JP7460923B2 - 回転式流体機械 - Google Patents

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Description

本開示は、回転式流体機械に関する。
特許文献1には、遠心型圧縮機が開示されている。特許文献1に記載の遠心型圧縮機において、インペラには軸方向に発生する圧力差により、リア側からフロント側へのスラスト力が発生する。一方、スラスト磁気軸受では内部コイルに電流を流すことで、このインペラのスラスト力に対抗する電磁力を発生させることで回転軸の軸方向を軸方向に支持する。
特開2020-193576号公報
しかし、インペラが発生する差圧が大きくなる場合、インペラのスラスト力に対抗する電磁力を大きくするために、スラスト磁気軸受の消費電力が増大する。また、スラスト磁気軸受のロータとステータとの間の隙間は通常は1mm程度の微少な隙間である。スラスト磁気軸受の容量を大きくするためにスラスト磁気軸受の磁力面を拡大したり、ロータの回転速度を大きくすることでスラスト磁気軸受の電磁力を大きくすると、粘性抵抗による動力損失が増大する。
本開示の目的は、回転軸を軸方向に効率的に支持することができるようにすることである。
第1の態様は回転式流体機械を対象とする。回転式流体機械は、ケーシング(10)と、前記ケーシング(10)内の空間を第1空間(S1)と第2空間(S2)とに仕切る仕切り部材 と、前記ケーシング(10)内に設けられ、回転可能に支持される回転軸(30)とを備え、前記仕切り部材は、前記回転軸(30)を軸方向に支持するスラスト磁気軸受(50)を含む。
第1の態様では、回転軸(30)を軸方向に効率的に支持することができる。
第2の態様は、第1の態様において、前記第1空間(S1)よりも前記第2空間(S2)の方が気圧が高い。
第2の態様では、回転軸(30)を第1空間(S1)側へ引っ張ることができる。
第3の態様は、第1または第2の態様において、前記第1空間(S1)と前記第2空間(S2)の圧力差を調整する調整機構を備える。
第3の態様では、回転軸(30)を第1空間(S1)側へ引っ張る力の大きさを調整できる。
第4の態様は、第3の態様において、前記調整機構は、前記回転軸(30)の回転により前記第2空間(S2)に冷媒を送るポンプ構造を含む。
第4の態様では、ポンプ構造を用いて第1空間(S1)と第2空間(S2)の圧力差を効果的に調整できる。
第5の態様は、第4の態様において、前記ポンプ構造は、前記スラスト磁気軸受(50)のロータ(51)に設けられ、前記第1空間(S1)と前記第2空間(S2)とに連通するロータ通路(93)を含む。
第5の態様では、ロータ通路(93)を流れる冷媒によりロータ(51)を冷却することができる。
第6の態様は、第4または第5の態様において、前記ポンプ構造は、前記回転軸(30)に設けられ、前記第2空間(S2)に連通する軸通路(Z4)を含む。
第6の態様では、軸通路(Z4)を通じて第2空間(S2)に冷媒を送ることで、第1空間(S1)よりも第2空間(S2)の方が高圧となるように第1空間(S1)と第2空間(S2)との気圧を調整できる。
第7の態様は、第3~第6の態様のいずれか1つにおいて、前記第1空間(S1)には、冷媒を送る通路(204)が連通し、前記調整機構は、通路(204)の開度を調整可能な調整弁(204a)を含む。
第7の態様では、調整弁(204a)により通路(204)を流れる冷媒の量を調整することで、回転軸(30)を軸方向に安定的に支持することができる。
第8の態様は、第1~第7の態様のいずれか1つにおいて、前記スラスト磁気軸受(50)のステータ(52)が前記ケーシング(10)の内壁(10a)と密着する。
第8の態様では、スラスト磁気軸受(50)によりケーシング(10)内の空間を仕切ることができる。
第9の態様は、第1~第7の態様のいずれか1つにおいて、前記仕切り部材は、前記スラスト磁気軸受(50)のステータ(52)と前記ケーシング(10)の内壁(10a)との間に配置される隙間埋め材を含む。
第9の態様では、スラスト磁気軸受(50)と隙間埋め材とによりケーシング(10)内の空間を仕切ることができる。
図1は、実施形態に係る冷凍装置の概略の全体構成図である。 図2は、圧縮機の断面図である。 図3は、圧縮機の模式図である。 図4は、図2に示す圧縮機の一部拡大図である。 図5は、冷媒通路を示す図である。 図6は、圧縮機の第2実施形態を示す図である。 図7は、圧縮機の第3実施形態を示す図である。 図8は、圧縮機の第4実施形態を示す図である。 図9は、第1スラスト磁気軸受のロータの外周の構造を示す斜視図である。 図10は、圧縮機の第5実施形態を示す図である。 図11は、軸孔の構造を示す斜視図である。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本開示は、以下に示される実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。各図面は、本開示を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために必要に応じて寸法、比または数を誇張または簡略化して表す場合がある。
