JP7479452B2 - 位置決め方法 - Google Patents

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Description

特許法第30条第2項適用 2019年4月26日に商社である株式会社マエキの伊勢崎営業所に販売・納品したことにより公開 2019年6月19日に株式会社京浜精密工業に販売し、株式会社京浜精密工業の鹿沼工場に納品したことにより公開 2019年9月4日~2019年9月6日に2019洗浄総合展にて公開
本発明は、被洗浄物(以下、「ワーク」と称することもある。)として、例えば、金属材料、プラスチック材料、セラミック材料で形成され、機械加工ないし成形加工された車輌部品、機械部品、精密部品等の各種部品を洗浄し、乾燥させる洗浄機において、ワークの乾燥ブースでの乾燥処理が終了した後、ワークの回転を停止させ所定の位置に位置決めする位置決め方法に関する。また、本発明は、例えば、段差部、溝部、穴部、切欠き部、隙間等を含む複雑な凹凸形状を有するワークに対して、洗い残しが無い効率の良い洗浄および乾燥を実施するのに好適な洗浄機において、特に、ワークの乾燥ブースでの乾燥処理が終了した後、ワークの回転を停止させ所定の位置に位置決めする位置決め方法に関する。
一般的に、例えば機械加工の中でも、切削加工の際には切り屑や切り粉が発生し、発生した切り屑や切り粉は、そのままにするとワークに付着して、不良品発生の原因となる。また、切削加工の際には、通常、切削油が用いられる場合が多いので、切削油によって切り屑および切り粉がワ-クに付着しやすいものとなっている。そのため、切削加工した後に、ワ-クを洗浄して、切削油と共に切り屑や切り粉をワークから取り除く必要がある。
そこで、従来、洗浄液を噴射する洗浄液用噴射ノズルおよびエアーを噴射するエアー用噴射ノズルをワ-ク(被洗浄物)の周囲に配設し、ワ-クに向かって洗浄液およびエアーを噴射するように構成した、所謂、噴射方式のワーク洗浄装置が知られている。
ところが、この噴射方式のワーク洗浄装置では、段差部、溝部、穴部、切欠き部、隙間等の形状が変化する部分を含む、複雑な凹凸形状を有するワークに対しては、切削油や切り粉等の異物を十分に除去することができず、洗浄ムラが生じるなどの問題点を有するものであった。この場合、特に、凹凸形状の形状が変化する境界部およびその周辺部には洗浄液が十分に入り込まない虞が多分にあって、その結果、当該ワークの隅々まで洗浄して異物を充分に除去することは困難なものとなっていた。
また、本発明の背景となる従来技術としては、複雑な凹凸形状を有するワークに付着した異物を除去する、ワーク洗浄装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このワーク洗浄装置10は、特許文献1の図1に示すように、ワークとしてのブレード30を回転可能に支持するワーク支持台11と、ワーク支持台11に支持されたブレード30に向けて洗浄液を吐出し、洗浄液の吐出圧によりブレード30に回転力を付与するノズル20とを備え、ブレード30の回転によって生じる遠心力を利用してブレード30を洗浄することを特徴としている。
すなわち、このワーク洗浄装置10は、特許文献1の図3(a)に示すように、ノズル20が、ワーク支持台11に支持されたブレード30の下方に少なくとも1つ配置され、コア33から露出する羽根部34の表面34aに向けて洗浄液21を吐出する。洗浄液21が羽根部34の表面34aに当たる点が、洗浄液21の接触点Pとなる。
これによって、ブレード30は、洗浄液21の吐出圧により回転力が付与されてワーク支持台11の軸部13を中心として図3(a)中の矢印で示す方向に回転する。ブレード30が回転することで、洗浄液21は周方向に整列配置されたブレード30の羽根部34に当たる。また、羽根部34の表面34aに当たった洗浄液21の一部は、図3(d)に示すように、隣り合う羽根部34の裏面34bにも飛散する。
さらに、羽根部34の表面34aに当たった洗浄液21は、図3(b)に示すように、吐出圧により羽根部34の表面34aを、径方向外側(接触点P)から径方向内側に向かって流れ、洗浄液21の吐出圧により物理的洗浄力と、洗浄液21の化学的洗浄力とにより、表面34aに付着する異物を除去する。これにより、1回目の洗浄が行われる。
また、ブレード30が回転しているので、羽根部34の表面34aを径方向内側に向かって流れる洗浄液21には、遠心力が作用する。そのため、径方向内側に向かって流れる洗浄液21は、やがて流れ方向が逆転して、図3(c)に示すように、羽根部34の表面34aを径方向内側から径方向外側に向かって流れ、表面34aに付着する異物を除去する。これにより2回目の洗浄が行われる。
また、羽根部34の表面34aに当たって、隣り合う羽根部34の裏面34bに飛散した洗浄液21は、図3(d)に示すように、遠心力の作用により羽根部34の裏面34bを径方向内側から径方向外側に向かって流れ、裏面34bに付着する異物を除去して洗浄する。
この従来のワーク洗浄装置10によれば、吐出した洗浄液21は、ブレード30との接触点Pから径方向内側に流れた後、ブレード30の回転により生じる遠心力により再度接触点Pを流れるので、洗浄液21の圧力により1回目の洗浄を行った後、遠心力で流れる洗浄液21により2回目の洗浄を行い、ブレード30を2回洗浄することができ、効率的にブレード30に付着した異物を効率よく除去することができるため、単位時間当たりの洗浄力が向上すると共に、洗浄液21の使用量を低減することができる、と言及している。
ところが、この従来のワーク洗浄装置10では、生産性の向上、製品の品質の安定、人件費の削減等を図るために、当該ワーク洗浄装置10を生産ラインの自動化に組み込む場合には、不向きなものであった。すなわち、数多くのワークを連続して洗浄し、洗浄されたワークをたとえば産業用ロボットによりハンドリングして次の工程に移す場合、洗浄を終えたワークの回転を停止させた後、次の工程に移す必要があるが、この従来のワーク洗浄装置10では、洗浄を終えたワークの回転を強制停止させるブレーキ機構を有するものではなく自然停止させるものであるため、単位時間当たりの生産効率が低いものとなる。
なお、作業者が手で強制的にワークの回転を停止させるケースも見受けられるが、この場合、作業者が怪我をする危険性があり安全性の点で問題がある。
一方で、本発明の背景となる従来技術として、洗浄ブース内に、開閉蓋を開けたときの安全対策として、ワークの回転を強制的に停止させる強制停止手段が組み込まれた機械部品の洗浄装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。このワーク洗浄装置10において、特許文献2の図4および図6に示すように、一端を洗浄ブース1の内側面に固定したワイヤー50を、回転プレート11とベース板9上に設置されたローラー51とに掛け回した後、その先端を洗浄ブース1外に出し、洗浄ブース1の外側面に取り付けたロックレバー52に固定したものである。
ロックレバー52は下端部が洗浄ブース1の外側面に軸支されていて、特許文献2の図4、図6に示す直立状態から手前に引いて下方に回動させることができ(特許文献2の図1の状態)、この下方回動時に、ロックレバー52に固定されているワイヤー50の先端が引っ張られて緊張する。かくして回転プレート11は、この緊張状態のワイヤー50に押さえられて、その回転が強制的に止められる。
さらに、この従来の機械部品の洗浄装置では、別の強制停止手段として、正転するワーク受けの回転要素に逆転方向の力を及ぼすエアノズル又は液ノズルと、洗浄ノズルの内側面に設置されて、ワーク受けの回転要素の正転のみ許容して逆転を阻止する板バネとを含むものが提案されている。この強制停止手段は、特許文献2の図5の(A)および(B)に示すように、ワーク制動用エアノズル48(又は洗浄液ノズル)を設置し、このワーク制動用エアノズル48を、洗浄ブース1の上部に設置される図示せぬスイッチ(センサ)の開閉蓋4の開動作に伴う動作に基いて駆動させ、例えば正転状態にある羽根車25に逆転方向の制動力を短時間与えるようにしている。
特開2014-188411号公報(第5頁-7頁、図1-図3等参照。) 特開2008-253960号公報(第4頁-5頁、図3、図4、図5、図6等参照。)
しかしながら、上記した従来の機械部品の洗浄装置では、強制停止手段および別の強制停止手段のいずれの場合でも、洗浄後のワークを次の工程に移す際に、その都度、開閉蓋を手で開けて当該ワークを洗浄ブースから取り出す必要があるため、この従来の機械部品の洗浄装置を生産ラインの自動化に組み込んだとしても、未だ生産性を高めることには不向きなものである。
また、この従来の機械部品の洗浄装置の別の強制停止手段では、ワーク制動用エアノズル(又は洗浄液ノズル)を用いて、正転する前記ワーク受けの回転要素に逆転方向の力を及ぼすようにしているので、洗浄液ノズル洗浄後のワークの乾燥が不十分な場合、あるいは、ワークを逆回転させたときに洗浄ブース内の支柱、ベース板、固定軸、回転プレート、アダプターワーク受け等に付着した洗浄液を跳ね上げてしまい、折角、乾燥させたワークに洗浄液の滴が付着する虞があった。さらに、この強制停止手段によりワークを停止させた場合、ワークの停止位置はその都度変わる可能性が高く、停止位置を常に一定にすることは極めて困難であった。
さらに、一方の従来のワーク洗浄装置は、特に、ブレードの貫通孔、シェルおよびコアの周辺部に設けられた段差部、あるいは、羽根部において他の羽根部やコアと重なって影となる影部分、羽根部とシェルとの境界部となる結合部分、および、羽根部とコアとの境界部となる結合部分などに付着した異物を、未だ、十分に除去することができず、所謂、洗浄ムラが生じる虞があった。また、他方の従来の機械部品の洗浄装置において、エアノズル13と洗浄液ノズル14とは、その先端がワーク受けにセットされたワーク70に向くようにして、洗浄ブース1の内側面に一対又は複数対突設され、開閉蓋4にも、上方からワーク70にエアと洗浄液を噴射するためのエアノズル13と洗浄液ノズル14とが設置されているため(特許文献2の図3参照)、ワークの下面および内面下側に付着した異物を、十分に除去することができず、洗浄ムラが生じる虞があった。
それゆえに、本発明の主たる目的は、洗浄して乾燥後のワークを一定の停止位置で停止させることができ、生産ラインの自動化に組み込むのに好適なワークの位置決め方法を提供することである。また、本発明の他の目的は、上記した主たる目的を達成すると共に、段差部、溝部、穴部、切欠き部、隙間等を含む凹凸部を備えた複雑な形状のワークに付着した切削油および切粉等の異物を十分に洗浄して乾燥した後のワークの位置決め方法を提供することである。
請求項1に係る本発明は、ワークを洗浄する洗浄ブースと、洗浄ブースで洗浄されたワークを乾燥させる乾燥ブースと、洗浄ブースと乾燥ブースとを仕切る開閉自在の仕切扉と、洗浄ブースに配設され、ワークに回転力を付与する第1の回転付与手段と、洗浄ブースに配設され、ワークに洗浄液を噴射する複数の洗浄ノズルと、乾燥ブースに配設され、洗浄されたワークに回転力を付与する第2の回転付与手段と、乾燥ブースに配設され、洗浄されたワークにエアーを噴射する複数のブローノズルと、ワークを回動自在に支持した状態で洗浄ブースおよび乾燥ブースに搬送するワーク搬送装置とを含み、乾燥ブースには、ワークの回転を停止させるブレーキ機構と、ブレーキ機構により回転が停止されたワークを所定の位置に位置決めする位置決め機構とが配設され、ワーク搬送装置は、ワークを位置決め案内して保持するジグと、ジグを受けて回動自在に支持するジグ受け支持部とを含み、ジグは、ジグ受け支持部が挿入される挿入穴部を備えた軸状部と、軸状部よりも軸径が大きく、軸状部の軸方向の中間部に同心円状に配設され、ワークが載置されるワーク台座部と、ワーク台座部の外周面に間隔を隔てて配設される複数の羽根部と、複数の羽根部のうちの少なくとも1つの羽根部の外周面に配設されるドグと、ジグの近傍に配設され、ドグを検出してジグの回転数を検出する回転検出部と、複数の羽根部のうちの1つであって、軸状部の軸方向に見て、他の羽根部よりも長さの長い位置決め羽根部とを含み、回転検出部は、ドグを検出したときに「ON」となり、ドグを検出しないときに「OFF」となって、当該「ON」「OFF」の周期でジグの回転数を管理するものであって、ジグが回転中は、当該「ON」「OFF」を繰り返し、第2の回転付与手段は、乾燥ブースに配設され、羽根部にエアーを噴射してその噴射圧によりジグに回転力を付与し、洗浄されたワークを回転させるジグ用回転付与ブローノズルとを含み、ブレーキ機構は、枢軸部と、枢軸部を回動自在に支持する枢軸部支持体と、枢軸部支持体に固定されるブレーキ片と、ブレーキ片を押圧し、枢軸部を支点としてブレーキ片を回転させる押圧手段とを含み、押圧手段を介して、ブレーキ片を回転させ、ブレーキ片をジグの軸状部に当接させることによりジグの回転を停止させることを特徴とし、位置決め機構は、位置決め羽根部の下端より上方で、且つ、他の複数の羽根部の下端より下方の周回空間に、位置決め爪を挿入させる位置決め爪作動手段とを含み、ブレーキ機構によりジグの回動を停止させた位置で、位置決め爪作動手段により位置決め爪を周回空間に挿入し、ジグ用回転付与ブローノズルにより位置決め爪が位置決め羽根部に当接する位置までジグを回転させて、ワークを所定の位置に位置決めすることを特徴とし、少なくともその一部に凹凸部を備えたワークを洗浄し、乾燥させる洗浄機において、ワークの乾燥ブースでの乾燥処理が終了した後、ワークの回転を停止させ所定の位置に位置決めする位置決め方法であって、位置決め方法は、ブレーキ機構を作動させ、ジグの回転にブレーキをかけてジグの回転を停止させるステップと、ブレーキ機構の作動を解除するステップと、位置決め機構を作動させ、位置決め作動手段により位置決め爪をジグに向かって前進させると同時にジグ用回転付与ブローノズルからエアーを噴射させるステップと、位置決め爪が位置決め羽根部に当接しないときにはジグが回転され、位置決め爪が位置決め羽根部に当接したときには、回転検出部は「ON」の状態のままで、ジグ用回転付与ブローノズルからのエアーの噴射をストップさせるステップと、ブレーキ機構を作動させることによってジグの回転を停止させることによって、ワークの回転が停止され、当該ワークを所定の位置に位置決めするステップとを含む、位置決め方法である。
