JP7460837B1 - フライ食品、フライ食品の製造方法、およびフライ食品のパンク抑制方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】油ちょう中にパンクを起こしにくいフライ食品の提供、油ちょう中にパンクを起こしにくいフライ食品の製造方法の提供、油ちょう中におけるフライ食品のパンク抑制方法の提供等。【解決手段】例えば、流動性の中種を有し、前記中種は、塩基性原料および酸性原料を含有し、前記中種のpHが8.0以下である、フライ食品;塩基性原料を含有する混合物において、酸性原料を共存させることによりpH8以下の流動性の中種を調製する工程を有する、フライ食品の製造方法;塩基性原料を含有する流動性の中種のpHを8.0以下とする、フライ食品のパンク抑制方法;酸性原料の、塩基性原料を含有する流動性の中種を有するフライ食品のパンク抑制のための使用。【選択図】なし

Description

本開示は、例えばフライ食品、フライ食品の製造方法、およびフライ食品のパンク抑制方法に関する。
流動性の中種を有するクリームコロッケ等のフライ食品は、中種が水分を多く含むため、油ちょう中にパンク(破裂)を起こしやすい。フライ食品のパンクを抑制するため、様々な方法が検討されている。例えば、衣材に油脂加工澱粉等を含有させる方法(特許文献1)、中種または衣材にセルロースナノファイバーを含有させる方法(特許文献2)、中種に特定の澱粉を含有させる方法(特許文献3)等が知られている。一方で、油ちょう中におけるフライ食品のパンクを抑制するためのさらなる方法が依然として求められている。また、流動性の中種を有するにもかかわらず、油ちょう中にパンクを起こしにくいフライ食品が求められている。
特開2023-072347号公報 特開2021-141827号公報 国際公開第2020/031837号
本開示は、油ちょう中にパンクを起こしにくいフライ食品の提供、油ちょう中にパンクを起こしにくいフライ食品の製造方法の提供、油ちょう中におけるフライ食品のパンク抑制方法の提供等に関するものである。
本開示は、例えば、流動性の中種を有し、前記中種は、塩基性原料および酸性原料を含有し、前記中種のpHが8以下である、フライ食品;塩基性原料を含有する混合物において、酸性原料を共存させることによりpH8以下の流動性の中種を調製する工程を有する、フライ食品の製造方法;塩基性原料を含有する流動性の中種のpHを8以下とする、フライ食品のパンク抑制方法;酸性原料の、塩基性原料を含有する流動性の中種を有するフライ食品のパンク抑制のための使用等を開示する。
[フライ食品]
本開示のフライ食品は、典型的には流動性の中種を有する。ここで、本明細書において「流動性の中種」とは、油ちょう時に流動性を有する中種を指す。流動性の中種としては、衣材を付着させて油ちょうする(油で揚げる)ことでフライ食品を製造するために用いられるものであれば特に限定されない。流動性の中種としては、例えばクリームソース(カニクリームソース、エビクリームソース、コーンクリームソース、グラタンソース等)を含有する中種、カレー、シチュー、カスタードクリーム等が挙げられる。クリームソースはホワイトソース、ベシャメルソースとも呼ばれる。以下、流動性の中種を単に「中種」とも称する。
本開示のフライ食品において、中種は、塩基性原料および酸性原料を含有し、pHが8.0以下である。今般、フライ食品の中種に甲殻類の殻等の塩基性原料を含有させた場合に、油ちょう中におけるパンク(衣の破裂)の発生頻度が高くなることが判明した。そして、フライ食品の中種に塩基性原料を含有させた場合であっても、酸性原料を共存させて中種のpHを抑制することにより、フライ食品が油ちょう中にパンクを起こしにくくなることが見出された。
(塩基性原料)
以下、まずは塩基性原料について説明する。塩基性原料は、中種に含まれる原料のうち、塩基性を示すものであれば特に制限されない。塩基性原料は、液状のものであってもよく、ペースト状のものであってもよく、粉末状のものであってもよく、固形状のものであってもよい。塩基性原料のpHは、食品分野における通常の測定方法に準じて測定することができる。ここで、固形状の成分を有しない液状であり、市販のガラス電極を用いたpHメーターを用いて直接pHを測定できる原料の場合、そのようにしてpHを測定した結果、塩基性を示す原料が、本開示における塩基性原料である。また、固形状の成分を有する液状の原料または、ペースト状の原料の場合、精製水を加えて10倍(質量基準)に希釈し、細砕したものについてガラス電極を用いたpHメーターを用いてpHを測定した結果、塩基性を示す原料が、本開示における塩基性原料である。粉末状等であって、全量を水に溶解することが可能な原料の場合、9倍量(質量基準)の精製水に溶解した水溶液についてガラス電極を用いたpHメーターを用いてpHを測定した結果、塩基性を示す原料が、本開示における塩基性原料である。なお、典型的には、pHは、常温(20℃)において測定されるpHである。
塩基性原料のpHは、上述の通りの方法で測定した場合において、8超であってもよく、8.2以上であってもよく、8.4以上であってもよく、8.6以上であってもよく、8.8以上であってもよく、9以上であってもよい。塩基性原料のpHは、上述の通りの方法で測定した場合において、11以下であってもよく、10以下であってもよく、9.8以下であってもよく、9.6以下であってもよい。
塩基性原料としては、例えば、水産物、畜産物、農産物、およびそれらの加工品からなる群より選択される少なくとも1つが挙げられる。水産物としては、例えば魚類、貝類、甲殻類、および藻類からなる群より選択される少なくとも1つに属するもの等が挙げられる。畜産物としては、例えば牛肉、豚肉、および鶏肉からなる群より選択される少なくとも1つに属するもの等が挙げられる。農産物としては、例えば穀物、野菜、および豆類からなる群より選択される少なくとも1つに属するもの等が挙げられる。ただし、これらの原料は、必ず塩基性となるわけではないことに留意が必要である。水産物、畜産物、または農産物は、歩留まり向上や品質向上のため、塩基性水溶液で処理されることがあり、その結果、場合によっては塩基性となる。当該塩基性水溶液としては、例えばリン酸塩、酢酸カルシウム、クエン酸三ナトリウム、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の重炭酸塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等)等の水溶液が挙げられる。勿論、他の方法により塩基性となった水産物、畜産物、農産物、またはそれらの加工品を用いてもよく、水産物、畜産物、農産物、またはそれらの加工品のうち、元来塩基性であるもの(甲殻類の殻等)を用いてもよい。
