JP7476827B2 - 燃料噴射装置用制振インシュレータ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射弁及びシリンダヘッドの間に伝達される振動を抑制する燃料噴射装置用制振インシュレータに関する。
従来、例えば、燃焼室内に燃料が噴射されるタイプの内燃機関、いわゆる筒内噴射式の内燃機関のシリンダヘッドには、燃料噴射装置が備える燃料噴射弁の先端寄り部分がシリンダヘッドの挿入孔に挿通支持され、燃料噴射弁の基端寄り部分がデリバリパイプ(燃料噴射弁カップ)に挿通支持されることによって、燃料噴射弁がシリンダヘッドとデリバリパイプとの間に架設される。そして、通常、このような燃料噴射弁では、燃料の噴射を制御するために弁針を開閉弁する機構が設けられており、弁針の着座時に振動が発生し、その振動がシリンダヘッドに伝達するおそれがある。また、燃焼室側で生じる振動がシリンダヘッドを介して燃料噴射弁に伝達することにより、燃料噴射弁の開閉を精度よく制御できなくなるおそれもある。そこで、このような問題を抑制するために、燃料噴射弁とシリンダヘッドの挿入孔との間にこれらの振動を吸収、抑制する制振インシュレータが取付けられることがある。
このような制振インシュレータとして、例えば、特許文献1には、上述したような振動を抑制する燃料噴射弁用制振インシュレータであって、環状の制振部材と、制振部材の下部(図2の下側)と内周部(図2の左側)を包み込むような断面チャネル状に形成された環状のプレートと、制振部材の上部(図2の上側)に設けられた環状のトレーランスリングとを備える制振インシュレータが記載されている(図2等を参照)。この制振インシュレータでは、制振部材が、燃料噴射弁の振動を吸収、抑制するための部材であり、ゴムなどの弾性部材と、弾性部材に環状に埋め込まれたコイルスプリングと、コイルスプリングよりも外周側に配置されて同じく弾性部材に環状に埋め込まれたスリーブとを備えている。
国際公開2011/121728号
特許文献1に記載された制振インシュレータにおいて、環状のトレーランスリングは、燃料噴射弁の外周側テーパ面に当接することによって、シリンダヘッドに対して燃料噴射弁を支持するものであり、ステンレス等の金属から形成されている。さらに、プレートのプレート内側端部は、トレーランスリングの底面から外周側に向かって斜めに延びる連結斜面としての連結部に当接するように、外周側に折り曲げられている。そして、プレートは、ステンレス等の金属から形成されており、プレート底部の下面は、シリンダヘッドの挿入孔の肩部に当接されている。
このような従来の制振インシュレータの構造では、燃料噴射弁及びシリンダヘッドの間に振動を伝達させる経路として、トレーランスリングやプレート等の金属製部材などの振動を伝達し易い部材のみから構成される経路が存在している。このため、燃料噴射装置の作動振動、例えば、燃料噴射装置の内部のニードルが燃料噴射弁を開閉させるために進退移動することで生じる振動が、金属製部材などの振動を伝達し易い部材のみから構成される経路を介して燃料噴射弁からシリンダヘッドに伝達されることにより、外部に騒音として放射されるおそれがある。
一方、自動車等の車両の電動化に伴い、NV(騒音及び振動)性能への要求水準が従来以上に高まっている。このため、上記のような騒音への対策が求められている。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、燃料噴射装置の作動振動による騒音を抑制できる燃料噴射装置用制振インシュレータを提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明の燃料噴射装置用制振インシュレータは、燃料噴射弁及びシリンダヘッドの間に伝達される振動を抑制する燃料噴射装置用制振インシュレータであって、上記燃料噴射弁は、上記シリンダヘッドに設けられた挿入孔に挿通された状態で上記シリンダヘッドに装着され、上記挿入孔の入口部を環状に拡開形成することで肩部が設けられ、上記燃料噴射弁は、上記肩部に対向する外周側テーパ面が形成されるようにテーパ状に縮径する段差部を有し、上記制振インシュレータは、上記段差部及び上記肩部の間に介在することにより上記振動を抑制するように構成され、上記制振インシュレータは、上記肩部に対向する底面と、上記外周側テーパ面に対向する内周側テーパ面とを有する環状のトレーランスリングと、上記トレーランスリングの上記底面又は上記内周側テーパ面に設けられた制振樹脂層とを備え、上記制振樹脂層は、耐熱性樹脂と、振動エネルギーを熱エネルギーに変換する制振フィラーとを含むことを特徴とする。
本発明の燃料噴射装置用制振インシュレータによれば、燃料噴射弁の作動振動による騒音を抑制できる。
上記燃料噴射装置用制振インシュレータにおいては、上記制振樹脂層が、上記トレーランスリングの上記底面に設けられたものでもよい。
上記燃料噴射装置用制振インシュレータにおいては、上記制振樹脂層の厚さが、10μm以上であるものでもよい。
本発明によれば、燃料噴射弁の作動振動による騒音を抑制できる。
第1実施形態に係る燃料噴射装置用制振インシュレータが適用された燃料噴射装置を模式的に示す断面図である。 図1に示すX部の拡大図であり、第1実施形態に係る燃料噴射装置用制振インシュレータを模式的に示す断面図である。 第2実施形態に係る燃料噴射装置用制振インシュレータを模式的に示す断面図であり、図2Aに対応する図である。 第3実施形態に係る燃料噴射装置用制振インシュレータを模式的に示す断面図であり、図2Aに対応する図である。 落球試験機を模式的に示す断面図である。 実施例1~11及び比較例1のテストピースにおける制振樹脂層の厚さに対する鋼球衝突時に生じた音の音圧レベルを示すグラフである。 実施例7、9、及び11で得られた制振樹脂層の形成箇所が異なる3種の実装制振インシュレータにおけるシリンダヘッドに伝達される振動の加速度レベルを示すグラフである。
