[80]種々の実施形態の完全な理解を提供するために、本明細書のある特定の詳細が説明される。しかし、当業者であれば、本開示はこれらの詳細なしに実施できることを理解するであろう。他の例では、実施形態の説明を不必要に分かりにくくすることを避けるために、周知の構造は詳細に図示または記載していない。
[81]他に定義しなければ、本明細書で使用する全ての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術における当業者によって共通に理解される同じ意味を有する。本開示の実施または試験において、本明細書に記載した方法および材料と類似または等価の方法または材料を使用することができるが、好適な方法および材料を以下に記載する。さらに、本明細書で提供される見出しは便利さのためだけであって、特許請求する開示の範囲または意味を説明するものではない。本明細書で論じるいずれの実施形態も、本開示の任意の方法または組成物に関して実行することができ、逆もそうであることを意図する。さらに、本開示の組成物を使用して本開示の方法を達成することができる。
定義
[82]本開示の理解を容易にするために、いくつかの用語および語句を以下に定義する。
[83]本明細書および添付した特許請求の範囲で使用する場合、単数形「1つ(aおよびan)」および「the」は、文脈によって他が明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。
[84]用語「または」は、文脈によって他が明確に指示されない限り、「および/または」を含むその意味において一般に採用されることにも留意されたい。本明細書で使用される場合、用語「および/または」および「それらの任意の組合せ」およびそれらの文法的同等物は、相互交換可能に使用され得る。これらの用語は、任意の組合せが具体的に意図されることを伝達することができる。説明の目的のためだけでは、以下の語句「A、B、および/またはC」または「A、B、C、またはそれらの任意の組合せ」は、「個別にA;個別にB;個別にC;AおよびB;BおよびC;AおよびC;ならびにA、B、およびC」を意味し得る。用語「または」は、文脈によって具体的に離接的な使用が言及されない限り、接続的にまたは離接的に使用され得る。
[85]用語「約」または「ほぼ」は、当業者によって決定される特定の値についての許容される誤差範囲内を意味し得、これは部分的にその値がどのように測定または決定されたか、即ち測定系の限界に依存することになる。例えば、「約」は、当技術の実施についての標準偏差の1倍以内または1倍を超えることを意味し得る。あるいは、「約」は所与の値の20%まで、10%まで、5%まで、または1%までの範囲を意味し得る。あるいは、特に生物システムまたは生物プロセスに関して、この用語はある値の1桁以内、5倍以内、より好ましくは2倍以内を意味し得る。特定の値が本出願および特許請求の範囲に記載されている場合には、他に述べない限り、特定の値の許容される誤差範囲内を意味する用語「約」が仮定されるべきである。
[86]本明細書および特許請求の範囲で使用する場合、単語「含む(comprising)」(ならびに「comprising」の任意の形態、例えば「comprise」および「comprises」等)、「有する(having)」(ならびに「having」の任意の形態、例えば「have」および「has」等)、「含む(including)」(ならびに「including」の任意の形態、例えば「includes」および「include」等)、または「含む(containing)」(ならびに「containing」の任意の形態、例えば「contains」および「contain」等)は包括的またはオープンエンドであり、引用されていないさらなる要素または方法ステップを除外しない。
[87]本明細書で使用される場合、「一部の実施形態」、「実施形態」、「一実施形態」、「実施形態(複数)」、または「他の実施形態」は、実施形態に関連して記載された特定の特徴、構造、または特性が本開示の少なくとも一部の実施形態に含まれるが、必ずしも全ての実施形態には含まれないことを意味する。
[88]本明細書で使用される場合、用語「核酸」は、一本鎖または二本鎖のどちらかの形態の中に少なくとも2つのヌクレオチド(即ちデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチド)を含むポリマーを指し、DNAおよびRNAを含む。「ヌクレオチド」は、糖デオキシリボース(DNA)またはリボース(RNA)、塩基、およびリン酸基を含む。ヌクレオチドはリン酸基を通して互いに連結される。「塩基」にはプリンおよびピリミジンが含まれ、これらは天然化合物であるアデニン、チミン、グアニン、シトシン、ウラシル、イノシン、および天然のアナログ、ならびにそれだけに限らないがアミン、アルコール、チオール、カルボキシレート、およびアルキルハライド等の新規な反応基を導入する改変を含むがそれに限らないプリン類およびピリミジン類の合成誘導体をさらに含む。核酸は任意のオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドを含み、60ヌクレオチドまでを含む断片は一般にオリゴヌクレオチドと命名され、より長い断片はポリヌクレオチドと命名される。デオキシリボオリゴヌクレオチドは、糖の5’および3’の炭素でリン酸に共有結合で接合されたデオキシリボースと称される5炭糖からなり、枝のない交互のポリマーを形成する。DNAは、例えばアンチセンス分子、プラスミドDNA、縮合前DNA、PCR産物、ベクター、発現カセット、キメラ配列、染色体DNA、またはこれらの群の誘導体および組合せの形態であってよい。リボオリゴヌクレオチドは類似の繰り返し構造からなっており、5炭糖はリボースである。したがって、用語「ポリヌクレオチド」および「オリゴヌクレオチド」は、天然に存在する塩基、糖、および糖間(骨格)結合からなるヌクレオチドまたはヌクレオシドモノマーのポリマーまたはオリゴマーを意味し得る。さらに、核酸は、合成の、非標準的な、および/または天然に存在せず、参照の核酸と類似の結合特性を有する、既知のヌクレオチドアナログまたは改変された骨格残基もしくは結合を含む核酸を含む。核酸は、塩基部分において(例えば典型的には相補的ヌクレオチドと水素結合を形成するために利用可能な1つまたは複数の原子において、および/または典型的には相補的ヌクレオチドと水素結合を形成することができない1つまたは複数の原子において)、糖部分、またはリン酸骨格において、改変され得る。骨格の改変は、それだけに限らないが、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホロセレノエート、ホスホロジセレノエート、ホスホロアニロチオエート、ホスホロアニラデート、ホスホロアミデート、およびホスホロジアミデートの結合を含む。ホスホロチオエート結合はリン酸骨格中の非架橋性酸素を硫黄原子に置換してオリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ分解を遅延させる。ホスホロジアミデート結合(N3’→P5’)はヌクレアーゼの認識および分解の防止を可能にする。骨格の改変には、骨格構造中のリンの代わりにペプチド結合を有すること(例えばペプチド核酸中のペプチド結合によって連結されたN-(2-アミノエチル)グリシン単位)、またはカーバメート、アミド、ならびに線状および環状の炭化水素基を含む基を連結することも含み得る。改変された骨格を有するオリゴヌクレオチドは、Micklefieldら、「Backbone modification of nucleic acids:synthesis,structure and therapeutic applications」,Curr.Med.Chem.,8(10):1157~79頁、2001およびLyerら、「Modified oligonucleotides-synthesis,properties and applications」,Curr.Opin.Mol.Ther.,1(3):344~358頁、1999に概説されている。本明細書に記載した核酸分子は、天然に存在するヌクレオチド中に存在するように、リボースもしくはデオキシリボースを含む糖部分、または改変された糖部分もしくは糖アナログを含み得る。改変された糖部分の例は、それだけに限らないが、2’-O-メチル、2’-O-メトキシエチル、2’-O-アミノエチル、2’-フルオロ、N3’→P5’ホスホロアミデート、2’ジメチルアミノオキシエトキシ、2’ 2’ジメチルアミノエトキシエトキシ、2’-グアニジニジウム、2’-O-グアジニウムエチル、カーバメート改変糖類、および二環式改変糖類を含む。2’-O-メチルまたは2’-O-メトキシエチル改変は、オリゴヌクレオチドにおけるAフォームまたはRNA様コンフォメーションを促進し、RNAへの結合親和性を増大させ、増強されたヌクレアーゼ耐性を有する。改変された糖部分は、追加の架橋結合(例えば固定された核酸におけるリボースの2’-Oおよび4’-C原子を接合するメチレン架橋)またはモルホリン環(例えばホスホロジアミデートモルホリノにおけるような)等の糖アナログを有することも含み得る。そのようなアナログおよび/または改変された残基の例は、それだけに限らないが、ジアミノプリン、5-フルオロウラシル、5-ブロモウラシル、5-クロロウラシル、5-ヨードウラシル、ヒポキサンチン、キサンチン、4-アセチルシトシン、5-(カルボキシヒドロキシメチル)ウラシル、5-カルボキシメチルアミノメチル-2-チオウリジン、5-カルボキシメチルアミノメチルウラシル、ジヒドロウラシル、ベータ-D-ガラクトシルキュエオシン、イノシン、N6-イソペンテニルアデニン、1-メチルグアニン、1-メチルイノシン、2,2-ジメチルグアニン、2-メチルアデニン、2-メチルグアニン、3-メチルシトシン、5-メチルシトシン、N6-アデニン、7-メチルグアニン、5-メチルアミノメチルウラシル、5-メトキシアミノメチル-2-チオウラシル、ベータ-D-マンノシルキュエオシン、5’-メトキシカルボキシメチルウラシル、5-メトキシウラシル、2-メチルチオ-N6-イソペンテニルアデニン、ウラシル-5-オキシ酢酸(v)、ワイブトキソシン、プソイドウラシル、キュエオシン、2-チオシトシン、5-メチル-2-チオウラシル、2-チオウラシル、4-チオウラシル、5-メチルウラシル、ウラシル-5-オキシ酢酸メチルエステル、5-メチル-2-チオウラシル、3-(3-アミノ-3-N-2-カルボキシプロピル)ウラシル、(acp3)w、2,6-ジアミノプリン、メチルホスホネート、キラル-メチルホスホネート、2’-O-メチルリボヌクレオチド、ペプチド-核酸(PNA)、その他同種のものを含む。一部の例では、ヌクレオチドは、三リン酸部分に対する改変を含むそれらのリン酸部分における改変を含み得る。そのような改変の非限定的な例は、より長いリン酸鎖(例えば4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のリン酸部分を有するリン酸鎖)およびチオール部分による改変(例えばアルファ-チオ三リン酸およびベータ-チオ三リン酸)を含む。そのような改変または置換されたオリゴヌクレオチドは、例えば増強された細胞取り込み、低減された免疫原性、およびヌクレアーゼの存在下での増大した安定性等の特性のために、天然の形態より好ましいことが多い。即ち、用語「ポリヌクレオチド」および「オリゴヌクレオチド」は、同様に機能する天然に存在しないモノマーまたはその部分を含むポリマーまたはオリゴマーも含み得る。
[89]他に指示しない限り、特定の核酸配列は、その保存的に改変されたバリアント(例えば縮重コドン置換)、アレル、オルソログ、SNP、および相補配列も黙示的に包含し、また、明示的に指示された配列を包含する。具体的には、縮重コドン置換は、その中で1つまたは複数の選択された(または全ての)コドンの第3の位置が混合塩基および/またはデオキシイノシン残基で置換された配列を生成することによって達成され得る(Batzerら、Nucleic Acid Res.,19:5081頁(1991);Ohtsukaら、J.Biol.Chem.,260:2605~2608頁(1985);Rossoliniら、Mol.Cell.Probes,8:91~98頁(1994))。
[90]本開示は、単離されたまたは実質的に精製された核酸分子およびこれらの分子を含む組成物を包含する。本明細書で使用される場合、「単離された」または「精製された」DNA分子またはRNA分子は、その天然の環境から離れて存在するDNA分子またはRNA分子である。単離されたDNA分子またはRNA分子は精製された形態で存在してよく、または例えばトランスジェニック宿主細胞等の非天然の環境中に存在してよい。例えば、「単離された」もしくは「精製された」核酸分子またはその生物学的に活性な部分は、他の細胞材料もしくは組換え手法によって産生された場合には培地を実質的に含まず、または化学的前駆体もしくは化学合成された場合には他の化学物質を実質的に含まない。一実施形態では、「単離された」核酸は、核酸が誘導された生命体のゲノムDNA中の核酸に天然に隣接する配列(即ちその核酸の5’端および3’端に位置する配列)を含まない。例えば、一部の実施形態では、単離された核酸分子は、核酸が誘導された細胞のゲノムDNA中の核酸分子に天然に隣接する約5kb、4kb、3kb、2kb、1kb、0.5kb、または0.1kb未満のヌクレオチド配列を含むことができる。
[91]用語「ベクター」は、本明細書で使用される場合、それが連結された別の核酸を輸送することができる核酸分子を意味する。一部の例では、ベクターは、それが作動可能に連結された核酸の発現を方向付けることができる発現ベクターである。用語「作動可能に連結された」は、本明細書で使用される場合、目的のヌクレオチド配列が、そのヌクレオチド配列の発現を可能にする様式で制御配列に連結されていることを意味する。用語「制御配列」は、本明細書で使用される場合、それだけに限らないがプロモーター、エンハンサー、およびその他の発現制御エレメントを含む。そのような制御配列は当技術で周知であり、例えばGoeddel;Gene Expression Technology:Methods in Enzymology 185,Academic Press,San Diego,CA(1990)に記載されている。発現ベクターの例は、それだけに限らないが、プラスミドベクター、ワクシニアウイルス、ポリオウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、SV40、単純ヘルペスウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、レトロウイルス(例えばマウス白血病ウイルス、脾臓壊死ウイルスに基づくウイルスベクター、およびレトロウイルス、例えばラウス肉腫ウイルス、ハーベイ肉腫ウイルス、トリ白血病ウイルス、レンチウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、骨髄増殖性肉腫ウイルス、および乳腺腫瘍ウイルス由来のベクター)、ならびにその他の組換えベクターを含む。
[92]本明細書で使用される場合、用語「タンパク質」、「ポリペプチド」、および「ペプチド」は相互交換可能に使用され、ペプチド結合を介して連結されたアミノ酸残基のポリマーを意味し、2つ以上のポリペプチド鎖からなっていてもよい。用語「ポリペプチド」、「タンパク質」、および「ペプチド」は、アミド結合を通して互いに接合された少なくとも2つのアミノ酸モノマーのポリマーを意味する。アミノ酸はL-光学異性体またはD-光学異性体であってよい。より具体的には、用語「ポリペプチド」、「タンパク質」、および「ペプチド」は、特定の順序、例えばタンパク質をコードする遺伝子またはRNAにおけるヌクレオチドの塩基配列によって決定される順序で2つ以上のアミノ酸からなる分子を意味する。タンパク質は生体の細胞、組織、および臓器の構造、機能、および制御のために重要であり、それぞれのタンパク質は特有の機能を有する。その例には、ホルモン、酵素、抗体、およびそれらの任意の断片がある。一部の例では、タンパク質は、タンパク質の一部、例えばタンパク質のドメイン、サブドメイン、またはモチーフであってよい。一部の例では、タンパク質は、タンパク質のバリアント(または変異)であってよく、この場合には1つまたは複数のアミノ酸残基が、天然に存在する(または少なくとも既知の)タンパク質のアミノ酸配列に挿入され、それから欠失し、および/またはそれを置換する。タンパク質またはそのバリアントは天然に存在してもよく、組換えでもよい。生体材料中のポリペプチドの検出および/または測定の方法は当技術で周知であり、それだけに限らないがウェスタンブロット、フローサイトメトリー、ELISA、RIA、および種々のプロテオミクス手法を含む。ポリペプチドを測定または検出する例示的な方法としては、イムノアッセイ、例えばELISAがある。この種のタンパク質定量法は、特定の抗原を捕捉することができる抗体、および捕捉された抗原を検出することができる第2の抗体に基づいてよい。ポリペプチドの検出および/または測定のための例示的なアッセイは、Harlow,E.およびLane,D. Antibodies:A Laboratory Manual,(1988),Cold Spring Harbor Laboratory Pressに記載されている。
[93]用語「配列同一性」は、本明細書で使用される場合、2つの異なる配列の間で正確に一致するヌクレオチドの量を意味する。RNAおよびDNAの配列を比較する場合、ウラシル塩基とチミン塩基は同一の塩基とみなされる。ギャップはカウントされず、測定は典型的には2つの配列のうち短い方に関連する。
例えば:
A: AAGGCTT
B: AAGGC
C: AAGGCAT
ここで同一性(A,B)=100%(5つの同一ヌクレオチド/min(長さ(A)、長さ(B)))。同一性(B,C)=100%、しかし同一性(A,C)=85%(6つの同一ヌクレオチド/7)。したがって100%の同一性は2つの配列が同一であることを意味しない。
[94]用語「配列類似性」は、本明細書で使用される場合、1つの配列をそれと整列させる他の配列の正確なコピーに変換するための編集操作(挿入、欠失、および置換)の最小の数(編集距離)を発見する最適のマッチング課題として記載され得る。これを使用すれば、上記の例の配列類似性のパーセンテージはsim(A,B)=60%、sim(B,C)=60%、sim(A,C)=86%である(セミグローバル、sim=1-(編集距離/短い方の配列の整列していない長さ))。
[95]それを必要とする「対象」は、疾患、疾患の症状、または疾患への素因を治癒し、治療し、緩和し、軽減し、変更し、救済し、改良し、改善し、または影響する目的で、疾患、疾患の症状、または疾患への素因を有する個体を意味する。一部の実施形態では、対象は高コレステロール血症を有する。一部の実施形態では、対象はアテローム硬化性血管疾患を有する。一部の実施形態では、対象は高トリグリセリド血症を有する。一部の実施形態では、対象は糖尿病を有する。用語「対象」または「患者」は、哺乳動物を包含する。哺乳動物の例は、それだけに限らないが哺乳動物のクラスの任意のメンバー、即ちヒト;チンパンジーならびにその他の類人猿およびサル種等の非ヒト霊長類;ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ等の農場動物;ウサギ、イヌ、およびネコ等の家畜;ラット、マウス、およびモルモット等のげっ歯類を含む実験動物、その他同種のものを含む。
[96]用語「状態」は、本明細書で使用される場合、疾患、障害、および被影響性を含む。一部の実施形態では、状態はアテローム硬化性血管疾患である。一部の実施形態では、状態は高トリグリセリド血症である。一部の実施形態では、状態は糖尿病である。
[97]用語「アテローム性動脈硬化症」または「アテローム硬化性血管疾患」は、本明細書で使用される場合、プラークの集積によって動脈の内側が狭くなる疾患を意味する。一部の実施形態では、これは冠動脈疾患、発作、末梢動脈疾患、または腎の問題をもたらすことがある。
[98]用語「高トリグリセリド血症(hypertriglyceridemia)」は、本明細書で使用される場合、ほとんどの生命体において最も豊富な脂質分子であるトリグリセリドの高い(hyper)血中レベル(-emia)を意味する。一部の実施形態では、上昇したレベルのトリグリセリドは高コレステロール血症(高いコレステロールレベル)がなくてもアテローム性動脈硬化症に関連しており、心血管疾患に罹患する傾向が高くなる。一部の実施形態では、極めて高いトリグリセリドレベルは急性膵炎のリスクを増大させる。一部の実施形態では、高トリグリセリド血症は過食、肥満、糖尿病症およびインスリン抵抗性、過剰のアルコール摂取、腎不全、ネフローゼ症候群、遺伝性素因(例えば家族性複合型高脂血症、即ちII型高脂血症)、リポタンパク質リパーゼ欠損症、リソソーマル酸リパーゼ欠損症、コレステリルエステル沈着疾患、ある種の医薬(例えばイソトレチノイン、ヒドロクロロチアジド利尿薬、ベータブロッカー、プロテアーゼ阻害薬)、甲状腺機能低下症(不活発な甲状腺)、全身性エリテマトーデスおよび関連する自己免疫反応、1型グリコーゲン沈着疾患、プロポフォール、またはHIV医薬に関連する。
[99]用語「糖尿病」は、本明細書で使用される場合、長期にわたる高い血糖レベルによって特徴付けられる代謝障害の群を意味する。一部の実施形態では、糖尿病はベータ細胞の喪失によってインスリンを十分に産生することができない膵臓の不全に起因する1型糖尿病である。一部の実施形態では、糖尿病はインスリン抵抗性、即ち細胞がインスリンに正しく応答することができない状態によって特徴付けられる2型糖尿病である。一部の実施形態では、糖尿病は、糖尿病の既往歴がない妊娠した女性が高い血糖レベルを発現するときに起こる妊娠性糖尿病である。
[100]用語「低密度リポタンパク質(LDL)」は、本明細書で使用される場合、リポタンパク質の外周縁部およびコレステロールの中心部からなる顕微鏡的な球塊を意味する。一部の実施形態では、LDLはリノール酸エステルとして知られる多不飽和脂肪酸および数百から数千のエステル化されたおよびエステル化されていないコレステロール分子からなる、高度に疎水性のコアを有する。一部の実施形態では、LDLのコアはトリグリセリドおよびその他の脂肪も有しており、リン脂質およびエステル化されていないコレステロールのシェルによって取り囲まれる。
[101]用語「高密度リポタンパク質(HDL)」は、本明細書で使用される場合、最小のリポタンパク質粒子を意味する。実施形態では、血漿酵素であるレシチン-コレステロールアシルトランスフェラーゼ(LCAT)が遊離コレステロールをコレステリルに変換し、次にこれがリポタンパク質粒子のコアの中に隔離され、球状と仮定する新規に合成されたHDLを最終的に惹起する。実施形態では、HDL粒子は、血流を通して循環し、細胞およびその他のリポタンパク質からより多くのコレステロールおよびリン脂質分子を取り込むとともに、サイズを増大させる。
[102]用語「コレステロール」は、本明細書で使用される場合、嵩高なステロイド構造を形成する連結された4つの炭化水素環からなる特有の構造を有する脂質を意味する。用語「トリグリセリド」は、本明細書で使用される場合、3つの脂肪酸分子に結合したグリセロールからなるトリエステルを意味する。一部の実施形態では、脂肪酸は飽和または不飽和の脂肪酸である。
[103]用語「処置する」、「処置すること」、または「処置」およびその文法的等価物は、本明細書で使用される場合、疾患または状態の少なくとも1つの症状を緩和すること、減弱させること、または改良させること、さらなる症状を防止すること、疾患または状態を阻止すること、例えば疾患または状態の進行または進展を遅延させ、低下させ、抑制し、減衰させ、消滅させ、停止させ、または安定化させること、疾患または状態を軽減すること、疾患または状態の退行を惹起すること、疾患または状態によって惹起された状態を軽減すること、疾患重症度を低減させること、または疾患または状態の症状を予防的および/または治療的に停止することを含み得る。「処置」は、疾患または状態に関連する任意の症状またはその他の有害な影響の発現もしくは再発、または重症度、および/または疾患もしくは状態に関連する副反応の頻度を低下させることも含む。「処置」は必ずしも治癒的結果を必要としない。障害または状態を処置することは、障害、状態、またはそれに関連する症状が完全に排除されることを起きないようにはしないが必要とはしないことが認識される。用語「処置すること」は「管理」という概念を包含し、これは患者における特定の疾患または障害の重症度を低減すること、またはその再発を遅延させること、例えば疾患に罹患した患者の寛解の期間を長くすることを意味する。「処置すること」は、疾患または状態の発症または発症の疑いの後で、対象に組成物を適用または投与することを意味し得る。
[104]用語「処置すること」は、「防止する」、「防止すること」、および「防止」の概念をさらに包含する。用語「防止する」、「防止すること」、および「防止」は、本明細書で使用される場合、疾患または状態を有していないが、それを発症するリスクにあるか、発症しやすい対象における状態の病状の発生を低下させることを意味する。防止は完全であって、例えば対象における状態の病状が完全に存在しないことであってよい。防止は部分的であって、それにより対象における状態の病状の発生が、本開示がない場合に生じる発生より少ないものであってもよい。
[105]例えば等価の未処置の対照と比較して、「状態を処置または防止すること」によって、障害の症状を緩和することは、任意の標準的な手法で測定して、少なくとも3%、5%、10%、20%、40%、50%、60%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、99.9%,または100%の低減または防止の程度を含み得る。一部の実施形態では、障害の症状を緩和することは、等価の未処理の対照と比較して、少なくとも2、3、4、5、10、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000,または10000分の1の低減または防止の程度を含み得る。
[106]本明細書で使用される場合、疾患の進行を「遅延させる」は、疾患の進行を引き延ばす、邪魔する、遅くする、妨害する、安定化させる、および/または延期することを意味する。この遅延は、疾患の病歴および/または処置される個体によって期間が変動し得る。疾患の進行を「遅延させる」もしくは緩和する、または疾患の発症を遅延させる方法は、その方法を使用しないことと比較した場合、疾患の1つまたは複数の症状が進行する確率を所与の時間枠で低減させる、および/または所与の時間枠で症状の程度を低減させる方法である。そのような比較は、典型的には、統計的に有意な結果を与えるために十分な数の対象を使用する臨床試験に基づく。
[107]疾患の「進行」または「進展」は、疾患の初期の兆候および/またはその疾患の進展を確かにすることを意味する。疾患の進行は検出可能で、当技術で周知の標準的な臨床手法を使用して評価することができる。しかし、進行は検出できないであろう進展も意味する。本開示の目的のため、進行または進展は症状の生物学的経過を意味する。「進行」は、発生、再発、および発症を含む。
[108]本明細書で使用される場合、疾患の「発症」または「発生」は、初期の発症および/または再発を含む。
[109]「投与する」およびその文法的等価物は、本明細書で使用される場合、本明細書に記載した医薬組成物を対象または患者に提供することを意味し得る。医薬の技術における当業者には既知の従来の方法を使用し、処置すべき疾患の種類または疾患の部位に応じて、組成物を対象に投与することができる。例えば、組成物は例えば経口で、非経口で、吸入スプレイによって、局所的に、経直腸で、経鼻で、頬側に、経膣で、埋め込みリザーバーを介して、または注入によって、投与することができる。1つまたは複数のそのような経路を採用することができる。
[110]用語「非経口」は、本明細書で使用される場合、皮下、皮内(intracutaneous)、静脈内、筋肉内、腹腔内、皮内(intradermal)、動脈内、滑液嚢内、茎内、髄腔内、血管内、病巣内、および頭蓋内の注射または注入手法を含む。さらに、これは注射可能なデポ投与経路を介して、例えば1、3、または6か月のデポ注射可能なまたは生体分解性の材料および方法を使用して、対象に投与することができる。
[111]「共投与」は、1つまたは複数の追加の治療剤の効果を増強するために、1つまたは複数の追加の治療レジメンまたは薬剤または処置と本開示の組成物を時間的に十分に近く投与すること、またはその逆を意味する。これに関して、本明細書に記載した本開示の組成物を、1つまたは複数の追加の治療レジメンまたは薬剤または処置と同時に、異なった時間で、または完全に異なった治療スケジュールで(例えば第1の処置を毎日行なう一方、追加の処置を毎週行なう)、投与され得る。例えば、実施形態では、本開示の組成物と同時に、その前に、またはそれに続いて、第2の治療レジメンまたは薬剤または処置が投与される。
[112]用語「医薬組成物」およびその文法的等価物は、本明細書で使用される場合、対象、例えば、治療有効量の活性医薬品成分を薬学的に許容される1つまたは複数の賦形剤、担体、および/または治療剤とともに含む混合物または溶液を必要とするヒトに投与される、治療有効量の活性医薬品成分を薬学的に許容される1つまたは複数の賦形剤、担体、および/または治療剤とともに含む混合物または溶液を意味し得る。
[113]用語「薬学的に許容される」およびその文法的等価物は、本明細書で使用される場合、一般に安全で非毒性であり、生物学的にもその他にも有害でなく、獣医ならびにヒトの医薬品用途に許容される、医薬組成物の調製に有用な材料の属性を意味し得る。「薬学的に許容される」は、化合物の生物活性または特性を無効にしない比較的無毒性の担体または希釈剤等の材料を意味し得る。即ち、材料は望ましくない生物学的影響を惹起せず、またはそれが含まれる医薬組成物の成分のいずれとも有害な様式で相互作用せずに、対象に投与され得る。
[114]「薬学的に許容される賦形剤、担体、または希釈剤」は、薬剤とともに対象に投与され得、その薬理学的活性を損なわず、治療量の薬剤を送達するために十分な用量で投与した場合に非毒性である、賦形剤、担体、または希釈剤を意味する。
[115]「薬学的に許容される塩」は、過剰の毒性、刺激、アレルギー反応、またはその他の問題もしくは合併症を伴わずにヒトまたは動物の組織と接触する使用に適すると当技術で一般に考えられている酸または塩基の塩であってよい。そのような塩は、アミン等の塩基性残基の鉱酸または有機酸の塩、ならびにカルボン酸等の酸性残基のアルカリもしくは有機の塩を含む。特定の医薬品の塩は、それだけに限らないが、塩酸、リン酸、臭化水素酸、リンゴ酸、グリコール酸、フマル酸、硫酸、スルファミン酸、スルファニル酸、ギ酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、エタンジスルホン酸、2-ヒドロキシエチルスルホン酸、硝酸、安息香酸、2-アセトキシ安息香酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、ステアリン酸、サリチル酸、グルタミン酸、アスコルビン酸、パモン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、プロピオン酸、ヒドロキシマレイン酸、ヨウ化水素酸、フェニル酢酸、酢酸等のアルカン酸、nが1~4であるHOOC-(CH2)n-COOH、その他の同種のものの塩を含む。同様に、薬学的に許容されるカチオンは、それだけに限らないが、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、リチウム、およびアンモニウムを含む。当業者であれば、本開示および当技術における知識から、さらなる薬学的に許容される塩はRemington’s Pharmaceutical Sciences、17版、Mack Publishing Company、Easton、PA、1418頁(1985)に列挙されたものを含むことを認識することになる。一般に、薬学的に許容される酸または塩基の塩は、塩基性または酸性の部分を含む親化合物から任意の従来の化学的方法によって合成され得る。簡単に述べると、そのような塩は、遊離の酸または塩基の形態のこれらの化合物を化学量論的な量の適切な塩基または酸と適切な溶媒中で反応させることによって調製され得る。
[116]用語「治療剤」は、対象に投与された場合に、治療的、診断的、および/もしくは予防的な効果を有する、ならびに/または所望の生物学的および/もしくは薬理学的な効果を誘発する任意の薬剤を意味し得る。治療剤は「活性剤」または「活性薬剤」とも称され得る。そのような薬剤は、それだけに限らないが、サイトトキシン、放射活性イオン、化学療法剤、小分子薬物、タンパク質、および核酸を含む。
[117]「治療有効量」は、本明細書で使用される場合、単独でまたは1つもしくは複数の他の治療剤と組み合わせて、治療効果を対象に付与するために必要な本開示のそれぞれの組成物の量を意味する。したがって、本明細書で使用される場合、用語「治療有効量」は、疾患、障害、および/または状態に罹患したまたは罹患しやすい対象に投与された場合に、その疾患、障害、および/または状態を処置し、その症状を改善し、診断し、防止し、および/またはその発症を遅延させるために十分な送達すべき薬剤(例えば核酸、組成物、治療剤、予防剤、その他)の量を意味する。処置に関して、「治療有効量」は、疾患または状態、例えばアテローム硬化性血管疾患、高トリグリセリド血症、もしくは糖尿病の進展を和らげ、改良し、安定化させ、逆進させ、または遅くするために十分な量である。「治療有効量」は、当業者によって認識されるように、処置される特定の状態、状態の重症度、年齢、身体状態、大きさ、性別、および体重を含む個別の対象のパラメーター、処置の継続期間、(存在すれば)併用療法の性質、特定の投与経路、ならびに医療従事者の知識および専門技術の中の同様の要素に応じて変動する。これらの要素は当業者には周知であり、日常の実験を超えることなく対処され得る。個別の成分またはその組成物の最大用量、即ち信頼できる医学的判断に従う最大の安全な用量が使用されることが一般に好ましい。しかし、医学的理由、心理的理由、または事実上任意の他の理由によって対象がより低い用量または忍容できる用量に固執するかもしれないことは、当業者には理解できよう。さらに、患者が受けているかもしれない他の医薬は、投与すべき治療剤の治療有効量の決定に影響することになる。半減期等の経験的考察は、一般に投薬量の決定に寄与することになる。「治療有効量」は、単独でまたは状態を処置するために使用される1つまたは複数の薬剤と併せて使用される本開示の組成物のいずれかのものであってよい。治療有効量は、1回または複数回の投与で投与され得る。
[118]「治療有効量」を決定する効果的な初期の方法は、細胞培養アッセイを行なうこと(例えば神経細胞を使用して)または動物モデル(例えばマウス、ラット、ウサギ、イヌ、またはブタ)を使用することによる。用量は、細胞培養で決定したIC50(即ち、症状の阻害の最大半量を達成する組成物の濃度)を含む濃度範囲を達成するように動物モデルで処方されてよい。そのような情報は、ヒトにおける有用な用量をより正確に決定するために用いられ得る。開示した組成物が治療に有効であるための適切な濃度範囲の決定に加えて、動物モデルによって、最大の効果を生じる好ましい投与経路等の他の関連する情報を得ることもできる。上記の方法および他の方法に基づいてヒトにおける最大有効性を達成するための用量を調整することは、十分に当業者の能力の範囲内である。
[119]本明細書で提供される範囲は、範囲内の全ての値の省略表現であることが理解される。例えば、1~50の範囲は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50からなる群の任意の数、数の組合せ、またはサブ範囲、ならびに上記の整数の間に介在する全ての小数値、例えば1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、および1.9等を含むと理解される。サブ範囲に関しては、範囲のいずれかの端点から延長する「入れ子のサブ範囲」が具体的に意図される。例えば、1~50の例示的な範囲の入れ子のサブ範囲は一方向への1~10、1~20、1~30、および1~40、またはもう1つの方向への50~40、50~30、50~20、および50~10を含み得る。
[120]用語「プロトスペーサー」または「標的配列」、およびそれらの文法的等価物は、本明細書で使用される場合、標的遺伝子のDNA配列を意味し得る。自然の状態では、プロトスペーサーはPAM(プロトスペーサー隣接モチーフ)に隣接する。用語「スペーサー」は、プロトスペーサーの相補鎖に結合するプロトスペーサーのRNAバージョンであってよい。スペーサーはガイドRNA(gRNA)の中にあってよい。RNAにガイドされたヌクレアーゼによる切断の部位は、プロトスペーサー配列の中にある。説明のために図1Aを参照されたい。
[121]用語「塩基編集」、「遺伝子編集」、または「遺伝子改変」、およびその文法的等価物は、本明細書で使用される場合、1つまたは複数のヌクレオチドが挿入され、置き換えられ、またはゲノムから除去される遺伝子操作を意味し得る。遺伝子編集はヌクレアーゼ(例えば天然に存在するヌクレアーゼまたは人工的に操作されたヌクレアーゼ)を使用して実施され得る。遺伝子改変は、二本鎖切断、非センス変異、フレームシフト変異、スプライス部位の変更、またはポリヌクレオチド配列、例えば標的ポリヌクレオチド配列における逆位の導入を含み得る。
[122]用語「塩基エディター(BE)」または「核酸塩基エディター(NBE)」は、本明細書で使用される場合、ポリヌクレオチドに結合し、核酸塩基を改変する活性を有する薬剤を意味し得る。種々の実施形態では、塩基エディターは、核酸塩基を改変するポリペプチド(例えばデアミナーゼ)およびガイドヌクレオチド(例えばガイドRNA)に連結された核酸プログラム可能なヌクレオチド結合ドメイン、またはプログラム可能なヌクレオチド結合ドメインおよびデアミナーゼをコードする核酸を含む。種々の実施形態では、薬剤は、塩基編集活性を有するタンパク質ドメイン、即ち核酸分子(例えばDNA)中の塩基(例えばA、T、C、G、またはU)を改変することができるドメイン、またはそれをコードする核酸を含む生体分子複合体である。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドプログラム可能なDNA結合ドメインはデアミナーゼドメインに融合または連結され、塩基エディター融合タンパク質をもたらす。一部の実施形態では、塩基エディターは、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸、例えば塩基エディター融合タンパク質をコードするmRNAを含む。塩基エディター融合タンパク質は1つまたは複数のリンカー、例えばペプチドリンカーを含み得る。一実施形態では、薬剤は、塩基編集活性を有するドメインを含む融合タンパク質である。別の実施形態では、塩基編集活性を有するタンパク質ドメインはガイドRNAに連結される(例えばガイドRNA上のRNA結合モチーフおよびデアミナーゼに融合したRNA結合ドメインを介して)。一部の実施形態では、塩基編集活性を有するドメインは、核酸分子中の塩基を脱アミノ化することができる。一部の実施形態では、塩基エディターは、DNA分子中の1つまたは複数の塩基を脱アミノ化することができる。一部の実施形態では、塩基エディターは、DNA中のアデノシン(A)を脱アミノ化することができる。一部の実施形態では、塩基エディターはアデノシン塩基エディター(ABE)である。一部の実施形態では、塩基エディターは、DNA中のシトシン(C)を脱アミノ化することができる。一部の実施形態では、塩基エディターはシトシン塩基エディター(CBE)である。
[123]用語「塩基エディターシステム」は、標的ヌクレオチド配列の核酸塩基を編集するためのシステムを意味する。種々の実施形態では、塩基エディターシステムは、(1)ポリヌクレオチドプログラム可能なヌクレオチド結合ドメイン(例えばCas9);(2)前記核酸塩基を脱アミノ化するためのデアミナーゼドメイン(例えばアデノシンデアミナーゼまたはシトシンデアミナーゼ);および(3)1つまたは複数のガイドポリヌクレオチド(例えばガイドRNA)を含む。一部の実施形態では、塩基エディターシステムは、(1)および(2)を含む塩基エディター融合タンパク質を含む。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドプログラム可能なヌクレオチド結合ドメインはポリヌクレオチドプログラム可能なDNA結合ドメインである。一部の実施形態では、塩基エディターはアデニンまたはアデノシン塩基エディター(ABE)である。一部の実施形態では、塩基エディターはシトシン塩基エディター(CBE)である。
核酸塩基エディターシステム
[124]一部の態様では、核酸塩基の改変が可能な塩基エディターシステムが本明細書で提供される。一部の実施形態では、塩基エディターシステムは、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸、および(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を含む。一部の実施形態では、塩基エディターシステムはガイドポリヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、塩基エディターシステムは、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸を含む。一部の実施形態では、塩基エディターシステムは、プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質を含む。一部の実施形態では、塩基エディターシステムは、プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸を含む。
[125]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドは、対象に投与された場合に、in vivoにおいてPCSK9またはANGPTL3遺伝子における核酸塩基の変更をもたらすように塩基エディターシステムに指令する。
[126]一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の全肝細胞の少なくとも35%で起こる。
[127]一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の全肝細胞の少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の全肝細胞の多くとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の全肝細胞の1%~99.9%、2%~99.9%、3%~99.9%、4%~99.9%、5%~99.9%、6%~99.9%、7%~99.9%、8%~99.9%、9%~99.9%、10%~99.9%、15%~99.9%、20%~99.9%、25%~99.9%、30%~99.9%、35%~99.9%、40%~99.9%、45%~99.9%、50%~99.9%、55%~99.9%、60%~99.9%、65%~99.9%、70%~99.9%、75%~99.9%、80%~99.9%、85%~99.9%、90%~99.9%、または95~99.9%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の全肝細胞の1%~99.5%、1%~99%、1%~98%、1%~97%、1%~96%、1%~95%、1%~90%、1%~85%、1%~80%、1%~75%、1%~70%、1%~65%、1%~60%、1%~55%、1%~50%、1%~45%、1%~40%、1%~35%、1%~30%、1%~25%、1%~20%、1%~15%、1%~10%、1%~9%、1%~8%、1%~7%、1%~6%、1%~5%、1%~4%、1%~3%、または1%~2%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の全肝細胞の1%~90%、5%~85%、10%~80%、15%~75%、20%~70%、25%~65%、30%~60%、35%~55%、または40%~50%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の全肝細胞の100%で起こる。
[128]一部の実施形態では、塩基の変更は対象の肝細胞で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の肝細胞の少なくとも30%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は対象の肝細胞で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の肝細胞の少なくとも%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の肝細胞の少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の肝細胞の多くとも1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の肝細胞の1%~99.9%、2%~99.9%、3%~99.9%、4%~99.9%、5%~99.9%、6%~99.9%、7%~99.9%、8%~99.9%、9%~99.9%、10%~99.9%、15%~99.9%、20%~99.9%、25%~99.9%、30%~99.9%、35%~99.9%、40%~99.9%、45%~99.9%、50%~99.9%、55%~99.9%、60%~99.9%、65%~99.9%、70%~99.9%、75%~99.9%、80%~99.9%、85%~99.9%、90%~99.9%、または95~99.9%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の肝細胞の1%~99.5%、1%~99%、1%~98%、1%~97%、1%~96%、1%~95%、1%~90%、1%~85%、1%~80%、1%~75%、1%~70%、1%~65%、1%~60%、1%~55%、1%~50%、1%~45%、1%~40%、1%~35%、1%~30%、1%~25%、1%~20%、1%~15%、1%~10%、1%~9%、1%~8%、1%~7%、1%~6%、1%~5%、1%~4%、1%~3%、または1%~2%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の肝細胞の1%~90%、5%~85%、10%~80%、15%~75%、20%~70%、25%~65%、30%~60%、35%~55%、または40%~50%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の肝細胞の100%で起こる。
[129]一部の実施形態では、対象の全肝細胞で生じた塩基の変更は、次世代シーケンシングによって測定される。一部の実施形態では、対象の全肝細胞で生じた塩基の変更は、Sangerシーケンシングによって測定される。一部の実施形態では、対象の肝細胞で生じた塩基の変更は、次世代シーケンシングによって測定される。一部の実施形態では、対象の肝細胞で生じた塩基の変更は、Sangerシーケンシングによって測定される。
[130]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液PCSK9タンパク質レベルの少なくとも35%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの少なくとも35%の低減をもたらす。
[131]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液PCSK9タンパク質レベルの少なくとも30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、または99%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液PCSK9タンパク質レベルの少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液PCSK9タンパク質レベルの多くとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液PCSK9タンパク質レベルの1%~99.9%、2%~99.9%、3%~99.9%、4%~99.9%、5%~99.9%、6%~99.9%、7%~99.9%、8%~99.9%、9%~99.9%、10%~99.9%、15%~99.9%、20%~99.9%、25%~99.9%、30%~99.9%、31%~99.9%、32%~99.9%、33%~99.9%、34%~99.9%、35%~99.9%、36%~99.9%、37%~99.9%、38%~99.9%、39%~99.9%、40%~99.9%、45%~99.9%、50%~99.9%、55%~99.9%、60%~99.9%、65%~99.9%、70%~99.9%、75%~99.9%、80%~99.9%、85%~99.9%、90%~99.9%、または95~99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液PCSK9タンパク質レベルの1%~99.5%、1%~99%、1%~98%、1%~97%、1%~96%、1%~95%、1%~90%、1%~85%、1%~80%、1%~79%、1%~78%、1%~77%、1%~76%、1%~75%、1%~74%、1%~73%、1%~72%、1%~71%、1%~70%、1%~65%、1%~60%、1%~55%、1%~50%、1%~45%、1%~40%、1%~39%、1%~38%、1%~37%、1%~36%、1%~35%、1%~34%、1%~33%、1%~32%、1%~31%、1%~30%、1%~25%、1%~20%、1%~15%、1%~10%、1%~9%、1%~8%、1%~7%、1%~6%、1%~5%、1%~4%、1%~3%、または1%~2%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液PCSK9タンパク質レベルの1%~99.9%、5%~99.5%、10%~99%、15%~97%、20%~95%、25%~90%、30%~85%、31%~80%、32%~79%、33%~78%、34%~77%、35%~76%、36%~76%、37%~75%、38%~74%、39%~73%、40%~72%、45%~71%、50%~70%、または55%~65%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液PCSK9タンパク質レベルの100%の低減をもたらす。
[132]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、1000%低い、対象における血液PCSK9タンパク質レベルをもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して1.1分の1、1.2分の1、1.3分の1、1.4分の1、1.5分の1、1.6分の1、1.7分の1、1.8分の1、1.9分の1、2分の1、2.5分の1、3分の1、3.5分の1、4分の1、4.5分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1以下、または10分の1未満の、対象における血液PCSK9タンパク質レベルをもたらす。
[133]一部の実施形態では、投与前と比較した対象における血液PCSK9タンパク質レベルの低減または血液PCSK9レベルは、ELISA(酵素結合免疫吸着検定法)によって測定される。一部の実施形態では、投与前と比較した対象における血液PCSK9タンパク質レベルの低減または血液PCSK9レベルは、ウェスタンブロット解析によって測定される。一部の実施形態では、投与前と比較した対象における血液PCSK9タンパク質レベルの低減または血液PCSK9レベルは、LC-MS/MS(液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析)によって測定される。
[134]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの少なくとも30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、または99%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの多くとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの1%~99.9%、2%~99.9%、3%~99.9%、4%~99.9%、5%~99.9%、6%~99.9%、7%~99.9%、8%~99.9%、9%~99.9%、10%~99.9%、15%~99.9%、20%~99.9%、25%~99.9%、30%~99.9%、31%~99.9%、32%~99.9%、33%~99.9%、34%~99.9%、35%~99.9%、36%~99.9%、37%~99.9%、38%~99.9%、39%~99.9%、40%~99.9%、45%~99.9%、50%~99.9%、55%~99.9%、60%~99.9%、65%~99.9%、70%~99.9%、75%~99.9%、80%~99.9%、85%~99.9%、90%~99.9%、または95~99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの1%~99.5%、1%~99%、1%~98%、1%~97%、1%~96%、1%~95%、1%~90%、1%~85%、1%~80%、1%~79%、1%~78%、1%~77%、1%~76%、1%~75%、1%~74%、1%~73%、1%~72%、1%~71%、1%~70%、1%~65%、1%~60%、1%~55%、1%~50%、1%~45%、1%~40%、1%~39%、1%~38%、1%~37%、1%~36%、1%~35%、1%~34%、1%~33%、1%~32%、1%~31%、1%~30%、1%~25%、1%~20%、1%~15%、1%~10%、1%~9%、1%~8%、1%~7%、1%~6%、1%~5%、1%~4%、1%~3%、または1%~2%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの1%~99.9%、5%~99.5%、10%~99%、15%~97%、20%~95%、25%~90%、30%~85%、31%~80%、32%~79%、33%~78%、34%~77%、35%~76%、36%~76%、37%~75%、38%~74%、39%~73%、40%~72%、45%~71%、50%~70%、または55%~65%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの100%の低減をもたらす。
[135]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、1000%低い、対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルをもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して1.1分の1、1.2分の1、1.3分の1、1.4分の1、1.5分の1、1.6分の1、1.7分の1、1.8分の1、1.9分の1、2分の1、2.5分の1、3分の1、3.5分の1、4分の1、4.5分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1以下、または10分の1未満の、対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルをもたらす。
[136]一部の実施形態では、投与前と比較した対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの低減または血液ANGPTL3タンパク質レベルは、ELISA(酵素結合免疫吸着検定法)によって測定される。一部の実施形態では、投与前と比較した対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの低減または血液ANGPTL3タンパク質レベルは、ウェスタンブロット解析によって測定される。一部の実施形態では、投与前と比較した対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの低減または血液ANGPTL3タンパク質レベルは、LC-MS/MS(液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析)によって測定される。
[137]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液または低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの少なくとも35%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの少なくとも35%、40%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、または99%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの多くとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの1%~99.9%、2%~99.9%、3%~99.9%、4%~99.9%、5%~99.9%、6%~99.9%、7%~99.9%、8%~99.9%、9%~99.9%、10%~99.9%、15%~99.9%、20%~99.9%、25%~99.9%、30%~99.9%、35%~99.9%、40%~99.9%、45%~99.9%、50%~99.9%、55%~99.9%、60%~99.9%、65%~99.9%、70%~99.9%、75%~99.9%、80%~99.9%、85%~99.9%、90%~99.9%、または95~99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの1%~99.5%、1%~99%、1%~98%、1%~97%、1%~96%、1%~95%、1%~90%、1%~85%、1%~80%、1%~75%、1%~70%、1%~65%、1%~60%、1%~55%、1%~50%、1%~45%、1%~40%、1%~35%、1%~30%、1%~25%、1%~20%、1%~15%、1%~10%、1%~9%、1%~8%、1%~7%、1%~6%、1%~5%、1%~4%、1%~3%、または1%~2%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの1%~99.9%、5%~99.5%、10%~99%、15%~97%、20%~95%、25%~90%、30%~85%、35%~80%、40%~75%、45%~70%、50%~65%、または55%~60%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの100%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、1000%低い、対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルをもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して1.1分の1、1.2分の1、1.3分の1、1.4分の1、1.5分の1、1.6分の1、1.7分の1、1.8分の1、1.9分の1、2分の1、2.5分の1、3分の1、3.5分の1、4分の1、4.5分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1以下、または10分の1未満の、対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルをもたらす。
[138]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液トリグリセリドレベルの少なくとも35%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液トリグリセリドレベルの少なくとも30%、35%、40%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、または99%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液トリグリセリドレベルの少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液トリグリセリドレベルの多くとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液トリグリセリドレベルの1%~99.9%、2%~99.9%、3%~99.9%、4%~99.9%、5%~99.9%、6%~99.9%、7%~99.9%、8%~99.9%、9%~99.9%、10%~99.9%、15%~99.9%、20%~99.9%、25%~99.9%、30%~99.9%、35%~99.9%、40%~99.9%、45%~99.9%、50%~99.9%、55%~99.9%、60%~99.9%、65%~99.9%、70%~99.9%、75%~99.9%、80%~99.9%、85%~99.9%、90%~99.9%、または95~99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液トリグリセリドレベルの1%~99.5%、1%~99%、1%~98%、1%~97%、1%~96%、1%~95%、1%~90%、1%~85%、1%~80%、1%~75%、1%~70%、1%~65%、1%~60%、1%~55%、1%~50%、1%~45%、1%~40%、1%~35%、1%~30%、1%~25%、1%~20%、1%~15%、1%~10%、1%~9%、1%~8%、1%~7%、1%~6%、1%~5%、1%~4%、1%~3%、または1%~2%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液トリグリセリドレベルの1%~99.9%、5%~99.5%、10%~99%、15%~97%、20%~95%、25%~90%、30%~85%、35%~80%、40%~75%、45%~70%、50%~65%、または55%~60%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液トリグリセリドレベルの100%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、1000%低い、対象における血液トリグリセリドレベルをもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して1.1分の1、1.2分の1、1.3分の1、1.4分の1、1.5分の1、1.6分の1、1.7分の1、1.8分の1、1.9分の1、2分の1、2.5分の1、3分の1、3.5分の1、4分の1、4.5分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1以下、または10分の1未満の、対象における血液トリグリセリドレベルをもたらす。
[139]一部の実施形態では、投与前と比較した対象における血液トリグリセリドレベルまたは血液トリグリセリドレベルの低減は、任意の標準的な手法によって測定される。一部の実施形態では、投与前と比較した対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルまたは血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの低減は、任意の標準的な手法によって測定される。例えば、血清試料中の「脂質パネル」を測定するために、コレステロール(総C)、トリグリセリド(TG)、および高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)の酵素的な直接測定を伴う臨床アナライザー装置が使用され得る。それぞれの分析物質に固有の試薬キットは、緩衝剤、キャリブレーター、ブランク、および対照を含む。本開示で使用される場合、コレステロール、トリグリセリド、およびHDL-Cは、固有の酵素反応産物の吸光度測定を使用して定量され得る。LDL-Cは間接的に決定されてよい。一部の例では、循環系のコレステロールの大部分は3種の主要なリポタンパク質分画、即ち超低密度リポタンパク質(VLDL)、LDL、およびHDLで見出され得る。一部の実施形態では、循環系の総コレステロールは、式[総C]=[VLDL-C]+[LDL-C]+[HDL-C]で推定され得る。即ち、LDL-Cは、関係式:[LDL-C]=[総C]-[HDL-C]-[TG]/5に従って総コレステロール、トリグリセリド、およびHDL-Cの測定値から計算され得る。ここで、[TG]/5はVLDL-コレステロールの推定値である。緩衝剤、キャリブレーター、ブランク、および対照を含むトリグリセリドに固有の試薬キットが使用されてよい。本明細書で使用される場合、研究で得られた血清試料は分析され得、トリグリセリドはカップリングされた一連の酵素反応を使用して測定されてよい。一部の実施形態では、最後の酵素反応の最終生成物としての分析物質およびその500nmにおける吸光度を定量するためにH2O2が使用されてよく、発色強度はトリグリセリド濃度に比例する。
[140]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドはガイドRNAであり、ガイドRNAはPCSK9遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に0、1つ、または2つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはPCSK9遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖にミスマッチなしで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはPCSK9遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に1つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはPCSK9遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に2つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはPCSK9遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に3つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはPCSK9遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に4つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはPCSK9遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に5つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。
[141]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドはガイドRNAであり、ガイドRNAはANGPTL3遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に0、1つ、または2つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはANGPTL3遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖にミスマッチなしで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはANGPTL3遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に1つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはANGPTL3遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に2つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはANGPTL3遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に3つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはANGPTL3遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に4つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはANGPTL3遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に5つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。
[142]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、正味の核酸塩基編集によって測定して、対象における全肝細胞の1%未満のプロトスペーサー配列の外側にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、正味の核酸塩基編集によって測定して、対象における肝細胞の1%未満のプロトスペーサー配列の外側にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、正味の核酸塩基編集によって測定して、プロトスペーサー配列の内部のみにある。
[143]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、正味の核酸塩基編集によって測定して、対象における全肝細胞の0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、2.0%、3.0%、4.0%、5.0%、6.0%、7.0%、8.0%、9.0%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、65%、80%、85%、90%未満のプロトスペーサー配列の外側にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、正味の核酸塩基編集によって測定して、対象における肝細胞の0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、2.0%、3.0%、4.0%、5.0%、6.0%、7.0%、8.0%、9.0%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、65%、80%、85%、90%未満のプロトスペーサー配列の外側にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、正味の核酸塩基編集によって測定して、対象における細胞の0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、2.0%、3.0%、4.0%、5.0%、6.0%、7.0%、8.0%、9.0%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、65%、80%、85%、90%未満のプロトスペーサー配列の外側にある。
[144]一部の実施形態では、デアミナーゼはアデニンデアミナーゼである。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、A・TからG・Cへの変更である。一部の実施形態では、デアミナーゼはアデニンデアミナーゼであり、核酸塩基の変更はA・TからG・Cへの変更である。一部の実施形態では、プログラム可能なDNA結合ドメインはヌクレアーゼ不活性Cas9またはCas9ニッカーゼを含む。一部の実施形態では、プログラム可能なDNA結合ドメインはCas9を含む。
[145]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、PCSK9遺伝子のスプライス部位にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、PCSK9遺伝子のスプライスドナー部位にある。一部の実施形態では、スプライスドナー部位は、配列番号5で参照されるPCSK9イントロン1の5’末端にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、PCSK9遺伝子のスプライスアクセプター部位にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、フレームシフト、未成熟終止コドン、PCSK9遺伝子によってコードされる転写物における挿入または欠失をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、PCSK9遺伝子によってコードされる異常な転写物をもたらす。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドはガイドRNAである。一部の実施形態では、ガイドRNAは化学的に改変されている。一部の実施形態では、ガイドRNAはtracrRNA配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは表1または表24で説明される化学的改変を含む。
[146]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ANGPTL3遺伝子のスプライス部位にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ANGPTL3遺伝子のスプライスドナー部位にある。一部の実施形態では、スプライスドナー部位は、配列番号7で参照されるANGPTL3イントロン6の5’末端にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ANGPTL3遺伝子のスプライスアクセプター部位にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、フレームシフト、未成熟終止コドン、ANGPTL3遺伝子によってコードされる転写物における挿入または欠失をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ANGPTL3遺伝子によってコードされる異常な転写物をもたらす。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドはガイドRNAである。一部の実施形態では、ガイドRNAは化学的に改変されている。一部の実施形態では、ガイドRNAはtracrRNA配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは表1または表24で説明される化学的改変を含む。
[147]一部の実施形態では、ガイドRNAは、表1または表24で説明されるガイドRNA配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列5’-5’-cscscsGCACCUUGGCGCAGCGGgUUUUAGagcuaGaaauagcaaGUUaAaAuAaggCUaGUCcG UUAucAAcuuGaaaaaguGgcaccgAgUCggugcusususu-3’(配列番号9)、5’-cscscsGCACCUUGGCGCAGCGGgUUUUAGagcuagaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGU UAucAAcuugaaaaagugGcaccgagucggugcusususu-3’(配列番号9)、5’-cscscsGCACCUUGGCGCAGCGGgUUUUAGagcuaGaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGUUAucAAcuuGaaaaagugGcaccgagucggugcusususu-3’(配列番号9)(GA346)、5’-cscscsGCACCUUGGCGCAGCGGgUUUUAGagcuagaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGUUAacAAcuugaaaaagugGcaccgagucggugcusususu-3’(配列番号10)(GA374)、5’-cscscsGCACCUUGGCGCAGCGGgUUUUAGagcuagaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGUUAucAAcuugaaaaagugGcaccgagucggugcusususuuuu-3’(配列番号11)(GA385)、5’-cscscsGCACCUUGGCGCAGCGGgUUUUAGagcuagaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGUUAucAAcuugaaaaagugGcaccgagucggugcusususuuUu-3’(配列番号11)(GA386)または5’-cscscsGCACCUUGGCGCAGCGgUUUUAGagcuaGaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGUUAucAAcuuGaaaaagugGcaccgagucggugcuususuuuu-3’(配列番号12)(GA387)を含む。
[148]一部の実施形態では、プロトスペーサー配列は、表1または表24で説明されるプロトスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、プロトスペーサーは、配列5’-CCCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号13)、AAGATACCTGAATAACTCTC-3’(配列番号14)、および5’-AAGATACCTGAATAACCCTC-3’(配列番号15)を含む。
[149]一部の実施形態では、塩基エディター融合タンパク質は配列番号3の配列を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号3で説明されるアミノ酸配列または本明細書で提供されるアデノシンデアミナーゼのいずれかと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも99.5%同一であるアミノ酸配列を含む。本明細書で提供されるアデノシンデアミナーゼは1つまたは複数の変異(例えば本明細書で提供される変異のいずれか)を含んでもよいことを認識されたい。本開示は、いくらかの同一性パーセントおよび本明細書に記載した変異のいずれかまたはその組合せを有する任意のデアミナーゼドメインを提供する。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号3で説明されるアミノ酸配列または本明細書で提供されるアデノシンデアミナーゼのいずれかと比較して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、21、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、またはそれ以上の変異を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号3で説明されるアミノ酸配列のいずれか1つまたは本明細書で提供されるアデニンデアミナーゼのいずれかと比較して、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも110、少なくとも120、少なくとも130、少なくとも140、少なくとも150、少なくとも160、少なくとも170の同一の隣接するアミノ酸残基を有するアミノ酸配列を含む。
