JP7477992B2 - 撮像装置及びその制御方法及びプログラム - Google Patents

撮像装置及びその制御方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、撮像装置及びその制御方法及びプログラムに関するものである。
複数のビデオカメラを使用して撮影を行う際は、各々のビデオカメラの映像信号とタイムコードを同期(GenLock)させておき、同期した映像を用いて編集作業を行う。ビデオカメラの映像信号の同期には3値同期信号やブラックバースト信号等の同期用信号(以下GL信号)を、タイムコードの同期にはSMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineers)のST12で規格化されているタイムコード信号(以下TC信号)を別々に入力するのが一般的である。そのため、GL信号とTC信号の2本のケーブルの接続が必要となる。
そして、GL信号を用いて同期処理を行うビデオカメラには、GL信号の信号源とビデオカメラとの位相をユーザが微調整する機能を備えているものがある。具体的には例えば、ユーザがビデオカメラ上のメニューを通して位相調整の設定を行うと、その設定値に応じて、ビデオカメラ内部のクロック周波数を制御することで位相調整が行われる。
一方、GL信号とTC信号を1つのケーブルで伝送することにより、設置時の接続が容易になるという技術もある(特許文献1)。しかしながら、専用のケーブルを必要とするため、使用可能な場面は限られる。
そこで、TC信号を用いて映像信号を同期させるビデオカメラが考えられる。TC信号で同期処理を行うと、映像信号の同期処理とタイムコードの同期処理の両方を1本のケーブルで行うことが可能になるため、撮影・設置時の接続が容易となる。
特開2012-253599号公報
しかしながら、TC信号はフレームの切り替わりタイミングに関する規定がGL信号に比べ緩いため、従来のGL信号用の位相調整機能の調整範囲では、ユーザが所望の位相に合わせきれない場合が発生しうるという課題がある。また、位相調整を行う際に、ビデオカメラ内部のクロック周波数を制御するだけでは、所望の位相に合わせるまでにかかる時間が長くなってしまう場合がある。
本発明は、係る点に鑑み成されたものであり、ユーザが、TC信号の信号源と撮像装置との位相を所望の位相に合わせることが可能で、かつ調整にかかる時間が長くなることを抑制する技術を提供しようとするものである。
この課題を解決するため、例えば本発明の撮像装置は以下の構成を備える。すなわち、
タイムコード信号を入力するための端子を有する撮像装置であって、
前記端子への外部装置からのタイムコード信号の入力を検出する検出手段と、
周波数が変更可能なクロックを生成する生成手段と、
該生成手段からのクロックに基づき、撮像に係る同期信号を生成する同期信号生成手段と、
前記同期信号と前記検出手段で検出したタイムコード信号との位相差を検出し、当該位相差に基づき前記タイムコード信号に前記同期信号を同期させる同期手段と、
位相差を調整のための調整値を、ユーザが操作する操作手段を介して入力する入力手段と、
入力した調整値に基づき、前記タイムコード信号に対する前記同期信号の位相差を調整する調整手段とを有し、
前記調整手段は、
前記タイムコード信号に対する前記同期信号の位相差が前記調整値と等しくなるように調整する第1の調整手段と、
前記同期信号を生成しなおすことで、前記タイムコード信号に対する位相差が前記調整値と等しくなるように調整する第2の調整手段と、
前記調整値に従って、前記第1の調整手段、前記第2の調整手段のいずれかを選択する選択手段とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、ユーザが、TC信号の信号源とビデオカメラとの位相を所望の位相に合わせることが可能で、かつ調整にかかる時間が長くなり過ぎるのを防ぐことができる。
撮像装置のブロック構成図。 TC信号の各ビットの内容を示す図。 TC信号の信号波形を示す図。 第1の実施形態における同期処理の手順を示すフローチャート。 第1の実施形態における位相調整の手順を示すフローチャート。 第1の実施形態における位相調整メニュー画面を示す図。 第2の実施形態における位相調整の手順を示すフローチャート。 第2の実施形態における位相調整メニュー画面を示す図。 第2の実施形態における位相調整メニュー画面を示す図。 第3の実施形態における同期処理の手順を示すフローチャート。 第3の実施形態における同期処理の波形を示す図。 第3の実施形態における情報表示画面の例を示す図。 第3の実施形態における位相調整メニュー画面の例を示す図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、外部からTC信号を入力可能な、ビデオカメラに代表される撮像装置100のブロック構成図である。
撮像部101は、不図示の撮影レンズにより取り込まれた被写体の光学像を、不図示の撮像素子により電気信号に変換し、変換で得た信号を映像信号処理部102に出力する。映像信号処理部102は、撮像部101から得られた電気信号に対してA/D変換処理や増幅処理等の画像処理を施し映像データを生成する。映像データは必要に応じてRAM104に保持されることもあるし、RAM104を介さずに表示処理部108や記録再生処理部110に送られることもある。
