JP7526422B2 - 粘着シート - Google Patents

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Description

本発明は、壁面等の取付面に、取付対象物を粘着により取り付けるために使用する粘着シートに関する。
建物の室内の壁面等の取付面には、装飾のために、タペストリー、写真、絵画、額等を取り付ける場合がある。
取付面が、壁紙、木材板、プラスチック製板等の表面である場合、これらの装飾品等を取り付ける方法として、ピン、釘、ネジを使用して取り付ける方法がある(例えば、特許文献1)。
ピン、釘、ネジを使用する方法の場合、取付面に孔を開けることになり、装飾品等を取り外した後に、孔が室内の美観を損ねる問題があった。
また、ガラス面等の孔開け加工できない面に取り付ける場合や、取付面に孔を開けたくない場合に、接着剤や両面テープによって貼付する方法が知られている。
しかし、接着剤で貼付した場合は、装飾品等を容易に取り外すことができず、接着剤がガラス面に残留する問題がある。
また、両面テープを使用した場合は、特に、大面積の場合に、テープが変形しやすいため貼付に手間暇がかかる問題があった。更に、取り外しの際に、両面テープが柔らかい場合、変形しやすいため取付面から剥がしにくいという問題があった。
特許文献2には、面ファスナーを使用した化粧パネルの取り付け構造が開示されており、パネルや取付け対象となる壁面等の損傷が少なく、容易にパネルの取り付けや取り外しが可能である、とされている。
しかし、特許文献2に記載の発明では、一つの面ファスナーは壁面に接着剤で取り付けるため、パネルを外した後もその面ファスナーは壁面に残留してしまい、前記の問題を完全に解決できているわけではない。
特許文献3には、凹凸面を有する壁紙に剥離可能に取り付けられるシート材料(アンカーシート)が開示されている。該アンカーシートは、和紙、クレープ紙、合成繊維等の基材と粘着層からなり、基材中の原料繊維に起因する微細な凹凸面が壁紙の凹凸面に沿うため強い粘着力を発現させるためとされている。
しかし、特許文献3に記載の発明では、基材に和紙を使用しているため、和紙基材の引張強さが低い場合、アンカーシートを壁面から剥がす際に基材が破れやすい、という問題があった。
このため、取付面を損傷することなく、取付対象物を取付面に容易に取り付け及び取り外しすることのできる取付方法の開発が望まれている。
特に、特許文献3のようなシート材料を使用した取付方法では、取付面からのシート材料の脱落がしばしば問題となるところ、十分な接着性と保持力を発揮するシート材料が求められている。
更に、かかるシート材料においては、取付面の反対側の面(取付対象物を保持する側の面)においても、取付対象物を十分に保持でき、また、容易に脱着できることが求められている。
特開2006-109916号公報 特開2015-203260号公報 特開2019-015342号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、壁面等の取付面に取付対象物を取り付けるに際して、取付面を損傷することなく、取付対象物を取付面に容易に取り付け及び取り外しすることができ、また、取付対象物が脱落しにくい取付方法を提供することにあり、かかる取付方法に使用できる取付部材を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、紗織物とシート状物とを複合一体化した複合シートのシート状物の側の面に粘着剤を付与したものを取付部材とすることにより、取付面への取り付け及び取り外しが容易となり、取付面を損傷することもなく、また、十分な接着性と保持力を発揮し、取付対象物の脱落が起こりにくくなることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、取付面に取付対象物を粘着により取り付けるために使用する粘着シートであって、紗織物と、シート状物とを複合一体化したものであり、該シート状物の側の面が、粘着剤が付与されており該取付面に貼付される貼付用面となっており、該貼付用面の反対側の面が、該取付対象物を設置するための設置面となっていることを特徴とする粘着シートを提供するものである。
また、本発明は、前記の粘着シートの設置面に、取付対象物が設置されていることを特徴とする粘着シート付き取付対象物を提供するものである。
本発明によれば、壁面等の取付面に取付対象物を取り付けるに際して、取付面を損傷することなく、取付対象物を取付面に容易に取り付け及び取り外しすることのできるシート状の取付部材を提供することができる。
本発明の取付部材は、取付面に対して、十分な接着性と保持力を発揮するので、取付対象物の脱落が発生しにくい。特に、取付面が凹凸のある面である場合、十分な保持力を確保するためには、粘着剤の使用量を増加させざるを得ないが、本発明の粘着シートは、紗織物を含んでいることから、取付面が凹凸に追従しやすく、少量の粘着剤を使用した場合であっても、良好な保持力を発揮することができる。このため、粘着剤のコストダウンになるだけでなく、使用後の(粘着シートを除去した後の)取付面を傷めにくい。