魚類としては、例えばタラ目、ヒメ目、ナマズ目、サケ目、ニシン目、ダツ目、キンメダイ目、カサゴ目、スズキ目、カワカマス目およびカレイ目からなる群より選択される少なくとも1つに属する魚であってもよい。
タラ目に属する魚としては、例えばマダラ、スケトウダラ、ミナミダラ、メルルーサ、ホキなどが挙げられる。ヒメ目に属する魚としては、例えばヒメ、マエソ、ワニエソ、オキエソなどが挙げられる。ナマズ目に属する魚としては、例えばアメリカナマズ、パンガシウスなどが挙げられる。
サケ目に属する魚としては、例えばギンザケ、ベニザケ、キングサーモン、カラフトマス、ニジマス、イワナ、ブルックトラウト、アメマス、カワヒメマスなどが挙げられる。ニシン目に属する魚としては、例えばマイワシ、ニシン、カタクチイワシ、ウルメイワシ、サッパ、コノシロなどが挙げられる。
ダツ目に属する魚としては、例えばサンマ、トビウオ、サヨリなどが挙げられる。キンメダイ目に属する魚としては、例えばキンメダイ、ナンヨウキンメなどが挙げられる。カサゴ目に属する魚としては、例えばカサゴ、メバル、マゴチ、アイナメ、ギンダラなどが挙げられる。
スズキ目に属する魚としては、例えばスズキ、マグロ、ブリ、ヒメジ、ナイルティラピア、スギ、マアジ、ムロアジ、タチウオ、シイラ、マサバ、ゴマサバ、カツオ、ソウダガツオ、マダイ、イトヨリダイ、シログチなどが挙げられる。カワカマス目に属する魚としては、例えばノーザンパイクなどが挙げられる。カレイ目に属する魚としては、例えばマガレイ、マコガレイ、カラスガレイ、タイヘイヨウオヒョウ、ヒラメなどが挙げられる。
甲殻類としては、各種のエビ、カニ等が挙げられる。甲殻類としては、甲殻類の殻の加工品、例えば粉砕物であってもよい。典型的には、甲殻類の殻の粉砕物は、塩基性原料となりやすい。貝類としては、例えばアサリ、シジミ、ハマグリ、カキ、アワビ、ホタテ、イガイ等が挙げられる。貝類としては、貝柱を用いてもよい。藻類としては、例えばワカメ、昆布等が挙げられる。
穀物としては、例えばイネ科の植物の果実(種子)を用いることができる。イネ科の植物としては、例えば小麦、大麦、燕麦、ライ麦、ハト麦、米およびトウモロコシ等が挙げられる。
野菜としては、例えばニンジン、タマネギ、ネギ、キャベツ、レタス、ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、レンコン、ピーマン、ズッキーニ、ナス、トマト、キュウリ、トウモロコシ、エンドウマメ、ホウレンソウ、小松菜、白菜、ケール、もやし等が挙げられる。
豆類としては、例えばマメ科の植物の果実(種子)を用いることができる。マメ科の植物としては、例えば大豆、ソラマメ、エンドウ、インゲンマメ、ヒヨコマメ、シカクマメ、レンズマメ、ラッカセイ(南京豆)、小豆、ヤエナリ(リョクトウ)等が挙げられる。
一実施の形態において、塩基性原料は、水産物または水産物の加工品であり、前記水産物が、魚類、貝類、甲殻類、および藻類からなる群より選択される少なくとも1つに属するものであってもよい。一実施の形態において、塩基性原料は、甲殻類の殻、またはその加工品(擂り潰したものや粉砕物等)を含有していてもよい。また、一実施の形態において、塩基性原料は、擂り潰したカニまたはエビの殻を含有していてもよい。
また、一実施の形態において、塩基性原料は、畜産物または畜産物の加工品であり、前記畜産物が、牛肉、豚肉、および鶏肉からなる群より選択される少なくとも1つに属するものであってもよい。さらに、一実施の形態において、塩基性原料は、農産物または農産物の加工品であり、前記農産物が、穀物、野菜、および豆類からなる群より選択される少なくとも1つに属するものであってもよい。
塩基性原料は、仮に後述する酸性原料で中種のpHを調整しない場合に(後述する酸性原料が含まれていない場合に)、後述する方法で測定される中種のpHが7.8以上となる量添加されていてもよい。塩基性原料は、仮に後述する酸性原料で中種のpHを調整しない場合に、中種のpHが7.9以上、8以上、8.1以上、8.2以上、または8.3以上となる量添加されていてもよい。
(酸性原料)
次に、酸性原料について説明する。酸性原料は、中種に含まれる原料のうち、酸性を示すものであれば特に制限されない。典型的には、酸性原料は、中種に加えることにより、後述する方法で測定される中種のpHが、同質量の水を加えた場合よりも低下する原料である。酸性原料は、液状のものであってもよく、ペースト状のものであってもよく、粉末状のものであってもよく、固形状のものであってもよい。酸性原料のpHは、食品分野における通常の測定方法に準じて測定することができる。ここで、固形状の成分を有しない液状であり、市販のガラス電極を用いたpHメーターを用いて直接pHを測定できる原料の場合、そのようにしてpHを測定すればよい。また、固形状の成分を有する液状の原料または、ペースト状の原料の場合、精製水を加えて10倍(質量基準)に希釈し、細砕したものについてpHメーター等を用いてpHを測定すればよい。粉末状等であって、全量を水に溶解することが可能な原料の場合、9倍量(質量基準)の精製水に溶解した水溶液についてガラス電極を用いたpHメーターを用いてpHを測定すればよい。なお、典型的には、pHは、常温(20℃)において測定されるpHである。
酸性原料は、有機酸を含有する原料であってもよい。前記有機酸は、例えば、カルボキシ基を有し、かつ炭素数6以下(1から6の整数)の有機酸であってもよい。前記有機酸は、例えばクエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酪酸、プロピオン酸、酢酸、乳酸、酒石酸、フマル酸、およびギ酸からなる群より選択される少なくとも1つであってもよい。