CPU103は、ROM105に格納された制御プログラムを実行して各種制御を行う。RAM104は、CPU103がプログラムを実行する際のデータの保存に使用される。また、RAM104は、映像データの一時的な保存にも使用される。ROM105は、プログラム以外に表示用データ等の保持にも使用される。CPU103は、作部106を介してユーザから受け取った入力操作を元に、各部への指示を行う。例えば、CPU103は、記録再生処理部110に指示・停止に係る指示を送ることで映像の記録開始や記録停止が可能となる。また、メニュー表示操作がなされた場合は、CPU103は、ROM105から読み出した表示用データを表示処理部108に送り、メニューを表示することもできる。
操作部106は、ボタン、スイッチ、或いはタッチパネルで構成されるが、ユーザが撮像装置100の各機能ブロックに対する指示を入力できる構成であれば、その種類は問わない。
電源部107は、ユーザが操作部106を介して入力した電源投入指示に応じ、撮像装置100の各ブロックに電源を供給する。
表示処理部108は、映像信号処理部102が生成した映像データ、または記録再生処理部110が再生した映像データと、CPU103がROM105から読みだした表示用データを合成した上で、映像信号として表示部109に出力する。
表示部109は、液晶パネルのような表示素子で構成され、表示処理部108から出力された映像信号を表示する。また、表示部109は、例えば外部モニターのようにビデオカメラと別体であってもよい。
記録再生処理部110は、映像信号のエンコード(圧縮)やデコード(伸張)を行う機能を備えており、映像信号処理部102が生成した映像データをエンコードし、動画ファイルとして記録部111に記録する。エンコード方式としては、MPEG2(Moving Picture Experts Group 2)、H.264、H.265等がある。また、記録再生処理部110は、CPU103から動画ファイルの再生が指示されると、記録部111から所望の動画ファイルを読み出し、それをデコードして映像データを生成する。
記録部111は、例えば、フラッシュメモリカード等のランダムアクセス可能な記録媒体である。記録部111は、不図示の装着排出機構によりビデオカメラに着脱可能である。また、CPU103は、FATファイルシステム等の公知のファイルシステムに従って、記録部111に記録する各種データをファイルとして管理する。
同期信号生成部112は、発振部113から供給されるクロックを元に、映像の水平同期信号と垂直同期信号を生成し、各部に供給する。この水平同期信号と垂直同期信号に同期して、映像信号処理や表示処理が行われる。また、同期信号生成部112は、発振部113から供給されるクロックを元に自走のTC信号を生成し、その自走TC信号のビットの切り替わりタイミングとフレームの切り替わりタイミングを同期処理部114に伝える。このTC信号の詳細については後述する。
発振部113は、例えばVCXO(電圧制御水晶発振器)のように、供給するクロックの周波数が変更可能なデバイスからなる。
CPU103はタイムコードの生成も行う。タイムコードは時、分、秒、フレーム、フィールドビット、ユーザビットで構成されている。CPU103は、RAM104に現在のタイムコードを保持しておき、映像信号処理部102で映像データが生成されるとタイムコードを割り当てる。その後、保持しているタイムコードを歩進させる。映像データに割り当てられたタイムコードは、表示処理部108で映像データに重畳されて表示されるとともに、記録再生処理部110でも映像データと共に動画ファイルに記録される。メニュー操作等でタイムコードが設定されると、CPU103は保持しているタイムコードをその設定された値で上書きする。
タイムコード信号検出部115は、タイムコード端子116に外部からTC信号が入力されているかどうかを検出する。CPU103は、タイムコード信号検出部115に問い合わせることにより、TC信号の入力状態を知ることができる。CPU103は、TC信号が検出されるとTC信号を使用した同期処理の開始を同期処理部114に指示する。
タイムコード信号処理部117は、TC信号からタイムコードを抽出し、CPU103に通知する。タイムコードはフレーム毎に更新されるので、CPU103はフレーム毎にタイムコードを取得して、タイムコードが不正な値でないかを検証し、不正な値でなければ、RAM104に保持しているタイムコードをその値で上書きする。
さらに、タイムコード信号処理部117は、TC信号からビットの切り替わりタイミングとフレームの切り替わりタイミングを検出し、それらのタイミングを示す信号を同期処理部114に送る。
ここで、TC信号の詳細について説明する。TC信号は1フレームあたり80ビットで構成される。各ビットの内容について図2に示す。ビットナンバー0~3はフレームの1の位を表し、4~7はユーザビット領域1を表し、8~9はフレームの10の位を表す。ビットナンバー10~11はフラッグを表し、12~15はユーザビット領域2を表し、16~19は秒の1の位を表し、20~23はユーザビット領域3を表し、24~26は秒の10の位を表し、27はフラッグを表す。ビットナンバー28~31はユーザビット領域4を表し、32~35は分の1の位を表し、36~39はユーザビット領域5を表し、40~42は分の10の位を表し、43はフラッグを表し、44~47はユーザビット領域6を表す。ビットナンバー48~51は時間の1の位を表し、52~55はユーザビット領域7を表し、56~57は時間の10の位を表し、58~59はフラッグを表し、60~63はユーザビット領域8を表し、64~79はシンクワードを表す。
