JP7497309B2 - コンバインの穀稈搬送装置 - Google Patents
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Description
上記穀稈搬送装置の株元側搬送体は、搬送チェンの終端分部を支持フレーム(巻付防止カバー)によって上方から覆い、該巻付防止カバーの中央部に突設したL字板(起立壁)に連結部材を着脱可能に取付けて穂先側搬送体を連結支持するように構成されている。
然しながら、上記株元側搬送体と扱深さ搬送装置との継送部では、切り藁や藁埃等の藁屑類が多発してチェンプレートに落下接触すること、及び搬送チェンの搬送回転移動や穀稈の搬送移動に伴なって生ずる気流並びに風向き等によって浮遊する藁屑類が、巻付防止カバーと搬送チェンとの隙間や上下のチェンプレートと隣接するチェンピン間隙等から侵入して持ち込み搬送され、この侵入藁屑類がやがて駆動スプロケット側に硬く巻付くことになるため、穀稈搬送トラブルや巻付防止カバー他の部品破損を惹き起こし易い等の問題がある。
そして、このような巻付きトラブルを回避するため、定期的に巻付防止カバーを外し搬送チェンの終端部を開放した状態で、駆動スプロケットに巻付いている藁屑類を除去する等の清掃が行なわれるが、この際には、先ず連結部材を取外した状態で、巻付防止カバーやチェン張り機構等を除去する必要があるため、整備性に劣り煩雑で非能率なメンテナンス作業を強いられる等の課題があった。
前記株元側搬送体6の終端側を覆う巻付防止カバー32に、機体内方側に軸支されて搬送チェン29を回転駆動する駆動スプロケット30を上方から脱着可能にするスプロケット開放部33を形成すると共に、該スプロケット開放部33の後方で機体内方側に連結部材28を設けることを特徴としている。
第2に、前記連結部材28を、株元側搬送体6と穂先側搬送体9とに対し脱着可能に連結することを特徴としている。
第3に、前記連結部材28の基部を、巻付防止カバー32の巻込み防止部32bの終端側から前後幅を有して立設する起立壁32cに着脱自在に取付けることを特徴としている。
前記巻付防止カバーは搬送チェンの終端における刈取穀稈の直接的な巻付きを防止しながら、後方上方から落下してくる藁屑類を連結部材によってスプロケット開放部内への直接的な侵入を防止するので、巻付防止カバーを取外すことなく常時開口させているスプロケット開放部を介し、駆動スプロケットに対する藁屑類の除去や清掃等のメンテナンス作業を行い易くすることができる。
請求項2に係る発明によれば、前記連結部材を株元側搬送体と穂先側搬送体とに対し脱着可能に連結することにより、
株元側搬送体の終端側に着脱可能に設ける連結部材は、株元側搬送体側から穂先側搬送体の中途部を安定よく連結支持すると共に、取外した場合には、穂先側搬送体と株元側搬送体との間のスペースを広くした状態でスプロケット開放部の外方側を大きく開放するので、連結部材に支障されることなく、駆動スプロケットを取外して行う藁屑類の除去や清掃等各種のスペース内メンテナンス作業を能率よく行うことができる。
請求項3に係る発明によれば、前記連結部材の基部を、巻付防止カバーの巻込み防止部の終端側から前後幅を有して立設する起立壁に着脱自在に取付けることにより、
巻込み防止部の終端側から起立する起立壁は、巻付防止カバーのカバー面に落下する藁屑類を起立後端面側から即時的に受けながら、連結部材の基部を取付ける前後幅によって藁屑類の内方側への移動を規制して排出方向に向けて排出案内するため、スプロケット開放部内への藁屑類の侵入を防ぐことができる。
尚、刈刃8の刈り幅上方には、掻込搬送装置5の各掻込み輪5aが刈取穀稈を掻き込み可能に配設されている。符号12はディバイダフレーム、13は前処理伝動ギヤケース、14は伝動軸筒、15は前処理フレームである。
尚、18はコンバインの機台、19はその下部に設けた左右一対のクローラよりなる走行装置、20は運転操縦部を取り囲んだ運転キャビンである。
先ず、上段の穂先側搬送体9は図3に示すように、複数の穀稈搬送爪22・・・を所定間隔で搬送チェン23に装着し、該搬送チェン23は図示しない複数のスプロケットの周りに巻回されており、図3の矢印方向に向かって移動する際に、搬送爪22・・・が穂先側搬送体9の搬送作用側(搬送方向側)で起立して刈取穀稈の穂先側を機体1の後方側に向けて搬送する。
この構造による穂先側搬送体9は、カバーフレーム25の後部が前記伝動軸筒14の基部側に設けられる穂側伝動ケース14aによって伝動可能に取付支持された状態で、フレーム中間部と前端部とが株元側搬送体6の搬送フレーム6a側から立設される連結部材28,28aとによって安定的に連結支持される。
この株元側搬送体6は、搬送フレーム6aの後端側を伝動軸筒14の前後方向中間部から立設される伝動ケース14bに剛体構造によって取付支持され、且つ前端側を前記前処理フレーム15側に連結支持されている。
そして、株元側搬送体6は搬送経路終端側に巻付き防止機構10を構成し、穀稈の回り込み移動(持込み移動)を規制すると共に、藁屑類(夾雑物)の駆動スプロケット30側への巻き込み移動を規制しながら巻付きを防止するようにしている。
