以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら本発明を特に限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
図1は、本実施形態に係る印刷システム1の概念図である。図1に示すように、印刷システム1は、プリンタ10と、印刷画像作成装置70と、画像データ作成装置80とを備えている。印刷システム1では、プリンタ10は印刷および切断可能なプリンタである。印刷システム1では、印刷画像作成装置70によって、プリンタ10で印刷される印刷画像P10を作成し、画像データ作成装置80は、プリンタ10で切断される媒体5(図2参照)の位置が指定されたカット線をこの印刷画像P10に付与する。そして、画像データ作成装置80は、印刷画像P10と、印刷画像P10に付与されたカット線とをRIP処理することで画像データDT1を作成する。
プリンタ10は、画像データ作成装置80によって作成された画像データDT1に基づいて、媒体5に印刷し、かつ、媒体5を切断する。以下、プリンタ10、印刷画像作成装置70および画像データ作成装置80を順に説明する。
まずプリンタ10について説明する。図2は、本実施形態に係るプリンタ10の正面図である。以下の説明では、左、右、上、下とは、プリンタ10の正面にいる作業者から見た左、右、上、下をそれぞれ意味することとする。また、プリンタ10から上記作業者に近づく方を前方、上記作業者が遠ざかる方を後方とする。
図面中の符号L、R、U、Dは、それぞれ左、右、上、下を示している。図面中の符号Yは主走査方向を示している。本実施形態では、主走査方向Yは、左右方向である。図示は省略するが、主走査方向Yと交差する方向(例えば平面視において直交する方向)を副走査方向という。本実施形態では、副走査方向は前後方向である。ここでは、主走査方向Yが第1方向の一例であり、副走査方向が第2方向の一例である。ただし、上記方向は便宜的に定めたものに過ぎず、限定的に解釈すべきものではない。
図2に示すように、プリンタ10は、カッティングヘッド付きのインクジェット式のプリンタであり、切断機能を有する。プリンタ10は、媒体5に対して印刷および切断(カッティング)が可能なプリント&カット機である。
媒体5は、例えば記録紙である。ただし、媒体5は記録紙に限定されない。例えば媒体5には、PVC、ポリエステルなどの樹脂材料から形成されたシート、台紙と台紙上に積層されかつ粘着剤が塗布された剥離紙とからなるシール材、アルミや鉄等から形成された金属板、ガラス板、木材板などが含まれる。
本明細書において「切断」、「カッティング」とは、媒体5の厚み方向の全体を切断する場合(例えば、シール材の台紙および剥離紙の両方を切断する場合)と、媒体5の厚み方向の一部を切断する場合(例えば、シール材の台紙は切断せず、剥離紙のみを切断する場合)とが含まれる。
図2に示すように、プリンタ10は、プリンタ本体10aと、脚11と、操作パネル12と、媒体5が支持されるプラテン16と、インクジェットヘッド20と、カッティングヘッド30と、ヘッド移動機構40と、媒体移動機構50と、制御装置60とを備えている。
プリンタ本体10aは、主走査方向Yに延びたケーシングを有する。脚11は、プリンタ本体10aを支持するものであり、プリンタ本体10aの下面に設けられている。操作パネル12は、例えばプリンタ本体10aの右側の前面に設けられている。操作パネル12は、例えばユーザが印刷や切断に関する操作を行うものである。図示は省略するが、操作パネル12には、例えば解像度、インクの濃さなどの印刷に関する情報や、印刷中や切断中のプリンタ10のステータスなどが表示される表示部、および、印刷や切断に関する情報を入力するための入力部などが備えられている。操作パネル12は、制御装置60によって制御される。
プラテン16は、媒体5への印刷および媒体5を切断する際、媒体5を支持するものである。プラテン16には、媒体5が載置される。媒体5への印刷および媒体5の切断は、プラテン16上で行われる。プラテン16は、主走査方向Yおよび上記副走査方向に広がっている。プラテン16は、支持台の一例である。プラテン16の上方には、主走査方向Yに延びるガイドレール15が配置されている。
インクジェットヘッド20は、プラテン16に支持された媒体5に印刷を行う。インクジェットヘッド20は、主走査方向Yに移動可能に構成されている。図3Aおよび図3Bは、インクジェットヘッド20およびカッティングヘッド30の正面図である。図3Aに示すように、インクジェットヘッド20は、キャリッジ21と、インクを吐出する複数のノズル(図示せず)を有する複数のインクヘッド22と、を備えている。
ここでは、5つのインクヘッド22がキャリッジ21に支持されている。5つのインクヘッド22は、それぞれ色調が異なるインクを吐出する。例えば各インクヘッド22は、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインクなどのプロセスカラーインク、および、クリアインク、ホワイトインクなどの特色インクのうちの何れかのインクを吐出する。ただし、インクヘッド22の数は5つに限定されない。また、インクヘッド22が吐出するインクの色も何ら限定されない。キャリッジ21は、ガイドレール15に支持されている。キャリッジ21は、ガイドレール15に対し、主走査方向Yに移動自在に係合している。
カッティングヘッド30は、プラテン16に支持された媒体5を切断する。カッティングヘッド30は、主走査方向Yに移動可能に構成されている。カッティングヘッド30は、キャリッジ31と、ソレノイド32と、カッター33とを備えている。
キャリッジ31には、ソレノイド32を介してカッター33が取り付けられている。ソレノイド32は、制御装置60(図2参照)によって制御される。ソレノイド32がONまたはOFFされると、カッター33は上下方向に移動して媒体5に接触し、あるいは媒体5から離反する。キャリッジ31は、ガイドレール15に支持されている。キャリッジ31は、ガイドレール15に対し主走査方向Yに移動自在に係合している。
図2に示すように、ヘッド移動機構40は、プラテン16に支持された媒体5に対して、インクジェットヘッド20のキャリッジ21、および、カッティングヘッド30のキャリッジ31を主走査方向Yに移動させる機構である。ヘッド移動機構40は、第1移動機構の一例である。ヘッド移動機構40の構成は特に限定されない。本実施形態では、ヘッド移動機構40は、プーリ41と、プーリ42と、無端状のベルト43と、キャリッジモータ44とを備えている。
プーリ41はガイドレール15の左端部に設けられ、プーリ42はガイドレール15の右端部に設けられている。ベルト43は、プーリ41とプーリ42とに巻き掛けられている。ベルト43は、キャリッジ31(図3A参照)の背面上部に固定されている。右側のプーリ42には、キャリッジモータ44が接続されている。ここでは、キャリッジモータ44が駆動して、プーリ42が回転することで、プーリ41とプーリ42との間においてベルト43が走行する。これにより、キャリッジ31は主走査方向Yに移動する。キャリッジモータ44は、制御装置60に制御される。
図3Aに示すように、キャリッジ21の左側部分には、磁石によって構成される連結部材24が設けられている。キャリッジ31の右側部分には、磁石によって構成される連結部材34が設けられている。連結部材24は、カッティングヘッド30の連結部材34に対し、着脱自在に連結する。本実施形態では、連結部材24および連結部材34は、磁力を利用するものである。ただし、連結部材24および連結部材34は磁力を利用するものに限られず、係合部材などの他の構成を備えたものであってもよい。キャリッジ21の右側には、L字状に形成された受け金具25が設けられている。
