JP7482810B2 - 光変換硬化性組成物、量子ドット発光ダイオード、量子ドットフィルム、前記組成物を用いて形成される硬化膜および前記硬化膜を含む画像表示装置 - Google Patents

光変換硬化性組成物、量子ドット発光ダイオード、量子ドットフィルム、前記組成物を用いて形成される硬化膜および前記硬化膜を含む画像表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、光変換硬化性組成物、これを用いて形成される硬化膜、前記硬化膜を含む量子ドット発光ダイオードおよび画像表示装置に関する。
発光素子(Light Emitting Diode、LED)をバックライトユニット(Back Light Unit、BLU)として用いるLCD(Liquid Crystal Display)テレビにおいて、LED BLUは光を実際に発する部分であって、LCDテレビにおける最重要部分の一つである。
白色のLED BLUを形成する方法としては、通常、赤色(Red、R)、緑色(Green、G)、および青色(Blue、B)LEDチップを組み合わせて白色のLED BLUを形成するか、青色LEDチップと広い半値幅の発光波長を有する黄色(Yellow、Y)蛍光体との組み合わせを用いて白色を実現している。
しかし、赤色、緑色、青色のLEDチップを組み合わせる場合には、LEDチップの個数および複雑な工程によって製造費用が高い問題があり、青色LEDチップに黄色蛍光体を組み合わせる場合には、緑色および赤色の波長が区分されずに色純度に劣り、これによる色再現性低下の問題がある。
最近、生物学的映像やエネルギー変換、そして照明(LED)のような応用分野において量子ドットを用いるための研究が多く行われている。前記量子ドットは、高い発光性と幅の狭い発光スペクトルを有し、1つの励起波長で発光波長を調節することができ、光に対して安定した量子ドット固有の特性を有する。ただし、このような量子ドットは表面の状態に極めて敏感な物質であって、分散している溶媒や周辺環境によって表面から酸化が起こり、結局、発光効率が急激に減少する問題点がある。
このような問題点を克服するために多くの試みがなされてきており、現在、多様な方法が提示されている。その一つが、量子ドットの表面に存在する有機物質を所望の官能基がある分子に置換する官能基置換(ligand exchange)の方法である。この方法は、量子ドットの表面に存在する有機分子を応用しようとするのに適した有機分子と置換する方法であるが、量子ドットの表面に直接的な影響を与えるため、発光効率に致命的な問題点を引き起こすという欠点がある。
大韓民国公開特許第10-2018-0002716号および大韓民国登録特許第10-1628065号は、表面に配置されるリガンドを含む量子ドットに対して開示しているが、相溶性が低くて分散性に劣り、安定性および信頼性が十分ではなく、時間経過とともに耐光性が減少し、粘度安定性が十分でないなどの問題を解決していないのが現状である。
また、大韓民国登録特許第10-1690624号は、高分子樹脂に複数の非カドミウム系量子ドットが分散し、一面または両面がパターン化された高分子レジン層;前記高分子レジン層の一面に形成された第1バリアフィルム;および前記高分子レジン層の他の一面に形成された第2バリアフィルム;を含み、前記高分子レジン層の下部面はプリズムパターン化またはレンズパターン化されたものであり、前記高分子レジン層の下部面がプリズムパターン化の場合、前記プリズムパターンのピッチは20~70μmであり、頂角は95~120゜であり、前記パターンの断面は三角形であり、前記高分子レジン層の下部面がレンズパターン化の場合、前記レンズパターンのピッチは20~70μmであり、ピッチ対高さ比率は4:1~10:1であり、前記パターンの断面は半円形である光学シートを開示しているが、量子ドットが含まれた発光層の他にバリア層、基材層などを含むことで構造が複雑な上に、これによる量子ドットの発光輝度の低下が発生し、量子ドットが消光する問題点を防止するために、低い工程温度で光学フィルム形態に加工するため、長期信頼性に問題がある。
大韓民国公開特許第10-2018-0002716号 大韓民国登録特許第10-1690624号
本発明は、光変換効率、塗膜硬度および密着性に優れ、インクジェット方式においても優れた特性を維持する光変換硬化性組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、粘度安定性および耐光性がさらに向上した光変換硬化性組成物を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、前記光変換硬化性組成物を用いて形成される硬化膜および前記硬化膜を含む量子ドット発光ダイオード(Quantum Dot Light-Emitting Diode、QLED)および画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、量子ドット、酸化防止剤、散乱粒子、光重合性化合物、光重合性開始剤を含み、前記量子ドットは、表面上にリガンド層を有し、前記リガンド層が下記化学式1で表される化合物を含む、光変換硬化性組成物を提供する。
Figure 0007482810000001
(前記化学式1において、
Aは、炭素数1~30の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、炭素数1~30のシクロアルキル基、炭素数6~30の芳香族炭化水素基、炭素数2~30のアルケニル基、炭素数2~30のアルカニル基、炭素数2~30のアルキルエステル基、炭素数4~30のヘテロ芳香族炭化水素基、チオエーテル基、炭素数1~30のチオエステル基、シリル基、または炭素数1~30のシリルエステル基であり、
およびRは、それぞれ独立して、直接結合、炭素数1~30の直鎖もしくは分枝鎖のアルキレン基、-OR11-、-OC(=O)R12-、-(OCHCH-、または-(OCHCHCH-であり、
およびLは、それぞれ独立して、直接結合、酸素原子、硫黄原子、または-NH-であり、
Dは、酸素原子、硫黄原子、または=NHであり、
Xは、チオール基、カルボキシル基、アミン基、リン酸基、イミダゾール基、またはテトラゾール基であり、
11は、炭素数1~30の直鎖もしくは分枝鎖のアルキレン基であり、
12は、炭素数4~30の直鎖もしくは分枝鎖のアルキレン基であり、
mおよびlは、それぞれ独立して、1~150の整数である。
ただし、Aが1~30の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、炭素数1~30のシクロアルキル基、または炭素数6~30の芳香族炭化水素基の場合、前記
Figure 0007482810000002
のなす構造が
Figure 0007482810000003
であることはない。)
さらに、本発明は、前記光変換硬化性組成物を用いて形成される硬化膜、量子ドット発光ダイオード、および前記硬化膜を含む画像表示装置を提供する。
本発明に係る光変換硬化性組成物は、粘度安定性が高くてインクジェット方式による連続工程に適しており、これによって製造された塗膜は、硬度および密着性に優れた効果を示す。
また、本発明に係る光変換硬化性組成物に含まれる量子ドットは、特定の化学式構造で表される化合物をリガンド層として含むことで、量子ドットの表面が保護されて酸化安定性および信頼性に優れ、量子効率の低下が防止され、光特性に優れている。
したがって、前記光変換硬化性組成物は、輝度などの光特性、信頼性および工程特性などがすべて向上する効果を提供するため、量子ドットフィルム、カラーフィルタ、光変換積層基材、量子ドット発光ダイオードなどの多様な用途に効果的に適用可能であり、これによって高品質の画像表示装置を提供することができる。
本発明は、量子ドット、酸化防止剤、散乱粒子、光重合性化合物、光重合性開始剤を含む光変換硬化性組成物、これを用いて形成される硬化膜、前記硬化膜を含む量子ドット発光ダイオード(Quantum Dot Light-Emitting Diode、QLED)および画像表示装置を提供する。
本発明の光変換硬化性組成物は、化学式1で表される化合物をリガンド層として含む量子ドットおよび酸化防止剤をともに含むことにより、量子ドット表面の酸化による量子効率の減少を防止可能で、優れた信頼性および光特性を示し、特に粘度安定性および耐光性がさらに向上することを特徴とする。
以下、本発明の構成を詳しく説明する。
<光変換硬化性組成物>
本発明に係る光変換硬化性組成物は、量子ドット、酸化防止剤、散乱粒子、光重合性化合物、光重合性開始剤を含み、必要に応じて、アルカリ可溶性樹脂および溶剤の中から選択される1種以上を含むことができる。
前記光変換硬化性組成物は、光変換インク組成物または光変換樹脂組成物であってもよいし、本発明の一実施形態に係る光変換硬化性組成物は、連続工程性の面から溶剤を含まない無溶剤型であってもよい。前記量子ドットインク組成物は、分散性および粘度安定性が高くてインクジェット方式による連続工程に好適に使用可能である。
本発明の光変換硬化性組成物の製造方法は特に限定されず、当該技術分野にて公知の方法を用いることができる。
量子ドット
量子ドットは光源によって自体発光し、可視光線および赤外線領域の光を発生させるために用いられるものであってもよい。量子ドットは数ナノサイズの結晶構造を有する物質で、数百から数千個程度の原子で構成されるものであってもよい。原子が分子をなし、分子はクラスタ(cluster)という小さな分子の集合体を構成してナノ粒子をなすが、通常、これらのナノ粒子が特に半導体の特性を呈している時、これを量子ドットという。本発明の量子ドットはこのような概念に符合するものであれば特に限定されない。物体がナノサイズ以下と小さくなる場合、その物体のエネルギーバンドギャップ(band gap)が大きくなる現象である量子拘束効果(quantum confinement effect)が現れ、量子ドットが外部からエネルギーを受けて励起状態に達すると、自らエネルギーバンドギャップに相当するエネルギーを放出し、自発光できる。
前記量子ドットは、表面上にリガンド層を有し、前記リガンド層が下記化学式1で表される化合物を含むことを特徴とする。これによって量子ドットの表面が保護され、酸化安定性が向上して量子効率の低下が防止され、信頼性が向上できる。
Figure 0007482810000004
前記化学式1において、Aは、炭素数1~30の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、炭素数1~30のシクロアルキル基、炭素数6~30の芳香族炭化水素基、炭素数2~30のアルケニル基、炭素数2~30のアルカニル基、炭素数2~30のアルキルエステル基、炭素数4~30のヘテロ芳香族炭化水素基、チオエーテル基、炭素数1~30のチオエステル基、シリル基、または炭素数1~30のシリルエステル基であってもよい。
また、前記化学式1において、RおよびRは、それぞれ独立して、直接結合、炭素数1~30の直鎖もしくは分枝鎖のアルキレン基、-OR11-、または-OC(=O)R12-、-(OCHCH-、または-(OCHCHCH-であってもよい。前記R11は、炭素数1~30の直鎖もしくは分枝鎖のアルキレン基であってもよいし、好ましくは、炭素数1~20の直鎖もしくは分枝鎖のアルキレン基であってもよい。前記R12は、炭素数4~30の直鎖もしくは分枝鎖のアルキレン基であってもよいし、好ましくは、炭素数4~20の直鎖もしくは分枝鎖のアルキレン基であってもよい。
また、前記mおよびlは、それぞれ独立して、1~150の整数であってもよく、好ましくは、1~100の整数であってもよい。
また、前記化学式1において、LおよびLは、それぞれ独立して、直接結合、酸素原子、硫黄原子、または-NH-であってもよい。
また、前記化学式1において、Dは、酸素原子、硫黄原子、または=NHであってもよい。
さらに、前記化学式1において、Xは、チオール基、カルボキシル基、アミン基、リン酸基、イミダゾール基、またはテトラゾール基であってもよく、好ましくは、チオール基、カルボキシル基、アミン基、またはリン酸基であってもよい。
ただし、前記化学式1において、Aが1~30の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、炭素数1~30のシクロアルキル基、または炭素数6~30の芳香族炭化水素基の場合、前記
Figure 0007482810000005
のなす構造が
Figure 0007482810000006
であることはない。もし、Aが1~30の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、炭素数1~30のシクロアルキル基、または炭素数6~30の芳香族炭化水素基であり、かつ前記
Figure 0007482810000007
のなす構造が
Figure 0007482810000008
に相当する場合、塗膜硬度が減少する問題がある。
本発明の一実施形態において、前記化学式1で表される化合物は、下記化学式1-1~1-51のいずれか1つで表される化合物であってもよい。
Figure 0007482810000009
Figure 0007482810000010
Figure 0007482810000011
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Figure 0007482810000013
Figure 0007482810000014
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Figure 0007482810000018
Figure 0007482810000019
