JP2019143510A - ターボ圧縮機 - Google Patents

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Naoyoshi Shoyama
直芳 庄山
洪志 孫
Hong Zhi Sun
洪志 孫
朋一郎 田村
Tomoichiro Tamura
朋一郎 田村
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Abstract

【課題】潤滑液が翼車に向かって導かれることを防止するのに有利なターボ圧縮機を提供する。【解決手段】ターボ圧縮機1は、回転体20と、軸受40と、排出空間14と、調圧空間16と、連通路50とを備えている。回転体20は、回転軸21と、翼車22とを含む。翼車22は、回転軸21に固定されており、翼車12の前方の低圧空間18の冷媒を高圧空間19に向かって送る。軸受40は、回転軸21を回転可能に支持する。排出空間14には、軸受40から流出した潤滑液が貯留される。調圧空間16は、低圧空間18及び排出空間14のそれぞれに連通している。連通路50は、回転体20の内部に設けられており、高圧空間19の冷媒を調圧空間14に供給するための流路である。【選択図】図1

Description

本開示は、ターボ圧縮機に関する。
従来、ターボ圧縮機の回転軸を支持する軸受を潤滑剤によって潤滑する技術が知られている。
例えば、図2に示す通り、特許文献1には、ターボ圧縮機300が記載されている。ターボ圧縮機300は、筐体322と、回転体324と、軸受326と、モータと、シール部330とを備えている。回転体324は、複数の羽根車324aと、回転軸324bとを有する。複数の羽根車324aは圧縮室322aに配置されている。回転軸324bは軸受326によって回転自在に軸支されている。
回転体324は、モータの駆動力を受けて回転することにより、冷媒ガスとしての水蒸気を圧縮室322aにおいて圧縮する。軸受326には潤滑水が供給される。潤滑水は、軸受326の内面と回転軸324bの外面との間の隙間に導入されて水膜を形成した後、その隙間から軸方向両側へ流れ出す。流れ出した潤滑水は、筐体322の内部において軸受326の周りに溜まり、潤滑水排出ライン334を通じて排出される。筐体322の内部において軸受326が設けられた空間の圧力は約1気圧以上となっている。シール部330は、筐体322の内部において軸受326が設けられた空間と圧縮室322aとの間を隔てている。シール部330は、大量の潤滑水が圧縮室322aに急激に吸引されるのを抑止する。
特許文献2には、ターボ圧縮機500が記載されている。ターボ圧縮機500は、回転軸501と、翼車502と、軸受504と、隔壁508とを備えている。軸受504は、液冷媒が介在した状態で回転軸501の外周面と向かい合う軸受面504aを有する。隔壁508は、軸受504から排出される液冷媒が気相冷媒とともに貯留される排出空間506が介在した状態で軸受504の軸線方向における端面504eと向かい合っており、回転軸501が挿入された貫通孔508aを有する。翼車502は、気相冷媒が吸入される吸入空間505が介在した状態で隔壁508と向かい合う前面を有する。隔壁508及び回転軸501は、貫通孔508aを形成する面と回転軸501の外周面との間に、排出空間506から供給される気相冷媒によって満たされる絞り509を形成している。絞り509が気相冷媒によって満たされることにより、排出空間506に貯留された液冷媒が吸入空間505に漏れ出すことが防止され、液冷媒が翼車502に衝突して翼車502が損傷することを防止できる。
国際公開第2010/010925号 特開2017−106330号公報
しかし、特許文献1に記載の構成は、潤滑水が羽根車に向かって導かれる可能性があるという課題を有している。特許文献2に記載の構成は、排出空間に貯留された液冷媒が吸入空間に導かれることをより確実に防止する観点から改良の余地を有するという課題を有している。