プラテン16の左方および右方には、それぞれ左サイドフレーム7Lおよび右サイドフレーム7Rが配置されている。ガイドレール15は、左サイドフレーム7Lおよび右サイドフレーム7Rに支持されている。右サイドフレーム7Rには、インクジェットヘッド20を待機位置にロックするためのロック装置35が設けられている。ロック装置35は、受け金具25に引っ掛けられる受け金具36と、受け金具36をロック位置(図3B参照)と非ロック位置(図3A参照)との間で移動させるロック用ソレノイド37(図4参照)とを備えている。ロック用ソレノイド37は、制御装置60によって制御される。
インクジェットヘッド20による印刷を行う際には、図3Aに示すように、受け金具36が非ロック位置に設定される。カッティングヘッド30のキャリッジ31が右方に移動し、連結部材34と連結部材24とが接触すると、キャリッジ31とキャリッジ21とが 連結される。その結果、インクジェットヘッド20は、カッティングヘッド30と共に左右方向に移動可能となる。
一方、カッティングヘッド30によるカッティングの際には、図3Bに示すように、インクジェットヘッド20が待機位置に位置付けられ、ロック装置35の受け金具36がロック位置に設定される。これによって、インクジェットヘッド20の移動が阻止される。キャリッジ31が左方へ移動すると、連結部材34と連結部材24とが離反し、キャリッジ31とキャリッジ21との連結が解除される。その結果、インクジェットヘッド20が待機位置に待機した状態で、カッティングヘッド30が左右方向に移動可能となる。
図2に示すように、媒体移動機構50は、プラテン16に支持された媒体5を前後方向である上記副走査方向に移動させる機構である。媒体移動機構50は、第2移動機構の一例である。媒体移動機構50の構成は特に限定されない。本実施形態では、媒体移動機構50は、グリットローラ51と、ピンチローラ52と、フィードモータ53(図4参照)とを有している。グリットローラ51は、プラテン16に設けられている。ここでは、グリットローラ51の少なくとも一部がプラテン16から露出するように、グリットローラ51はプラテン16に埋設されている。
ピンチローラ52は、媒体5を上から押えつけるものであり、グリットローラ51の上方に配置されている。ピンチローラ52は、グリットローラ51と共に媒体5を挟む。ピンチローラ52は、グリットローラ51と対向している。ピンチローラ52は、上下方向に移動可能に構成されている。なお、グリットローラ51およびピンチローラ52のそれぞれの設置位置および数は特に限定されない。本実施形態では、図2に示すように、グリットローラ51およびピンチローラ52は、それぞれ8個ずつ設けられている。複数のグリットローラ51は、主走査方向Yに並んで配置され、複数のピンチローラ52は、主走査方向Yに並んで配置されている。
本実施形態では、図4に示すように、フィードモータ53は、グリットローラ51に接続されている。グリットローラ51とピンチローラ52との間に媒体5が挟まれた状態で、フィードモータ53が駆動してグリットローラ51が回転すると、媒体5は副走査方向Xに搬送される。
次に、制御装置60について説明する。図4は、印刷システム1のブロック図である。制御装置60は、媒体5への印刷および媒体5の切断に関する制御をする装置である。制御装置60の構成は特に限定されない。制御装置60は、例えばマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのハードウェアの構成は特に限定されないが、例えばI/Fと、CPUと、ROMと、RAMと、記憶装置と、を備えている。図2に示すように、制御装置60は、プリンタ本体10aの内部に設けられている。ただし、制御装置60はプリンタ本体10aの内部に設けられていなくてもよい。例えば制御装置60は、プリンタ本体10aの外部に設置されたコンピュータなどであってもよい。この場合、制御装置60は、有線または無線を介してプリンタ本体10aと通信可能に接続されている。
図4に示すように、制御装置60は、キャリッジモータ44の駆動を制御することで、プーリ42の回転、および、ベルト43(図2参照)の走行を制御する。これにより、制御装置60は、インクジェットヘッド20およびカッティングヘッド30の主走査方向Yへの移動を制御する。制御装置60は、フィードモータ53の駆動を制御してグリットローラ51の回転を制御する。これにより、プラテン16に支持された媒体5の上記副走査方向への移動を制御する。制御装置60は、インクヘッド22がインクを吐出するタイミングやインクの吐出量などを制御する。制御装置60は、ソレノイド32を制御することで、カッター33の上下方向の移動やカッター33の圧力を制御する。
以上、本実施形態に係るプリンタ10について説明した。図5は、RIP処理の説明図である。ところで、本実施形態に係るプリンタ10を使用して、媒体5に対して印刷および切断する際、画像データDT1(図5参照)に基づいて印刷および切断が行われる。この画像データDT1とは、媒体5に印刷する印刷画像P10(図6参照)、および、媒体5を切断する位置を指定するカット線LN1に対してRIP(Raster Image Processor)処理することで得られるラスターデータまたはビットマップデータのことである。本実施形態では、画像データDT1には、印刷画像P10をRIP処理した後のラスターデータまたはビットマップデータ(以下、画像データDT1の印刷画像P10という。)と、カット線LN1をRIP処理した後のラスターデータまたはビットマップデータ(以下、画像データDT1のカット線LN1という。)とが含まれる。
本実施形態では、図1に示すように、画像データDT1は、印刷画像作成装置70によって印刷画像P10が作成された後に、画像データ作成装置80によって作成される。次に、印刷画像作成装置70、および、画像データ作成装置80について説明する。印刷画像作成装置70および画像データ作成装置80は、プリンタ10のプリンタ本体10a(図2参照)の外部に設置されたコンピュータによって実現されている。印刷画像作成装置70および画像データ作成装置80を実現するコンピュータは、プリンタ10に対する専用のコンピュータであってもよいし、汎用コンピュータであってもよい。なお、印刷画像作成装置70および画像データ作成装置80は、プリンタ本体10aの内部に設けられてもよく、プリンタ10の制御装置60と一体的なものであってもよい。
印刷画像作成装置70と、画像データ作成装置80とは、共通の1つのコンピュータによって実現されてもよいし、別々のコンピュータによって実現されてもよい。以下、印刷画像作成装置70と、画像データ作成装置80とは、別々のコンピュータで実現される場合について説明する。
印刷画像作成装置70は、印刷画像P10を作成する装置である。本実施形態では、ユーザが印刷画像作成装置70を操作することで、印刷画像P10を作成する。ここで、印刷画像P10とは、プリンタ10のインクヘッド22(図3A参照)から媒体5にインクが吐出されることで、媒体5に印刷される画像のことである。印刷画像P10には、写真などの画像の他に、図形、記号、文字など、または、画像、図形、記号および文字などの組み合わせが含まれる。
本実施形態では、印刷画像P10は、例えばPDF(Portable Document Format)形式で作成され、図5に示すように、印刷レイヤLY1によって構成されている。印刷レイヤLY1の数は1つであってもよいし、複数であってもよい。印刷レイヤLY1が複数の場合、各印刷レイヤLY1には、印刷画像P10の一部が配置されている。そして、複数の印刷レイヤLY1を重ね合わせることで、1つの印刷画像P10となる。なお、印刷画像P10の数は何ら限定されず、例えば1つの図形、記号および文字をそれぞれ1つの印刷画像P10としてもよいし、複数の図形、記号および文字をまとめて1つの印刷画像P10としてもよい。
図4に示すように、印刷画像作成装置70は、例えば作成表示画面71と、作成操作機構72と、作成制御装置73とを備えている。作成表示画面71の種類は特に限定されないが、例えばデスクトップ型またはノート型のコンピュータのディスプレイである。作成操作機構72は、例えばコンピュータのキーボードおよびマウスである。ただし、作成操作機構72は、作成表示画面71に設けられたタッチパネルであってもよい。
