JP7846684B2 - 整合したバリスタを含むバリスタ・アレイ - Google Patents

整合したバリスタを含むバリスタ・アレイ

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Description

関連する出願の相互参照
[0001] 本願は、出願日が2021年3月11日である米国仮特許出願シリアル番号63/159514を出願したことの利益を主張するものであり、その出願の全体をこの参照により本願に組み込んだものとする。
発明の背景
[0002] ここでの主題事項は、一般に、回路板へ取り付けられるように改良された電子コンポーネントに関し、より具体的には、バリスタ・アレイに関する。
[0003] バリスタ・アレイなどのような多層セラミック・デバイスは、典型的には、複数の積層誘電体電極層(stacked dielectric-electrode layers)を用いて構成される。製造中に、それらの層は、多くの場合、押されて垂直的に積層された構造に形成される。多層セラミック・デバイスは、1つのアレイに単一のコンポーネントまたは複数のコンポーネントを含むことができる。
[0004] バリスタは、電圧依存の非線形型の抵抗器であり、サージ吸収用の電極、アレスタ、および電圧安定器として用いられている。バリスタは、例えば、感受性の高い電気コンポーネントと並列に接続することができる。バリスタの非線形抵抗応答は、クランプ電圧として知られているパラメータにより特徴付けされることが多い。バリスタのクランプ電圧より小さい印加電圧に関して、バリスタは、一般には、非常に高い抵抗を有し、従って、開回路と似たような動作をする。しかし、バリスタが、そのクランプ電圧より大きい電圧にさらされると、その抵抗は低減されて、バリスタは短絡に似たような形で動作して、電流が多く流れることを許容する。この非線形応答は、電流サージを迂回させるため、および/または電圧スパイクにより高感受性の電気コンポーネントが損傷することを避けるために、用いることができる。
[0005] 幾つかの応用は、密接に整合した特徴、例えば、キャパシタンスなどのような特徴を有する2以上のバリスタから、利益を得ることができる。しかし、個別のバリスタは、一般に、十分に似た特徴を有していない。
[0006] 本開示の1つの実施形態によると、バリスタ・アレイは、縦方向に垂直であるZ方向に積層された複数の誘電体層を含むモノリシック・ボディを、含むことができる。モノリシック・ボディは、第1端部と、第1端部から縦方向において離れている第2端部とを有することができる。第1バリスタは、モノリシック・ボディにおいて形成されることができる。第1バリスタは、モノリシック・ボディの第1端部にある第1外部端子と、第1外部端子と接続される第1の複数の電極と、モノリシック・ボディの第2端部にある第2外部端子と、第2外部端子と接続される第2の複数の電極とを、含むことができる。第2の複数の電極は、第1の複数の電極とインターリーブした形にすることができ、また、オーバーラップ・エリアで第1の複数の電極とオーバーラップすることができ、このオーバーラップ・エリアは、第1の複数の電極と第2の複数の電極との間での相対的なミスアライメントが閾値より小さい場合は、そのミスアライメントに関して非感受性である。第2バリスタは、モノリシック・ボディにおいて形成されることができる。第2バリスタは、第1バリスタとは別のものとすることができ、モノリシック・ボディの第1端部にある第1外部端子と、モノリシック・ボディの第2端部にある第2外部端子とを、含むことができる。
[0007] 本開示の別の1つの実施形態によると、バリスタ・アレイは、縦方向に対して垂直であるZ方向に積層された複数の誘電体層を含むモノリシック・ボディを、含むことができる。モノリシック・ボディは、第1端部と、第1端部から縦方向において離れている第2端部とを、有することができる。第1バリスタは、モノリシック・ボディにおいて形成されることができ、第2バリスタは、モノリシック・ボディにおいて形成されることができ、第1バリスタとは別のものとすることができる。第1バリスタは、モノリシック・ボディの第1端部にある第1外部端子と、第1外部端子と接続される第1の複数の活性電極と、モノリシック・ボディの第2端部にある第2外部端子と、第2外部端子と接続される第2の複数の活性電極とを、含むことができる。第2の複数の活性電極のそれぞれの活性電極は、第1の複数の活性電極のそれぞれの活性電極と同一面にあるようにすることができる。複数の浮遊電極は、第1オーバーラップ・エリアに沿って第1の複数の活性電極とオーバーラップすることができ、第1オーバーラップ・エリアは、第1の複数の活性電極と複数の浮遊電極との間での相対的なミスアライメントに関して非感受性である。浮遊電極は、第2オーバーラップ・エリアに沿って第2の複数の活性電極とオーバーラップすることができ、第2オーバーラップ・エリアは、第2の複数の活性電極と複数の浮遊電極との間での、閾値より小さい相対的なミスアライメントに関して、非感受性である。
[0008] 本開示の別の1つの実施形態によると、バリスタ・アレイは、縦方向に対して垂直であるZ方向に積層された複数の誘電体層を含むモノリシック・ボディを、含むことができる。モノリシック・ボディは、第1端部と、第1端部から縦方向において離れている第2端部とを、有することができる。第1バリスタは、モノリシック・ボディにおいて形成されることができる。第1バリスタは、モノリシック・ボディの第1端部にある第1外部端子およびモノリシック・ボディの第2端部にある第2外部端子と、第1外部端子と接続される第1の複数の電極と、第2外部端子と接続される第2の複数の電極とを、含むことができる。第1バリスタの第2の複数の電極は、第1バリスタの第1の複数の電極とインターリーブした形にすることができ、また、第1オーバーラップ・エリアで第1バリスタの第1の複数の電極とオーバーラップすることができる。第2バリスタは、モノリシック・ボディにおいて形成されることができる。第2バリスタは、第1バリスタとは別のものとすることができ、モノリシック・ボディの第1端部にある第1外部端子と、モノリシック・ボディの第2端部にある第2外部端子とを、含むことができる。第1の複数の電極は、第1外部端子と接続することができる。第2の複数の電極は、第2外部端子と接続することができる。第2バリスタの第2の複数の電極は、第2オーバーラップ・エリアで第2バリスタの第1の複数の電極とオーバーラップする。第2オーバーラップ・エリアに対する第1オーバーラップ・エリアの比は0.9から1.1の範囲であり得る。
[0009] ここでの主題事項について、完全であり実施を可能とする開示が明細書に記載されており、その開示は、主題事項の最適な態様を含むものであり、当業者に向けたものであり、明細書では添付の図面を参照している。