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
<全体構成>
図1から図3を参照して、圧縮機(100)について説明する。圧縮機(100)は、本発明の回転式流体機械の一例である。圧縮機(100)は、例えば、遠心型圧縮機である。圧縮機(100)は、冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮して吐出する。冷媒は、例えばHFC冷媒のR32である。なお、R32は冷媒の種類の例示に過ぎず、圧縮機(100)は、R32以外の冷媒を圧縮して吐出してもよい。
図1に示すように、圧縮機(100)は、冷凍装置(200)に搭載される。冷凍装置(200)は、冷媒が充填される冷媒回路(210)を備える。冷媒回路(210)は、圧縮機(100)、凝縮器(201)、膨張弁(202)、蒸発器(203)、圧縮機(100)と蒸発器(203)の間に設けられる冷媒路(206)、および、圧縮機(100)と凝縮器(201)の間に設けられる冷媒路(207)を有する。
冷媒回路(210)には、第1分岐路(204)と第2分岐路(205)とが接続される。第1分岐路(204)の一端は、蒸発器(203)に接続する。第1分岐路(204)の他端は、圧縮機(100)の冷媒流路(Z)(図5参照)の流入端に接続する。第1分岐路(204)には、第1分岐路(204)の開度を調整可能な調整弁(204a)が設けられる。第2分岐路(205)の一端は、冷媒流路(Z)の流出端に接続する。第2分岐路(205)の他端は、蒸発器(203)に接続する。
圧縮機(100)は、インペラ(40)(図2および図3参照)が回転することにより、インペラ(40)が収容されるインペラ室に流入した冷媒を圧縮する。圧縮機(100)で圧縮された冷媒は、冷媒路(207)を通じて凝縮器(201)へ供給され、凝縮器(201)において空気に放熱して凝縮する。凝縮器(201)で凝縮した冷媒は、膨張弁(202)で減圧される。膨張弁(202)で減圧された冷媒は、蒸発器(203)において空気から吸熱して蒸発する。蒸発器(203)で蒸発した冷媒は、冷媒路(206)を通じて圧縮機(100)へ送られて、圧縮機(100)で再び圧縮される。
蒸発器(203)へ送られた冷媒の一部は、第1分岐路(204)を通じて圧縮機(100)へ供給される。圧縮機(100)へ供給された冷媒は、圧縮機(100)内を通過した後、第2分岐路(205)へ供給され、第2分岐路(205)を経由して蒸発器(203))へ供給される。
図2および図3に示すように、圧縮機(100)は、ケーシング(10)と、モータ(20)と、回転軸(30)と、インペラ(40)と、第1スラスト磁気軸受(50)と、第2スラスト磁気軸受(60)と、第1ラジアル磁気軸受(71)と、第2ラジアル磁気軸受(72)と、第1タッチダウン軸受(81)と、第2タッチダウン軸受(82)とを備える。
ケーシング(10)は、中空の部材である。ケーシング(10)は、第1ケーシング部(11)と、第2ケーシング部(12)と、第3ケーシング部(13)と、第4ケーシング部(14)とを含む。第1ケーシング部(11)~第4ケーシング部(14)は、軸方向の一方向側に向かって、第1ケーシング部(11)、第2ケーシング部(12)、第3ケーシング部(13)、および第4ケーシング部(14)の順番に配置される。軸方向は、回転軸(30)の延びる方向に対して平行な方向である。
第1ケーシング部(11)は、ケーシング(10)における軸方向の一方向側の端部を閉塞するように設けられる。第1ケーシング部(11)には、第2ケーシング部(12)が連結される。第2ケーシング部(12)内には、第1スラスト磁気軸受(50)と第1タッチダウン軸受(81)とが設けられる。第2ケーシング部(12)には、第3ケーシング部(13)が連結される。第3ケーシング部(13)内には、モータ(20)と第2スラスト磁気軸受(60)と第1ラジアル磁気軸受(71)と、第2ラジアル磁気軸受(72)とが設けられる。第3ケーシング部(13)には、第4ケーシング部(14)が連結される。第4ケーシング部(14)内には、インペラ(40)と、第2タッチダウン軸受(82)とが設けられる。
モータ(20)は、回転軸(30)を回転駆動する。回転軸(30)が回転駆動することで、インペラ(40)(図2および図3参照)が回転してインペラ室に流入した冷媒が圧縮される。ケーシング(10)の内周壁には、モータ(20)のステータ(21)が固定される。ステータ(21)に対して径方向の内側(Q1)には、ロータ(22)が配置される。径方向は、回転軸(30)の軸芯(P)を通りつつ軸方向に対して垂直な方向である。径方向の内側(Q1)は、径方向のうち回転軸(30)の軸芯(P)側へ向かう方向である。径方向の外側(Q2)は、径方向のうち回転軸(30)の軸芯(P)から離間する方向である。
ロータ(22)における径方向の内側(Q1)には、回転軸(30)が固定される。回転軸(30)は、軸方向に延びる。回転軸(30)における軸方向の一方側には、インペラ(40)が固定される。