[150]一部の実施形態では、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸はmRNAである。mRNAは、改変、例えばmRNAの3’または5’末端の改変を含み得る。一部の実施形態では、mRNAはキャップアナログを含む。
[151]一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも1つ、2つ、または3つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも1つ、2つ、または3つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも1つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも2つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも3つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも4つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも5つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも6つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも7つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも8つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも9つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも10個のヌクレオチドを含む。
[152]一部の実施形態では、mRNAはポリAテイルを含む。ポリAテイルはmRNAの3’末端にあってよい。
[153]一部の実施形態では、mRNA配列のGC%含量は、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、または90%以上である。一部の実施形態では、mRNA配列のGC%含量は、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または80%以上である。
[154]一部の実施形態では、mRNA配列はアデニンtTNAデアミナーゼ(TadA)領域を含む。一部の実施形態では、TadA領域のGC%は40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、または90%以上である。一部の実施形態では、TadA領域のGC%含量は、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または80%以上である。
[155]一部の実施形態では、mRNA配列はCas9領域を含む。一部の実施形態では、Cas9領域のGC%は、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、または90%以上である。一部の実施形態では、Cas9領域のGC%含量は、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または80%以上である。
[156]一部の実施形態では、mRNA配列はNLS領域を含む。一部の実施形態では、NLS領域のGC%は40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、または90%以上である。一部の実施形態では、NLS領域のGC%含量は、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または80%以上である。
[157]一部の実施形態では、mRNA配列は、TadA領域とCas9領域を連結する第1のリンカー領域を含む。一部の実施形態では、第1のリンカー領域のGC%は、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、または90%以上である。一部の実施形態では、第1のリンカー領域のGC%含量は、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または80%以上である。
[158]一部の実施形態では、mRNA配列はCas9領域とNLS領域を連結する第2のリンカー領域を含む。一部の実施形態では、第2のリンカー領域のGC%は、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、または90%以上である。一部の実施形態では、第2のリンカー領域のGC%含量は、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または80%以上である。
[159]一部の実施形態では、本明細書で提供される塩基エディターシステムは、ガイドポリヌクレオチドまたはガイドポリヌクレオチドをコードする核酸(i)を封入する脂質ナノ粒子(LNP)をさらに含む。一部の実施形態では、LNPは、プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸(ii)をさらに封入する。一部の実施形態では、塩基エディターシステムは、プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸(ii)を封入する第2のLNPをさらに含む。
[160]本明細書で提供される塩基エディターシステムは、1つまたは複数のLNPを含み得る。例えば、塩基エディターシステムは、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸、例えば塩基エディター融合タンパク質をコードするmRNAの両方を封入するLNPを含み得る。別の例では、塩基エディターシステムは、ガイドポリヌクレオチド、例えばガイドRNAを封入するLNP、および塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸、例えばmRNAを封入するLNPを含み得る。ガイドポリヌクレオチドと塩基エディター融合タンパク質または塩基エディター融合タンパク質をコードするmRNAを個別に封入するLNPによって、塩基エディターシステムの順応性のある投薬および投与が可能になる。例えば、ガイドRNAを封入するLNPを最初に投与し、続いて塩基エディター融合タンパク質をコードするmRNAを封入するLNPを投与することができる。一部の実施形態では、ガイドRNAを封入するLNPと、塩基エディター融合タンパク質をコードするmRNAを封入する第2のLNPとが、対象に同時に投与される。一部の実施形態では、ガイドRNAを封入するLNPと、塩基エディタータンパク質をコードするmRNAを封入するLNPとが、対象に逐次的に投与される。一部の実施形態では、塩基エディター融合タンパク質をコードするmRNAを封入するLNPが対象に投与され、続いて1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、2週、3週、4週、5週、6週、7週、8週、9週、10週、11週、12週、またはそれ以上後に、ガイドRNAを封入する第2のLNPが複数回、投与または投薬される。複数回用量の第2のLNPは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20日、またはそれ以上の間隔で投与されてよい。
[161]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約1:10~約10:1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約1:1、1.5:1、2:1、3:1、4:1、1:1.5、1:2、1:3、1:4、または4:1と1:4の間の任意の比である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との滴定によって決定され得る。
[162]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、約500:1~約1:500である。
[163]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約1000:1~約1:1000である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、65:1、60:1、55:1、50:1、45:1、40:1、35:1、30:1、25:1、20:1、19:1、18:1、17:1、17:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2;1、1.9:1、1.8:1、1.7:1、1.6:1、1.5:1、1.4:1、1.3:1、1.2:1、1.1:1、1.0:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約1:0.1、1:0.2、1:0.3、1:0.4、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1.0、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:25、1:30、1:35、1:40、1:45、1:50、1:55、1:60、1:65、1:70、1:75、1:80、1:85、1:90、1:95、1:100、1:150、1:200、1:250、1:300、1:350、1:400、1:450、1:500、1:550、1:600、1:650、1:700、1:750、1:800、1:850、1:900、1:950、または1:1000である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で少なくとも約1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、65:1、60:1、55:1、50:1、45:1、40:1、35:1、30:1、25:1、20:1、19:1、18:1、17:1、17:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2;1、1.9:1、1.8:1、1.7:1、1.6:1、1.5:1、1.4:1、1.3:1、1.2:1、1.1:1、1.0:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で少なくとも約1:0.1、1:0.2、1:0.3、1:0.4、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1.0、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:25、1:30、1:35、1:40、1:45、1:50、1:55、1:60、1:65、1:70、1:75、1:80、1:85、1:90、1:95、1:100、1:150、1:200、1:250、1:300、1:350、1:400、1:450、1:500、1:550、1:600、1:650、1:700、1:750、1:800、1:850、1:900、1:950、または1:1000である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で多くとも約1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、65:1、60:1、55:1、50:1、45:1、40:1、35:1、30:1、25:1、20:1、19:1、18:1、17:1、17:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2;1、1.9:1、1.8:1、1.7:1、1.6:1、1.5:1、1.4:1、1.3:1、1.2:1、1.1:1、1.0:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で多くとも約1:0.1、1:0.2、1:0.3、1:0.4、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1.0、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:25、1:30、1:35、1:40、1:45、1:50、1:55、1:60、1:65、1:70、1:75、1:80、1:85、1:90、1:95、1:100、1:150、1:200、1:250、1:300、1:350、1:400、1:450、1:500、1:550、1:600、1:650、1:700、1:750、1:800、1:850、1:900、1:950、または1:1000である。
[164]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、約10000:1~約1:10000である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、約10000:1、9500:1、9000:1、8500:1、8000:1、7500:1、7000:1、6500:1、6000:1、5500:1、5000:1、4500:1、4000:1、3500:1、3000:1、2500:1、2000:1、1500:1、1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、190:1、180:1、170:1、160:1、150:1、140:1、130:1、120:1、110:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、69:1、68:1、67:1、66:1、65:1、64:1、63:1、62:1、61:1、60:1、59:1、58:1、57:1、56:1、55:1、54:1、53:1、52:1、51:1、50:1、49:1、48:1、47:1、46:1、45:1、44:1、43:1、42:1、41:1、40:1、39:1、38:1、37:1、36:1、35:1、34:1、33:1、32:1、31:1、30:1、29:1、28:1、27:1、26:1、25:1、24:1、23:1、22:1、21:1、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1:1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、少なくとも約1:10000、1:9500、1:9000、1:8500、1:8000、1:7500、1:7000、1:6500、1:6000、1:5500、1:5000、1:4500、1:4000、1:3500、1:3000、1:2500、1:2000、1:1500、1:1000、1:950、1:900、1:850、1:800、1:750、1:700、1:650、1:600、1:550、1:500、1:450、1:400、1:350、1:300、1:250、1:200、1:190、1:180、1:170、1:160、1:150、1:140、1:130、1:120、1:110、1:100、1:95、1:90、1:85、1:80、1:75、1:70、1:69、1:68、1:67、1:66、1:65、1:64、1:63、1:62、1:61、1:60、1:59、1:58、1:57、1:56、1:55、1:54、1:53、1:52、1:51、1:50、1:49、1:48、1:47、1:46、1:45、1:44、1:43、1:42、1:41、1:40、1:39、1:38、1:37、1:36、1:35、1:34、1:33、1:32、1:31、1:30、1:29、1:28、1:27、1:26、1:25、1:24、1:23、1:22、1:21、1:20、1:19、1:18、1:17、1:16、1:15、1:14、1:13、1:12、1:11、1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、1:0.9、1:0.8、1:0.7、1:0.6、1:0.5、1:0.4、1:0.3、1:0.2、または1:0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、少なくとも約10000:1、9500:1、9000:1、8500:1、8000:1、7500:1、7000:1、6500:1、6000:1、5500:1、5000:1、4500:1、4000:1、3500:1、3000:1、2500:1、2000:1、1500:1、1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、190:1、180:1、170:1、160:1、150:1、140:1、130:1、120:1、110:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、69:1、68:1、67:1、66:1、65:1、64:1、63:1、62:1、61:1、60:1、59:1、58:1、57:1、56:1、55:1、54:1、53:1、52:1、51:1、50:1、49:1、48:1、47:1、46:1、45:1、44:1、43:1、42:1、41:1、40:1、39:1、38:1、37:1、36:1、35:1、34:1、33:1、32:1、31:1、30:1、29:1、28:1、27:1、26:1、25:1、24:1、23:1、22:1、21:1、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1:1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、少なくとも約1:10000、1:9500、1:9000、1:8500、1:8000、1:7500、1:7000、1:6500、1:6000、1:5500、1:5000、1:4500、1:4000、1:3500、1:3000、1:2500、1:2000、1:1500、1:1000、1:950、1:900、1:850、1:800、1:750、1:700、1:650、1:600、1:550、1:500、1:450、1:400、1:350、1:300、1:250、1:200、1:190、1:180、1:170、1:160、1:150、1:140、1:130、1:120、1:110、1:100、1:95、1:90、1:85、1:80、1:75、1:70、1:69、1:68、1:67、1:66、1:65、1:64、1:63、1:62、1:61、1:60、1:59、1:58、1:57、1:56、1:55、1:54、1:53、1:52、1:51、1:50、1:49、1:48、1:47、1:46、1:45、1:44、1:43、1:42、1:41、1:40、1:39、1:38、1:37、1:36、1:35、1:34、1:33、1:32、1:31、1:30、1:29、1:28、1:27、1:26、1:25、1:24、1:23、1:22、1:21、1:20、1:19、1:18、1:17、1:16、1:15、1:14、1:13、1:12、1:11、1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、1:0.9、1:0.8、1:0.7、1:0.6、1:0.5、1:0.4、1:0.3、1:0.2、または1:0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、多くとも約10000:1、9500:1、9000:1、8500:1、8000:1、7500:1、7000:1、6500:1、6000:1、5500:1、5000:1、4500:1、4000:1、3500:1、3000:1、2500:1、2000:1、1500:1、1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、190:1、180:1、170:1、160:1、150:1、140:1、130:1、120:1、110:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、69:1、68:1、67:1、66:1、65:1、64:1、63:1、62:1、61:1、60:1、59:1、58:1、57:1、56:1、55:1、54:1、53:1、52:1、51:1、50:1、49:1、48:1、47:1、46:1、45:1、44:1、43:1、42:1、41:1、40:1、39:1、38:1、37:1、36:1、35:1、34:1、33:1、32:1、31:1、30:1、29:1、28:1、27:1、26:1、25:1、24:1、23:1、22:1、21:1、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1:1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、多くとも約1:10000、1:9500、1:9000、1:8500、1:8000、1:7500、1:7000、1:6500、1:6000、1:5500、1:5000、1:4500、1:4000、1:3500、1:3000、1:2500、1:2000、1:1500、1:1000、1:950、1:900、1:850、1:800、1:750、1:700、1:650、1:600、1:550、1:500、1:450、1:400、1:350、1:300、1:250、1:200、1:190、1:180、1:170、1:160、1:150、1:140、1:130、1:120、1:110、1:100、1:95、1:90、1:85、1:80、1:75、1:70、1:69、1:68、1:67、1:66、1:65、1:64、1:63、1:62、1:61、1:60、1:59、1:58、1:57、1:56、1:55、1:54、1:53、1:52、1:51、1:50、1:49、1:48、1:47、1:46、1:45、1:44、1:43、1:42、1:41、1:40、1:39、1:38、1:37、1:36、1:35、1:34、1:33、1:32、1:31、1:30、1:29、1:28、1:27、1:26、1:25、1:24、1:23、1:22、1:21、1:20、1:19、1:18、1:17、1:16、1:15、1:14、1:13、1:12、1:11、1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、1:0.9、1:0.8、1:0.7、1:0.6、1:0.5、1:0.4、1:0.3、1:0.2、または1:0.1である。
[165]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約10:1~約1:10である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約4:1、3;1、2:1、1.5:1、1:1、1:1.5、1:2、1:3、または1:4である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、約500:1~約1:500である。
[166]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約1000:1~約1:1000である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、65:1、60:1、55:1、50:1、45:1、40:1、35:1、30:1、25:1、20:1、19:1、18:1、17:1、17:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2;1、1.9:1、1.8:1、1.7:1、1.6:1、1.5:1、1.4:1、1.3:1、1.2:1、1.1:1、1.0:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約1:0.1、1:0.2、1:0.3、1:0.4、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1.0、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:25、1:30、1:35、1:40、1:45、1:50、1:55、1:60、1:65、1:70、1:75、1:80、1:85、1:90、1:95、1:100、1:150、1:200、1:250、1:300、1:350、1:400、1:450、1:500、1:550、1:600、1:650、1:700、1:750、1:800、1:850、1:900、1:950、または1:1000である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で少なくとも約1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、65:1、60:1、55:1、50:1、45:1、40:1、35:1、30:1、25:1、20:1、19:1、18:1、17:1、17:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2;1、1.9:1、1.8:1、1.7:1、1.6:1、1.5:1、1.4:1、1.3:1、1.2:1、1.1:1、1.0:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で少なくとも約1:0.1、1:0.2、1:0.3、1:0.4、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1.0、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:25、1:30、1:35、1:40、1:45、1:50、1:55、1:60、1:65、1:70、1:75、1:80、1:85、1:90、1:95、1:100、1:150、1:200、1:250、1:300、1:350、1:400、1:450、1:500、1:550、1:600、1:650、1:700、1:750、1:800、1:850、1:900、1:950、または1:1000である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で多くとも約1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、65:1、60:1、55:1、50:1、45:1、40:1、35:1、30:1、25:1、20:1、19:1、18:1、17:1、17:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2;1、1.9:1、1.8:1、1.7:1、1.6:1、1.5:1、1.4:1、1.3:1、1.2:1、1.1:1、1.0:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で多くとも約1:0.1、1:0.2、1:0.3、1:0.4、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1.0、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:25、1:30、1:35、1:40、1:45、1:50、1:55、1:60、1:65、1:70、1:75、1:80、1:85、1:90、1:95、1:100、1:150、1:200、1:250、1:300、1:350、1:400、1:450、1:500、1:550、1:600、1:650、1:700、1:750、1:800、1:850、1:900、1:950、または1:1000である。
[167]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、約10000:1~約1:10000である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、約10000:1、9500:1、9000:1、8500:1、8000:1、7500:1、7000:1、6500:1、6000:1、5500:1、5000:1、4500:1、4000:1、3500:1、3000:1、2500:1、2000:1、1500:1、1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、190:1、180:1、170:1、160:1、150:1、140:1、130:1、120:1、110:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、69:1、68:1、67:1、66:1、65:1、64:1、63:1、62:1、61:1、60:1、59:1、58:1、57:1、56:1、55:1、54:1、53:1、52:1、51:1、50:1、49:1、48:1、47:1、46:1、45:1、44:1、43:1、42:1、41:1、40:1、39:1、38:1、37:1、36:1、35:1、34:1、33:1、32:1、31:1、30:1、29:1、28:1、27:1、26:1、25:1、24:1、23:1、22:1、21:1、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1:1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、少なくとも約1:10000、1:9500、1:9000、1:8500、1:8000、1:7500、1:7000、1:6500、1:6000、1:5500、1:5000、1:4500、1:4000、1:3500、1:3000、1:2500、1:2000、1:1500、1:1000、1:950、1:900、1:850、1:800、1:750、1:700、1:650、1:600、1:550、1:500、1:450、1:400、1:350、1:300、1:250、1:200、1:190、1:180、1:170、1:160、1:150、1:140、1:130、1:120、1:110、1:100、1:95、1:90、1:85、1:80、1:75、1:70、1:69、1:68、1:67、1:66、1:65、1:64、1:63、1:62、1:61、1:60、1:59、1:58、1:57、1:56、1:55、1:54、1:53、1:52、1:51、1:50、1:49、1:48、1:47、1:46、1:45、1:44、1:43、1:42、1:41、1:40、1:39、1:38、1:37、1:36、1:35、1:34、1:33、1:32、1:31、1:30、1:29、1:28、1:27、1:26、1:25、1:24、1:23、1:22、1:21、1:20、1:19、1:18、1:17、1:16、1:15、1:14、1:13、1:12、1:11、1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、1:0.9、1:0.8、1:0.7、1:0.6、1:0.5、1:0.4、1:0.3、1:0.2、または1:0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、少なくとも約10000:1、9500:1、9000:1、8500:1、8000:1、7500:1、7000:1、6500:1、6000:1、5500:1、5000:1、4500:1、4000:1、3500:1、3000:1、2500:1、2000:1、1500:1、1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、190:1、180:1、170:1、160:1、150:1、140:1、130:1、120:1、110:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、69:1、68:1、67:1、66:1、65:1、64:1、63:1、62:1、61:1、60:1、59:1、58:1、57:1、56:1、55:1、54:1、53:1、52:1、51:1、50:1、49:1、48:1、47:1、46:1、45:1、44:1、43:1、42:1、41:1、40:1、39:1、38:1、37:1、36:1、35:1、34:1、33:1、32:1、31:1、30:1、29:1、28:1、27:1、26:1、25:1、24:1、23:1、22:1、21:1、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1:1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、少なくとも約1:10000、1:9500、1:9000、1:8500、1:8000、1:7500、1:7000、1:6500、1:6000、1:5500、1:5000、1:4500、1:4000、1:3500、1:3000、1:2500、1:2000、1:1500、1:1000、1:950、1:900、1:850、1:800、1:750、1:700、1:650、1:600、1:550、1:500、1:450、1:400、1:350、1:300、1:250、1:200、1:190、1:180、1:170、1:160、1:150、1:140、1:130、1:120、1:110、1:100、1:95、1:90、1:85、1:80、1:75、1:70、1:69、1:68、1:67、1:66、1:65、1:64、1:63、1:62、1:61、1:60、1:59、1:58、1:57、1:56、1:55、1:54、1:53、1:52、1:51、1:50、1:49、1:48、1:47、1:46、1:45、1:44、1:43、1:42、1:41、1:40、1:39、1:38、1:37、1:36、1:35、1:34、1:33、1:32、1:31、1:30、1:29、1:28、1:27、1:26、1:25、1:24、1:23、1:22、1:21、1:20、1:19、1:18、1:17、1:16、1:15、1:14、1:13、1:12、1:11、1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、1:0.9、1:0.8、1:0.7、1:0.6、1:0.5、1:0.4、1:0.3、1:0.2、または1:0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、多くとも約10000:1、9500:1、9000:1、8500:1、8000:1、7500:1、7000:1、6500:1、6000:1、5500:1、5000:1、4500:1、4000:1、3500:1、3000:1、2500:1、2000:1、1500:1、1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、190:1、180:1、170:1、160:1、150:1、140:1、130:1、120:1、110:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、69:1、68:1、67:1、66:1、65:1、64:1、63:1、62:1、61:1、60:1、59:1、58:1、57:1、56:1、55:1、54:1、53:1、52:1、51:1、50:1、49:1、48:1、47:1、46:1、45:1、44:1、43:1、42:1、41:1、40:1、39:1、38:1、37:1、36:1、35:1、34:1、33:1、32:1、31:1、30:1、29:1、28:1、27:1、26:1、25:1、24:1、23:1、22:1、21:1、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1:1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、多くとも約1:10000、1:9500、1:9000、1:8500、1:8000、1:7500、1:7000、1:6500、1:6000、1:5500、1:5000、1:4500、1:4000、1:3500、1:3000、1:2500、1:2000、1:1500、1:1000、1:950、1:900、1:850、1:800、1:750、1:700、1:650、1:600、1:550、1:500、1:450、1:400、1:350、1:300、1:250、1:200、1:190、1:180、1:170、1:160、1:150、1:140、1:130、1:120、1:110、1:100、1:95、1:90、1:85、1:80、1:75、1:70、1:69、1:68、1:67、1:66、1:65、1:64、1:63、1:62、1:61、1:60、1:59、1:58、1:57、1:56、1:55、1:54、1:53、1:52、1:51、1:50、1:49、1:48、1:47、1:46、1:45、1:44、1:43、1:42、1:41、1:40、1:39、1:38、1:37、1:36、1:35、1:34、1:33、1:32、1:31、1:30、1:29、1:28、1:27、1:26、1:25、1:24、1:23、1:22、1:21、1:20、1:19、1:18、1:17、1:16、1:15、1:14、1:13、1:12、1:11、1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、1:0.9、1:0.8、1:0.7、1:0.6、1:0.5、1:0.4、1:0.3、1:0.2、または1:0.1である。
[168]精密ゲノム編集は、工業、農業、および生医学の用途を有する成長分野である。今日利用可能な主要なゲノム編集システムの1つは、集積した規則的に空間を満たす短いパリンドロームリピート(CRISPR)-CRISPR関連9(Cas9)である。DNA中の配列NGG(Nは任意の標準塩基である)を含む特定のプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)に隣接する標的ゲノム中のDNA(プロトスペーサーとして知られる)の配列のものと相同の配列を有するガイドRNA(gRNA)の使用により、Cas9を使用して標的配列において二本鎖切断(DSB)を創成することができる。DSBにおける非相同末端結合(NHEJ)を用いて、遺伝子座にインデルおよびノックアウト遺伝子を創成することができる。同様に、相同組換え修復(HDR)は、導入した鋳型DNAとともに用いられ、遺伝子を挿入しまたは標的配列を改変することができる。DNAをメチル化し、より広い配列スペースを認識し、または一本鎖ニックを創成するツールを含む様々なCas9系ツールが近年開発されている。2016年にKomorらは、鋳型DNA鎖を導入せず、またDSBを必要とせずに、シトシン塩基をチミン塩基に変換するCRISPR-Cas9の使用を記載した(参照により全体として本明細書に組み込まれるKomor AC,Kim YB,Packer MSら、「Programmable editing of a target base in genomic DNA without double-stranded DNA cleavage」Nature,2016,533:420~4頁)。リンカーXTENを使用してラットAPOBEC1のシチジンデアミナーゼドメインが触媒不活性のCas9(dCas9)のN末端に融合(塩基エディター1またはBE1と呼ばれる融合タンパク質をもたらす)された後、DNAの20ntのプロトスペーサー領域内の4位と8位の間(または、別の表現ではPAMの13~17ヌクレオチド上流)で、シトシンからウラシルへの変換が観察された。注目すべきことに、この「ウィンドウ」の中のいずれのシトシン塩基も編集が容易であり、いくつのおよびどのシトシンが編集されたかに応じて様々な結果が生じた。DNAの複製または修復の後で、それぞれのウラシルはチミンで置き換えられ、CからTへの塩基編集が完了した。3 塩基エディターの次のバージョン(BE2)は、シチジンデアミナーゼ活性(これはさもなければ元のシトシン塩基を復元するように作用する)に起因するウラシル塩基の塩基切除修復の阻害を助けるdCas9のC末端に融合したウラシルグリコシラーゼ阻害剤を組み込んだ。これは、CからTへの塩基編集の効率を改善した。最後のバージョンであるBE3は、dCas9よりむしろCas9ニッカーゼを使用した。ニッカーゼは、編集されたCからT塩基に対向する未編集の鎖を切断し、真核性のミスマッチの修復を通して対向するグアニジンの除去を刺激した。BE2およびBE3塩基編集は、ヒトとマウスの細胞系の両方で観察された。塩基編集の特異性は、Cas9ニッカーゼへの変異の付加によってさらに改善されている。同様にして、Cas9は編集ウィンドウの幅をほぼ5ヌクレオチドから僅か1~2ヌクレオチドに狭くするように変異されている(それぞれが参照により全体として本明細書に組み込まれる、Rees HA,Komor AC,Yeh WHら、「Improving the DNA specificity and applicability of base editing through protein engineering and protein delivery」Nat Commun,2017,8:15790頁;Kim YB,Komor AC,Levy JMら、「Increasing the genome-targeting scope and precision of base editing with engineered Cas9-cytidine deaminase fusions」Nat Biotechnol,2017,35:371~6頁)。
[169]代替のシトシン塩基編集プラットフォームは、活性誘起シトシンデアミナーゼドメインPmCDA1をdCas9(標的-AID)に連結することによるものであり、これらは酵母における標的としたCからTへの塩基編集を実証することができた。さらに、代替のCからTへの編集戦略も、デアミナーゼドメインをCas9に融合させることなく実証された。その代わりに、SH3(Src 3相同性)ドメインがdCas9のC末端に付加された一方、SHL(SH3相互作用リガンド)がPmCDA1に付加された。6 効率の最適化は、dCas9よりむしろCas9ニッカーゼの使用によって達成された。さらに、ウラシルDNAグリコシラーゼ阻害剤を添加して、哺乳動物CHO細胞系における塩基編集を増強した。得られたプラットフォームは、PAM配列の上流の18番目のヌクレオチドの3~5塩基以内で一貫して塩基を編集することができた(参照により全体として本明細書に組み込まれるNishida K,Arazoe T,Yachie Nら、「Targeted nucleotide editing using hybrid prokaryotic and vertebrate adaptive immune systems」Science,2016,353頁:aaf8729)。
[170]注目すべきシトシン塩基編集プラットフォームは、RNAにガイドされたエンドヌクレアーゼとしてCas9の代わりにCpf1(Cas12aとしても知られる)を使用した。触媒不活性のCpf1をAPOBEC1と融合させ(dLbCpf1-BE0)、ヒト細胞系でCからTへの変換を生じさせた。Cas9塩基エディターバリアントBE3および標的-AIDはPAM配列NGGを認識する一方、dLbCpf1-BE0はTリッチのPAM配列TTTVを認識する。塩基編集はdLbCpf1-BE0でプロトスペーサー配列の8位と13位の間で観察されたが、さらなる変異をCpf1に導入することによって、ウィンドウを10位から12位に低減することができた。しかし、塩基編集ウィンドウを狭くすることは、編集効率の低下に相関した(参照により全体として本明細書に組み込まれるLi X,Wang Y,Liu Yら、「Base editing with a Cpf1-cytidine deaminase fusion」Nat Biotechnol,2018,36:324~7頁)。
[171]シトシン塩基編集は完全に予測可能ではなく、CからTへの編集エディターで観察されたものよりは低い頻度ではあるが、標的部位においてインデルが起こり得る。さらに、シトシン塩基エディターは、期待されたCからTへの編集よりむしろ、時にはCからAまたはCからGへの編集を惹起することがある。Cas9ニッカーゼとラットAPOBEC1シトシンデアミナーゼドメインとの間に16アミノ酸から32アミノ酸にリンカー長さを追加し、Cas9ニッカーゼとウラシルグリコシラーゼ阻害剤との間に4アミノ酸から9アミノ酸にリンカーを追加し、また別の9アミノ酸のリンカーを使用して新たなシトシン塩基エディターのC末端に付加した第2のウラシルグリコシラーゼ阻害剤を使用することによって、「BE4」と名付けられるシトシン塩基エディターを改善した(Komor AC,Zhao KT,Packer MSら、「Improved base excision repair inhibition and bacteriophage Mu Gam protein yields C:G-to-T:A base editors with higher efficiency and product purity」.Sci Adv,2017,3:eaao4774。参照により全体として本明細書に組み込まれる。)。
[172]大腸菌(Escherichia coli)アデニンtTNAデアミナーゼTadA(ecTadA)をdCas9に融合することおよびecTadAドメインの変異生成を編集活性の選択と併用することによって、A106VおよびD108Nの変異がDNA中のアデニンをグアニンに編集することができるABE7.10と命名される塩基エディターを生じることが明らかになった(Gaudelli NM,Komor AC,Rees HAら、「Programmable base editing of A・T to G・C in genomic DNA without DNA cleavage」Nature,2017,551:464~71頁。参照により全体として本明細書に組み込まれる。)。Koblanらは、核局在化シグナルの改変およびコドン最適化によってABE7.10の効率を改善し、ABEmaxと称するバージョンを得た。同様のアプローチによって、シトシン塩基エディターBE4の効率を改善した。10 Huangらは、代替のPAMを使用し、その編集ウィンドウを拡張してアデニンとシトシンの塩基エディターの両方のさらなる開発を実施し、それによりその標的範囲を増大させた(参照により全体として本明細書に組み込まれる「Improving cytidine and adenine base editors by expression optimization and ancestral reconstruction」Nat Biotechnol,2018,36:843~6頁)。
[173]同じことが塩基エディター12-14について真実であることが証明されたが、同じgRNAを使用したCas9、シトシン塩基エディター、およびアデニン塩基エディターの比較により、明らかなオフターゲットプロファイルが示されている。
[174]様々な研究によって、単離の際に作用するデアミナーゼドメインによって惹起されるgRNAによらないオフターゲット塩基編集(Cas9-gRNA複合体によるDNAの関与を必要としない)への関心が高まっている。さらなる研究によって、塩基エディターのgRNAによらないオフターゲット効果はDNAに限らないことが示された。シトシン塩基エディターまたはアデニン塩基エディターによって処理された細胞のRNAシーケンシングによって、トランスクリプトームに広がるRNAのオフターゲット編集、およびアデニン塩基エディターのデアミナーゼドメインにおけるアミノ酸置換(例えばR106W)の導入がオンターゲットのDNA塩基編集効率を実質的に低減させることなくRNAのオフターゲット編集を低下させることが明らかになった。それぞれが参照により全体として本明細書に組み込まれる、Zuo E,Sun Y,Wei Wら、「Cytosine base editor generates substantial off-target single-nucleotide variants in mouse embryos」Science,2019,364:289~92頁;Jin S,Zong Y,Gao Qら、「Cytosine, but not adenine, base editors induce genome-wide off-target mutations in rice」Science,2019,364:292~5頁;Grunewald J,Zhou R,Garcia SPら、「Transcriptome-wide off-target RNA editing induced by CRISPR-guided DNA base editors」Nature,2019,569:433~7頁;Grunewald J,Zhou R,Iyer Sら、「CRISPR DNA base editors with reduced RNA off-target and self-editing activities」Nat Biotechnol,2019,37:1041~8頁;Zhou C,Sun Y,Yan Rら、「Off-target RNA mutation induced by DNA base editing and its elimination by mutagenesis」Nature,2019,571:275~8頁;Rees HA,Wilson C,Doman JLら、「Analysis and minimization of cellular RNA editing by DNA adenine base editors」Sci Adv,2019,5:eaax5717)。
[175]疾患を惹起する変異の,標準的なCas9ゲノム編集による精密編集を介する補正は、主としてHDRを必要としてきた。HDRは有糸分裂のS期またはG2期の細胞に限られるので、非有糸分裂細胞の精密編集は困難である。しかし、塩基エディターはHDRに依拠しない。マウスにおける有糸分裂後の蝸牛細胞の編集は、シトシン塩基エディターBE3を用いて実行可能である。予めアセンブルしたリボヌクレオプロテインの形態のBE3およびgRNAを、カチオン性リポソームを介して注射することによって、ベータカテニンのセリン-33がフェニルアラニンに編集(TCTコドンをTTTに編集)され、支持細胞の有毛細胞への分化転換を可能にした。蝸牛組織の塩基編集はシーケンシングを介して確認され、蝸牛の領域に応じて0.7%~3.0%の編集率を示した。対照的に、HDRを介する標準的なCas9編集は、蝸牛細胞において無視できる程度の有効性の兆候を示した。アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを介して肝臓に送達されたSaBE3のバリアントは、Pah遺伝子における病因性のTからCへの変異を29%という高い編集率で直接補正し、それにより、成体マウスの疾患であるフェニルケトン尿症を治療することが報告された。アデニン塩基編集もマウスで変異を生成することが実証されている。それぞれが参照により全体として本明細書に組み込まれる、Yeh WH,Chiang H,Rees HAら、「In vivo base editing of post-mitotic sensory cells」Nat Commun,2018,9:2184頁;Villiger L,Grisch-Chan HM,Lindsay Hら、「Treatment of a metabolic liver disease by in vivo genome base editing in adult mice」Nat Med,2018,24:1519~25頁;Ryu SM,Koo T,Kim Kら、「Adenine base editing in mouse embryos and an adult mouse model of Duchenne muscular dystrophy」Nat Biotechnol,2018,36:536~9頁;Song CQ,Jiang T,Richter Mら、「Adenine base editing in an adult mouse model of tyrosinaemia」Nat Biomed Eng,2020,4:125~30頁;Pisciotta L,Favari E,Magnolo Lら、「Characterization of three kindreds with familial combined hypolipidemia caused by loss-of-function mutations of ANGPTL3」Circ Cardiovasc Genet,2012,5:42~50頁。
[176]標的ヌクレオチド配列中の核酸塩基(例えばA、T、C、G、またはU)を改変しまたは変換させることができる核酸塩基エディタータンパク質、複合体、または化合物を含む核酸塩基エディターシステムの組成物が、本明細書で提供される。
[177]核酸塩基エディターまたは塩基エディター(BE)は、核酸配列(例えばDNAまたはRNA)中の塩基(例えばA、T、C、G、またはU)を改変させることができるポリペプチドを含む薬剤を意味する。一部の実施形態では、塩基エディターは、核酸中の塩基を脱アミノ化することができる。一部の実施形態では、塩基エディターは、DNA分子中の塩基を脱アミノ化することができる。一部の実施形態では、塩基エディターは、DNA中のアデニン(A)を脱アミノ化することができる。
[178]一部の実施形態では、塩基エディターは、アデノシンデアミナーゼに融合したプログラム可能なDNA結合タンパク質を含む融合タンパク質を含む。一部の実施形態では、塩基エディターは、Cas9タンパク質およびアデノシンデアミナーゼを含む融合タンパク質を含む。一部の実施形態では、塩基エディターは、アデノシンデアミナーゼに融合したCas9ニッカーゼ(nCas9)である。一部の実施形態では、塩基エディターは、アデノシンデアミナーゼに融合したヌクレアーゼ不活性Cas9(dCas9)である。一部の実施形態では、塩基エディターは、シチジンデアミナーゼに融合したプログラム可能なDNA結合タンパク質を含む融合タンパク質を含む。一部の実施形態では、塩基エディターは、Cas9タンパク質およびシチジンデアミナーゼを含む融合タンパク質を含む。一部の実施形態では、塩基エディターは、シチジンデアミナーゼに融合したCas9ニッカーゼ(nCas9)である。一部の実施形態では、塩基エディターは、シチジンデアミナーゼに融合したヌクレアーゼ不活性Cas9(dCas9)である。一部の実施形態では、塩基エディターは、塩基除去修復の阻害剤、例えばUGIドメインをさらに含む。一部の実施形態では、融合タンパク質は、デアミナーゼおよび塩基除去修復の阻害剤、例えばUGIまたはdISNドメインに融合したCas9ニッカーゼを含む。一部の実施形態では、融合タンパク質のdCas9ドメインは、野生型SpCas9アミノ酸配列で番号付けしてD10AおよびH840Aの変異を含む。一部の実施形態では、UGIは以下のアミノ酸配列を含む:
[179]>splP14739IUNGI_BPPB2 ウラシル-DNA グリコシラーゼ阻害剤
MTNLSDIIEKETGKQLVIQESILMLPEEVEEVIGNKPESDILVHTAYDESTDENVMLLT S D APE YKPW ALVIQDS NGENKIKML(配列番号16)
[180]一部の実施形態では、本明細書で提供される塩基エディターシステムは、塩基エディター融合タンパク質を含む。例えば、塩基エディター融合タンパク質は、プログラム可能なDNA結合タンパク質およびデアミナーゼ、例えばアデノシンデアミナーゼを含み得る。一部の実施形態では、本明細書で提供される融合タンパク質のいずれかは塩基エディターである。一部の実施形態では、プログラム可能なDNA結合タンパク質は、Cas9ドメイン、Cpf1ドメイン、CasXドメイン、CasYドメイン、Cas12bドメイン、C2c2ドメイン、C2c3ドメイン、またはArgonauteドメインである。一部の実施形態では、プログラム可能なDNA結合タンパク質は、Cas9ドメインである。Cas9ドメインは、本明細書で提供されるCas9ドメインまたはCas9タンパク質(例えばヌクレアーゼ不活性Cas9もしくはCas9ニッカーゼ、または任意の種由来のCas9バリアント)のいずれでもよい。一部の実施形態では、本明細書で提供されるCas9ドメインまたはCas9タンパク質のいずれも、本明細書で提供されるデアミナーゼのいずれかに融合され得る。一部の実施形態では、塩基エディターは、リンカーを介して接合されたデアミナーゼ、例えばアデノシンデアミナーゼと、プログラム可能なDNA結合タンパク質、例えばCas9ドメインを含む。一部の実施形態では、塩基エディターは、リンカーを介して接合されたデアミナーゼ、例えばアデノシンデアミナーゼと、プログラム可能なDNA結合タンパク質、例えばCas9ドメインを含む融合タンパク質を含む。一部の実施形態では、リンカーはペプチドリンカーである。一部の実施形態では、リンカーはデアミナーゼドメインとCas9ドメインとの間に存在する。一部の実施形態では、デアミナーゼとプログラム可能なDNA結合ドメインは、本明細書で提供されるペプチドリンカーのいずれかを介して融合される。例えば、アデノシンデアミナーゼとCas9ドメインは、1~200個のアミノ酸を含むリンカーを介して融合され得る。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼとプログラム可能なDNA結合タンパク質は、長さ1~5、1~10、1~20、1~30、1~40、1~50、1~60、1~80、1~100、1~150、1~200、5~10、5~20、5~30、5~40、5~60、5~80、5~100、5~150、5~200、10~20、10~30、10~40、10~50、10~60、10~80、10~100、10~150、10~200、20~30、20~40、20~50、20~60、20~80、20~100、20~150、20~200、30~40、30~50、30~60、30~80、30~100、30~150、30~200、40~50、40~60、40~80、40~100、40~150、40~200、50~60、50~80、50~100、50~150、50~200、60~80、60~100、60~150、60~200、80~100、80~150、80~200、100~150、100~200、または150~200のアミノ酸を含むリンカーを介して融合される。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼとプログラム可能なDNA結合タンパク質は、長さ4、16、32、または104のアミノ酸を含むリンカーを介して融合される。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼとプログラム可能なDNA結合タンパク質は、SGSETPGTSESATPES(配列番号17)、SGGS(配列番号18)、SGGSSGSETPGTSESATPESSGGS(配列番号19)、SGGSSGGSSGSETPGTSESATPESSGGSSGGS(配列番号20)、またはGGSGGSPGSPAGSPTSTEEGTSESATPESGPGTSTEPSEGSAPGSPAGSPTSTEEGTSTE PSEGSAPGTSTEPSEGSAPGTSESATPESGPGSEPATSGGSGGS(配列番号21)のアミノ酸配列を含むリンカーを介して融合される。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼとプログラム可能なDNA結合タンパク質は、アミノ酸配列SGSETPGTSESATPES(配列番号17)を含むリンカーを介して融合され、これはXTENリンカーとも称され得る。一部の実施形態では、リンカーは長さ24のアミノ酸である。一部の実施形態では、リンカーはアミノ酸配列SGGSSGGSSGSETPGTSESATPES(配列番号23)を含む。一部の実施形態では、リンカーは長さ40のアミノ酸である。一部の実施形態では、リンカーはアミノ酸配列SGGSSGGSSGSETPGTSESATPESSGGSSGGSSGGSSGGS(配列番号24)を含む。一部の実施形態では、リンカーは長さ64のアミノ酸である。一部の実施形態では、リンカーはアミノ酸配列SGGSSGGSSGSETPGTSESATPESSGGSSGGSSGGSSGGSSGSETPGTSESATPESSGGSSGGS(配列番号25)を含む。一部の実施形態では、リンカーは長さ92のアミノ酸である。一部の実施形態では、リンカーはアミノ酸配列PGSPAGSPTSTEEGTSESATPESGPGTSTEPSEGSAPGSPAGSPTSTEEGTSTEPSEGSAP GTSTEPSEGSAPGTSESATPESGPGSEPATS(配列番号26)を含む。
[181]一部の実施形態では、本明細書で提供される塩基エディターシステムは、塩基修復の阻害剤を含む融合タンパク質を含む塩基エディターを含む。一部の実施形態では、塩基エディターは、シチジンデアミナーゼおよびプログラム可能なDNA結合ドメイン、例えばCas9ドメインを含む融合タンパク質を含む。一部の実施形態では、塩基エディターは、アデノシンデアミナーゼおよびプログラム可能なDNA結合ドメイン、例えばCas9ドメインを含む融合タンパク質を含む。一部の実施形態では、塩基エディターまたは融合タンパク質は、塩基修復の阻害剤(IBR)をさらに含む。一部の実施形態では、IBRはイノシン塩基修復の阻害剤を含む。一部の実施形態では、IBRはイノシン塩基除去修復の阻害剤である。一部の実施形態では、イノシン塩基除去修復の阻害剤は、触媒不活性のイノシン特異的ヌクレアーゼ(dISN)である。一部の実施形態では、dISNは、イノシン除去酵素がDNAからイノシン残基を切除することを(例えば立体障害によって)阻害し得る。例えば、触媒不活性のイノシングリコシラーゼ(例えばアルキルアデニングリコシラーゼ[AAG])はイノシンに結合するが、非塩基性部位を創成したりイノシンを除去することはなく、それにより、新たに形成されたイノシン部分を潜在的なDNA損傷および/または修復の機構から立体的にブロックする。即ち、本開示は、dISNにさらに融合したプログラム可能なDNA結合タンパク質およびアデノシンデアミナーゼを含む融合タンパク質を意図する。本開示は、任意のCas9ドメイン、例えばCas9ニッカーゼ(nCas9)ドメイン、触媒不活性のCas9(dCas9)ドメイン、高忠実度Cas9ドメイン、またはPAM排他性が低減したCas9ドメインを含む融合タンパク質を意図する。dISNの使用により、AからIへの変化を触媒することができるアデノシンデアミナーゼの編集効率が増大し得ることを理解されたい。例えば、dISNドメインを含む融合タンパク質は、A残基の脱アミノ化において効率的であり得る。
[182]一部の実施形態では、本明細書で提供される塩基エディターは、1つまたは複数の核標的配列、例えば核局在化配列(NLS)をさらに含む融合タンパク質を含む。一部の実施形態では、融合タンパク質は多数のNLSを含む。一部の実施形態では、融合タンパク質は、融合タンパク質のN末端およびC末端にNLSを含む。一部の実施形態では、NLSは、NLSを含むタンパク質の細胞核への輸入を容易にするアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、NLSは融合タンパク質のN末端に融合される。一部の実施形態では、NLSは融合タンパク質のC末端に融合される。一部の実施形態では、NLSはプログラム可能なDNA結合タンパク質、例えばCas9のN末端に融合される。一部の実施形態ではNLSは、プログラム可能なDNA結合タンパク質のC末端に融合される。一部の実施形態では、NLSはアデノシンデアミナーゼのN末端に融合される。一部の実施形態では、NLSはアデノシンデアミナーゼのC末端に融合される。一部の実施形態では、NLSは1つまたは複数のリンカーを介して融合タンパク質に融合される。一部の実施形態では、NLSはリンカーなしに融合タンパク質に融合される。一部の実施形態では、NLSは、本明細書で提供または参照されるNLS配列のいずれか1つのアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、NLSはアミノ酸配列PKKKRKV(配列番号27)またはMDSLLMNRRKFLYQFKNVRWAKGRRETYLC(配列番号28)を含む。さらなる核局在化配列は当技術で既知であり、当業者には明らかであろう。例えば、NLS配列はPlankら、PCT/EP2000/011690に記載されており、その内容は、例示的な核局在化配列の開示について参照により本明細書に組み込まれる。
[183]一部の実施形態では、本明細書で提供される融合タンパク質はリンカーを含まない。一部の実施形態では、リンカーはドメインまたはタンパク質(例えばアデノシンデアミナーゼ、napDNAbp、NLS、および/またはIBR)の1つまたは複数の間に存在する。一部の実施形態では、上記の一般的な構築において使用する「-」は、必要に応じたリンカーの存在を示す。
[184]本開示の一部の態様は、プログラム可能なDNA結合タンパク質および少なくとも2つのアデノシンデアミナーゼドメインを含む塩基エディターまたは融合タンパク質を提供する。何ら特定の理論に縛られることは望まないが、アデノシンデアミナーゼの二量化(例えばシスまたはトランスでの)によって、核酸塩基を改変する、例えばアデニンを脱アミノ化する融合タンパク質の能力(例えば効率)を改善することができる。一部の実施形態では、融合タンパク質のいずれかは、2つ、3つ、4つ、または5つのアデノシンデアミナーゼドメインを含み得る。一部の実施形態では、本明細書で提供される融合タンパク質のいずれかは、2つのアデノシンデアミナーゼを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される融合タンパク質のいずれかは、2つだけのアデノシンデアミナーゼを含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは同一である。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、本明細書で提供されるアデノシンデアミナーゼのいずれかである。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは異なっている。一部の実施形態では、第1のアデノシンデアミナーゼは本明細書で提供されるアデノシンデアミナーゼのいずれかであり、第2のアデノシンデアミナーゼは本明細書で提供されるアデノシンデアミナーゼのいずれかであるが、第1のアデノシンデアミナーゼと同一ではない。一部の実施形態では、第1のアデノシンデアミナーゼは、配列番号1で番号付けした本明細書で提供される変異のいずれか1つを含む。一部の実施形態では、第2のアデノシンデアミナーゼは、配列番号1で番号付けした本明細書で提供される変異のいずれか1つを含む。一部の実施形態では、第1のアデノシンデアミナーゼは、配列番号1で番号付けした本明細書で提供される変異のいずれか1つを含み、第2のアデノシンデアミナーゼは、野生型アデノシンデアミナーゼ配列を含む。一部の実施形態では、第2のアデノシンデアミナーゼは配列番号1で番号付けした本明細書で提供される変異のいずれか1つを含み、第1のアデノシンデアミナーゼは野生型アデノシンデアミナーゼ配列を含む。1つの例として、融合タンパク質は、いずれもecTadA(配列番号1)由来のA106V、D108N、D147Y、およびE155V変異を含む第1のアデノシンデアミナーゼおよび第2のアデノシンデアミナーゼを含み得る。別の例として、融合タンパク質は、ecTadA(配列番号1)由来のA106V、D108N、D147Y、およびE155V変異を含む第1のアデノシンデアミナーゼドメイン、およびecTadA(配列番号1)由来のL84F、A106V、D108N、H123Y、D147Y、E155V、およびI156F変異を含む第2のアデノシンデアミナーゼを含み得る。
[185]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、アミノ酸配列:
MSEVEFSHEYWMRHALTLAKRAWDEREVPVGAVLVHNNRVIGEGWNRPIGRHDPTAHAEIMALRQGGLVMQNYRLIDATLYVTLEPCVMCAGAMIHSRIGRVVFGARDAKTGAAGSLMDVLHHPGMNHRVEITEGILADECAALLSDFFRMRRQEIKAQKKAQSSTD(配列番号1)を含む。
[186]一部の実施形態では、融合タンパク質は、2つのアデノシンデアミナーゼ(例えば第1のアデノシンデアミナーゼおよび第2のアデノシンデアミナーゼ)を含む。一部の実施形態では、第1のアデノシンデアミナーゼは、融合タンパク質中の第2のアデノシンデアミナーゼに対してN末端である。一部の実施形態では、第1のアデノシンデアミナーゼは、融合タンパク質中の第2のアデノシンデアミナーゼに対してC末端である。一部の実施形態では、第1のアデノシンデアミナーゼと第2のアデノシンデアミナーゼは直接またはリンカーを介して融合される。一部の実施形態では、リンカーは本明細書で提供されるリンカーのいずれか、例えば「リンカー」の節に記載するリンカーのいずれかである。一部の実施形態では、第1のアデノシンデアミナーゼは第2のアデノシンデアミナーゼと同一である。一部の実施形態では、第1のアデノシンデアミナーゼと第2のアデノシンデアミナーゼは本明細書に記載したアデノシンデアミナーゼのいずれかである。一部の実施形態では、第1のアデノシンデアミナーゼと第2のアデノシンデアミナーゼは異なっている。一部の実施形態では、第1のアデノシンデアミナーゼは本明細書で提供されるアデノシンデアミナーゼのいずれかである。一部の実施形態では、第2のアデノシンデアミナーゼは本明細書で提供されるアデノシンデアミナーゼのいずれかであるが、第1のアデノシンデアミナーゼと同一ではない。一部の実施形態では、第1のアデノシンデアミナーゼはecTadAアデノシンデアミナーゼである。一部の実施形態では、第1のアデノシンデアミナーゼは、配列番号1で説明されるアミノ酸配列または本明細書で提供されるアデノシンデアミナーゼのいずれかと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも99.5%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、第2のアデノシンデアミナーゼは、配列番号1で説明されるアミノ酸配列または本明細書で提供されるアデノシンデアミナーゼのいずれかと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも99.5%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、第2のアデノシンデアミナーゼは、配列番号1のアミノ酸配列を含む。
[187]一部の実施形態では、本明細書で提供される融合タンパク質はリンカーを含まない。一部の実施形態では、リンカーはドメインまたはタンパク質(例えば第1のアデノシンデアミナーゼ、第2のアデノシンデアミナーゼ、プログラム可能なDNA結合タンパク質、および/またはNLS)の1つまたは複数の間に存在する。
[188]本開示の融合タンパク質は、1つまたは複数のさらなる特徴を含み得ることを認識されたい。例えば一部の実施形態では、融合タンパク質は、細胞質局在化配列、核輸出配列等の輸出配列、またはその他の局在化配列、ならびに融合タンパク質の可溶化、精製、または検出に有用な配列タグを含み得る。本明細書で提供される好適なタンパク質タグは、それだけに限らないが、ビオチンカルボキシラーゼ担体タンパク質(BCCP)タグ、mycタグ、カルモジュリンタグ、FLAGタグ、ヘマグルチニン(HA)タグ、ヒスチジンタグまたはHisタグとも称されるポリヒスチジンタグ、マルトース結合タンパク質(MBP)タグ、nusタグ、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)タグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)タグ、チオレドキシンタグ、Sタグ、ソフタグ(例えばソフタグ1、ソフタグ3)、ストレップタグ、ビオチンリガーセタグ、FlAsHタグ、V5タグ、およびSBPタグを含む。さらなる好適な配列は、当業者には明らかであろう。一部の実施形態では、融合タンパク質は1つまたは複数のHisタグを含む。
[189]一部の実施形態では、融合タンパク質は、表23に列挙したアミノ酸配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、融合タンパク質は、表23に列挙したアミノ酸配列のいずれか1つを含む。一部の実施形態では、融合タンパク質の配列は、表23に列挙したアミノ酸配列のいずれか1つである。一部の実施形態では、融合タンパク質は、配列番号2137、2149、2154、2158、2188、2140、40、2146、2152、2156、および2160のアミノ酸配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、融合タンパク質は、配列番号2137、2149、2154、2158、2188、2140、40、2146、2152、2156、および2160のアミノ酸配列のいずれか1つを含む。一部の実施形態では、融合タンパク質の配列は、配列番号2137、2149、2154、2158、および2188のアミノ酸配列のいずれか1つである。
[190]一部の実施形態では、融合タンパク質は、表23に列挙したポリヌクレオチド配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるポリヌクレオチド配列によってコードされる。一部の実施形態では、融合タンパク質は、表23に列挙したポリヌクレオチド配列のいずれか1つによってコードされる。一部の実施形態では、融合タンパク質は、表23に列挙したポリヌクレオチド配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるポリヌクレオチド配列によって発現される。一部の実施形態では、融合タンパク質は、表23に列挙したポリヌクレオチド配列のいずれか1つによって発現される。一部の実施形態では、融合タンパク質は、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186、2189、2139、2142、2145、2151、2155、2159、2162、2164、2167、2169、2171、2173、2175、2177、2179、2181、2183、2185、2187,および2190のポリヌクレオチド配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるポリヌクレオチド配列によってコードされる。一部の実施形態では、融合タンパク質は、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186、2189、2139、2142、2145、2151、2155、2159、2162、2164、2167、2169、2171、2173、2175、2177、2179、2181、2183、2185、2187、および2190のポリヌクレオチド配列のいずれか1つを含むポリヌクレオチド配列によってコードされる。一部の実施形態では、融合タンパク質は、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186、および2189のポリヌクレオチド配列のいずれか1つによってコードされる。一部の実施形態では、融合タンパク質は、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186、2189、2139、2142、2145、2151、2155、2159、2162、2164、2167、2169、2171、2173、2175、2177、2179、2181、2183、2185、2187、2190、2138、2147、2158のポリヌクレオチド配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるポリヌクレオチド配列、またはそれらの組合せによって、発現される。一部の実施形態では、融合タンパク質は、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186、2189、2139、2142、2145、2151、2155、2159、2162、2164、2167、2169、2171、2173、2175、2177、2179、2181、2183、2185、2187、2190、2138、2147、2158のポリヌクレオチド配列のいずれか1つを含むポリヌクレオチド配列、またはそれらの組合せによってコードされる。一部の実施形態では、融合タンパク質は、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186、および2189のポリヌクレオチド配列のいずれか1つによって発現される。一部の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、配列番号2138、2147、2158のポリヌクレオチド配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるポリヌクレオチド配列、またはそれらの組合せをさらに含む。一部の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、配列番号2138、2147、2158のポリヌクレオチド配列のいずれか1つ、またはそれらの組合せをさらに含む。
[191]一部の実施形態では、核酸塩基エディターABE8.8は、以下に提供する配列:
MSEVEFSHEYWMRHALTLAKRARDEREVPVGAVLVLNNRVIGEGWNRAIGLHDPTAHAEIMALRQGGLVMQNYRLIDATLYVTFEPCVMCAGAMIHSRIGRVVFGVRNAKTGAAGSLMDVLHHPGMNHRVEITEGILADECAALLCRFFRMPRRVFNAQKKAQSSTDSGGSSGGSSGSETPGTSESATPESSGGSSGGSDKKYSIGLAIGTNSVGWAVITDEYKVPSKKFKVLGNTDRHSIKKNLIGALLFDSGETAEATRLKRTARRRYTRRKNRICYLQEIFSNEMAKVDDSFFHRLEESFLVEEDKKHERHPIFGNIVDEVAYHEKYPTIYHLRKKLVDSTDKADLRLIYLALAHMIKFRGHFLIEGDLNPDNSDVDKLFIQLVQTYNQLFEENPINASGVDAKAILSARLSKSRRLENLIAQLPGEKKNGLFGNLIALSLGLTPNFKSNFDLAEDAKLQLSKDTYDDDLDNLLAQIGDQYADLFLAAKNLSDAILLSDILRVNTEITKAPLSASMIKRYDEHHQDLTLLKALVRQQLPEKYKEIFFDQSKNGYAGYIDGGASQEEFYKFIKPILEKMDGTEELLVKLNREDLLRKQRTFDNGSIPHQIHLGELHAILRRQEDFYPFLKDNREKIEKILTFRIPYYVGPLARGNSRFAWMTRKSEETITPWNFEEVVDKGASAQSFIERMTNFDKNLPNEKVLPKHSLLYEYFTVYNELTKVKYVTEGMRKPAFLSGEQKKAIVDLLFKTNRKVTVKQLKEDYFKKIECFDSVEISGVEDRFNASLGTYHDLLKIIKDKDFLDNEENEDILEDIVLTLTLFEDREMIEERLKTYAHLFDDKVMKQLKRRRYTGWGRLSRKLINGIRDKQSGKTILDFLKSDGFANRNFMQLIHDDSLTFKEDIQKAQVSGQGDSLHEHIANLAGSPAIKKGILQTVKVVDELVKVMGRHKPENIVIEMARENQTTQKGQKNSRERMKRIEEGIKELGSQILKEHPVENTQLQNEKLYLYYLQNGRDMYVDQELDINRLSDYDVDHIVPQSFLKDDSIDNKVLTRSDKNRGKSDNVPSEEVVKKMKNYWRQLLNAKLITQRKFDNLTKAERGGLSELDKAGFIKRQLVETRQITKHVAQILDSRMNTKYDENDKLIREVKVITLKSKLVSDFRKDFQFYKVREINNYHHAHDAYLNAVVGTALIKKYPKLESEFVYGDYKVYDVRKMIAKSEQEIGKATAKYFFYSNIMNFFKTEITLANGEIRKRPLIETNGETGEIVWDKGRDFATVRKVLSMPQVNIVKKTEVQTGGFSKESILPKRNSDKLIARKKDWDPKKYGGFDSPTVAYSVLVVAKVEKGKSKKLKSVKELLGITIMERSSFEKNPIDFLEAKGYKEVKKDLIIKLPKYSLFELENGRKRMLASAGELQKGNELALPSKYVNFLYLASHYEKLKGSPEDNEQKQLFVEQHKHYLDEIIEQISEFSKRVILADANLDKVLSAYNKHRDKPIREQAENIIHLFTLTNLGAPAAFKYFDTTIDRKRYTSTKEVLDATLIHQSITGLYETRIDLSQLGGD(配列番号3)を含む融合タンパク質を含む。
