JP7469543B2 - 制震装置 - Google Patents

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Description

本開示は、構造物の振動を抑制する制震装置に関する。
一般に、住宅に用いられる制震装置は、水平方向に延在すると共に上下方向において対向する上部水平材および下部水平材の間に設けられている。また、制震装置は、下部水平材に設けられた下部伝達部材と、上部水平材に設けられた上部伝達部材と、下部伝達部材と上部伝達部材との間に設けられ、下部伝達部材と上部伝達部材との相対変位を抑えるダンパとを備えている。この場合、地震等が発生して上部伝達部材と下部伝達部材との間に相対変位が生じると、この相対変位によってダンパが伸長、縮小して減衰力を発生する。これにより、制震装置は、住宅の振動を抑制している(特許文献1)。
国際公開第2015/005286号
ところで、特許文献1による制震装置は、角形パイプや大きな板体を溶接することにより下部伝達部材を製造しているから、この下部伝達部材は、予め工場で製造したものを現場に搬入しなくてはならない上に、設置場所毎の専用部品となってしまう。これにより、下部伝達部材のコストが嵩んでしまう上に、水平材に対する伝達部材の取付作業に手間を要してしまうという問題がある。
本発明の一実施形態の目的は、下部伝達部材と上部伝達部材のいずれかを安価に製造でき、かつ取付作業を容易に行えるようにした制震装置を提供することにある。
本発明の一実施形態は、水平方向に延在すると共に上下方向において対向する上部水平材および下部水平材の間に設けられる制震装置であって、前記下部水平材に設けられ、前記上部水平材に向けて延びた下部伝達部材と、前記上部水平材に設けられ、前記下部水平材に向けて延びた上部伝達部材と、前記下部伝達部材と前記上部伝達部材との間に設けられ、前記下部伝達部材と前記上部伝達部材との相対変位を抑えるダンパと、を備え、前記下部伝達部材は、前記下部水平材に設けられた下部柱取付部材と、前記下部水平材の水平方向に間隔をもって前記下部柱取付部材に取付けられ前記下部水平材から前記上部水平材に向けて延びた2本の下部柱部材と、前記2本の下部柱部材間に設けられた下部補強板と、前記下部補強板よりも上方に位置して前記2本の下部柱部材のうち水平方向の一側に位置する下部柱部材に設けられ、前記ダンパの一端側が取付けられる下部ダンパ取付板と、を備えており、前記下部柱部材は、互いに対面した断面L形状の2本のアングル材と、前記2本のアングル材間に前記下部補強板を挟んだ状態で前記2本のアングル材を締結する締結部材とによって構成されており、前記下部柱取付部材は、前記下部水平材に取付けられた取付部と、前記取付部から上方に向けて突出し、前記下部柱部材の前記2本のアングル材に挟まれた状態で前記2本のアングル材が取付けられる取付突部とを備えていることを特徴としている。
本発明の一実施形態は、前記下部伝達部材は、前記下部伝達部材に対して前記水平方向の一側と他側との間で前記上部伝達部材が相対変位するのを案内する下部案内部材を備えていることを特徴としている。
本発明の一実施形態は、水平方向に延在すると共に上下方向において対向する上部水平材および下部水平材の間に設けられる制震装置であって、前記下部水平材に設けられ、前記上部水平材に向けて延びた下部伝達部材と、前記上部水平材に設けられ、前記下部水平材に向けて延びた上部伝達部材と、前記下部伝達部材と前記上部伝達部材との間に設けられ、前記下部伝達部材と前記上部伝達部材との相対変位を抑えるダンパと、を備え、前記上部伝達部材は、前記上部水平材に設けられた上部柱取付部材と、前記上部水平材の水平方向に間隔をもって前記上部柱取付部材に取付けられ前記上部水平材から前記下部水平材に向けて延びた2本の上部柱部材と、前記2本の上部柱部材間に設けられた上部補強板と、前記上部補強板よりも下方に位置して前記2本の上部柱部材のうち水平方向の他側に位置する上部柱部材に設けられ、前記ダンパの他端側が取付けられる上部ダンパ取付板と、を備えており、前記上部柱部材は、互いに対面した断面L形状の2本のアングル材と、前記2本のアングル材間に前記上部補強板を挟んだ状態で前記2本のアングル材を締結する締結部材とによって構成されており、前記上部柱取付部材は、前記上部水平材に取付けられた取付部と、前記取付部から下方に向けて突出し、前記上部柱部材の前記2本のアングル材に挟まれた状態で前記2本のアングル材が取付けられる取付突部とを備えていることを特徴としている。
本発明の一実施形態は、前記上部伝達部材は、前記上部伝達部材に対して前記水平方向の一側と他側との間で前記下部伝達部材が相対変位するのを案内する上部案内部材を備えていることを特徴としている。

本発明の一実施形態によれば、下部伝達部材と上部伝達部材のいずれかを安価に製造でき、かつ取付作業を容易に行うことができる。
本発明の実施形態による制震装置を構造物に取付けた状態で示す前面図である。 図1中の下部伝達部材を下部水平材に取付けた状態で示す前面図である。 図2中の下部伝達部材を右側から示す右側面である。 図2中の下部伝達部材を左側から示す左側面である。 下部柱取付部材に各締結部材を用いて第1下部柱部材を取付けた状態を図2中の矢示V-V方向から示す断面図である。 図5の下部柱取付部材、第1下部柱部材の各アングル材および各締結部材を分解した状態で示す断面図である。 下部水平材、下部伝達部材を分解した状態で図3と同じ方向から示す右側面図である。 下部柱取付部材、第1下部柱部材の各アングル材、下部補強板、下部共通構造板および各締結部材を分解した状態で示す斜視図である。 第1下部補強板を単体で示す前面図である。 下部共通構造板を単体で示す前面図である。 下部案内部材の板体を単体で示す前面図である。 図1中の上部伝達部材を上部水平材に取付けた状態で示す前面図である。 図12中の上部伝達部材を左側から示す左側面である。 図1中のダンパの周囲を示す前面図である。 下部伝達部材と上部伝達部材とに対するダンパの取付状態を図14中の矢示XV-XV方向から示す断面図である。 本発明の変形例による下部伝達部材を示す前面図である。