図1Aは、本開示の特徴に従ったバリスタ・アレイの簡素化したトップダウン・ビューである。 図1Bは、図1AのA-A断面に沿った図1Aのバリスタ・アレイの側面図である。 図1Cは、図1Aおよび図1Bのバリスタ・アレイの第1層を示す。 図1Dは、図1Aおよび図1Bのバリスタ・アレイの第2層を示す。 図2Aは、本開示の特徴に従ったバリスタ・アレイの簡素化したトップダウン・ビューを示す。 図2Bは、図2AのA-A断面に沿った図2Aのバリスタ・アレイの側面図である。 図3は、本開示の特徴に従ったバリスタ・アレイの別の例としての実施形態を示す。 図4は、本開示の特徴に従ったバリスタ・アレイを形成する方法のフローチャートである。 図5は、ANSI規格C62.1に従ってバリスタをテストするための電流波を示す。 図6は、本開示の特徴に従ったバリスタの電圧応答曲線を示す。
[0020] この明細書および添付の図面を通じて反復して使用している参照符号は、ここでの主題事項における同一又は類似の特徴や電極やステップを表すことを意図している。
好適な実施形態の詳細な説明
[0021] 本開示が、単なる例としての実施形態の説明であること、およびここでの主題事項の広い特徴を限定することを意図しておらず、それらの広い特徴が例示の構成において実現されることを、当業者は理解するであろう。
[0022] 一般に、本開示は、2以上のバリスタを有するバリスタ・アレイに関する。それらのバリスタは、密接に整合した電気的な性能の特徴、例えば、キャパシタンス、挿入損失などのような特徴を有し得る。製造中、多層セラミック・コンポーネントの様々な層の間での僅かなミスアライメントが、電極間でのオーバーラップ・エリアのサイズの僅かな変化を生じさせ得る。しかし、本開示の特徴に従ったバリスタ・アレイは、アライメント非感受性(alignment-insensitive)のオーバーラップ・エリアを有する2以上のバリスタを提供することができる。その結果として、バリスタ・アレイは、バリスタ・アレイの製造中に生じ得る様々な層の小さいミスアライメントにもかかわらず、互いに密接に整合した複数のキャパシタンス値および/または複数の他の電気的性能特徴を表すことができる。
[0023] 例えば、バリスタ・アレイは、第1オーバーラップ・エリアに沿ってオーバーラップするオーバーラップ電極を有する第1バリスタと、第2オーバーラップ・エリアに沿ってオーバーラップするオーバーラップ電極を有する第2バリスタとを、含むことができる。第2オーバーラップ・エリアに対する第1オーバーラップ・エリアの比は、約0.9から約1.1、幾つかの実施形態では約0.92から約1.08、幾つかの実施形態では約0.94から約1.06、幾つかの実施形態では約0.96から約1.04、また、幾つかの実施形態では約0.98から約1.02の範囲とすることができる。しかし、代替の実施形態では、第2オーバーラップ・エリアに対する第1オーバーラップ・エリアの比は、設計上の考慮において望まれる任意の適切な数とすることができる。
[0024] 例えば、バリスタ・アレイのバリスタは、適切な幾何学的構成を有する複数の電極を含むことができ、それらの個々のオーバーラップ・エリアが、様々な層の間での小さいミスアライメントに対して非感受性であるようにする。換言すると、小さいミスアライメントは、第1オーバーラップ・エリアおよび第2オーバーラップ・エリアの絶対サイズに対して、および/または第1オーバーラップ・エリアと第2オーバーラップ・エリアとの比に対して、影響が僅かであるか又は影響が無いものとすることができる。その結果として、バリスタ・アレイは、密接に制御されたオーバーラップ・エリアを有する複数の個別のバリスタを含むことができ、これは、非常に密接に整合した性能特徴を提供することができる。
[0025] 本開示の特徴に従ったバリスタ・アレイは、Z方向に積層された複数の誘電体層を含むモノリシック・ボディを、含むことができる。バリスタ・アレイは、モノリシック・ボディにおいて形成された第1バリスタを含むことができる。第1バリスタは、モノリシック・ボディの第1端部に、第1外部端子を含むことができる。第1バリスタは、第1外部端子と接続される第1の複数の電極を含むことができる。第1バリスタは、モノリシック・ボディの第2端部に、第2外部端子を含むことができる。第1バリスタは、第2外部端子と接続される第2の複数の電極を含むことができる。第2の複数の電極は、第1の複数の電極とインターリーブした形にすることができ、また、オーバーラップ・エリアで第1の複数の電極とオーバーラップすることができ、このオーバーラップ・エリアは、第1の複数の電極と第2の複数の電極との間での相対的なミスアライメントが閾値より小さい場合は、そのミスアライメントに関して非感受性である。
[0026] 例えば、第2の複数の電極は、横方向における第1の複数の電極の幅よりも大きい横方向の幅を有することができる。第1の複数の電極と第2の複数の電極との間でのオーバーラップ・エリアの幅は、第1の複数の電極の幅と等しくすることができる。代替的には、第2の複数の電極の幅は、第1の複数の電極の幅より小さくすることができる。第1の複数の電極と第2の複数の電極との間でのオーバーラップ・エリアの幅は、第2の複数の電極の幅と等しくすることができる。
[0027] 第2バリスタは、モノリシック・ボディにおいて形成されることができる。第2バリスタは、第1バリスタとは別のものとすることができる。例えば、第2バリスタは、第1バリスタに含まれる内部電極(例えば、浮遊電極、活性電極など)が無いものとすることができる。第2バリスタは、第1バリスタに含まれる及び/又は第1バリスタと接続される外部端子が無いものとすることができる。更に、第2バリスタは、横方向において第1バリスタから離れている。
[0028] 第1バリスタは、モノリシック・ボディの第1端部における第1外部端子と、モノリシック・ボディの第2端部における第2外部端子とを、含むことができる。第2バリスタは、第1外部端子と接続される第1の複数の電極と、第2外部端子と接続される第2の複数の電極とを、含むことができる。第2バリスタの第2の複数の電極は、オーバーラップ・エリアで第2バリスタの第1の複数の電極とオーバーラップすることができ、このオーバーラップ・エリアは、第2バリスタの第1の複数の電極と第2バリスタの第2の複数の電極との間での相対的なミスアライメントが閾値より小さい場合は、そのミスアライメントに関して非感受性である。
[0029] ここで説明するように、バリスタ・アレイは2つのバリスタを含むことができる。しかし、バリスタ・アレイは、幾つかの実施形態では4以上のバリスタ、幾つかの実施形態では6以上のバリスタ、幾つかの実施形態では8以上のバリスタ、また、幾つか実施形態では10以上のバリスタを、含むことができる。