タイムアドレスはビットナンバー0~3、8~9、16~19、24~26、32~35、40~42、48~51、56~57の合計26ビットで構成され、00時間00分00秒00フレームから23時間59分59秒29フレームまでの特定の1フレームを表現することができる。ユーザビットはビットナンバー4~7、12~15、20~23、28~31、36~39、44~47、52~55、60~63の合計32ビットで構成され、ユーザが任意の値を設定することができる。フラッグビットはビットナンバー10~11、27、43、58~59の合計6ビットで構成され、ドロップフレームであることを示したり、TC信号の極性反転のために用いたり、ユーザビットの属性を示すため等に用いられる。シンクワードはビットナンバー64~79で構成され、フレームの切り替わりタイミングを示すために用いられる。シンクワードは他の領域では取り得ない固有のバターンになっており、ビットナンバー64から順に“0011111111111101”という値となる。以上示したように、TC信号の80ビットの内訳は、タイムアドレス26ビット、ユーザビット32ビット、フラッグビット6ビット、シンクワード16ビットとなる。
また、TC信号は1本の信号線でハイ/ローレベルの2値の電圧を用いて送信される。図3にTC信号の信号波形を示す。TC信号はビットナンバー0から順番に転送され、ビットの切り替わりタイミングでは必ず信号レベルが遷移される。変調方式はバイフェーズ・マーク変調で、論理的に“0”を表す場合は1ビット期間中での信号レベルの遷移はなく、論理的に“1”を表す場合は1ビット期間の真ん中で信号レベルが遷移される。即ち論理的に“0”の時は1ビットあたりの信号レベルの遷移は1回であるが、論理的に“1”の時は1ビットあたりの信号レベルの遷移は2回となる。フレームレートが30Hzの場合、図3(a)中の1/Feは416μsec(以下、単にμs)となり、1/2Feは208μsとなる。
続けて、同期処理について説明する。同期処理部114は、タイムコード信号処理部117から送られた入力TC信号のビットの切り替わりタイミング間の長さを、発振部113から供給されるクロックでカウントする。そして同期処理部114は、CPU103から同期処理開始指示を受けると、同期信号生成部112で生成された自走TC信号のビットの切り替わりタイミング間の長さと、タイムコード信号処理部117で検出された入力TC信号のビットの切り替わりタイミング間の長さとを比較し、その差がなくなるように発振部113にフィードバック制御を行い、発振部113が出力するクロックの周波数を制御する。そして、同期処理部114は、自走TC信号と入力TC信号のビットの切り替わりタイミング間の長さの差が所定の範囲内に収まったら、クロック同期完了をCPU103に通知する。
次に、CPU103は、同期信号生成部112で生成された自走TC信号のフレームの切り替わりタイミングと、タイムコード信号処理部117で検出された入力TC信号のフレームの切り替わりタイミングとの位相差を、同期処理部114に対して問い合わせる。そしてCPU103は、同期処理部114から取得した位相差を同期信号生成部112に通知する。
同期信号生成部112は、CPU103から通知された位相差分だけずらして自走TC信号と映像の同期信号を出力し直すことにより、自走入力信号と入力TC信号との位相差を所定の範囲内に収めることができる。
TC信号による撮像装置100におけるCPU103による同期処理について、図4のフローチャートを用いて具体的に説明する。
まず、ユーザが操作部106を操作して撮像装置100の電源を投入すると、CPU103は、撮影待機処理を行う(S401)。この撮影待機処理にて、CPU103は、撮像部101で撮影された映像や、ROM105から読み出したメニュー等の表示用データを表示部109に表示する。ユーザは表示部109を見ながら、操作部106を操作して撮像装置100の設定を行うことになる。
次に、CPU103は、タイムコード信号検出部115を制御し、タイムコード端子116への外部機器(例えば他の撮像装置等)からのTC信号の検出を行わせる。CPU103は、タイムコード信号検出部115からのTC信号の検出通知を受けると、処理をS403に進める。このS403にて、CPU103は、タイムコード信号検出部115を制御し、入力TC信号のフレームの切り替わりタイミング間の長さから、入力TC信号のフレームレートを判定させ、その判定結果を得る。
S404にて、CPU103は、撮影待機処理S401で設定された動作モードと、タイムコード信号検出部115から通知された入力TC信号のフレームレートから、同期処理を開始するか判断する。具体的には、CPU103は、本体動作モードが示すフレームレートの周波数が、入力TC信号が示すフレームレートの整数倍であるとき、同期処理を開始すると判断する。例えば、入力TC信号が示すフレームレートが30Hzであり、撮像装置100の動作モードが30Hzや60Hz等の場合には、同期処理が開始される。
なお、本体動作モードのフレームレートが、入力TC信号のフレームレートの整数倍でない場合は、同期処理が開始できないので、CPU103は処理をS401に戻す。この際、CPU103は、本体動作モードでのフレームレートを、入力TC信号フレームレートと同じにするか否かを問い合わせるメッセージを表示部109に表示し、ユーザからOKの指示入力があった場合に、S405に進むようにしても良い。
同期処理を開始した場合、CPU103は、まず、同期処理が完了するまで、ユーザ操作による記録開始等の一部の操作を受け付けないように設定する(S405)。
次に、S406にて、CPU103は、同期信号生成部112を制御し、入力TC信号と同じフレームレートの自走TC信号を生成させ、その自走TC信号のビットの切り替わりタイミングとフレームの切り替わりタイミングとを同期処理部114に伝える。
S407にて、同期処理部114は、CPU103の制御の下にて、同期信号生成部112で生成された自走TC信号のビットの切り替わりタイミング間の長さと、タイムコード信号処理部117で検出された入力TC信号のビットの切り替わりタイミング間の長さとを比較し、その差がなくなるように、発振部113が出力するクロックの周波数に対してフィードバック制御を行う。