作成制御装置73は、例えばマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのハードウェアの構成は特に限定されないが、例えばCPUと、ROMと、RAMなどを備えている。作成制御装置73は、作成表示画面71および作成操作機構72と通信可能に接続されている。
作成制御装置73には、例えば印刷画像P10を作成するための画像作成アプリケーションがインストールされている。ユーザは、画像作成アプリケーションを作成表示画面71に表示させる。そして、ユーザは、作成操作機構72を介して画像作成アプリケーションを操作して、1つまたは複数の印刷レイヤLY1を作成することで、印刷画像P10を作成することができる。なお、印刷画像作成装置70によって作成された印刷画像P10は、作成制御装置73に記憶される。また、印刷画像作成装置70によって作成された印刷画像P10は、画像データ作成装置80に送信される。
画像データ作成装置80は、印刷画像作成装置70によって作成された印刷画像P10に基づいて、画像データDT1を作成する。ここでは、画像データ作成装置80は、印刷画像P10に対してカット線LN1を付与し、カット線LN1が付与された印刷画像P10をRIP処理することで、画像データDT1を作成する。画像データ作成装置80は、印刷画像P10に対する切断の位置を指定したカット線LN1が配置された1つのカットレイヤLY2(図5参照)を自動で作成し、カットレイヤLY2と、1つまたは複数の印刷レイヤLY1を重ね合わせることで、カット線LN1を印刷画像P10に付与する。
本実施形態では、図4に示すように、画像データ作成装置80は、表示装置81と、操作機構82と、データ作成制御装置83とを備えている。表示装置81の種類は特に限定されない。ここでは、表示装置81は、印刷画像作成装置70の作成表示画面71と同様に、例えばデスクトップ型またはノート型のコンピュータのディスプレイである。操作機構82は、印刷画像作成装置70の作成操作機構72と同様に、例えばコンピュータのキーボードおよびマウスである。ただし、操作機構82は、表示装置81に設けられたタッチパネルであってもよい。
データ作成制御装置83は、例えばCPUと、ROMと、RAMなどを備えたマイクロコンピュータである。データ作成制御装置83は、表示装置81および操作機構82と通信可能に接続されている。また、データ作成制御装置83は、プリンタ10の制御装置60、および、印刷画像作成装置70の作成制御装置73と通信可能に接続されている。
本実施形態では、データ作成制御装置83には、RIP処理をするための専用のRIPアプリケーションがインストールされている。ユーザは、RIPアプリケーションを起動して表示装置81に表示させ、操作機構82を介してRIPアプリケーションを操作して、カット線LN1を印刷画像P10に付与して、カット線LN1が付与された印刷画像P10に対してRIP処理を行い、画像データDT1を作成する。
図4に示すように、データ作成制御装置83は、表示処理部85と、カット線付与部87とを備えている。図6は、カット線付与画面DP1が表示された表示装置81を示す図である。画像データ作成装置80において、表示処理部85とカット線付与部87によって、図6に示すように、印刷画像作成装置70によって作成された印刷画像P10に、ユーザが指定した形状および大きさのカット線LN1が付与される。表示処理部85は、カット線LN1を印刷画像P10に付与するときのカット線LN1の種類などを選択するためのボタンなどを表示装置81に表示する。カット線付与部87は、ユーザが選択した上記ボタンに基づいた形状や大きさのカット線LN1を、印刷画像P10に付与する。
本実施形態では、RIPアプリケーションを起動することで、図6に示すように、表示処理部85は、表示装置81にカット線付与画面DP1を表示する。カット線付与画面DP1は、ユーザが操作機構82を操作して、印刷画像P10に対するカット線LN1の位置を指定するための画面である。カット線付与画面DP1は、画像領域AR1と、メニュー領域AR2とを有する。
表示処理部85は、印刷画像作成装置70から取得された印刷画像P10を画像領域AR1に表示する。カット線付与部87は、メニュー領域AR2で指定された種類のカット線LN1を画像領域AR1に表示することで、印刷画像P10にカット線LN1を付与する。ユーザは、例えば操作機構82を操作して画像領域AR1に表示されたカット線LN1を選択し、選択したカット線LN1の位置や大きさなどを変更することができる。ユーザは、例えば操作機構82のマウスで、画像領域AR1に表示されたカット線LN1をドラッグ&ドロップすることで、カット線LN1の位置や大きさを変更することができる。なお、ここでのカット線LN1は、閉じた領域を形成するものであり、1つのカット線LN1によって1つの形状(例えば円形や矩形)を形成するものである。
なお、図面の画像領域AR1において、実線は、印刷画像P10の線LN2(例えば輪郭線LN2)を示し、破線はカット線LN1を示している。すなわち、画像領域AR1において、実線の輪郭線LN2はインクが吐出される線であり、媒体5に印刷される線である。一方、画像領域AR1において、破線であるカット線LN1は、カッティングヘッド30によって媒体5が切断される位置を示す線である。
表示処理部85は、印刷画像P10にカット線LN1を付与する方法や、カット線LN1の線種を選択するためのボタンなどをメニュー領域AR2に表示する。本実施形態では、表示処理部85は、カット線選択ボタンBT10と、線種ボタンBT20と、付与ボタンBT30をメニュー領域AR2に表示する。ここで、ボタンとは、例えば操作機構82のマウスでクリックすることで押される、言い換えると選択されるものをいう。
カット線選択ボタンBT10は、輪郭ボタンBT11と、図形ボタンBT12と、変換ボタンBT13と、結合ボタンBT14とを有している。輪郭ボタンBT11、図形ボタンBT12、変換ボタンBT13および結合ボタンBT14は、何れか1つのみユーザによって選択可能に構成されている。図7は、輪郭ボタンBT11が選択されることで行われるカット線LN11の付与方法を示す説明図である。輪郭ボタンBT11は、図7に示すように、画像領域AR1で選択された印刷画像P10の輪郭線LN21に対応した形状のカット線LN11を付与するためのボタンである。
ここでは、ユーザは、操作機構82を介して画像領域AR1で印刷画像P10を選択するとともに、輪郭ボタンBT11を選択し、図6に示す付与ボタンBT30を押す。このことで、カット線付与部87は、図7に示すように、印刷画像P10の輪郭線LN21を囲む形状(詳しくは、輪郭線LN21の形状)のカット線LN11を生成し、カット線LN11を画像領域AR1に配置する。図7の一例では、印刷画像P10の輪郭線LN21は星形であり、輪郭ボタンBT11が選択されることで、カット線付与部87は、例えば星形のカット線LN11を印刷画像P10に付与する。
図8は、図形ボタンBT12が選択されることで行われるカット線LN12の付与方法を示す説明図である。図6に示す図形ボタンBT12は、図8に示すように、プリセットされた図形のカット線LN12を付与するためのボタンである。ここで、プリセットされた図形とは、例えば円形や矩形である。図8の一例では、プリセットされた図形は矩形である。ユーザが図形ボタンBT12を選択するとともに、図示は省略するがプリセットされた図形として矩形を選択し、付与ボタンBT30を押す。このことで、カット線付与部87は、図8に示すような矩形のカット線LN12を印刷画像P10に付与し、画像領域AR1に配置する。この矩形のカット線LN12は、画像領域AR1上で大きさや位置などを適宜変更可能である。
図9は、変換ボタンBT13が選択されることで行われるカット線LN13の付与方法を示す説明図である。図6に示す変換ボタンBT13は、図9に示すように、画像領域AR1に表示された印刷画像P10の輪郭線LN21を、カット線LN13に変更するためのボタンである。ここでは、ユーザは、操作機構82を介して画像領域AR1で印刷画像P10の輪郭線LN21を選択するとともに、変換ボタンBT13を選択し、付与ボタンBT30を押す。このことで、カット線付与部87は、図9に示すように、印刷画像P10の輪郭線LN21をカット線LN13に変更する。