以下、本発明の実施形態に係る制震装置を、図1ないし図15に従って詳細に説明する。
図1において、構造物1は、例えば軽量鉄骨住宅、重量鉄骨構造物、木造建築物等の骨組みを構成している。例えば、軽量鉄骨住宅を構成する構造物1は、基礎または階層毎の床側に設けられた強度部材からなり、水平方向に延在する下部水平材2と、上下方向において対向するように天井側に位置して水平方向に延在する上部水平材3とを備えている。下部水平材2は、例えばコンクリートからなる連続基礎として形成され、水平に均された上面2Aには、後述する制震装置11の下部伝達部材12が取付けられている。下部水平材2には、上面2Aから上側に突出した状態で複数本のアンカボルト2Bが設けられている。各アンカボルト2Bは、後述する下部柱取付部材13の取付部14に設けられた各ボルト挿通孔14Aに対応するように、例えば下部水平材2の長さ方向(図1の左右方向)に離間した位置に4個ずつ間隔をもって配置されている。各アンカボルト2Bは、下部水平材2の施工後に設けることができる接着系アンカ、施工時に埋設されたアンカボルト等からなる。各アンカボルト2Bには、下部柱取付部材13を固定するためのナット2Cが螺合する。
一方、天井側の上部水平材3は、H鋼を用いた梁として形成され、下側に位置して水平方向に延びた取付板部3Aには、後述する制震装置11の上部伝達部材28が取付けられている。取付板部3Aには、各アンカボルト2Bの直上に位置するように、また、後述する上部伝達部材28の上部柱取付部材29を構成する取付部30の各ボルト挿通孔に対応するように、ボルト挿通孔3Bが設けられている。
次に、本実施形態の制震装置11は、下部水平材2と上部水平材3との間の空間に設けられている。制震装置11は、様々な構造物1に対して取付けることができる上に、安価な部品を用いることで設置コストが低く抑えられている。制震装置11は、後述の下部伝達部材12、上部伝達部材28およびダンパ46を含んで構成されている。下部伝達部材12は、下部水平材2の上面2A上に取付けられ、上部伝達部材28は、上部水平材3の取付板部3Aに取付けられている。そして、下部伝達部材12の上部と上部伝達部材28の下部との間には、ダンパ46が設けられている。制震装置11は、例えば地震により水平方向(左右方向)の振動が構造物1に入力されると、ダンパ46が伸長、縮小することで発生する減衰力を利用して構造物1の振動を吸収する。
図2ないし図4に示すように、下部伝達部材12は、下部水平材2に設けられ、上部水平材3に向けて延びている。下部伝達部材12は、後述の下部柱取付部材13、第1下部柱部材16、第2下部柱部材19、第1下部補強板22、下部共通構造板23(第2下部補強板24、下部ダンパ取付板25)、下部案内部材26を含んで構成されている。ここで、下部伝達部材12と後述の上部伝達部材28とは、同一部材として形成されている。即ち、下部伝達部材12を回転させて上下を反転させることにより、下部伝達部材12は、上部伝達部材28として用いることができる(図1参照)。
下部柱取付部材13は、下部水平材2の上面2Aに設けられている。この下部柱取付部材13は、下部水平材2の長さ方向に間隔をもって2個設けられている。図5、図6に示すように、下部柱取付部材13は、下部水平材2の長さ方向に長尺な長方形状の板体からなる取付部14と、取付部14の中央部から上部水平材3に向けて突出した取付突部15とを有している。取付部14には、下部水平材2の各アンカボルト2Bに対応する位置に4個のボルト挿通孔14A(図5、図6参照)が設けられている。
取付突部15は、取付部14の短尺方向に延びて立設された横板15Aと、横板15Aの中央位置から下部水平材2の長さ方向に延びて立設された縦板15Bとによって平面視でT形状の柱として形成されている。取付突部15は、取付部14に対して溶接手段(隅肉溶接等)を用いて一体的に固着されている。この場合、T形状の柱状体からなる取付突部15は、様々な方向からの負荷を受け止めることができ、高い剛性を有している。横板15Aは、後述する下部柱部材16,19のアングル材17,20の背板17A,20Aが当接され、縦板15Bは、アングル材17,20の対面板17B,20Bが当接される。
取付突部15の横板15Aには、上下方向に間隔をもって複数個、例えば2個のボルト挿通孔15Cが設けられている。また、取付突部15の縦板15Bには、上下方向に間隔をもって複数個、例えば2個のボルト挿通孔15Dが設けられている。これらのボルト挿通孔15C,15Dは、アングル材17,20に設けられたボルト挿通孔17C,17D,20C,20Dに適宜に対応する位置に配置されている。なお、ボルト挿通孔15Cとボルト挿通孔15Dとは、上下方向の位置が重ならないようにずらして配置されている。これにより、組立作業時には、締結部材18,21に対して締結用工具を容易に係合させることができ、作業性を向上できる。
図7に示すように、下部柱取付部材13は、各ボルト挿通孔14Aにアンカボルト2Bが通るように取付部14を下部水平材2の上面2Aに配置する。2個の下部柱取付部材13は、取付突部15の縦板15Bが互いに離れた位置となるように、対称的に配置される。この状態で、各アンカボルト2Bにナット2Cを螺着することにより、2個の下部柱取付部材13は、それぞれ下部水平材2の上面2Aに強固に固定されている。また、下部柱取付部材13の取付突部15には、後述する下部柱部材16,19の各アングル材17,20が挟持状態で取付けられる。しかも、下部柱取付部材13は、例えば、溶接手段を用いて取付部14、取付突部15の横板15A、縦板15Bの3枚の板材を固着することにより、簡単に、かつ安価に製造することができる。
