JP7464667B2 - 光半導体素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は発光素子や受光素子などの光半導体素子において、劈開性を有する化合物半導体の基板を研削する工程を有する光半導体素子の製造方法に関する。
InP基板がGaAs基板のように劈開性を有する化合物半導体の基板を使用した発光素子や受光素子は広く利用されており、赤外線を発光または受光することにより、光ファイバーや各種の赤外線センサーなどに広く使用される。
例えば、特許文献1には、InP基板は脆いため、InP基板を200μm未満、例えば150μm以下まで研削し過ぎると破損が生じてしまうことが開示されている。
特開2018-6495号公報
赤外線を使用した受発光装置の小型化に伴い、素子全体の厚さを低減することが求められている。素子の厚さのほとんどは基板が占めているため、基板の厚さを低減すれば素子の厚さは低減される。しかしながら、エピタキシャル成長時およびその後の電極形成時には、基板に例えば300μm以上の十分な厚さがないと、反りが大きくなったり破損しやすい。そのため、基板の厚さを低減するには、十分に厚い基板を使用したうえで、後工程において個々のチップに切断する前に、基板を研削して200μm未満まで厚さを減らす必要があった。
特許文献1のようにInP基板に代表される劈開性を有する化合物半導体基板は、非常に脆く、研削による薄肉化において破損しやすい。そこで本発明は、研削によるウエハの破損を抑制して歩留まりのよい光半導体素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上述の課題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、本発明者等は、以下に述べる本発明を完成させた。
すなわち、本発明の要旨構成は以下のとおりである。
(1)劈開性を有する化合物半導体基板の一方の主面上に化合物半導体層の積層体を形成する工程と、
前記基板の他方の主面を研削する研削工程と、を有する光半導体素子の製造方法において、
前記研削工程の直後において、前記基板の研削面の面粗さ測定におけるスキューネス(Ssk)を正にする光半導体素子の製造方法。
(2)前記研削工程の直後の前記研削面の面粗さ測定における最大高さ(Sz)を1.9μm以上にする上記(1)に記載の光半導体素子の製造方法。
(3)前記研削工程において、粒度#800~#2000の中砥石のみを使用する上記(1)又は(2)に記載の光半導体素子の製造方法。
(4)前記化合物半導体基板がInP基板である、上記(1)~(3)のいずれかに記載の光半導体素子の製造方法。
(5)前記研削工程の後に、
前記研削面をエッチングするエッチング工程と、
前記研削面に電極を形成して熱処理する裏面電極形成工程と、をさらに含む上記(1)~(4)のいずれかに記載の光半導体素子の製造方法。
(6)前記エッチング工程が、
希釈した硫酸過水を用いる第一エッチング工程と、
塩酸と酢酸の混合液を用いる第二エッチング工程と、を有する上記(5)に記載の光半導体素子の製造方法。
本発明によれば、研削によるウエハの破損を抑制して歩留まりのよい光半導体素子の製造方法を提供することができる。
光半導体素子の製造方法の概略図である。 本発明に用いる基板の外周の形状について説明する図である。 本発明の実施例の粗さプロファイルを示す図である。
本発明による実施形態の説明に先立ち、以下の点について予め説明する。
<劈開性を有する化合物半導体基板>
本実施形態における劈開性を有する化合物半導体基板(以下、「基板」と略記することがある)は、立方晶閃亜鉛鉱型結晶構造を持つ化合物半導体基板であり、GaAs、InP、GaP、InAs、GaSb、InSb、ZnSeのいずれかとすることができる。光半導体素子の製造のしやすさから、GaAsまたはInPとすることが好ましい。GaAs基板よりもInP基板の方が割れやすいため、本発明は特にInPを用いる場合に有用である。
<面粗さ測定>
面粗さ測定によるスキューネス(Ssk)および最大高さ(Sz)などの面粗さパラメータの測定方法は、非触針式の形状解析レーザ顕微鏡(KEYENCE社製 VK-X1000/1100)を用いて測定することができる。面粗さパラメータは、ISO25178-2:2012に従うものとする。