図10は、結合ボタンBT14が選択されることで行われるカット線LN16の付与方法を示す説明図である。図6に示す結合ボタンBT14は、図10に示すように、画像領域AR1に表示された第1付与カット線LN14と、第1付与カット線LN14の一部と重なった第2付与カット線LN15を結合して、1つのカット線LN16に変更するためのボタンである。ここで「複数のカット線を結合して、1つのカット線に変更する」とは、複数のカット線を結合させたときの最外郭の輪郭線に沿った形状のカット線に変更することである。例えば図10に示すように、星形の第1付与カット線LN14の一部と、矩形の第2付与カット線LN15の一部とが重なった場合において、付与カット線LN14、LN15を選択するとともに、結合ボタンBT14を選択し、付与ボタンBT30を押す。このことで、カット線付与部87は、付与カット線LN14、LN15を結合し、カット線LN16に変更する。
なお、ここでは、第1付与カット線LN14と第2付与カット線LN15とは、一部が重なっているが、重なっていなくてもよい。第1付与カット線LN14と第2付与カット線LN15とが重なっていない場合に、結合ボタンBT14が選択されたとき、カット線の形状自体は、第1付与カット線LN14および第2付与カット線LN15の形状のままであるが、第1付与カット線LN14と第2付与カット線LN15がグループ化された状態となる。
図6に示す線種ボタンBT20は、カット線LN1の線の種類を選択するボタンである。ここでは、線種ボタンBT20は、実線ボタンBT21と、ミシン目ボタンBT22とを有する。ユーザが操作機構82を介して実線ボタンBT21を選択することで、カット線付与部87は、実線のカット線LN1を印刷画像P10に付与する。ユーザが操作機構82を介してミシン目ボタンBT22を選択することで、カット線付与部87は、ミシン目、すなわち破線のカット線LN1を印刷画像P10に付与する。なお、カット線を示す図面では、実線のカット線であっても、ミシン目のカット線であっても、破線で示されている。
以上のように、カット線選択ボタンBT10のボタンBT11~14の何れかを選択することで、画像領域AR1に表示される印刷画像P10にカット線LN1を付与する方法を選択することができる。また、線種ボタンBT20のボタンBT21,BT22の何れかを選択することで、カット線LN1の線種を選択することができる。
図11、図12、図13、図14は、それぞれ輪郭ボタンBT11、図形ボタンBT12、変換ボタンBT13、結合ボタンBT14が選択されたときのメニュー領域AR2の表示の一例を示す図である。本実施形態では、図11~図13に示すように、メニュー領域AR2は、詳細領域AR3を有する。詳細領域AR3は、印刷画像P10にカット線LN1を付与する方法に応じて、カット線LN1の詳細を設定するための領域である。詳細領域AR3に表示されるボタンなどは、カット線LN1を付与する方法に応じて適宜異なり、表示処理部85は、ユーザがカット線選択ボタンBT10のボタンBT11~BT14を選択することで、詳細領域AR3に表示する内容を変更する。
本実施形態では、図11に示すように、ユーザが操作機構82を介して輪郭ボタンBT11を選択したとき、表示処理部85は、詳細領域AR3に輪郭群G1を表示する。図12に示すように、ユーザが操作機構82を介して図形ボタンBT12を選択したとき、表示処理部85は、詳細領域AR3に図形群G2を表示する。図13に示すように、ユーザが操作機構82を介して変換ボタンBT13を選択したとき、表示処理部85は、詳細領域AR3に変換群G3を表示する。なお、図14に示すように、ユーザが操作機構82を介して結合ボタンBT14を選択したとき、表示処理部85は、詳細領域AR3に何も表示しない、言い換えると詳細領域AR3自体を表示しない。
次に、輪郭群G1、図形群G2および変換群G3について説明する。本実施形態では、図11および図13に示すように、輪郭群G1の構成と、変換群G3の構成とは同じである。そのため、変換群G3の説明は適宜省略する。
輪郭群G1および変換群G3は、それぞれ形状ボタンBT50と、内側カットボタンBT60と、角ボタンBT70と、オフセットボックスBX80とを有する。ユーザが輪郭ボタンBT11または変換ボタンBT13を選択したとき、表示処理部85は、輪郭群G1の形状ボタンBT50と、内側カットボタンBT60と、角ボタンBT70と、オフセットボックスBX80とを詳細領域AR3に表示する。
形状ボタンBT50は、ユーザが輪郭ボタンBT11を選択したときに、カット線LN1の形状を選択するボタンである。ここでは、形状ボタンBT50は、アウトラインボタンBT51と、クリップアウトラインボタンBT52と、バウンディングボックスボタンBT53とを有する。アウトラインボタンBT51と、クリップアウトラインボタンBT52と、バウンディングボックスボタンBT53は、何れか1つのみユーザによって選択可能に構成されている。
図15Aは、クリッピングマスクで使用される対象画像P21とマスク画像P22とを有する印刷画像P20を示す図である。図15B、図15C、図15Dは、それぞれアウトラインボタンBT51、クリップアウトラインボタンBT52、バウンディングボックスボタンBT53が選択されることで行われるカット線の付与方法を示す説明図である。図15Aに示すように、例えば印刷画像P20は、対象画像P21と、マスク画像P22とを有している。図15Bに示す印刷画像P20は、いわゆるクリッピングマスクされた画像である。ここでは、対象画像P21の一部がマスク画像P22でマスクされることで、印刷画像P20が作成されている。本実施形態では、マスク画像P22は、所定の形状(ここでは星形)LN42を有している。そのため、対象画像P21に対して前面からマスク画像P22を重ねることで、図15Bに示すように、対象画像P21の一部を所定の形状LN42でマスクする。ここでは、クリッピングマスクをすることで、対象画像P21が所定の形状LN42、ここでは星形に切り抜かれた形状となる。
例えばユーザが印刷画像P20を選択するとともに、図11に示すアウトラインボタンBT51を選択したとき、カット線付与部87は、図15Bに示すように、印刷画像P20の対象画像P21の輪郭線LN41に沿った形状となるようにカット線LN31を印刷画像P20に付与する。
例えばユーザが印刷画像P20を選択するとともに、図11に示すクリップアウトラインボタンBT52を選択したとき、カット線付与部87は、図15Cに示すように、マスク画像P22の所定の形状(ここでは星形)LN42となるようにカット線LN32を印刷画像P20に付与する。クリップアウトラインボタンBT52が選択されたとき、カット線付与部87は、対象画像P21の輪郭線LN41を囲むようなカット線を付与しない。
例えばユーザが印刷画像P20を選択するとともに、図11に示すバウンディングボックスボタンBT53を選択したとき、カット線付与部87は、図15Dに示すように、印刷画像P20の対象画像P21を囲むような矩形状のカット線LN33を印刷画像P20に付与する。ここでは、矩形状のカット線LN33は、対象画像P21、および、マスク画像P22の所定の形状LN42を囲むような形状を有する。
図16A、図16Bは、それぞれ内側カットボタンBT60の有ボタンBT61、無ボタンBT62が選択されることで行われるカット線の付与方法を示す説明図である。図16Aに示すように、印刷画像P30は、孔の形状の部分を示す孔部H1を有する。印刷画像P30において最外郭の輪郭線は、輪郭線LN43である。孔部H1における孔の形状を示す輪郭線は、輪郭線LN44である。図11に示す内側カットボタンBT60は、例えば印刷画像P30が孔部H1を有する場合、例えばドーナツ状の印刷画像の場合、孔部H1の形状に沿ってカット線LN35(図16A参照)を印刷画像P30に付与するか否かを設定するボタンである。内側カットボタンBT60は、有ボタンBT61と、無ボタンBT62とを有する。有ボタンBT61と無ボタンBT62とは、何れか1つのみユーザによって選択可能に構成されている。
