JP7490220B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は、貯蔵室内に食品等を冷却保存する冷蔵庫に関し、特に、貯蔵室を区切る断熱仕切壁を有する冷蔵庫に関する。
一般的な冷蔵庫は、庫内温度が異なる複数の貯蔵室を有しており、貯蔵室どうしの間には断熱材が充填された断熱仕切壁が配置されている。
図8を参照して、特許文献1に記載された、背景技術に於いて各貯蔵室を区切る構造を説明する。図8は、背景技術に係る冷蔵庫1100を示す分解斜視図である。冷蔵庫1100は、断熱箱体1101を有し、断熱箱体1101の内部に貯蔵室が形成されている。
断熱箱体1101は、外箱1102と、外箱1102の内部に配置された内箱1103と、外箱1102と内箱1103との間に発泡充填された断熱材1104と、を有している。断熱箱体1101の内部に形成される貯蔵室は、上方から、冷蔵室1105、冷凍室1106および野菜室1107を有している。
冷蔵室1105と冷凍室1106とは、断熱構造を有する断熱仕切壁1108で仕切られている。また、冷凍室1106と野菜室1107とは、断熱構造を有する断熱仕切壁1109で仕切られている。
冷蔵庫1100の製造工程では、外箱1102の内側に内箱1103を配置した後に、別部品として用意した断熱仕切壁1108および断熱仕切壁1109を、内箱1103の内部に嵌め込む。更に、外箱1102と内箱1103との間に、断熱材1104を発泡充填する。これにより、冷蔵室1105と冷凍室1106とを断熱仕切壁1108で断熱区画し、冷凍室1106と野菜室1107とを断熱仕切壁1109で断熱区画する。
特開2018-179407号公報
しかしながら、前記した冷蔵庫1100では、製造工程に於いて断熱仕切壁1108および断熱仕切壁1109が変形または移動してしまう課題があった。
具体的には、外箱1102と内箱1103との間に断熱材1104を発泡充填する際には、断熱箱体1101の変形を抑制するために、断熱箱体1101を発泡用金型に組み込む。ここで、断熱箱体1101を発泡用金型に組み込む際に、断熱仕切壁1108および断熱仕切壁1109が変形してしまう課題があった。
更には、断熱仕切壁1108および断熱仕切壁1109と、断熱箱体1101との接続強度が必ずしも十分でない課題もあった。
本発明は、前記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、断熱材を発泡する工程に於ける断熱仕切壁の変形を抑制できる冷蔵庫を提供することにある。
本発明は、外箱と、内箱と、を有する断熱箱体と、前記断熱箱体の内部に形成された貯蔵室と、前記貯蔵室を区画する断熱仕切壁と、を備える冷蔵庫であって、前記断熱仕切壁は、仕切本体部と、前記仕切本体部から後方に向かって突出する突出部と、を有し、前記内箱には、前記突出部に対応する位置に挿入口が形成され、前記突出部は、前記挿入口に挿入されて前記外箱近傍まで設けられ、前記突出部は、断熱材料から成る断熱突出部と、前記突出部を周囲から保護する保護部と、を有し、前記保護部は、前記突出部と前記仕切本体部との接続部から、前記突出部の中間部まで形成され、前記保護部の端部に対応する部分の前記断熱突出部に段差部を形成し、前記保護部の端部は、前記段差部に当接し、上下方向および左右方向を含む断面において、前記段差部よりも後方部分の前記断熱突出部は、前記段差部よりも前方部分の前記断熱突出部よりも断面積が大きいことを特徴とする。
本発明によれば、断熱材を発泡する工程に於ける断熱仕切壁の変形を抑制できる冷蔵庫を提供することができる。
