JP7491146B2 - 流体圧力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流体圧力制御装置に関する。
内部に流体が流れる流路を備える流体圧力制御装置が知られている。例えば、特許文献1には、そのような流体圧力制御装置として、ポンプを備える油圧制御装置が記載されている。
特開2010-236693号公報
上記のような流体圧力制御装置においては、ポンプが駆動されることに起因して、流路内を流れる流体の圧力が脈動する場合がある。そのため、流体圧力制御装置による流体圧力の制御に不具合が生じる虞があった。
本発明は、上記事情に鑑みて、流路内を流れる流体の圧力の脈動を抑制できる構造を有する流体圧力制御装置を提供することを目的の一つとする。
本発明の流体圧力制御装置の一つの態様は、ポンプ機構と、前記ポンプ機構を収容するポンプ室を有する第1ハウジングと、前記ポンプ室に繋がる吸入孔および前記ポンプ室に繋がる吐出孔を有するセパレートプレートと、前記吸入孔を介して前記ポンプ室に繋がる吸入ポートおよび前記吐出孔を介して前記ポンプ室に繋がる吐出ポートを有し、前記第1ハウジングとの間で前記セパレートプレートを挟む第2ハウジングと、を備える。前記第2ハウジングは、前記吸入ポートに繋がる吸入流路と、前記吐出ポートに繋がる吐出流路と、を有する。前記セパレートプレートは、前記吸入流路に繋がる少なくとも1つの第1貫通孔と、前記吐出流路に繋がる少なくとも1つの第2貫通孔と、を有する。前記第1ハウジングは、前記第1貫通孔を介して前記吸入流路に繋がる第1流路と、前記第2貫通孔を介して前記吐出流路に繋がる第2流路と、を有する。前記第1貫通孔の総開口面積は、前記第1流路の流路断面積よりも小さい。
本発明の流体圧力制御装置の一つの態様は、ポンプ機構と、前記ポンプ機構を収容するポンプ室を有する第1ハウジングと、前記ポンプ室に繋がる吸入孔および前記ポンプ室に繋がる吐出孔を有するセパレートプレートと、前記吸入孔を介して前記ポンプ室に繋がる吸入ポートおよび前記吐出孔を介して前記ポンプ室に繋がる吐出ポートを有し、前記第1ハウジングとの間で前記セパレートプレートを挟む第2ハウジングと、を備える。前記第2ハウジングは、前記吸入ポートに繋がる吸入流路と、前記吐出ポートに繋がる吐出流路と、を有する。前記セパレートプレートは、前記吸入流路に繋がる少なくとも1つの第1貫通孔と、前記吐出流路に繋がる少なくとも1つの第2貫通孔と、を有する。前記第1ハウジングは、前記第1貫通孔を介して前記吸入流路に繋がる第1流路と、前記第2貫通孔を介して前記吐出流路に繋がる第2流路と、を有する。前記第2貫通孔の総開口面積は、前記吐出流路の流路断面積よりも小さい。
本発明の一つの態様によれば、流体圧力制御装置の流路内を流れる流体の圧力の脈動を抑制できる。
図1は、本実施形態の流体圧力制御装置を模式的に示す断面図であって、バルブが閉じた状態を示す図である。 図2は、本実施形態の流体圧力制御装置を模式的に示す断面図であって、バルブが開いた状態を示す図である。 図3は、本実施形態の流体圧力制御装置の一部を示す断面図である。 図4は、本実施形態のポンプ機構を上側から見た図である。 図5は、本実施形態のバルブを示す断面図である。 図6は、本実施形態のセパレートプレートの一部を上側から見た図である。
以下の説明においては、各図に適宜示すZ軸が延びる方向と平行な方向を「上下方向」と呼ぶ。Z軸の正の側を「上側」と呼び、Z軸の負の側を「下側」と呼ぶ。なお、上下方向、上側、および下側とは、単に各部の配置関係等を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
図1および図2に示す本実施形態の流体圧力制御装置10は、流体Oの圧力を制御する装置である。本実施形態において流体Oは、オイルである。つまり、本実施形態において流体圧力制御装置10は、油圧制御装置である。図1および図2に示すように、本実施形態の流体圧力制御装置10は、第1ハウジング20と、第2ハウジング30と、セパレートプレート40と、ポンプ機構70と、バルブ80と、を備える。第1ハウジング20と第2ハウジング30とセパレートプレート40とは、流体圧力制御装置10のハウジングを構成している。第1ハウジング20と第2ハウジング30とは、セパレートプレート40を上下方向に挟んで配置されている。第1ハウジング20は、例えば、セパレートプレート40の上側に位置する。第2ハウジング30は、例えば、セパレートプレート40の下側に位置する。
第1ハウジング20と第2ハウジング30とは、それぞれ流体Oが流れる流路を内部に有する部材である。以下の説明においては、各ハウジングに設けられる流路において、流体Oが流れる方向の上流側を単に「上流側」と呼び、流体Oが流れる方向の下流側を単に「下流側」と呼ぶ。
図3に示すように、第1ハウジング20は、本体部21と、取付部22と、を有する。取付部22は、本体部21から上側に突出している。取付部22は、例えば、上側に開口する筒状である。取付部22には、ポンプ機構70を駆動する駆動装置90が取り付けられる。
駆動装置90は、例えば、モータである。駆動装置90は、筒状部91と、シャフト92と、Oリング93と、を備える。筒状部91は、駆動装置90のハウジングの一部である。筒状部91は、下側に底部を有する筒状である。筒状部91は、取付部22の内側に嵌め合わされる。筒状部91の外周面には、Oリング93が嵌め込まれる溝が設けられている。Oリング93は、筒状部91の外周面と取付部22の内周面との間を封止する。筒状部91の底部は、孔部91aを有する。シャフト92は、中心軸J1回りに回転可能である。中心軸J1は、上下方向に延びる仮想線である。つまり、本実施形態において中心軸J1の軸方向は、Z軸と平行な上下方向である。シャフト92は、孔部91aを介して、筒状部91よりも下側に突出している。シャフト92の下側の端部は、ポンプ機構70に連結される。
以下の説明においては、特に断りのない限り、中心軸J1回りの周方向を単に「周方向」と呼ぶ。図面においては、適宜、周方向を矢印θで示す。矢印θは、上側から見て、中心軸J1を中心とする反時計回りに進む向きを向いている。以下の説明においては、周方向のうち矢印θが向く側を「周方向一方側」と呼び、周方向のうち矢印θが向く側と逆側を「周方向他方側」と呼ぶ。また、以下の説明においては、特に断りのない限り、中心軸J1を中心とする径方向を単に「径方向」と呼ぶ。