例えばユーザが、孔部H1を有する印刷画像P30を選択するとともに、図11に示す有ボタンBT61を選択したとき、カット線付与部87は、図16Aに示すように、孔部H1の輪郭線LN44の形状に沿うようにカット線LN35を印刷画像P30に付与する。有ボタンBT61が選択されたとき、カット線付与部87は、輪郭線LN43の形状に沿うようにカット線LN34を印刷画像P30に付与する。一方、ユーザが、孔部H1を有する印刷画像P30を選択するとともに、図11に示す無ボタンBT62を選択したとき、カット線付与部87は、図16Bに示すように、孔部H1の輪郭線LN44の形状に沿ったカット線は付与されない。無ボタンBT62が選択されたとき、カット線付与部87は、印刷画像P30の輪郭線LN43の形状に沿うようにカット線LN34のみを印刷画像P30に付与する。
なお、本実施形態では、図11に示す形状ボタンBT50においてユーザによってアウトラインボタンBT51またはクリップアウトラインボタンBT52が選択されたとき、内側カットボタンBT60は選択可能に構成されている。一方、形状ボタンBT50においてユーザによってバウンディングボックスボタンBT53が選択されたとき、内側カットボタンBT60は、ユーザによって選択されないように構成され、例えばグレーアウトされる。また、図16Aに示すような孔部H1を有していない印刷画像が選択された場合、内側カットボタンBT60は、ユーザによって選択されないように構成され、例えばグレーアウトされる。
図17A、図17B、図17Cは、それぞれ角ボタンBT70のマイターボタンBT71、ラウンドボタンBT72、ベベルボタンBT73が選択されることで行われるカット線の付与方法を示す説明図である。図17Aに示すように、印刷画像P40は、角の形状の部分を示す角部C1を有する。印刷画像P40の輪郭線LN45は、角部C1の角の形状を有する。図11に示す角ボタンBT70は、印刷画像P40の角部C1の角の形状に対するカット線を設定するためのボタンである。言い換えると、角ボタンBT70は、印刷画像P40の角部C1を面取りしたような形状のカット線を付与するか否かを設定するためのボタンである。図11に示すように、角ボタンBT70は、マイターボタンBT71と、ラウンドボタンBT72と、ベベルボタンBT73とを有する。マイターボタンBT71と、ラウンドボタンBT72と、ベベルボタンBT73とは、何れか1つのみユーザによって選択可能に構成されている。
例えばユーザが、角部C1を有する印刷画像P40を選択するとともに、図11に示すマイターボタンBT71を選択したとき、カット線付与部87は、図17Aに示すように、印刷画像P40の角部C1の形状を示す輪郭線LN45に沿った形状のままのカット線LN36を印刷画像P40に付与する。マイターボタンBT71が選択されたときのカット線LN36は、角部C1と同様の形状の角部を有する。
例えばユーザが、角部C1を有する印刷画像P40を選択するとともに、図11に示すラウンドボタンBT72を選択したとき、カット線付与部87は、図17Bに示すように、角部C1を曲線状に面取りした形状のカット線LN37を印刷画像P40に付与する。ラウンドボタンBT72が選択されたとき、マイターボタンBT71が選択されたときに比べて、角が丸くなった形状のカット線LN37が印刷画像P40に付与される。
例えばユーザが、角部C1を有する印刷画像P40を選択するとともに、図11に示すベベルボタンBT73を選択したとき、カット線付与部87は、図17Cに示すように、角部C1を直線状に面取りした形状のカット線LN38を印刷画像P40に付与する。
なお、本実施形態では、図11に示すように、輪郭群G1は、マイター制限スイッチSW75と、角度スライダーSL76とを有する。表示処理部85は、マイター制限スイッチSW75、および、角度スライダーSL76を表示装置81に表示する。
マイター制限スイッチSW75は、マイターボタンBT71が選択されているとき、すなわちマイターボタンBT71が有効なときに設定可能となる。一方、マイター制限スイッチSW75は、ラウンドボタンBT72またはベベルボタンBT73が選択されたときには、設定不可能となり、グレーアウトされる。マイター制限スイッチSW75は、いわゆるトグルスイッチであり、ONまたはOFFを設定する。マイター制限スイッチSW75がONになると、角度スライダーSL76が有効となり、マイター制限スイッチSW75がOFFになると、角度スライダーSL76が無効となり、グレーアウトされる。
本実施形態では、マイターボタンBT71が選択されて、角部C1のような形状を有するカット線LN36(図17A参照)を印刷画像P40に付与する場合であっても、その角の形状を面取りしたカット線であって、図17Cに示すようなカット線LN38を作成することができる。このように、マイターボタンBT71を選択した場合において、図17Cに示すような角の形状を面取りしたカット線LN38を付与したい場合、マイター制限スイッチSW75をONにして、角度スライダーSL76によって、面取りする角部C1の角度を設定する。ここで、印刷画像P40の角部C1の角度が、角度スライダーSL76で設定された角度以下のとき、図17Cに示すような面取りしたカット線LN38を印刷画像P40に付与する。このようにマイター制限スイッチSW75をONにすることで、一定以上に尖った角部C1に対応したカット線のみを面取りすることができる。仮に極端に尖った角部C1に対するカット線を面取りしない場合、面取りしないカット線が媒体5からはみ出すおそれがある。マイター制限スイッチSW75をONにすることで、上記の媒体5からのはみ出しを抑制することができる。
図11に示すように、オフセットボックスBX80は、印刷画像P10の輪郭線LN2と、カット線LN1との間隔であるオフセット値を設定するものである。オフセットボックスBX80は、オフセット領域の一例である。このオフセットボックスBX80は、テキストボックスであってもよいし、スピンボタンを有するテキストボックス(スピンボックス)であってもよい。オフセットボックスBX80に設定するオフセット値の値が大きい程、印刷画像P10の輪郭線LN2と、カット線LN1との間隔が大きくなる。カット線付与部87は、オフセットボックスBX80で設定されたオフセット値の間隔となるように、カット線LN1を印刷画像P10に付与する。
本実施形態では、図11および図13に示すように、輪郭群G1および変換群G3において、図11および図13における上から順に、形状ボタンBT50、内側カットボタンBT60、角ボタンBT70、マイター制限スイッチSW75、角度スライダーSL76、オフセットボックスBX80が並んで配置されている。このことで、ユーザは、輪郭群G1および変換群G3において、上から順に詳細を設定することで、不必要な設定は適宜グレーアウトされて設定できないため、効率よく詳細を設定することができる。
図12に示すように、図形群G2は、ユーザが図形ボタンBT12を選択したときに、表示処理部85によって詳細領域AR3に表示されるものである。ここでは、図形群G2は、図形形状ボタンBT90を有している。図形形状ボタンBT90は、プリセットされた図形の種類を選択するためのボタンである。図形形状ボタンBT90は、例えば円形ボタンBT91と、矩形ボタンBT92とを有する。表示処理部85は、図形形状ボタンBT90、詳しくは円形ボタンBT91および矩形ボタンBT92を詳細領域AR3に表示する。円形ボタンBT91と矩形ボタンBT92は、何れか1つのみユーザによって選択可能に構成されている。
ユーザが円形ボタンBT91を選択することで、カット線付与部87は、円形のカット線LN1を印刷画像P10に付与する。ユーザが矩形ボタンBT92を選択することで、カット線付与部87は、矩形のカット線LN1を印刷画像P10に付与する。なお、図形形状ボタンBT90は、円形や矩形以外の形状のカット線LN1を付与するボタンを有していてもよい。