以下、本発明の燃料噴射装置用制振インシュレータに係る実施形態について説明する。なお、以下では、「燃料噴射装置用制振インシュレータ」を「制振インシュレータ」と略すことがある。
(第1実施形態)
最初に、第1実施形態に係る燃料噴射装置用制振インシュレータについて説明する。図1は、第1実施形態に係る燃料噴射装置用制振インシュレータが適用された燃料噴射装置を模式的に示す断面図である。図2Aは、図1に示すX部の拡大図であり、第1実施形態に係る燃料噴射装置用制振インシュレータを模式的に示す断面図である。
図1に示すように、燃料噴射装置10には燃料噴射弁11が設けられており、燃料噴射弁11の先端寄り部分がシリンダヘッド12の挿入孔15によって支持され、また燃料噴射弁11の基端寄り部分がデリバリパイプ13の燃料噴射弁カップ14によって支持されるようにして、燃料噴射弁11はシリンダヘッド12とデリバリパイプ13の間に架設されている。
シリンダヘッド12の挿入孔15は、シリンダヘッド12の外面12sから内面(図示せず)に向うにつれて孔径が順に細くなる多段状の孔として、シリンダヘッド12の外面12sから内面まで貫通するように設けられている。つまり、シリンダヘッド12の外面12sからの入口部分である入口部17の孔径が最も大きく、内面に開口する先端孔部16の孔径が最も小さくなっている。よって、挿入孔15の孔径が変化する部分には、それぞれ孔径の差に基づく段差部が設けられている。ここで、それらの段差部のうち、入口部17と入口部17の下の孔径部19との間の段差部を特に肩部18と称する。肩部18は、挿入孔15の入口部17を環状に拡開形成することで設けられる。挿入孔15の先端孔部16は、筒内噴射式の内燃機関の燃焼室に連通されている。燃料噴射弁11は、挿入孔15に挿通された状態でシリンダヘッド12に装着され、燃料噴射弁11の噴射ノズル23は挿入孔15の先端孔部16に装着されている。先端孔部16は噴射ノズル23から噴出される高圧燃料を燃焼室に導入する。
デリバリパイプ13は、デリバリパイプ13にて噴射圧力に蓄圧された高圧燃料を燃料噴射弁11に供給するものであって、燃料噴射弁11の基端部が挿入装着される燃料噴射弁カップ14を有する。燃料噴射弁11と燃料噴射弁カップ14の内周面14aとの間のシール性は、両者間に配置されるO-リング29によって確保される。
燃料噴射弁11は、デリバリパイプ13から供給された高圧燃料を、シリンダヘッド12に連通した燃焼室に所定のタイミングで噴射するものである。燃料噴射弁11のハウジングは、多段円筒形状であり、中央から基端側に向かって順に細くなっている。具体的には、燃料噴射弁11のハウジングは、中央が大径部20であり、大径部20から基端に向かって順に、大径部20よりも小径の基端中継部26と、基端中継部26より小径の基端挿入部27と、基端挿入部27より小径の基端被シール部28とを有している。基端中継部26には、燃料噴射弁11に内蔵されている電磁弁などへ駆動信号を伝達させるための配線が接続されるコネクタ26Jが設けられている。基端被シール部28は、O-リング29の内側に挿入されている。
O-リング29は、燃料に耐性を有するゴムなどの弾性部材から略円環状に形成されており、高圧燃料圧力への耐圧を有している。O-リング29の内周は、基端被シール部28の外周面に密着されるようになっている。O-リング29の内周と基端被シール部28の外周面との密着により、燃料噴射弁11とO-リング29との間での高圧燃料の燃料漏れを防止するシール性が発揮される。O-リング29の外周は、デリバリパイプ13の燃料噴射弁カップ14の内周面14aに密着する大きさに形成されている。すなわち、燃料噴射弁11の基端部がデリバリパイプ13の燃料噴射弁カップ14に挿入されると、O-リング29の外周は、燃料噴射弁カップ14の内周面14aに密着することで高圧燃料に対するシール性を発揮する。このようにO-リング29が基端被シール部28の外周面及び燃料噴射弁カップ14の内周面14aのそれぞれにシール性を発揮することにより、燃料噴射弁11及び燃料噴射弁カップ14の間に高圧燃料に対するシール性が確保される。
なお、O-リング29により、燃料噴射弁11及び燃料噴射弁カップ14の間に確保される高圧燃料に対するシール性は、例えば、燃料噴射弁11の軸心Cが燃料噴射弁カップ14の軸心に一致する場合等のように、基端被シール部28の外周面及び燃料噴射弁カップ14の内周面14aの間隔が全周にわたり均一となる場合には高く維持される。すなわち、基端被シール部28の外周面及び燃料噴射弁カップ14の内周面14aの間で全周にわたり、O-リング29の厚みが均一となり、均一なシール性が確保される。一方、基端被シール部28の外周面及び燃料噴射弁カップ14の内周面14aの間隔が全周にわたり均一なものとはならない場合、O-リング29の厚みは全周にわたり均一なものとはならない。すなわち、O-リング29は、強く押圧され薄くなる部分では、大きな反力が生じ、高い密着力を発揮するものの、逆に、強く押圧されない部分では、反力が小さくなり、密着性が低下する。このように燃料噴射弁11の軸心Cの位置と燃料噴射弁カップ14の軸心の位置とがO-リング29の中心付近でずれる場合には、燃料噴射弁11と燃料噴射弁カップ14との間のシール性が低下し、高圧燃料の燃料漏れが生じるおそれがある。
燃料噴射弁11のハウジングは、中央から先端側に向かって順に細くなっており、大径部20から先端に向かって順に、大径部20よりも小径の中径部21と、中径部21より小径の小径部22とを備えている。小径部22の先端には燃料を噴射する噴射ノズル23が設けられている。小径部22の噴射ノズル23よりも基端側には、挿入孔15に連通する燃焼室の気密性を維持するために小径部22及び先端孔部16の内周面16aの間にシール性を確保する被シール部25が設けられている。