下部柱部材としての第1下部柱部材16は、一側の(図1、図2で右側に位置する)下部柱取付部材13に取付けられている。第1下部柱部材16は、上部に後述する下部共通構造板23の下部ダンパ取付板25が取付けられる分だけ、他側(図1、図2で左側)に位置する第2下部柱部材19よりも長尺に形成されている。第1下部柱部材16は、下部水平材2から上部水平材3に向けて延び、下端部が下部柱取付部材13に取付けられている。第1下部柱部材16は、後述の第1下部補強板22、下部共通構造板23の第2下部補強板24、下部ダンパ取付板25を挟む一対のアングル材17と、一対のアングル材17を一体的に固定する締結部材18とにより構成されている。
第1下部柱部材16を構成する2本のアングル材17は、一般的に市販されている山形鋼(アングル鋼)によって形成されている。即ち、アングル材17は、断面L形状の山形鋼を所定の長さに切断し、複数個のボルト挿通孔17C~17Gを穿設することにより、簡単に、かつ安価に製造することができる。しかも、このアングル材17の製造作業は、制震装置11を設置する現場でも行うことができる。図5に示すように、2本のアングル材17は、下部柱取付部材13の短尺方向(下部水平材2の長さ方向と直交する方向)で対称となるように配置されている。
アングル材17は、下部柱取付部材13の取付突部15を形成する横板15Aに当接する背板17Aと、取付突部15の縦板15Bに当接する対面板17Bとを有している。背板17Aの下部には、横板15Aのボルト挿通孔15Cに対応する位置に2個のボルト挿通孔17Cが形成されている。
対面板17Bの下部には、複数個、例えば2個のボルト挿通孔17Dが形成されている。これらのボルト挿通孔17Dは、縦板15Bのボルト挿通孔15Dに対応している。また、対面板17Bの長さ方向の中間部の下側寄りには、複数個、例えば5個のボルト挿通孔17Eが形成されている。これらのボルト挿通孔17Eは、第1下部補強板22のボルト挿通孔22Aに対応している。対面板17Bの長さ方向の中間部の上側寄りには、複数個、例えば2個のボルト挿通孔17Fが形成されている。これらのボルト挿通孔17Fは、下部共通構造板23の第2下部補強板24のボルト挿通孔24Aに対応している。さらに、対面板17Bの上部には、複数個、例えば4個のボルト挿通孔17Gが形成されている。これらのボルト挿通孔17Gは、下部共通構造板23の下部ダンパ取付板25のボルト挿通孔25Aに対応している。
なお、これらのボルト挿通孔17C~17Gの個数や位置は、上述したものに限定されるものではなく、設置される場所、即ち、アングル材17の長さ、必要とする強度等の条件に応じて変更することができる。
締結部材18は、一対のアングル材17を一体的に固定する。具体的には、締結部材18は、各アングル材17を下部柱取付部材13に固定し、各アングル材17に第1下部補強板22、下部共通構造板23の第2下部補強板24、下部ダンパ取付板25を固定する。締結部材18は、ボルト18Aとナット18Bとにより構成されている。
下部柱取付部材13に対する第1下部柱部材16の取付作業の一例について、図5、図6等を参照して述べる。この取付作業では、2本のアングル材17の対面板17Bで下部柱取付部材13の取付突部15を形成する縦板15Bを挟みつつ、それぞれの背板17Aを取付突部15の横板15Aに当接させる。次に、各ボルト挿通孔17C,15Cにボルト18Aを挿通させ、このボルト18Aの突出部分にナット18Bを螺着する。さらに、各ボルト挿通孔17D,15Dにボルト18Aを挿通させ、このボルト18Aの突出部分にナット18Bを螺着する。これにより、第1下部柱部材16は、下部柱取付部材13に対して一体的に固定される。
下部柱部材としての第2下部柱部材19は、他側の(図1、図2で左側に位置する)下部柱取付部材13に取付けられている。第2下部柱部材19は、第1下部柱部材16よりも短く、下部共通構造板23の下部ダンパ取付板25を取付けるためのボルト挿通孔が形成されていない点で、第1下部柱部材16と相違し、それ以外の点で同様の構成を有している。
即ち、第2下部柱部材19は、一対のアングル材20と締結部材21とにより構成されている。締結部材21は、ボルト21Aとナット21Bとにより構成されている。各アングル材20は、第1下部柱部材16のアングル材17と同様に、一般的に市販されている山形鋼(アングル鋼)によって形成されている。一方、各アングル材20は、アングル材17よりも短く形成されている。各アングル材20は、背板20Aと対面板20Bとを有している。背板20Aの下部には、2個のボルト挿通孔20Cが形成されている。対面板20Bには、下部に2個のボルト挿通孔20Dが形成され、中間部に5個のボルト挿通孔20Eが形成され、上部に2個のボルト挿通孔20Fが形成されている。
なお、これらのボルト挿通孔20C~20Fの個数や位置は、上述したものに限定されるものではなく、設置される場所、即ち、アングル材20の長さ、必要とする強度等の条件に応じて変更することができる。
下部補強板としての第1下部補強板22は、第1下部柱部材16と第2下部柱部材19との間に設けられている。図9に示すように、第1下部補強板22は、水平方向に長尺な長方形状の金属板として形成され、十分な板厚と大きな面積を有することによって強度を備えている。第1下部補強板22の水平方向の両側には、第1下部柱部材16の各アングル材17に設けられた各ボルト挿通孔17Eと第2下部柱部材19の各アングル材20に設けられた各ボルト挿通孔20Eとに対応する位置にボルト挿通孔22Aが設けられている。