モータ(20)に対して軸方向の他方側には、第1ラジアル磁気軸受(71)が位置する。モータ(20)に対して軸方向の一方側には、第2ラジアル磁気軸受(72)が位置する。第1ラジアル磁気軸受(71)および第2ラジアル磁気軸受(72)は、磁気浮上によって、回転軸(30)をケーシング(10)に対して回転可能に支持する。
第1スラスト磁気軸受(50)および第2スラスト磁気軸受(60)は、回転軸(30)を軸方向に支持する。回転軸(30)を軸方向に支持することは、回転軸(30)の軸方向の位置が所定の範囲内に収まるように回転軸(30)を支持することを示す。第1ラジアル磁気軸受(71)に対して軸方向の他方側には、第1スラスト磁気軸受(50)が位置する。第1スラスト磁気軸受(50)は、磁力により、回転軸(30)を軸方向の他方側に引っ張る。第2ラジアル磁気軸受(72)に対して軸方向の一方側には、第2スラスト磁気軸受(60)が位置する。第2スラスト磁気軸受(60)は、磁力により、回転軸(30)を軸方向の一方側に引っ張る。
インペラ(40)が回転することで回転軸(30)に対して軸方向の一方向側へ圧力が作用するが、第1スラスト磁気軸受(50)により回転軸(30))を軸方向の他方側に引っ張ることでインペラ(40)に作用する軸方向のパワーバランスが整えられる。第1スラスト磁気軸受(50)による引っ張り力(回転軸(30)を軸方向の他方側に引っ張る力)が強すぎる場合は、第2スラスト磁気軸受(60)により回転軸(30)が軸方向の一方側に引っ張られる。
第1スラスト磁気軸受(50)に対して軸方向の他方側には、第1タッチダウン軸受(81)が位置する。第2スラスト磁気軸受(60)に対して軸方向の一方側には、第2タッチダウン軸受(82)が位置する。第1タッチダウン軸受(81)および第2タッチダウン軸受(82)は、圧縮機(100)が何等かのトラブルで制御不能になった場合(例えば、停電等により第1ラジアル磁気軸受(71)等への電力供給が停止されることで、回転軸(30)を磁気浮上させることが不能な状態となった場合)に、軸受として機能する。これにより、第1スラスト磁気軸受(50)、第2スラスト磁気軸受(60)、第1ラジアル磁気軸受(71)、および第2ラジアル磁気軸受(72)を保護することができる。
回転軸(30)には、アース部材(83)が設けられる。アース部材(83)は、回転軸(30)のアース用の部材である。アース部材(83)は、ロータ(22)等に帯電した電気をパスすることで圧縮機(100)に設けられるセンサ類を保護する。アース部材(83)は、例えば、カーボンロッドを含む。アース部材(83)は、回転軸(30)に対して軸方向の一方向側に設けられる。アース部材(83)は、軸芯寄り部(30a)と対向する。軸芯寄り部(30a)は、回転軸(30)における軸方向の他方側の端部のうち軸芯(P)寄りの箇所である。アース部材(83)は、バネ等の弾性部材により回転軸(30)側へ押し付けられる。
<第1実施形態>
図2から図4に示すように、第1タッチダウン軸受(81)は、ベアリング(81a)を含む。ベアリング(81a)は、回転軸(30)を回転可能に支持する。ベアリング(81a)に対して軸方向の一方向側には、第1スラスト磁気軸受(50)が設けられる。
第1スラスト磁気軸受(50)は、ロータ(51)と、ロータ(51)と対向配置されるステータ(52)と、ステータ(52)に巻回されるコイル(53)とを含む。
ロータ(51)は、回転軸(30)に固定され、回転軸(30)とともに回転する。
ステータ(52)は、ロータ(51)に対して径方向の外側(Q2)に設けられる。ステータ(52)は、第1ステータ部(52a)と、第2ステータ部(52b)とを含む。第1ステータ部(52a)と第2ステータ部(52b)とは、互いに固定される。第1ステータ部(52a)は、第2ステータ部(52b)に対して軸方向の他方向側に配置される。第1ステータ部(52a)は、ロータ(51)に対して軸方向の他方向側から対向する。第2ステータ部(52b)は、ロータ(51)に対して径方向の外側(Q2)から対向する。本実施形態では、ステータ(52)が複数の部材(第1ステータ部(52a)および第2ステータ部(52b))で構成されるが、本発明はこれに限定されない。ステータ(52)を構成する部材の個数は特に限定されず、例えば、ステータ(52)は一つの部材で構成されてもよい。
<ケーシング内の空間>
ケーシング(10)内は、第1空間(S1)と、第2空間(S2)とが設けられる。
第1空間(S1)は、第1スラスト磁気軸受(50)に対して軸方向の一方向側に位置する空間である。第1空間(S1)には、第1タッチダウン軸受(81)のベアリング(81a)が設けられる。第2空間(S2)は、第1スラスト磁気軸受(50)に対して軸方向の他方向側に位置する空間である。第2空間(S2)には、第1ラジアル磁気軸受(71)、モータ(20)等が設けられる。