燃料噴射弁11のハウジングの大径部20及び中径部21の間には、大径部20の外径と中径部21の外径との差に基づく段差部24が設けられている。段差部24は、外周側テーパ面24sを有するように燃料噴射弁11の先端側に向かってテーパ状に縮径する形状を有している。外周側テーパ面24sの形状は、燃料噴射弁11の先端側に向かって絞られる形状となっている。燃料噴射弁11の段差部24の外周側テーパ面24sは、シリンダヘッド12の挿入孔15の入口部17に位置する環状の肩部18に対向している。
実施形態1に係る制振インシュレータ30は、図1及び図2Aに示すように、燃料噴射弁とシリンダヘッドとの間に伝達される振動を抑制する環状の制振インシュレータであって、段差部24及び肩部18の間に介在することによりその振動を制振するように構成されている。
制振インシュレータ30の外径は、環状の肩部18に載る大きさに設定され、制振インシュレータ30の内径は、燃料噴射弁11の中径部21が制振インシュレータ30との間に遊びのある状態で制振インシュレータ30の内側に挿通されることを許容する大きさに設定されている。また、燃料噴射弁11の中径部21の先端側には、制振インシュレータ30の内周よりも大きな外周を有するリング21Rが設けられている。中径部21が挿通された制振インシュレータ30が中径部21から離脱することは、リング21Rにより防止される。
制振インシュレータ30は、環状のトレーランスリング33を備えている。トレーランスリング33は、ステンレスから形成されている。また、トレーランスリング33は、図2Aに示すように、断面が直角三角形状であり、底面40と、内周面46と、外周面41と、内周面46の上端から外周面41の上端まで斜め上方に延びる内周斜面42とを有している。底面40は、挿入孔15の入口部17の環状の肩部18に対向している。内周斜面42は、トレーランスリング33の環の中心周りの凹形状を構成する内周側の面であり、図2Aに示すトレーランスリング33の断面のテーパ形状を構成している。
内周斜面42は、内周面46の上端から外周側に向かって斜め上方に延びる連結斜面としての連結部43と、連結部43から一段高くなってさらに外周側に向かって斜め上方に延びる内周側テーパ面45とを有している。連結部43の内周縁は内周面46を介して底面40の内周縁と連続している。内周側テーパ面45の形状は、燃料噴射弁11の外周側テーパ面24sに対向するように燃料噴射弁11の基端側に向かって広がる形状となっている。
内周側テーパ面45は、連結部43から一段高くなって外周側に向かって斜め上方に延びる内側テーパ面45aと、内側テーパ面45aからより低い角度でさらに外周側に向かって斜め上方に延びる外側テーパ面45bとを含んでおり、燃料噴射弁11の外周側テーパ面24sに対向する当接部44を構成している。
内周側テーパ面45の内側テーパ面45a及び外側テーパ面45bの境界である稜線47は、図2Aでは、当接部44から外周側テーパ面24s側に突出する部位の頂点として示されている。つまり、稜線47は内側テーパ面45aの外周縁が外側テーパ面45bの内周縁に当接する位置であり、内側テーパ面45a及び外側テーパ面45bは2段の内周側テーパ面45を構成している。ここで、テーパ面の角度をトレーランスリングの軸心Cの平行線C1に対する傾斜角とする場合、内側テーパ面45aの角度は燃料噴射弁11の外周側テーパ面24sの角度よりも小さく設定され、外側テーパ面45bの角度は燃料噴射弁11の外周側テーパ面24sの角度よりも大きく設定されている。このため、稜線47は、図2Aでは、燃料噴射弁11の外周側テーパ面24sに点接触する頂点として示されている。つまり、内周側テーパ面45は、稜線47での線接触により外周側テーパ面24sと当接している。
制振インシュレータ30は、図1及び図2Aに示すように、トレーランスリング33の底面40に設けられた制振樹脂層31aをさらに備えている。これにより、制振インシュレータ30は、制振樹脂層31aのみでシリンダヘッド12の挿入孔15の肩部18に当接している。そして、制振樹脂層31aは、耐熱性樹脂と、振動エネルギーを熱エネルギーに変換する制振フィラーとを含んでいる。一方、制振インシュレータ30は、トレーランスリング33の内周側テーパ面45で燃料噴射弁11の外周側テーパ面24sに当接している。以上により、制振インシュレータ30は、シリンダヘッド12に対して燃料噴射弁11を支持している。
従って、第1実施形態に係る制振インシュレータ30の構造では、燃料噴射弁11及びシリンダヘッド12の間に振動を伝達させる経路に振動の伝達を効果的に遮断可能な制振樹脂層31aが存在することになる。これにより、例えば、ニードルが燃料噴射弁を開閉させるために進退移動することで生じる振動のような燃料噴射装置の作動振動が、燃料噴射弁からシリンダヘッドに伝達し、車両の外部や車室内に騒音として放射されることを抑制できる。さらに、その作動振動が燃料噴射弁からシリンダヘッドに伝達し、ノッキング等に代表される異常燃焼を検出するセンサーの誤検出の原因となることも抑制できる。
また、トレーランスリング33の内周側テーパ面45が、外周側テーパ面24s側に突出する稜線が間に存在する内側テーパ面45a及び外側テーパ面45bの2段で構成され、稜線47での線接触により外周側テーパ面24sと当接している。このため、燃料噴射弁11の軸心Cが傾斜しようとするときに、燃料噴射弁11がトレーランスリング33の内周側テーパ面45の稜線47上を摺動することが可能となる。これにより、制振インシュレータ30から燃料噴射弁11に対する反力が燃料噴射弁11の傾斜に伴い働くことを抑制できる。この結果、このような反力が原因となってO-リング29による燃料噴射弁11と燃料噴射弁カップ14との間のシール性が低下するといった問題が生じることを回避できる。
さらに、第1実施形態に係る制振インシュレータ30は、後述する第2及び第3実施形態に係る制振インシュレータ30とは異なり、制振樹脂層が、トレーランスリング33の底面40のみに設けられている。このため、第2及び第3実施形態と比較して、製造工程を簡略化でき、製造コストを低減できる。
