混入された磁性材料を予備的に磁化して射出するよう
にしたものである。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、この予備磁化装置を用いる場合は、通常
の磁場発生コイル等の他、別途、予備磁化コイル、電源
及び制御回路等を必要とし、装置全体にコストアップ、
大型化の要因となる問題がある。また、通常の成形機に
おいて、可避化シリンダ内で予備磁化すると、磁化され
た磁粉が回連化シリンダの内周面、あるいは、可避化ス
クリューの外周面に付着してしまうため、これらの材料
を非磁性材によって形成する必要があり、特別仕様のも
のにしなければならない欠点があった。

そこで、本発明の目的は、上記の問題等に鑑み、通常の
磁場射出成形機の構成を変更することなく、成形品の配
向率を高めた磁場射出成形機の着磁方法を提供すること
である。

［問題点を解決するための手段］ 本発明によれば、磁性材料を混合した溶融樹脂に異方性
を与える方法において、磁場射出成形用の金型のキャビ
ティ内に射出された前記溶融樹脂に混入した磁性材料を
磁気的に撹拌して均一に分散させる予備硬化工程と、該
分散された磁性材料に直流磁界を作用させて着磁する工
程と、着磁後冷却して固化した成形品を離する前に消磁
する工程とを有することを特徴とする磁場射出成形機の
着磁方法が得られる。

また、本発明によれば、前記予備硬化工程、着磁工程及
び消磁工程を、一つの磁場発生コイルで行うことを特徴
とする磁場射出成形機の着磁方法が得られる。

［作　用］ 通常、異方性樹脂磁石の配向率は、１００％にはならな
いが、その理由は、主として、磁性材料の粒子の大きさ
が不揃いな為に外部磁界や外部応力のわずかな変動によ
って磁区が変動し、不安定になるためと推察される。

従って配向させる前に出来るがぎり磁性材料の粒子の大
きさを揃え、微細な単一磁区の状態で磁界を作用させれ
ば配向率は向上することになる。

その為には、樹脂に混入された磁性材料が加熱されて分
子間結合が弱い状態で（磁気的に）撹拌し、大きい粒子
を分離して出来る限り単一磁区の状態にした後、所定の
強磁界を印加する方法を用いれば良い。

このために、本発明では、金型キャビティ内に磁性材料
を混入した樹脂を注入し、まず、金型キャビティ内に予
備磁界を作用させ、その後、所定の向きに直流強磁界を
作用させるようにしたから、磁性材料は磁気的分散を行
なった後磁化される。

しかも、前記予備磁界の生成には、従来の着磁・消磁に
用いる磁場発生コイル等を使用することができる。

［実施例］ 以下、本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。

第１図を参照すると、ここでは本発明を適用する磁場射
出成形機を示している。同図において固定盤１０には、
磁場発生コイル１１及び固定金型１２が取り付けられて
おり、可動盤１３にも、磁場発生コイル１４及び可動金
型１５が取り付けられている。固定金型１２及び可動金
型１５（以下金型１２及び１５とする）の合わせ面には
、キャビティ１６が形成されている。可動盤１３は型締
装置１８によって水平方向に移動可能であり、固定盤１
０側には前記キャビティ１６内に磁性材料が混入された
溶融樹脂を射出可能な射出装置１９が設置されている。

尚、型締袋ｒ！ｌ１８は、シリンダによる直圧方式、或
いはトグル方式等、任意の方式を選択できる。また、磁
場発生コイル１１及び１４には、励磁電流供給部２０か
ら後述の様に所定の電流が供給できるようになっており
、これにより、磁場射出成形機用着磁・脱磁装置が形成
されている。

第２図には、この励磁電流供給部２０の構成を示してい
る。励磁電流供給部２０は、交流電源２１と直流電源２
２とを有し、両型源からの出力電流は、加算器２３で加
算されて磁場発生コイル１１及び１４に導かれる。また
、両型源の出力電流は、演算器２４を内蔵している交流
電流設定器２５及び直流電流設定器２６によりそれぞれ
設定された値になる様に制御される。更に、交流電源２
１には電流振幅及び角周波数設定器２７が接続されてお
り、該設定器２７に各々設定された値を出力す４ように
制御されている。尚、交流電源２１は図示を省略した振
幅の増加／減衰設定器を有し、同じく図示を省略したス
ィッチ０Ｎ１０ＦＦ操作により、交流出力電流を時間と
共に増加／減衰できるようになっている。磁場発生コイ
ル１１及び１４に供給される電流は、電流検出器２８に
より検出されて、前記演算器２４にフィードバックされ
、前記直流及び交流電流設定器２５及び２６の設定値と
常に比較されている。また、励磁電流供給装置２０はタ
イマ３０を備えた汎用のマイクロコンピュータ３１を有
し、射出成形機の各工程の進捗に応じて前記両型源２１
及び２２）並びに演算器２４を制御している。