本発明の実施形態に係る冷蔵庫を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る冷蔵庫を示す側方断面図である。 本発明の実施形態に係る冷蔵庫を示す図であり、断熱箱体と断熱仕切壁とを分離して示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る冷蔵庫の断熱仕切壁を示す図であり、(A)は断熱仕切壁を示す斜視図であり、(B)は断熱仕切壁の側方断面図であり、(C)は断熱突出部およびその周辺部を拡大して示す側方断面図である。 本発明の実施形態に係る冷蔵庫の断熱仕切壁を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る冷蔵庫の製造方法を示す図であり、断熱材を発泡する工程を示し、(A)は側方断面図であり、(B)は(A)のB-B断面における断面図である。 比較例に係る冷蔵庫の製造方法を示す図であり、断熱材を発泡する工程を示し、(A)は側方断面図であり、(B)は(A)のC-C断面における断面図である。 背景技術に係る冷蔵庫の構成を示す分解斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係る冷蔵庫10を図面に基づき詳細に説明する。以下の説明では、同一の部材には原則的に同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。更に、以下の説明では、上下前後左右の各方向を適宜用いるが、左右とは冷蔵庫10を前方から見た場合の左右を示している。また、本実施形態では、冷蔵庫10として冷凍室および冷蔵室を有するものを例示するが、冷蔵庫10としては、冷凍室のみを有するもの、または、冷蔵室のみを有するものも採用できる。
図1は、本発明の実施形態に係る冷蔵庫10を、前方左側から見た斜視図である。冷蔵庫10は、断熱箱体11と、断熱箱体11の内部に形成された貯蔵室とを有している。貯蔵室として、上方側から、冷蔵室12および冷凍室13を有している。冷蔵室12の前方開口は、上段部分が断熱扉18で閉鎖され、下段部分が断熱扉19で閉鎖されている。冷凍室13の前方開口は、上段部分が断熱扉20で閉鎖され、下段部分が断熱扉21で閉鎖されている。断熱扉18は回転式の扉であり、断熱扉19、断熱扉20および断熱扉21は引出式の扉である。
図2は、冷蔵庫10を全体的に示す側方断面図である。断熱箱体11は、所定形状に曲折加工された鋼板からなる外箱111と、外箱111の内側に配置された合成樹脂板から成る内箱112と、外箱111と内箱112との間に充填された断熱材113とから構成されている。また、冷蔵室12と冷凍室13とは、断熱仕切壁28で断熱区画されている。断熱仕切壁28の構成等は、図4等を参照して後述する。
冷凍室13の後方には、冷却室115が形成されており、冷凍室13と冷却室115とは区画板17で区画されている。冷却室115の内部には、冷却器である蒸発器162が配設されている。また、冷蔵庫10の下端側後方には機械室14が区画形成され、機械室14には圧縮機161が配置されている。蒸発器162および圧縮機161は、冷媒圧縮式の冷凍サイクル16を形成している。具体的には、冷凍サイクル16は、圧縮機161、図示しない凝縮器、図示しない膨張手段および蒸発器162を備えている。冷凍サイクル16を運転することで、蒸発器162により冷却室115の内部の冷気を冷却し、この冷気を送風機27によって各貯蔵室に送風し、各貯蔵室の庫内温度を所定の冷却温度帯域とする。冷凍サイクル16を構成する各構成機器は、銅管などの金属管から成る冷媒配管により相互に接続されている。
冷却室115の内部に於いて、蒸発器162の上方側には送風機27が配置されている。送風機27は、軸流送風機または遠心送風機であり、蒸発器162が冷却した冷却室115の内部の冷気を、冷蔵室12および冷凍室13に向けて送風する。
冷却室115の内部であって、蒸発器162の下方には、除霜用加熱部117が配置される。除霜用加熱部117は、通電することで発熱する加熱ヒータである。
冷却室115から上方に向かって送風路118が形成されている。送風路118には、冷気を冷蔵室12に吹き出すための開口が形成されている。冷蔵室12を冷却した冷気は、ここでは図示しない帰還風路を経由して冷却室115に帰還し、これにより冷蔵室12は所定の冷蔵温度帯域に冷却される。