(第2実施形態)
続いて、第2実施形態に係る制振インシュレータについて、第1実施形態に係る燃料噴射装置用制振インシュレータと異なる点のみを説明する。図2Bは、第2実施形態に係る燃料噴射装置用制振インシュレータを模式的に示す断面図であり、図2Aに対応する図である。
第2実施形態に係る制振インシュレータ30は、トレーランスリング33の底面40に設けられた制振樹脂層31aの代わりに、トレーランスリング33の内周側テーパ面45に設けられた制振樹脂層31bを備えている。これにより、制振インシュレータ30は、制振樹脂層31bのみで燃料噴射弁11の外周側テーパ面24sに当接している。そして、制振樹脂層31bは、耐熱性樹脂と、振動エネルギーを熱エネルギーに変換する制振フィラーとを含んでいる。一方、制振インシュレータ30は、トレーランスリング33の底面40でシリンダヘッド12の挿入孔15の肩部18に当接している。以上により、制振インシュレータ30は、シリンダヘッド12に対して燃料噴射弁11を支持している。
従って、第2実施形態に係る制振インシュレータ30の構造では、燃料噴射弁11及びシリンダヘッド12の間に振動を伝達させる経路に振動の伝達を効果的に遮断可能な制振樹脂層31bが存在することになる。これにより、第1実施形態と同様に、燃料噴射装置の作動振動が、燃料噴射弁からシリンダヘッドに伝達し、車両の外部等に騒音として放射されることを抑制できる。一方、第1実施形態と異なり、トレーランスリング33の内周側テーパ面45が、稜線47での線接触により燃料噴射弁11の外周側テーパ面24sと当接していないため、制振インシュレータ30から燃料噴射弁11に対する反力が燃料噴射弁11の傾斜に伴い働くことを十分に抑制できない。
(第3実施形態)
続いて、第3実施形態に係る燃料噴射装置用制振インシュレータについて、第1実施形態に係る燃料噴射装置用制振インシュレータと異なる点のみを説明する。図2Cは、第3実施形態に係る燃料噴射装置用制振インシュレータを模式的に示す断面図であり、図2Aに対応する図である。
第3実施形態に係る制振インシュレータ30は、トレーランスリング33の底面40に設けられた制振樹脂層31aに加えて、トレーランスリング33の内周側テーパ面45に設けられた制振樹脂層31bを備えている。これにより、制振インシュレータ30は、制振樹脂層31aのみでシリンダヘッド12の挿入孔15の肩部18に当接している。そして、制振樹脂層31aは、耐熱性樹脂と、振動エネルギーを熱エネルギーに変換する制振フィラーとを含んでいる。さらに、制振インシュレータ30は、制振樹脂層31bのみで燃料噴射弁11の外周側テーパ面24sに当接している。そして、制振樹脂層31bは、耐熱性樹脂と、振動エネルギーを熱エネルギーに変換する制振フィラーとを含んでいる。以上により、制振インシュレータ30は、シリンダヘッド12に対して燃料噴射弁11を支持している。
従って、第3実施形態に係る制振インシュレータ30の構造では、燃料噴射弁11及びシリンダヘッド12の間に振動を伝達させる経路に振動の伝達を効果的に遮断可能な制振樹脂層31a及び制振樹脂層31bが存在することになる。これにより、第1実施形態よりも効果的に、燃料噴射装置の作動振動が、燃料噴射弁からシリンダヘッドに伝達し、車両の外部等に騒音として放射されることを抑制できる。一方、第1実施形態と異なり、トレーランスリング33の内周側テーパ面45が、稜線47での線接触により燃料噴射弁11の外周側テーパ面24sと当接していないため、制振インシュレータ30から燃料噴射弁11に対する反力が燃料噴射弁11の傾斜に伴い働くことを十分に抑制できない。
以下では、実施形態に係る燃料噴射装置用制振インシュレータの各構成の詳細について、説明する。
1.トレーランスリング
トレーランスリングは、上記肩部に対向する底面と、上記外周側テーパ面に対向する内周側テーパ面とを有する環状のものである。トレーランスリングの材料は、例えば、硬いステンレス材であるSUS304等のステンレスなどの金属が挙げられる。トレーランスリングの材料として、燃料噴射弁の外周側テーパ面と同等の硬度を有する金属でもよい。
2.制振樹脂層
制振樹脂層は、上記トレーランスリングの上記底面又は上記内周側テーパ面に設けられたものである。上記制振樹脂層は、耐熱性樹脂と、振動エネルギーを熱エネルギーに変換する制振フィラーとを含んでいる。
制振樹脂層としては、上記トレーランスリングの上記底面に設けられたものが好ましい。第1実施形態のように、トレーランスリングの内周側テーパ面が線接触により燃料噴射弁の外周側テーパ面と当接できるため、制振インシュレータから燃料噴射弁に対する反力が燃料噴射弁の傾斜に伴い働くことを抑制できるからである。さらに、製造工程を簡略化でき、製造コストを低減できる。
制振樹脂層の厚さは、特に限定されないが、例えば、10μm以上が好ましく、中でも20μm以上が好ましく、特に50μm以上が好ましい。振動の伝達の遮断作用が十分に得られるようになるからである。制振樹脂層の厚さは、例えば、400μm以下が好ましく、中でも200μm以下が好ましく、特に100μm以下が好ましい。振動の遮断作用の向上が飽和するからであり、コーティングによる層の形成が容易になるからである。
耐熱性樹脂は、特に限定されずに、100℃以上の熱変形温度を有するものであれば特に限定されないが、150℃以上の熱変形温度を有するものが好ましい。耐熱性樹脂の例としては、特に限定されずに、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリフェニルサルファイド樹脂等を挙げることができる。被膜を形成する際の作業性と摩擦による発熱に対する耐熱性の観点からポリアミドイミド樹脂がさらに好ましい。これらの耐熱性樹脂は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