ケーシング(10)には、第1連通孔(91)と第2連通孔(92)とが設けられる。第1連通孔(91)は、第1空間(S1)とケーシング(10)の外部とを連通する。第1連通孔(91)は、第1ケーシング部(11)に設けられる。第1連通孔(91)には、第1分岐路(204)(図1参照)が連通する。第2連通孔(92)は、第2空間(S2)とケーシング(10)の外部とを連通する。第2連通孔(92)は、第3ケーシング部(13)に設けられる。第2連通孔(92)には、第2分岐路(205)(図1参照)が連通する。
ロータ(51)には、ロータ通路(93)が設けられる。ロータ通路(93)は、ロータ(51)を貫通する孔である。ロータ通路(93)は、第1ロータ開口部(93a)と、第2ロータ開口部(93b)とを含む。第1ロータ開口部(93a)および第2ロータ開口部(93b)の各々は、ロータ通路(93)の内部と外部とを連通する。第2ロータ開口部(93b)の方が第1ロータ開口部(93a)よりも径方向の外側(Q2)に位置する。第2ロータ開口部(93b)の方が第1ロータ開口部(93a)よりも軸方向の一方向側に位置する。第1実施形態では、ロータ通路(93)は、第1ロータ開口部(93a)から第2ロータ開口部(93b)に向かって一直線状に延びる形状を有する。ロータ通路(93)は、第1ロータ開口部(93a)を通じて第1空間(S1)と連通し、第2ロータ開口部(93b)を通じて第2空間(S2)と連通する。
<ケーシング内の空間を仕切るための構成>
ケーシング(10)内は、第1スラスト磁気軸受(50)によって、第1空間(S1)と、第2空間(S2)とに仕切られる。
ケーシング(10)内を第1空間(S1)と第2空間(S2)とに仕切ることは、第1空間(S1)と第2空間(S2)との間で流体の流通ができないように第1空間(S1)と第2空間(S2)との連通が完全に遮断されている場合のみならず、第1空間(S1)と第2空間(S2)との間に差圧が生じるように第1空間(S1)の気圧と第2空間(S2)と気圧とが調整された際に、当該差圧の生じている状態が確保される程度に第1空間(S1)と第2空間(S2)とが僅かに連通している場合も含まれる。
以下では、第1スラスト磁気軸受(50)によって、ケーシング(10)内を第1空間(S1)と第2空間(S2)とに仕切るための構成について説明する。
第1空間(S1)と第2空間(S2)とは、第1スラスト磁気軸受(50)のステータ(52)とケーシング(10)の内壁(10a)とを密着させる密着構成と、第1スラスト磁気軸受(50)の特性とを採用することで仕切られる。
<密着構成>
第1スラスト磁気軸受(50)のステータ(52)は、例えば、焼き嵌めによりケーシング(10)の内壁(10a)に密着される。ステータ(52)がケーシング(10)の内壁(10a)と密着することは、ステータ(52)とケーシング(10)の内壁(10a)との間に隙間が完全にない状態になることのみならず、ケーシング(10)内が第1空間(S1)と第2空間(S2)とに仕切られた状態を確保できる程度(第1空間(S1)と第2空間(S2)とに差圧の生じている状態が確保できる程度)にステータ(52)とケーシング(10)の内壁(10a)との間に僅かな隙間が存在する場合も含まれる。
<第1スラスト磁気軸受の特性>
第1スラスト磁気軸受(50)は、電磁力によって回転体であるロータ(51)を非接触で支持する構造を有し、ロータ(51)とステータ(52)との隙間の大きさに応じてロータ(51)を支持するための力の大きさが決定されるので、ロータ(51)を安定的に支持するためには、当該隙間を精度よく形成しなければならない。さらに、第1スラスト磁気軸受(50)においては、回転部材であるロータ(51)と固定部材であるステータ(52)との隙間が、他のものに比べて狭く設定される。例えば、第1スラスト磁気軸受(50)では、ロータ(51)とステータ(52)との隙間は0.5mm~1mm程度に設定される。これに対し、モータ(20)では、ステータ(21)とロータ(22)との隙間が、例えば、3mm程度に設定される。本願発明者は、第1スラスト磁気軸受(50)においては、ロータ(51)とステータ(52)との隙間が小さくなるように形成されるとともに精度良く形成されることで、ロータ(51)とステータ(52)との間を効果的にシールできるので、回転部材であるロータ(51)と固定部材であるステータ(52)との隙間を流体が流れることを効果的に抑制できるという第1スラスト磁気軸受(50)の特性に気付き、当該特性を利用するために、第1空間(S1)と第2空間(S2)とを仕切る部材として第1スラスト磁気軸受(50)を採用した。
上記した密着構成により、ステータ(52)とケーシング(10)の内壁(10a)との間を流体が流れることを抑制でき、さらに、上記した第1スラスト磁気軸受(50)の特性により、回転部材であるロータ(51)と固定部材であるステータ(52)との間を流体が流れることを抑制できるの。その結果、上記した密着構成と上記した第1スラスト磁気軸受(50)の特性とを採用することで、第1空間(S1)と第2空間(S2)とを仕切ることができ、第1空間(S1)と第2空間(S2)との間に差圧が生じている状態を効果的に確保できる。第1実施形態では、第1空間(S1)の圧力(気圧)は蒸発器(203)による処理直後の冷媒の圧力よりも低圧であり、第2空間(S2)の圧力は蒸発器(203)による処理直後の冷媒の圧力と同程度である。
