JP2003259578A - 永久磁石回転型モータ及び液中モータポンプ - Google Patents

永久磁石回転型モータ及び液中モータポンプ

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JP2003259578A
JP2003259578A JP2002060831A JP2002060831A JP2003259578A JP 2003259578 A JP2003259578 A JP 2003259578A JP 2002060831 A JP2002060831 A JP 2002060831A JP 2002060831 A JP2002060831 A JP 2002060831A JP 2003259578 A JP2003259578 A JP 2003259578A
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rotor
permanent magnet
motor
rotor yoke
pump
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JP2002060831A
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Masato Kawai
政人 川井
Kozo Matake
幸三 真武
Masahiko Kishi
雅彦 岸
Kazuya Hiramoto
和也 平本
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Ebara Densan Ltd
Original Assignee
Ebara Densan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで確実に回転子の永久磁石の腐食を
防止でき、且つ渦電流発生による損失やそれによる発熱
・昇温がなく、モータ効率及び昇温による永久磁石の磁
力の低減を抑えることができる信頼性の高い永久磁石回
転型モータ及び液中モータポンプを提供すること。 【解決手段】 固定子と、該固定子内に主軸1にロータ
ヨーク2を固着配設し、該ロータヨーク2の外周に周設
或いは該ロータヨーク2の半径方向内側に埋設された永
久磁石3を備えた回転子20を配置した構成の永久磁石
回転型モータにおいて、回転子20のロータヨーク2の
軸方向両端面2a、2bに密接すると共に主軸1に外嵌
め及び密接させてOリング5a、5b設け、該Oリング
5a、5bを含む永久磁石3及びロータヨーク2からな
る回転子20の外周面及び軸方向両端面2a、2bを樹
脂材4にて覆い、密閉した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は永久磁石回転型モー
タに関し、特にその防食性の向上を図った永久磁石回転
型モータ及び該永久磁石回転型モータを用いた液中モー
タポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の永久磁石回転型モータは、スロ
ットに固定子巻線を配置し固定子と、該固定子内に永久
磁石を有する回転子を配置した構成であり、固定子内周
面に形成される回転磁界に同期させて回転子を回転させ
るようになっている。また、水中モータポンプ等では、
取扱液(例えば水)がポンプ内のみならずモータ内部を
循環するものや、水封式モータのように内部に液体(例
えば水)が封入されているものがあり、その液体がモー
タ内部を循環することによりモータ内の冷却及び軸受の
潤滑などが行われる。
【0003】図1は、従来のこの種の永久磁石回転型モ
ータの回転子の構成を示す軸方向断面図である。図1に
おいて、12は主軸であり、主軸12には電磁鋼鈑から
なるロータヨーク11が焼き嵌め或いは圧入等の手段で
固着され、該ロータヨーク11の外周に永久磁石13が
接着等の接合手段により固着されている。ロータヨーク
11の軸方向両端面11a、11b及び主軸12の外周
に接触して側板14a、14bが取り付けられている。
該側板14a、14bの外周面及び永久磁石13の外周
面をキャン15が密接して覆っている。このキャン15
及び側板14a、14bはそれぞれ溶接にて接合され、
あわせて側板14a、14bの内側と主軸12の外周
も、それぞれ溶接にて接合され、永久磁石13及びロー
タヨーク11がキャン15で密閉されている。
【0004】水中モータポンプのモータ部に永久磁石回