本開示は、軸受から排出された潤滑液が翼車に向かって導かれることを防止するのに有利な新規のターボ圧縮機を提供する。
前記従来の課題を解決するために、本開示は、
回転軸と、前記回転軸に固定された翼車であって、当該翼車の前方の低圧空間の冷媒を高圧空間に向かって送る翼車とを含む回転体と、
前記翼車の前方に配置され、前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、
前記回転軸の軸線方向において前記翼車と前記軸受との間に設けられ、前記軸受から流出した潤滑液を貯留する排出空間と、
前記低圧空間及び前記排出空間のそれぞれに連通している調圧空間と、
前記回転体の内部に設けられ、前記高圧空間の前記冷媒を前記調圧空間に供給するための連通路と、を備えた、
ターボ圧縮機を提供するものである。
本開示のターボ圧縮機は、軸受から排出された潤滑液が翼車に向かって導かれることを防止するのに有利である。
図1は、本開示のターボ圧縮機の一例を示す断面図である。 図2は、従来のターボ圧縮機を示す図である。 図3は、別の従来のターボ圧縮機を示す図である。
(本開示の基礎となった知見)
ターボ圧縮機において回転軸を回転可能に支持する軸受を潤滑する潤滑液が翼車に向かって漏出すると、潤滑液が翼車に衝突することにより翼車において疲労又はエロージョンが発生する。これにより、翼車が損傷し、ターボ圧縮機の耐久性が低下してしまう。例えば、特許文献1に記載の技術によれば、筐体322の内部において軸受326が設けられた空間の圧力は約1気圧以上と比較的高い。このため、軸受326の周りに溜まった潤滑水は、羽根車324aの前方の空間に漏れやすいと考えられる。例えば、羽根車324aが、多段圧縮の1段目に対応した羽根車であると、羽根車324aの前方の空間の圧力は低いので、潤滑水が羽根車324aの前方の空間に漏れやすい。この場合、潤滑水の一部は圧力低下により蒸発すると考えられるが、潤滑水の全部が蒸発することは難しく、潤滑水の別の一部は液滴として羽根車324aに衝突する可能性がある。
特許文献2に記載の技術によれば、絞り509が気相冷媒によって満たされるので、通常、排出空間506に貯留された液冷媒が吸入空間505に漏れ出すことが防止される。一方、本発明者らは、例えば、排出空間506に貯留された液冷媒の液面が何らかの原因により波立って発生した液滴が偶発的に絞り509を通過して吸入空間505に導かれる可能性があることを新たに見出した。そこで、本発明者らは、排出空間に貯留された潤滑液が翼車に向かって導かれることをより確実に防止できる技術について日夜検討を重ねた。その結果、本発明者らは、回転軸の軸線方向における翼車と排出空間との間に調圧空間を配置し、高圧空間と調圧空間とを連通させる連通路を回転軸及び翼車を含む回転体の内部に設けることが有利であることを新たに見出した。この新たな知見に基づき、本発明者らは本開示のターボ圧縮機を案出した。
(本開示に係る態様の概要)
本開示の第1態様に係るターボ圧縮機は、
回転軸と、前記回転軸に固定された翼車であって、当該翼車の前方の低圧空間の冷媒を高圧空間に向かって送る翼車とを含む回転体と、
前記翼車の前方に配置され、前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、
前記回転軸の軸線方向において前記翼車と前記軸受との間に設けられ、前記軸受から流出した潤滑液を貯留する排出空間と、
前記低圧空間及び前記排出空間のそれぞれに連通している調圧空間と、
前記回転体の内部に設けられ、前記高圧空間の前記冷媒を前記調圧空間に供給するための連通路と、を備える。