粘着シート1を示す図である。 粘着シート1を構成する各部材を示す図である。 (a)紗織物2 (b)シート状物3 粘着シート1の使用方法を示す図である(紗織物2は誇張して描いている)。 (a)取付面5に取付対象物4を取り付ける前の状態 (b)取付面5に取付対象物4を取り付けた状態 粘着シート1(紗織物を2つのシート状物3、6で挟んだもの)の使用方法を示す図である(紗織物2は誇張して描いている)。 (a)取付面5に取付対象物4を取り付ける前の状態 (b)取付面5に取付対象物4を取り付けた状態 設置面2Aに、部分的に粘着剤が付与されている粘着シート1を示す図である。
以下、本発明について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、任意に変形して実施することができる。
本発明の粘着シート1は、取付面に取付対象物を粘着により取り付けるために使用する粘着シートである。本発明の粘着シート1は、紗織物2と、シート状物3とを複合一体化したものである(図1及び図2)。
紗織物2は、開口部の占める割合が大きい紗織物である。
本発明の粘着シート1は、シート状物3の側の面が、粘着剤が付与されており取付面5に貼付される貼付用面3Aとなっている。貼付用面3Aの反対側の面は、取付対象物4を設置するための設置面2Aとなっている(図3)。
本発明の粘着シート1は、シート状物3の側の面が、取付面5に貼付される貼付用面3Aとなっている。本発明の粘着シート1は、取付面5と接触する貼付用面3Aが平滑なシート状物で構成される面であるため、取付面5との接触面積が大きくなり、粘着性が大きい。
本発明の粘着シート1は、紗織物2とシート状物3を複合一体化したものであり、薄く柔らかいので、取付面5の形状に沿いやすい。また、本発明の粘着シート1は、紗織物2の有する剛性により変形しにくく寸法安定性に優れるので、取付面5に貼付した後に取付面5から脱落しにくく、安定して取付対象物4を取付面5に保持することができる。特に、取付面5が若干歪んでいたり、取付面5の表面に凹凸があったりするような場合に、本発明の粘着シート1が紗織物を有することによる長所が顕著となる。
本発明の粘着シート1を構成する紗織物2は、緯糸と経糸からなる平織物であり、開口部を有している。
紗織物2の開口率(紗織物2の占める全面積に対する、糸が存在しない部分(開口部)の占める面積の割合)は、10%以上が好ましく、20%以上がより好ましく、30%以上が特に好ましい。また、90%以下が好ましく、80%以下がより好ましく、70%以下が特に好ましい。
開口率が上記範囲内であると、紗織物が柔軟で且つ適度な剛性が発現し、前記した効果が発揮されやすい。
紗織物2の糸(緯糸及び経糸)の素材としては、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、アラミド、ポリアリレート、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール等の合成繊維;コットン(綿)、麻、ウール(毛)、絹等の天然繊維;ガラス、金属等の無機繊維;等が例示できる。緯糸と経糸の素材は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
また、紗織物2の糸の種類は、紡績糸、モノフィラメント糸、マルチフィラメント糸の何れでもよい。
紗織物2の糸の太さは、フィラメント糸の場合、50デニール以上が好ましく、100デニール以上が特に好ましい。また、700デニール以下が好ましく、500デニール以下が特に好ましい。
紡績糸の場合、綿番手で7番手以上が好ましく、10番手以上が特に好ましい。また、100番手以下が好ましく、50番手以下が特に好ましい。
紗織物2における緯糸及び経糸の打ち込み本数は、それぞれ、4本/インチ以上が好ましく、8本/インチ以上が特に好ましい。また、30本/インチ以下が好ましく、20本/インチ以下が特に好ましい。
上記範囲内であると、紗織物2の開口率を上記範囲内にしやすくなる。
なお、糸の密度(打ち込み本数)の算出にあたり、「1本の糸」とは、中が均一に詰まった1本の糸(例えば、モノフィラメント糸)、短繊維からなる1本の紡績糸、長繊維からなる1本のマルチフィラメント糸、又は、天然繊維や合成繊維を引き揃えたり、撚りをかけたりすることで1本になっているものをいう。すなわち、容易に分離できない状態で1本になっているものは、糸の密度の算出にあたり、「1本の糸」という。
紗織物2の目付は、20g/m以上であることが好ましく、40g/m以上であることが特に好ましい。また、100g/m以下であることが好ましく、70g/m以下であることが特に好ましい。
紗織物2の目付が上記範囲内であると、前記した本発明の効果を奏しやすい。