酸性原料が有機酸を含有する原料である場合、酸性原料は、有機酸の純物質または純物質に近い物質(例えば、純度95質量%以上のもの)であってもよいし、有機酸を含有する食品、調味料または食品添加物であってもよい。
酸性原料が有機酸を含有する食品、調味料または食品添加物である場合、そのような酸性原料としては、例えば食酢、果汁、粉末果汁、ヨーグルト等が挙げられる。果汁または粉末果汁は、柑橘類に属する果物の果汁または粉末果汁であってもよい。典型的には、食酢には酢酸等が含まれ、果汁および粉末果汁にはクエン酸および/またはリンゴ酸等が含まれ、ヨーグルトには酢酸および/または乳酸等が含まれる。酸性原料は、pHおよび味のバランスを考慮し、適宜選択することができる。酸味は異味と感じられやすいため、酸味が弱いものを選択してもよい。
(中種)
以下、中種について説明する。以下に述べる物性等は、塩基性原料および酸性原料を含有させた後の中種についてのものであり、典型的には、中種の全ての原料を混合した後、衣材を付着させる前の中種についてのものである。
上述したように、中種は、油ちょう時において流動性を有する。油ちょう時とは、典型的には油ちょうにより中種の温度が70℃以上になった時をいう。中種は、85℃において50Pa・s以下の粘度を示すものであってもよい。中種の粘度は、85℃において40Pa・s以下であってもよく、85℃において30Pa・s以下であってもよく、85℃において25Pa・s以下であってもよい。中種の粘度は、85℃において0.01Pa・s以上であってもよく、85℃において0.1Pa・s以上であってもよく、85℃において1Pa・s以上であってもよく、85℃において5Pa・s以上であってもよい。
中種の粘度の上限値および下限値は、本開示の範囲で任意に組み合わせることができる。中種の粘度は、例えば85℃において0.01Pa・s以上50Pa・s以下であってもよく、85℃において0.1Pa・s以上40Pa・s以下であってもよく、85℃において1Pa・s以上30Pa・s以下であってもよく、85℃において5Pa・s以上25Pa・s以下であってもよい。クリームコロッケに用いられる中種の典型的な粘度は、例えば85℃において5Pa・s以上25Pa・s以下である。
なお、中種の粘度は、市販のB型粘度計を用いて測定すればよい。クリームコロッケの中種が、カニのほぐし身のように中種に分散し除去できないような場合は中種をそのまま測定すればよい。エビ、コーンまたはマカロニ等のように、中種に混合後も固形の形状をそのまま保つような固形状の具材を含む中種の場合は、固形状の具材を含まないように中種をサンプリングするか、サンプリングした中種から固形状の具材をピンセット等で除去後、測定すればよい。
本開示のフライ食品において、中種のpHは、8以下である。中種のpHは、7.8以下であってもよく、7.6以下であってもよく、7.4以下であってもよく、7.2以下であってもよく、7以下であってもよく、6.8以下であってもよく、6.6以下であってもよく、6.4以下であってもよく、6.2以下であってもよく、6以下であってもよい。典型的には、中種のpHが適度に低いと、油ちょう中におけるフライ食品のパンクを抑制しやすい。
中種のpHは、4以上であってもよく、4.5以上であってもよく、5以上であってもよく、5.5以上であってもよい。典型的には、中種のpHが適度に高いと、フライ食品の喫食時において酸由来の異味を感じにくい。
中種のpHは、食品分野における通常の測定方法に準じて測定することができる。中種のpHは、精製水を加えて10倍(質量基準)に希釈し、細砕したものについてガラス電極を用いたpHメーターを用いてpHを測定すればよい。なお、典型的には、pHは、常温(20℃)において測定されるpHである。
中種は、上述した塩基性原料および酸性原料の他、任意の原料を含んでいてもよい。中種が含むことのできるその他の原料としては、例えば水、穀物、果汁、野菜、豆類、魚介類、畜肉、デンプン、油脂、調味料、香辛料、増粘剤、ゲル化剤、色素、香料、酵素、安定剤等が挙げられる。
本開示のフライ食品はクリームソースを含有するコロッケであってもよい。クリームソースを含有するコロッケの例としては、例えばクリームコロッケ、グラタンコロッケ等が挙げられる。クリームコロッケの例としては、例えばカニクリームコロッケ、エビクリームコロッケ、コーンクリームコロッケ等が挙げられる。本開示のフライ食品がクリームコロッケである場合、中種は、カニまたはエビ等の肉に加え、例えば水、小麦粉、バター、食用油、ホワイトソース、ゼラチン、食塩、砂糖、グルタミン酸ナトリウム等の原料を含むことができる。
カニクリームコロッケまたはエビクリームコロッケの製造において、カニまたはエビ等の肉に加え、これらの甲殻類の擂り潰した殻を原料に用いることがある。擂り潰した甲殻類の殻を含む中種は、pHが高くなりやすく、当該中種を用いたフライ食品は、油ちょう中におけるパンク(衣の破裂)の発生頻度が高くなりやすい。しかしながら、本開示のフライ食品は、酸性原料により中種のpHが抑制されていることで、油ちょう中におけるパンクが抑制される。
一実施の形態において、本開示のフライ食品は、流動性の中種を有し、前記中種は、塩基性原料および酸性原料を含有し、185℃での油ちょうにおいて10分以上パンクしないフライ食品と定義することもできる。この場合、塩基性原料、酸性原料については上述したものと同じであるが、中種のpHは、必ずしも8以下である必要はない。
[フライ食品の製造方法]
以下、フライ食品の製造方法について説明する。本開示のフライ食品の製造方法は、塩基性原料を含有する混合物において、酸性原料を共存させることによりpH8以下の流動性の中種を調製する工程を有する。塩基性原料、酸性原料、およびその他の原料については、上述のフライ食品についての項で説明したものと同様のものを用いることができる。
中種は、塩基性原料、酸性原料、およびその他の原料の混合物として調製することができる。混合は、必要に応じて加熱しながら行ってもよい。中種の調製の際、混合物に塩基性原料および酸性原料を加える順序は特に制限されない。酸性原料は、塩基性原料の後に混合物に加えてもよいし、塩基性原料の前に混合物に加えてもよい。また、塩基性原料および酸性原料を混合物に同時に加えてもよい。