Figure 0007482810000020
Figure 0007482810000021
前記化学式1-10~1-13において、nは、1~150の整数であってもよいし、好ましくは1~100の整数であってもよい。
Figure 0007482810000022
Figure 0007482810000023
Figure 0007482810000024
Figure 0007482810000025
Figure 0007482810000026
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Figure 0007482810000053
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Figure 0007482810000058
Figure 0007482810000059
本発明の前記化学式1で表される化合物は、有機リガンドとして量子ドットの表面に配位結合して量子ドットを安定化させる役割を果たすことができる。通常、製造された量子ドットは、表面上にリガンド層を有することが一般的であり、製造直後のリガンド層は、オレイン酸(oleic acid)、ラウリン酸(lauric acid)、2-(2-メトキシエトキシ)酢酸、2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]酢酸、およびコハク酸モノ-[2-(2-メトキシ-エトキシ)-エチル]エステルなどからなってもよい。この場合、前記化学式1で表される化合物をリガンド層に含む本発明の量子ドットと比較して、リガンド層と量子ドットとの間のより弱い結合力によって量子ドット表面の非結合欠陥による理由から表面保護効果が低下することがある。また、オレイン酸の場合、高揮発性化合物(VOC;volatile organic compound)であるn-ヘキサンのような不飽和炭化水素系溶剤、クロロホルム、ベンゼンのような芳香族系溶剤によく分散するが、PGMEAのような溶剤への分散性が不良である。
本発明に係る量子ドットは、リガンド層に前記化学式1で表される化合物を含むことにより、量子ドットの表面が保護されることにより、従来の量子ドットに比べて優れた酸化安定性を示し得るだけでなく、PGMEAのような溶剤への分散性に非常に優れて光特性を向上させる効果がある。
一部の実施例において、本発明に係る量子ドットは、リガンド層に前記化学式1で表される化合物を含むことにより、オレイン酸(oleic acid)、ラウリン酸(lauric acid)、2-(2-メトキシエトキシ)酢酸、2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]酢酸、およびコハク酸モノ-[2-(2-メトキシ-エトキシ)-エチル]エステルなどをさらに含むことができる。
本発明に係る量子ドットは、リガンド層にリガンドとして金属化合物を含む場合、光重合性化合物での分散安定性が阻害される問題点をもたらすことがある。したがって、本発明に係る量子ドットは、リガンドとして金属化合物を含まないことが好ましい。前記金属化合物としては、金属有機塩、ハロゲン化金属、ヒドロカルビル金属、ヒドロカルビル金属ハライド、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これに限定されるものではない。
前記量子ドットは、光または電気による刺激で発光できる量子ドット粒子であれば特に限定されない。例えば、II-VI族半導体化合物;III-V族半導体化合物;IV-VI族半導体化合物;I-III-VI族半導体化合物;II-III-VI族半導体化合物;I-II-IV-VI族半導体化合物;IV族元素またはこれを含む化合物;およびこれらの組み合わせからなる群より選択可能であり、これらは、単独または2種以上混合して使用可能である。例えば、前記II-VI族半導体化合物は、CdS、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、ZnO、HgS、HgSe、HgTe、およびこれらの混合物からなる群より選択される二元素化合物;CdSeS、CdSeTe、CdSTe、ZnSeS、ZnSeTe、ZnSTe、HgSeS、HgSeTe、HgSTe、CdZnS、CdZnSe、CdZnTe、CdHgS、CdHgSe、CdHgTe、HgZnS、HgZnSe、HgZnTe、およびこれらの混合物からなる群より選択される三元素化合物;並びにCdZnSeS、CdZnSeTe、CdZnSTe、CdHgSeS、CdHgSeTe、CdHgSTe、HgZnSeS、HgZnSeTe、HgZnSTe、およびこれらの混合物からなる群より選択される四元素化合物からなる群より選択されてもよいが、これに限定されるものではない。
前記III-V族半導体化合物は、GaN、GaP、GaAs、GaSb、AlN、AlP、AlAs、AlSb、InN、InP、InAs、InSb、およびこれらの混合物からなる群より選択される二元素化合物;GaNP、GaNAs、GaNSb、GaPAs、GaPSb、AlNP、AlNAs、AlNSb、AlPAs、AlPSb、InNP、InNAs、InNSb、InPAs、InPSb、GaAlNP、およびこれらの混合物からなる群より選択される三元素化合物;並びにGaAlNAs、GaAlNSb、GaAlPAs、GaAlPSb、GaInNP、GaInNAs、GaInNSb、GaInPAs、GaInPSb、InAlNP、InAlNAs、InAlNSb、InAlPAs、InAlPSb、およびこれらの混合物からなる群より選択される四元素化合物からなる群より選択されてもよいが、これに限定されるものではない。
前記IV-VI族半導体化合物は、SnS、SnSe、SnTe、PbS、PbSe、PbTe、およびこれらの混合物からなる群より選択される二元素化合物;SnSeS、SnSeTe、SnSTe、PbSeS、PbSeTe、PbSTe、SnPbS、SnPbSe、SnPbTe、およびこれらの混合物からなる群より選択される三元素化合物;並びにSnPbSSe、SnPbSeTe、SnPbSTe、およびこれらの混合物からなる群より選択される四元素化合物からなる群より選択される1つ以上であってもよいが、同じくこれに限定されない。
前記I-III-VI族半導体化合物は、CuInS、CuInSe、CuInTe、CuGaS、CuGaSe、CuGaTe、AgInS、AgInSe、AgInTe、AgGaS、AgGaSe、AgGaTe、およびこれらの混合物からなる群より選択される三元素化合物;並びにCuInGaS、CuInGaSe、CuInSeS、CuGaSeS、AgInGaS、およびこれらの混合物からなる群より選択される四元素化合物からなる群より選択される1つ以上であってもよいが、これに限定されるものではない。
前記II-III-VI族半導体化合物は、ZnGaS、ZnAlS、ZnInS、ZnGaSe、ZnAlSe、ZnInSe、ZnGaTe、ZnAlTe、ZnInTe、ZnGaO、ZnAlO、ZnInO、HgGaS、HgAlS、HgInS、HgGaSe、HgAlSe、HgInSe、HgGaTe、HgAlTe、HgInTe、MgGaS、MgAlS、MgInS、MgGaSe、MgAlSe、MgInSe、およびこれらの混合物からなる群より選択される三元素化合物から選択される1つ以上であってもよいが、これに限定されるものではない。
前記II-III-VI族半導体化合物は、ZnGaS、ZnAlS、ZnInS、ZnGaSe、ZnAlSe、ZnInSe、ZnGaTe、ZnAlTe、ZnInTe、ZnGaO、ZnAlO、ZnInO、HgGaS、HgAlS、HgInS、HgGaSe、HgAlSe、HgInSe、HgGaTe、HgAlTe、HgInTe、MgGaS、MgAlS、MgInS、MgGaSe、MgAlSe、MgInSe、およびこれらの混合物からなる群より選択される三元素化合物から選択される1つ以上であってもよいが、これに限定されるものではない。
これに限定されないが、前記IV族元素またはこれを含む化合物は、Si、Ge、およびこれらの混合物からなる群より選択される元素;並びにSiC、SiGe、およびこれらの混合物からなる群より選択される二元素化合物からなる群より選択されてもよい。
量子ドットは、均質な(homogeneous)単一構造;コア-シェル(core-shell)構造およびグラジエント(gradient)構造などのような二重構造;またはこれらの混合構造であってもよいし、本発明において、量子ドットは、光による刺激で発光できるものであれば、その種類を特に限定しない。
一実施形態によれば、量子ドットは、コア-シェル構造を有し、前記コアは、InP、InZnP、InGaP、CdSe、CdS、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdSeTe、CdZnS、CdSeS、PbSe、PbS、PbTe、AgInZnS、AgInGaS、HgS、HgSe、HgTe、GaN、GaP、GaAs、InGaN、InAs、およびZnOからなる群より選択される1種以上を含むことができるが、これに限定されない。
また、前記コア-シェル構造において、前記シェルは、ZnS、ZnSe、ZnTe、ZnO、CdS、CdSe、CdTe、CdO、InP、InS、GaP、GaN、GaO、GaS、InZnP、InGaP、InGaN、InZnSCdSe、PbS、TiO、SrSe、およびHgSeからなる群より選択される1種以上を含むことができるが、これに限定されない。
一実施形態によれば、前記コア-シェル構造の量子ドットは、AgInGaS/GaS、InP/ZnS、InP/ZnSe、InP/GaP/ZnS、InP/ZnSe/ZnS、InP/ZnSeTe/ZnS、およびInP/MnSe/ZnSからなる群より選択される1種以上を含むことができるが、これに限定されるものではない。
一般的に、量子ドットは、湿式化学工程(wet chemical process)、有機金属化学蒸着工程(MOCVD、metal organic chemical vapor deposition)、または分子線エピタキシ工程(MBE、molecular beam epitaxy)によって製造できる。
本発明に係る量子ドットは、湿式化学工程によって合成できる。
前記湿式化学工程は、有機溶剤に前駆体物質を入れて粒子を成長させる方法で、結晶が成長する時、有機溶剤が自然に量子ドット結晶の表面に配位して分散剤の役割をして結晶の成長を調節するので、有機金属化学蒸着や分子線エピタキシのような気相蒸着法よりも容易かつ安価な工程により量子ドット粒子の大きさの成長を制御することができる。
湿式化学工程によって量子ドットを製造する場合、量子ドットの凝集を防止し、量子ドットの粒子サイズをナノ水準に制御するために有機リガンドが使用される。このような有機リガンドとしては、一般的にオレイン酸が使用できる。
本発明の一実施形態において、前記量子ドットの製造過程で使用されたオレイン酸は、前記化学式1で表される化合物によってリガンド交換方法により置き換えられる。
前記リガンド交換は、元の有機リガンド、すなわちオレイン酸を有する量子ドットを含有する分散液に、交換しようとする有機リガンド、すなわち化学式1で表される化合物を添加し、これを常温~200℃で30分~3時間撹拌して、化学式1で表される化合物が結合した量子ドットを得ることにより行われる。必要に応じて、前記化学式1の化合物が結合した量子ドットを分離し精製する過程を追加的に行ってもよい。
本発明の一実施形態に係る量子ドットは、上記のように、常温での簡単な撹拌処理の下、有機リガンド交換方法により製造可能で大量生産が可能であるという利点がある。
また、本発明の一実施形態に係る量子ドットは、15日以降にも初期量子効率に比べて約90%以上の量子効率を維持できて、長期間安定して保管可能で多様な用途に商用化が可能である。
前記量子ドットは、量子ドットが均一に分散した量子ドット分散液を製造して使用することが好ましい。前記量子ドット分散液は、上述した量子ドットを含み、光重合性化合物および溶剤のうちの1種以上を含み、前記光重合性化合物および溶剤に関する具体的な事項は後述する。
前記量子ドットは、光変換硬化性組成物の総重量に対して、1~75重量%含まれ、好ましくは3~70重量%、より好ましくは5~60重量%含まれてもよい。前記量子ドットが前記範囲内に含まれる場合、発光効率に優れ、前記光変換硬化性組成物で製造される光変換コーティング層の信頼性に優れるという利点がある。
酸化防止剤
前記酸化防止剤は、工程中に発生しうる酸素ラジカルと反応して、量子ドットが酸化しないように補助する作用をする。
前記酸化防止剤は、リン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、および硫黄系酸化防止剤から選択される1種以上を含むものでもよいし、酸素ラジカルと過酸化物をすべて除去または分解して耐光性を向上させることができ、さらに、量子ドットが凝集するのを防止して粘度安定性を向上させることができる点から、リン系酸化防止剤およびフェノール系酸化防止剤をともに含むことが好ましい。
また、前記酸化防止剤は、下記化学式2-1~2-7で表される化合物から選択される1種以上を含むことができる。
Figure 0007482810000060
前記化学式2-1において、
13は、炭素数1~10のアルキレン基であり、
14~R25は、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは非置換の炭素数1~20のアルキル基である。
Figure 0007482810000061
前記化学式2-2において、
26~R34は、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは非置換の炭素数1~20のアルキル基である。