第1態様によれば、高圧空間における気相冷媒の一部が連通路を通って調圧空間に供給される。これにより、調圧空間の圧力が排出空間の圧力より高くなりやすく、排出空間に貯留された潤滑液が低圧空間に導かれにくい。また、ターボ圧縮機の作動期間に回転体は高温になりやすいので、連通路が回転体の内部に設けられていれば、連通路において気相冷媒の圧力低下が生じにくい。このため、調圧空間の圧力を所望の圧力に保ちやすい。その結果、軸受から排出された潤滑液が翼車に向かって導かれることを有利に防止できる。
本開示の第2態様において、例えば、第1態様に係るターボ圧縮機の前記高圧空間は、前記翼車の背面と、前記背面と向かい合っている壁面とによって定められた背面空間を含み、前記連通路は、前記背面空間の冷媒を前記調圧空間に供給するための流路である。第2態様によれば、背面空間の気相冷媒が連通路を通って調圧空間に供給され、調圧空間の圧力が所望の圧力に保たれやすい。なぜなら、背面空間における気相冷媒の圧力は高圧空間において相対的に低く、調圧空間から排出空間に導かれる気相冷媒の流量が所望の範囲に収まりやすいからである。
本開示の第3態様において、例えば、第1態様又は第2態様に係るターボ圧縮機の前記連通路は、複数の前記連通路を含み、前記回転体は、前記回転軸の軸線周りに回転対称である。第3態様によれば、調圧空間への気相冷媒の供給が安定するとともに、回転体の回転が安定しやすい。
本開示の第4態様において、例えば、第1〜第3態様のいずれか1つの態様に係るターボ圧縮機では、前記回転体の外周面に接するとともに前記調圧空間と前記排出空間とを連通させる第一流路と、前記回転体の外周面に接するとともに前記調圧空間と前記低圧空間とを連通させる第二流路と、をさらに備える。加えて、前記回転軸の軸線に垂直な方向における前記第一流路に接した前記回転体の寸法は、前記回転軸の軸線に垂直な方向における前記第二流路に接した前記回転体の寸法よりも小さい。第4態様によれば、調圧空間から第一流路を通過して排出空間に導かれる気相冷媒の流量が、調圧空間から第二流路を通過して低圧空間に導かれる気相冷媒の流量より低くなりやすい。
本開示の第5態様において、例えば、第1〜第4態様のいずれか1つの態様に係るターボ圧縮機では、前記調圧空間と前記排出空間とを連通させる流路の少なくとも一部を定める第一シール部及び前記調圧空間と前記低圧空間とを連通させる流路の少なくとも一部を定める第二シール部の少なくとも一つをさらに備える。第5態様によれば、調圧空間から排出空間に導かれる気相冷媒の流量又は調圧空間から低圧空間に導かれる気相冷媒の流量を低減しやすく、調圧空間を所望の圧力に保ちやすい。
本開示の第6態様において、例えば、第1〜第5態様のいずれか1つの態様に係るターボ圧縮機では、前記潤滑液は、前記冷媒の主成分と同一種類の物質を主成分として含有している。第6態様によれば、気相冷媒が調圧空間から排出空間に漏出して潤滑液と接触しても潤滑液の特性が変化しにくい。
本開示の第7態様において、例えば、第1〜第5態様のいずれか1つの態様に係るターボ圧縮機では、前記冷媒は、常温において大気圧より低い飽和蒸気圧を有する物質を主成分として含有しており、前記潤滑液は、前記冷媒の前記主成分と同一種類の物質を主成分として含有している。第7態様によれば、潤滑液の粘度が比較的低くなりやすいが、ターボ圧縮機が上記の構成を有することにより、ターボ圧縮機が高い信頼性を有する。加えて、気相冷媒が調圧空間から排出空間に漏出して潤滑液と接触しても潤滑液の特性が変化しにくい。
(実施形態)
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は例示に過ぎず、本開示のターボ圧縮機は以下の実施形態に限定されるわけではない。