請求項1に係る発明では、上記した構成を有しているため、洗浄ブースでワークが洗浄され、洗浄されたワークは、乾燥ブースで乾燥される。洗浄ブースおよび乾燥ブース間は、仕切扉で仕切られていて、仕切扉は、開閉自在となっている。回動自在の状態のワークは、ワーク搬送装置によって、洗浄ブースおよび乾燥ブースに適宜搬送される。洗浄ブースでは、第1の回転付与手段により、ワークに回転力が付与され、乾燥ブースでは、第2の回転付与手段により、ワークに回転力が付与される。また、洗浄ブースでは、複数の洗浄ノズルによりワークに洗浄液が噴射され、当該ワークが洗浄される。そして、洗浄されたワークは、乾燥ブースにおいて、複数のブローノズルによりエアーが噴射され、当該洗浄されたワークが乾燥される。さらに、乾燥ブースにおいて、乾燥されたワークは、ブレーキ機構によって当該ワークの回転が停止される。この回転が停止されたワークは、位置決め機構によって所定の位置に位置決めされる。
また、請求項1に係る発明は、上記した構成を有しているため、特に、ワーク搬送装置において、ワークがジグにより位置決め案内されて保持されている。ジグは、ジグ受け支持部により回動自在に支持されている。ワーク台座部の座面には、取外し自在にワークが載置され得る。乾燥ブースでは、ジグ用回転付与ブローノズルからジグの羽根部にエアーが噴射され、その噴射圧によりジグの羽根部を介してワークに回転力が付与される。
一方で、ブレーキ機構においては、枢軸部が枢軸部支持体により回動自在に支持され、当該枢軸部支持体にはブレーキ片が固定される。ブレーキ片は、押圧手段により押圧されると、枢軸部を中心に当該枢軸部の周方向(回転方向)に回動可能となる。この場合、ブレーキ片を回転させて当該ブレーキ片をジグの軸状部に当接させることによって、ジグの回転が制動されて停止されるため、ワークの回転が停止される。
そして、ブレーキ機構により回転が停止されたワークは、回転停止位置において、位置決め爪作動手段により位置決め爪がジグの周回空間に挿入される。この場合、ジグ用回転付与ブローノズルによりジグを回転させると、位置決め爪が位置決め羽根部に当接した位置でジグの回転は停止する。つまり、ワークは、位置決めジグの羽根部に当接した位置で停止し、所定の位置に位置決めされる。
そのため、この請求項1に係る発明では、洗浄後のワークを一定の停止位置で強制停止させることができ、生産ラインの自動化に組み込むのに好適な位置決め方法が得られる。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明に従属する発明であって、複数の洗浄ノズルは、ワークの上側および下側から、ワークの凹凸部および凹凸部の境界に対して、それぞれ、別個に、洗浄液を噴射し、複数のブローノズルは、洗浄されたワークの上側および下側から、洗浄されたワークの凹凸部および凹凸部の境界に対して、それぞれ、別個に、エアーを噴射するように配置され、洗浄ノズルおよびブローノズルの数と配置と噴射方向は、ワークの大きさおよび凹凸部の形状に応じて変更可能となっている。
請求項2に係る発明では、上記した構成を有しているため、請求項1に係る発明と比べて、特に、洗浄ブースにおいて、複数の洗浄ノズルにより、ワークの上側および下側から、ワークの凹部、凸部、凹部および凸部の境界に向けて、それぞれ、別個に、洗浄液が噴射される。また、乾燥ブースにおいて、複数のブローノズルにより、先の洗浄ブースで洗浄されたワークの上側および下側から、当該ワークの凹部、凸部、凹部および凸部の境界に向けて、それぞれ、別個に、エアーが噴射される。
そのため、この請求項2に係る発明では、段差部、溝部、穴部、切欠き部、隙間等を含む凹凸部を備えた複雑な形状のワークに付着した切削油および切粉等の異物を十分に洗浄し、乾燥させることが可能となっている。この場合、ワークの大きさおよび凹凸部の形状に応じて、洗浄ノズル、ブローノズルの数、配置および噴射方向は、適宜、変更され得るものである。したがって、この請求項2に係る発明では、上記した請求項1に係る発明の効果を奏すると共に、段差部、溝部、穴部、切欠き部、隙間等を含む凹凸部を備えた複雑な形状のワークに付着した切削油および切粉等の異物を十分に洗浄することが可能となる。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明に従属する発明であって、第1の回転付与手段は、ワークに洗浄液を噴射してその噴射圧によりワークに回転力を付与する回転付与洗浄ノズルを含み、第2の回転付与手段は、洗浄されたワークにエアーを噴射してその噴射圧により洗浄されたワークに回転力を付与する回転付与ブローノズルをさらに含み、回転付与洗浄ノズルおよび回転付与ブローノズルの数、配置および噴射方向は、ワークの大きさおよび凹凸部の形状に応じて変更可能となっている。
請求項3に係る発明では、上記した構成を有しているため、洗浄ブースにおいて、回転付与洗浄ノズルからワークに洗浄液が噴射され、その噴射圧によりワークに回転力が付与される。また、乾燥ブースにおいて、回転付与ブローノズルからワークにエアーが噴射され、その噴射圧によりワークに回転力が付与される。この請求項3に係る発明においても、請求項1に係る発明と同様の効果を奏するものとなっている。
請求項4に係る発明は、請求項1に係る発明に従属する発明であって、第1の回転付与手段は、洗浄ブースに配設され、ジグの羽根部に洗浄液を噴射してその噴射圧によりジグに回転力を付与し、ワークを回転させるジグ用回転付与洗浄ノズルを含み、ジグ用回転付与洗浄ノズルおよびジグ用回転付与ブローノズルの数、配置および噴射方向は、ジグの大きさおよび形状に応じて変更可能となっている。
請求項4に係る発明では、上記した構成を有しているため、洗浄ブースにおいて、ジグ用回転付与洗浄ノズルからジグの羽根部に洗浄液が噴射され、その噴射圧によりジグを介してワークに回転力が付与される。この請求項4に係る発明においても、請求項1に係る発明と同様の効果を奏するものとなっている。
請求項5に係る発明は、請求項1に係る発明に従属する発明であって、洗浄ブースに配設され、洗浄ブースで洗浄されたワークを、乾燥ブースに搬送する前に、洗浄ブースにおいて、前もって乾燥させる1つ以上の予備乾燥ブローノズルをさらに含み、予備乾燥ブローノズルの内の少なくとも1つは、洗浄されたワークを予備乾燥ブローノズルで前もって乾燥させるときに、洗浄されたワークにエアーを噴射してその噴射圧により洗浄されたワークに回転力を付与する機能を兼用している。
請求項5に係る発明では、上記した構成を有しているため、請求項1に係る発明と比べて、特に、洗浄ブースにおいて、洗浄されたワークを洗浄ブースから乾燥ブースに搬送する前に、当該ワークが、1つ以上の予備乾燥ブローノズルにより、前もって乾燥される。この場合、予備乾燥ブローノズルの少なくとも1つは、洗浄されたワークにエアーを噴射して、その噴射圧により、洗浄されたワークに回転力を付与する機能を兼用している。
請求項5に係る発明では、請求項1に係る発明の効果に加えて、洗浄されたワークが、洗浄ブースから乾燥ブースに搬送される前に、予備乾燥ブローノズルにより事前に乾燥されるため、当該ワークは、乾燥ブースでより効果的に乾燥させることが可能となっている。また、この予備乾燥ブローノズルは、ワークに回転力を付与する機能も併せ持っているので、別途、ワークに回転力を付与する回転付与ブローノズルを設ける必要が無い。
請求項6に係る発明は、請求項1に係る発明に従属する発明であって、ジグは、ワーク台座部に配設され、ワークがワーク台座部に載置されたときに、ワークの底面とワーク台座部との間に間隔を有するように、軸状部に配設されるスペーサ部材を含む。
請求項6に係る発明では、上記した構成を有しているため、請求項1に係る発明と比べて、ジグのワーク台座部にワークが載置されたときに、スペース部材によって、ワークの底面とワーク台座部との間に隙間を有する構成となっている。そのため、この請求項6に係る発明では、請求項1に係る発明の効果に加え、洗浄ブースでのワークの洗浄および乾燥ブースでのワークの乾燥において、ワークの底面がワーク台座部で隠れる、所謂、死角となる部位が無くなり、洗浄ブースでは洗浄ノズルから洗浄液を、乾燥ブースではブローノズルからエアーを、それぞれ、ワークの底面とワーク台座部との間の隙間に噴射することが可能となって、ワークの底面に付着した切削液および切粉等の付着物(異物)を当該隙間から除去することが可能となっている。
請求項7に係る発明は、請求項4に係る発明に従属する発明であって、洗浄ノズル、ブローノズル、ジグ用回転付与洗浄ノズルおよびジグ用回転付与ブローノズルは、それぞれ、その先端側が折り曲げ自在の可撓管で形成されている。
請求項7に係る発明では、上記した構成を有しているため、洗浄ノズル、ブローノズル、ジグ用回転付与洗浄ノズルおよびジグ用回転付与ブローノズルからの洗浄液の噴射方向を適宜調整することが可能になり、ワークを効率的に回転させて洗浄することが可能となり、また、ワークを効率的に回転させて乾燥させることが可能になっている。請求項7に係る発明においても、請求項1に係る発明と同様の効果を奏するものとなっている。
請求項8に係る発明は、請求項5に係る発明に従属する発明であって、洗浄ノズル、ブローノズル、ジグ用回転付与ブローノズルおよび予備乾燥ブローノズルは、それぞれ、その先端側が折り曲げ自在の可撓管で形成されている。
請求項8に係る発明では、上記した構成を有しているため、洗浄ノズル、ブローノズルおよびジグ用回転付与ブローノズルからの洗浄液の噴射方向を適宜調整することが可能になり、ワークを効率的に回転させて洗浄することが可能となり、また、ワークを効率的に回転させて乾燥させることが可能になっている。請求項8に係る発明においても、請求項1に係る発明と同様の効果を奏するものとなっている。
請求項に係る発明は、請求項3に係る発明に従属する発明であって、洗浄ブースに配管され、洗浄ノズルおよび回転付与洗浄ノズルに洗浄液を圧送する洗浄液供給配管ユニットと、乾燥ブースに配管され、ブローノズルおよび回転付与ブローノズルにエアーを圧送するエアー供給配管ユニットとを含み、洗浄液供給配管ユニットは、ワークの上側に配設される洗浄液上側供給配管と、ワークの下側に配設される洗浄液下側供給配管とを備え、エアー供給配管ユニットは、ワークの上側に配設されるエアー上側供給配管と、ワークの下側に配設されるエアー下側供給配管とを備え、エアー上側供給配管は、ワークに対して接近および離間可能となるように、可動自在に配設されている。
請求項に係る発明では、上記した構成を有しているため、エアー上側供給配管は、ワークに対する接近および離間が可能となっている。そのため、ワークをワーク搬送装置で洗浄ブースから乾燥ブースに搬送して配置するときには、エアー上側供給配管がワークの搬送路上において障害とならない位置まで、当該エアー上側供給配管をワークから遠ざけることが可能となっている。また、ワークを乾燥ブースで乾燥させるときには、ワークを効果的に乾燥させる位置まで、つまり、当該エアー上側供給配管を最接近する位置までワークに近づけることが可能となっているため、ワークを効率よく乾燥させることが可能となる。請求項に係る発明においても、請求項1に係る発明と同様の効果を奏するものとなっている。
請求項10に係る発明は、請求項1~請求項のいずれか1項に係る発明であって、洗浄機は、当該洗浄機を移動可能にする移動手段をさらに含み、ワークが製造される製造ラインに組み込まれるようにユニット化される。
請求項10に係る発明では、上記した構成を有しているため、洗浄機は、移動手段により適宜移動自在となっている。したがって、この洗浄機は、ワークが製造される製造ラインに当該洗浄機を組み込むようにユニット化することが可能となる。
一方、従来では、ワークを製造する製造ラインで製造された後のワークを洗浄する場合、例えば、当該製造ラインで製造されたワークを、別途、当該ワークを洗浄する洗浄ラインまで、パレットおよび運搬台車等により人力により運搬する、あるいは、製造ラインから洗浄ラインまで設けられたコンベア等の搬送装置(搬送路)を経由して当該ワークを搬送するなどの手段を取っていた。
それに比べて、請求項10に係る発明では、ワークが製造される製造ラインに、当該洗浄機がユニット化された場合、当該製造ラインにおけるワークの搬送方向を短くすることが可能となり、延いては、製造ラインおよび洗浄ライン全体の搬送路の長さを短くすることが可能となっている。したがって、製造ラインおよび洗浄ライン全体に要するスペースおよび人員の削減、処理時間の短縮に貢献するものとなっている。請求項10に係る発明においても、請求項1に係る発明と同様の効果を奏するものとなっている。
本発明によれば、その主たる目的である、洗浄して乾燥後のワークを一定の停止位置で強制停止させることができ、生産ラインの自動化に組み込むのに好適なワークの位置決め方法が得られる。また、本発明によれば、上記した主たる目的を達成すると共に、段差部、溝部、穴部、切欠き部、隙間等を含む凹凸部を備えた複雑な形状のワークに付着した切削油および切粉等の異物を十分に洗浄して乾燥した後のワークの位置決め方法が得られる。
本発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