第1下部柱部材16と第2下部柱部材19に対する第1下部補強板22の取付作業の一例について、図7、図8等を参照して述べる。この取付作業では、第1下部補強板22を第1下部柱部材16の長さ方向の中間部の下側寄りに配置し、第1下部補強板22の水平方向の一側を各アングル材17の対面板17B間に挟む。この状態で、各ボルト挿通孔17E,22Aにボルト18Aを挿通させ、このボルト18Aにナット18Bを螺着する。同様に、第1下部補強板22の水平方向の他側を、第2下部柱部材19を構成する各アングル材20の対面板20B間に挟む。この状態で、各ボルト挿通孔20E,22Aにボルト21Aを挿通させ、このボルト21Aにナット21Bを螺着する。これにより、第1下部補強板22は、第1下部柱部材16と第2下部柱部材19に対して締結部材18,21を用いて一体的に固定される。
そして、各下部柱部材16,19間に取付けられた第1下部補強板22は、各下部柱部材16,19と一緒に高強度な1枚板を形成する。これにより、第1下部補強板22は、下部水平材2に対して各下部柱部材16,19が傾くのを抑制することができ、後述のダンパ46に振動による負荷を直接的に作用させることができる。
下部共通構造板23は、各下部柱部材16,19の上部に設けられている。下部共通構造板23は、L形状をした1枚の板体として形成されている。下部共通構造板23は、第2下部補強板24と下部ダンパ取付板25とにより構成されている。下部共通構造板23は、各下部柱部材16,19を連結した第2下部補強板24と下部ダンパ取付板25を一体形成することで、下部ダンパ取付板25が下部水平材2の長さ方向に振れるのを抑制している。
下部共通構造板23の第2下部補強板24は、第1下部補強板22と一緒に下部補強板を構成している。第2下部補強板24は、第1下部補強板22よりも上側に位置して第1下部柱部材16と第2下部柱部材19との間に設けられている。図10に示すように、第2下部補強板24は、水平方向に長尺な長方形状の金属板として形成され、十分な板厚によって強度を備えている。第2下部補強板24の水平方向の両側には、第1下部柱部材16の各アングル材17に設けられた各ボルト挿通孔17Fと第2下部柱部材19の各アングル材20に設けられた各ボルト挿通孔20Fとに対応するボルト挿通孔24Aが設けられている。また、第2下部補強板24の第2下部柱部材19寄り位置には、複数個、例えば2個のボルト挿通孔24Bが設けられている。これらのボルト挿通孔24Bは、後述する下部案内部材26の板体27のボルト挿通孔27Aに対応している。
第1下部柱部材16と第2下部柱部材19に対する第2下部補強板24の取付作業の一例について述べる。この取付作業は、第2下部補強板24と下部ダンパ取付板25とが一体形成されていることから、下部ダンパ取付板25と同時に行われるものであるが、説明を明確にするために個々に述べる。第2下部補強板24の取付作業では、第2下部補強板24を第1下部柱部材16の長さ方向の中間部の上側寄りに配置し、第2下部補強板24の水平方向の一側を各アングル材17の対面板17B間に挟む。この状態で、各ボルト挿通孔17F,24Aにボルト18Aを挿通させ、このボルト18Aの突出部分にナット18Bを螺着する。同様に、第2下部補強板24の水平方向の他側を、第2下部柱部材19を構成する各アングル材20の対面板20B間に挟む。この状態で、各ボルト挿通孔20E,24Aにボルト21Aを挿通させ、このボルト21Aの突出部分にナット21Bを螺着する。これにより、第2下部補強板24は、第1下部柱部材16と第2下部柱部材19に対して締結部材18,21を用いて一体的に固定される。
そして、各下部柱部材16,19間に取付けられた第2下部補強板24は、第1下部補強板22と同様に、各下部柱部材16,19と一緒に高強度な1枚板を形成する。これにより、第2下部補強板24は、第1下部補強板22と一緒に下部伝達部材12の強度を高めることができる。
下部共通構造板23の下部ダンパ取付板25は、第2下部補強板24の上縁部から上部水平材3に向けて上側に延びている。これにより、下部ダンパ取付板25は、第1下部柱部材16の上部に設けられている。下部ダンパ取付板25には、後述するダンパ46が取付けられる。図10に示すように、下部ダンパ取付板25は、縦方向(垂直方向)に長尺な長方形状の金属板として形成され、第2下部補強板24と同様に、十分な板厚によって強度を備えている。第2下部補強板24の第1下部柱部材16側となる一側には、第1下部柱部材16の各アングル材17に設けられた各ボルト挿通孔17Gに対応するボルト挿通孔25Aが設けられている。また、下部ダンパ取付板25の第2下部柱部材19側となる他側には、複数個、例えば2個のダンパ取付孔25Bが上下方向に間隔をもって設けられている。各ダンパ取付孔25Bには、後述のダンパ46の一端側が取付けられる。
第1下部柱部材16に対する下部ダンパ取付板25の取付作業の一例について述べる。この取付作業は、第2下部補強板24と同時に行われるが、説明を明確にするために個々に述べる。取付作業では、下部ダンパ取付板25の水平方向の一側を各アングル材17の対面板17B間に挟む。この状態で、各ボルト挿通孔17G,25Aにボルト18Aを挿通させ、このボルト18Aにナット18Bを螺着する。これにより、下部ダンパ取付板25は、第1下部柱部材16に対して締結部材18を用いて一体的に固定される。
ここで、下部ダンパ取付板25は、その下部を第2下部補強板24の他側に向けて傾斜させることにより、三角形状の傾斜部25Cを有している。この傾斜部25Cは、第2下部補強板24との間の1箇所に応力が集中しないように、応力を分散する働きがある。
下部案内部材26は、下部共通構造板23の第2下部補強板24に設けられている。下部案内部材26は、下部伝達部材12と上部伝達部材28との間に配置され、下部伝達部材12と上部伝達部材28との相対変位を各水平材2,3の長さ方向に沿って案内する。下部案内部材26は、下部ダンパ取付板25を挟む2枚の板体27によって形成されている。各板体27は、縦方向に長尺な長方形状の金属板として形成され、十分な板厚によって強度を備えている。図11に示すように、各板体27の下部には、第2下部補強板24の各ボルト挿通孔24Bに対応するボルト挿通孔27Aが設けられている。
