JP7828894B2 - 接合体の分離方法 - Google Patents

接合体の分離方法

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Description

本発明は、接合体を分離する方法に関する。
本出願は、2020年8月18日に出願された日本国特許出願2020-137978号に基づく優先権を主張しており、その出願の全内容は本明細書中に参照として組み入れられている。
一般に、粘着剤(感圧接着剤ともいう。以下同じ。)は、室温付近の温度域において柔らかい固体(粘弾性体)の状態を呈し、圧力により簡単に被着体に接着する性質を有する。このような性質を活かして、粘着剤は、支持体上に粘着剤層を有する支持体付き粘着シートの形態で、あるいは支持体を有しない支持体レス粘着シートの形態で、様々な分野において広く利用されている。また、上記粘着剤は、使用後、必要な場合には適当な手段によって被着体から剥離される。粘着シートに関する技術文献として、特許文献1が挙げられる。被着体から粘着剤を剥離する技術文献として、特許文献2が挙げられる。
日本国特許出願公開2020-23656号公報 日本国特許出願公開2005-148638号公報
近年、環境負荷低減や省資源等の観点から、粘着剤を用いて接合された部材を、使用後に製品から分離し、再利用(リサイクル、リユース等)することが多くなってきている。例えば、スマートフォン、パソコン(デスクトップ型、ノート型、タブレット型等)、テレビ等の表示機能を有する製品に内蔵された表示装置(ディスプレイデバイス)は、液晶表示装置や有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置、PDP(プラズマディスプレイパネル)など、複数かつ異種の機能性部材を含む多層構造を有しており、部材ごとに異なる材料を含むため、リサイクルやリユース等によって再利用することの利点が大きい。
部材等の被着体に接着した粘着剤は、通常、粘着剤そのものの再剥離性を利用して被着体から剥離される。しかし、高い接合信頼性を求められる粘着剤は、概して被着体に対する接着力が高く、被着体からの剥離性(再剥離性)が低下しがちである。また、被着体には、ガラス等の硬脆性の部材や薄厚の部材が含まれることがあり、そのような被着体は、粘着剤の剥離時にかかる力によって破損する場合がある。このような事情のもと、本発明者らは、被着体に対する接着力と再剥離性とを両立する技術として、特許文献1において、水等の水性液体を利用して容易に剥離することができ、かつ接合時における耐水信頼性が改善された粘着シート(水剥離性粘着シート)を提案している。
しかし、そのような再剥離性に優れる粘着剤であっても、長期にわたって使用された場合、使用環境の履歴等のため、接着力が上昇し、意図した再剥離が困難になることがある。かかる粘着剤は、被着体に強固に接着しており、温水浸漬や超音波振動等を利用しても、剥離できないことがあり、再利用の障害となっている。粘着剤を用いて長期にわたって部材を接合するなどして当該粘着剤が部材に強固に接着した場合であっても、被着体から粘着剤を剥離することができ、粘着剤によって接合された部材を分離できる方法が求められている。
本発明は、上記の事情に鑑みて創出されたものであり、水親和剤を含む粘着剤が部材に強固に接着した場合であっても、粘着剤の剥離が可能な接合体の分離方法を提供することを目的とする。
この明細書によると、粘着剤によって接合された2つの部材を含む接合体の分離方法が提供される。前記粘着剤は水親和剤を含む。また、上記方法は、前記接合体を溶剤に浸漬して、前記部材から前記粘着剤を剥離する工程を含む。上記の方法によると、粘着剤が部材に強固に接着した接合体であっても、粘着剤を部材から剥離することができ、接合体の分離が可能である。例えば、水親和剤を含む水剥離性粘着剤が、長期接合等のため、水性液体を利用した水剥離では粘着剤を部材から剥離できない場合(すなわち、水剥離性が失活した場合)に、上記方法を適用することで粘着剤の剥離が可能となる。また、溶剤浸漬による剥離(溶剤浸漬剥離)は、被着体である部材に外力を加える必要がないことから、粘着剤の剥離時に当該部材を破損しにくい。
なお、本明細書において「粘着剤によって接合された2つの部材」とは、2つの部材の接合の少なくとも一部に粘着剤が用いられることを意味し、水親和剤を含む特定の粘着剤のみによる接合に限定されない。例えば、基材付き両面粘着シートで2つの部材を接合している態様においては、両面粘着シートの各面に設けられた粘着剤の少なくとも一方が水親和剤含有粘着剤であれば、当該2つの部材は当該「粘着剤によって接合された」と解釈するものとする。
いくつかの好ましい態様において、前記粘着剤と前記溶剤とのHSP(Hansen Solubility Parameters)距離は4.0以下である。剥離される粘着剤と、使用する溶剤とが上記の関係(HSP距離)を有することにより、当該溶剤浸漬による剥離が良好に進行する。前記溶剤は酢酸エチルを含むことが好ましい。酢酸エチルは、特に限定されるものではないが、例えばアクリル系粘着剤の溶剤浸漬剥離に好適である。
他の好ましい態様において、前記溶剤は、HSP(Hansen Solubility Parameters)における水素結合項(δH)が15.0以上である。上記の水素結合項値を有する溶剤は、水親和剤を含む粘着剤に対して良好に作用し、当該溶剤浸漬による剥離が良好に進行する。
いくつかの態様において、前記粘着剤は、溶剤型粘着剤または活性エネルギー線硬化型粘着剤である。水親和剤を含む溶剤型粘着剤、活性エネルギー線硬化型粘着剤の剥離に、ここに開示される溶剤浸漬剥離は好適である。
いくつかの態様において、前記2つの部材は、前記粘着剤を含む両面接着性粘着シートによって接合されている。また、前記粘着シートの幅は20mm以上である。ここに開示される溶剤浸漬剥離によると、幅20mm以上の粘着シートで接合された接合体に対して良好に剥離を進行させ、接合体を分離し得る。
いくつかの好ましい態様において、上記接合体の分離方法は、前記接合体を溶剤に24時間以上浸漬する態様で実施される。溶剤浸漬時間を24時間以上とすることで、粘着剤は部材から良好に剥離する。例えば、前記接合体の前記溶剤への浸漬から24時間経過後、前記2つの部材の一方から前記粘着剤が剥離した距離は20mm以上となり得る。
いくつかの好ましい態様に係る方法は、前記接合体を溶剤に浸漬する前に、前記2つの部材の少なくとも一方から前記粘着剤を水剥離可能であるか判定する工程を含む。ここで、前記水剥離は、前記粘着剤が前記部材表面から剥離する箇所に水性液体が存在する状態で実施される剥離である。この方法において、前記水剥離が可能でないことを確認した後、前記接合体を溶剤に浸漬する。ここに開示される方法は、本来、水剥離による被着体からの剥離が可能であったが、水剥離性が損なわれた水剥離性失活粘着剤の剥離に、特に好適である。
一実施形態に係る接合体の分離方法を説明するための模式断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、本明細書に記載された発明の実施についての教示と出願時の技術常識とに基づいて当業者に理解され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明することがあり、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、図面に記載の実施形態は、本発明を明瞭に説明するために模式化されており、実際に提供される製品のサイズや縮尺を必ずしも正確に表したものではない。
<接合体の分離方法>
ここに開示される技術は、粘着剤によって接合された2つの部材を含む接合体から、当該部材を分離する方法に関する。以下、ここに開示される方法の実施形態を図1を参照しながら説明するが、ここに開示される方法をかかる態様に限定する意図ではない。
(接合体)
ここに開示される技術によって分離される接合体は、粘着剤によって接合された2つの部材を含む。例えば、図1に示す一実施形態に係る接合体100は、第1の部材120と、第2の部材140とが、粘着剤1によって接合された構造を有する。なお、接合体100は、分離対象となる少なくとも2つの部材を含むかぎり特に限定されず、2以上の部材を含んで構成されたものであり得る。例えば、図1に示すように、2以上の層状体が積層された多層構造体であり得る。接合体100が多層構造体である態様では、第1の部材120、第2の部材140はシート状または板状であり得る。また、上記2つの部材は、粘着剤によって接合された箇所以外の一部で連続したものであってもよい。この実施形態では、第1の部材120として金属部材が用いられ、第2の部材140としてガラス部材が用いられているが、これに限定されず、接合体100は、第1の部材120および第2の部材140がともに透明部材(例えば少なくとも一方がガラス部材)である態様等、種々の形態であり得る。
粘着剤1は、水親和剤を含む粘着剤である。この実施形態では、粘着剤1は、シート状(粘着シート)の形態を有しており、具体的には両面接着性の基材レス両面粘着シートの形態を有する。粘着剤1は、層状(すなわち粘着剤層)ということもできる。粘着剤1は、その一方の表面(第1粘着面)1Aが第1の部材120に接着しており、他方の表面(第2粘着面)1Bが第2の部材140に接着している。このように、第1の部材120と第2の部材140とは、シート状、層状というべき粘着剤1によって接合されている。この実施形態の粘着シート1は、幅が20mm以上であり、100μm以上の厚さを有する。
粘着剤1は、上記のように水親和剤を含み、本来ならば水剥離による被着体からの剥離が可能な水剥離性粘着剤であったにもかかわらず、その使用履歴のため、水剥離性が損なわれた水剥離性失活粘着剤となっている。そのため、粘着剤1は、第1の部材120と第2の部材140に強固に接着し、通常剥離だけでなく、水剥離によっても第1の部材120と第2の部材140から粘着剤1を剥離することが困難な状態になっている。さらに温水浸漬や超音波振動等を利用しても剥離が困難な状態にまで、第1の部材120および第2の部材140と強固に接着してしまっている。このような事象は、例えば、粘着剤1を用いて長期にわたって部材を接合し、粘着力が過度に上昇した場合に起こり得る。
なお、本明細書において水剥離および水剥離性とは、水等の水性液体を利用した剥離および剥離(水剥離)のしやすさ(水剥離性)のことをいい、水剥離とは、例えば、粘着剤(粘着剤層、粘着シートの形態であり得る。)の粘着面と被着体表面との剥離前線(両者の接着界面から剥離(分離)が始まる箇所)に水性液体が存在する状態で、粘着剤を被着体から剥離することをいう。
(溶剤浸漬剥離)
上記のように、通常剥離や水剥離では剥離が困難になった粘着剤1を含む接合体100を、図1に示すように溶剤200に浸漬する。具体的には、接合体100を、溶剤200を入れた適当な容器250内に投入し、溶剤200中に浸漬させる。これにより、粘着剤1を第1の部材120および/または第2の部材140から剥離することができる。具体的には、溶剤200に浸漬された粘着剤1が膨潤し、自然剥離が進行する。なお、上記溶剤浸漬剥離に際して、補助的に手剥離等の外力による剥離手段を併用してもよく、溶剤浸漬剥離のみで粘着剤を剥離してもよい。上記補助的な剥離は、接合体が溶剤浸漬した状態で行ってもよく、接合体を溶剤中から取り出してから行ってもよい。
溶剤浸漬時間としては、第1の部材120、第2の部材140のいずれか一方から粘着剤1が剥離する適当な時間が採用され、粘着剤や被着体の種類、接着状態、接着面積等によって異なるため、特定の範囲に限定されない。溶剤浸漬時間は、例えば12時間以上が適当であり、好ましくは24時間以上であり、48時間以上であってもよく、72時間以上でもよく、100時間以上でもよく、150時間以上でもよい。溶剤浸漬時間を長くすることで、上記部材からの粘着剤の剥離は進行する。一方、剥離作業効率の観点から、溶剤浸漬時間は1週間以内とすることが適当であり、好ましくは120時間以下、より好ましくは90時間以下、さらに好ましくは60時間以下、特に好ましくは30時間以下である。
溶剤の温度は、特に限定されず、通常は常温域(例えば0℃~40℃程度、典型的には10℃~30℃程度)であるが、溶剤を適当な温度に加温して用いてもよい。
(溶剤)
使用する溶剤は、粘着剤種や被着体の耐溶剤性等に基づき適当な1種または2種以上の溶剤が選択され、特定種に限定されない。なお、本明細書において溶剤とは、溶媒や分散媒として用いられ得る23℃で液状の有機化合物(有機溶剤ともいう。)をいう。
