JP7708200B2 - 冷却装置 - Google Patents

冷却装置

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Description

本発明は、冷却装置に関する。
従来、蒸発器と凝縮器とを備える冷却装置が開示されている。このような冷却装置は、たとえば、藤井 照重、他3名、「潜熱利用流体ループ式排熱システムの蒸気弁操作による温度制御に関する研究」、宇宙航空研究開発機構契約報告、宇宙航空研究開発機構、2004年10月29日、JAXA―CR―04―002(以下、単に「非特許文献1」という)に開示されている。
上記非特許文献1では、ポンプと、蒸発器と、凝縮器と、バルブとを備える冷却装置が開示されている。上記非特許文献1では、ポンプから送り出された冷媒は、蒸発器において熱負荷を吸収することにより蒸発し、凝縮器で凝縮する。また、凝縮した冷媒は、ポンプに戻り、再び送り出され循環を繰り返す。また、上記非特許文献1では、バルブは、蒸発器と凝縮器との間に設けられており、開度を変えることにより、蒸発器内部の冷媒の圧力および冷媒の蒸発温度を変化させる。また、上記非特許文献1では、蒸発器と凝縮器との間のバルブ開度操作により冷媒の蒸発温度を調整することにより、蒸発器表面の温度(すなわち、冷却温度)を調整する。
藤井 照重、他3名、「潜熱利用流体ループ式排熱システムの蒸気弁操作による温度制御に関する研究」、宇宙航空研究開発機構契約報告、宇宙航空研究開発機構、2004年10月29日、JAXA―CR―04―002
しかしながら、上記非特許文献1に記載された冷却装置では、蒸発器と凝縮器との間のバルブ開度操作により冷媒の蒸発温度を調整するため、バルブでの圧力損失に起因してポンプによる冷媒の昇圧量(圧力増加量)が大きくなるという不都合がある。この場合、ポンプが大型化するため、ポンプを小型化しながら、冷却温度を調整することができないという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、冷媒が液体から気体に変化する際の相変化を利用した二相式の冷却において、ポンプを小型化しながら、冷却温度を調整することが可能な冷却装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における冷却装置は、液体の冷媒を貯留するタンクと、タンクに貯留された液体の冷媒を吐出するポンプと、ポンプから吐出された液体の冷媒を蒸発させることにより、冷却対象を冷却する蒸発器と、蒸発器で蒸発した気体の冷媒を凝縮させる凝縮器と、を備え、タンクの気相部には、封入ガスが封入されているとともに、気相部の体積を変化させることにより、封入ガスの圧力を変化させて冷媒の圧力を変化させて冷媒の蒸発温度を調整する体積変化部が設けられている。
上記一の局面における冷却装置では、タンクの気相部に、封入ガスを封入する。これにより、タンクの気相部に封入した封入ガスの圧力(分圧)により、冷媒の圧力を上昇させることができるので、封入ガスの圧力(分圧)の分、ポンプによる冷媒の昇圧量(圧力増加量)を小さくすることができる。その結果、ポンプを小型化することができる。また、タンクの気相部に、気相部の体積を変化させることにより、封入ガスの圧力を変化させて冷媒の圧力を変化させて冷媒の蒸発温度を調整する体積変化部を設ける。これにより、体積変化部および封入ガスにより、冷媒の蒸発温度を調整することにより、冷却温度を調整することができる。これらの結果、冷媒が液体から気体に変化する際の相変化を利用した二相式の冷却において、ポンプを小型化しながら、冷却温度を調整することができる。なお、温度上昇に対する飽和圧力の上昇率が大きい冷媒(二酸化炭素など)を用いる場合、ポンプによる冷媒の昇圧量が大きくなりやすい。このため、二酸化炭素などの温度上昇に対する飽和圧力の上昇率が大きい冷媒を用いる場合に、本構成は、特に効果的である。
一実施形態による冷却装置を示した図である。 一実施形態による冷却装置の体積変化部によるタンクの気相部の体積変化を説明するための図である。 一実施形態による冷却装置の体積変化部を示した断面図である。 一実施形態による冷却装置の冷媒の温度に対する飽和蒸気圧の変化を示したグラフである。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1~図4を参照して、一実施形態による冷却装置100の構成について説明する。
(冷却装置の構成)