<冷媒通路>
図5に示すように、ケーシング(10)内には、冷媒通路(Z)が設けられる。冷媒通路(Z)は、モータ(20)へ冷媒を送るための通路である。冷媒通路(Z)を流れる冷媒は、気体であってもよく、または、ミスト等の液体が含まれていてもよい。冷媒通路(Z)は、第1通路(Z1)と、中間通路(Z2)と、第2通路(Z3)とを含む。
第1通路(Z1)は、第1空間(S1)に設けられる冷媒の通路である。第1通路(Z1)は、第1分岐路(204)(図1参照)と、中間通路(Z2)とに連通される。第1通路(Z1)は、第1連通孔(91)から第1空間(S1)内へ通じ、第1空間(S1)内においてベアリング(81a)を通過して中間通路(Z2)と連通する。
中間通路(Z2)は、第1スラスト磁気軸受(50)に設けられる冷媒の通路であり、第1空間(S1)と第2空間(S2)との間に位置する。中間通路(Z2)は、第1通路(Z1)と第2通路(Z3)とに連通する。第1実施形態では、中間通路(Z2)は、ロータ通路(93)で構成される。第1実施形態では、ロータ通路(93)の第1ロータ開口部(93a)が第1通路(Z1)と連通し、ロータ通路(93)の第2ロータ開口部(93b)が第2通路(Z3)と連通する。
第2通路(Z3)は、第2空間(S2)に設けられる冷媒の通路である。第2通路(Z3)は、中間通路(Z2)と、第2分岐路(205)(図1参照)とに連通される。第2通路(Z3)は、中間通路(Z2)から第1ラジアル磁気軸受(71)およびモータ(20)を通過して、第2連通孔(92)と連通する。
<モータの冷却動作>
図5に示すように、モータ(20)が回転軸(30)を回転駆動することで、第1スラスト磁気軸受(50)のロータ(51)が回転軸(30)とともに回転する。上記のようにロータ通路(93)において第2ロータ開口部(93b)の方が第1ロータ開口部(93a)よりも径方向の外側(Q2)に位置するので、ロータ(51)が回転するとロータ通路(93)内の冷媒に対して第1ロータ開口部(93a)側から第2ロータ開口部(93b)側へ送られるように遠心力が作用する。これにより、回転軸(30)とともに回転するロータ通路(93)が、冷媒を送るポンプとして機能する。その結果、ロータ通路(93)のポンプ機能により、第1分岐路(204)(図1参照)を流れる冷媒を、第1通路(Z1)、中間通路(Z2)および第2通路(Z3)の順番に効果的に送ることができる。
第2通路(Z3)において冷媒がモータ(20)のステータ(21)とロータ(22)との間を流れる際に、モータ(20)のロータ(22)が当該冷媒により冷却される。第2通路(Z3)を流れた冷媒は、第2連通孔(92)を通じて第2分岐路(205)へ送られる。
上記のようにロータ(51)にロータ通路(93)を設け、ロータ通路(93)のポンプ機能により冷媒を送る構造は、本発明のポンプ構造の第1例である。
<効果>
以上のように、ケーシング(10)内の空間が、スラスト磁気軸受(50)によって第1空間(S1)と第2空間(S2)とに仕切られる。ケーシング(10)内の空間が第1空間(S1)と第2空間(S2)とに仕切られることで、第1空間(S1)と第2空間(S2)との間に差圧を発生させた場合、第1空間(S1)と第2空間(S2)との間に差圧が生じている状態を容易に保持することができる。第1空間(S1)と第2空間(S2)との間に差圧が生じている状態が保持されることで、第1空間(S1)と第2空間(S2)との差圧による圧力(差圧力)によって、回転軸(30))を軸方向に沿って効果的に引っ張ることができる。その結果、回転軸(30)を軸方向に支持する際、第1スラスト磁気軸受(50)による上記引っ張り力(回転軸(30)を軸方向に引っ張る力)のみならず、さらに、第1空間(S1)と第2空間(S2)との上記差圧力も用いることができるので、回転軸(30)を軸方向に安定的に支持することができる。
また、回転軸(30)を軸方向へ引っ張る際、第1空間(S1)と第2空間(S2)との上記差圧力を用いる分、第1スラスト磁気軸受(50)による引っ張り力を低減できるので、第1スラスト磁気軸受(50)をサイズダウンすることができる。また、第1スラスト磁気軸受(50)による引っ張り力を低減できるので、第1スラスト磁気軸受(50)の消費電力を低減できる。その結果、回転軸(30)を軸方向に効率的に支持することができる。
また、第1空間(S1)よりも第2空間(S2)の方が気圧が高い。これにより、回転軸(30)を第1空間(S1)側へ引っ張ることができる。
また、ロータ通路(93)を用いたポンプ構造により第2空間(S2)に冷媒が送られる。これにより、第1空間(S1)よりも前記第2空間(S2)の方が気圧が高くなるように、第1空間(S1)と第2空間(S2)の圧力差を効果的に調整できる。
また、第1分岐路(204)には、第1分岐路(204)の開度を調整可能な調整弁(204a)が設けられる。これにより、第2空間(S2)の気圧が高くなりすぎた場合は調整弁(204a)の開度を小さくすることで第2空間(S2)の気圧を下げる、第2空間(S2)の気圧が低くなりすぎた場合は調整弁(204a)の開度を大きくすることで第2空間(S2)の気圧を上げる等して、調整弁(204a)により第1空間(S1)と第2空間(S2)との差圧力を調整することができる。その結果、当該差圧力を調整して、回転軸(30)を軸方向に安定的に支持することができる。