いくつかの態様において、溶剤として、当該溶剤によって剥離される粘着剤に対するHSP(Hansen Solubility Parameters)距離が所定値以下である1種または2種以上の溶剤が好ましく用いられる。粘着剤と溶剤とのHSP距離は、例えば20以下であり、15以下でもよく、10以下でもよい。上記粘着剤に対するHSP距離が所定値以下の溶剤によると、溶剤浸漬剥離が良好に進行する傾向がある。上記HSP距離は、8.0以下(例えば5.0以下)が適当であり、4.0以下(例えば3.0以下)が好ましい。上記HSP距離の下限値は、通常0超であり、例えば1以上程度であってもよい。なお、HSP距離の単位はMPa1/2である。
本明細書において、粘着剤と溶剤とのHSP距離(Ra)は以下の方法で求められる。すなわち、粘着剤および溶剤のHSP値(分散項(δD),極性項(δP),水素結合項(δH))を求め、粘着剤のHSP値(δDPSA,δPPSA,δHPSA)と溶剤のHSP値(δDSOL,δPSOL,δHSOL)のベクトル間距離を求める。これをHSP距離とする。具体的には、式:
Ra=[4×(δDPSA-δDSOL)2+(δPPSA-δPSOL)2+(δHPSA-δHSOL)21/2
から求められる。上式中、δDPSA、δPPSAおよびδHPSAは、それぞれ粘着剤の分散項(δD)、極性項(δP)および水素結合項(δH)を表し、δDSOL、δPSOLおよびδHSOLは、それぞれ溶剤の分散項(δD)、極性項(δP)および水素結合項(δH)を表す。粘着剤および溶剤のHSP値、より具体的には分散項(δD)、極性項(δP)および水素結合項(δH)は、ソフトウェア「HSPiP,Hansen Solubility Parameters in Practice ver4」を用いて求めることができる。粘着剤および溶剤が、複数の成分から構成されている場合は、上記ソフトウェアを用い、分子グループ寄与法から求めることができる。具体的には、対象となる物質における各構成ユニットをSMILES記法で入力し、ユニットごとのHSP値(δd,δp,δh)を算出する。粘着剤については、上記方法に基づき、粘着剤の各構成成分のHSP値(δd,δp,δh)を算出し、各構成成分のモル分率から粘着剤全体のHSP値(δDPSA,δPPSA,δHPSA)を算出する。より具体的には、式:
(δDPSA,δPPSA,δHPSA)=[(δda×aのモル分率)+(δdb×bのモル分率)+…,(δpa×aのモル分率)+(δpb×bのモル分率)+…,(δha×aのモル分率)+(δhb×bのモル分率)+…)
から求められる。ここで上式中、a,bは粘着剤の各構成成分を表す。
他のいくつかの態様において、溶剤として、HSPにおける水素結合項(δH)が所定値以上である1種または2種以上の溶剤が好ましく用いられる。上記水素結合項値が大きい溶剤は、水親和剤を含む粘着剤に対して良好に作用し、当該溶剤浸漬による剥離が良好に進行する。溶剤のδHは、例えば10.0以上であり、12.0以上が適当であり、好ましくは15.0以上、より好ましくは17.0以上であり、20.0以上であってもよい。上記δHを満足する溶剤は、例えば上記粘着剤とのHSP距離が5超または10超であったり、さらには15超であり得る。なお、上記δHの単位はMPa1/2である。上記δHは、上述のHSP値算出方法から求めることができる。
溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類(例えば、炭素原子数1~4の一価のアルコール類);ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の脂肪族または脂環式炭化水素類;トルエン、キシレン等の芳香族化合物類(具体的には芳香族炭化水素類);酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等のブチルメチルエーテル等のエーテル類;1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化アルカン類;等から選択されるいずれか1種の溶剤、または2種以上の混合溶剤を用いることができる。なかでも、アルコール類、エステル類、芳香族炭化水素類が好ましく、メタノール、エタノール、酢酸エチルがより好ましく、酢酸エチルが特に好ましい。これら溶剤の好適例(特に酢酸エチル)は、例えばアクリル系粘着剤の溶剤浸漬剥離に好適である。
上記溶剤浸漬を実施することにより、上記のように粘着剤に強固に接着し、通常剥離や水剥離では剥離が困難となった接合体であっても、粘着剤を部材から剥離することができ、接合体の分離(解体)が可能である。上記の方法によると、被着体を破損することなく粘着剤を部材から剥離可能である。また、溶剤浸漬の一工程で、かつ溶剤浸漬中に追加の操作を要することなく放置するだけで粘着剤を剥離することができるので、実用性が高い。
なお、いくつかの態様においては、溶剤浸漬剥離は、通常剥離や水剥離では剥離が困難になった粘着剤に対して適用されるだけでなく、種々の状態で部材を接合している水親和剤含有粘着剤に対して適用可能である。ここに開示される溶剤浸漬剥離によると、通常剥離等で剥離可能か否かの確認を要することなく部材から粘着剤を剥離することができる。
(水剥離可能性の判定)
特に限定されるものではないが、上記の溶剤浸漬剥離は、上述のように水剥離によっては剥離が困難となった粘着剤(換言すれば、水剥離性失活粘着剤)を部材から剥離するのに効果的であり、かつ好適である。このことから、好ましい態様に係る接合体分離方法は、接合体を溶剤に浸漬する前に、粘着剤によって接合された2つの部材(上記第1の部材および第2の部材)から粘着剤を水剥離可能であるか判定する工程(水剥離可能性の判定工程)を含み、水剥離が可能でないことを確認した後、接合体を溶剤に浸漬する方法が採用され得る。粘着剤が部材から水剥離可能であるか否かは、通常、外観からは判別しにくい。したがって、上記水剥離可能性の判定は、典型的には、実際に水剥離による粘着剤の剥離を試みる工程であり得る。水剥離は上述のとおり定義されるものであり、詳しくは後述するとおりであるので、ここでは詳細な説明は省略する。ここに開示される接合体分離方法は、水剥離可能性の判定工程を含む態様で好ましく実施される。上記方法によると、長期接合等のために水剥離性が損なわれた水剥離性失活粘着剤に対し、部材からの剥離を効率的かつ効果的に実現することができる。
(粘着剤の接着状態)
なお、上記溶剤浸漬剥離の前に、部材に強固に接着した粘着剤(典型的には粘着シート)は、通常剥離によっては当該部材から剥離することが困難である。例えば、粘着剤は、23℃、50%RHの環境下において、粘着剤が接合された部材の端部にフォースゲージを固定し、フォースゲージを手で保持し、剥離角度90~150度、剥離速度10~100mm/分で手剥離したときの通常剥離力が10N/20mm以上となる接着強度で上記部材と接着したものであり得る。上記通常剥離力は、例えば15N/20mm以上であり、20N/20mm以上であってもよく、さらには25N/20mm以上(典型的には28N/20mm以上)であり得る。上記の接着強度で部材に接着した粘着剤は、通常の剥離方法によっては被着体である部材から剥離することが困難であるか、被着体が破損しやすいなど円滑な剥離が困難である。このような粘着剤に対して、ここに開示される方法は好ましく適用される。なお、上記通常剥離力の測定において、フォースゲージとしては、サトテック社製の製品名「デジタルフォースゲージFG-5100」またはその相当品を用いることができる。下記の水剥離力についても同様である。
また、上記溶剤浸漬剥離の前に、部材に強固に接着した粘着剤(典型的には粘着シート)は、水剥離では当該部材から剥離することが難しい。例えば、粘着剤は、23℃、50%RHの環境下において、粘着剤が接合された部材の端部にフォースゲージを固定し、フォースゲージを手で保持し、被着体である部材から粘着剤が離れ始める箇所(剥離前線)に20μLの蒸留水を供給し、剥離角度90~150度、剥離速度10~100mm/分で手剥離したときの水剥離力が10N/20mm以上となる接着強度で上記部材と接着したものであり得る。上記水剥離力は、例えば15N/20mm以上であり、20N/20mm以上であってもよく、さらには25N/20mm以上(典型的には28N/20mm以上)であり得る。上記の接着強度で部材に接着した粘着剤は、水剥離によっては被着体である部材から剥離することが困難であるか、被着体が破損しやすいなど円滑な剥離が困難である。このような粘着剤に対して、ここに開示される方法は特に好適である。
<水剥離>
水剥離は、上記のとおり定義されるものであり、具体的には、部材からの粘着剤の剥離前線において上記部材と上記粘着剤との界面に水性液体が存在する状態で、上記剥離前線の移動に追随して上記水性液体の上記界面への進入を進行させつつ上記部材から上記粘着剤を剥離する水剥離工程をいう。
水性液体としては、水または水を主成分とする混合溶媒に、必要に応じて少量の添加剤を含有させたものを用いることができる。上記混合溶媒を構成する水以外の溶媒としては、水と均一に混合し得る低級アルコール(例えばエチルアルコール)や低級ケトン(例えばアセトン)等を使用し得る。上記添加剤としては、公知の界面活性剤等を用いることができる。いくつかの態様において、添加剤を実質的に含有しない水性液体を好ましく使用し得る。環境衛生の観点から、水性液体として水が好ましく用いられる。水としては、特に制限されず、用途に応じて求められる純度や入手容易性等を考慮して、例えば蒸留水、イオン交換水、水道水等を用いることができる。水性液体の温度は、通常、常温の範囲(10℃~35℃)であるが、35℃以上90℃未満(例えば40℃以上60℃以下)の温水を用いてもよい。
いくつかの態様において、上記水剥離は、部材に貼り付けられた粘着剤(層)の外縁付近に水性液体を供給し、その水性液体を上記粘着剤の外縁から該粘着剤と上記部材との界面に進入させた後、新たな水の供給を行うことなく(すなわち、剥離開始前に部材に供給した水性液体のみを利用して)粘着剤の剥離を進行させる態様で行うことができる。なお、水剥離工程の途中で、剥離前線の移動に追随して粘着剤と部材との界面に進入させる水が途中で枯渇するようであれば、該水剥離工程の開始後に断続的または連続的に水を追加供給してもよい。
剥離開始前に供給する水性液体の量は、粘着剤(層)の貼付け範囲外から該粘着剤と部材との界面に上記水性液体を導入し得る量であればよく、特に限定されない。上記水性液体の量は、例えば5μL以上であってよく、10μL以上が適当であり、20μL以上でもよい。また、上記水性液体の量の上限について特に制限はない。いくつかの態様において、作業性向上等の観点から、上記水性液体の量は、例えば10mL以下であってよく、5mL以下でもよく、1mL以下でもよく、0.5mL以下でもよく、0.1mL以下でもよく、0.05mL以下でもよい。
剥離開始時に上記粘着剤の外縁から該粘着剤(層)と上記部材との界面に水性液体を進入させる操作は、例えば、粘着剤の外縁において上記界面にカッターナイフや針等の治具の先端を差し込む、粘着剤の外縁を鉤や爪等で引掻いて持ち上げる、強粘着性の粘着テープや吸盤等を接合体の外縁付近の背面に付着させて該粘着剤の端を持ち上げるなどの態様で行うことができる。
また、水剥離工程は、上記剥離前線を10mm/分以上の速度で移動させる態様で好ましく実施され得る。剥離前線を10mm/分以上の速度で移動させることは、例えば剥離角度180度の条件においては、粘着剤(層)を20mm/分以上の引張速度で剥離することに相当する。上記剥離前線を移動させる速度は、例えば50mm/分以上でもよく、150mm/分以上でもよく、300mm/分以上でもよく、500mm/分以上でもよい。剥離前線を移動させる速度の上限は特に制限されない。上記剥離前線を移動させる速度は、例えば1000mm/分以下であり得る。
ここに開示される水剥離は、例えば、該方法に使用する水性液体(例えば水)の体積10μL当たりの粘着剤(層)の剥離面積が、例えば50cm以上、好ましくは100cm以上となる態様で実施することができる。
<接合体および構成部材>
ここに開示される接合体は、粘着剤(典型的には粘着剤層)によって接合された2つの部材を含むかぎり特に限定されず、2以上の部材から構成されたものであり得る。例えば、2以上の層状体が積層された多層構造体であり得る。そのような接合体(典型的には多層構造体)は、表示部材や、透明部材等の光学部材、その他の機能性部材を含むものであり得る。このような複数種の異なる部材を含む多層構造の接合体に対して、ここに開示される接合体分離方法を実施することにより、使用後の製品に含まれる部材を有効に再利用することができる。
ここに開示される接合体は、各種の用途、製品に用いられる構造体であり得る。接合体は、リサイクル、リペアが必要とされ得る各種用途の構造体であり得る。例えば、各種の携帯機器(ポータブル機器)、自動車、家電製品等を構成する構造体において、粘着剤によって接合された2以上の部材を含むものであり得る。そのような接合は、固定や接合だけでなく、成形、装飾、保護、支持等を目的とするものであり得る。粘着剤によって接される接合体構成部材の材質や、当該部材の少なくとも表面を構成する材質は、例えば、ガラスや、金属、セラミック材料、樹脂材料等であり得る。