[192]一部の実施形態では、核酸塩基エディターは、以下に提供するポリヌクレオチド(本明細書でMA002とも称する)配列:
ATGAGCGAGGTCGAGTTCTCTCACGAATATTGGATGAGACACGCTCTCACCCTGGCTAAGAGAGCCAGGGACGAAAGAGAGGTGCCAGTTGGCGCTGTCCTGGTGTTGAACAATCGCGTCATCGGAGAAGGATGGAATCGCGCCATTGGCCTGCACGATCCAACCGCACATGCCGAAATTATGGCTCTGCGGCAAGGCGGCCTCGTGATGCAAAATTACAGACTGATCGATGCTACCCTCTACGTCACCTTCGAGCCCTGTGTCATGTGTGCTGGGGCAATGATTCACTCCCGGATTGGCCGCGTGGTGTTTGGAGTGCGGAATGCCAAGACTGGCGCCGCTGGATCTCTGATGGACGTCCTGCACcatCCTGGGATGAACCACCGGGTCGAGATCACAGAGGGAATTCTGGCTGACGAGTGCGCTGCCCTGCTGTGCaggTTCTTTAGAATGCCtAGAaggGTGTTCAACGCCCAGAAAAAAGCTCAGAGCAGCACCGATTCCGGCGGAAGCAGCGGAGGATCTTCTGGAAGCGAAACCCCAGGCACCAGCGAGTCTGCCACACCAGAATCATCTGGCGGTAGCTCCGGCGGCAGCGACAAGAAGTATTCTATCGGACTGGCCATCGGCACCAACTCTGTTGGATGGGCCGTGATCACCGACGAGTACAAGGTGCCCAGCAAGAAATTCAAGGTGCTGGGCAACACCGACAGGCACAGCATCAAGAAGAACCTGATCGGCGCACTGCTGTTCGACTCTGGCGAAACAGCCGAGGCCACCAGACTGAAGAGAACAGCCCGCAGACGGTACACCAGAAGAAAGAACCGGATCTGCTACCTCCAAGAGATCTTCAGCAACGAGATGGCCAAGGTGGACGACAGCTTCTTCCACAGACTGGAAGAGTCCTTCCTGGTGGAAGAGGACAAGAAGCACGAGAGACACCCCATCTTCGGCAACATCGTGGACGAGGTGGCCTACCACGAGAAGTACCCCACCATCTACCACCTGAGAAAGAAACTGGTGGACAGCACCGACAAGGCCGACCTGAGACTGATCTATCTGGCCCTGGCTCACATGATCAAGTTCCGGGGCCACTTCCTGATCGAGGGCGACCTGAATCCTGACAACAGCGACGTGGACAAGCTGTTCATCCAGCTGGTGCAGACCTACAACCAGCTGTTCGAGGAAAACCCCATCAACGCCAGCGGAGTGGATGCCAAGGCCATCCTGTCTGCCAGACTGAGCAAGAGCAGACGGCTGGAAAATCTGATCGCCCAGCTGCCTGGCGAGAAGAAGAATGGCCTGTTCGGCAACCTGATTGCCCTGAGCCTGGGCCTGACACCTAACTTCAAGAGCAACTTCGACCTGGCCGAGGACGCCAAACTGCAGCTGAGCAAGGACACCTACGACGACGACCTGGACAATCTGCTGGCCCAGATCGGCGATCAGTACGCCGACTTGTTTCTGGCCGCCAAGAATCTGAGCGACGCCATCCTGCTGTCCGACATCCTGAGAGTGAACACCGAGATCACCAAGGCACCTCTGAGCGCCTCTATGATCAAGAGATACGACGAGCACCACCAGGATCTGACCCTGCTGAAGGCCCTCGTTAGACAGCAGCTGCCAGAGAAGTACAAAGAGATTTTCTTCGACCAGAGCAAGAACGGCTACGCCGGCTACATTGATGGCGGAGCCAGCCAAGAGGAATTCTACAAGTTCATCAAGCCCATCCTCGAGAAGATGGACGGCACCGAGGAACTGCTGGTCAAGCTGAACAGAGAGGACCTGCTGAGAAAGCAGAGAACCTTCGACAACGGCAGCATCCCTCACCAGATCCACCTGGGAGAACTGCACGCCATTCTGCGGAGACAAGAGGACTTTTACCCATTCCTGAAGGACAACCGGGAAAAGATCGAGAAAATCCTGACCTTCAGGATCCCCTACTACGTGGGACCACTGGCCAGAGGCAATAGCAGATTCGCCTGGATGACCAGAAAGAGCGAGGAAACCATCACTCCCTGGAACTTCGAGGAAGTGGTGGACAAGGGCGCCAGCGCTCAGTCCTTCATCGAGCGGATGACCAACTTCGATAAGAACCTGCCTAACGAGAAGGTGCTGCCCAAGCACAGCCTGCTGTACGAGTACTTCACCGTGTACAACGAGCTGACCAAAGTGAAATACGTGACCGAGGGAATGAGAAAGCCCGCCTTTCTGAGCGGCGAGCAGAAAAAGGCCATCGTGGATCTGCTGTTCAAGACCAACCGGAAAGTGACCGTGAAGCAGCTGAAAGAGGACTACTTCAAGAAAATCGAGTGCTTCGACAGCGTCGAGATCTCCGGCGTGGAAGATCGGTTCAATGCCAGCCTGGGCACATACCACGATCTGCTGAAAATTATCAAGGACAAGGACTTCCTGGACAACGAAGAGAACGAGGACATCCTTGAGGACATCGTGCTGACACTGACCCTGTTTGAGGACAGAGAGATGATCGAGGAACGGCTGAAAACATACGCCCACCTGTTCGACGACAAAGTGATGAAGCAACTGAAGCGGCGGAGATACACCGGCTGGGGCAGACTGTCTCGGAAGCTGATCAACGGCATCCGGGATAAGCAGTCCGGCAAGACCATCCTGGACTTTCTGAAGTCCGACGGCTTCGCCAACAGAAACTTCATGCAGCTGATTCACGACGACAGCCTCACCTTCAAAGAGGATATCCAGAAAGCCCAGGTGTCCGGCCAGGGCGATTCTCTGCATGAGCACATTGCCAACCTGGCCGGCTCTCCCGCCATTAAGAAAGGCATCCTGCAGACAGTGAAGGTGGTGGACGAGCTTGTGAAAGTGATGGGCAGACACAAGCCCGAGAACATCGTGATCGAAATGGCCAGAGAGAACCAGACCACACAGAAGGGACAGAAGAACAGCCGCGAGAGAATGAAGCGGATCGAAGAGGGCATCAAAGAGCTGGGCAGCCAGATCCTGAAAGAACACCCCGTGGAAAACACCCAGCTGCAGAACGAGAAGCTGTACCTGTACTACCTGCAGAATGGACGGGATATGTACGTGGACCAAGAGCTGGACATCAACAGACTGTCCGACTACGATGTGGACCATATCGTGCCCCAGTCTTTTCTGAAGGACGACTCCATCGACAACAAGGTCCTGACCAGATCCGACAAGAATCGGGGCAAGAGCGACAACGTGCCCTCCGAAGAGGTGGTCAAGAAGATGAAGAACTACTGGCGACAGCTGCTGAACGCCAAGCTGATTACCCAGCGGAAGTTCGACAATCTGACCAAGGCCGAAAGAGGCGGCCTGAGCGAACTGGATAAGGCCGGCTTCATCAAGAGACAGCTGGTGGAAACCCGGCAGATCACAAAGCACGTGGCACAGATTCTGGACTCTCGGATGAACACTAAGTACGACGAGAACGACAAACTGATCCGCGAAGTGAAAGTCATCACCCTGAAGTCCAAGCTGGTGTCCGATTTCCGGAAGGATTTCCAGTTCTACAAAGTGCGCGAGATCAACAACTACCATCACGCCCACGACGCCTACCTGAATGCCGTTGTTGGAACAGCCCTGATCAAAAAGTACCCTAAGCTGGAAAGCGAGTTCGTGTACGGCGACTACAAGGTGTACGACGTGCGGAAGATGATCGCCAAGAGCGAGCAAGAGATTGGCAAGGCAACCGCCAAGTACTTCTTCTACAGCAACATCATGAACTTTTTCAAGACAGAGATCACCCTCGCCAACGGCGAGATCAGAAAGCGGCCTCTGATCGAGACAAACGGCGAAACCGGCGAGATTGTGTGGGATAAGGGCAGAGACTTTGCCACAGTGCGGAAAGTGCTGAGCATGCCCCAAGTGAATATCGTGAAGAAAACCGAGGTGCAGACAGGCGGCTTCAGCAAAGAGTCTATCCTGCCTAAGCGGAACTCCGACAAGCTGATCGCCAGAAAGAAGGACTGGGACCCCAAGAAGTACGGCGGCTTCGATTCTCCTACCGTGGCCTATAGCGTGCTGGTGGTGGCCAAAGTGGAAAAGGGCAAGTCCAAGAAACTCAAGAGCGTGAAAGAGCTGCTGGGGATCACCATCATGGAAAGAAGCAGCTTCGAGAAGAATCCGATCGATTTCCTCGAGGCCAAGGGCTACAAAGAAGTGAAAAAGGACCTGATCATCAAGCTCCCCAAGTACTCCCTGTTCGAGCTGGAAAACGGCCGGAAGAGAATGCTGGCCTCTGCTGGCGAACTGCAGAAGGGAAACGAACTGGCCCTGCCTAGCAAATATGTGAACTTCCTGTACCTGGCCAGCCACTATGAGAAGCTGAAGGGCAGCCCCGAGGACAATGAGCAAAAGCAGCTGTTTGTGGAACAGCACAAGCACTACCTGGACGAGATCATCGAGCAGATCAGCGAGTTTAGCAAGAGAGTGATTCTGGCCGACGCCAATCTGGACAAAGTGCTGTCCGCCTACAACAAGCACCGGGACAAGCCTATCAGAGAGCAGGCCGAGAATATCATCCACCTGTTTACCCTGACCAACCTGGGAGCCCCTGCCGCCTTCAAGTACTTTGACACCACCATCGACCGGAAGCGGTACACCTCCACCAAAGAGGTGCTGGACGCCACTCTGATCCACCAGTCTATCACCGGCCTGTACGAGACACGGATCGACCTGTCTCAACTCGGAGGCGACGAAGGCGCCGATAAGAGAACCGCCGATGGCTCTGAGTTCGAGAGCCCCAAGAAAAAGCGCAAAGTG(配列番号4)によってコードされるポリペプチドを含む融合タンパク質を含む。
[193]一態様では、本明細書で提供される核酸塩基エディターシステムはガイドポリヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドは塩基エディター融合タンパク質と結合して複合体を形成する。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドは、標的配列において改変をもたらすように塩基エディター融合タンパク質に指令する。ガイドポリヌクレオチドは、単一の核酸配列または分離された2つの核酸配列を含み得る。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドは単一のガイド、例えば単一ガイドRNAである。一部の実施形態では、単一ガイドRNAは、標的配列とハイブリダイズすることができるスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、単一ガイドRNAは、プログラム可能なDNA結合タンパク質、例えば塩基エディター融合タンパク質のCas9タンパク質に結合するtracrRNA配列を含む。一部の実施形態では、単一ガイドRNAは、ステムループ構造、tracrRNA配列、crRNA配列、直接リピート、および/またはアンチリピートを含む。一部の実施形態では、単一ガイドRNAは、化学的改変を含む。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドは、「ガイドポリヌクレオチド」の節に記載するように、本明細書で提供されるガイドポリヌクレオチドのいずれか1つである。
デアミナーゼドメイン
[194]ポリヌクレオチドの標的ヌクレオチド配列を編集、改変または変更するための塩基エディターシステムが、本明細書において開示される。
[195]本明細書で提供される塩基エディターシステムは、プログラム可能なDNA結合タンパク質およびデアミナーゼを含み得る。本明細書で使用される場合、デアミナーゼは、分子からのアミン基の除去または例えば、加水分解による脱アミノ化を触媒する酵素を意味し得る。一部の実施形態では、デアミナーゼは、それぞれ、シチジン(C)のウリジン(U)への、デオキシシチジン(dC)のデオキシウリジン(dU)への、または5-メチル-シチジンのチミジン(T、5-メチル-U)への脱アミノ化を触媒するシチジンデアミナーゼである。参照により全体として本明細書に組み込まれるKomorら、Nature、Programmable editing of a target base in genomic DNA without double- stranded DNA cleavage、533、420~424頁(2016)に記載されるように、その後のDNA修復機構によって、dUはTによって置き換えられることが確実になる。一部の実施形態では、デアミナーゼは、シトシンのウラシル(例えば、RNAにおいて)またはチミン(例えば、DNAにおいて)への変換を触媒および促進するシトシンデアミナーゼである。一部の実施形態では、デアミナーゼは、アデニンのグアニンへの変換を触媒および促進するアデノシンデアミナーゼである。一部の実施形態では、デアミナーゼは、生物、例えば、ヒト、チンパンジー、ゴリラ、サル、ウシ、イヌ、ラットまたはマウスに由来する天然に存在するデアミナーゼである。一部の実施形態では、デアミナーゼは、生物に由来する天然に存在するデアミナーゼのバリアントであり、バリアントは、天然に生じない。例えば、一部の実施形態では、デアミナーゼまたはデアミナーゼドメインは、生物に由来する天然に存在するデアミナーゼと少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75% 少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または少なくとも99.5%同一である。
[196]シチジンデアミナーゼ(またはシトシンデアミナーゼ)は、化学反応「シトシン+H20->ウラシル+NH3」または「5-メチル-シトシン+H20->チミン+NH3」を触媒する酵素を含む。遺伝子との関連では、このようなヌクレオチド変化または変異は、順に、タンパク質におけるアミノ酸変化につながる場合があり、これは、タンパク質の機能、例えば、機能喪失または機能獲得に影響を及ぼす場合がある。Komorら(参照により全体として本明細書に組み込まれるNature、Programmable editing of a target base in genomic DNA without double- stranded DNA cleavage、533、420~424頁(2016))に記載されるように、その後のDNA修復機構によって、DNA中のウラシル塩基がTによって置き換えられることが確実となる。
[197]シトシンデアミナーゼの1つの例示的な適したクラスは、制御されたおよび有益な方法で突然変異誘発を開始するのに役立つ11種のタンパク質を包含するシトシンデアミナーゼのアポリポタンパク質B mRNA編集複合体(APOBEC)ファミリーである。アポリポタンパク質B編集複合体3(APOBEC3)酵素は、逆転写されたウイルスのssDNA中のシトシンの脱アミノ化を介してある特定のHIV-1株からのヒト細胞に保護を提供する。これらのシトシンデアミナーゼはすべて、触媒活性のためにZn配位モチーフ(His-X-Glu-X23_26-Pro-Cys-X2_4-Cys(配列番号29))および結合された水分子を必要とする。グルタミン酸残基は、脱アミノ化反応における求核攻撃のために水分子を水酸化亜鉛に活性化するように作用する。各ファミリーメンバーは、その自身の特定の「ホットスポット」、例えば、hAIDのWRC(WはAまたはTであり、RはAまたはGである)またはhAPOBEC3FのTTCで優先的に脱アミノ化する。APOBEC3Gの触媒ドメインの最近の結晶構造は、6つのα-ヘリックスが隣接した5本鎖β-シートコアを含む二次構造を示し、これは、全ファミリーにわたって保存されていると考えられている。活性中心ループは、ssDNA結合および「ホットスポット」同一性の決定の両方に関与することが示されている。これらの酵素の過剰発現は、ゲノム不安定性およびがんと関連付けられており、したがって、配列特異的標的化の重要性が強調される。別の適したシトシンデアミナーゼとして、活性誘起シチジンデアミナーゼ(AID)があり、これは、ssDNA中のシトシンをウラシルに転写依存的に、鎖バイアス様式で変換することによる抗体の成熟に関与している。
[198]アデノシンデアミナーゼ(またはアデニンデアミナーゼ)は、それぞれ、アデノシンまたはデオキシアデノシンのイノシンまたはデオキシイノシンへの加水分解性脱アミノ化を触媒する酵素を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、デオキシリボ核酸(DNA)中のアデニンまたはアデノシンの加水分解性脱アミノ化を触媒する。本明細書で提供されるアデノシンデアミナーゼ(例えば、操作されたアデノシンデアミナーゼ、進化したアデノシンデアミナーゼ)は、任意の生物、例えば、細菌に由来する場合がある。一部の実施形態では、デアミナーゼまたはデアミナーゼドメインは、生物に由来する天然に存在するデアミナーゼのバリアントである。一部の実施形態では、デアミナーゼまたはデアミナーゼドメインは、天然には生じない。例えば、一部の実施形態では、デアミナーゼまたはデアミナーゼドメインは、天然に存在するデアミナーゼと少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または少なくとも99.5%同一である。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、細菌、例えば、大腸菌、黄色ブドウ球菌(S.aureus)、ネズミチフス菌(S.typhi)、S.プトレファシエンス(putrefaciens)、インフルエンザ菌(H.influenzae)またはC.クレセンタス(crescentus)に由来する。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼはTadAデアミナーゼである。一部の実施形態では、TadAデアミナーゼは、大腸菌TadAデアミナーゼである。一部の実施形態では、TadAデアミナーゼは末端切断型大腸菌TadAデアミナーゼである。例えば、末端切断型ecTadAは、全長ecTadAと比較して1個または複数のN末端アミノ酸を失っている場合がある。一部の実施形態では、末端切断型ecTadAは、全長ecTadAと比較して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、6、17、18、19または20個のN末端アミノ酸残基を失っている場合がある。一部の実施形態では、末端切断型ecTadAは、全長ecTadAと比較して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、6、17、18、19または20個のC末端アミノ酸残基を失っている場合がある。一部の実施形態では、ecTadAデアミナーゼは、N末端メチオニンを含まない。
[199]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1で説明されるアミノ酸配列と、または本明細書で提供するアデノシンデアミナーゼのいずれかと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または少なくとも99.5%同一であるアミノ酸配列を含む。本明細書で提供するアデノシンデアミナーゼは1つまたは複数の変異(例えば本明細書で提供する変異のいずれか)を含んでもよいことを認識されたい。本開示は、いくらかの同一性パーセントおよび本明細書に記載した変異のいずれかまたはその組合せを有する任意のデアミナーゼドメインを提供する。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1で説明されるアミノ酸配列または本明細書で提供するアデノシンデアミナーゼのいずれかと比較して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、21、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、またはそれ以上の変異を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1で説明されるアミノ酸配列のいずれか1つまたは本明細書で提供するアデノシンデアミナーゼのいずれかと比較して、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも110、少なくとも120、少なくとも130、少なくとも140、少なくとも150、少なくとも160、少なくとも170の同一の隣接するアミノ酸残基を有するアミノ酸配列を含む。
[200]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中にD108X変異を、または別のアデノシンデアミナーゼ中に対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中にD108G、D108N、D108V、D108AもしくはD108Y変異を、または別のアデノシンデアミナーゼ中に対応する変異を含む。しかし、追加のデアミナーゼを同様に整列し、本明細書で提供されるように変異させることができる相同アミノ酸残基を同定することができることを認識されたい。
[201]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中にA106X変異を、または別のアデノシンデアミナーゼ中に対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中にA106V変異を、または別のアデノシンデアミナーゼ中に対応する変異を含む。
[202]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中にE155X変異を、または別のアデノシンデアミナーゼ中に対応する変異を含み、Xの存在は、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中にE155D、E155GもしくはE155V変異を、または別のアデノシンデアミナーゼ中に対応する変異を含む。
[203]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中にD147X変異を、または別のアデノシンデアミナーゼ中に対応する変異を含み、Xの存在は、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中にD147Y変異を、または別のアデノシンデアミナーゼ中に対応する変異を含む。
[204]本明細書で提供される変異のいずれも(例えば、配列番号1のecTadAアミノ酸配列に基づいて)、他のアデノシンデアミナーゼ、例えば、黄色ブドウ球菌TadA(saTadA)または他のアデノシンデアミナーゼ(例えば、細菌アデノシンデアミナーゼ)中に導入できることを認識されたい。ecTadA中の変異した残基と相同である方法は当業者には明らかであろう。したがって、ecTadAにおいて同定される変異のいずれも、相同アミノ酸残基を有する他のアデノシンデアミナーゼにおいて行うことができる。本明細書で提供される変異のいずれも、ecTadAまたは別のアデノシンデアミナーゼにおいて個々に、または任意の組合せで行うことができることも認識されたい。例えば、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中にD108N、A106V、E155Vおよび/またはD147Y変異を、または別のアデノシンデアミナーゼ中に対応する変異を含有し得る。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中に以下の変異の群(変異の群は、「;」によってわけられる)を、または別のアデノシンデアミナーゼ中に対応する変異を含む:D108NおよびA106V;D108NおよびE155V;D108NおよびD147Y;A106VおよびE155V;A106VおよびD147Y;E155VおよびD147Y;D108N、A106VおよびE55V;D108N、A106VおよびD147Y;D108N、E55VおよびD147Y;A106V、E55VおよびD147Y;ならびにD108N、A106V、E55VおよびD147Y。しかし、本明細書で提供される対応する変異の任意の組合せを、アデノシンデアミナーゼ(例えば、ecTadA)において行うことができることを認識されたい。
[205]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8X、T17X、L18X、W23X、L34X、W45X、R51X、A56X、E59X、E85X、M94X、I95X、V102X、F104X、A106X、R107X、D108X、K110X、M118X、N127X、A138X、F149X、M151X、R153X、Q154X、I156Xおよび/もしくはK157X変異のうち1つもしくは複数または別のアデノシンデアミナーゼ中の1つもしくは複数の対応する変異を含み、Xの存在は、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8Y、T17S、L18E、W23L、L34S、W45L、R51H、A56EもしくはA56S、E59G、E85KもしくはE85G、M94L、1951、V102A、F104L、A106V、R107CもしくはR107HもしくはR107P、D108GもしくはD108NもしくはD108VもしくはD108AもしくはD108Y、K110l、M118K、N127S、A138V、F149Y、M151V、R153C、Q154L、I156Dおよび/もしくはK157R変異のうち1つもしくは複数または別のアデノシンデアミナーゼ中の1つもしくは複数の対応する変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1に対応する変異のうち1つもしくは複数または別のアデノシンデアミナーゼ中の1つもしくは複数の対応する変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1に対応する表23において示される任意の構築物中の変異(単数または複数)または、別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8X、D108Xおよび/もしくはN127X変異のうち1つもしくは複数または別のアデノシンデアミナーゼ中の1つもしくは複数の対応する変異を含み、Xは、任意のアミノ酸の存在を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8Y、D108Nおよび/もしくはN127S変異のうち1つもしくは複数または別のアデノシンデアミナーゼ中の1つもしくは複数の対応する変異を含む。
[206]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8X、R26X、M61X、L68X、M70X、A106X、D108X、A109X、N127X、D147X、R152X、Q154X、E155X、K161X、Q163Xおよび/もしくはT166X変異のうち1つもしくは複数または別のアデノシンデアミナーゼ中の1つもしくは複数の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸の存在を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8Y、R26W、M61I、L68Q、M70V、A106T、D108N、A109T、N127S、D147Y、R152C、Q154HもしくはQ154R、E155GもしくはE155VもしくはE155D、K161Q、Q163Hおよび/もしくはT166P変異のうち1つもしくは複数または別のアデノシンデアミナーゼ中の1つもしくは複数の対応する変異を含む。
[207]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8X、D108X、N127X、D147X、R152XおよびQ154Xまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは6つの変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸の存在を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8X、M61X、M70X、D108X、N127X、Q154X、E155XおよびQ163Xまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つまたは8つの変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸の存在を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8X、D108X、N127X、E155XおよびT166Xまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つまたは5つの変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸の存在を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、H8X、A106X、D108Xまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の変異(単数または複数)からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは6つの変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸の存在を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8X、R126X、L68X、D108X、N127X、D147XおよびE155Xまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つまたは8つの変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸の存在を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8X、D108X、A109X、N127XおよびE155Xまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つまたは5つの変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸の存在を示す。
[208]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8Y、D108N、N127S、D147Y、R152CおよびQ154Hまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは6つの変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8Y、M61I、M70V、D108N、N127S、Q154R、E155GおよびQ163Hまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つまたは8つ変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8Y、D108N、N127S、E155VおよびT166Pまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つまたは5つの変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8Y、A106T、D108N、N127S、E155DおよびK161Qまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは6つの変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8Y、R126W、L68Q、D108N、N127S、D147YおよびE155Vまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つまたは8つの変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8Y、D108N、A109T、N127SおよびE155Gまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つまたは5つの変異を含む。
[209]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のD108N、D108GもしくはD108V変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のA106VおよびD108N変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のR107CおよびD108Nまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8Y、D108N、N127S、D147YおよびQ154H変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8Y、R24W、D108N、N127S、D147YおよびE155V変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のD108N、D147YおよびE155V変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8Y、D108NおよびS127S変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のA106V、D108N、D147YおよびE155V変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[210]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のS2X、H8X、I49X、L84X、H123X、N127X、I156Xおよび/もしくはK160X変異のうち1つもしくは複数または別のアデノシンデアミナーゼ中の1つもしくは複数の対応する変異を含み、Xの存在は、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のS2A、H8Y、I49F、L84F、H123Y、N127S、I156Fおよび/もしくはK160Sのうち1つもしくは複数または別のアデノシンデアミナーゼ中の1つもしくは複数の対応する変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中の変異のうち1つもしくは複数または別のアデノシンデアミナーゼ中の1つもしくは複数の対応する変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1に対応するクローンのいずれか1つの変異(単数または複数)または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)を含む。
[211]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、L84X変異アデノシンデアミナーゼを含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸の存在を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のL84F変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[212]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中のH123X変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH123Y変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[213]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中のI157X変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のI157F変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[214]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のL84X、A106X、D108X、H123X、D147X、E155XおよびI156Xまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたは7つの変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸の存在を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のS2X、I49X、A106X、D108X、D147XおよびE155Xまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは6つの変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸の存在を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8X、A106X、D108X、N127XおよびK160Xまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つまたは5つの変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸の存在を示す。
[215]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のL84F、A106V、D108N、H123Y、D147Y、E155VおよびI156Fまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたは7つの変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のS2A、I49F、A106V、D108N、D147YおよびE155Vまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは6つの変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH8Y、A106T、D108N、N127SおよびK160Sまたは別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つまたは5つの変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のE25X、R26X、R107X、A142Xおよび/もしくはA143X変異のうち1つもしくは複数または別のアデノシンデアミナーゼ中の1つもしくは複数の対応する変異を含み、Xの存在は、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のE25M、E25D、E25A、E25R、E25V、E25S、E25Y、R26G、R26N、R26Q、R26C、R26L、R26K、R107P、R07K、R107A、R107N、R107W、R107H、R107S、A142N、A142D、A142G、A143D、A143G、A143E、A143L、A143W、A143M、A143S、A143Qおよび/もしくはA143R変異のうち1つもしくは複数または別のアデノシンデアミナーゼ中の1つもしくは複数の対応する変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1に対応する表23において提供される変異のうち1つもしくは複数または別のアデノシンデアミナーゼ中の1つもしくは複数の対応する変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1に対応する表23において示されるいずれか1つの変異(単数または複数)または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異(単数または複数)を含む。
[216]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中のE25X変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のE25M、E25D、E25A、E25R、E25V、E25SもしくはE25Y変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[217]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中のR26X変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のR26G、R26N、R26Q、R26C、R26LもしくはR26K変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[218]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中のR107X変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のR107P、R07K、R107A、R107N、R107W、R107HまたはR107S変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[219]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中のA142X変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のA142N、A142D、A142G変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[220]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中のA143X変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のA143D、A143G、A143E、A143L、A143W、A143M、A143S、A143Qおよび/もしくはA143R変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[221]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH36X、N37X、P48X、I49X、R51X、M70X、N72X、D77X、E134X、S 146X、Q154X、K157Xおよび/もしくはK161X変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の1つもしくは複数の対応する変異を含み、Xの存在は、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH36L、N37T、N37S、P48T、P48L、I49V、R51H、R51L、M70L、N72S、D77G、E134G、S 146R、S 146C、Q154H、K157Nおよび/もしくはK161T変異のうち1つもしくは複数または別のアデノシンデアミナーゼ中の1つもしくは複数の対応する変異を含む。
[222]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中のH36X変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のH36L変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中のN37X変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のN37TもしくはN37S変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[223]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中のP48X変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のP48TまたはP48L変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[224]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中のR51X変異、または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のR51HもしくはR51L変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[225]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中のS146X変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸の存在を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のS 146RもしくはS 146C変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[226]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中のK157X変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のK157N変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[227]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中のP48X変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のP48S、P48TもしくはP48A変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[228]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中のA142X変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のA142N変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[229]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中のW23X変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のW23RもしくはW23L変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[230]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、ecTadA配列番号1中のR152X変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含み、Xは、野生型アデノシンデアミナーゼ中の対応するアミノ酸以外の任意のアミノ酸を示す。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号1中のR152PもしくはR52H変異または別のアデノシンデアミナーゼ中の対応する変異を含む。
[231]追加のアデノシンデアミナーゼ変異およびバリアントは、参照により全体として本明細書に組み込まれる特許出願WO2018119354に記載されている。
[232]本出願において有用な追加のアデノシンデアミナーゼは、当業者に明らかであり、本開示の範囲内である。例えば、アデノシンデアミナーゼは、AD ATの相同体であり得る。例示的なAD AT相同体として、限定なく、以下が挙げられる:
[233]黄色ブドウ球菌TadA:
MGSHMTNDIYFMTLAIEEAKKAAQLGEVPIGAIITKDDEVIARAHNLRETLQQPTAH AEHIAIERAAKVLGSWRLEGCTLYVTLEPCVMCAGTIVMSRIPRVVYGADDPKGGCS GS LMNLLQQS NFNHRAIVDKG VLKE AC S TLLTTFFKNLRANKKS TN(配列番号30)
[234]枯草菌(Bacillus subtilis)TadA:
MTQDELYMKEAIKEAKKAEEKGEVPIGAVLVINGEIIARAHNLRETEQRSIAHAEML VIDE AC KALGT WRLEG ATLY VTLEPCPMC AG A V VLS R VEK V VFG AFDPKGGC S GTLMN LLQEERFNHQ AE V VS G VLEEEC GGMLS AFFRELRKKKK A ARKNLS E(配列番号31)
[235]ネズミチフス菌(S.typhimurium) TadA:
MPPAFITGVTSLSDVELDHEYWMRHALTLAKRAWDEREVPVGAVLVHNHRVIGEG WNRPIGRHDPTAHAEIMALRQGGLVLQNYRLLDTTLYVTLEPCVMCAGAMVHSRIG RVVFGARDAKTGAAGSLIDVLHHPGMNHRVEIIEGVLRDECATLLSDFFRMRRQEIK ALKKADRAEGAGPAV(配列番号32)
[236]シュワネラ・プトレファシエンス(Shewanella putrefaciens)(S.プトレファシエンス)TadA:
MDEYWMQVAMQMAEKAEAAGEVPVGAVLVKDGQQIATGYNLSISQHDPTAHAEILCLRSAGKKLENYRLLDATLYITLEPCAMCAGAMVHSRIARVVYGARDEKTGAAGTVVNLLQHPAFNHQVEVTSGVLAEACSAQLSRFFKRRRDEKKALKLAQRAQQGIE(配列番号33)
[237]インフルエンザ菌F3031(H.インフルエンザエ)TadA:
MDAAKVRSEFDEKMMRYALELADKAEALGEIPVGAVLVDDARNIIGEGWNLSIVQSDPTΑΗAEIIALRNGAKNIQNYRLLNSTLYVTLEPCTMCAGAILHSRIKRLVFGASDYKTGAIGSRFHFFDDYKMNHTLEITSGVLAEECSQKLSTFFQKRREEKKIEKALLKSLSDK(配列番号34)
[238]カウロバクター・クレセンタス(Caulobacter crescentus)(C.クレセンタス)TadA:
MRTDESEDQDHRMMRLALDAARAAAEAGETPVGAVILDPSTGEVIATAGNGPIAAHDPTAHAEIAAMRAAAAKLGNYRLTDLTLVVTLEPCAMCAGAISHARIGRVVFGADDPKGGAVVHGPKFFAQPTCHWRPEVTGGVLADESADLLRGFFRARRKAKI(配列番号35)
[239]ジオバクター・スルフレデュセンス(Geobacter sulfurreducens)(G.スルフレデュセンス)TadA:
MSSLKKTPIRDDAYWMGKAIREAAKAAARDEVPIGAVIVRDGAVIGRGHNLREGSNDPSAHAEMIAIRQAARRSANWRLTGATLYVTLEPCLMCMGAIILARLERVVFGCYDPKGGAAGSLYDLSADPRLNHQVRLSPGVCQEECGTMLSDFFRDLRRRKKAKATPALF IDERKVPPEP(配列番号36)
[240]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、表23に列記されるアミノ酸配列のうちいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%または少なくとも99.9%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、表23に列記されるアミノ酸配列のうちいずれか1つを含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼの配列は、表23に列記されるアミノ酸配列のうちいずれか1つである。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号:配列番号2137、2149、2154、2158、2188、2140、40、2146、2152、2156および2160のアミノ酸配列のうちいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%または少なくとも99.9%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号2137、2149、2154、2158、2188、2140、40、2146、2152、2156および2160のアミノ酸配列のうちいずれか1つを含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼの配列は、配列番号2137、2149、2154、2158および2188のアミノ酸配列のうちいずれか1つである。
[241]一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、表23に列挙したポリヌクレオチド配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるポリヌクレオチド配列によってコードされる。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、表23に列挙したポリヌクレオチド配列のいずれか1つによってコードされる。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、表23に列挙したポリヌクレオチド配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるポリヌクレオチド配列によって発現される。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、表23に列挙したポリヌクレオチド配列のいずれか1つによって発現される。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186、2189、2139、2142、2145、2151、2155、2159、2162、2164、2167、2169、2171、2173、2175、2177、2179、2181、2183、2185、2187、および2190のポリヌクレオチド配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるポリヌクレオチド配列によってコードされる。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186、2189、2139、2142、2145、2151、2155、2159、2162、2164、2167、2169、2171、2173、2175、2177、2179、2181、2183、2185、2187、および2190のポリヌクレオチド配列のいずれか1つを含むポリヌクレオチド配列によってコードされる。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186、および2189のポリヌクレオチド配列のいずれか1つによってコードされる。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186、2189、2139、2142、2145、2151、2155、2159、2162、2164、2167、2169、2171、2173、2175、2177、2179、2181、2183、2185、2187、2190、2138、2147、2158のポリヌクレオチド配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるポリヌクレオチド配列、またはそれらの組合せによって、発現される。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186、2189、2139、2142、2145、2151、2155、2159、2162、2164、2167、2169、2171、2173、2175、2177、2179、2181、2183、2185、2187、2190、2138、2147、2158のポリヌクレオチド配列のいずれか1つを含むポリヌクレオチド配列、またはそれらの組合せによってコードされる。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186、および2189のポリヌクレオチド配列のいずれか1つによって発現される。一部の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、配列番号2138、2147、2158のポリヌクレオチド配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるポリヌクレオチド配列、またはそれらの組合せをさらに含む。一部の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、配列番号2138、2147、2158のポリヌクレオチド配列のいずれか1つ、またはそれらの組合せをさらに含む。
プログラム可能なDNA結合タンパク質
[242]ゲノム内の任意の所望のヌクレオチド配列中のDNA配列を標的とし、結合するようにプログラムされ得るプログラム可能なDNA結合タンパク質が、本明細書で提供される。DNA結合タンパク質を所望のヌクレオチド配列に結合するようにプログラムするために、DNA結合タンパク質を改変して、その結合特異性、例えば、亜鉛フィンガーDNA結合ドメイン、亜鉛フィンガーヌクレアーゼ(ZFN)、CRISPR-Cas9タンパク質または転写アクチベーター様エフェクタータンパク質(TALE)を変更できる。ZFNは、亜鉛フィンガーDNA結合ドメインをDNA切断ドメインに融合することによって生成された人工制限酵素である。亜鉛フィンガードメインを特定の所望のDNA配列を標的とするように操作することができ、これによって、亜鉛フィンガーが複雑なゲノム内の特有の配列に結合することが可能となる。転写アクチベーター様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)は、DNAの特定の配列を切断するように操作され得る操作された制限酵素である。それらは、TALエフェクターDNA結合ドメインをヌクレアーゼドメイン(例えば、Fokl)に融合することによって作製される。転写アクチベーター様エフェクター(TALE)は、実際に任意の所望のDNA配列に結合するように操作され得る。ZFNおよびTALEをプログラムする方法は、当業者にはよく知られている。例えば、このような方法は、Maederら、Mol. Cell 31 (2): 294~301頁、2008; Carrollら、Genetics Society of America、188 (4): 773~782頁、2011; Millerら、Nature Biotechnology 25 (7): 778~785頁、2007; Christianら、Genetics 186 (2): 757~61頁、2008; Liら、Nucleic Acids Res. 39 (1): 359~372頁、2010;およびMoscouら、Science 326 (5959): 1501、2009に記載されており、それらの各々は、参照により本明細書に組み込まれる。
[243]本明細書で提供される塩基エディターシステム中のCRISPR/Cas系またはCasタンパク質は、リボ核酸タンパク質複合体を含むクラス1またはクラス2系成分を含み得る。クラス2Casヌクレアーゼファミリーのタンパク質は、DNAエンドヌクレアーゼ活性を有する酵素であり、本明細書でさらに記載されるように適切なガイドRNAを設計することによって、それらを所望の核酸標的を切断するように指示できる。クラス2CRISPR/Cas系成分は、II型、IIA型、IIB型、IIC型、V型またはVI型系に由来し得る。クラス2Casヌクレアーゼには、例えば、Cas9(Csn1またはCsx12としても知られる)、Csn2、Cas4、Cas12a(Cpf1)、Cas12b(C2c1)、Cas12c(C2c3)、Cas13a(C2c2)、Cas13b、Cas13cおよびCas13dタンパク質が含まれる。一部の実施形態では、Casタンパク質は、II型CRISPR/Cas系に由来する、すなわち、CRISPR/Cas9系由来のCas9タンパク質であるか、またはV型CRISPR/Cas系に由来する、例えば、Cas12aタンパク質である。一部の実施形態では、Casタンパク質は、クラス2CRISPR/Cas系に由来する、すなわち、単一タンパク質Casヌクレアーゼ、例えば、Cas9タンパク質またはCas12aタンパク質である。
[244]Casタンパク質の他の限定されない例として、Cas1、Cas1B、Cas2、Cas3、Cas4、Cas5、Cas6、Cas7、Cas8、Cas10、Csy1、Csy2、Csy3、Cse1、Cse2、Csc1、Csc2、Csa5、Csn2、Csm2、Csm3、Csm4、Csm5、Csm6、Cmr1、Cmr3、Cmr4、Cmr5、Cmr6、Csb1、Csb2、Csb3、Csx17、Csx14、Csx10、Csx16、CsaX、Csx3、Csx1、Csx1S、Csf1、Csf2、CsO、Csf4、Cpf1、Cas9HiFi、それらの相同体またはそれらの改変バージョンを挙げることができる。
[245]一部の実施形態では、DNAに結合可能であるガイドヌクレオチド配列-プログラム可能なDNA結合タンパク質またはRNA誘導性プログラム可能DNA結合タンパク質が、本明細書で提供され、その標的DNA配列への結合が、ガイドヌクレオチド配列によって媒介される。したがって、ガイドヌクレオチド配列-プログラム可能なDNA結合タンパク質は、ガイドヌクレオチド配列に結合するということは認識される。ガイドヌクレオチドは、標的配列と相補的であり、DNA結合タンパク質を標的配列へ導くことができる、RNAまたはDNA分子(例えば、一本鎖DNAまたはssDNA分子)であり得る。そのようなものとして、ガイドヌクレオチド配列-プログラム可能なDNA結合タンパク質は、RNA-プログラム可能なDNA結合タンパク質(例えば、Cas9タンパク質)またはssDNA-プログラム可能なDNA結合タンパク質(例えば、アルゴノートタンパク質)であり得る。「プログラム可能な」とは、DNA結合タンパク質を、ガイドヌクレオチドが標的とする任意のDNA配列に結合するようにプログラムできることを意味する。例示的なガイドヌクレオチド配列-プログラム可能なDNA結合タンパク質は、Cas9(例えば、dCas9およびnCas9)、saCas9(例えば、saCas9d、saCas9d、saKKH Cas9)CasX、CasY、Cpf1、C2c1、C2c2、C2c3、アルゴノートおよび本明細書で記載される任意の他の適したタンパク質、またはそれらのバリアントを含むがそれに限らない。
[246]一部の実施形態では、ガイドヌクレオチド配列は、単一ヌクレオチド分子として存在し、2つのドメイン:(1)標的核酸と相同性を共有する(例えば、ガイドヌクレオチド配列-プログラム可能なDNA結合タンパク質の標的への結合を指示する)ドメインおよび(2)ガイドヌクレオチド配列-プログラム可能なDNA結合タンパク質に結合するドメインを含む。一部の実施形態では、ドメイン(1)は、スペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ドメイン(2)は、tracrRNA配列と称される。一部の実施形態では、ドメイン(2)は、tracrRNAとして知られる配列に対応し、ステム-ループ構造を含む。例えば、一部の実施形態では、ドメイン(2)は、参照により本明細書に組み込まれるJinekら、Science 337:816~821頁(2012)において提供されるようなtracrRNAと同一または相同である。gRNA他の例(例えば、ドメイン2を含むもの)は、米国特許出願公開US20160208288および米国特許出願公開US20160200779において見出すことができ、それらの各々は参照により全体として本明細書に組み込まれる。
[247]部位特異的切断のために(例えば、ゲノムを改変するために)ガイドヌクレオチド配列-プログラム可能なDNA結合タンパク質、例えば、Cas9を使用する方法は、当技術分野で公知である(例えば、Cong,L.らMultiplex genome engineering using CRISPR/Cas systems. Science 339、819~823頁(2013); Mali,P.らRNA-guided human genome engineering via Cas9. Science 339、823~826頁(2013); Hwang,W.Y.ら Efficient genome editing in zebrafish using a CRISPR-Cas system. Nature biotechnology 31、227~229頁(2013); Jinek,M.ら RNA-programmed genome editing in human cells. eLife 2、e00471 (2013); Dicarlo,J.E.ら Genome engineering in Saccharomyces cerevisiae using CRISPR-Cas systems. Nucleic acids research (2013); Jiang, W.らRNA-guided editing of bacterial genomes using CRISPR-Cas systems. Nature biotechnology 31、233~239頁(2013年)を参照されたい、それらの各々は参照により本明細書に組み込まれる)。
[248]CRISPRは、可動遺伝因子(ウイルス、転位因子および接合性プラスミド)からの保護を提供する適応免疫系である。CRISPRクラスターは、スペーサー、先行する可動因子と相補的である配列および標的侵入核酸を含む。CRISPR/Cas系は、DNA(例えば、標的DNA配列)に結合する非コーディングRNA分子(例えば、ガイドRNA)およびヌクレアーゼ機能性(例えば、2つのヌクレアーゼドメイン)を有するCasタンパク質(例えば、Cas9)を含む。例えば、Sanderら、Nature Biotechnology、32:347~355頁(2014)を参照されたい;例えば、Hsuら、Cell 157(6):1262~1278頁(2014)も参照されたい。CRISPR系の一般的な機構および最近の進歩は、Congら、Science、339(6121): 819~823頁(2013);Fuら、Nature Biotechnology、31、822~826頁(2013);Chuら、Nature Biotechnology 33、543~548頁(2015);Shmakovら、Molecular Cell、60、1~13頁(2015);Makarovaら、Nature Reviews Microbiology、13、1~15頁(2015)に論じられている。CRISPR/Cas系を使用して、標的DNAの部位特異的切断を導入できる。部位特異的切断の位置は、1)ガイドRNA(gRNA)と標的DNA(プロトスペーサー)の間の塩基対合相補性および2)プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)と称される標的DNA中の短いモチーフの両方によって決定される。CRISPR/Cas系(例えば、II型CRISPR/Cas系)を使用して、例えば、標的遺伝子が破壊または変異されている操作された細胞を生成できる。Cas酵素(例えば、Cas9)を使用して、DNA切断を触媒できる。Cas9タンパク質(例えば、化膿性連鎖球菌Cas9または任意の密接に関連するCas9)は、ガイド配列(例えば、gRNA)の約20ヌクレオチドとハイブリダイズし、標的配列の後ろにプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)を有する標的部位配列での二本鎖切断をもたらす酵素作用を導き出すことができる。
[249]CRISPR/Cas系は、リボ核酸タンパク質複合体を含む、クラス1またはクラス2系成分を含む。クラス2Casヌクレアーゼファミリーのタンパク質は、DNAエンドヌクレアーゼ活性を有する酵素であり、本明細書でさらに記載されるように適切なガイドRNAを設計することによって、それらを所望の核酸標的を切断するように指示できる。クラス2CRISPR/Cas系成分は、II型、IIA型、IIB型、IIC型、V型またはVI型系に由来し得る。クラス2Casヌクレアーゼには、例えば、Cas9(Csn1またはCsx12としても知られる)、Csn2、Cas4、Cas12a(Cpf1)、Cas12b(C2c1)、Cas12c(C2c3)、Cas13a(C2c2)、Cas13b、Cas13cおよびCas13dタンパク質が含まれる。一部の実施形態では、Casタンパク質は、II型CRISPR/Cas系に由来する、すなわち、CRISPR/Cas9系由来のCas9タンパク質であるか、またはV型CRISPR/Cas系に由来する、例えば、Cas12aタンパク質である。一部の実施形態では、Casタンパク質は、クラス2CRISPR/Cas系に由来する、すなわち、単一タンパク質Casヌクレアーゼ、例えば、Cas9タンパク質またはCas12aタンパク質である。
[250]Casタンパク質の他の限定されない例として、Cas1、Cas1B、Cas2、Cas3、Cas4、Cas5、Cas6、Cas7、Cas8、Cas10、Csy1、Csy2、Csy3、Cse1、Cse2、Csc1、Csc2、Csa5、Csn2、Csm2、Csm3、Csm4、Csm5、Csm6、Cmr1、Cmr3、Cmr4、Cmr5、Cmr6、Csb1、Csb2、Csb3、Csx17、Csx14、Csx10、Csx16、CsaX、Csx3、Csx1、Csx1S、Csf1、Csf2、CsO、Csf4、Cpf1、Cas9HiFi、それらの相同体またはそれらの改変バージョンを挙げることができる。
[251]本明細書で提供される塩基エディターシステムは、Cas9またはCas9ヌクレアーゼを含み得る。Cas9タンパク質またはCas9ヌクレアーゼとは、Cas9タンパク質、その断片またはバリアントを含むRNA誘導性ヌクレアーゼを指す。Cas9ヌクレアーゼはまた、casnlヌクレアーゼまたはCRISPR(集積した規則的に空間を満たす短いパリンドロームリピート)関連ヌクレアーゼとも称されこともある。CRISPRは、可動遺伝因子(ウイルス、転位因子および接合性プラスミド)からの保護を提供する適応免疫系である。CRISPRクラスターは、スペーサー、先行する可動因子と相補的である配列および標的侵入核酸を含む。CRISPRクラスターは、転写され、CRISPR RNA(crRNA)へプロセシングされる。II型CRISPR系では、プレ-crRNAの正確なプロセシングには、トランスにコードされた低分子RNA(tracrRNA)、内因性リボヌクレアーゼ3(rnc)およびCas9タンパク質が必要である。tracrRNAは、プレ-crRNAのリボヌクレアーゼ3によって補助されるプロセシングのガイドとして働く。その後、Cas9/crRNA/tracrRNAは、スペーサーと相補的である線形または環状dsDNA標的をエンドヌクレアーゼ的に切断する。crRNAと相補的でない標的鎖がまずエンドヌクレアーゼ的に切断され、次いで、エキソヌクレアーゼ的に3’-5’にトリミングされる。本来、DNA結合および切断は、通常、タンパク質および両RNAを必要とする。しかし、シングルガイドRNA(「sgRNA」または単に「gRNA」)は、crRNAとtracrRNA両方の側面を単一のRNA種中に組み込むように操作できる。例えば、参照により全体として本明細書に組み込まれるJinekら、Science 337:816~821頁(2012)を参照されたい。
[252]「Cas9」という用語は、Cas9タンパク質またはその断片を含むRNA誘導性ヌクレアーゼ(例えば、Cas9の活性、不活性もしくは部分的に活性のDNA切断ドメインおよび/またはCas9のgRNA結合ドメインを含むタンパク質)を指す。Cas9ヌクレアーゼはまた、CasnlヌクレアーゼまたはCRISPR(集積した規則的に空間を満たす短いパリンドロームリピート)関連ヌクレアーゼとも称される。Cas9は、野生型例示的Cas9ポリペプチド(例えば、化膿性連鎖球菌由来のCas9)に対して少なくともまたは少なくとも約50%、60%、70%、80%、90%、100%の配列同一性および/または配列類似性を有するポリペプチドを指す場合がある。Cas9は、野生型例示的Cas9ポリペプチド(例えば、化膿性連鎖球菌由来の)に対して多くともまたは多くとも約50%、60%、70%、80%、90%、100%の配列同一性および/または配列類似性を有するポリペプチドを指す場合がある。Cas9は、野生型または欠失、挿入、置換、バリアント、変異、融合、キメラもしくはそれらの任意の組合せなどのアミノ酸変化を含み得るCas9タンパク質の改変型を指す場合がある。
[253]バリアントCas9オルソログのCas9ヌクレアーゼ配列および構造は、種々の種において記載されている。Cas9タンパク質または他の成分が由来する可能性がある例示的な種は、化膿性連鎖球菌、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)、ストレプトコッカス属の種、黄色ブドウ球菌、リステリア・イノキュア(Listeria innocua)、ラクトバチルス・ガッセリー(Lactobacillus gasseri)、フランシセラ・ノビシダ(Francisella novicida)、ウォリネラ・サクシノゲネス(Wolinella succinogenes)、ステレラ・ワズワースエンシス(Sutterella wadsworthensis)、ガンマ・プロテオバクテリウム(Gamma proteobacterium)、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)、カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)、フィブロバクター・スクシノゲン(Fibrobacter succinogene)、ロドスピリラム・ラブラム(Rhodospirillum rubrum)、ノカルジオプシス・ダッソンビレイ(Nocardiopsis dassonvillei)、ストレプトマイセス・プリスチナエスピラリス(Streptomyces pristinaespiralis)、ストレプトマイセス・ビリドクロモゲネス(Streptomyces viridochromogenes)、ストレプトマイセス・ビリドクロモゲネス(Streptomyces viridochromogenes)、ストレプトスポランジウム・ロゼウム(Streptosporangium roseum)、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウス(Alicyclobacillus acidocaldarius)、バチルス・シュードマイコイデス(Bacillus pseudomycoides)、バチルス・セレニティレデュセンス(Bacillus selenitireducens)、エキシグオバクテリウム・シビリカム(Exiguobacterium sibiricum)、デルブリュッキ菌(Lactobacillus delbrueckii)、ラクトバチルス・サリバリウス(Lactobacillus salivarius)、ラクトバチルス・ブフネリ(Lactobacillus buchneri)、トレポネーマ・デンティコラ(Treponema denticola)、ミクロシラ・マリナ(Microscilla marina)、バークホルデリア・バクテリウム(Burkholderiales bacterium)、ポラロモナス・ナフタレニボランス(Polar omonas naphthalenivorans)、ポラロモナス属(Polar omonas)の種、クロコスファエラ・ワトソニー(Crocosphaera watsonii)、シアノセイス属(Cyanothece)の種、ミクロキスティス・エルギノーサ(Microcystis aeruginosa)、シネココッカス属(Synechococcus)の種、アセトハロビウム・アラバチカム(Acetohalobium arabaticum)、アモニフェクス・デジェンシー(Ammonifex degensii)、カルディセルロシルプター・ベシイ(Caldicelulosiruptor becscii)、カンジダツス・デスルホルディス(Candidatus Desulforudis)、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)、フィネゴルディア・マグナ(Finegoldia magna)、ナトラナエロビウス・サーモフィルス(Natranaerobius thermophilusa)、ペロトマクラム・サーモプロピオニウム(Pelotomaculum thermopropionium)、アシドチオバシラス・カルダス(Acidithiobacillus caldus)、アシディチオバチルス・フェロオキシダンス(Acidithiobacillus ferrooxidans)、アロクロマティウム・ビノサム(Allochromatium vinosum)、マリノバクター属(Marinobacter)の種、ニトロソコッカス・ハロフィルス(Nitrosococcus halophilus)、ニトロソコッカス・ワトソニー(Nitrosococcus watsoni)、シュードアルテロモナス・ハロプランクティス(Pseudoalteromonas haloplanktis)、クテドノバクテル・ラセミファー(Ktedonobacter racemifer)、メタノハロビウム・エベスチガータム(Methanohalobium evestigatum)、アナバエナ・バリアビリス(Anabaena variabilis)、ノデュラリア・スプミゲナ(Nodularia spumigena)、ノストック属(Nostoc)の種、アルスロスピラ・マキシマ(Arthrospira maxima)、アルスロスピラ・プラテンシス(Arthrospira platensis)、アルスロスピラ属(Arthrospira)の種、リングビア属(Lyngbya)の種、ミクロコレウス・クソノプラステス(Microcoleus chthonoplastes)、オシラトリア属(Oscillator ia)の種、ペトロトガ・モビリス(Petrotoga mobilis)、サーモシホ・アフリカヌス(Thermosipho africanus)、ストレプトコッカス・パスツリアヌス(Streptococcus pasteurianus)、ナイセリア・シネレア(Neisseria cinerea)、カンピロバクター・ラリ(Campylobacter lari)、パルビバキュラム・ラバメンチボランス(Parvibaculum lavamentivorans)、コリネバクテリウム・ジフテリア(Coryne bacterium diphtheria)またはアカリオクロリス・マリナ(Acaryochloris marina)を含むがそれに限らない。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、化膿性連鎖球菌に由来する。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)に由来する場合がある。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、黄色ブドウ球菌に由来する。