図1に示す通り、ターボ圧縮機1は、回転体20と、軸受40と、排出空間14と、調圧空間16と、連通路50とを備えている。回転体20は、回転軸21と、翼車22とを含む。翼車22は、回転軸21に固定されており、翼車22の前方の低圧空間18の冷媒を高圧空間19に向かって送る。軸受40は、回転軸21を回転可能に支持する。排出空間14には、軸受40から流出した潤滑液が貯留される。調圧空間16は、低圧空間18及び排出空間14のそれぞれに連通している。連通路50は、回転体20の内部に設けられており、高圧空間19の冷媒を調圧空間14に供給するための流路である。
ターボ圧縮機1は、例えば、遠心型のターボ圧縮機、斜流型のターボ圧縮機、又は軸流型のターボ圧縮機であり得る。ターボ圧縮機1は、単段圧縮機又は多段圧縮機である。ターボ圧縮機1が多段圧縮機である場合、翼車22は、例えば、多段圧縮の1段目に対応した翼車である。ターボ圧縮機1の作動期間において、回転体20が回転し、低圧空間18における気相冷媒が翼車22を通過して高圧空間19に送られる。このとき、気相冷媒の流れは翼車22によって加速された後に減速して、気相冷媒の有する運動エネルギーが圧力エネルギーに変換される。これにより、気相冷媒が圧縮される。このため、高圧空間19における圧力は、低圧空間18における圧力よりも高くなる。なお、高圧空間19は、翼車22を通過した気相冷媒が存在する空間である限り、特定の空間に制限されない。
軸受40は、典型的には、回転軸21の外周面21aと向かい合っている軸受面42を有する。軸受40の内部には潤滑液が供給される。これにより、潤滑液が軸受面42と回転軸21の外周面21aとの間の隙間で液膜をなし、軸受面42及び外周面21aが潤滑される。その後、潤滑液は軸受40の内部から排出され、排出空間14に導かれる。これにより、排出空間14に潤滑液が貯留される。
高圧空間19における気相冷媒の一部は連通路50を通って調圧空間16に供給される。加えて、ターボ圧縮機1の作動期間に回転体20は高温になりやすいので、連通路50が回転体20に設けられていることにより、連通路50において気相冷媒の圧力低下が生じにくい。これにより、ターボ圧縮機1の作動期間において、調圧空間16の圧力は、排出空間14の圧力及び低圧空間18の圧力よりも高くなる。このため、調圧空間16に供給された気相冷媒は、排出空間14及び低圧空間18に向かって流れる。仮に、排出空間14に貯留された潤滑液の液面の波立ち等の現象により潤滑液の液滴が排出空間14を漂っていたとしても、潤滑液が調圧空間16に導かれることが防止される。これにより、排出空間14に貯留された潤滑液が低圧空間18に導かれることが防止され、潤滑液に由来する液滴が翼車22に衝突することを確実に防止できる。このため、ターボ圧縮機1は高い耐久性を有する。
排出空間14は、典型的には、回転軸21の軸線方向において翼車22と軸受40との間で軸受40の端面に接している。
調圧空間16は、典型的には、回転軸21の軸線方向において翼車22と排出空間14との間で回転体20の外周面に接している。
図1に示す通り、ターボ圧縮機1は、例えば、第一流路11と、第二流路12とをさらに備えている。第一流路11は、回転体20の外周面に接するとともに調圧空間16と排出空間14とを連通させる。第二流路12は、回転体20の外周面に接するとともに調圧空間16と低圧空間18とを連通させる。
図1に示す通り、ターボ圧縮機1は、望ましくは、第一シール部11aを有する。加えて、ターボ圧縮機1は、望ましくは、第二シール部12aを有する。第一シール部11aは、調圧空間16と排出空間14とを連通させる流路の少なくとも一部を定める。第二シール部12aは、調圧空間16と低圧空間18とを連通させる流路の少なくとも一部を定める。
第一シール部11aは、例えば、第一流路11の少なくとも一部を定める。第二シール部12aは、例えば、第二流路12の少なくとも一部を定める。第一シール部11a及び第二シール部12aのそれぞれは、例えば、回転軸21の軸線に沿って第一シール部11a及び第二シール部12aを見たときに極小の流路断面を有する極小流路を含む。第一シール部11a及び第二シール部12aのそれぞれは、少量の流体の流れに対して大きな圧力損失を生じさせるように構成されている。第一シール部11a及び第二シール部12aのそれぞれは、例えば、ラビリンスシールである。第一シール部11a及び第二シール部12aのそれぞれは、シールリングを含んでいてもよい。