図1に示すように、冷却装置100は、冷媒101が液体から気体に変化する際の相変化を利用した二相式の冷却を行う冷却装置である。具体的には、冷却装置100は、タンク1と、ポンプ2と、蒸発器3と、凝縮器4とを備えている。冷媒101としては、特に限られないが、たとえば、自然冷媒である二酸化炭素を採用することができる。また、冷却装置100は、特に限られないが、たとえば、宇宙機器および機械部品の製造装置などの冷却に適用することができる。
タンク1は、金属製であり、液体の冷媒101を貯留するように構成されている。また、タンク1は、冷媒配管5aを介してポンプ2に接続されている。
ポンプ2は、タンク1に貯留された液体の冷媒101を吸い込んで、吸い込んだ液体の冷媒101を蒸発器3に向かって吐出するように構成されている。ポンプ2としては、特に限られないが、たとえば、容積式または遠心式のポンプを採用することができる。また、ポンプ2は、冷媒配管5bを介して蒸発器3に接続されている。
蒸発器3は、ポンプ2から吐出された液体の冷媒101を蒸発させることにより、冷却対象200を冷却するように構成されている。冷却対象200は、電子機器などの発熱体である。蒸発器3は、冷却対象200と冷媒101との間で熱を交換する熱交換器として機能する。すなわち、蒸発器3は、冷却対象200から熱を受け取り、冷媒101を蒸発させるように構成されている。また、蒸発器3は、冷媒配管5cを介して凝縮器4に接続されている。なお、冷媒配管5cでは、冷媒101は、液体の冷媒101と気体の冷媒101とが混合した気液二相流の状態である。
また、蒸発器3の上流側には、予熱器3aが設けられている。予熱器3aは、蒸発器3に流入する液体の冷媒101を予熱するように構成されている。予熱器3aは、液体の冷媒101を予熱することにより、蒸発器3での冷媒101の蒸発を促進させるように構成されている。
また、蒸発器3には、蒸発器3の温度または蒸発器3での冷媒101の温度を検知する温度センサ3bが設けられている。温度センサ3bは、検知した蒸発器3の温度または蒸発器3での冷媒101の温度を後述する制御部10に出力するように構成されている。
凝縮器4は、蒸発器3で蒸発した気体の冷媒101を凝縮させるように構成されている。凝縮器4は、冷凍機4aのブライン4bと冷媒101との間で熱を交換する熱交換器として機能する。すなわち、凝縮器4は、ブライン4bに熱を受け渡し、冷媒101を凝縮させるように構成されている。また、凝縮器4は、冷媒配管5dを介してタンク1に接続されている。
冷却装置100は、タンク1から送り出された冷媒101が、ポンプ2、蒸発器3、凝縮器4の順に流通して再びタンク1に帰還される循環サイクルを繰り返すことにより、冷却対象200を冷却するように構成されている。また、冷却装置100は、冷媒101の圧力を調整することにより、冷媒101の蒸発温度を調整して冷却対象200の温度を調整するように構成されている。
ここで、本実施形態では、図1および図2に示すように、タンク1の気相部1aには、封入ガス6が封入されているとともに、気相部1aの体積を変化させることにより、封入ガス6の圧力を変化させて冷媒101の圧力を変化させて冷媒101の蒸発温度を調整する体積変化部7が設けられている。封入ガス6は、冷媒101と反応しないとともに、体積変化部7による気相部1aの体積変化により凝縮しない不活性ガスである。封入ガス6の蒸発温度は、同一圧力の冷媒101の蒸発温度よりも小さい。本実施形態では、封入ガス6は、窒素である。また、体積変化部7は、液体の冷媒101が貯留された液相部1bを避けたタンク1の天井部1cに設けられている。なお、図2では、理解の容易化のために、気相部1aに存在する封入ガス6をハッチングを付した丸印で示すとともに、気相部1aに存在する気体の冷媒101(便宜上、冷媒101aと称する)を白い丸印で示している。
また、本実施形態では、体積変化部7は、体積変化用ガス8により伸縮することによって、体積が変化して気相部1aの体積を変化させるように構成されている。具体的には、体積変化部7は、ガス源9から体積変化部7の内部に体積変化用ガス8が給気されることにより、伸びるように変形して体積が大きくなることによって、気相部1aの体積が小さくなるように気相部1aの体積を変化させるとともに、体積変化部7の内部から外部に体積変化用ガス8が排出されることにより、縮むように変形して体積が小さくなることによって、気相部1aの体積が大きくなるように気相部1aの体積を変化させるように構成されている。なお、体積変化部7は、気相部1aの範囲(液体の冷媒101の液面には接しない範囲)で伸縮するように構成されている。また、体積変化部7の最大体積(最大伸長時の体積)は、タンク1の体積よりも小さい。冷却装置100の規模にもよるが、たとえば、タンク1の体積が6リットルに対して、最大体積が4リットルの体積変化部7を設けることができる。