前記工程により調製された中種は、油ちょう時において流動性を有する。中種の粘度は、85℃において50Pa・s以下としてもよく、85℃において40Pa・s以下としてもよく、85℃において30Pa・s以下としてもよく、85℃において25Pa・s以下としてもよい。中種の粘度は、85℃において0.01Pa・s以上としてもよく、85℃において0.1Pa・s以上としてもよく、85℃において1Pa・s以上としてもよく、85℃において5Pa・s以上としてもよい。
中種の粘度の上限値および下限値は、本開示の範囲で任意に組み合わせることができる。中種の粘度は、例えば85℃において0.01Pa・s以上50Pa・s以下としてもよく、85℃において0.1Pa・s以上40Pa・s以下としてもよく、85℃において1Pa・s以上30Pa・s以下としてもよく、85℃において5Pa・s以上25Pa・s以下としてもよい。例えば、クリームコロッケの中種とする場合、中種の粘度は、例えば85℃において5Pa・s以上25Pa・s以下としてもよい。
本開示のフライ食品の製造方法において、調製後の中種のpHは、8以下となるようにする。中種のpHは、7.8以下となるようにしてもよく、7.6以下となるようにしてもよく、7.4以下となるようにしてもよく、7.2以下となるようにしてもよく、7以下となるようにしてもよく、6.8以下となるようにしてもよく、6.6以下となるようにしてもよく、6.4以下となるようにしてもよく、6.2以下となるようにしてもよく、6以下となるようにしてもよい。典型的には、中種のpHを適度に低くすると、油ちょう中におけるフライ食品のパンクを抑制しやすくなる。
中種のpHは、4以上となるようにしてもよく、4.5以上となるようにしてもよく、5以上となるようにしてもよく、5.5以上となるようにしてもよい。典型的には、中種のpHを適度に高くすると、喫食時において酸由来の異味を感じにくいフライ食品を製造しやすくなる。
上述のようにして調製した中種を成形し、衣材(バッターおよびパン粉等)を付着させ、油ちょうすることで、フライ食品を製造することができる。必要に応じて、衣材を付着させた中種を油ちょう前に冷凍してもよい。
[フライ食品のパンク抑制方法]
以下、フライ食品のパンク抑制方法について説明する。本開示のフライ食品のパンク抑制方法では、塩基性原料を含有する流動性の中種のpHを8以下とする。フライ食品の中種が塩基性原料を含有する場合、油ちょう中におけるパンク(衣の破裂)の発生頻度が高くなりやすい。一方で、本開示のフライ食品のパンク抑制方法によれば、中種のpHを8以下とすることにより、フライ食品が油ちょう中にパンクを起こしにくくなる。塩基性原料およびその他の原料については、上述のフライ食品についての項で説明したものと同様のものを用いることができる。
中種のpHを8以下とする方法は特に制限されない。本開示のフライ食品のパンク抑制方法では、中種に酸性原料を共存させることによりpHを調整してもよい。酸性原料については、上述のフライ食品についての項で説明したものと同様のものを用いることができる。
中種は、pHを8以下とする前および後のいずれにおいても、油ちょう時において流動性を有するものであってよい。ここで、流動性を有する中種は、例えば、85℃において50Pa・s以下の粘度を有するものであってもよい。中種の粘度は、85℃において40Pa・s以下であってもよく、85℃において30Pa・s以下であってもよく、85℃において25Pa・s以下であってもよい。中種の粘度は、85℃において0.01Pa・s以上であってもよく、85℃において0.1Pa・s以上であってもよく、85℃において1Pa・s以上であってもよく、85℃において5Pa・s以上であってもよい。
中種の粘度の上限値および下限値は、本開示の範囲で任意に組み合わせることができる。中種の粘度は、例えば85℃において0.01Pa・s以上50Pa・s以下であってもよく、85℃において0.1Pa・s以上40Pa・s以下であってもよく、85℃において1Pa・s以上30Pa・s以下であってもよく、85℃において5Pa・s以上25Pa・s以下であってもよい。
本開示のフライ食品のパンク抑制方法においては、中種のpHを8以下となるようにしてもよく、7.8以下となるようにしてもよく、7.6以下となるようにしてもよく、7.4以下となるようにしてもよく、7.2以下となるようにしてもよく、7以下となるようにしてもよく、6.8以下となるようにしてもよく、6.6以下となるようにしてもよく、6.4以下となるようにしてもよく、6.2以下となるようにしてもよく、6以下となるようにしてもよい。典型的には、中種のpHを適度に低くすると、パンク抑制効果が顕著となりやすい。
本開示のフライ食品のパンク抑制方法においては、中種のpHを4以上となるようにしてもよく、4.5以上となるようにしてもよく、5以上となるようにしてもよく、5.5以上となるようにしてもよい。典型的には、中種のpHを適度に高くすると、喫食時において異味を感じにくいフライ食品を製造しやすくなる。
[酸性原料の使用]
本開示は、塩基性原料を含有する流動性の中種を有するフライ食品のパンク抑制のために酸性原料を使用することをも開示する。フライ食品の中種が塩基性原料を含有する場合、油ちょう中におけるパンク(衣の破裂)の発生頻度が高くなりやすい。一方で、酸性原料を使用し、中種のpHを適度に低いものとすることにより、フライ食品が油ちょう中にパンクを起こしにくくなる。塩基性原料およびその他の原料については、上述のフライ食品についての項で説明したものと同様のものを用いることができる。
酸性原料の使用により、中種のpHを例えば8以下としてもよく、7.8以下としてもよく、7.6以下としてもよく、7.4以下としてもよく、7.2以下としてもよく、7以下としてもよく、6.8以下としてもよく、6.6以下としてもよく、6.4以下としてもよく、6.2以下としてもよく、6以下としてもよい。典型的には、中種のpHを適度に低くすると、パンク抑制効果が顕著となりやすい。