転型モータを用いる場合は、回転子の永久磁石がポンプ
の取扱液或いは封入液である水等と反応して腐食する等
の問題が起こる。この問題に対処するため、図1に示す
ように、回転子の永久磁石13の外周を非磁性金属薄板
からなるキャン15で覆って密閉する方法がとられてき
た。しかしながら、上記のように回転子を非磁性金属薄
板のキャン15で覆う方法は、回転子の軸方向両端面に
密接して側板14a、14bを配設し、側板14a、1
4b、主軸12及びキャン15をそれぞれ溶接にて接合
するため、溶接を4箇所で行う必要があり、作業工程及
び材料コストもかかるため製造コストが高価となるとい
う問題がある。
【0005】また、モータ運転中に非磁性金属薄板から
なるキャン15の部分で磁束の変化を生じるため、キャ
ン15に渦電流が発生し、モータの損失が増加し、モー
タ効率が悪くなり、且つ、特に回転子が高速回転中に、
例えば過大トルクが急激に加わり主軸12が拘束された
場合等、固定子の形成する回転磁界に回転子が同期して
回転できなくなる状態では、回転磁界中でキャン15に
急激に渦電流が発生し、所謂渦流損により温度が上昇
し、永久磁石13の磁力が低減する等の問題もあった。
【0006】また、ポンプ取扱液がモータ内部を循環す
るようになっているモータの場合、或いは水封モータ等
の封入された液体がモータ内部を循環する場合は、固定
子と回転子との間の空隙が狭いため、回転数が高くなる
と、回転子の回転に伴い回転子外周が空隙部の液体を攪
拌する力が大きな損失となる。しかも回転子を密閉する
ため回転子の軸方向両端面に側板14a、14bを配設
することにより、固定子と回転子の間の狭い空隙部が延
長され、更に損失が増加してモータ効率が悪くなる等の
問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑
みてなされたもので、上記問題点を解決し、低コストで
確実に回転子の永久磁石の腐食を防止でき、且つ渦電流
発生による損失やそれによる発熱・昇温がなく、モータ
効率及び昇温による永久磁石の磁力の低減を抑えること
ができる信頼性の高い永久磁石回転型モータ及び永久磁
石回転型モータを用いた液中モータポンプを提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に記載の発明は、回転磁界を生成する巻線を備
えた固定子と、該固定子内に主軸にロータヨークを固着
配設し、該ロータヨークの外周に周設或いは該ロータヨ
ークの半径方向内側に埋設された永久磁石を備えた回転
子を配置した構成の永久磁石回転型モータにおいて、回
転子のロータヨークの軸方向両端面に密接すると共に主
軸に外嵌め及び密接させてOリングを設け、該Oリング
を含む永久磁石及びロータヨークからなる回転子の外周
面及び軸方向両端面を樹脂材にて覆い、該樹脂材でOリ
ングと該永久磁石及びロータヨークを密閉したことを特
徴とする。
【0009】上記のように、回転子のロータヨークの軸
方向両端面に密接すると共に主軸に外嵌め及び密接させ
てOリングを設け、該Oリングを含む永久磁石及びロー
タヨークからなる回転子の外周面及び軸方向両端面を樹
脂材にて覆い、該樹脂材でOリングと該永久磁石及びロ
ータヨークを密閉したことにより、永久磁石やロータヨ
ークがモータに封入された液体或いはポンプ取扱液と反
応して腐食するということはなくなる。また、回転子を
金属薄板ではなく樹脂材で覆うため、運転中の磁束変化
による樹脂材に渦電流の発生がないから、この渦電流損
によるモータ効率の低下を防止できる。また、渦電流損
による発熱がないことから、昇温による回転子の永久磁
石の磁力低減ということもない。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、回転磁界
を生成する巻線を備えた固定子と、該固定子内に主軸に
ロータヨークを固着配設し、該ロータヨークの外周に周
設或いは該ロータヨークの半径方向内側に埋設された永
久磁石を備えた回転子を配置した構成の永久磁石回転型
モータにおいて、回転子の永久磁石及びロータヨークの
軸方向両端面に密接すると共に主軸に密接して該回転子
の外径よりも小径で軸方向外側に向ってテーパ部が形成
された側板を配設し、永久磁石及びロータヨークからな
る回転子と該側板の外周面及び該側板の軸方向外側面を
熱収縮チューブで覆い、該熱収縮チューブで該永久磁石
及びロータヨークと側板を密閉したことを特徴とする。
【0011】上記のように、熱収縮チューブで回転子の