また、本実施形態では、体積変化用ガス8は、窒素である。この場合、ガス源9としては、窒素ガスが封入された窒素ガスボンベ、および、空気から窒素ガスを取り出して供給する窒素ガス供給装置などを採用することができる。
ここで、体積変化部7が縮んでいる状態の気相部1aの体積をVAとし、その際の気相部1aにおける封入ガス6の圧力(分圧)をPAとする。また、体積変化部7が伸びている状態の気相部1aの体積をVBとし、その際の気相部1aにおける封入ガス6の圧力(分圧)をPBとする。また、気相部1aにおいて封入ガス6の量は一定であるので、ボイルの法則により、PA×VA=PB×VBの関係が成立する。このため、体積変化部7が縮んでいる状態から伸びている状態に変化することにより、気相部1aの体積がVAからVBに減少した場合、封入ガス6の圧力(分圧)がPAからPBに増加する。なお、体積変化部7が縮んでいる状態から伸びている状態に変化した場合、気相部1aの冷媒101aは、凝縮して液体の冷媒101に変化する。このため、冷媒101aの圧力(分圧)は変化しない。
また、封入ガス6の圧力(分圧)がPAからPBに増加することは、封入ガス6によるタンク1内の液体の冷媒101の加圧量を大きくすることである。このため、封入ガス6の圧力(分圧)がPAからPBに増加した場合、冷媒101の圧力を大きくすることができるとともに、圧力に対応して変化する冷媒101の蒸発温度を大きくすることができる。なお、詳細な説明は省略するが、封入ガス6の圧力(分圧)がPBからPAに減少した場合、冷媒101の蒸発温度を小さくすることができる。
また、本実施形態では、体積変化部7は、金属製のベローズである。具体的には、図3に示すように、体積変化部7は、山折り部と谷折り部とを繰り返す波形状(蛇腹形状)の管壁7aを有する中空の管状部材である。管壁7aは、鉛直方向に沿って伸縮可能に、タンク1の天井部1cに取り付けられている。また、体積変化部7は、固定端である一端部7bがタンク1の天井部1cに取り付けられているとともに、可動端である他端部7cがタンク1内で鉛直方向に沿って移動可能に設けられている。また、他端部7cは、板状に形成されており、管壁7aの他端側を閉鎖するように設けられている。管壁7aと他端部7cとにより区画された体積変化部7の内部と、タンク1の内部とは、流体(液体および気体)が流通しないように、管壁7aと他端部7cとにより隔てられている。
また、タンク1の天井部1cには、ガス源9から体積変化部7の内部に体積変化用ガス8を給気するための開口部1dと、体積変化部7の内部から外部に体積変化用ガス8を排気するための開口部1eとが設けられている。体積変化部7は、体積変化部7の内部と給気配管9aを連通する開口部1dと、ガス源9に接続された給気配管9aとを介して、ガス源9に接続されている。また、給気配管9aの途中には、ガス源9から供給される体積変化用ガス8の圧力を調整するためのレギュレータ9aaと、ガス源9から体積変化部7への体積変化用ガス8の給気を制御する給気バルブ9abとが設けられている。給気バルブ9abは、制御部10の制御の下、開閉するように構成されている。また、給気バルブ9abが開いてガス源9から体積変化部7の内部に体積変化用ガス8が給気されると、体積変化部7の管壁7aが伸びるように変形して体積変化部7の体積が大きくなる。なお、レギュレータ9aaで調整した後の体積変化用ガス8の圧力が、体積変化部7の体積を変化させるのに十分でない場合には、給気配管9aのレギュレータ9aaよりも下流側にコンプレッサなどの昇圧機構を設けてもよい。
また、体積変化部7は、体積変化部7の内部と排気配管9bとを連通する開口部1eと、外部(大気)に接続(開放)された排気配管9bとを介して、外部(大気)に接続されている。また、排気配管9bの途中には、体積変化部7から外部(大気)への体積変化用ガス8の排気を制御する排気バルブ9baが設けられている。排気バルブ9baは、制御部10の制御の下、開閉するように構成されている。また、排気バルブ9baが開くとタンク1の気相部1aの内圧により体積変化部7の管壁7aが縮むように変形して、体積変化部7の内部の体積変化用ガス8が排気されて、体積変化部7の体積が小さくなる。