第2下部補強板24に対する下部案内部材26の取付作業の一例について述べる。この取付作業では、各板体27の下部で第2下部補強板24を挟む。この状態で、各板体27の各ボルト挿通孔27A,24Bに締結部材27Bのボルトを挿通させ、このボルトにナットを螺着する。これにより、下部案内部材26は、第2下部補強板24に対して締結部材27Bを用いて一体的に固定される。
このように組立てられた下部案内部材26は、各板体27間に後述する上部伝達部材28の上部共通構造板39の上部ダンパ取付板41の下部を挟む。これにより、下部案内部材26は、当該下部案内部材26に対して水平方向の一側と他側との間で上部伝達部材28が相対変位するのを案内することができる。
以上のように構成された下部伝達部材12では、下部柱取付部材13は、単純な長方形状をした取付部14、取付突部15の横板15A、縦板15Bを溶接手段で固着することにより製造されている。また、第1下部柱部材16は、市販のアングル鋼を切断してアングル材17を形成し、このアングル材17に各ボルト挿通孔17C~17Gを穿設することにより製造されている。第2下部柱部材19は、市販のアングル鋼を切断してアングル材20を形成し、このアングル材20に各ボルト挿通孔20C~20Fを穿設することにより製造されている。第1下部補強板22は、長方形状の金属板にボルト挿通孔22Aを穿設することにより製造されている。下部共通構造板23の第2下部補強板24は、金属板にボルト挿通孔24A,24Bを穿設することにより製造されている。下部共通構造板23の下部ダンパ取付板25は、金属板にボルト挿通孔25Aとダンパ取付孔25Bを穿設することにより製造されている。さらに、下部案内部材26の各板体27は、長方形状の金属板にボルト挿通孔27Aを穿設することにより製造されている。
このように、下部伝達部材12を構成する各部品は、単純な形状で安価な材料を用い、単純な穴あけ加工や溶接加工等の加工を施すだけで製造することができる。即ち、下部伝達部材12は、安価に製造でき、かつ下部水平材2に対する取付作業を容易に行うことができる。
次に、図1、図12、図13に示すように、上部伝達部材28は、下部伝達部材12と上下方向で対向するように、上部水平材3に設けられている。上部伝達部材28は、上部水平材3から下部水平材2に向けて延びている。ここで、上部伝達部材28は、下部伝達部材12と同一の構造体として形成されている。即ち、下部伝達部材12を180度回転させて上下を反転させることにより上部伝達部材28になる。従って、上部伝達部材28は、下部伝達部材12の構成で用いた符号と同じ順番で新たに符号を付し、その構成の説明は省略する。
上部伝達部材28は、上部柱取付部材29(取付部30、取付突部31)、第1上部柱部材32(アングル材33、締結部材34)、第2上部柱部材35(アングル材36、締結部材37)、第1上部補強板38、上部共通構造板39(第2上部補強板40、上部ダンパ取付板41)、上部案内部材42(板体43)を含んで構成されている。
なお、ナット受板44は、上部水平材3の取付板部3Aに上部伝達部材28の各上部柱取付部材29を取付けるときに、取付板部3Aの上側にそれぞれ設けられる。ナット受板44は、上部柱取付部材29の取付部30と同等の長方形状の板体からなり、ボルト挿通孔3Bと対応するボルト挿通孔(図示せず)が設けられている。
上部伝達部材28は、上部水平材3の取付板部3Aの下面に上部柱取付部材29の取付部30を当接させ、取付板部3Aの上面にナット受板44を配置する。この状態で、締結部材45を用いて上部水平材3と取付部30とナット受板44とを一体的に固定する。
ここで、上部伝達部材28を上部水平材3に取付けるときには、下部伝達部材12を構成する下部案内部材26の各板体27間に上部伝達部材28の上部ダンパ取付板41を差込む。また、上部伝達部材28を構成する上部案内部材42の各板体43間に下部伝達部材12の下部ダンパ取付板25を差込む。これにより、下部伝達部材12と上部伝達部材28とが各水平材2,3の長さ方向と直交する方向にずれるのを各案内部材26,42によって防止でき、下部伝達部材12と上部伝達部材28とを各水平材2,3の長さ方向に相対移動させることができる。
ダンパ46は、下部伝達部材12と上部伝達部材28との間に、上下方向に並べて2本設けられている。各ダンパ46は、下部伝達部材12と上部伝達部材28との相対変位を抑える。ダンパ46は、作動油が充填されたシリンダ46Aと、シリンダ46A内を摺動するピストン(図示せず)と、長さ方向の一端がピストンに結合され、他端がシリンダ46Aから突出したピストンロッド46Bとを含んで構成されている。シリンダ46Aの一端側は、シリンダ取付部材46Cによって下部伝達部材12の下部共通構造板23を構成する下部ダンパ取付板25のダンパ取付孔25Bに回動可能に取付けられている。一方、ピストンロッド46Bの他端側は、ロッド取付部材46Dによって上部伝達部材28の上部共通構造板39を構成する上部ダンパ取付板41のダンパ取付孔41Bに回動可能に取付けられている。これにより、2本のダンパ46は、下部伝達部材12および上部伝達部材28の間の振動による相対変位を、ピストンに設けた減衰バルブ(図示せず)によって減衰させる。なお、ダンパは、1本または3本以上設ける構成としてもよい。
本実施形態による制震装置11は、上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
地震により制震装置11が取付けられた構造物1に水平方向の振動が入力された場合には、上部水平材3と下部水平材2が水平方向の相対変位が生じる。上部水平材3と下部水平材2との間で生じた相対変位は、下部伝達部材12、上部伝達部材28を通じて、各ダンパ46に入力される。これにより、ダンパ46は、シリンダ46A内をピストンが摺動することにより減衰力を発生して、振動エネルギを吸収する。