図1および図2に示すように、第1ハウジング20は、ポンプ室23と、吸入側凹部25と、吐出側凹部26と、第1流路27と、第2流路28と、第3流路29と、を有する。ポンプ室23と吸入側凹部25と吐出側凹部26と第1流路27と第2流路28と第3流路29とは、例えば、本体部21に設けられている。
ポンプ室23は、内部にポンプ機構70を収容する部分である。ポンプ室23は、第1ハウジング20の下側の面から上側に窪んでいる。ポンプ室23は、下側に開口している。図4に示すように、ポンプ室23は、上下方向に見て、偏心軸J2を中心とする円形状である。偏心軸J2は、中心軸J1と平行に延び、中心軸J1に対して中心軸J1の径方向に偏心した仮想軸である。図3に示すように、ポンプ室23における下側の開口の一部は、セパレートプレート40によって塞がれている。ポンプ室23の内部は、孔部24を介して、取付部22の内部に繋がっている。
孔部24は、ポンプ室23の内側の面のうち上側に位置する面から本体部21の上側の面まで第1ハウジング20を上下方向に貫通している。図示は省略するが、孔部24は、例えば、中心軸J1を中心とする円形状の孔である。孔部24は、本体部21の上側の面のうち、取付部22によって囲まれた部分に開口している。孔部24の内径は、例えば、取付部22の内径よりも小さい。
吸入側凹部25および吐出側凹部26は、ポンプ室23の内側面のうち上側に位置する面から上側に窪んでいる。吸入側凹部25と吐出側凹部26とは、中心軸J1を径方向に挟んで配置されている。図示は省略するが、吸入側凹部25および吐出側凹部26は、周方向に延びている。吸入側凹部25は、例えば、上下方向に見て、後述する吸入ポート31と同じ形状であり、かつ、吸入ポート31と同じ大きさである。吸入側凹部25と吸入ポート31とは、例えば、上下方向に見て、互いに全体が重なり合っている。図示は省略するが、吐出側凹部26は、例えば、上下方向に見て、後述する吐出ポート32と同じ形状であり、かつ、吐出ポート32と同じ大きさである。吐出側凹部26と吐出ポート32とは、例えば、上下方向に見て、互いに全体が重なり合っている。
図1および図2に示すように、第1流路27は、後述する第1貫通孔43を介して後述する吸入流路33に繋がっている。第2流路28は、後述する第2貫通孔44を介して後述する吐出流路34に繋がっている。本実施形態において第1流路27と第2流路28とは、バルブ80によって、互いに接続された状態と、互いに遮断された状態と、が切り替えられる。図1では、第1流路27と第2流路28とが遮断された状態を示している。図2では、第1流路27と第2流路28とが接続された状態を示している。第3流路29は、後述する第2接続流路36を介して第2流路28に繋がっている。第3流路29は、例えば、第1ハウジング20の外表面に開口する開口部29aを有する。開口部29aは、第3流路29の下流側の端部である。第3流路29内の流体Oは、開口部29aから流体圧力制御装置10の外部に排出される。
第1ハウジング20に設けられた各流路は、例えば、上下方向と直交する平面に沿って延びている。第1ハウジング20に設けられた各流路は、例えば、第1ハウジング20の下側の面から上側に窪み上下方向と直交する方向に延びる溝がセパレートプレート40によって下側から塞がれることで構成されている。なお、図1および図2では、第1ハウジング20の各流路の接続構成を示すために、各流路の形状などを適宜一部異ならせて示している。第1ハウジング20の各流路は、図1および図2に示すような形状などを有していてもよい。
図5に示すように、第1ハウジング20は、バルブ80が収容されるスプール穴81を有する。スプール穴81は、例えば、上下方向と直交する第1方向Xに延びている。なお、図5および図6では、第1方向XをX軸で示している。以下の説明においては、第1方向Xの正の側を「第1方向一方側」と呼び、第1方向Xの負の側を「第1方向他方側」と呼ぶ。
図5に示すように、スプール穴81は、例えば、第1方向他方側(-X側)に底部を有し、第1方向一方側(+X側)に開口する穴である。スプール穴81の第1方向一方側(+X側)の開口は、例えば、栓体83によって塞がれている。第1方向Xと直交する断面においてスプール穴81の形状は、例えば、円形状である。スプール穴81は、第1ガイド穴部81aと、第1貯留部81bと、第2ガイド穴部81cと、第2貯留部81dと、第3ガイド穴部81eと、幅広部81fと、を有する。第1ガイド穴部81aと第1貯留部81bと第2ガイド穴部81cと第2貯留部81dと第3ガイド穴部81eと幅広部81fとは、第1方向一方側から第1方向他方側に向かってこの順に繋がって配置されている。
上下方向および第1方向Xの両方と直交する第2方向Yにおける第1貯留部81bの寸法、第2貯留部81dの内径、および幅広部81fの内径は、第1ガイド穴部81aの内径、第2ガイド穴部81cの内径、および第3ガイド穴部81eの内径よりも大きい。なお、図5および図6では、第2方向YをY軸で示している。第1ガイド穴部81aの内径と第2ガイド穴部81cの内径とは、例えば、互いに同じである。第3ガイド穴部81eの内径は、第1ガイド穴部81aの内径および第2ガイド穴部81cの内径よりも小さい。第1ガイド穴部81aは、例えば、第2流路28を第1方向Xに貫通している。
第1貯留部81bの第2方向Yの寸法と第2貯留部81dの内径とは、例えば、互いに同じである。第1貯留部81bの第1方向Xの寸法は、例えば、第2貯留部81dの第1方向Xの寸法よりも大きい。幅広部81fの内径は、第1貯留部81bの第2方向Yの寸法および第2貯留部81dの内径よりも小さい。幅広部81fは、スプール穴81のうち第1方向他方側(-X側)の端部である。本実施形態において、第1ガイド穴部81aのうち第2流路28に開口する部分よりも第1方向他方側に位置する部分と第1貯留部81bとは、第1流路27を構成している。
本実施形態においてバルブ80は、スプールバルブである。バルブ80は、例えば、第1方向Xに延びる円柱状である。バルブ80は、スプール穴81内に、第1方向Xに移動可能に収容されている。バルブ80は、筒状部80aと、小径部80bと、大径部80cと、中径部80dと、を有する。筒状部80aと小径部80bと大径部80cと中径部80dとは、第1方向一方側(+X側)から第1方向他方側(-X側)に向かってこの順に繋がって配置されている。