永久磁石及びロータヨークと側板を密閉したことによ
り、モータに封入された液体或いはポンプ取扱液と反応
して腐食するということはなくなる。また、ゴム製の側
板は回転子の外径よりも小径で軸方向外側に向ってテー
パ部が形成されているから、固定子と側板の外周を覆う
熱収縮チューブの間の空隙を広くでき、回転子による空
隙部の液体攪拌損失の増加を最小限に抑えることができ
る。また、回転子を樹脂材からなる熱収縮チューブで覆
うため、運転中の磁束変化による熱収縮チューブに渦電
流の発生がないから、この渦電流損によるモータ効率の
低下を防止できる。また、渦電流損による発熱がないこ
とから、昇温による回転子の永久磁石の磁力低減という
こともない。
【0012】請求項3に記載の発明は、ポンプ及び該ポ
ンプを駆動するモータを具備する液中モータポンプにお
いて、モータに請求項1又は2に記載の永久磁石回転型
モータを用いたことを特徴とする。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の液中モータポンプにおいて、ポンプケーシングとモー
タケーシングを吸込ケーシングを介して一体的に形成す
ると共に、該吸込ケーシングの吸込口から流入するポン
プ揚液がポンプケーシング内を通って吐出口から吐出す
ように構成され、モータケーシング内にポンプケーシン
グ内の前記ポンプ揚液が浸入しないように液封機構を設
けると共に、該モータケーシング内に所定の液を封入し
たことを特徴とする。
【0014】上記のように液中モータポンプのモータに
請求項1又は2に記載の永久磁石回転型モータを用いた
ことにより、上記のような優れたモータ特性を有する液
中モータポンプを実現できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例を図
面に基づいて説明する。図2は本発明に係る永久磁石回
転型モータの全体構成を示す軸方向断面図であり、図3
は該永久磁石回転型モータの回転子の軸方向断面図であ
り、図4は図3のX−X断面図である。図において、1
は回転子の主軸であり、該主軸1には電磁鋼鈑からなる
ロータヨーク2が焼き嵌め或いは圧入等の手段で固着さ
れ、該ロータヨーク2の外周に永久磁石3が接着等の接
合手段により接合して配設されている。
【0016】ロータヨーク2の両端面2a、2b及び主
軸1の外周に接してOリング5a、5bが取り付けられ
ている。このOリング5a、5bとロータヨーク2の両
端面2a、2b及び永久磁石3の外周面(外周及び軸方
向外側の面)を覆うように樹脂材4が射出成形されて固
定されている。Oリング5a、5bは、例えばニトリル
ゴム等の材料を用いたリングであり、漏れ止め等の目的
で広く使用され、材料は市販されており容易に入手が可
能である。
【0017】Oリング5a、5bは上記のように射出成
形された樹脂材4により外周から押えられるため、主軸
1及びロータヨーク2の両端面2a、2bに同時に密着
する。また、樹脂材4は例えばポリフェニレンサルファ
イド等の熱可塑性プラスチックであり、金型等の成形機
を用いることで射出成形は容易に行うことができる。こ
こでは樹脂材4がロータヨーク2の両端面2a、2b及
び永久磁石3の外周を覆い、同時に上述のようにOリン
グ5a、5bを押えつけて形成されているため、永久磁
石3及びロータヨーク2は樹脂材4で完全に密閉するこ
とができる。
【0018】なお、図2において、22はモータケーシ
ングであり、該モータケーシング22に固定子21が圧
入され、該固定子21に上記ロータヨーク2及び永久磁
石3を有する回転子20が配置されている。主軸1はポ
ンプ側の軸受23及び反ポンプ側の軸受24で回転自在
に支持されている。また、25は固定子21のスロット
に配置された固定子巻線であり、該固定子巻線25には
ケーブル26を介してモータ駆動電力が供給されるよう
になっている。また、ポンプ側の軸受23及び反ポンプ
側の軸受24で回転自在に支持されている。また、モー
タケーシング22は密封され、内部に液(例えば、プロ
ピレングリコール水溶液)Qが封入されている。また、
27はモータケーシング22内の液圧が温度により変動
しないように調整する液圧調整機構、28はポンプ揚液
がモータケーシング22内に浸入するのを防止する液封
機構である。
【0019】図5は本発明に係る永久磁石回転型モータ
の回転子の他の構成例を示す軸方向断面図であり、図6
は図5のY−Y断面図である。本回転子は図示するよう