次に、上記磁場射出成形機を用いて、本実施例に係る着
磁方法を説明する。

まず、型締装ｖ！！１８を作動させて金型１２及び１５
を型締めし、キャビティ１６を形成させる。

次に、射出装置１９から前記キャビティ１６内に磁性材
料を混入した溶融樹脂の注入を開始する。

この時、同時にマイクロコンピュータ３１からの指令で
励磁を流供給部２０は磁場発生コイル１１及び１４に電
流を供給し前記キャビティ内に磁場を発生させる。この
磁場の発生タイミングは第３図に示すとおりであり、タ
イマ３０が０〜Ｔ１をカウントするまでは、所謂磁気撹
拌を行なうために予（ｉ［界を作用させる予備磁化工程
、タイマ３０がＴ、〜Ｔ２をカウントするまで、所定の
向きの直流強磁界を作用させてキャビティ１６内に注入
した磁性材料を磁場方向に配向させる着磁工程とし、各
工程に応じた電流が励磁電流供給部２０で作られている
。予備磁界としては、第３図（ａ）に示すように、着磁
工程に用いられる直流磁界と逆極性を有する直流磁界、
同（ｂ）に示す交流磁界、同（Ｃ）に示す交流増加磁界
、同（ｄ）に示す交流減衰磁界が有効であり、これは成
形品の種類に応じて任意に選択する。これらの予備磁界
及び直流強磁界を生じさせるための励磁型供給部２０の
動作を概説すると、まず、第３図（ａ）の場合は交流電
源２１を遮断し、直流電源２２から例えば負の一定電流
が出力されるように制御される。同（ｂ）〜（ｄ）の場
合は直流電源２２を遮断し、かつ、（ｂ）では一定振幅
と所定の角周波数（設定値以下同じ）の電流を出力する
。また、（Ｃ）では時間と共に増加する振幅と所定の角
周波数の電流を出力する。更に、（ｄ）では時間と共に
減衰する振幅と所定の角周波数の電流が出力されるよう
に制御される。これらの各電流はタイマ３０がＴ、をカ
ウントするまで供給される。そして、タイマ３０がＴ１
でタイムアツプすると、次は直流電流２２のみが作動し
、タイマ３０がＴ２をカウントするまで正の一定電流が
出力される。Ｔ２でタイムアツプすると直流電源２２は
作動を停止し、電流供給が停止される。上記各工程を経
て着磁は終了し、キャビティ１６内に注入された磁性材
料は磁場方向に配向されることになるが、着磁終了後、
型開し、離型する前に消磁を行ない成形品の磁力を消し
金型からの離型を容易にする。この消磁方法としては、
励磁電流供給部２０より、例えば第３図（ａ）〜（ｄ）
に示すような交流消磁減衰磁界を生じさせる電流を磁場
発生コイル１１及び１４に供給する。

この様に、本実施例では磁性材料の着磁前に予備磁界を
作用させるようにしたから材料粒子間結合が弱い状態で
磁気的に撹拌し単一磁区の状態にした後、所定の直流強
磁界を作用させ、配向率を向上させることができる。ま
た、既存の磁場発生コイル１１．１４を用いて予備磁界
を作用させる工程、強励磁する工程及び消磁する工程の
一連の着磁・脱磁工程を全て行なうようにしたから、従
来の磁場射出成形機の射出装置の仕様を変更したり、予
備磁化コイル等の別口路の付加を必要とせずに、配向率
を高める磁場射出成形機を実現できる。

［効　果］ 以上の説明のとおり、本発明によれば、通常の磁場射出
成形機の構成を変更することなく、成形品の配向率を高
めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本実施例が適用される磁場射出成形機の概略
図、第２図は、本実施例に使用される励磁電流供給部の
構成、第３図は、本実施例における着磁方法の各工程を
それぞれ示している。 図中、 １０：固定盤、１２：固定金型、１１，１４：磁場発生
コイル、１３：可動盤、１５：可動金型、１６：−Ｉｒ
キャビィ、１８：型締装置、１９：射出装置、２０：励
磁電流供給部、２に交流電源、２２：直流電源、２３：
加算器、２４：演算器、２７：振幅・角周波数設定器、
３０：タイマ、３１：マイクロコンピュータ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）磁性材料を混合した溶融樹脂に異方性を与える方法
   において、磁場射出成形用金型のキャビティ内に射出さ
   れた前記溶融樹脂内に混入した磁性材料を磁気的に撹拌
   して均一に分散させる予備硬化工程と、該分散された磁
   性材料に直流磁界を作用させて着磁する工程と、着磁後
   冷却して固化した成形品を離型する前に消磁する工程と
   を有することを特徴とする磁場射出成形機の着磁方法。 ２）特許請求の範囲第１項記載の着磁方法において、前
   記予備硬化工程、着磁工程及び消磁工程を、一つの磁場
   発生コイルで行うことを特徴とする磁場射出成形機の着
   磁方法。