筒状部80aは、第1方向他方側(-X側)に蓋部80eを有し、第1方向一方側(+X側)に開口する円筒状である。筒状部80aは、第1ガイド穴部81a内に嵌め合わされている。筒状部80aの蓋部80eは、第1方向他方側に向かうに従って外径が小さくなる縮径部80fを有する。筒状部80aの内部には、弾性部材82が配置されている。
弾性部材82は、例えば、第1方向Xに延びるコイルスプリングである。弾性部材82の第1方向一方側(+X側)の端部は、栓体83に接触している。弾性部材82の第1方向他方側(-X側)の端部は、筒状部80aの内部において、筒状部80aの蓋部80eに接触している。弾性部材82は、筒状部80aを介して、バルブ80に対して第1方向他方側向き(-X向き)の弾性力を加えている。
小径部80bは、筒状部80aの蓋部80eから第1方向他方側(-X側)に延びている。小径部80bの外径は、筒状部80aの外径よりも小さい。小径部80bは、第1ガイド穴部81aの内部および第1貯留部81bの内部に跨って配置されている。小径部80bの外周面は、スプール穴81の内周面から全周に亘って離れて配置されている。
大径部80cは、小径部80bの第1方向他方側(-X側)の端部に繋がっている。大径部80cの外径は、小径部80bの外径よりも大きい。大径部80cの外径は、例えば、筒状部80aの外径と同じである。大径部80cは、第2ガイド穴部81cの内部に嵌め合わされている。
中径部80dは、大径部80cの第1方向他方側(-X側)の端部に繋がっている。中径部80dの外径は、小径部80bの外径よりも大きく、大径部80cの外径よりも小さい。中径部80dは、第3ガイド穴部81eの内部に嵌め合わされている。中径部80dの第1方向他方側の端部は、幅広部81fの内部に配置されている。
バルブ80は、スプール穴81内において第1方向Xに移動することで、第1流路27と第2流路28との接続と遮断とを切り替え可能である。図5に示す状態は、バルブ80によって、第1流路27と第2流路28とが遮断されている状態である。筒状部80aのうち縮径部80fよりも第1方向一方側(+X側)に位置する部分が第1ガイド穴部81aのうち第2流路28に開口する部分を塞ぐことで、第1流路27と第2流路28とが遮断されている。第1流路27と第2流路28とを遮断した状態においてバルブ80は、例えば、スプール穴81の第1方向他方側(-X側)の底部に突き当てられている。
バルブ80が図5に示す状態よりも第1方向一方側(+X側)に移動して第1ガイド穴部81aのうち第2流路28に開口する部分に縮径部80fが位置すると、縮径部80fと第1ガイド穴部81aとの隙間を介して、第1流路27と第2流路28とが接続された状態となる。バルブ80は、例えば、第2貯留部81dに貯留された流体Oから受ける第1方向一方側向き(+X向き)の力が第1貯留部81bに貯留された流体Oから受ける第1方向他方側向き(-X向き)の力と弾性部材82から受ける第1方向他方側向きの力との合計よりも大きくなった場合に、図5に示す位置よりも第1方向一方側に移動する。
図1および図2に示すように、第2ハウジング30は、第1ハウジング20との間でセパレートプレート40を上下方向に挟んでいる。第2ハウジング30は、吸入ポート31と、吐出ポート32と、吸入流路33と、吐出流路34と、第1接続流路35と、第2接続流路36と、を有する。吸入ポート31および吐出ポート32は、上下方向に見て、ポンプ室23に重なっている。吸入ポート31および吐出ポート32は、例えば、ポンプ室23の下側に位置する。吸入ポート31は、後述する吸入孔41を介してポンプ室23に繋がっている。吐出ポート32は、後述する吐出孔42を介してポンプ室23に繋がっている。吸入ポート31には、ポンプ室23に吸入される流体Oが流入する。吐出ポート32には、ポンプ室23から吐出される流体Oが流入する。
吸入ポート31および吐出ポート32は、第2ハウジング30の上側の面から下側に窪んでいる。図4に示すように、吸入ポート31と吐出ポート32とは、周方向に延びている。より詳細には、吸入ポート31の径方向内側の縁部および吐出ポート32の径方向内側の縁部は、中心軸J1を中心とする周方向に延びている。吸入ポート31の径方向外側の縁部および吐出ポート32の径方向外側の縁部は、偏心軸J2を中心とする周方向に延びている。吸入ポート31と吐出ポート32とは、中心軸J1を径方向に挟んで配置されている。吸入ポート31と吐出ポート32とは、周方向に間隔を空けて配置されている。吸入ポート31の径方向の寸法は、周方向一方側(+θ側)に向かうに従って大きくなっている。吐出ポート32の径方向の寸法は、周方向一方側に向かうに従って小さくなっている。
吸入流路33は、吸入ポート31に繋がっている。図1および図2に示すように、吸入流路33は、例えば、第2ハウジング30の外表面に開口する開口部33aを有する。開口部33aは、吸入流路33の上流側の端部である。吸入流路33内には、開口部33aから流体Oが流入する。図示は省略するが、開口部33aには、流体Oが貯留されるタンクから延びる流路が接続される。吐出流路34は、吐出ポート32に繋がっている。吐出流路34の下流側の端部は、第2流路28の上流側の端部に繋がっている。第1接続流路35は、第2流路28と第2貯留部81dとを繋いでいる。第2接続流路36は、第2流路28の下流側の端部と第3流路29の上流側の端部とを繋いでいる。
第2ハウジング30に設けられた各流路は、例えば、上下方向と直交する平面に沿って延びている。第2ハウジング30に設けられた各流路は、例えば、第2ハウジング30の上側の面から下側に窪み上下方向と直交する方向に延びる溝がセパレートプレート40によって上側から塞がれることで構成されている。なお、図1および図2では、第2ハウジング30の各流路の接続構成を示すために、各流路の形状などを適宜一部異ならせて示している。第2ハウジング30の各流路は、図1および図2に示すような形状などを有していてもよい。
セパレートプレート40は、第1ハウジング20と第2ハウジング30との上下方向の間に位置する。セパレートプレート40は、上下方向を向く板面を有する板状である。セパレートプレート40の板面は、例えば、上下方向と直交している。セパレートプレート40の上側の面は、第1ハウジング20の下側の面に接触している。セパレートプレート40の下側の面は、第2ハウジング30の上側の面に接触している。セパレートプレート40によって、第1ハウジング20に設けられた各流路と第2ハウジング30に設けられた各流路とが上下方向に隔てられている。