酸性原料の使用後の中種のpHは、4以上であってもよく、4.5以上であってもよく、5以上であってもよく、5.5以上であってもよい。典型的には、中種のpHを適度に高くすると、喫食時において酸由来の異味を感じにくいフライ食品を製造しやすくなる。
中種は、油ちょう時において流動性を有する。酸性原料の使用後の中種の粘度は、85℃において50Pa・s以下であってもよく、85℃において40Pa・s以下であってもよく、85℃において30Pa・s以下であってもよく、85℃において25Pa・s以下であってもよい。酸性原料の使用後の中種の粘度は、85℃において0.01Pa・s以上であってもよく、85℃において0.1Pa・s以上であってもよく、85℃において1Pa・s以上であってもよく、85℃において5Pa・s以上であってもよい。
酸性原料の使用後の中種の粘度の上限値および下限値は、本開示の範囲で任意に組み合わせることができる。酸性原料の使用後の中種の粘度は、例えば85℃において0.01Pa・s以上50Pa・s以下であってもよく、85℃において0.1Pa・s以上40Pa・s以下であってもよく、85℃において1Pa・s以上30Pa・s以下であってもよく、85℃において5Pa・s以上25Pa・s以下であってもよい。クリームコロッケを製造する場合、酸性原料の使用後の中種の粘度は、例えば85℃において5Pa・s以上25Pa・s以下であってもよい。
本明細書において、本開示の各態様に関する一実施形態中で説明された各特定事項は、任意に組み合わせて新たな実施形態としてもよく、このような新たな実施形態も、本開示の各態様に包含され得るものとして、理解されるべきである。
以下、本開示を実施例等によりさらに具体的に説明するが、本開示はこれらの実施例等により何ら限定されない。
以下の実施例および比較例において、各カニ原料および中種のpHは、試料10gに精製水を90g加え、ストマッカー(オルガノ株式会社製 エクスナイザー400)を用いて粉砕および均質化したものについて、pHメーター(株式会社堀場製作所製 HORIBA pHメータF-51)を用いて20℃で測定した。粉末状の酸性原料のpHは、9倍量(質量基準)の精製水に溶解した水溶液について、同様に測定した。
[カニクリームコロッケの製造1]
(中種の調製)
表1に示す配合で、比較例1および2、ならびに実施例1~8のカニクリームコロッケ用の中種を調製した。表1中、数値は質量%を示す。表1において、カニ原料1およびカニ原料2は、カニの肉および擂り潰したカニの殻を含む原料であり、表2に示すpHおよび水分量(質量%)を有していた。pH調整剤は、リンゴ酸を含有するpH調整用の粉末製剤であり、9倍量(質量基準)の精製水に溶解した水溶液のpHが4.9~5.3であるものを用いた。ヨーグルトは、株式会社明治製「明治発酵BASEd芳醇ヨーグルト ピュオルト」を用いた。
Figure 0007460837000001
Figure 0007460837000002
バターおよびコーン油をフライパンで加熱し、温まったら小麦粉を添加し、焦げ付かないように加熱撹拌し、ルーを調製した。表1に示すAの原料を、予め75℃に温めた添加水に混合し、調味液Aを得た。ルーに、カニ原料と調味液Aを少量ずつ添加し、凝集塊とならないように撹拌混合しながら加熱した。加熱後、粗熱をとり、冷蔵庫(設定温度8℃)で冷却した。十分冷え固まったことを確認した後、得られた中種を約40gずつとり、俵型に成形した。なお、中種の粘度は、B型粘度計(東機産業株式会社製 TVC―7、Nо.4ローター)を用い、中種の温度を85℃、回転数を20rpmとして測定した結果、測定開始後30秒後において、全て5Pa・s以上25Pa・s以下の範囲内であった。
(バッターの調製)
表3に示す配合で、小麦粉とコーン油を冷水に混合し、バッターを調製した。
Figure 0007460837000003
(クリームコロッケの製造)
成形した中種に、バッターおよびパン粉を表4に示す量付着させ、冷凍した。
Figure 0007460837000004
冷凍を経て芯温が約-11℃となっていることを確認した後、185℃に加熱したサラダ油で油ちょうし、油ちょう開始からパンクするまでの時間を計測した。なお、各実施例および比較例において、それぞれ10個のクリームコロッケを製造して評価を行った(すなわち、n=10とした)。結果を表5に示す。表5において、数値は、その時間においてパンクしたクリームコロッケの個数を示す。
Figure 0007460837000005
表5に示されるように、塩基性原料であるカニ原料を用いた場合であっても、酸性原料であるpH調整剤またはヨーグルトを併用した実施例1~8は、比較例1および2と比較し、パンクまでの時間が明らかに長くなった。すなわち、酸性原料を用いることで、塩基性原料を含有する流動性の中種を有するフライ食品のパンクが抑制されることが示された。
[カニクリームコロッケの製造2]
表6に示す配合で、[カニクリームコロッケの製造1]と同様に比較例3および実施例9~11のカニクリームコロッケ用の中種を調製した。表6中、数値は質量%を示す。表6において、カニ原料3は、カニの肉および擂り潰したカニの殻を含む原料であり、表7に示すpHおよび水分量(質量%)を有していた。レモンパウダーは、日研フード株式会社製「レモンパウダーNV-31」を用いた。ゆず果汁パウダーは、日研フード株式会社製「ゆず果汁パウダー」を用いた。すだち果汁パウダーは、日研フード株式会社製「すだち果汁パウダー」を用いた。なお、中種の粘度は、[カニクリームコロッケの製造1]と同様に測定した結果、全て、85℃において5Pa・s以上25Pa・s以下の範囲内であった。
Figure 0007460837000006
Figure 0007460837000007
[カニクリームコロッケの製造1]と同様にクリームコロッケを各3個製造し、油ちょう開始からパンクするまでの時間を計測した。結果を表8に示す。表8において、数値は、その時間においてパンクしたクリームコロッケの個数を示す。
Figure 0007460837000008
表8に示されるように、酸性原料として果汁パウダーを用いた場合においても、フライ食品のパンクが抑制されることが示された。
[カニクリームコロッケの製造3]