また、本実施形態では、体積変化部7は、蒸発器3の温度または蒸発器3での冷媒101の温度が目標温度になるように、体積変化用ガス8により体積が変化されることにより、気相部1aの体積を変化させて冷媒101の蒸発温度を調整するように構成されている。具体的には、制御部10は、温度センサ3bにより検出された蒸発器3の温度または蒸発器3での冷媒101の温度に基づいて、蒸発器3の温度または蒸発器3での冷媒101の温度が目標温度になるように、給気バルブ9abおよび排気バルブ9baの開度を調整するように構成されている。これにより、体積変化部7は、蒸発器3の温度または蒸発器3での冷媒101の温度が目標温度になるように、体積変化用ガス8により体積が変化される。
たとえば、制御部10は、温度センサ3bにより検出された蒸発器3の温度または蒸発器3での冷媒101の温度が、目標温度よりも小さい場合、給気バルブ9abを開くことにより、冷媒101の蒸発温度を大きくする制御を行う。これにより、冷媒101の蒸発温度が大きくなることにより、蒸発器3の温度または蒸発器3での冷媒101の温度を大きくすることができるので、蒸発器3の温度または蒸発器3での冷媒101の温度を目標温度に近づけることができる。また、たとえば、制御部10は、温度センサ3bにより検出された蒸発器3の温度または蒸発器3での冷媒101の温度が、目標温度よりも大きい場合、排気バルブ9baを開くことにより、冷媒101の蒸発温度を小さくする制御を行う。これにより、冷媒101の蒸発温度が小さくなることにより、蒸発器3の温度または蒸発器3での冷媒101の温度を小さくすることができるので、蒸発器3の温度または蒸発器3での冷媒101の温度を目標温度に近づけることができる。
図4は、冷媒101の温度に対する飽和蒸気圧の変化を示したグラフである。図4のグラフでは、横軸は、温度を示し、縦軸は、圧力を示している。また、図4のグラフでは、P0は、冷凍機4aで冷却された温度T0の冷媒101の飽和圧力を示し、PAは、体積変化部7が縮んでいる状態(図2参照)の気相部1aにおける封入ガス6の圧力(分圧)を示し、P1inは、圧力PAの封入ガス6により加圧された冷媒101のポンプ2の入口での圧力(P1in=P0+PA)を示し、P1outは、圧力P1inでポンプ2に入った冷媒101のポンプ2の出口での圧力を示し、T1は、圧力P1outにおける冷媒101の蒸発温度を示している。図4に示すように、冷却装置100では、冷媒101が封入ガス6により圧力PAで加圧されているため、冷媒101の蒸発温度をT1にする場合のポンプ2による冷媒101の昇圧量(P1out-P1in)を小さくすることができる。
また、図4のグラフでは、PBは、体積変化部7が伸びている状態(図2参照)の気相部1aにおける封入ガス6の圧力(分圧)を示し、P2inは、圧力PBの封入ガス6により加圧された冷媒101のポンプ2の入口での圧力(P2in=P0+PB)を示し、P2outは、圧力P2inでポンプ2に入った冷媒101のポンプ2の出口での圧力を示し、T2は、圧力P2outにおける冷媒101の蒸発温度を示している。図4に示すように、冷却装置100では、冷媒101が封入ガス6により圧力PBで加圧されているため、冷媒101の蒸発温度をT2にする場合のポンプ2による冷媒101の昇圧量(P2out-P2in)を小さくすることができる。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、冷却装置100は、液体の冷媒101を貯留するタンク1と、タンク1に貯留された液体の冷媒101を吐出するポンプ2と、ポンプ2から吐出された液体の冷媒101を蒸発させることにより、冷却対象200を冷却する蒸発器3と、蒸発器3で蒸発した気体の冷媒101を凝縮させる凝縮器4と、を備え、タンク1の気相部1aには、封入ガス6が封入されているとともに、気相部1aの体積を変化させることにより、封入ガス6の圧力を変化させて冷媒101の圧力を変化させて冷媒101の蒸発温度を調整する体積変化部7が設けられている。