セパレートプレート40は、吸入孔41と、吐出孔42と、第1貫通孔43と、第2貫通孔44と、第3貫通孔45と、第4貫通孔46と、第5貫通孔47と、接続孔48と、を有する。セパレートプレート40に設けられた各孔は、セパレートプレート40を上下方向に貫通している。第1貫通孔43、第2貫通孔44、第3貫通孔45、第4貫通孔46、および第5貫通孔47は、オリフィスである。接続孔48は、第2接続流路36の下流側の端部と第3流路29の上流側の端部とを繋いでいる。
吸入孔41および吐出孔42は、ポンプ室23に繋がっている。吸入孔41および吐出孔42は、上下方向に見て、ポンプ室23に重なっている。吸入孔41および吐出孔42は、例えば、ポンプ室23の下側に位置する。吸入孔41は、ポンプ室23と吸入ポート31との上下方向の間に位置する。吐出孔42は、ポンプ室23と吐出ポート32との上下方向の間に位置する。
図4に示すように、吸入孔41は、例えば、上下方向に見て、吸入ポート31と同じ形状であり、かつ、吸入ポート31と同じ大きさである。吸入孔41と吸入ポート31とは、例えば、上下方向に見て、互いに全体が重なり合っている。吐出孔42は、例えば、上下方向に見て、吐出ポート32と同じ形状であり、かつ、吐出ポート32と同じ大きさである。吐出孔42と吐出ポート32とは、例えば、上下方向に見て、互いに全体が重なり合っている。
図5および図6に示すように、本実施形態において第1貫通孔43は、複数設けられている。第1貫通孔43は、例えば、18個設けられている。図6では、例えば、第1方向Xに間隔を空けて第1貫通孔43が3つ並んだ第1列と、第1方向Xに間隔を空けて第1貫通孔43が2つ並んだ第2列とが、上下方向および第1方向Xの両方と直交する第2方向Yに間隔を空けて交互に配置されている。第2列に含まれる2つの第1貫通孔43における第1方向Xの位置は、第1列に含まれる第1貫通孔43同士の間のそれぞれにおける第1方向Xの位置である。第1貫通孔43は、例えば、円形状の孔である。
第1貫通孔43は、セパレートプレート40のうち、第1流路27を構成する第1ハウジング20の溝の開口を塞ぎ、かつ、吸入流路33を構成する第2ハウジング30の溝の開口を塞ぐ部分に設けられている。言い換えれば、第1貫通孔43は、セパレートプレート40のうち、第1流路27と吸入流路33とを隔てる部分に設けられている。第1貫通孔43は、第1流路27および吸入流路33に開口し、第1流路27および吸入流路33に繋がっている。第1貫通孔43は、第1流路27の下流側の端部と吸入流路33とを繋いでいる。なお、図1および図2においては、各流路の接続構成を説明する都合上、吸入流路33と第1貫通孔43とを繋ぐ流路37を図示している。第2ハウジング30は、流路37を有する構成であってもよい。
図6に示すように、本実施形態において隣り合う第1貫通孔43同士の間隔は、第1貫通孔43の最大幅以上である。なお、本明細書において「隣り合う貫通孔同士」とは、間に他の貫通孔を挟まずに配置された一対の貫通孔である。また、本明細書において「貫通孔の最大幅」とは、貫通孔がセパレートプレートを貫通する方向に見て、貫通孔の内縁の或る一点と貫通孔の内縁の他の一点との間の直線距離のうち最大となる距離である。円形状の第1貫通孔43の最大幅とは、第1貫通孔43の内径L1である。
第1貫通孔43の総開口面積は、第1貫通孔43に繋がる第1流路27の流路断面積よりも小さい。第1貫通孔43の総開口面積は、例えば、第1流路27の流路断面積の半分以下である。第1貫通孔43の総開口面積は、第1貫通孔43に繋がる吸入流路33の流路断面積よりも小さい。第1貫通孔43の総開口面積は、例えば、吸入流路33の流路断面積の半分以下である。
なお、本明細書において「貫通孔の総開口面積」とは、貫通孔が複数設けられている場合には、すべての貫通孔の開口面積を足し合わせた合計の面積であり、貫通孔が1つのみ設けられている場合には、1つの貫通孔の開口面積である。本実施形態において第1貫通孔43は複数設けられているため、第1貫通孔43の総開口面積とは、すべての第1貫通孔43の開口面積を足し合わせた合計の面積である。つまり、第1貫通孔43の総開口面積は、例えば、18個の第1貫通孔43の開口面積をすべて足し合わせた合計の面積である。第1貫通孔43の開口面積は、例えば、第1貫通孔43がセパレートプレート40を貫通する上下方向に見た場合における第1貫通孔43の面積である。また、本明細書において「或る流路の流路断面積」とは、或る流路内における流体の流れ方向と直交する断面における流路の断面積である。
図5および図6に示すように、本実施形態において第2貫通孔44は、複数設けられている。第2貫通孔44は、例えば、8個設けられている。第2貫通孔44の数は、例えば、第1貫通孔43の数よりも少ない。図6では、例えば、第2方向Yに間隔を空けて配置された2つの第2貫通孔44の組が第1方向Xに間隔を空けて3組配置され、各組同士の間に1つの第2貫通孔44がそれぞれ配置されている。各組同士の間に配置された1つの第2貫通孔44における第2方向Yの位置は、各組に含まれる2つの第2貫通孔44同士の間における第2方向Yの位置である。第2貫通孔44は、例えば、円形状の孔である。
図1および図2に示すように、第2貫通孔44は、セパレートプレート40のうち、第2流路28を構成する第1ハウジング20の溝の開口を塞ぎ、かつ、吐出流路34を構成する第2ハウジング30の溝の開口を塞ぐ部分に設けられている。言い換えれば、第2貫通孔44は、セパレートプレート40のうち、第2流路28と吐出流路34とを隔てる部分に設けられている。第2貫通孔44は、第2流路28および吐出流路34に開口し、第2流路28および吐出流路34に繋がっている。第2貫通孔44は、吐出流路34の下流側の端部と第2流路28の上流側の端部とを繋いでいる。
図6に示すように、本実施形態において隣り合う第2貫通孔44同士の間隔は、第2貫通孔44の最大幅以上である。円形状の第2貫通孔44の最大幅は、第2貫通孔44の内径L2である。本実施形態において第2貫通孔44の内径L2は、第1貫通孔43の内径L1よりも大きい。これにより、第2貫通孔44の1つ当たりの開口面積は、第1貫通孔43の1つ当たりの開口面積よりも大きい。