[0030] 第1バリスタの合計オーバーラップ・エリアは、幾つかの実施形態では、第2バリスタの合計オーバーラップ・エリアの約10%以下、幾つかの実施形態では約5%以下、幾つかの実施形態では約3%以下、幾つかの実施形態では約2%以下、幾つかの実施形態では約1%以下、また、幾つかの実施形態では約0.5%以下とすることができる。
[0031] 1以上のバリスタは、動作周波数1MHz、温度約23℃、および相対湿度25%において、0.0ボルトの直流バイアスおよび0.5ボルトの自乗平均の正弦波信号を用いると、50pFより小さいキャパシタンスを表し得る。例えば、第1バリスタは、第1キャパシタンスを表し得、第2バリスタは、第1バリスタが表す第1キャパシタンスの5%内である第2キャパシタンスを表すことができる。
[0032] 本開示の特徴によると、バリスタ・アレイは浮遊電極を含むことができる。バリスタ・アレイは、Z方向に積層された複数の誘電体層を含むモノリシック・ボディを、含むことができる。第1バリスタは、モノリシック・ボディにおいて形成することができ、第2バリスタは、モノリシック・ボディにおいて形成することができ、これは第1バリスタとは別のものである。
[0033] 第1バリスタは、モノリシック・ボディの第1端部においての第1外部端子と、第1外部端子と接続される第1の複数の活性電極とを含むことができる。第1バリスタは、モノリシック・ボディの第2端部においての第2外部端子を含むことができる。第2の複数の活性電極は、第2外部端子と接続され得る。第2の複数の活性電極のそれぞれの活性電極は、第1の複数の活性電極のそれぞれの活性電極と同一面にあるようにすることができる。複数の浮遊電極は、第1オーバーラップ・エリアに沿って第1の複数の活性電極とオーバーラップすることができ、第1オーバーラップ・エリアは、第1の複数の活性電極と複数の浮遊電極との間での相対的なミスアライメントに関して非感受性である。浮遊電極は、第2オーバーラップ・エリアに沿って第2の複数の活性電極とオーバーラップすることができ、第2オーバーラップ・エリアは、第2の複数の活性電極と複数の浮遊電極との間での、閾値より小さい相対的なミスアライメントに関して、非感受性である。
[0034] 例えば、複数の浮遊電極は、横方向における第1の複数の活性電極の幅よりも大きい横方向の幅を有することができ、複数の浮遊電極と第1の複数の活性電極との間での第1オーバーラップ・エリアの幅を、第1の複数の活性電極の幅と等しくするようにできる。別の例として、浮遊電極は、横方向における第1の複数の活性電極の幅よりも小さい横方向の幅を有することができ、複数の浮遊電極と第1の複数の活性電極との間での第1オーバーラップ・エリアの幅を、複数の浮遊電極の幅と等しくするようにできる。
[0035] 第2バリスタは、第1バリスタの複数の浮遊電極とは別の複数の浮遊電極を含むことができる。第2バリスタの浮遊電極は、第1バリスタの浮遊電極から電気的に分離することができる。例えば、第2バリスタの浮遊電極は、横方向において第1バリスタの浮遊電極から離れて配され得る。
[0036] 第2バリスタは、一般に、第1バリスタと同様に構成することができる。例えば、第2バリスタは、第1オーバーラップ・エリアで複数の浮遊電極にオーバーラップする第1の複数の活性電極を、含むことができる。第2バリスタは、第2オーバーラップ・エリアで複数の浮遊電極にオーバーラップする第2の複数の活性電極を、含むことができる。
[0037] 幾つかの実施形態では、本開示の特徴に従ったバリスタ・アレイは、低キャパシタンスを表すこともあり得る。例えば、バリスタ・アレイのバリスタの1以上のものは、動作周波数1MHz、温度約23℃、および相対湿度25%において、0.0ボルトの直流バイアスおよび0.5ボルトの自乗平均の正弦波信号を用いると、約50ピコファラッド(「pF」)より小さいキャパシタンスを有し得る。例えば、上記の条件でバリスタが有し得るキャパシタンスは、幾つかの実施形態では約45pFより小さく、幾つかの実施形態では約40pFより小さく、幾つかの実施形態では約10pFより小さく、また、上記の条件でバリスタが有し得るキャパシタンスは、幾つかの実施形態では約5pFより小さく、幾つかの実施形態では約2pFより小さく、また、幾つかの実施形態では約1pFより小さい。例えば、バリスタは、幾つかの実施形態では約0.1pFから約50pF、幾つかの実施形態では約0.1pFから約10pF、幾つかの実施形態では約0.7pFから約7pF、幾つかの実施形態では約1pFから約5pF、また、幾つかの実施形態では約0.1pFから約1pFの範囲のキャパシタンスを有し得る。
[0038] 本開示の特徴に従ったバリスタ・アレイはまた、他のキャパシタンス値を表し得る。例えば、バリスタ・アレイのバリスタの1以上のものは、動作周波数1MHz、温度約23℃、および相対湿度25%において、0.0ボルトの直流バイアスおよび0.5のボルト自乗平均の正弦波信号を用いると、約50ピコファラッド(「pF」)より大きいキャパシタンスを有し得る。例えば、上記の条件でバリスタが有し得るキャパシタンスは、幾つかの実施形態では約50pFより大きく、幾つかの実施形態では約75pFより大きく、幾つかの実施形態では約100pFより大きく、幾つかの実施形態では約200pFより大きく、幾つかの実施形態では約300pFより大きく、幾つかの実施形態では約400pFより大きく、また、幾つかの実施形態では約500pFより大きい。更なる例としては、上記の条件でバリスタが有し得るキャパシタンスは、幾つかの実施形態では約600pFより大きく、幾つかの実施形態では約750pFより大きく、また、幾つかの実施形態では約1000pFより大きい。例えば、バリスタは、幾つかの実施形態では約50pFから約1000pF、幾つかの実施形態では約75pFから約750pF、また、幾つかの実施形態では約100pFから約500pFの範囲のキャパシタンスを有し得る。
[0039] 幾つかの実施形態では、バリスタ・アレイおよび/またはバリスタ・アレイの1以上のバリスタは、低いリーク電流を表し得る。例えば、約30ボルトの動作電圧でのでのリーク電流は、約10マイクロアンペア(μA)より小さいものであり得る。例えば、約30ボルトの動作電圧でのリーク電流は、幾つかの実施形態では0.01μAから約5μA、幾つかの実施形態では約0.005μAから約1μA、幾つかの実施形態では約0.05μAから約0.15μAの範囲であり得、例えば、0.1μAであり得る。
[0040] 幾つかの実施形態では、バリスタ・アレイの1以上のバリスタは、10×1000μs電流波でテストしたとき、少なくとも約0.05J/mm、幾つかの実施形態では少なくとも約0.1J/mm、幾つかの実施形態では少なくとも約0.2J/mm、幾つかの実施形態では少なくとも約0.5J/mm、また、幾つかの実施形態では少なくとも約1.0J/mmといった単位アクティブ・ボリュームあたりのトランジエント・エナジー・ケーパビリティ(transient energy capability per unit active volume)を有し得る。1以上のバリスタの単位アクティブ・ボリュームあたりのトランジエント・エナジー・ケーパビリティは、バリスタのトランジエント・エナジー・ケーパビリティをバリスタのアクティブ・ボリュームで割ることにより、決定することができる。バリスタのアクティブ・ボリュームは、活性電極の面積に、活性電極の数を掛け、活性電極間の誘電体層の厚さを掛けたものと定めることができる。
