JP7476968B2 - ロータ、モータ、及びロータの製造方法 - Google Patents

ロータ、モータ、及びロータの製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、ロータ、モータ、及びロータの製造方法に関する。
従来、シャフトの周囲に配置された磁石構造体と、磁石構造体の周囲に配置された保護管と、を備えるロータが知られている(例えば、特許文献1)。このような保護管を形成する方法として、いわゆるフィラメントワインディング法を用いることができる。この方法を用いる場合、例えば、保護管を構成する繊維体(フィラメント)を磁石構造体の外周面に直接巻回した後、当該外周面に巻回された繊維体を加熱処理することによって、当該外周面に接合された保護管を形成する。
特開平7-046780号公報
磁石構造体の外周面にフィラメントを直接巻回する方法を用いて保護管を形成する場合、予め製作治具により保護管を形成した後に保護管を磁石構造体に取り付ける方法を用いた場合と比べて、保護管を形成するための製作治具が不要になるなどの製造上のメリットがある。しかしながら、磁石構造体の外周面にフィラメントを直接巻回する方法を用いた場合、ロータの回転時の遠心力などによって、フィラメントの巻き始めの始端部及び巻き終わりの終端部が磁石構造体の外周面から剥がれやすいという問題がある。このような剥がれが発生すると、ロータの回転バランスが崩れ、ロータが大きく振動するなどの不具合が生じ得る。
本開示の一形態に係るロータは、磁石を含んで構成され、シャフトの外周面を覆うように配置された筒状の磁石構造体と、磁石構造体の外周面を覆うように巻回された繊維体を含んで構成され、磁石構造体の外周面に接合された保護管と、を備える。保護管は、保護管が延在するシャフトの軸方向における第1端部と、軸方向における第1端部とは反対側の第2端部と、を含む。磁石構造体の外周面における第1端部との接合面には、軸方向において第2端部から離れるほど縮径する第1テーパ面が形成されている。磁石構造体の外周面における第2端部との接合面には、軸方向において第1端部から離れるほど縮径する第2テーパ面が形成されている。
本開示は、回転時における保護管の剥がれの発生を抑制できるロータ、モータ、及びロータの製造方法を説明する。
図1は、一実施形態に係るロータを備えるモータを示す断面図である。 図2は、図1のロータの軸方向の一端側を示す拡大図である。 図3は、図1のロータの軸方向の他端側を示す拡大図である。 図4は、図1のロータを示す側面図である。 図5(a)は、図1のロータの製造工程の一例を示す側面図である。図5(b)は、図5(a)の後続の工程を示す側面図である。 図6(a)は、図5(b)の後続の工程を示す側面図である。図6(b)は、図6(a)の後続の工程を示す側面図である。 図7(a)は、図2のロータの一部を示す拡大図である。図7(b)は、図3のロータの一部を示す拡大図である。 図8は、変形例に係るロータを示す断面図である。 図9(a)は、比較例に係るロータを示す断面図である。図9(b)は、図9(a)のロータの一部を示す拡大図である。
本開示の一形態に係るロータは、磁石を含んで構成され、シャフトの外周面を覆うように配置された筒状の磁石構造体と、磁石構造体の外周面を覆うように巻回された繊維体を含んで構成され、磁石構造体の外周面に接合された保護管と、を備える。保護管は、保護管が延在するシャフトの軸方向における第1端部と、軸方向における第1端部とは反対側の第2端部と、を含む。磁石構造体の外周面における第1端部との接合面には、軸方向において第2端部から離れるほど縮径する第1テーパ面が形成されている。磁石構造体の外周面における第2端部との接合面には、軸方向において第1端部から離れるほど縮径する第2テーパ面が形成されている。
このロータでは、保護管の第1端部及び第2端部は、磁石構造体の外周面に形成された第1テーパ面及び第2テーパ面にそれぞれ接合されている。保護管の第1端部が接合される第1テーパ面は、軸方向において保護管の第2端部から離れるほど縮径している。この場合、ロータの回転時に第1端部に作用する遠心力のうち第1テーパ面の法線方向成分に対しては、第1テーパ面の法線方向に作用する第1端部の接合力が抗力として働く。更に、当該遠心力のうち第1テーパ面の面内方向成分に対しては、第1テーパ面の面内方向に作用する第1端部のせん断方向の力が抗力として働く。一方、保護管の第2端部が接合される第2テーパ面は、軸方向において保護管の第1端部から離れるほど縮径している。この場合、第2端部に作用する遠心力のうち第2テーパ面の法線方向成分に対しては、第2テーパ面の法線方向に作用する第2端部の接合力が抗力として働く。更に、当該遠心力のうち第2テーパ面の面内方向成分に対しては、第2テーパ面の面内方向に作用する第2端部のせん断方向の力が抗力として働く。このように、第1テーパ面及び第2テーパ面において、第1端部及び第2端部の接合力に加えて、第1端部及び第2端部のせん断方向の力も、ロータの回転時の遠心力に対する抗力として働くことにより、ロータの回転時に第1端部及び第2端部を第1テーパ面及び第2テーパ面から剥がれにくくすることができる。従って、上記のロータによれば、ロータの回転時における保護管の剥がれの発生を抑制できる。
いくつかの態様において、磁石構造体は、シャフトの径方向においてシャフトと磁石との間に介在するインナースリーブを有してもよい。軸方向におけるインナースリーブの一端部は、軸方向において磁石の一方の外側の位置まで延在していてもよい。第1テーパ面は、インナースリーブの一端部に形成されていてもよい。この場合、第1テーパ面が磁石に形成される場合と比べて、第1テーパ面に対する保護管の第1端部の接合力をより確実に確保することができる。これにより、ロータの回転時において保護管の第1端部を第1テーパ面から一層剥がれにくくすることができる。
いくつかの態様において、インナースリーブの一端部には、径方向の外側に張り出すつば部が設けられてもよい。つば部は、磁石よりも径方向の内側に位置してもよい。第1テーパ面は、つば部に形成されていてもよい。この場合、第1テーパ面が磁石に形成される場合と比べて、回転中心のシャフトから第1テーパ面までの径方向の距離(回転半径)が小さくなる。これにより、第1テーパ面に接合する保護管の第1端部に作用する遠心力を小さく抑えることができる。その結果、ロータの回転時において保護管の第1端部を第1テーパ面からより一層剥がれにくくすることができる。
いくつかの態様において、軸方向におけるインナースリーブの他端部は、軸方向において磁石の他方の外側の位置まで延在してもよく、磁石よりも径方向の内側に位置してもよい。第2テーパ面は、インナースリーブの他端部に形成されていてもよい。この場合、第2テーパ面が磁石に形成される場合と比べて、回転中心のシャフトから第2テーパ面までの径方向の距離(すなわち、回転半径)が小さくなる。これにより、第2テーパ面に接合する保護管の第2端部に作用する遠心力を小さく抑えることができる。その結果、ロータの回転時において保護管の第2端部を第2テーパ面からより一層剥がれにくくすることができる。