上記接合体を構成する部材の好適例として、光学部材が挙げられる。本明細書において光学部材とは、光学的特性(例えば、偏光性、光屈折性、光散乱性、光反射性、光透過性、光吸収性、光回折性、旋光性、視認性等)を有する部材をいう。光学部材の例としては、偏光板、波長板、位相差板、光学補償フィルム、輝度向上フィルム、導光板、反射フィルム、反射防止フィルム、ハードコート(HC)フィルム、衝撃吸収フィルム、防汚フィルム、フォトクロミックフィルム、調光フィルム、透明導電フィルム(ITOフィルム)、意匠フィルム、装飾フィルム、表面保護板、プリズム、レンズ、カラーフィルター、透明基板や、さらにはこれらが積層されている部材(これらを総称して「機能性フィルム」と称する場合がある。)等が挙げられる。なお、上記の「板」および「フィルム」は、それぞれ板状、フィルム状、シート状等の形態を含むものとし、例えば「偏光フィルム」は「偏光板」、「偏光シート」等を含むものとする。上記光学部材は、例えば、表示装置(典型的には画像表示装置)に用いられる部材(典型的には表示装置構成部材)であり得る。
上記光学部材としては、特に限定されず、例えばガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、金属薄膜等からなる部材(例えばシート状やフィルム状、板状の部材)等が挙げられる。なお、この明細書における「光学部材」には、表示装置の視認性を保ちながら加飾や保護の役割を担う部材(意匠フィルム、装飾フィルムや表面保護フィルム等)も含むものとする。
また、上記光学部材の少なくとも表面を構成する材質は、例えば、アルカリガラス板や無アルカリガラス等のガラス;ステンレス鋼(SUS)、アルミニウム等の金属材料;アルミナ、シリカ等のセラミック材料;アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、透明ポリイミド樹脂等の樹脂材料;等であり得る。部材の好適例として、上述のようなガラス、上記セラミック材料、上記金属材料等の無機材料を含む部材が挙げられる。上記部材は、粘着剤が貼り付けられる表面の少なくとも一部がこのような材料により構成されている光学部材であり得る。
接合体を構成する部材は、アクリル系、ポリエステル系、アルキド系、メラミン系、ウレタン系、酸エポキシ架橋系、あるいはこれらの複合系(例えばアクリルメラミン系、アルキドメラミン系)等の塗料による塗装面や、亜鉛メッキ鋼板等のメッキ面を有するものであってもよい。
また、いくつかの好ましい態様において、接合体を構成する部材は、ガラス等の脆性材料(典型的には硬脆材料)を含むガラス部材である。例えば、粘着剤によって接合された2つの部材の少なくとも一方がガラス材料等の脆性材料からなる接合体に対して、ここに開示される接合体分離方法は、好ましく適用される。ガラスのような硬くて脆い材料は、そこに貼り付けられた粘着剤を剥がすときの力に耐え切れず、破損する場合があるが、ここに開示される方法を採用することで、ガラス等の被着体の破損を生じることなく、粘着剤を部材から剥離することができる。ガラス部材の典型例としては、板形状を有するガラス板が挙げられる。
ガラス部材のサイズは特定の範囲に限定されず、ガラス部材(例えばガラス板)の厚さは、例えば0.1~5mm(例えば0.5~2mm)であり得る。ガラス部材の長さは、例えば5mm~1m(例えば50mm以上、さらには100mm以上であり、500mm以下)である。このようなサイズのガラス部材から粘着剤を剥離する際に、ここに開示される方法は好ましく採用される。なお、ガラス部材(例えばガラス板)の長さは、ガラス部材の面方向において最大の長さを有する部分の長さをいうものとする。
また、部材は、その表面が親水化処理されたものであってもよい。例えば、上述した光学部材の表面に、コロナ処理、プラズマ処理や、親水コーティング層を設ける親水コーティング処理等の親水性の向上に寄与する処理が施された部材等であり得る。そのような親水化処理面を有する部材等は、親水性が向上し、水接触角が所定値以下に制限されたものとなるので、水親和剤を含む粘着剤の剥離に好適である。
接合体を構成する部材が板形状またはシート形状を有する態様において、その最大厚さは5mm以下(例えば2mm以下、好適には1mm以下)程度であり得る。そのような最大厚さを有する部材は、通常、外力に対して変形したり、破損しやすいところ、ここに開示される方法を適用することで、上記部材を破損することなく、当該部材から粘着剤を円滑に剥離することができる。板形状またはシート形状を有する部材の厚さは、通常、例えば0.1~5mm(例えば0.5~2mm)であり得る。
いくつかの態様に係る接合体は、表示装置用の接合体である。上記表示装置としては、例えば液晶表示装置、有機EL表示装置、PDP、電子ペーパー等が挙げられ、特に、フォルダブル表示装置や車載用の表示装置のように高価な部材を含む場合に、ここに開示される技術は好ましく適用される。また上記表示装置は、タッチパネル等の入力可能な表示装置を包含する。上記表示装置は、リサイクル、リユース等の要請が強く、ここに開示される技術を適用することが特に有意義である。
上記表示装置において、粘着剤によって接合されている表示部材は、表示装置の表示機能を担う部材であり、そのこと以外は特に限定されず、例えば種々の材料(光学材料や発光要素等を含む。)を含んで構成されたものであり得る。表示部材は、例えば、液晶表示パネルや有機EL表示パネル、PDP、タッチパネル等や、それらの表示部(表示ユニット)等であり得る。なお、パネルはシートやフィルムと言い換えられることがある。表示部材の形状は特に限定されず、例えば、シート状または板状の形状を有する。表示部材は曲面形状を有するものであってもよく、変形性や柔軟性を有するものであってもよい。そのような表示部材は、例えばフォルダブル表示装置やフレキシブル表示装置の表示部材として好適である。
いくつかの好ましい態様において、接合体を構成する2つの部材のうち、一方はガラス部材であり、他方は表示部材である。ここに開示される方法によると、粘着剤によって接合されている部材が硬脆性のガラス部材と表示部材(例えば厚さが2mm以下の薄厚部材)とを含む場合であっても、溶剤浸漬剥離を実施することによって、ガラス部材および表示部材を破損(典型的には割れや裂け)することなく、上記2部材を分離することができる。
表示部材の厚さは、特定の範囲に限定されず、例えば0.1~5mm(例えば0.5~2mm)であり得る。例えば、厚さが2mm以下(例えば1mm以下、さらには300μm以下、典型的には100μm以下)である表示部材からの粘着剤の剥離において、ここに開示される技術を適用して、薄厚ゆえ強度が低い表示部材を破損することなく部材を分離することが効果的である。表示部材の厚さは、凡そ50μm以下であってもよく、30μm以下でもよい。
粘着剤によって部材が接合された接合体は、粘着剤による接合から、一定以上の期間が経過したものであり得る。例えば、接合体を含む製品が、使用後、リサイクル等を目的として回収されるまで、さらには上記製品が製品寿命を終えるまで(例えば6か月以上、さらには1年以上、あるいは3年以上、5年以上であり得る。)、粘着剤による接合状態が継続したものであり得る。このような粘着剤は、使用環境等のため、接着力が過度に上昇し、意図した再剥離が困難な場合がある。例えば、水性液体を用いた水剥離が可能な、水親和剤を含む水剥離性粘着剤であっても、長期間経過したものは、所望の水剥離性が失活してしまい、再剥離が困難になる場合がある。このような状態となった粘着剤を含む接合体に対して、ここに開示される技術を適用することで、当該接合体の分離が好ましく実現される。
上記接合体を含む製品や装置、構造体は、部材の接合時には粘着剤による高い接着信頼性が求められる一方、構成部材の修理や交換、検査、リサイクル等の際にスムーズな除去が求められる電子機器(好適には携帯型電子機器)の構成要素であり得る。例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット型パソコン、ノート型パソコン、各種ウェアラブル機器(例えば、腕時計のように手首に装着するリストウェア型、クリップやストラップ等で体の一部に装着するモジュラー型、メガネ型(単眼型や両眼型。ヘッドマウント型も含む。)を包含するアイウェア型、シャツや靴下、帽子等に例えばアクセサリの形態で取り付ける衣服型、イヤホンのように耳に取り付けるイヤウェア型等)、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、音響機器(携帯音楽プレーヤー、ICレコーダー等)、計算機(電卓等)、携帯ゲーム機器、電子辞書、電子手帳、電子書籍、車載用情報機器、携帯ラジオ、携帯テレビ、携帯プリンター、携帯スキャナ、携帯モデム等の携帯型電子機器の構成要素であり得る。また、上記表示装置は、デスクトップ型パソコンやディスプレイ、テレビ(液晶、プラズマ、有機EL等)等の電子機器の構成要素であり得る。なお、この明細書において「携帯」とは、単に携帯することが可能であるだけでは十分ではなく、個人(標準的な成人)が相対的に容易に持ち運び可能なレベルの携帯性を有することを意味するものとする。
<粘着剤>
上記接合体において、部材を接合する粘着剤の形態は特に限定されず、例えば点状、ストライプ状等の規則的あるいはランダムなパターンによって上記部材を接合するものであってもよいが、典型的には、連続的に形成された層状の粘着剤層または粘着シートの形態である。例えば、粘着剤は、粘着剤層からなる支持体レス両面粘着シートとして構成されているか、あるいは、基材層等の中間層を有する両面接着性の粘着シート(両面粘着シート)として構成されていてもよい。この粘着シートは、中間層の各面(いずれも非剥離性)にそれぞれ第1粘着剤層および第2粘着剤層が設けられた構成を有している。
上記粘着シートの粘着剤層は、単層構造に限定されず、同一または異なる組成の1または2以上の粘着剤層をさらに備えるものであってもよい。例えば、中間層を備える粘着シートにおいて、当該中間層は粘着剤層であってもよく、その場合、粘着シートは、当該粘着シートの表面を構成する第1、第2の粘着剤層と、中間層としての粘着剤層とを含む、少なくとも3層の粘着剤層を有するものであり得る。
上記接合体において、部材の接合に用いられる粘着剤(粘着剤層、粘着シートの形態であり得る。特に断りがないかぎり以下同じ。)は、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤(天然ゴム系、合成ゴム系、これらの混合系等)、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエーテル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、フッ素系粘着剤等の公知の各種粘着剤から選択される1種または2種以上の粘着剤を含んで構成された粘着剤であり得る。ここで、アクリル系粘着剤とは、アクリル系重合物を主成分(ベースポリマー)とする粘着剤をいう。ゴム系粘着剤その他の粘着剤についても同様の意味である。
なお、粘着剤の「ベースポリマー」とは、該粘着剤に含まれるゴム状ポリマーの主成分をいい、このこと以外、何ら限定的に解釈されるものではない。上記ゴム状ポリマーとは、室温付近の温度域においてゴム弾性を示すポリマーをいう。また、この明細書において「主成分」とは、重量基準で、含有成分のなかで最も多い割合で含まれる成分をいう。したがって、例えば粘着剤が3成分以上から構成されている場合、当該粘着剤中の主成分の含有量は34重量%以上であり得る。
また、この明細書において「アクリル系重合物」とは、アクリル系モノマーを50重量%より多く含むモノマー成分に由来する重合物をいい、アクリル系ポリマーともいう。上記アクリル系モノマーとは、1分子中に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有するモノマーに由来するモノマーのことをいう。また、この明細書において「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイルおよびメタクリロイルを包括的に指す意味である。同様に、「(メタ)アクリレート」とはアクリレートおよびメタクリレートを、「(メタ)アクリル」とはアクリルおよびメタクリルを、それぞれ包括的に指す意味である。
(アクリル系粘着剤)
いくつかの態様において、粘着剤の構成材料としてアクリル系粘着剤を好ましく採用し得る。具体的には、ここに開示される粘着剤は、アクリル系重合物を含むアクリル系粘着剤であり得る。アクリル系粘着剤は、透明性や耐候性、設計の自由度に優れる傾向がある。高い透明性を有するアクリル系粘着剤は、光学用途、ひいては表示装置用の接合用途に好ましく利用される。