[254]追加の適したCas9ヌクレアーゼおよび配列は、本開示に基づいて当業者には明らかであり、このようなCas9ヌクレアーゼおよび配列には、参照により本明細書に組み込まれるChylinskiら、(2013) RNA Biology 10:5、726~737頁に開示される生物および遺伝子座に由来するCas9配列が含まれる。
[255]一部の実施形態では、野生型Cas9は、化膿性連鎖球菌由来のCas9(NCBI参照配列:NC_002737.2(以下の通りのヌクレオチド配列)およびUniprot参照配列:Q99ZW2(以下の通りのアミノ酸配列)に対応する。
ATGGATAAGAAATACTCAATAGGCTTAGATATCGGCACAAATAGCGTCGGATGGGCGGTGATCACTGATGAATATAAGGTTCCGTCTAAAAAGTTCAAGGTTCTGGGAAATACAGACCGCCACAGTATCAAAAAAAATCTTATAGGGGCTCTTTTATTTGACAGTGGAGAGACAGCGGAAGCGACTCGTCTCAAACGGACAGCTCGTAGAAGGTATACACGTCGGAAGAATCGTATTTGTTATCTACAGGAGATTTTTTCAAATGAGATGGCGAAAGTAGATGATAGTTTCTTTCATCGACTTGAAGAGTCTTTTTTGGTGGAAGAAGACAAGAAGCATGAACGTCATCCTATTTTTGGAAATATAGTAGATGAAGTTGCTTATCATGAGAAATATCCAACTATCTATCATCTGCGAAAAAAATTGGTAGATTCTACTGATAAAGCGGATTTGCGCTTAATCTATTTGGCCTTAGCGCATATGATTAAGTTTCGTGGTCATTTTTTGATTGAGGGAGATTTAAATCCTGATAATAGTGATGTGGACAAACTATTTATCCAGTTGGTACAAACCTACAATCAATTATTTGAAGAAAACCCTATTAACGCAAGTGGAGTAGATGCTAAAGCGATTCTTTCTGCACGATTGAGTAAATCAAGACGATTAGAAAATCTCATTGCTCAGCTCCCCGGTGAGAAGAAAAATGGCTTATTTGGGAATCTCATTGCTTTGTCATTGGGTTTGACCCCTAATTTTAAATCAAATTTTGATTTGGCAGAAGATGCTAAATTACAGCTTTCAAAAGATACTTACGATGATGATTTAGATAATTTATTGGCGCAAATTGGAGATCAATATGCTGATTTGTTTTTGGCAGCTAAGAATTTATCAGATGCTATTTTACTTTCAGATATCCTAAGAGTAAATACTGAAATAACTAAGGCTCCCCTATCAGCTTCAATGATTAAACGCTACGATGAACATCATCAAGACTTGACTCTTTTAAAAGCTTTAGTTCGACAACAACTTCCAGAAAAGTATAAAGAAATCTTTTTTGATCAATCAAAAAACGGATATGCAGGTTATATTGATGGGGGAGCTAGCCAAGAAGAATTTTATAAATTTATCAAACCAATTTTAGAAAAAATGGATGGTACTGAGGAATTATTGGTGAAACTAAATCGTGAAGATTTGCTGCGCAAGCAACGGACCTTTGACAACGGCTCTATTCCCCATCAAATTCACTTGGGTGAGCTGCATGCTATTTTGAGAAGACAAGAAGACTTTTATCCATTTTTAAAAGACAATCGTGAGAAGATTGAAAAAATCTTGACTTTTCGAATTCCTTATTATGTTGGTCCATTGGCGCGTGGCAATAGTCGTTTTGCATGGATGACTCGGAAGTCTGAAGAAACAATTACCCCATGGAATTTTGAAGAAGTTGTCGATAAAGGTGCTTCAGCTCAATCATTTATTGAACGCATGACAAACTTTGATAAAAATCTTCCAAATGAAAAAGTACTACCAAAACATAGTTTGCTTTATGAGTATTTTACGGTTTATAACGAATTGACAAAGGTCAAATATGTTACTGAAGGAATGCGAAAACCAGCATTTCTTTCAGGTGAACAGAAGAAAGCCATTGTTGATTTACTCTTCAAAACAAATCGAAAAGTAACCGTTAAGCAATTAAAAGAAGATTATTTCAAAAAAATAGAATGTTTTGATAGTGTTGAAATTTCAGGAGTTGAAGATAGATTTAATGCTTCATTAGGTACCTACCATGATTTGCTAAAAATTATTAAAGATAAAGATTTTTTGGATAATGAAGAAAATGAAGATATCTTAGAGGATATTGTTTTAACATTGACCTTATTTGAAGATAGGGAGATGATTGAGGAAAGACTTAAAACATATGCTCACCTCTTTGATGATAAGGTGATGAAACAGCTTAAACGTCGCCGTTATACTGGTTGGGGACGTTTGTCTCGAAAATTGATTAATGGTATTAGGGATAAGCAATCTGGCAAAACAATATTAGATTTTTTGAAATCAGATGGTTTTGCCAATCGCAATTTTATGCAGCTGATCCATGATGATAGTTTGACATTTAAAGAAGACATTCAAAAAGCACAAGTGTCTGGACAAGGCGATAGTTTACATGAACATATTGCAAATTTAGCTGGTAGCCCTGCTATTAAAAAAGGTATTTTACAGACTGTAAAAGTTGTTGATGAATTGGTCAAAGTAATGGGGCGGCATAAGCCAGAAAATATCGTTATTGAAATGGCACGTGAAAATCAGACAACTCAAAAGGGCCAGAAAAATTCGCGAGAGCGTATGAAACGAATCGAAGAAGGTATCAAAGAATTAGGAAGTCAGATTCTTAAAGAGCATCCTGTTGAAAATACTCAATTGCAAAATGAAAAGCTCTATCTCTATTATCTCCAAAATGGAAGAGACATGTATGTGGACCAAGAATTAGATATTAATCGTTTAAGTGATTATGATGTCGATCACATTGTTCCACAAAGTTTCCTTAAAGACGATTCAATAGACAATAAGGTCTTAACGCGTTCTGATAAAAATCGTGGTAAATCGGATAACGTTCCAAGTGAAGAAGTAGTCAAAAAGATGAAAAACTATTGGAGACAACTTCTAAACGCCAAGTTAATCACTCAACGTAAGTTTGATAATTTAACGAAAGCTGAACGTGGAGGTTTGAGTGAACTTGATAAAGCTGGTTTTATCAAACGCCAATTGGTTGAAACTCGCCAAATCACTAAGCATGTGGCACAAATTTTGGATAGTCGCATGAATACTAAATACGATGAAAATGATAAACTTATTCGAGAGGTTAAAGTGATTACCTTAAAATCTAAATTAGTTTCTGACTTCCGAAAAGATTTCCAATTCTATAAAGTACGTGAGATTAACAATTACCATCATGCCCATGATGCGTATCTAAATGCCGTCGTTGGAACTGCTTTGATTAAGAAATATCCAAAACTTGAATCGGAGTTTGTCTATGGTGATTATAAAGTTTATGATGTTCGTAAAATGATTGCTAAGTCTGAGCAAGAAATAGGCAAAGCAACCGCAAAATATTTCTTTTACTCTAATATCATGAACTTCTTCAAAACAGAAATTACACTTGCAAATGGAGAGATTCGCAAACGCCCTCTAATCGAAACTAATGGGGAAACTGGAGAAATTGTCTGGGATAAAGGGCGAGATTTTGCCACAGTGCGCAAAGTATTGTCCATGCCCCAAGTCAATATTGTCAAGAAAACAGAAGTACAGACAGGCGGATTCTCCAAGGAGTCAATTTTACCAAAAAGAAATTCGGACAAGCTTATTGCTCGTAAAAAAGACTGGGATCCAAAAAAATATGGTGGTTTTGATAGTCCAACGGTAGCTTATTCAGTCCTAGTGGTTGCTAAGGTGGAAAAAGGGAAATCGAAGAAGTTAAAATCCGTTAAAGAGTTACTAGGGATCACAATTATGGAAAGAAGTTCCTTTGAAAAAAATCCGATTGACTTTTTAGAAGCTAAAGGATATAAGGAAGTTAAAAAAGACTTAATCATTAAACTACCTAAATATAGTCTTTTTGAGTTAGAAAACGGTCGTAAACGGATGCTGGCTAGTGCCGGAGAATTACAAAAAGGAAATGAGCTGGCTCTGCCAAGCAAATATGTGAATTTTTTATATTTAGCTAGTCATTATGAAAAGTTGAAGGGTAGTCCAGAAGATAACGAACAAAAACAATTGTTTGTGGAGCAGCATAAGCATTATTTAGATGAGATTATTGAGCAAATCAGTGAATTTTCTAAGCGTGTTATTTTAGCAGATGCCAATTTAGATAAAGTTCTTAGTGCATATAACAAACATAGAGACAAACCAATACGTGAACAAGCAGAAAATATTATTCATTTATTTACGTTGACGAATCTTGGAGCTCCCGCTGCTTTTAAATATTTTGATACAACAATTGATCGTAAACGATATACGTCTACAAAAGAAGTTTTAGATGCCACTCTTATCCATCAATCCATCACTGGTCTTTATGAAACACGCATTGATTTGAGTCAGCTAGGAGGTGACTGA(配列番号37)
MDKKYSIGLDIGTNSVGWAVITDEYKVPSKKFKVLGNTDRHSIKKNLIGALLFDSGETAEATRLKRTARRRYTRRKNRICYLQEIFSNEMAKVDDSFFHRLEESFLVEEDKKHERHPIFGNIVDEVAYHEKYPTIYHLRKKLVDSTDKADLRLIYLALAHMIKFRGHFLIEGDLNPDNSDVDKLFIQLVQTYNQLFEENPINASGVDAKAILSARLSKSRRLENLIAQLPGEKKNGLFGNLIALSLGLTPNFKSNFDLAEDAKLQLSKDTYDDDLDNLLAQIGDQYADLFLAAKNLSDAILLSDILRVNTEITKAPLSASMIKRYDEHHQDLTLLKALVRQQLPEKYKEIFFDQSKNGYAGYIDGGASQEEFYKFIKPILEKMDGTEELLVKLNREDLLRKQRTFDNGSIPHQIHLGELHAILRRQEDFYPFLKDNREKIEKILTFRIPYYVGPLARGNSRFAWMTRKSEETITPWNFEEVVDKGASAQSFIERMTNFDKNLPNEKVLPKHSLLYEYFTVYNELTKVKYVTEGMRKPAFLSGEQKKAIVDLLFKTNRKVTVKQLKEDYFKKIECFDSVEISGVEDRFNASLGTYHDLLKIIKDKDFLDNEENEDILEDIVLTLTLFEDREMIEERLKTYAHLFDDKVMKQLKRRRYTGWGRLSRKLINGIRDKQSGKTILDFLKSDGFANRNFMQLIHDDSLTFKEDIQKAQVSGQGDSLHEHIANLAGSPAIKKGILQTVKVVDELVKVMGRHKPENIVIEMARENQTTQKGQKNSRERMKRIEEGIKELGSQILKEHPVENTQLQNEKLYLYYLQNGRDMYVDQELDINRLSDYDVDHIVPQSFLKDDSIDNKVLTRSDKNRGKSDNVPSEEVVKKMKNYWRQLLNAKLITQRKFDNLTKAERGGLSELDKAGFIKRQLVETRQITKHVAQILDSRMNTKYDENDKLIREVKVITLKSKLVSDFRKDFQFYKVREINNYHHAHDAYLNAVVGTALIKKYPKLESEFVYGDYKVYDVRKMIAKSEQEIGKATAKYFFYSNIMNFFKTEITLANGEIRKRPLIETNGETGEIVWDKGRDFATVRKVLSMPQVNIVKKTEVQTGGFSKESILPKRNSDKLIARKKDWDPKKYGGFDSPTVAYSVLVVAKVEKGKSKKLKSVKELLGITIMERSSFEKNPIDFLEAKGYKEVKKDLIIKLPKYSLFELENGRKRMLASAGELQKGNELALPSKYVNFLYLASHYEKLKGSPEDNEQKQLFVEQHKHYLDEIIEQISEFSKRVILADANLDKVLSAYNKHRDKPIREQAENIIHLFTLTNLGAPAAFKYFDTTIDRKRYTSTKEVLDATLIHQSITGLYETRIDLSQLGGD(配列番号38)
[256]一部の実施形態では、Cas9は、種コリネバクテリウム・ウルセランス(Corynebacterium ulcerans)(NCBI参照:NC_015683.1、NC_017317.1)、コリネバクテリウム・ジフテリア(NCBI参照NC 016782.1、NC_016786.1)、スピロプラズマ・シルフィディコラ(Spiroplasma syrphidicola)(NCBI参照:NC_021284.1)、プレボテラ・インターメディア(Prevotella intermedia)(NCBI参照:NC_017861.1)、スピロプラズマ・タイワネンス(Spiroplasma taiwanense)(NCBI参照:NC_021846.1)、ストレプトコッカス・イニアエ(Streptococcus iniae)(NCBI参照:NC_021314.1)、ベリエラ・バルティカ(Belliella baltica)(NCBI参照:NC_018010.1)、サイクロフレクス・トルキシル(Psychroflexus torquisl)(NCBI参照:NC_018721.1)、リステリア・イノキュア(Listeria innocua)(NCBI参照 NP_472073.1)、カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)(NCBI参照:YP_002344900.1)または髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)(NCBI参照:YP_002342100.1)に由来するCas9タンパク質である。
[257]一部の実施形態では、本明細書で提供される塩基エディターは、ヌクレアーゼ活性が低減したまたは消失したプログラム可能なDNA結合タンパク質、例えば、Casヌクレアーゼを含む。例えば、Ca9タンパク質は、ヌクレアーゼ不活性である場合も、Cas9ニッカーゼである場合もある。不活性DNA切断ドメインを有するCas9タンパク質(またはその断片)を生成する方法は、公知である(例えば、各々、参照により全体として本明細書に組み込まれる、Jinekら、Science. 337:816~821頁(2012);Qiら、(2013) Cell. 28; 152(5): 1173~83を参照されたい。例えば、Cas9のDNA切断ドメインは、2つのサブドメイン、HNHヌクレアーゼサブドメインおよびRuvC1サブドメインを含むと知られている。HNHサブドメインは、gRNAと相補的である鎖を切断するが、RuvC1サブドメインは、非相補鎖を切断する。これらのサブドメイン内の変異は、Cas9のヌクレアーゼ活性を発現停止することができる。例えば、変異D10AおよびH840Aは、化膿性連鎖球菌Cas9のヌクレアーゼ活性を完全に不活性化する(Jinekら、Science. 337:816~821頁(2012); Qiら、Cell. 28;152(5): 1173~83頁(2013))。本開示に従う使用に適したCas9ニッカーゼは、活性HNHドメインおよび不活性RuvCドメインを有し、sgRNAによって結合される標的DNAの鎖(シチジン脱アミノ化を介して編集されている鎖の反対の鎖である)のみを切断可能である。本開示のCas9ニッカーゼは、RuvCドメインを不活性化する変異、例えば、D10A変異を含み得る。RuvCドメインを不活性化する任意の変異、例えば、RuvCドメイン中の挿入、欠失または単一もしくは複数のアミノ酸置換が、Cas9ニッカーゼ中に含まれる場合があるということは理解されるべきである。本明細書に記載されるCas9ニッカーゼでは、RuvCドメインが不活性化されながら、HNHドメインは活性のままである。したがって、Cas9ニッカーゼは、RuvCドメインを不活性化するもの(例えば、D10A)以外の変異を含む可能性がありながら、それらの変異はHNHドメインの活性に影響を及ぼさない。限定されないCas9ニッカーゼの例では、840位のヒスチジンは、変更されないままである。
[258]一部の実施形態では、ヌクレアーゼ不活性Cas9は、以下に提供されるdCas9のアミノ酸配列(D10AおよびH840A)を含む:
MDKKYSIGLAIGTNSVGWAVITDEYKVPSKKFKVLGNTDRHSIKKNLIGALLFDSGETAEATRLKRTARRRYTRRKNRICYLQEIFSNEMAKVDDSFFHRLEESFLVEEDKKHERHPIFGNIVDEVAYHEKYPTIYHLRKKLVDSTDKADLRLIYLALAHMIKFRGHFLIEGDLNPDNSDVDKLFIQLVQTYNQLFEENPINASGVDAKAILSARLSKSRRLENLIAQLPGEKKNGLFGNLIALSLGLTPNFKSNFDLAEDAKLQLSKDTYDDDLDNLLAQIGDQYADLFLAAKNLSDAILLSDILRVNTEITKAPLSASMIKRYDEHHQDLTLLKALVRQQLPEKYKEIFFDQSKNGYAGYIDGGASQEEFYKFIKPILEKMDGTEELLVKLNREDLLRKQRTFDNGSIPHQIHLGELHAILRRQEDFYPFLKDNREKIEKILTFRIPYYVGPLARGNSRFAWMTRKSEETITPWNFEEVVDKGASAQSFIERMTNFDKNLPNEKVLPKHSLLYEYFTVYNELTKVKYVTEGMRKPAFLSGEQKKAIVDLLFKTNRKVTVKQLKEDYFKKIECFDSVEISGVEDRFNASLGTYHDLLKIIKDKDFLDNEENEDILEDIVLTLTLFEDREMIEERLKTYAHLFDDKVMKQLKRRRYTGWGRLSRKLINGIRDKQSGKTILDFLKSDGFANRNFMQLIHDDSLTFKEDIQKAQVSGQGDSLHEHIANLAGSPAIKKGILQTVKVVDELVKVMGRHKPENIVIEMARENQTTQKGQKNSRERMKRIEEGIKELGSQILKEHPVENTQLQNEKLYLYYLQNGRDMYVDQELDINRLSDYDVDAIVPQSFLKDDSIDNKVLTRSDKNRGKSDNVPSEEVVKKMKNYWRQLLNAKLITQRKFDNLTKAERGGLSELDKAGFIKRQLVETRQITKHVAQILDSRMNTKYDENDKLIREVKVITLKSKLVSDFRKDFQFYKVREINNYHHAHDAYLNAVVGTALIKKYPKLESEFVYGDYKVYDVRKMIAKSEQEIGKATAKYFFYSNIMNFFKTEITLANGEIRKRPLIETNGETGEIVWDKGRDFATVRKVLSMPQVNIVKKTEVQTGGFSKESILPKRNSDKLIARKKDWDPKKYGGFDSPTVAYSVLVVAKVEKGKSKKLKSVKELLGITIMERSSFEKNPIDFLEAKGYKEVKKDLIIKLPKYSLFELENGRKRMLASAGELQKGNELALPSKYVNFLYLASHYEKLKGSPEDNEQKQLFVEQHKHYLDEIIEQISEFSKRVILADANLDKVLSAYNKHRDKPIREQAENIIHLFTLTNLGAPAAFKYFDTTIDRKRYTSTKEVLDATLIHQSITGLYETRIDLSQLGGD(配列番号39)
[259]一部の実施形態では、Cas9ニッカーゼは、以下のような例示的な触媒的なCas9 ニッカーゼ(nCas9)のアミノ酸配列を含む:
DKKYSIGLAIGTNSVGWAVITDEYKVPSKKFKVLGNTDRHSIKKNLIGALLFDSGETAEATRLKRTARRRYTRRKNRICYLQEIFSNEMAKVDDSFFHRLEESFLVEEDKKHERHPIFGNIVDEVAYHEKYPTIYHLRKKLVDSTDKADLRLIYLALAHMIKFRGHFLIEGDLNPDNSDVDKLFIQLVQTYNQLFEENPINASGVDAKAILSARLSKSRRLENLIAQLPGEKKNGLFGNLIALSLGLTPNFKSNFDLAEDAKLQLSKDTYDDDLDNLLAQIGDQYADLFLAAKNLSDAILLSDILRVNTEITKAPLSASMIKRYDEHHQDLTLLKALVRQQLPEKYKEIFFDQSKNGYAGYIDGGASQEEFYKFIKPILEKMDGTEELLVKLNREDLLRKQRTFDNGSIPHQIHLGELHAILRRQEDFYPFLKDNREKIEKILTFRIPYYVGPLARGNSRFAWMTRKSEETITPWNFEEVVDKGASAQSFIERMTNFDKNLPNEKVLPKHSLLYEYFTVYNELTKVKYVTEGMRKPAFLSGEQKKAIVDLLFKTNRKVTVKQLKEDYFKKIECFDSVEISGVEDRFNASLGTYHDLLKIIKDKDFLDNEENEDILEDIVLTLTLFEDREMIEERLKTYAHLFDDKVMKQLKRRRYTGWGRLSRKLINGIRDKQSGKTILDFLKSDGFANRNFMQLIHDDSLTFKEDIQKAQVSGQGDSLHEHIANLAGSPAIKKGILQTVKVVDELVKVMGRHKPENIVIEMARENQTTQKGQKNSRERMKRIEEGIKELGSQILKEHPVENTQLQNEKLYLYYLQNGRDMYVDQELDINRLSDYDVDHIVPQSFLKDDSIDNKVLTRSDKNRGKSDNVPSEEVVKKMKNYWRQLLNAKLITQRKFDNLTKAERGGLSELDKAGFIKRQLVETRQITKHVAQILDSRMNTKYDENDKLIREVKVITLKSKLVSDFRKDFQFYKVREINNYHHAHDAYLNAVVGTALIKKYPKLESEFVYGDYKVYDVRKMIAKSEQEIGKATAKYFFYSNIMNFFKTEITLANGEIRKRPLIETNGETGEIVWDKGRDFATVRKVLSMPQVNIVKKTEVQTGGFSKESILPKRNSDKLIARKKDWDPKKYGGFDSPTVAYSVLVVAKVEKGKSKKLKSVKELLGITIMERSSFEKNPIDFLEAKGYKEVKKDLIIKLPKYSLFELENGRKRMLASAGELQKGNELALPSKYVNFLYLASHYEKLKGSPEDNEQKQLFVEQHKHYLDEIIEQISEFSKRVILADANLDKVLSAYNKHRDKPIREQAENIIHLFTLTNLGAPAAFKYFDTTIDRKRYTSTKEVLDATLIHQSITGLYETRIDLSQLGGD(配列番号40)
[260]Cas9を不活性化する追加の適した変異は、本開示および当技術分野における知識に基づいて当業者に明らかであり、本開示の範囲内にある。このような追加の例示的な適したヌクレアーゼ不活性のCas9ドメインは、D839Aおよび/もしくはN863A(例えば、参照により本明細書に組み込まれるPrashantら、Nature Biotechnology. 2013; 31(9): 833~838を参照されたい)、または)またはK603R{例えば、参照により本明細書に組み込まれるChavezら、Nature Methods 12、326~328頁、2015を参照されたい)を含むがそれに限らない。Cas9、dCas9またはCas9バリアントはまた、任意の生物由来のCas9、dCas9またはCas9バリアントも包含する。また、任意の生物由来のdCas9、Cas9ニッカーゼまたは他の適切なCas9バリアントを本開示に従って使用できることも認識される。
[261]一部の実施形態では、Cas9は、単細胞原核生物微生物のドメインおよび界を構成する古細菌(例えば、ナノ古細菌)に由来するCas9を指す。
[262]一部の実施形態では、プログラム可能なDNA結合タンパク質は、CasXまたはCasYまたはそのバリアントを含み、これらは、例えば、Bursteinら、「New CRISPR-Cas systems from uncultivated microbes.」Cell Res. 2017年2月21日 doi:10.1038/cr.2017.21に記載されており、その全開示内容は、これにより参照により本明細書に組み込まれる。ゲノム分解メタゲノミクスを使用して、生命体の古細菌ドメインにおける最初に報告されたCas9を含む、いくつかのCRISPR-Cas系が同定された。この多様なCas9タンパク質は、ほとんど研究されていないナノ古細菌において活性CRISPR-Cas系の一部として見出された。細菌では、2つのこれまでに知られていない系、CRISPR-CasXおよびCRISPR-CasYが発見され、これらは、これまでに発見された中で最もコンパクトな系の1つである。
[263]本開示の一部の態様は、本明細書で提供される核酸塩基エディターの高忠実度Cas9ドメインを提供する。一部の実施形態では、高忠実度Cas9ドメインは、対応する野生型Cas9ドメインと比較して、Cas9ドメインとDNAの糖-リン酸骨格の間の静電相互作用を減少させる1つまたは複数の変異を含む操作されたCas9ドメインである。何ら特定の理論に縛られることは望まないが、DNAの糖-リン酸骨格との静電相互作用が減少した高忠実度Cas9ドメインは、少ないオフターゲット効果を有する可能性がある。一部の実施形態では、Cas9ドメインは、Cas9ドメインとDNAの糖-リン酸骨格の間の会合を減少させる1つまたは複数の変異を含む。一部の実施形態では、Cas9ドメインは、Cas9ドメインとDNAの糖-リン酸骨格の間の会合を、少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくともl0%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%またはそれより多く減少させる1つまたは複数の変異を含む。一部の実施形態では、本明細書で提供されるCas9融合タンパク質のいずれかは、野生型Cas9アミノ酸配列または別のCas9における対応するアミノ酸において番号付けられるようなN497X、R661X、Q695Xおよび/またはQ926X変異のうち1つまたは複数を含み、Xは、任意のアミノ酸である。一部の実施形態では、本明細書で提供されるCas9またはCas9融合タンパク質のいずれかは、野生型Cas9アミノ酸配列または別のCas9における対応するアミノ酸において番号付けられるような、野生型Cas9配列において提供されるアミノ酸配列のN497A、R661A、Q695Aおよび/もしくはQ926A変異または対応する変異のうち1つまたは複数を含む。高忠実度を有するCas9ドメインは、Kleinstiver,B.P.ら、「High-fidelity CRISPR-Cas9 nucleases with no detectable genome-wide off-target effects.」Nature 529、490~495頁(2016);およびSlaymaker,I.M.ら「Rationally engineered Cas9 nucleases with improved specificity.」Science 351、84~88 (2015)に記載されており、各々の全開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
[264]本明細書で提供される塩基エディターのいずれも、例えば、本明細書で提供されるアデノシンデアミナーゼ塩基エディターのいずれも、本明細書において記載されるようなCas9ドメインを改変することによって高忠実度塩基エディターに変換して、高忠実度塩基エディター、例えば、高忠実度アデノシン塩基エディターを生成できることを認識されたい。一部の実施形態では、高忠実度Cas9ドメインは、ヌクレアーゼ不活性Cas9ドメインである。一部の実施形態では、高忠実度Cas9ドメインは、Cas9ニッカーゼドメインである。
[265]一部の実施形態では、Casタンパク質は、CasXまたはCasYまたはそのバリアントを含み、これらは、例えば、Bursteinら、「New CRISPR-Cas systems from uncultivated microbes.」Cell Res. 2017年2月21日. doi:10.1038/cr.2017.21に記載されており、その全開示内容は、これにより参照により本明細書に組み込まれる。ゲノム分解メタゲノミクスを使用して、生命体の古細菌ドメインにおける最初に報告されたCas9を含む、いくつかのCRISPR-Cas系が同定された。この多様なCas9タンパク質は、ほとんど研究されていないナノ古細菌において活性CRISPR-Cas系の一部として見出された。細菌では、2つのこれまでに知られていない系、CRISPR-CasXおよびCRISPR-CasYが発見され、これらは、これまでに発見された中で最もコンパクトな系の1つである。
[266]化膿性連鎖球菌Cas9に代わるものとして、哺乳動物細胞において切断活性を示すCpf1ファミリー由来のRNA誘導性エンドヌクレアーゼを挙げることができる。Cpf1媒介性DNA切断は、短い3’オーバーハングを伴う二本鎖切断であり、Cas9媒介性DNA切断とは異なる。Cpf1のねじれ型切断パターンは、伝統的な制限酵素クローニングと類似の指向性の遺伝子導入の可能性を広げる可能性があり、これは遺伝子編集の効率を増大する可能性がある。上記のCas9バリアントおよびオルソログと同様に、Cpf1はまた、CRISPRによって標的とされ得る部位の数を、SpCas9によって好まれるNGG PAM部位を欠くATリッチ領域またはATリッチゲノムに拡張する可能性がある。
[267]一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、表23に列記されるアミノ酸配列のうちいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%または少なくとも99.9%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、表23に列記されるアミノ酸配列のうちいずれか1つを含む。一部の実施形態では、Cas9タンパク質の配列は、表23に列記されるアミノ酸配列のうちいずれか1つである。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、配列番号2137、2149、2154、2158、2188、2140、40、2146、2152、2156および2160のアミノ酸配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%または少なくとも99.9%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、配列番号2137、2149、2154、2158、2188、2140、40、2146、2152、2156および2160のアミノ酸配列のうちいずれか1つを含む。一部の実施形態では、Cas9タンパク質の配列は、配列番号2137、2149、2154、2158および2188のアミノ酸配列のうちいずれか1つである。
[268]一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、表23に列記されるポリヌクレオチド配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%または少なくとも99.9%同一であるポリヌクレオチド配列によってコードされる。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、表23に列記されるポリヌクレオチド配列のいずれか1つによってコードされる。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、表23に列記されるポリヌクレオチド配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%または少なくとも99.9%同一であるポリヌクレオチド配列によって発現される。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、表23に列記されるポリヌクレオチド配列のいずれか1つによって発現される。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、であるポリヌクレオチド配列によってコードされる。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186、2189、2139、2142、2145、2151、2155、2159、2162、2164、2167、2169、2171、2173、2175、2177、2179、2181、2183、2185、2187および2190のポリヌクレオチド配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%または少なくとも99.9%同一であるポリヌクレオチド配列によってコードされる。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186、2189、2139、2142、2145、2151、2155、2159、2162、2164、2167、2169、2171、2173、2175、2177、2179、2181、2183、2185、2187および2190のポリヌクレオチド配列のいずれか1つを含むポリヌクレオチド配列によってコードされる。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186および2189のポリヌクレオチド配列のいずれか1つによってコードされる。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186、2189、2139、2142、2145、2151、2155、2159、2162、2164、2167、2169、2171、2173、2175、2177、2179、2181、2183、2185、2187、2190、2138、2147、2158のポリヌクレオチド配列のいずれか1つまたはそれらの組合せと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%または少なくとも99.9%同一であるポリヌクレオチド配列によって発現される。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186、2189、2139、2142、2145、2151、2155、2159、2162、2164、2167、2169、2171、2173、2175、2177、2179、2181、2183、2185、2187、2190、2138、2147、2158のポリヌクレオチド配列のいずれか1つまたはそれらの組合せを含むポリヌクレオチド配列によってコードされる。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、配列番号2192、2148、2153、2157、2161、2168、2174、2180、2186および2189のポリヌクレオチド配列のいずれか1つによって発現される。一部の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、配列番号2138、2147、2158のポリヌクレオチド配列のいずれか1つまたはそれらの組合せと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%または少なくとも99.9%同一であるポリヌクレオチド配列をさらに含む。一部の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、配列番号2138、2147、2158のポリヌクレオチド配列のいずれか1つまたはそれらの組合せをさらに含む。
リンカー
[269]本明細書で提供される塩基エディターは、塩基エディターの1つまたは複数の構成要素を接続するリンカーを含み得る。特定の実施形態では、リンカーを使用して、本明細書に記載のタンパク質またはタンパク質ドメインのいずれかを連結し得る。リンカーは、共有結合のように単純なものであってもよいし、または原子数が多い高分子リンカーであってもよい。特定の実施形態では、リンカーはポリペプチドであるか、またはアミノ酸に基づく。他の実施形態では、リンカーはペプチド様ではない。一部の実施形態では、リンカーは、炭素結合、ジスルフィド結合、炭素-ヘテロ原子結合などである。特定の実施形態では、リンカーは、アミド結合の炭素-窒素結合である。特定の実施形態では、リンカーは、環状または非環状、置換または非置換の、分枝または非分枝の脂肪族またはヘテロ脂肪族リンカーである。特定の実施形態では、リンカーはポリマー(例えば、ポリエチレン、ポリエチレングリコール、ポリアミド、ポリエステルなど)である。特定の実施形態では、リンカーは、アミノアルカン酸の単量体、二量体、または重合体を含む。特定の実施形態では、リンカーは、アミノアルカン酸(例えば、グリシン、エタン酸、アラニン、ベータ-アラニン、3-アミノプロパン酸、4-アミノブタン酸、5-ペンタン酸など)を含む。特定の実施形態では、リンカーは、アミノヘキサン酸(Ahx)の単量体、二量体、または重合体を含む。特定の実施形態では、リンカーは、炭素環部分(例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン)に基づく。他の実施形態では、リンカーは、ポリエチレングリコール部分(PEG)を含む。他の実施形態では、リンカーは、アミノ酸を含む。特定の実施形態では、リンカーはペプチドを含む。特定の実施形態では、リンカーは、アリールまたはヘテロアリール部分を含む。特定の実施形態では、リンカーは、フェニル環に基づく。リンカーは、ペプチドからリンカーへの求核剤(例えば、チオール、アミノ)の結合を促進する官能化部分を含み得る。リンカーの一部として任意の求電子剤を使用してもよい。例示的な求電子試薬としては、限定するものではないが、活性化エステル、活性化アミド、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリール、ハロゲン化アシル、およびイソチオシアネートが挙げられる。
[270]一部の実施形態では、リンカーは、アミノ酸または複数のアミノ酸(例えば、ペプチドまたはタンパク質)である。一部の実施形態では、リンカーは、結合(例えば、共有結合)、有機分子、基、ポリマー、または化学部分である。一部の実施形態では、リンカーは、長さが5~100アミノ酸長、例えば、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、30~35、35~40、40~45、45~50、50~60、60~70、70~80、80~90、90~100、100~110、110~120、120~130、130~140、140~150、または150~200アミノ酸長である。より長いまたはより短いリンカーも考えられる。一部の実施形態では、リンカーは、XTENリンカーとも呼ばれ得るアミノ酸配列SGSETPGTSESATPES(配列番号17)を含む。一部の実施形態では、リンカーはアミノ酸配列SGGSを含む。一部の実施形態では、リンカーは、(SGGS)n(配列番号41)、(GGGS)n(配列番号42)、(GGGGS)n(配列番号43)、(G)n(配列番号44)、(EAAAK)n(配列番号45)、(GGS)n(配列番号46)、SGSETPGTSESATPES(配列番号17)、または(XP)n(配列番号47)モチーフ、またはこれらの任意の組み合わせを含み、nが独立して1~30の整数であり、Xが任意のアミノ酸である。一部の実施形態では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15である。一部の実施形態では、リンカーは、SGSETPGTSESATPES(配列番号17)、SGGSSGSETPGTSESATPESSGGS(配列番号19)を含む。一部の実施形態では、リンカーは、SGGSSGGSSGSETPGTSESATPESSGGSSGGS(配列番号20)を含む。一部の実施形態では、リンカーは、GGSGGSPGSPAGSPTSTEEGTSESATPESGPGTSTEPSEGSAPGSPAGSPTSTEEGTSTEPSEGSAPGTSTEPSEGSAPGTSESATPESGPGSEPATSGGSGGS(配列番号21)を含む。一部の実施形態では、リンカーは、24アミノ酸長である。一部の実施形態では、リンカーは、アミノ酸配列SGGSSGGSSGSETPGTSESATPES(配列番号23)を含む。一部の実施形態では、リンカーは、40アミノ酸長である。一部の実施形態では、リンカーは、アミノ酸配列SGGSSGGSSGSETPGTSESATPESSGGSSGGSSGGSSGGS(配列番号24)を含む。一部の実施形態では、リンカーは、64アミノ酸長である。一部の実施形態では、リンカーは、アミノ酸配列SGGSSGGSSGSETPGTSESATPESSGGSSGGSSGGSSGGSSGSETPGTSESATPESSGGSSGGS(配列番号25)を含む。一部の実施形態では、リンカーは、92アミノ酸長である。一部の実施形態では、リンカーは、アミノ酸配列PGSPAGSPTSTEEGTSESATPESGPGTSTEPSEGSAPGSPAGSPTSTEEGTSTEPSEGSAP GTSTEPSEGSAPGTSESATPESGPGSEPATS(配列番号26)を含む。本明細書で提供されるリンカーのいずれも、第1のアデノシンデアミナーゼと第2のアデノシンデアミナーゼとを;デアミナーゼ(例えば、第1または第2のアデノシンデアミナーゼ)とRNA誘導型プログラム可能DNA結合タンパク質とを;RNA誘導プログラム可能なDNA結合タンパク質とNLSとを;またはデアミナーゼ(例えば、第1または第2のアデノシンデアミナーゼ)とNLSとを;連結するために使用されてもよいことが理解されるべきである。
[271]デアミナーゼ(例えば、操作されたecTadA)とRNA誘導型プログラム可能DNA結合タンパク質(例えば、Cas9ドメイン)との間、および/または第1のアデノシンデアミナーゼと第2のアデノシンデアミナーゼとの間の様々なリンカー長および可塑性(例えば、(GGGGS)n(配列番号22)、(GGGGS)n(配列番号22)、および(G)nの形の極めて可塑性のリンカーから、(EAAAK)n(配列番号48)、(SGGS)n(配列番号49)、および(XP)n)の形のより剛性のリンカーまでの範囲)を使用して、特定の適用のためのデアミナーゼ活性の最適な長さを達成してもよい。一部の実施形態では、nは、3~30の間の任意の整数である。一部の実施形態では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15である。一部の実施形態では、リンカーは、(GGS)n(配列番号51)モチーフを含み、nは、1、3、または7である。
プロトスペーサー調節モチーフ
[272]CRISPRクラスターには、スペーサー、先行する移動性エレメントに相補的な配列、および標的侵入核酸が含まれる。CRISPRクラスターは転写され、CRISPR RNA(crRNA)にプロセシングされる。例えば、タイプII CRISPR系では、pre-crRNAの正しいプロセッシングには、トランスコードされた小型RNA(tracrRNA)、内因性リボヌクレアーゼ3(rnc)、およびCas9タンパク質が必要である。tracrRNAは、pre-crRNAのリボヌクレアーゼ3支援プロセッシングのガイドとして機能する。Cas9は、CRISPR反復配列中の短いモチーフ(PAMまたはプロトスペーサー隣接モチーフ)を認識する(例えば、「Complete genome sequence of an Ml strain of Streptococcus pyogenes」、Ferretti et al,J.J.,McShan W.M.,Ajdic D.J.,Savic D.J.,Savic G.,Lyon K.,Primeaux C,Sezate S.,Suvorov A.N.,Kenton S.,Lai H.S.,Lin S.P.,Qian Y.,Jia H.G.,Najar F.Z.,Ren Q.,Zhu H.,Song L.,Natl.Acad.Sci.U.S.A.98:4658-4663(2001);「CRISPR RNA maturation by trans-encoded small RNA and host factor RNase III」.Deltcheva E.,Chylinski K.,Sharma CM.,Gonzales K.,Chao Y.,Pirzada Z.A.,Eckert M.R.,Vogel J.,Charpentier E.,Nature 471:602-607(2011);および「A programmable dual-RNA-guided DNA endonuclease in adaptive bacterial immunity.」Jinek M.,Chylinski K.,Fonfara I.,Hauer M.,Doudna J.A.,Charpentier E.Science 337:816-821(2012)(そのそれぞれの内容全体が参照により本明細書に組み込まれる)を参照のこと)。Cas9オルソログは、S.pyogenesおよびS.thermophilusを含むがこれらに限定されない様々な種で記載されている。
[273]本開示のいくつかの態様では、プログラムされたDNA結合タンパク質ドメイン、例えば、PAMの特異性が変更されたCas9ドメインが提供される。一部の実施形態では、化膿連鎖球菌(S.pyogenes)由来のCas9(spCas9)は、「NGG」の「N」がアデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、またはシトシン(C)であり、Gがグアニンである正規のNGG PAM配列を認識する。一部の実施形態では、本明細書で提供される塩基編集融合タンパク質は、PAMの約15塩基上流にある4塩基領域(例えば、「脱アミノ化ウィンドウ」)内の標的核酸塩基を脱アミノ化することによって機能する。一部の実施形態では、脱アミノウィンドウは、PAMの5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25塩基上流である。したがって、一部の実施形態では、本明細書で提供される融合タンパク質のいずれも、正規な(例えば、NGG)PAM配列を含まないヌクレオチド配列に結合し得るCas9ドメインを含み得る。非正規なPAM配列に結合するCas9ドメインは、当該技術分野で記載されており、当業者には明らかであろう。例えば、非正規PAM配列に結合するCas9 ドメインはKleinstiver,B.P.,et al.,「Engineered CRISPR-Cas9 nucleases with altered PAM specificities」Nature 523,481-485(2015);およびKleinstiver,B.P.,et al,「Broadening the targeting range of Staphylococcus aureus CRISPR-Cas9 by modifying PAM recognition」Nature Biotechnology 33,1293-1298(2015)(その各々の内容全体が、参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。一部の実施形態では、Cas9ドメインは、Staphylococcus aureus由来のCas9ドメイン(SaCas9)である。一部の実施形態では、SaCas9ドメインは、ヌクレアーゼ活性SaCas9、ヌクレアーゼ不活性SaCas9(SaCas9d)、またはSaCas9ニッカーゼ(SaCas9n)である。野生型SaCas9アミノ酸配列を以下に示す:
KRNYILGLDIGITSVGYGIIDYETRDVIDAGVRLFKEANVENNEGRRSKRGARRLKRRRRHRIQRVKKLLFDYNLLTDHSELSGINPYEARVKGLSQKLSEEEFSAALLHLAKRRGVHNVNEVEEDTGNELSTKEQISRNSKALEEKYVAELQLERLKKDGEVRGSINRFKTSDYVKEAKQLLKVQKAYHQLDQSFIDTYIDLLETRRTYYEGPGEGSPFGWKDIKEWYEMLMGHCTYFPEELRSVKYAYNADLYNALNDLNNLVITRDENEKLEYYEKFQIIENVFKQKKKPTLKQIAKEILVNEEDIKGYRVTSTGKPEFTNLKVYHDIKDITARKEIIENAELLDQIAKILTIYQSSEDIQEELTNLNSELTQEEIEQISNLKGYTGTHNLSLKAINLILDELWHTNDNQIAIFNRLKLVPKKVDLSQQKEIPTTLVDDFILSPVVKRSFIQSIKVINAIIKKYGLPNDIIIELAREKNSKDAQKMINEMQKRNRQTNERIEEIIRTTGKENAKYLIEKIKLHDMQEGKCLYSLEAIPLEDLLNNPFNYEVDHIIPRSVSFDNSFNNKVLVKQEENSKKGNRTPFQYLSSSDSKISYETFKKHILNLAKGKGRISKTKKEYLLEERDINRFSVQKDFINRNLVDTRYATRGLMNLLRSYFRVNNLDVKVKSINGGFTSFLRRKWKFKKERNKGYKHHAEDALIIANADFIFKEWKKLDKAKKVMENQMFEEKQAESMPEIETEQEYKEIFITPHQIKHIKDFKDYKYSHRVDKKPNRELINDTLYSTRKDDKGNTLIVNNLNGLYDKDNDKLKKLINKSPEKLLMYHHDPQTYQKLKLIMEQYGDEKNPLYKYYEETGNYLTKYSKKDNGPVIKKIKYYGNKLNAHLDITDDYPNSRNKVVKLSLKPYRFDVYLDNGVYKFVTVKNLDVIKKENYYEVNSKCYEEAKKLKKISNQAEFIASFYNNDLIKINGELYRVIGVNNDLLNRIEVNMIDITYREYLENMNDKRPPRIIKTIASKTQSIKKYSTDILGNLYEVKSKKHPQIIKKG(配列番号52)
[274]一部の実施形態では、SaCas9は、N579X変異、または野生型SaCas9配列で番号付けされたアミノ酸配列のいずれかに対応する変異を含み、Xは、Nを除く任意のアミノ酸である。一部の実施形態では、SaCas9は、野生型SaCas9配列で番号が付けられたN579A変異、または別のSaCas9タンパク質の対応する変異を含む。
[275]一部の実施形態では、SaCas9ドメイン、ヌクレアーゼ不活性SaCas9ドメイン、またはSaCas9ニッカーゼドメインは、非標準PAMを有する核酸配列に結合し得る。一部の実施形態では、SaCas9ドメイン、SaCas9dドメイン、またはSaCas9nドメインは、N=A、T、C、またはGであり、R=AまたはGである、NNGRRT PAM配列を有する核酸配列に結合し得る。一部の実施形態では、SaCas9ドメインは、野生型SaCas9配列において番号付けされたE781X、N967X、およびR1014X、またはXが任意のアミノ酸である別のSaCas9タンパク質における対応する変異のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、SaCas9ドメインは、野生型SaCas9配列において番号付けされたE781K、N967K、およびR1014H変異または別のSaCas9タンパク質における対応する変異のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、SaCas9ドメインは、野生型SaCas9配列において番号付けされたE781K、N967K、もしくはR1014H変異、または別のSaCas9タンパク質における対応する変異を含む。
[276]一部の実施形態では、Cas9ドメインは、Streptococcus pyogenes由来のCas9ドメイン(SpCas9)である。一部の実施形態では、SpCas9ドメインは、ヌクレアーゼ活性SpCas9、ヌクレアーゼ不活性SpCas9(SpCas9d)、またはSpCas9ニッカーゼ(SpCas9n)である。一部の実施形態では、SpCas9は、野生型SpCas9アミノ酸配列で番号付けされたD10X変異、または別のSapCas9タンパク質における対応する変異を含み、ここでXは、Dを除く任意のアミノ酸である。一部の実施形態では、SpCas9は、野生型SpCas9アミノ酸配列で番号付けされているD10A変異または別のSpCas9タンパク質の対応する変異を含む。一部の実施形態では、SpCas9ドメイン、活性SpCas9ドメイン中のヌクレアーゼ、またはSpCas9ニッカーゼドメインは、非NGG PAMを有する核酸配列に結合し得る。一部の実施形態では、SpCas9ドメイン、SpCas9ドメイン、活性SpCas9ドメイン中のヌクレアーゼ、またはSpCas9ニッカーゼドメインは、NGG、NGA、またはNGCG PAM配列を有する核酸配列に結合し得る。一部の実施形態では、SpCas9ドメインは、野生型SpCas9アミノ酸配列において番号が付けられたD1135X、R1335X、およびT1337X変異、または別のSpCas9タンパク質における対応する変異のうちの1つまたは複数を含み、ここでXは任意のアミノ酸である。一部の実施形態では、SpCas9ドメインは、野生型SpCas9アミノ酸配列において番号付けされたD1135E、R1335Q、およびT1337R変異または別のSpCas9タンパク質における対応する変異のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、SpCas9ドメインは、野生型Cas9アミノ酸配列において番号付けされたD1134V、R1334Q、およびT1336R変異、またはその対応する変異のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、SpCas9ドメインは、野生型SpCas9アミノ酸配列において番号付けされたD1135V、R1335Q、およびT1337R変異、または別のSpCas9タンパク質における対応する変異を含む。一部の実施形態では、SpCas9ドメインは、野生型SpCas9アミノ酸配列において番号が付けられたD1135X、G1218X、R1335X、およびT1337X変異、または別のSpCas9タンパク質における対応する変異のうちの1つまたは複数を含み、Xは任意のアミノ酸である。一部の実施形態では、SpCas9ドメインは、野生型SpCas9アミノ酸配列において番号付けされたD1135V、G1218R、R1335Q、およびT1337R変異、または別のSpCas9タンパク質における対応する変異のうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、SpCas9ドメインは、野生型SpCas9アミノ酸配列において番号付けされたD1135V、G1218R、R1335Q、およびT1337R変異、または別のSpCas9タンパク質における対応する変異を含む。
[277]一部の実施形態では、本明細書で提供される融合タンパク質のいずれかのCas9ドメインは、本明細書で提供されるCas9配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも99.5%同一であるアミノ酸配列を含む。
[278]一部の実施形態では、本明細書で提供される塩基エディターは、特定の核酸(例えば、DNAまたはRNA)配列を標的とし、改変するために使用され得るRNA誘導プログラム可能なDNA結合タンパク質を含む。核酸プログラム可能なDNA結合タンパク質としては、限定するものではないが、Cas9(例えば、ヌクレアーゼ不活性Cas9およびCas9ニッカーゼ)、CasX、CasY、Cas12a(Cpf1)、Cas12b、C2c1、C2c2、C2C3、およびArgonauteが挙げられる。Cas9とは異なるPAM特異性を有する核酸プログラム可能なDNA結合タンパク質の1つの例は、PrevotellaおよびFrancisella 1(Cpf1)由来のClustered Regularly Interspaced Short Palindromic Repeatsである。Cas9と同様に、Cpf1も、クラス2 CRISPRエフェクターである。Cpf1は、Cas9とは異なる特徴を有する強力なDNA干渉を媒介することが示されている。Cpf1は、tracrRNAを欠く単一のRNA誘導エンドヌクレアーゼであり、Tリッチ プロトスペーサー隣接モチーフ(TTN、TTTN、またはYTN)を利用する。Cpf1タンパク質は、Yamano et al.,「Crystal structure of Cpf1 in complex with guide RNA and target DNA」。Cell(165)2016,p.949-962に記載されており、その全体の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
[279]一部の実施形態では、本明細書で提供される塩基エディターは、ヌクレアーゼ不活性Cpf1タンパク質またはそのバリアントを含む。Cpf1タンパク質には、Cas9のRuvCドメインに似ているが、HNHエンドヌクレアーゼドメインを有さないRuvC様エンドヌクレアーゼドメインを有し、Cpf1のN末端には、Cas9のアルファヘリックス認識ローブは有さない。一部の実施形態では、Cpf1ニッカーゼは、フランシセラ・ノビシダ(Francisella novicida)Cpf1タンパク質において番号付けされたD917A、E1006A、またはD1255Aに対応する1つまたは複数の変異を含む。
[280]野生型フランシセラ・ノビシダ(Francisella novicda)Cpf1 アミノ酸配列を以下に示す:
MSIYQEFVNKYSLSKTLRFELIPQGKTLENIKARGLILDDEKRAKDYKKAKQIIDKYHQFFIEEILSSVCISEDLLQNYSDVYFKLKKSDDDNLQKDFKSAKDTIKKQISEYIKDSEKFKNLFNQNLIDAKKGQESDLILWLKQSKDNGIELFKANSDITDIDEALEIIKSFKGWTTYFKGFHENRKNVYSSNDIPTSIIYRIVDDNLPKFLENKAKYESLKDKAPEAINYEQIKKDLAEELTFDIDYKTSEVNQRVFSLDEVFEIANFNNYLNQSGITKFNTIIGGKFVNGENTKRKGINEYINLYSQQINDKTLKKYKMSVLFKQILSDTESKSFVIDKLEDDSDVVTTMQSFYEQIAAFKTVEEKSIKETLSLLFDDLKAQKLDLSKIYFKNDKSLTDLSQQVFDDYSVIGTAVLEYITQQIAPKNLDNPSKKEQELIAKKTEKAKYLSLETIKLALEEFNKHRDIDKQCRFEEILANFAAIPMIFDEIAQNKDNLAQISIKYQNQGKKDLLQASAEDDVKAIKDLLDQTNNLLHKLKIFHISQSEDKANILDKDEHFYLVFEECYFELANIVPLYNKIRNYITQKPYSDEKFKLNFENSTLANGWDKNKEPDNTAILFIKDDKYYLGVMNKKNNKIFDDKAIKENKGEGYKKIVYKLLPGANKMLPKVFFSAKSIKFYNPSEDILRIRNHSTHTKNGSPQKGYEKFEFNIEDCRKFIDFYKQSISKHPEWKDFGFRFSDTQRYNSIDEFYREVENQGYKLTFENISESYIDSVVNQGKLYLFQIYNKDFSAYSKGRPNLHTLYWKALFDERNLQDVVYKLNGEAELFYRKQSIPKKITHPAKEAIANKNKDNPKKESVFEYDLIKDKRFTEDKFFFHCPITINFKSSGANKFNDEINLLLKEKANDVHILSIDRGERHLAYYTLVDGKGNIIKQDTFNIIGNDRMKTNYHDKLAAIEKDRDSARKDWKKINNIKEMKEGYLSQVVHEIAKLVIEYNAIVVFEDLNFGFKRGRFKVEKQVYQKLEKMLIEKLNYLVFKDNEFDKTGGVLRAYQLTAPFETFKKMGKQTGIIYYVPAGFTSKICPVTGFVNQLYPKYESVSKSQEFFSKFDKICYNLDKGYFEFSFDYKNFGDKAAKGKWTIASFGSRLINFRNSDKNHNWDTREVYPTKELEKLLKDYSIEYGHGECIKAAICGESDKKFFAKLTSVLNTILQMRNSKTGTELDYLISPVADVNGNFFDSRQAPKNMPQDADANGAYHIGLKGLMLLGRIKNNQEGKKLNLVIKNEEYFEFVQNRNN(配列番号53)
[281]一部の実施形態では、塩基エディターはCpf1タンパク質を含む。一部の実施形態では、Cpf1タンパク質はCpf1ニッカーゼである。一部の実施形態では、Cpf1タンパク質は、ヌクレアーゼ不活性Cpf1である。一部の実施形態では、Cpf1タンパク質は、本明細書で提供されるFnCpf1配列と少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも99.5%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、Cpf1タンパク質は、本明細書に提供される野生型FnCpf1配列において番号付けされたD917A、E1006A、D1255A、D917A/E1006A、D917A/D1255A、E1006A/D1255A、またはD917A/E1006A/D1255Aに対応する変異を含む。他の細菌種由来のCpf1もまた、本開示に従って使用され得ることが理解されるべきである。
[282]一部の実施形態では、核酸プログラム可能DNA結合タンパク質は、Cas12b(C2c1)、C2c2、もしくはC2c3タンパク質、またはそれらのバリアントを含む。Class2 CRISPR-Cas系のCasタンパク質の追加の特徴は、Shmakov et al.,「Discovery and Functional Characterization of Diverse Class 2 CRISPR Cas Systems」、Mol.Cell、2015 Nov 5;60(3):385-397(その全体の内容は参照により本明細書に組み込まれる)に記載される。2つの系C2c1およびC2c3のエフェクターには、Cpf1に関連するRuvC様エンドヌクレアーゼドメインが含まれている。3番目の系であるC2c2には、2つの基礎にあるHEPN RNaseドメインを有するエフェクターが含まれる。C2c1によるCRISPR RNAの生成とは異なり、成熟CRISPR RNAの生成は、tracrRNAに依存しない。C2c1は、DNA切断のためにCRISPR RNAとtracrRNAの両方に依存する。キメラ単分子ガイドRNA(sgRNA)と複合体を形成したアリサイクロバチルス・アシドテラストリス(Alicyclobaccillus acidoterrastris)のC2c1(AacC2c1)の結晶構造は、Liu et al.,「C2c1-sgRNA Complex Structure Reveals RNA-Guided DNA Cleavage Mechanism」、Mol.Cell,2017 Jan 19;65(2):310-322;Yang et al.,「PAM-dependent Target DNA Recognition and Cleavage by C2C1 CRISPR-Cas」(その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される。
[283]例示的なCas12bアミノ酸配列(Bacillus hisashii Cas12b)は、下に示す:
BhCas12b(Bacillus hisashii)NCBI参照配列:WP_095142515
MAPKKKRKVGIHGVPAAATRSFILKIEPNEEVKKGLWKTHEVLNHGIAYYMNILKLIRQEAIYEHHEQDPKNPKKVSKAEIQAELWDFVLKMQKCNSFTHEVDKDEVFNILRELYEELVPSSVEKKGEANQLSNKFLYPLVDPNSQSGKGTASSGRKPRWYNLKIAGDPSWEEEKKKWEEDKKKDPLAKILGKLAEYGLIPLFIPYTDSNEPIVKEIKWMEKSRNQSVRRLDKDMFIQALERFLSWESWNLKVKEEYEKVEKEYKTLEERIKEDIQALKALEQYEKERQEQLLRDTLNTNEYRLSKRGLRGWREIIQKWLKMDENEPSEKYLEVFKDYQRKHPREAGDYSVYEFLSKKENHFIWRNHPEYPYLYATFCEIDKKKKDAKQQATFTLADPINHPLWVRFEERSGSNLNKYRILTEQLHTEKLKKKLTVQLDRLIYPTESGGWEEKGKVDIVLLPSRQFYNQIFLDIEEKGKHAFTYKDESIKFPLKGTLGGARVQFDRDHLRRYPHKVESGNVGRIYFNMTVNIEPTESPVSKSLKIHRDDFPKVVNFKPKELTEWIKDSKGKKLKSGIESLEIGLRVMSIDLGQRQAAAASIFEVVDQKPDIEGKLFFPIKGTELYAVHRASFNIKLPGETLVKSREVLRKAREDNLKLMNQKLNFLRNVLHFQQFEDITEREKRVTKWISRQENSDVPLVYQDELIQIRELMYKPYKDWVAFLKQLHKRLEVEIGKEVKHWRKSLSDGRKGLYGISLKNIDEIDRTRKFLLRWSLRPTEPGEVRRLEPGQRFAIDQLNHLNALKEDRLKKMANTIIMHALGYCYDVRKKKWQAKNPACQIILFEDLSNYNPYEERSRFENSKLMKWSRREIPRQVALQGEIYGLQVGEVGAQFSSRFHAKTGSPGIRCSVVTKEKLQDNRFFKNLQREGRLTLDKIAVLKEGDLYPDKGGEKFISLSKDRKCVTTHADINAAQNLQKRFWTRTHGFYKVYCKAYQVDGQTVYIPESKDQKQKIIEEFGEGYFILKDGVYEWVNAGKLKIKKGSSKQSSSELVDSDILKDSFDLASELKGEKLMLYRDPSGNVFPSDKWMAAGVFFGKLERILISKLTNQYSISTIEDDSSKQSMKRPAATKKAGQAKKKK(配列番号54)
[284]一部の実施形態では、プログラム可能なDNA結合タンパク質は、アルゴノートタンパク質を含む。このような核酸プログラム可能なDNA結合タンパク質の一例は、ナトロノバクテリウム・グレゴリー(Natronobacterium gregoryi)(NgAgo)由来のアルゴノートタンパク質である。NgAgoは、ssDNA誘導エンドヌクレアーゼである。NgAgoは、約24ヌクレオチドの5’リン酸化ssDNA(gDNA)を結合してその標的部位に誘導し、gDNA 部位でDNA二本鎖切断を行う。Cas9とは対照的に、NgAgo-gDNA系は、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)を必要としない。ヌクレアーゼ不活性NgAgo(dNgAgo)を使用すると、標的となる可能性のある塩基を大幅に拡張し得る。NgAgoの特徴付けおよび使用は、Gao et al.,Nat Biotechnol.,2016 Jul;34(7):768-73.PubMed PMID:27136078;Swarts et al.,Nature.507(7491)(2014):258-61;およびSwarts et al.,Nucleic Acids Res.43(10)(2015):5120-9に記載されており、その各々は参照により本明細書に組み込まれる。
[285]一部の実施形態では、プロトスペーサー配列は、表1または表24に列挙されたプロトスペーサー配列のいずれか1つに対して少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、プロトスペーサー配列は、表1または表24に列挙されたプロトスペーサー配列のいずれか1つを含む。一部の実施形態では、プロトスペーサー配列は、表1または表24に列挙されるプロトスペーサー配列のいずれか1つである。一部の実施形態では、このプロトスペーサー配列は、配列番号13~15、50、66~69、81~252、および1594~1617の配列のうちいずれか1つに対して少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、このプロトスペーサー配列は、配列番号13~15、50、66~69、81~252、および1594~1617の配列のいずれか1つを含む。一部の実施形態では、このプロトスペーサー配列は、配列番号13~15、50、66~69、81~252、および1594~1617の配列のうちいずれか1つである。
ガイドポリヌクレオチド
[286]本開示のいくつかの態様は、本明細書において提供される融合タンパク質のいずれか、およびプログラム可能なDNA結合タンパク質、例えば塩基エディターまたは融合タンパク質のCas9ドメインに結合したガイドポリヌクレオチドを含む複合体を提供する。
[287]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドは、ガイドポリヌクレオチド、ガイドRNA(gRNA)、またはそれをコードする核酸である。
[288]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドは、単一の核酸配列を含む。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドは、2つの核酸配列を含む。一部の実施形態では、ガイド核酸(例えば、ガイドRNA)は、15~100ヌクレオチド長であり、標的配列に相補的な少なくとも10個の連続ヌクレオチドの配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50ヌクレオチド長である。一部の実施形態では、ガイドRNAは、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、または40個の連続したヌクレオチドであって、標的配列に相補的である連続ヌクレオチドの配列を含む。一部の実施形態では、標的配列はDNA配列である。一部の実施形態では、標的配列は、哺乳動物のゲノム中の配列である。一部の実施形態では、標的配列は、ヒトのゲノム中の配列である。一部の実施形態では、標的配列の3’末端は、正規のPAM配列(NGG)に直接隣接している。一部の実施形態では、ガイド核酸(例えば、ガイドRNA)は、疾患または障害に関連する配列に相補的である。一部の実施形態では、ガイド核酸(例えば、ガイドRNA)は、PCSK9遺伝子、ANGPTL3遺伝子、またはAPOC3遺伝子に変異を有する疾患または障害に関連する配列に相補的である。
[289]本開示のいくつかの態様は、融合タンパク質、または本明細書で提供されるガイド核酸(例えば、gRNA)および核酸塩基エディターを含む複合体を使用する方法を提供する。例えば、本開示のいくつかの態様は、DNAまたはRNA分子を、本明細書で提供される融合タンパク質のいずれかと、および少なくとも1つのガイド核酸(例えば、ガイドRNA)と接触させることを含む方法を提供し、このガイド核酸(例えば、ガイドRNA)は、約15~100ヌクレオチド長であり、標的配列に相補的な少なくとも10個の連続したヌクレオチドの配列を含む。一部の実施形態では、標的配列の3’末端は、正規のPAM配列(NGG)に直接隣接している。一部の実施形態では、標的配列の3’末端は、正規のPAM配列(NGG)に直接隣接していない。一部の実施形態では、標的配列の3’末端は、AGC、GAG、TTT、GTG、またはCAA配列に直接隣接している。
[290]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドはDNAである。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドはRNAである。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドは、改変された人工ポリヌクレオチドである。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドは、単一または単一分子のポリヌクレオチドである。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドは、二重ポリヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドは、リンカーによって連結された二重ポリヌクレオチドである。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドは、非核酸リンカーによって連結された二重ポリヌクレオチドである。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドは、ペプチドリンカーまたは化学リンカーによって連結された二重ポリヌクレオチドである。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドはシングルガイドRNAである。ガイドRNA(gRNA)は、プログラム可能なDNA結合タンパク質、例えば、クラス2 Casヌクレアーゼ、例えば、Cas9を、標的核酸分子上の標的配列へガイドし得、ここで、gRNAは、プログラム可能なDNA結合タンパク質とハイブリダイズし、標的配列を改変する。一部の実施形態では、gRNAおよび塩基エディター融合タンパク質は、リボ核タンパク質(RNP)、例えば、CRISPR/Cas複合体を形成し得る。一部の実施形態では、CRISPR複合体は、II型CRISPR/Cas9複合体であってもよい。一部の実施形態では、CRISPR/Cas複合体は、Cpf1/ガイドRNA複合体などのV型CRISPR/Cas複合体であり得る。
[291]gRNAは、少なくとも3つの領域、すなわち:染色体配列の標的部位の相補鎖に結合できる5’末端の第1領域(スペーサー領域)と、ステムループ構造を形成し得る第2の内部領域構造と、一本鎖にし得る3番目の3’領域と、を含んでもよい。各ガイドRNAの第1の領域はまた、各gRNAがタンパク質、例えばCas9を、特定の標的部位に誘導するように異なってもよい。さらに、各gRNAの第2および第3の領域は、全てのgRNAで同一であり得る。gRNAの第2の領域は、二次構造を形成し得る。一部の実施形態では、gRNAによって形成される二次構造は、ステム(またはヘアピン)およびループを含み得る。ループとステムの長さは異なってもよい。一部の実施形態では、ループは、長さが約3~約10ヌクレオチドの範囲であり得る。一部の実施形態では、ステムは、長さが約6~約20ヌクレオチドの範囲であり得る。ステムは、1~10ヌクレオチドまたは約10ヌクレオチドのバルジを1つまたは複数含み得る。一部の実施形態では、第2の領域の全長は、長さが約16から60ヌクレオチドの範囲であり得る。一部の実施形態では、ループは約4ヌクレオチドの長さであり得る。一部の実施形態では、ステムの長さは約12であり得る。3’末端のgRNAの第3の領域は、本質的に一本鎖であってもよい。一部の実施形態では、第3の領域は、目的の細胞の任意の染色体配列に相補的でなく、gRNAの残りの部分に相補的でない場合がある。さらに、第3の領域の長さは変動してもよい。一部の実施形態では、第3の領域は、長さが3ヌクレオチドを超えても、または4ヌクレオチドを超えてもよい。例えば、第3の領域の長さは、長さが約5~60ヌクレオチドの範囲であり得る。
[292]塩基エディターシステム用のgRNAは、CRISPR RNA(crRNA)およびトランス活性化crRNA(tracrRNA)を含んでもよい。一部の実施形態では、crRNAは、標的核酸分子上の標的配列の相補鎖とハイブリダイズする標的化配列(またはスペーサー配列)を含んでもよい。crRNAは、tracrRNAの一部に相補的でかつハイブリダイズするフラッグポールも含んでもよい。一部の実施形態では、crRNAは、細菌のCRISPR遺伝子座から転写された天然に存在するcrRNAの構造に類似し得、ここで標的化配列は、塩基エディターシステムにおいてCas9のプロトスペーサーとして作用する。gRNAは、crRNAの標的化配列を介して、目的の任意の配列を標的にし得る。一部の実施形態では、gRNAの標的化配列と標的核酸分子上の標的配列との間の相補性の程度は、少なくとも約60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、または100%である。一部の実施形態では、gRNAの標的化配列および標的核酸分子上の標的配列は、100%相補的であり得る。他の実施形態では、gRNAの標的化配列および標的核酸分子上の標的配列は、少なくとも1つのミスマッチを含み得る。例えば、gRNAの標的化配列および標的核酸分子上の標的配列は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のミスマッチを含み得る。
[293]一部の実施形態では、標的化配列の長さは、塩基エディターシステムのCRISPR/Cas構成要素および使用される構成要素に依存する。例えば、異なる細菌種由来の異なるCasタンパク質は、様々な最適な標的化配列長を有する。したがって、標的化配列は、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、または50以上のヌクレオチド長を含み得る。一部の実施形態では、標的化配列は、長さ18~24ヌクレオチドを含んでいた。一部の実施形態では、標的化配列は、長さ19~21ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、標的化配列は、長さ20ヌクレオチドを含む。