図1に示す通り、ターボ圧縮機1は、例えば、ケーシング10と、供給空間13と、第一経路14aと、第二経路18aと、第三経路19pと、モータ30とをさらに備えている。ケーシング10は、第一ケーシング10aと、第二ケーシング10bとを含む。第一ケーシング10a及び第二ケーシング10bは、回転軸21の軸線方向に接触して固定されている。供給空間13は、回転軸21の軸線方向において軸受40に接している。供給空間13は、軸受40の内部に供給されるべき潤滑液が貯留される空間である。例えば、回転軸21の軸線方向において、軸受40は、供給空間13と排出空間14との間に位置している。例えば、翼車22及び軸受40は第一ケーシング10aの内部に配置され、供給空間13、排出空間14、調圧空間16、及び低圧空間18は、第一ケーシング10aの内部に存在している。ケーシング10は、翼車22の半径方向外側においてボリュート19vを定めている。ボリュート19vは高圧空間19の一部をなしている。
モータ30及び軸受45は第二ケーシング10bの内部に配置されている。モータ30は、例えば、回転子32及び固定子34を備えている。回転子32は、回転軸21に固定されている。固定子34は、回転子32の半径方向外側において第二ケーシング10bに固定されている。モータ30に電力が供給されると、回転子32と固定子34との電磁的相互作用により回転子32が回転する。これにより、モータ30が回転体20を回転させる。軸受45は、軸受40とともに回転軸21を支持している。
第一経路14aは、排出空間14に接続されており、ターボ圧縮機1の外部に延びている。排出空間14に貯留された冷媒液は、第一経路14aを通ってターボ圧縮機1の外部に排出される。
第二経路18aは、低圧空間18に接続されている。ターボ圧縮機1の外部における低圧の気相冷媒が第二経路18aを通って低圧空間18に供給される。
第三経路19pは、ボリュート19vに接続されている。ボリュート19vにおける気相冷媒は第三経路19pを通ってターボ圧縮機1の外部に向かって導かれる。第三経路19pは、高圧空間19の一部をなしている。
図1に示す通り、高圧空間19は、例えば背面空間19bを含む。背面空間19bは、翼車22の背面22bと、背面22bと向かい合っている壁面15とによって定められている。例えば、第二ケーシング10bが壁面15をなしている。連通路50は、背面空間19bの冷媒を調圧空間16に供給するための流路である。背面空間19bにおける気相冷媒の圧力は高圧空間19において相対的に低い。背面空間19bの気相冷媒が連通路50を通って調圧空間16に供給されることにより、調圧空間16の圧力が所望の圧力に保たれやすい。これにより、調圧空間16から排出空間14に導かれる気相冷媒の流量が所望の範囲に収まりやすい。
連通路50は、典型的には、複数の連通路50を含む。加えて、回転体20は、回転軸21の軸線周りに回転対称である。これにより、高圧空間19の気相冷媒が複数の連通路50を通って調圧空間16に供給されるので、調圧空間16への気相冷媒の供給が安定する。加えて、回転体20の回転対称性により回転体20の回転が安定しやすい。例えば、連通路50の数がn個である場合、回転軸21の軸線周りに回転体20はn回対称である。nは2以上の整数である。
図1に示す通り、例えば、回転軸21の軸線に垂直な方向における第一流路11に接した回転体20の寸法は、回転軸21の軸線に垂直な方向における第二流路12に接した回転体20の寸法よりも小さい。これにより、第一流路11の断面積が第二流路12の断面積よりも小さくなりやすい。このため、調圧空間16から第一流路11を通って排出空間14に導かれる冷媒の流量は、調圧空間16から第二流路12を通って低圧空間18に導かれる冷媒の流量よりも少なくなりやすい。その結果、ターボ圧縮機1の性能が高く保たれやすい。