第2貫通孔44の総開口面積は、第2貫通孔44に繋がる第2流路28の流路断面積よりも小さい。第2貫通孔44の総開口面積は、例えば、第2流路28の流路断面積の半分以下である。第2貫通孔44の総開口面積は、第2貫通孔44に繋がる吐出流路34の流路断面積よりも小さい。第2貫通孔44の総開口面積は、例えば、吐出流路34の流路断面積の半分以下である。第2貫通孔44の総開口面積は、例えば、8個の第2貫通孔44の開口面積をすべて足し合わせた合計の面積である。本実施形態において第2貫通孔44の総開口面積は、第1貫通孔43の総開口面積よりも大きい。
図5および図6に示すように、本実施形態において第3貫通孔45は、複数設けられている。第3貫通孔45は、例えば、6個設けられている。第3貫通孔45の数は、例えば、第2貫通孔44の数よりも少ない。図6では、例えば、第2方向Yに間隔を空けて配置された2つの第3貫通孔45の組が第1方向Xに間隔を空けて3組配置されている。第3貫通孔45は、例えば、円形状の孔である。
図1および図2に示すように、第3貫通孔45は、セパレートプレート40のうち、第2流路28を構成する第1ハウジング20の溝の開口を塞ぎ、かつ、第2接続流路36を構成する第2ハウジング30の溝の開口を塞ぐ部分に設けられている。第3貫通孔45は、第2流路28および第2接続流路36に開口し、第2流路28および第2接続流路36に繋がっている。第3貫通孔45は、例えば、第2流路28の下流側の端部と第2接続流路36の上流側の端部とを繋いでいる。
図6に示すように、本実施形態において隣り合う第3貫通孔45同士の間隔は、第3貫通孔45の最大幅以上である。円形状の第3貫通孔45の最大幅は、第3貫通孔45の内径L3である。本実施形態において第3貫通孔45の内径L3は、第1貫通孔43の内径L1と同じであり、第2貫通孔44の内径L2よりも小さい。これにより、第3貫通孔45の1つ当たりの開口面積は、第1貫通孔43の1つ当たりの開口面積と同じであり、第2貫通孔44の1つ当たりの開口面積よりも小さい。
第3貫通孔45の総開口面積は、第3貫通孔45に繋がる第2流路28の流路断面積よりも小さい。第3貫通孔45の総開口面積は、例えば、第2流路28の流路断面積の半分以下である。第3貫通孔45の総開口面積は、第3貫通孔45に繋がる第2接続流路36の流路断面積よりも小さい。第3貫通孔45の総開口面積は、例えば、第2接続流路36の流路断面積の半分以下である。第3貫通孔45の総開口面積は、例えば、6個の第3貫通孔45の開口面積をすべて足し合わせた合計の面積である。本実施形態において第3貫通孔45の総開口面積は、第1貫通孔43の総開口面積よりも小さい。
本実施形態において第4貫通孔46および第5貫通孔47は、1つずつ設けられている。第4貫通孔46および第5貫通孔47は、例えば、円形状の孔である。第4貫通孔46の内径L4および第5貫通孔47の内径L5は、例えば、第1貫通孔43の内径L1よりも小さい。第4貫通孔46の内径L4と第5貫通孔47の内径L5とは、例えば、互いに同じである。図1および図2に示すように、第4貫通孔46は、第2流路28と第1接続流路35とを繋いでいる。第5貫通孔47は、第1接続流路35と第2貯留部81dとを繋いでいる。これにより、第2流路28を流れる流体Oの一部が、第4貫通孔46、第1接続流路35、および第5貫通孔47を介して、第2貯留部81dに流入し、貯留される。
第4貫通孔46の総開口面積は、第2流路28の流路断面積よりも小さい。第4貫通孔46の総開口面積は、例えば、第2流路28の流路断面積の半分以下である。第4貫通孔46の総開口面積は、第1接続流路35の流路断面積よりも小さい。第4貫通孔46の総開口面積は、例えば、第1接続流路35の流路断面積の半分以下である。
第5貫通孔47の総開口面積は、第1接続流路35の流路断面積よりも小さい。第5貫通孔47の総開口面積は、例えば、第1接続流路35の流路断面積の半分以下である。第5貫通孔47の総開口面積は、第2貯留部81dの流路断面積よりも小さい。第5貫通孔47の総開口面積は、例えば、第2貯留部81dの流路断面積の半分以下である。
図3に示すように、ポンプ機構70は、ポンプ室23内に配置されている。ポンプ機構70は、インナーロータ50と、アウターロータ60と、を有する。インナーロータ50は、中心軸J1回りに回転可能である。図4に示すように、インナーロータ50は、環状部51と、複数の外歯部52と、を有する。環状部51は、例えば、中心軸J1を中心とする円環状である。複数の外歯部52は、環状部51の外周面から径方向外側に突出している。複数の外歯部52は、中心軸J1回りの周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置されている。複数の外歯部52によって構成されるインナーロータ50の歯形は、例えば、トロコイド歯形である。上下方向に見たインナーロータ50の外縁の形状は、例えば、トロコイド曲線からなる。
図3に示すように、インナーロータ50は、環状部51の径方向内縁部から上側に突出する突出筒部53を有する。突出筒部53は、例えば、中心軸J1を中心とする円筒状である。突出筒部53は、上側に開口している。突出筒部53は、孔部24の内部に下側から嵌め合わされている。
環状部51の内部と突出筒部53の内部とによって、インナーロータ50を上下方向に貫通する連結孔部54が構成されている。図4に示すように、連結孔部54の内周面には、中心軸J1を径方向に挟んで対向して配置された一対の平面部54aが設けられている。平面部54aは、例えば、径方向と直交する平坦な面である。
図3に示すように、インナーロータ50には、駆動装置90のシャフト92が連結される。シャフト92は、インナーロータ50の上側から連結孔部54に挿入される。図示は省略するが、シャフト92の外周面には、一対の平面部54aと対向して配置される平面部が設けられている。インナーロータ50の平面部54aとシャフト92の平面部とが対向して配置されることで、シャフト92がインナーロータ50に対して周方向に引っ掛かる。これにより、シャフト92が中心軸J1回りに回転することで、インナーロータ50も中心軸J1回りに回転する。
図4に示すように、アウターロータ60は、インナーロータ50を囲む環状である。アウターロータ60は、例えば、偏心軸J2を中心とする円環状である。アウターロータ60は、ポンプ室23の内部に嵌め合わされている。アウターロータ60は、環状部61と、複数の内歯部62と、を有する。環状部61は、例えば、偏心軸J2を中心とする円環状である。複数の内歯部62は、環状部61の内周面から、偏心軸J2を中心とする径方向の内側に突出している。複数の内歯部62は、偏心軸J2回りの周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置されている。複数の内歯部62によって構成されるアウターロータ60の歯形は、例えば、トロコイド歯形である。上下方向に見たアウターロータ60の内縁の形状は、例えば、トロコイド曲線からなる。