本実施形態では、図6に示すように、カット線付与画面DP1には、OKボタンBT40が配置されている。ユーザが操作機構82を介してOKボタンBT40を押すことで、画像領域AR1に表示されたカット線LN1が配置されたカットレイヤLY2(図5参照)が作成される。その後、カット線LN1が付与された印刷画像P10に対してRIP処理を行い、図5に示す画像データDT1が作成される。
本実施形態では、図4に示すように、画像データ作成装置80のデータ作成制御装置83は、更に記憶部91と、印刷画像取得部92と、カットレイヤ作成部93と、RIP処理部94と、送信部95とを備えている。なお、上述したデータ作成制御装置83の各部85、87、91~95は、ソフトウェアによって構成されていてもよいし、ハードウェアによって構成されていてもよい。例えばデータ作成制御装置83の各部85,87、91~95は、プロセッサによって行われるものであってもよいし、回路に組み込まれるものであってもよい。
本実施形態では、データ作成制御装置83の各部85、87、91~95によって、画像データDT1が作成され、作成された画像データDT1がプリンタ10に送信される。次に、プリンタ10に送信される画像データDT1を作成する手順について、図18のフローチャートに沿って説明する。
まず図18のステップS101では、ユーザが印刷画像作成装置70を使用して、媒体5に印刷する印刷画像P10を作成する。なお、印刷画像作成装置70で作成された印刷画像P10は、1つまたは複数の印刷レイヤLY1(図5参照)によって構成され、例えば作成制御装置73に記憶される。印刷画像P10を構成する印刷レイヤLY1の数は、ユーザによって決定することが可能である。なお、本実施形態では、印刷画像作成装置70では、印刷画像P10にカット線LN1は付与されていないが、印刷画像作成装置70によってカット線LN1の一部が印刷画像P10に付与されるように、カット線LN1が作成されてもよい。
次に、図18のステップS103では、印刷画像取得部92は、プリンタ10によって媒体5に印刷される印刷画像P10を取得する。ここでは、印刷画像取得部92は、印刷画像作成装置70から印刷画像P10を取得する。ユーザは、画像データ作成装置80の操作機構82を操作する(例えば表示装置81に表示された取得ボタン(図示せず)を押す)ことで、印刷画像取得部92は、印刷画像作成装置70に取得信号を送信する。当該取得信号を受信した印刷画像作成装置70の作成制御装置73は、作成された印刷画像P10を印刷画像取得部92に送信する。このことで、印刷画像取得部92は、印刷画像P10を取得することができる。なお、印刷画像取得部92によって取得された印刷画像P10は、表示装置81に表示されたカット線付与画面DP1の画像領域AR1に表示される。
次に、図18のステップS105では、ユーザは、印刷画像P10に対する切断位置であって、媒体5に対する切断位置を指定するカット線LN1を印刷画像P10に付与する。ここでは、ユーザは、画像データ作成装置80において、図6に示すように、カット線付与画面DP1に表示されたメニュー領域AR2において、カット線選択ボタンBT10でカット線LN1を付与する方法を選択し、線種ボタンBT20でカット線LN1の線種を選択する。また、詳細領域AR3に表示されるボタンなどを選択することで、印刷画像P10に付与するカット線LN1の形状などの詳細を設定する。そして、メニュー領域AR2で設定された情報に基づいて、カット線付与部87は、カット線付与画面DP1の画像領域AR1内において、印刷画像P10にカット線LN1を付与する。このようにして、ユーザは、印刷画像P10にカット線LN1を付与することができる。
次に、図18のステップS107では、カットレイヤ作成部93は、カットレイヤLY2(図5参照)を自動で作成する。カットレイヤ作成部93は、カット線付与画面DP1の画像領域AR1に表示されたカット線LN1の形状や位置に基づいてカットレイヤLY2を自動で作成する。カットレイヤ作成部93は、印刷画像P10に対するカット線LN1の位置に配置されたカットレイヤLY2を自動で作成する。カットレイヤ作成部93によって作成されたカットレイヤLY2の数は、1つである。ここで、「カットレイヤLY2を自動で作成する」とは、ユーザがカットレイヤLY2のことを意識することなく、カットレイヤLY2が作成されることをいう。
なお、カットレイヤ作成部93によってカットレイヤLY2が作成されるタイミングは特に限定されない。本実施形態では、カットレイヤ作成部93は、カット線付与画面DP1に表示されたOKボタンBT40が操作機構82を介して押されたタイミングでカットレイヤLY2が作成される。なお、カットレイヤ作成部93によって作成されたカットレイヤLY2は、記憶部91に記憶される。
次に、図18のステップS109では、RIP処理部94は、プリンタ10が印刷および切断するための画像データDT1を作成する。ここでは、RIP処理部94は、印刷画像取得部92によって取得された印刷画像P10と、カットレイヤ作成部93によって作成されたカットレイヤLY2のカット線LN1とに対してRIP処理を実施し、例えばラスターデータである画像データDT1を作成する。ここでは、印刷画像P10は、1つまたは複数の印刷レイヤLY1によって構成されている。そのため、RIP処理部94は、1つまたは複数の印刷レイヤLY1と、1つのカットレイヤLY2とを重ねた状態でRIP処理を実施する。1つまたは複数の印刷レイヤLY1と、1つのカットレイヤLY2とを重ねた状態の画像データDT1が作成される。
なお、RIP処理部94によって画像データDT1が作成されるタイミングは特に限定されない。本実施形態では、RIP処理部94は、カット線付与画面DP1に表示されたOKボタンBT40が操作機構82を介して押されたタイミングでカットレイヤLY2が作成された後に、画像データDT1を作成する。なお、RIP処理部94によってRIP処理が実施されることで作成された画像データDT1は、記憶部91に記憶される。
次に、図18のステップS111では、送信部95は、画像データDT1をプリンタ10に送信する。ここでは、送信部95は、RIP処理部94によって作成された画像データDT1を、プリンタ10の制御装置60に送信する。以上のようにして、画像データDT1を作成し、プリンタ10に画像データDT1を送信することができる。
なお、本実施形態では、図4に示すように、プリンタ10の制御装置60は、プリンタ記憶部61と、プリンタ受信部62と、印刷制御部63と、カット制御部64とを備えている。プリンタ受信部62は、画像データ作成装置80の送信部95によって送信された画像データDT1を受信する。プリンタ受信部62が受信した画像データDT1は、プリンタ記憶部61に記憶される。このように、プリンタ受信部62が画像データDT1を受信した後に、プリンタ10による媒体5への印刷および切断が行われる。
本実施形態では、画像データDT1に基づいて、媒体5へ印刷された後に、媒体5を切断する。しかしながら、画像データDT1に基づいて、媒体5を切断した後に、媒体5への印刷が行われてもよい。
ここでは、印刷制御部63は、プリンタ受信部62によって受信された画像データDT1に基づいて、プラテン16に支持された媒体5に印刷画像P10を印刷する。印刷制御部63は、ヘッド移動機構40のキャリッジモータ44を駆動することによりインクヘッド22を主走査方向Yに移動させつつ、インクヘッド22からインクを吐出させる。これにより、一走査ラインの印刷が行われる。インクヘッド22の主走査方向Yの往復移動が終了すると、印刷制御部63は、フィードモータ53を駆動させることによって、次の走査ラインの位置まで媒体5を前後方向である副走査方向に移動させる。媒体5の副走査方向への移動が終了すると、再びキャリッジモータ44を駆動すると共にインクヘッド22を制御し、次の走査ラインの印刷を行う。以下、印刷制御部63は、印刷画像P10の印刷の終了まで同様の動作を繰り返す。以上のようにして、媒体5に印刷画像P10を印刷することができる。