紗織物2の厚さ(後記の実施例に記載の方法で測定される厚さ)は、0.05mm以上であることが好ましく、0.1mm以上であることが特に好ましい。また、0.7mm以下であることが好ましく、0.5mm以下であることが特に好ましい。
紗織物2の厚さが上記範囲内であると、前記した本発明の効果を奏しやすい。
紗織物2の緯糸と経糸の交点は、目止め加工されていなくてもよいし、目止め加工されていてもよい。
目止め加工の方法に特に限定は無く、例えば、目止め剤を付与することによる接着でもよいし、熱融着でもよい。
本発明の粘着シート1を構成するシート状物3は、シート状のものであれば特に限定はなく、例えば、高分子フィルム、紙、不織布等が例示できる。
シート状物3は、紗織物2と複合一体化され、本発明の粘着シート1の基体である複合シートとなるものであるが、シート状物3自体が、上記した素材同士を複数組み合わせた複合シートであってもよい。
取付面5との接触面積が大きくするという観点から、シート状物3の、少なくとも取付面5と接する側の面には、平滑性が要求される。このため、シート状物3は、高分子フィルムであるか、高分子フィルムを含む(高分子フィルムとその他の素材の複合物である)のが望ましい。シート状物3が高分子フィルムとその他の素材の複合物である場合、取付面5と接する側の面が高分子フィルムであるのが特に望ましい。
高分子フィルムの素材の例としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、エチレン・プロピレン共重合体等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド;アクリル樹脂;ポリ塩化ビニル系合成樹脂;等が挙げられる。
高分子フィルムの厚さは、0.01mm以上であることが好ましく、0.015mm以上であることが特に好ましい。また、0.1mm以下であることが好ましく、0.05mm以下であることが特に好ましい。
高分子フィルムの厚さが上記範囲内であると、粘着シート1の柔軟性が十分となり、また、コスト的に有利である。
本発明の粘着シート1において、紗織物2とシート状物3の複合一体化の方法に特に限定は無く、例えば、接着剤による接着、熱融着、加圧によるカレンダー加工等が挙げられる。
紗織物2とシート状物3が強固に一体化され、粘着シート1の強度を保てる等の理由から、紗織物2と、シート状物3とが、加圧によるカレンダー加工により複合一体化された状態となっているのが特に望ましい。
カレンダー加工の方法に特に限定は無いが、例えば、特許第5859699号公報に記載の方法が挙げられる。
複合一体化された状態の粘着シート1の厚さ(後記の実施例に記載の方法で測定される厚さ)は、0.10mm以上であることが好ましく、0.14mm以上であることが特に好ましい。また、0.4mm以下であることが好ましく、0.3mm以下であることが特に好ましい。
粘着シート1の厚さが上記範囲内であると、粘着シート1の柔軟性が十分となり、また、寸法安定性が良好となりやすい。更に、粘着シート1の厚さが上記範囲内であると、コスト的に有利である。
本発明の粘着シート1は、貼付用面3Aの反対側の面が、取付対象物4を設置するための設置面2Aとなっている。
図3に示すように、粘着シート1が、紗織物2とシート状物3のみを複合一体化したものである場合、設置面2Aは、紗織物2が露出している面である。
図4に示すように、本発明の粘着シート1は、シート状物3と、別のシート状物6との間に、紗織物2が挟まれた状態で複合一体化されていてもよい(図4)。この場合、別のシート状物6の側の面が、設置面2Aとなる。
別のシート状物6の好ましい素材や厚さについては、前記したシート状物3と同様である。また、シート状物3、紗織物2、別のシート状物6の3つを複合一体化する方法についても、前記した「紗織物2とシート状物3の複合一体化の方法」と同様の方法を用いることができる。
本発明は、粘着シート1の設置面2Aに、取付対象物4が設置されていることを特徴とする粘着シート付き取付対象物にも関する。
本発明の粘着シート1を使用して取付面5に取り付ける取付対象物4の種類に特に限定は無く、タペストリー、写真、絵画、額等の装飾品;吸音材、断熱材、クッション材等の実用的な部材;等が例示できる。
設置面2Aに、取付対象物4を設置する方法については、特に限定は無く、例えば、粘着・接着でもよいし、ネジ、吸盤等の固定具を使用した固定でもよい。
簡便であり、固定具の紛失等のおそれが無いことから、取付対象物4が、粘着によって設置面2Aに設置できるようになっているのが望ましい。
取付対象物4を粘着・接着によって設置する場合であって、特に取付対象物4が上記の実用的な部材の場合、粘着剤によって強固に設置面2Aに粘着するのが好ましい。すなわち、取付対象物4は、粘着シート1から取り外せるようになっている必要は無く、取付対象物4は、粘着シート1に粘着され一体となったまま、取付面5に取り付け又は取り外しできる。