また、回転軸(30)が第1空間(S1)側へ寄りすぎた場合は調整弁(204a)の開度を小さくすることで第2空間(S2)の気圧を下げて回転軸(30)を第2空間(S2)側へ寄せる、回転軸(30)が第2空間(S2)側へ寄りすぎた場合は調整弁(204a)の開度を大きくすることで第2空間(S2)の気圧を上げて回転軸(30)を第1空間(S1)側へ寄せる等して、調整弁(204a)により回転軸(30)の軸方向の位置を調整できる。その結果、回転軸(30)を軸方向に安定的に支持することができる。
<第2実施形態>
図6を参照して、圧縮機(100)の第2実施形態について説明する。第2実施形態では、ロータ通路(93)の形状が第1実施形態と異なる。以下では、主に第1実施形態と異なる点を説明する。
図6に示すように、中間通路(Z2)が、ロータ通路(93)で構成される。ロータ通路(93)は、第1ロータ通路部分(93A)と第2ロータ通路部分(93B)とを含む。第1ロータ通路部分(93A)と第2ロータ通路部分(93B)とは、互いに垂直な方向に延びる。第1ロータ通路部分(93A)は、軸方向に対して平行に延びる。第1ロータ通路部分(93A)のうち軸方向の他方向側には、第1空間(S1)と連通する第1ロータ開口部(93a)が設けられる。第2ロータ通路部分(93B)は、径方向に延びる。第2ロータ通路部分(93B)のうち径方向の内側(Q1)は、第1ロータ通路部分(93A)のうち軸方向の一方向側と連通する。第2ロータ通路部分(93B)のうち径方向の外側(Q2)には、第2空間(S2)と連通する第2ロータ開口部(93b)が設けられる。
以上のように、ロータ通路(93)を、第1ロータ通路部分(93A)と第2ロータ通路部分(93B)とよって略L字状に形成することで、ロータ(51)のうち径方向の最も外側に位置する箇所に第2ロータ開口部(93b)を形成することができる。その結果、ロータ通路(93)のポンプ機能により冷媒を圧送する効率を向上させることができる。
<第3実施形態>
図7を参照して、圧縮機(100)の第3実施形態について説明する。第3実施形態では、中間通路(Z2)の形状が第1実施形態と異なる。以下では、主に第1実施形態と異なる点を説明する。
図7に示すように、中間通路(Z2)は、ロータ通路(93)と、ステータ通路(94)とを含む。ロータ通路(93)およびステータ通路(94)の各々は略L字形状を有する。ロータ通路(93)は、第1ロータ開口部(93a)を通じて第1空間(S1)と連通する。ステータ通路(94)は、第2ステータ開口部(94b)を通じて第2空間(S2)と連通する。
ステータ通路(94)は、ステータ(52)に設けられ、ステータ(52)を貫通する孔である。第3実施形態では、ステータ通路(94)は、第2ステータ部(52b)に設けられる。ステータ通路(94)は、ロータ通路(93)に対して径方向の外側(Q2)に設けられる。ステータ通路(94)は、第1ステータ開口部(94a)と、第2ステータ開口部(94b)とを含む。第1ステータ開口部(94a)および第2ステータ開口部(94b)の各々は、ステータ通路(94)の内部と外部とを連通する。第2ステータ開口部(94b)の方が第1ステータ開口部(94a)よりも径方向の外側(Q2)に位置する。第2ステータ開口部(94b)の方が第1ステータ開口部(94a)よりも軸方向の一方向側に位置する。
軸方向の位置において、第1ステータ開口部(94a)は、ロータ通路(93)の第2ロータ開口部(93b)と同じ場所に位置する。回転軸(30)の回転時において、第2ロータ開口部(93b)が回転軸(30)とともに回転し、第2ロータ開口部(93b)が第1ステータ開口部(94a)と対向することで、ロータ通路(93)がステータ通路(94)と連通する。
ロータ通路(93)とステータ通路(94)とが連通することで、第1通路(Z1)を通じて流れる冷媒が、ロータ通路(93)へ流入した後、ステータ通路(94)へ送られる。その結果、ステータ通路(94)を流れる冷媒によりステータ(52)を冷却することができる。
<第4実施形態>
図8および図9を参照して、圧縮機(100)の第4実施形態について説明する。第4実施形態では、ロータ通路(93)とステータ通路(94)とを連通させるための構造が第3実施形態と異なる。以下では、主に第3実施形態と異なる点を説明する。
図8および図9に示すように、中間通路(Z2)は、ロータ溝(93c)をさらに含む。ロータ溝(93c)は、ロータ(51)の外周に設けられる。ロータ溝(93c)は、回転軸(30)の軸芯(P)を中心に環状に形成される。ロータ溝(93c)には、第2ロータ開口部(93b)が形成される。ロータ溝(93c)は、第2ロータ開口部(93b)を通じてロータ通路(93)と連通する。