表9に示す配合で、[カニクリームコロッケの製造1]と同様に比較例4および実施例12、13のカニクリームコロッケ用の中種を調製した。表9中、数値は質量%を示す。表9において、カニ原料4は、カニの肉および擂り潰したカニの殻を含む原料であり、表10に示すpHおよび水分量(質量%)を有していた。なお、中種の粘度は、[カニクリームコロッケの製造1]と同様に測定した結果、全て、85℃において5Pa・s以上25Pa・s以下の範囲内であった。
Figure 0007460837000009
Figure 0007460837000010
[カニクリームコロッケの製造1]と同様にクリームコロッケを各9個製造し、油ちょう開始からパンクするまでの時間を計測した。結果を表11に示す。表11において、数値は、その時間においてパンクしたクリームコロッケの個数を示す。
Figure 0007460837000011
表11に示されるように、酸性原料として食酢(醸造酢)を用いた場合においても、フライ食品のパンクが抑制されることが示された。
本開示の例示的な各実施態様を以下に示す。
[1]流動性の中種を有し、
前記中種は、塩基性原料および酸性原料を含有し、
前記中種のpHが8以下である、
フライ食品。
[2]前記中種のpHが7.8以下である、[1]のフライ食品。
[3]前記中種のpHが7.6以下である、[1]のフライ食品。
[4]前記中種のpHが7.4以下である、[1]のフライ食品。
[5]前記中種のpHが7.2以下である、[1]のフライ食品。
[6]前記中種のpHが7以下である、[1]のフライ食品。
[7]前記中種のpHが6.8以下である、[1]のフライ食品。
[8]前記中種のpHが6.6以下である、[1]のフライ食品。
[9]前記中種のpHが6.4以下である、[1]のフライ食品。
[10]前記中種のpHが6.2以下である、[1]のフライ食品。
[11]前記中種のpHが6以下である、[1]のフライ食品。
[12]前記中種の粘度は、85℃において50Pa・s以下である、[1]~[11]のいずれかのフライ食品。
[13]前記中種の粘度は、85℃において0.01Pa・s以上50Pa・s以下である、[1]~[11]のいずれかのフライ食品。
[14]前記中種の粘度は、85℃において0.1Pa・s以上40Pa・s以下である、[1]~[11]のいずれかのフライ食品。
[15]前記中種の粘度は、85℃において1Pa・s以上30Pa・s以下である、[1]~[11]のいずれかのフライ食品。
[16]前記中種の粘度は、85℃において5Pa・s以上25Pa・s以下である、[1]~[11]のいずれかのフライ食品。
[17]前記塩基性原料のpHが8超である、[1]~[16]のいずれかのフライ食品。
[18]前記塩基性原料のpHが8.2以上である、[1]~[16]のいずれかのフライ食品。
[19]前記塩基性原料のpHが8.4以上である、[1]~[16]のいずれかのフライ食品。
[20]前記塩基性原料のpHが8.6以上である、[1]~[16]のいずれかのフライ食品。
[21]前記塩基性原料のpHが8.8以上である、[1]~[16]のいずれかのフライ食品。
[22]前記塩基性原料のpHが9以上である、[1]~[16]のいずれかのフライ食品。
[23]前記塩基性原料のpHが11以下である、[1]~[22]のいずれかのフライ食品。
[24]前記塩基性原料のpHが10以下である、[1]~[22]のいずれかのフライ食品。
[25]前記塩基性原料のpHが9.8以下である、[1]~[22]のいずれかのフライ食品。
[26]前記塩基性原料のpHが9.6以下である、[1]~[22]のいずれかのフライ食品。
[27]前記塩基性原料が、水産物、畜産物、農産物、およびそれらの加工品からなる群より選択される少なくとも1つである、[1]~[26]のいずれかのフライ食品。
[28]前記塩基性原料が、水産物または水産物の加工品であり、前記水産物が、魚類、貝類、甲殻類、および藻類からなる群より選択される少なくとも1つに属するものである、[27]のフライ食品。
[29]前記塩基性原料が、甲殻類の殻を含有する、[27]または[28]のフライ食品。
[30]前記塩基性原料が、畜産物または畜産物の加工品であり、前記畜産物が、牛肉、豚肉、および鶏肉からなる群より選択される少なくとも1つに属するものである、[27]のフライ食品。
[31]前記塩基性原料が、農産物または農産物の加工品であり、前記農産物が、穀物、野菜、および豆類からなる群より選択される少なくとも1つに属するものである、[27]のフライ食品。
[32]前記塩基性原料が、水産物、畜産物、または農産物を塩基性水溶液で処理したものである、[27]のフライ食品。
[33]前記酸性原料が、有機酸を含有する、[1]~[32]のいずれかのフライ食品。
[34]前記有機酸が、カルボキシ基を有し、かつ炭素数6以下である、[33]のフライ食品。
[35]前記有機酸が、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酪酸、プロピオン酸、酢酸、乳酸、酒石酸、フマル酸、およびギ酸からなる群より選択される少なくとも1つである、[33]または[34]のフライ食品。
[36]前記酸性原料が、食酢、果汁、粉末果汁、およびヨーグルトからなる群より選択される少なくとも1つである、[1]~[32]のいずれかのフライ食品。
[37]塩基性原料を含有する混合物において、酸性原料を共存させることによりpH8以下の流動性の中種を調製する工程を有する、フライ食品の製造方法。
[38]調製後の前記中種のpHを7.8以下とする、[37]の製造方法。
[39]調製後の前記中種のpHを7.6以下とする、[37]の製造方法。
[40]調製後の前記中種のpHを7.4以下とする、[37]の製造方法。
[41]調製後の前記中種のpHを7.2以下とする、[37]の製造方法。
[42]調製後の前記中種のpHを7以下とする、[37]の製造方法。
[43]調製後の前記中種のpHを6.8以下とする、[37]の製造方法。
[44]調製後の前記中種のpHを6.6以下とする、[37]の製造方法。
[45]調製後の前記中種のpHを6.4以下とする、[37]の製造方法。