[294]一部の実施形態では、ガイドRNAは「デュアルガイドRNA」または「dgRNA」である。一部の実施形態では、dgRNAは、crRNAを含む第1のRNA分子と、tracrRNAを含む第2のRNA分子とを含む。第1および第2のRNA分子は、crRNAとtracrRNAとの間の塩基対形成(例えば、リピートおよびアンチリピート)を介してRNA二本鎖を形成し得る。一部の実施形態では、ガイドRNAは「シングルガイドRNA」または「sgRNA」である。一部の実施形態では、sgRNAは、tracrRNAに共有結合したcrRNAを含み得る。一部の実施形態では、crRNAおよびtracrRNAは、リンカーを介して共有結合され得る。一部の実施形態では、単分子ガイドRNAは、crRNAとtracrRNAとの間の塩基対形成を介してステムループ構造を含み得る。一部の実施形態では、sgRNAは、Cas9タンパク質を誘導し得る「Cas9 sgRNA」である。特定の実施形態では、ガイドRNAは、Cas9タンパク質と活性複合体を形成し、RNA誘導型DNA改変を媒介するのに十分なcrRNAおよびtracrRNAを含む。「gRNA」および「sgRNA」という用語は、本出願全体で同じ意味で使用されている。一部の実施形態では、複数のガイドRNAを使用してもよい。各ガイドRNAには、塩基エディターシステムが複数の標的配列を変更するように、異なる標的化配列が含まれている。一部の実施形態では、1つまたは複数のガイドRNAが、塩基エディター複合体内の活性または安定性などの同じまたは異なる特性を有し得る。複数のガイドRNAを使用する場合、各ガイドRNAを同じ発現カセットまたは異なる発現カセットにコードしてもよい。2つ以上のガイドRNAの発現を駆動するために使用されるプロモーターは、同じであっても異なっていてもよい。
[295]一部の実施形態では、Casタンパク質をコードするgRNAまたはmRNAが改変される。この改変は、化学的変更、合成改変、ヌクレオチド付加、および/またはヌクレオチド除去を含んでもよく、改変ヌクレオシドまたはヌクレオチドは、gRNAに存在し得る。1つまたは複数の改変ヌクレオシドまたはヌクレオチドを含むgRNAまたはCasタンパク質をコードするmRNAは、「改変」RNAと呼ばれ、標準的なA、G、C、およびU残基の代わりにまたはその追加で使用される1つまたは複数の非天然および/または天然の構成要素または構成の存在を表す。一部の実施形態では、改変RNAは、非標準ヌクレオシドまたはヌクレオチドを用いて合成される。改変ヌクレオシドおよび改変ヌクレオチドは、以下のうちの1つまたは複数を含んでもよい:(i)リン酸ジエステル主鎖結合における非連結リン酸塩酸素の一方または両方および/または連結するリン酸塩酸素のうちの1つまたは複数の変更、例えば置き換え(典型的な主鎖改変);(ii)リボース糖の構成要素、例えばリボース糖の2’ヒドロキシルの変更、例えば置き換え(例示的な糖改変);(iii)「脱ホスホ」リンカーによるリン酸部分の大規模な置換(典型的な主鎖改変);(iv)非標準核酸塩基を含む、天然に存在する核酸塩基の改変または置換(例示的な塩基改変);(v)リボース-リン酸主鎖の置き換えまたは改変(典型的な主鎖改変);(vi)オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端の改変、例えば、末端リン酸基の除去、付加、改変、もしくは置換、または部分、キャップ、もしくはリンカーのコンジュゲーション(3’または5’キャップ改変などは、糖および/または主鎖改変を含み得る);ならびに(vii)糖の改変または置き換え(例示的な糖改変)。改変は、CRISPR/Casによるゲノム編集を強化し得る。改変は、gRNAのキラリティーを変更し得る。場合によっては、改変後にキラリティーは均一であっても、または立体的であってもよい。ガイドRNAを切断することもし得る。短縮は、望ましくないオフターゲット変異誘発を減らすために使用し得る。短縮は、任意の数のヌクレオチド欠失を含んでもよい。例えば、短縮は、1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、40、50またはそれ以上のヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、本明細書で使用される「キャップ」という用語は、1つまたは複数の特別に変更または改変されたヌクレオチド、例えば、mRNAの5’末端の特別に変更または改変されたヌクレオチドを指すために使用され得る。一部の実施形態では、キャップは改変グアニン(G)ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、キャップは、7-メチルグアノシン(N7-メチルグアノシンまたはm7G)の付加によるmRNAの5’末端改変を指す。一部の実施形態では、mRNA構造の「キャッピング」は、翻訳開始、スプライシング、細胞内輸送、およびターンオーバーを含む様々な細胞プロセスにおいて重要な役割を果たす。一部の実施形態では、5’キャップは、mRNAの安定性および翻訳効率を高める。例示的なキャップアナログとしては、限定するものではないが、標準キャップアナログm7G(5’)ppp(5’)G、アンチ・リバース・キャップアナログ(ARCA)m7,3’-OGpppG(または3’-O-Me-m7G(5’)ppp(5’)G)、非メチル化キャップアナログ G(5’)ppp(5’)G、A+1部位m7G(5’)ppp(5’)Aのメチル化キャップアナログ、およびA+1部位G(5’)ppp(5’)AのA+1部位の非メチル化キャップアナログが挙げられる。mRNAキャップアナログを得るさらなる方法は、その全体が本明細書に組み込まれる、Kowalska et al.,RNA 2008 14(6):1119-1131に記載されている。
[296]一部の実施形態では、ガイドRNA配列は、表1または表24に列挙されるガイド配列のいずれか1つと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNA配列は、表1または表24に列挙されるガイドRNA配列のいずれか1つを含む。一部の実施形態では、ガイドRNA配列は、表1または表24に列挙されるガイドRNA配列のいずれか1つである。一部の実施形態では、ガイドRNA配列は、配列番号9~11、55、59、253~452、1618~1635、1637~1800、1802~2135および2191の配列のうちいずれか1つに対して少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるヌクレオチド配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNA配列は、配列番号9~11、55、59、253~452、1618~1635、1637~1800、1802~2135および2191の配列のうちいずれか1つを含む。一部の実施形態では、ガイドRNA配列は、配列番号9~11、55、59、253~452、1618~1635、1637~1800、1802~2135および2191の配列のうちいずれか1つである。
オフターゲット効果
[297]標準的なCRISPR-Cas9ゲノム編集では、gRNAにエンコードされたプロトスペーサー配列と高度な配列類似性を共有する部位で、オフターゲット変異誘発(意図した標的部位以外のゲノム部位での編集)が発生し得る。
[298]本明細書で使用される場合、オフターゲット効果は、意図された標的部位以外のゲノム部位、例えば、ガイドRNA配列によって認識されるプロトスペーサー配列における、インデルを含む改変を指すために使用され得る。塩基編集の文脈では、オフターゲット編集は、意図した標的部位から離れたゲノム部位でも、または意図した標的部位に近接したゲノム部位でも発生し得る。例えば、塩基編集ウィンドウ内の標的核酸塩基以外の1つまたは複数の塩基を編集し得る(「バイスタンダー編集」)。特定の実施形態では、オフターゲット塩基編集、例えばバイスタンダー編集は、標的遺伝子の発現にも機能にも影響を与えない。
[299]ゲノム内の潜在的なオフターゲット配列候補は、例えば、MIT特異性スコア(http://crispor.tefor.net/によって計算;最小スコア50)を使用して、または、in vitro生化学アッセイ、例えば、ONE-seqを用いて、ヒトゲノムのバイオインフォマティクス分析によって予測され得る。
[300]オフターゲット編集は、配列分析によって決定され得る。一部の実施形態では、オフターゲット編集は、ゲノム内の潜在的なオフターゲット部位での正味の核酸塩基編集を使用して計算される。例えば、正味の核酸塩基編集効率は、無塩基エディターまたは無ガイドRNAを対照として使用して決定し得、ここで正味の核酸塩基編集効率は、予測されたオフターゲット部位で対照の細胞で観察された編集率によって影響を受ける、塩基エディターmRNAおよびガイドRNAを封入するLNPと接触させた細胞で観察される編集速度によって得られる。オフターゲット編集を推定および削減するための追加の方法は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるRees et al.,Nat.Rev.Genet.2018 19(12):770-788に記載されている。
[301]gRNAおよび標的化配列(またはスペーサー配列)を選択、設計、および検証する方法は、本明細書に記載されており、当業者に公知である。ソフトウェアツールを使用して、標的核酸配列に対応するgRNAを最適化してもよく。例えば、ゲノム全体にまたがる総オフターゲット活性を最小限に抑えてもよい。例えば、S.pyogenes Cas9を使用した可能な標的化ドメインの選択ごとに、ミスマッチ塩基対の特定の数(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)までを含む、ゲノム全体にまたがって、全てのオフターゲット配列(先行する選択されるPAM、例えば、NAGまたはNGG)が特定され得る。標的部位に相補的なgRNAの最初の領域を特定し得、全ての第1の領域(例えば、crRNA)は、その合計予測オフターゲットスコアに従ってランク付けされ得る。トップランクの標的化ドメインは、最大のオンターゲット活性および最小のオフターゲット活性を有する可能性が高いドメインを表す。一部の実施形態では、DNA配列検索アルゴリズムを使用して、Cas9で使用するためのgRNAのcrRNAにおける標的配列を同定し得る。公開ツールcas-offinder(それらのゲノムワイドオフターゲット特性を算出した後にガイドをスコア付けする)に基づくカスタムgRNA設計ソフトウェアも、gRNAの設計に使用し得る(Bae,et al.,Cas-OFFinder:A fast and versatile algorithm that searches for potential off-target sites of Cas9 RNA-guided endonucleases.Bioinformatics 30、1473-1475(2014))。一部の実施形態では、RepeatMaskerプログラムを使用して、入力DNA配列中の複雑性の低い反復エレメントおよび領域をスクリーニングし得る。さらに、意図せずに標的となる可能性のある残基(例えば、標的核酸遺伝子座内のssDNA上に潜在的に存在する可能性のあるオフターゲット残基)の数を最小限に抑えて、核酸塩基エディターシステム中のデアミナーゼドメインの潜在的な基質乱雑性の影響を軽減し得る。候補gRNAは、当該技術分野で公知の方法および/または本明細書に記載の方法を使用することによって機能的に評価され得る。
[302]一部の実施形態では、塩基エディターシステムにおけるCas9タンパク質の標的配列は、1つまたは複数の種における目的の遺伝子の標的配列の存在に基づいて選択され得る。例えば、配列が目的の遺伝子のヒトおよびカニクイザルオルソログの両方における標的配列と一致する場合、その配列を標的配列として選択し得る。一部の実施形態では、Cas9ヌクレアーゼの標的配列は、MIT特異性スコア(http://crispor.tefor.net/によって計算)によって判断される、予測されるオフターゲットプロファイルに基づいて選択され得る。例えば、配列が好ましい予測されたオフターゲットプロファイルを有する場合(例えば、MIT特異性スコアによって判断される場合、50の最小スコア)、配列を標的配列として選択し得る。一部の実施形態では、アデニン塩基エディター(ABE)の標的配列は、標的遺伝子のスプライスドナー部位またはスプライスアクセプター部位内のアデニン塩基を編集する能力に基づいて選択され得る。一部の実施形態では、例えば、アデニンがABEの編集ウィンドウ内にある場合、アデニンの位置に基づいて、ABEの標的配列を選択し得る。
[303]本明細書に記載のgRNAは、化学的、酵素的、またはそれらの組み合わせで合成され得る。例えば、gRNAは、標準的なホスホラミダイトベースの固相合成法を使用して合成され得る。あるいは、gRNAは、gRNAをコードするDNAを、ファージRNAポリメラーゼによって認識されるプロモーター制御配列に作動可能に連結することによって、in vitroで合成され得る。適切なファージプロモーター配列の例としては、限定するものではないが、T7、T3、SP6プロモーター配列、またはそれらのバリエーションが挙げられる。一部の実施形態では、gRNAは、2つの別個の分子(例えば、crRNAおよびtracrRNA)を含み、一方の分子(例えば、crRNA)は化学的に合成されてもよく、他方の分子(例えば、tracrRNA)は酵素的に合成されてもよい。
[304]いくつかの態様では、本明細書に記載のシングルガイドRNA(sgRNA)および塩基エディター融合タンパク質またはこの塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸配列を含む遺伝子改変のための組成物が本明細書に提供される。一部の実施形態では、組成物は、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸配列を含むベクターをさらに含む。一部の実施形態では、塩基エディター融合タンパク質はCas9タンパク質を含む。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、Streptococcus pyogenesのCas9である。一部の実施形態では、組成物は、薬学的に許容される担体をさらに含む。薬学的に許容される担体の非限定的な例は、本出願の「医薬組成物および処置の方法」のセクションに列挙されている。一部の実施形態では、本明細書に記載の組成物を、脂質ナノ粒子で提供され得る。
化学的に改変されたガイドRNA(gRNA)
[305]本明細書に提供される本開示は、任意の一般的なCRISPR/Cas系、例えば、本明細書に記載の塩基エディターシステムと関連して使用され得る、化学的に改変されたCRISPRガイドRNA(gRNA)に関する。gRNA(例えば、sgRNA、短鎖sgRNA、crRNA、tracrRNA、またはdgRNA)は、様々なヌクレオチド位置で改変を含んでもよい。いくつかの態様では、本明細書で提供されるのは、(i)ヌクレオチドでの化学的改変および(ii)未改変ヌクレオチドを含むガイドRNA(gRNA)またはシングルガイドRNA(sgRNA)である。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、特定のヌクレオチド位置に改変を含み得る。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、1つまたは複数の特定の位置に1つまたは複数の改変を含み得る。
[306]一態様では、本明細書で提供される化学的に改変されたCRISPRガイドRNAは、結晶構造に基づく改変を含む。特定の理論に拘束されることを意図するものではないが、X線結晶構造に基づくガイド設計を使用して、Casタンパク質、例えば、Cas9と複合体のgRNA改変を最適化し得る。一部の実施形態では、2’-OHがCas9-gRNA複合体中のCas9タンパク質と近接しているヌクレオチドは改変されていない。一部の実施形態では、2’-OHがCas9-gRNA複合体中のCas9タンパク質と接触しているヌクレオチドは改変されていない。一部の実施形態では、2’-OHがCas9-gRNA複合体中の水素結合によりCas9タンパク質と接触しているヌクレオチドは改変されていない。一部の実施形態では、Cas9-gRNA複合体は、触媒前三元複合体である。一部の実施形態では、2’-OHがCas9-gRNA複合体中のgRNAの別の部分と近接しているヌクレオチドは改変されていない。一部の実施形態では、2’-OHがCas9-gRNA複合体中のgRNAの別の部分と接触しているヌクレオチドは改変されていない。一部の実施形態では、2’-OHがCas9-gRNA複合体中の水素結合によりgRNAの別の部分と接触しているヌクレオチドは改変されていない。一部の実施形態では、Cas9-gRNA複合体は触媒前三元複合体である。当業者が理解するとおり、本明細書で使用される「衝突」という用語は、構造内で物理的に起こりそうにない重なり合う原子体積を指す。これらの状況で2’O-Me改変を組み込むと、RNP機能に有害な構造的再編成が生じる可能性がある。当業者が理解するとおり、本明細書で使用される用語「接触」は、2つの官能基間の安定した非共有相互作用、例えば、水素結合を意味する。一部の実施形態では、Cas9-gRNA複合体において2’-OHが2’-OMeで置換された場合に、gRNAの別の部分との衝突が予測されるヌクレオチドは改変されていない。一部の実施形態では、Cas9-gRNA複合体において2’-OHが2’-OMeで置換されている場合、gRNAにおいて別の2’-OHとの衝突が予測されるヌクレオチドは改変されていない。一部の実施形態では、Cas9-gRNA複合体は触媒前三元複合体である。一部の実施形態では、Cas9-gRNA複合体中のCasタンパク質残基から溶媒に暴露されているか、そうでなければ溶媒から離れているヌクレオチドは、化学的改変を含む。一部の実施形態では、Cas9-gRNA複合体中のgRNA中の溶媒に暴露されたか、または別のヌクレオチドから離れたヌクレオチドは、化学的改変を含む。一部の実施形態では、化学的改変は2’-OMe改変である。Cas9-gRNA結晶構造の追加説明は、Jiang F、Taylor DW、Chen JS、Kornfeld JE、Zhou K、Thompson AJ、Nogales E、Doudna JA.Structures of a CRISPR-Cas9 R-loop complex primed for DNA cleavage.Science.2016 Feb 19;351(6275):867-71(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に含まれている。
[307]ガイドRNAヌクレオチドへの改変には、限定するものではないが、2’-O-メチル改変、2’-O-(2-メトキシエチル)改変、2’-フルオロ改変、ホスホロチオエート改変、逆脱塩基改変、デオキシリボヌクレオチド、二環式リボースアナログ(例えば、ロックド核酸(LNA)、C-エチレン架橋核酸(ENA)、架橋核酸(BNA)、アンロック核酸(UNA))、塩基または核酸塩基改変、ヌクレオシド間結合改変、リボネブラリン、2’-O-メチルネブラリン、または2’-デオキシネブラリンが挙げられる。改変の他の例としては、限定するものではないが、5’アデニル酸、5’グアノシン三リン酸キャップ、5’N7-メチルグアノシン三リン酸キャップ、5’三リン酸キャップ、3’リン酸、3’チオリン酸、5’リン酸、5’チオリン酸、Cis-Synチミジン二量体、三量体、C12スペーサー、C3スペーサー、C6スペーサー、dスペーサー、PCスペーサー、rスペーサー、スペーサー18、スペーサー9、3’-3’改変、5’-5’改変、脱塩基、アクリジン、アゾベンゼン、ビオチン、ビオチンBB、ビオチンTEG、コレステリルTEG、デスチオビオチンTEG、DNP TEG、DNP-X、DOTA、dT-ビオチン、デュアルビオチン、PCビオチン、ソラレンC2、ソラレンC6、TINA、3’DABCYL、ブラックホールクエンチャー1、ブラックホールクエンサー2、DABCYL SE、dT-DABCYL、IRDye QC-1、QSY-21、QSY-35、QSY-7、QSY-9、カルボキシルリンカー、チオールリンカー、2’デオキシリボヌクレオシドアナログプリン、2’デオキシリボヌクレオシドアナログピリミジン、リボヌクレオシドアナログ、2’-O-メチルリボヌクレオシドアナログ、糖改変アナログ、ゆらぎ/ユニバーサル塩基、蛍光色素標識、2’フルオロRNA、2’O-メチルRNA、メチルホスホネート、ホスホジエステルDNA、ホスホジエステルRNA、ホスホチオエートDNA、ホスホロチオエートRNA、UNA、シュードウリジン-5’-三リン酸、5-メチルシチジン-5’-三リン酸、2-O-メチル3ホスホロチオエート、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
[308]一部の実施形態では、リボース基(または糖)を改変してもよい。一部の実施形態では、改変リボース基は、相補鎖に対するオリゴヌクレオチド結合親和性、二本鎖形成、またはヌクレアーゼとの相互作用を制御し得る。リボース基への化学的改変の例としては、限定するものではないが、2’-O-メチル(2’-OMe)、2’-フルオロ(2’-F)、2’-デオキシ、2’-O-(2-メトキシエチル)(2’-MOE)、2’-NH2、2’-O-アリル、2’-O-エチルアミン、2’-O-シアノエチル、2’-O-アセタールエステル、または二環式ヌクレオチド、例えば、ロックド核酸(LNA)、2’-(5-拘束エチル(S-cEt))、拘束MOE、または2’-0,4’-C-アミノメチレン架橋核酸(2’,4’-BNANC)が挙げられる。一部の実施形態では、2’-O-メチル改変は、オリゴヌクレオチドの結合親和性を増大し得る。一部の実施形態では、2’-O-メチル改変は、オリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ安定性を増強し得る。一部の実施形態では、2’-フルオロ改変は、オリゴヌクレオチド結合親和性およびヌクレアーゼ安定性を増大し得る。本出願では、gRNA配列の小文字のリボヌクレオチドは、2’-OMe改変を表す(例えば、表1または表24)(小文字のsは、ホスホロチオエート結合を示す)。
[309]一部の実施形態では、リン酸基は化学的に改変されていてもよい。リン酸基への化学的改変の例としては、限定するものではないが、ホスホロチオエート(PS)、ホスホノアセテート(PACE)、チオホスホノアセテート(チオPACE)、アミド、トリアゾール、ホスホネート、またはホスホトリエステル改変が挙げられる。一部の実施形態では、PS結合は、例えばヌクレオチド間のホスホジエステル結合において、1つの非架橋リン酸酸素が硫黄で置換されている結合を指してもよい。この出願では、gRNA配列のPS改変を表すために「s」を使用してもよい(例えば、表1または表24)。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、5’末端または3’末端にホスホロチオエート(PS)結合を含み得る。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、5’末端にホスホロチオエート(PS)結合を含み得る。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、3’末端にホスホロチオエート(PS)結合を含み得る。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、5’末端および3’末端にホスホロチオエート(PS)結合を含み得る。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、5’末端または3’末端に1つ、2つ、または3つ、または3つを超えるホスホロチオエート結合を含み得る。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、5’末端または3’末端に3つのホスホロチオエート(PS)結合を含み得る。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、3’末端に3つのホスホロチオエート結合を含み得る。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、5’末端または3’末端に2つおよび2つ以下(すなわち、2つだけ)の連続するホスホロチオエート(PS)結合を含み得る。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、5’末端または3’末端に3つの連続するホスホロチオエート(PS)結合を含み得る。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、3’末端または5’末端に配列5’-UsUsU-3’を含んでもよく、Uはウリジンを示し、sはホスホロチオエート(PS)結合を示す。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、3’末端または5’末端に配列5’-ususu-3’を含んでもよく、ここで、uは2’-O-メチルウリジンを示し、sはホスホロチオエート(PS)結合を示す。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、3’末端または5’末端に配列5’-ususuUUU-3’を含んでもよく、Uおよびuはそれぞれウリジンおよび2’-O-メチルウリジンを示し、sは、ホスホロチオエート(PS)結合を示す。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、3’末端または5’末端に配列5’-ususuUuU-3’を含んでもよく、Uおよびuは、それぞれウリジンおよび2’-O-メチルウリジンを示し、ここでsは、ホスホロチオエート(PS)結合を示す。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、3’末端に配列5’-usususuUuU-3’を含んでもよく、Uおよびuは、それぞれウリジンおよび2’-O-メチルウリジンを示し、sは、ホスホロチオエート(PS)結合を示す。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、3’末端に配列5’-ususuuuu-3’を含んでもよく、uは2’-O-メチルウリジンを示し、sはホスホロチオエート(PS)結合を示す。
[310]一部の実施形態では、核酸塩基は化学的に改変されていてもよい。核酸塩基への化学的改変の例としては、限定するものではないが、2-チオウリジン、4-チオウリジン、N6-メチルアデノシン、シュードウリジン、2,6-ジアミノプリン、イノシン、チミジン、5-メチルシトシン、5-置換ピリミジン、イソグアニン、イソシトシン、またはハロゲン化芳香族基が挙げられる。
[311]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、ネブラリンを含む。ネブラリンは、ベータ-D-リボースに由来するプリンリボヌクレオシドであり、グリコシド(N-グリコシル)連結を介して9位でベータ-D-リボフラノシル残基に結合した9H-プリンである。ネブラリンは、環外官能基も置換もないプリンリボヌクレオシドである。一部の実施形態では、それはプリンリボヌクレオシドである。一部の実施形態では、それはプリンD-リボヌクレオシドである。一部の実施形態では、ネブラリンはさらに化学的に改変される。本出願において、「X」、「x」、および「dX」を用いて、それぞれ、gRNA配列(例えば、表1または表24)において、リボネブラリン改変、2’-O-メチルネブラリン改変、および2’-デオキシネブラリン改変を描写し得る。一部の実施形態では、ネブラリンによるgRNA配列(例えば、スペーサー領域またはtracr領域)のヌクレオチド(例えば、A)の置換は、gRNA活性に影響を与えることなくオフターゲット効果を低減し得る。一部の実施形態では、ネブラリン、デオキシネブラリン、または2’-O-メチルネブラリンは、未改変gRNAまたはsgRNAのアデニンを置換する。一部の実施形態では、ネブラリン、デオキシネブラリン、または2’-O-メチルネブラリンは、スペーサー配列にある。一部の実施形態では、ネブラリン、デオキシネブラリン、または2’-O-メチルネブラリンは、tracrRNA配列にある。一部の実施形態では、ネブラリン、デオキシネブラリン、または2’-O-メチルネブラリンは、tracrRNA配列中のtracrRNA配列中にある。一部の実施形態では、ネブラリン、デオキシネブラリン、または2’-O-メチルネブラリンは、tracrRNA配列中のcrRNA配列にある。一部の実施形態では、ネブラリン、デオキシネブラリン、または2’-O-メチルネブラリンは、tracrRNA配列のステムループ構造にある。
[312]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計で50~150塩基対の長さを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計で、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、または150塩基対の長さを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計で約50~約140塩基対の長さを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計で約50~約60、約50~約70、約50~約80、約50~約90、約50~約100、約50~約110、約50~約120、約50~約130、約50~約140、約60~約70、約60~約80、約60~約90、約60~約100、約60~約110、約60~約120、約60~約130、約60~約140、約70~約80、約70~約90、約70~約100、約70~約110、約70~約120、約70~約130、約70~約140、約80~約90、約80~約100、約80~約110、約80~約120、約80~約130、約80~約140、約90~約100、約90~約110、約90~約120、約90~約130、約90~約140、約100~約110、約100~約120、約100~約130、約100~約140、約110~約120、約110~約130、約110~約140、約120~約130、約120~約140、または約130~約140塩基対の長さを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計約50、約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、約130、または約140塩基対の長さを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計で少なくとも約50、約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、または約130塩基対の長さを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、最大で合計約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、約130、または約140塩基対の長さを含んでもよい。一実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計100塩基対の長さを含んでもよい。別の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計103塩基対の長さを含んでもよい。
[313]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、1~150個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、または150の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計約1~約45個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計約1~約3、約1~約5、約1~約10、約1~約15、約1~約20、約1~約25、約1~約30、約1~約35、約1~約40、約1~約45、約3~約5、約3~約10、約3~約15、約3~約20、約3~約25、約3~約30、約3~約35、約3~約40、約3~約45、約5~約10、約5~約15、約5~約20、約5~約25、約5~約30、約5~約35、約5~約40、約5~約45、約10~約15、約10~約20、約10~約25、約10~約30、約10~約35、約10~約40、約10~約45、約15~約20、約15~約25、約15~約30、約15~約35、約15~約40、約15~約45、約20~約25、約20~約30、約20~約35、約20~約40、約20~約45、約25~約30、約25~約35、約25~約40、約25~約45、約30~約35、約30~約40、約30~約45、約35~約40、約35~約45、約40個~約45個、または約45個~約50個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計約1、約3、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、または約50の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計で少なくとも約1、約3、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、または約50の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、最大で合計約3、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、または約50の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計約50~約140の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計で約50~約60、約50~約70、約50~約80、約50~約90、約50~約100、約50~約110、約50~約120、約50~約130、約50~約140、約60~約70、約60~約80、約60~約90、約60~約100、約60~約110、約60~約120、約60~約130、約60~約140、約70~約80、約70~約90、約70~約100、約70~約110、約70~約120、約70~約130、約70~約140、約80~約90、約80~約100、約80~約110、約80~約120、約80~約130、約80~約140、約90~約100、約90~約110、約90~約120、約90~約130、約90~約140、約100~約110、約100~約120、約100~約130、約100~約140、約110~約120、約110~約130、約110~約140、約120~約130、約120~約140、または約130~約140の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計約50、約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、約130、または約140の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計で少なくとも約50、約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、または約130の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、最大で合計約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、約130、または約140の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計54個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。別の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、合計62個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。
[314]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、約1%~約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、約1%~約10%、約1%~約20%、約1%~約30%、約1%~約40%、約1%~約50%、約1%~約60%、約1%~約70%、約1%~約80%、約1%~約90%、約1%~約95%、約1%~約100%、約10%~約20%、約10%~約30%、約10%~約40%、約10%~約50%、約10%~約60%、約10%~約70%、約10%~約80%、約10%~約90%、約10%~約95%、約10%~約100%、約20%~約30%、約20%~約40%、約20%~約50%、約20%~約60%、約20%~約70%、約20%~約80%、約20%~約90%、約20%~約95%、約20%~約100%、約30%~約40%、約30%~約50%、約30%~約60%、約30%~約70%、約30%~約80%、約30%~約90%、約30%~約95%、約30%~約100%、約40%~約50%、約40%~約60%、約40%~約70%、約40%~約80%、約40%~約90%、約40%~約95%、約40%~約100%、約50%~約60%、約50%~約70%、約50%~約80%、約50%~約90%、約50%~約95%、約50%~約100%、約60%~約70%、約60%~約80%、約60%~約90%、約60%~約95%、約60%~約100%、約70%~約80%、約70%~約90%、約70%~約95%、約70%~約100%、約80%~約90%、約80%~約95%、約80%~約100%、約90%~約95%、約90%~約100%、または約95%~約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、約1%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、または約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、少なくとも約1%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、または約95%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、最大で約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、または約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。
[315]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、gRNA配列の5’-3’方向の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、または150位のうち1つまたは複数に化学的に改変されたヌクレオチドを有してもよい。
[316]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、gRNA配列の5’末端から1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、または149塩基対である位置のうちの1つまたは複数に化学的に改変されたヌクレオチドを有してもよい。
[317]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、gRNA配列の3’末端から1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、または149塩基対である位置のうちの1つまたは複数に化学的に改変されたヌクレオチドを有してもよい。
[318]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAはsgRNAであってもよい。「gRNA」および「sgRNA」という用語は、本出願では互換的に使用される。一部の実施形態では、sgRNAは、1つまたは複数の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計で50~150塩基対の長さを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、または150塩基対の長さを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計約50~約140塩基対の長さを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計で約50~約60、約50~約70、約50~約80、約50~約90、約50~約100、約50~約110、約50~約120、約50~約130、約50~約140、約60~約70、約60~約80、約60~約90、約60~約100、約60~約110、約60~約120、約60~約130、約60~約140、約70~約80、約70~約90、約70~約100、約70~約110、約70~約120、約70~約130、約70~約140、約80~約90、約80~約100、約80~約110、約80~約120、約80~約130、約80~約140、約90~約100、約90~約110、約90~約120、約90~約130、約90~約140、約100~約110、約100~約120、約100~約130、約100~約140、約110~約120、約110~約130、約110~約140、約120~約130、約120~約140、または約130~約140塩基対の長さを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計約50、約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、約130、または約140塩基対の長さを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計で少なくとも約50、約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、または約130塩基対の長さを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、最大で合計約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、約130、または約140塩基対の長さを含んでもよい。一実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計100塩基対の長さを含んでもよい。別の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計103塩基対の長さを含んでもよい。
[319]一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計1~150個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、または150の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計で約1~約45個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計で約1~約3、約1~約5、約1~約10、約1~約15、約1~約20、約1~約25、約1~約30、約1~約35、約1~約40、約1~約45、約3~約5、約3~約10、約3~約15、約3~約20、約3~約25、約3~約30、約3~約35、約3~約40、約3~約45、約5~約10、約5~約15、約5~約20、約5~約25、約5~約30、約5~約35、約5~約40、約5~約45、約10~約15、約10~約20、約10~約25、約10~約30、約10~約35、約10~約40、約10~約45、約15~約20、約15~約25、約15~約30、約15~約35、約15~約40、約15~約45、約20~約25、約20~約30、約20~約35、約20~約40、約20~約45、約25~約30、約25~約35、約25~約40、約25~約45、約30~約35、約30~約40、約30~約45、約35~約40、約35~約45、約40個~約45個、または約45個~約50個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計約1、約3、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、または約50の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計で少なくとも約1、約3、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、または約50の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、最大で合計約3、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、または約50の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計約50~約140の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計約50~約60、約50~約70、約50~約80、約50~約90、約50~約100、約50~約110、約50~約120、約50~約130、約50~約140、約60~約70、約60~約80、約60~約90、約60~約100、約60~約110、約60~約120、約60~約130、約60~約140、約70~約80、約70~約90、約70~約100、約70~約110、約70~約120、約70~約130、約70~約140、約80~約90、約80~約100、約80~約110、約80~約120、約80~約130、約80~約140、約90~約100、約90~約110、約90~約120、約90~約130、約90~約140、約100~約110、約100~約120、約100~約130、約100~約140、約110~約120、約110~約130、約110~約140、約120~約130、約120~約140、または約130~約140の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計約50、約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、約130、または約140の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計で少なくとも約50、約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、または約130の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、最大で合計約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、約130、または約140個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計54個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。別の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、合計62個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。
[320]一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、約1%~約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、約1%~約10%、約1%~約20%、約1%~約30%、約1%~約40%、約1%~約50%、約1%~約60%、約1%~約70%、約1%~約80%、約1%~約90%、約1%~約95%、約1%~約100%、約10%~約20%、約10%~約30%、約10%~約40%、約10%~約50%、約10%~約60%、約10%~約70%、約10%~約80%、約10%~約90%、約10%~約95%、約10%~約100%、約20%~約30%、約20%~約40%、約20%~約50%、約20%~約60%、約20%~約70%、約20%~約80%、約20%~約90%、約20%~約95%、約20%~約100%、約30%~約40%、約30%~約50%、約30%~約60%、約30%~約70%、約30%~約80%、約30%~約90%、約30%~約95%、約30%~約100%、約40%~約50%、約40%~約60%、約40%~約70%、約40%~約80%、約40%~約90%、約40%~約95%、約40%~約100%、約50%~約60%、約50%~約70%、約50%~約80%、約50%~約90%、約50%~約95%、約50%~約100%、約60%~約70%、約60%~約80%、約60%~約90%、約60%~約95%、約60%~約100%、約70%~約80%、約70%~約90%、約70%~約95%、約70%~約100%、約80%~約90%、約80%~約95%、約80%~約100%、約90%~約95%、約90%~約100%、または約95%~約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、約1%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、または約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、少なくとも約1%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、または約95%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、最大で約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、または約100%化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。
[321]一部の実施形態では、この化学的に改変されたsgRNAは、sgRNA配列の5’-3’方向に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、または150位のうちの1つまたは複数に化学的に改変されたヌクレオチドを有してもよい。
[322]一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、sgRNA配列の5’末端から1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、または149塩基対の位置のうちの1つまたは複数に化学的に改変されたヌクレオチドを有してもよい。
[323]一部の実施形態では、化学的に改変されたsgRNAは、sgRNA配列の3’末端から1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、または149塩基対の位置のうちの1つまたは複数に化学的に改変されたヌクレオチドを有してもよい。
[324]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、スペーサーまたはプロトスペーサー領域、すなわち標的配列に1つまたは複数の化学的改変を有し得る。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、長さが10から30塩基対のスペーサー配列を含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30塩基対の長さのスペーサー配列を含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、長さが約10~約30塩基対のスペーサー配列を含んでもよい。一部の実施形態では、この化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、約10~約15、約10~約20、約10~約25、約10~約30、約15~約20、約15~約25、約15~約30、約20~約25、約20~約30、または約25~約30塩基対の長さのスペーサー配列を含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、長さが約10、約15、約20、約25、または約30塩基対のスペーサー配列を含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、長さが少なくとも約10、約15、約20、または約25塩基対のスペーサー配列を含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、最大で約15、約20、約25、または約30塩基対の長さのスペーサー配列を含んでもよい。一実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、長さ18塩基対のスペーサー配列を含んでもよい。別の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、長さ22塩基対のスペーサー配列を含んでもよい。好ましい実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、長さ20塩基対のスペーサー配列を含んでもよい。
[325]一部の実施形態では、スペーサー配列は、合計で1~30個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー領域は、合計1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー配列は、合計約1~約10個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー配列は、合計約1~約2、約1~約3、約1~約4、約1~約5、約1~約6、約1~約7、約1~約8、約1~約9、約1~約10、約2~約3、約2~約4、約2~約5、約2~約6、約2~約7、約2~約8、約2~約9、約2~約10、約3~約4、約3~約5、約3~約6、約3~約7、約3~約8、約3~約9、約3~約10、約4~約5、約4~約6、約4~約7、約4~約8、約4~約9、約4~約10、約5~約6、約5~約7、約5~約8、約5~約9、約5~約10、約6~約7、約6~約8、約6~約9、約6~約10、約7~約8、約7~約9、約7~約10、約8~約9、約8個~約10個、または約9個~約10個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー配列は、合計約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、または約10個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー配列は、合計で少なくとも約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、または約9の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー配列は、最大で合計約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、または約10個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー配列は、合計約10~約30の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー配列は、合計で約10~約15、約10~約20、約10~約25、約10~約30、約15~約20、約15~約25、約15~約30、約20~約25、約20~約30、または約25~約30の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー配列は、合計で約10、約15、約20、約25、または約30の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー配列は、合計で少なくとも約10、約15、約20、または約25個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー配列は、最大で合計約15、約20、約25、または約30の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一実施形態では、スペーサー配列は、合計3つの化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。別の実施形態では、スペーサー配列は、合計5つの化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。
[326]一部の実施形態では、スペーサー配列は、1%~100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー配列は、約1%~約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー配列は、約1%~約10%、約1%~約20%、約1%~約30%、約1%~約40%、約1%~約50%、約1%~約60%、約1%~約70%、約1%~約80%、約1%~約90%、約1%~約95%、約1%~約100%、約10%~約20%、約10%~約30%、約10%~約40%、約10%~約50%、約10%~約60%、約10%~約70%、約10%~約80%、約10%~約90%、約10%~約95%、約10%~約100%、約20%~約30%、約20%~約40%、約20%~約50%、約20%~約60%、約20%~約70%、約20%~約80%、約20%~約90%、約20%~約95%、約20%~約100%、約30%~約40%、約30%~約50%、約30%~約60%、約30%~約70%、約30%~約80%、約30%~約90%、約30%~約95%、約30%~約100%、約40%~約50%、約40%~約60%、約40%~約70%、約40%~約80%、約40%~約90%、約40%~約95%、約40%~約100%、約50%~約60%、約50%~約70%、約50%~約80%、約50%~約90%、約50%~約95%、約50%~約100%、約60%~約70%、約60%~約80%、約60%~約90%、約60%~約95%、約60%~約100%、約70%~約80%、約70%~約90%、約70%~約95%、約70%~約100%、約80%~約90%、約80%~約95%、約80%~約100%、約90%~約95%、約90%~約100%、または約95%~約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー配列は、約1%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、または約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー配列は、少なくとも約1%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、または約95%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー配列は、最大で約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、または約100%化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。
[327]一部の実施形態では、化学的に改変されたスペーサー配列は、スペーサー配列の5’-3’方向に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30位のうち1つまたは複数に化学的に改変したヌクレオチドを有してもよい。
[328]一部の実施形態では、化学的に改変されたスペーサー領域は、スペーサー配列の5’末端から1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、または29塩基対である位置のうちの1つまたは複数に化学的に改変されたヌクレオチドを有してもよい。
[329]一部の実施形態では、化学的に改変されたスペーサー領域は、スペーサー配列の3’末端から1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、または29塩基対である位置のうちの1つまたは複数の位置に化学的に改変されたヌクレオチドを有してもよい。
[330]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、tracrRNA配列に1つまたは複数の化学的改変を有し得る。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、長さが30~100塩基対のtracrRNA配列を含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、または130塩基対の長さのtracrRNA配列を含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、長さが約30~約130塩基対のtracrRNA配列を含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、約30~約40、約30~約50、約30~約60、約30~約70、約30~約75、約30~約80、約30~約90、約30~約100、約30~約110、約30~約120、約30~約130、約40~約50、約40~約60、約40~約70、約40~約75、約40~約80、約40~約90、約40~約100、約40~約110、約40~約120、約40~約130、約50~約60、約50~約70、約50~約75、約50~約80、約50~約90、約50~約100、約50~約110、約50~約120、約50~約130、約60~約70、約60~約75、約60~約80、約60~約90、約60~約100、約60~約110、約60~約120、約60~約130、約70~約75、約70~約80、約70~約90、約70~約100、約70~約110、約70~約120、約70~約130、約75~約80、約75~約90、約75~約100、約75~約110、約75~約120、約75~約130、約80~約90、約80~約100、約80~約110、約80~約120、約80~約130、約90~約100、約90~約110、約90~約120、約90~約130、約100~約110、約100~約120、約100~約130、約110~約120、約110~約130、または約120~約130塩基対の長さのtracrRNA配列を含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、約30、約40、約50、約60、約70、約75、約80、約90、約100、約110、約120、または長さ約130塩基対のtracrRNA配列を含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、少なくとも約30、約40、約50、約60、約70、約75、約80、約90、約100、約110、または約120塩基対の長さのtracrRNA配列を含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、最大で約40、約50、約60、約70、約75、約80、約90、約100、約110、約120、または約130塩基対の長さのtracrRNA配列を含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、長さ70塩基対のtracrRNA配列を含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、長さ73塩基対のtracrRNA配列を含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、長さが68塩基対のtracrRNA配列を含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、長さ71塩基対のtracrRNA配列を含んでもよい。
[331]一部の実施形態では、tracrRNA配列は、合計1~130個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、または130個の化学的に改変されたヌクレオチドのtracrRNA配列を含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、合計約1~約10個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、合計約1~約2、約1~約3、約1~約4、約1~約5、約1~約6、約1~約7、約1~約8、約1~約9、約1~約10、約2~約3、約2~約4、約2~約5、約2~約6、約2~約7、約2~約8、約2~約9、約2~約10、約3~約4、約3~約5、約3~約6、約3~約7、約3~約8、約3~約9、約3~約10、約4~約5、約4~約6、約4~約7、約4~約8、約4~約9、約4~約10、約5~約6、約5~約7、約5~約8、約5~約9、約5~約10、約6~約7、約6~約8、約6~約9、約6~約10、約7~約8、約7~約9、約7~約10、約8~約9、約8個~約10個、または約9個~約10個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、合計約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、または約10個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、合計で、少なくとも約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、または約9の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、合計で最大で約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、または約10の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、合計約10~約30の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、合計で約10~約15、約10~約20、約10~約25、約10~約30、約15~約20、約15~約25、約15~約30、約20~約25、約20~約30、または約25~約30の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、合計約10、約15、約20、約25、または約30の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、合計で少なくとも約10、約15、約20、または約25の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー領域は、最大で合計約15、約20、約25、または約30の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、合計で約30~約130の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、合計で約30~約40、約30~約50、約30~約60、約30~約70、約30~約75、約30~約80、約30~約90、約30~約100、約30~約110、約30~約120、約30~約130、約40~約50、約40~約60、約40~約70、約40~約75、約40~約80、約40~約90、約40~約100、約40~約110、約40~約120、約40~約130、約50~約60、約50~約70、約50~約75、約50~約80、約50~約90、約50~約100、約50~約110、約50~約120、約50~約130、約60~約70、約60~約75、約60~約80、約60~約90、約60~約100、約60~約110、約60~約120、約60~約130、約70~約75、約70~約80、約70~約90、約70~約100、約70~約110、約70~約120、約70~約130、約75~約80、約75~約90、約75~約100、約75~約110、約75~約120、約75~約130、約80~約90、約80~約100、約80~約110、約80~約120、約80~約130、約90~約100、約90~約110、約90~約120、約90~約130、約100~約110、約100~約120、約100~約130、約110~約120、約110~約130、または約120~約130の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、合計で約30、約40、約50、約60、約70、約75、約80、約90、約100、約110、約120、または約130の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、合計で、少なくとも約30、約40、約50、約60、約70、約75、約80、約90、約100、約110、または約120の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、合計で最大で約40、約50、約60、約70、約75、約80、約90、約100、約110、約120、または約130の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一実施形態では、tracrRNA配列は、合計51個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。別の実施形態では、tracrRNA配列は、合計59個の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。
[332]一部の実施形態では、tracrRNA配列は、1%~100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、約1%~約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、約1%~約10%、約1%~約20%、約1%~約30%、約1%~約40%、約1%~約50%、約1%~約60%、約1%~約70%、約1%~約80%、約1%~約90%、約1%~約95%、約1%~約100%、約10%~約20%、約10%~約30%、約10%~約40%、約10%~約50%、約10%~約60%、約10%~約70%、約10%~約80%、約10%~約90%、約10%~約95%、約10%~約100%、約20%~約30%、約20%~約40%、約20%~約50%、約20%~約60%、約20%~約70%、約20%~約80%、約20%~約90%、約20%~約95%、約20%~約100%、約30%~約40%、約30%~約50%、約30%~約60%、約30%~約70%、約30%~約80%、約30%~約90%、約30%~約95%、約30%~約100%、約40%~約50%、約40%~約60%、約40%~約70%、約40%~約80%、約40%~約90%、約40%~約95%、約40%~約100%、約50%~約60%、約50%~約70%、約50%~約80%、約50%~約90%、約50%~約95%、約50%~約100%、約60%~約70%、約60%~約80%、約60%~約90%、約60%~約95%、約60%~約100%、約70%~約80%、約70%~約90%、約70%~約95%、約70%~約100%、約80%~約90%、約80%~約95%、約80%~約100%、約90%~約95%、約90%~約100%、または約95%~約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、約1%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、または約100%化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、少なくとも約1%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、または約95%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、tracrRNA配列は、最大で約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、または約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。
[333]一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNA配列は、tracrRNA配列中で5’-3’方向に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、または130位のうちの1つまたは複数に化学的に改変されたヌクレオチドを有してもよい。
[334]一部の実施形態では、化学的に改変されたtracr領域は、tracrRNA配列の5’末端から1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、または129塩基対である位置のうちの1つまたは複数に化学的に改変されたヌクレオチドを有してもよい。
[335]一部の実施形態では、化学的に改変されたtracr領域は、tracrRNA配列の3’末端から1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、または129塩基対である位置のうちの1つまたは複数に化学的に改変されたヌクレオチドを有してもよい。
[336]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、gRNA配列の5’末端に1つまたは複数の化学的改変を有し得る。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、gRNA配列の5’末端に1つまたは複数の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、この化学的に改変されたgRNAは、gRNA配列の3’末端に1つまたは複数の化学的改変を有し得る。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、gRNA配列の3’末端に1つまたは複数の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。
[337]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、crRNAを含み得る。一部の実施形態では、crRNAは、1つまたは複数の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、30~50塩基対の長さであり得る。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50塩基対の長さであり得る。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、約30~約50塩基対の長さであり得る。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、約30~約32、約30~約34、約30~約36、約30~約38、約30~約40、約30~約42、約30~約44、約30~約46、約30~約48、約30~約50、約32~約34、約32~約36、約32~約38、約32~約40、約32~約42、約32~約44、約32~約46、約32~約48、約32~約50、約34~約36、約34~約38、約34~約40、約34~約42、約34~約44、約34~約46、約34~約48、約34~約50、約36~約38、約36~約40、約36~約42、約36~約44、約36~約46、約36~約48、約36~約50、約38~約40、約38~約42、約38~約44、約38~約46、約38~約48、約38~約50、約40~約42、約40~約44、約40~約46、約40~約48、約40~約50、約42~約44、約42~約46、約42~約48、約42~約50、約44~約46、約44~約48、約44~約50、約46~約48、約46~約50、または約48~約50塩基対の長さであり得る。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、約30、約32、約34、約36、約38、約40、約42、約44、約46、約48、または約50塩基対の長さであり得る。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、少なくとも約30、約32、約34、約36、約38、約40、約42、約44、約46、または約48塩基対の長さであり得る。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、最大で約32、約34、約36、約38、約40、約42、約44、約46、約48、または約50塩基対の長さであり得る。