また伝動ケース14bに縦向きに軸支される駆動軸30aに着脱自在に取付けられる駆動スプロケット30は、前記ガイドローラ30bから機体内方側に搬送経路側で付着又は侵入して持ち回りされる藁屑類を落下させる藁屑落下距離を有して配置しているため、従来のもののように、巻付防止カバー32と搬送チェン29との隙間並びにチェンプレート上下間の間隙等から藁屑類が侵入して持ち込み状態になる侵入藁屑類を、上記藁屑落下距離を介して落下が促進されるので、駆動スプロケット30側に硬く巻付くことによる穀稈搬送トラブルや巻付防止カバー32等の破損を回避することができる。
尚、連結部材28の基部側には、継送穀稈の穀稈中途部(稈身側)を後方に向けて支持案内する稈身支持ガイド6bが必要により着脱可能に取付けられる。
そして、巻付防止カバー32は、上記巻込み防止部32bの終端部側で穀稈非搬送経路側になる機体内方位置に、前記連結部材28を取付ける所定の前後幅と取付け高さを有する起立壁32aを突設している。
図示例の起立壁32cは、巻込み防止部32bの終端側を上方に向けて屈曲延長させることにより、起立する起立後端面が接当する藁屑類を即時的に受けて下方に落下させると共に、カバー面に載った藁屑類を連結部材28の基部を取付ける前後幅によって内方側への移動を規制するので、後述するスプロケット開放部33内への侵入を確実に防ぎながら下方外方に向けてスムーズに流下させて排出案内をする。
このスプロケット開放部33は、起立壁32cに設けられる連結部材28より前方で広い部位に位置するため、駆動スプロケット30に付着したり巻付いている藁屑類の除去や、穂側伝動ケース14aに縦向きに軸支される駆動軸30aに取付けられる駆動スプロケット30の脱着作業等を、巻付防止カバー32を取外すことなく速やかに行うことができる。
一方、巻込み防止部32b側に落下した藁屑類は、下向き傾斜のカバー面を滑落する際にスプロケット開放部33に侵入しようとするが、このような藁屑類は連結部材28の基部側に接当して下方に向けて誘導されるため、スプロケット開放部33への直接的な侵入が阻止されるため、駆動スプロケット30に対する藁屑類の巻付きを簡単な構成によって効果的に防止することができる。
また駆動スプロケット30を駆動軸から取外してメンテナンス作業行う場合にも、巻付防止カバー32を株元側搬送体6から外すことなく行うことができると共に、必要により連結機構11の各連結ボルト36を緩めて連結部材28を取外すことができるので楽に能率よく行うことができる利点がある。
従って、この構成による穀稈搬送装置を備えるコンバインAは、株元側搬送体6の駆動スプロケット30に対する藁屑類の巻付き抑制を長時間可能にしながら、随時に行う目視点検を容易にしながら一連のメンテナンス作業を簡単且つ能率よく行うことができる等の特徴がある。
さらに、図5に2点鎖線で示すように、起立壁32cの後方に突出する広幅状となして設けてもよく、この場合には風や気流による藁屑類の内方側への回り込みをより低減できる利点がある。
1 コンバイン機体
2 前処理装置
6 株元側搬送体
7 扱深さ搬送装置
9 穂先側搬送体
10 巻付き防止機構
11 連結機構
16 脱穀フィードチェン
17 脱穀装置
28 連結部材
29 搬送チェン
30 駆動スプロケット
32 巻付防止カバー
32a 搬送解除ガイド部
32b 巻込み防止部
32c 起立壁
33 スプロケット開放部
Claims (3)
- 前処理装置(2)の上段に、複数の穀稈搬送爪(22)を所定間隔で配設した搬送体を巻回した穂先側搬送体(9)と、その下段に、搬送チェン(29)を巻回した株元側搬送体(6)と扱深さ搬送装置(7)を備え、刈取穀稈の株元側を株元側搬送体(6)の終端側から扱深さ搬送装置(7)に継送し、扱深さ搬送装置(7)により株元側挟持位置を調節しながら後方の脱穀フィードチェン(16)側に向けて挟持搬送するに、株元側搬送体(6)の搬送チェン終端側を上方から覆う巻付防止カバー(32)を設けると共に、該巻付防止カバー(32)側から連結部材(28)を介して穂先側搬送体(9)を連結支持するコンバインの穀稈搬送装置において、
前記株元側搬送体(6)の終端側を覆う巻付防止カバー(32)に、機体内方側に軸支されて搬送チェン(29)を回転駆動する駆動スプロケット(30)を上方から脱着可能にするスプロケット開放部(33)を形成すると共に、該スプロケット開放部(33)の後方で機体内方側に連結部材(28)を設けることを特徴とするコンバインの穀稈搬送装置。 - 第2に、前記連結部材(28)を、株元側搬送体(6)と穂先側搬送体(9)とに対し脱着可能に連結する請求項1記載のコンバインの穀稈搬送装置。
- 第3に、前記連結部材(28)の基部を、巻付防止カバー(32)の巻込み防止部(32b)の終端側から前後幅を有して立設する起立壁(32c)に着脱自在に取付ける請求項1又は2記載のコンバインの穀稈搬送装置。
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