いくつかの態様において、磁石構造体は、軸方向において磁石を挟んで両側に配置された第1エンドリング及び第2エンドリングを更に有してもよい。第2エンドリングは、軸方向において磁石に対してインナースリーブの他端部側に位置してもよい。第2テーパ面は、第2エンドリングに形成されていてもよい。軸方向における第2エンドリングとインナースリーブの他端部との境界面が軸方向に対して垂直な面である場合、当該境界面に対しては、フィラメントワインディング法による繊維体の巻回を行いにくい。そこで、第2テーパ面が第2エンドリングに形成される構成とすれば、繊維体を磁石構造体の外周面に巻回する際、第2エンドリングからインナースリーブの他端部にわたって繊維体が巻回されることを回避できるので、第1端部から第2端部まで保護管を隙間なく形成することができる。つまり、磁石構造体の外周面を覆う保護管を好適に形成することができる。
いくつかの態様において、磁石構造体は、軸方向において磁石を挟んで両側に配置された第1エンドリング及び第2エンドリングを有してもよい。第1テーパ面は、第1エンドリングに形成されていてもよい。第2テーパ面は、第2エンドリングに形成されていてもよい。この場合、繊維体を磁石構造体の外周面に巻回する際、上述したように、第1端部から第2端部まで保護管を隙間なく形成することができる。すなわち、磁石構造体の外周面を覆う保護管を好適に形成することができる。
本開示の一形態に係るモータは、上述したいずれかのロータと、ロータの周囲に配置されたステータと、を備える。
このモータは上述したいずれかのロータを備えるので、このモータでは、上述したように、ロータの回転時における保護管の剥がれの発生を抑制できる。
本開示の一形態に係るロータの製造方法は、上述したいずれかのロータの製造方法である。このロータの製造方法は、磁石構造体の外周面に繊維体を巻回することにより、磁石構造体の外周面を覆う筒状繊維束を形成する巻回工程と、磁石構造体の外周面を覆う筒状繊維束を加熱処理することにより、保護管を形成する加熱処理工程と、を備える。
このロータの製造方法では、磁石構造体の外周面に繊維体を巻回した後、当該外周面に筒状繊維束を熱処理することによって、磁石構造体の外周面に接合された保護管を形成することができる。この方法を用いてロータを製造した場合、保護管の第1端部及び第2端部は、第1テーパ面及び第2テーパ面に接合されるので、上述したように、ロータの回転時において第1端部及び第2端部を第1テーパ面及び第2テーパ面から剥がれにくくすることができる。従って、上記のロータ製造方法によれば、ロータの回転時における保護管の剥がれの発生を抑制できる、という上述した効果を好適に得ることができる。
いくつかの態様において、巻回工程では、磁石構造体を軸方向に複数配列した状態で、軸方向の一端に配置された磁石構造体の外周面から、軸方向の他端に配置された磁石構造体の外周面にわたって繊維体を巻回することにより、複数の磁石構造体の外周面をまとめて覆う筒状繊維束を形成してもよい。加熱処理工程では、複数の磁石構造体の外周面を覆う筒状繊維束を加熱処理した後、各磁石構造体の軸方向の境界において筒状繊維束を切断することにより、各磁石構造体に対応する各保護管を形成してもよい。このように、複数の磁石構造体を繊維体によってまとめて巻回する方法を採用した場合、磁石構造体を繊維体によって個別に巻回する方法を採用した場合と比べて、1個当たりのロータの製造時間を短縮することができる。更に、1個当たりの磁石構造体への巻回に要する繊維体の使用量の増大を抑制することができる。従って、上記の方法によれば、ロータの製造効率の向上を図ることができる。
以下、図面を参照して一実施形態について説明する。図面の説明においては、同一の要素同士、或いは、相当する要素同士には、互いに同一の符号を付し、重複する説明を省略する場合がある。
<モータ>
図1を参照して、本実施形態に係るロータ10を備えるモータ1を説明する。図1に示すモータ1は、例えば航空宇宙の分野に適用される。本実施形態では、モータ1は、回転式の航空機用モータであって、燃料ポンプの動力源として機能する。モータ1は、他の用途に用いられてもよい。図1は、後述するシャフト2の回転軸線Lを通る平面でモータ1を切断したときのモータ1の切断面を示している。
図1に示すように、モータ1は、回転子であるロータ10と、固定子であるステータ20と、を備える。ロータ10は、燃料ポンプのインペラが連結されたシャフト2に固定されている。シャフト2は、回転軸線Lを中心軸とする円柱状を呈している。シャフト2は、回転軸線Lの周りに回転可能に配置されている。ロータ10は、シャフト2と共に回転軸線Lの周りに回転可能となっている。
ステータ20は、ロータ10の周囲に配置された円筒状のコア20aと、コア20aに導線が巻回されてなるコイル20bと、を含んでいる。導線を通じてコイル20bに交流電流が流されると、ステータ20は、シャフト2の周りに磁場を生じさせ、ロータ10を回転させる。以下の説明において、軸方向D1は、回転軸線Lに沿って延在する方向を示す。径方向D2は、回転軸線Lと直交する方向を示す。径方向D2は、シャフト2の径方向であり、軸方向D1と直交する。
<ロータ>
ロータ10は、磁石構造体30と、保護管40と、を有する。磁石構造体30は、シャフト2の周囲に配置されている。磁石構造体30は、回転軸線Lを中心軸線とする円筒状を呈している。磁石構造体30は、磁石31と、一対のエンドリング33及び34と、インナースリーブ36と、を含む。本実施形態に係る磁石31は、回転軸線Lを中心軸とする円筒状を呈する永久磁石である。磁石31の材料としては、例えば、ネオジム磁石(Nd-Fe-B)、及びサマリウムコバルト磁石などが採用され得る。磁石31は、シャフト2の外周面2aを覆うように配置されている。磁石31の内部には、シャフト2と共にインナースリーブ36が挿通されている。磁石31は、軸方向D1の一方側を向く一端面31aと、一端面31aとは反対側を向く他端面31bと、を含む。一端面31a及び他端面31bのそれぞれは、例えば、回転軸線Lに垂直な平面であってよい。磁石31の形態は、本開示の目的の範囲内で適宜変更可能である。例えば、磁石31は、シャフト2の周方向に分割された複数の磁石片によって構成されてもよい。或いは、磁石31は、周方向に加えて径方向D2にも分割された複数の磁石片によって構成されてもよい。この場合、複数の磁石片を周方向及び径方向D2に組み上げることによって、円筒状の磁石31を構成することができる。インナースリーブ36の外周面36aに複数の溝が形成されてもよく、磁石31を構成する複数の磁石片が、これらの溝に篏合してもよい。或いは、インナースリーブ36の外周面36aから径方向D2の外側に放射状に突出する複数の突出部(壁面)が形成されてもよい。磁石31を構成する各磁石片が、各突出部の間に嵌合してもよい。つまり、磁石31を構成する各磁石片が、各突出部と周方向に隣接するように周方向に配列された形態であってもよい。