内歯部62が外歯部52に噛み合うことで、アウターロータ60は、インナーロータ50と噛み合っている。インナーロータ50とアウターロータ60とは、周方向の一部において噛み合っている。インナーロータ50が駆動装置90によって中心軸J1回りに回転させられることで、インナーロータ50と噛み合うアウターロータ60が偏心軸J2回りに回転させられる。
駆動装置90によってインナーロータ50が中心軸J1回りに回転させられると、流体圧力制御装置10の外部から、開口部33aを介して吸入流路33内に流体Oが吸入される。図1および図2に示すように、吸入流路33に吸入された流体Oは、吸入ポート31および吸入孔41を介して、ポンプ室23内に吸入される。ポンプ室23内に吸入された流体Oは、インナーロータ50の外歯部52とアウターロータ60の内歯部62との隙間に入り、インナーロータ50およびアウターロータ60の回転に伴ってポンプ室23内を周方向一方側(+θ側)に移動させられる。外歯部52と内歯部62との隙間内の流体Oは、周方向一方側に移動させられた後、吐出孔42および吐出ポート32を介して、吐出流路34に吐出される。
吐出流路34に吐出された流体Oは、第2貫通孔44を介して、第2流路28に流入する。第2流路28に流入した流体Oは、第3貫通孔45および第2接続流路36を介して第3流路29に流入し、開口部29aから流体圧力制御装置10の外部に排出される。第2流路28内の流体Oの一部は、第4貫通孔46、第1接続流路35、および第5貫通孔47を介して、第2貯留部81dに流入し貯留される。第2貯留部81d内に貯留された流体Oの圧力は、例えば、吐出流路34内を流れる流体Oの圧力と同じになる。
図1に示すように、バルブ80によって第1流路27と第2流路28とが遮断されている状態においては、吸入流路33内の流体Oの一部が、第1貫通孔43を介して第1貯留部81b内に流入し貯留される。
弾性部材82から受ける第1方向他方側向きの力が、第2貯留部81dに貯留された流体Oから受ける第1方向一方側向き(+X側)の力よりも大きい場合、バルブ80は図1に示す閉じた状態となる。これにより、第1流路27と第2流路28とが遮断された状態となる。
一方、第2流路28内の流体Oの圧力が大きくなり、第2貯留部81dに貯留された流体Oから受ける第1方向一方側向き(+X側)の力が、弾性部材82から受ける第1方向他方側向きの力よりも大きくなると、バルブ80は図2に示す開いた状態となる。これにより、第1流路27と第2流路28とが接続された状態となる。図2に示すように、第1流路27と第2流路28とが接続されると、第2流路28内の流体Oの一部が、第1流路27に流入する。第2流路28から第1流路27に流入した流体Oは、第1貫通孔43を介して、吸入流路33に流入し、再びポンプ室23に吸入される。
第2流路28内の流体Oの一部が第1流路27および第1貫通孔43を介して吸入流路33に排出されることで、第2流路28内の流体Oの圧力が低下する。第2流路28内の流体Oの圧力が低下すると、第2貯留部81d内に貯留された流体Oの圧力も低下する。これにより、バルブ80が、第2貯留部81dに貯留された流体Oから受ける第1方向一方側向き(+X側)の力も低下する。第2貯留部81dに貯留された流体Oから受ける第1方向一方側向きの力が、弾性部材82から受ける第1方向他方側向きの力よりも小さくなると、バルブ80が図1に示す閉じた状態となる。これにより、第1流路27と第2流路28とが遮断された状態となり、第2流路28内の流体Oの圧力の低下が停止する。
以上のようにして、第2流路28内の流体Oの圧力が所望する圧力よりも高くなった場合には、バルブ80が開いて、第2流路28内の流体Oの一部を、第1流路27を介して吸入流路33へと排出できる。そのため、第2流路28内の流体Oの圧力を低下させることができる。また、第2流路28内の流体Oの圧力が低下して所望する圧力となった場合には、バルブ80が閉じて、第2流路28内の流体Oが吸入流路33へ排出されることを阻止できる。そのため、第2流路28内の流体Oの圧力が必要以上に低下することを阻止できる。これにより、第2流路28内の流体Oの圧力を所望する圧力に保つことができる。したがって、流体圧力制御装置10は、第2流路28から第3流路29を介して流体圧力制御装置10の外部に排出される流体Oの圧力を所望する圧力に制御できる。
本実施形態によれば、第1貫通孔43の総開口面積は、第1流路27の流路断面積よりも小さい。そのため、第1貫通孔43は、第1流路27に対してオリフィスとなっている。オリフィスとしての第1貫通孔43は、第1流路27から第1貫通孔43を通過する流体Oに対して減衰要素として機能する。これにより、第1流路27から吸入流路33へと流入する流体Oの振動が減衰される。したがって、吸入流路33を流れる流体Oの振動が抑制され、吸入流路33内を流れる流体Oの圧力の脈動を抑制できる。そのため、流体圧力制御装置10の流路内を流れる流体Oの圧力、すなわち流体の圧力の脈動を抑制できる。これにより、流体圧力制御装置10による流体圧力の制御に不具合が生じることを抑制できる。
また、本実施形態によれば、第2貫通孔44の総開口面積は、吐出流路34の流路断面積よりも小さい。そのため、第2貫通孔44は、吐出流路34に対してオリフィスとなっている。オリフィスとしての第2貫通孔44は、吐出流路34から第2貫通孔44を通過する流体Oに対して減衰要素として機能する。これにより、吐出流路34から第2流路28へと流入する流体Oの振動が減衰される。したがって、第2流路28を流れる流体Oの振動が抑制され、第2流路28内を流れる流体Oの圧力の脈動を抑制できる。そのため、流体圧力制御装置10の流路内を流れる流体Oの圧力の脈動をより抑制できる。これにより、流体圧力制御装置10による流体圧力の制御に不具合が生じることをより抑制できる。
このように、本実施形態では、第1流路27からポンプ室23を介して第2流路28まで流れる流体Oは、ポンプ室23に吸入される前と、ポンプ室23から吐出された後との2回、オリフィスとしての貫通孔を通過する。そのため、流体Oを送るポンプ機構70が流体圧力制御装置10に設けられていても、ポンプ機構70によって流体圧力制御装置10の流路内を流される流体Oの圧力に脈動が生じることを好適に抑制できる。