ここに開示される粘着剤としては、例えば、エステル末端に炭素原子数1以上20以下の直鎖または分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを33重量%以上の割合で含むモノマー成分から構成されたアクリル系重合物をベースポリマーとして含有するものが好ましい。以下、炭素原子数がX以上Y以下のアルキル基をエステル末端に有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを「(メタ)アクリル酸CX-Yアルキルエステル」と表記することがある。特性のバランスをとりやすいことから、いくつかの態様に係るアクリル系重合物のモノマー成分全体のうち(メタ)アクリル酸C1-20アルキルエステルの割合は、例えば35重量%以上であり、50重量%以上が適当であり、55重量%以上であってよい。上記モノマー成分のうち(メタ)アクリル酸C1-20アルキルエステルの割合は、例えば99.9重量%以下であってよく、99重量%以下でもよく、95重量%以下でもよい。いくつかの態様に係るアクリル系重合物のモノマー成分全体に占めるC1-20(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合は、粘着剤の凝集性等の観点から、例えば85重量%以下であってよく、75重量%以下でもよく、65重量%以下でもよい。(メタ)アクリル酸C1-20アルキルエステルは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらのうち、少なくとも(メタ)アクリル酸C4-20アルキルエステルを用いることが好ましく、少なくとも(メタ)アクリル酸C4-18アルキルエステルを用いることがより好ましい。例えば、上記モノマー成分としてアクリル酸n-ブチル(BA)およびアクリル酸2-エチルヘキシル(2EHA)の一方または両方を含むことが好ましく、少なくともBAを含むアクリル系粘着剤が特に好ましい。(メタ)アクリル酸C4-18アルキルエステルは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記アクリル系重合物を構成するモノマー成分は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとともに、必要に応じて、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な他のモノマー(共重合性モノマー)を含んでいてもよい。共重合性モノマーとしては、極性基(例えば、カルボキシ基、水酸基、窒素原子含有環等)を有するモノマーや、ホモポリマーのガラス転移温度が比較的高い(例えば10℃以上の)モノマーを好適に使用することができる。極性基を有するモノマーは、アクリル系重合物に架橋点を導入したり、粘着剤の凝集力を高めたりするために役立ち得る。共重合性モノマーは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
共重合性モノマーの非限定的な例としては、カルボキシ基含有モノマー、酸無水物基含有モノマー、水酸基含有モノマー、スルホン酸基またはリン酸基を含有するモノマー、エポキシ基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、イソシアネート基含有モノマー、アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、窒素原子含有環を有するモノマー、スクシンイミド骨格を有するモノマー、マレイミド類、(メタ)アクリル酸アミノアルキル類、アルコキシ基含有モノマー、アルコキシシリル基含有モノマー、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、芳香族ビニル化合物、オレフィン類、脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル、芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル、その他、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル等の複素環含有(メタ)アクリレート、塩化ビニルやフッ素原子含有(メタ)アクリレート等のハロゲン原子含有(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等のケイ素原子含有(メタ)アクリレート、テルペン化合物誘導体アルコールから得られる(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。なかでも、カルボキシ基含有モノマー、水酸基含有モノマー、窒素原子含有環を有するモノマー、脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
共重合性モノマーの好適例であるカルボキシ基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸等が挙げられる。
水酸基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6-ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8-ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10-ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12-ヒドロキシラウリル、(4-ヒドロキシメチルシクロへキシル)メチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル等が挙げられる。
窒素原子含有環を有するモノマーとしては、例えば、N-ビニル-2-ピロリドン、N-メチルビニルピロリドン、N-ビニルピリジン、N-ビニルピペリドン、N-ビニルピリミジン、N-ビニルピペラジン、N-ビニルピラジン、N-ビニルピロール、N-ビニルイミダゾール、N-ビニルオキサゾール、N-(メタ)アクリロイル-2-ピロリドン、N-(メタ)アクリロイルピペリジン、N-(メタ)アクリロイルピロリジン、N-ビニルモルホリン、N-ビニル-3-モルホリノン、N-ビニル-2-カプロラクタム、N-ビニル-1,3-オキサジン-2-オン、N-ビニル-3,5-モルホリンジオン、N-ビニルピラゾール、N-ビニルイソオキサゾール、N-ビニルチアゾール、N-ビニルイソチアゾール、N-ビニルピリダジン等(例えば、N-ビニル-2-カプロラクタム等のラクタム類)が挙げられる。
脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート等の脂環式炭化水素基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。
このような共重合性モノマーを使用する場合、その使用量は特に限定されず、例えばモノマー成分全体の0.01重量%以上とすることが適当である。共重合性モノマーの使用効果をよりよく発揮する観点から、共重合性モノマーの使用量をモノマー成分全体の0.1重量%以上としてもよく、0.5重量%以上としてもよい。また、粘着特性のバランスをとりやすくする観点から、共重合性モノマーの使用量は、モノマー成分全体の60重量%以下とすることが適当であり、50重量%以下であってもよく、40重量%以下でもよい。
いくつかの態様において、アクリル系重合物を構成するモノマー成分は、水酸基含有モノマーを含み得る。水酸基含有モノマーの使用により、粘着剤の凝集力や架橋(例えば、イソシアネート架橋剤による架橋)の程度を好適に調節し得る。水酸基含有モノマーとしては上記で例示したもの等を用いることができ、例えばアクリル酸2-ヒドロキシエチル(HEA)やアクリル酸4-ヒドロキシブチル(4HBA)を好ましく採用し得る。水酸基含有モノマーは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。水酸基含有モノマーを使用する場合における使用量は特に制限されず、いくつかの好ましい態様において、水酸基含有モノマーの使用量は、モノマー成分全体の15重量%以上であり、20重量%以上が適当であり、好ましくは25重量%以上である。また、粘着剤の吸水性を抑制する観点から、いくつかの態様において、水酸基含有モノマーの使用量は、モノマー成分全体の例えば50重量%以下(例えば45重量%以下)とすることが適当であり、40重量%以下としてもよく、30重量%以下としてもよく、20重量%以下としてもよい。
いくつかの態様において、アクリル系重合物を構成するモノマー成分は、脂環式炭化水素基含有(メタ)アクリレートを含み得る。これにより、粘着剤の凝集力を高めることができる。脂環式炭化水素基含有(メタ)アクリレートとしては上記で例示したもの等を用いることができ、例えばシクロヘキシルアクリレート(CHA)やイソボルニルアクリレートを好ましく採用し得る。脂環式炭化水素基含有(メタ)アクリレートは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。脂環式炭化水素基含有(メタ)アクリレートを使用する場合における使用量は特に制限されず、例えばモノマー成分全体の1重量%以上、または5重量%以上とすることができ、10重量%以上でもよい。脂環式炭化水素基含有(メタ)アクリレートの使用量の上限は、凡そ40重量%以下とすることが適当であり、25重量%以下(例えば15重量%以下)であってもよい。
いくつかの態様において、アクリル系重合物を構成するモノマー成分は、窒素原子を有するモノマーを含み得る。これにより、粘着剤の凝集力を高めることができる。窒素原子を有するモノマーとしては上記で例示したもの等を用いることができる。窒素原子を有するモノマーの好適例としては、窒素原子含有環を有するモノマーが挙げられる。例えば、N-ビニル環状アミドが挙げられ、なかでも、N-ビニル-2-ピロリドンを好ましく採用し得る。窒素原子を有するモノマーは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。窒素原子を有するモノマー(好ましくは窒素原子含有環を有するモノマー)の使用量は特に制限されず、例えばモノマー成分全体の1重量%以上であってもよく、5重量%以上であってもよく、さらには10重量%以上とすることができる。また、窒素原子を有するモノマーの使用量は、モノマー成分全体の例えば40重量%以下とすることが適当であり、30重量%以下としてもよく、15重量%以下としてもよい。
いくつかの態様において、アクリル系重合物のモノマー成分に占めるカルボキシ基含有モノマーの割合は、例えば10重量%未満であってよく、3重量%未満でもよく、1重量%未満(例えば0.1重量%未満)でもよい。アクリル系重合物のモノマー成分としてカルボキシ基含有モノマーを実質的に使用しなくてもよい。ここで、カルボキシ基含有モノマーを実質的に使用しないとは、少なくとも意図的にはカルボキシ基含有モノマーを使用しないことをいう。このような組成のアクリル系重合物は、金属を含む被着体に対しては金属腐食防止性を有するものとなり得る。
上記アクリル系重合物を構成するモノマー成分の組成は、該モノマー成分の組成に基づいてFoxの式により求められるガラス転移温度Tgが-75℃以上10℃以下となるように設定され得る。いくつかの態様において、上記Tgは、接着力等の観点から、0℃以下であることが適当であり、-10℃以下であることが好ましく、-20℃以下または-30℃以下であってもよい。また上記Tgは、凝集性等の観点から、例えば-60℃以上であってよく、-50℃以上でもよく、-45℃以上または-40℃以上でもよい。
ここで、上記Foxの式とは、以下に示すように、共重合体のTgと、該共重合体を構成するモノマーのそれぞれを単独重合したホモポリマーのガラス転移温度Tgiとの関係式である。
1/Tg=Σ(Wi/Tgi)
なお、上記Foxの式において、Tgは共重合体のガラス転移温度(単位:K)、Wiは該共重合体におけるモノマーiの重量分率(重量基準の共重合割合)、Tgiはモノマーiのホモポリマーのガラス転移温度(単位:K)を表す。Tgの算出に使用するホモポリマーのガラス転移温度としては、公知資料、具体的には「Polymer Handbook」(第3版、John Wiley & Sons, Inc., 1989)に記載の数値を用いるものとする。本文献に複数種類の値が記載されている場合は、最も高い値を採用する。