エンドリング33(第1エンドリング)及びエンドリング34(第2エンドリング)のそれぞれは、回転軸線Lを中心軸線とする円環状(リング状)の部材である。各エンドリング33及び34の材料としては、例えばチタン(例えばTi-6Al-4V)等の非磁性体金属、熱硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂などが採用され得る。エンドリング33及び34は、軸方向D1において磁石31の外側に配置されている。すなわち、エンドリング33及び34は、軸方向D1において磁石31を挟んで両側に配置されている。エンドリング33及び34は、軸方向D1における磁石31の一端面31a及び他端面31bをそれぞれ覆うように配置されている。エンドリング33は、軸方向D1において一端面31aと対向する位置に配置されている。エンドリング34は、軸方向D1において他端面31bと対向する位置に配置されている。
エンドリング33及び34の内部には、シャフト2と共にインナースリーブ36が挿通されている。各エンドリング33及び34は、インナースリーブ36に対して焼き嵌めされている。各エンドリング33及び34の内周面は、インナースリーブ36の外周面36aに密着している。各エンドリング33及び34の各外周面33a及び34aの外径は、例えば、磁石31の外周面31cの外径と同一であってよい。すなわち、径方向D2において、各外周面33a及び34aは、磁石31の外周面31cと同一の位置にあってよい。
エンドリング33及び34は、磁石31の回転力(トルク)をシャフト2に伝達する役割を有する。磁石31の回転力は、保護管40とエンドリング33及び34とを介してインナースリーブ36に伝達され、インナースリーブ36からシャフト2に伝達される。更に、エンドリング33及び34は、軸方向D1への磁石31の移動を阻止する役割も有する。
インナースリーブ36は、回転軸線Lを中心軸線とする円筒状の部材である。インナースリーブ36の材料としては、例えばステンレス鋼(SUS)などの鋼材が採用され得る。インナースリーブ36は、上述したように、エンドリング33の内部、磁石31の内部、及びエンドリング34の内部に挿通されている。従って、インナースリーブ36は、径方向D2において、シャフト2と磁石31との間、並びにシャフト2とエンドリング33及び34との間に、介在している。インナースリーブ36の内周面は、シャフト2の外周面2aに固定されている。
インナースリーブ36は、軸方向D1の一方側を向く一端面36bと、一端面36bとは反対側を向く他端面36cと、を含む。一端面36b及び他端面36cのそれぞれは、例えば、回転軸線Lに垂直な平面であってよい。一端面36bは、磁石構造体30の軸方向D1の一端面を構成する。他端面36cは、磁石構造体30の軸方向D1の他端面を構成する。インナースリーブ36の軸方向D1の長さは、磁石31とエンドリング33及び34とを含めた合計の軸方向D1の長さよりも長い。その結果、インナースリーブ36は、軸方向D1においてエンドリング33及び34に対して磁石31の外側の位置まで延在している。
インナースリーブ36の軸方向D1の一端部36d(すなわち、インナースリーブ36における一端面36bを含む端部)は、軸方向D1においてエンドリング33に対して磁石31の一方の外側の位置まで突出している。換言すると、一端部36dは、エンドリング33に対して磁石31とは反対側に突出している。インナースリーブ36の軸方向D1の他端部36e(すなわち、インナースリーブ36における他端面36cを含む端部)は、軸方向D1においてエンドリング34に対して磁石31の他方の外側の位置まで突出している。換言すると、他端部36eは、エンドリング34に対して磁石31とは反対側に突出している。
インナースリーブ36は、一端面36bから他端面36cまで軸方向D1に沿って延在する筒状本体部37と、筒状本体部37の外周面37aから径方向D2の外側に張り出すつば部38と、を含む。筒状本体部37は、回転軸線Lを中心軸線とする円筒状を呈している。つば部38は、インナースリーブ36の一端部36dに設けられている。つば部38は、軸方向D1においてエンドリング33を挟んで磁石31に対向する位置まで、筒状本体部37の外周面37aから径方向D2の外側に張り出している。つば部38の最大外径(具体的には、後述する円周面S1の外径)は、磁石31の外周面31cの外径、エンドリング33の外周面33aの外径、及びエンドリング34の外周面34aの外径よりも小さい。その結果、つば部38は、磁石31、エンドリング33、及びエンドリング34よりも、径方向D2の内側に位置している。
図2は、図1のロータ10の一端部36dの近傍を拡大して示している。図2に示すように、一端部36dに設けられたつば部38は、つば部38の外周面38aと筒状本体部37の外周面37aとを径方向D2に接続する端面38bを含む。端面38bは、軸方向D1において一端面36bとは反対側を向いている。端面38bは、軸方向D1においてエンドリング33(具体的には、後述する一端面33bの垂直面S3)と対向している。端面38bは、例えば、回転軸線Lに垂直な平面であってよい。
つば部38の外周面38aには、テーパ面S2(第1テーパ面)が形成されている。テーパ面S2は、外周面38aにおける円周面S1を除く部分に形成されている。円周面S1は、回転軸線Lを中心軸線とする円柱の外周面に沿う面である。円周面S1の法線方向は、径方向D2に沿っている。円周面S1は、軸方向D1において外周面38aの端面38b側に位置している。テーパ面S2は、円周面S1と一端面36bとを接続している。テーパ面S2は、円周面S1及び一端面36bに対して傾斜している。具体的には、テーパ面S2は、軸方向D1において端面38bから離れるほど(すなわち、後述する保護管40の他端部P2から離れるほど)縮径している。換言すると、テーパ面S2は、軸方向D1において端面38b側から一端面36b側に近づくほど径方向D2の内側に位置している。
その結果、テーパ面S2は、軸方向D1に対して傾斜した面となり、テーパ面S2の法線方向は、径方向D2に対して傾斜する。径方向D2に対するテーパ面S2の法線方向の角度は、0°よりも大きく且つ90°よりも小さい範囲内である。径方向D2に対するテーパ面S2の法線方向の角度は、例えば、0°よりも大きく且つ45°以下の範囲内であってもよいし、45°よりも大きく且つ90°よりも小さい範囲内であってもよい。
上述したように、一端部36dに設けられたつば部38は、磁石31、エンドリング33、及びエンドリング34よりも径方向D2の内側に位置している。このため、つば部38に形成されたテーパ面S2も、磁石31、エンドリング33、及びエンドリング34よりも径方向D2の内側に位置している。換言すると、テーパ面S2は、磁石31の外周面31c、エンドリング33の外周面33a、及びエンドリング34の外周面34aよりも、径方向D2の内側に位置している。