制振フィラーは、振動エネルギーを熱エネルギーに変換するものである。制振フィラーとしては、特に限定されないが、低弾性率で変形し易い材料と、内部でエネルギー散逸が起こり易い材料とに大別できる。低弾性率で変形し易い材料とは、より具体的には、固体であるが、顕著に弾性的な特性と粘性的な特性の両方を合わせ持った材料のことである。弾性的な特性と粘性的な特性は全ての材料が合わせ持つ特性であるが、低弾性率で変形し易い材料は、顕著にこれらの特性の両方を合わせ持っている。このため、低弾性率で変形し易い材料を制振樹脂層に含有させることにより、常温域での制振樹脂層自体のゴム弾性を増加できる。これにより、制振樹脂層により効果的に外部から入力される振動を吸収し熱エネルギーに変換することで、振動の伝達を効果的に遮断できると考えられる。一方、内部でエネルギー散逸が起こり易い材料は、振動を材料内に存在する空気層で乱反射させて熱エネルギーへ変換させることにより、振動を減衰させる効果を有している。このため、内部でエネルギー散逸が起こり易い材料を制振樹脂層に含有させると、制振樹脂層により振動の伝達を効果的に遮断できると考えられる。
低弾性率で変形し易い材料の例としては、熱可塑性エラストマー、ウレタン系化合物、ポリエチレン系化合物、エステル共重合体、ゴム系材料などが挙げられる。熱可塑性エラストマーは、一般的に、常温では、ゴムの特性を有し、高温では、熱可塑性プラスチックと同等の性能を有している。熱可塑性エラストマーの例としては、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらの例は、例えば、特開2016-113614号公報、特開2017-197733号公報等に挙げられている。ウレタン系化合物の例としては、ウレタン樹脂等が挙げられる。これらの例は、例えば、特開平8-183945号公報等に挙げられている。ポリエチレン系化合物の例としては、エチレンの単独重合体、エチレンとα-オレフィレン単量体との共重合体等が挙げられる。これらの例は、例えば、特表2009-532570号公報等に挙げられている。エステル共重合体の例としては、アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。これらの例は、例えば、特許第3209499号公報等に挙げられている。ゴム系材料の例としては、ブチルゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。これらの例は、例えば、特開2009-236172号公報等に挙げられている。
内部でエネルギー散逸が起こり易い材料の例としては、マイクロカプセル系材料、低密度材料などが挙げられる。マイクロカプセル系材料の例としては、熱可塑性高分子からなるシェルの内部に所定の温度域になると膨張する気化物質を内包する熱膨張性マイクロカプセル等が挙げられる。これらの例は、特開2013-18855号公報等に挙げられている。低密度材料の例としては、例えば、材料内部に空気層を含有する材料全般であり、具体的には、例えば、発泡材料、多孔質体、不織布、層状化合物等が挙げられる。これらの例は、例えば、特開平3-221173号公報、特許第4203589号公報等に挙げられている。以上に挙げた制振フィラーは、1種のみを単独で使用しても良く、2種以上を併用してもよい。
制振樹脂層は、耐熱性樹脂及び制振フィラーに加えて、固体潤滑剤や硬質粒子等の任意の成分を含んでもよい。制振樹脂層に、耐摩耗性、耐焼付き性、低摩擦特性等の特性を付与できるからである。固体潤滑剤としては、特に限定されずに、例えば、ポリテトラフルオロチエチレン(PTFE)、二硫化モリブデン(MoS)、グラファイト(黒鉛)等が挙げられる。これらの固体潤滑剤は、1種のみを単独で使用しても良く、2種以上を併用してもよい。硬質粒子としては、特に限定されずに、アルミナ(Al)、シリカ等が挙げられる。これらの硬質粒子は、1種のみを単独で使用しても良く、2種以上を併用してもよい。
制振樹脂層における耐熱性樹脂及び制振フィラーの合計体積に対する制振フィラーの体積比は、特に限定されないが、例えば、20体積%以上80体積%以下が好ましく、中でも40体積%以上60体積%以下の範囲内が好ましい。これらの範囲の下限以上であることにより、より効率的に、フィラーによって、振動エネルギーを熱エネルギーに変換できるからである。また、これらの範囲の上限以下であることにより、樹脂コーティングとしての耐久性(例えば耐摩耗性や密着力など)を担保できるからである。なお、制振樹脂層における耐熱性樹脂及び制振フィラー以外の任意の成分の体積比は、特に限定されず、種類に応じて選択することができる。また、制振樹脂層は、特に限定されず、燃料噴射弁及びシリンダヘッドの間に伝達される所望の周波数の振動を減衰させるものであればよいが、例えば、周波数2kHzの振動を減衰させるものが好ましい。燃料噴射弁の作動振動による騒音を特に効果的に抑制できるからである。なお、制振樹脂層を所望の周波数の振動を減衰させるものに調整するためには、例えば、制振樹脂層における制振フィラーや耐熱性樹脂等の各成分の種類や含有量、制振樹脂層の厚さなどを調整すればよい。
制振樹脂層の形成方法は、特に限定されないが、例えば、下記の方法等が挙げられる。
まず、所定量の耐熱性樹脂を有機溶剤に溶解させることで溶解液を調製する。次に、所定量の制振フィラーを溶解液に加え、必要に応じてさらに任意の成分を加え、混錬することで塗工材を調製する。次に、塗工材をトレーランスリングの底面又は内周側テーパ面に塗工する。次に、トレーランスリングに塗工された塗工材を加熱し、乾燥、硬化させる。これにより、制振樹脂層を形成する。