送風された冷気の一部は、区画板17の上部に形成された開口を介して冷凍室13に送風され、冷凍室13を冷却した冷気は、区画板17の下部に形成された開口から冷却室115に帰還する。これにより、冷凍室13は所定の冷凍温度帯域に冷却される。
冷凍サイクル16による冷蔵室12および冷凍室13の冷却を継続すると、蒸発器162に多くの着霜が生じて蒸発器162の伝熱および気流を阻害するので、定期的に蒸発器162の除霜運転を行う。除霜運転では、冷凍サイクル16による冷蔵室12および冷凍室13の冷却を停止し、送風機27による送風を停止し、除霜用加熱部117により冷却室115の内部の空気を加熱することで、蒸発器162を除霜する。除霜運転が終了した後は、前記した冷蔵室12および冷凍室13の冷却動作を再開する。
図3は、断熱箱体11と断熱仕切壁28とを分離した状態を示す断熱箱体11の斜視図である。
前述したように、冷蔵室12の内部に形成される貯蔵室は、断熱仕切壁28により冷蔵室12と冷凍室13とに区画されている。断熱仕切壁28は、内箱112の内面に形成された溝部24に嵌合するように、断熱箱体11に対して組み付けられている。溝部24は、内箱112の左側内面、後側内面および右側内面を、外側に向かって窪ませた凹状の領域である。また、内箱112の後面を部分的に矩形に開口して、挿入口23が形成されている。本実施例では、2つの挿入口23が、溝部24に形成されている。
突出部22は、断熱仕切壁28の後側面をから後方に向かって突出して形成される部位である。本実施例では、断熱仕切壁28の後側面に、2つの突出部22が形成されている。断熱仕切壁28を断熱箱体11に組み付けると、突出部22は、内箱112の挿入口23に挿入される。このようにすることで、図6(B)を参照して後述するように、冷蔵庫10を製造する際の発泡工程に於いて、断熱仕切壁28が変形することを防止できる。更には、断熱仕切壁28をより強固に断熱箱体11に組み付けることもできる。
図4は、断熱仕切壁28を示す図であり、図4(A)は断熱仕切壁28を示す斜視図であり、図4(B)は図4(A)のA-A断面図であり、図4(C)は断熱突出部29およびその周辺部を拡大して示す部分拡大断面図である。
図4(A)を参照して、断熱仕切壁28は、仕切本体部25と、突出部22と、を有している。仕切本体部25は、前記した外箱111の内部形状に即した扁平直方体形状を呈しており、突出部22は、仕切本体部25の後側面から後方に向かって突出している。
図4(B)を参照して、仕切本体部25には仕切断熱材26が内蔵されている。仕切断熱材26は、ウレタン樹脂等の発泡樹脂から成る。突出部22は、仕切断熱材26の一部が後方に向かって突出する断熱突出部29を有している。突出部22の先端部は、断熱突出部29から成る。また、突出部22の付け根部分は、合成樹脂板から成る保護部37で覆われている。保護部37で断熱突出部29の付け根を保護することで、断熱突出部29を補強できるので、断熱仕切壁28の搬送工程や組立工程等で、突出部22が破損することを防止できる。
図4(C)では、断熱突出部29およびその周辺部と共に、内箱112を点線で示し、外箱111を一点鎖線で示している。突出部22は、内箱112に形成された挿入口23から、外箱111と内箱112との間の空間に挿入されている。断熱突出部29から成る突出部22の先端部は、外箱111近傍に配置されている。発泡樹脂から成る断熱突出部29が、鋼板から成る外箱111近傍に配置されていることで、突出部22を経由した熱交換を抑制し、断熱突出部29が接触する部分の外箱111の外面に結露が発生することを抑制できる。
本実施形態では、断熱突出部29は外箱111の近傍に配置されていることとしたが、必ずしもこれに限定されるわけではなく、断熱突出部29は外箱111に当接していてもよい。
断熱突出部29の途中部分には断熱突出部29の全周に亘って段差部32が形成されている。保護部37の後方側端部は段差部32に当接している。かかる構成により、矢印で示すように、突出部22に対して前方に向かって押圧する力が作用しても、段差部32と保護部37の後方端とが接することで断熱突出部29を支持するので、突出部22の変形
を抑制することができる。