S408にて、同期処理部114は、自走TC信号と入力TC信号それぞれのビットの切り替わりタイミング間の長さの差が所定の範囲内になったと判定するまで、S407の処理を繰り返す。そして、同期処理部114は、自走TC信号と入力TC信号それぞれのビットの切り替わりタイミング間の長さの差が所定の範囲内に収まっていると判定した場合(S408がYes)、クロック同期完了をCPU103に通知する(S409)。
また、同期処理部114は、同期信号生成部112で生成された自走TC信号のフレームの切り替わりタイミングと、タイムコード信号処理部117で検出された入力TC信号のフレームの切り替わりタイミングとの位相差を算出し、CPU103に通知する(S410)。
そしてCPU103は、同期処理部114から通知された位相差を同期信号生成部112に通知する。同期信号生成部112は、CPU103から通知された位相差分だけずらした自走TC信号と映像の同期信号を出力し直す(S411)。これにより、自走TC信号のフレームの切り替わりタイミングと入力TC信号のフレームの切り替わりタイミングとの位相差を所定の範囲内に収めることができる。同期処理部114は、位相差が所定の範囲内に収まったら、S412にて、CPU103に同期処理完了を通知する。
この同期処理完了の通知を受けたCPU103は、ユーザ操作による記録開始等の操作を再び受け付けるようになる。
同期処理完了後、CPU103は、S413にて、同期処理部114から通知される位相差を周期的に確認し続ける。例えば入力TC信号がなくなったり、入力TC信号のフレームレートが変更されたり、もしくは撮像装置100の本体動作モードが変更されて自走TC信号のフレームレートが変わった影響で、同期処理部114から通知される位相差が所定の位相差を超えたとの通知を受けた場合(S413がNo)、CPU103は、S401の撮影待機処理まで戻って同期処理をやり直す。
続いて、同期処理完了後に行われる、ユーザによる操作部106への操作に応じた位相調整処理について、図5のフローチャートを用いて具体的に説明する。
まず、CPU103は、ユーザによる操作部106の所定の操作を検出すると、図6に示す位相調整メニュー画面600を表示部109に表示し、位相調整の設定を受け付ける(S501)。
ユーザが操作部106を操作することで、位相調整メニュー画面600に表示されたカーソル601を動かすことができる。CPU103は、ユーザによる操作が、位相調整をキャンセルする「キャンセル」ボタン、または元の設定値に戻す「リセット」ボタンの指定である判定した場合(S502がNo)、位相調整処理は行わず、位相調整メニュー表示も終了する(S503)。
ユーザによる操作部106からの操作が、位相調整メニュー画面600に表示された調整値の変更、次いで、「変更」ボタンの指定であった場合(S502がYes)、CPU103は、セットされた調整値をRAM104に保存する。
本実施形態では、位相調整値を-9999から+9999まで変更でき、その調整値に応じて、-200μsから+200μsまで、入力TC信号のフレームの切り替わりタイミングに対して自走TC信号のフレームの切り替わりタイミングの位相をずらすものとする。
S504にて、CPU103は、新たにユーザによりセットされた調整値と、以前にセットされてRAM104に保存されていた調整値との差(絶対値とする)が所定の閾値より大きいか否かを判定する。調整値の差が所定の閾値より大きい場合(S504がYes)、CPU103は、調整値の差分に応じた位相差を同期信号生成部112に通知する。同期信号生成部112は、CPU103から通知された位相差分だけずらして、自走TC信号と映像の同期信号を出力し直す(S505)。これにより、入力TC信号のフレームの切り替わりタイミングに対する、自走TC信号のフレームの切り替わりタイミングの位相差を、位相調整メニュー画面600で設定された値に応じた位相差に収めることができる。そして、CPU103は、位相調整メニュー表示を終了する(S503)。
一方、ユーザにより新たにセットされた調整値と、以前にセットされてRAM104に保存されていた調整値との差が所定の閾値以下の場合(S504がNo)、CPU103は処理をS506に進める。
このS506にて、CPU103は、調整値の差分に応じた位相差を同期処理部114に通知する。この結果、同期処理部114は、発振部113が出力するクロックの周波数を予め設定されたΔfだけ増加、もしくはΔfだけ減少するように制御する。そのように制御することで、入力TC信号に対して相対的に、自走TC信号が短く、もしくは長くなり、少しずつ自走TC信号のフレームの切り替わりタイミングと入力TC信号のフレームの切り替わりタイミングとの位相差を大きくしていくことができる。
S507にて、同期処理部114は、CPU103の制御下にて、自走TC信号のフレームの切り替わりタイミングと入力TC信号のフレームの切り替わりタイミングとの位相差が、CPU103から通知された位相差と等しくなったか否かを判定する。そして、等しくない限り、同期処理部114はS506に処理を繰り返す。また、S507がYesとなった場合、S508にて、同期処理部114は、CPU103の制御下にて、自走TC信号のビットの切り替わりタイミング間の長さと、入力TC信号のビットの切り替わりタイミング間の長さとを比較し、その差がなくなるように、発振部113が出力するクロックの周波数に対してフィードバック制御を行う。
S509にて、同期処理部114は、CPU103の制御下にて、自走TC信号と入力TC信号それぞれのビットの切り替わりタイミング間の長さの差が所定の範囲内に収まっているか判断する。同期処理部114は、自走TC信号と入力TC信号それぞれのビットの切り替わりタイミング間の長さの差が所定の範囲内に収まったと判定した場合(S509がYes)、クロック同期完了をCPU103に通知する(S510)。この通知を受けたCPU103は、S503にて、位相調整メニュー表示を終了する。