上記の方法に用いる有機溶剤は、特に限定されずに耐熱性樹脂の種類に応じて選択される。有機溶剤としては、例えば、耐熱性樹脂としてポリアミドイミド樹脂を用いる場合には、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、N-エチルピロリドン(NEP)、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMI)、γ-ブチロラクトン(GBL)等が挙げられる。また、エポキシ樹脂を用いる場合には、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン等が挙げられる。
塗工材を調製するための混錬の方法は、例えば、ニーダーを使用し、1時間混錬を行う方法等が挙げられる。塗工材のトレーランスリングへの塗工方法は、特に限定されず、一般的な塗工方法を用いることができるが、スプレーコーティング、スクリーン印刷、ディッピング等が挙げられる。塗工材を乾燥、硬化させるための加熱条件は、特に限定されずに、例えば、100℃以上370℃以下の温度で30分以上3時間以下の時間加熱する条件等が挙げられる。
3.燃料噴射装置用制振インシュレータ
燃料噴射装置用制振インシュレータは、燃料噴射弁及びシリンダヘッドの間に伝達される振動を抑制する燃料噴射装置用制振インシュレータであって、上記燃料噴射弁は、上記シリンダヘッドに設けられた挿入孔に挿通された状態で上記シリンダヘッドに装着され、上記挿入孔の入口部を環状に拡開形成することで肩部が設けられ、上記燃料噴射弁は、上記肩部に対向する外周側テーパ面が形成されるようにテーパ状に縮径する段差部を有し、上記制振インシュレータは、上記段差部及び上記肩部の間に介在することにより上記振動を抑制するように構成されている。
燃料噴射装置用制振インシュレータが適用される内燃機関は、特に限定されないが、例えば、筒内噴射式の内燃機関であり、ガソリン機関でも、ディーゼル機関でもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて、実施形態に係る制振インシュレータをさらに具体的に説明する。
[実施例1]
最初に、制振インシュレータの制振樹脂層に形成に用いる塗工材を調製した。具体的には、まず、ポリアミドイミド樹脂を耐熱性樹脂として準備し、N-エチル-2-ピロリドン(NEP)(有機溶剤)に所定量溶解させることで溶解液を調製した。次に、熱可塑性エラストマーを制振フィラーとして準備し、溶解液に所定量加え、ニーダーを使用し、1時間混錬した。これにより、制振樹脂層における耐熱性樹脂及び制振フィラーの合計体積に対する制振フィラーの体積比が50体積%となるように、塗工材を調製した。
続いて、ブロック形状の基材の表面に制振樹脂層が形成されたテストピースを作製した。具体的には、まず、SUS440Cからなるブロック形状の基材を準備し、基材の表面に塗工材をスプレーコーティングにより所定量塗工した。次に、基材に塗工された塗工材を180℃で90分間加熱することにより、有機溶剤を揮発させ、塗工材を乾燥、硬化させた。これにより、基材の表面に厚さが1μmの制振樹脂層を形成することでテストピースを作製した。
[実施例2]
厚さが5μmとなるように制振樹脂層を形成した点を除いて、実施例1と同様にテストピースを作製した。
[実施例3]
厚さが10μmとなるように制振樹脂層を形成した点を除いて、実施例1と同様にテストピースを作製した。
[実施例4]
厚さが20μmとなるように制振樹脂層を形成した点を除いて、実施例1と同様にテストピースを作製した。
[実施例5]
厚さが50μmとなるように制振樹脂層を形成した点を除いて、実施例1と同様にテストピースを作製した。
[実施例6]
厚さが100μmとなるように制振樹脂層を形成した点を除いて、実施例1と同様にテストピースを作製した。
[実施例7]
最初に、厚さが200μmとなるように制振樹脂層を形成した点を除いて、実施例1と同様にテストピースを作製した。
続いて、トレーランスリングの底面に制振樹脂層が形成された制振インシュレータを作製し、燃料噴射装置に実装することにより、実装制振インシュレータを作製した。
具体的には、まず、SUS440Cからなる環状のトレーランスリングを準備した。トレーランスリングは、シリンダヘッドの挿入孔の肩部に対向する底面と、燃料噴射弁の外周側テーパ面に対向する内周側テーパ面とを有している。次に、トレーランスリングの底面に実施例1と同様の塗工材をスプレーコーティングにより所定量塗工した。次に、トレーランスリングに塗工された塗工材を180℃で90分間加熱することにより、有機溶剤を揮発させ、塗工材を乾燥、硬化させた。これにより、トレーランスリングの底面に厚さが200μmの制振樹脂層を形成することで制振インシュレータを作製した。
次に、シリンダヘッド、燃料噴射弁、及びデリバリパイプを準備した。シリンダヘッドには、挿入孔が設けられ、挿入孔の入口部を環状に拡開形成することで肩部が設けられている。燃料噴射弁のハウジングは、多段円筒形状であり、シリンダヘッドの挿入孔の肩部に対向する外周側テーパ面が形成されるようにテーパ状に縮径する段差部を有している。次に、シリンダヘッドに制振インシュレータ及び燃料噴射弁を取り付け、さらにデリバリパイプを取り付けた後に、ボルトで締結した。この際には、制振インシュレータが、制振樹脂層のみでシリンダヘッドの挿入孔の肩部に当接し、トレーランスリングの内周側テーパ面で燃料噴射弁の外周側テーパ面に当接するように、制振インシュレータを肩部及び段差部の間に介在させた。これにより、実装制振インシュレータを作製した。
続いて、トレーランスリングの内周側テーパ面に制振樹脂層が形成された制振インシュレータを作製し、燃料噴射装置に実装することにより、実装制振インシュレータを作製した。具体的には、まず、制振樹脂層の形成箇所をトレーランスリングの内周側テーパ面とした点を除いて、上記のようにトレーランスリングの底面に制振樹脂層が形成された制振インシュレータを作製した時と同様に、制振インシュレータを作製した。次に、制振インシュレータが、トレーランスリングの底面でシリンダヘッドの挿入孔の肩部に当接し、制振樹脂層のみで燃料噴射弁の外周側テーパ面に当接するように、制振インシュレータを肩部及び段差部の間に介在させた点を除いて、上記のようにトレーランスリングの底面に制振樹脂層が形成された制振インシュレータを燃料噴射装置に実装した時と同様に、制振インシュレータを燃料噴射装置に実装した。これにより、実装制振インシュレータを作製した。