カット制御部64は、プリンタ受信部62によって受信された画像データDT1に基づいて、プラテン16に支持された媒体5を、カットレイヤLY2に配置されたカット線LN1に沿って切断する。カット制御部64は、ヘッド移動機構40のキャリッジモータ44を駆動すると共に、媒体移動機構50のフィードモータ53を駆動することによって、媒体5に対してカッティングヘッド30を2次元的に相対移動させる。ソレノイド32をONすると、カッター33を媒体5に押し当てることができる。そして、カッター33を媒体5に押し当てた状態で、カッティングヘッド30を媒体5に対して相対移動させることによって、媒体5を、カットレイヤLY2に配置されたカット線LN1に沿って切断することができる。
以上、本実施形態では、図4に示すように、画像データ作成装置80は、表示処理部85と、カット線付与部87と、RIP処理部94と、を備えている。表示処理部85は、印刷および切断可能なプリンタ10によって媒体5に印刷される印刷画像P10、および、印刷画像P10に対する切断位置であって、媒体5の切断位置を指定するカット線LN1を印刷画像P10に付与するためのカット線選択ボタンBT10(図6参照)を表示装置81に表示する。カット線選択ボタンBT10は、図7に示すように、印刷画像P10の輪郭線LN21を囲むようにカット線LN11を印刷画像P10に付与する輪郭ボタンBT11(図6参照)を有する。カット線付与部87は、ユーザが輪郭ボタンBT11を選択したとき、表示装置81に表示された印刷画像P10に、印刷画像P10の輪郭線LN21を囲むカット線LN11を付与する。図4に示すRIP処理部94は、表示装置81に表示された印刷画像P10と、カット線付与部87によって付与されたカット線LN1とに対してRIP処理を実施し、プリンタ10が印刷および切断するための画像データDT1(図5参照)を作成する。
例えば印刷画像P10に対してカット線LN1を付与する場合、カット線LN1は、印刷画像P10を囲むように配置されることが多いと考えられる。そこで、本実施形態では、表示装置81に表示されたカット線選択ボタンBT10の輪郭ボタンBT11をユーザが選択するという簡単な手順で、図7に示すように、印刷画像P10の輪郭線LN21を囲むようなカット線LN11が印刷画像P10に自動で付与される。よって、ユーザの経験測に影響されずに、印刷画像P10にカット線LN11を容易に付与することができる。
本実施形態では、図15Aに示すように、印刷画像P20は、対象画像P21と、対象画像P21と重なるように配置され、対象画像P21の一部を所定の形状(ここでは星形)LN42でマスクするマスク画像P22とを有する。表示処理部85は、図11に示すように、ユーザが輪郭ボタンBT11を選択したとき、カット線LN1の形状を選択する形状ボタンBT50を表示装置81に表示する。形状ボタンBT50は、アウトラインボタンBT51と、クリップアウトラインボタンBT52と、バウンディングボックスボタンBT53とを有する。
アウトラインボタンBT51は、図15Bに示すように、対象画像P21の輪郭線LN41に沿った形状となるカット線LN31を印刷画像P20に付与するためのボタンである。カット線付与部87は、ユーザがアウトラインボタンBT51を選択したとき、対象画像P21の輪郭線LN41に沿った形状となるカット線LN31を、印刷画像P20に付与する。図11に示すクリップアウトラインボタンBT52は、図15Cに示すように、マスク画像P22の所定の形状LN42に沿った形状となるカット線LN32を、印刷画像P20に付与するためのボタンである。カット線付与部87は、ユーザがクリップアウトラインボタンBT52を選択したとき、マスク画像P22の所定の形状LN42に沿った形状となるカット線LN32を印刷画像P20に付与する。図11に示すバウンディングボックスボタンBT53は、図15Dに示すように、対象画像P21を囲む矩形状のカット線LN33を印刷画像P20に付与する。カット線付与部87は、ユーザがバウンディングボックスボタンBT53を選択したとき、対象画像P21を囲む矩形状のカット線LN33を印刷画像P20に付与する。
このことによって、形状ボタンBT50が有するボタンBT51、BT52、BT53のうちの何れか1つをユーザが選択するという簡単な手順で、カット線LN31、LN32、LN33の形状を決定することができる。
本実施形態では、図16Aに示すように、印刷画像P30は、孔部H1を有する。表示処理部85は、図11に示すように、ユーザがアウトラインボタンBT51またはクリップアウトラインボタンBT52を選択したときに選択可能であり、かつ、印刷画像P30の孔部H1に沿ったカット線LN35(図16A参照)を付与するか否かを選択する内側カットボタンBT60を表示装置81に表示する。内側カットボタンBT60は、図16Aに示すように、印刷画像P30の孔部H1に沿ったカット線LN35を印刷画像P30に付与する有ボタンBT61(図11参照)と、図16Bに示すように、印刷画像P30の孔部H1に沿ったカット線LN35を印刷画像P30に付与しない無ボタンBT62(図11参照)と、を有する。カット線付与部87は、ユーザが有ボタンBT61を選択したとき、図16Aに示すように、印刷画像P30の孔部H1に沿ったカット線LN35を印刷画像P30に付与する。このことによって、孔部H1を有する印刷画像P30に対してカット線LN1を付与する際、有ボタンBT61および無ボタンBT62の何れかをユーザが選択するという簡単な手順で、印刷画像P30の孔部H1に沿ったカット線LN35を付与するか否かを決定することができる。
本実施形態では、図17Aに示すように、印刷画像P40は、角部C1を有する。表示処理部85は、印刷画像P40の角部C1を面取りした形状となるカット線を付与するか否かを選択する角ボタンBT70(図11参照)を表示装置81に表示する。図11に示すように、角ボタンBT70は、マイターボタンBT71と、ラウンドボタンBT72と、ベベルボタンBT73とを有する。
マイターボタンBT71は、図17Aに示すように、印刷画像P40の角部C1に沿った形状となるカット線LN36を印刷画像P40に付与するボタンである。カット線付与部87は、ユーザがマイターボタンBT71を選択したとき、印刷画像P40の角部C1に沿った形状となるカット線LN36を印刷画像P40に付与する。ラウンドボタンBT72は、図17Bに示すように、印刷画像P40の角部C1を曲線状に面取りした形状となるカット線LN37を印刷画像P40に付与する。カット線付与部87は、ユーザがラウンドボタンBT72を選択したとき、印刷画像P40の角部C1を曲線状に面取りした形状となるカット線LN37を印刷画像P40に付与する。ベベルボタンBT73は、図17Cに示すように、印刷画像P40の角部C1を直線状に面取りした形状となるカット線LN38を印刷画像P40に付与する。カット線付与部87は、ユーザがベベルボタンBT73を選択したとき、印刷画像P40の角部C1を直線状に面取りした形状となるカット線LN38を印刷画像P40に付与する。このことによって、角部C1を有する印刷画像P40に対してカット線LN36、LN37、LN38を付与する際、角ボタンBT70が有するボタンBT71、BT72、BT73の何れかをユーザが選択するという簡単な手順で、印刷画像P40の角部C1に対応したカット線LN36、LN37、LN38の形状を容易に決定することができる。
本実施形態では、表示処理部85は、図11に示すように、印刷画像P10とカット線LN1との間隔であるオフセット値をユーザが設定するオフセットボックスBX80を表示装置81に表示する。カット線付与部87は、オフセットボックスBX80で設定されたオフセット値の間隔となるようにカット線LN1を印刷画像P10に付与する。このことによって、オフセットボックスBX80にオフセット値をユーザが設定するという簡単な手順で、印刷画像P10とカット線LN1との間隔を設定することができる。