図2に示すように、エンドリング33は、軸方向D1においてつば部38の端面38bと対向する一端面33bと、軸方向D1において磁石31の一端面31aと対向する他端面33cと、を含む。一端面33b及び他端面33cは、エンドリング33の外周面33aを接続している。他端面33cは、例えば、回転軸線Lに垂直な平面であってよい。一端面31aには、回転軸線Lに垂直な垂直面S3から傾斜する傾斜面S4が形成されている。垂直面S3は、軸方向D1においてつば部38の端面38bと対向する位置にある。傾斜面S4は、つば部38の円周面S1よりも径方向D2の外側の位置にある。傾斜面S4は、垂直面S3と外周面33aとを接続している。傾斜面S4は、径方向D2の外側に向かうほど軸方向D1における他端面33cに近づくように傾斜している。
図3は、図1に示すロータ10の他端部36eの近傍を拡大して示している。図3に示すように、他端部36eにおける筒状本体部37の外周面37aには、テーパ面S6(第2テーパ面)が形成されている。テーパ面S6は、外周面37aの円周面S5と他端面36cとの間に位置している。円周面S5は、回転軸線Lを中心軸線とする円柱の外周面に沿う面である。円周面S5の法線方向は、径方向D2に沿っている。他端部36eの外径は、円周面S5の外径によって規定される。円周面S5の外径は、磁石31の外周面31cの外径、エンドリング33の外周面33aの外径、及びエンドリング34の外周面34aの外径よりも小さい。その結果、他端部36eは、磁石31、エンドリング33、及びエンドリング34よりも、径方向D2の内側に位置する。
テーパ面S6は、円周面S5と他端面36cとを接続している。テーパ面S6は、円周面S5及び他端面36cに対して傾斜している。具体的には、テーパ面S6は、軸方向D1において他端面36cに近づくほど(すなわち、後述する保護管40の一端部P1から離れるほど)縮径している。換言すると、テーパ面S6は、軸方向D1において端面38b側に近づくほど径方向D2の内側に位置している。
その結果、テーパ面S6は、軸方向D1に対して傾斜した面となり、テーパ面S6の法線方向は、径方向D2に対して傾斜する。径方向D2に対するテーパ面S6の法線方向の角度は、0°よりも大きく且つ90°よりも小さい範囲内である。径方向D2に対するテーパ面S6の法線方向の角度は、径方向D2に対するテーパ面S2(図2参照)の法線方向の角度と同一であってもよい。或いは、径方向D2に対するテーパ面S6の法線方向の角度は、径方向D2に対するテーパ面S2の法線方向の角度よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。
上述したように、他端部36eは、磁石31、エンドリング33、及びエンドリング34よりも径方向D2の内側に位置している。このため、他端部36eに形成されたテーパ面S6も、磁石31、エンドリング33、及びエンドリング34よりも径方向D2の内側に位置している。換言すると、テーパ面S2は、磁石31の外周面31c、エンドリング33の外周面33a、及びエンドリング34の外周面34aよりも、径方向D2の内側に位置している。
図3に示すように、エンドリング34は、軸方向D1において磁石31の他端面と対向する一端面34bと、軸方向D1において一端面34bとは反対側を向く他端面34cと、を含む。一端面34b及び他端面34cは、エンドリング34の外周面34aを接続している。一端面34bは、例えば、回転軸線Lに垂直な平面であってよい。他端面34cには、回転軸線Lに垂直な面から傾斜する傾斜面S7が形成されている。傾斜面S7は、他端面34cの全体に形成されている。傾斜面S7は、径方向D2の外側に向かうほど軸方向D1における一端面34bに近づくように傾斜している。その結果、傾斜面S7は、回転軸線Lに垂直な面に対して傾斜している。
再び、図1を参照する。保護管40は、回転軸線Lを中心軸とする円筒状の部材である。保護管40は、軸方向D1における一方側を向く一端面40aと、軸方向D1において一端面40aとは反対側を向く他端面40bと、を含む。保護管40の内部には、磁石構造体30が配置される。保護管40の軸方向D1の長さは、例えば、磁石構造体30の軸方向D1の長さと同一である。保護管40の一端面40aは、軸方向D1において磁石構造体30の一端面36bと同一の位置にある。保護管40の他端面40bは、軸方向D1において磁石構造体30の他端面36cと同一の位置にある。従って、保護管40の一端面40aは、磁石構造体30の一端面36bと面一になっている。保護管40の他端面40bは、磁石構造体30の他端面36cと面一になっている。
保護管40は、磁石構造体30の外周面30aを全て覆っている。保護管40の内周面は、磁石構造体30の外周面30aに接合(接着)されている。保護管40の内周面は、具体的には、磁石31の外周面31cと、エンドリング33の外周面33aと、エンドリング34の外周面34aと、インナースリーブ36のつば部38の外周面38aと、インナースリーブ36の他端部36eの外周面37aと、に接合されている。
保護管40は、磁石31が破損した場合に径方向D2へ磁石31の破片の飛散を防止する役割を有する。保護管40は、磁石31のひずみを抑えて磁石31の破損の可能性を低減するために、ある程度の剛性を有することが求められる。保護管40は、例えば、炭素繊維強化樹脂(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastic)などの繊維体40Fを含んで構成される。繊維体40Fの材料は、CFRPに限らず、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP:Glass Fiber Reinforced Plastics)などの他の材料であってもよい。
図4は、回転軸線Lに垂直な方向から見たロータ10の側面を示している。図4に示すように、保護管40は、磁石構造体30の外周面30aに繊維体40F(フィラメント)が複数回巻回された構成を有する。このような構成を有する保護管40を形成する方法として、フィラメントワインディング法を用いることができる。フィラメントワインディング法を用いた場合、例えば、樹脂(例えば、熱硬化性の接着剤)を含浸させた繊維体40Fを磁石構造体30の外周面30aに直接巻回した後、その樹脂を加熱硬化させる。これにより、磁石構造体30の外周面30aに接合された保護管40を形成することができる。保護管40の径方向D2の厚さは、例えば、1.5mm以上且つ2mm以下の厚さとなる。
フィラメントワインディング法を用いて、磁石構造体30の外周面30aに繊維体40Fを巻回すると、繊維体40Fの巻き始めとなる始端部(又は、巻き終わりとなる終端部)が、保護管40の軸方向D1の一端部P1(第1端部)に位置する。そして、繊維体40Fの巻き終わりとなる終端部(又は、巻き始めとなる始端部)が、保護管40の軸方向D1の他端部P2(第2端部)に位置する。保護管40の一端部P1は、保護管40の一端面40a側の部分のうち、繊維体40Fの始端部(又は終端部)の少なくとも一部を含む部分と定義することができる。保護管40の他端部P2は、保護管40の他端面40b側の部分のうち、繊維体40Fの終端部(又は始端部)の少なくとも一部を含む部分と定義することができる。