本発明に係る洗浄機に用いられるブレーキ機構の一例およびその配置を示す図解図であり、(A)はその要部を示す側面図解図であり、(B)はその要部を示す底面図解図である。 図1に示すブレーキ機構の作動前の状態の要部側面図解図である。 図1に示すブレーキ機構の作動後の状態の要部側面図解図である。 図1~図3に示すブレーキ機構の要部を示す斜視図解図である。 (A)は図4のA矢視図解図であり、(B)は図4のB矢視図解図である。 本発明に係る洗浄機により洗浄されるワーク(洗浄対象物)を回動自在に支持するジグの一例を示す斜視図解図である。 図6に示すジグの縦中央断面図解図である。 図6および図7に示すジグの底面図解図である。 図1~図3および図4~図5(A),(B)に示すブレーキ機構の周辺部の要部を示す正面図解図である。 本発明に係る洗浄機に用いられる位置決め機構の一例およびその配置を示す平面図解図である。 図10に示す位置決め機構の一部を断面にした正面図解図である。 (A)は図10および図11に示す位置決め機構の作動前の要部の状態を示す平面図解図であり、(B)はその位置決め機構の作動後の要部の状態を示す平面図解図である。 図10および図11に示す位置決め機構の作動前の他の要部の状態を示す説明図解図である。 図13のA部を拡大した説明図解図である。 図10および図11に示す位置決め機構の作動前のさらに他の要部の状態を示す説明図解図である。 図15のB部を拡大した説明図解図である。 図10および図11に示す位置決め機構の作動後の他の要部の状態を示す説明図解図である。 図17のA部を拡大した説明図解図である。 図10および図11に示す位置決め機構の作動後のさらに他の要部の状態を示す説明図解図である。 図19のB部を拡大した説明図解図である。 本発明に係るブレーキ機構および位置決め機構が用いられる洗浄機の一例を示す一部切欠き正面図解図である。 図21の要部を拡大した図解図である。 図21に示す洗浄機の一部切欠き左側面図解図である。 図23の要部を拡大した図解図である。 (A)は、図21~図24に示す洗浄機の正面扉を閉めた状態を示す一部省略正面図解図であり、(B)は、この正面扉を開けた状態を示す要部斜視図解図であり、(C)は、(B)の線A-Aにおける断面図解図である。 図21~図24に示す洗浄機の中扉(仕切り扉)の開閉構造の要部を拡大した右側面図解図である。 (A)は、この洗浄機の中扉(仕切り扉)の開閉構造の他の要部を示す正面図解図であり、(B)は、(A)の線B-Bにおける断面図解図である。 この洗浄機で洗浄されるワーク(洗浄対象物)を洗浄ブースおよび乾燥ブースに搬送する搬送装置の一例の要部を示す右側面図解図である。 図28に示した搬送装置の要部を模式的に示す分解斜視図解図である。 図6~図8に示すジグにワークを装着するときの図解図であって、(A)は、ワーク(洗浄対象物)をジグに取付けるときの状態を示す図解図であり、(B)は、ワーク(洗浄対象物)をジグに取付けた後の状態を示す図解図である。 この洗浄機で洗浄されるワーク(洗浄対象物)の一例を示す図解図であって、(A)はその斜視図解図であり、(B)は、(A)に示したワーク(洗浄対象物)の一部を拡大した斜視図解図であり、(C)は、(A)に示したワーク(洗浄対象物)の底面図解図であり、(D)は、(A)に示したワーク(洗浄対象物)の側面図解図である。 この洗浄機の洗浄ブースおよび洗浄ブースに配設される洗浄手段の一例を示す図解図であって、(A)はその要部正面図解図であり、(B)はその要部平面図解図である。 (A)は、この洗浄機の洗浄ブースにおいて、図31に示したワーク(洗浄対象物)を洗浄するときの洗浄手段を模式的に示す説明図解図であり、(B)は、各ノズルの一例を示す要部斜視図解図であり、(C)は、各ノズルの取付け構造の一例を示す要部斜視分解図解図である。 この洗浄機の洗浄ブースにおいて、図31に示したワーク(洗浄対象物)を図30に示したジグに取付けて、ワーク(洗浄対象物)を洗浄するときの洗浄手段を模式的に示す説明図解図である。 図32~図34で示した洗浄手段で洗浄された後のワーク(洗浄対象物)を、この洗浄機の乾燥ブースにおいて、エアーでブローして乾燥させる乾燥手段の一例を模式的に示す説明図であって、ワーク(洗浄対象物)を乾燥させる前の状態を示す概略正面図である。 図32~図34で示した洗浄手段で洗浄された後のワーク(洗浄対象物)を、この洗浄機の乾燥ブースにおいて、エアーでブローして乾燥させる乾燥手段の一例を模式的に示す説明図であって、ワーク(洗浄対象物)を乾燥させている状態を示す要部正面図解図である。 (A)はこの洗浄機の乾燥ブースに配設された通気手段(例えば図21参照)の要部を拡大した説明図解図であって、(B)は(A)の要部の斜視図解図である。 本発明に係る洗浄機の作業工程の一例を示す流れ図である。 図38に示す作業工程の続きを示す流れ図である。
図1は、本発明に係る洗浄機に用いられるブレーキ機構の一例およびその配置を示す図解図であり、(A)はその要部を示す側面図解図であり、(B)はその要部を示す底面図解図である。図2は、図1に示すブレーキ機構の作動前の状態の要部側面図解図であり、図3は、図1に示すブレーキ機構の作動後の状態の要部側面図解図である。
ブレーキ機構10は、図4、図5(A),(B)に示すように、枢軸部12を含む。枢軸部12は、円柱状の回動軸14を含む。回動軸14は、その軸方向の一端側に頭部14aを有し、その軸方向の他端側には、ネジ面14bを有している。頭部14aには、ネジ回しに係合されるプラス(+)溝およびマイナス(-)溝等が形成されている。回動軸14には、回動筒体16が嵌装されている。回動筒体16は円筒状に形成され、回動筒体16の中に回動軸14が嵌入されている。
さらに、この枢軸部12は、枢軸部支持体18により回動自在に支持されている。枢軸部支持体18は、図5(A)に示すように、たとえば矩形または方形状の主面片20を含み、主面片20の幅方向の両側には、縦長矩形状の側面片22aおよび22bが形成されている。側面片22aおよび22bは、主面片20の幅方向の両端部から略垂直に設けられている。また、側面片22aおよび22bは、それぞれ、その長手方向の一方側に円形の挿通孔24aおよび24bを有している。回動軸14は、そのネジ面14bがたとえば挿通孔24a側から挿通孔24bへと挿入される。そして、回動軸14のネジ面14bにはナット15が締結されることによって、回動筒体16は、枢軸部支持体18の側面片22aおよび22b間に回動自在に支持される。回動筒体16は、その長さが回動軸14よりも短く形成され、この場合、側面片22aおよび22b間の長さと略同じに形成されている。
枢軸部支持体18の主面片20には、図4および図5(B)に示すように、その長手方向の中央に、たとえば横長矩形状の連結片26が形成されている。連結片26は、主面片20の長手方向の中間部から略垂直に設けられている。連結片26は、その長手方向の一端に切欠き部28を有し、その長手方向の中間部に平面視円形の貫通孔30を有している。また、この連結片26は、図4に示すように、たとえば4つの取付け穴32a,32b,32c,32dを有している。この場合、連結片26の長手方向の一端側で且つその幅方向の両端側近傍に取付け穴32b,32cが配設され、連結片26の長手方向の中間部で且つその幅方向の両端側近傍に取付け穴32a,32dが配設されている。
取付け穴32には、たとえば後述するジグ52を回動自在に支持するジグ受け部204のジグ受け支持部208(図30を参照。)が挿通されるものであり、4つの取付け穴32a,32b,32c,32dは、後述する位置決め機構50をセットするベースプレート80を取付けるためのものである。
また、枢軸部支持体18の主面片20には、後述するブレーキ片36を押圧する押圧手段としてのたとえばピンシリンダ34が配設されている。ピンシリンダ34は、たとえば図5(A),(B)に示すように、主面片20の長手方向の下端側の外面に配設される。この場合、ピシンシリンダ34は、そのピストンロッド34Aが主面片20の内面側に位置するように配設される。
一方、枢軸部12の回動筒体16には、図4および図5(B)に示すように、ブレーキ片36が固定される。ブレーキ片36は、図5(A)に示すように、たとえばY字状の第一片部38Aを含む。第一片部38Aの上端部には、当該上端部に対して略垂直に延び設けられる二股状の第二片部36B,38Cが配設されている。第二片部36B,38は、それぞれ、その先端側に、下側に屈曲する第三片部40A,40Bを有している。
このブレーキ機構10は、図21、図22および図24等に示す後述する洗浄機110の乾燥ブース124に配設される。この場合、後述するワーク搬送装置190により搬送され、ワークWを保持するジグ52(図3、図30を参照。)に作用するように、ブレーキ機構10は、ワーク搬送装置190のレール部194(図26、図27、図28、図29等を参照。)の先端部近傍に配設される。
そこで、次に、ジグ52について、図3、図6、図7および図8を参照しながら以下、説明する。
ジグ52は、図6および図7に示すように、第一の軸状部54aおよび第二の軸状部54bを含む。第一の軸状部54aおよび第二の軸状部54bは、同心円状に形成され、第一の軸状部54aの軸径よりも第二の軸状部54bの軸径の方の直径の方が大きく形成されている。また、この第一の軸状部54aおよび第二の軸状部54b間には、たとえば図7に示すように、第二の軸状部54bよりも軸径が大きく、第一の軸状部54aおよび第二の軸状部54bと同心円状に配設されるリング状のワーク台座部56が形成されている。ワーク台座部56の上面には、ワークW(例えば図3参照。)が着座するリング状の座面56Aが形成されている。
さらに、このワーク台座部56の外周面には、図6~図8に示すように、その円周方向に間隔を隔てて複数の羽根部58,・・・,58が形成されている。この場合、ワーク台座部56の外周面に間隔を隔てて複数の切欠き溝部59,・・・59を配設することにより、複数の隣り合う切欠き溝部59間にそれぞれ羽根部58が形成される。複数の羽根部58のうちの1つには、図6および図7に示すように、このジグの軸線方向で見て、他の複数の羽根部58と比べて、その軸方向の長さが長い羽根部を構成する1つの位置決め羽根部60が含まれている。このジグ52の第二の軸状部54bの外周面側には、特に、たとえば図7に示すように、第一の軸状部54aおよび第二の軸状部54bの軸線方向に見て、1つの位置決め羽根部60の下面61Aと、他の複数の羽根部58の下面58Aと、の間に周回空間SPが具備されるものとなっている。
このジグ52には、特に、図7に示すように、第二の軸状部54bの軸方向の下端面側に、後述するジグ受け支持部208(図30を参照。)が挿通可能となる挿入穴部62を有している。挿入穴部62は、第二の軸状部54bの下端から第二の軸状部54bおよびワーク台座部56を貫通して、第一の軸状部54aの軸方向の中間部に至る穴長を有している。また、第一の軸状部54aの軸方向の上端面側には、当該ジグ52と、ジグ受け支持部208のジグ受け軸受部212とを、たとえばネジ止めして固定するためのばか穴64が備えられている。ばか穴64は、図7に示すように、ネジ止めするときのネジ(図示せず)の軸部が挿入される軸部用穴部64aと、ネジの首部が着座する座面用穴部64bと、を備えている。
また、このジグ52の複数の羽根部58は、図6に示すように、それぞれ、その頂面58Bにドグ68が取付けられている。この場合、複数の羽根部58は、それぞれ、その頂面58Bにドグ取付け用ネジ穴66を有している。ドグ68は、それぞれ、金属からなるたとえば円板状のドグ片68aとネジ軸68bとで形成されている。ドグ68は、当該ネジ軸68bがドグ取付け用ネジ穴66に螺合されることにより、羽根部58の頂面58Bに取付けられて固定される。
このジグ52は、第一の軸状部54aおよび第二の軸状部54bと、ワーク台座部56とが、たとえば潤滑性を有するプラスチック材料で一体的に形成される。本発明に係る実施形態では、ジグ52が、たとえばポリアセタールと呼ばれる熱可塑性樹脂の一種であるジュラコン(POM)により形成されている。このジュラコン(POM)は、自己潤滑性を有するとともに、化学的熱的特性、成形加工性などに加えて、耐摩耗性、摺動性にも優れているので、当該ジグ52を形成する材料としては好適なものである。
一方、ジグ52の近傍には、たとえば図9に示すように、ワークWを保持するジグ52の回転数を検出する回転検出部として、近接センサ等の回転検出センサ70が配置されている。回転検出センサ70は、たとえばL字状のセンサ取付け具72により、後述する位置決め機構のベースプレート80にこの回転検出センサ70に取付けられる。センサ取付け具72は、長辺部72aと短辺部72bとを含み、L字状に一体的に形成されている。長辺部72aは、その長手方向の先端側にセンサ取付け具72を取付けるための取付け孔(図示せず)を有し、短辺部72bは、その長手方向に間隔を隔ててたとえば2つの取付け孔72cを有する。センサ取付け具72は、図10および図12に示すように、ボルト74等の取付け手段によりベースプレート80に固定され、回転検出センサ70は、図9および図10に示すように、取付けナット73等の取付け手段により固定される。 本発明に係る実施形態では、回転検出センサ70が、ワーク台座部56に配設されたドグ68を検出したときに「ON」となり、ドグ68を検出しないときに「OFF」となるものであり、この「ON」および「OFF」の周期の設定値でジグ52の回転数、延いては、ワークWの回転数を管理する構成となっている。
上記したブレーキ機構10を作動させることによって、すなわち、ピシンシリンダ34を作動させて、そのピストンロッド34Aがブレーキ片36を押圧すると、ブレーキ片36は、枢軸部12を中心に当該枢軸部12の円周方向(回転方向)に回動可能となる。この場合、たとえば図2に示す状態から図3に示す状態となるように、ブレーキ片36を反時計方向に回転させて当該ブレーキ片36をジグ52の第二の軸状部54bの下面の一部に当接させることによって、ジグ52の回転が制動されて停止される。そのため、ワークWの回転が停止されるものとなっている。この回転が停止されたワークWは、位置決め機構50によって所定の位置に位置決めされる。
そこで、次に、図10、図11および図12等を参照しながら、位置決め機構50について、以下説明する。
位置決め機構50は、ベースプレート80を含む。ベースプレート80の上面側には、位置決め爪82、位置決め爪82を保持する位置決め爪保持片84、位置決め爪保持片84をベースプレート80に支持する位置決め支柱86、位置決め爪82を作動させる位置決め爪作動手段88および位置決め爪作動手段88をベースプレート80に固定する位置決め爪作動手段固定具90等が配設されている。
すなわち、位置決め爪82は、たとえば図12に示すように、その先端部に弧状部Rを備えた棒状の断面矩形状の棒状体で形成されている。この位置決め爪82は、たとえば平面視L字状の位置決め爪保持片84に保持されている。位置決め爪保持片84は、短辺部84aおよび長辺部84bを含み、L字状に形成されている。短辺部84aは、その長手方向の一端側で且つその下端面側に、位置決め爪82を取付けるためのたとえば2つの取付けネジ穴(図示せず)を有する。この2つの取付けネジ穴を介して、2つの取付けネジ(図示せず)により当該短辺部84aに位置決め爪82が取付けられている。また、短辺部84aは、その長手方向の他端側に取付け孔(図示せず)を有し、当該取付け孔には、後述する位置決め爪作動手段88に連結するための第1の連結具92Aが連結される。
さらに、この位置決め爪保持片84の長辺部84bは、その長手方向の中間部に、この位置決め爪保持片84を位置決め支柱86に取付けるための取付け孔(図示せず)を有する。位置決め支柱86は、図11に示すように、たとえば円柱状に形成されている。位置決め支柱86は、たとえば図13に示すように、その軸方向の上端面に、当該位置決め支柱86を位置決め爪保持片84の長辺部84bに回動自在に取付けるための取付け片86aが形成されている。位置決め支柱86の軸方向の下端面には、当該位置決め支柱86をベースプレート80に取付けるための取付け片86bが形成されている。取付け片86aおよび取付け片86bは、それぞれ、円筒状のピンで形成され、その内周面にネジ穴(図示せず)を有するものである。