図4に示すようにシート状物3と、別のシート状物6との間に、紗織物2が挟まれた状態で複合一体化されている場合、設置面2Aが平滑なシート状物6であるので、取付対象物4を強固に粘着することができる。
一方、取付対象物4が装飾品の場合等、強固に設置面2Aに粘着することを避けたい場合もある。
このような場合、例えば、設置面2Aに再剥離系粘着剤を使用してもよい。
また、図3に示すように、粘着シート1が、紗織物2とシート状物3のみを複合一体化したものである場合、設置面2Aには、紗織物2の糸が露出している。設置面2Aに粘着剤を付与した場合、粘着剤は、紗織物2の糸部分に染み込みやすい(ただし、シート状物3が露出している部分に全く染み込まないわけではない)。このため、設置面2Aにおいて、粘着剤が実質的に付着している部分の面積が小さくなり、取付対象物4が適度な粘着力で設置面2Aに貼着されるので、装飾品等の取付対象物4を、粘着シート1から比較的容易に取り外すことができ、取付対象物4を傷めにくくすることができる。
設置面2Aには、部分的に粘着剤が付与されていてもよい。部分的に粘着剤を付与するようにすることにより、粘着力が比較的強い粘着剤を使用した場合にも、取付対象物4の取り外しを容易に行うことができるようになる。
設置面2Aにおける、粘着剤が付与されている部分2Bの配置や形状のパターンに特に限定は無い。一例として、粘着剤が付与されている部分2Bが、ストライプ状に存在しているパターン(図5(a))、円形状(ドット状)に存在しているパターン(図5(b))が挙げられる。また、ストライプ状のパターンと円形状(ドット状)のパターンが混在していてもよい。
貼付用面3Aに付与する粘着剤の種類に特に限定は無く、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、アクリル酢酸ビニル系粘着剤等が例示できる。
これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
貼付用面3Aに付与する粘着剤の量は10g/m以上であることが好ましく、15g/m以上であることがより好ましく、20g/m以上であることが特に好ましい。また、40g/m以下であることが好ましく、35g/m以下であることがより好ましく、30g/m以下であることが特に好ましい。
貼付用面3Aに付与する粘着剤の層の平均厚さは、10μm以上であることが好ましく、15μm以上であることがより好ましく、20μm以上であることが特に好ましい。また、50μm以下であることが好ましく、45μm以下であることが特に好ましい。
粘着剤の量や粘着剤の層の平均厚さが上記範囲内であると、十分な接着性と保持力を発揮し、取付対象物の脱落が起こりにくく、また、コストを抑制できる。
取付対象物4を接着・粘着によって設置面2Aに設置する場合、設置面2Aに付与する粘着剤は、前記した貼付用面3Aに付与する粘着剤と同様のものを適宜使用することができる。
本発明の粘着シート1の貼付用面3Aには粘着剤が付与されているので、粘着シートを保管等する際には、粘着剤を一時的に保護するために、粘着剤が付与された貼付用面3Aを、離型シート(図示せず)で被覆しておくのが望ましい。取付対象物4を接着・粘着によって設置面2Aに設置する場合は、設置面2Aについても同様に、離型シート(図示せず)で被覆しておくのが望ましい。
貼付用面3Aや設置面2Aを離型シートで被覆することにより、粘着シート1を、ロール巻きにし、コンパクトな状態で保管することができる。
離型シートの素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリスルホン、トリアセチルセルロース、セロハン、ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、芳香族ポリアミド、ポリオレフィン、ポリエステル等が例示できる。これらのうち、特に、ポリエチレン、ポリプロピレンが望ましい。
離型シートの離型効果は、シートに剥離剤をコーティング等することで得られ、その素材としては、アルキッド系、フッ素系、シリコーン系、アクリル系等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用しても良いし、2種以上を併用してもよい。
離型シートは、透明であってもよいし、また視認性を向上させるため着色コーティング等を施してもよい。また、離型フィルムはフラットなものでもよいし、エンボス等の加工を施したものであってもよい。
剥離剤をコーティングしたシートにエンボス加工をすることで、より離型効果を向上することが出来る。エンボスの凹凸部は、離形面及び未コーティング面のどちらでも効果を発揮するが、より好ましくは離形面にエンボスの凹部がくるように加工することが望ましい。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