に、ロータヨーク2の半径方向内側に埋設して主軸1を
中心に複数個(ここでは4個)の永久磁石3を配設して
いる。そしてロータヨーク2の両端面2a、2b及び主
軸1の外周に接してOリング5a、5bが取り付けられ
ている。このOリング5a、5bと永久磁石3の両端面
3a、3b及びロータヨーク2の外周面(外周及び軸方
向外側の面)を覆うように樹脂材4が射出成形されて固
定されている点は図3及び図4に示す回転子と同一であ
る。
【0020】図2乃至図6に示す回転子において、樹脂
材4が永久磁石3或いはロータヨーク2の外周を覆う部
分4cの厚さは0.2〜0.3mmに形成されているの
で、固定子と回転子の狭い空隙においても十分な余裕を
持って使用することができる。なお、樹脂材4のOリン
グ5a、5bを覆う部分4a、4bの厚さは他の部分よ
り厚く形成されている。このように固定子の永久磁石3
或いはロータヨーク2を樹脂材4で覆うので、図1に示
す従来例のように非磁性金属薄板からなるキャン15で
覆う場合と異なり、運転中の磁束変化により樹脂材4内
に渦電流が発生することがなく、その分モータ効率の低
下を抑えることができる。また渦電流損による発熱がな
いから、それによる昇温もなく温度上昇による永久磁石
3の磁力が低減するという問題がなくなる。
【0021】図7は本発明に係る永久磁石回転型モータ
の回転子の他の構成例を示す軸方向断面図である。主軸
6には、電磁鋼鈑からなるロータヨーク7が焼き嵌め或
いは圧入等の手段で固着されている。該ロータヨーク7
の外周には永久磁石8が接着等の接合手段により接合し
て配設されている。ロータヨーク7の軸方向両端面7
a、7b及び主軸6の外周に接触して側板9a、9bが
取り付けられている。側板9a、9bは軸方向外側にテ
ーパ部が形成されている。側板9a、9bは、例えばニ
トリルゴム系の弾性力の大きいゴム材料で構成されてい
る。このニトリルゴム系のゴム材料は市販されており、
容易に入手可能である。側板9a、9bの内径は主軸6
の外径より若干小径に製作されており、取り付け時に側
板9a、9bが収縮力により主軸6の外周を緊縛して密
着している。
【0022】側板9a、9bの外周と永久磁石8の外周
を覆うように熱収縮チューブ10が収縮され固定されて
いる。この熱収縮チューブ10は例えば、ポリビニール
系又はポリオレフィン系の樹脂材により構成されてい
る。熱収縮チューブ10の厚みは0.15〜0.3mm
程度であり、固定子と回転子の間の狭い空隙においても
十分余裕を持って使用することができる。熱収縮チュー
ブとは例えば放射架橋ポリオレフィン等の材料を用いた
樹脂製のチューブであり、絶縁・防水の目的に広く使用
されている。
【0023】この熱収縮チューブ10で上記のように側
板9a、9bの外周と永久磁石8の外周を覆うには、原
料熱収縮チューブを被覆対象物である側板9a、9bの
外周と永久磁石8に被せた後に、ドライヤ等を用いて該
原料熱収縮チューブの外周を加熱する。これにより、原
料熱収縮チューブは径方向に収縮して、被覆対象物であ
る側板9a、9bの外周と永久磁石8の外周に密着して
熱収縮チューブ10を構成する。
【0024】この熱収縮チューブ10の収縮力により、
側板9a、9bの外周を緊縛し、同時に熱収縮チューブ
10の収縮力により主軸6が緊縛され、、ロータヨーク
7及び永久磁石8が密閉される。また、側板9a、9b
は永久磁石8の外周より小径であり、軸方向外側に向っ
てテーパ形状となっているため、熱収縮チューブ10が
側板9a、9bの外周を覆う部分と固定子との空隙部分
が広がり、回転子の回転による空隙部の液体を攪拌する
損失増加を最小限にすることができる。更に、上記のよ
うに、側板9a、9bは永久磁石8の外周より小径とし
ているから、側板9a、9bの部分は永久磁石8の部分
よりその外径が盛り上がることなく、固定子と回転子の
間の狭い空隙においても十分余裕を持って使用すること
ができる。
【0025】なお、図7ではロータヨーク7の外周に永
久磁石8を配設する例を示したが、図5及び図6に示す
ように、永久磁石8をロータヨーク7の半径方向に埋設
して配置してもよい。
【0026】図8は本発明に係る永久磁石回転型モータ
を用いた液中モータポンプの構成例を示す図である。図
示するように、液中モータポンプはモータ部Mとポンプ
部Pからなり、モータ部Mの構成は図2に示す構成と同
一であるのでその説明は省略する。図示するように、モ
ータケーシング22とポンプケーシング30は吸込ケー
シング31を介して一体的に形成される。ポンプケーシ