Figure 0007482810000062
前記化学式2-3において、
36およびR37は、炭素数1~10のアルキレン基であり、
38~R41は、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは非置換の炭素数1~20のアルキル基である。
Figure 0007482810000063
前記化学式2-4において、
42~R45は、炭素数1~10のアルキレン基であり、
46~R53は、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは非置換の炭素数1~20のアルキル基である。
Figure 0007482810000064
前記化学式2-5において、
55~R57は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換の炭素数1~20のアルキル基、または炭素数6~20のアリール基である。
Figure 0007482810000065
前記化学式2-6において、
58は、-(OCHCH-であり、kは、1~5の整数であり、
59およびR60は、それぞれ独立して、炭素数1~10のアルキレン基であり、
61~R68は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換の炭素数1~20のアルキル基である。
Figure 0007482810000066
前記化学式2-7において、
69は、炭素数1~10のアルキレン基であり、
70~R73は、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは非置換の炭素数1~20のアルキル基であり、
74は、炭素数1~30のアルキル基である。
本発明の一実施形態において、前記酸化防止剤は、前記化学式2-1で表される化合物および化学式2-5で表される化合物を含むものであってもよい。この場合、耐光性向上の効果を最大化できるので、好ましい。
前記リン系酸化防止剤は、例えば、3,9-ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノキシ)-2,4,8,10-テトラオキサ-3,9-ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-t-ブチル-1-フェニルオキシ)(2-エチルヘキシルオキシ)ホスホラス、6-[3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロポキシ]-2,4,8,10-テトラ-t-ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4’-ブチリデン-ビス(3-メチル-6-t-ブチルフェニルジトリデシル)ホスファイト、オクタデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキシド、10-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキシド、10-デシルオキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキシド、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト、2,2-メチレンビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)オクチルホスファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)[1,1-ビフェニル]-4,4’ジイルビスホスホナイト、ビス[2,4-ビス(1,1-ジメチルエチル)-6-メチルフェニル]エチルエステル、およびホスホン酸などが挙げられ、好ましくは、6-[3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロポキシ]-2,4,8,10-テトラ-t-ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピンおよびジフェニルイソデシルホスファイトを使用することができるが、これに限定されない。
前記フェノール系酸化防止剤は、例えば、3,9-ビス[2-〔3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕-1,1-ジメチルエトキシ]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5,-トリメチル-2,4,6,-トリス(3’5’-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリエチレングリコール-ビス[3-(3-t-ブチル-5-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、4,4’-チオビス(6-t-ブチル-3-メチルフェノール)、トリス-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-イソシアヌレート、1,3,5-トリス(4-t-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)-イソシアヌレート、1,6-ヘキサンジオール-ビス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2-チオ-ジエチレンビス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’-ヘキサメチレンビス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロシンナムアミド)、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,4-ビス[(オクチルチオ)メチル]-O-クレゾール、1,6-ヘキサンジオール-ビス-[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル-[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、4,4’-ブチリデン-ビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタン、1,3,5-トリス(4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、およびテトラキス[メチレン-3-(3,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニルプロピオネート)]メタンなどが挙げられ、好ましくは、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2-チオ-ジエチレンビス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、4,4’-ブチリデン-ビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、オクタデシル-[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、およびトリエチレングリコール-ビス[3-(3-t-ブチル-5-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を使用することができるが、これに限定されない。
前記硫黄系酸化防止剤は、例えば、2,2-ビス({[3-(ドデシルチオ)プロピオニル]オキシ}メチル)-1,3-プロパンジイル-ビス[3-(ドデシルチオジプロピオネート、ジミリスチル-3,3’-チオジプロピオネート、ジステアリル-3,3’-チオジプロピオネート、ペンタエリトリチル-テトラキス(3-ラウリルチオプロピオネート)、および2-メルカプトベンズイミダゾールなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の一実施形態において、前記酸化防止剤は、1分子内にリン原子、硫黄原子、およびフェノール基の中から選択される2以上を含む化合物を使用することができ、その具体例として、6-[3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロポキシ]-2,4,8,10-テトラ-t-ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピンおよび2,2-チオ-ジエチレンビスチオ)プロピオネート]、2-メルカプトベンズイミダゾール、ジラウリル-3,3’-[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などが挙げられるが、これらに限定されない。
前記酸化防止剤は、光変換硬化性組成物の総重量に対して、0.1~20重量%、好ましくは0.1~15重量%含まれる。前記酸化防止剤が前記範囲内に含まれる場合、工程中に量子ドットの酸化を効果的に防止して量子効率の減少を最小化できるという利点がある。
散乱粒子
前記散乱粒子は、通常の無機材料を使用することができ、好ましくは、平均粒径が30~1000nmの金属酸化物を含むことができる。
前記金属酸化物は、Li、Be、B、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Rb、Sr、Y、Mo、Cs、Ba、La、Hf、W、Tl、Pb、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Ti、Sb、Sn、Zr、Nb、Ce、Ta、In、およびこれらの組み合わせからなる群より選択された1種の金属を含む酸化物であってもよいが、これに限定されない。
具体的には、Al、SiO、ZnO、ZrO、BaTiO、TiO、Ta、Ti、ITO、IZO、ATO、ZnO-Al、Nb、SnO、MgO、およびこれらの組み合わせからなる群より選択された1種が可能である。必要な場合、アクリレートなどの不飽和結合を有する化合物で表面処理された材質も使用可能である。
本発明に係る量子ドット光変換組成物は、散乱粒子を含む場合、前記散乱粒子を介して量子ドットから自発放出された光の経路を増加させて、カラーフィルタにおける全体的な光効率を高めることができて、好ましい。
好ましくは、散乱粒子は、30~1000nmの平均粒径を有することができ、好ましくは100~500nmの範囲のものを使用する。この時、粒子サイズが小さすぎると、量子ドットから放出された光の十分な散乱効果を期待することができず、これと逆に、大きすぎる場合には、組成物内に沈んだり、均一な品質の自発光層の表面が得られないので、前記範囲内で適宜調節して使用する。
前記散乱粒子は、光変換硬化性組成物の総重量に対して、1~20重量%、好ましくは1~15重量%含まれる。前記散乱粒子が前記範囲内に含まれる場合、全体的な光効率を効果的に向上させることができるという利点がある。
光重合性化合物
光重合性化合物は、量子ドットの分散性を向上させる作用をする。
前記光重合性化合物は、単官能単量体、2官能単量体、その他の多官能単量体などが挙げられ、好ましくは、2官能以上の単量体を使用することができる。
前記単官能単量体の種類は特に限定されず、例えば、ノニルフェニルカルビトールアクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、2-エチルヘキシルカルビトールアクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレートなどが挙げられる。
前記2官能単量体の種類は特に限定されず、例えば、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのビス(アクリロイルオキシエチル)エーテル、3-メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
前記多官能単量体の種類は特に限定されず、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エトキシ化ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
前記光重合性化合物の含有量は、光変換硬化性組成物の総重量に対して、10~90重量%、好ましくは25~85重量%含まれる。前記光重合性化合物が上述した範囲内に含まれる場合、量子ドットの分散性特性が良好でコーティングまたはジェッティング特性に優れ、光特性および信頼性に優れているので、好ましい。
光重合開始剤
前記光重合開始剤は、先に説明した光重合性化合物の重合を開始するための化合物で、本発明において特に限定しないが、重合特性、開始効率、吸収波長、入手性、価格などの観点から、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物、オキシム系化合物、チオキサントン系化合物、およびベンゾイン系化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用することが好ましい。
前記アセトフェノン系化合物の具体例としては、2,2’-ジエトキシアセトフェノン、2,2’-ジブトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン、p-t-ブチルトリクロロアセトフェノン、p-t-ブチルジクロロアセトフェノン、4-クロロアセトフェノン、2,2’-ジクロロ-4-フェノキシアセトフェノン、2-メチル-1-(4-(メチルチオ)フェニル)-2-モルホリノプロパン-1-オンなどが挙げられる。