この場合、位置決め支柱86は、その取付け片86aが位置決め爪保持片84の長辺部84bの取付け穴に嵌合され、且つ、取付け片86aのネジ穴に取付けネジ87が螺合されることにより、当該取付け片86aは長辺部84bに回動自在に取付けられている。また、位置決め支柱86の取付け片86bは、ベースプレート80に設けられた取付け穴(図示せず)に嵌合され、且つ、取付け片86bのネジ穴に取付けネジ(図示せず)が螺合されることにより、当該取付け片86bはベースプレート80に取付けられている。
一方、位置決め爪保持片84の短辺部84aは、既述したように、その長手方向の他端側に取付け孔(図示せず)を有し、当該取付け孔には、位置決め爪作動手段88に連結するための第1の連結具92Aが連結される。
そこで、本発明の実施の形態に係る位置決め機構50に用いられる位置決め爪作動手段88の取付け構造の一例について、以下、説明する。
この位置決め爪作動手段88には、たとえばエアーシリンダ(以下、エアーシリンダ88とも言う。)が用いられている。このエアーシリンダ88は、その長さ方向(軸方向)の一方側に往復動可能なピストンロッド88Aを有している。このエアーシリンダ88は、ピストンロッド88Aの往復動を検知するセンサスイッチ(図示せず)を内蔵している。この場合、ピストンロッド88Aが伸長し、ピストンロッド88Aの往動・伸長(前進)が完了した位置でセンサスイッチがONになり、ピストンロッド88Aが復動・縮短(後退)が完了した位置でセンサスイッチがOFFとなるように、ピストンロッド88Aの往復動を検知している。
また、当該ピストンロッド88Aの先端部は、第1の連結具92Aを介して位置決め爪保持片84の短辺部84aに回動自在に連結されている。また、エアーシリンダ88は、その長さ方向(軸方向)の他方側が第2の連結具92Bを介して、位置決め作動手段固定具90に連結され、当該作動手段固定具90は、ベースプレート80に固定されている。この場合、作動手段固定具90は、図10および図11に示すように、たとえば矩形状の垂直片90aを含み、垂直片90aの上端部および下端部には、それぞれ、取付け片90bおよび90cが配設されている。取付け片90bおよび90cは、それぞれ、垂直片90aの上端部および下端部から垂直にベースプレート80の長手方向に向かって延び設けられている。
第1の連結具92Aおよび第2の連結具92Bには、それぞれ、たとえばナックル継手が用いられている。一方の連結具92Aは、ナックルピン94により、位置決め爪保持片84の短辺部84aに回動自在に連結されている。また、他方の連結具92Bは、ナックルピン95により、位置決め作動手段固定具90の上側の取付け片90cに回動自在に連結されている。さらに、このピストンロッド88Aは、図10および図11に示すように、たとえば断面逆U字状箱形のシリンダカバー96により覆われてカバーされている。
また、位置決め機構50には、位置決め支柱86aの近傍に、位置決め爪82の爪ストッパ98が配設されている。爪ストッパ98は、図10および図12に示すように、たとえばその軸部の周面にネジ面を有するアジャストボルトで形成されている。この爪ストッパ98は、たとえば図12(B)に示すように、位置決め爪作動手段88が作動し、位置決め爪保持片84が位置決め支柱86の取付け片86aを枢軸として平面視時計方向に回転したときに、必要以上に時計方向に回転するのを防止するストッパ機能を有するものとなっている。
この爪ストッパ98は、たとえばL字状の爪ストッパ取付け具100によりベースプレート80に取付けられている。爪ストッパ取付け具100は、たとえば図10、図11および図12に示すように、長辺部100aおよび短辺部100bを含み、L字状に形成されている。長辺部100aは、爪ストッパ98が螺合可能となるネジ孔(図示せず)を有し、短辺部100bはその長手方向に間隔を隔てて、たとえば2つのネジ孔(図示せず)を有している。この場合、爪ストッパ取付け具100は、その短辺部100のネジ孔に取付けネジ99が螺合されることにより、ベースプレート80に取付けられている。また、爪ストッパ取付け具100の長辺部100aには、そのネジ孔に爪ストッパ98がその軸方向に往復動可能に取付けられている。
この位置決め機構50が作動していないときには、図13および図14に示すように、複数の羽根部58のうちの1つの位置決め羽根部60と位置決め爪82が対向する位置にあっても、位置決め羽根部60の頂面61Bに、位置決め爪82の先端部の弧状部Rは当接しない状態となっている。また、複数の羽根部58のうちの1つの羽根部58と位置決め爪82が対向する位置にあっても、図15および図16に示すように、羽根部58の頂面58Bに、位置決め爪82の先端部の弧状部Rは当接しない状態となっている。
一方、ブレーキ機構10によりジグ52の回動を停止させた位置において、この位置決め機構50のエアーシリンダ88(位置決め爪作動手段)を作動させることによって、たとえば図10~図12に示すように、当該エアーシリンダ88により位置決め爪82を周回空間SP(特に、例えば図7参照。)に挿入させたときに、たとえば図19および図20に示すように、当該位置決め爪82の先端部の弧状部Rが位置決め羽根部60の頂面61Bに当接しない位置にある場合、ジグ用回転付与ブローノズルとしてのたとえばアクセルエアーブローノズル313(例えば図21、図35および図36を参照。)を作動させることによりジグ52を時計方向または反時計方向に回転させて、たとえば図17および図18に示すように、位置決め爪82を位置決め羽根部60の一方の側面61Cまたは他方の側面61Dに当接させることができる。
この場合、位置決め爪82が位置決め羽根部60の側面61Cまたは側面61Dに当接した位置で、ジグ52の回転が停止する。それによって、ワークWを所定の位置に位置決めすることができる。
上記したブレーキ機構10および位置決め機構50は、図21~図24等に示す、たとえば洗浄機110の乾燥ブース124に配設されて好適なものである。
そこで、本発明の実施の形態に係るブレーキ機構10および位置決め機構50が適用され得る洗浄機の一例としてのたとえば洗浄機110について、図21~図37および図38~図39を参照しながら、以下、説明する。
本発明に係る洗浄機は、段差部、溝部、穴部、切欠き部、隙間等を含む凹凸部を備えた複雑な形状のワークに付着した切削油および切粉等の異物を十分に洗浄することができる洗浄機であって、ワークを洗浄する洗浄ブースと、洗浄ブースで洗浄されたワークを乾燥させる乾燥ブースと、洗浄ブースと乾燥ブースとを仕切る開閉自在の仕切扉と、ワークを回動自在に支持した状態で洗浄ブースおよび乾燥ブースに搬送するワーク搬送装置と、洗浄ブースに配設され、ワークに回転力を付与する第1の回転付与手段と、洗浄ブースに配設され、ワークの上側および下側から、そのワークの凹凸部および当該凹凸部の境界に対して、それぞれ、別個に、洗浄液を噴射する複数の洗浄ノズルと、乾燥ブースに配設され、洗浄されたワークに回転力を付与する第2の回転付与手段と、乾燥ブースに配設され、洗浄されたワークの上側および下側から、そのワークの凹凸部および当該凹凸部の境界に対して、それぞれ、別個に、エアーを噴射する複数のブローノズルとを含み、洗浄ノズル、ブローノズルの数、配置および噴射方向は、ワークの大きさおよび凹凸部の形状に応じて変更可能となっている構成を有するものである。
図21は、本発明に係るブレーキ機構および位置決め機構が用いられる洗浄機の一例を示す一部切欠き正面図解図であり、図22は、図21の要部を拡大した図解図であり、図23は、図21に示す洗浄機の一部切欠き左側面図解図であり、図24は、図23の要部を拡大した図解図である。
この洗浄機110は、概略的に言うと、洗浄対象物として、少なくともその一部に凹凸部を備えたワークWを当該洗浄機110の内部に収容して洗浄する洗浄機110であって、ワークWを回転させながら洗浄する洗浄ブース122と、洗浄ブース122で洗浄されたワークWを回転させながら乾燥させる乾燥ブース124と、洗浄ブース122および乾燥ブース124を仕切る開閉自在の仕切扉128と、ワークWを回動自在に支持した状態で、洗浄ブース122および乾燥ブース124にワークWを搬送するワーク搬送装置190と、乾燥ブース124と配管を介して接続され、洗浄ブース122および乾燥ブース124内に発生したミストを吸引して捕集するミスト捕集装置130を含み、洗浄ブース122には、ワークWの上側および下側から、ワークWの凹凸部および当該凹凸部の境界に対して、それぞれ、別個に、洗浄液を噴射する複数の洗浄ノズルが配設され、乾燥ブース124には、ワークWの上側および下側から、ワークWの凹凸部および当該凹凸部の境界に対して、それぞれ、別個に、エアーを噴射する複数のブローノズルが配設されている。
この洗浄機110では、洗浄ノズルとブローノズルの数、配置および噴射方向は、ワークWの大きさおよび凹凸部の形状に応じて、適宜、変更され得るものとなっている。
この洗浄機110は、ハウジング116を含み、ハウジング116は、下ブース118および上ブース120を含む。下ブース118は、その前側の下面が前側支持ベース112A,112Bにより支持され、その後側の下面が後側支持ベース114A,114Bにより支持されている。前側支持ベース112A,112Bおよび後側支持ベース114A,114Bは、それぞれ、溝型鋼および角パイプ、または、C型鋼等,等辺アングル,不等辺アングル等の各種鋼材を組み合わせたものが適宜用いられる。
また、この洗浄機110は、当該洗浄機110を移動自在とする移動手段として、前側支持ベース112A,112Bに、移動キャスター152A,152Bが配設され、後側支持ベース114A,114Bに、移動キャスター152A,152Bが配設されている。
一方、上ブース120は、ボックス状の洗浄ブース122および乾燥ブース124を有する。乾燥ブース124は、上ブース120の正面側に配設され、洗浄ブース122は、上ブース120の背面側に配設されている。また、下ブース118には、洗浄ブース122に配設された複数の洗浄ノズル248~260に洗浄液を供給するための洗浄液貯留タンク132が配設されている。洗浄液貯留タンク132の洗浄液は、洗浄液ポンプ138、配管ユニット146およびろ過フィルタ140を経由して、洗浄ブース122の洗浄ノズル248~260に供給されている。
この洗浄機110では、洗浄ブース122および乾燥ブース124で除去された洗浄液中の切削液、切粉および塵埃等の混合した汚水が、洗浄液貯留タンク132に送られる。そして、配管ユニット146を経由して、洗浄ブース122へと循環される。汚水を含む洗浄液は、ろ過フィルタ140によってろ過された後、洗浄ブース122へと送られる。ろ過フィルタ140が汚水により目詰まりしたときには、ろ過フィルタ140が適宜交換される。
上ブース120の正面部には、開閉自在のたとえば正面視縦長矩形状の正面扉126が備えられ、洗浄ブース122と乾燥ブース124との間には、洗浄ブース122および乾燥ブース124を仕切る開閉自在の仕切り扉128が備えられている。
正面扉126は、たとえば図21および図25に示すように、上ブース120の乾燥ブース124の正面側開放部124Aを適宜閉塞するものとなっている。この正面扉126は、正面扉開閉装置156によって上下方向に開閉自在となっている。
すなわち、正面扉開閉装置156は、正面扉開閉用のアクチュエータとして、たとえばエアーシリンダ158を含む。この正面扉開閉用のエアーシリンダ158は、図21に示すように、その本体側が支持部材160により、下ブース118の正面側に支持されている。支持部材160は、適宜の長さを有するたとえばアングル鋼で形成されている。
このエアーシリンダ158は、図25の(C)に示すように、その本体側がたとえばL字状の取付けブラケット162a,162bにより、支持部材160に取付けられている。エアーシリンダ158の本体側は、図21に示すように、その軸方向の上側が、一方の取付けブラケット162aにより、支持部材160の長手方向の上側に取り付けられ、その軸方向の下側が、他方の取付けブラケット162bにより、支持部材160の長手方向の下側に取り付けられている。また、このエアーシリンダ158のロッド158aは、その先端側が正面扉126の長手方向の上部正面側に、たとえば平面視矩形状の取付けブラケット164により取り付けられている。
この正面扉126は、図25の(C)に示すように、当該正面扉126の幅方向の両端部から突出する突出片168を有する。また、上ブース120の幅方向両側の枠体166には、断面視矩形状の案内溝部169が配設されている。正面扉126の突出片168は、この枠体166の案内溝部169に挿入され、案内溝部169に沿って、正面扉126を上下方向に案内するものとなっている。正面扉126は、正面扉開閉用のエアーシリンダ158を駆動させることによって、乾燥ブース124の正面側開放部124Aを適宜開閉自在としている。
上ブース120の長手方向の中間部には、たとえば図26に示すように、洗浄ブース122と乾燥ブース124との間の一部を仕切る仕切り部材125が配設されている。仕切り部材125は、上ブース120の上側から当該上ブース120の高さ方向の略中央部に亘って配設されている。そのため、上ブース120は、図27の(A)に示すように、洗浄ブース122と乾燥ブース124との間に、正面視横長矩形状の開放部127を有している。仕切り扉128は、この開放部127を適宜略閉塞するものとなっている。仕切り扉128は、仕切り扉開閉装置170によって上下方向に開閉自在となっている。
すなわち、仕切り扉開閉装置170は、仕切り扉開閉用のアクチュエータとして、たとえばエアーシリンダ172を含む。この仕切り扉開閉用のエアーシリンダ172は、図26および図27の(A)に示すように、その本体側が取付けブラケット174により、上ブース120の上面側に取り付けられている。取付けブラケット174は、図26および図27の(A)の一点鎖線で囲まれた拡大図に示すように、たとえば断面逆U字状のブラケット本体174aと、ブラケット本体174aの両端部から外方に延設される取付け片174b,174cとを有する。ブラケット本体174aは、その略中央に平面視円形の貫通孔(図示せず)を有する。エアーシリンダ172の本体側は、ブラケット本体174aの貫通孔に挿通され、取付けブラケットに支持される。この場合、エアーシリンダ172の本体側は、その軸方向の下端側の外周面にねじ面(図示せず)を備え、当該ねじ面と螺合するネジ面を備えた取付けナット175によって、取付けブラケット174のブラケット本体174aに固定される。取付けブラケット174の取付け片174b,174cは、取付けボルト176,取付けナット178によって、上ブース120の上面側に固定される。