重合にあたっては、重合方法や重合態様等に応じて、公知または慣用の熱重合開始剤や光重合開始剤を使用し得る。熱重合開始剤としては、特に限定されるものではないが、例えばアゾ系重合開始剤、過酸化物系開始剤、過酸化物と還元剤との組合せによるレドックス系開始剤、置換エタン系開始剤等を使用することができる。光重合開始剤としては、特に限定されるものではないが、例えばケタール系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤、α-ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤等を用いることができる。重合開始剤は、1種を単独でまたは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。このような熱重合開始剤または光重合開始剤の使用量は、重合方法や重合態様等に応じた通常の使用量とすることができ、特に限定されない。例えば、重合対象のモノマー100重量部に対して重合開始剤凡そ0.001~5重量部(典型的には凡そ0.01~2重量部、例えば凡そ0.01~1重量部)を用いることができる。
上記重合には、必要に応じて、従来公知の各種の連鎖移動剤(分子量調節剤あるいは重合度調節剤としても把握され得る。)を使用することができる。連鎖移動剤としては、n-ドデシルメルカプタン、t-ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸、α-チオグリセロール等のメルカプタン類を用いることができる。あるいは、硫黄原子を含まない連鎖移動剤(非硫黄系連鎖移動剤)を用いてもよい。連鎖移動剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。連鎖移動剤を使用する場合、その使用量は、モノマー成分100重量部に対して、例えば凡そ0.01~1重量部程度とすることができる。ここに開示される技術は、連鎖移動剤を使用しない態様でも好ましく実施され得る。
上記の各種重合法を適宜採用して得られるアクリル系重合物の分子量は特に制限されず、要求性能に合わせて適当な範囲に設定され得る。アクリル系重合物の重量平均分子量(Mw)は、例えば凡そ10×10以上であり、凝集力と接着力とをバランスよく両立する観点から、30×10超とすることが適当である。いくつかの態様に係るアクリル系重合物は、好ましくは凡そ50×10以上のMwを有する。アクリル系重合物のMwの上限は、凡そ500×10以下(例えば凡そ150×10以下)であり得る。上記Mwは凡そ75×10以下であってもよい。ここでMwとは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により得られた標準ポリスチレン換算の値をいう。GPC装置としては、例えば機種名「HLC-8320GPC」(カラム:TSKgelGMH-H(S)、東ソー社製)を使用すればよい。
ここに開示される粘着剤は、上述のような組成のモノマー成分を、重合物、未重合物(すなわち、重合性官能基が未反応である形態)、あるいはこれらの混合物の形態で含む粘着剤組成物を用いて形成され得る。上記粘着剤組成物は、粘着剤(粘着成分)が水に分散した形態の水分散型粘着剤組成物、有機溶媒中に粘着剤を含む形態の溶剤型粘着剤組成物、紫外線や放射線等の活性エネルギー線により硬化して粘着剤を形成するように調製された活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物、加熱溶融状態で塗工され、室温付近まで冷えると粘着剤を形成するホットメルト型粘着剤組成物等の種々の形態であり得る。いくつかの態様に係る粘着剤組成物は、溶剤型粘着剤組成物または無溶剤型粘着剤組成物である。無溶剤型粘着剤組成物には、活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物およびホットメルト型粘着剤組成物が包含される。ここに開示される溶剤浸漬による剥離は、溶剤型粘着剤組成物から形成された溶剤型粘着剤、活性エネルギー線(典型的には紫外線硬)硬化型粘着剤組成物から形成された活性エネルギー線硬化型粘着剤(典型的には紫外線硬化型粘着剤)に対して効果的である。
いくつかの態様に係る粘着剤組成物は、活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物であり得る。本明細書において「活性エネルギー線」とは、重合反応、架橋反応、開始剤の分解等の化学反応を引き起こし得るエネルギーをもったエネルギー線を指す。ここでいう活性エネルギー線の例には、紫外線、可視光線、赤外線のような光や、α線、β線、γ線、電子線、中性子線、X線のような放射線等が含まれる。活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物の一好適例として、光硬化型粘着剤組成物が挙げられる。光硬化型の粘着剤組成物は、厚手の粘着剤層であっても容易に形成し得るという利点を有する。なかでも紫外線硬化型粘着剤組成物が好ましい。
光硬化型粘着剤組成物は、典型的には、該組成物のモノマー成分のうち少なくとも一部(モノマーの種類の一部であってもよく、分量の一部であってもよい。)を重合物の形態で含む。上記重合物を形成する際の重合方法は特に限定されず、従来公知の各種重合方法を適宜採用することができる。例えば、溶液重合、エマルション重合、塊状重合等の熱重合(典型的には、熱重合開始剤の存在下で行われる。);紫外線等の光を照射して行う光重合(典型的には、光重合開始剤の存在下で行われる。);β線、γ線等の放射線を照射して行う放射線重合;等を適宜採用することができる。なかでも光重合が好ましい。
いくつかの好ましい態様に係る光硬化型粘着剤組成物は、モノマー成分の部分重合物(例えばアクリル系部分重合物)を含む。このような部分重合物は、典型的にはモノマー成分に由来する重合物と未反応のモノマーとの混合物であって、好ましくはシロップ状(粘性のある液状)を呈する。以下、かかる性状の部分重合物を「モノマーシロップ」または単に「シロップ」ということがある。モノマー成分を部分重合させる際の重合方法は特に制限されず、上述のような各種重合方法を適宜選択して用いることができる。効率や簡便性の観点から、光重合法を好ましく採用し得る。光重合によると、光の照射量(光量)等の重合条件によって、モノマー成分の重合転化率(モノマーコンバーション)を容易に制御することができる。
上記部分重合物におけるモノマー混合物の重合転化率は、特に限定されない。上記重合転化率は、例えば凡そ70重量%以下とすることができ、上記部分重合物を含む粘着剤組成物の調製容易性や塗工性等の観点から、凡そ50重量%以下が適当であり、凡そ40重量%以下が好ましい。重合転化率の下限は特に制限されないが、典型的には凡そ1重量%以上であり、凡そ5重量%以上とすることが適当である。
上記部分重合物を含む粘着剤組成物には、必要に応じて用いられる他の成分(例えば、光重合開始剤や、後述のような水親和剤、架橋剤、多官能性モノマー、アクリル系オリゴマー、粘着付与樹脂、シランカップリング剤等)が配合され得る。そのような他の成分を配合する方法は特に限定されず、例えば上記モノマー混合物にあらかじめ含有させてもよく、上記部分重合物に添加してもよい。
いくつかの態様に係る粘着剤は、水分散型粘着剤組成物から形成された粘着剤である。水分散型粘着剤組成物の代表例として、エマルション型粘着剤組成物が挙げられる。エマルション型粘着剤組成物は、典型的には、モノマー成分の重合物と、必要に応じて用いられる添加剤とを含有する。モノマー成分のエマルション重合は、通常、乳化剤の存在下で行われる。エマルション重合によると、モノマー成分の重合物が水に分散したエマルション形態の重合反応液が得られる。粘着剤の形成に用いる水分散型粘着剤組成物は、上記重合反応液を用いて好ましく製造され得る。
エマルション重合用の乳化剤としては、特に制限されず、公知のアニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤等を用いることができる。乳化剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。アニオン性乳化剤の非限定的な例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸ナトリウム等が挙げられる。ノニオン性乳化剤の非限定的な例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー等が挙げられる。反応性官能基を有する乳化剤(反応性乳化剤)を用いてもよい。反応性乳化剤の例としては、上述したアニオン性乳化剤またはノニオン性乳化剤に、プロペニル基やアリルエーテル基等のラジカル重合性官能基が導入された構造のラジカル重合性乳化剤が挙げられる。
エマルション重合における乳化剤の使用量は、モノマー成分100重量部に対して、例えば0.2重量部以上であってよく、0.5重量部以上でもよく、1.0重量部以上でもよく、1.5重量部以上でもよい。また、耐水粘着力向上や、あるいは粘着剤の透明性向上の観点から、いくつかの態様において、乳化剤の使用量は、モノマー成分100重量部に対して10重量部以下とすることが適当であり、5重量部以下とすることが好ましく、3重量部以下としてもよい。なお、ここでエマルション重合に使用する乳化剤は、後述する水親和剤としても機能し得る。
いくつかの態様に係る粘着剤組成物は、溶剤型粘着剤組成物であり得る。溶剤型粘着剤組成物は、典型的には、モノマー成分の溶液重合物と、必要に応じて用いられる添加剤(例えば水親和剤)とを含有する。溶液重合に用いる溶媒(重合溶媒)は、従来公知の有機溶媒(例えばトルエン、酢酸エチル等)から適宜選択することができる。溶液重合によると、モノマー成分の重合物が重合溶媒に溶解した形態の重合反応液が得られる。ここに開示される溶剤型粘着剤組成物は、上記重合反応液を用いて好ましく製造され得る。
(水親和剤)
上記粘着剤は水親和剤を含む。粘着剤に水親和剤を含有させることにより、通常、水等の水性液体を利用して剥離力を効果的に低下させることができ、水剥離性が向上する。その理由は、特に限定解釈されるものではないが、一般に水親和剤は親水性領域を有することにより粘着剤の表面に偏在しやすく、それによって該粘着剤表面の水親和性を効率よく高める作用が発揮され、該粘着剤が水と接触したときに剥離力を効果的に低下させ、水剥離性が向上するものと考えられる。しかし、上記接合体において部材を接合する粘着剤は、長期にわたって使用されたなどの事情により、当該粘着剤が本来有していた水剥離性が発現せず、水剥離によっては剥離が困難な水剥離性失活粘着剤となっている場合がある。このような水剥離性が失活した水親和剤含有粘着剤であっても、ここに開示される技術を適用することにより、当該粘着剤が接合した部材から粘着剤を剥離することができる。上記水親和剤は、典型的には、遊離の形態で粘着剤組成物(ひいては粘着剤)に含まれている。水親和剤としては、粘着剤組成物の調製容易性等の点から、常温(約25℃)において液状であるものが好ましく用いられ得る。水親和剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
水親和剤(典型的には界面活性剤)のHLBは特に限定されず、例えば3.0以上であり、凡そ5.0以上が適当であり、好ましくは8.0以上、より好ましくは10以上、さらに好ましくは13以上(例えば15以上)である。上記範囲のHLBを有する水親和剤を粘着剤(例えば、アクリル系重合物を含む粘着剤)に含ませることで、水剥離性が損なわれた場合であっても、溶剤浸漬剥離により部材から剥離することができる。上記HLBの上限は20以下であり、例えば18以下であってもよく、16以下(例えば15以下)であってもよい。
なお、本明細書におけるHLBは、GriffinによるHydrophile-Lipophile Balanceであり、界面活性剤の水や油への親和性の程度を表す値であり、親水性と親油性の比を0~20の間の数値で表したものである。HLBの定義は、W.C.Griffin:J.Soc.Cosmetic Chemists,1,311(1949)や、高橋越民、難波義郎、小池基生、小林正雄共著、「界面活性剤ハンドブック」、第3版、工学図書社出版、昭和47年11月25日、p179~182等に記載されるとおりである。上記HLBを有する水親和剤は、上記参考文献を必要に応じて参酌するなどして当業者の技術常識に基づき、選定することができる。
いくつかの態様において、水親和剤としては、界面活性剤およびポリオキシアルキレン骨格を有する化合物から選択される少なくとも1種の化合物を用いることができる。界面活性剤およびポリオキシアルキレン骨格を有する化合物としては、公知の界面活性剤、ポリオキシアルキレン骨格を有する化合物の1種または2種以上を特に制限なく用いることができる。なお、上記界面活性剤のなかには、ポリオキシアルキレン骨格を有する化合物が存在し、逆もまた然りであることは言うまでもない。
水親和剤として用いられ得る界面活性剤としては、公知の非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤等を用いることができる。なかでも、非イオン性界面活性剤が好ましい。界面活性剤は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