前記ベンゾフェノン系化合物としては、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’-ジクロロベンゾフェノン、3,3’-ジメチル-2-メトキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
前記トリアジン系化合物としては、2,4,6-トリクロロ-s-トリアジン、2-フェニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(3’,4’-ジメトキシスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(4’-メトキシナフチル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-トリル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-ピペニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、ビス(トリクロロメチル)-6-スチリル-s-トリアジン、2-(ナフト1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(4-メトキシナフト1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-4-トリクロロメチル(ピペロニル)-6-トリアジン、2,4-トリクロロメチル(4’-メトキシスチリル)-6-トリアジンなどが挙げられる。
前記オキシム系化合物としては、例えば、N-ベンゾイルオキシ-1-(4-フェニルスルファニルフェニル)ブタン-1-オン-2-イミン、N-ベンゾイルオキシ-1-(4-フェニルスルファニルフェニル)オクタン-1-オン-2-イミン、N-ベンゾイルオキシ-1-(4-フェニルスルファニルフェニル)-3-シクロペンチルプロパン-1-オン-2-イミン、N-アセチルオキシ-1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]エタン-1-イミン、N-アセチルオキシ-1-[9-エチル-6-{2-メチル-4-(3,3-ジメチル-2,4-ジオキサシクロペンタニルメチルオキシ)ベンゾイル}-9H-カルバゾール-3-イル]エタン-1-イミン、N-アセチルオキシ-1-[9-エチル6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-3-シクロペンチルプロパン-1-イミン、N-ベンゾイルオキシ-1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-3-シクロペンチルプロパン-1-オン-2-イミン、N-アセチルオキシ-1-[9-(2-エチルヘキシル)-6-(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-9H-ベンゾ[i]カルバゾール-3-イル]-3-[1-(2,2,3,3-テトラフルオロプロピルオキシ)フェニル]メタンイミンなどが挙げられる。
前記チオキサントン系化合物としては、チオキサントン、2-クロルチオキサントン、2-メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン、2-クロロチオキサントンなどが挙げられる。
前記ベンゾイン系化合物としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタールなどが挙げられる。
前記例示のほか、カルバゾール系化合物、ジケトン類化合物、スルホニウムボレート系化合物、ジアゾ系、ビイミダゾール系化合物、アシルホスフィン系化合物なども光重合開始剤として使用可能である。
前記光重合開始剤の含有量は、光変換硬化性組成物の総重量に対して、0.1~20重量%、好ましくは1~15重量%含まれる。前記光重合開始剤が前記範囲内に含まれる場合、パターン形成工程において、露光時に光重合が十分に起こり、光重合後に残る未反応開始剤による透過率の低下を防止できるので、好ましい。
アルカリ可溶性樹脂
前記アルカリ可溶性樹脂は、アクリル系アルカリ可溶性樹脂およびカルド系アルカリ可溶性樹脂からなる群より選択される1種以上であってもよい。
前記アクリル系アルカリ可溶性樹脂またはカルド系アルカリ可溶性樹脂は、光や熱の作用による反応性を有し、量子ドットの分散性を向上させる作用をする。本発明の光変換硬化性組成物に含有されるアクリル系アルカリ可溶性樹脂またはカルド系アルカリ可溶性樹脂は、量子ドットに対するバインダー樹脂として作用し、光変換コーティング層の支持体として使用可能な樹脂であれば特に限定されない。
本発明の光変換硬化性組成物がアルカリ可溶性樹脂を含む場合、前記アルカリ可溶性樹脂の含有量は、光変換硬化性組成物の総重量に対して、5~80重量%、好ましくは10~70重量%含まれる。前記アルカリ可溶性樹脂が前記範囲内に含まれる場合、画素部分の膜厚の減少が防止可能であり、量子ドットの分散性特性が良好になるので、好ましい。
溶剤
前記溶剤は、光変換硬化性組成物に含まれる他の成分を溶解させるのに効果的なものであれば、当該分野で通常用いられる溶剤を特に限定なく使用可能である。前記溶剤は、具体例として、エーテル類、アセテート類、芳香族炭化水素類、ケトン類、アルコール類、エステル類、およびアミド類などから1種以上を選択して使用することができるが、これに限定するものではない。
前記エーテル類溶剤は、具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエチレングリコールモノアルキルエーテル類;
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルなどのプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルなどのジエチレングリコールジアルキルエーテル類;などが挙げられる。
前記アセテート類溶剤は、具体的には、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテートなどのアルキレングリコールアルキルエーテルアセテート類;
メトキシブチルアセテート、メトキシペンチルアセテート、n-ペンチルアセテートなどのアルコキシアルキルアセテート類;などが挙げられる。
前記芳香族炭化水素類溶剤は、具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどが挙げられる。
前記ケトン類溶剤は、具体的には、メチルエチルケトン、アセトン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
前記アルコール類溶剤は、具体的には、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。
前記エステル類溶剤は、具体的には、γ-ブチロラクトンなどの環状エステル類;3-エトキシプロピオン酸エチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、エチル3-エトキシプロピオネートなどが挙げられる。
前記アミド類溶剤は、具体的には、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドンなどが挙げられる。
これらの溶剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して使用可能である。
本発明の光変換硬化性組成物が前記溶剤を含む場合、溶剤の含有量は、光変換硬化性組成物の総重量に対して、10~90重量%含まれ、好ましくは20~80重量%、より好ましくは30~70重量%含まれてもよい。前記溶剤が上述した範囲内に含まれる場合、量子ドットの分散性特性が良好でコーティングまたはジェッティング特性に優れ、光特性および信頼性に優れているので、好ましい。
<硬化膜>
本発明は、前記光変換硬化性組成物を用いて形成される硬化膜を提供し、前記硬化膜は、カラーフィルタ、光変換積層基材、または量子ドットフィルムであってもよい。
カラーフィルタ
本発明のカラーフィルタを形成するパターン形成方法は、当該技術分野にて公知の方法を用いることができる。
一実施形態としては、パターン形成方法は、
a)基板に量子ドットインク組成物または光変換硬化性組成物を塗布するステップと、
b)溶媒を乾燥するプリベークステップと、
c)得られた被膜上にフォトマスクを当てて活性光線を照射して露光部を硬化させるステップと、
d)アルカリ水溶液を用いて未露光部を溶解する現像工程を行うステップと、
e)乾燥およびポストベーク実行ステップとを含むことができる。
前記基板は、ガラス基板やポリマー基板が使用できるが、これに限定されない。ガラス基板としては、特に、ソーダ石灰ガラス、バリウムまたはストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、または石英などが好ましく使用できる。また、ポリマー基板としては、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルフィド、またはポリスルホン基板などが挙げられる。
この時、塗布は、所望の厚さが得られるように、ロールコーター、スピンコーター、スリットアンドスピンコーター、スリットコーター(ダイコーターともいう場合がある)、インクジェットなどの塗布装置を用いた公知の湿式コーティング方法により行われる。
プリベークは、オーブン、ホットプレートなどによって加熱することにより行われる。この時、プリベークにおける加熱温度および加熱時間は、使用する溶剤に応じて適宜選択され、例えば、80~150℃の温度で1~30分間行われる。
また、プリベーク後に行われる露光は、露光器によって行われてフォトマスクを介して露光することにより、パターンに対応する部分のみを感光させる。この時照射する光は、例えば、可視光線、紫外線、X線、および電子線などを用いることができる。
露光後のアルカリ水溶液を用いて未露光部を溶解する現像工程は、非露光部分の除去されていない部分の感光性樹脂組成物を除去する目的で行われ、この現像によって所望のパターンが形成される。このアルカリ水溶液を用いた現像に適した現像液としては、例えば、アルカリ金属やアルカリ土類金属の炭酸塩の水溶液などを使用することができる。特に、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムなどの炭酸塩を1~3重量%未満で含有するアルカリ水溶液を用いて、10~50℃、好ましくは20~40℃の温度内で現像器または超音波洗浄機などを用いて行うことができる。
ポストベークは、パターニングされた膜と基板との密着性を高めるために行い、例えば、80~250℃で10~120分の条件で熱処理により行われる。ポストベークは、プリベークと同様に、オーブン、ホットプレートなどを用いて行うことができる。
光変換積層基材
本発明に係る光変換積層基材は、光変換硬化性組成物の硬化物を含む。前記光変換積層基材は、ガラス基材にコーティングできる光変換硬化性組成物を含むことにより、人体有害物質に該当しない溶剤を使用可能で、作業者の安全と製品の生産性を向上させることができる。
前記光変換積層基材は、シリコン(Si)、シリコン酸化物(SiOx)、または高分子基板であってもよいし、前記高分子基板は、ポリエーテルスルホン(polyethersulfone、PES)またはポリカーボネート(polycarbonate、PC)などであってもよい。
前記光変換積層基材は、前記光変換硬化性組成物を塗布し、熱硬化または光硬化して形成される。
量子ドットフィルム
本発明の一実施形態に係る量子ドットフィルムは、上述した光変換硬化性組成物を用いて製造することができる。
前記量子ドットフィルムは、前記量子ドット分散層の少なくとも一面にバリア層を追加的に含むことができる。
前記バリア層は、0.001cm/m・day・bar以下の酸素透過度と0.001g/m・day以下の水分透過度を有することができ、例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、環状オレフィン重合体、またはポリイミドを含むことができる。
前記量子ドット分散層の厚さは、10μm~100μmであり、前記バリア層の厚さは、50μm~70μmであってもよい。
本発明の量子ドットフィルムの製造方法は特に限定されず、当該技術分野にて公知の方法を用いることができる。
一実施形態として、量子ドットフィルムの製造方法は、
a)下部透明基材を用意するステップと、
b)下部透明基材に光変換硬化性組成物を塗布して薄膜を形成するステップと、
c)前記薄膜上に上部透明基材を貼り合わせて量子ドットフィルムを製造するステップとを含むことができる。
<量子ドット発光ダイオード>
本発明の一実施形態に係る量子ドット発光ダイオード(Quantum Dot Light-Emitting Diode、QLED)は、上述した光変換硬化性組成物を用いて形成される硬化膜を含むことができる。
前記量子ドット発光ダイオードは、量子ドットを電気的に励起させて光を発するようにする電気発光(Electroluminescence、EL)方式の素子である。
前記量子ドット発光ダイオードは、両側の電極から注入された電子とホールが量子ドット発光層でエキシトンを形成し、エキシトンの発光再結合(radiative recombination)により光を放出する。これは、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)と動作原理が同一であるので、通常のOLEDの電子/ホール注入層および輸送層などをそのまま用いた多層素子構造において発光層のみ有機発光素材の代わりに量子ドットに代替して構成される。