上記によれば、位相シフトした同期信号を作り直すことで位相調整を行う場合(S505)、同期信号生成部112から供給される同期信号が不連続になるため、この同期信号に同期して処理される映像信号や表示が一時的に乱れてしまう。
クロック制御によって位相調整を行う場合(S506)、同期信号生成部112から供給される同期信号の連続性は保たれるため、映像信号や表示が乱れてしまうことはない。ただし、位相差は少しずつしか大きくならないため、大きく位相差をつけるためには、時間がかかる。
かかる点、本実施形態によれば、図5で示したように、ユーザがセットした値に応じて位相調整方法を切り替える。この結果、ずらしたい位相が比較的小さい時には映像信号や表示が乱れてしまうことなく位相調整を行うことができ、ずらしたい位相が大きい時には時間を長くかけ過ぎずに位相調整を行うことができる。
なお、本実施形態では、位相調整メニュー画面で設定可能な値の範囲を-9999から+9999とし、その調整値に応じて、-200μsから+200μsまで位相をずらすものとしたが、設定可能な値の範囲や、その調整値に応じた位相調整の範囲は、上述の値に限るものではなく、撮像装置100の動作モード(フレームレート)に応じて変更してもよい。また同様に、前述した閾値は、固定の値にしてもよいし、撮像装置100の動作モードに応じて変更してもよい。
動作モードに応じた位相調整範囲および閾値の具体例を以下に挙げる。なお、以下において、xPは、フレームレートがxフレーム/秒であることを示している。
フレームレートが30P、25P、24Pの時、TC信号1ビットあたりの時間幅はそれぞれ式(1)、(2)、(3)のように求められる。
1÷30÷80≒417μs …(1)
1÷25÷80=500μs …(2)
1÷24÷80≒521μs …(3)
また、撮像装置100の記録解像度が1920×1080、フレームレートが30P、25P、24Pの時、垂直ブランキング領域も含めると映像信号は1125ラインあり、1ライン当たりの時間は、それぞれ式(4)、(5)、(6)のように求められる。
1÷30÷1125≒29.6μs …(4)
1÷25÷1125≒35.6μs …(5)
1÷24÷1125≒37.0μs …(6)
また、撮像装置100の記録解像度が1280×720、フレームレートが30P、25P、24Pの時、垂直ブランキング領域も含めると映像信号は750ラインあり、1ライン当たりの時間は、それぞれ式(7)、(8)、(9)のように求められる。
1÷30÷750≒44.4μs …(7)
1÷25÷750≒53.3μs …(8)
1÷24÷750≒55.6μs …(9)
以上の計算に基づき、撮像装置100のフレームレートが30P、25P、24Pの時、位相調整の範囲の幅の値を、それぞれ式(1)、(2)、(3)で求めた値にする。
すなわち、位相調整メニュー画面600において-9999から+9999まで変更される値に応じて、ずらすことができる位相の範囲が、動作モードに応じて(1)、(2)、(3)で求めた値のように変わることになる。そして同時に、ずらすことができる位相の分解能も動作モードに応じて変わることとなる。
また、撮像装置100の記録解像度が1920×1080、フレームレートが30P、25P、24Pの時、閾値をそれぞれ式(4)、(5)、(6)で求めた値にし、撮像装置100の記録解像度が1280×720、フレームレートが30P、25P、24Pの時、閾値をそれぞれ式(7)、(8)、(9)で求めた値にする。
このように位相調整範囲や閾値を設定することで、ユーザは映像フォーマットをイメージしつつ、より直感的に位相調整を行うことができる。
[第2の実施形態]
以下、第2の実施形態について説明する。尚、本第2の実施形態において、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
上記の第1の実施形態では、ユーザが新たにセットした位相調整値と、それ以前にセットされていた位相調整値との差が、所定の閾値を超えているかどうかに応じて位相調整方法を切り替えていた。それによって、ずらしたい位相が小さい時には映像信号や表示が乱れてしまうことなく位相調整を行うことができ、ずらしたい位相が大きい時には時間を長くかけ過ぎずに位相調整を行うことができた。
本第2の実施形態では、位相調整メニュー画面の表示と、位相調整時の動作との関係が、ユーザにとってより分かりやすくなる表示および処理する例を説明する。
以下、図7のフローチャートを用いて、図1の撮像装置で実行される本第2の実施形態の処理を説明する。尚、図7のフローチャートは、図5のフローチャートに置き換わるものであり、その処理内容が同じステップについては同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、本処理も第1の実施形態と同様に、撮像装置100の全体を制御する図1のCPU103が、ROM105に格納された制御プログラムを読み込むことにより実行される。また、図8は、本第2の実施形態において表示部109に表示される位相調整メニュー800を示している。
まず、ユーザが操作部106を操作することで、CPU103は、位相調整メニュー800を表示部109に表示し、ユーザからの位相調整の設定操作を受け付ける(S701)。ユーザは、操作部106を操作することで、位相調整メニュー画面800に表示されたカーソル801を動かし、メニューの項目(設定の数値変更やボタン)を指定することができる。