また、このエアーシリンダ172のロッド172aは、その先端側が上ブース120の上面を貫通して、仕切り扉128に取り付けられる。仕切り扉128は、その上端部から略直角に上ブース120の正面側に延び設けられる延設片129を備えている。この延設片129は、その略中央に平面視円形の取付け孔(図示せず)を有している。エアーシリンダ172のロッド172aの先端側は、仕切り扉128の上下方向の上端部に、たとえば平面視矩形状のロッド支持プレート180を介して支持される。ロッド支持プレート180は、その長手方向の中央部に貫通孔(図示せず)を有している。ロッド支持プレートの長手方向の両側は、取付けビス182により、仕切り扉128の延設片129に固定される。エアーシリンダ172のロッド172aの先端部は、延設片129の取付け孔およびロッド支持プレート180に挿通され、取付けナット184により固定される。
仕切り扉128は、その幅方向の両端側が、図27の(A)および(B)に示すように、仕切り部材125と案内プレート186の間に設けた案内溝部187に挿入されるものとなっている。すなわち、仕切り部材125の下方の開放部127の幅方向の両側には、たとえば縦長矩形状の案内プレート186が、特に、図27の(B)に示すように、たとえば縦長矩形状の間隔保持片185を介して、仕切り部材125の正面側に配設される。仕切り部材125と間隔保持片185と案内プレート186とは、取付けねじ188aおよび取付けナット188bにより接続固定されている。
そのため、仕切り部材125および案内プレート186間には、上ブース120の高さ方向に延びる案内溝部187が形成されるものとなっている。仕切り扉128は、その高さ方向の長さが、開放部127を略閉塞可能とすると長さに形成されている。また、仕切り扉128の上下方向の下端部には、特に、図27の(A)に示すように、たとえば横長矩形状の緩衝封止部材189が配設されている。緩衝封止部材189は、ゴム等の緩衝材で形成され、その幅方向の中央部に、たとえば正面視矩形状の切欠き部189aを有している。この切欠き部189aは、後述するワーク搬送装置190でワークWを洗浄ブース122から乾燥ブース124に搬送させるときに、仕切り扉128の下方に位置する、ワーク搬送装置190を構成する部材が緩衝封止部材189に当たることを回避するための回避作用を有するものである。
仕切り扉128は、仕切り扉開閉用のエアーシリンダ172を駆動させることによって、開放部127を略開閉自在としている。
なお、この発明の実施の形態では、仕切り扉128が、図27に示すように、当該仕切り扉128の略中央に、たとえば横長矩形状の窓部128Aを具備している。この窓部128Aは、ポリカーボネイト等の透明なプラスチック材料で形成されている。そのため、この洗浄機110では、正面扉126が開いているとき、乾燥ブース124の正面側開放部124Aから、当該窓部128Aを介して、洗浄ブース122の中を目視することができ、洗浄ブース122でのワークWの乾燥状態を適宜確認することができる。
ワーク搬送装置190は、たとえば図26、図27および図28に示すように、搬送路としてのたとえばレール部194を含む。レール部194は、図29に示すように、たとえばC型鋼で形成され、断面視C字状の嵌合溝部195を有する。嵌合溝部195は、当該レール部194の長さ方向に延び設けられている。また、レール部194は、その長さ方向に間隔を隔てて、複数の取付け用孔194aを有している。このレール部194は、上ブース120の上に配設された例えばH字状の支持枠192に支持されている。支持枠192は、当該支持枠192を上ブース120の上面に取付けるための複数の取付け用孔192aを有している。レール部194は、複数の取付け用孔192aを介してボルトおよびビス(図示せず)等により、上ブース120の上面に取り付けられている。
レール部194には、特に、図29に示すように、レール部194に沿って移動自在のキャリッジ部196が、嵌合溝部195に嵌合されている。キャリッジ部196は、断面矩形状で長さ方向を有する嵌合ベース部198を含み、嵌合ベース部198の上面には、嵌合座部200が一体的に形成されている。嵌合座部200は、嵌合ベース部198よりも幅狭に形成され、嵌合ベース198の幅方向の両側より外側に張り出した張り出し部198a,198bが、レール部194の嵌合溝部195に嵌合される。嵌合座部200は、その上面の長さ方向に間隔を隔てて、たとえば2つの取付け用ねじ穴202を有している。
レール部194に嵌合されたキャリッジ部196の上面には、図29および図30に示すように、ジグ受け部204が配設される。ジグ受け部204は、キャリッジ部196の取付け用ねじ穴202を介して、止めねじ(図示せず)等で嵌合座部200の上面に固定される。ジグ受け部204は、たとえば矩形ブロック状のジグ受けベース台206を含む。ジグ受けベース台206の上面には、ジグ受け支持部208が配設される。ジグ受け支持部208は、ジグ受けベース台206を含み、ジグ受けベース台206の長さ方向の一方側には、たとえば円板状のジグ受け座部210が配設されている。ジグ受け座部210の上面の中心部には、たとえば円柱状のジグ受け軸受部212が配設されている。
このジグ受け部204には、図6~図8で示されたジグ52が着脱自在に装着される。ジグ52は、図30に示すように、ジグ受け支持部208のジグ受け軸受部212に着脱自在に装着される。
さらに、ジグ52には、そのワーク台座部58の座面56Aの上に、スペーサ部材(図示せず)が着脱自在に配設され得る。このスペーサ部材は、たとえば円環状に形成され、ゴム等の防滑性に優れた材料で形成される。スペーサ部材としては、たとえばゴム製のOリングが用いられる。このスペーサ部材は、ジグ52のワーク台座部58に後述するワークWが載置されたときに、スペース部材によって、ワークWの底面とワーク台座部58の座面56Aとの間に隙間部(図示せず)を設けるための機能を有するものとなっている。
このジグ受け部204は、たとえば図23、図24、図26および図28等に示すように、搬送用のアクチュエータとしてのたとえばロッドレスシリンダ214により、レール部194に沿って往復動自在に移動可能となっている。この搬送用のロッドレスシリンダ214は、その本体側が上ブース120の背面側に配設されている。このロッドレスシリンダ214は、特に、たとえば図24に示すように、シリンダチューブ214a、シリンダチューブ214aの軸方向の両端側に設けられるヘッドカバー214b,214cおよびスライダ216を含み、ロッドレスシリンダ取付具215により上ブース120の背面側に配設されている。ロッドレスシリンダ取付具215は、ブラケット片215A,215B,215C,215D,215Eにより、上ブース120の背面側に取り付けられている。また、ロッドレスシリンダ214のスライダ216には、ロッド状の移動子218が連結されている。移動子218は、スライダ216の移動と共に、上ブース120の乾燥ブース124内で移動自在となる。
上記したジグ52で位置決め案内されて保持され、且つ、この洗浄機110により洗浄されるワークWについて、たとえば図31を参照しながら、以下に説明する。本発明の実施形態では、流体を介して動力を伝達する、たとえば自動車用トルクコンバータのステータホイールが、洗浄対象物の一例としてのワークWとなっている。
このワークWは、図31の(A)に示すように、全体がたとえば平面視円形のリング状に形成され、その中心に貫通穴aを有する内径部bと、内径部bの中心と同心円状に配設される外径部cと、内径部bと外径部cとを連結する複数のステータブレードdとを含む。複数のステータブレードdは、内径部bの中心から径方向にみて放射状に配設されている。複数のステータブレードdは、図31の(A),(B)に示すように、各ステータブレードdが所定の角度をもって同方向に傾斜している。
また、内径部bの貫通穴aの内周端縁には、円周方向に等分に間隔を隔てて、複数の切欠き部eを有している。さらに、複数の内径部bとステータブレードdとの間、外径部cとステータブレードdとの間、各ステータブレードd間には、それぞれ、凹凸部の境界iを有するものとなっている。また、このワークwの底面側には、図31の(C)に示すように、複数の切欠き部eと連通する溝部fが配設されている。そして、ワークWの内径部bの内側にも、複数の凹部gおよび凸部hが配設されている。さらに、ワークWの外周面にも、図31の(D)に示すように、複数の凹部gおよび凸部hが配設されている。
次に、洗浄ブース122に配設される洗浄機構の一例について、図32、図33および図34等を参照しながら説明する。
すなわち、洗浄手段は、特に、たとえば図32の(A)および(B)に示すように、洗浄液供給配管ユニット240を含み、洗浄液供給配管ユニット240は、洗浄液下側供給配管242と、洗浄液上側供給配管244と、洗浄液下側供給配管242および洗浄液上側供給配管244を連結する連結配管246とを含む。洗浄液下側供給配管242は、下側洗浄液供給管242aと、下側洗浄液供給管242aの長さ方向の中間部に接続されるティー242bと、下側洗浄液供給管242aの長さ方向の一端部に接続されるティー242cとを備えている。
一方、洗浄液上側供給配管244は、上側洗浄液供給管244aを含み、上側洗浄液供給管244aの長さ方向の中間部には、クロス244bが接続され、上側洗浄液供給管244aの長さ方向の一端部には、クロス244cが接続されている。この場合、クロス244bの対向する2つの接続口には、上側洗浄液供給管244aが接続され、クロス244bの他の対向する2つの接続口には、それぞれ、エルボ244dおよび244eが接続されている。また、クロス244cの対向する2つの接続口には、上側洗浄液供給管244aが接続され、クロス244cの他の対向する2つの接続口には、それぞれ、エルボ244fおよび244gが接続されている。
そして、連結配管246は、下側洗浄液供給管242aの長さ方向の他端部に接続されるテティー246aと、上側洗浄液供給管244aの長さ方向の他端部に接続されるティー246eと、ティー246aおよびティー246e間にティー246cを介して接続される連結管246bおよびティー246dとで構成されている。この場合、ティー246cは、ソケット等(図示せず)を介して、既述した配管ユニット146に接続されている。
下側洗浄液供給配管242のティー242bには、第1の洗浄ノズル248が着脱自在に接続され、ティー242cには第2の洗浄ノズル250が着脱自在に接続されている。第1の洗浄ノズル248は、図33に示すように、ワークWの下側外周部の隅部に向かって洗浄液を噴射する。この場合、洗浄液は、図31の(D)に示すように、ワークWの下側外径部cの凹部g、凸部hおよびその凹凸部の境界iに噴射されるものとなっている。また、第2の洗浄ノズル250は、図33に示すように、ワークWのステータブレードdの下側で内周部寄りに向かって洗浄液を噴射する。第2の洗浄ノズル250は、特に、洗浄液を噴射対象に向かって幅広で且つ均一に噴射するように形成されている。そのため、洗浄液は、図31の(D)に示すように、ワークWの下側内径部bの凹部g、凸部hおよびその凹凸部の境界iに噴射されるものとなっている。この場合、洗浄液は、図33に示すように、ジグ52のスペーサ部材により、ワークWの底面とジグ52のワーク台座部56との間の隙間部にも流れ込むものとなっている。
洗浄液上側供給配管244のクロス244bのエルボ244dには、第3の洗浄ノズル252が着脱自在に接続され、クロス244bのエルボ244eには、第4の洗浄ノズル254が着脱自在に接続されている。第3の洗浄ノズル252は、図33に示すように、ワークWの上側外周部の隅部に向かって洗浄液を噴射する。この場合、洗浄液は、図31の(D)に示すように、ワークWの上側外径部cの凹部g、凸部hおよびその凹凸部の境界iに噴射されるものとなっている。また、第4の洗浄ノズル254は、図33に示すように、ワークWのステータブレードdの上側の略中央部に向かって洗浄液を噴射する。この場合、洗浄液は、図31の(A),(B)の矢印αに示すように、ステータブレードdの中央部に噴射され、ワークWを回転させる。そのため、第4の洗浄ノズル254は、ワークWに回転力を付与する第1の回転付与手段としての機能を有するものとなっている。
第5の洗浄ノズル256は、図33に示すように、ワークWの上側内周部の凹凸部の境界iに向かって洗浄液を噴射する。この場合、洗浄液は、図31の(A),(D)に示すように、ワークWの圧入リングRと内径部bの境界iに噴射される。また、第6の噴射ノズル258は、図33に示すように、ワークWの上側内周部の内側に向って洗浄液を噴射する。この場合、洗浄液は、図31の(A),(D)に示すように、ワークWの圧入リングRの内側に噴射される。さらに、第7の噴射ノズル260は、図33に示すように、ワークWのステータブレードdの内側根元側周辺部に向って洗浄液を噴射する。この場合、洗浄液は、図31の(A),(D)に示すように、ワークWの内径部bの外周面側の凹凸部の境界iおよびその周辺に噴射される。
洗浄液供給配管ユニット240は、予備乾燥エアー供給配管262をさらに含む。予備乾燥エアー供給配管262は、ソケット262aと、エルボ262bと、ソケット262cと、エルボ262dと、予備乾燥エアー供給管262eと、ティー262fとエルボ262gとを含む。ソケット262aには、この洗浄液供給配管ユニット240に予備乾燥エアーを送るエアー送出管263が接続されている。この予備乾燥エアー供給配管262のティー262fには、第1の予備乾燥ブローノズル264が接続され、また、エルボ262gには、第2の予備乾燥ブローノズル266が接続されている。
第1の予備乾燥ブローノズル264は、図33に示すように、ワークWの上側の内径部bの外周部の凹凸部の境界iに向って洗浄液を噴射する。この場合、洗浄液は、図31の(A),(B),(D)に示すように、ワークWのステータブレードdの内側根元側に噴射される。この第1の予備乾燥ブローノズル264は、図31の(A)の矢印βに示すように、ステータブレードdの内側根元側およびその周辺に付着した洗浄液を予備的に吹き飛ばすと共に、ワークWを回転させる機能も兼用している。また、第1の予備乾燥ブローノズル264は、図31の(A)の矢印γに示すように、ワークWの内径部bの表面およびその周辺に付着した洗浄液も予備的に吹き飛ばすものとなっている。