かくして、本実施形態によれば、下部柱部材16,19は、下部水平材2の水平方向に間隔をもって下部柱取付部材13に2本取付けられ、下部水平材2から上部水平材3に向けて延びている。この2本の下部柱部材16,19は、互いに対面した断面L形状の2本のアングル材17,20と、2本のアングル材17,20間に下部補強板22,24を挟んだ状態で2本のアングル材17,20を締結する締結部材18,21とによって構成されている。
また、上部柱部材32,35は、上部水平材3の水平方向に間隔をもって上部柱取付部材29に2本取付けられ、上部水平材3から下部水平材2に向けて延びている。この2本の上部柱部材32,35は、互いに対面した断面L形状の2本のアングル材33,36と、2本のアングル材33,36間に上部補強板38,39を挟んだ状態で2本のアングル材33,36を締結する締結部材34,37とによって構成されている。
従って、制震装置11は、下部柱部材16,19を構成するアングル材17,20を、一般的に市販されている山形鋼(アングル鋼)によって形成することができる。また、アングル材17,20は、現場で所定の長さに切断することもでき、複数個のボルト挿通孔17C~17Gを穿設することもできる。
この結果、制震装置11は、下部伝達部材12と上部伝達部材28を安価に製造できる上に、水平材2,3に対する下部伝達部材12と上部伝達部材28の取付作業を容易に行うことができる。また、本実施形態では、制震装置11の下部伝達部材12と上部伝達部材28は、アングル鋼(山形鋼)と鋼板(鉄板)によって形成しているから、これらの部品を現場に持ち込んで加工することができる。即ち、リノベーション(改築、改修)を行う場合でも、下部伝達部材12と上部伝達部材28を設置場所の状態(寸法)に適応するように容易に加工することができ、建物に制震機能を付加することができる。
しかも、下部補強板22,24は、下部伝達部材12の強度を高めることができる。また、上部補強板38,40は、上部伝達部材28の強度を高めることができる。従って、下部補強板22,24は、下部水平材2に対して各下部柱部材16,19が傾くのを抑制することができる。さらに、上部補強板38,40は、上部水平材3に対して各上部柱部材32,35が傾くのを抑制することができる。これにより、各ダンパ46に対して振動による負荷を直接的に作用させることができ、減衰性能を高めることができる。
下部柱取付部材13は、下部水平材2に取付けられた取付部14と、取付部14から上方に向けて突出し、下部柱部材16,19の2本のアングル材17,20に挟まれた状態で2本のアングル材17,20が取付けられる取付突部15とを備えている。また、上部柱取付部材29は、上部水平材3に取付けられた取付部30と、取付部30から上方に向けて突出し、上部柱部材32,35の2本のアングル材33,36に挟まれた状態で2本のアングル材33,36が取付けられる取付突部31とを備えている。
これにより、下部柱取付部材13、上部柱取付部材29は、少なく単純な形状の部品を用いて簡単に、かつ安価に製造することができる。この上で、下部柱取付部材13は、下部水平材2に各下部柱部材16,19を強固に取付けることができる。また、上部柱取付部材29は、上部水平材3に各上部柱部材32,35を強固に取付けることができる。
下部伝達部材12は、上部ダンパ取付板41を厚さ方向で挟む2枚の板体27からなり、下部伝達部材12に対して水平方向の一側と他側との間で上部伝達部材28が相対変位するのを案内する下部案内部材26を備えている。また、上部伝達部材28は、下部ダンパ取付板25を厚さ方向で挟む2枚の板体43からなり、上部伝達部材28に対して水平方向の一側と他側との間で下部伝達部材12が相対変位するのを案内する上部案内部材42を備えている。これにより、下部伝達部材12と上部伝達部材28とが各水平材2,3の長さ方向と直交する方向にずれるのを各案内部材26,42によって防止でき、下部伝達部材12と上部伝達部材28とを各水平材2,3の長さ方向に相対移動させることができる。この結果、各ダンパ46の動作、減衰能力を安定させることができる。
さらに、下部案内部材26は、第2下部補強板24に取付けられ、上部案内部材42は、第2上部補強板40に取付けられている。これにより、第2下部補強板24を利用して下部案内部材26を容易に設けることができる。また、第2上部補強板40を利用して上部案内部材42を容易に設けることができる。
第2下部補強板24と下部ダンパ取付板25とは、1枚の下部共通構造板23として形成されている。また、第2上部補強板40と上部ダンパ取付板41とは、1枚の上部共通構造板39として形成されている。これにより、下部ダンパ取付板25と上部ダンパ取付板41は、水平材2,3の長さ方向への振れに対する強度を高めることができる。
なお、実施形態では、第1下部補強板22を、大きな面積をもった長方形状の金属板によって形成した場合を例に挙げて説明している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば、図16に示す下部伝達部材51のように構成してもよい。即ち、下部伝達部材51を構成する第1下部補強板52は、細長い板材を用い、アングル材17,20との間に三角形を描くように板材の両端部をアングル材17,20に取付ける構成としてもよい(トラス構造)。この構成は、上部伝達部材にも適用することができる。
実施形態では、下部柱取付部材13と上部柱取付部材29は、水平材2,3の長さ方向に間隔をもってそれぞれ2個設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、水平材2,3の長さ方向に延びる1枚の長尺な板体によって取付部を形成し、この1枚の取付部の両端側に取付突部を設けることにより、1個の柱取付部材に2本の柱部材を取付ける構成としてもよい。