保護部37は、外箱111まで到達することなく、内箱112と外箱111との間、例えば両者の略中央部で終端している。熱伝導率が比較的高い合成樹脂板から成る保護部37を、外箱111の手前で終端させることで、保護部37を経由した熱伝導を抑制することができるので、突出部22が当接する部分の外箱111が保護部37との熱伝導により極端に冷却されることがなく、これにより外箱111の外面に結露が発生することを抑制できる。
図5は、冷蔵庫10の断熱仕切壁28を示す分解斜視図である。
断熱仕切壁28は、上方から、上カバー部33、仕切断熱材26および下カバー部34を有している。
仕切断熱材26は、発泡樹脂を所定形状に成形したものであり、略扁平直方体形状を呈する仕切断熱本体部39と、仕切断熱本体部39の後方側面を後方に向かって突出させた断熱突出部29と、を有する。
上カバー部33は、所定形状に成形された合成樹脂板からなり、上カバー本体部38と、上カバー本体部38の後側面を後方に向かって突出させた保護上部30と、を有している。上カバー本体部38は、仕切断熱材26の仕切断熱本体部39の上面および側面上部を覆っている。また、保護上部30は、断熱突出部29の付け根上面および付け根側面上部を覆っている。
下カバー部34は、所定形状に成形された合成樹脂板からなり、下カバー本体部40と、下カバー本体部40の後側面を後方に向かって突出させた保護下部31と、を有している。下カバー部34は、仕切断熱材26の仕切断熱本体部39の下面および側面下部を覆っている。また、保護下部31は、断熱突出部29の付け根下面および付け根側面下部を覆っている。
図6は、冷蔵庫10の製造方法を示す図であり、断熱材113を発泡する工程を示し、図6(A)は側方断面図であり、図6(B)は図6(A)のB-B断面における断面図である。また、以下の製造方法に関する説明では、適宜、前述した図1ないし図5も参照する。
本実施形態の冷蔵庫10の製造方法では、先ず、図3を参照して、外箱111と冷蔵室12とを互いに組み付けることで断熱箱体11を形成する。更に、断熱箱体11に断熱仕切壁28を組み付ける。この際、断熱仕切壁28の突出部22を、断熱箱体11の後方内面に形成した挿入口23に挿入する。
次に、図6(A)に示すように、断熱箱体11の内部、即ち、外箱111と内箱112との間に空間に発泡樹脂を充填するために、断熱箱体11を、発泡用金型35に組み込む。断熱箱体11を発泡用金型35に組み込む理由は、発泡圧力により内箱112が変形することを防止するためである。よって、発泡用金型35は、内箱112の内部形状に即した形状を呈しており、更に、断熱仕切壁28の形状に即した仕切壁収納部36が形成されている。
断熱箱体11を発泡用金型35に組み込むと、断熱仕切壁28は仕切壁収納部36に収納される。その際、断熱仕切壁28を上方に押す力が作用する。ここで、発泡時の変形を抑制するために、断熱仕切壁28と仕切壁収納部36とのクリアランスは非常に小さい。よって、仕切壁収納部36の側面と、断熱仕切壁28の側面が接触することで、断熱仕切壁28を仕切壁収納部36に挿入する際の抵抗力は大きくなる。
図6(B)を参照して、本実施形態では、断熱仕切壁28の突出部22は、内箱112に形成された挿入口23から挿入され、外箱111まで至っている。よって、突出部22の後端部が外箱111に接触することで反力が得られる。
具体的には、図3(C)を参照して前述したように、断熱仕切壁28の仕切本体部25から後方に突出する突出部22は、内箱112の挿入口23から、内箱112と外箱111との間に形成される空間に挿入されている。また、突出部22の後端は外箱111の近傍に配置されている。本工程にて、断熱仕切壁28が外箱111の側に押された場合、突出部22の後端部が外箱111の前面に当接することで、断熱仕切壁28の変位および変形を抑制する反力を得ることができる。更に、断熱突出部29の段差部32に保護部37の後端が当接することで突出部22が補強されることで、より大きな反力を発生させ、断熱仕切壁28の変位および変形を更に効果的に抑制できる。