上記した各ノズルを各配管ユニットの配管に取付けるためのノズル取付け構造の一例について、たとえば図33の(B)および(C)を参照しながら、以下に説明する。
すなわち、当該ノズルは、折り曲げ自在の可撓性を有する可撓管272を含む。可撓管272は、たとえば円筒状の銅管で形成されている。可撓管272は、その先端部が平面視扇形の偏平部273に形成されている。この偏平部273は、可撓管272の先端部をプレス等の適宜な方法で偏平させることによって形成される。
この可撓管272には、図33の(C)に示すように、その軸方向の一端側から、例えば、その内周面に雌ねじ面276aを備えたナット276と、その外周面の少なくとも一部に膨出部274aを備えたカシメリング274と、その外周面に雄ねじ面278a,278bを備えたニップル278とが、順次、嵌合される。カシメリング274は、可撓性を有する材料、たとえば真鍮で形成されている。
この場合、可撓管272に嵌合されたカシメリング274を当該可撓管272の軸方向の両側から、ナット276およびニップル278で締め付けることによって、カシメリング274の膨出部274aが、かしめられる。それと同時に、ナット276の雌ねじ面276aとニップル278の一方の雄ねじ面278aとが螺合されることによって、可撓管272とナット276とニップル278とが連結される。このようにして各ノズルが構成され、当該ノズルを各配管ユニットの配管に取付けるためには、ニップル278の他方の雄ねじ面276bと、各配管に備えられたエルボ、ティー、クロス、ソケット等の各種管継手の接続口の雌ねじ面とを螺合させることによって、各ノズルと各配管ユニットに適宜取付けるようにすればよい。
上記したノズル取り付け構造によれば、各ノズルを各配管ユニットに備えられた各種管継手に簡単に各ノズルを着脱自在に取付けることが可能となっている。
次に、乾燥ブース124に配設される乾燥手段の一例について、図35および図36を参照しながら説明する。
すなわち、乾燥手段は、たとえば図35に示すように、エアー供給配管ユニット280を含み、エアー供給配管ユニット280は、エアー下側供給配管282と、エアー上側供給配管290とを含む。エアー下側供給配管282は、エアー下側供給管282aと、ティー282bと、エルボ282cと、エアー下側供給管282dと、ティー282eと、エルボ282fと、ソケット282gとを備え、正面扉126側から見て、たとえばL字状に配置されている。この場合、エアー下側供給管282aの一端側には、エアー下側供給中継ボックス284が接続されている。
一方、エアー上側供給配管290は、当該エアー上側供給配管290と上記したエアー下側供給管282とを連結する連結部286を含む。この連結部286には、その一端側がエアー下側供給中継ボックス284に接続され、その他端側が枢軸部288を介して、可動連結アーム292に回動自在に接続されている。可動連結アーム292には、エアー上側供給中継ボックス294が接続され、エアー上側供給中継ボックス294には、接続管295が接続されている。接続管295には、ソケット296aを介して、エルボ296bが接続されている。
エアー下側供給配管282のソケット282gには、第1のブローノズル298が着脱自在に接続されている。また、ティー282eには、第2のブローノズル300が着脱自在に接続されている。さらに、ティー282bには、第3のブローノズル302が着脱自在に接続されている。第1のブローノズル298は、図35および図36に示すように、ワークWの下側内径部bの隅部とステータブレードdの下側に向かってエアーを噴射する。この場合、エアーは、図31の(C)および(D)に示すように、ワークWの下側内径部b凹部g、凸部hおよびその凹凸部の境界iに噴射されるものとなっている。
また、第2のブローノズル300は、図35および図36に示すように、ワークWのステータブレードdの下側で内周部寄りに向かってエアーを噴射する。第2のブローノズル300は、特に、エアーを噴射対象に向かって幅広で且つ均一に噴射するように形成されている。そのため、エアーは、図31の(D)に示すように、ワークWの下側内径部bの凹部g、凸部hおよびその凹凸部の境界iに噴射されるものとなっている。この場合、エアーは、図35および図36に示すように、ジグ52のスペーサ部材230により、ワークWの底面とジグ52のワーク台座部56との間の隙間部232にも流れ込むものとなっている。
さらに、第3のブローノズル302は、図35および図36に示すように、ワークWの下側の外周部の隅部に向ってエアーを噴射する。この場合、エアーは、図31の(A)および(D)に示すように、ワークWの下側外径部bの凹部g、凸部hおよびその凹凸部の境界iに噴射されるものとなっている。
エアー上側供給配管290のエルボ296bには、第4のブローノズル304が着脱自在に接続されている。また、エアー上側供給中継ボックス294には、第5のブローノズル306、第6のブローノズル308、第7のブローノズル310および第8のブローノズル312が、それぞれ、エルボ等の管継手(図示せず)を介して、着脱自在に接続されている。
第4のブローノズル304は、図35および図36に示すように、ワークWの上側内径部bの隅部とステータブレードdの上側に向かってエアーを噴射する。この場合、エアーは、図31の(C)および(D)に示すように、ワークWの上側内径部b凹部g、凸部hおよびその凹凸部の境界iに噴射されるものとなっている。
また、第5のブローノズル306および第6のブローノズル308は、図35および図36に示すように、上側の内径部bの段差部の隅部に向ってエアーを噴射する。この場合、エアーは、図31の(A)および(D)に示すように、圧入リングRおよびその周辺の凹部gと、凸部hと、当該凹凸部の境界iと、圧入リングRと内径部bの間の隙間jとに噴射されるものとなっている。
さらに、第7のブローノズル310は、図35および図36に示すように、ワークWの上側外径部の隅部に向ってエアーを噴射する。この場合、エアーは、図31の(A)および(D)に示すように、ワークWの上側外径部bの凹部g、凸部hおよびその凹凸部の境界iに噴射されるものとなっている。
さらに、第8のブローノズル312は、図35および図36に示すように、ワークWのステータブレードdの上側の略中央部に向かってエアーを噴射する。この場合、エアーは、317の(A),(B)の矢印αに示すように、ステータブレードdの中央部に噴射され、ワークWを回転させる。そのため、第8のブローノズル312は、ワークWに回転力を付与する第2の回転付与手段としての機能を有するものとなっている。
エアー上側供給配管190は、特に、ワークWに対して接近および離間可能となるように、可動自在に配設されている。エアー上側供給配管290は、図35および図36に示すように、エアー上側供給管用の可動装置320によって、回動自在に形成されている。
すなわち、このエアー上側供給管用の可動装置320は、アクチュエータとしてのたとえばエアーシリンダ322を含む。エアーシリンダ322の本体は、たとえばクレビス形のシリンダ支持部324によって、乾燥ブース124のたとえば左内壁面124Bに支持されている。この場合、エアーシリンダ322の本体側の一端部は、支持軸324aにより、シリンダ支持部324に回動自在に支持されている。また、エアーシリンダ322のロッド322aの先端部は、支持ピン328により、ナックル継手326に回動自在に支持されている。
そのため、可動装置320を駆動させることによって、エアー上側供給配管290は、図35および図36に示すように、ワークWに対して、接近および離間可能となるように所定の角度で揺動自在となっている。この場合、エアー上側供給配管290は、図35に示すように、ワークWと離間するように、たとえば45°の角度で上方に回動可能となり、その状態から、図36に示すように、エアー上側供給配管290をワークWと接近させ、且つ、エアー下側供給配管122と対向配置されるように、当該エアー上側供給配管290を水平状態に回動させることが可能となっている。
なお、この洗浄機110には、その上ブース120の側面側に、上記した各種装置および各種機構を適宜制御する制御盤150が配設されている。
次に、上述した洗浄機110でワークWに付着した切削液および切粉等の付着物(異物)を洗浄し、さらに、乾燥させる一連の動きについて、図21~図36、図37および図38等を参照しながら簡単に説明する。
すなわち、先ず、ワークWが洗浄機110の乾燥ブース124に配置される。この洗浄機110では、初期的に、正面扉126が開かれた状態で乾燥ブース124の所定の位置に配置されたワーク搬送装置190のジグ受け部204に配置されたジグ52に、ワークWがセットされる(図38のステップS1を参照。)。次に、制御盤150のスタートボタンが押される(図38のステップS2を参照。)。この場合、ブレーキ機構10の作動が解除され、OFF状態となる(図38のステップS3を参照。)。そして、ワークWは、ワーク搬送装置190により、乾燥ブース124から洗浄ブース122に搬送され、仕切り扉128および正面扉が閉じられる(図38のステップS4、ステップS5、ステップS6およびステップS7を参照。)。
それから、洗浄液ポンプ138が起動され、洗浄ブース122では、複数の洗浄ノズル248~260により洗浄液が噴射されて、洗浄が開始される(図38のステップS8を参照。)。その後、所定の時間が経過すると、洗浄役ポンプ138が停止して、ワークWの洗浄が終了する(図38のステップS9を参照。)。
次に、第1の予備乾燥ブローノズル264および第2の予備乾燥ブローノズル266により、荒ブロー・予備乾燥が開始され、つまり、エアーがワークWに噴射された後、荒ブロー・予備乾燥が終了される(図38のステップS10およびステップS11を参照。)。そして、仕切り扉128が開かれ(図38のステップS12を参照。)、洗浄されたワークWが、再び、ワーク搬送装置190により乾燥ブース124に搬送された後、仕切り扉128が閉まる(図38のステップS13、ステップS14およびステップS15を参照。)。
そして、乾燥ブース124では、エアー上側供給配管290が可動装置320により下方に回動され、ワークW側に接近する(図38のステップS16を参照。)。それから、乾燥ブース124では、ワークWの本乾燥が開始(図38のS17を参照。)され、ワークWの上方にエアー上側供給配管290が配置され、当該ワークWの下方にエアー下側供給配管282が配置され、複数のブローノズル298~312により、エアーがワークWに噴射され、ワークWに残った洗浄液が吹き飛ばされて、ワークWの乾燥処理が施される。ワークWは、ワークWを乾燥させるための第1のブローノズル298~第6のブローノズル312およびジグ用回転付与ブローノズル313(アクセルエアーブローノズル)によって回転する。また、ワークWの回転速度は、回転検出センサ70のON・OFFの周期の設定値で管理されている。この場合、設定値上限でジグ用回転付与ブローノズル313によるエアーブローの噴射が停止され、設定値した限でジグ用回転付与ブローノズル313によるエアーブローの噴射が開始される。
なお、乾燥処理が終了したとき、ミスト捕集装置130が起動され、洗浄ブース122および乾燥ブース124内のミストが吸引・捕集される。
乾燥処理が終了するときには、ジグ用回転付与ブローノズル313(アクセルエアーブローノズル)からのエアーの噴射が停止され、本乾燥が終了される(図39のステップS18を参照。)。このとき、ブレーキ機構10がONとなり、つまり、ブレーキ機構10が作動され(図39のステップS19を参照。)、ジグ52の回転が低速になって、たとえば1分間に30回転以下となって(図39のステップS20を参照。)、その後、ジグ52の回転が停止されてワークWの回転も停止する。そして、ブレーキ機構10の作動が解除され、OFF状態となる(図39のステップS21を参照。)。
それから、位置決め機構50が作動され、位置決め爪作動手段88により位置決め爪82がジグ52の羽根部58に向って前進すると同時にジグ用回転付与ブローノズル313(アクセルエアーブローノズル)からもエアーが噴射される(図39のステップS22を参照。)。そして、位置決め爪82がジグ52の下方の周回空間SP(たとえば図7を参照。)に侵入し、位置決め爪82が位置決め羽根部60の頂面61Bに当接しないとき(図39のステップS23を参照。)には、位置決め爪作動手段88(エアーシリンダ)のピストンロッド88Aの伸長が完了し、ピストンロッド88Aの前進が完了したことをエアーシリンダのセンサ(シリンダスイッチ)が検知する(図39のステップS24を参照。)。このとき、ジグ52が回転され、つまり、ワークWが回転される(図39のステップS25を参照。)。
この場合、ジグ52をたとえば時計方向に回転させると、位置決め爪82が位置決め羽根部60の側面61Cに当たり、ジグ52をたとえば反時計方向に回転させると、位置決め爪82が位置決め羽根部60の側面61Dに当たる(図39のステップS26を参照。)。位置決め爪82が位置決め羽根部60の側面61Cまたは61Dに当たると、ジグ用回転付与ブローノズル313(アクセルエアーブローノズル)からのエアーの噴射がストップされ(図39のステップS27を参照。)、さらに、ブレーキ機構10がONとなり、当該ブレーキ機構10が作動される(図39のS28を参照。)。
その後、位置決め機構50の位置決め爪82が位置決め爪作動手段88により後退する。そして、位置決め爪作動手段88(エアーシリンダ)のピストンロッド88Aが縮小され、ピストンロッド88Aの後退が完了すると、正面扉126が開く(図39のステップS29を参照。)。このとき、ジグ52に保持されたワークWは、乾燥ブース124内の所定の位置に停止しており、且つ、所定の位置に位置決めされた状態で停止している(図39の終了を参照。)。この場合、ワークWの回転が停止しているときは、回転検出センサ70がONの状態を維持しているので、ワークWは、位置決め機構50により位置決めされた所定の位置で保持されるものとなっている。