図2に示すように、保護管40の一端部P1は、つば部38のテーパ面S2上に位置しており、テーパ面S2に接合されている。従って、テーパ面S2は、磁石構造体30の外周面30aにおける一端部P1との接合面となっている。一端部P1は、テーパ面S2のみならず、円周面S1などの他の構成にも接合されてもよい。図3に示すように、保護管40の他端部P2は、筒状本体部37のテーパ面S6上に位置しており、テーパ面S6に接合されている。従って、テーパ面S6は、磁石構造体30の外周面30aにおける他端部P2との接合面となっている。他端部P2は、テーパ面S6のみならず、円周面S5などの他の構成にも接合されてもよい。
<ロータの製造方法>
続いて、図5(a)、図5(b)、図6(a)、及び図6(b)を参照して、ロータ10の製造方法について説明する。本実施形態では、保護管40を形成する際、複数の磁石構造体30に対してまとめてフィラメントワインディング法を適用する。つまり、軸方向D1に直列に配列された複数の磁石構造体30を繊維体40Fによってまとめて巻回することにより、保護管40を形成する。
まず、テーパ面S2及びS6が形成された磁石構造体30を準備する。テーパ面S2及びS6が形成されたインナースリーブ36を、磁石31、エンドリング33、及びエンドリング34の内部に挿通することによって、磁石構造体30が得られる。そして、図5(a)に示すように、軸方向D1に沿って磁石構造体30を複数個配列する(配列工程S11)。このとき、各磁石構造体30の内部に円柱状の治具80を挿通し、ねじなどの一対の締結部材81によって複数の磁石構造体30を軸方向D1に締結する。これにより、複数の磁石構造体30が軸方向D1に直列に配列された状態に保持される。
各磁石構造体30は、各磁石構造体30のつば部38が軸方向D1における一方側を向くように配列される。ここでは、複数の磁石構造体30のうち、軸方向D1における一端に位置する磁石構造体30を「磁石構造体30A」と称する。軸方向D1における他端に位置する磁石構造体30を「磁石構造体30C」と称する。磁石構造体30A及び30Cの間に挟まれる磁石構造体30を「磁石構造体30B」と称する。磁石構造体30A、30B、及び30Cを特に区別して説明しない場合には、磁石構造体30A、30B、及び30Cをまとめて「磁石構造体30」と称する。磁石構造体30Aの一端面36bは、一方の締結部材81と軸方向D1に当接している。磁石構造体30Aの他端面36cは、磁石構造体30Bの一端面36bと当接している。磁石構造体30Bの他端面36cは、磁石構造体30Cの一端面36bと当接している。磁石構造体30Cの他端面36cは、他方の締結部材81と当接している。
次に、図5(b)に示すように、保護管40を構成する繊維体40Fによって磁石構造体30A、30B、及び30Cをまとめて巻回する(巻回工程S12)。すなわち、磁石構造体30Aの外周面30aから磁石構造体30Cの外周面30aにわたって繊維体40Fを巻回する。具体的には、磁石構造体30Aのつば部38のテーパ面S2に繊維体40Fの始端部を配置する。そして、軸方向D1における磁石構造体30A側から磁石構造体30C側に向かって、繊維体40Fを各磁石構造体30A、30B、及び30Cの外周面30aに巻回する。このとき、繊維体40Fの延在方向に張力fを作用させながら治具80を回転軸線Lの周りに回転させることにより、繊維体40Fの巻回を行う。
繊維体40Fの巻回を磁石構造体30Cまで行った後、磁石構造体30C側から磁石構造体30A側に向かって、繊維体40Fの巻回を行う。このように、磁石構造体30Aの一端面36bから磁石構造体30Cの他端面36cまでの区間Rにおいて、各磁石構造体30A、30B、及び30Cの外周面30aに対する繊維体40Fの巻回を複数回繰り返す。そして、磁石構造体30Cのテーパ面S6において繊維体40Fの巻回を終了する。このとき、磁石構造体30Cのテーパ面S6に繊維体40Fの終端部が配置される。繊維体40Fの巻回によって磁石構造体30A、30B、及び30Cの周囲に形成された筒状の繊維束を、「筒状繊維束41F」(図6(a)参照)と称する。筒状繊維束41Fは、磁石構造体30A、30B、及び30Cの外周面30aをまとめて覆っている。本実施形態においては、磁石構造体30Aの一端面36bから磁石構造体30Cの他端面36cにわたって複数回往復するように繊維体40Fの巻回を行うことによって、筒状繊維束41Fを構成している。しかし、このような往復を伴わずに、繊維体40Fの巻回を行うことも可能である。例えば、磁石構造体30Aの一端面36bから磁石構造体30Cの他端面36cまでの区間において、繊維体40Fを径方向D2に複数層に積層させながら、繊維体40Fの巻回を行ってもよい。この場合、繊維体40Fの巻回の際の往復を伴わずに、筒状繊維束41Fを構成することが可能である。
次に、磁石構造体30A、30B、及び30Cの外周面30aを覆う筒状繊維束41Fを加熱処理することにより、各磁石構造体30A、30B、及び30Cに対応する各保護管40A、40B、及び40Cを形成する(加熱処理工程S13)。具体的には、図6(a)に示すように、筒状繊維束41Fによって覆われた磁石構造体30A、30B、及び30Cを治具80ごと炉90の内部に配置する。そして、炉90の内部において、筒状繊維束41Fに含浸された樹脂を熱硬化することにより、筒状繊維束41Fの内周面を各磁石構造体30A、30B、及び30Cの外周面30aに接合する。このとき、筒状繊維束41Fのうち保護管40の一端部P1及び他端部P2に相当する部分が、各磁石構造体30A、30B、及び30Cのテーパ面S2及びS6に接合される。
次に、図6(b)に示すように、筒状繊維束41Fが接合された各磁石構造体30A、30B、及び30Cを炉90から取り出した後、磁石構造体30A、30B、及び30Cごとに筒状繊維束41Fを切断する(切断工程S14)。具体的には、筒状繊維束41Fを切断面C1及びC2において切断する。切断面C1は、軸方向D1に互いに隣り合う磁石構造体30A及び30Bの間の境界面、すなわち、磁石構造体30Aの他端面36cと磁石構造体30Bの一端面36bとの当接面である。切断面C2は、軸方向D1に互いに隣り合う磁石構造体30B及び30Cの間の境界面、すなわち、磁石構造体30Bの他端面36cと磁石構造体30Cの一端面36bとの当接面である。
筒状繊維束41Fが切断面C1及びC2において切断されることによって、各磁石構造体30A、30B、及び30Cに対応する各保護管40A、40B、及び40Cが形成される。つまり、磁石構造体30Aの外周面30aに接合された保護管40Aと、磁石構造体30Bの外周面30aに接合された保護管40Bと、磁石構造体30Cの外周面30aに接合された保護管40Cとが、筒状繊維束41Fから形成される。切断面C1及びC2における筒状繊維束41Fの切断は、例えばカッター等の刃物を用いて行ってもよい。