非イオン性界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート等のソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリイソステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレングリセリルエーテル脂肪酸エステル;ポリオキシエレン-ポリオキシプロピレンブロックコポリマー;等が挙げられる。これらの非イオン性界面活性剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
アニオン性界面活性剤の例としては、ラウリル硫酸塩、オクタデシル硫酸塩等のアルキル硫酸塩;脂肪酸塩;ノニルベンゼンスルホン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;ドデシルナフタレンスルホン酸塩等のナフタレンスルホン酸塩;ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸塩等のアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩;ポリオキシエチレンオクタデシルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩;ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル硫酸塩等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩;ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩;ラウリルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンラウリルスルホコハク酸塩等のスルホコハク酸塩;ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩;ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩;等が挙げられる。アニオン性界面活性剤が塩を形成している場合、該塩は、例えばナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等の金属塩(好ましくは一価金属の塩)、アンモニウム塩、アミン塩等であり得る。これらのアニオン性界面活性剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
水親和剤として用いられ得るポリオキシアルキレン骨格を有する化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)等のポリアルキレングリコール;ポリオキシエチレン単位を含むポリエーテル、ポリオキシプロピレン単位を含むポリエーテル、オキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とを含む化合物(これら単位の配列は、ランダムであってもよく、ブロック状であってもよい。);これらの誘導体;等を用いることができる。また、上述の界面活性剤のうちポリオキシアルキレン骨格を有する化合物を用いることもできる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、ポリオキシエチレン骨格(ポリオキシエチレンセグメントともいう。)を含む化合物を用いることが好ましく、PEGがより好ましい。
ポリオキシアルキレン骨格を有する化合物(例えばポリエチレングリコール)の分子量(化学式量)は特に限定されず、例えば1000未満であることが適当であり、粘着剤組成物調製性の点から、凡そ600以下(例えば500以下)であることが好ましい。ポリオキシアルキレン骨格を有する化合物(例えばポリエチレングリコール)の分子量の下限は特に限定されず、分子量が凡そ100以上(例えば凡そ200以上、さらには凡そ300以上)のものが好ましく用いられる。
粘着剤における水親和剤の含有量は特に限定されず、該水親和剤の使用効果が適切に発揮されるように設定することができる。いくつかの態様において、水親和剤の含有量は、粘着剤に含まれる重合物(例えばアクリル系重合物)100重量部あたり、例えば0.001重量部以上とすることができ、0.01重量部以上とすることが適当であり、好ましくは0.05重量部以上であり、より好ましくは0.1重量部以上である。他のいくつかの態様において、水親和剤の含有量は、粘着剤に含まれる重合物100重量部に対して、例えば1.0重量部以上でもよく、1.5重量部以上でもよい。また、いくつかの態様において、水親和剤の使用量は、上記重合物100重量部に対して、凡そ3重量部以下とすることができ、凡そ2重量部以下とすることが適当であり、好ましくは1重量部未満、より好ましくは0.5重量部未満である。水親和剤の使用量を制限することにより、接着力を維持しやすい傾向がある。また、光学用途においては、粘着剤の光学特性が損なわれ難い傾向がある。上記制限された量の水親和剤を含む粘着剤は、接着力と溶剤浸漬剥離性とを好ましく両立し得る。光学用途においては、さらに光学特性を兼ね備えるものとなり得る。
(多官能性モノマー)
粘着剤組成物(ひいては粘着剤)には、必要に応じて多官能性モノマーが用いられ得る。多官能性モノマーは、凝集力の調整等の目的のために役立ち得る。多官能性モノマーは、粘着剤層形成時や、被着体への貼付け後に光(例えば紫外線)照射等により上記エチレン性不飽和基を反応させることで、適度な柔軟性を有する架橋構造を形成し得る。したがって、本明細書において「多官能性モノマー」は、架橋剤と言い換えることができるものとする。例えば、光硬化型の粘着剤組成物から形成される粘着剤において、多官能性モノマーが好ましく用いられ得る。多官能性モノマーとしては、2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物が用いられ得る。多官能性モノマーは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
多官能性モノマーが有するエチレン性不飽和基の例には、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基およびアリル基が含まれるが、これらに限定されない。光反応性の観点から好ましいエチレン性不飽和基として、アクリロイル基およびメタクリロイル基が挙げられる。なかでもアクリロイル基が好ましい。
多官能性モノマーの例としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12-ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ブチルジオール(メタ)アクリレート、ヘキシルジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが好適である。
多官能性モノマーの使用量は、その分子量や官能基数等により異なるが、例えば、粘着剤に含まれる重合物を形成するモノマー成分(典型的には、アクリル系重合物または当該重合物のモノマー成分)100重量部に対して0.01重量部~3.0重量部程度の範囲とすることが適当である。
(架橋剤)
ここに開示される粘着剤組成物は、主に粘着剤(層)内での架橋または粘着剤とその隣接面との架橋を目的として、必要に応じて架橋剤を含有させることができる。架橋剤の種類は特に制限されず、従来公知の架橋剤のなかから、例えば粘着剤組成物の組成に応じて、該架橋剤が粘着剤内で適切な架橋機能を発揮するように選択することができる。用いられ得る架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、メラミン系架橋剤、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、ヒドラジン系架橋剤、アミン系架橋剤等を例示することができる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
架橋剤の含有量(2種以上の架橋剤を含む場合にはそれらの合計量)は特に限定されない。接着力や凝集力等の粘着特性をバランスよく発揮する粘着剤を実現する観点から、架橋剤の含有量は、粘着剤に含まれる重合物を形成するモノマー成分(例えば、アクリル系重合物または当該重合物のモノマー成分)100重量部に対して、凡そ5重量部以下とすることが適当であり、凡そ0.001~5重量部とすることが好ましく、凡そ0.001~4重量部とすることがより好ましく、凡そ0.001~3重量部とすることがさらに好ましい。あるいは、上述のような架橋剤を含まない粘着剤組成物であってもよい。ここに開示される粘着剤組成物として光硬化型粘着剤組成物を用いる場合には、当該粘着剤組成物は、イソシアネート系架橋剤等の架橋剤を実質的に含まないものであり得る。ここで粘着剤組成物が架橋剤(典型的にはイソシアネート系架橋剤)を実質的に含まないとは、上記モノマー成分100重量部に対する架橋剤の量が0.05重量部未満(例えば0.01重量部未満)であることをいう。
架橋反応をより効果的に進行させるために、架橋触媒を用いてもよい。また、粘着剤の形成に用いられる粘着剤組成物には、所望により、架橋遅延剤(例えばケト-エノール互変異性を生じる化合物)を含有させてもよい。架橋触媒、架橋遅延剤の使用量は、特定の範囲に限定されず、目的等に応じて適当量用いられる。
(粘着付与樹脂)
粘着剤には粘着付与樹脂を含有させてもよい。粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン系粘着付与樹脂、ロジン誘導体粘着付与樹脂、石油系粘着付与樹脂、テルペン系粘着付与樹脂、フェノール系粘着付与樹脂、ケトン系粘着付与樹脂等が挙げられる。これらは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、ロジン系粘着付与樹脂、ロジン誘導体粘着付与樹脂およびテルペンフェノール樹脂から選択される1種または2種以上を好ましく使用し得る。例えば、軟化点が80℃以上(例えば120℃以上180℃以下)の粘着付与樹脂(好適にはロジン誘導体粘着付与樹脂)を好ましく使用し得る。
粘着付与樹脂の使用量は、その使用効果を好適に発揮させる観点から、粘着剤に含まれる重合物を構成するモノマー成分100重量部に対して1重量部以上とすることが適当であり、5重量部以上でもよく、10重量部以上でもよく、15重量部以上でもよく、20重量部以上でもよく、25重量部以上でもよい。また、被着体に対する密着性と凝集性とをバランスよく両立する観点から、モノマー成分100重量部に対する粘着付与樹脂の使用量は、例えば50重量部以下でもよく、30重量部以下でもよい。あるいは、粘着剤における上記粘着付与樹脂の含有量は、上記モノマー成分100重量部に対して例えば1重量部未満であってもよく、上記粘着剤は粘着付与樹脂を実質的に含まないものであってもよい。
(アクリル系オリゴマー)
ここに開示される粘着剤には、凝集力の向上や接着性向上等の観点から、アクリル系オリゴマーを含有させることができる。アクリル系オリゴマーとしては、上記アクリル系重合物のTgよりもTgが高い重合体を用いることが好ましい。例えば、粘着剤の作製の際に紫外線照射を利用する態様では、アクリル系オリゴマーは重合阻害を起こしにくい点で好適である。
アクリル系オリゴマーの好適例としては、例えば、ジシクロペンタニルメタクリレート(DCPMA)、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)、イソボルニルメタクリレート(IBXMA)、イソボルニルアクリレート(IBXA)、ジシクロペンタニルアクリレート(DCPA)、1-アダマンチルメタクリレート(ADMA)、1-アダマンチルアクリレート(ADA)の各単独重合体のほか、DCPMAとメチルメタクリレート(MMA)の共重合体、DCPMAとIBXMAとの共重合体、ADAとMMAの共重合体、CHMAとイソブチルメタクリレート(IBMA)との共重合体、CHMAとIBXMAとの共重合体、CHMAとアクリロイルモルホリン(ACMO)との共重合体、CHMAとジエチルアクリルアミド(DEAA)との共重合体、CHMAとAAとの共重合体等を挙げることができる。アクリル系オリゴマーは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