[0041] 本開示の特徴によると、バリスタ・アレイは、非線形抵抗応答を表すことができ、これは、近くの又は接続された電気コンポーネントを損傷させないように、電圧スパイクをそらすこと、および/または電流の電圧をそらすことができる。例えば、バリスタ・アレイは、バリスタ・アレイへ印加される、バリスタ・アレイのブレークダウン電圧より低い電圧に対して、相対的に低い電流の流れを提供するように、構成することができる。印加される電圧が増加してブレークダウン電圧を超えると、バリスタ・アレイは、より大きい相対的な電流がバリスタ・アレイを通って流れることを容易にすることができ、これは、バリスタ・アレイを通じての電圧スパイクを防止または低減することができ、それにより、近くの又は隣接するコンポーネントに対しての電圧スパイクを防止または低減することができる。
[0042] 例えば、バリスタ・アレイおよび/またはバリスタ・アレイの1以上のバリスタは、バリスタ/バリスタ・アレイのクランプ電圧より下の第1電圧範囲にわたって非線形である第1抵抗曲線に従った抵抗を表すことができ、また、クランプ電圧より上の第2電圧範囲にわたってほぼ線形である第2抵抗曲線に従った抵抗を表すことができる。
[0043] バリスタ・アレイは、非線形応答を表し得る。バリスタ・アレイにわたっての単位長あたりの電圧は、バリスタ・アレイを通しての単位面積あたりの電流に関して変化し得る。プリブレークダウン(prebreakdown)電圧範囲にわたって、バリスタ・アレイ、またはバリスタ・アレイの1以上のバリスタは、一般に、第1応答曲線を表し得、また、一般に、プリブレークダウン電圧範囲より上でありクランプ電圧より下である非線形電圧範囲にわたって、第2応答曲線を表し得る。バリスタ/バリスタ・アレイは、一般に、おおよそ下記の関係に従った電圧を表し得る。
ここで、Vは電圧を表し、Iは電流を表し、Cは定数であり、αは非線形領域において下記のように定められる。
[0044] プリブレークダウン電圧範囲においては、単位長あたりの電圧は、一般に、非線形領域の場合よりも、バリスタ/バリスタ・アレイを通しての単位面積あたりの電流に関して、速く増加する。クランプ電圧より上のアップターン(upturn)電圧範囲にわたって、バリスタまたはバリスタ・アレイは、一般に、第3応答曲線を表し得、そこでは、単位長あたりの電圧は、一般に、非線形領域の場合よりも、バリスタ/バリスタ・アレイを通しての単位面積あたりの電流に関して、速く増加する。
[0045] 幾つかの実施形態では、本開示の特徴に従ったバリスタ・アレイ、又はここで説明したバリスタ・アレイの1以上のバリスタは、実質的に性能が低下することなく、反復的な静電放電攻撃(electrostatic discharge strike)に耐えることが可能であり得る。例えば、約8000ボルトの5000以上の静電放電攻撃の後のバリスタ・アレイのブレークダウン電圧は、バリスタ・アレイの初期のブレークダウン電圧の約0.9倍より大きいものであり得、幾つかの実施形態では初期のブレークダウン電圧の約0.95倍より大きいものであり得、また、幾つかの実施形態では初期のブレークダウン電圧の約0.98倍より大きいものであり得る。
[0046] 複数の誘電体層は、共に押し付けられて焼結されて、単一構造に形成される。誘電体層は、例えば、チタン酸バリウム、酸化亜鉛、または任意の他の適切な誘電体材料などのような、任意の適切な誘電体材料を含むことができる。例えば、誘電体材料の電圧依存型抵抗を作り出す又は強める様々な添加物を、誘電体材料へ含めることができる。例えば、幾つかの実施形態では、添加物は、コバルト、ビスマス、マンガン、プラセオジウムの酸化物、またはこれらの組み合わせを含み得る。幾つかの実施形態では、添加物は、ガリウム、アルミニウム、アンチモン、クロム、チタン、鉛、バリウム、ニッケル、バナジウム、スズの酸化物、またはこれらの組み合わせを含み得る。誘電体材料は、約0.5モルパーセントから約3モルパーセントの範囲の添加物(1以上)で、また、幾つかの実施形態では約1モルパーセントから約2モルパーセントまでで、ドープされ得る。誘電体材料の平均粒度は、誘電体材料の非線形特性に寄与し得る。幾つかの実施形態では、平均粒度は、約1ミクロンから100ミクロンの範囲であり得、幾つかの実施形態では約2ミクロンから80ミクロンまでである。
[0047] ここで、多層バリスタ・アレイの例としての実施形態を詳細に参照する。ここで図面を参照すると、図1Aは、本開示の特徴に従ったバリスタ・アレイ100の簡素化したトップダウン・ビューを示す。図1Bは、図1AのA-A断面に沿った図1Aのバリスタ・アレイ100の側面図である。バリスタ・アレイ100は、第1端部106と、縦方向108において第1端部106から離れている第2端部104とを有するモノリシック・ボディ102を、含むことができる。モノリシック・ボディ102は、縦方向108および横方向112に対して垂直であるZ方向110に積層された複数の誘電体層を、含むことができる。
[0048] 第1バリスタ114は、モノリシック・ボディ102において形成することができる。第1バリスタ114は、モノリシック・ボディ102の第1端部106において、第1外部端子116を含むことができる。第1バリスタ114は、第1外部端子116と接続される第1の複数の電極118を、含むことができる。第1バリスタ114は、モノリシック・ボディ102の第2端部104において、第2外部端子120を含むことができる。第1バリスタ114は、第2外部端子120と接続される第2の複数の電極122を、含むことができる。第2の複数の電極122は、第1の複数の電極118とインターリーブした形にすることができ、また、オーバーラップ・エリア123で第1の複数の電極118とオーバーラップすることができ、このオーバーラップ・エリア123は、第1の複数の電極118と第2の複数の電極122との間での相対的なミスアライメントが閾値127より小さい場合は、そのミスアライメントに関して非感受性である。この例では、閾値127は、第1の複数の電極118の幅126と、オーバーラップ・エリア123の幅128との間の差の二分の一に等しい。