一方、図39のステップ22に戻って、位置決め爪作動手段88により位置決め爪82がジグ52の羽根部58に向って前進すると同時にジグ用回転付与ブローノズル313(アクセルエアーブローノズル)からもエアーが噴射され、そして、位置決め爪82がジグ52の下方の周回空間SP(たとえば図7を参照。)に侵入し、位置決め爪82が位置決め羽根部60の頂面61Bに当接したとき(図39のステップS31を参照。)には、位置決め爪作動手段88(エアーシリンダ)のピストンロッド88Aの伸長が完了せず、ピストンロッド88Aの前進が完了したことをエアーシリンダのセンサ(シリンダスイッチ)が検知しない(図39のステップS32を参照。)。このとき、タイマーにより所定の時間(たとえば2秒間)経過しても(図39のステップS33を参照。)、エアーシリンダのセンサ(シリンダスイッチ)がピストンロッド88Aの伸長が完了を検知しないか否か、すなわち、位置決め爪作動手段88(エアーシリンダ)のピストンロッド88Aの伸長が完了してピストンロッド88Aの前進が完了したことをエアーシリンダのセンサ(シリンダスイッチ)が検知したか否か判断される(図39のステップS34を参照。)。
ここで、ピストンロッド88Aの前進が完了したことをエアーシリンダのセンサ(シリンダスイッチ)が検知すると、図39のステップS24に戻る。
一方、ここで、位置決め爪作動手段88(エアーシリンダ)のピストンロッド88Aの伸長が完了せず、ピストンロッド88Aの前進が完了したことをエアーシリンダのセンサ(シリンダスイッチ)が検知しないと、位置決め爪82が位置決め爪作動手段88(エアーシリンダ)により後退し(図39のステップS35を参照。)、図39のステップS22に戻る。
本発明の実施の形態に係る洗浄機110では、特に、ブレーキ機構10および位置決め機構50が配設されているため、ブレーキ機構10においては、枢軸部12が枢軸部支持体18により回動自在に支持され、枢軸部支持体18にはブレーキ36片が固定されている。ブレーキ片36は、押圧手段としてのたとえばピンシリンダ34により押圧されると、枢軸部12を中心にして、枢軸部12の円周方向(回転方向)に回動可能となっている。したがって、ブレーキ片36を回転させて当該ブレーキ片36をジグ52の第二の軸状部54bに当接させることによって、ジグ52の回転が制動されて停止される。そのため、ワークWの回転を停止させることができる。
さらに、本発明の実施の形態に係る洗浄機110では、ブレーキ機構10により回転が停止されたワークWは、回転停止位置において、位置決め爪作動手段88のエアーシリンダにより位置決め爪82がジグ52の周回空間SPに挿入される。この場合、ジグ用回転付与ブローノズル313によりジグ52を回転させると、位置決め爪82が位置決め羽根部60に当接した位置でジグ52の回転が停止する。つまり、この洗浄機110によれば、ワークWを位置決めジグ52の位置決め羽根部60の側面61Cないし61Dに当接した位置で停止させ、所定の位置に位置決めすることができる。
したがって、本発明の実施の形態に係る洗浄機110では、洗浄後のワークWを一定の停止位置で停止させることができ、産業用ロボットのハンドリングを確実且つ安定させることができるなど、生産ラインの自動化に好適なものとなっている。
図34は、この洗浄機110の洗浄ブース122において、図31に示したワークWを図6~図8に示したジグに取付けて、ワークWを洗浄するときの洗浄手段の一例を模式的に示す説明図である。
この洗浄手段は、図33に示す洗浄手段と比べて、特に、ジグ52の羽根部58に洗浄液を噴射してワークWに回転力を付与する回転付与洗浄ノズル356と、当該羽根部58にエアーを噴射してワークWに回転力を付与する回転付与ブローノズル358とが配設されている点が相違している。
この洗浄機110の洗浄手段は、洗浄液供給配管ユニット350を含み、洗浄液供給配管ユニット350は、洗浄液下側供給配管352および洗浄液上側供給配管354とで構成されている。洗浄液下側供給配管352は、第1の洗浄ノズル360、第2の洗浄ノズル362、第3の洗浄ノズル364、第4の洗浄ノズル366および第5の洗浄ノズル368を備えている。この場合、第1の洗浄ノズル360は、ジグ52のスペーサ部材342により、ワークWの底面とジグ52のワーク台座部56との間の隙間部344に、洗浄液を噴射するものである。第2の洗浄ノズル362、第3の洗浄ノズル364、第4の洗浄ノズル366および第5の洗浄ノズル368は、それぞれ、ワークWの凹部g、凸部hおよびその凹凸部の境界iに噴射されるものとなっている。
この洗浄手段を用いた場合、洗浄ブース122では、回転付与洗浄ノズル254からワークWに洗浄液が噴射され、その噴射圧によりワークWに回転力を付与する構成に加えて、さらに、ジグ用回転付与洗浄ノズル356からジグ52の羽根部58に洗浄液が噴射され、その噴射圧によりジグ52を介してワークWに回転力を付与する構成を有するものとなっている。また、乾燥ブース124では、回転付与ブローノズル312からワークWにエアーが噴射され、その噴射圧によりワークWに回転力を付与する構成に加えて、さらに、回転付与ブローノズル358からジグ52の羽根部58にエアーが噴射され、その噴射圧によりジグ52を介してワークWに回転力を付与する構成を有するものとなっている。
そのため、この洗浄手段を用いた場合、回転付与洗浄ノズル254およびジグ用回転付与洗浄ノズル356の相乗効果により、ワークの回転力が増大され、また、乾燥ブース124では、回転付与ブローノズル312および回転付与ブローノズル358の相乗効果により、ワークWの回転力が増大されるものとなっている。
ミスト捕集装置130は、図21、図25の(A)等に示すように、捕集装置本体370を含む。乾燥ブース124は、その内壁上面に吸引口372を有している。この吸引口372と捕集装置本体370との間には、吸引ダクトホース374が配設されている。このミスト捕集装置130は、吸引された空気中に含まれるミストおよびダストを空気から分離するものであり、分離されたミストおよびダストは、液滴化され、ドレン(図示せず)から排出される。また、分離された空気は、排気口から大気中に排気される。
図21は、この洗浄機の乾燥ブースに配設される通気手段の一例およびその配置を示す概略正面図である。図37は、図21に示した通気手段の要部を示す説明図であって、(A)は図21の一部切欠き拡大図であり、(B)は(A)の要部の概略斜視図である。
通気手段380は、上ブース120の乾燥ブース124の右側面内壁に通気口382を有し、通気口382には、通気口カバー384が覆われている。通気口カバー384は、正面壁384aと、左側面壁384bと、右側面壁384cと、上面壁384dとを含む。上面壁384dには、当該通気口カバー384を乾燥ブース124の右側面内壁に取り付けるための取り付け片384eが一体的に形成されている。また、この通気口カバー384は、その下方に、通気口382から外気を取り込むための外気導入口386を有するものとなっている。
この場合、吸引ダクトホース374を介して乾燥ブース124内からミストを吸引するときの吸引力により、乾燥ブース124の内壁面の変形および吸引音が発生する虞があるが、乾燥ブース124に配設された通気口382により通気されるため、このような空気圧の変化による乾燥ブース124の変形が防止され、また、吸引音に対する消音効果も得られる。さらに、この通気口382を介して外部から新鮮な空気を乾燥ブース124内に取り込むことが可能となるため、乾燥ブース124内における乾燥効果も高いものとなっている。
この洗浄機110では、特に、洗浄ブース122において、複数の洗浄ノズル248~260により、ワークWの上側および下側から、ワークWの凹部g、凸部h、凹部gおよび凸部hの境界iに向けて、それぞれ、別個に、洗浄液が噴射される。また、乾燥ブース124において、複数のブローノズル298~312により、先の洗浄ブース122で洗浄されたワークWの上側および下側から、当該ワークWの凹部g、凸部h、凹g部および凸部hの境界iに向けて、それぞれ、別個に、エアーが噴射される。
そのため、この洗浄機110では、段差部、溝部、穴部、切欠き部、隙間等を含む凹凸部を備えた複雑な形状のワークWに付着した切削油および切粉等の異物を十分に洗浄し、乾燥させることができる。この場合、ワークWの大きさおよび凹凸部の形状に応じて、洗浄ノズル、ブローノズルの数、配置および噴射方向は、適宜、変更され得るものとなっている。
また、この洗浄機110では、洗浄ブース122において、回転付与洗浄ノズルとしての機能を有する洗浄ノズル254からワークWに洗浄液が噴射され、その噴射圧によりワークWに回転力が付与される。また、乾燥ブース124において、回転付与ブローノズルとしての機能を有するブローノズル312からワークにエアーが噴射され、その噴射圧によりワークに回転力が付与される。
さらに、この洗浄ブース110では、洗浄されたワークWを洗浄ブース22から乾燥ブース124に搬送する前に、当該ワークWが、予備乾燥ブローノズル264,266により、前もって乾燥される。この場合、予備乾燥ブローノズル164は、洗浄されたワークWにエアーを噴射して、その噴射圧により、洗浄されたワークWに回転力を付与する機能を兼用している。
すなわち、この洗浄機110では、洗浄されたワークWが、洗浄ブース122から乾燥ブース124に搬送される前に、予備乾燥ブローノズル264,266により事前に乾燥されるため、ワークWは、乾燥ブース124でより効果的に乾燥させることができる。また、予備乾燥ブローノズル264は、ワークWに回転力を付与する機能も併せ持っているので、別途、ワークWに回転力を付与する回転付与ブローノズルを設ける必要が無い。
さらに、この洗浄機110では、たとえば図34に示すように、ジグ52のワーク台座部56にワークWが載置されたときに、スペーサ部材342によって、ワークWの底面とワーク台座部56との間に隙間部344を有する構成となっている。そのため、洗浄ブース122でのワークWの洗浄および乾燥ブース124でのワークWの乾燥において、ワークWの底面がワーク台座部56で隠れる、所謂、死角となる部位が無くなり、洗浄ブース122では洗浄ノズル248~260から洗浄液を、乾燥ブース124ではブローノズル298~312からエアーを、それぞれ、ワークWの底面とワーク台座部56との間の隙間部344に噴射することができるため、ワークWの底面に付着した切削液および切粉等の付着物(異物)を当該隙間部344からきれいに除去することができる。
この洗浄機110では、洗浄ノズル248~260、ブローノズル298~312、回転付与洗浄ノズル356、回転付与ブローノズル358、予備乾燥ブローノズル264,266が、それぞれ、その先端側が折り曲げ自在の可撓管で形成されているため、洗浄ブース122において、洗浄ノズル248~260および回転付与洗浄ノズル356からの洗浄液の噴射方向を適宜調整することが可能となり、ワークWを効率的に洗浄することができる。また、乾燥ブース124において、ブローノズル298~312および回転付与ブローノズル358からのエアーの噴射方向を適宜調整することが可能となり、ワークWを効率的に乾燥させることができる。
さらに、この洗浄機110では、エアー上側供給配管290が、ワークWに対する接近および離間が可能となっているため、ワークWをワーク搬送装置190で洗浄ブース122から乾燥ブース124に搬送して配置するときには、エアー上側供給配管290がワークWのレール部194上において障害とならない位置まで、当該エアー上側供給配管290をワークWから遠ざけることが可能となり、ワークWを乾燥ブース124で乾燥させるときには、ワークWを効果的に乾燥させる位置まで、当該エアー上側供給配管290をワークに近づけることが可能となっている。
さらに、この洗浄機110では、当該洗浄機110を移動可能にする移動手段として、前側キャスター152A,152Bおよび後側キャスター154A,154Bが設けられているため、ワークWが製造される製造ラインに組み込まれるようにユニット化することができる。
なお、この洗浄機110では、上ブース120の洗浄ブース122および乾燥ブース124の底面に、その長手方向で見て、背面側から正面側に向かって低くなるように傾斜する勾配が形成されている。また、乾燥ブース124の底面には、その幅方向の両側から中央に向かって低くなるように傾斜する勾配が形成されている。さらに、乾燥ブース124は、その底面の中央部に、たとえば平面視矩形状の貫通孔(図示せず)を有している。
そのため、洗浄液ブース122および乾燥ブース124において、ワークWに付着した異物を除去したときの汚水は、上ブース120の背面側から正面側に向かって、乾燥ブース124に流れ込み、さらに、貫通孔を介して、下ブース118の洗浄液貯留タンク132に流れ込むものとなっている。
また、この洗浄機110では、洗浄液貯留タンク132内の液量をセンサ(図示せず)で感知して管理するため、洗浄液の不足時の空焚きによる温度異常および空運転を防止することができる。しかも、始業時間から逆算して、自動でタンク内の洗浄液を加熱しておくことができる。さらに、この洗浄機110では、例えば、1つのワークWの加工/洗浄の開始から終了までの時間から逆算して、洗浄時間および乾燥時間を設定している。
10 ブレーキ機構
12 枢軸部
14 回動軸
14a 頭部
14b ネジ面
15 ナット
16 回動筒体
18 枢軸部支持体
20 主面片
22a,22b 側面片
24a,24b 挿通孔
26 連結片
28 切欠き部
30 貫通孔
32a,32b,32c,32d 取付け穴
34 ピンシリンダ(押圧手段)
34A ピンシリンダのピストンロッド
36 ブレーキ片
38A 第一片部
38B,38C 第二片部
40A,40B 第三片部
50 位置決め機構
52 ジグ
54a 第一の軸状部
54b 第二の軸状部
56 ワーク台座部
56A 座面
58,・・・,58 羽根部
58A 下面
58B 頂面
59 切欠き溝部
60 位置決め羽根部
61A 下面
61B 位置決め羽根部の頂面
61C,61D 側面
62 挿入穴部
64 ばか穴部
64a 軸部用穴部
64b 座面用穴部
66 ドグ取付け用ネジ穴
68 ドグ
70 回転検出センサ(回転検出部)
72 センサ取付け具
72a 長辺部
72b 短辺部
72c 取付け孔
73 取付けナット
74 取付けボルト
80 ベースプレート
82 位置決め爪
84 位置決め爪保持片
84a 短辺部
84b 長辺部
86 位置決め支柱
86a,86b 取付け片
87 取付けネジ
88 位置決め爪作動手段(エアーシリンダ)
88A ピストンロッド
90 位置決め爪作動手段固定具
90a 垂直片
90b,90c 取付け片
92A 第1の連結具(ナックル継手)
92B 第2の連結具(ナックル継手)
94,95 ナックルピン
96 シリンダカバー
98 爪ストッパ(アジャストボルト)