また、例えば、単にオリフィスを設けるのであれば、吸入孔41をオリフィスとすることも考えられる。しかし、この場合、ポンプ室23内に流体Oを吸入しにくくなる。また、例えば、単にオリフィスを設けるのであれば、吐出孔42をオリフィスとすることも考えられる。しかし、この場合、ポンプ室23内から流体Oを吐出しにくくなる。これらにより、吸入孔41または吐出孔42をオリフィスとすると、ポンプ機構70によるポンプ機能が低下する。また、吸入孔41および吐出孔42の少なくとも一方をオリフィスにした場合、例えば、ポンプ室23内の流体Oがセパレートプレート40によってポンプ室23内で跳ね返りやすくなり、ポンプ室23内から吐出される流体Oの振動がより大きくなる虞もある。
これに対して、本実施形態によれば、オリフィスとして第1貫通孔43および第2貫通孔44は、吸入孔41および吐出孔42とは異なる位置に設けられている。そのため、ポンプ機構70によるポンプ機能が低下することを抑制しつつ、流体Oの圧力の脈動を好適に抑制できる。また、ポンプ室23内において流体Oが跳ね返ることを抑制でき、ポンプ室23から吐出される流体Oの振動が大きくなることも抑制できる。これにより、流体Oの圧力の脈動をより好適に抑制できる。
また、本実施形態によれば、第2貫通孔44の総開口面積は、第1貫通孔43の総開口面積よりも大きい。そのため、第2貫通孔44を通過可能な単位時間当たりの流体Oの流量は、第1貫通孔43を通過可能な単位時間当たりの流体Oの流量よりも大きい。これにより、吐出流路34から第2流路28へと好適に流体Oを流しやすくできる。したがって、第2流路28内の流体Oの圧力が大きくなり過ぎることを抑制できる。そのため、第2流路28を介して流体圧力制御装置10から外部に吐出される流体Oの圧力が大きくなり過ぎることを抑制できる。
また、本実施形態によれば、第2貫通孔44の1つ当たりの開口面積は、第1貫通孔43の1つ当たりの開口面積よりも大きい。そのため、第2貫通孔44の数が多くなることを抑制しつつ、第2貫通孔44の総開口面積を大きくしやすい。また、第2貫通孔44の数を少なくしやすいため、第2貫通孔44を作る作業に要する工数および時間を低減できる。
また、本実施形態によれば、流体圧力制御装置10は、第1流路27と第2流路28との接続と遮断とを切り替え可能なバルブ80をさらに備える。そのため、上述したようにして、第2流路28内の流体Oの圧力が高くなり過ぎた場合に、バルブ80を開いて第1流路27と第2流路28とを接続することで、第2流路28内の流体Oの圧力を低下させることができる。
また、第2流路28から第1流路27に排出された流体Oは、吸入流路33に戻される。この場合、第1流路27から吸入流路33に合流する流体Oによって、吸入流路33内における流体Oの圧力の脈動が大きくなりやすい。これに対して、本実施形態によれば、第1流路27から吸入流路33に合流する流体Oは、オリフィスとしての第1貫通孔43を通過してから吸入流路33に合流する。そのため、第2流路28から第1流路27に流入した流体Oが吸入流路33に合流しても、流体Oの圧力の脈動が大きくなることを抑制できる。このように、ポンプ室23内から吐出された後の流体Oの一部を吸入流路33まで戻す途中にオリフィスとしての第1貫通孔43を設けることで、流体Oの圧力の脈動を抑制できる効果をより有用に得ることができる。
また、本実施形態によれば、第1貫通孔43および第2貫通孔44は、複数ずつ設けられている。そのため、オリフィスとしての第1貫通孔43および第2貫通孔44によって、流体Oの圧力の脈動を抑制しつつ、第1貫通孔43および第2貫通孔44のそれぞれに流体Oを通しやすくできる。
また、本実施形態によれば、隣り合う第1貫通孔43同士の間隔は、第1貫通孔43の最大幅以上である。そのため、第1貫通孔43同士の間隔を比較的大きくすることができる。これにより、セパレートプレート40のうち第1貫通孔43同士の間に位置する部分の強度を比較的大きくすることができる。したがって、第1貫通孔43を通過する流体Oの圧力によってセパレートプレート40が変形することを抑制できる。また、第1貫通孔43同士の間隔を比較的大きくできることで、機械加工によって複数の第1貫通孔43を作りやすい。
また、本実施形態によれば、隣り合う第2貫通孔44同士の間隔は、第2貫通孔44の最大幅以上である。そのため、第2貫通孔44同士の間隔を比較的大きくすることができる。これにより、セパレートプレート40のうち第2貫通孔44同士の間に位置する部分の強度を比較的大きくすることができる。したがって、第2貫通孔44を通過する流体Oの圧力によってセパレートプレート40が変形することを抑制できる。また、第2貫通孔44同士の間隔を比較的大きくできることで、機械加工によって複数の第2貫通孔44を作りやすい。
また、本実施形態によれば、第2流路28に流入した流体Oは、第3貫通孔45および第2接続流路36を介して、第3流路29に流入する。第3貫通孔45の総開口面積は、第2流路28の流路断面積よりも小さい。そのため、第3貫通孔45は、第2流路28に対してオリフィスとなっている。オリフィスとしての第3貫通孔45は、第2流路28から第3貫通孔45を通過する流体Oに対して減衰要素として機能する。これにより、第2流路28から第2接続流路36へと流入する流体Oの振動が減衰される。したがって、第2接続流路36内および第3流路29内を流れる流体Oの振動が抑制され、第2接続流路36内および第3流路29内を流れる流体Oの圧力の脈動を抑制できる。そのため、流体圧力制御装置10の流路内を流れる流体Oの圧力の脈動をより抑制できる。これにより、流体圧力制御装置10による流体圧力の制御に不具合が生じることをより抑制できる。
本発明は上述の実施形態に限られず、本発明の技術的思想の範囲内において、他の構成および他の方法を採用することもできる。セパレートプレートは、吸入孔と、吐出孔と、少なくとも1つの第1貫通孔と、少なくとも1つの第2貫通孔と、を有するならば、他にどのような孔を有していてもよいし、他に孔を有していなくてもよい。上述した実施形態の第3貫通孔45、第4貫通孔46、および第5貫通孔47は、設けられていなくてもよい。