実施形態では、下部伝達部材12に第1下部補強板22と下部共通構造板23との2枚の板体を設け、上部伝達部材28に第1上部補強板38と上部共通構造板39との2枚の板体を設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、補強板と共通構造板とを1枚の板体として形成してもよい。また、補強板と共通構造板と3枚以上の板体によって構成してもよい。
実施形態では、第2下部補強板24と下部ダンパ取付板25とを下部共通構造板23によって一体形成し、第2上部補強板40と上部ダンパ取付板41とを上部共通構造板39によって一体形成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、補強板とダンパ取付板とを別個に設ける構成としてもよい。
さらに、実施形態では、下部水平材2を、コンクリートからなる連続基礎として形成し、上部水平材3を、H鋼を用いた梁として形成した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば、対象となる構造物が2階以上の場合には、下部水平材もH鋼を用いた梁として形成される場合がある。この場合には、上部水平材と同じ取付構造を採用すればよい。
以上、説明した実施形態に基づく制震装置として、例えば以下に述べる態様のものが考えられる。
第1の態様としては、水平方向に延在すると共に上下方向において対向する上部水平材および下部水平材の間に設けられる制震装置であって、前記下部水平材に設けられ、前記上部水平材に向けて延びた下部伝達部材と、前記上部水平材に設けられ、前記下部水平材に向けて延びた上部伝達部材と、前記下部伝達部材と前記上部伝達部材との間に設けられ、前記下部伝達部材と前記上部伝達部材との相対変位を抑えるダンパと、を備え、前記下部伝達部材は、前記下部水平材に設けられた下部柱取付部材と、前記下部水平材の水平方向に間隔をもって前記下部柱取付部材に取付けられ前記下部水平材から前記上部水平材に向けて延びた2本の下部柱部材と、前記2本の下部柱部材間に設けられた下部補強板と、前記下部補強板よりも上方に位置して前記2本の下部柱部材のうち水平方向の一側に位置する下部柱部材に設けられ、前記ダンパの一端側が取付けられる下部ダンパ取付板と、を備えており、前記上部伝達部材は、前記上部水平材に設けられた上部柱取付部材と、前記上部水平材の水平方向に間隔をもって前記上部柱取付部材に取付けられ前記上部水平材から前記下部水平材に向けて延びた2本の上部柱部材と、前記2本の上部柱部材間に設けられた上部補強板と、前記上部補強板よりも下方に位置して前記2本の上部柱部材のうち水平方向の他側に位置する上部柱部材に設けられ、前記ダンパの他端側が取付けられる上部ダンパ取付板と、を備えており、前記下部柱部材は、互いに対面した断面L形状の2本のアングル材と、前記2本のアングル材間に前記下部補強板を挟んだ状態で前記2本のアングル材を締結する締結部材とによって構成され、前記上部柱部材は、互いに対面した断面L形状の2本のアングル材と、前記2本のアングル材間に前記上部補強板を挟んだ状態で前記2本のアングル材を締結する締結部材とによって構成されている。
第2の態様としては、第1の態様において、前記下部柱取付部材は、前記下部水平材に取付けられた取付部と、前記取付部から上方に向けて突出し、前記下部柱部材の前記2本のアングル材に挟まれた状態で前記2本のアングル材が取付けられる取付突部とを備え、前記上部柱取付部材は、前記上部水平材に取付けられた取付部と、前記取付部から下方に向けて突出し、前記上部柱部材の前記2本のアングル材に挟まれた状態で前記2本のアングル材が取付けられる取付突部とを備えている。
第3の態様としては、第1または第2の態様において、前記下部伝達部材は、前記上部ダンパ取付板を厚さ方向で挟む2枚の板体からなり、前記下部伝達部材に対して前記水平方向の一側と他側との間で前記上部伝達部材が相対変位するのを案内する下部案内部材を備えており、前記上部伝達部材は、前記下部ダンパ取付板を厚さ方向で挟む2枚の板体からなり、前記上部伝達部材に対して前記水平方向の一側と他側との間で前記下部伝達部材が相対変位するのを案内する上部案内部材を備えている。
第4の態様としては、第3の態様において、前記下部案内部材は、前記下部補強板に取付けられ、前記上部案内部材は、前記上部補強板に取付けられている。
第5の態様としては、第1ないし4の態様において、前記下部補強板と前記下部ダンパ取付板とは、1枚の下部共通構造板として形成され、前記上部補強板と前記上部ダンパ取付板とは、1枚の上部共通構造板として形成されている。
2 下部水平材
3 上部水平材
11 制震装置
12 下部伝達部材
13 下部柱取付部材
14,30 取付部
15,31 取付突部
16 第1下部柱部材(下部柱部材)
17,20,33,36 アングル材
18,21,34,37 締結部材
19 第2下部柱部材(下部柱部材)
22 第1下部補強板(下部補強板)
23 下部共通構造板
24 第2下部補強板(下部補強板)
25 下部ダンパ取付板
26 下部案内部材
27,43 板体
28 上部伝達部材
29 上部柱取付部材
32 第1上部柱部材(上部柱部材)
35 第2上部柱部材(上部柱部材)
38 第1上部補強板(上部補強板)
39 上部共通構造板
40 第2上部補強板(上部補強板)
41 上部ダンパ取付板
42 上部案内部材
46 ダンパ

Claims (8)

  1. 水平方向に延在すると共に上下方向において対向する上部水平材および下部水平材の間に設けられる制震装置であって、
    前記下部水平材に設けられ、前記上部水平材に向けて延びた下部伝達部材と、
    前記上部水平材に設けられ、前記下部水平材に向けて延びた上部伝達部材と、
    前記下部伝達部材と前記上部伝達部材との間に設けられ、前記下部伝達部材と前記上部伝達部材との相対変位を抑えるダンパと、を備え、
    前記下部伝達部材は、
    前記下部水平材に設けられた下部柱取付部材と、
    前記下部水平材の水平方向に間隔をもって前記下部柱取付部材に取付けられ前記下部水平材から前記上部水平材に向けて延びた2本の下部柱部材と、