[0049] 例えば、第2の複数の電極122は、第1の複数の電極118の横方向112の幅126よりも小さい横方向112の幅124を有することができ、第1の複数の電極118と第2の複数の電極122との間でのオーバーラップ・エリア123の幅128が、第2の複数の電極122の幅124と等しくなるようにすることができる。代替的には、第2の複数の電極122の幅124は、第1の複数の電極118の幅126よりも大きくすることができ、第1の複数の電極118と第2の複数の電極122との間でのオーバーラップ・エリア123の幅128が、第1の複数の電極118の幅126と等しくなるようにすることができる。
[0050] 図1Bに示すように、オーバーラップ・エリア123は、縦方向108の長さ125を有し得る。長さ125は、例えば、第1の複数の電極118の縦方向108の長さ及び/又は第2の複数の電極122の縦方向108の長さに基づいて、変わり得る。
[0051] 第2バリスタ130は、モノリシック・ボディ102において形成されることができる。第2バリスタ130は、第1バリスタ114とは別のものとすることができる。第2バリスタ130は、第1バリスタ114から横方向112に離して配され得る。第バリスタ130は、モノリシック・ボディ120の第1端部106における第1外部端子132と、モノリシック・ボディ102の第2端部104における第2外部端子134とを、含むことができる。
[0052] 第2バリスタ130は、第1外部端子132と接続される第1の複数の電極136と、第2外部端子134と接続される第2の複数の電極138とを、含むことができる。第2バリスタ130の第2の複数の電極138は、オーバーラップ・エリア140で第2バリスタ130の第1の複数の電極186とオーバーラップすることができ、このオーバーラップ・エリア140は、第2バリスタの第1の複数の電極と第2バリスタの第2の複数の電極との間での相対的なミスアライメントが閾値127より小さい場合は、そのミスアライメントに関して非感受性である。
[0053] 幾つかの実施形態では、第1バリスタ114のオーバーラップ・エリア123の面積は、第2バリスタ130のオーバーラップ・エリア140の面積とほぼ等しいものとすることができる。例えば、第2バリスタ130のオーバーラップ・エリア140の面積に対しての第1バリスタ114のオーバーラップ・エリア123の面積の比は、約0.9から約1.1までの範囲とすることができる。
[0054] 第1バリスタ114と第2バリスタ130とのうちの一方または双方が、動作周波数1MHz、温度約23℃、および相対湿度25%において、0.0ボルトの直流バイアスおよび0.5ボルトの自乗平均の正弦波信号を用いると、50pFより小さいキャパシタンスを表し得る。例えば、第1バリスタ114は、第1キャパシタンスを表し得、第2バリスタ130は、第1バリスタ114が表す第1キャパシタンスの5%内である第2キャパシタンスを表し得る。
[0055] 図1Cおよび図1Dは、図1Aおよび図1Bのバリスタ・アレイ100の交互になった第1層160と第2層162とをそれぞれ示す。第1層160を第2層162と交互に積層してモノリシック・ボディ102を形成することができる。幾つかの実施形態では、誘電体層(例えば、電極または他のバターン化した導電性材料が無いもの)を、第1層160と第2層162との間に配することができる。
[0056] 図2Aは、本開示の特徴に従ったバリスタ・アレイ200の簡素化したトップダウン・ビューを示す。図2Bは、図2AのA-A断面に沿った図2Aのバリスタ・アレイ200の側面図である。バリスタ・アレイ200は、縦方向208に対して垂直であるZ方向210に積層された複数の誘電体層を含むモノリシック・ボディ202を、含むことができる。モノリシック・ボディ202は、第1端部206と、第1端部206から縦方向208において離れている第2端部204とを、有することができる。第1バリスタ214は、モノリシック・ボディ202において形成されることができる。第2バリスタ230は、モノリシック・ボディ202において形成されることができる。第2バリスタ230は、第1バリスタ214とは別のものとすることができる。
[0057] 第1バリスタ214は、モノリシック・ボディ202の第1端部206における第1外部端子216と、第1外部端子216と接続される第1の複数の活性電極218とを、含むことができる。第1バリスタ214は、モノリシック・ボディ202の第2端部204における第2外部端子220を含むことができる。第2の複数の活性電極222は、第2外部端子220と接続され得る。第2の複数の活性電極222のそれぞれの活性電極222は、第1の複数の活性電極218のそれぞれの活性電極218と同一面にあるようにすることができる。複数の浮遊電極224は、第1オーバーラップ・エリア226に沿って第1の複数の活性電極218とオーバーラップすることができ、第1オーバーラップ・エリア226は、第1の複数の活性電極218と複数の浮遊電極224との間での相対的なミスアライメントに関して非感受性である。浮遊電極224は、第2オーバーラップ・エリア228に沿って第2の複数の活性電極222とオーバーラップすることができ、第2オーバーラップ・エリア228は、第2の複数の活性電極222と複数の浮遊電極224との間での、閾値より小さい相対的なミスアライメントに関して、非感受性である。
[0058] 例えば、複数の浮遊電極224は、第1の複数の活性電極218の横方向212の幅236よりも大きい横方向212の幅233を有することができ、複数の浮遊電極224と第1の複数の活性電極218との間での第1オーバーラップ・エリア226の幅238が、第1の複数の活性電極218の幅236と等しくなるようにすることができる。別の例として、第1の複数の活性電極218の幅236は、例えば、後に図3と関連して説明するように、浮遊電極224の幅233よりも大きくすることができる。
[0059] この実施形態では、オーバーラップ・エリア226および228の組み合わせたエリアは、第1および第2の複数の電極218および222と浮遊電極224との間での相対的なミスアライメントが横方向212における閾値227より小さい場合は、そのミスアライメントに関して非感受性とすることができる。この例では、閾値227は、浮遊電極224の幅223と第1の複数の電極218の幅236との間の差の二分の一に等しい。第2の複数の電極222は、一般に、同じ幅236を有することができる。
[0060] 第2バリスタ230は、第1バリスタ214の複数の浮遊電極224とは別の複数の浮遊電極240を含むことができる。第2バリスタ230の浮遊電極240は、第1バリスタ214の浮遊電極224から電気的に分離することができる。例えば、第2バリスタ230の浮遊電極240は、横方向212の距離242だけ、第1バリスタ214の浮遊電極224から離れて配され得る。距離242は、オーバーラップ・エリア226および228の幅238の10%から200%までの範囲であり得る。
