JP7489343B2 - フラッシングのサイズ確認治具 - Google Patents
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Description
デッキプレートの幅調整板として用いられるフラッシングの場合、複数種類のフラッシングに対して目視や定規でサイズを確認し、要求されるサイズのフラッシングをピックアップして出荷している。
最初に、サイズの確認を行う対象であるフラッシングについて説明する。
図1に示すように、フラッシング10は、床(天井)スラブ構築時の型枠として用いられるデッキプレートの幅調整板である。具体的には、フラッシング10は、梁間に架け渡されるデッキプレートの長手方向側縁部と梁との間にできた隙間を埋める部材であり、デッキプレートよりも幅が小さく、幅方向に直交する方向(図1における奥行き方向)に一定の長さを有する部材である。
フラッシング10は、平面部13の幅が異なる複数種類のものが製造され、デッキプレートの長手方向側縁部と梁との間にできた隙間の大きさに応じて適したサイズのフラッシング10が用いられる。
本体部3は、治具1本体を形成するものであり、肉厚の板材から形成されている。本体部3は、少なくとも最大のフラッシング10の幅よりも大きな幅を有するように、一方向に長尺に形成されている。
凹部5は、本体部3の長手方向に沿った縁部に切り欠かれて形成されている。凹部5は、深さの異なる複数の底部51~56を有しており、各底部51~56が連続して形成されている。
底部51の底面から底部52,53の底面までの深さ(底部51の壁部の高さ)は、フラッシング10を少なくとも5枚積み重ねたときの凸部11の高さ以上に形成されている。
底部53の底面から底部54の底面までの深さ(底部53の壁部の高さ)は、最小のフラッシング10を少なくとも5枚積み重ねたときの平面部13の高さ以上に形成されている。
底部54の底面から底部55の底面までの深さ(底部54の壁部の高さ)は、二番目に小さなフラッシング10を少なくとも5枚積み重ねたときの平面部13の高さ以上に形成されている。
底部55の底面から底部56の底面までの深さ(底部55の壁部の高さ)は、三番目に小さなフラッシング10を少なくとも5枚積み重ねたときの平面部13の高さ以上に形成されている。
底部56の底面から凹部5の開口縁までの深さ(底部56の壁部の高さ)は、四番目に小さなフラッシング10(最大のフラッシング10)を少なくとも5枚積み重ねたときの平面部13の高さ以上に形成されている。
底部52の底面から凹部5の開口縁までの深さ(底部52の壁部の高さ)は、底部53の底面から底部54の底面までの深さと、底部54の底面から底部55の底面までの深さと、底部55の底面から底部56の底面までの深さと、底部56の底面から凹部5の開口縁までの深さとを合計した深さとなる。
これは、図5に示すように、最大のフラッシング10に合わせた凹部5Aを一つだけ形成した治具1Aの場合、全てのサイズのフラッシング10を凹部5Aにあてがうことができるが、フラッシング10のサイズを判別することができなくなってしまう。
そのため、治具1は、フラッシング10のサイズに応じて凹部5の深さ方向に複数の底部53~56を形成し、どのサイズのフラッシング10であっても一つの底部だけに当接するようにすることで、フラッシング10のサイズを確実に判別することができるようにしている。
次に、治具1によるフラッシング10のサイズ確認方法について説明する。
図3、図4に示すように、工場で生産されたフラッシング10は、例えば、5枚重ねたものを1セットとして、このセットを凸部11が上側となる向きと、凸部11が下側となる向きの交互になるように積み重ねていく。
作業者は、治具1の把持部7を把持した状態で、フラッシング10の上方から凹部5の底部51内にフラッシング10の凸部11を当接させ、底部52にフラッシング10の平面部12を当接させる。すると、フラッシング10の平面部13は、底部53に収まる大きさなので、平面部13は、他の底部54~56に当接することなく、底部53の底面に当接する。これにより、作業者は最小サイズのフラッシング10であることを容易に確認することができる。
作業者は、治具1の把持部7を把持した状態で、フラッシング10の上方から凹部5の底部51内にフラッシング10の凸部11を当接させ、底部52にフラッシング10の平面部12を当接させる。すると、フラッシング10の平面部13は、底部56にのみ収まる大きさなので、平面部13は、他の底部53~55に当接することなく、底部56の底面に当接する。これにより、作業者は最大サイズのフラッシング10であることを容易に確認することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。また、例えば、上記実施の形態における各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更することができる。
また、治具の本体部、凹部の形状は、図2の形状に限定されるものではなく、フラッシングの形状に合わせて自由に変更可能である。
また、治具1は、四種類のフラッシング10のサイズを確認するものに限らず、複数のサイズのフラッシングを確認できるものであれば、凹部の形状は自由に変更可能である。すなわち、凹部内における底部の数を変更することで、確認できるフラッシングのサイズの種類を決めることができる。
3 本体部
5 凹部
51,52 底部(位置合わせ部)
53,54,55,56 底部
7 把持部
10 フラッシング
11 凸部
12 平面部
13 平面部
Claims (6)
- フラッシングのサイズ確認治具であって、
本体部と、前記本体部に形成された凹部と、を備え、
前記凹部は、
前記フラッシングの所定部位の位置を合わせる位置合わせ部と、
前記フラッシングの複数のサイズに応じてそれぞれ形成され、前記フラッシングをあてがう深さの異なる複数の底部と、
を備えることを特徴とするフラッシングのサイズ確認治具。 - 前記凹部において、前記位置合わせ部は、前記複数の底部よりも深い位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフラッシングのサイズ確認治具。
- 最もサイズの小さなフラッシングをあてがう底部は、前記位置合わせ部に最も近い位置に形成されており、各底部は、前記フラッシングのサイズが小さい順に前記位置合わせ部から離間するように並んで配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフラッシングのサイズ確認治具。
- 最もサイズの小さなフラッシングをあてがう底部は、その底面が各底部の並び方向に沿うように形成されていることを特徴とする請求項3に記載のフラッシングのサイズ確認治具。
- 最もサイズの小さなフラッシングをあてがう底部以外の底部は、その底面が前記底部の並び方向に対して傾斜するように形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のフラッシングのサイズ確認治具。
- 前記底部の深さは、前記フラッシングが少なくとも5枚収容できる深さに形成されていることを特徴とする請求項1から5までのいずれか一項に記載のフラッシングのサイズ確認治具。
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