ステータ(52)の内周には、ステータ溝(94c)が設けられる。ステータ溝(94c)は、回転軸(30)の軸芯(P)を中心に環状に形成される。ステータ溝(94c)には、第1ステータ開口部(94a)が形成される。ステータ溝(94c)は、第1ステータ開口部(94a)を通じてステータ通路(94)と連通する。ステータ溝(94c)に対して径方向の内側(Q1)にはロータ溝(93c)が配置される。
第1通路(Z1)を通じて流れる冷媒は、ロータ通路(93)へ流入すると、ロータ溝(93c)およびステータ溝(94c)を通じてステータ通路(94)へ送られる。その結果、ステータ通路(94)を流れる冷媒によりステータ(52)を冷却することができる。また、ロータ溝(93c)およびステータ溝(94c)を設けることで、ロータ通路(93)とステータ通路(94)とが連通した状態を保持できるので、ロータ通路(93)かステータ通路(94)へ冷媒を安定的に流すことができる。その結果、冷媒を安定的に流すことができるので、回転軸(30)が振動することを効果的に抑制することができる。
<第5実施形態>
図10を参照して、圧縮機(100)の第5実施形態について説明する。第5実施形態では、冷媒を送るポンプ機能の構成が第1実施形態~第4実施形態と異なる。以下では、主に、第1実施形態~第4実施形態と異なる点を説明する。
図10に示すように、圧縮機(100)のうち軸方向の他方向側には、第3連通孔(96)が設けられる。第3連通孔(96)は、回転軸(30)の軸芯(P)上に位置し、軸方向に沿って延びる。第3連通孔(96)は、ケーシング(10)の外部と連通する。第3連通孔(96)には、第1分岐路(204)(図1参照)が連通する。第1分岐路(204)には調整弁(204a)が設けられる。
回転軸(30)には、第1軸孔(31)と、第2軸孔(32)とが形成される。第1軸孔(31)は、回転軸(30)の軸芯(P)(図3参照)上に設けられ、軸方向に沿って延びる孔である。第1軸孔(31)における軸方向の他方向側は、第3連通孔(96)と連通する。第2軸孔(32)は、径方向に沿って延びる孔である。第2軸孔(32)の一端は、第1軸孔(31)における軸方向の一方向側と連通する。第2軸孔(32)の他端は、回転軸(30)の外周部で開口することで第2空間(S2)と連通する軸開口部(32a)を形成する。
冷媒通路(Z)は、軸通路(Z4)と、第3通路(Z5)とを含む。
軸通路(Z4)は、軸通路(Z4)は、第1軸通路部(Z41)と、第2軸通路部(Z42)とを含む。
第1軸通路部(Z41)は、第3連通孔(96)と第1軸孔(31)とを通る通路であり、回転軸(30)の軸芯(P)(図3参照)上に設けられ、軸方向に沿って延びる。
第2軸通路部(Z42)は、第2軸孔(32)を通る通路であり、第1軸通路部(Z41)における軸方向の一方向側から径方向の外側(Q2)(図4参照)へ延びる。
第3通路(Z5)は、第2空間(S2)に設けられる冷媒の通路である。第3通路(Z5)は、第2軸通路部(Z42)と連通し、第2軸通路部(Z42)からモータ(20)を通過して、第4連通孔(97)と連通する。
第4連通孔(97)は、第2空間(S2)とケーシング(10)の外部とを連通する。第4連通孔(97)は、第3ケーシング部(13)に設けられる。第4連通孔(97)には、第2分岐路(205)(図1参照)が連通する。
第5実施形態では、図11に示すように、第1軸孔(31)から複数の第2軸孔(32)が放射状に延びるように設けられる。回転軸(30)において、第2軸孔(32)の軸開口部(32a)と対向する場所にはスペーサ(95)が設けられる。スペーサ(95)に内周には環状溝(95a)が設けられる。環状溝(95a)からは複数の通路(95b)が放射状に延びている。複数の通路(95b)の各々は、スペーサ(95)に外周にて開口している。
<モータの冷却動作>
図10および図11に示すように、軸通路(Z4)において、第2軸通路部(Z42)が径方向に沿って延びる形状を有するので、回転軸(30)が回転すると第2軸通路部(Z42)内の冷媒に対して軸開口部(32a)を通じて第3通路(Z5)へ送られるように遠心力が作用する。これにより、図10に示すように、回転軸(30)とともに回転する軸通路(Z4)が、冷媒を送るポンプとして機能する。その結果、軸通路(Z4)のポンプ機能により、第1分岐路(204)を流れる冷媒を、第3通路(Z5)に効果的に送ることができる。
第3通路(Z5)において冷媒がモータ(20)のステータ(21)とロータ(22)との間を流れる際に、モータ(20)のロータ(22)が当該冷媒により冷却される。第3通路(Z5)を流れた冷媒は、第4連通孔(97)を通じて第2分岐路(205)へ送られる。
上記のように回転軸(30)に軸通路(Z4)を設け、軸通路(Z4)のポンプ機能により冷媒を送る構造は、本発明のポンプ構造の第2例である。
以上のように、軸通路(Z4)を用いたポンプ構造により第2空間(S2)に冷媒が送られる。これにより、第1空間(S1)よりも前記第2空間(S2)の方が気圧が高くなるように、第1空間(S1)と第2空間(S2)の圧力差を効果的に調整できる。
<第6実施形態>