ターボ圧縮機1において、例えば、回転軸21の半径方向における第一隙間の大きさは、回転軸21の半径方向における第二隙間の大きさより小さい。第一隙間は、第一流路11における回転体20の外周面とその外周面と向かい合う壁面との隙間である。第二隙間は、第二流路12における回転体20の外周面とその外周面と向かい合う壁面との隙間である。この場合、調圧空間16から第一流路11を通って排出空間14に導かれる冷媒の流量は、調圧空間16から第二流路12を通って低圧空間18に導かれる冷媒の流量よりもより確実に少なくなりやすい。
図1に示す通り、回転体20は、例えば突出部23を含む。突出部23は、回転軸21の軸線方向において突出部23の両端に隣接している回転軸21の外周面よりも回転軸21の半径方向外側に突出している。加えて、突出部23は、回転軸21の軸線方向において翼車22の前端に連なって配置されている。回転軸21の軸線方向における突出部23の端面が調圧空間16に接している。第二流路12は、突出部23の外周面に接している。
連通路50の少なくとも一部は、翼車22の内部に設けられていてもよいし、回転軸21の内部に設けられていてもよい。連通路50の少なくとも一部が、回転軸21の内部に設けられていると、連通路50が回転体20の軸線の近くに位置しやすい。このため、連通路50における気相冷媒の流れに回転体20の回転に伴う遠心力の影響が及びにくい。図1に示す通り、連通路50は、例えば、翼車22及び突出部23の内部を回転軸21の軸線に沿って延びている。
潤滑液は、例えば、冷媒の主成分と同一種類の物質を主成分として含有している。本明細書において、「主成分」は質量基準で最も多く含有される成分を意味する。この場合、気相冷媒が調圧空間16から排出空間14に漏出して潤滑液と接触しても潤滑液の特性が変化しにくい。
冷媒は、例えば、常温において大気圧より低い飽和蒸気圧を有する物質を主成分として含有している。潤滑液は、例えば、冷媒の主成分と同一種類の物質を主成分として含有している。この場合、潤滑液の粘度が比較的低くなりやすいが、ターボ圧縮機1は、上記の構成を有するので高い耐久性を有する。冷媒の主成分になりうる、常温において大気圧より低い飽和蒸気圧を有する物質は、例えば、水、アルコール、又はエーテルである。本明細書において、「常温」は、日本工業規格 JIS Z 8703に従い、20℃±15℃を意味する。
冷媒の主成分及び潤滑液の主成分が水である場合のターボ圧縮機1の作動条件の一例を説明する。ターボ圧縮機1の作動期間に、軸受40の内部には潤滑液として約15℃の水(潤滑水)が供給される。軸受40の内部において潤滑水は軸受40の摩擦損失により約20℃に上昇し、約20℃の潤滑水に由来する気液二相状態の水が排出空間14を満たす。この場合、排出空間14の圧力は、約20℃における水の飽和蒸気圧に相当する約2339Paである。第一経路14aは、例えば、排出空間14とターボ圧縮機1の外部に存在する低圧の外部空間とを接続している。このため、排出空間14における圧力と外部空間における圧力との差により排出空間14の貯留された潤滑水が外部空間に向かって排出される。低圧空間18の圧力は、例えば、約10℃における水の飽和蒸気圧に相当する約1128Paである。外部空間の圧力は、例えば、低圧空間18の圧力の圧力に近い。高圧空間19の圧力の代表値は、約5000Paである。ターボ圧縮機1の作動期間において、翼車22を通過する冷媒の断熱圧縮及び回転子32の発熱により、回転体10の温度は、100℃に近い温度になる。このため、連通路50をなす壁面の温度が高温になるので、連通路50における気相冷媒の圧力が高く保たれ、調圧空間16の圧力が低圧空間18の圧力よりも高く保たれる。このため、ターボ圧縮機1が設置された環境の気温が低い場合でも、調圧空間16が所望の圧力に保たれ、排出空間14における潤滑水の液滴が低圧空間18に導かれることを防止できる。