以下、図1を参照して、本発明に係る光半導体素子の製造方法について詳細を説明する。
<基板>
図1のS10で使用される基板100は上記のとおり劈開性を有する化合物半導体基板であり、立方晶閃亜鉛鉱型結晶構造を持つ化合物半導体基板である。基板100の導電型や不純物濃度は特に限定されない。基板100の厚み、基板100の直径は、一般に市販される基板から選択することができる。例えば、研削前における基板100の厚みは300μm~2mm、基板100の直径は2~6インチである。基板100の面方位やオフ角は特に限定されない。基板100は、両面ミラーでも片面ミラーでも良いが、両面ミラーの基板を使用することが好ましい。
ここで、図1のS10で示される基板100の外周の形状について図2を用いて説明する。一般に、基板100の外周の形状(ベベル形状ともいう)は、基板100の外周を基板100の断面垂直方向から見た場合に、面取りを実施することにより主たる表面(主面ともいう)に対して傾斜する直線が形成される場合と、曲線が形成される場合と、主たる表面に対して傾斜する直線と曲線との組み合わせが形成される場合とがある。そして、垂直断面図において傾斜する直線は、表面側100Aと裏面側100Bの両方に形成される場合と片方にのみ形成される場合がある。面取りにより形成される形状は、図2で示す曲線部100aを有している方が損傷や、結晶成長時のスリップなどを防ぐ目的で好ましく、面取りにより形成される形状が、裏面側100Bにおいてのみに主たる表面に対して傾斜する直線部100bを有していることは、裏面研削工程S40の初期において砥石との衝撃を和らげ、損傷を防ぐためにも好ましい。同様にして、面取りにより形成される形状が、表面側100Aと裏面側100Bの両方に主たる表面に対して傾斜する直線部を有している場合には、主たる表面に対して傾斜する直線部の長さが表面側100Aと比べて裏面側100Bの方が長いことが好ましい。
<エピタキシャル成長工程S20>
図1に戻る。エピタキシャル成長工程S20では、上述の基板100の表面側100A上にエピタキシャル成長が可能な組成を有する化合物半導体層の積層体110を形成する。積層される化合物半導体層は基板100の材料に応じて基板上に形成が可能と知られている公知の組成であってよく、格子不整合度が小さい格子整合系であることが好ましい。なお、格子不整合度が大きい場合であっても基板上に適切なバッファ層を形成することでエピタキシャル成長を行うこともできる。GaAs基板上では、例えば、AlGaAs系半導体層の積層体、AlInGaP系半導体層の積層体、およびこれらの層が混在した積層体がエピタキシャル成長工程において形成される。InP基板上では、例えば、InGaAs系半導体層の積層体、InGaAsP系半導体層の積層体、InGaAlAs系半導体層の積層体、およびこれらの層が混在した積層体がエピタキシャル成長工程において形成される。
-厚さと反り-
前記積層体110の厚さは、1~20μmであることが好ましい。基板100と積層体110との格子定数差と熱膨張係数差によって基板100に反りが発生する。そのため、基板100上に積層体110が形成された基板は、内部に応力を含むために、基板100単独の場合と比べて、研削時に破損しやすくなる。
後述の上面電極形成工程S30、裏面研削工程S40、エッチング工程S50、裏面電極形成工程S60、個片化工程S70において、基板100の反りが大きすぎると、各工程内においてステージに基板を吸着固定して平坦にする際に破損してしまう。そのため、エピタキシャル成長工程の積層体110の厚さは、その後の裏面研削工程S40での研削を実施する前に破損しない程度の反りの大きさおよび形状となるようにすることが好ましい。
<上面電極形成工程S30>
上面電極130としては、上面電極130を形成する層に応じて適切な公知の電極を使用すれば良く、金属としてAu(金)、Pt(白金)などの貴金属とTi(チタン)、Zn(亜鉛)、Ni(ニッケル)などの金属との組み合わせとすることが好ましい。例えばTi(チタン)、Pt(白金)、Au(金)を積層して使用することができる。上面電極130の形成には、フォトレジストによる上面電極パターンを予め形成しておいてから上面電極130となる金属層を蒸着やスパッタ等で形成した後に、フォトレジストを除去するリフトオフ法のほか、金属層を形成した後にフォトレジストによる上面電極パターンを形成し、不要な金属層をエッチング等により除去する方法を使用することができる。一例として図示した図1では、上面電極130はドット状に形成される。