[338]一部の実施形態では、crRNAは、合計で1~50の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、合計で1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、合計で、約1~約10化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、約1~約2、約1~約3、約1~約4、約1~約5、約1~約6、約1~約7、約1~約8、約1~約9、約1~約10、約2~約3、約2~約4、約2~約5、約2~約6、約2~約7、約2~約8、約2~約9、約2~約10、約3~約4、約3~約5、約3~約6、約3~約7、約3~約8、約3~約9、約3~約10、約4~約5、約4~約6、約4~約7、約4~約8、約4~約9、約4~約10、約5~約6、約5~約7、約5~約8、約5~約9、約5~約10、約6~約7、約6~約8、約6~約9、約6~約10、約7~約8、約7~約9、約7~約10、約8~約9、約8~約10、または約9~約10の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、合計で約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、または約10の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、合計で、少なくとも約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、または約9の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、最大で、合計約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、または約10の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、合計で、約10~約30の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、合計で、約10~約15、約10~約20、約10~約25、約10~約30、約15~約20、約15~約25、約15~約30、約20~約25、約20~約30、または約25~約30の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、合計で、約10、約15、約20、約25、または約30の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、合計で、少なくとも約10、約15、約20、または約25の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、最大で、合計約15、約20、約25、または約30の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、合計で、約30~約50の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、合計で、約30~約32、約30~約34、約30~約36、約30~約38、約30~約40、約30~約42、約30~約44、約30~約46、約30~約48、約30~約50、約32~約34、約32~約36、約32~約38、約32~約40、約32~約42、約32~約44、約32~約46、約32~約48、約32~約50、約34~約36、約34~約38、約34~約40、約34~約42、約34~約44、約34~約46、約34~約48、約34~約50、約36~約38、約36~約40、約36~約42、約36~約44、約36~約46、約36~約48、約36~約50、約38~約40、約38~約42、約38~約44、約38~約46、約38~約48、約38~約50、約40~約42、約40~約44、約40~約46、約40~約48、約40~約50、約42~約44、約42~約46、約42~約48、約42~約50、約44~約46、約44~約48、約44~約50、約46~約48、約46~約50、または約48~約50の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、合計で、約30、約32、約34、約36、約38、約40、約42、約44、約46、約48、または約50の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、合計で、少なくとも約30、約32、約34、約36、約38、約40、約42、約44、約46、または約48の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、最大で、合計約32、約34、約36、約38、約40、約42、約44、約46、約48、または約50の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。
[339]一部の実施形態では、crRNAは、1%~100%化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、crRNAは、約1%~約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、crRNAは、約1%~約10%、約1%~約20%、約1%~約30%、約1%~約40%、約1%~約50%、約1%~約60%、約1%~約70%、約1%~約80%、約1%~約90%、約1%~約95%、約1%~約100%、約10%~約20%、約10%~約30%、約10%~約40%、約10%~約50%、約10%~約60%、約10%~約70%、約10%~約80%、約10%~約90%、約10%~約95%、約10%~約100%、約20%~約30%、約20%~約40%、約20%~約50%、約20%~約60%、約20%~約70%、約20%~約80%、約20%~約90%、約20%~約95%、約20%~約100%、約30%~約40%、約30%~約50%、約30%~約60%、約30%~約70%、約30%~約80%、約30%~約90%、約30%~約95%、約30%~約100%、約40%~約50%、約40%~約60%、約40%~約70%、約40%~約80%、約40%~約90%、約40%~約95%、約40%~約100%、約50%~約60%、約50%~約70%、約50%~約80%、約50%~約90%、約50%~約95%、約50%~約100%、約60%~約70%、約60%~約80%、約60%~約90%、約60%~約95%、約60%~約100%、約70%~約80%、約70%~約90%、約70%~約95%、約70%~約100%、約80%~約90%、約80%~約95%、約80%~約100%、約90%~約95%、約90%~約100%、または約95%~約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、crRNAは、約1%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、または約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、crRNAは、少なくとも約1%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、または約95%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、crRNAは、最大で約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、または約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。
[340]一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、crRNA配列において5’-3’方向に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50位のうちの1つまたは複数に化学的に改変されたヌクレオチドを有してもよい。
[341]一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、crRNA配列の5’末端から1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、または49塩基対である位置のうちの1つまたは複数に化学的に改変されたヌクレオチドを有してもよい。
[342]一部の実施形態では、化学的に改変されたcrRNAは、crRNA配列の3’末端から1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、または49塩基対である位置のうちの1つまたは複数に化学的に改変されたヌクレオチドを有してもよい。
[343]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAは、tracrRNAを含み得る。一部の実施形態では、tracrRNAは、1つまたは複数の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で、50~130塩基対の長さを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、または130塩基対の長さを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で、約30~約130塩基対の長さを含み得る。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で、約30~約40、約30~約50、約30~約60、約30~約70、約30~約75、約30~約80、約30~約90、約30~約100、約30~約110、約30~約120、約30~約130、約40~約50、約40~約60、約40~約70、約40~約75、約40~約80、約40~約90、約40~約100、約40~約110、約40~約120、約40~約130、約50~約60、約50~約70、約50~約75、約50~約80、約50~約90、約50~約100、約50~約110、約50~約120、約50~約130、約60~約70、約60~約75、約60~約80、約60~約90、約60~約100、約60~約110、約60~約120、約60~約130、約70~約75、約70~約80、約70~約90、約70~約100、約70~約110、約70~約120、約70~約130、約75~約80、約75~約90、約75~約100、約75~約110、約75~約120、約75~約130、約80~約90、約80~約100、約80~約110、約80~約120、約80~約130、約90~約100、約90~約110、約90~約120、約90~約130、約100~約110、約100~約120、約100~約130、約110~約120、約110~約130、または約120~約130塩基対の長さを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で、約30、約40、約50、約60、約70、約75、約80、約90、約100、約110、約120、または約130塩基対の長さを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で、少なくとも約30、約40、約50、約60、約70、約75、約80、約90、約100、約110、または約120塩基対の長さを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、最大で、合計約40、約50、約60、約70、約75、約80、約90、約100、約110、約120、または約130塩基対の長さを含んでもよい。
[344]一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で、1~130の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、または130の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で、約1~約10の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で、約1~約2、約1~約3、約1~約4、約1~約5、約1~約6、約1~約7、約1~約8、約1~約9、約1~約10、約2~約3、約2~約4、約2~約5、約2~約6、約2~約7、約2~約8、約2~約9、約2~約10、約3~約4、約3~約5、約3~約6、約3~約7、約3~約8、約3~約9、約3~約10、約4~約5、約4~約6、約4~約7、約4~約8、約4~約9、約4~約10、約5~約6、約5~約7、約5~約8、約5~約9、約5~約10、約6~約7、約6~約8、約6~約9、約6~約10、約7~約8、約7~約9、約7~約10、約8~約9、約8~約10、または約9~約10の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、または約10の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で少なくとも約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、または約9の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、最大で、合計約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、または約10の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で、約10~約30の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で、約10~約15、約10~約20、約10~約25、約10~約30、約15~約20、約15~約25、約15~約30、約20~約25、約20~約30、または約25~約30の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で、約10、約15、約20、約25、または約30の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で少なくとも約10、約15、約20、または約25の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、スペーサー領域は最大で、合計約15、約20、約25、または約30の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で、約30~約130の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で、約30~約40、約30~約50、約30~約60、約30~約70、約30~約75、約30~約80、約30~約90、約30~約100、約30~約110、約30~約120、約30~約130、約40~約50、約40~約60、約40~約70、約40~約75、約40~約80、約40~約90、約40~約100、約40~約110、約40~約120、約40~約130、約50~約60、約50~約70、約50~約75、約50~約80、約50~約90、約50~約100、約50~約110、約50~約120、約50~約130、約60~約70、約60~約75、約60~約80、約60~約90、約60~約100、約60~約110、約60~約120、約60~約130、約70~約75、約70~約80、約70~約90、約70~約100、約70~約110、約70~約120、約70~約130、約75~約80、約75~約90、約75~約100、約75~約110、約75~約120、約75~約130、約80~約90、約80~約100、約80~約110、約80~約120、約80~約130、約90~約100、約90~約110、約90~約120、約90~約130、約100~約110、約100~約120、約100~約130、約110~約120、約110~約130、または約120~約130の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、合計で、約30、約40、約50、約60、約70、約75、約80、約90、約100、約110、約120、または約130の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは合計で少なくとも約30、約40、約50、約60、約70、約75、約80、約90、約100、約110、または約120の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、最大で、合計約40、約50、約60、約70、約75、約80、約90、約100、約110、約120、または約130の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。
[345]一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、約1%~約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、約1%~約10%、約1%~約20%、約1%~約30%、約1%~約40%、約1%~約50%、約1%~約60%、約1%~約70%、約1%~約80%、約1%~約90%、約1%~約95%、約1%~約100%、約10%~約20%、約10%~約30%、約10%~約40%、約10%~約50%、約10%~約60%、約10%~約70%、約10%~約80%、約10%~約90%、約10%~約95%、約10%~約100%、約20%~約30%、約20%~約40%、約20%~約50%、約20%~約60%、約20%~約70%、約20%~約80%、約20%~約90%、約20%~約95%、約20%~約100%、約30%~約40%、約30%~約50%、約30%~約60%、約30%~約70%、約30%~約80%、約30%~約90%、約30%~約95%、約30%~約100%、約40%~約50%、約40%~約60%、約40%~約70%、約40%~約80%、約40%~約90%、約40%~約95%、約40%~約100%、約50%~約60%、約50%~約70%、約50%~約80%、約50%~約90%、約50%~約95%、約50%~約100%、約60%~約70%、約60%~約80%、約60%~約90%、約60%~約95%、約60%~約100%、約70%~約80%、約70%~約90%、約70%~約95%、約70%~約100%、約80%~約90%、約80%~約95%、約80%~約100%、約90%~約95%、約90%~約100%、または約95%~約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、約1%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、または約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、少なくとも約1%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、または約95%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、最大で約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、または約100%の化学的に改変されたヌクレオチドを含んでもよい。
[346]一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、tracrRNA配列の5’-3’方向に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、または130位のうちの1つまたは複数に化学的に改変されたヌクレオチドを有してもよい。
[347]一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、tracrRNA配列の5’末端から1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、または129塩基対の位置のうちの1つまたは複数に化学的に改変されたヌクレオチドを有してもよい。
[348]一部の実施形態では、化学的に改変されたtracrRNAは、tracrRNA配列の3’末端から1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、または129塩基対の位置のうちの1つまたは複数に化学的に改変されたヌクレオチドを有してもよい。
[349]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNA配列の5’または3’末端にホスホロチオエート(PS)結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に0、1、2、3、4、または5個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の3’末端に0、1、2、3、4、または5個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端および3’末端のそれぞれに、0、1、2、3、4、もしくは5個のPS結合、またはそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端および3’末端のそれぞれに、0、1、2もしくは3個のPS結合、またはそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端および3’末端のそれぞれに1個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端および3’末端のそれぞれに2個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端および3’末端のそれぞれに3個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端および3’末端のそれぞれに4個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端および3’末端のそれぞれに5個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合を含み、3’末端に0個のPS結合(すなわち改変なし)を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合および3’末端に1個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合および3’末端に2個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合および3’末端に4個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合および3’末端に5個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合を含み、3’末端に0個のPS結合(すなわち、改変なし)を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合および3’末端に1個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合および3’末端に3個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合および3’末端に4個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合および3’末端に5個のPS結合を含む。
[350]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5’末端に2つ以下の連続するホスホロチオエート(PS)結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3’末端に2つ以下の連続するホスホロチオエート(PS)結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5’末端に3つの連続するホスホロチオエート(PS)結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3’末端に3つの連続するホスホロチオエート(PS)結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3’末端または5’末端に配列5’-UsUsU-3’を含み、Uはウリジンを示し、sはホスホロチオエート(PS)結合を示す。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5’末端に3つのホスホロチオエート(PS)結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3’末端に3つのホスホロチオエート(PS)結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5’末端に2つのホスホロチオエート結合を含み、この2つのホスホロチオエート(PS)結合は、5’末端の最初の2つのヌクレオチド位置にある2つの隣接するホスホロチオエート(PS)結合である。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5’末端に2つのホスホロチオエート結合を含み、この2つのホスホロチオエート(PS)結合は、5’末端の最初の3~10ヌクレオチド内にある。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3’末端に2つのホスホロチオエート(PS)結合を含み、2つのホスホロチオエート(PS)結合は、3’末端の最初の2つのヌクレオチド位置にある2つの隣接するホスホロチオエート(PS)結合である。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3’末端に2つのホスホロチオエート(PS)結合を含み、この2つのホスホロチオエート(PS)結合は、3’末端の最初の3~10ヌクレオチド内にある。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3’末端に配列5’-UsUsUs-3’を含み、ここでUはウリジンを示し、sはホスホロチオエート(PS)結合を示す。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3’末端に配列5’-UsUsU-3’を含み、ここでUはウリジンを示し、sはホスホロチオエート(PS)結合を示す。
[351]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の内部位置にPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の内部位置に1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の内部位置に1個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の内部位置に2個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の内部位置に3個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の内部位置に4個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の内部位置に5個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の内部位置に6個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の内部位置に7個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の内部位置に8個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の内部位置に9個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の内部位置に10個のPS結合を含む。
[352]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端、3’末端、または内部位置、またはそれらの任意の組み合わせにPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端、3’末端、もしくは内部位置に、またはその任意の組み合わせに0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のPS結合を含む。
[353]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合、3’末端に3個のPS結合、および内部位置に0個のPS結合(すなわち、改変なし)を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合、3’末端に3個のPS結合、および内部位置に1個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合、3’末端に3個のPS結合、および内部位置に2個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合、3’末端に3個のPS結合、および内部位置に3個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合、3’末端に3個のPS結合、および内部位置に4個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合、3’末端に3個のPS結合、および内部位置に5個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合、3’末端に3個のPS結合、および内部位置に6個のPS結合を含む。
[354]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合、3’末端に2個のPS結合、および内部位置に0個のPS結合(すなわち、改変なし)を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合、3’末端に2個のPS結合、および内部位置に1個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合、3’末端に2個のPS結合、および内部位置に2個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合、3’末端に2個のPS結合、および内部位置に3個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合、3’末端に2個のPS結合、および内部位置に4個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合、3’末端に2個のPS結合、および内部位置に5個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合、3’末端に2個のPS結合、および内部位置に6個のPS結合を含む。
[355]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合、3’末端に2個のPS結合、および内部位置に0個のPS結合(すなわち、改変なし)を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合、3’末端に2個のPS結合、および内部位置に1個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合、3’末端に2個のPS結合、および内部位置に2個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合、3’末端に2個のPS結合、および内部位置に3個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合、3’末端に2個のPS結合、および内部位置に4個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合、3’末端に2個のPS結合、および内部位置に5個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2個のPS結合、3’末端に2個のPS結合、および内部位置に6個のPS結合を含む。
[356]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合、3’末端に3個のPS結合、および内部位置に0個のPS結合(すなわち、改変なし)を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合、3’末端に3個のPS結合、および内部位置に1個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合、3’末端に3個のPS結合、および内部位置に2個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合、3’末端に3個のPS結合、および内部位置に3個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合、3’末端に3個のPS結合、および内部位置に4個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合、3’末端に3個のPS結合、および内部位置に5個のPS結合を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に3個のPS結合、3’末端に3個のPS結合、および内部位置に6個のPS結合を含む。
[357]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、ホスホジエステル結合を有する追加の改変または未改変ヌクレオチド(N)を含み、ここでNは、A、C、G、U、dA(デオキシA)、dC(デオキシC)、dG(デオキシG)、またはT、およびそれらの任意の組み合わせである。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、ホスホジエステル結合を有する1、2、3、4、または5個の追加のNを含み、Nは、A、G、U、dA、dG、dC、またはT、およびそれらの任意の組み合わせである。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5’または3’末端にホスホジエステル結合を有する1、2、3、4、または5個の追加のNを含む。一実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5’末端にホスホジエステル結合を有する1、2、3、4、または5個の追加のNを含む。好ましい実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3’末端にホスホジエステル結合を有する1、2、3、4、または5個の追加のNを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、ホスホジエステル結合を有する1、2、3、4、または5個の追加のNを含み、各Nは同じ改変または未改変ヌクレオチドである。例えば、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、ホスホジエステル結合を有する4つの追加のNを含み得、4つの追加のNのそれぞれのNは、A、C、G、U、dA、dC、dG、またはTである。例えば、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、ホスホジエステル結合を有する4つの追加のNを含み得、4つの追加のNのそれぞれのNは、Aである。例えば、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、ホスホジエステル結合を有する3つの追加のNを含み得、3つの追加のNの各NはA、C、G、U、dA、dC、dG、またはTである。例えば、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、ホスホジエステル結合を有する3つの追加のNを含み得、3つの追加のNの各NはAである。例えば、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、ホスホジエステル結合を有する3つの追加のNを含み得、3つの追加のNの各NはCである。例えば、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、ホスホジエステル結合を有する3つの追加のNを含み得、3つの追加のNの各NはGである。例えば、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、ホスホジエステル結合を有する3つの追加のNを含み得、3つの追加のNの各NはUである。例えば、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、ホスホジエステル結合を有する3つの追加のNを含み得、3つの追加のNの各NはdAである。例えば、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、ホスホジエステル結合を有する3つの追加のNを含み得、3つの追加のNの各NはdCである。例えば、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、ホスホジエステル結合を有する3つの追加のNを含み得、3つの追加のNの各NはdGである。例えば、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、ホスホジエステル結合を有する3つの追加のNを含み得、3つの追加のNの各NはTである。
[358]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5’または3’末端にホスホジエステル結合を有する追加のウラシル(U)を含む。一実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5’末端にホスホジエステル結合を有する追加のUを含む。好ましい実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3’末端にホスホジエステル結合を有する追加のUを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5’または3’末端にホスホジエステル結合を有する1、2、3、4、または5個の追加のUを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5’末端にホスホジエステル結合を有する1つの追加のUを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3’末端にホスホジエステル結合を有する1つの追加のUを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5’末端にホスホジエステル結合を有する2つの追加のUを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3’末端にホスホジエステル結合を有する2つの追加のUを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5’末端にホスホジエステル結合を有する3つの追加のUを含む。好ましい実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3’末端にホスホジエステル結合を有する3つの追加のUを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5’末端にホスホジエステル結合を有する4つの追加のUを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3’末端にホスホジエステル結合を有する4つの追加のUを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5’末端にホスホジエステル結合を有する5つの追加のUを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3’末端にホスホジエステル結合を有する5つの追加のUを含む。
[359]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、リボネブラリンを含む(本出願では、例えば、表1または表24で「X」として示される)。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のリボネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、リボネブラリンを含まない。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、1つのリボネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、2つのリボネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3つのリボネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、4つのリボネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5つのリボネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、6つのリボネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、7個のリボネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、8個のリボネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、9個のリボネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、10個のリボネブラリンを含む。一部の実施形態では、ネブラリンは、未改変のgRNAまたはsgRNAまたはsgRNAまたはsgRNAのアデニンを置換する。一部の実施形態では、ネブラリンはスペーサー配列にある。一部の実施形態では、ネブラリンはtracrRNA配列にある。一部の実施形態では、ネブラリンは、tracrRNA配列中のcrRNA配列にある。一部の実施形態では、ネブラリンはtracrRNA配列のステムループ構造にある。
[360]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、2’-O-メチルネブラリンを含む(本出願では、例えば、表1または表24で「x」として示される)。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の2’-O-メチルネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、2’-O-メチルネブラリンを含まない。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、1個の2’-O-メチルネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、2個の2’-O-メチルネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3個の2’-O-メチルネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、4個の2’-O-メチルネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5個の2’-O-メチルネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、6個の2’-O-メチルネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、7個の2’-O-メチルネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、8個の2’-O-メチルネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、9個の2’-O-メチルネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、10個の2’-O-メチルネブラリンを含む。一部の実施形態では、2’-O-メチルネブラリンは、未改変gRNAまたはsgRNAまたはsgRNAまたはsgRNA中のアデニンを置換する。一部の実施形態では、2’-O-メチルネブラリンは、スペーサー配列にある。一部の実施形態では、2’-O-メチルネブラリンは、tracrRNA配列にある。一部の実施形態では、2’-O-メチルネブラリンは、tracrRNA配列中のcrRNA配列にある。一部の実施形態では、2’-O-メチルネブラリンは、tracrRNA配列のステムループ構造にある。
[361]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、2’-デオキシネブラリン(本出願では、例えば、表1または表24で「dX」として示される)を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の2’-デオキシネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、2’-デオキシネブラリンを含まない。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、1個の2’-デオキシネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、2個の2’-デオキシネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、3個の2’-デオキシネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、4個の2’-デオキシネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、5個の2’-デオキシネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、6個の2’-デオキシネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、7個の2’-デオキシネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、8個の2’-デオキシネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、9個の2’-デオキシネブラリンを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、10個の2’-デオキシネブラリンを含む。一部の実施形態では、2’-デオキシネブラリンは、未改変gRNAまたはsgRNAまたはsgRNAまたはsgRNA中のアデニンを置換する。一部の実施形態では、2’-デオキシネブラリンはスペーサー配列にある。一部の実施形態では、2’-デオキシネブラリンは、tracrRNA配列にある。一部の実施形態では、2’-デオキシネブラリンは、tracrRNA配列中のcrRNA配列にある。一部の実施形態では、2’-デオキシネブラリンは、tracrRNA配列のステムループ構造にある。
[362]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、2’-O-メチルリボヌクレオチド(2’-OMe)を含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、約0~約70個の2’-OMeを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、または70個の2’-OMeを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、約0~約70個の2’-OMeを含み得る。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、約0~約10、約0~約20、約0~約30、約0~約35、約0~約40、約0~約45、約0~約50、約0~約55、約0~約60、約0~約65、約0~約70、約10~約20、約10~約30、約10~約35、約10~約40、約10~約45、約10~約50、約10~約55、約10~約60、約10~約65、約10~約70、約20~約30、約20~約35、約20~約40、約20~約45、約20~約50、約20~約55、約20~約60、約20~約65、約20~約70、約30~約35、約30~約40、約30~約45、約30~約50、約30~約55、約30~約60、約30~約65、約30~約70、約35~約40、約35~約45、約35~約50、約35~約55、約35~約60、約35~約65、約35~約70、約40~約45、約40~約50、約40~約55、約40~約60、約40~約65、約40~約70、約45~約50、約45~約55、約45~約60、約45~約65、約45~約70、約50~約55、約50~約60、約50~約65、約50~約70、約55~約60、約55~約65、約55~約70、約60~約65、約60~約70、または約65~約70個の2’-OMeを含み得る。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、約0、約10、約20、約30、約35、約40、約45、約50、約55、約60、約65、または約70個の2-OMeを含み得る。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、少なくとも約0、約10、約20、約30、約35、約40、約45、約50、約55、約60、または約65個の2’-OMeを含み得る。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、最大で約10、約20、約30、約35、約40、約45、約50、約55、約60、約65、または約70個の2’-OMeを含み得る。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、2’-OMeを含まない。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、62個の2’-OMeを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、54個の2’-OMeを含む。
[363]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端に2’-OMeを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の3’末端に2’-OMeを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の内部位置に2’-OMeを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端、3’末端、または内部位置に2’-OMeを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’末端、3’末端、および内部位置に2’-OMeを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’-3’方向において2、3、4、23、24、25、27、31、もしくは42位、またはそれらの任意の組み合わせに2’-OMeを含まない。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNA配列の5’-3’方向において2、3、4、23、24、25、27、31および42位に2’-OMeを含まない。
[364]化学的に改変されたgRNAまたはsgRNA配列の例を以下に示す:
5’-csasgsGUUCCAUGGGAUGCUCUgUUUUAGagcuaGaaauagcaaGUUaAaAuAaggCUaGUCcGUUAucAAcuuGaaaaaguGgcaccgAgUCggugcusususu-3(配列番号55)
ここで、大文字のA、U、G、またはCは、リボヌクレオチドのアデノシン、ウリジン、グアニン、またはシチジンを示し、小文字のa、u、g、およびcは、2’-O-メチル改変アデニン、ウリジン、グアニン、およびシチジンを示し、「s」はホスホロチオエート(PS)結合を表す。
[365]化学的に改変されたスペーサー配列の例を以下に示す:
5’-csasgsGUUCCAUGGGAUGCUCU-3’(配列番号56)
ここで、大文字のA、U、G、またはCは、リボヌクレオチドのアデノシン、ウリジン、グアニン、またはシチジンを示し、小文字のa、u、g、およびcは、2’-O-メチル改変アデニン、ウリジン、グアニン、およびシチジンを示し、および「s」はホスホロチオエート(PS)結合を表す。
[366]化学的に改変されたtracrRNA配列の例を以下に示す:
5’-gUUUUAGagcuaGaaauagcaaGUUaAaAuAaggCUaGUCcGUUAucAAcuuGaaaaaguGgcaccgAgUCggugcusususu-3’(配列番号57)
ここで、大文字のA、U、G、またはCは、リボヌクレオチドのアデノシン、ウリジン、グアニン、またはシチジンを示し、小文字のa、u、g、およびcは、2’-O-メチル改変アデニン、ウリジン、グアニン、およびシチジンを示し、「s」はホスホロチオエート(PS)結合を表す。
[367]別の例示的な化学的に改変されたgRNAまたはsgRNA配列を以下に示す:
5’-csasgsGUUCCAUGGGAUGCUCUgUUUUAGagcuagaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGUUAucAAcuugaaaaagugGcaccgagucggugcusususu-3’(配列番号55)
ここで、大文字のA、U、G、またはCは、リボヌクレオチドのアデノシン、ウリジン、グアニン、またはシチジンを示し、小文字のa、u、g、およびcは、2’-O-メチル改変アデニン、ウリジン、グアニン、およびシチジンを示し、そして「s」はホスホロチオエート(PS)結合を表す。
[368]別の例示的な化学的に改変されたtracrRNA配列を以下に示す:
5’-gUUUUAGagcuagaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGUUAucAAcuugaaaaagugGcaccgagucggugcusususu-3’(配列番号57)
[369]別の例示的な化学的に改変されたガイドRNA配列を以下に示す:
5’-cscscsGCACCTTGGCGCAGCGGGUUUUAGAGCUAGAAAUAGCAAGUUAAAAUAAGGCUAGUCCGUUAUCAACUUGAAAAAGUGGCACCGAGUCGGUGCUsususu-3’(配列番号58)、ここで、大文字のA、U、G、またはCは、リボヌクレオチドのアデノシン、ウリジン、グアニン、またはシチジンを示し、小文字のa、u、g、およびcは、2’-O-メチル改変アデニン、ウリジン、グアニン、およびシチジンを示し、「s」はホスホロチオエート(PS)結合を表す。
[370]別の例示的な化学的に改変されたガイドRNA配列を以下に示す:
5’-asasgsAUACCUGAAUAACCCUCGUUUUAGAGCUAGAAAUAGCAAGUUAAAAUAAGGCUAGUCCGUUAUCAACUUGAAAAAGUGGCACCGAGUCGGUGCUsususu-3’(配列番号59)(GA091)
[371]別の例示的な化学的に改変されたガイドRNA配列を以下に示す:
5’-asasgsAUACCUGAAUAACCCUCGUUUUAGAgcuagaaauagcAAGUUAAAAUAAGGCUAGUCCGUUAUCAacuugaaaaaguggcaccgagucggugcusususu3’(配列番号60)(GA098)
ここで、大文字のA、U、G、またはCは、リボヌクレオチドのアデノシン、ウリジン、グアニン、またはシチジンを示し、小文字のa、u、g、およびcは、2’-O-メチル改変アデニン、ウリジン、グアニン、およびシチジンを示し、「s」はホスホロチオエート(PS)結合を表す。
[372]別の例示的な化学的に改変されたガイドRNA配列を以下に示す:
5’-asasgsAUACCUGAAUAACCCUCgUUUUAGagcuaGaaauagcaaGUUaAaAuAaggCUaGUCcGUUAucAAcuuGaaaaaguGgcaccgAgUCggugcusususu-3’(配列番号59)(GA099)
ここで大文字のA、U、G、またはCは、リボヌクレオチドのアデノシン、ウリジン、グアニン、またはシチジンを示し、小文字のa、u、g、およびcは、2’-O-メチル改変アデニン、ウリジン、グアニン、およびシチジンを示し、「s」はホスホロチオエート(PS)結合を表す。
[373]別の例示的な化学的に改変されたガイドRNA配列を以下に示す:
[374]5’-asasgsAUACCUGAAUAACCCUCgUUUUAGagcuagaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGUUAucAAcuugaaaaagugGcaccgagucggugcusususu-3’(配列番号59)(GA100)
ここで大文字A、U、G、またはCは、リボヌクレオチドのアデノシン、ウリジン、グアニン、またはシチジンを示し、小文字のa、u、g、およびcは、2’-O-メチル改変アデニン、ウリジン、グアニン、およびシチジンを示し、および「s」はホスホロチオエート(PS)結合を表す。
[375]別の例示的な化学的に改変されたガイドRNA配列を以下に示す:
5’-cscscsGCACCUUGGCGCAGCGGgUUUUAGagcuagaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGUUAucAAcuugaaaaagugGcaccgagucggugcusususuuuu-3’(配列番号11)(GA385)
ここで、大文字のA、U、G、またはCは、リボヌクレオチドのアデノシン、ウリジン、グアニン、またはシチジンを示し、小文字のa、u、g、およびcは、2’-O-メチル改変アデニン、ウリジン、グアニン、およびシチジンを示し、および「s」はホスホロチオエート(PS)結合を表す。
[376]別の例示的な化学的に改変されたガイドRNA配列を以下に示す:
5’-cscscsGCACCUUGGCGCAGCGGgUUUUAGagcuagaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGUUAucAAcuugaaaaagugGcaccgagucggugcusususuuUu-3’(配列番号11)(GA386)、
ここで、大文字のA、U、G、またはCは、リボヌクレオチドのアデノシン、ウリジン、グアニン、またはシチジンを示し、小文字のa、u、g、およびcは、2’-O-メチル改変アデニン、ウリジン、グアニン、およびシチジンを示し、および「s」はホスホロチオエート(PS)結合を表す。
[377]別の例示的な化学的に改変されたガイドRNA配列を以下に示す:
5’-cscscsGCACCUUGGCGCAGCGgUUUUAGagcuaGaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGUUAucAAcuuGaaaaagugGcaccgagucggugcuususuuuu-3’(配列番号12)、(GA387)
ここで、大文字のA、U、G、またはCは、リボヌクレオチドのアデノシン、ウリジン、グアニン、またはシチジンを示し、小文字のa、u、g、およびcは、2’-O-メチル改変アデニン、ウリジン、グアニン、およびシチジンを示し、および「s」はホスホロチオエート(PS)結合を表す。
[378]追加の化学的に改変されたガイドRNA配列および標的遺伝子の情報は、表1または表24に示される。
[379]一部の実施形態では、化学的改変は、ホスホロチオエート結合(PS)を含む。一部の実施形態では、sgRNAは、5’末端または3’末端にホスホロチオエート結合(PS)を含む。一部の実施形態では、sgRNAは、5’末端または3’末端に2つ以下の連続するホスホロチオエート結合(PS)を含む。一部の実施形態では、sgRNAは、5’末端または3’末端に3つの連続するホスホロチオエート結合(PS)を含む。一部の実施形態では、sgRNAは、3’末端または5’末端に配列5’-UsUsU-3’を含み、ここでUはウリジンを示し、sはホスホロチオエート結合(PS)を示す。
[380]いくつかの態様では、本明細書に提供されるのは、(i)スペーサー配列および(ii)tracrRNA配列を含むsgRNAであり、このスペーサー配列は、標的ポリヌクレオチド配列と接触した場合に、PCSK9遺伝子またはANGPTL3遺伝子の標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズし、ここでこのtracrRNA配列は、塩基エディターシステムと接触したときに塩基エディターシステム中のCasタンパク質に結合し、このsgRNAはネブラリンまたはデオキシネブラリンを含む。一部の実施形態では、ネブラリンまたはデオキシネブラリンは、未改変sgRNAのアデニンを置換する。一部の実施形態では、ネブラリンまたはデオキシネブラリンは、スペーサー配列にある。一部の実施形態では、ネブラリンまたはデオキシネブラリンは、tracrRNA配列にある。一部の実施形態では、ネブラリンまたはデオキシネブラリンは、tracrRNA配列にある。一部の実施形態では、ネブラリンまたはデオキシネブラリンは、tracrRNA配列中のcrRNA配列にある。一部の実施形態では、ネブラリンまたはデオキシネブラリンは、tracrRNA配列のステムループ構造にある。
[381]いくつかの態様では、表1または表24から選択される配列を含むシングルガイドRNAが本明細書に提供され、ここでa、u、g、およびcは、2’-OMe改変アデニン、ウリジン、グアニン、およびシチジンを示し、sはホスホロチオエート(PS)結合を示す。
[382]一部の実施形態では、化学的に改変されたガイドRNAは、改変されていないtracrRNA配列を含む
GUUUUAGAGCUAGAAAUAGCAAGUUAAAAUAAGGCUAGUCCGUUAUCAACUUGAAAAAGUGGCACCGAGUCGGUGCUUUU(配列番号61)。一部の実施形態では、化学的に改変されたガイドRNAは、tracrRNA配列
GUUUUAGAGCUAGAAAUAGCAAGUUAAAAUAAGGCUAGUCCGUUAUCAACUUGAAAAAGUGGCACCGAGUCGGUGCUUUU(配列番号61)を含み、これは、1つまたは複数の改変を含む。
[383]一部の実施形態では、化学的に改変されたガイドRNAは、表1または表24に列挙される化学的に改変されたガイドRNAのうちいずれか1つに対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるオリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたガイドRNAは、表1または表24に列挙される化学的に改変されたガイドRNAのいずれか1つを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたガイドRNAは、表1または表24に列記された化学的に改変されたガイドRNAのいずれか1つである。一部の実施形態では、化学的に改変されたガイドRNAは、配列番号9~11、55、59、253~452、1618~1635、1637~1800、1802~2135、および2191の化学的に改変されたガイドRNAのいずれか1つに対して少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、または少なくとも99.9%同一であるオリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたガイドRNAは、配列番号9~11、55、59、253~452、1618~1635、1637~1800、1802~2135、および2191の化学的に改変されたガイドRNAのいずれか1つを含む。一部の実施形態では、化学的に改変されたガイドRNAは、配列番号9~11、55、59、253~452、1618~1635、1637~1800、1802~2135、および2191の化学的に改変されたガイドRNAのいずれか1つである。
スプライス部位での塩基編集
[384]一態様では、標的遺伝子のスプライス部位のエクソンとイントロン(スプライス部位)との境界で生じるDNA配列の遺伝子変化を生成することによって標的遺伝子を改変するための塩基エディターシステムおよびそれを使用する方法が本明細書に提供される。一部の実施形態では、塩基エディターシステムは、標的遺伝子のスプライスアクセプター部位で核酸塩基を改変する。一部の実施形態では、塩基エディターシステムは、標的遺伝子のスプライスドナー部位で核酸塩基を改変する。スプライスドナーまたはスプライスアクセプター部位での改変は、選択的転写産物をもたらし得る。一部の実施形態では、スプライスドナーまたはスプライスアクセプター部位での改変により、異常な転写物が生じる。一部の実施形態では、スプライスドナーまたはスプライスアクセプター部位での改変により、転写時に分解を受けやすい不安定な転写物が生じる。一部の実施形態では、スプライスドナーまたはスプライスアクセプター部位での改変により、転写物に未成熟終止コドンが生じる。特定の実施形態では、この方法は、スプライスアクセプター-スプライスドナー(SA-SD)部位または未成熟STOP(pmSTOP)部位を標的とすることによって、遺伝子をノックアウトまたはノックダウンすることを含む。このような方法では、ガイドポリヌクレオチドは、標的ヌクレオチド配列内の1つまたは複数のスライスアクセプター/ドナー部位を破壊するように設計されている。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチド、例えば、シングルガイドRNAは、生物のゲノム中の標的配列に相補的であり、かつ標的塩基対を含む、少なくとも10個の連続するヌクレオチドの配列または17~23個の連続するヌクレオチドの配列を含む。
[385]SA-SD部位での破壊は、コード配列および非コードRNA(ncRNA)を終止コドンの読み取りなしでノックアウトできるため、特に有利である。塩基編集の効率は、サンガーシーケンシングトレースのEditR解析または次世代シーケンシング(NGS)によってゲノムレベルで、またフローサイトメトリーによってタンパク質レベルで決定され得る。スプライスドナー領域およびスプライスアクセプター領域を標的とするスプライスアクセプター-スプライスドナー塩基編集gRNAは、少なくとも5%、場合によっては少なくとも80%以上(例えば、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%)の塩基変換効率を示す。場合によっては、SA-SDgRNAは、CからTへの変換において、未成熟終止コドン破壊を導入するgRNAよりも有意に効率的である。
[386]SA-SD部位を標的とするためのガイドRNAは、全てのncRNAおよびタンパク質コード遺伝子SA-SD部位を標的とするgRNAを同定するRベースのプログラムを使用して設計され得る。場合によっては、ユーザーは参照ゲノム、参照配列のEnsembl 転写ID、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)部位、およびエクソン-イントロン境界の上流および下流のサブセットまでの距離を提供する。このプログラムは、エクソンとイントロンの境界の上流にある20塩基対+PAMの長さ、および下流にある15塩基対の配列、ならびにスプライス部位モチーフを抽出する。一部の実施形態では、ガイド分子は、長さが20から120塩基、またはそれ以上であり得る。特定の実施形態では、ガイド分子は、長さが20から60塩基、または20から50塩基、または30から50塩基、または39から46塩基であり得る。
[387]場合によっては、哺乳動物細胞にトランスフェクトしたときに安定性が向上した化学的に改変されたgRNAを使用することが有利である。例えば、gRNAは、各gRNAの少なくとも1つの5’ヌクレオチドおよび少なくとも1つの3’ヌクレオチドに2’-O-メチルホスホルチオエート改変を含むように化学的に改変されてもよい。場合によっては、3つの末端5’ヌクレオチドおよび3つの末端3’ヌクレオチドを化学的に改変して、2’-O-メチルホスホロチオエート改変を含む。
[388]一態様では、塩基編集破壊のために疾患を標的とするための塩基編集システムおよび方法が本明細書に提供される。標的配列は、当該技術分野で確立されているとおり、任意の疾患関連ポリヌクレオチドまたは遺伝子であり得る。
[389]特定の理論に縛られることなく、目的が治療目的で、in vivoで遺伝子を破壊することである場合、シトシン塩基エディターを使用して、アンチセンス鎖のシトシンの編集を伴う、グルタミン(CAG-TAG、CAA-TAA)、アルギニン(CGA-TGA)、およびトリプトファン(TGG-TAG/TAA/TGA)の特定のコドンを変更することによって、遺伝子のコード配列に終止コドンを直接導入してもよい(ナンセンス変異)。特定の実施形態では、アデニン塩基エディターを使用して、標的遺伝子のスプライス部位で核酸塩基を改変することにより、遺伝子の機能および/または発現を破壊し得る。アデニン塩基エディターのより好ましいオフターゲットプロファイル、特にgRNAに依存しないオフターゲットDNA塩基編集に関しては、治療目的でシトシン塩基エディターよりもアデニン塩基エディターを使用することを推奨する。一部の実施形態では、塩基エディター、例えば本明細書に記載のアデノシン核酸塩基エディターを使用して、イントロンの5’末端のスプライスドナーまたはイントロンの3’末端のスプライスアクセプターを破壊し得る。一部の実施形態では、スプライス部位の破壊は、メッセンジャーRNA(mRNA)におけるイントロン配列の包含をもたらし、潜在的にナンセンス、フレームシフト、またはインフレームインデル変異を導入し、未成熟終止コドンまたはタンパク質活性を破壊するアミノ酸の挿入/欠失をもたらすか、またはナンセンス、フレームシフト、もしくはインフレームインデル変異を導入し得るエクソン配列の除外をもたらす。
[390]標準スプライスドナーは、センス鎖上にDNA配列GTを含むが、標準スプライス受容体はDNA配列AGを含む。一部の実施形態では、塩基エディター、例えば本明細書に記載のアデノシン核酸塩基エディターを使用して、正常なスプライシングを破壊する配列の改変を生成し得る。一部の実施形態では、アデノシン塩基エディターは、アンチセンス鎖(GT-GC)の第2の位置で相補的な塩基を破壊する。一部の実施形態では、アデノシン塩基エディターは、センス鎖の最初の位置(AG-GG)を破壊する。
[391]疾患に関連する標的遺伝子の発現を減少または無効にする内因性遺伝子配列の変異または破壊の有用な適用の例であって、従来のCRISPR-Cas9ヌクレアーゼ改変に起因する二本鎖切断に関連するオフターゲット効果、インデル頻度および/または他の意図しない遺伝的遮断が有意に低下している。一部の実施形態では、標的遺伝子は、PCSK9遺伝子である。一部の実施形態では、標的遺伝子は、ANGPTL3遺伝子である。
[392]本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、Casタンパク質(例えば、Cas9タンパク質、ヌクレアーゼ不活性Cas9タンパク質、Cas9ニッカーゼ)およびガイドRNA(例えば、gRNAまたはsgRNA)などの塩基エディター融合タンパク質のプログラム可能なDNA結合構成要素の間の結合親和性を向上または増大し得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、Casタンパク質とgRNAまたはsgRNAとの間の結合親和性を、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%向上または増大し得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、Casタンパク質、例えば、Cas9タンパク質、ヌクレアーゼ不活性Cas9タンパク質、Cas9ニッカーゼと、gRNAまたはsgRNAとの間の結合親和性を、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、約20%~約300%、約50%~約300%、約100%~約300%、約150%~約300%、約20%~約50%、約20%~約100%、約20%~約150%、約20%~約200%、約20%~約250%、約50%~約100%、約50%~約150%、約50%~約200%、約50%~約250%、約100%~約150%、約100%~約200%、約100%~約250%、約150%~約200%、約150%~約250%、約200%~約250%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、または少なくとも約300%向上または増大し得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、塩基エディター融合物またはCasタンパク質とgRNAまたはsgRNAとの間の結合親和性を、未改変gRNAまたはsgRNAと比較して、約20%~約300%、約50%~約300%、約100%~約300%、約150%~約300%、約20%~約50%、約20%~約100%、約20%~約150%、約20%~約200%、約20%~約250%、約50%~約100%、約50%~約150%、約50%~約200%、約50%~約250%、約100%~約150%、約100%~約200%、約100%~約250%、約150%~約200%、約150%~約250%、約200%~約250%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、または少なくとも約300%向上または増大し得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、Casタンパク質または塩基エディター融合タンパク質の成分とgRNAまたはsgRNAとの間の結合親和性を、未改変gRNAまたはsgRNAと比較して、少なくとも1.1倍、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、または10倍超、向上または増大させ得る。
[393]本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、塩基エディター融合タンパク質のプログラム可能なDNA結合構成要素、例えば、Casタンパク質(例えば、Cas9タンパク質、ヌクレアーゼ不活性Cas9タンパク質、Cas9ニッカーゼ)およびガイドRNA(例えば、gRNAまたはsgRNA)のtracrRNA配列の間の結合親和性を向上または増大し得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、塩基エディター融合またはCasタンパク質とgRNAまたはsgRNAのtracrRNA配列との間の結合親和性を、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%向上または増大し得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、塩基エディター融合またはCasタンパク質と、gRNAまたはsgRNAのtracrRNA配列との間の結合親和性を、未改変gRNAまたはsgRNAと比較して、約20%~約300%、約50%~約300%、約100%~約300%、約150%~約300%、約20%~約50%、約20%~約100%、約20%~約150%、約20%~約200%、約20%~約250%、約50%~約100%、約50%~約150%、約50%~約200%、約50%~約250%、約100%~約150%、約100%~約200%、約100%~約250%、約150%~約200%、約150%~約250%、約200%~約250%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、または少なくとも約300%向上または増大させ得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、塩基エディター融合またはCasタンパク質と、gRNAまたはsgRNAのtracrRNA配列との間の結合親和性を、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、約20%~約300%、約50%~約300%、約100%~約300%、約150%~約300%、約20%~約50%、約20%~約100%、約20%~約150%、約20%~約200%、約20%~約250%、約50%~約100%、約50%~約150%、約50%~約200%、約50%~約250%、約100%~約150%、約100%~約200%、約100%~約250%、約150%~約200%、約150%~約250%、約200%~約250%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、または少なくとも約300%向上または増大させ得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、塩基エディター融合またはCasタンパク質とgRNAまたはsgRNAのtracrRNA配列との間の結合親和性を、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、少なくとも1.1倍、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、または10倍超、向上または増大させ得る。
[394]一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAのtracrRNA配列は、未改変sgRNA中のtracrRNA配列と比較して増大した結合親和性で、Casタンパク質などの塩基エディター融合タンパク質のプログラム可能なDNA結合成分に結合し得る。II型Casタンパク質は、本明細書に記載のシステムまたは塩基エディターとして使用される。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAのtracrRNA配列は、未改変のsgRNAのtracrRNA配列と比較して、少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%増大した結合親和性でII型Casタンパク質に結合し得る。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAのtracrRNA配列は、未改変のsgRNAのtracrRNA配列と比較して、少なくとも1.1倍、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、または10倍超、増大した結合親和性でII型Casタンパク質を含む塩基エディターに結合し得る。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAのtracrRNA配列は、未改変のsgRNA中のtracrRNA配列と比較して増加した結合親和性で、Cas9タンパク質を含む塩基エディター融合タンパク質に結合し得る。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAのtracrRNA配列は、未改変のsgRNAのtracrRNA配列と比較して、少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、または300%増大した結合親和性で、Cas9タンパク質に結合し得る。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAのtracrRNA配列は、未改変sgRNAのtracrRNA配列と比較して、少なくとも1.1倍、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、または10倍超、増大した結合親和性でCas9タンパク質を含む塩基エディター融合タンパク質に結合し得る。