上記のように、タンク1の気相部1aに、封入ガス6を封入する。これにより、タンク1の気相部1aに封入した封入ガスの圧力(分圧)により、冷媒101の圧力を上昇させることができるので、封入ガス6の圧力(分圧)の分、ポンプ2による冷媒101の昇圧量(圧力増加量)を小さくすることができる。その結果、ポンプ2を小型化することができる。また、上記のように、タンク1の気相部1aに、気相部1aの体積を変化させることにより、封入ガス6の圧力を変化させて冷媒101の圧力を変化させて冷媒101の蒸発温度を調整する体積変化部7を設ける。これにより、体積変化部7および封入ガス6により、冷媒101の蒸発温度を調整することにより、冷却温度を調整することができる。これらの結果、冷媒101が液体から気体に変化する際の相変化を利用した二相式の冷却において、ポンプ2を小型化しながら、冷却温度を調整することができる。なお、温度上昇に対する飽和圧力の上昇率が大きい冷媒101(二酸化炭素など)を用いる場合、ポンプ2による冷媒101の昇圧量が大きくなりやすい。このため、二酸化炭素などの温度上昇に対する飽和圧力の上昇率が大きい冷媒101を用いる場合に、本構成は、特に効果的である。
また、冷媒101の蒸発温度を調整するために、アキュムレータにより冷媒101を加圧して冷媒101の圧力を調整することも考えられるが、この場合、アキュムレータは、液体の冷媒101を加圧する必要がある。これは、アキュムレータにより気体の冷媒101を加圧しても、冷媒101が気体から液体に変化して冷媒101の圧力を調整できないためである。また、液体の冷媒101を加圧する場合、加圧機構としてのアキュムレータのサイズが大きくなりやすい。これに対して、上記のように、タンク1の気相部1aに、気相部1aの体積を変化させることにより、封入ガス6の圧力を変化させて冷媒101の圧力を変化させ、冷媒101の蒸発温度を調整する体積変化部7を設ける。これにより、体積変化部7により、気相部1aの体積を変化させることにより、封入ガス6の圧力を変化させて冷媒101の圧力を変化させるので、体積変化部7により液体の冷媒101を直接的に加圧する場合に比べて、加圧機構としての体積変化部7のサイズを小さくすることができる。
また、冷媒101の蒸発温度を調整するために、タンク1内の封入ガス6を出し入れすることにより封入ガス6の圧力を調整することも考えられるが、この場合、冷媒101とは独立して封入ガス6を出し入れすることが困難である。これに対して、上記のように、タンク1の気相部1aに、気相部1aの体積を変化させることにより、封入ガス6の圧力を変化させて冷媒101の圧力を変化させ、冷媒101の蒸発温度を調整する体積変化部7を設ける。これにより、冷媒101の蒸発温度を調整するために、タンク1内の封入ガス6を出し入れする必要がないので、タンク1内の封入ガス6を出し入れする場合と異なり、封入ガス6と共に冷媒101が出ていくことを抑制することができる。
また、上記本実施形態では、以下のように構成したことによって、下記のような更なる効果が得られる。
すなわち、本実施形態では、上記のように、体積変化部7は、体積変化用ガス8により伸縮することによって、体積が変化して気相部1aの体積を変化させるように構成されている。これにより、体積変化用ガス8により体積変化部7を伸縮させるだけで、気相部1aの体積を変化させることができるので、簡素な構成で、気相部1aの体積を変化させて、冷媒101の蒸発温度を調整することができる。
また、本実施形態では、上記のように、体積変化部7は、ガス源9から体積変化部7の内部に体積変化用ガス8が給気されることにより、伸びるように変形して体積が大きくなることによって、気相部1aの体積が小さくなるように気相部1aの体積を変化させるとともに、体積変化部7の内部から外部に体積変化用ガス8が排出されることにより、縮むように変形して体積が小さくなることによって、気相部1aの体積が大きくなるように気相部1aの体積を変化させるように構成されている。これにより、ガス源9から体積変化部7の内部に体積変化用ガス8が給気された場合、封入ガス6の圧力および冷媒101の圧力を大きくして、冷媒101の蒸発温度を容易に大きくすることができる。また、体積変化部7の内部から外部に体積変化用ガス8が排出された場合、封入ガス6の圧力および冷媒101の圧力を小さくして、冷媒101の蒸発温度を容易に小さくすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、体積変化部7は、蒸発器3の温度または蒸発器3での冷媒101の温度が目標温度になるように、体積変化用ガス8により体積が変化されることにより、気相部1aの体積を変化させて冷媒101の蒸発温度を調整するように構成されている。これにより、目標温度に合わせて体積変化部7により冷媒101の蒸発温度を調整することができるので、蒸発器3の温度または蒸発器3での冷媒101の温度を容易にかつ確実に目標温度に調整することができる。