99,99 取付けネジ
100 爪ストッパ取付け具
100a 長辺部
100b 短辺部
110 洗浄機
112A,112B 前側支持ベース
114A,114B 後側支持ベース
116 ハウジング
118 下ブース
120 上ブース
122 洗浄ブース
124 乾燥ブース
124A 乾燥ブースの正面側開放部
125 仕切り部材
126 正面扉
126A 正面扉の窓部
127 仕切り部材の下方の開放部
128 仕切扉
128A 仕切扉の窓部
129 延設片
130 ミスト捕集装置
132 洗浄液貯留タンク
134 ヒータ
136 吸込バルブ
138 洗浄液ポンプ
140 ろ過フィルタ
142 第1の圧力メータ
144 第2の圧力メータ
146 配管ユニット
148A,148B フランジ継手
148C,148E エルボ
148D,148J 送出管
148F,148I ティー
148G,148H,148K ソケット
150 制御盤
152A,152B 前側キャスター
154A,154B 後側キャスター
156 正面扉開閉装置
158 正面扉開閉用のエアーシリンダ
158a 正面扉開閉用のエアーシリンダのロッド
160 正面扉開閉用のエアーシリンダの支持部材
162a,162b 正面扉開閉用のエアーシリンダの取付けブラケット
164 正面扉開閉用のエアーシリンダのロッド支持ブラケット
166 乾燥ブース正面側の枠部
168 突出片
169 案内溝部
170 仕切扉用の開閉装置
172 仕切り扉開閉用のエアーシリンダ
172a 仕切り扉開閉用のエアーシリンダのロッド
174 仕切り扉開閉用のエアーシリンダの取付けブラケット
174a ブラケット本体
174b,174c 取付け片
175 取付けナット
176 取付けボルト
178 取付けナット
180 仕切り扉開閉用のエアーシリンダのロッド支持プレート
182 取付けビス
184 取付けナット
185 間隔保持片
186 仕切り扉を案内支持する案内プレート
187 案内溝部
188a 取付けねじ
188b 取付けナット
189 緩衝封止部材
189a 切欠き部
190 ワーク搬送装置
192 支持枠
192a 取付け用孔
194 レール部(搬送路)
194a レール部取付け用孔
195 嵌合溝部
196 キャリッジ部
198 嵌合ベース部
200 嵌合座部
202 取付け用ねじ孔
204 ジグ受け部
206 ジグ受けベース台
208 ジグ受け支持部
210 ジグ受け座部
212 ジグ受け軸受部
214 ロッドレスシリンダ
214a シリンダチューブ
214b,214c ヘッドカバー
215 エアーシリンダ取付具
215A,215B,215C,215D,215E ブラケット片
216 スライダ
218 移動子
240 洗浄液供給配管ユニット
242 洗浄液下側供給配管
242a 下側洗浄液供給管
242b,242c ティー
244 洗浄液上側供給配管
244a 上側洗浄液供給管
244b,244c クロス
244d,244e,244f,244g,244h エルボ
246 連結配管
246a,246e エルボ
246b,246d 連結管
246c ティー(チーズ)
248 第1の洗浄ノズル
250 第2の洗浄ノズル
252 第3の洗浄ノズル
254 第4の洗浄ノズル
256 第5の洗浄ノズル
258 第6の洗浄ノズル
260 第7の洗浄ノズル
262 予備乾燥エアー供給配管
262a,262c ソケット
262b,262d,262g エルボ
262e 予備乾燥エアー供給管
262f ティー
264 第1の予備乾燥ブローノズル
266 第2の予備乾燥ブローノズル
270 各ノズルのノズル取付け構造
272 可撓管
273 偏平部
274 カシメリング
274a 膨出部
276 ナット
278 ニップル
280 エアー供給配管ユニット
282 エアー下側供給配管
282a,282d エアー下側供給管
282b,282e ティー
282c,282f エルボ
282g ソケット
284 エアー下側供給中継ボックス
286 連結部
288 枢軸部
290 エアー上側供給配管
292 可動連結アーム
294 エアー上側供給中継ボックス
296a ソケット
296b エルボ
298 第1のブローノズル
300 第2のブローノズル
302 第3のブローノズル
304 第4のブローノズル
306 第5のブローノズル
308 第6のブローノズル
310 第7のブローノズル
312 第6のブローノズル
313 ジグ用回転付与ブローノズル(アクセルエアーブローノズル)
320 エアー上側供給配管用の可動装置
322 エアーシリンダ
324 シリンダ支持部
324a 支持軸
326 ナックル継手
328 支持ピン
330 他のジグ
332 軸状部
334 ワーク台座部
336 羽根部
336a 切欠き溝部
338 挿入穴
340 ばか穴
340a 軸部用穴
340b 座面用穴
342 スペーサ部材
350 洗浄液供給配管ユニット
352 洗浄液下側供給配管
354 洗浄液上側供給配管
356 回転付与洗浄ノズル
358 回転付与ブローノズル
360 第1の洗浄ノズル
362 第2の洗浄ノズル
364 第3の洗浄ノズル
366 第4の洗浄ノズル
368 第5の洗浄ノズル
370 捕集装置本体
372 吸引口
374 吸引ダクトホース
380 通気手段
382 通気口
384 通気口カバー
384a 正面壁
384b 左側面壁
384c 右側面壁
384d 上面壁
384e 取付け片
386 外気導入口
390 上ブースの天板
392 捕集装置本体の支持部
394 水平板
396 垂直板
398 洗浄ブースの背面壁
398A 洗浄ブースの背面壁の窓部
W ワーク
R 圧入リング
a 貫通穴
b 内径部
c 外径部
d ステータブレード
e 切欠き部
f 溝部
g 凹部
h 凸部
i 凹凸部の境界
j 隙間
SP 周回空間

Claims (10)

  1. ークを洗浄する洗浄ブース、
    前記洗浄ブースで洗浄された前記ワークを乾燥させる乾燥ブース、
    前記洗浄ブースと前記乾燥ブースとを仕切る開閉自在の仕切扉、
    前記洗浄ブースに配設され、前記ワークに回転力を付与する第1の回転付与手段、
    前記洗浄ブースに配設され、前記ワークに洗浄液を噴射する複数の洗浄ノズル、
    前記乾燥ブースに配設され、前記洗浄されたワークに回転力を付与する第2の回転付与手段、
    前記乾燥ブースに配設され、前記洗浄されたワークにエアーを噴射する複数のブローノズル、および
    前記ワークを回動自在に支持した状態で前記洗浄ブースおよび前記乾燥ブースに搬送するワーク搬送装置を含み、
    前記乾燥ブースには、前記ワークの回転を停止させるブレーキ機構と、前記ブレーキ機構により回転が停止されたワークを所定の位置に位置決めする位置決め機構が配設され、
    前記ワーク搬送装置は、
    前記ワークを位置決め案内して保持するジグ、および
    前記ジグを受けて回動自在に支持するジグ受け支持部を含み、
    前記ジグは、
    前記ジグ受け支持部が挿入される挿入穴部を備えた軸状部、
    前記軸状部よりも軸径が大きく、前記軸状部の軸方向の中間部に同心円状に配設され、前記ワークが載置されるワーク台座部、
    前記ワーク台座部の外周面に間隔を隔てて配設される複数の羽根部、
    前記複数の羽根部のうちの少なくとも1つの羽根部の外周面に配設されるドグ、
    前記ジグの近傍に配設され、前記ドグを検出して前記ジグの回転数を検出する回転検出部、および
    前記複数の羽根部のうちの1つであって、前記軸状部の軸方向に見て、他の羽根部よりも長さの長い位置決め羽根部を含み、
    前記回転検出部は、前記ドグを検出したときに「ON」となり、前記ドグを検出しないときに「OFF」となって、当該「ON」「OFF」の周期で前記ジグの回転数を管理するものであって、前記ジグが回転中は、当該「ON」「OFF」を繰り返し、
    前記第2の回転付与手段は、前記乾燥ブースに配設され、前記羽根部にエアーを噴射してその噴射圧により前記ジグに回転力を付与し、前記洗浄されたワークを回転させるジグ用回転付与ブローノズルを含み、
    前記ブレーキ機構は、
    枢軸部、
    前記枢軸部を回動自在に支持する枢軸部支持体、
    前記枢軸部支持体に固定されるブレーキ片、
    前記ブレーキ片を押圧し、前記枢軸部を支点として前記ブレーキ片を回転させる押圧手段を含み、
    前記押圧手段を介して、前記ブレーキ片を回転させ、前記ブレーキ片を前記ジグの軸状部に当接させることにより前記ジグの回転を停止させることを特徴とし、
    前記位置決め機構は、
    前記位置決め羽根部の下端より上方で、且つ、他の前記複数の羽根部の下端より下方の周回空間に、位置決め爪を挿入させる位置決め爪作動手段を含み、
    前記ブレーキ機構により前記ジグの回動を停止させた位置で、前記位置決め爪作動手段により前記位置決め爪を前記周回空間に挿入し、前記ジグ用回転付与ブローノズルにより前記位置決め爪が前記位置決め羽根部に当接する位置まで前記ジグを回転させて、前記ワークを所定の位置に位置決めすることを特徴とし、
    少なくともその一部に凹凸部を備えたワークを洗浄し、乾燥させる洗浄機において、前記ワークの前記乾燥ブースでの乾燥処理が終了した後、前記ワークの回転を停止させ所定の位置に位置決めする位置決め方法であって、
    前記位置決め方法は、
    前記ブレーキ機構を作動させ、前記ジグの回転にブレーキをかけて前記ジグの回転を停止させるステップ、
    前記ブレーキ機構の作動を解除するステップ、
    前記位置決め機構を作動させ、前記位置決め作動手段により前記位置決め爪を前記ジグに向かって前進させると同時に前記ジグ用回転付与ブローノズルからエアーを噴射させるステップ、
    前記位置決め爪が前記位置決め羽根部に当接しないときには前記ジグが回転され、前記位置決め爪が前記位置決め羽根部に当接したときには、前記回転検出部は「ON」の状態のままで、前記ジグ用回転付与ブローノズルからのエアーの噴射をストップさせるステップ、および
    前記ブレーキ機構を作動させることによって前記ジグの回転を停止させることによって、前記ワークの回転が停止され、当該ワークを所定の位置に位置決めするステップを含む、位置決め方法。
  2. 前記複数の洗浄ノズルは、前記ワークの上側および下側から、前記ワークの凹凸部および前記凹凸部の境界に対して、それぞれ、別個に、洗浄液を噴射し、前記複数のブローノズルは、前記洗浄されたワークの上側および下側から、前記洗浄されたワークの凹凸部および前記凹凸部の境界に対して、それぞれ、別個に、エアーを噴射するように配置され、
    前記洗浄ノズルおよび前記ブローノズルの数と配置と噴射方向は、前記ワークの大きさおよび前記凹凸部の形状に応じて変更可能となっていることを特徴とする、請求項1に記載の位置決め方法。
  3. 前記第1の回転付与手段は、前記ワークに洗浄液を噴射してその噴射圧により前記ワークに回転力を付与する回転付与洗浄ノズルを含み、
    前記第2の回転付与手段は、前記洗浄されたワークにエアーを噴射してその噴射圧により前記洗浄されたワークに回転力を付与する回転付与ブローノズルをさらに含み、
    前記回転付与洗浄ノズルおよび前記回転付与ブローノズルの数、配置および噴射方向は、前記ワークの大きさおよび前記凹凸部の形状に応じて変更可能となっていることを特徴とする、請求項1に記載の位置決め方法。
  4. 前記第1の回転付与手段は、前記洗浄ブースに配設され、前記ジグの羽根部に洗浄液を噴射してその噴射圧により前記ジグに回転力を付与し、前記ワークを回転させるジグ用回転付与洗浄ノズルを含み、
    前記ジグ用回転付与洗浄ノズルおよび前記ジグ用回転付与ブローノズルの数、配置および噴射方向は、前記ジグの大きさおよび形状に応じて変更可能となっていることを特徴とする、請求項1に記載の位置決め方法。
  5. 前記洗浄ブースに配設され、前記洗浄ブースで洗浄された前記ワークを、前記乾燥ブースに搬送する前に、前記洗浄ブースにおいて、前もって乾燥させる1つ以上の予備乾燥ブローノズルをさらに含み、
    前記予備乾燥ブローノズルの内の少なくとも1つは、前記洗浄されたワークを前記予備乾燥ブローノズルで前もって乾燥させるときに、前記洗浄されたワークにエアーを噴射してその噴射圧により前記洗浄されたワークに回転力を付与する機能を兼用していることを特徴とする、請求項1に記載の位置決め方法。
  6. 前記ジグは、前記ワーク台座部に配設され、前記ワークが前記ワーク台座部に載置されたときに、前記ワークの底面と前記ワーク台座部との間に間隔を有するように、前記軸状部に配設されるスペーサ部材を含むことを特徴とする、請求項1に記載の位置決め方法。
  7. 前記洗浄ノズル、前記ブローノズル、前記ジグ用回転付与洗浄ノズルおよび前記ジグ用回転付与ブローノズルは、それぞれ、その先端側が折り曲げ自在の可撓管で形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の位置決め方法。
  8. 前記洗浄ノズル、前記ブローノズル、前記ジグ用回転付与ブローノズルおよび前記予備乾燥ブローノズルは、それぞれ、その先端側が折り曲げ自在の可撓管で形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の位置決め方法。
  9. 前記洗浄ブースに配管され、前記洗浄ノズルおよび前記回転付与洗浄ノズルに前記洗浄液を圧送する洗浄液供給配管ユニットを含み、
    前記乾燥ブースに配管され、前記ブローノズルおよび前記回転付与ブローノズルに前記エアーを圧送するエアー供給配管ユニットを含み、
    前記洗浄液供給配管ユニットは、前記ワークの上側に配設される洗浄液上側供給配管と、前記ワークの下側に配設される洗浄液下側供給配管とを備え、
    前記エアー供給配管ユニットは、前記ワークの上側に配設されるエアー上側供給配管と、前記ワークの下側に配設されるエアー下側供給配管とを備え、
    前記エアー上側供給配管は、前記ワークに対して接近および離間可能となるように、可動自在に配設されていることを特徴とする、請求項3に記載の位置決め方法。
  10. 前記洗浄機は、当該洗浄機を移動可能にする移動手段をさらに含み、前記ワークが製造される製造ラインに組み込まれるようにユニット化されることを特徴とする、請求項1~請求項9のいずれか1項に記載の位置決め方法。
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