[395]本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、標的配列の遺伝子改変(例えば、遺伝子またはゲノム編集)におけるオフターゲット効果を低減し得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、標的配列の遺伝子改変におけるオフターゲット効果を、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%減少させ得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、標的配列の遺伝子改変におけるオフターゲット効果を、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、約20%~約300%、約50%~約300%、約100%~約300%、約150%~約300%、約20%~約50%、約20%~約100%、約20%~約150%、約20%~約200%、約20%~約250%、約50%~約100%、約50%~約150%、約50%~約200%、約50%~約250%、約100%~約150%、約100%~約200%、約100%~約250%、約150%~約200%、約150%~約250%、約200%~約250%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、または少なくとも約300%低減し得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、標的配列の遺伝子改変におけるオフターゲット効果を、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、約20%~約300%、約50%~約300%、約100%~約300%、約150%~約300%、約20%~約50%、約20%~約100%、約20%~約150%、約20%~約200%、約20%~約250%、約50%~約100%、約50%~約150%、約50%~約200%、約50%~約250%、約100%~約150%、約100%~約200%、約100%~約250%、約150%~約200%、約150%~約250%、約200%~約250%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、または少なくとも約300%低減し得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、標的配列の遺伝子改変におけるオフターゲット効果を、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、1.1分の1、1.2分の1、1.3分の1、1.4分の1、1.5分の1、1.6分の1、1.7分の1、1.8分の1、1.9分の1、2分の1、2.5分の1、3分の1、3.5分の1、4分の1、4.5分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1以下、または10分の1未満に低減し得る。
[396]一部の実施形態では、標的ポリヌクレオチド配列はゲノム内にあり、gRNAまたはsgRNAは、標的ポリヌクレオチド配列における改変をもたらすように塩基エディター融合タンパク質の構成要素(例えば、Cas9)に指令し得、この改変は、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、ゲノム中のオフターゲット効果が少ない。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、標的ポリヌクレオチド配列における改変をもたらすようにII型Casタンパク質に指令し得、この改変は、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%低い、ゲノム中のオフターゲット効果をもたらす。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、標的ポリヌクレオチド配列における改変をもたらすように塩基エディター融合タンパク質のII型Casタンパク質に指令し得、この改変は、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して1.1分の1、1.2分の1、1.3分の1、1.4分の1、1.5分の1、1.6分の1、1.7分の1、1.8分の1、1.9分の1、2分の1、2.5分の1、3分の1、3.5分の1、4分の1、4.5分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1以下、または10倍未満の、ゲノム中のオフターゲット効果をもたらす。一部の実施形態では、標的ポリヌクレオチド配列はゲノム内にあり、gRNAまたはsgRNAは、標的ポリヌクレオチド配列における改変をもたらすようにCas9タンパク質に指令し得、この改変は、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して低い、ゲノム中のオフターゲット効果をもたらす。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、標的ポリヌクレオチド配列における改変をもたらすようにCas9タンパク質に指令し得、この改変は、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7.%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%低い、ゲノム中のオフターゲット効果をもたらす。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、Cas9に指令し得る。一部の実施形態では、標的ポリヌクレオチド配列はゲノム内にあり、gRNAまたはsgRNAは、標的ポリヌクレオチド配列における改変をもたらすように塩基エディター融合タンパク質に指令し得、この改変は、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して低い、ゲノム中のオフターゲット効果をもたらす。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、標的ポリヌクレオチド配列における改変をもたらすように塩基エディター融合タンパク質に指令し得、この改変は、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%低い、ゲノム中のオフターゲット効果をもたらす。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、標的ポリヌクレオチド配列における改変をもたらすように塩基エディター融合タンパク質に指令し得、この改変は、標的ポリヌクレオチド配列において、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して1.1分の1、1.2分の1、1.3分の1、1.4分の1、1.5分の1、1.6分の1、1.7分の1、1.8分の1、1.9分の1、2分の1、2.5分の1、3分の1、3.5分の1、4分の1、4.5分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1以下、または10未満の、ゲノム中のオフターゲット効果をもたらす。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAを使用する改変は、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%低い、細胞中のオフターゲット効果をもたらす。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAを使用する改変は、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して1.1分の1、1.2分の1、1.3分の1、1.4分の1、1.5分の1、1.6分の1、1.7分の1、1.8分の1、1.9分の1、2分の1、2.5分の1、3分の1、3.5分の1、4分の1、4.5分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1以下、または10分の1未満の、細胞中のオフターゲット効果をもたらす。
[397]本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、遺伝子改変(例えば、遺伝子またはゲノム編集)効率を向上または増大させ得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、遺伝子改変(例えば、遺伝子またはゲノム編集)効率を、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%向上または増大させ得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、遺伝子改変(例えば、遺伝子またはゲノム編集)効率を、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して約20%~約300%、約50%~約300%、約100%~約300%、約150%~約300%、約20%~約50%、約20%~約100%、約20%~約150%、約20%~約200%、約20%~約250%、約50%~約100%、約50%~約150%、約50%~約200%、約50%~約250%、約100%~約150%、約100%~約200%、約100%~約250%、約150%~約200%、約150%~約250%、約200%~約250%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、または少なくとも約300%向上または増大させ得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、遺伝子改変(例えば、遺伝子またはゲノム編集)効率を、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、約20%~約300%、約50%~約300%、約100%~約300%、約150%~約300%、約20%~約50%、約20%~約100%、約20%~約150%、約20%~約200%、約20%~約250%、約50%~約100%、約50%~約150%、約50%~約200%、約50%~約250%、約100%~約150%、約100%~約200%、約100%~約250%、約150%~約200%、約150%~約250%、約200%~約250%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、または少なくとも約300%向上または増大し得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、遺伝子改変(例えば、遺伝子またはゲノム編集)効率を、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して少なくとも1.1倍、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、または10倍超、向上または増大させ得る。
[398]本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、塩基エディタータンパク質または構成要素(例えば、Cas9タンパク質)とガイドRNA(例えば、gRNAまたはsgRNA)との複合体の安定性、例えば、塩基エディター複合体の安定性を向上または増大し得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、Casタンパク質-gRNA複合体の安定性を、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%向上または増大させ得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、塩基エディター融合またはCasタンパク質-gRNA複合体の安定性を、未改変gRNAまたはsgRNAと比較して約20%~約300%、約50%~約300%、約100%~約300%、約150%~約300%、約20%~約50%、約20%~約100%、約20%~約150%、約20%~約200%、約20%~約250%、約50%~約100%、約50%~約150%、約50%~約200%、約50%~約250%、約100%~約150%、約100%~約200%、約100%~約250%、約150%~約200%、約150%~約250%、約200%~約250%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、または少なくとも約300%向上または増大させ得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、塩基エディター融合またはCasタンパク質-gRNA複合体の安定性を、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して約20%~約300%、約50%~約300%、約100%~約300%、約150%~約300%、約20%~約50%、約20%~約100%、約20%~約150%、約20%~約200%、約20%~約250%、約50%~約100%、約50%~約150%、約50%~約200%、約50%~約250%、約100%~約150%、約100%~約200%、約100%~約250%、約150%~約200%、約150%~約250%、約200%~約250%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、または少なくとも約300%向上または増大させ得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、塩基エディター融合またはCasタンパク質-gRNA複合体の安定性を、未改変gRNAまたはsgRNAと比較して少なくとも1.1倍、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍7倍、8倍、9倍、10倍、または10倍超、向上または増大させ得る。
[399]一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、塩基エディター複合体の安定性を、未改変のsgRNAと比較して少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8.%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%向上または増大し得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、塩基エディター複合体の安定性を、未改変sgRNAsと比較して約20%~約300%、約50%~約300%、約100%~約300%、約150%~約300%、約20%~約50%、約20%~約100%、約20%~約150%、約20%~約200%、約20%~約250%、約50%~約100%、約50%~約150%、約50%~約200%、約50%~約250%、約100%~約150%、約100%~約200%、約100%~約250%、約150%~約200%、約150%~約250%、約200%~約250%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、または少なくとも約300%向上または増大させ得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、塩基エディター複合体の安定性を、未改変のsgRNAと比較して、約20%~約300%、約50%~約300%、約100%~約300%、約150%~約300%、約20%~約50%、約20%~約100%、約20%~約150%、約20%~約200%、約20%~約250%、約50%~約100%、約50%~約150%、約50%~約200%、約50%~約250%、約100%~約150%、約100%~約200%、約100%~約250%、約150%~約200%、約150%~約250%、約200%~約250%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、または少なくとも約300%向上または増大させ得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、塩基エディター-sgRNAまたはCas9-sgRNA複合体の安定性を、未改変のsgRNAと比較して少なくとも1.1倍、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍7倍、8倍、9倍、10倍、または10倍超、向上または増大させ得る。
[400]本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、in vitro、in vivo、および/またはex vivoでガイドRNA(例えば、gRNAまたはsgRNA)の安定性を向上または増大させ得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、in vitro、in vivo、および/またはex vivoでgRNAまたはsgRNAの安定性を、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%向上または増大させ得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNAの安定性を、in vitro、in vivo、および/またはex vivoで、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して約20%~約300%、約50%~約300%、約100%~約300%、約150%~約300%、約20%~約50%、約20%~約100%、約20%~約150%、約20%~約200%、約20%~約250%、約50%~約100%、約50%~約150%、約50%~約200%、約50%~約250%、約100%~約150%、約100%~約200%、約100%~約250%、約150%~約200%、約150%~約250%、約200%~約250%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、または少なくとも約300%向上または増大させ得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNAの安定性を、in vitro、in vivo、および/またはex vivoで、未改変gRNAまたはsgRNAと比較して約20%~約300%、約50%~約300%、約100%~約300%、約150%~約300%、約20%~約50%、約20%~約100%、約20%~約150%、約20%~約200%、約20%~約250%、約50%~約100%、約50%~約150%、約50%~約200%、約50%~約250%、約100%~約150%、約100%~約200%、約100%~約250%、約150%~約200%、約150%~約250%、約200%~約250%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、または少なくとも約300%向上または増大させ得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、gRNAまたはsgRNAの安定性を、in vitro、in vivo、および/またはex vivoで、未改変gRNAまたはsgRNAと比較して、少なくとも1.1倍、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍7倍、8倍、9倍、10倍、または10倍超、向上または増大させ得る。
[401]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、細胞内の安定性の増大を示す。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%高いかまたは増大した細胞内の安定性を呈する。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して少なくとも1.1倍、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、または10倍超、高いかまたは増大した細胞内の安定性を呈する。
[402]一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAの安定性は、細胞内のgRNAまたはsgRNAの半減期によって測定される。一部の実施形態では、化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、細胞内の半減期の延長を示す。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%延長した、細胞内の半減期を示す。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、未改変gRNAまたはsgRNAと比較して、約20%~約300%、約50%~約300%、約100%~約300%、約150%~約300%、約20%~約50%、約20%~約100%、約20%~約150%、約20%~約200%、約20%~約250%、約50%~約100%、約50%~約150%、約50%~約200%、約50%~約250%、約100%~約150%、約100%~約200%、約100%~約250%、約150%~約200%、約150%~約250%、約200%~約250%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、または少なくとも約300%の、細胞内の半減期の延長を示す。一部の実施形態では、gRNAまたはsgRNAは、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、少なくとも1.1倍、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、または10倍超、増大した細胞内の半減期を示す。
[403]本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、分解に対してより耐性であり得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、分解に対して、少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%高い耐性であり得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、改変されていないgRNAまたはsgRNAと比較して、分解に対して、約20%~約300%、約50%~約300%、約100%~約300%、約150%~約300%、約20%~約50%、約20%~約100%、約20%~約150%、約20%~約200%、約20%~約250%、約50%~約100%、約50%~約150%、約50%~約200%、約50%~約250%、約100%~約150%、約100%~約200%、約100%~約250%、約150%~約200%、約150%~約250%、約200%~約250%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、または少なくとも約300%高い耐性であり得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、未改変gRNAまたはsgRNAと比較して、分解に対して、約20%~約300%、約50%~約300%、約100%~約300%、約150%~約300%、約20%~約50%、約20%~約100%、約20%~約150%、約20%~約200%、約20%~約250%、約50%~約100%、約50%~約150%、約50%~約200%、約50%~約250%、約100%~約150%、約100%~約200%、約100%~約250%、約150%~約200%、約150%~約250%、約200%~約250%、少なくとも約20%、少なくとも約50%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、または少なくとも約300%高い耐性であり得る。一部の実施形態では、本開示の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAは、未改変のgRNAまたはsgRNAと比較して、分解に対して、少なくとも1.1倍、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、または10倍超、高い耐性であり得る。
標的遺伝子改変
[404]いくつかの態様では、本明細書に提供されるのは、それを必要とする対象の状態を処置または予防する方法であって、この方法は、本明細書に記載の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAを含む組成物または脂質ナノ粒子を対象に投与することを含み、このgRNAまたはsgRNAは、対象の細胞中の標的ポリヌクレオチド配列における改変をもたらすように塩基エディタータンパク質に指令し、それによってその状態を処置または予防する。一部の実施形態では、標的ポリヌクレオチドは、PCSK9遺伝子内にある。一部の実施形態では、標的ポリヌクレオチドは、ANGPTL3遺伝子内にある。一部の実施形態では、改変は、標的ポリヌクレオチドのスプライス部位である。一部の実施形態では、改変は、標的ポリヌクレオチドのスプライスドナー部位にある。一部の実施形態では、改変は、標的ポリヌクレオチドのスプライスアクセプター部位にある。一部の実施形態では、改変は、対象におけるPCSK9遺伝子によってコードされる機能的PCSK9タンパク質の発現を低下させる。一部の実施形態では、改変は、対象におけるANGPTL3遺伝子によってコードされる機能的ANGPTL3タンパク質の発現を低下させる。一部の実施形態では、この状態はアテローム硬化性血管疾患である。一部の実施形態では、この状態は、アテローム硬化性血管疾患、高トリグリセリド血症、または糖尿病である。一部の実施形態では、対象は、投与前と比較して、低下した血中LDLコレステロールレベルおよび/または低下した血中トリグリセリドレベルを示す。
[405]一部の実施形態では、本開示は、アポリポタンパク質C3(APOC3)タンパク質およびそのバリアントをコードするポリヌクレオチドを編集するための塩基編集システム、組成物、および方法を提供する。一部の実施形態では、プロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)およびそのバリアントをコードするポリヌクレオチドを編集するためのゲノム/塩基編集システム、組成物および方法が本明細書に提供される。一部の実施形態では、アンジオポエチン様3(ANGPTL3)およびそのバリアントをコードするポリヌクレオチドを編集するためのゲノム/塩基編集システム、組成物、および方法が本明細書で提供される。標的遺伝子を編集するために、標的遺伝子ポリヌクレオチドは、sgRNAおよびアデノシン塩基エディタータンパク質を含む本明細書に開示される組成物と接触し得、このsgRNAはスペーサー配列およびtracrRNA配列を含み、このスペーサー配列は、PCSK9またはANGPTL3遺伝子中の標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズし、およびtracrRNA配列は、アデノシン塩基エディタータンパク質(例えば、アデノシン塩基エディターのCas9構成要素)に結合する。したがって、一部の実施形態では、sgRNAは、塩基エディタータンパク質を標的ポリヌクレオチド配列に向かわせて、標的遺伝子にGに向かう改変をもたらす。一部の実施形態では、標的遺伝子または標的ポリヌクレオチドは、PCSK9、APOC3、LPA、およびANGPTL3をコードする遺伝子から選択される。一部の実施形態では、標的ポリヌクレオチド配列は、PCSK9遺伝子内にある。一部の実施形態では、標的ポリヌクレオチド配列はANGPTL3遺伝子内にある。一部の実施形態では、改変は、細胞内のPCSK9遺伝子によってコードされる機能的PCSK9タンパク質の発現を減少または無効にする。一部の実施形態では、改変は、細胞内のANGPTL3遺伝子によってコードされる機能的ANGPTL3タンパク質の発現を減少または無効にする。一部の実施形態では、導入は、組成物を含む脂質ナノ粒子を介して行われる。
[406]例えば、sgRNAおよびアデノシン塩基エディタータンパク質は、標的遺伝子編集が望まれる細胞(例えば、肝細胞)で発現され得、それによって、標的遺伝子と本明細書に開示される組成物(例えば、sgRNAおよびアデノシン塩基エディタータンパク質)との接触が可能になる。一部の実施形態では、標的遺伝子中のその標的ポリヌクレオチド配列へのアデノシン塩基エディタータンパク質の結合は、本明細書に開示されるシングルガイドRNA、例えば、(i)スペーサー配列および(ii)tracrRNAを含むシングルガイドRNAによって指令され、ここで、スペーサー配列は、標的遺伝子中の標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズする。したがって、ガイドRNA配列を設計することによって、アデノシン塩基エディタータンパク質は、標的遺伝子(例えば、PCSK9、APOC3およびANGPTL3をコードする標的遺伝子)中の任意の標的ポリヌクレオチド配列を編集するように指令され得る。一部の実施形態では、ガイドRNA配列は、編集が望まれる細胞内でアデノシン塩基エディタータンパク質と同時発現される。
[407]一部の実施形態では、本明細書に記載の複数の変異を含む標的遺伝子が企図される。例えば、バリアントタンパク質をコードする標的遺伝子は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の変異を含む、本明細書に記載の方法を使用して生成され得る。標的遺伝子に複数の変異を作成するために、複数のガイドRNA配列を使用してもよく、各ガイドRNA配列は、標的遺伝子内の1つの標的ポリヌクレオチド配列を標的とする。アデノシン塩基エディタータンパク質は、ガイドRNA配列によって指令されるあらゆる標的ポリヌクレオチド配列を編集し得る。例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のガイドRNA配列を、遺伝子編集反応に使用し得る。一部の実施形態では、ガイドRNA配列が使用される(例えば、gRNA)。一部の実施形態では、ガイドRNA配列をコードするDNA分子も使用してもよい。
[408]一部の実施形態では、複数の標的遺伝子(例えば、LDL媒介コレステロールクリアランス経路における複数の標的遺伝子)への同時改変も本明細書で企図される。例えば、一部の実施形態では、改変は、PCSK9およびAPOC3遺伝子に同時に導入されてもよい。一部の実施形態では、改変は、PCSK9およびLDL-R遺伝子に同時に導入されてもよい。一部の実施形態では、改変は、PCSK9およびIODL遺伝子に同時に導入されてもよい。一部の実施形態では、改変は、PCSK9およびLPA遺伝子に同時に導入されてもよい。一部の実施形態では、改変は、APOC3およびIODL遺伝子に同時に導入されてもよい。一部の実施形態では、改変は、LDL-RおよびAPOC3遺伝子に同時に導入されてもよい。一部の実施形態では、改変は、LDL-RおよびIDOL遺伝子に同時に導入されてもよい。一部の実施形態では、改変は、PCSK9、APOC3、LDL-RおよびIDOL遺伝子に同時に導入されてもよい。一部の実施形態では、改変は、PCSK9およびANGPTL3遺伝子に同時に導入されてもよい。複数の標的遺伝子に同時に改変を導入するために、複数のガイドヌクレオチド配列が使用される。
[409]PCSK9またはANGPTL3タンパク質をコードする遺伝子を編集するために、その遺伝子を本明細書に記載の組成物と接触させる。一部の実施形態では、標的遺伝子中の標的ポリヌクレオチド配列を、本明細書に開示されるシングルガイドRNAおよびアデノシン塩基エディタータンパク質またはアデノシン塩基エディタータンパク質をコードする核酸配列と接触させ、シングルガイドRNAは、標的遺伝子(例えば、PCSK9、APOC3、およびANGPTL3をコードする標的遺伝子)における改変をもたらすようにアデノシン塩基エディタータンパク質に指令する。一部の実施形態では、標的ポリヌクレオチド配列は、細胞のゲノムDNAにおける遺伝子座である。一部の実施形態では、細胞は培養細胞である。一部の実施形態では、細胞はin vivoである。一部の実施形態では、細胞はin vitroである。一部の実施形態では、細胞はex vivoである。
[410]一部の実施形態では、細胞は哺乳動物由来である。一部の実施形態では、哺乳動物はヒトである。一部の実施形態では、哺乳動物はげっ歯類である。一部の実施形態では、げっ歯類はマウスである。一部の実施形態では、げっ歯類はラットである。当業者には理解されるように、標的ポリヌクレオチド配列は、コード鎖および相補鎖を含むDNA分子、例えば、ゲノム中のPCSK9またはANGPTL3遺伝子座であり得る。したがって、標的ポリヌクレオチド配列はまた、コード領域(例えば、エクソン)および非コード領域(例えば、イントロンまたはスプライシング部位)を含み得る。一部の実施形態では、標的ポリヌクレオチド配列は、標的遺伝子(例えば、PCSK9またはANGPTL3遺伝子座)のコード領域(例えば、エクソン)に位置する。したがって、コード領域における改変は、標的遺伝子によってコードされるタンパク質におけるアミノ酸変化、すなわち変異をもたらし得る。一部の実施形態では、この変異は機能喪失変異である。一部の実施形態では、この機能喪失変異は、天然に生じる機能喪失変異である。一部の実施形態では、標的ポリヌクレオチド配列は、標的遺伝子の非コード領域、例えばイントロンまたはスプライシング部位に位置する。一部の実施形態では、本明細書で提供される塩基エディターシステムは、PCSK9遺伝子またはANGPTL3遺伝子のスプライス部位でA・TからG・Cへの変更をもたらす。一部の実施形態では、A・TからG・Cへの変更は、PCSK9遺伝子のスプライスアクセプター部位にある。一部の実施形態では、A・TからG・Cへの変更は、PCSK9遺伝子によってコードされる異常なPCSK9転写物をもたらす。一部の実施形態では、A・TからG・Cへの変更は、細胞内で発現されると、PCSK9遺伝子によってコードされる非機能的PCSK9ポリペプチドをもたらす。一部の実施形態では、A・TからG・Cへの変更は、PCSK9遺伝子のイントロン1のスプライスドナー部位の5’末端にある。一部の実施形態では、A・TからG・Cへの変更は、PCSK9遺伝子のイントロン4のスプライスドナー部位の5’末端にある。一部の実施形態では、本明細書で提供される塩基エディターシステムは、ANGPTL3遺伝子のスプライス部位でA・TからG・Cへの変化をもたらすか、またはANGPTL3遺伝子のスプライスドナー部位での第2のA・TからG・Cへの変化をもたらす。一部の実施形態では、A・TからG・Cへの変更または第2のA・TからG・Cへの変更は、ANTPTL3遺伝子のスプライスアクセプター部位にある。一部の実施形態では、A・TからG・Cへの変更または第2のA・TからG・Cへの変更は、ANGPTL3遺伝子によってコードされる異常なANGPTL3転写物をもたらす。一部の実施形態では、A・TからG・Cへの変更または第2のA・TからG・Cへの変更は、ANGPTL3遺伝子によってコードされる非機能的ANGPTL3ポリペプチドをもたらす。一部の実施形態では、A・TからG・Cへの変更または第2のA・TからG・Cへの変更は、ANGPLT3遺伝子のイントロン6のスプライスドナー部位の5’末端にある。
[411]一部の実施形態では、標的ポリヌクレオチド配列はスプライシング部位に位置し、そのような配列の編集は、標的遺伝子のmRNAの選択的スプライシングを引き起こす。一部の実施形態では、選択的スプライシングは、機能喪失変異体をもたらすことにつながる。一部の実施形態では、選択的スプライシングは、標的遺伝子によってコードされるmRNAへの未成熟終止コドンの導入をもたらし、短縮された不安定なタンパク質をもたらす。一部の実施形態では、折り畳みに欠陥のある変異体が生成される。本明細書に開示される組成物および方法を使用して改変される遺伝子によって生成される機能喪失バリアントは、改変されていない標的遺伝子によってコードされる野生型タンパク質と比較して活性が低下している可能性がある。活性とは、当該技術分野における野生型タンパク質の任意の公知の生物学的活性を指す。
[412]一部の実施形態では、機能喪失バリアントの活性は、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも99%、またはそれ以上低下し得る。一部の実施形態では、機能喪失バリアントは、野生型タンパク質と比較して、50%以下、40%以下、30%以下、20%以下、10%以下、5%以下、または1%以下の活性を有する。
[413]一部の実施形態では、標的遺伝子によってコードされるタンパク質の細胞活性は、適切に折り畳まれた活性タンパク質のレベルを低下させることによって低下され得る。野生型タンパク質に不安定化変異を導入すると、タンパク質のミスフォールディングまたは不活性化が発生し得る。本明細書に開示される組成物および方法を使用して標的遺伝子を改変することによって生成されるバリアントは、改変されていない標的遺伝子によってコードされる野生型タンパク質と比較して活性が低下している場合がある1つまたは複数の不安定化変異を含む。例えば、1つまたは複数の不安定化変異を含むバリアントの活性は、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約99%、またはそれを超えて低下され得る。
[414]一部の実施形態では、本明細書に開示される方法および組成物は、標的遺伝子によってコードされるタンパク質の発現および/または機能を低減または無効にする。例えば、本明細書に開示される方法および組成物は、標的遺伝子によってコードされるタンパク質の発現および/または機能を、対照に対して、少なくとも3分の1、少なくとも4分の1、少なくとも5分の1、少なくとも6分の1、少なくとも7分の1、少なくとも8分の1、少なくとも9分の1、または少なくとも10分の1に低下させる。
[415]一部の実施形態では、本明細書に開示される方法および組成物は、標的遺伝子によってコードされるタンパク質の発現および/または機能を、対照と比較して少なくとも2分の1に低減または無効にする。例えば、本明細書に開示される方法および組成物は、標的遺伝子によってコードされるタンパク質の発現および/または機能を、対照と比較して、少なくとも3分の1、少なくとも4分の1、少なくとも5分の1、少なくとも6分の1、少なくとも7分の1、少なくとも8分の1、少なくとも9分の1、または少なくとも10分の1に低下または無効にする。
[416]本開示のいくつかの態様は、産生される全長の機能的タンパク質の量を減少させるために標的遺伝子を編集する戦略を提供する。一部の実施形態では、終止コドンは、正常な終止コドンの上流の標的遺伝子のコード配列に導入され得る(「未成熟終止コドン」と呼ばれる)。未成熟終止コドンは、未成熟翻訳終結を引き起こし、その結果、短縮された非機能的なタンパク質が生じ、ナンセンス媒介性のmRNA減衰経路を介してmRNAの急速な分解が誘導される。例えば、Baker et al.,Current Opinion in Cell Biology 16(3):293-299、2004;Chang et al.,Annual Review of Biochemistry 76:51-74、2007;およびBehm-Ansmant et al.,Genes & Development 20(4):391-398、2006年(これらのそれぞれは、参照により本明細書に組み込まれる)を参照のこと。
[417]プロタンパク質転換酵素サブチリシン-ケキシン9型(PCSK9)
一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物および方法を使用する改変のための標的遺伝子は、PCSK9をコードする遺伝子である。プロタンパク質転換酵素サブチリシン-ケキシン9型(PCSK9)はまた、神経アポトーシス制御コンバターゼ1(NARC-I)としても知られ、分泌サブチラーゼファミリーの9番目のメンバーとして同定されたプロテイナーゼK様サブチラーゼである。「プロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)」とは、PCSK9遺伝子によってコードされる酵素を指す。PCSK9は、低密度リポタンパク質(LDL)粒子の受容体に結合する。肝臓では、LDL受容体がエンドサイトーシス経路を介してLDL粒子を血液から除去する。PCSK9がLDL受容体に結合すると、受容体はリソソーム経路に向かって導かれ、タンパク質分解酵素によって分解され、特定のLDL受容体が血液からLDL粒子を取り込むことができる回数が制限される。したがって、PCSK9活性をブロックすると、より多くのLDL受容体が再利用されて肝細胞の表面に存在するようになり、血液からより多くのLDLコレステロールが除去されるようになる。
[418]したがって、PCSK9をブロックすると、血中コレステロール値を下げ得る。PCSK9オルソログは多くの種に見られる。PCSK9は、ペプチド鎖の一部がその活性をブロックするので、最初に合成されたときは不活性でプレプロ酵素である。プロタンパク質転換酵素はその部分を取り除いて酵素を活性化する。Pro-PCSK9は、分泌型の球状セリンプロテアーゼであり、これは、そのN末端プロドメインをタンパク質分解的にオートプロセシングして、その触媒部位をブロックするPCSK9の強力な内因性阻害剤にし得る。コレステロール恒常性におけるPCSK9の役割は、医学的に利用されている。PCSK9をブロックする薬物は、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)の血中濃度を下げ得る。最初の2つのPCSK9阻害剤であるアリロクマブおよびエボロクマブは、2015年に米国食品医薬品局によって、スタチンおよび他の薬物では不十分な、コレステロールを下げることが承認された。
[419]PCSK9のヒト遺伝子は、ヒト染色体Ip33-p34.3に局在する。PCSK9は、例えば、肝細胞、腎臓間葉細胞、腸回腸、および結腸上皮ならびに胚性脳終脳ニューロンを含む、増殖および分化が可能な細胞において発現される。例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Seidah et al.,2003 PNAS 100:928-933を参照されたい。
[420]PCSK9の元の合成は、72kDaの不活性な酵素前駆体、またはチモーゲンの形であり、小胞体(ER)で自己触媒的な分子内プロセシングを受けて、その機能を活性化する。この内部プロセシング事象は、SSVFAQ jSIP モチーフで発生することが報告されており、ERからの退出要件として報告されている。「j」は切断部位を示す。Benjannet et al.,2004 J.Biol.Chem.279:48865-48875、およびSeidah et al,2003 PNAS 100:928-933(これらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる)を参照のこと。その後、切断されたタンパク質が分泌される。切断されたペプチドは、活性化され分泌された酵素と結合したままである。
[421]ヒトPCSK9の遺伝子配列は、長さ約22kbで、12個のエクソンが692アミノ酸のタンパク質をコードしている。ヒトPCSK9のタンパク質配列は、例えば、寄託番号NP_777596.2で見出すことができ、その配列全体が本明細書に組み込まれる。ヒト、マウス、およびラットのPCSK9核酸配列が寄託されている。例えば、GenBankアクセッション番号:それぞれ、AX127530(AX207686も)、AX207688、およびAX207690を参照されたい。これらの配列のそれぞれは、その全体が本明細書に組み込まれている。Macaca fascicularisの遺伝子配列は、例えば、NCBI Gene ID:102142788で公開されており、その配列全体が本明細書に組み込まれている。Macaca fascicularisプロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型アイソフォームX2配列は、例えば、NCBI参照配列:XP_005543317.1で公開されており、その配列全体が本明細書に組み込まれている。
[422]翻訳されたタンパク質は、NH2末端にシグナルペプチドを含み、細胞および組織では、全長タンパク質の約74kDaチモーゲン(前駆体)型が小胞体に見られる。細胞内での最初のプロセッシング中に、約14kDaのプロドメインペプチドが自己触媒的に切断され、触媒ドメインと、しばしばシステイン-ヒスチジンリッチドメイン(CHRD)と呼ばれるC末端ドメインとを含む約60kDaの成熟タンパク質が生成される。この約60kDaのPCSK9型は、肝細胞から分泌される。PCSK9の分泌型は生理活性種のようであるが、約60kDa型の細胞内機能的役割は除外されていない。
[423]多数のPCSK9バリアントが、限定するものではないが、以下を含むいくつかの特許刊行物に開示および/または特許請求されている:PCT公開番号WO2001031007、WO2001057081、WO2002014358、WO2001098468、WO2002102993、WO2002102994、WO2002046383、WO2002090526、WO2001077137、およびWO2001034768;米国特許出願公開第2004/0009553号および米国特許出願公開第2003/0119038号、ならびに欧州公開番号 欧州特許第1 440 981、欧州特許第1 067 182号、および欧州特許第1 471 152号(各々参照によって本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
[424]S127R、N157K、F216L、R218S、およびD374Yを含むPCSK9のいくつかの変異型が十分に特徴付けられており、S127R、F216L、およびD374Yは常染色体優性高コレステロール血症(ADH)に関連している。Benjannet et al.(J.Biol.Chem.,279(47):48865-48875(2004))は、S127RおよびD374Y変異が、ERでプロセシングされて活性な分泌型チモーゲンを形成するプロPCSK9のレベルの有意な減少をもたらすことを実証した。結果として、野生型PCSK9はLDL受容体の代謝回転率を増大させ、LDLクリアランスの阻害を引き起こすと考えられている(Maxwell et al,PNAS,102(6):2069-2074(2005);Benjannet et al,およびLalanne et al)、PCSK9常染色体優性変異は、LDLRレベルの増大、循環LDLのクリアランスの増大、および血漿コレステロールレベルの対応する減少をもたらす。Rashid et al.,PNAS、102(15):5374-5379(2005);Abifadel et al,2003 Nature Genetics 34:154-156;Timms et al.,2004 Hum.Genet.114:349-353;およびLeren、2004 Clin.Cenet.65:419-422(これらは参照により本明細書に組み込まれる)を参照のこと。
[425]Abifadel et alのS127R変異に関する後に発表された研究では、そのような変異を有する患者は、(1)apoB 100を含むリポタンパク質、例えば低密度リポタンパク質(LDL)、超低密度リポタンパク質(VLDL)および中密度リポタンパク質(IDL)の過剰産生、ならびに(2)前記リポタンパク質のクリアランスまたは変換の関連する減少、に起因する血漿中の高い総コレステロールおよびapoB100を示した。まとめると、上記の研究は、PCSK9がLDL産生の調節に役割を果たすという事実を証明している。PCSK9の発現または上方制御は、LDLコレステロールの血漿レベルの増大と関連し、PCSK9の発現の阻害または欠如は、LDLコレステロールの血漿レベルの低下と関連している。重要なことに、PCSK9の配列変異に関連するLDLコレステロールのレベルが低下すると、冠状動脈性心疾患に対する保護がもたらされる;Cohen et al,2006 N.Engl.J.Med.354:1264-1272。
[426]Lalanneらは、PCSK9にS127R変異を有する2例の患者において、LDL異化作用が損なわれ、アポリポタンパク質B含有リポタンパク質合成が増強されたことを示した(J.Lipid Research、46:1312-1319(2005))。Sunらはまた、PCSK9の変異型が、アポリポタンパク質B分泌の増加の影響の結果として、異常に重度の優性高コレステロール血症の原因でもあるという証拠を提供した(Sun et al.,Hum.Mol.Genet、14(9):1161-1169(2005))。これらの結果は、変異型のPCSK9もLDL受容体のレベルを低下させることを示す結果に加えて(Park et al.,J.Biol.Chem.,279:50630-50638(2004))、マウスにおけるPCSK9のアデノウイルス媒介性過剰発現が、LDL受容体の量の劇的な減少に起因する重度の高コレステロール血症をもたらすことを示した以前の結果(Dubuc et al.,Thromb.Vase.Biol.,24:1454-1459(2004)と一致していた。肝臓由来細胞を含む細胞株、およびin vivoでのマウスの肝臓におけるPCSK9の過剰発現は、LDLRのmRNAレベルの変化なしに、LDLRタンパク質レベルおよびLDLR機能活性の顕著な低下をもたらす(Maxwell et al.,Proc.Nat Amer.Set,101:7100-7105(2004);Benjannet S.et al.,J.Bio.Chem.279:48865-48875(2004))。
[427]PSCK9の阻害に対する様々な治療アプローチが提案されており、これには以下が挙げられる:遺伝子サイレインシング剤、例えば、RNAiによるPSCK9合成の阻害;モノクローナル抗体、小ペプチドまたはアドネクチンによるLDLRへのPCSK9結合の阻害;および小分子阻害剤によるPCSK9自己触媒プロセシングの阻害。これらの戦略は、Hedrick et al.,Curr Opin Investig Drugs 2009;10:938-46;Hooper et al.,Expert Opin Biol Ther、2013;13:429-35;Rhainds et al.,Clin Lipid、2012;7:621-40;Seidah et al;,Expert Opin Ther Targets 2009;13:19-28;およびSeidah et al.,Nat Rev Drug Discov 2012;11:367-83に記載されており、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
[428]一部の実施形態では、機能喪失変異は、PCSK9、例えば、G106R、L253F、A443T、R93Cなどにおいて誘発される。一部の実施形態では、機能喪失変異は、操作される(すなわち、天然に存在しない)、例えば、G24D、S47F、R46H、S153N、H193Yなど。
[429]本開示において有用であり得るPCSK9バリアントは、単独で、または経路に関与する他の遺伝子、例えば、APOC3、LDL-R、またはIdolと組み合わせて、LDLコレステロールのLDL受容体媒介性クリアランスをブーストし得る機能喪失バリアントである。一部の実施形態では、本開示の方法を使用して産生されたPCSK9機能喪失バリアントは、細胞内で効率的に発現する。一部の実施形態では、本開示の方法を使用して産生されたPCKS9機能喪失バリアントは、活性化され、輸送されて、パラクリンメカニズムで未改変細胞からのクラスリン被覆ピットに係合し、したがって野生型PCSK9タンパク質と競合する。一部の実施形態では、PCSK9機能喪失バリアントは、LDL-Rタンパク質と直接接触するLDL-R結合領域内の残基に変異を含む。一部の実施形態では、LDL-Rタンパク質と直接接触するLDL-R結合領域内の残基は、R194、R237、F379、S372、D374、D375、D378、R46、R237、およびA443からなる群から選択される。
[430]本明細書に記載されるように、機能喪失PCSK9バリアントは、野生型PCSK9タンパク質と比較して活性が低下している場合がある。PCSK9活性は、当該技術分野におけるPCSK9タンパク質の任意の公知の生物学的活性を指す。例えば、一部の実施形態では、PCSK9活性は、そのプロテアーゼ活性を指す。一部の実施形態では、PCSK9活性は、細胞分泌経路を介して分泌されるその能力を指す。一部の実施形態では、PCSK9活性は、クラスリン被覆小胞においてタンパク質結合アダプターとして作用するその能力を指す。一部の実施形態では、PCSK9活性は、LDL受容体と相互作用するその能力を指す。一部の実施形態では、PCSK9活性は、LDL受容体の再循環を防止するその能力を指す。これらの例は、限定することを意図したものではない。
[431]一部の実施形態では、機能喪失PCSK9バリアントの活性は、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも99%、またはそれを超えて低下され得る。一部の実施形態では、機能喪失PCSK9バリアントは、野生型PCSK9タンパク質と比較して50%以下、40%以下、30%以下、20%以下、10%以下、5%以下、1%以下またはそれ未満の活性を有する。PCSK9活性を決定するための非限定的な例示的アッセイは、当該技術分野において、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開US20120082680に記載されている。
[432]一部の実施形態では、細胞のPCSK9活性は、適切に折り畳まれた活性なPCSK9タンパク質のレベルを低下させることによって低下され得る。野生型PCSK9タンパク質に不安定化変異を導入すると、タンパク質のミスフォールディングまたは不活性化が発生し得る。本明細書に記載の1つまたは複数の不安定化変異を含むPCSK9バリアントは、野生型PCSK9タンパク質と比較して活性が低下している場合がある。例えば、本明細書に記載の1つまたは複数の不安定化変異を含むPCSK9バリアントの活性は、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約99%、またはそれを超えて低下され得る。
[433]一部の実施形態では、本明細書に開示される方法および組成物は、標的遺伝子によってコードされるタンパク質の発現および/またはその機能を低減または無効にする。例えば、本明細書に開示される方法および組成物は、PCSK9遺伝子によってコードされるPCSK9タンパク質の発現および/または機能を、少なくとも対照と比較して、少なくとも3分の1、少なくとも4分の1、少なくとも5分の1、少なくとも6分の1、7分の1、少なくとも8分の1、少なくとも9分の1、または少なくとも10分の1に低下させる。例えば、本明細書に開示される方法および組成物は、APOC3遺伝子によってコードされるAPOC3タンパク質の発現および/または機能を、対照と比較して、少なくとも3分の1、少なくとも4分の1、少なくとも5分の1、少なくとも6分の1、少なくとも7分の1、少なくとも8分の1、少なくとも9分の1、または少なくとも10分の1に低下させる。例えば、本明細書に開示される方法および組成物は、ANGPTL3遺伝子によってコードされるANGPTL3タンパク質の発現および/または機能を、対照と比較して、少なくとも3分の1、少なくとも4分の1、少なくとも5分の1、少なくとも6分の1、少なくとも7分の1、少なくとも8分の1、少なくとも9分の1、または少なくとも10分の1に低下させる。
[434]一部の実施形態では、本明細書に開示される遺伝子改変方法および組成物は、細胞内のPCSK9遺伝子によってコードされる機能的PCSK9タンパク質の発現を、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%減少させ、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.9%、または100%低下させる。一部の実施形態では、改変は、細胞内のPCSK9遺伝子によってコードされる機能的PCSK9タンパク質の発現を、少なくとも2分の1、少なくとも3分の1、少なくとも4分の1、少なくとも5分の1、少なくとも10分の1、少なくとも20分の1、少なくとも25分の1、少なくとも30分の1、少なくとも40分の1、少なくとも50分の1、少なくとも60分の1、少なくとも70分の1、少なくとも80分の1、少なくとも90分の1、少なくとも100分の1、少なくとも200分の1、少なくとも300分の1、少なくとも400分の1、少なくとも500分の1、少なくとも600分の1、少なくとも700分の1、少なくとも800分の1、少なくとも900分の1、少なくとも1000分の1、少なくとも2000分の1、少なくとも3000分の1、少なくとも4000分の1、少なくとも5000分の1、少なくとも6000分の1、少なくとも7000分の1、少なくとも8000分の1、少なくとも9000分の1、または少なくとも10000分の1に低下させる。一部の実施形態では、改変は、細胞内のPCSK9遺伝子によってコードされる機能的PCSK9タンパク質の発現を無効にする。
[435]本開示のいくつかの態様は、PCSK9 mRNAの成熟および産生を防止することによって細胞のPCSK9活性を低下させる戦略を提供する。一部の実施形態では、そのような戦略は、PCSK9遺伝子のスプライシング部位の変更を伴う。スプライシング部位の変化は、スプライシングの変更およびPCSK9のmRNAの成熟につながる場合がある。例えば、一部の実施形態では、変更されたスプライシング部位は、エクソンのスキッピングにつながり、その結果、短縮されたタンパク質産物または変更されたリーディングフレームにつながり得る。一部の実施形態では、変更されたスプライシング部位は、イントロン内の翻訳リボソームがインフレーム終止コドンに遭遇したときに、イントロン配列の翻訳および未成熟翻訳終結をもたらし得る。一部の実施形態では、開始コドンが編集され、正しいコードフレームにない可能性がある次のATGコドンでタンパク質翻訳が開始される。
[436]スプライシング部位は、通常、イントロンドナー部位、ラリアット(Lariat)分岐点、およびイントロンアクセプター部位を含む。スプライシングの機構は、当業者によく知られている。非限定的な例として、イントロンドナー部位は、GGGTRAGTのコンセンサス配列を有し、イントロンドナー部位コンセンサス配列中のG塩基と対になったC塩基は、本明細書に記載の方法および組成物によって標的され得、それによってイントロンドナー部位を変更する。ラリアット分枝点はまた、コンセンサス配列、例えばYTRACを有し、ここでYはピリミジンであり、Rはプリンである。ラリアット分岐点コンセンサス配列のC塩基は、本明細書に記載の核酸塩基エディターによって標的にされ、次のエクソンのスキッピングにつながり得る。イントロンアクセプター部位は、YNCAGGのコンセンサス配列を有し、Yはピリミジンであり、Nは任意のヌクレオチドである。イントロンアクセプター部位のコンセンサス配列のC塩基、およびイントロンアクセプター部位のコンセンサス配列中のG塩基と対になったC塩基は、本明細書に記載の核酸塩基エディターによって標的にされ、それによってイントロンアクセプター部位変更し得、順番にエクソンのスキッピングを導き得る。本明細書に記載されるように、ヒトPCSK9の遺伝子配列は、長さ約22kbであり、12個のエクソンおよび11個のイントロンを含む。エクソン-イントロン接合部のそれぞれを変更して、PCSK9 mRNAのプロセシングおよび成熟を妨害し得る。
[437]一部の実施形態では、本明細書に開示される塩基エディターシステムによって生成されるスプライス部位破壊は、PCSK9遺伝子によってコードされるメッセンジャーRNA(mRNA)におけるイントロン配列の包含をもたらし得る。一部の実施形態では、スプライス部位破壊は、ナンセンス、フレームシフト、またはインフレームインデル変異を生成し、その結果、未成熟終止コドンまたはタンパク質活性を破壊するアミノ酸の挿入/欠失が生じる。一部の実施形態では、スプライス部位破壊は、エクソン配列の排除をもたらす。一部の実施形態では、スプライス部位破壊は、PCSK9転写物におけるナンセンス、フレームシフト、またはインフレームインデル変異をもたらすエクソン配列の除外を生じる。標準スプライスドナーは、センス鎖上のDNA配列GTを含むが、標準スプライスアクセプターは、DNA配列AGを含む。配列の変更は、正常なスプライシングを混乱させる。スプライスドナーは、アンチセンス鎖の2番目の位置の相補的塩基のアデニン塩基編集によって破壊され得(GTからGC)、スプライスアクセプターは、センス鎖の1番目の位置のアデニン塩基編集によって破壊され得る(AGからGG)。
[438]さらに、本開示はまた、機能獲得PCSK9バリアントの効果に対抗するための不安定化変異の使用も企図する。機能獲得型PCSK9バリアント(例えば、機能獲得型バリアントは当該技術分野で説明されており、高コレステロール血症に関連することが見出されている(例えば、Peterson et al.,J Lipid Res.2008 Jun;49(6):1152-1156;Benjannet et al.,J Biol Chem.2012 Sep 28;287(40):33745-55;Abifadel et al.,Atherosclerosis.2012 Aug;223(2):394-400;およびCameron et al.,Hum.Mol.Genet.(1 May 2006)15(9):1551-1558、これらの各々は参照によって本明細書に組み込まれる)。これらの機能獲得型PCSK9バリアントに不安定化変異を導入すると、これらの機構獲得型バリアントのミスフォールディングおよび不活性化が生じる場合があり、それによって、機能獲得型変異によって生じる超活性を相殺する。さらに、LDL-Rを介したコレステロールクリアランス経路における他のいくつかの重要な因子における機能獲得変異、例えば、LDL-R、APOB、またはAPOCも当該技術分野で説明されている。したがって、本明細書に記載の組成物および方法を使用して、機能獲得型変異の有害な影響を相殺するこれらの要因の不安定な変異が生じることも、本開示の範囲内である。したがって、本開示はさらに、PCSK9タンパク質のミスフォールディングまたはPCSK9タンパク質の構造的不安定化を引き起こす変異を提供する。
[439]ヒト起源のファミリーのPCSK9および他のメンバー、ならびに多くの動物のもののポリペプチドおよびコード核酸配列は、例えば、NCBIウェブサイトまたはENSEMBLウェブサイトから公的に入手可能である。例としては、限定するものではないが、以下の配列が挙げられ、これらの配列のそれぞれは、その全体が本明細書に組み込まれる。第1染色体上の野生型PCSK9遺伝子(NG_009061.1)、Homo sapiensプロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)、RefSeqGene(LRG_275)
GTCCGATGGGGCTCTGGTGGCGTGATCTGCGCGCCCCAGGCGTCAAGCACCCACACCCTAGAAGGTTTCCGCAGCGACGTCGAGGCGCTCATGGTTGCAGGCGGGCGCCGCCGTTCAGTTCAGGGTCTGAGCCTGGAGGAGTGAGCCAGGCAGTGAGACTGGCTCGGGCGGGCCGGGACGCGTCGTTGCAGCAGCGGCTCCCAGCTCCCAGCCAGGATTCCGCGCGCCCCTTCACGCGCCCTGCTCCTGAACTTCAGCTCCTGCACAGTCCTCCCCACCGCAAGGCTCAAGGCGCCGCCGGCGTGGACCGCGCACGGCCTCTAGGTCTCCTCGCCAGGACAGCAACCTCTCCCCTGGCCCTCATGGGCACCGTCAGCTCCAGGCGGTCCTGGTGGCCGCTGCCACTGCTGCTGCTGCTGCTGCTGCTCCTGGGTCCCGCGGGCGCCCGTGCGCAGGAGGACGAGGACGGCGACTACGAGGAGCTGGTGCTAGCCTTGCGTTCCGAGGAGGACGGCCTGGCCGAAGCACCCGAGCACGGAACCACAGCCACCTTCCACCGCTGCGCCAAGGTGCGGGTGTAGGGATGGGAGGCCGGGGCGAACCCGCAGCCGGGACGGTGCGGTGCTGTTTCCTCTCGGGCCTCAGTTTCCCCCCATGTAAGAGAGGAAGTGGAGTGCAGGTCGCCGAGGGCTCTTCGCTTGGCACGATCTTGGGGACTGCAGGCAAGGCGGCGGGGGAGGACGGGTAGTGGGGAGCACGGTGGAGAGCGGGGACGGCCGGCTCTTTGGGGACTTGCTGGGGCGTGCGGCTGCGCTATTCAGTGGGAAGGTTCGCGGGGTTGGGAGACCCGGAGGCCGAGGAAGGGCGAGCAGAGCACTGCCAGGATATCCTGCCCAGATTTCCCAGTTTCTGCCTCGCCGCGGCACAGGTGGGTGAAGGAGTGAATGCCTGGAACGTACTGGGAACTGCACCAGGCACAGAGAAAGCGGGCTTGCCATTATAGTGGGTTCCGATTTGGTTTGGAAAACATGGGCAGCGGAGGGTGGAGGGCCTGGAGAGAAGGCCCTACCCGAGACAGGGGCGGGGTGGGAAGGACGGCAGATGCTGGGAGCACGAGGCAATTTCTTTATGACACAGAACTCATGCTCTAGTATTCCATCTGTTTCAGCCGAAGAAAAGAACCAGCTGAAGGGGCAGGGGAGAAGGGGCGGAGGTATTCTCGAGGCCCATTGGCGTCCTTTAGGACTCAGGCAGGGAAGGGCCCTTGGTGCTCTGGAGCCGGAGGTGGTGCGCCTGGTACTGGGACCCCGGAGCTGAGCCCGGCGCCTCAGCCCACCTGGCTGTCTGCCGACCGTGTGCGGGGCGAGTTTGCTCAACAACTCTGCCAGCTTCTGGCCCTCAGGCTGTGGGAAGCTTCTTCCCGGGGCGAGACCACTAGCTTTTTCTAAGTATTACCAGCCCAGGACTTGGCTGAGGTTCTGTGTCCCCCAGCTTGGAGTCAGATGTGGGGTTGAATCTTGGCTTCCTCTCACTAGCTGTGGTGCTTGACAAGTCACTTATCCTTGAGCCTCCATTGCCTAATCTTTAAAAGGGAGGTGACAATCGTCCCTACGGCTCAGTGGCAGCAGATGGGGAGATGAAGGGAAAGTTCTGTTGACCATGAGTGAACTTACAATGCAAGCCCCGGGGGGATCACTTGCAGTTTTGTCCCTGTCTGCAGTGTGACCTGTTGGTGACATTGTCTTTGCTCCAAACCACAGCTCCTGGGGCAGAGGGGAAAATTCTGCCACTCACAGCTGCCTGCCCACGCTTCTGTCTGAGTGTGCTGGGTGGCAGGATGGCAAGTCCTTACTCAGCTCAGTATAGCCCTCTTCCTTGTTCCCTGAGCCTTTGACTTTCTCGAGGGATGTTGTGGGGTTGTGGCCAGGATAAGAAAGGGCATTTCAAGTTACCACTGCTCCAAAACAACTGTTCTGGAAATAGTGAGTACCCCATCCTGAGAGGTGAGTAAGCAGAGGCTGTATGACCACCTGAACCAAGCCCTTGAGGATGTTTCTTCTCTGGTGGAAGTTTGGAACAGGAGCCTCCTCAAGTTCATTTATTCATTCATTCAATGGTTATTTTGTGGGAATCGAATTTAGAATGAAAATATTTTTTGGCAAGCAGAAAATAATTTTTAGACCAATCCTTTTCTTTTAGTCATGAGAAACTGAGGCCCAGAGAGAGGAGGTCACCCCAGGTGCATTAGAACTGGGTTTCCAGAACTGACACTCCACTGCACAGAGTACTCTCCCAATTCATTCAATTTTTATTTAGCGGAAGGCATTTTCAGATGGGTCTTTGAAGCATTAGTAGGAGTTCAGCGATGATGGTGTCATGAGAATTTTATTCTAGGATTAGGAGGTACCATGAACAAAGATACAGAGCTGGGAAAACCAGAGGTGGAAGATAAGGAGCACATGTCCACAGTTCTTTTTCTTTTTTTTTTGAGATGGAGTTTCGCTCTTGTTGCCCAGGCTGGAGTGCAATGGTGCAGTCTCAGCTCACTGCAACATCTGTCTCCCGGGTTCAAGTGGTTCTCCTGCCTCAGCCTCCCAAGAAGCTGGGATTACAGGTACCTGCCACCACGCCCGGCTAATTTTTGTATTTTTAGTAGAGAAGGGGTTTCACCACGTTGGCCAGGCTAGTCGCAAACTCCTGACCTCCTCAGTGGATCCGAGGAGGTGATCCTCCCGCCTCAGCCTCCCAAAGTGCTCGAATTACAGGTGTGAGCCACCACGCCTGGCCTCCACAGTTCTTTATCCACCGTCTGAAATGTAAAATGTTACGAAAACCAAAAGTTTTTTTTGTGATTTATTTGATGGTAGCACCTGACGTGAACTGACATGAGATTATTTTTAATTTAGTTGTGTGAATATGCATATTCATATATTTTGCTGCATAGATTACAGTATGCAGCTCCAGATTCTTCCAAGCAGACTCTGATTGCCCATTACTGCCTTTCTAAAATCCAAACAAGTTCTGAGGTTCAAAACCGTTTTGGCCCTAAGGCTTTGGGTAAAGGGGGTGGACTCTGTTCTACTCTGACTGGAGTCCAAGATGCATATATACAGAGATATGGGTGATGGGGCTGCAAGGTAGGTTGAGGTAGGGGCCAAGGAGGAGCATGGAGTTTGGACTTGATTCATGAGGCTGTGGGGAGCCAGTGAAGGTTCTTAAGCAGGTATGTCTGCCTGAGAGCAGTTGGAGCAGACAAGAGCTAAAAACCAAACAAATCACCATAGATAGTGGCTGCTATAATTTGTTTGTCCCCTCCAAATCTCATGTGGAAATTTGGTCCTCAGTGTTGGAAGTGGGGCCTAATGGGAGGTGTTTGGGTCATGGGGGAGGAACCCCTGTGAAAGGCTTGGTGCCGTCCTTGTGATAATGAGTAAGTTCTCCCGCTATGATTTCCCTTGAAGGCTGATTATTAAAAAGAGCTTGGCACCTCCCTCTCTTCTCTCTTGCTTCTTCTCTTGCCATGTGATTGATCTCTGCACATGTAGGCTCCCCTTCACCTTCTGCCATCAGTGAAAGCAGCTTAAGGCCCTCACCAGAAGCAGATGCTGGTGCCATGCTTCCTGGAGAGCTTGCAGAATCATGAGCTGAATAAATCCCTTTTCCTTGTAAATTACTCACCTTCAGGTATTCCTTTATATAGCAACACAAAAGGACTAAGACAGTGGCCTTGACTTTTCTCTCTCTTTAAGAAGTGTTGCCTTTGCTCACTTAGTCATCCCTTCTGCCTGCATTTGTAGAGCATCTGGATGGGAGATTTATATAACCGTCACTCTTGACTTTCCCAGCAGGCCTATGTCATAGGTACTGTGGTCTCTACAATACAGCAGAGGTATCTGAGGCTCCGAGAGGTTGAGTGACTTGCTCATGGCTGCACAACCAGTAAATATTGGAGCTGGAATTCAGGTCCACGGTTTCCTGGCTCCAAAGCCCATGATTTTTTCCCTCAATTTATTCTGACTGGGGCATGGGGGAGGGGGTGGCCTTTGGGCAGGGCCACCAGGAGCGACCAGGCCCGTAGAGAGCTGGGTGCAGGTACAGAGGAAAACCTGTTGTCGAGTGTGGCCCGTAGTTCCCATTTTTGCCTGAATGGCACATTTGAAAGTGTTATATAACCATGTGAATAATAATAGTTGGCCTATATGAGTTCTTTAATTTGCTTTTTGGTCCGCATTTGGTAACTTCTTTATCATCTACTATACTCTGTTGTGTCTCTTTTGTTGTAATTTGTAAGTAGGGGTGAGATAAAGTACACCTAGGGTTTGCTGGGTTTCTTCCATGTCATCATGTTCCTCCTTGCATGGGGCCAGGATCCGTGGAGGTTGCCTGGCACCTACGTGGTGGTGCTGAAGGAGGAGACCCACCTCTCGCAGTCAGAGCGCACTGCCCGCCGCCTGCAGGCCCAGGCTGCCCGCCGGGGATACCTCACCAAGATCCTGCATGTCTTCCATGGCCTTCTTCCTGGCTTCCTGGTGAAGATGAGTGGCGACCTGCTGGAGCTGGTGAGCCACCCTTTTTGGGAATGGCACTTCCTGATAGGGCTGGGCCACTGCATATACACTGGGGACTGTGCTTAGTAGGCCCATTGCTGAAAATCAGAAGGGGACAGCAAGTATGTATTGAGCACTTATCGGGTACCAAGCACAGTAACTACTGGCTTTCTGTATAGAATTCCCTTTAAGCCTGGCCATGCCCCAGTGGTACGTCTATCTTCATTTGAAAGACGAGGAGACTGAAGTTCAGAGGGGACCACACAGACAGCTAGGGGTAGAGCCTGGATCAAACCCATTGGTCTGCCTGCCAGCCATTCTTGTGCCAATGCATCTGCTGCCTACGGAAACCTGTAGGGACAAGGCCCTGGGATGTTCAGTGGAGCCTGAGTCATTTTATAAAAAAGCATGACTCTAGGGTCCAAAATTCCTTTGAAGCTGTTGCTATCCAGA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[440]ヒトPCSK9アミノ酸配列(NP_777596.2)
MGTVSSRRSWWPLPLLLLLLLLLGPAGARAQEDEDGDYEELVLALRSEEDGLAEAPEHGTTATFHRCAKDPWRLPGTYVVVLKEETHLSQSERTARRLQAQAARRGYLTKILHVFHGLLPGFLVKMSGDLLELALKLPHVDYIEEDSSVFAQSIPWNLERITPPRYRADEYQPPDGGSLVEVYLLDTSIQSDHREIEGRVMVTDFENVPEEDGTRFHRQASKCDSHGTHLAGVVSGRDAGVAKGASMRSLRVLNCQGKGTVSGTLIGLEFIRKSQLVQPVGPLVVLLPLAGGYSRVLNAACQRLARAGVVLVTAAGNFRDDACLYSPASAPEVITVGATNAQDQPVTLGTLGTNFGRCVDLFAPGEDIIGASSDCSTCFVSQSGTSQAAAHVAGIAAMMLSAEPELTLAELRQRLIHFSAKDVINEAWFPEDQRVLTPNLVAALPPSTHGAGWQLFCRTVWSAHSGPTRMATAVARCAPDEELLSCSSFSRSGKRRGERMEAQGGKLVCRAHNAFGGEGVYAIARCCLLPQANCSVHTAPPAEASMGTRVHCHQQGHVLTGCSSHWEVEDLGTHKPPVLRPRGQPNQCVGHREASIHASCCHAPGLECKVKEHGIPAPQEQVTVACEEGWTLTGCSALPGTSHVLGAYAVDNTCVVRSRDVSTTGSTSEGAVTAVAICCRSRHLAQASQELQ(配列番号6)
アポリポタンパク質C3(APOC3)
[441]一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物および方法を使用する改変のための標的遺伝子は、APOC3をコードする遺伝子である。LDL-R媒介性のコレステロールクリアランス経路には、複数の関係者が関与している。この経路に関与するタンパク質因子の非限定的な例としては、アポリポタンパク質C3(APOC3)、LDL受容体(LDL-R)、およびLDL受容体タンパク質の分解の増大(IDOL)が挙げられる。これらのタンパク質因子およびそれらのそれぞれの機能は、当該技術分野で説明されている。さらに、これらの因子の機能喪失バリアントが特定され、特徴付けられており、心臓保護機能を有することが確認されている。例えば、Jorgensen et al.,N Engl J Med 2014;371:32-41 July 3,2014;Scholtzl et al,Hum.Mol.Genet.(1999)8(11):2025-2030;De Castro-Oros et al.,BMC Medical Genomics,20147:17;およびGu et al.,J Lipid Res.2013、54(12):3345-57(これらのそれぞれは参照により本明細書に組み込まれる)を参照のこと。したがって、本開示のいくつかの態様は、本明細書に開示される方法および組成物を使用して、APOC3(例えば、A43TおよびR19X)、LDL-R、およびIDOL(例えば、R266X)の機能喪失バリアントの生成を提供する。
[442]アポリポタンパク質C-III(APOC3)は、ヒトではAPOC3遺伝子によってコードされるタンパク質である。APOC3は、超低密度リポタンパク質(VLDL)の構成成分である。APOC3は、リポタンパク質リパーゼと肝臓リパーゼを阻害する。また、APOC3は、トリグリセリドに富む粒子の肝臓への取り込みを阻害すると考えられている。APOC3レベルの上昇は、高トリグリセリド血症の発症を誘発する。最近の証拠は、脂質が豊富な条件下で肝細胞からトリグリセリドが豊富なVLDL粒子の集合および分泌を促進するAPOC3の細胞内の役割を示唆している。しかし、ヒトapoC3コード配列、A23TおよびK58Eに自然に発生する2つの点変異は、肝細胞からのトリグリセリドに富むVLDL粒子の細胞内集合および分泌を無効にすることが示されている。
[443]本明細書に記載の方法および組成物を使用してAPOC3遺伝子に作製され得る機能喪失変異も提供される。機能喪失変異を生成するための戦略は、PCSK9またはANGPTL3に使用されるものと同様である(例えば、未成熟終止コドン、不安定化変異、選択的スプライシングなど)。
[444]一部の実施形態では、本明細書に記載の遺伝子改変方法および組成物は、細胞におけるAPOC3遺伝子によってコードされる機能的APOC3タンパク質の発現を低下させる。一部の実施形態では、改変は、コードされる機能的なAPOC3タンパク質の発現を、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.9%、または100%低下させる。一部の実施形態では、この改変は、細胞中のAPOC3またはANGPTL3遺伝子によってコードされる機能的なANGPTL3タンパク質の発現を、少なくとも2分の1、少なくとも3分の1、少なくとも4分の1、少なくとも5分の1、少なくとも10分の1、少なくとも20分の1、少なくとも25分の1、少なくとも30分の1、少なくとも40分の1、少なくとも50分の1、少なくとも60分の1、少なくとも70分の1、少なくとも80分の1、少なくとも90分の1、少なくとも100分の1、少なくとも200分の1、少なくとも300分の1、少なくとも400分の1、少なくとも500分の1、少なくとも600分の1、少なくとも700分の1、少なくとも800分の1、少なくとも900分の1、少なくとも1000分の1、少なくとも2000分の1、少なくとも3000分の1、少なくとも4000分の1、少なくとも5000分の1、少なくとも6000分の1、少なくとも7000分の1、少なくとも8000分の1、少なくとも9000分の1、または少なくとも10000分の1に低下させる。一部の実施形態では、この改変は、細胞内のAPOC3遺伝子によってコードされる機能的なAPOC3タンパク質の発現を無効にする。
[445]ヒトAPOC3のタンパク質配列は、例えば、寄託番号NP_000031.1で見出され得、その参照はその全体が本明細書に組み込まれる。ヒト核酸配列は、例えば、GenBank受託番号:NG_008949.1で見出され得、その配列全体が本明細書に組み込まれている。マウス、ラット、サルのAPOC3核酸配列が寄託されている;例えば、Ensembl受託番号ENSMUSG00000032081、ENSRNOG00000047503、およびENSMFAG00000001837(これらの各配列は、その全体が本明細書に組み込まれている)をそれぞれ参照のこと。
[446]APOC3およびヒト起源のファミリーの他のメンバー、ならびに多くの動物のもののポリペプチドおよびコード核酸配列は、例えば、NCBIウェブサイトまたはENSEMBLウェブサイトから公的に入手可能である。例としては、以下の配列が挙げられるが、これらに限定されない(これらの配列のそれぞれは、その全体が本明細書に組み込まれる);