本発明の量子ドット発光ダイオードの製造方法は特に限定されず、当該技術分野にて公知の方法を用いることができる。
一実施形態として、量子ドット発光ダイオードの製造方法は、陽極、陰極、電子注入・輸送層、発光層、正孔輸送層、および正孔注入層を順次に積層して製造することができる。
他の実施例として、量子ドット発光ダイオードの製造方法は、陰極、電子注入・輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、および陽極を順次に積層して製造してもよいし、さらに他の実施例として、量子ドット発光ダイオードの製造方法は、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層、発光層、電子注入・輸送層、および陰極を順次に積層して製造してもよい。
この時、前記発光層が上述した光変換硬化性組成物を用いて形成される硬化膜を含むことができる。
<画像表示装置>
本発明に係る画像表示装置は、上述した硬化膜すなわち、カラーフィルタ、光変換積層基材、または量子ドットフィルムを含み、上述した量子ドット発光ダイオードを含むことができる。前記画像表示装置は、具体的には、液晶ディスプレイ(液晶表示装置;LCD)、有機ELディスプレイ(有機EL表示装置)、液晶プロジェクタ、ゲーム機用表示装置、携帯電話などの携帯端末用表示装置、デジタルカメラ用表示装置、カーナビゲーション用表示装置などの表示装置などが挙げられ、特にカラー表示装置が好適である。
前記画像表示装置は、前記カラーフィルタまたは光変換積層基材を備えたことを除けば、本発明の技術分野における当業者に知られた構成を含み、さらに含んでもよいし、すなわち、本発明は、カラーフィルタ、光変換積層基材、または量子ドットフィルムを適用可能な画像表示装置を含む。
本発明に係るカラーフィルタを含む画像表示装置は、色再現性、輝度、耐光性および信頼性などにいて優れた特性を有することができる。
以下、実施例を通じて本発明をより詳しく説明する。しかし、下記の実施例は本発明をさらに具体的に説明するためのものであって、本発明の範囲が下記の実施例によって限定されるものではない。
<実施例>
合成例1:InP/ZnSe/ZnSコア-シェル量子ドットの合成
インジウムアセテート(Indium acetate)0.4mmol(0.058g)、パルミチン酸(palmitic acid)0.6mmol(0.15g)、および1-オクタデセン(octadecene)20mLを反応器に入れて、真空下で120℃に加熱した。1時間後、反応器内の雰囲気を窒素に切り替えた。280℃に加熱した後、トリス(トリメチルシリル)ホスフィン(TMS3P)0.2mmol(58μl)およびトリオクチルホスフィン1.0mLの混合溶液を速やかに注入し、0.5分間反応させた。
次いで、亜鉛アセテート2.4mmol(0.448g)、オレイン酸4.8mmol、およびトリオクチルアミン20mLを反応器に入れて、真空下で120℃に加熱した。1時間後、反応器内の雰囲気を窒素に切り替え、反応器を280℃に昇温させた。先に合成したInPコア溶液2mLを入れて、次いで、トリオクチルホスフィン中のセレン(Se/TOP)4.8mmolを入れた後、最終混合物を2時間反応させた。常温に速やかに冷やした反応溶液にエタノールを入れて、遠心分離して得た沈殿を減圧濾過後、減圧乾燥して、InP/ZnSeコア-シェルを形成させた。
次いで、亜鉛アセテート2.4mmol(0.448g)、オレイン酸4.8mmol、およびトリオクチルアミン20mLを反応器に入れて、真空下で120℃に加熱した。1時間後、反応器内の雰囲気を窒素に切り替え、反応器を280℃に昇温させた。先に合成したInPコア溶液2mLを入れて、次いで、トリオクチルホスフィン中の硫黄(S/TOP)4.8mmolを入れた後、最終混合物を2時間反応させた。常温で速やかに冷やした反応溶液にエタノールを入れて、遠心分離して得た沈殿を減圧濾過後、減圧乾燥して、InP/ZnSe/ZnSコア-シェル構造の量子ドットを得た後、クロロホルムに分散させた。固形分は10%に調整した。最大発光波長は520nmであった。
製造例1-1~1-51および比較例1-1~1-8:量子ドットの製造
製造例1-1:リガンド置換反応1(LE-1)
合成例1で得られた量子ドット溶液5mLを遠心分離チューブに入れて、エタノール20mLを入れて沈殿させた。遠心分離により上層液は捨てて、沈殿物に3mLのクロロホルムを入れて量子ドットを分散させた後、1.0gの下記化学式1-1で表される2-Mercaptoethyl methyl glutarate(Alfa Chemistry社)を入れて、窒素雰囲気下で60℃に加熱しながら1時間反応させた。
Figure 0007482810000067
次いで、反応物に25mLのn-ヘキサンを入れて量子ドットを沈殿させた後、遠心分離を実施して沈殿物を分離して、リガンド置換された量子ドットパウダー(LE-1)を得た。最大発光波長は520nmであった。
製造例1-2.リガンド置換反応2(LE-2)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-2で表されるallyl-mercaptooctanoate(ChemTik社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000068
製造例1-3.リガンド置換反応3(LE-3)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-3で表される4-Oxo-4-(prop-2-yn-1-ylamino)butanoic acid(Combi-Blocks Inc.社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は521nmであった。
Figure 0007482810000069
製造例1-4.リガンド置換反応4(LE-4)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-4で表されるPropanoic acid、3-(acetylthio)-、carboxymethyl ester(Angene Chemical社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は520nmであった。
Figure 0007482810000070
製造例1-5.リガンド置換反応5(LE-5)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-5で表されるButanedioic acid、mono[2-(trimethylsilyl)ethyl]ester(ChemTik社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は521nmであった。
Figure 0007482810000071
製造例1-6.リガンド置換反応6(LE-6)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-6で表される2-(3-trihydroxysilylpropylcarbamoylamino)acetic acid(ChemTik社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は521nmであった。
Figure 0007482810000072
製造例1-7.リガンド置換反応7(LE-7)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-7で表される6-[(Cyclohexylcarbamoyl)amino]hexanoic acid(Ambeed社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000073
製造例1-8.リガンド置換反応8(LE-8)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-8で表される6-(3-phenylureido)hexanoic acid(Angene Chemical社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は521nmであった。
Figure 0007482810000074
製造例1-9.リガンド置換反応9(LE-9)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-9で表される3-[((benzylthio)carbonothioyl)thio]propanoic acid(TCI社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は521nmであった。
Figure 0007482810000075
製造例1-10.リガンド置換反応10(LE-10)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-10で表されるSH-PEG-Silane(Biochempeg社、M.W.600)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は520nmであった。
Figure 0007482810000076
製造例1-11.リガンド置換反応11(LE-11)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-11で表されるSilane-PEG-NH(Biochempeg社、M.W.1K)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は520nmであった。
Figure 0007482810000077
製造例1-12.リガンド置換反応12(LE-12)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-12で表されるMonoethoxysilane-PEG-NH(Biochempeg社、M.W.5K)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000078
製造例1-13.リガンド置換反応13(LE-13)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-13で表されるSilane-PEG-NH(Nanosoft Polymers社、M.W.1K)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000079
製造例1-14.リガンド置換反応14(LE-14)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-14で表されるN-(benzyloxycarbonyl)aminomethylphosphonic acid(Chemspace社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は523nmであった。
Figure 0007482810000080
製造例1-15.リガンド置換反応15(LE-15)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-15で表されるN-Fmoc-1-aminomethylphosphonic acid(BOC Sciences社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は523nmであった。
Figure 0007482810000081
製造例1-16.リガンド置換反応16(LE-16)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-16で表される2-(2’-acetoxypropanoyloxy)propanoic acid(Aurora Fine Chemicals社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000082
製造例1-17.リガンド置換反応17(LE-17)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-17で表される5-methoxycarbonyl-4-oxopentanoic acid(ChemTik社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000083
製造例1-18.リガンド置換反応18(LE-18)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-18で表される4-oxo-1,7-heptanedionic acid、monomethyl ester(自体合成;Synthetic Communications,1983,vol.13,#3,p.243-254)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は523nmであった。
Figure 0007482810000084
製造例1-19.リガンド置換反応19(LE-19)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-19で表される2-(2-methoxy-2-oxoacetamido)acetic acid(Debye Scientific Co.,Ltd)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000085