アクリル系オリゴマーのMwは、典型的には約1000以上約30000未満、好ましくは約1500以上約10000未満、さらに好ましくは約2000以上約5000未満であり得る。Mwが上記範囲内にあると、凝集性や隣接する面との接着性を向上させる効果が好適に発揮されやすい。アクリル系オリゴマーのMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定し、標準ポリスチレン換算の値として求めることができる。具体的には、東ソー社製のHPLC8020に、カラムとしてTSKgelGMH-H(20)×2本を用いて、テトラヒドロフラン溶媒で流速約0.5mL/分の条件にて測定される。
粘着剤にアクリル系オリゴマーを含有させる場合、その含有量は、上記ベースポリマー(典型的にはアクリル系重合物)100重量部に対して、例えば0.01重量部以上とすることができ、より高い効果を得る観点から0.05重量部以上としてもよく、0.1重量部以上としてもよい。また、ベースポリマーとの相溶性等の観点から、上記アクリル系オリゴマーの含有量は、好ましくは30重量部未満であり、例えば10重量部以下であってもよく、1重量部以下としてもよい。
(シランカップリング剤)
ここに開示される粘着剤は、シランカップリング剤を含んでもよい。シランカップリング剤を含む態様において、シランカップリング剤は遊離の形態で粘着剤組成物(ひいては粘着剤)に含まれていることが好ましい。シランカップリング剤を含ませることにより、被着体(例えばガラス部材)に対する粘着剤の接着力は上昇する傾向がある反面、その接着力向上のために、剥離の際に被着体からの剥離性が低下しやすい。そのような粘着剤(部材に強固に接着した粘着剤)であっても、水親和剤を含んでいることにより、水剥離性が損なわれた場合でも、溶剤浸漬剥離を実施することにより、当該部材から剥離することができる。
シランカップリング剤としては、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ構造を有するケイ素化合物;3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノ基含有ケイ素化合物;3-クロロプロピルトリメトキシシラン;アセトアセチル基含有トリメトキシシラン;3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等の(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤;3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート基含有シランカップリング剤等が挙げられる。なかでも好ましい例として、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランおよびアセトアセチル基含有トリメトキシシランが挙げられる。シランカップリング剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
シランカップリング剤の使用量は、所望の使用効果が得られるように設定することができ、特に限定されない。いくつかの態様において、シランカップリング剤の使用量は、粘着剤に含まれる重合物を構成するモノマー成分100重量部に対して、例えば0.001重量部以上であってよく、より高い効果を得る観点から0.005重量部以上でもよく、0.01重量部以上でもよく、0.015重量部以上でもよい。また、いくつかの態様において、シランカップリング剤の使用量は、粘着剤を構成するモノマー成分100重量部に対して、例えば3重量部以下であってよく、1重量部以下でもよく、0.5重量部以下でもよい。また、ここに開示される技術は、シランカップリング剤を実質的に含まない粘着剤を用いる態様で実施することができる。シランカップリング剤の使用量を制限したり、シランカップリング剤を使用しないことにより、被着体からの剥離性は向上する傾向がある。
(その他の成分)
ここに開示される粘着剤は、必要に応じて、粘度調整剤(例えば増粘剤)、pH調整剤、レベリング剤、可塑剤、充填剤、顔料や染料等の着色剤、安定剤、防腐剤、老化防止剤等の粘着剤の分野において一般的な各種の添加剤をその他の任意成分として含み得る。このような各種添加剤については、従来公知のものを常法により使用することができ、特に本発明を特徴づけるものではないので、詳細な説明は省略する。
ここに開示される技術では、粘着剤に占めるベースポリマー(好適にはアクリル系重合物)以外の成分の量が制限されたものであり得る。ここに開示される技術において、粘着剤におけるベースポリマー以外の成分の量は、例えば凡そ30重量%以下であり、凡そ15重量%以下であることが適当であり、好ましくは凡そ12重量%以下(例えば凡そ10重量%以下)である。このような組成の粘着剤は、所定の光学特性(例えば透明性)を満足しやすく、光学用途に好ましく用いられ得る。いくつかの態様において、粘着剤におけるベースポリマー以外の成分の量は、凡そ5重量%以下であってもよく、凡そ3重量%以下であってもよく、凡そ1.5重量%以下(例えば凡そ1重量%以下)であってもよい。このようにベースポリマー(例えばアクリル系重合物)以外の成分量が制限された組成は、光硬化型粘着剤組成物に対して好ましく採用され得る。
(粘着剤層の形成)
粘着剤が粘着剤層の形態を有する場合、粘着剤層は、粘着剤組成物の硬化層であり得る。すなわち、該粘着剤層は、粘着剤組成物を適当な表面に付与(例えば塗布)した後、硬化処理を適宜施すことにより形成され得る。2種以上の硬化処理(乾燥、架橋、重合等)を行う場合、これらは、同時に、または多段階にわたって行うことができる。モノマー成分の部分重合物(アクリル系ポリマーシロップ)を用いた粘着剤組成物では、典型的には、上記硬化処理として、最終的な共重合反応が行われる。すなわち、部分重合物をさらなる共重合反応に供して完全重合物を形成する。例えば、光硬化性の粘着剤組成物であれば、光照射が実施される。必要に応じて、架橋、乾燥等の硬化処理が実施されてもよい。例えば、光硬化性粘着剤組成物で乾燥させる必要がある場合(例えば、モノマー成分の部分重合物が有機溶剤に溶解した形態の光硬化性粘着剤組成物の場合)は、該組成物を乾燥させた後に光硬化を行うとよい。完全重合物を用いた粘着剤組成物では、典型的には、上記硬化処理として、必要に応じて乾燥(加熱乾燥)、架橋等の処理が実施される。二層以上の多層構造の粘着剤層は、あらかじめ形成した粘着剤層を貼り合わせることによって作製することができる。あるいは、あらかじめ形成した第一の粘着剤層の上に粘着剤組成物を塗布し、該粘着剤組成物を硬化させて第二の粘着剤層を形成してもよい。
粘着剤組成物の塗布は、例えば、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター等の慣用のコーターを用いて実施することができる。
(粘着剤層の厚さ)
粘着剤層の厚さは特に限定されず、例えば3μm~2000μm程度であり得る。段差追従性など被着体との密着性の観点から、いくつかの態様において、粘着剤層の厚さは、例えば10μm以上が適当であり、好ましくは50μm以上であり、70μm以上でもよく、100μm以上でもよく、150μm以上でもよい。厚みの大きい粘着剤は、粘着力が高く、経時粘着力が上昇しやすいため、剥離が困難になりがちである。その一方で、被着体が溶剤非浸透性の場合、溶剤浸漬において溶剤は粘着剤層端面でのみ粘着剤と接触するため、粘着剤層の厚さが大きいほど、溶剤は粘着剤に作用しやすいと考えられる。そのような粘着剤層に対し、ここに開示される方法を適用することが効果的である。また、粘着剤層の凝集破壊による糊残りの発生を防止する観点から、いくつかの態様において、粘着剤層の厚さは、例えば1000μm以下であってよく、500μm以下でもよく、300μm以下でもよく、さらには200μm以下でもよい。
(ヘイズ値)
粘着剤は、好ましくは光学用粘着剤である。光学用粘着剤は、光学特性を損なわないものであり得る。粘着剤(層)、ひいては粘着シートのヘイズ値は特に限定されないが、いくつかの態様において、ヘイズ値は凡そ10%以下であることが適当であり、凡そ5%以下(例えば凡そ3%以下)であり得る。上記ヘイズ値は1.0%以下であることが好ましい。このように透明性の高い粘着剤は、高い光透過性が求められる光学用途に好適である。上記ヘイズ値は、1.0%未満であってよく、0.7%未満であってもよく、0.5%以下(例えば0~0.5%)であってもよい。ヘイズ値は、例えば、粘着剤の組成や厚さ等の選択によって調節することができる。
ここで「ヘイズ値」とは、測定対象に可視光を照射したときの全透過光に対する拡散透過光の割合をいう。くもり価ともいう。ヘイズ値は、以下の式で表すことができる。
Th[%]=Td/Tt×100
上記式において、Thはヘイズ値[%]であり、Tdは散乱光透過率、Ttは全光透過率である。ヘイズ値は、粘着剤層または粘着シートの粘着面をヘイズ値0.1%のアルカリガラスの片面に貼り付け、粘着剤層または粘着シートとアルカリガラスの積層体とした後、ヘイズメーター(例えば村上色彩技術研究所製の製品名「MR-100」)を用いて測定することができる。測定にあたっては、粘着剤層または粘着シートの貼り付けられたアルカリガラスを、該粘着剤層または粘着シートが光源側になるように配置する。アルカリガラスのヘイズ値が0.1%であるため、測定値から0.1%を引いた値を粘着剤層または粘着シートのヘイズ値[%]とする。
(基材層)
いくつかの態様において、接合体において部材の接合に用いられる粘着シートは、基材層を備える。基材層は、粘着剤層を支持する支持体(支持層)である。基材層は、粘着シートの表面を構成する第1および第2の粘着剤層の間に配置された中間層であり得る。
ここに開示される基材層としては、例えば、ポリオレフィンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム等の各種樹脂フィルム;ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリクロロプレンフォーム等の発泡体からなる発泡体シート;各種の繊維状物質(麻、綿等の天然繊維、ポリエステル、ビニロン等の合成繊維、アセテート等の半合成繊維、等であり得る。)の単独または混紡等による織布および不織布;和紙、上質紙、クラフト紙、クレープ紙等の紙類;アルミニウム箔、銅箔、ステンレス鋼(SUS)等の金属箔;等が挙げられる。これらを複合した構成の層状体であってもよい。このような複合構造の基材層の例として、例えば、金属箔と上記樹脂フィルムとが積層した構造の積層基材(多層構造基材)、ガラスクロス等の無機繊維で強化された樹脂シート等が挙げられる。
基材層の材料としては、独立して形状維持可能な(自立型の、あるいは非依存性の)樹脂フィルムをベースフィルムとして含むものを好ましく用いることができる。ここで「樹脂フィルム」とは、非多孔質の構造であって、典型的には実質的に気泡を含まない(ボイドレスの)樹脂フィルムを意味する。したがって、上記樹脂フィルムは、発泡体フィルムや不織布とは区別される概念である。上記樹脂フィルムは、単層構造であってもよく、二層以上の多層構造(例えば三層構造)であってもよい。上記樹脂フィルムは透明なフィルムであり得る。透明樹脂フィルムは、光学用途に好適である。
樹脂フィルムを構成する樹脂材料の好適例として、ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリイミド樹脂が挙げられる。基材層として好ましく利用し得る樹脂フィルムの具体例として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、PPSフィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルム、透明ポリイミド(CPI)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)フィルムが挙げられる。強度の点から好ましい例として、PETフィルム、PENフィルム、PPSフィルム、PEEKフィルム、CPIフィルムが挙げられる。入手容易性、寸法安定性、光学特性等の観点から好ましい例としてPETフィルム、CPIフィルム、TACフィルムが挙げられる。
樹脂フィルムには、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤(染料、顔料等)、充填材、スリップ剤、アンチブロッキング剤等の公知の添加剤を、必要に応じて配合することができる。添加剤の配合量は特に限定されず、用途等に応じて適宜設定することができる。
樹脂フィルムの製造方法は特に限定されない。例えば、押出成形、インフレーション成形、Tダイキャスト成形、カレンダーロール成形等の、従来公知の一般的な樹脂フィルム成形方法を適宜採用することができる。