続いて、トレーランスリングの底面及び内周側テーパ面の両面に制振樹脂層が形成された制振インシュレータを作製し、燃料噴射装置に実装することにより、実装制振インシュレータを作製した。具体的には、まず、制振樹脂層の形成箇所をトレーランスリングの底面及び内周側テーパ面の両面とした点を除いて、上記のようにトレーランスリングの底面に制振樹脂層が形成された制振インシュレータを作製した時と同様に、制振インシュレータを作製した。次に、制振インシュレータが、底面側の制振樹脂層のみでシリンダヘッドの挿入孔の肩部に当接し、内周側の制振樹脂層のみで燃料噴射弁の外周側テーパ面に当接するように、制振インシュレータを肩部及び段差部の間に介在させた点を除いて、上記のようにトレーランスリングの底面に制振樹脂層が形成された制振インシュレータを燃料噴射装置に実装した時と同様に、制振インシュレータを燃料噴射装置に実装することにより、実装制振インシュレータを作製した。
[実施例8]
最初に、ウレタン樹脂を制振フィラーとして準備し、溶解液に所定量加えた点を除いて、実施例1と同様に塗工材を調製した。
続いて、本実施例で調製した塗工材を用い、厚さが100μmとなるように制振樹脂層を形成した点を除いて、実施例1と同様にテストピースを作製した。
[実施例9]
最初に、厚さが200μmとなるように制振樹脂層を形成した点を除いて、実施例8と同様にテストピースを作製した。
続いて、実施例8と同様の塗工材を用いた点を除いて、実施例7と同様に、トレーランスリングの底面に制振樹脂層が形成された制振インシュレータを作製し、燃料噴射装置に実装することにより、実装制振インシュレータを作製した。
続いて、実施例8と同様の塗工材を用いた点を除いて、実施例7と同様に、トレーランスリングの内周側テーパ面に制振樹脂層が形成された制振インシュレータを作製し、燃料噴射装置に実装することにより、実装制振インシュレータを作製した。
続いて、実施例8と同様の塗工材を用いた点を除いて、実施例7と同様に、トレーランスリングの底面及び内周側テーパ面の両面に制振樹脂層が形成された制振インシュレータを作製し、燃料噴射装置に実装することにより、実装制振インシュレータを作製した。
[実施例10]
最初に、マイクロカプセルを制振フィラーとして準備し、溶解液に所定量加えた点を除いて、実施例1と同様に塗工材を調製した。
続いて、本実施例で調製した塗工材を用い、厚さが100μmとなるように制振樹脂層を形成した点を除いて、実施例1と同様にテストピースを作製した。
[実施例11]
最初に、厚さが200μmとなるように制振樹脂層を形成した点を除いて、実施例10と同様にテストピースを作製した。
続いて、実施例10と同様の塗工材を用いた点を除いて、実施例7と同様に、トレーランスリングの底面に制振樹脂層が形成された制振インシュレータを作製し、燃料噴射装置に実装することにより、実装制振インシュレータを作製した。
続いて、実施例10と同様の塗工材を用いた点を除いて、実施例7と同様に、トレーランスリングの内周側テーパ面に制振樹脂層が形成された制振インシュレータを作製し、燃料噴射装置に実装することにより、実装制振インシュレータを作製した。
続いて、実施例10と同様の塗工材を用いた点を除いて、実施例7と同様に、トレーランスリングの底面及び内周側テーパ面の両面に制振樹脂層が形成された制振インシュレータを作製し、燃料噴射装置に実装することにより、実装制振インシュレータを作製した。
[比較例1]
最初に、実施例1と同様のブロック形状の基材を準備し、制振樹脂層を形成せずにそのままテストピースとした。
続いて、実施例7と同様の環状のトレーランスリングを準備し、制振樹脂層を形成せずにそのまま制振インシュレータとした。次に、実施例7と同様のシリンダヘッド、燃料噴射弁、及びデリバリパイプを準備した。次に、シリンダヘッドに制振インシュレータ及び燃料噴射弁を取り付け、さらにデリバリパイプを取り付けた後に、ボルトで締結した。この際には、制振インシュレータが、トレーランスリングの底面でシリンダヘッドの挿入孔の肩部に当接し、トレーランスリングの内周側テーパ面で燃料噴射弁の外周側テーパ面に当接するように、制振インシュレータを肩部及び段差部の間に介在させた。これにより、制振インシュレータを燃料噴射装置に実装することにより、実装制振インシュレータを作製した。
〔落球試験でのNV性能への制振樹脂層の厚さの影響の評価〕
実施例1~11及び比較例1で得られたテストピースについて、落球試験を行い、NV性能への制振樹脂層の厚さの影響を評価した。図3は、落球試験機を模式的に示す断面図である。
落球試験では、図3に示すように、テストピースを落球試験機の土台の上部に設置された加速度ピックアップ上の鋼板上に設置した。設置の際には、実施例1~11のテストピースについては、制振樹脂層が鋼板に当接するようにした。これは、落球試験の目的が、部品と部品の隙間に配置した制振樹脂層に衝撃が付与された際、騒音がどの程度抑制されるかを測定することにあるからである。落球試験機では、テストピースの直上にφ6.3mmのSUJ2製鋼球が電磁石で保持される。落球試験では、鋼球の落球前の高さ(テストピース上面からの距離)を500mmとした上で、落球試験機の磁力をオフにすることで鋼球を落下させることにより、テストピースに衝突させた。そして、衝突時に生じた音を、テストピース直上に設置したマイクロホンで集音し、周波数20Hz~10kHz帯域でのオーバーオール値の音圧レベルを計測した。計測結果を下記の表1に示す。図4は、実施例1~11及び比較例1のテストピースにおける制振樹脂層の厚さに対する鋼球衝突時に生じた音の音圧レベルを示すグラフである。