圧縮機(100)の第6実施形態について説明する。第6実施形態の圧縮機(100)は、上記第1実施形態~第4実施形態のいずれかに示す第1構造(ロータ通路(93)のポンプ機能により冷媒を送る構造、図2~図9参照)と、上記第5実施形態に示す第2構造(軸通路(Z4)のポンプ機能により冷媒を送る構造、図10および図11参照)とを組み合わせた構造を有する。第6実施形態では、上記第1構造と上記第2構造との両方のポンプ機能を用いて第2空間(S2)へ冷媒が送られる。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう(例えば、下記(1)、および(2))。また、以上の実施形態、変形例、その他の実施形態は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
<密着構成の変形例>
(1)上記密着構成の変形例について説明する。第1実施形態~第6実施形態において、ケーシング(10)内の空間を第1空間(S1)と第2空間(S2)とに仕切るために、ステータ(52)とケーシング(10)の内壁(10a)とが密着される(図4参照)。しかし、本発明はこれに限定されない。ステータ(52)とケーシング(10)の内壁(10a)との間に例えば金属、樹脂等で形成される隙間埋め材を配置することで、当該隙間埋め材を介してステータ(52)とケーシング(10)の内壁(10a)とを密着させて、ケーシング(10)内の空間を第1空間(S1)と第2空間(S2)とに仕切るようにしてもよい。
<冷媒通路の第1通路の変形例>
(2)冷媒通路(Z)の第1通路(Z1)の変形例について説明する。第1実施形態~第4実施形態および第6実施形態において、第1通路(Z1)は、第1連通孔(91)から第1空間(S1)内へ通じ、第1空間(S1)内においてベアリング(81a)を通過して中間通路(Z2)と連通する。しかし、本発明はこれに限定されない。ケーシング(10)の第2ケーシング部(12)に対して第1空間(S1)とケーシング(10)の外部とを連通する連通孔を形成し、第1通路(Z1)が当該連通孔から第1空間(S1)内へ通じ、第1空間(S1)内において中間通路(Z2)と連通するように構成してもよい。
以上に説明したように、本開示は、回転式流体機械について有用である。
10 ケーシング
30 回転軸
50 第1スラスト磁気軸受(スラスト磁気軸受)
100 圧縮機(回転式流体機械)
S1 第1空間
S2 第2空間

Claims (7)

  1. ケーシング(10)と、
    前記ケーシング(10)内の空間を第1空間(S1)と第2空間(S2)とに仕切る仕切り部材 と、
    前記ケーシング(10)内に設けられ、回転可能に支持される回転軸(30)と、
    前記回転軸(30)の回転により前記第2空間(S2)に冷媒を送るポンプ構造と
    を備え、
    前記仕切り部材は、前記回転軸(30)を軸方向に支持するスラスト磁気軸受(50)を含み、
    前記ポンプ構造は、前記スラスト磁気軸受(50)のロータ(51)に設けられ、前記第1空間(S1)と前記第2空間(S2)とに連通するロータ通路(93)を含み、
    前記ロータ通路(93)は、前記ロータ(51)を貫通する孔である、回転式流体機械。
  2. ケーシング(10)と、
    前記ケーシング(10)内の空間を第1空間(S1)と第2空間(S2)とに仕切る仕切り部材と、
    前記ケーシング(10)内に設けられ、回転可能に支持される回転軸(30)と、
    前記回転軸(30)の回転により前記第2空間(S2)に冷媒を送るポンプ構造と
    を備え、
    前記仕切り部材は、前記回転軸(30)を軸方向に支持するスラスト磁気軸受(50)を含み、
    前記ポンプ構造は、前記回転軸(30)に設けられ、前記第2空間(S2)に連通する軸通路(Z4)を含み、
    前記軸通路(Z4)には、蒸発器(203)からの冷媒が供給される、回転式流体機械。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記第1空間(S1)よりも前記第2空間(S2)の方が気圧が高い、回転式流体機械。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項において、
    前記第1空間(S1)と前記第2空間(S2)の圧力差を調整する調整機構を備える、回転式流体機械。
  5. 請求項4において、
    前記第1空間(S1)には、冷媒を送る通路(204)が連通し、
    前記調整機構は、通路(204)の開度を調整可能な調整弁(204a)を含む、回転式流体機械。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項において、
    前記スラスト磁気軸受(50)のステータ(52)が前記ケーシング(10)の内壁(10a)と密着する、回転式流体機械。
  7. 請求項1から請求項5のいずれか1項において、
    前記仕切り部材は、前記スラスト磁気軸受(50)のステータ(52)と前記ケーシング(10)の内壁(10a)との間に配置される隙間埋め材を含む、回転式流体機械。
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