[0061] 第2バリスタ230は、一般に、第1バリスタ214と同様に構成することができる。例えば、第2バリスタ230は、第1オーバーラップ・エリア244で複数の浮遊電極240にオーバーラップする第1の複数の活性電極232を、含むことができる。第2バリスタ230は、第2オーバーラップ・エリア248で複数の浮遊電極240にオーバーラップする第2の複数の活性電極246を、含むことができる。
[0062] 図3は、本開示の特徴に従ったバリスタ・アレイ300の別の例としての実施形態を示す。図3では、図2における参照数字と似た参照数字が示されている。例えば、第1バリスタ314は、第1の複数の活性電極318、複数の浮遊電極324、および第2の複数の活性電極322を、含むことができる。
[0063] 幾つかの実施形態では、複数の浮遊電極324は、第1の複数の活性電極316の横方向312の幅333よりも小さい横方向312の幅336を有することができ、複数の浮遊電極324と第1の複数の活性電極318との間での第1オーバーラップ・エリア326の幅338が、複数の浮遊電極324の幅336と等しくなるようにすることができる。
[0064] この実施形態では、オーバーラップ・エリア326および328の組み合わせたエリアは、第1および第2の複数の電極318および322と浮遊電極324との間での相対的なミスアライメントが横方向312における閾値327より小さい場合は、そのミスアライメントに関して非感受性とすることができる。この例では、閾値327は、浮遊電極324の幅336と第1の複数の電極218の幅333との間の差の二分の一に等しい。第2の複数の電極322は、一般に、同じ幅333を有することができる。
[0065] 図4は、バリスタ・アレイを形成する方法400の簡素化したフローチャートである。方法は、402において、第1の複数の電極および第3の複数の電極を第1の複数の誘電体層へパターニングすることを、含むことができる。例えば、図1Cを再び参照すると、電極118および136が第1誘電体層160へパターニングされ得る。
[0066] 方法は、404において、第2の複数の電極および第4の複数の電極を第2の複数の誘電体層へパターニングすることを、含むことができる。例えば、図1Dを再び参照すると、電極122および138が第2誘電体層162へパターニングされ得る。
[0067] 方法は、406において、第1の複数の誘電体層と第2の複数の誘電体層とを積層してモノリシック・ボディを形成して、第1バリスタが、第1の複数の電極と第2の複数の電極との間に形成され、第2バリスタが、第3の複数の電極と第4の複数の電極との間に形成されるようにすることを、含むことができる。第2バリスタは、第1バリスタとは別のものとすることができる。例えば、図1Aないし図1Dを再び参照すると、第1および第2の誘電体層160および162を交互に積層して、バリスタ114および130を含むモノリシック・ボディ102を形成することができる。外部端子116、120、132、および134は、メッキまたは他の適切な方法により形成することができる。
応用
[0068] ここで開示されたバリスタ・アレイは、多種のデバイスにおいて応用することができる。例えば、バリスタは、無線周波数アンテナや増幅器の回路などのような様々な装置において、イーサネット(登録商標)などのような通信ラインで、用いることができる。バリスタ・アレイは、5G周波数(例えば、10GHzより大きい)などのような高周波数に関する応用に、特に適するであろう。
[0069] また、バリスタ・アレイは、レーザ・ドライバ、センサ、レーダ(radar)、RFIDチップ、近距離通信、データ・ライン、Bluetooth(登録商標)、光学系、Ethernet(登録商標)を含む多種の技術、および任意の適切な回路における応用も可能であろう。バリスタ・アレイのバリスタの間での改善された電気特性の整合は、通信帯域を大きくすることを容易にする。
[0070] また、ここで開示されたバリスタ・アレイは、自動車産業での特定の応用も可能であろう。例えば、バリスタ・アレイは、自動車に関する応用においての上記の回路の何れかで用いられ得る。改善された通信帯域は、同じ通信ライン上にある多数の装置の間での通信を容易にすることができる。その結果として、所与のビークル内での通信ラインの合計の長さおよび/または数を、大幅に低減することができる。
テスト方法
[0071] 下記の段落では、様々なバリスタの特性を決定するためにバリスタおよび/またはバリスタ・アレイをテストする方法の例を提供する。
トランジエント・エナジー・ケーパビリティ(transient energy capability)
[0072] ここで説明するバリスタおよび/またはバリスタ・アレイのトランジエント・エナジー・ケーパビリティは、FrothinghamのFEC CV300Bなどのような波形発生器および/またはパルス発生器を用いて測定することができる。バリスタ/バリスタ・アレイは、10×1000μsの電流波を受けることになり得る。ピーク電流値は、バリスタ/バリスタ・アレイが失敗(例えば、過熱による)せずに放散できる最大エネルギを決定するように、経験的に選択することができる。例としての電流のパルスまたは波が図5に示されている。電流(縦軸502)は、時間(横軸504)に対してプロットされている。電流は、ピーク電流値506まで増加し、その後は減衰する。「立ち上がり」時間の期間(縦の点線505で示す)は、電流パルスの開始(t=0)から、電流がピーク電流値506の90%(横の点線508で示す)に到達したときまでである。「減衰時間」(縦の点線510で示す)は、電流パルスの開始(t=0)から、電流がピーク電流値506の50%(横の点線512で示す)に戻ったときまでである。10×1000μsのパルスに関して、「立ち上がり」時間は10μsであり、減衰時間は1000μsである。
[0073] バリスタ/バリスタ・アレイをパルスが通る間に、バリスタ/バリスタ・アレイの電圧を測定することができる。図6は、バリスタ/バリスタ・アレイの電圧(縦軸604)に対してのバリスタ/バリスタ・アレイを通る電流(横軸602)のプロットの例を示す。図6について以下で詳細に説明する。
[0074] 本主題事項に従ったバリスタまたはバリスタ・アレイのトランジエント・エナジー・ハンドリング・ケーパビリティ(transient energy handling capability)は、バリスタ/バリスタ・アレイを通過したエネルギの量を計算することにより、決定することができる。より具体的には、トランジエント・エナジーのレーティングは、パルスの間の時間に関して、測定された電流と測定された電圧の積を積分することにより、計算することができる。
ここにおいて、Eは、バリスタ/バリスタ・アレイにより放散された合計エネルギであり、Iは、バリスタ/バリスタ・アレイを通る瞬時電流であり、Vは、バリスタ・アレイの瞬時電圧であり、tは、時間を表す。