下記の表1及び図4に示すように、制振樹脂層の膜厚の増加に伴い、音圧レベルが低減していることから、NV性能は制振樹脂層の膜厚の増加に伴い向上すると考えられる。比較例1の基材のみからなるテストピース、及び制振樹脂層の組成が同一の実施例1~7のテストピースを比較すると、制振樹脂層の厚さが10μmより薄いテストピースでは、基材のみからなるテストピースに対する音圧レベルの低減効果は認められるものの、大幅な低減効果は認められない。一方、制振樹脂層の厚さが10μm以上のテストピースでは、基材のみからなるテストピースに対し、5dB以上の音圧レベルの低減効果が認められる。従って、制振樹脂層の厚さとしては、10μm以上が好ましく、中でも20μm以上、特に50μm以上が好ましいと考えられる。さらに、下記の表1及び図4に示すように、制振樹脂層の制振フィラーの種類を変更したとしても、同様の傾向が認められる。
〔実装制振インシュレータのNV性能の評価〕
実施例7、9、及び11並びに比較例1で得られた実装制振インシュレータのNV性能を評価した。なお、実施例7、9、及び11で得られた実装制振インシュレータのNV性能の評価では、制振樹脂層の形成箇所が内周側テーパ面、底面、及び両面である3種の実装制振インシュレータそれぞれについて、NV性能を評価した。
具体的には、燃料噴射装置の燃料噴射弁を波形発生器に接続し、燃料噴射装置のシリンダヘッドに加速度ピックアップを取り付けた。その上で、波形発生器から燃料噴射弁に対し一定のデューティー比で周波数10Hzのパルス波を入力することで、燃料噴射弁の内部のニードルを振動させた。そして、加速度ピックアップにより、シリンダヘッドに伝達される周波数20Hz~20kHz帯域の振動のオーバーオール値の加速度レベルを計測した。計測結果を下記の表1に示す。図5は、実施例7、9、及び11で得られた制振樹脂層の形成箇所が異なる3種の実装制振インシュレータにおけるシリンダヘッドに伝達される振動の加速度レベルを示すグラフである。なお、図5のグラフでは、比較例1で得られた実装制振インシュレータおけるシリンダヘッドに伝達される振動の加速度レベルを破線で示した。
下記の表1及び図5に示すように、実施例7、9、及び11で得られた制振樹脂層の形成箇所が異なる3種の実装制振インシュレータでは、比較例1で得られた実装制振インシュレータと比較すると、制振樹脂層の形成箇所にかかわらず、加速度レベルの大幅な低減効果が認められる。制振樹脂層をトレーランスリングの底面若しくは内周側テーパ面又はそれらの両面に形成する場合には、燃料噴射弁で生じる振動のシリンダヘッドへの伝達が制振樹脂層で遮断され、加速度レベルが低減すると考えられる。
Figure 0007476827000001
以上、本発明の燃料噴射装置用制振インシュレータに係る実施形態について詳述したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
10 燃料噴射装置
11 燃料噴射弁
12 シリンダヘッド
13 デリバリパイプ
14 燃料噴射弁カップ
15 挿入孔
16 先端孔部
17 入口部
18 肩部
19 孔径部
20 大径部
21 中径部
22 小径部
23 噴射ノズル
24 段差部
24s 外周側テーパ面
25 被シール部
26 基端中継部
26J コネクタ
27 基端挿入部
28 基端被シール部
29 O-リング
30 制振インシュレータ
31a 制振樹脂層
31b 制振樹脂層
33 トレーランスリング
40 底面
41 外周面
42 内周斜面
43 連結部
44 当接部
45 内周側テーパ面
45a 内側テーパ面
45b 外側テーパ面
46 内周面
47 稜線

Claims (3)

  1. 燃料噴射弁及びシリンダヘッドの間に伝達される振動を抑制する燃料噴射装置用制振インシュレータであって、
    前記燃料噴射弁は、前記シリンダヘッドに設けられた挿入孔に挿通された状態で前記シリンダヘッドに装着され、前記シリンダヘッドの前記挿入孔の入口部を環状に拡開形成することで肩部が設けられ、前記燃料噴射弁は、前記シリンダヘッドの前記挿入孔の前記肩部に対向する外周側テーパ面が形成されるようにテーパ状に縮径する段差部を有し、前記制振インシュレータは、前記段差部及び前記肩部の間に介在することにより前記振動を抑制するように構成され、
    前記制振インシュレータは、前記シリンダヘッドの前記挿入孔の前記肩部に対向する底面と、前記燃料噴射弁の前記外周側テーパ面に対向する内周側テーパ面とを有する環状のトレーランスリングと、前記トレーランスリングの前記底面又は前記内周側テーパ面に設けられた制振樹脂層とを備え、
    前記制振樹脂層が前記トレーランスリングの前記底面に設けられ、かつ前記制振インシュレータにおいて、前記制振樹脂層のみが前記シリンダヘッドの前記挿入孔の前記肩部に当接するか又は前記制振樹脂層が前記トレーランスリングの前記内周側テーパ面に設けられ、かつ前記制振インシュレータにおいて、前記制振樹脂層のみが前記燃料噴射弁の前記外周側テーパ面に当接し、
    前記制振樹脂層は、耐熱性樹脂と、振動エネルギーを熱エネルギーに変換する制振フィラーとを含むことを特徴とする燃料噴射装置用制振インシュレータ。
  2. 前記制振樹脂層前記トレーランスリングの前記底面に設けられ、かつ前記制振インシュレータにおいて、前記制振樹脂層のみが前記シリンダヘッドの前記挿入孔の前記肩部に当接することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置用制振インシュレータ。
  3. 前記制振樹脂層の厚さは、10μm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料噴射装置用制振インシュレータ。
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