ング30は3個の中間ケーシング30−1〜3と、吐出
ケーシング32から構成され、吐出ケーシング32の上
端には吐出口32aが設けられている。
【0027】33はポンプの主軸であり、該主軸33に
は2段の羽根車34−1、34−2が固着されている。
また、ポンプケーシング30の内壁面には戻し羽根35
−1、35−2が固定されている。モータの主軸1とポ
ンプの主軸33は軸継手36で結合され、モータの主軸
1の回転力がポンプの主軸33に伝達されるようになっ
ている。
【0028】上記構成の液中モータポンプにおいて、モ
ータ部Mを運転することにより、羽根車34−1、34
−2が回転し、吸込ケーシング31の揚液流入口31a
から流入した揚液(例えば、井水)は、ストレーナ37
を通ってポンプ吸込口38に流入し、羽根車34−1、
34−2の回転により押し上げられ、吐出ケーシング3
2内を通って、吐出口32aから吐出される。吐出口3
2aには図示しない送液管が接続されており、液を所定
の場所に送液する。
【0029】モータケーシングの上部には、液封機構2
8を設けているから、吸込ケーシング31内に流入する
ポンプ揚液は、モータケーシング22内に浸入すること
はない。なお、上記構成の液中モータポンプは、深井戸
等の井水の汲み上げを想定したものであるが、本液中モ
ータポンプは井水のみでなく、各種の水及び液体の汲み
上げに用いることができることは当然である。また、上
記構成例では、ポンプ部Pを2段の羽根車34−1、3
4−2で構成したが、これに限定されるものではなく、
1段又は3段以上の複数段構成としてもよいことは当然
である。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように各請求項によれば下
記のような優れた効果が得られる。
【0031】請求項1に記載の発明によれば、回転子の
ロータヨークの軸方向両端面に密接すると共に主軸に外
嵌め及び密接させてOリングを設け、該Oリングを含む
永久磁石及びロータヨークからなる回転子の外周面及び
軸方向両端面を樹脂材にて覆い、該樹脂材でOリングと
該永久磁石及びロータヨークを密閉したことにより、従
来のように金属キャンを用いて回転子を密閉する場合と
異なり、安価な製作費で回転子の永久磁石やロータヨー
クがモータに封入された液体或いはポンプ取扱液と反応
して腐食することがない永久磁石回転型モータを提供で
きる。
【0032】また、回転子を金属薄板ではなく樹脂材で
覆うため、運転中の磁束変化による樹脂材に渦電流の発
生がないから、この渦電流損によるモータ効率の低下を
防止でき、更に渦電流損による発熱がないことから、昇
温による回転子の永久磁石の磁力低減ということもな
い。これにより信頼性の高い永久磁石回転型モータを提
供できる。
【0033】また、請求項2に記載の発明によれば、熱
収縮チューブで回転子の永久磁石及びロータヨークと側
板を密閉したことにより、従来のように金属キャンを用
いて回転子を密閉する場合と異なり、安価な製作費で回
転子の永久磁石やロータヨークがモータに封入された液
体或いはポンプ取扱液と反応して腐食することがない永
久磁石回転型モータを提供できる。
【0034】また、ゴム製の側板は回転子の外径よりも
小径で軸方向外側に向ってテーパ部が形成されているか
ら、固定子と側板の外周を覆う熱収縮チューブの間の空
隙を広くでき、回転子による空隙部の液体攪拌損失の増
加を最小限に抑えることができる。
【0035】また、回転子を樹脂材からなる熱収縮チュ
ーブで覆うため、運転中の磁束変化による熱収縮チュー
ブに渦電流の発生がないから、この渦電流損によるモー
タ効率の低下を防止できる。また、渦電流損による発熱
がないことから、昇温による回転子の永久磁石の磁力低
減ということもない。これにより信頼性の高い永久磁石
回転型モータを提供できる。
【0036】また、請求項3及び4に記載の発明によれ
ば、液中モータポンプのモータに請求項1又は2に記載
の永久磁石回転型モータを用いるので、上記のような優
れたモータ特性を有する液中モータポンプを実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の永久磁石回転型モータの回転子の構成を
示す軸方向断面図である。
【図2】本発明に係る永久磁石回転型モータの全体構成
を示す軸方向断面図である。
【図3】本発明に係る永久磁石回転型モータの回転子の
軸方向断面図である。
【図4】図3のX−X断面図である。