製造例1-20.リガンド置換反応20(LE-20)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-20で表されるmethoxyoxalyl-2-(4-imidazolyl)ethylamide(自体合成;Nucleosides,nucleotides and nucleic acids,2005,vol.24,#9,p.1333-1343)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は521nmであった。
Figure 0007482810000086
製造例1-21.リガンド置換反応21(LE-21)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-21で表される8-methoxy-6-oxo-octanoic acid(自体合成;Journal of the American Chemical Society,1955,vol.77,p.2534)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は521nmであった。
Figure 0007482810000087
製造例1-22.リガンド置換反応22(LE-22)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-22で表される3-(2-methoxy-ethylcarbamoylsulfanyl)-propionic acid(Angene International Limited社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000088
製造例1-23.リガンド置換反応23(LE-23)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-23で表される(pentanimidoylamino)acetic acid(BOC Sciences社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は523nmであった。
Figure 0007482810000089
製造例1-24.リガンド置換反応24(LE-24)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-24で表されるmethylcarbamimidoylmercapto-acetic acid(自体合成;Acta Chemica Scandinavica(1947),1967,vol.21,p.843-848;CAS No.16312-22-4)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は521nmであった。
Figure 0007482810000090
製造例1-25.リガンド置換反応25(LE-25)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-25で表される(N’-ethylguanidino)acetic acid(自体合成;Organic and Biomolecular Chemistry,2012,vol.10,#5,p.978-987;CAS No.16974-45-1)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000091
製造例1-26.リガンド置換反応26(LE-26)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-26で表される2-[2-(1(3)H-imidazol-4-yl)-ethyl]-1-methyl-isothiourea(Angene Chemical社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000092
製造例1-27.リガンド置換反応27(LE-27)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-27で表される2-(allyloxy)ethyl3-mercaptopropanoate(自体合成;J.Med.Chem.2019,62,2,699-726)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は521nmであった。
Figure 0007482810000093
製造例1-28.リガンド置換反応28(LE-28)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-28で表される2-(2-(allyloxy)ethoxy)ethyl3-mercaptopropanoate(自体合成;J.Med.Chem.2019,62,2,699-726)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は521nmであった。
Figure 0007482810000094
製造例1-29.リガンド置換反応29(LE-29)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-29で表される2-(2-(2-(allyloxy)ethoxy)ethoxy)ethyl3-mercaptopropanoate(自体合成;J.Med.Chem.2019,62,2,699-726)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000095
製造例1-30.リガンド置換反応30(LE-30)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-30で表される3,6,9,12-tetraoxapentadec-14-enyl3-mercaptopropanoate(自体合成;J.Med.Chem.2019,62,2,699-726)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000096
製造例1-31.リガンド置換反応31(LE-31)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-31で表される2-(vinyloxy)ethyl3-mercaptopropanoate(自体合成;J.Med.Chem.2019,62,2,699-726)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は520nmであった。
Figure 0007482810000097
製造例1-32.リガンド置換反応32(LE-32)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-32で表される2-(2-(vinyloxy)ethoxy)ethyl3-mercaptopropanoate(自体合成;J.Med.Chem.2019,62,2,699-726)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000098
製造例1-33.リガンド置換反応33(LE-33)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-33で表される3,6,9,12,15-pentaoxaoctadec-17-enyl3-mercaptopropanoate(自体合成;J.Med.Chem.2019,62,2,699-726)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000099
製造例1-34.リガンド置換反応34(LE-34)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-34で表される3,6,9,12,15-pentaoxaheptadec-16-enyl3-mercaptopropanoate(自体合成;J.Med.Chem.2019,62,2,699-726)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000100
製造例1-35.リガンド置換反応35(LE-35)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-35で表される3-mercapto-N-(3,6,9,12-tetraoxapentadec-14-enyl)propanamide(自体合成;J.Med.Chem.2019,62,2,699-726)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000101
製造例1-36.リガンド置換反応36(LE-36)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-36で表される3-mercapto-N-(3,6,9,12,15-pentaoxaoctadec-17-enyl)propanamide(自体合成;J.Med.Chem.2019,62,2,699-726)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000102
製造例1-37.リガンド置換反応37(LE-37)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-37で表される3-(3-(3-(allyloxy)propoxy)propoxy)propyl3-mercaptopropanoate(自体合成;J.Med.Chem.2019,62,2,699-726)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000103
製造例1-38.リガンド置換反応38(LE-38)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-38で表される4,8,12,16-tetraoxanonadec-18-enyl3-mercaptopropanoate(自体合成;J.Med.Chem.2019,62,2,699-726)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000104
製造例1-39.リガンド置換反応39(LE-39)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-39で表される2-(2-(allyloxy)ethoxy)ethyl3-aminopropanoate(自体合成;Tetrahedron76(2020)131127)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は520nmであった。
Figure 0007482810000105
製造例1-40.リガンド置換反応40(LE-40)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-40で表される2-(2-(vinyloxy)ethoxy)ethyl3-aminopropanoate(自体合成;Tetrahedron76(2020)131127)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は520nmであった。
Figure 0007482810000106
製造例1-41.リガンド置換反応41(LE-41)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-41で表される3,6,9,12,15-pentaoxaoctadec-17-enyl2-aminoacetate(自体合成;Tetrahedron76(2020)131127)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000107
製造例1-42.リガンド置換反応42(LE-42)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-42で表される3,6,9,12,15-pentaoxaheptadec-16-enyl2-aminoacetate(自体合成;Tetrahedron76(2020)131127)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000108
製造例1-43.リガンド置換反応43(LE-43)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-43で表される3,6,9,12,15-pentaoxaheptadec-16-enyl3-aminopropanoate(自体合成;Tetrahedron76(2020)131127)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000109
製造例1-44.リガンド置換反応44(LE-44)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-44で表される3,6,9,12,15-pentaoxaoctadec-17-enyl3-aminopropanoate(自体合成;Tetrahedron76(2020)131127)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000110