[46]調製後の前記中種のpHを6.2以下とする、[37]の製造方法。
[47]調製後の前記中種のpHを6以下とする、[37]の製造方法。
[48]前記中種の粘度は、85℃において50Pa・s以下である、[37]~[47]のいずれかの製造方法。
[49]前記中種の粘度は、85℃において50Pa・s以下である、[37]~[47]のいずれかの製造方法。
[50]前記中種の粘度は、85℃において0.01Pa・s以上50Pa・s以下である、[37]~[47]のいずれかの製造方法。
[51]前記中種の粘度は、85℃において0.1Pa・s以上40Pa・s以下である、[37]~[47]のいずれかの製造方法。
[52]前記中種の粘度は、85℃において1Pa・s以上30Pa・s以下である、[37]~[47]のいずれかの製造方法。
[53]前記中種の粘度は、85℃において5Pa・s以上25Pa・s以下である、[37]~[47]のいずれかの製造方法。
[54]前記塩基性原料のpHが8超である、[37]~[53]のいずれかの製造方法。
[55]前記塩基性原料のpHが8.2以上である、[37]~[53]のいずれかの製造方法。
[56]前記塩基性原料のpHが8.4以上である、[37]~[53]のいずれかの製造方法。
[57]前記塩基性原料のpHが8.6以上である、[37]~[53]のいずれかの製造方法。
[58]前記塩基性原料のpHが8.8以上である、[37]~[53]のいずれかの製造方法。
[59]前記塩基性原料のpHが9以上である、[37]~[53]のいずれかの製造方法。
[60]前記塩基性原料のpHが11以下である、[37]~[59]のいずれかの製造方法。
[61]前記塩基性原料のpHが10以下である、[37]~[59]のいずれかの製造方法。
[62]前記塩基性原料のpHが9.8以下である、[37]~[59]のいずれかの製造方法。
[63]前記塩基性原料のpHが9.6以下である、[37]~[59]のいずれかの製造方法。
[64]前記塩基性原料が、水産物、畜産物、農産物、およびそれらの加工品からなる群より選択される少なくとも1つである、[37]~[63]のいずれかの製造方法。
[65]前記塩基性原料が、水産物または水産物の加工品であり、前記水産物が、魚類、貝類、甲殻類、および藻類からなる群より選択される少なくとも1つに属するものである、[64]の製造方法。
[66]前記塩基性原料が、甲殻類の殻を含有する、[64]または[65]の製造方法。
[67]前記塩基性原料が、畜産物または畜産物の加工品であり、前記畜産物が、牛肉、豚肉、および鶏肉からなる群より選択される少なくとも1つに属するものである、[64]の製造方法。
[68]前記塩基性原料が、農産物または農産物の加工品であり、前記農産物が、穀物、野菜、および豆類からなる群より選択される少なくとも1つに属するものである、[64]の製造方法。
[69]前記塩基性原料が、水産物、畜産物、または農産物を塩基性水溶液で処理したものである、[64]の製造方法。
[70]前記酸性原料が、有機酸を含有する、[37]~[69]のいずれかの製造方法。
[71]前記有機酸が、カルボキシ基を有し、かつ炭素数6以下である、[70]の製造方法。
[72]前記有機酸が、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酪酸、プロピオン酸、酢酸、乳酸、酒石酸、フマル酸、およびギ酸からなる群より選択される少なくとも1つである、[70]または[71]の製造方法。
[73]前記酸性原料が、食酢、果汁、粉末果汁、およびヨーグルトからなる群より選択される少なくとも1つである、[37]~[69]のいずれかの製造方法。
[74]塩基性原料および酸性原料を含有し、pHが8以下である中種を有する、
クリームソースを含有するコロッケ。
[75]pHが7.8以下である中種を有する、[74]のコロッケ。
[76]pHが7.6以下である中種を有する、[74]のコロッケ。
[77]pHが7.4以下である中種を有する、[74]のコロッケ。
[78]pHが7.2以下である中種を有する、[74]のコロッケ。
[79]pHが7以下である中種を有する、[74]のコロッケ。
[80]pHが6.8以下である中種を有する、[74]のコロッケ。
[81]pHが6.6以下である中種を有する、[74]のコロッケ。
[82]pHが6.4以下である中種を有する、[74]のコロッケ。
[83]pHが6.2以下である中種を有する、[74]のコロッケ。
[84]pHが6以下である中種を有する、[74]のコロッケ。
[85]前記塩基性原料のpHが8超である、[74]~[84]のいずれかのコロッケ。
[86]前記塩基性原料のpHが8.2以上である、[74]~[84]のいずれかのコロッケ。
[87]前記塩基性原料のpHが8.4以上である、[74]~[84]のいずれかのコロッケ。
[88]前記塩基性原料のpHが8.6以上である、[74]~[84]のいずれかのコロッケ。
[89]前記塩基性原料のpHが8.8以上である、[74]~[84]のいずれかのコロッケ。
[90]前記塩基性原料のpHが9以上である、[74]~[84]のいずれかのコロッケ。
[91]前記塩基性原料のpHが11以下である、[74]~[90]のいずれかのコロッケ。
[92]前記塩基性原料のpHが10以下である、[74]~[90]のいずれかのコロッケ。
[93]前記塩基性原料のpHが9.8以下である、[74]~[90]のいずれかのコロッケ。
[94]前記塩基性原料のpHが9.6以下である、[74]~[90]のいずれかのコロッケ。
[95]前記酸性原料が、有機酸を含有する、[74]~[94]のいずれかのコロッケ。
[96]流動性の中種を有し、
前記中種は、塩基性原料および酸性原料を含有し、
185℃での油ちょうにおいて10分以上パンクしない、
フライ食品。
[97]塩基性原料を含有する流動性の中種のpHを8以下とする、フライ食品のパンク抑制方法。
[98]前記中種のpHを7.8以下とする、[97]の方法。
[99]前記中種のpHを7.6以下とする、[97]の方法。
[100]前記中種のpHを7.4以下とする、[97]の方法。
[101]前記中種のpHを7.2以下とする、[97]の方法。