【図5】本発明に係る永久磁石回転型モータの回転子の
他の構成例を示す軸方向断面図である。
【図6】図5のY−Y断面図である。
【図7】本発明に係る永久磁石回転型モータの回転子の
他の構成例を示す軸方向断面図である。
【図8】本発明に係る液中モータポンプの構成例を示す
軸方向断面図である。
【符号の説明】
1 主軸 2 ロータヨーク 3 永久磁石 4 樹脂材 5a、5b Oリング 6 主軸 7 ロータヨーク 8 永久磁石 9a、9b 側板 10 熱収縮チューブ 11 ロータヨーク 12 主軸 13 永久磁石 14a、14b 側板 15 キャン 20 回転子 21 固定子 22 モータケーシング 23 軸受 24 軸受 25 固定子巻線 26 ケーブル 27 液圧調整機構 28 液封機構 30 ポンプケーシング 31 吸込ケーシング 32 吐出ケーシング 33 主軸 34−1,2 羽根車 35−1,2 戻し羽根 36 軸継手 37 ストレーナ 38 ポンプ吸込口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 7/14 H02K 7/14 B 21/14 21/14 M (72)発明者 岸 雅彦 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原電産内 (72)発明者 平本 和也 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原電産内 Fターム(参考) 3H022 AA01 BA01 BA07 CA21 CA28 CA54 DA12 DA14 5H607 BB01 BB07 BB14 BB26 CC01 DD02 DD07 DD19 FF06 5H621 GA01 HH01 5H622 CA01 CA02 CA05 CB01 PP03 PP17 PP18 QA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転磁界を生成する巻線を備えた固定子
    と、該固定子内に主軸にロータヨークを固着配設し、該
    ロータヨークの外周に周設或いは該ロータヨークの半径
    方向内側に埋設された永久磁石を備えた回転子を配置し
    た構成の永久磁石回転型モータにおいて、 前記回転子のロータヨークの軸方向両端面に密接すると
    共に主軸に外嵌め及び密接させてOリングを設け、該O
    リングを含む前記永久磁石及びロータヨークからなる回
    転子の外周面及び軸方向両端面を樹脂材にて覆い、該樹
    脂材でOリングと該永久磁石及びロータヨークを密閉し
    たことを特徴とする永久磁石回転型モータ。
  2. 【請求項2】 回転磁界を生成する巻線を備えた固定子
    と、該固定子内に主軸にロータヨークを固着配設し、該
    ロータヨークの外周に周設或いは該ロータヨークの半径
    方向内側に埋設された永久磁石を備えた回転子を配置し
    た構成の永久磁石回転型モータにおいて、 前記回転子の永久磁石及びロータヨークの軸方向両端面
    に密接すると共に前記主軸に密接して該回転子の外径よ
    りも小径で軸方向外側に向ってテーパ部が形成された側
    板を配設し、前記永久磁石及びロータヨークからなる回
    転子と該側板の外周面及び該側板の軸方向外側面を熱収
    縮チューブで覆い、該熱収縮チューブで該永久磁石及び
    ロータヨークと側板を密閉したことを特徴とする永久磁
    石回転型モータ。
  3. 【請求項3】 ポンプ及び該ポンプを駆動するモータを
    具備する液中モータポンプにおいて、 前記モータに請求項1又は2に記載の永久磁石回転型モ
    ータを用いたことを特徴とする液中モータポンプ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の液中モータポンプにお
    いて、 ポンプケーシングとモータケーシングを吸込ケーシング
    を介して一体的に形成すると共に、該吸込ケーシングの
    吸込口から流入するポンプ揚液が前記ポンプケーシング
    内を通って吐出口から吐出すように構成され、 前記モータケーシング内にポンプケーシング内の前記ポ
    ンプ揚液が浸入しないように液封機構を設けると共に、
    該モータケーシング内に所定の液を封入したことを特徴
    とする液中モータポンプ。
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