従って、断熱箱体11を発泡用金型35に組み込む際に、断熱箱体11の内部で断熱仕切壁28が変位することがなく、更に、断熱仕切壁28が変形することを防止できる。
断熱箱体11を発泡用金型35に組み込んだ後は、断熱箱体11の内部にウレタン樹脂等の発泡樹脂を充填する。発泡工程が終了した後は、断熱箱体11を発泡用金型35から外す。更に、図2に示すような、断熱扉18、冷凍サイクル16等の他の構成機器を断熱箱体11に取りつけることで、冷蔵庫10が製造される。
図7は、比較例に係る冷蔵庫10の製造方法を示す図であり、断熱材113を発泡する工程を示し、図7(A)は側方断面図であり、図7(B)は図7(A)のC-C断面における断面図である。この図に示す比較例では、図6(A)等に示したような突出部22が断熱仕切壁28に形成されていない。
図7(A)に示すように、突出部22が無い状態で断熱箱体11を発泡用金型35に組み込む際に、断熱仕切壁28を仕切壁収納部36に挿入すると、断熱仕切壁28を上方に向かって押す力が発生する。
図7(B)を参照して、その結果、断熱仕切壁28の前面が上方に向かって湾曲してしまう。この状態で、断熱箱体11の前面に、図2に示した断熱扉19を取りつけると、断熱仕切壁28の前面と断熱扉19との間に間隙が形成されてしまう。この結果、冷蔵室12が断熱扉19により閉鎖できず、冷蔵室12の冷却効率が低下してしまう問題が発生する。
本実施形態によれば、以下の主要な効果を奏することができる。
図3を参照して、突出部22が挿入口23に挿入されることで、断熱仕切壁28と断熱箱体11との接合強度を向上させることができる。更に、図6に示すように、断熱箱体11の内部に断熱材113を発泡するべく、断熱仕切壁28を金型に挿入する工程に於いて、突出部22で仕切本体部25を支えるので、断熱仕切壁28が移動または変形することを抑制できる。
図4(B)に示すように、突出部22の接続部を保護部37で保護することで、突出部22の剛性を確保でき、突出部22による支持力を高めることができる。
図5に示すように、保護部37を、保護上部30および保護下部31から形成することで、追加の部材を要することなく保護部37を形成することができる。
図4(C)に示すように、熱伝導性が高い合成樹脂から成る保護部37が、外箱111の手前で終端することで、保護部37を介して熱が伝導することがなく、突出部22が当接する部分の外箱111に結露が発生することを抑制できる。
図6(A)に示すように、発泡工程に於いて、断熱箱体11を発泡用金型35に組み込む際に、断熱仕切壁28の突出部22が、断熱箱体11の奥側に当接することで、断熱仕切壁28を金型に挿入する工程に於いて、断熱仕切壁28が移動または変形することを抑制できる。
図4(B)を参照して、突出部22が、発泡樹脂である断熱突出部29から成ることで、突出部22の先端が外箱111に当接した場合でも、突出部22を介した熱交換が小さいので、突出部22が当接する部分の外箱111に結露が発生することを抑制できる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更実施が可能である。また、前記した各形態は相互に組み合わせることが可能である。
例えば、図2を参照して、本実施形態の冷蔵庫10では断熱仕切壁28は貯蔵室を上下方向に区画したが、断熱仕切壁28で貯蔵室を左右方向に区画することもできる。
前述した本実施形態により把握できる発明を、その効果と共に下記する。
本発明は、外箱と、内箱と、を有する断熱箱体と、前記断熱箱体の内部に形成された貯蔵室と、前記貯蔵室を区画する断熱仕切壁と、を備える冷蔵庫であって、前記断熱仕切壁は、仕切本体部と、前記仕切本体部から後方に向かって突出する突出部と、を有し、前記内箱には、前記突出部に対応する位置に挿入口が形成され、前記突出部は、前記挿入口に挿入されて前記外箱近傍まで設けられることを特徴とする。本発明の冷蔵庫によれば、断熱箱体の内部に断熱材を発泡するべく、断熱仕切壁を金型に挿入する工程に於いて、断熱仕切壁が移動または変形することを抑制できる。具体的には、断熱仕切壁を金型に挿入する工程に於いて、断熱仕切壁の突出部の先端が外箱の近傍に位置するので、外力が作用し