[0075] 代替的には、FrothinghamのFEC CV300Bなどのような波形発生器および/またはパルス発生器を用いて、2msの固定持続時間の矩形電流パルスをバリスタ/バリスタ・アレイへ印加することができる。バリスタ/バリスタ・アレイを通る電流およびバリスタ/バリスタ・アレイの電圧は、上述のように検出することができる。バリスタ/バリスタ・アレイにより吸収される合計エネルギ(ジュール)は、上述のように、測定された電流および電圧に基づいて決定することができる。印加された矩形電流パルスの電流振幅は、バリスタ/バリスタ・アレイのアクティブ・ボリュームに基づいて決定することができる。バリスタ/バリスタ・アレイのアクティブ・ボリュームは、活性電極の面積へ活性電極の数を乗算し、活性電極間の誘電体層の厚さを乗算したものと定めることができる。
[0076] バリスタ/バリスタ・アレイのトランジエント・エナジー・ケーパビリティを決定する上記の方法の何れかを用いる場合、バリスタ/バリスタ・アレイの単位アクティブ・ボリュームあたりのトランジエント・エナジー・ケーパビリティは、バリスタ/バリスタ・アレイのトランジエント・エナジー・ケーパビリティをバリスタ/バリスタ・アレイのアクティブ・ボリュームで割ることにより、決定することができる。バリスタ/バリスタ・アレイは、10×1000μs電流波でテストしたとき、少なくとも約0.05J/mm、幾つかの実施形態では少なくとも約0.1J/mm、幾つかの実施形態では少なくとも約0.2J/mm、幾つかの実施形態では少なくとも約0.5J/mm、また、幾つかの実施形態では少なくとも約1.0J/mmといった単位アクティブ・ボリュームあたりのトランジエント・エナジー・ケーパビリティを有し得る。
[0077] 更に、バリスタまたはバリスタ・アレイの静電放電能力を決定するために、一連の反復的な静電放電攻撃が与えられ得る。例えば、5000以上の8000ボルト静電放電攻撃を、バリスタ/バリスタ・アレイに行うことができる。バリスタ/バリスタ・アレイのブレークダウン電圧は、この一連の攻撃の間に規則的間隔で測定することができる(後に説明する)。静電放電攻撃の後のバリスタ/バリスタ・アレイのブレークダウン電圧は、測定して、攻撃前の初期のブレークダウン電圧と比較することができる。
ブレークダウン電圧
[0003] バリスタまたはバリスタ・アレイのブレークダウン電圧は、ケースレー(Keithley)の2400シリーズのソース・メジャー・ユニット(SMU)、例えば、ケースレー2410-C SMUを用いて、測定することができる。定義では、ブレークダウン電圧は、バリスタ/バリスタ・アレイの低い電流の電圧である。典型的には、ブレークダウン電圧は、電流1ミリアンペア(mA)で測定される。
クランプ電圧
[0078] クランプ電圧は、バリスタ/バリスタ・アレイのトランジション電圧または伝導の開始である。バリスタ/バリスタ・アレイは、例えば、ANSI規格C62.1に従って、8/20μs電流波を受け得る。典型的には、クランプ電圧は、電流1アンペア(A)、5A、または10Aで測定される。
ピーク電流
[0079] ピーク電流は、例えば、8/20μs電流パルスまたは他の電流パルスを用いて測定される、バリスタ/バリスタ・アレイが耐えうる最大電流である。例としての8/20μs、10/1000μsなどの電流パルスが図5に示されている。電流(縦軸502)は、時間(横軸504)に対してプロットされている。電流は、ピーク電流値506まで増加し、その後は減衰し得る。「立ち上がり」時間の期間(縦の点線505で示す)は、電流パルスの開始(t=0)から、電流がピーク電流値506の90%(横の点線508で示す)に到達したときまでである。「立ち上がり」時間は、例えば、8μsであり得る。「減衰時間」(縦の点線510で示す)は、電流パルスの開始(t=0)から、ピーク電流値506の50%(横の点線512で示す)までである。「減衰時間」は、例えば、20μsであり得る。クランプ電圧は、電流波の間におけるバリスタ/バリスタ・アレイの最大電圧として測定される。
[0080] 図6を参照すると、バリスタ/バリスタ・アレイを通る、単位面積あたりの電流(横軸602)が、バリスタ/バリスタ・アレイの、単位長あたりの電圧(縦軸604)に対してプロットされている。プリブレークダウン電圧範囲612にわたって、バリスタ/バリスタ・アレイは、一般に、第1応答曲線を表し得、バリスタ/バリスタ・アレイは、プリブレーク電圧範囲612より上でありクランプ電圧606より下である非線形電圧範囲614にわたって、一般に、第2応答曲線を表し得る。理想的なバリスタ/バリスタ・アレイは、一般に、おおよそ下記の関係に従った電圧を表し得る。
ここで、Vは電圧を表し、Iは電流を表し、Cは定数であり、αは非線形領域614において下記のように定められる。
[0081] プリブレークダウン電圧範囲612においては、単位長あたりの電圧は、一般に、非線形領域614の場合よりも、バリスタ/バリスタ・アレイを通しての単位面積あたりの電流に関して、大きいレートで増加する。クランプ電圧606より上のアップターン電圧範囲616にわたって、バリスタ/バリスタ・アレイは、一般に、第3応答曲線を表し得、そこでは、単位長あたりの電圧は、一般に、非線形領域614の場合よりも、バリスタ/バリスタ・アレイを通しての単位面積あたりの電流に関して、大きいレートで増加する。
キャパシタンス
[0082] バリスタ/バリスタ・アレイのキャパシタンスは、ケースレーの3330 プレシジョンLCZメータを用いて、0.0ボルトのDCバイアス(0.5ボルトの自乗平均の正弦波信号)で、測定することができる。動作周波数は1MHzである。温度は室温(約23℃)であり、相対湿度は25%である。
[0083] 本発明のこれらおよび他の変更および変形は、本発明の精神および範囲から離れずに当業者により実施され得るものである。更に、様々な実施形態の特徴は、全体的にも部分的にも置き換えられ得ることを、理解すべきである。更に、当業者は、上記の説明が、単なる例であること、および添付した発明の請求の範囲に記載された発明を限定すること意図していないことを、理解するであろう。

Claims (6)

  1. バリスタ・アレイであって、
    縦方向に垂直であるZ方向に積層された複数の誘電体層を含むモノリシック・ボディであって、第1端部と、前記第1端部から前記縦方向において離れている第2端部とを有する、モノリシック・ボディと、
    前記モノリシック・ボディにおいて形成される第1バリスタと、
    前記モノリシック・ボディにおいて形成され、前記第1バリスタとは別のものである第2バリスタと、を含み、
    前記第1バリスタは、
    前記モノリシック・ボディの前記第1端部にある第1外部端子と、
    前記第1外部端子と接続される第1の複数の活性電極と、
    前記モノリシック・ボディの前記第2端部にある第2外部端子と、