また、本実施形態では、上記のように、体積変化部7は、金属製のベローズである。これにより、体積変化部7がゴム製のバルーンなどである場合に比べて、容易に高圧に耐えることができるので、高圧の冷媒101でも容易に圧力を調整することができる。また、体積変化部7が金属製のベローズであるので、体積変化部7がピストンとシリンダとによる構成である場合と異なり、ピストンとシリンダとの間に設けられるようなシール構造が必要ないので、簡素な構成で、体積変化部7を構成することができる。
また、本実施形態では、上記のように、封入ガス6は、冷媒101と反応しないとともに、体積変化部7による気相部1aの体積変化により凝縮しない不活性ガスである。これにより、タンク1の気相部1aにおいて封入ガス6を安定して配置することができるとともに、体積変化部7による気相部1aの体積変化により封入ガス6量が変化しない(凝縮しない)ので、体積変化部7により気相部1aの体積が変化しても、封入ガス6の圧力の作用を確実に発揮することができる。
また、本実施形態では、上記のように、封入ガス6は、窒素を含む。これにより、冷媒101と反応しないとともに、体積変化部7による気相部1aの体積変化により凝縮しない封入ガス6を容易に実現することができる。
また、本実施形態では、上記のように、体積変化部7は、タンク1の天井部1cに設けられている。これにより、体積変化部7をタンク1の液相部1bを避けた位置に容易に配置することができるので、体積変化部7によりタンク1の気相部1aの体積を容易に変化させることができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく請求の範囲によって示され、さらに請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、冷媒が、二酸化炭素である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、冷媒が、フロン系冷媒であってもよいし、二酸化炭素以外のアンモニアなどの自然冷媒であってもよい。
また、上記実施形態では、封入ガスが、窒素である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、封入ガスが、アルゴンであってもよい。
また、上記実施形態では、体積変化用ガスが、窒素である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、体積変化用ガスが、窒素以外のガスであってもよい。
また、上記実施形態では、体積変化部が、金属製のベローズである例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、体積変化部が、金属製以外のベローズであってもよい。また、体積変化部が、体積変化用ガスにより伸縮可能なゴム製のバルーン、および、体積変化用ガスによりシリンダ内でピストンが移動するシリンダ構造であってもよい。しかしながら、耐圧性の観点から、体積変化部は、ゴム製のバルーンであるよりも、金属製のベローズである方が好ましい。また、構造を簡素化する観点から、体積変化部は、ピストンとシリンダとの間にシール構造が必要なシリンダ構造であるよりも、金属製のベローズである方が好ましい。
また、上記実施形態では、体積変化部が、タンクの天井部に設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、体積変化部が、タンクの側面部に設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、体積変化部に体積変化用ガスを給気するための給気バルブと、体積変化部から体積変化用ガスを排気するための排気バルブとがそれぞれ設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、体積変化部に体積変化用ガスを給気するため、および、体積変化部から体積変化用ガスを排気するための給排気バルブが設けられていてもよい。
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(項目1)
液体の冷媒を貯留するタンクと、
前記タンクに貯留された液体の前記冷媒を吐出するポンプと、
前記ポンプから吐出された液体の前記冷媒を蒸発させることにより、冷却対象を冷却する蒸発器と、
前記蒸発器で蒸発した気体の前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、を備え、