<裏面研削工程S40>
本発明の裏面研削工程S40は、研削直後の研削面の面粗さ測定におけるスキューネス(Ssk)が正となるように、裏面研削を行う。また、裏面研削工程S40直後の研削面の面粗さ測定における最大高さ(Sz)が1.9μm以上とすることが好ましく、研削工程において粒度#800~#2000の中砥石のみを使用することが好ましい。
このようにすることで研削時の破損が発生しないのは、スキューネス(Ssk)が正の状態で細かい山が多い表面である場合には、研削時に発生する基板100の削りカスが山の隙間を通って基板100裏面と砥石との間から外に逃げることができるため、削りカスが基板100裏面と砥石との間に蓄積しないが、スキューネス(Ssk)が負の状態で細かい谷が多い表面となった場合には、削りカスが基板100裏面と砥石との間から逃げることが出来ず蓄積し、谷を広げる方向に荷重がかかる恐れがあるためと考えている。最大高さ(Sz)が大きい方が、削りカスの逃げ路を確保しやすいため好ましい。
また、粒度#800~#2000の中砥石のみを使用することは、砥石自体の凹凸が有する削りカスの逃げ路があること、そして、上記のようなスキューネス(Ssk)が正の状態を形成しやすいことから好ましいと考えられる。砥石として粒度#3000以降の仕上げ砥石を使用すると、平坦にはなるものの、スキューネス(Ssk)が負の状態を形成しやすいことから破損を生じやすい。裏面研削後基板160の厚さは200μm未満であることが好ましい。裏面研削後基板160の厚さは60~180μmとすることが好ましい。
―基板の研削ステージへの固定―
基板の裏面を研削するために、基板の表面側を研削のステージに固定する必要がある。基板の表面側には半導体層の積層体のほか、上面電極などが形成されており、これらの破損を抑制しながら固定する必要がある。破損の抑制には、基板の表面側に
・保護膜としてエピ面側にレジスト塗布
・紫外線硬化シートを貼り付け
・基板と類似の形状を有し接着後に剥離可能な支持板を貼り付け
から選択される一つ以上を実施することが好ましい。
研削ステージへの固定は、吸引固定する場合や、セラミック等のプレートへ樹脂(ワックス)を用いた固定などがある。
―スラリーの使用―
研削時、研削する化合物半導体基板表面に研削液を流すことが好ましい。研削液は、削りカスの系外への排出する役割と共に、研削面を冷却する役割を担う。一般的な研削研磨では、研削液中に砥粒や研磨剤を混合させる場合があるが、本発明では砥粒や研磨剤が含まれると詰まりが生じて破損が生じる恐れがあるため研削液としては、水や純水を用いることが好ましく、表面活性剤を混入させてもよい。
―研削後の処理-
研削が終了したあと、基板の研削ステージへの固定を解除する。基板の破損の抑制のために基板の表面側に設けた、レジストや紫外線硬化シートや支持板などは、この後の各工程が終わるまで維持しても良いし、裏面研削工程S40の直後に剥がしても良い。
<エッチング工程S50>
裏面研削工程S40後には、研削面165において酸化物などの不純物が付着していることがあり、そのまま電極を形成すると接触抵抗が高くなったり、電極が剥がれ易くなったりする場合がある。そのため、裏面研削工程S40後の研削面165は、軽くエッチングして不純物を取り除くことが好ましい。エッチャント液はその基板の種類に応じて適宜選択することができる。エッチング量としては例えば厚さ1~100nmである。スキューネス(Ssk)が正で突起となっていた部分が、エッチング工程において優先的にエッチングされるため、その後の工程(裏面電極形成工程S60など)での割れを抑制できる。InP基板を用いる場合で例示説明すると、このエッチング工程S50におけるエッチング条件としては、希釈した硫酸過水を用いる第一エッチング工程と、塩酸と酢酸の混合液を用いる第二エッチング工程を有することが好ましい。
<<不純物除去目的の第一エッチング工程>>
希釈した硫酸過水を用いることが好ましく、硫酸(濃度96%)と過酸化水素水(濃度30.0%~35.5%、過水ともいう)の容積比は、1:10~10:1の範囲とすることができ、例えば1:1が好ましい。硫酸と過水の混合だけではエッチングレートが速いので、濃度が薄い方が、過剰なエッチングを防ぐことが容易であり、純水でさらに5倍以上15倍以下に希釈する。例えば硫酸:過水:純水を容積比で1:1:7とすることが好ましい。