切断面C1での切断によって得られた保護管40Aは、磁石構造体30Aの一端面36bから他端面36cまで繊維体40Fが外周面30aに巻回された構成となる。切断面C1となる他端面36cにおいては、繊維体40Fの終端部が位置している状態とみなすことができる。同様に、保護管40Bの一端面36b及び他端面36cにおいては、繊維体40Fの始端部及び終端部が位置している状態とみなすことができる。同様に、保護管40Cの一端面36bにおいては、繊維体40Fの始端部が位置している状態とみなすことができる。従って、各保護管40A、40B、及び40Cにおいて、一端部P1及び他端部P2に繊維体40Fの始端部及び終端部がそれぞれ位置する状態となっている。
以上の工程を経て、磁石構造体30に接合された保護管40が得られる。その後、磁石構造体30の内部にシャフト2を挿通することによって、図1に示すロータ10が得られる。上述した工程では、3個の磁石構造体30A、30B、及び30Cが軸方向D1に直列に配列される場合を例示した。しかし、軸方向D1に配列される磁石構造体30の個数は、3個に限られず、2個でもよいし、4個以上でもよい。
上述した工程では、複数の磁石構造体30A、30B、及び30Cに対してまとめてフィラメントワインディング法を適用している。しかし、磁石構造体30A、30B、及び30Cごとにフィラメントワインディング法を適用してもよい。つまり、1つの磁石構造体30を繊維体40Fによって巻回することにより、保護管40を形成してもよい。この場合、磁石構造体30の一端面36bから他端面36cまでの区間において、磁石構造体30の外周面30aに繊維体40Fが巻回される。その後、上述した方法と同様に、筒状繊維束41Fで覆われた磁石構造体30を炉90の内部に配置し、筒状繊維束41Fに含浸された樹脂を加熱硬化させる。これにより、磁石構造体30の外周面30aに接合された保護管40が形成される。この方法を用いた場合も、繊維体40Fの始端部が保護管40の一端部P1に位置し、繊維体40Fの終端部が保護管40の他端部P2に位置する。
<作用効果>
続いて、本実施形態に係るロータ10、モータ1、及びロータ10の製造方法によって奏される作用効果について、比較例が有する課題と共に説明する。図9(a)は、比較例に係るロータ100を示している。図9(b)は、図9(a)に示すロータ100の部分Aを拡大して示している。比較例に係るロータ100では、本実施形態に係るロータ10とは異なり、インナースリーブ136の他端部36eにテーパ面が形成されていない。従って、図9(a)に示すように、他端部36eにおいて、筒状本体部137の円周面S5が他端面36cに直接接続されており、保護管40の他端部P2が円周面S5に接合されている。
比較例に係るロータ100では、図9(b)に示すように、ロータ100の回転時において、保護管40は、遠心力F及び風圧などによって径方向D2の外側への外力を受ける。保護管40の他端部P2に作用する遠心力Fは、径方向D2の外側に向かう方向に働く。この遠心力Fに対する抗力として、円周面S5の法線方向(すなわち、径方向D2の内側)に作用する他端部P2の接合力F100のみが働く。この場合、遠心力Fが接合力F100よりも大きくなると、他端部P2が円周面S5から剥がれてしまう。
保護管40を形成する際、磁石構造体130ごとにフィラメントワインディング法を適用した場合も、複数の磁石構造体130に対してまとめてフィラメントワインディング法を適用した場合も、上述したように、繊維体40Fの始端部及び終端部が、保護管40の一端部P1及び他端部P2に位置する状態となる。従って、いずれの場合も、ロータ100の回転時において、一端部P1及び他端部P2を起点として、磁石構造体130の外周面30aからの保護管40の剥がれが発生しやすい。
これに対し、本実施形態に係るロータ10では、図7(a)及び図7(b)に示すように、磁石構造体130の外周面30aにおける一端部P1との接合面がテーパ面S2となっていると共に、磁石構造体130の外周面30aにおける他端部P2との接合面がテーパ面S6となっている。図7(a)は、図2の一端部P1の付近を拡大して示している。図7(b)は、図3の他端部P2の付近を拡大して示している。
図7(a)に示すように、ロータ10の回転時において、一端部P1に作用する遠心力Fのうちテーパ面S2の法線方向成分Faに対しては、テーパ面S2の法線方向に作用する一端部P1の接合力F1が抗力として働く。更に、遠心力Fのうちテーパ面S2の面内方向成分Fbに対しては、テーパ面S2の面内方向に作用する一端部P1のせん断方向の力F2が抗力として働く。同様に、図7(b)に示すように、他端部P2に作用する遠心力Fのうちテーパ面S6の法線方向成分Faに対しては、テーパ面S6の法線方向に作用する他端部P2の接合力F1が抗力として働く。更に、遠心力Fのうちテーパ面S6の面内方向成分Fbに対しては、テーパ面S6の面内方向に作用する他端部P2のせん断方向の力F2が抗力として働く。一端部P1の接合力F1は、テーパ面S2に対する一端部P1の接合力(接着力)である。他端部P2の接合力F1は、テーパ面S6に対する他端部P2の接合力(接着力)である。
このように、テーパ面S2及びS6において、一端部P1及び他端部P2の接合力F1に加えて、一端部P1及び他端部P2のせん断方向の力F2も、遠心力Fに対する抗力として働く。これにより、ロータ10の回転時に一端部P1及び他端部P2をテーパ面S2及びS6から剥がれにくくすることができる。すなわち、ロータ10の回転時における保護管40の剥がれの発生を抑制できる。その結果、ロータ10の回転バランスが崩れる事態を抑制でき、ロータ10が大きく振動するなどの不具合が生じる事態を抑制できる。
更に、本実施形態では、繊維体40Fを磁石構造体30の外周面30aに直接巻回する方法を用いて保護管40を形成している。この方法を用いた場合、製作治具を用いて予め保護管40を形成してから保護管40を磁石構造体30の外周面30aに接合する方法を採用した場合と比べて、保護管40を形成するための製作治具が不要になり、製作治具から保護管40を抜き取るための離型剤も不要になる。その結果、保護管40を形成するための製造コスト及び製造時間を抑制することができるので、ロータ10の製造効率の向上を図ることができる。
本実施形態では、テーパ面S2は、インナースリーブ36の一端部36dに形成されており、テーパ面S6は、インナースリーブ36の他端部36eに形成されている。このように、テーパ面S2及びS6が、磁石構造体30における磁石31以外の構成に形成される場合、テーパ面S2及びS6が磁石31に形成された場合と比べて、テーパ面S2及びS6に対する一端部P1及び他端部P2の接合力をより確実に確保することができる。これにより、ロータ10の回転時において一端部P1及び他端部P2をテーパ面S2及びS6から一層剥がれにくくすることができる。