製造例1-45.リガンド置換反応45(LE-45)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-45で表される3-amino-N-(3,6,9,12,15-pentaoxaoctadec-17-enyl)propanamide(自体合成;Tetrahedron76(2020)131127)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000111
製造例1-46.リガンド置換反応46(LE-46)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-46で表される4,8,12,16-tetraoxanonadec-18-enyl3-aminopropanoate(自体合成;Tetrahedron76(2020)131127)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000112
製造例1-47.リガンド置換反応47(LE-47)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-47で表されるS-2-(2-methoxyethoxy)ethyl3-mercaptopropanethioate(自体合成;J.Med.Chem.2019,62,2,699-726)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は521nmであった。
Figure 0007482810000113
製造例1-48.リガンド置換反応48(LE-48)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-48で表されるS-2,5,8,11-tetraoxatridecan-13-yl3-mercaptopropanethioate(自体合成;Bulletin of the Chemical Society of Japan,1982,vol.55,#7,p.2303-2304)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は521nmであった。
Figure 0007482810000114
製造例1-49.リガンド置換反応49(LE-49)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-49で表されるS-2,5,8,11,14-pentaoxahexadecan-16-yl3-mercaptopropanethioate(自体合成;Bulletin of the Chemical Society of Japan,1982,vol.55,#7,p.2303-2304)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000115
製造例1-50.リガンド置換反応50(LE-50)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-50で表されるS-5,8,11-trioxa-2-thiatridecan-13-yl3-mercaptopropanethioate(自体合成;Bulletin of the Chemical Society of Japan,1982,vol.55,#7,p.2303-2304)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000116
製造例1-51.リガンド置換反応51(LE-51)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式1-51で表されるS-5,8,11,14-tetraoxa-2-thiahexadecan-16-yl3-mercaptopropanethioate(自体合成;Bulletin of the Chemical Society of Japan,1982,vol.55,#7,p.2303-2304)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。最大発光波長は522nmであった。
Figure 0007482810000117
比較製造例1-1:リガンド交換反応未実施InP/ZnSe/ZnSコア-シェル量子ドット(1P)の用意
オレイン酸が表面に結合している合成例1の量子ドット溶液から量子ドットパウダー(1P)を得た。
比較製造例1-2:リガンド置換反応52(LE-52)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式3-1で表される8-Phenyloctanoic acid(Alfa Aesar社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。
Figure 0007482810000118
比較製造例1-3:リガンド置換反応53(LE-53)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式3-2で表される6-cyclohexyl-hexanoic acid(BOC Sceince社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。
Figure 0007482810000119
比較製造例1-4:リガンド置換反応54(LE-54)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式3-3で表されるmPEG-AA(Creative PEGWorks社、M.W.350)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。
Figure 0007482810000120
比較製造例1-5:リガンド置換反応55(LE-55)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式3-4で表されるadipic acid monomethyl ester(シグマアルドリッチ社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。
Figure 0007482810000121
比較製造例1-6:リガンド置換反応56(LE-56)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式3-5で表されるmalonic acid monophenyl ester(Alfa chemistry社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。
Figure 0007482810000122
比較製造例1-7:リガンド置換反応57(LE-57)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式3-6で表されるN-phenyl-succinamic acid(Combi-Blocks社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。
Figure 0007482810000123
比較製造例1-8:リガンド置換反応58(LE-58)
製造例1-1で用いたリガンドの代わりに、下記化学式3-7で表される3-(cyclohexylcarbamoyl)propanoic acid(Angene Chemical社)を用いたことを除き、製造例1-1と同様に進行させた。
Figure 0007482810000124
製造例2-1~2-9および比較製造例2-1~2-2:量子ドット分散液の製造
下記表1の成分および含有量によって量子ドット分散液を製造した。
Figure 0007482810000125
-LE-27~LE-41:製造例1-27~1-41による量子ドットパウダー
-P1:比較製造例1-1による量子ドットパウダー
-LE-54:比較製造例1-4による量子ドットパウダー
-M-1:1,4-Butanediol diacrylate(BDDA)
-M-2:1,6-Hexanediol diacrylate(HDDA)
-M-3:Pentaerithritol triacrylate(PETA)
実施例1~17および比較例1~11:光変換硬化性組成物の製造
下記表2および3の成分および含有量によって光変換硬化性組成物を製造した。
Figure 0007482810000126
Figure 0007482810000127
-A-1~A-9:製造例2-1~2-9による量子ドット分散液
-a-1~a-2:比較製造例2-1~2-2による量子ドット分散液
-MN-1:ATM-4E(新中村化学社製造)
-MN-2:ペンタエリスリトールトリアクリレート
-PI-1:Irgacure OXE-01(バスフ社製造)
-散乱粒子:TiO(ハンツマン社製造、TR-88、粒径220nm)
-O-1:Irganox1010(フェノール系酸化防止剤、BASF製造)
-O-2:Sumilizer GP(フェノール系およびリン系酸化防止剤、住友化学製造)
-O-3:Irganox1035(フェノール系および硫黄系酸化防止剤、BASF製造)
-O-4:Sumilizer BBM-S(フェノール系酸化防止剤、住友化学製造)
-O-5:135A(リン系酸化防止剤、アデカ製造)
-O-6:AO-50(フェノール系酸化防止剤、アデカ製造)
-O-7:Irganox245(フェノール系酸化防止剤、BASF製造)
実験例
(1)粘度安定性評価
前記実施例1~17および比較例1~11による光変換硬化性組成物を、R型粘度計(VISCOMETER MODEL RE120L SYSTEM、東機産業株式会社製品)を用いて、回転数20rpm、温度30℃の条件で、初期粘度、常温で1ヶ月保管後および40℃で2週間保管後の粘度をそれぞれ測定した。これによって計算された粘度変化率から、下記の評価基準により粘度安定性を評価し、その結果を下記表4に示した。
<粘度安定性の評価基準>
○:粘度変化率105%以下
△:粘度変化率105%超過110%以下
×:粘度変化率110%超過
Figure 0007482810000128
前記表4の結果のように、本願の実施例1~17の光変換硬化性組成物は、常温および40℃での粘度安定性がいずれも優れていることを確認することができるのに対し、比較例1~11の量子ドット分散液は、粘度安定性が非常に低下し、特に酸化防止剤を含まない比較例1~9の場合、40℃での粘度安定性が低下することを確認することができる。
(2)光変換コーティング層の製造および光変換効率評価
前記実施例1~17および比較例1~11の光変換硬化性組成物をインクジェット方式で5cm×5cmのガラス基板上に塗布した後、紫外線光源としてg、h、i線をすべて含む1kWの高圧水銀灯を用いて1000mJ/cmで照射後、180℃の加熱オーブンで30分間加熱して光変換コーティング層を製造した。前記製造された光変換コーティング層を青色(blue)光源(XLamp XR-E LED、Royal blue450、Cree社)の上部に位置させた後、輝度測定器(CAS140CT Spectrometer、Instrument systems社)および下記の数式1を用いて光変換効率を測定および計算し、その結果を下記表5に示した。光変換効率(%)が高いほど、優れた輝度を得ることができる。
Figure 0007482810000129
(3)連続ジェッティング回数評価
前記実施例1~17および比較例1~11の光変換硬化性組成物をユニジェット社のインクジェットプリンティング設備に充填後、ジェッティングヘッドの温度を40℃に固定した後、1分間インク吐出後30分間放置を1回にして、ジェッティングヘッド部のノズル詰まりで吐出されなくなるまで繰り返し行って連続ジェッティング回数を評価し、その結果を下記表4に示した。連続ジェッティング回数が増加するほど、インクジェット連続工程に優れた特性を得ることができる。
(4)塗膜硬度評価
前記製造された光変換コーティング層の硬化度を硬度計(HM500;Fischer社製品)を用いて150℃の高温で測定し、下記の評価基準により塗膜硬度を評価した。その結果は下記表4に示した。
<塗膜硬度の評価基準>
○:表面硬度50以上
△:表面硬度30以上50未満
×:表面硬度30未満
(5)耐光性評価
前記製造された光変換コーティング層を青色光源(XLamp XR-E LED、Royal blue450、Cree社)に24時間放置させた後、初期光変換効率に対する維持率(%)を確認して耐光性を評価した。その結果は下記表4に示した。
Figure 0007482810000130
前記表5の結果のように、酸化防止剤を含む実施例1~17による光変換コーティング層は、優れた耐光性を示すことを確認することができる。特に、リン系酸化防止剤とフェノール系酸化防止剤とをすべて含む実施例10~17による光変換コーティング層は、耐光性にさらに優れていることを確認することができる。
これに対し、酸化防止剤を含まない比較例1~11の場合、耐光性が低下することを確認することができる。特に、化学式1で表される化合物をリガンドとして含まない量子ドットを用いた比較例10および11の場合、耐光性が著しく低下することを確認することができる。
このように、表面に化学式1で表される化合物をリガンドとして含む量子ドットおよび酸化防止剤をともに使用する場合、量子ドットの表面が保護されて酸化安定性に優れ、量子効率の低下が防止され、粘度安定性および耐光性などの信頼性が向上することを確認することができた。