S502にて、CPU103は、ユーザによる設定値変更があったか否かを判定する。ユーザの操作が「キャンセル」ボタン、または「リセット」ボタンの指定であった場合(S502がNoの場合)、CPU103は、位相調整処理は行わず、位相調整メニュー表示を終了する(S503)。
本第2の実施形態では、位相調整値を、支配的な値と、支配的な値の最小の単位より細かい値とに分けて入力する。例えば、図8の場合は、支配的な値としてライン単位とし、それより細かい単位として1ラインに満たない範囲を0乃至99の百分率として入力する。つまり、-99ライン99から+99ライン99まで調整値を変更でき、その調整値に応じて、自走TC信号のフレームの切り替わりタイミングと入力TC信号のフレームの切り替わりタイミングとの位相をずらすものとする。なお、本第2の実施形態の場合、図8のUIで設定する値は、RAM104に既に記憶されている前回の調整値に対する差としているので、設定した値がそのまま前回との差分を意味することになる。
また、ずらす位相差は、撮像装置100の動作モードに応じて異なり、具体的には例えば、調整値1ライン当たり、式(4)から(9)で求めたような値となる。
ここで、ユーザがライン単位で調整値を変更しセットした場合(S702がYes)、CPU103は、以前にセットされてRAM104に保存されていた調整値と、新たにセットされた調整値との差分に応じた位相差を同期信号生成部112に通知する。同期信号生成部112は、CPU103から通知された位相差分だけずらして自走TC信号と映像の同期信号を出力し直すことで、自走TC信号のフレームの切り替わりタイミングと入力TC信号のフレームの切り替わりタイミングとの位相差を、位相調整メニュー画面800で設定された値に応じた位相差に収めることができる(S505)。そして、位相調整メニュー表示を終了する(S503)。
ユーザがライン単位では調整値を変更せず、ライン単位より小さい単位でのみ調整値を変更した場合(S702がNo)、同期処理部114が、発振部113が出力するクロックの周波数を敢えて早く、もしくは遅くなるように制御することで、位相差が所望の値になるように処理を進めていく(S506)。
以上説明したように、本第2の実施形態では、ユーザがライン単位で調整値を変更した場合には同期信号を作り直して位相調整を行うようにすることで、ユーザにとって、位相調整メニュー画面の表示と、位相調整時の動作との関係が分かりやすくなる。
なお、本第2の実施形態では、図8で示したように位相調整値をライン単位で設定するように表示するものとしたが、例えば図9に示すように、フレーム単位で設定するように表示し、フレーム単位で位相調整値を変更した場合に、同期信号を作り直して位相調整を行うようにしてもよい。
[第3の実施形態]
上記第1、第2の実施形態は、位相調整メニューに連動した同期処理の制御方法に関して説明した。ただし、これは入力されるTC信号が波形バラつき等が無い理想の状態であることが前提となっている。そこで、次は、外部機器から入力されるTC信号の品質に応じた制御に関して説明する。
図3(b)に説明した通り、TC信号では、波形の立上がり立下り、1ビットの波形の間隔、1フレームの間隔にはある程度のバラツキが許容されている。例えば1フレームの切替タイミングは、最大160μsぶん許容されており、例えば148.5MHzの動作周波数に対しては、20000クロックを超えるズレを許容されていることになる。もしもこの許容誤差内で大きなジッター(時間的な揺らぎ)をもったTC信号が入力された場合、撮像装置内で作られた同期用自走信号が、一度クロック単位の精度で位相を同期したとしても、時間とともに同期位相がずれるため、同期が外れてしまうという危険性が生まれてしまう。このような課題を解決するために、図1のタイムコード信号検出部115において、入力されたTC信号の品質確認を行う制御を追加することも可能である。
一連の制御を、図10のフロー図を使って詳細を説明する。図10はTC信号が入力され、同期処理が開始されたところから始まっている(S1001)。
まず、CPU103は、タイムコード信号検出部115を制御し、入力されたTC信号から検出TC信号を生成させる(S1002)。この信号は、TC信号の80bitに連動するようなパルス信号である。合わせてCPU103は、同期信号生成部112を制御し、同期信号生成部112自身が生成された同期信号を基準とした位相同期用の自走TC信号を生成させる(S1003)。
これらを図11(a)に記す。入力されたTC信号のトグル位置から抽出した80bit分のパルス信号が、検出TC信号として生成される。なお、ここでは1ビットの途中での遷移は無視するものとしている。さらに、入力されたTC信号からシンクワードを抽出することにより、1フレーム(1V)の先頭(SYNC信号)の検出パルス信号も生成できる。自走TC信号は、撮像装置100が自ら生成した信号であり、入力されたTC信号とフォーマットが等しくなるようにしておく。
各種信号が生成された後、同期処理部114は、同期処理用のタイマーのカウント(計測)を始める(S1004)。CPU103は、入力されたTC信号にクロック単位で位相を合わせるように、発振部113を制御して、動作クロックの周波数を高めたり低めたりする。この際、最初の設定として、制御の強度を強める方向である高ゲインに設定する(S1005)。この場合の高ゲインとは、動作周波数の値を大きく変えて、比較している信号の位相差を短時間で縮めることができるような大きな設定値のことである。このように動作クロック周波数を制御をしながら(S1013)、入力されたTC信号による検出TC信号と、位相同期用の自走TC信号のクロック単位での位相差比較を行う(S1006)。