た場合に突出部が外箱に当接して断熱仕切壁の仕切本体部を支持することで、断熱仕切壁の変形等を抑制することができる。また、断熱仕切壁と断熱箱体との接合強度を向上させることができる。
また本発明の冷蔵庫では、前記突出部を保護する保護部を、更に具備し、前記保護部は、前記突出部と前記仕切本体部との接続部から、前記突出部の中間部まで形成されることを特徴とする。本発明の冷蔵庫によれば、突出部の接続部から中間部まで保護部で保護することで、突出部の剛性を確保できるので、断熱仕切壁の搬送や組立における突出部の破損を防止できる。
更に、本発明の冷蔵庫では、前記断熱仕切壁は、断熱材料から成る仕切断熱材と、前記仕切断熱材を上方から覆う上カバー部と、前記仕切断熱材を下方から覆う下カバー部と、から成り、前記保護部は、前記上カバー部の後方側面に形成される保護上部と、前記下カバー部の後方側面に形成される保護下部と、によって構成されることを特徴とする。本発明の冷蔵庫によれば、保護部を、上カバー部および下カバー部から形成するので、追加の部材を要することなく保護部を形成することができる。
また本発明の冷蔵庫では、前記保護部は、前記内箱と前記外箱との間で終端していることを特徴とする。本発明の冷蔵庫によれば、熱伝導性が高い合成樹脂から成る保護部が、外箱の手前で終端するので、保護部を介して外箱まで熱が伝導することがなく、外箱と突出部とが当接する部分に結露が発生することを抑制することができる。
10 冷蔵庫
11 断熱箱体
111 外箱
112 内箱
113 断熱材
115 冷却室
117 除霜用加熱部
118 送風路
12 冷蔵室
13 冷凍室
14 機械室
16 冷凍サイクル
161 圧縮機
162 蒸発器
17 区画板
18 断熱扉
19 断熱扉
20 断熱扉
21 断熱扉
22 突出部
23 挿入口
24 溝部
25 仕切本体部
26 仕切断熱材
27 送風機
28 断熱仕切壁
29 断熱突出部
30 保護上部
31 保護下部
32 段差部
33 上カバー部
34 下カバー部
35 発泡用金型
36 仕切壁収納部
37 保護部
38 上カバー本体部
39 仕切断熱本体部
40 下カバー本体部
1100 冷蔵庫
1101 断熱箱体
1102 外箱
1103 内箱
1104 断熱材
1105 冷蔵室
1106 冷凍室
1107 野菜室
1108 断熱仕切壁
1109 断熱仕切壁

Claims (2)

  1. 外箱と、内箱と、を有する断熱箱体と、前記断熱箱体の内部に形成された貯蔵室と、前記貯蔵室を区画する断熱仕切壁と、を備える冷蔵庫であって、
    前記断熱仕切壁は、仕切本体部と、前記仕切本体部から後方に向かって突出する突出部と、を有し、
    前記内箱には、前記突出部に対応する位置に挿入口が形成され、
    前記突出部は、前記挿入口に挿入されて前記外箱近傍まで設けられ、
    前記突出部は、断熱材料から成る断熱突出部と、前記突出部を周囲から保護する保護部と、を有し、
    前記保護部は、前記突出部と前記仕切本体部との接続部から、前記突出部の中間部まで形成され、
    前記保護部の端部に対応する部分の前記断熱突出部に段差部を形成し、
    前記保護部の端部は、前記段差部に当接し、
    上下方向および左右方向を含む断面において、前記段差部よりも後方部分の前記断熱突出部は、前記段差部よりも前方部分の前記断熱突出部よりも断面積が大きいことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記保護部は、前記断熱突出部を上方から覆う上カバー部と、前記断熱突出部を下方から覆う下カバー部と、を有し、
    前記上カバー部および前記下カバー部の端部が、前記段差部に当接することを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。

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