ターボ圧縮機1は、典型的には、ヒートポンプに適用される。この場合、例えば、図1に示す通り、低圧空間18は、蒸発器80の内部空間に連通しており、高圧空間19は、凝縮器90の内部空間に連通している。ターボ圧縮機1が上記の作動条件で作動するとき、蒸発器80における冷媒の温度は約10℃であり、蒸発器80における冷媒の圧力は約10℃の水の飽和蒸気圧に相当する約1128Paである。加えて、凝縮器90における冷媒の温度は、例えば約32.9℃であり、凝縮器90における冷媒の圧力は約32.9℃の水の飽和蒸気圧に相当する約5000Paである。この場合、ターボ圧縮機1における圧力比は約4.4である。
本開示のターボ圧縮機は、空気調和装置、チラー、又は熱サイクルを用いた発電システムにおけるターボ圧縮機として用いることができる。
1 ターボ圧縮機
11 第一流路
11a 第一シール部
12 第二流路
12a 第二シール部
14 排出空間
15 壁面
16 調圧空間
18 低圧空間
19 高圧空間
19b 背面空間
20 回転体
21 回転軸
21a 外周面
22 翼車
22b 背面
40 軸受
42 軸受面
50 連通路

Claims (7)

  1. 回転軸と、前記回転軸に固定された翼車であって、当該翼車の前方の低圧空間の冷媒を高圧空間に向かって送る翼車とを含む回転体と、
    前記翼車の前方に配置され、前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、
    前記回転軸の軸線方向において前記翼車と前記軸受との間に設けられ、前記軸受から流出した潤滑液を貯留する排出空間と、
    前記低圧空間及び前記排出空間のそれぞれに連通している調圧空間と、
    前記回転体の内部に設けられ、前記高圧空間の前記冷媒を前記調圧空間に供給するための連通路と、を備えた、
    ターボ圧縮機。
  2. 前記高圧空間は、前記翼車の背面と、前記背面と向かい合っている壁面とによって定められた背面空間を含み、
    前記連通路は、前記背面空間の冷媒を前記調圧空間に供給するための流路である、
    請求項1に記載のターボ圧縮機。
  3. 前記連通路は、複数の前記連通路を含み、
    前記回転体は、前記回転軸の軸線周りに回転対称である、
    請求項1又は2に記載のターボ圧縮機。
  4. 前記回転体の外周面に接するとともに前記調圧空間と前記排出空間とを連通させる第一流路と、
    前記回転体の外周面に接するとともに前記調圧空間と前記低圧空間とを連通させる第二流路と、をさらに備え、
    前記回転軸の軸線に垂直な方向における前記第一流路に接した前記回転体の寸法は、前記回転軸の軸線に垂直な方向における前記第二流路に接した前記回転体の寸法よりも小さい、請求項1〜3のいずれか1項に記載のターボ圧縮機。
  5. 前記調圧空間と前記排出空間とを連通させる流路の少なくとも一部を定める第一シール部及び前記調圧空間と前記低圧空間とを連通させる流路の少なくとも一部を定める第二シール部の少なくとも一つをさらに備えた、請求項1〜4のいずれか1項に記載のターボ圧縮機。
  6. 前記潤滑液は、前記冷媒の主成分と同一種類の物質を主成分として含有している、請求項1〜5のいずれか1項に記載のターボ圧縮機。
  7. 前記冷媒は、常温において大気圧より低い飽和蒸気圧を有する物質を主成分として含有しており、
    前記潤滑液は、前記冷媒の前記主成分と同一種類の物質を主成分として含有している、請求項1〜5のいずれか1項に記載のターボ圧縮機。
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