経糸にポリエステル紡績糸(Ne30/1)、緯糸にポリエステル紡績糸(Ne20/1)を使用し、経糸・緯糸ともに8本/インチの平織りの紗織物を作製した。経糸と緯糸の交点は、EVA樹脂系目止め剤によって目止め加工した。
作製した紗織物の厚さ(PEACOCK社製厚み試験器により測定。以下、厚さは全て同厚み試験器により測定したものである。)は0.34mm、目付は53g/mであった。
該紗織物と、ポリエステルフィルム(厚さ0.02mm)とを、重ね合わせてカレンダー加工し、紗織物とポリエステルフィルムとが複合一体化した複合シートを作製した。カレンダー加工には、由利ロール株式会社製のカレンダー機(TYPE:H.P.C.M)を使用した。作製した複合シートの厚さは、0.23mmであった。
該複合シートのポリエステルフィルム側の面の全体に、アクリル酢酸ビニル系粘着剤を23g/m塗布し、離型フィルムを被せた。
該複合シートの紗織物側の面には、部分的にアクリル酢酸ビニル系粘着剤を7g/m塗布し、離型フィルムを被せた。アクリル酢酸ビニル系粘着剤が塗布された部分の形状は、図4(a)に示すようなストライプ形状とした。
離型フィルムを両面に被せた状態で、粘着シート(粘着剤が塗布された複合シート)を、1000mm幅にスリットし、長さ10mのロール巻きとした。
この粘着シートの耐荷重性に関して、JIS Z 0237:2009に準拠して保持力(24時間保持できる荷重)を測定した。
粘着シートのポリエステルフィルム側の面を貼付用面として、2kgローラーを使用して、粘着シートをSUS304板に貼付した。貼付部分は、25mm×25mmの矩形とした。20分間放置後、粘着シートの貼付部分の下部(SUS304板に貼付されていない部分)に、1000gの錘を設置した。
24時間後、粘着シートの落下は見られなかった。
比較例1
実施例1で使用したものと同じポリエステルフィルム(厚さ0.02mm)の片面の全体に、実施例1で使用したものとアクリル酢酸ビニル系粘着剤を23g/m付与した。
このポリエステルフィルムの粘着剤を付与した方の面を貼付用面として、実施例1と同一の条件で保持力を測定した。
10時間経過した時点で、ポリエステルフィルムの落下が確認された。
本発明の粘着シートは、壁面等のへの取り付け・取り外しが容易であり、壁面等の損傷が生じにくく、また、十分な接着性と保持力を発揮するので、一般家庭やオフィス等の装飾用の装飾品の取り付けや、工場等における吸音材、断熱材、クッション材等の取り付け等に広く利用されるものである。
1 粘着シート
2 紗織物
2A 設置面
2B 粘着剤が付与されている部分
3 シート状物
3A 貼付用面
4 取付対象物
5 取付面
6 シート状物

Claims (10)

  1. 面に取付対象物を取り付けるために使用する粘着シートであって、紗織物と、シート状物とを複合一体化したものであり、該シート状物の側の面が、10g/m 以上35g/m 以下の粘着剤が付与されており該面に貼付される貼付用面となっており、該貼付用面の反対側の面が、該取付対象物を設置するための設置面となっていることを特徴とする粘着シート。
  2. 前記シート状物が、高分子フィルムを含むものである請求項1に記載の粘着シート。
  3. 前記紗織物の開口率が、10%以上90%以下である請求項1又は請求項2に記載の粘着シート。
  4. 前記紗織物の目付が、20g/m以上100g/m以下である請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載の粘着シート。
  5. 前記紗織物と、前記シート状物とが、加圧によるカレンダー加工により複合一体化された状態となっている請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載の粘着シート。
  6. 前記取付対象物が、接着又は粘着によって前記設置面に設置できるようになっている請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の粘着シート。
  7. 前記シート状物と、別のシート状物との間に、前記紗織物が挟まれた状態で複合一体化されている請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載の粘着シート。
  8. 請求項1ないし請求項7の何れかの請求項に記載の粘着シートの設置面に、取付対象物が設置されていることを特徴とする粘着シート付き取付対象物。
  9. 請求項1ないし請求項7の何れかの請求項に記載の粘着シートの貼付用面を壁面に貼付した後、該粘着シートの該貼付用面の反対側の面に取付対象物を設置することを特徴とする、取付対象物の壁面への設置方法。
  10. 請求項8に記載の粘着シート付き取付対象物の粘着シートの貼付用面を壁面に貼付することを特徴とする、粘着シート付き取付対象物の壁面への設置方法。
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