上記基材層は、このような樹脂フィルムから実質的に構成されたものであり得る。あるいは、上記基材層は、上記樹脂フィルムの他に、補助的な層を含むものであってもよい。上記補助的な層の例としては、下塗り層、剥離層等の表面処理層が挙げられる。また、基材層の粘着剤層側表面には、必要に応じて、例えば、コロナ処理やプラズマ処理、紫外線照射処理、酸処理、アルカリ処理、下塗り剤(プライマー)の塗布、帯電防止処理、剥離処理等の、従来公知の表面処理が施されていてもよい。
基材層の厚さは、特に限定されず、例えば凡そ1000μm以下であってよく、凡そ500μm以下でもよく、軽量化や薄厚化の観点から、凡そ100μm以下が適当であり、70μm以下でもよい。また、取扱い性や加工性等の観点から、基材層の厚さは、例えば1μm以上であってよく、凡そ20μm以上が適当であり、好ましくは凡そ30μm以上である。
(粘着シートのサイズ)
粘着シートによって2つの部材が接合されている態様において、当該粘着シートの長さおよび幅(例えば帯形状の粘着シートの長さおよび幅)は、特に限定されない。粘着シートは、通常、粘着シート面全体が被着体に接着しているため、被着体が溶剤非浸透性の場合、溶剤浸漬において溶剤は粘着シート端面からしか粘着剤に接触しない。したがって、粘着シートのサイズ(長さおよび幅)が大きくなるほど、溶剤浸漬剥離に時間を要する傾向がある。ここに開示される技術によると、比較的サイズの大きい粘着シート、例えば長さおよび幅の少なくとも一方が20mm以上(さらには40mm以上、例えば60mm以上)の粘着シートに対しても、所望の効果を実現することができる。また、ここに開示される技術によって剥離される粘着シート(具体的には粘着シートの接着領域)の最も幅広の部分の幅は、溶剤浸漬剥離効率の観点から、例えば200mm以下であり、100mm以下であってもよい。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。なお、以下の説明において「部」および「%」は、特に断りがない限り重量基準である。
<粘着シートの作製>
(作製例A)
n-ブチルアクリレート/シクロヘキシルアクリレート/4-ヒドロキシブチルアクリレート/ヒドロキシエチルアクリレートを57/12/23/8の重量比で含むモノマー混合物100部を、光重合開始剤として商品名「イルガキュア651」(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.1部および商品名「イルガキュア184」(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.1部とともに4つ口フラスコに投入し、窒素雰囲気下で粘度(BH粘度計、No.5ローター、10rpm、測定温度30℃)が約15Pa・sになるまで紫外線を照射して光重合させることにより、上記モノマー混合物の部分重合物を含むモノマーシロップを調製した。このモノマーシロップ100部に、多官能性モノマーとしてのジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.1部、水親和剤としての非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、HLB16.7、商品名「レオドールTW-L120」、花王社製)0.3部、シランカップリング剤としての商品名「KBE403(信越シリコーン社製)0.4部を添加し、均一に混合して紫外線硬化型粘着剤組成物を調製した。
ポリエステルフィルムの片面が剥離面となっている厚さ38μmの剥離フィルムR1(三菱樹脂社製、製品名「MRF#38」)に、上記で得た粘着剤組成物を塗布し、ポリエステルフィルムの片面が剥離面となっている厚さ38μmの剥離フィルムR2(三菱樹脂社製、製品名「MRE#38」)を被せて空気を遮断し、紫外線を照射して硬化させることにより、厚さ200μmの粘着剤層を形成した。紫外線の照射は、ブラックライトランプを用いて、照度4mW/cm(ピーク感度波長約350nmの工業用UVチェッカー(トプコン社製、商品名「UVR-T1」)により測定)で180秒照射する条件で行った。このようにして、粘着シートA(粘着剤層のみからなる粘着シート)を得た。粘着シートAの被着体への貼付面は剥離フィルムR1、R2により保護されている。
(作製例B>
水親和剤を用いなかった他は作製例Aと同様にして粘着シートBを得た。
<貼合せ直後の溶剤浸漬剥離性評価>
粘着シートA,Bにつき、下記の方法で溶剤浸漬剥離性を評価した。粘着シートから粘着剤層(支持体レス両面粘着シート)の一方の表面を覆う剥離ライナーを剥がし、露出した粘着面に厚さ11μmのアルミホイル(東洋アルミエコープロダクツ社製、製品名「サンホイル」)を貼り合わせ、80mm×200mmのサイズにカットした。次いで、上記粘着剤層の他方の表面を覆う剥離ライナーを剥がし、露出した粘着面をアルカリガラス板(松波硝子工業社製、フロート法で作製、厚さ1.35mm、青板縁磨品、粘着シートを貼り合わせる面の蒸留水に対する接触角:8度)の全面(65mm×165mmサイズ)に貼り合わせた。このアルミホイル/粘着剤/アルカリガラス板の積層物を、2kgのゴムローラーを二往復させて圧着した。アルカリガラス板からはみ出たアルミホイルおよび粘着剤をカットして除去し、評価対象となるアルミホイル/粘着剤/アルカリガラス板の積層体を作製した。上記積層体を複数用意し、その各々を表1に示す各溶剤に浸漬し、浸漬開始から5時間後および24時間後における粘着シート(65mm幅)の幅方向における端部(一端)からの剥離距離[mm]を測定した。溶剤浸漬は23℃の条件で実施した。結果を表1に示す。なお、表中の「剥離」は、粘着シート全体が被着体から剥離したこと(具体的には、粘着剤の膨潤によって被着体から浮いて剥がれた状態)を表し、上記一端からの剥離距離32.5mmということができる。また、表中の「-」は測定しなかったことを表す。
なお、上記アルカリガラス板の接触角は、以下の方法で測定される。すなわち、測定雰囲気23℃、50%RHの環境下において、接触角計(協和界面科学社製、商品名「DMo-501型」、コントロールボックス「DMC-2」、制御・解析ソフト「FAMAS(バージョン5.0.30)」)を用いて液滴法により測定を行う。蒸留水の滴下量は2μLとし、滴下5秒後の画像からΘ/2法により接触角を算出する(N5で実施)。
<加速試験後の剥離性評価>
(溶剤浸漬剥離)
粘着シートA,Bにつき、上記貼合せ直後の溶剤浸漬剥離性評価の場合と同様にして、評価対象となるアルミホイル/粘着剤/アルカリガラス板の積層体を作製した。上記積層体を複数用意し、60℃で4日間加熱保存した(アレニウス式にて25℃×200日に相当する加速試験)。次いで、上記積層体を、表1に示す各溶剤に浸漬し、浸漬開始から24時間後、72時間後、84時間後および1週間後における粘着シート(65mm幅)の幅方向の剥離距離[mm]を測定した。溶剤浸漬は23℃の条件で実施した。結果を表2に示す。
(水剥離)
粘着シートA,Bにつき、上記加速試験後の溶剤浸漬剥離性評価の場合と同様にして、評価対象となるアルミホイル/粘着剤/アルカリガラス板の積層体を作製し、加速試験(60℃4日間保存)を実施した。次いで、23℃、50%RHの環境下において、端部にカッターまたはプラスチック製のヘラで剥離のきっかけをつくり、上記アルカリガラス板から上記粘着剤が離れ始める箇所(剥離前線)に20μLの蒸留水を供給し、上記アルカリガラス板から、アルミホイル/粘着剤の積層体を、千切れや割れが生じないよう注意しながら3分以内に剥がれる速度で手剥離した。しかし、粘着シートA,Bともに、剥離時にアルミホイルが裂けてしまい、被着体を破損することなく粘着剤を円滑に剥離することができなかった。
(HSP値およびHSP距離)
また、粘着シートAの粘着剤および各溶剤につき、HSP値(分散項(δD)、極性項(δP)、水素結合項(δH))を算出し、上記粘着剤と各溶剤とのHSP距離を求めた。結果を表3に示す。
表1に示されるように、粘着シートを被着体に貼り合わせた後、溶剤浸漬による剥離性を評価したところ、水親和剤を含む粘着シートAと、水親和剤を含まない粘着シートBとのあいだで剥離性に顕著な違いは認められなかった。ところが、60℃で4日間の加速試験後においては、水親和剤を含まない粘着シートBは、被着体からまったく剥離しなかったのに対し、水親和剤を含む粘着シートAは、浸漬時間が長くなるほど被着体からの剥離が進行した。具体的には、溶剤浸漬によって粘着剤が膨潤し、自然剥離が進行した。なかでも、酢酸エチルを用いた溶剤浸漬によると、最も短い浸漬時間で粘着剤を剥離することができた。なお、60℃で4日間の加速試験後においては、本来水剥離性を有する水親和剤を含む粘着シートAは水剥離性を失ったことが確認された。
粘着剤と溶剤のHSPに基づき、粘着剤と溶剤との溶剤浸漬剥離性について検討したところ、いくつかの試験例(具体的には非アルコール系溶剤使用例)においては、表3に示されるように、粘着剤と溶剤とのHSP距離が表2に示す溶剤浸漬剥離性と相関していることが確認された。具体的には、溶剤中、粘着剤に対するHSP距離が9.3であったヘキサンは溶剤浸漬では粘着剤を剥離できなかったが、上記HSP距離が4.2であったトルエンを用いた場合、溶剤浸漬剥離性が認められた。そして、上記HSP距離が4.0以下であった酢酸エチルは、評価対象粘着剤に対して最も優れた溶剤浸漬剥離性を示した。また、他のいくつかの試験例(具体的にはアルコール系溶剤使用例)においては、上記実験結果とHSP値から、水素結合項(δH)が大きくなるほど、溶剤浸漬剥離性は改善する傾向が認められた。粘着シートAが水親和剤を含むため、水素結合項が剥離性改善に寄与したと考えられる。上記δHが15.0以上であるメタノール、エタノール等のアルコールは、良好な溶剤浸漬剥離性を示した。
上記の結果から、水親和剤を含む粘着剤によって接合された2つの部材を含む接合体に対して、溶剤浸漬剥離を実施することにより、部材から粘着剤を剥離でき、上記2つの部材を分離し得ることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
1 粘着剤(粘着シート)
1A 一方の表面(第1粘着面)
1B 他方の表面(第2粘着面)
100 接合体
120 第1の部材
140 第2の部材
200 溶剤
250 容器

Claims (7)

  1. 粘着剤によって接合された2つの部材を含む接合体の分離方法であって、
    前記粘着剤は、アクリル系重合物をベースポリマーとして含有するアクリル系粘着剤であり、
    前記粘着剤は水親和剤を含み、
    前記粘着剤における前記水親和剤の含有量は、前記アクリル系重合物100重量部あたり0.01重量部以上2重量部以下であり、
    前記接合体を有機溶剤に浸漬して、前記部材から前記粘着剤を剥離する工程を含み、
    前記粘着剤と前記有機溶剤とのHSP(Hansen Solubility Parameters)距離が4.0以下である、方法。
  2. 粘着剤によって接合された2つの部材を含む接合体の分離方法であって、
    前記粘着剤は、アクリル系重合物をベースポリマーとして含有するアクリル系粘着剤であり、
    前記粘着剤は水親和剤を含み、
    前記粘着剤における前記水親和剤の含有量は、前記アクリル系重合物100重量部あたり0.01重量部以上2重量部以下であり、
    前記接合体を0℃~40℃の有機溶剤に浸漬して、前記部材から前記粘着剤を剥離する工程を含み、
    前記有機溶剤は、HSPにおける水素結合項(δH)が15.0以上である、方法。
  3. 前記粘着剤は、溶剤型粘着剤または活性エネルギー線硬化型粘着剤である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記2つの部材は、前記粘着剤を含む両面接着性粘着シートによって接合されており、前記粘着シートの幅は20mm以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記接合体を前記有機溶剤に24時間以上浸漬する、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記接合体の前記有機溶剤への浸漬から24時間経過後、前記2つの部材の一方から前記粘着剤が剥離した距離が20mm以上である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記接合体を有機溶剤に浸漬する前に、前記2つの部材の少なくとも一方から前記粘着剤を水剥離可能であるか判定する工程を含み、
    ここで前記水剥離は、前記粘着剤が前記部材表面から剥離する箇所に水性液体が存在する状態で実施される剥離であり、
    前記水剥離が可能でないことを確認した後、前記接合体を有機溶剤に浸漬する、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
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