<<変質層除去目的の第二エッチング工程>>
塩酸と酢酸の混合液を用いることが好ましく、塩酸(濃度35~37%)と酢酸(濃度99.7%)の容積比は、1:10~10:1の範囲とすることができ、例えば1:1が好ましい。塩酸と酢酸の混合だけではエッチングレートが速いので、濃度が薄い方が、過剰なエッチングを防ぐことが容易であり、純水でさらに1倍以上5倍以下に希釈する。例えば塩酸:酢酸:純水を容積比で1:1:2とすることが好ましい。
<裏面電極形成工程S60>
裏面電極190としては、裏面電極190を形成する基板の種類に応じて適宜選択することができ、例えばInP基板に対してはAu(金)、Al(アルミニウム)、Pd(パラジウム)、およびGe(ゲルマニウム)、Ni(ニッケル)、Mo(モリブデン)などの金属を用いることが好ましく、例えばAuGe合金を使用することができる。裏面電極190は、基板裏面の全面または一部に形成することができる。裏面電極形成後は、上面電極130および裏面電極190に適した温度と時間によるオーミック熱処理を行うことが好ましい。オーミック熱処理においては、表面側のレジストなどの保護剤の耐熱性を考慮し、必要に応じてレジスト等を除去してから行うことが好ましい。
<個片化工程S70>
個片化工程S70としては、ブレードダイサー、レーザーダイサー、スクライブなどを使用できる。チップサイズは、一辺が200μm~3000μmとすることができる。チップ形状は任意であるが、劈開性のある基板において個片化が容易な形状として正方形や長方形とすることが好ましい。
<その他工程(メサ形成、粗面化、保護膜形成)>
エピタキシャル成長工程以降のいずれかの工程の前後において、メサ形成工程、粗面化工程、保護膜形成工程のいずれかを含んでいても良い。メサ形成工程は個片化工程S70で分離を行う予定の箇所の化合物半導体層の積層体をエッチングする工程であり、粗面化工程は光が主に通過する表面をエッチングにより粗化する工程であり、保護膜形成工程はSiOなどの誘電体膜を電極以外の素子表面に形成して外気による素子の劣化を防いだり、表面リーク電流を抑制するための膜を形成する工程である。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例>
裏面側において主たる表面に対して傾斜する直線と曲線とを有しているベベル形状を有する両面ミラーのn型InP基板(3インチ、厚さ:625μm、キャリア密度:3.0×1018/cm)上にMOCVD法を用いて、アンドープInPバッファ層、アンドープInGaAs光吸収層、アンドープInP窓層、アンドープのInGaAsキャップ層を順次成膜し、光半導体素子における受光素子としての機能を担う積層体を形成した。積層体の合計厚さは4.4μmであった。
次いで、キャップ層にマスク形成してエッチングした後、CVD法によってSiN膜(厚さ:0.1μm)を成膜し、レジストを用いたフォトリソグラフィによってパターン形成し、MOCVD法を用いてZnを拡散させてキャップ層からアンドープInP窓層、アンドープInGaAs光吸収層へとZnを拡散させた。
その後、キャップ層上に受光部となる開口部を有するように上面電極(Ti(チタン)/Pt(白金)/Au(金))を蒸着法により形成した。
そして、上面電極を形成した側にフォトレジストによる保護膜を形成した後、紫外線硬化テープを張り、上面電極を形成した側を紫外線硬化テープを介して研削機の研削ステージに吸着固定した。そして純水を流しながらInP基板の裏面に円形砥石を加重により押し当て、基板の回転運動と円形砥石の回転運動によってInP基板の裏面側を厚さが625μmから150μmになるまで研削した。研削には、ディスコ社製のマニュアル研削機(DAG810)を使用し、研削条件は、砥石の粒度#2000(ディスコ社製GF01-SD2000-BR440-100)、スピンドル2000rpm、チャックテーブル97rpm、研削速度1.50μm/secとした。その後、研削ステージへの吸着固定を解除したときに、ウエハ破損の有無を目視で確認し、同様の条件で作成されたウエハ10枚に対し、ウエハ破損率を評価した。