前記タンクの気相部には、封入ガスが封入されているとともに、前記気相部の体積を変化させることにより、前記封入ガスの圧力を変化させて前記冷媒の圧力を変化させて前記冷媒の蒸発温度を調整する体積変化部が設けられている、冷却装置。
(項目2)
前記体積変化部は、体積変化用ガスにより伸縮することによって、体積が変化して前記気相部の体積を変化させるように構成されている、項目1に記載の冷却装置。
(項目3)
前記体積変化部は、ガス源から前記体積変化部の内部に前記体積変化用ガスが給気されることにより、伸びるように変形して体積が大きくなることによって、前記気相部の体積が小さくなるように前記気相部の体積を変化させるとともに、前記体積変化部の内部から外部に前記体積変化用ガスが排出されることにより、縮むように変形して体積が小さくなることによって、前記気相部の体積が大きくなるように前記気相部の体積を変化させるように構成されている、項目2に記載の冷却装置。
(項目4)
前記体積変化部は、前記蒸発器の温度または前記蒸発器での前記冷媒の温度が目標温度になるように、前記体積変化用ガスにより体積が変化されることにより、前記気相部の体積を変化させて前記冷媒の蒸発温度を調整するように構成されている、項目2または3に記載の冷却装置。
(項目5)
前記体積変化部は、金属製のベローズである、項目1~4のいずれか1項に記載の冷却装置。
(項目6)
前記封入ガスは、前記冷媒と反応しないとともに、前記体積変化部による前記気相部の体積変化により凝縮しない不活性ガスである、項目1~5のいずれか1項に記載の冷却装置。
(項目7)
前記封入ガスは、窒素およびアルゴンのうちの少なくとも1つを含む、項目6に記載の冷却装置。
(項目8)
前記体積変化部は、前記タンクの天井部に設けられている、項目1~7のいずれか1項に記載の冷却装置。
1 タンク
1a 気相部
1b 天井部
2 ポンプ
3 蒸発器
4 凝縮器
6 封入ガス
7 体積変化部
8 体積変化用ガス
9 ガス源
100 冷却装置
101 冷媒
200 冷却対象

Claims (8)

  1. 液体の冷媒を貯留するタンクと、
    前記タンクに貯留された液体の前記冷媒を吐出するポンプと、
    前記ポンプから吐出された液体の前記冷媒を蒸発させることにより、冷却対象を冷却する蒸発器と、
    前記蒸発器で蒸発した気体の前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、を備え、
    前記タンクの気相部には、封入ガスが封入されているとともに、前記気相部の体積を変化させることにより、前記封入ガスの圧力を変化させて前記冷媒の圧力を変化させて前記冷媒の蒸発温度を調整する体積変化部が設けられている、冷却装置。
  2. 前記体積変化部は、体積変化用ガスにより伸縮することによって、体積が変化して前記気相部の体積を変化させるように構成されている、請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記体積変化部は、ガス源から前記体積変化部の内部に前記体積変化用ガスが給気されることにより、伸びるように変形して体積が大きくなることによって、前記気相部の体積が小さくなるように前記気相部の体積を変化させるとともに、前記体積変化部の内部から外部に前記体積変化用ガスが排出されることにより、縮むように変形して体積が小さくなることによって、前記気相部の体積が大きくなるように前記気相部の体積を変化させるように構成されている、請求項2に記載の冷却装置。
  4. 前記体積変化部は、前記蒸発器の温度または前記蒸発器での前記冷媒の温度が目標温度になるように、前記体積変化用ガスにより体積が変化されることにより、前記気相部の体積を変化させて前記冷媒の蒸発温度を調整するように構成されている、請求項2に記載の冷却装置。
  5. 前記体積変化部は、金属製のベローズである、請求項1に記載の冷却装置。
  6. 前記封入ガスは、前記冷媒と反応しないとともに、前記体積変化部による前記気相部の体積変化により凝縮しない不活性ガスである、請求項1に記載の冷却装置。
  7. 前記封入ガスは、窒素およびアルゴンのうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の冷却装置。
  8. 前記体積変化部は、前記タンクの天井部に設けられている、請求項1に記載の冷却装置。
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