第1貫通孔と第2貫通孔とのいずれか一方は、オリフィスでなくてもよい。例えば、第1貫通孔の総開口面積が第1流路の流路断面積以上で、かつ、第2貫通孔の総開口面積が吐出流路の流路断面積より小さくてもよい。また、第1貫通孔の総開口面積が第1流路の流路断面積より小さくて、かつ、第2貫通孔の総開口面積が吐出流路の流路断面積以上であってもよい。これらの場合であっても、オリフィスとして機能する第1貫通孔または第2貫通孔により、流体圧力の脈動を抑制できる。
第1貫通孔は、1つのみ設けられてもよい。第2貫通孔は、1つのみ設けられてもよい。第1貫通孔の数と第2貫通孔の数とは、互いに同じであってもよい。第2貫通孔の数は、第1貫通孔の数より多くてもよい。第1貫通孔が複数設けられる場合、複数の第1貫通孔は、互いに形状が異なる第1貫通孔を含んでもよいし、互いに大きさが異なる第1貫通孔を含んでもよい。第2貫通孔が複数設けられる場合、複数の第2貫通孔は、互いに形状が異なる第2貫通孔を含んでもよいし、互いに大きさが異なる第2貫通孔を含んでもよい。第1貫通孔が複数設けられる場合、隣り合う第1貫通孔同士の間隔は、第1貫通孔の最大幅より小さくてもよい。第2貫通孔が複数設けられる場合、隣り合う第2貫通孔同士の間隔は、第2貫通孔の最大幅より小さくてもよい。
第2貫通孔の総開口面積は、第1貫通孔の総開口面積と同じであってもよいし、第1貫通孔の総開口面積より小さくてもよい。第2貫通孔の1つ当たりの開口面積は、第1貫通孔の1つ当たりの開口面積と同じであってもよいし、第1貫通孔の1つ当たりの開口面積より小さくてもよい。
第1流路は、第1貫通孔を介して吸入流路に繋がる流路であれば、どのような流路であってもよい。第1流路は、第2流路と接続されない流路であってもよい。第1流路は、流体圧力制御装置の外部から流体が吸入される流路であってもよい。この場合、流体圧力制御装置の外部から第1流路に吸入された流体は、第1流路から第1貫通孔を通って吸入流路に流入し、ポンプ室に吸入される。第2流路は、第2貫通孔を介して吐出流路に繋がる流路であれば、どのような流路であってもよい。第2流路は、第1流路と接続されない流路であってもよい。第2流路は、流体圧力制御装置の外部に流体を排出する流路であってもよい。
バルブは、第1流路と第2流路との接続と遮断とを切り替え可能であれば、どのような構造のバルブであってもよい。バルブは、ポペットバルブであってもよい。バルブは、設けられていなくてもよい。
本発明が適用される流体圧力制御装置の用途は、特に限定されない。流体圧力制御装置は、車両に搭載されてもよいし、車両以外の機器に搭載されてもよい。流体圧力制御装置によって圧力が制御される流体は、特に限定されず、例えば、水等であってもよい。以上に本明細書において説明した各構成および各方法は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
10…流体圧力制御装置、20…第1ハウジング、23…ポンプ室、27…第1流路、28…第2流路、30…第2ハウジング、31…吸入ポート、32…吐出ポート、33…吸入流路、34…吐出流路、40…セパレートプレート、41…吸入孔、42…吐出孔、43…第1貫通孔、44…第2貫通孔、70…ポンプ機構、80…バルブ

Claims (8)

  1. ポンプ機構と、
    前記ポンプ機構を収容するポンプ室を有する第1ハウジングと、
    前記ポンプ室に繋がる吸入孔および前記ポンプ室に繋がる吐出孔を有するセパレートプレートと、
    前記吸入孔を介して前記ポンプ室に繋がる吸入ポートおよび前記吐出孔を介して前記ポンプ室に繋がる吐出ポートを有し、前記第1ハウジングとの間で前記セパレートプレートを挟む第2ハウジングと、
    を備え、
    前記第2ハウジングは、
    前記吸入ポートに繋がる吸入流路と、
    前記吐出ポートに繋がる吐出流路と、
    を有し、
    前記セパレートプレートは、
    前記吸入流路に繋がる少なくとも1つの第1貫通孔と、
    前記吐出流路に繋がる少なくとも1つの第2貫通孔と、
    を有し、
    前記第1ハウジングは、
    前記第1貫通孔を介して前記吸入流路に繋がる第1流路と、
    前記第2貫通孔を介して前記吐出流路に繋がる第2流路と、
    を有し、
    前記第1貫通孔の総開口面積は、前記第1流路の流路断面積よりも小さい、流体圧力制御装置。
  2. 前記第2貫通孔の総開口面積は、前記吐出流路の流路断面積よりも小さい、請求項1に記載の流体圧力制御装置。
  3. 前記第2貫通孔の総開口面積は、前記第1貫通孔の総開口面積よりも大きい、請求項2に記載の流体圧力制御装置。
  4. 前記第2貫通孔の1つ当たりの開口面積は、前記第1貫通孔の1つ当たりの開口面積よりも大きい、請求項3に記載の流体圧力制御装置。
  5. 前記第1流路と前記第2流路との接続と遮断とを切り替え可能なバルブをさらに備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の流体圧力制御装置。
  6. ポンプ機構と、
    前記ポンプ機構を収容するポンプ室を有する第1ハウジングと、
    前記ポンプ室に繋がる吸入孔および前記ポンプ室に繋がる吐出孔を有するセパレートプレートと、
    前記吸入孔を介して前記ポンプ室に繋がる吸入ポートおよび前記吐出孔を介して前記ポンプ室に繋がる吐出ポートを有し、前記第1ハウジングとの間で前記セパレートプレートを挟む第2ハウジングと、
    を備え、
    前記第2ハウジングは、
    前記吸入ポートに繋がる吸入流路と、
    前記吐出ポートに繋がる吐出流路と、
    を有し、
    前記セパレートプレートは、
    前記吸入流路に繋がる少なくとも1つの第1貫通孔と、
    前記吐出流路に繋がる少なくとも1つの第2貫通孔と、
    を有し、
    前記第1ハウジングは、
    前記第1貫通孔を介して前記吸入流路に繋がる第1流路と、
    前記第2貫通孔を介して前記吐出流路に繋がる第2流路と、
    を有し、
    前記第2貫通孔の総開口面積は、前記吐出流路の流路断面積よりも小さい、流体圧力制御装置。
  7. 前記第1貫通孔および前記第2貫通孔は、複数ずつ設けられている、請求項1から6のいずれか一項に記載の流体圧力制御装置。
  8. 隣り合う前記第1貫通孔同士の間隔は、前記第1貫通孔の最大幅以上であり、
    隣り合う前記第2貫通孔同士の間隔は、前記第2貫通孔の最大幅以上である、請求項7に記載の流体圧力制御装置。
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