    前記第2外部端子と接続される第2の複数の活性電極であって、前記第2の複数の活性電極のそれぞれの活性電極は、前記第1の複数の活性電極のそれぞれの活性電極と同一面にある、第2の複数の活性電極と、
    第1オーバーラップ・エリアに沿って前記第1の複数の活性電極とオーバーラップする複数の浮遊電極であって、前記第1オーバーラップ・エリアは、前記第1の複数の活性電極と前記複数の浮遊電極との間での相対的なミスアライメントに関して非感受性であり、前記浮遊電極は、第2オーバーラップ・エリアに沿って前記第2の複数の活性電極とオーバーラップし、前記第2オーバーラップ・エリアは、前記第2の複数の活性電極と前記複数の浮遊電極との間の、閾値より小さい前記相対的なミスアライメントに関して非感受性である、複数の浮遊電極と、
    を含
    前記第2バリスタは、
    前記第1バリスタの前記第1外部端子とは別のものである、前記モノリシック・ボディの前記第1端部にある第1外部端子と、
    前記第1外部端子と接続される第1の複数の活性電極であって、前記第1バリスタの前記第1の複数の活性電極とは別のものである、前記第2バリスタの第1の複数の活性電極と、
    前記第1バリスタの前記第2外部端子とは別のものである、前記モノリシック・ボディの前記第2端部にある第2外部端子と、
    前記第2バリスタの前記第2外部端子と接続される第2の複数の活性電極であって、前記第1バリスタの前記第2の複数の活性電極とは別のものであり、前記第2バリスタの前記第2の複数の活性電極のそれぞれの活性電極は、前記第2バリスタの前記第1の複数の活性電極のそれぞれの活性電極と同一面にある、前記第2バリスタの第2の複数の活性電極と、
    前記第1バリスタの前記複数の浮遊電極とは別のものである複数の浮遊電極であって、第1オーバーラップ・エリアに沿って前記第2バリスタの前記第1の複数の活性電極とオーバーラップし、前記第1オーバーラップ・エリアは、前記第2バリスタの前記第1の複数の活性電極と、前記第2バリスタの前記複数の浮遊電極との間の、閾値より小さい相対的なミスアライメントに関して非感受性であり、第2オーバーラップ・エリアに沿って前記第2バリスタの前記第2の複数の活性電極とオーバーラップする、前記第2バリスタの複数の浮遊電極と、
    を含む、
    バリスタ・アレイ。
  2. 請求項1記載のバリスタ・アレイであって、前記第1バリスタおよび前記第2バリスタの各々の前記複数の浮遊電極は、横方向において、それぞれ、前記第1バリスタまたは前記第2バリスタの前記第1の複数の活性電極の幅よりも大きい前記横方向の幅を有し、前記複数の浮遊電極と前記第1の複数の活性電極との間での前記第1オーバーラップ・エリアの幅が、前記第1の複数の活性電極の前記幅と等しくなるようにする、バリスタ・アレイ。
  3. 請求項1記載のバリスタ・アレイであって、前記第1バリスタおよび前記第2バリスタの各々の前記複数の浮遊電極は、横方向において、それぞれ、前記第1バリスタまたは前記第2バリスタの前記第1の複数の活性電極の幅よりも小さい前記横方向の幅を有し、前記複数の浮遊電極と前記第1の複数の活性電極との間での前記第1オーバーラップ・エリアの幅が、前記複数の浮遊電極の前記幅と等しくなるようにする、バリスタ・アレイ。
  4. 請求項1記載のバリスタ・アレイであって、前記第1バリスタは、動作周波数1MHz、温度約23℃、および相対湿度25%において、0.0ボルトの直流バイアスおよび0.5ボルトの自乗平均の正弦波信号を用いると、50pFより小さいキャパシタンスを表す、バリスタ・アレイ。
  5. 請求項記載のバリスタ・アレイであって、前記第2バリスタは、動作周波数1MHz、温度約23℃、および相対湿度25%において、0.0ボルトの直流バイアスおよび0.5ボルトの自乗平均の正弦波信号を用いると、第2のキャパシタンスを表し、
    前記第2バリスタが表す前記第2のキャパシタンスは、前記第1バリスタが表す前記キャパシタンスの5%内である、バリスタ・アレイ。
  6. バリスタ・アレイであって、
    縦方向に垂直であるZ方向に積層された複数の誘電体層を含むモノリシック・ボディであって、第1端部と、前記第1端部から前記縦方向において離れている第2端部とを有するモノリシック・ボディと、
    前記モノリシック・ボディにおいて形成される第1バリスタと、
    前記モノリシック・ボディにおいて形成され、前記第1バリスタとは別のものである第2バリスタと、を含み、
    前記第1バリスタは、
    前記モノリシック・ボディの前記第1端部にある第1外部端子と、
    前記第1外部端子と接続される第1の複数の活性電極と、
    前記モノリシック・ボディの前記第2端部にある第2外部端子と、
    前記第2外部端子と接続される第2の複数の活性電極であって、前記第2の複数の活性電極のそれぞれの活性電極は、前記第1の複数の活性電極のそれぞれの活性電極と同一面にある、第2の複数の活性電極と、
    第1オーバーラップ・エリアに沿って前記第1の複数の活性電極とオーバーラップする複数の浮遊電極であって、前記浮遊電極は、第2オーバーラップ・エリアに沿って前記第2の複数の活性電極とオーバーラップする、複数の浮遊電極と、を含み、
    前記第2オーバーラップ・エリアに対する前記第1オーバーラップ・エリアの比は0.9から1.1までの範囲であり、
    前記第2バリスタは、
    前記第1バリスタの前記第1外部端子とは別のものである、前記モノリシック・ボディの前記第1端部にある第1外部端子と、
    前記第1外部端子と接続される第1の複数の活性電極であって、前記第1バリスタの前記第1の複数の活性電極とは別のものである、前記第2バリスタの第1の複数の活性電極と、
    前記第1バリスタの前記第2外部端子とは別のものである、前記モノリシック・ボディの前記第2端部にある第2外部端子と、
    前記第2外部端子と接続される第2の複数の活性電極であって、前記第1バリスタの前記第2の複数の活性電極とは別のものであり、前記第2バリスタの前記第2の複数の活性電極のそれぞれの活性電極は、前記第2バリスタの前記第1の複数の活性電極のそれぞれの活性電極と同一面にある、前記第2バリスタの第2の複数の活性電極と、
    前記第1バリスタの前記複数の浮遊電極とは別のものである複数の浮遊電極であって、第1オーバーラップ・エリアに沿って前記第2バリスタの前記第1の複数の活性電極とオーバーラップし、第2オーバーラップ・エリアに沿って前記第2バリスタの前記第2の複数の活性電極とオーバーラップする、前記第2バリスタの複数の浮遊電極と、
    を含み、
    前記第2オーバーラップ・エリアに対する前記第1オーバーラップ・エリアの比は0.9から1.1までの範囲である、
    バリスタ・アレイ。
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