Claims (17)

  1. 量子ドット、酸化防止剤、散乱粒子、光重合性化合物および光重合性開始剤を含み、
    前記量子ドットは、表面上にリガンド層を有し、
    前記リガンド層が下記化学式1-1~1-51で表される化合物から選択される1種以上を含む、光変換硬化性組成物。
    Figure 0007482810000131

    Figure 0007482810000132

    Figure 0007482810000133

    Figure 0007482810000134

    Figure 0007482810000135

    Figure 0007482810000136


    Figure 0007482810000137

    Figure 0007482810000138


    Figure 0007482810000139

    Figure 0007482810000140


    Figure 0007482810000141

    Figure 0007482810000142

    Figure 0007482810000143

    (前記化学式1-10~1-13において、nは、1~150の整数である。)
    Figure 0007482810000144

    Figure 0007482810000145


    Figure 0007482810000146


    Figure 0007482810000147


    Figure 0007482810000148

    Figure 0007482810000149

    Figure 0007482810000150

    Figure 0007482810000151

    Figure 0007482810000152

    Figure 0007482810000153

    Figure 0007482810000154

    Figure 0007482810000155

    Figure 0007482810000156

    Figure 0007482810000157

    Figure 0007482810000158

    Figure 0007482810000159

    Figure 0007482810000160

    Figure 0007482810000161

    Figure 0007482810000162

    Figure 0007482810000163

    Figure 0007482810000164

    Figure 0007482810000165

    Figure 0007482810000166


    Figure 0007482810000167

    Figure 0007482810000168

    Figure 0007482810000169

    Figure 0007482810000170

    Figure 0007482810000171

    Figure 0007482810000172

    Figure 0007482810000173

    Figure 0007482810000174

    Figure 0007482810000175

    Figure 0007482810000176

    Figure 0007482810000177

    Figure 0007482810000178

    Figure 0007482810000179

    Figure 0007482810000180

    Figure 0007482810000181
  2. 前記リガンド層は、オレイン酸(oleic aicd)、ラウリン酸(lauric acid)、2-(2-メトキシエトキシ)酢酸、2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]酢酸、およびコハク酸モノ-[2-(2-メトキシ-エトキシ)-エチル]エステルからなる群より選択される1種以上をさらに含む、請求項1に記載の光変換硬化性組成物。
  3. 前記酸化防止剤は、リン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、および硫黄系酸化防止剤から選択される1種以上を含む、請求項1に記載の光変換硬化性組成物。
  4. 前記酸化防止剤は、リン系酸化防止剤およびフェノール系酸化防止剤を含む、請求項に記載の光変換硬化性組成物。
  5. 前記酸化防止剤は、下記化学式2-1~2-7で表される化合物から選択される1種以上を含む、請求項に記載の光変換硬化性組成物。
    Figure 0007482810000182

    (前記化学式2-1において、
    13は、炭素数1~10のアルキレン基であり、
    14~R25は、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは非置換の炭素数1~20のアルキル基である。)
    Figure 0007482810000183

    (前記化学式2-2において、
    26~R34は、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは非置換の炭素数1~20のアルキル基である。)
    Figure 0007482810000184

    (前記化学式2-3において、
    36およびR37は、炭素数1~10のアルキレン基であり、
    38~R41は、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは非置換の炭素数1~20のアルキル基である。)
    Figure 0007482810000185

    (前記化学式2-4において、
    42~R45は、炭素数1~10のアルキレン基であり、
    46~R53は、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは非置換の炭素数1~20のアルキル基である。)
    Figure 0007482810000186

    (前記化学式2-5において、
    55~R57は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換の炭素数1~20のアルキル基、または炭素数6~20のアリール基である。)
    Figure 0007482810000187

    (前記化学式2-6において、
    58は、-(OCHCH-であり、kは、1~5の整数であり、
    59およびR60は、それぞれ独立して、炭素数1~10のアルキレン基であり、
    61~R68は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換の炭素数1~20のアルキル基である。)
    Figure 0007482810000188

    (前記化学式2-7において、
    69は、炭素数1~10のアルキレン基であり、
    70~R73は、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは非置換の炭素数1~20のアルキル基であり、
    74は、炭素数1~30のアルキル基である。)
  6. 前記酸化防止剤は、化学式2-1で表される化合物および化学式2-5で表される化合物を含む、請求項に記載の光変換硬化性組成物。
  7. 前記量子ドットは、コアおよびコアを覆うシェルを含むコア-シェル構造を有することを特徴とする、請求項1に記載の光変換硬化性組成物。
  8. 前記コアは、InP、InZnP、InGaP、CdSe、CdS、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdSeTe、CdZnS、CdSeS、PbSe、PbS、PbTe、AgInZnS、AgInGaS、HgS、HgSe、HgTe、GaN、GaP、GaAs、InGaN、InAs、およびZnOのうちの1種以上を含むことを特徴とする、請求項に記載の光変換硬化性組成物。
  9. 前記シェルは、ZnS、ZnSe、ZnTe、ZnO、CdS、CdSe、CdTe、CdO、InP、InS、GaP、GaN、GaO、GaS、InZnP、InGaP、InGaN、InZnSCdSe、PbS、TiO、SrSe、およびHgSeのうちの1種以上を含むことを特徴とする、請求項に記載の光変換硬化性組成物。
  10. 前記量子ドットは、AgInGaS/GaS、InP/ZnS、InP/ZnSe、InP/GaP/ZnS、InP/ZnSe/ZnS、InP/ZnSeTe/ZnS、およびInP/MnSe/ZnSからなる群より選択される1種以上を含むことを特徴とする、請求項1に記載の光変換硬化性組成物。
  11. アルカリ可溶性樹脂をさらに含む、請求項1に記載の光変換硬化性組成物。
  12. 前記光変換硬化性組成物は、光変換インク組成物または光変換樹脂組成物である、請求項1に記載の光変換硬化性組成物。
  13. 前記光変換硬化性組成物の総重量に対して、
    前記量子ドット1~75重量%;
    前記酸化防止剤0.1~20重量%;
    前記散乱粒子1~20重量%;
    前記光重合性化合物10~90重量%;および
    前記光重合開始剤0.1~20重量%を含む、請求項1に記載の光変換硬化性組成物。
  14. 請求項1~13のいずれか1項に記載の光変換硬化性組成物を用いて形成される、硬化膜。
  15. 前記硬化膜は、カラーフィルタ、光変換積層基材、または量子ドットフィルムである、請求項14に記載の硬化膜。
  16. 請求項14に記載の硬化膜を含む量子ドット発光ダイオード(Quantum Dot Light-Emitting Diode、QLED)。
  17. 請求項14に記載の硬化膜を含む画像表示装置。
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