これら制御を図11(b)に記す。自走TC信号は、発振部113によって、動作クロック周波数を上下させると、検出TC信号とパルス信号を時間的に一致するように、つまりΔcを小さくするように制御される。ただし、先述したように、入力TC信号に大きな揺らぎ成分を持っていたり、そもそも図3に示したような範囲にすら入らないような信号が入力されると、時間をかけてもΔcが閾値以内に収束しないという事態が起こる。そこで、先の同期処理用タイマーに上限を設けておく。
カウントしているタイマーが上限に到達した場合は、同期処理に適さないTC信号が入力されたと判断し、クロック制御は終了する(S1007のYes)。CPU103は、クロック単位での同期ができない場合でも、フレーム単位での同期処理を行う。CPU103は、入力TC信号と自走TC信号のシンクワードを、検出パルスを使用して検出し、それらの差をフレーム位相差として検出する(S1008)。ここでいうフレーム位相差とは、入力TC信号のシンクワードと、自走TC信号のシンクワードの間にいくつのデータビットが含まれているかという差を表している。この位相差は、先のクロック単位の時間に対しては大きな数値となるため、入力TC信号が同期処理に適さない信号波形だとしても、1フレームのタイミングがおおよそあっているのであれば、位相調整が可能である。CPU103は、同期信号生成部112を制御して、同期信号をデータビット単位でシフトするように制御して、フレーム位相差を合わせる(S1009)。その後、撮像装置100は同期処理制御を完了とし(S1010)、完了フラグを発行する(S1011)。そして、CPU103は、最後に入力されたTC信号から、タイムコードの値を取得する(S1030)。この場合、CPU103は、クロック単位での同期が困難で、且つ、フレーム単位での同期処理は行っているものの不十分な状態であり、同期精度としては低い状態で完了となる。これら制御を図11(c)に記す。検出TC信号のSYNCパルスと自走TC信号のSYNCパルスのビット位相差Δbを検出して、そのビット位相差Δbが小さくなるように位相シフト制御を行っている。
次に、先の同期処理用タイマーの上限に到達せず、Δcが所定の設定値以内に収まった場合(S1012がYesの場合)について説明する。この場合、CPU103は、さらに高い精度で同期処理を行う。
まず、CPU103は、先の同期処理用タイマーをクリアして(S1014)、再度同期処理用タイマーのカウントを開始する(S1015)。CPU103は、入力されたTC信号にクロック単位で位相を合わせるように、発振部113を制御して、動作クロックの周波数を高めたり低めたりする。この際、先の設定と異なり、制御の強度を弱める方向である低ゲインに設定する(S1016)。この場合の低ゲインとは、動作周波数の値を小さく変えて、比較している信号の位相差をゆっくりと縮めることができるような小さな設定値のことである。CPU103は、このように動作クロック周波数の制御を行いながら(S1024)、入力されたTC信号と位相同期用の自走TC信号との間のクロック単位の位相差比較を行う(S1017)。これら制御は図11(b)に記したものと同じ動きである。ただし、Δcの閾値は先の設定値よりも小さく、厳しい条件となっている。
この状態において、先と同様に同期処理用タイマーに上限を設けておき、カウントしているタイマーが上限に到達した場合は、CPU103はクロック制御を終了する(S1018のYes)。続けて、CPU103は、フレーム単位での同期を行う。この処理は、先に説明した制御と同等であるため説明は割愛する(S1019、S1020、S1021)。この場合、CPU103は、フレーム単位での同期はできており、且つ、ある程度のクロック数の範囲内で同期できているという同期精度としては中程度の状態で完了となる(S1022)。
最終的に、Δcの閾値を厳しくした状態でも、先の同期制御用タイマーの上限に到達しなかった場合(S1023のYes)は、入力されているTC信号の時間的揺らぎが少なく、品質の良い信号が入力されていることになる。これは、精度の良い同期が可能ということである。同期処理部114は、同期処理用タイマーのカウントを停止して(S1025)、先と同様にフレーム単位での同期を行う(S1026、S1027、S1028)。この場合、CPU103は、フレーム単位での同期はできており、且つ、数クロック程度の範囲に自走TC信号を合わせることが可能という、同期精度としては高い状態で完了となる(S1029)。以上が、入力されたTC信号の品質確認を行う制御フローである。
ここまで、入力されているTC信号の精度に応じて、本体の同期状態が切り替わることを説明した。この同期状態の精度を、説明のため、低精度、中精度、高精度と分類する。また、同期後には、先の実施形態で説明した通り、位相調整機能が使えるようになる。以後、同期精度と位相調整機能の連動について詳述する。
低精度の時は、図10のS1011における完了フラグが発行された場合である。フレーム単位での同期状態ではあるが、入力TC信号の品質が規格を満たしていない、または時間的揺らぎが大きいなどの理由で、同期処理自体が不十分な状態である。このフラグが発行されると、CPU103は、表示処理部108を制御して、表示部109に、図12(a)のような表示を出して、ユーザに状態を知らせるようにしてもよい。すなわち撮像装置100は、位相調整機能を使わせないように制御される。例えば、図13(a)のように、メニュー画面から位相調整機能の項目を選択できないようにしたり、図8のような位相調整メニュー画面を、図13(b)のように位相調整の数値を入力できなくするなどして、位相調整指示を受け付けなくしてもよい。