本実施形態では、テーパ面S2は、つば部38に形成されている。この構成では、磁石31又はエンドリング33にテーパ面S2が形成される場合と比べて、回転中心のシャフト2からテーパ面S2までの径方向D2の距離(回転半径)が小さくなる。これにより、テーパ面S2に接合する一端部P1に作用する遠心力Fを小さく抑えることができる。その結果、ロータ10の回転時において一端部P1をテーパ面S2からより一層剥がれにくくすることができる。
本実施形態では、テーパ面S6は、インナースリーブ36の他端部36eに形成されている。この構成では、磁石31又はエンドリング34にテーパ面S6が形成される場合と比べて、回転中心のシャフト2からテーパ面S6までの径方向D2の距離(すなわち、回転半径)が小さくなる。これにより、テーパ面S6に接合する他端部P2に作用する遠心力Fを小さく抑えることができる。その結果、ロータ10の回転時において他端部P2をテーパ面S6からより一層剥がれにくくすることができる。
本実施形態では、エンドリング33の一端面33bに傾斜面S4が形成されており、エンドリング34の他端面34cに傾斜面S7が形成されている。保護管40の繊維体40Fを磁石構造体30の外周面30aに直接巻回する際、磁石構造体30における回転軸線Lに垂直な平面に対しては、繊維体40Fの巻回を行いにくい。これに対し、エンドリング33の一端面33bに傾斜面S4が形成されることで、エンドリング33からインナースリーブ36のつば部38にわたって繊維体40Fを隙間なく巻き付けることができる。同様に、エンドリング34の他端面34cに傾斜面S7が形成されることで、エンドリング34からインナースリーブ36の他端部36eにわたって繊維体40Fを隙間なく巻き付けることができる。
本実施形態に係るロータ10の製造方法では、保護管40を形成する際、軸方向D1に直列に配列された磁石構造体30A、30B、及び30Cを繊維体40Fによってまとめて巻回している。このように、磁石構造体30A、30B、及び30Cを繊維体40Fでまとめて巻回する方法を採用した場合、磁石構造体30A、30B、及び30Cを繊維体40Fで個別に巻回する方法を採用した場合と比べて、1個当たりのロータ10の製造時間を短縮することができる。更に、1個当たりの磁石構造体30への巻回に要する繊維体40Fの使用量の増大を抑制することができる。従って、この方法では、ロータ10の製造効率の向上を図ることができる。
<変形例>
本開示は、上述した各実施形態に限られず、他に様々な変形が可能である。
図8は、変形例に係るロータ10Aを示す断面図である。上述した実施形態では、インナースリーブ36の他端部36eの外周面37aにテーパ面S6が形成されている場合を例示した。図8に示すロータ10Aでは、インナースリーブ36Aの他端部36eの外周面37aにテーパ面が形成されておらず、エンドリング34Aの外周面34aにテーパ面S8が形成されている場合を例示する。図8に示すように、筒状本体部37の他端部36eの外周面37aは、全て円周面S5となっている。そして、エンドリング34Aの外周面34aの全てにテーパ面S8が形成されている。図8に示す例では、インナースリーブ36の他端部36eは、軸方向D1におけるエンドリング34Aの外側(すなわち、エンドリング34Aに対して磁石31とは反対側)の位置まで突出しておらず、エンドリング34Aの内側に収まっている。一例では、エンドリング34Aの他端面34cは、軸方向D1においてインナースリーブ36の他端面36cと同一の位置にある。つまり、エンドリング34Aの他端面34cは、インナースリーブ36の他端面36cと面一になっている。
テーパ面S8は、軸方向D1において一端面34bから他端面34cに近づくほど(すなわち、軸方向D1において保護管40Dの一端部P1から離れるほど)縮径している。換言すると、テーパ面S8は、軸方向D1において一端面34bから他端面34cに近づくほど径方向D2の内側に位置している。その結果、テーパ面S8は、軸方向D1に対して傾斜した面となり、テーパ面S8の法線方向は、径方向D2に対して傾斜する。径方向D2に対するテーパ面S8の法線方向の角度は、径方向D2に対するテーパ面S2(図2参照)の法線方向の角度と同一であってもよいし、径方向D2に対するテーパ面S2の法線方向の角度と異なっていてもよい。
保護管40Dの他端部P2は、エンドリング34Aのテーパ面S8上に位置しており、テーパ面S8に接合されている。一例では、保護管40Dの他端面40bは、軸方向D1においてエンドリング34Aの他端面34cと同一の位置にある。この場合、保護管40Dの他端面40bは、エンドリング34Aの他端面34cと面一になる。保護管40Dの一端部P1は、上述した実施形態と同様、インナースリーブ36Aのつば部38のテーパ面S2に接合されている。
ロータ10Aでは、つば部38の円周面S1の外径が、エンドリング33Aの外周面33aの外径と同一である。すなわち、径方向D2において、つば部38の円周面S1は、エンドリング33Aの外周面33aと同一の位置にある。このため、円周面S1と外周面33aとの間に段差が生じておらず、円周面S1と外周面33aとは互いに連続的に接続されている。この場合、円周面S1と外周面33aとの間に垂直面が形成されていないので、フィラメントワインディング法を用いて保護管40Dを形成する際に、円周面S1から外周面33aにわたって繊維体40Fを隙間なく連続的に巻回することができる。そのため、ロータ10Aでは、上述した実施形態と異なり、繊維体40Fを連続的に巻回するための傾斜面をエンドリング33Aの一端面33bに形成する必要が無い。
磁石構造体30Dを繊維体40Fによって個別に巻回する方法を用いて保護管40Dを形成する場合、インナースリーブ36Aの一端面36bからエンドリング34Aの他端面34cまでの区間において、磁石構造体30Dの外周面30aに繊維体40Fを巻回することにより、図8に示す保護管40Dを形成することができる。直列に配列した複数の磁石構造体30Dを繊維体40Fによってまとめて巻回する方法を用いて保護管40Dを形成する場合も、上述した実施形態と同様、軸方向D1の一端に位置する磁石構造体30Dのインナースリーブ36Aの一端面36bから、軸方向D1の他端に位置する磁石構造体30Dのエンドリング34Aの他端面34cまでの区間において、それぞれの磁石構造体30Dの外周面30aに繊維体40Fを連続的に巻回することにより、図8に示す保護管40Dを形成することができる。
ロータ10Aでは、保護管40Dの一端部P1及び他端部P2がテーパ面S2及びS8にそれぞれ接合されるので、上述した実施形態と同様の効果が得られる。更に、ロータ10Aでは、保護管40Dの他端部P2が、エンドリング34Aのテーパ面S8上に位置しているので、繊維体40Fを磁石構造体30Dの外周面30aに巻回する際に、エンドリング34Aからインナースリーブ36Aの他端部36eにわたって繊維体40Fが巻回されることを回避できる。仮に、エンドリング34Aからインナースリーブ36Aの他端部36eにわたって繊維体40Fを巻回する場合、エンドリング34Aの他端面34cは、軸方向D1に垂直な面となっているので、繊維体40Fによる他端面34cへの巻回が困難となり得る。これに対し、ロータ10Aでは、繊維体40Fを巻回する区間は、インナースリーブ36Aの一端面36bからエンドリング34Aの他端面34cまでの区間となる。この区間においては、軸方向D1に垂直な面に繊維体40Fを巻回することがないので、当該区間において磁石構造体30Dの外周面30aに繊維体40Fを隙間なく連続的に巻回することができる。その結果、磁石構造体30Dの外周面30aを覆う保護管40Dを好適に形成することができる。