[102]前記中種のpHを7以下とする、[97]の方法。
[103]前記中種のpHを6.8以下とする、[97]の方法。
[104]前記中種のpHを6.6以下とする、[97]の方法。
[105]前記中種のpHを6.4以下とする、[97]の方法。
[106]前記中種のpHを6.2以下とする、[97]の方法。
[107]前記中種のpHを6以下とする、[97]の方法。
[108]前記塩基性原料のpHが8超である、[97]~[107]のいずれかの方法。
[109]前記塩基性原料のpHが8.2以上である、[97]~[107]のいずれかの方法。
[110]前記塩基性原料のpHが8.4以上である、[97]~[107]のいずれかの方法。
[111]前記塩基性原料のpHが8.6以上である、[97]~[107]のいずれかの方法。
[112]前記塩基性原料のpHが8.8以上である、[97]~[107]のいずれかの方法。
[113]前記塩基性原料のpHが9以上である、[97]~[107]のいずれかの方法。
[114]前記塩基性原料のpHが11以下である、[97]~[113]のいずれかの方法。
[115]前記塩基性原料のpHが10以下である、[97]~[113]のいずれかの方法。
[116]前記塩基性原料のpHが9.8以下である、[97]~[113]のいずれかの方法。
[117]前記塩基性原料のpHが9.6以下である、[97]~[113]のいずれかの方法。
[118]酸性原料を共存させることによりpHを調整する、[97]~[117]のいずれかの方法。
[119]酸性原料の、塩基性原料を含有する流動性の中種を有するフライ食品のパンク抑制のための使用。
[120]前記塩基性原料が、甲殻類の殻を有する、[119]の使用。

Claims (27)

  1. 流動性の中種を有し、
    前記中種は、塩基性原料および酸性原料を含有し、
    前記中種のpHが8以下である、
    フライ食品(ただし、酵素処理卵黄を含む酸性水中油型乳化物を含有するものを除く)
  2. 前記中種のpHが5.5以上である、請求項1に記載のフライ食品。
  3. 前記中種の粘度は、85℃において50Pa・s以下である、請求項1または2に記載のフライ食品。
  4. 前記塩基性原料のpHが8超である、請求項1または2に記載のフライ食品。
  5. 前記塩基性原料が、水産物、畜産物、農産物、およびそれらの加工品からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1または2に記載のフライ食品。
  6. 前記塩基性原料が、甲殻類の殻を含有する、請求項に記載のフライ食品。
  7. 前記塩基性原料が、水産物、畜産物、または農産物を塩基性水溶液で処理したものである、請求項に記載のフライ食品。
  8. 前記酸性原料が、有機酸を含有する、請求項1または2に記載のフライ食品。
  9. 塩基性原料を含有する混合物において、酸性原料を共存させることによりpH8以下の流動性の中種を調製する工程を有する、フライ食品(ただし、酵素処理卵黄を含む酸性水中油型乳化物を含有するものを除く)の製造方法。
  10. 前記工程において、調製後の中種のpHが5.5以上となるようにする、請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記中種の粘度は、85℃において50Pa・s以下である、請求項9または10に記載の製造方法。
  12. 前記塩基性原料のpHが8超である、請求項または10に記載の製造方法。
  13. 前記塩基性原料が、水産物、畜産物、農産物、およびそれらの加工品からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項または10に記載の製造方法。
  14. 前記塩基性原料が、甲殻類の殻を含有する、請求項13に記載の製造方法。
  15. 前記塩基性原料が、水産物、畜産物、または農産物を塩基性水溶液で処理したものである、請求項13に記載の製造方法。
  16. 前記酸性原料が、有機酸を含有する、請求項または10に記載の製造方法。
  17. 塩基性原料および酸性原料を含有し、pHが8以下である中種を有する、
    クリームソースを含有するコロッケ(ただし、酵素処理卵黄を含む酸性水中油型乳化物を含有するものを除く)
  18. 前記中種のpHが5.5以上である、請求項17に記載のコロッケ。
  19. 前記塩基性原料のpHが8超である、請求項17または18に記載のコロッケ。
  20. 前記酸性原料が、有機酸を含有する、請求項17または18に記載のコロッケ。
  21. 流動性の中種を有し、
    前記中種は、塩基性原料および酸性原料を含有し、
    185℃での油ちょうにおいて10分以上パンクしない、
    フライ食品(ただし、酵素処理卵黄を含む酸性水中油型乳化物を含有するものを除く)
  22. 前記中種のpHが5.5以上である、請求項21に記載のフライ食品。
  23. 塩基性原料を含有する流動性の中種のpHを8以下とする、フライ食品のパンク抑制方法(ただし、酵素処理卵黄を含む酸性水中油型乳化物を含有させる工程を含むものを除く)
  24. 前記中種のpHを5.5以上とする、請求項23に記載の方法。
  25. 前記塩基性原料のpHが8超である、請求項23または24に記載の方法。
  26. 酸性原料を共存させることによりpHを調整する、請求項23または24に記載の方法。
  27. 酸性原料の、塩基性原料を含有する流動性の中種を有するフライ食品のパンク抑制のための使用(ただし、酵素処理卵黄を含む酸性水中油型乳化物を含有させる工程を含むものを除く)
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オマールビスクのクリームコロッケ, [online],2021年09月17日,[2023年11月29日検索], Retrieved from the internet:<URL: https://e-bento.co.jp/menu/4404/>

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