中精度の時は、図10のS1022における完了フラグが発行された場合である。フレーム単位での同期で、且つ、広いものの、ある範囲内にクロック単位の同期ができている状態である。このフラグが発行されると、CPU103は、表示処理部108を制御して、表示部109に、図12(b)のような表示を出して、ユーザに状態を知らせるようにしてもよい。すなわち撮像装置100は、位相調整機能を使えるが、制限をかけるように制御される。例えば、図8のような位相調整画面を、図13(c)のように位相調整メニューの分解能の高い設定項目の数値を入力できなくするなどして、粗い位相調整指示のみを受け付けるようにしてもよい。他にも、先の説明にあった、Δcの閾値を複数設定して、それに応じて調整分解能を変えるという手段をとってもよい。例えば、図13(d)にあるように、図13(c)よりも分解能を向上させるような使わせ方にしてもよい。補足として、図13ではラインという単位の記載があるが、これは先のTC信号の80bitを映像信号のラインに換算させることも可能なためであり、bit単位の調整分解能制御にしてもよい。
高精度の時は、図10のS1029における完了フラグが発行された場合である。フレーム単位での同期で、且つ、入力TC信号と自走TC信号が数クロック以内に同期ができている状態である。このフラグが発行されると、CPU103は、表示処理部108を制御して、表示部109に、図12(c)のような表示を出して、ユーザに状態を知らせるようにしてもよい。すなわち撮像装置100は、位相調整機能を最高の分解能で使用することができるように制御される。以上が、同期精度に応じた位相調整機能の動きである。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100…撮像装置、101…撮像部、102…映像信号処理部、103…CPU、104…RAM、105…ROM、106…操作部、108…表示処理部、109…表示部、112…同期信号生成部、113…発振部、114…同期処理部、115…タイムコード信号検出部、116…タイムコード端子、117…タイムコード信号処理部

Claims (7)

  1. タイムコード信号を入力するための端子を有する撮像装置であって、
    前記端子への外部装置からのタイムコード信号の入力を検出する検出手段と、
    周波数が変更可能なクロックを生成する生成手段と、
    該生成手段からのクロックに基づき、撮像に係る同期信号を生成する同期信号生成手段と、
    前記同期信号と前記検出手段で検出したタイムコード信号との位相差を検出し、当該位相差に基づき前記タイムコード信号に前記同期信号を同期させる同期手段と、
    位相差を調整のための調整値を、ユーザが操作する操作手段を介して入力する入力手段と、
    入力した調整値に基づき、前記タイムコード信号に対する前記同期信号の位相差を調整する調整手段とを有し、
    前記調整手段は、
    前記タイムコード信号に対する前記同期信号の位相差が前記調整値と等しくなるように調整する第1の調整手段と、
    前記同期信号を生成しなおすことで、前記タイムコード信号に対する位相差が前記調整値と等しくなるように調整する第2の調整手段と、
    前記調整値に従って、前記第1の調整手段、前記第2の調整手段のいずれかを選択する選択手段と
    を含むことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記同期信号のフレームレートに応じて前記調整値の取り得る範囲を変更する手段を更に有することを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  3. 更に
    前記同期手段にかかる時間を計測する計測手段と、
    前記計測手段による時間に上限を設定する手段と、
    前記タイムコード信号の波形の状態を判定する判定手段を有し、
    前記同期手段は、前記計測手段と前記判定手段から同期状態を判定する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
  4. 前記同期状態に応じて同期状態を通知する手段を更に有する
    ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  5. 前記入力手段は、前記同期状態に応じて入力する値を制限することを特徴とする請求項3又は4に記載の撮像装置。
  6. タイムコード信号を入力するための端子と、
    前記端子への外部装置からのタイムコード信号の入力を検出する検出手段と、
    周波数が変更可能なクロックを生成する生成手段と、
    該生成手段からのクロックに基づき、撮像に係る同期信号を生成する同期信号生成手段とを有する撮像装置の制御方法であって、
    前記同期信号と前記検出手段で検出したタイムコード信号との位相差を検出し、当該位相差に基づき前記タイムコード信号に前記同期信号を同期させる同期工程と、
    位相差を調整のための調整値を、ユーザが操作する操作手段を介して入力する入力工程と、
    入力した調整値に基づき、前記タイムコード信号に対する前記同期信号の位相差を調整する調整工程とを有し、
    前記調整工程は、
    前記タイムコード信号に対する前記同期信号の位相差が前記調整値と等しくなるように調整する第1の調整工程と、
    前記同期信号を生成しなおすことで、前記タイムコード信号に対する位相差が前記調整値と等しくなるように調整する第2の調整工程と、
    前記調整値に従って、前記第1の調整工程、前記第2の調整工程のいずれかを選択する選択工程と
    を含むことを特徴とする撮像装置の制御方法。
  7. コンピュータが読み込み実行することで、前記コンピュータに、請求項6に記載の方法が有する各工程を実行させるためのプログラム。
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