上述した実施形態では、保護管40の一端部P1及び他端部P2がそれぞれ接合されるテーパ面S2及びS6が、磁石構造体30における磁石31以外の構成に形成されている場合を例示した。しかし、これらテーパ面S2及びS6の少なくとも一方が磁石31に形成されていてもよい。例えば、磁石31の外周面31cの軸方向D1の両端部にテーパ面S2及びS6がそれぞれ形成されてもよいし、磁石31の外周面31cの軸方向D1の一端部又は他端部にテーパ面S2又はS6が形成されてもよい。
上述した実施形態では、保護管40の一端部P1が接合されるテーパ面S2がインナースリーブ36のつば部38の外周面38aに形成されている場合を例示した。しかし、保護管40の一端部P1が接合されるテーパ面S2は、インナースリーブ36に限らず、エンドリング33の外周面33aに形成されてもよい。磁石構造体30は、インナースリーブ36を有していなくてもよく、磁石31はシャフト2に直接取り付けられてもよい。この場合、エンドリング33及び34は、シャフト2と一体に形成されてもよい。テーパ面S2は、エンドリング33の外周面33aに形成されてもよい。テーパ面S6は、エンドリング34の外周面34aに形成されてもよい。
1 モータ
2 シャフト
2a,30a 外周面
10,10A ロータ
20 ステータ
30,30A,30B,30C,30D 磁石構造体
31 磁石
33,33A エンドリング(第1エンドリング)
34,34A エンドリング(第2エンドリング)
36,36A インナースリーブ
36d 一端部
36e 他端部
38 つば部
40,40A,40B,40C,40C 保護管
40F 繊維体
41F 筒状繊維束
D1 軸方向
D2 径方向
P1 一端部(第1端部)
P2 他端部(第2端部)
S2 テーパ面(第1テーパ面)
S6,S8 テーパ面(第2テーパ面)

Claims (10)

  1. 磁石を含んで構成され、シャフトの外周面を覆うように配置された筒状の磁石構造体と、
    前記磁石構造体の外周面を覆うように巻回された繊維体を含んで構成され、前記磁石構造体の外周面に接合された保護管と、を備え、
    前記保護管は、前記保護管が延在する前記シャフトの軸方向における第1端部と、前記軸方向における前記第1端部とは反対側の第2端部と、を含み、
    前記磁石構造体の外周面における前記第1端部との接合面には、前記軸方向において前記第2端部から離れるほど縮径する第1テーパ面が形成されており、
    前記磁石構造体の外周面における前記第2端部との接合面には、前記軸方向において前記第1端部から離れるほど縮径する第2テーパ面が形成されており、
    前記第1テーパ面及び前記第2テーパ面のそれぞれは、前記磁石構造体の外周面の全周にわたって連続的に形成されており、
    前記第1テーパ面に接続された前記第1端部、及び前記第2テーパ面に接合された前記第2端部のそれぞれは、他の部材に覆われずに外部に露出しており、
    前記繊維体の巻き始めとなる始端部は、前記保護管の前記第1端部に位置しており、
    前記繊維体の巻き終わりとなる終端部は、前記保護管の前記第2端部に位置している、ロータ。
  2. 前記磁石構造体は、前記シャフトの径方向において前記シャフトと前記磁石との間に介在するインナースリーブを有し、
    前記軸方向における前記インナースリーブの一端部は、前記軸方向において前記磁石の一方の外側の位置まで延在しており、
    前記第1テーパ面は、前記インナースリーブの一端部に形成されている、請求項1に記載のロータ。
  3. 前記インナースリーブの前記一端部には、前記径方向の外側に張り出すつば部が設けられ、
    前記つば部は、前記磁石よりも前記径方向の内側に位置しており、
    前記第1テーパ面は、前記つば部に形成されている、請求項2に記載のロータ。
  4. 前記軸方向における前記インナースリーブの他端部は、前記軸方向において前記磁石の他方の外側の位置まで延在しており、前記磁石よりも前記径方向の内側に位置しており、
    前記第2テーパ面は、前記インナースリーブの他端部に形成されている、請求項2又は3に記載のロータ。
  5. 前記磁石構造体は、前記軸方向において前記磁石を挟んで両側に配置された第1エンドリング及び第2エンドリングを更に有し、
    前記第2エンドリングは、前記軸方向において前記磁石に対して前記インナースリーブの他端部側に位置しており、
    前記第2テーパ面は、前記第2エンドリングに形成されている、請求項2又は3に記載のロータ。
  6. 前記磁石構造体は、前記軸方向において前記磁石を挟んで両側に配置された第1エンドリング及び第2エンドリングを有し、
    前記第1テーパ面は、前記第1エンドリングに形成されており、
    前記第2テーパ面は、前記第2エンドリングに形成されている、請求項1に記載のロータ。
  7. 前記シャフトの径方向に対する前記第1テーパ面の法線方向の角度、及び前記シャフトの径方向に対する前記第2テーパ面の法線方向の角度のそれぞれは、45°よりも大きく且つ90°よりも小さい範囲内である、請求項1~6のいずれか一項に記載のロータ。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載のロータと、
    前記ロータの周囲に配置されたステータと、を備える、モータ。
  9. 請求項1~7のいずれか一項に記載のロータの製造方法であって、
    前記磁石構造体の外周面に前記繊維体を巻回することにより、前記磁石構造体の外周面を覆う筒状繊維束を形成する巻回工程と、
    前記磁石構造体の外周面を覆う前記筒状繊維束を加熱処理することにより、前記保護管を形成する加熱処理工程と、を備える、ロータの製造方法。
  10. 前記巻回工程では、前記磁石構造体を前記軸方向に複数配列した状態で、前記軸方向の一端に配置された前記磁石構造体の外周面から、前記軸方向の他端に配置された前記磁石構造体の外周面にわたって前記繊維体を巻回することにより、複数の前記磁石構造体の外周面をまとめて覆う前記筒状繊維束を形成し、
    前記加熱処理工程では、複数の前記磁石構造体の外周面を覆う前記筒状繊維束を加熱処理した後、各前記磁石構造体の前記軸方向の境界において前記筒状繊維束を切断することにより、各前記磁石構造体に対応する各前記保護管を形成する、請求項9に記載のロータの製造方法。
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