研削直後の研削面の任意の9カ所に対して、形状解析レーザ顕微鏡(KEYENCE社製 VK-X1000/1100)を用いて表面の面粗さ測定を行い、その平均値を求めた。測定条件については、
・レンズ倍率150倍
・画素数2048×1536
・ガウシアンフィルター使用
とし、具体的な面粗さ測定装置の入力パラメータとしては以下のとおりとした。
・Sal,Str : s=0.20
・Sxp : p=2.5%
・Vvv : p=80.0%
・Vvc : p=10.0%,q=80.0%
・Vmp : p=10.0%
・Vmc : p=10.0%,q=80.0%
そして、ISO25178-2:2012に従って、自動で算出される面粗さパラメータであるSa(算術平均高さ)、Sz(最大高さ)、Sq(二乗平均平方根高さ)、Sdr(界面の展開面積比)、Spc(山頂点の算術平均曲率)、Ssk(スキューネス:偏り度)、Sku(クルトシス:尖り度)をそれぞれ表1に記載する。なお、表1では後述の比較例及び参考例の各値についても記載している。また、代表例として、研削直後の研削面の任意の1カ所における、形状解析レーザ顕微鏡を用いた実施例の面粗さの測定結果を図3に示す。
Figure 0007464667000001
その後、表面側にレジストが塗布されている状態で、研削面に対し、第一エッチング工程として、硫酸(濃度96%):過水(濃度35%):純水の容積比が1:1:7のエッチング液を使用して22℃で3分間のエッチングを行った後に、第二エッチング工程として塩酸(濃度36%):酢酸(濃度99.7%):純水の容積比が1:1:2のエッチング液を使用して22℃で30秒間のエッチングを行って、裏面表面を6nm程度エッチングして研削により発生した不純物を除去した。そのエッチング後の基板裏面に対し、スパッタ法によりAuGe合金を成膜し、裏面電極とした。そして、表面側のレジストを除去した後、オーミック熱処理として、320℃で5分の熱処理を行って、裏面電極形成工程とした。レーザーダイサーを用いて個片化工程を行い、赤外線受光素子を得た。
<比較例>
砥石の粒度を#4800(ディスコ社製GF01-SD4800-BR440-100)に変え、研削条件をスピンドル2000rpm、チャックテーブル99rpm、研削速度0.30μm/secとした以外は実施例1と同様にして、比較例に係る光半導体素子を作製した。
<参考例>
片面ミラーのn型InP基板(厚さ:625μm、キャリア密度:3.0×1018/cm)の裏面ラップ面について、面粗さ測定を行った。
表1に示すように、研削直後の研削面の面粗さ測定におけるスキューネス(Ssk)が正であり、最大高さ(Sz)が1.9μm以上であるように裏面研削を行うことで、ウエハ破損率を低減できることが分かる。
本発明による光半導体素子の製造方法は、基板の破損を抑制して光半導体素子を歩留りよく製造する上で有用である。
100 基板
110 積層体
130 上面電極
160 裏面研削後基板
165 裏面研削面
190 裏面電極

Claims (5)

  1. 劈開性を有する立方晶閃亜鉛鉱型結晶構造を持つ化合物半導体基板の一方の主面上に化合物半導体層の積層体を形成する工程と、
    前記化合物半導体基板の他方の主面を研削する研削工程と、を有する光半導体素子の製造方法において、
    前記研削工程の直後において、前記化合物半導体基板の研削面の面粗さ測定におけるスキューネス(Ssk)を正にし、最大高さ(Sz)を1.9μm以上にする光半導体素子の製造方法。
  2. 前記研削工程において、粒度#800~#2000の中砥石のみを使用する請求項1に記載の光半導体素子の製造方法。
  3. 前記化合物半導体基板がInP基板である、請求項1又は2に記載の光半導体素子の製造方法。
  4. 前記研削工程の後に、
    前記研削面をエッチングするエッチング工程と、
    前記研削面に電極を形成して熱処理する裏面電極形成工程と、をさらに含む請求項1に記載の光半導体素子の製造方法。
  5. 前記エッチング工程が、
    希釈した硫酸過水を用いる第一エッチング工程と、
    塩酸と酢酸の混合液を用いる第二エッチング工程と、を有する請求項に記載の光半導体素子の製造方法。
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