本実施形態では、図6に示すカット線選択ボタンBT10は、図8に示すように、所定の形状(例えば矩形状)のカット線LN12を印刷画像P10に付与する図形ボタンBT12(図6参照)を有する。カット線付与部87は、ユーザが図形ボタンBT12を選択したとき、表示装置81に表示された印刷画像P10に、所定の形状のカット線LN12を付与する。このことによって、表示装置81に表示されたカット線選択ボタンBT10の図形ボタンBT12をユーザが選択するという簡単な手順で、印刷画像P10に所定の形状のカット線LN12を容易に付与することができる。
本実施形態では、表示処理部85は、ユーザが図形ボタンBT12を選択したとき、図12に示すように、所定の形状を選択する図形形状ボタンBT90を表示装置81に表示する。図形形状ボタンBT90は、円形のカット線LN1を印刷画像P10に付与する円形ボタンBT91と、矩形のカット線LN1を印刷画像P10に付与する矩形ボタンBT92と、を有する。カット線付与部87は、ユーザが円形ボタンBT91を選択したとき、円形のカット線LN1を印刷画像P10に付与し、かつ、ユーザが矩形ボタンBT92を選択したとき、矩形のカット線LN1を印刷画像P10に付与する。このことによって、図形ボタンBT12を選択して、所定の形状のカット線LN1を付与する際、図形形状ボタンBT90が有するボタンBT91、BT92の何れか選択という簡単な手順で、所定の形状の種類を容易に決定することができる。
本実施形態では、図6に示すカット線選択ボタンBT10は、図9に示すように、印刷画像P10の輪郭線LN21をカット線LN13に変換する変換ボタンBT13(図6参照)を有する。カット線付与部87は、ユーザが変換ボタンBT13を選択したとき、表示装置81に表示された印刷画像P10の輪郭線LN21をカット線LN13に変換する。例えば印刷画像P10にカット線を付与する際、印刷画像P10の輪郭線LN21をカット線に変換したいことがあり得る。この場合、本実施形態では、表示装置81に表示されたカット線選択ボタンBT10の変換ボタンBT13をユーザが選択するという簡単な手順で、印刷画像P10の輪郭線LN21をカット線LN13に容易に変換することができる。
本実施形態では、印刷画像P10には、図10に示すように、第1付与カット線LN14と、第2付与カット線LN15とが既に付与されている。カット線選択ボタンBT10は、第1付与カット線LN14と第2付与カット線LN15とを結合させ、第1付与カット線LN14と第2付与カット線LN15とが結合したときの最外郭に沿ったカット線LN16に変更する結合ボタンBT14(図6参照)を有する。カット線付与部87は、ユーザが結合ボタンBT14を選択したとき、表示装置81に表示された印刷画像P10に、第1付与カット線LN14と第2付与カット線LN15とが結合したときの最外郭に沿ったカット線LN16を付与する。例えば印刷画像P10に既に付与された第1付与カット線LN14と、第2付与カット線LN15とを結合させたいことがあり得る。この場合、本実施形態では、表示装置81に表示されたカット線選択ボタンBT10の結合ボタンBT14をユーザが選択するという簡単な手順で、印刷画像P10に既に付与された第1付与カット線LN14と、第2付与カット線LN15とを結合させたカット線LN16に容易に変更することができる。
本実施形態では、表示処理部85は、図6に示すように、印刷画像P10に付与するカット線LN1の線種を選択する線種ボタンBT20を表示装置81に表示する。線種ボタンBT20は、カット線LN1の線種として実線を選択する実線ボタンBT21と、カット線LN1の線種としてミシン目を選択するミシン目ボタンBT22と、を有する。カット線付与部87は、ユーザが実線ボタンBT21を選択したとき、表示装置81に表示された印刷画像P10に、実線のカット線LN1を付与する。カット線付与部87は、ユーザがミシン目ボタンBT22を選択したとき、表示装置81に表示された印刷画像P10に、ミシン目のカット線LN1を付与する。このことによって、ユーザが実線ボタンBT21およびミシン目ボタンBT22の何れかを選択するという簡単な手順で、カット線LN1の線種を設定することができる。
本実施形態では、図6に示すように、画像データ作成装置80は、表示処理部85によって印刷画像P10、および、カット線選択ボタンBT10が少なくとも表示される表示装置81と、ユーザによって操作可能であり、表示装置81に表示されたカット線選択ボタンBT10、および、印刷画像P10の輪郭線LN2を選択可能に構成された操作機構82(図4参照)と、を備えている。このことによって、ユーザは、操作機構82を介して、表示装置81に表示された印刷画像P10の輪郭線LN2を選択し、カット線選択ボタンBT10の何れかのボタンBT11~BT14を選択することで、選択した輪郭線LN2に対してカット線LN1を付与することができる。
本実施形態では、図4に示すように、印刷システム1は、画像データ作成装置80と、RIP処理部94によって作成された画像データDT1に基づいて、媒体5に対して印刷および切断を行うプリンタ10とを備えている。図2に示すように、プリンタ10は、媒体5を支持するプラテン16と、インクヘッド22(図3A参照)と、カッティングヘッド30と、ヘッド移動機構40と、媒体移動機構50とを備えている。インクヘッド22は、プラテン16に支持された媒体5にインクを吐出する。カッティングヘッド30は、プラテン16に支持された媒体5を切断する。ヘッド移動機構40は、印刷時にインクヘッド22を主走査方向Yに移動させ、切断時にカッティングヘッド30を主走査方向Yに移動させる。媒体移動機構50は、プラテン16に支持された媒体5を前後方向である副走査方向に移動させる。
このことによって、画像データ作成装置80によって作成された画像データDT1の印刷画像P10を、プリンタ10を使用して媒体5に印刷することができる。また、画像データ作成装置80によって作成された画像データDT1のカット線LN1に沿って、プリンタ10を使用して媒体5を切断することができる。
本実施形態では、図4に示すように、画像データ作成装置80は、RIP処理部94で作成された画像データDT1をプリンタ10の制御装置60に送信する送信部95を備えている。プリンタ10の制御装置60は、送信部95によって送信された画像データDT1を受信するプリンタ受信部62を備えている。このことによって、画像データ作成装置80側は、送信部95によって画像データDT1をプリンタ10に容易に送ることができる。プリンタ10側では、プリンタ受信部62が画像データDT1を受信することで、画像データDT1を取得し、画像データDT1に基づいて媒体5に対して印刷および切断を行うことができる。
本実施形態では、プリンタ10の制御装置60は、プリンタ受信部62によって受信された画像データDT1に基づいて、プラテン16に支持された媒体5に印刷画像P10を印刷する印刷制御部63を備えている。このことによって、プリンタ受信部62が画像データDT1を受信することで、印刷制御部63によって、画像データDT1の印刷画像P10を媒体5に印刷することができる。
本実施形態では、プリンタ10の制御装置60は、プリンタ受信部62によって受信された画像データDT1に基づいて、プラテン16に支持された媒体5を、画像データDT1のカット線LN1に沿って切断するカット制御部64を備えている。このことによって、プリンタ受信部62が画像データDT1を受信することで、カット制御部64によって、画像データDT1のカット線LN1に沿って媒体5を切断することができる。
なお、本実施形態では、画像データ作成装置80のデータ作成制御装置83における表示処理部85、カット線付与部87、印刷画像取得部92、カットレイヤ作成部93、RIP処理部94、および、送信部95を実現するための画像データ作成用のコンピュータプログラムが含まれる。当該画像データ作成用のコンピュータプログラムは、表示処理部85と、カット線付与部87と、印刷画像取得部92と、カットレイヤ作成部93と、RIP処理部94と、送信部95とをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。