    前記2本の下部柱部材間に設けられた下部補強板と、
    前記下部補強板よりも上方に位置して前記2本の下部柱部材のうち水平方向の一側に位置する下部柱部材に設けられ、前記ダンパの一端側が取付けられる下部ダンパ取付板と、を備えており、
    前記下部柱部材は、互いに対面した断面L形状の2本のアングル材と、前記2本のアングル材間に前記下部補強板を挟んだ状態で前記2本のアングル材を締結する締結部材とによって構成されており、
    前記下部柱取付部材は、前記下部水平材に取付けられた取付部と、前記取付部から上方に向けて突出し、前記下部柱部材の前記2本のアングル材に挟まれた状態で前記2本のアングル材が取付けられる取付突部とを備えていることを特徴とする制震装置。
  2. 水平方向に延在すると共に上下方向において対向する上部水平材および下部水平材の間に設けられる制震装置であって、
    前記下部水平材に設けられ、前記上部水平材に向けて延びた下部伝達部材と、
    前記上部水平材に設けられ、前記下部水平材に向けて延びた上部伝達部材と、
    前記下部伝達部材と前記上部伝達部材との間に設けられ、前記下部伝達部材と前記上部伝達部材との相対変位を抑えるダンパと、を備え、
    前記下部伝達部材は、
    前記下部水平材に設けられた下部柱取付部材と、
    前記下部水平材の水平方向に間隔をもって前記下部柱取付部材に取付けられ前記下部水平材から前記上部水平材に向けて延びた2本の下部柱部材と、
    前記2本の下部柱部材間に設けられた下部補強板と、
    前記下部補強板よりも上方に位置して前記2本の下部柱部材のうち水平方向の一側に位置する下部柱部材に設けられ、前記ダンパの一端側が取付けられる下部ダンパ取付板と、を備えており、
    前記下部柱部材は、互いに対面した断面L形状の2本のアングル材と、前記2本のアングル材間に前記下部補強板を挟んだ状態で前記2本のアングル材を締結する締結部材とによって構成されており、
    前記下部伝達部材は、前記下部伝達部材に対して前記水平方向の一側と他側との間で前記上部伝達部材が相対変位するのを案内する下部案内部材を備えていることを特徴とする制震装置。
  3. 前記下部案内部材は、前記下部補強板に取付けられていることを特徴とする請求項に記載の制震装置。
  4. 前記下部補強板と前記下部ダンパ取付板とは、1枚の下部共通構造板として形成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の制震装置。
  5. 水平方向に延在すると共に上下方向において対向する上部水平材および下部水平材の間に設けられる制震装置であって、
    前記下部水平材に設けられ、前記上部水平材に向けて延びた下部伝達部材と、
    前記上部水平材に設けられ、前記下部水平材に向けて延びた上部伝達部材と、
    前記下部伝達部材と前記上部伝達部材との間に設けられ、前記下部伝達部材と前記上部伝達部材との相対変位を抑えるダンパと、を備え、
    前記上部伝達部材は、
    前記上部水平材に設けられた上部柱取付部材と、
    前記上部水平材の水平方向に間隔をもって前記上部柱取付部材に取付けられ前記上部水平材から前記下部水平材に向けて延びた2本の上部柱部材と、
    前記2本の上部柱部材間に設けられた上部補強板と、
    前記上部補強板よりも下方に位置して前記2本の上部柱部材のうち水平方向の他側に位置する上部柱部材に設けられ、前記ダンパの他端側が取付けられる上部ダンパ取付板と、を備えており、
    前記上部柱部材は、互いに対面した断面L形状の2本のアングル材と、前記2本のアングル材間に前記上部補強板を挟んだ状態で前記2本のアングル材を締結する締結部材とによって構成されており、
    前記上部柱取付部材は、前記上部水平材に取付けられた取付部と、前記取付部から下方に向けて突出し、前記上部柱部材の前記2本のアングル材に挟まれた状態で前記2本のアングル材が取付けられる取付突部とを備えていることを特徴とする制震装置。
  6. 水平方向に延在すると共に上下方向において対向する上部水平材および下部水平材の間に設けられる制震装置であって、
    前記下部水平材に設けられ、前記上部水平材に向けて延びた下部伝達部材と、
    前記上部水平材に設けられ、前記下部水平材に向けて延びた上部伝達部材と、
    前記下部伝達部材と前記上部伝達部材との間に設けられ、前記下部伝達部材と前記上部伝達部材との相対変位を抑えるダンパと、を備え、
    前記上部伝達部材は、
    前記上部水平材に設けられた上部柱取付部材と、
    前記上部水平材の水平方向に間隔をもって前記上部柱取付部材に取付けられ前記上部水平材から前記下部水平材に向けて延びた2本の上部柱部材と、
    前記2本の上部柱部材間に設けられた上部補強板と、
    前記上部補強板よりも下方に位置して前記2本の上部柱部材のうち水平方向の他側に位置する上部柱部材に設けられ、前記ダンパの他端側が取付けられる上部ダンパ取付板と、を備えており、
    前記上部柱部材は、互いに対面した断面L形状の2本のアングル材と、前記2本のアングル材間に前記上部補強板を挟んだ状態で前記2本のアングル材を締結する締結部材とによって構成されており、
    前記上部伝達部材は、前記上部伝達部材に対して前記水平方向の一側と他側との間で前記下部伝達部材が相対変位するのを案内する上部案内部材を備えていることを特徴とする制震装置。
  7. 前記上部案内部材は、前記上部補強板に取付けられていることを特徴とする請求項に記載の制震装置。
  8. 前記上部補強板と前記上部ダンパ取付板とは、1枚の上部共通構造板として形成されていることを特徴とする請求項ないしのいずれかに記載の制震装置。
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