[447]NG_008949.1:5000-8165 Homo sapiensアポリポタンパク質C3(APOC3)、第11染色体上のRefSeqGene
CTGCTCAGTTCATCCCTAGAGGCAGCTGCTCCAGGTAATGCCCTCTGGGGAGGGGAAAGAGGAGGGGAGGAGGATGAAGAGGGGCAAGAGGAGCTCCCTGCCCAGCCCAGCCAGCAAGCCTGGAGAAGCACTTGCTAGAGCTAAGGAAGCCTCGGAGCTGGACGGGTGCCCCCCACCCCTCATCATAACCTGAAGAACATGGAGGCCCGGGAGGGGTGTCACTTGCCCAAAGCTACACAGGGGGTGGGGCTGGAAGTGGCTCCAAGTGCAGGTTCCCCCCTCATTCTTCAGGCTTAGGGCTGGAGGAAGCCTTAGACAGCCCAGTCCTACCCCAGACAGGGAAACTGAGGCCTGGAGAGGGCCAGAAATCACCCAAAGACACACAGCATGTTGGCTGGACTGGACGGAGATCAGTCCAGACCGCAGGTGCCTTGATGTTCAGTCTGGTGGGTTTTCTGCTCCATCCCACCCACCTCCCTTTGGGCCTCGATCCCTCGCCCCTCACCAGTCCCCCTTCTGAGAGCCCGTATTAGCAGGGAGCCGGCCCCTACTCCTTCTGGCAGACCCAGCTAAGGTTCTACCTTAGGGGCCACGCCACCTCCCCAGGGAGGGGTCCAGAGGCATGGGGACCTGGGGTGCCCCTCACAGGACACTTCCTTGCAGGAACAGAGGTGCCATGCAGCCCCGGGTACTCCTTGTTGTTGCCCTCCTGGCGCTCCTGGCCTCTGCCCGTAAGCACTTGGTGGGACTGGGCTGGGGGCAGGGTGGAGGCAACTTGGGGATCCCAGTCCCAATGGGTGGTCAAGCAGGAGCCCAGGGCTCGTCCAGAGGCCGATCCACCCCACTCAGCCCTGCTCTTTCCTCAGGAGCTTCAGAGGCCGAGGATGCCTCCCTTCTCAGCTTCATGCAGGGTTACATGAAGCACGCCACCAAGACCGCCAAGGATGCACTGAGCAGCGTGCAGGAGTCCCAGGTGGCCCAGCAGGCCAGGTACACCCGCTGGCCTCCCTCCCCATCCCCCCTGCCAGCTGCCTCCATTCCCACCCGCCCCTGCCCTGGTGAGATCCCAACAATGGAATGGAGGTGCTCCAGCCTCCCCTGGGCCTGTGCCTCTTCAGCCTCCTCTTTCCTCACAGGGCCTTTGTCAGGCTGCTGCGGGAGAGATGACAGAGTTGAGACTGCATTCCTCCCAGGTCCCTCCTTTCTCCCCGGAGCAGTCCTAGGGCGTGCCGTTTTAGCCCTCATTTCCATTTTCCTTTCCTTTCCCTTTCTTTCTCTTTCTATTTCTTTCTTTCTTTCTTTCTTTCTTTCTTTCTTTCTTTCTTTCTTTCTTTCTTTCTTTCTTTCTTTCCTTTCTTTCTTTCCTTTCTTTCTTTCCTTTCTTTCTTTCTTTCCTTTCTTTCTCTTTCTTTCTTTCTTTCCTTTTTCTTTCTTTCCCTCTCTTCCTTTCTCTCTTTCTTTCTTCTTCTTTTTTTTTTAATGGAGTCTCCCTCTGTCACCTAGGCTGGAGTGCAGTGGTGCCATCTCGGCTCACTGCAACCTCCGTCTCCCGGGTTCAACCCATTCTCCTGCCTCAGCCTCCCAAGTAGCTGGGATTACAGGCACGCGCCACCACACCCAGCTAATTTTTGTATTTTTAGCAGAGATGGGGTTTCACCATGTTGGCCAGGTTGGTCTTGAATTCCTGACCTCAGGGGATCCTCCTGCCTCGGCCTCCCAAAGTGCTGGGATTACAGGCATGAGCCACTGCGCCTGGCCCCATTTTCCTTTTCTGAAGGTCTGGCTAGAGCAGTGGTCCTCAGCCTTTTTGGCACCAGGGACCAGTTTTGTGGTGGACAATTTTTCCATGGGCCAGCGGGGATGGTTTTGGGATGAAGCTGTTCCACCTCAGATCATCAGGCATTAGATTCTCATAAGGAGCCCTCCACCTAGATCCCTGGCATGTGCAGTTCACAATAGGGTTCACACTCCTATGAGAATGTAAGGCCACTTGATCTGACAGGAGGCGGAGCTCAGGCGGTATTGCTCACTCACCCACCACTCACTTCGTGCTGTGCAGCCCGGCTCCTAACAGTCCATGGACCAGTACCTATCTATGACTTGGGGGTTGGGGACCCCTGGGCTAGGGGTTTGCCTTGGGAGGCCCCACCTGACCCAATTCAAGCCCGTGAGTGCTTCTGCTTTGTTCTAAGACCTGGGGCCAGTGTGAGCAGAAGTGTGTCCTTCCTCTCCCATCCTGCCCCTGCCCATCAGTACTCTCCTCTCCCCTACTCCCTTCTCCACCTCACCCTGACTGGCATTAGCTGGCATAGCAGAGGTGTTCATAAACATTCTTAGTCCCCAGAACCGGCTTTGGGGTAGGTGTTATTTTCTCACTTTGCAGATGAGAAAATTGAGGCTCAGAGCGATTAGGTGACCTGCCCCAGATCACACAACTAATCAATCCTCCAATGACTTTCCAAATGAGAGGCTGCCTCCCTCTGTCCTACCCTGCTCAGAGCCACCAGGTTGTGCAACTCCAGGCGGTGCTGTTTGCACAGAAAACAATGACAGCCTTGACCTTTCACATCTCCCCACCCTGTCACTTTGTGCCTCAGGCCCAGGGGCATAAACATCTGAGGTGACCTGGAGATGGCAGGGTTTGACTTGTGCTGGGGTTCCTGCAAGGATATCTCTTCTCCCAGGGTGGCAGCTGTGGGGGATTCCTGCCTGAGGTCTCAGGGCTGTCGTCCAGTGAAGTTGAGAGGGTGGTGTGGTCCTGACTGGTGTCGTCCAGTGGGGACATGGGTGTGGGTCCCATGGTTGCCTACAGAGGAGTTCTCATGCCCTGCTCTGTTGCTTCCCCTGACTGATTTAGGGGCTGGGTGACCGATGGCTTCAGTTCCCTGAAAGACTACTGGAGCACCGTTAAGGACAAGTTCTCTGAGTTCTGGGATTTGGACCCTGAGGTCAGACCAACTTCAGCCGTGGCTGCCTGAGACCTCAATACCCCAAGTCCACCTGCCTATCCATCCTGCGAGCTCCTTGGGTCCTGCAATCTCCAGGGCTGCCCCTGTAGGTTGCTTAAAAGGGACAGTATTCTCAGTGCTCTCCTACCCCACCTCATGCCTGGCCCCCCTCCAGGCATGCTGGCCTCCCAATAAAGCTGGACAAGAAGCTGCTATGA(配列番号62)
NP_000031.1 ヒトアポリポタンパク質C-III前駆体
MQPRVLLVVALLALLASARASEAEDASLLSFMQGYMKHATKTAKDALSSVQESQVAQQARGWVTDGFSSLKDYWSTVKDKFSEFWDLDPEVRPTSAVAA(配列番号63)
アンジオポイエチン様3(ANGPTL3)
[448]一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物および方法を使用する改変のための標的遺伝子は、ANGPTL3をコードする遺伝子である。ANGPTL3は、限定するものではないが、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患、冠状動脈性心疾患、糖尿病、真性糖尿病、インスリン非依存性真性糖尿病、脂肪肝、高インスリン血症、高脂血症、高トリグリセリド血症、低βリポタンパク血症、炎症、インスリン抵抗性、代謝疾患、肥満、口腔悪性新生物、脂質代謝異常症、口唇・口腔癌腫、脂質異常症、メタボリックシンドロームX、低トリグリセリド血症、オピッツ三角頭症症候群、虚血性脳卒中、高トリグリセリド血症結果、家族性低βリポ蛋白血症2、家族性低βリポ蛋白血症、および虚血性脳血管障害などの疾患および障害に関連している。本明細書に記載の方法のいずれかを使用したANGPTL3遺伝子の編集は、本明細書に記載の疾患および障害の症状を治療、予防および/または緩和するために使用され得る。
[449]ANGPTL3遺伝子は、ヒトにおける高密度リポタンパク質(HDL)レベルの決定因子であるアンジオポエチン様3タンパク質をコードする。これは、血漿トリグリセリドおよびHDLコレステロールと正の相関がある。ANGPTL3の活性は主に肝臓で発現する。ANGPTL3は、脂質異常症に関連している。脂質異常症は、血液中の脂質レベルの上昇を特徴とする遺伝性疾患で、動脈硬化(アテローム性動脈硬化)の発症原因となる。これらの脂質としては、血漿コレステロール、トリグリセリド、または高密度リポタンパク質が挙げられる。脂質異常症は、心臓発作、脳卒中、またはその他の循環器疾患のリスクを高める。現在の管理には、運動および食事の変更などのライフスタイルの変化、ならびにスタチンなどの脂質低下薬の使用が挙げられる。非スタチン脂質低下薬としては、胆汁酸封鎖剤、コレステロール吸収阻害剤、ホモ接合性家族性高コレステロール血症の薬、フィブラート、ニコチン酸、オメガ-3脂肪酸および/または併用製品が挙げられる。処置の選択肢は通常、特定の脂質異常に依存するが、異なる脂質異常が共存する場合も多い。子供の処置は、食事の変化が困難である可能性があり、脂質低下療法の有効性が証明されていないので、より困難である。
[450]ANGPTL3は、低βリポタンパク血症を引き起こすことも公知である。低βリポタンパク血症は、世界中で1,000人に1人から3,000人に1人の割合で発症する遺伝性疾患(常染色体劣性遺伝)である。低ベータリポタンパク血症の一般的な症状としては、LDLコレステロールまたはアポリポタンパクBの血漿レベルが5パーセンタイルを下回ることが挙げられ、これは、体が脂肪を吸収および輸送する能力を損ない、網膜変性、神経障害、凝固障害、または脂肪肝と呼ばれる肝臓への脂肪の異常な蓄積を引き起こし得る。重症の患者では、脂肪肝が慢性肝疾患(肝硬変)に進行する場合がある。低βリポタンパク血症の現在の処置には、脂肪の吸収を改善するために、長鎖脂肪酸を1日あたり15グラムに厳しく制限することが挙げられる。低βリポタンパク血症の乳児では、中鎖トリグリセリドの短時間の補給が効果的かもしれないが、肝毒性を避けるために量を注意深く監視する必要がある。低βリポタンパク血症を処置するための別の選択肢は、神経学的合併症を防ぐために高用量のビタミンEを投与することである。あるいは、プロトロンビン時間の上昇がビタミンKの枯渇を示唆する場合は、ビタミンA(10,000~25,000IU/日)の補給が有効な場合がある。
[451]一例では、本明細書に記載の組成物および方法の標的組織は肝臓組織である。一例では、遺伝子は、アンジオポエチン5、ANGPT5、ANG-5、アンジオポエチン様タンパク質3、アンジオポエチン-5、FHBL2、およびANL3とも呼ばれるANGPTL3である。ANGPTL3は、lp31.3の細胞遺伝学的位置を有し、ゲノム座標は、位置62,597,487~62,606,159のフォワード鎖の第1染色体にある。
[452]本明細書に記載の方法および組成物を使用してANGPTL3遺伝子に作製し得る機能喪失変異も提供される。機能喪失変異を生成するための戦略は、PCSK9に使用されるものと同様である(例えば、限定するものではないが、未成熟終止コドン、変異の不安定化、選択的スプライシングなどを含む)。
[453]一部の実施形態では、改変は、細胞中のANGPTL3遺伝子によってコードされる機能的なANGPTL3タンパク質の発現を低下させる。一部の実施形態では、この改変は、コードされた機能的なANGPTL3タンパク質の発現を、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.9%、または100%低下させる。一部の実施形態では、この改変は、細胞中のANGPTL3遺伝子によってコードされる機能的ANGPTL3タンパク質の発現を、少なくとも2分の1、少なくとも3分の1、少なくとも4分の1、少なくとも5分の1、少なくとも10分の1、少なくとも20分の1、少なくとも25分の1、少なくとも30分の1、少なくとも40分の1、少なくとも50分の1、少なくとも60分の1、少なくとも70分の1、少なくとも80分の1、少なくとも90分の1、少なくとも100分の1、少なくとも200分の1、少なくとも300分の1、少なくとも400分の1、少なくとも500分の1、少なくとも600分の1、少なくとも700分の1、少なくとも800分の1、少なくとも900分の1、少なくとも1000分の1、少なくとも2000分の1、少なくとも3000分の1、少なくとも4000分の1、少なくとも5000分の1、少なくとも6000分の1、少なくとも7000分の1、少なくとも8000分の1、少なくとも9000分の1、または少なくとも10000分の1に低下させる。一部の実施形態では、この改変は、細胞中のANGPTL3遺伝子によってコードされる機能的ANGPTL3タンパク質の発現を無効にする。
[454]一部の実施形態では、本明細書に開示される塩基エディターシステムによって生成されるスプライス部位破壊は、ANGPTL3遺伝子によってコードされるメッセンジャーRNA(mRNA)におけるイントロン配列の包含をもたらし得る。一部の実施形態では、スプライス部位破壊は、ナンセンス、フレームシフト、またはインフレームインデル変異を生成し、その結果、未成熟終止コドンまたはタンパク質活性を破壊するアミノ酸の挿入/欠失が生じる。一部の実施形態では、スプライス部位破壊は、エクソン配列の排除をもたらす。一部の実施形態では、スプライス部位破壊は、ANGPTL3転写物におけるナンセンス、フレームシフト、またはインフレームインデル変異をもたらすエクソン配列の除外を生じる。標準スプライスドナーは、センス鎖上のDNA配列GTを含むが、標準スプライスアクセプターは、DNA配列AGを含む。配列の変更は、通常のスプライシングを混乱させる。スプライスドナーは、アンチセンス鎖の2番目の位置の相補的塩基のアデニン塩基編集によって破壊されてもよく(GTからGC)、スプライスアクセプターは、センス鎖の1番目の位置のアデニン塩基編集によって破壊され得る(AGからGG)。
[455]一部の実施形態では、本明細書で提供される塩基エディターシステムは、ANGPTL3遺伝子と接触すると、ANGPTL3遺伝子におけるA・TからG・Cへの変更をもたらす。一部の実施形態では、A・TからG・Cへの変更は、ANGPTL3遺伝子のスプライスドナー部位にある。一部の実施形態では、A・TからG・Cへの変更は、ANTPTL3遺伝子のスプライスアクセプター部位にある。一部の実施形態では、A・TからG・Cへの変更は、ANGPTL3遺伝子によってコードされる異常なANGPTL3転写物をもたらす。一部の実施形態では、A・TからG・Cへの変更は、ANGPTL3遺伝子によってコードされる非機能的ANGPTL3ポリペプチドをもたらす。一部の実施形態では、A・TからG・Cへの変更は、ANGPLT3遺伝子のイントロン6のスプライスドナー部位の5’末端にある。
[456]ヒトANGPTL3のヌクレオチド配列は、例えばNG_028169.1に提供されており、その全体が本明細書に組み込まれている。ヒトANGPTL3のタンパク質配列は、例えばAAD34156.1として提供され、その全体が本明細書に組み込まれる。
[457]マウス、ラット、およびサルのANGPTL3核酸配列が寄託されている;例えば、Ensembl受託番号ENSMUSG00000028553、ENSRNOG00000008638、およびENSMFAG00000007083をそれぞれ参照のこと、これらの配列のそれぞれは、その全体が本明細書に組み込まれている。
[458]ANGPTL3およびヒト起源のファミリーの他のメンバーのポリペプチドおよびコード核酸配列、ならびに多くの動物のものは、例えば、NCBIウェブサイトまたはENSEMBLウェブサイトから公的に入手可能である。例としては、限定するものではないが、以下の配列が挙げられ、これらの配列のそれぞれは、その全体が本明細書に組み込まれる。
NG_028169.1 ヒトアンジオポエチン様3(ANGPTL3)、第1染色体上のRefSeqGene
AATGACAAACTGAAAAAATCTATTGTTTGTTATATATATAACAAAGAATTAGTATCCACAATATGTAAATAATTCCTAAAATTAGTCAGAAAGAGACAAACTTAAAAAGAGGGTAACAAGGAGGGGAGCAAATTATGTACATAACCAGATGATTCGCAAAGACGGCAACAGAGATGGCCAGCAAAACAAACTAGATATATACTTGTCTATTAGATTTATCAACATTTTTTGCCTTTTTCATTAAAAGCATTTGTAAAAGGATATAGGAAAAGAGGAACTCTCATATACTCCTGGCAGGGATGTAAATTGGTACAACCCTTTTGAAGGACAATCTGACAAAAGCAATCGTAAGTTACAAGTCAACATCTATGAATGTATATGAAAATATTTATATACATACATCACCACCATAAAAGCATTTTCTATACATACTGTTTATAATTAGAAAATTGGAAACAAATGATTAAAAGGGGGCTGATTAAATTAAGGTTCATCTATATAACAGGATTATGCAGCTATTAAAAAGGACGTGGTAACTCTATAGACATTCATAGGAAAATAAATTTTAAAATACTAAGATCCTGAATGATATATATATCATGAGCTATTATACATAACAAGATCCCACTTGTGTTATAAAAAATTATGTTTAGTCATTCAAAGGGTCTGGTATGATAGACCCAAAATGTTAATAGAGTCGAGATTTTTATTTTTTATAGGTTTTTGAAATACCTGAATTTTCACAATAAGTACTTTGCACATTAAAAATCTTAGCTGGGCATGGTGGCTCACGCTTGTAATCCCAGCACTCTGGGAGGCCAAGGTAGGCAGATCACCTGAGGTCAGGAGTTCGAGACCAGTCTGGCCAACATGGTGAAACCCCGTCTCTACTAAAAATACAAAAATTAGCCAGGCTTGGTTGGGGGTGCCTGTAATTCCAGATACTCGGGAAGCTGAGACAGGAGAATCGCTTGAACCCAGGAGGGGGAAGTTGCAGTGAGCTGAGATCACGACGCTGCACTCCAGCCTGGGCAACAAAGAGCAAAACTCCGTCTCAAAAATAAATAAAGAAAAAATCTTTACATGTCCAAAGATACGGCTGTTCAACTAAAAAATATATATGTATAAAACTTAACATGTTAATAGTGAACACACAAAACAGTAAGATAGATAAAATTATTCCTTCAAAGCTCACTTAACCTCTGGATCTACACTGTCCAAAAAGACGGTCTAATGAGACAATTGAGCACTTGATAGGTGAGTGGTTCTAACTGAGATATGTTCTCAGTATAAAACATACAATAGGATCTTCCTATACAACATTAATTAAAAAACAAACTATTGTAGTTAAAAAGGAAAAAATTAGAGATACTATGTAAAAAAGAGCCAAAATACCTTGTATTTTATTTGAAAGACATATCTCCATAAGATTACACAACCTCGTGTAGGATAAAGGACTTTGCTTTGCTTGGAATTTAAACAATTTAGGCTCTTAAATGTCCTAAAATTCTCTGTAGCTAAGAAATTTTTATATTGGTTCCTAGGAACTAGGAATCCTTAAATTAGGCCCTACATTTGCTTACAAGTTTATTTTCCTTGGCATAAAATTTTTTAGTTTTTACATTACTGGTTATATTTGATCAGGGTTCTATTTAAATAGGCACAAGTTCAAGCAAAGATCAGATTCTGCTTTTAGCAGTGTGTACTCAGACAGGAAGTATTAAAAGGCAGGCAGAAAATCCTTTATAAAATTACTACTTTCAATGCATTTTCCCACGTTGAAATGCTTCTGCAGTTTATAATTAGGCAAATTACTTTAATTATAATCAATAATGCTGTTCAAATTACTATAAGAATTATACAGATATTTATACCAAGAGACAATATACTAGAAACCAAGACTACGTGACCATTACCTCTACTCTGTCAGTGTTATTTGTGAGAAATTGCACAAATTTTGCAAAAAGTGTTAGTATCCTACTACAGTAGGATATAATATAGAAGGAAATAATTTCATAAAGCCTGTCTTTGGTACTAGTGCTCAGTTACTTTCATTAACTAAAAAAGGGGCTACTCTTCAAATTCCCTTCTCTAAAAAGAATGTACTATATCAAAAGGGGGTAAACACTACTACGTATACATTCTGCACTTAGAAATCCCTATATGTTGATTTTATCATTCTCTTATTCAATAAATATTGTTTCTACAATGTGTAAGGCATTACTGTACTAAAGCATTATAAGGAATATAAGTTAAAAACACATACAAATCTTGCCAATCAACAGCTTATAGTGTAATAGGGGAGAGAAGCTGGCCCATCTATATTCTCCCTCAACTAGCAAGTGGATGAAATATCAGGGTCAATAGTTATAAGCCACAAAAGCTGACAGCTTAATTAAGAGAAGTTTTGAAATATGTATTTCATGACCAATAATTACAACTGTAACTTTTCTATTTAAAGAAGGAGAAAATTTGAATTTCTTCTCTAGCTCAACATACACTTCTATAATTCCATTACATGAACCAGAGTAAAGGGTAAGATGGAAATGAAGAATATTTTCTTACCCTTTTGTGGTTCTATATTGGACACTTAAAAATCATACACAACCTAATCAAAAGATGTAATTCTTTAAAAAGGTACGAGACCAAAATTCAGAAAATCTAGACTATAACAAAATTTCTCAATTTACATTATCTTAATATGCAATTAATTTTCACCAGTAAAATACTATAGTATGGGTACAAATGCATTGATTAGTTCTAATTACAAAAATGGCTAATATATAATACTGTGTAGTGTTTATGATACATCAGATAATGTTCTAAGTGCTCTGAAAATATAAACTTTTAATCTTTTATACGACCCTATAAAATAGGTGTTATTCTCACTGGAGAGATGAGAAAACAGGGGTTCAGAGATGTGAAGTAATTTGACCAAAGGTCACAAAGCTGAAGAATATGAAATCCGGGATTCTGATTCAGGCAGTCTTATTCCAGAATCATGCTCTTAACCACTATGGAATACTGCCTCTACTGTAACTATTATACCCAAAACCCTTAATCCTAAGTCATCAAAAGGAAGAGCCTCTATTTTACACAATGAAGAGGCATTTCTAAGAATAGAAATTTAGGGACGAGCACAGTGGCTTACTCCTTTAATATCAGCACTTTGAGAGGCTGATATGGGAGGTTCACTTGAAGTCAGGAGTTCAAGGTCAGCTTGGGCAACATAGTGAAACACAGTCTCTACAAAATATTTAAAAATTAGCTGGGTGTGGTGGCATGCATCTATAGTCTCAGCTACTTGGGAGACAGAGGGAGGAGGCTTGCTCGAGCCCAGGAGTTCGTGGCTATAGTGAGCTATGATCATGCCACTGCACTCCAGCCTGGACAACAGAGCAAGACCCTGTCTCTAAAAAAGAAAAGAAATTTGGAAATGGTTTATTTTGTATTAACAATTTATAATTTACACTGAAATTTATTATGATAAAACTTTTCCCTGTGTTAAAAAGCTATTAACTTTATGAAAAATTTCTTTTAGGTAAGGTTGATTATATATACCCACACACATACACAGGTTAAAAGTTAGTTTCATGTGACATAATAACTAGCATTTTGAGCACTACCTGTTTGCCCAGCACTGTTCTAAGTGCTCTACATGTATTATTGTTAAATTATCATAACACTATGAATTATGTACTATAATTACCCCAGCTTTACAGATGAGGAGACTAATCCATGGGGAGGTTAAGTAACTTGTCCAAGGCCAGACAGCTAGAGCCGGCTTTTGGACCCACACCACAGTCTGACTCCAGCACCCATATTCTTAACAATTTCACCATATTAATATGTCAAGATTAAGCAGTTTTAAAGGATGCTATTTTCTCACAAATTTCTTAATATGAACACTCAATAAGAATAATCACTAATATAAGCATTTAGTATTTTTTTAACACTAAGTTGGAAGCATAGTGGAACATTTATTTTTAGAAATATTATTAATTGGCTGGGCTCACGCTTGTAATCGGCTGGGCTCATGCCTGTAAATTTTGGGAGGCCAAGGTAAAAGAATTGCTTGAGCCCAGTATTTCCAGACCAGCATGGGCAATACATTAAGACATCATCTTTAAAAAAAAAATGTTATTAATCTCCTCTTTTTGTTAAATGTATATTATCAAAATTGTTACTAAGCTAACAAACTTCAGAAAAACTTATGATGGGCAAGCTGCTTGTGACATTGAAGGTATTTAAGATTCAATTCTAGTTTGGTCCTAGATGACCACATATCCATTGTTCCTTCAACGAGCACATGGTAAAGAGCCTAGAACACAGAGACACAGAACACAGTGGAGAAAAGGGAGTGAAATGTCTTTAATGACACTTACTATATATGGGATTTTGTGACAATATACAAGGATGGTTAAGACATATAAGGTGATGCAAAAAAACATATTAACAATTATAGTGACAAAAAATGAGGAGCATATAATTATACATTGATTTATACAGAGTACCAGAGGAACACAGCATTGAGAGCCGTAACACCACCTGAGGGAGTGGAGAAAGGCTTCAGAGAGAAAGTGTTTTTTGGAATGGATCACTGTTTCCAAAAGAACTAAAGTACAGTTTGAGAAATGCATACTTAATTCATTACTTTTTTCCCCTCAACTTTAATAATAAATTTACCCAACAAAAAAGTTTATTTTTGACTTGTAAATCTCTTAAAATCATAAAAAAGTAAAATTAGCTTTTAAAAACAGGTAGTCACCATAGCATTGAATGTGTAGTTTATAATACAGCAAAGTTAAATACAATTTCAAATTACCTATTAAGTTAGTTGCTCATTTCTTTGATTTCATTTAGCATTGATCTAACTCAATGTGGAAGAAGGTTACATTCGTGCAAGTTAACACGGCTTAATGATTAACTATGTTCACCTACCAACCTTACCTTTTCTGGGCAAATATTGGTATATATAGAGTTAAGAAGTCTAGGTCTGC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[459]AAD34156.1ヒトアンジオポイエチン関連タンパク質3
MFTIKLLLFIVPLVISSRIDQDNSSFDSLSPEPKSRFAMLDDVKILANGLLQLGHGLKDFVHKTKGQINDIFQKLNIFDQSFYDLSLQTSEIKEEEKELRRTTYKLQVKNEEVKNMSLELNSKLESLLEEKILLQQKVKYLEEQLTNLIQNQPETPEHPEVTSLKTFVEKQDNSIKDLLQTVEDQYKQLNQQHSQIKEIENQLRRTSIQEPTEISLSSKPRAPRTTPFLQLNEIRNVKHDGIPAECTTIYNRGEHTSGMYAIRPSNSQVFHVYCDVISGSPWTLIQHRIDGSQNFNETWENYKYGFGRLDGEFWLGLEKIYSIVKQSNYVLRIELEDWKDNKHYIEYSFYLGNHETNYTLHLVAITGNVPNAIPENKDLVFSTWDHKAKGHFNCPEGYSGGWWWHDECGENNLNGKYNKPRAKSKPERRRGLSWKSQNGRLYSIKSTKMLIHPTDSESFE(配列番号8)
リポタンパク質(a)(LPA)
[460]一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物および方法を用いた改変の標的遺伝子は、リポタンパク質a(LPA)をコードする遺伝子である。LPAは、低密度リポタンパク質バリアントである。遺伝学的および疫学的研究により、LPAがアテローム性動脈硬化症および関連疾患、例えば、冠状動脈性心臓病および脳卒中の危険因子であることが確認されている。LPA濃度は、個体間で1000倍以上異なる:<0.2から>200mg/dLまで。この濃度範囲は、これまでに科学者によって研究された全ての集団で観察されている。異なる世界の集団の間の平均および中央濃度は、明確な特殊性を示しており、その主なものは、アジア、オセアニア、またはヨーロッパの人口と比較して、アフリカ系の人口のLPA血漿濃度が2倍から3倍高いことである。血液中の高LPAは、冠状動脈性心疾患(CHD)、心血管疾患(CVD)、アテローム性動脈硬化症、血栓症、および脳卒中と相関している。LPAを持たないか、またはLPAレベルが非常に低い個体は、健康であるように見える。したがって、少なくとも通常の環境条件下では、血漿LPAは重要ではない。apo(a)/LPAは、哺乳動物の進化においてかなり最近になって登場したため(旧世界のサルおよびヒトのみがLPAを保有することが示されている)、その機能は重要ではないかもしれないが、特定の環境条件下、例えば、特定の感染症にさらされた場合では、進化的に有利である。
[461]ヒト参照配列NG_016147.1によってコードされた例示的なLPAアミノ酸配列を以下に示す:
>sp|P08519|APOA_HUMAN Apolipoprotein(a)OS=Homo sapiens OX=9606 GN=LPA PE=1 SV=1
MEHKEVVLLLLLFLKSAAPEQSHVVQDCYHGDGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHQHNRTTENYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDAVAAPYCYTRDPGVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTVTPVPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPEYYPNAGLIMNYCRNPDPVAAPYCYTRDPSVRWEYCNLTQCSDAEGTAVAPPTITPIPSLEAPSEQAPTEQRPGVQECYHGNGQSYQGTYFITVTGRTCQAWSSMTPHSHSRTPAYYPNAGLIKNYCRNPDPVAAPWCYTTDPSVRWEYCNLTRCSDAEWTAFVPPNVILAPSLEAFFEQALTEETPGVQDCYYHYGQSYRGTYSTTVTGRTCQAWSSMTPHQHSRTPENYPNAGLTRNYCRNPDAEIRPWCYTMDPSVRWEYCNLTQCLVTESSVLATLTVVPDPSTEASSEEAPTEQSPGVQDCYHGDGQSYRGSFSTTVTGRTCQSWSSMTPHWHQRTTEYYPNGGLTRNYCRNPDAEISPWCYTMDPNVRWEYCNLTQCPVTESSVLATSTAVSEQAPTEQSPTVQDCYHGDGQSYRGSFSTTVTGRTCQSWSSMTPHWHQRTTEYYPNGGLTRNYCRNPDAEIRPWCYTMDPSVRWEYCNLTQCPVMESTLLTTPTVVPVPSTELPSEEAPTENSTGVQDCYRGDGQSYRGTLSTTITGRTCQSWSSMTPHWHRRIPLYYPNAGLTRNYCRNPDAEIRPWCYTMDPSVRWEYCNLTRCPVTESSVLTTPTVAPVPSTEAPSEQAPPEKSPVVQDCYHGDGRSYRGISSTTVTGRTCQSWSSMIPHWHQRTPENYPNAGLTENYCRNPDSGKQPWCYTTDPCVRWEYCNLTQCSETESGVLETPTVVPVPSMEAHSEAAPTEQTPVVRQCYHGNGQSYRGTFSTTVTGRTCQSWSSMTPHRHQRTPENYPNDGLTMNYCRNPDADTGPWCFTMDPSIRWEYCNLTRCSDTEGTVVAPPTVIQVPSLGPPSEQDCMFGNGKGYRGKKATTVTGTPCQEWAAQEPHRHSTFIPGTNKWAGLEKNYCRNPDGDINGPWCYTMNPRKLFDYCDIPLCASSSFDCGKPQVEPKKCPGSIVGGCVAHPHSWPWQVSLRTRFGKHFCGGTLISPEWVLTAAHCLKKSSRPSSYKVILGAHQEVNLESHVQEIEVSRLFLEPTQADIALLKLSRPAVITDKVMPACLPSPDYMVTARTECYITGWGETQGTFGTGLLKEAQLLVIENEVCNHYKYICAEHLARGTDSCQGDSGGPLVCFEKDKYILQGVTSWGLGCARPNKPGVYARVSRFVTWIEGMMRNN(配列番号64)
塩基エディタータンパク質-gRNA複合体
[462]別の態様において、本明細書において提供されるのは、本明細書において提供されるシングルガイドRNAを、塩基エディター融合タンパク質、例えばアデノシン塩基エディター融合タンパク質と複合して含む複合体であって、この複合体が、未改変のシングルガイドRNAおよび塩基エディタータンパク質との複合体と比較して安定性の増大を含み、この安定性が複合体の半減期によってex vivoまたはin vitroで測定される複合体である。
[463]一部の実施形態では、複合体は、未改変のシングルガイドRNAおよびCas9タンパク質との複合体と比較して安定性の増大を含む。一部の実施形態では、複合体は、改変されていないシングルガイドRNAおよびCas9タンパク質との複合体と比較して、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、少なくとも200%、少なくとも300%、少なくとも400%、少なくとも500%、少なくとも600%、少なくとも700%、少なくとも800%、少なくとも900%、少なくとも1000%、少なくとも2000%、少なくとも3000%、少なくとも4000%、少なくとも5000%、少なくとも6000%、少なくとも7000%、少なくとも8000%、少なくとも9000%、少なくとも10000%、少なくとも20000%、少なくとも30000%、少なくとも40000%、少なくとも50000%、少なくとも60000%、少なくとも70000%、少なくとも80000%、少なくとも90000%、または少なくとも100000%、安定性が増大している。一部の実施形態では、複合体は、未改変のシングルガイドRNAおよびCas9タンパク質との複合体と比較して、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4分の1、少なくとも5分の1、少なくとも10分の1、少なくとも20分の1、少なくとも25分の1、少なくとも30分の1、少なくとも40分の1、少なくとも50分の1、少なくとも60分の1、少なくとも70分の1、少なくとも80分の1、少なくとも90分の1、少なくとも100分の1、少なくとも200分の1、少なくとも300分の1、少なくとも400分の1、少なくとも500分の1、少なくとも600分の1、少なくとも700分の1、少なくとも800分の1、少なくとも900分の1、少なくとも1000分の1、少なくとも2000分の1、少なくとも3000分の1、少なくとも4000分の1、少なくとも5000分の1、少なくとも6000分の1、少なくとも7000分の1、少なくとも8000分の1、少なくとも9000倍、または少なくとも10000倍の安定性の増大がある。
[464]一部の実施形態では、複合体の安定性は、複合体の半減期によって測定される。一部の実施形態では、複合体の安定性は、ex vivoでの複合体の半減期によって測定される。一部の実施形態では、複合体の安定性は、in vitroでの複合体の半減期によって測定される。
[465]一部の実施形態では、この複合体は、改変されていないシングルガイドRNAおよびCas9タンパク質との複合体と比較して、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、少なくとも200%、少なくとも300%、少なくとも400%、少なくとも500%、少なくとも600%、少なくとも700%、少なくとも800%、少なくとも900%、少なくとも1000%、少なくとも2000%、少なくとも3000%、少なくとも4000%、少なくとも5000%、少なくとも6000%、少なくとも7000%、少なくとも8000%、少なくとも9000%、少なくとも10000%、少なくとも20000%、少なくとも30000%、少なくとも40000%、少なくとも50000%、少なくとも60000%、少なくとも70000%、少なくとも80000%、少なくとも90000%、または少なくとも100000%、半減期が増大しており、この複合体の半減期はex vivoで測定される。一部の実施形態では、シングルガイドRNAは、未改変シングルガイドRNAおよびCas9タンパク質との複合体と比較して、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4分の1、少なくとも5分の1、少なくとも10分の1、少なくとも20分の1、少なくとも25分の1、少なくとも30分の1、少なくとも40分の1、少なくとも50分の1、少なくとも60分の1、少なくとも70分の1、少なくとも80分の1、少なくとも90分の1、少なくとも100分の1、少なくとも200分の1、少なくとも300分の1、少なくとも400分の1、少なくとも500分の1、少なくとも600分の1、少なくとも700分の1、少なくとも800分の1、少なくとも900分の1、少なくとも1000分の1、少なくとも2000分の1、少なくとも3000分の1、少なくとも4000分の1、少なくとも5000分の1、少なくとも6000分の1、少なくとも7000分の1、少なくとも8000分の1、少なくとも9000倍、または少なくとも10000倍の複合体の半減期の増大を示し、この複合体の半減期はex vivo で測定される。
[466]一部の実施形態では、その複合体は、未改変のシングルガイドRNAおよびCas9タンパク質との複合体と比較して、in vitroで測定した場合、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、少なくとも200%、少なくとも300%、少なくとも400%、少なくとも500%、少なくとも600%、少なくとも700%、少なくとも800%、少なくとも900%、少なくとも1000%、少なくとも2000%、少なくとも3000%、少なくとも4000%、少なくとも5000%、少なくとも6000%、少なくとも7000%、少なくとも8000%、少なくとも9000%、少なくとも10000%、少なくとも20000%、少なくとも30000%、少なくとも40000%、少なくとも50000%、少なくとも60000%、少なくとも70000%、少なくとも80000%、少なくとも90000%、または少なくとも100000%増大した半減期を含み、この複合体の半減期はin vitroで測定される。一部の実施形態では、シングルガイドRNAは、未改変シングルガイドRNAと Cas9 タンパク質との複合体と比較して、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4分の1、少なくとも5分の1、少なくとも10分の1、少なくとも20分の1、少なくとも25分の1、少なくとも30分の1、少なくとも40分の1、少なくとも50分の1、少なくとも60分の1、少なくとも70分の1、少なくとも80分の1、少なくとも90分の1、少なくとも100分の1、少なくとも200分の1、少なくとも300分の1、少なくとも400分の1、少なくとも500分の1、少なくとも600分の1、少なくとも700分の1、少なくとも800分の1、少なくとも900分の1、少なくとも1000分の1、少なくとも2000分の1、少なくとも3000分の1、少なくとも4000分の1、少なくとも5000分の1、少なくとも6000分の1、少なくとも7000分の1、少なくとも8000分の1、少なくとも9000倍、または少なくとも10000倍の複合体の半減期の増加を示し、複合体の半減期はin vitroで測定される。
[467]別の態様において、本明細書において提供されるのは、本明細書において提供される複合体を含む細胞である。一部の実施形態では、細胞はin vitro細胞であり得る。一部の実施形態では、細胞はex vivo細胞であり得る。一部の実施形態では、細胞はin vivo細胞であり得る。一部の実施形態では、細胞は、単離された細胞であり得る。
遺伝子改変組成物
[468]別の態様において、本明細書において提供されるシングルガイドRNAおよび塩基エディタータンパク質または塩基エディタータンパク質をコードする核酸配列を含む遺伝子改変のための組成物が本明細書において提供される。一部の実施形態では、この組成物は、塩基エディタータンパク質をコードする核酸配列を含むベクターをさらに含む。
[469]一部の実施形態では、核酸配列は、DNA、RNAもしくはmRNA、または改変核酸配列であり得る。一部の実施形態では、ベクターは発現ベクターであってもよい。一部の実施形態では、核酸は、ベクターのプロモーターに作動可能に連結される。一部の実施形態では、ベクターはプラスミドまたはウイルスベクターである。
治療法および処置の方法
[470]いくつかの態様では、治療を必要とする対象の状態を治療または予防する方法が本明細書に提供され、この方法は、治療有効量の(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸、を対象に投与すること、を含む。一部の実施形態では、塩基エディターシステムは、ガイドポリヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、塩基エディターシステムは、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸を含む。一部の実施形態では、塩基エディターシステムは、プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質を含む。一部の実施形態では、塩基エディターシステムは、プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸を含む。
[471]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドは、対象におけるANGPTL3遺伝子における核酸塩基の変更をもたらすように塩基エディターシステムに指令する。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドは、対象におけるPCSK9遺伝子における核酸塩基の変更をもたらすように塩基エディターシステムに指令する。
[472]一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはサンガーシーケンシングによって測定して対象の全肝細胞の少なくとも35%で起こり、それによって対象の状態を治療または予防する。
[473]いくつかの態様では、本明細書では、それを必要とする対象における状態を治療または予防する方法が提供され、この方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸、および(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を含む、治療有効量の第1の組成物であって、ガイドポリヌクレオチドは、対象におけるPCSK9遺伝子における核酸塩基の変更をもたらすように塩基エディターシステムに指令し、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはサンガーシーケンシングによって測定して対象の全肝細胞の少なくとも35%で起こる、第1の組成物と;(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸、および(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を含む第2の組成物であって、ガイドポリヌクレオチドは、次世代シーケンシングまたはサンガーシーケンシングによって測定して対象のANGPTL3遺伝子における核酸塩基の変更をもたらすように塩基エディターシステムに指令し、塩基の変更は、対象の肝細胞全体の少なくとも35%で起こる、第2の組成物とを対象に投与することを含む。
[474]一部の実施形態では、第1の組成物および第2の組成物は連続して投与される。一部の実施形態では、第1の組成物を1回または複数回投与し、次いで第2の組成物を1回または複数回投与する。一部の実施形態では、第1の組成物と第2の組成物が散在している。一部の実施形態では、第1の組成物および第2の組成物は同時に投与される。一部の実施形態では、第1の組成物および第2の組成物は、1回以上の用量で投与される。一部の実施形態では、第1の組成物および第2の組成物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30時間の間隔にわたって投与される。一部の実施形態では、第1の組成物および第2の組成物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30日の間隔にわたって投与される。一部の実施形態では、第1の組成物および第2の組成物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30週間の間隔にわたって投与される。
[475]一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の全肝細胞の少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の全肝細胞の多くとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の全肝細胞の1%~99.9%、2%~99.9%、3%~99.9%、4%~99.9%、5%~99.9%、6%~99.9%、7%~99.9%、8%~99.9%、9%~99.9%、10%~99.9%、15%~99.9%、20%~99.9%、25%~99.9%、30%~99.9%、35%~99.9%、40%~99.9%、45%~99.9%、50%~99.9%、55%~99.9%、60%~99.9%、65%~99.9%、70%~99.9%、75%~99.9%、80%~99.9%、85%~99.9%、90%~99.9%、または95~99.9%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の全肝細胞の1%~99.5%、1%~99%、1%~98%、1%~97%、1%~96%、1%~95%、1%~90%、1%~85%、1%~80%、1%~75%、1%~70%、1%~65%、1%~60%、1%~55%、1%~50%、1%~45%、1%~40%、1%~35%、1%~30%、1%~25%、1%~20%、1%~15%、1%~10%、1%~9%、1%~8%、1%~7%、1%~6%、1%~5%、1%~4%、1%~3%、または1%~2%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の全肝細胞の1%~90%、5%~85%、10%~80%、15%~75%、20%~70%、25%~65%、30%~60%、35%~55%、または40%~50%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の全肝細胞の100%で起こる。
[476]一部の実施形態では、塩基の変更は対象の肝細胞で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の肝細胞の少なくとも30%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は対象の肝細胞で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の肝細胞の少なくとも35%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の肝細胞の少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の肝細胞の多くとも1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の肝細胞の1%~99.9%、2%~99.9%、3%~99.9%、4%~99.9%、5%~99.9%、6%~99.9%、7%~99.9%、8%~99.9%、9%~99.9%、10%~99.9%、15%~99.9%、20%~99.9%、25%~99.9%、30%~99.9%、35%~99.9%、40%~99.9%、45%~99.9%、50%~99.9%、55%~99.9%、60%~99.9%、65%~99.9%、70%~99.9%、75%~99.9%、80%~99.9%、85%~99.9%、90%~99.9%、または95~99.9%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の肝細胞の1%~99.5%、1%~99%、1%~98%、1%~97%、1%~96%、1%~95%、1%~90%、1%~85%、1%~80%、1%~75%、1%~70%、1%~65%、1%~60%、1%~55%、1%~50%、1%~45%、1%~40%、1%~35%、1%~30%、1%~25%、1%~20%、1%~15%、1%~10%、1%~9%、1%~8%、1%~7%、1%~6%、1%~5%、1%~4%、1%~3%、または1%~2%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の肝細胞の1%~90%、5%~85%、10%~80%、15%~75%、20%~70%、25%~65%、30%~60%、35%~55%、または40%~50%で起こる。一部の実施形態では、塩基の変更は、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングで測定して、対象の肝細胞の100%で起こる。
[477]一部の実施形態では、対象の全肝細胞で生じた塩基の変更は、次世代シーケンシングによって測定される。一部の実施形態では、対象の全肝細胞で生じた塩基の変更は、Sangerシーケンシングによって測定される。一部の実施形態では、対象の肝細胞で生じた塩基の変更は、次世代シーケンシングによって測定される。一部の実施形態では、対象の肝細胞で生じた塩基の変更は、Sangerシーケンシングによって測定される。
[478]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドおよび(ii)塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸を対象に投与することを含む。一部の実施形態では、塩基エディターシステムは、ガイドポリヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、塩基エディターシステムは、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸を含む。
[479]一部の実施形態では、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸はmRNAである。一部の実施形態では、mRNAは、投与後の対象において翻訳されると塩基エディター融合タンパク質を生成する。一部の実施形態では、塩基エディター融合タンパク質は、対象においてRNP複合体を形成する。
[480]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を治療または予防するための方法は、ガイドポリヌクレオチドまたはこのガイドポリヌクレオチドをコードする核酸を封入する脂質ナノ粒子(LNP)(i)を投与することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する第2のLNP(ii)を投与することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を治療または予防するための方法は、ガイドポリヌクレオチドまたはこのガイドポリヌクレオチドをコードする核酸を封入するLNP(i)と、プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼ、またはそれをコードする核酸を含む塩基エディター融合タンパク質(ii)を投与することをさらに含む。一部の実施形態では、RNP複合体は、対象の肝細胞によりLNPまたは第2のLNPが取り込まれると形成される。
[481]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドまたはこのガイドポリヌクレオチドをコードする核酸(i)と、プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸(ii)との比は、重量で約1:10~約10:1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約1:1、1.5:1、2:1、3:1、4:1、1:1.5、1:2、1:3、または1:4である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、約500:1~約1:500である。
[482]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約1000:1~約1:1000である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、65:1、60:1、55:1、50:1、45:1、40:1、35:1、30:1、25:1、20:1、19:1、18:1、17:1、17:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2;1、1.9:1、1.8:1、1.7:1、1.6:1、1.5:1、1.4:1、1.3:1、1.2:1、1.1:1、1.0:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約1:0.1、1:0.2、1:0.3、1:0.4、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1.0、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:25、1:30、1:35、1:40、1:45、1:50、1:55、1:60、1:65、1:70、1:75、1:80、1:85、1:90、1:95、1:100、1:150、1:200、1:250、1:300、1:350、1:400、1:450、1:500、1:550、1:600、1:650、1:700、1:750、1:800、1:850、1:900、1:950、または1:1000である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で少なくとも約1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、65:1、60:1、55:1、50:1、45:1、40:1、35:1、30:1、25:1、20:1、19:1、18:1、17:1、17:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2;1、1.9:1、1.8:1、1.7:1、1.6:1、1.5:1、1.4:1、1.3:1、1.2:1、1.1:1、1.0:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で少なくとも約1:0.1、1:0.2、1:0.3、1:0.4、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1.0、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:25、1:30、1:35、1:40、1:45、1:50、1:55、1:60、1:65、1:70、1:75、1:80、1:85、1:90、1:95、1:100、1:150、1:200、1:250、1:300、1:350、1:400、1:450、1:500、1:550、1:600、1:650、1:700、1:750、1:800、1:850、1:900、1:950、または1:1000である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で多くとも約1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、65:1、60:1、55:1、50:1、45:1、40:1、35:1、30:1、25:1、20:1、19:1、18:1、17:1、17:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2;1、1.9:1、1.8:1、1.7:1、1.6:1、1.5:1、1.4:1、1.3:1、1.2:1、1.1:1、1.0:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で多くとも約1:0.1、1:0.2、1:0.3、1:0.4、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1.0、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:25、1:30、1:35、1:40、1:45、1:50、1:55、1:60、1:65、1:70、1:75、1:80、1:85、1:90、1:95、1:100、1:150、1:200、1:250、1:300、1:350、1:400、1:450、1:500、1:550、1:600、1:650、1:700、1:750、1:800、1:850、1:900、1:950、または1:1000である。
[483]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、約10000:1~1:10000である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、約10000:1、9500:1、9000:1、8500:1、8000:1、7500:1、7000:1、6500:1、6000:1、5500:1、5000:1、4500:1、4000:1、3500:1、3000:1、2500:1、2000:1、1500:1、1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、190:1、180:1、170:1、160:1、150:1、140:1、130:1、120:1、110:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、69:1、68:1、67:1、66:1、65:1、64:1、63:1、62:1、61:1、60:1、59:1、58:1、57:1、56:1、55:1、54:1、53:1、52:1、51:1、50:1、49:1、48:1、47:1、46:1、45:1、44:1、43:1、42:1、41:1、40:1、39:1、38:1、37:1、36:1、35:1、34:1、33:1、32:1、31:1、30:1、29:1、28:1、27:1、26:1、25:1、24:1、23:1、22:1、21:1、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1:1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、少なくとも約1:10000、1:9500、1:9000、1:8500、1:8000、1:7500、1:7000、1:6500、1:6000、1:5500、1:5000、1:4500、1:4000、1:3500、1:3000、1:2500、1:2000、1:1500、1:1000、1:950、1:900、1:850、1:800、1:750、1:700、1:650、1:600、1:550、1:500、1:450、1:400、1:350、1:300、1:250、1:200、1:190、1:180、1:170、1:160、1:150、1:140、1:130、1:120、1:110、1:100、1:95、1:90、1:85、1:80、1:75、1:70、1:69、1:68、1:67、1:66、1:65、1:64、1:63、1:62、1:61、1:60、1:59、1:58、1:57、1:56、1:55、1:54、1:53、1:52、1:51、1:50、1:49、1:48、1:47、1:46、1:45、1:44、1:43、1:42、1:41、1:40、1:39、1:38、1:37、1:36、1:35、1:34、1:33、1:32、1:31、1:30、1:29、1:28、1:27、1:26、1:25、1:24、1:23、1:22、1:21、1:20、1:19、1:18、1:17、1:16、1:15、1:14、1:13、1:12、1:11、1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、1:0.9、1:0.8、1:0.7、1:0.6、1:0.5、1:0.4、1:0.3、1:0.2、または1:0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、少なくとも約10000:1、9500:1、9000:1、8500:1、8000:1、7500:1、7000:1、6500:1、6000:1、5500:1、5000:1、4500:1、4000:1、3500:1、3000:1、2500:1、2000:1、1500:1、1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、190:1、180:1、170:1、160:1、150:1、140:1、130:1、120:1、110:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、69:1、68:1、67:1、66:1、65:1、64:1、63:1、62:1、61:1、60:1、59:1、58:1、57:1、56:1、55:1、54:1、53:1、52:1、51:1、50:1、49:1、48:1、47:1、46:1、45:1、44:1、43:1、42:1、41:1、40:1、39:1、38:1、37:1、36:1、35:1、34:1、33:1、32:1、31:1、30:1、29:1、28:1、27:1、26:1、25:1、24:1、23:1、22:1、21:1、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1:1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、少なくとも約1:10000、1:9500、1:9000、1:8500、1:8000、1:7500、1:7000、1:6500、1:6000、1:5500、1:5000、1:4500、1:4000、1:3500、1:3000、1:2500、1:2000、1:1500、1:1000、1:950、1:900、1:850、1:800、1:750、1:700、1:650、1:600、1:550、1:500、1:450、1:400、1:350、1:300、1:250、1:200、1:190、1:180、1:170、1:160、1:150、1:140、1:130、1:120、1:110、1:100、1:95、1:90、1:85、1:80、1:75、1:70、1:69、1:68、1:67、1:66、1:65、1:64、1:63、1:62、1:61、1:60、1:59、1:58、1:57、1:56、1:55、1:54、1:53、1:52、1:51、1:50、1:49、1:48、1:47、1:46、1:45、1:44、1:43、1:42、1:41、1:40、1:39、1:38、1:37、1:36、1:35、1:34、1:33、1:32、1:31、1:30、1:29、1:28、1:27、1:26、1:25、1:24、1:23、1:22、1:21、1:20、1:19、1:18、1:17、1:16、1:15、1:14、1:13、1:12、1:11、1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、1:0.9、1:0.8、1:0.7、1:0.6、1:0.5、1:0.4、1:0.3、1:0.2、または1:0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、多くとも約10000:1、9500:1、9000:1、8500:1、8000:1、7500:1、7000:1、6500:1、6000:1、5500:1、5000:1、4500:1、4000:1、3500:1、3000:1、2500:1、2000:1、1500:1、1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、190:1、180:1、170:1、160:1、150:1、140:1、130:1、120:1、110:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、69:1、68:1、67:1、66:1、65:1、64:1、63:1、62:1、61:1、60:1、59:1、58:1、57:1、56:1、55:1、54:1、53:1、52:1、51:1、50:1、49:1、48:1、47:1、46:1、45:1、44:1、43:1、42:1、41:1、40:1、39:1、38:1、37:1、36:1、35:1、34:1、33:1、32:1、31:1、30:1、29:1、28:1、27:1、26:1、25:1、24:1、23:1、22:1、21:1、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1:1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドと、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、多くとも約1:10000、1:9500、1:9000、1:8500、1:8000、1:7500、1:7000、1:6500、1:6000、1:5500、1:5000、1:4500、1:4000、1:3500、1:3000、1:2500、1:2000、1:1500、1:1000、1:950、1:900、1:850、1:800、1:750、1:700、1:650、1:600、1:550、1:500、1:450、1:400、1:350、1:300、1:250、1:200、1:190、1:180、1:170、1:160、1:150、1:140、1:130、1:120、1:110、1:100、1:95、1:90、1:85、1:80、1:75、1:70、1:69、1:68、1:67、1:66、1:65、1:64、1:63、1:62、1:61、1:60、1:59、1:58、1:57、1:56、1:55、1:54、1:53、1:52、1:51、1:50、1:49、1:48、1:47、1:46、1:45、1:44、1:43、1:42、1:41、1:40、1:39、1:38、1:37、1:36、1:35、1:34、1:33、1:32、1:31、1:30、1:29、1:28、1:27、1:26、1:25、1:24、1:23、1:22、1:21、1:20、1:19、1:18、1:17、1:16、1:15、1:14、1:13、1:12、1:11、1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、1:0.9、1:0.8、1:0.7、1:0.6、1:0.5、1:0.4、1:0.3、1:0.2、または1:0.1である。
[484]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約10:1~約1:10である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約4:1、3;1、2:1、1.5:1、1:1、1:1.5、1:2、1:3、または1:4である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、約500:1~約1:500である。
[485]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約1000:1~約1:1000である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、65:1、60:1、55:1、50:1、45:1、40:1、35:1、30:1、25:1、20:1、19:1、18:1、17:1、17:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2;1、1.9:1、1.8:1、1.7:1、1.6:1、1.5:1、1.4:1、1.3:1、1.2:1、1.1:1、1.0:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で約1:0.1、1:0.2、1:0.3、1:0.4、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1.0、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:25、1:30、1:35、1:40、1:45、1:50、1:55、1:60、1:65、1:70、1:75、1:80、1:85、1:90、1:95、1:100、1:150、1:200、1:250、1:300、1:350、1:400、1:450、1:500、1:550、1:600、1:650、1:700、1:750、1:800、1:850、1:900、1:950、または1:1000である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で少なくとも約1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、65:1、60:1、55:1、50:1、45:1、40:1、35:1、30:1、25:1、20:1、19:1、18:1、17:1、17:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2;1、1.9:1、1.8:1、1.7:1、1.6:1、1.5:1、1.4:1、1.3:1、1.2:1、1.1:1、1.0:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で少なくとも約1:0.1、1:0.2、1:0.3、1:0.4、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1.0、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:25、1:30、1:35、1:40、1:45、1:50、1:55、1:60、1:65、1:70、1:75、1:80、1:85、1:90、1:95、1:100、1:150、1:200、1:250、1:300、1:350、1:400、1:450、1:500、1:550、1:600、1:650、1:700、1:750、1:800、1:850、1:900、1:950、または1:1000である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で多くとも約1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、65:1、60:1、55:1、50:1、45:1、40:1、35:1、30:1、25:1、20:1、19:1、18:1、17:1、17:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2;1、1.9:1、1.8:1、1.7:1、1.6:1、1.5:1、1.4:1、1.3:1、1.2:1、1.1:1、1.0:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸との比は、重量で多くとも約1:0.1、1:0.2、1:0.3、1:0.4、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1.0、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:25、1:30、1:35、1:40、1:45、1:50、1:55、1:60、1:65、1:70、1:75、1:80、1:85、1:90、1:95、1:100、1:150、1:200、1:250、1:300、1:350、1:400、1:450、1:500、1:550、1:600、1:650、1:700、1:750、1:800、1:850、1:900、1:950、または1:1000である。
[486]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、約10000:1~約1:10000である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、約10000:1、9500:1、9000:1、8500:1、8000:1、7500:1、7000:1、6500:1、6000:1、5500:1、5000:1、4500:1、4000:1、3500:1、3000:1、2500:1、2000:1、1500:1、1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、190:1、180:1、170:1、160:1、150:1、140:1、130:1、120:1、110:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、69:1、68:1、67:1、66:1、65:1、64:1、63:1、62:1、61:1、60:1、59:1、58:1、57:1、56:1、55:1、54:1、53:1、52:1、51:1、50:1、49:1、48:1、47:1、46:1、45:1、44:1、43:1、42:1、41:1、40:1、39:1、38:1、37:1、36:1、35:1、34:1、33:1、32:1、31:1、30:1、29:1、28:1、27:1、26:1、25:1、24:1、23:1、22:1、21:1、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1:1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、少なくとも約1:10000、1:9500、1:9000、1:8500、1:8000、1:7500、1:7000、1:6500、1:6000、1:5500、1:5000、1:4500、1:4000、1:3500、1:3000、1:2500、1:2000、1:1500、1:1000、1:950、1:900、1:850、1:800、1:750、1:700、1:650、1:600、1:550、1:500、1:450、1:400、1:350、1:300、1:250、1:200、1:190、1:180、1:170、1:160、1:150、1:140、1:130、1:120、1:110、1:100、1:95、1:90、1:85、1:80、1:75、1:70、1:69、1:68、1:67、1:66、1:65、1:64、1:63、1:62、1:61、1:60、1:59、1:58、1:57、1:56、1:55、1:54、1:53、1:52、1:51、1:50、1:49、1:48、1:47、1:46、1:45、1:44、1:43、1:42、1:41、1:40、1:39、1:38、1:37、1:36、1:35、1:34、1:33、1:32、1:31、1:30、1:29、1:28、1:27、1:26、1:25、1:24、1:23、1:22、1:21、1:20、1:19、1:18、1:17、1:16、1:15、1:14、1:13、1:12、1:11、1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、1:0.9、1:0.8、1:0.7、1:0.6、1:0.5、1:0.4、1:0.3、1:0.2、または1:0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、少なくとも約10000:1、9500:1、9000:1、8500:1、8000:1、7500:1、7000:1、6500:1、6000:1、5500:1、5000:1、4500:1、4000:1、3500:1、3000:1、2500:1、2000:1、1500:1、1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、190:1、180:1、170:1、160:1、150:1、140:1、130:1、120:1、110:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、69:1、68:1、67:1、66:1、65:1、64:1、63:1、62:1、61:1、60:1、59:1、58:1、57:1、56:1、55:1、54:1、53:1、52:1、51:1、50:1、49:1、48:1、47:1、46:1、45:1、44:1、43:1、42:1、41:1、40:1、39:1、38:1、37:1、36:1、35:1、34:1、33:1、32:1、31:1、30:1、29:1、28:1、27:1、26:1、25:1、24:1、23:1、22:1、21:1、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1:1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、少なくとも約1:10000,1:9500、1:9000、1:8500、1:8000、1:7500、1:7000、1:6500、1:6000、1:5500、1:5000、1:4500、1:4000、1:3500、1:3000、1:2500、1:2000、1:1500、1:1000、1:950、1:900、1:850、1:800、1:750、1:700、1:650、1:600、1:550、1:500、1:450、1:400、1:350、1:300、1:250、1:200、1:190、1:180、1:170、1:160、1:150、1:140、1:130、1:120、1:110、1:100、1:95、1:90、1:85、1:80、1:75、1:70、1:69、1:68、1:67、1:66、1:65、1:64、1:63、1:62、1:61、1:60、1:59、1:58、1:57、1:56、1:55、1:54、1:53、1:52、1:51、1:50、1:49、1:48、1:47、1:46、1:45、1:44、1:43、1:42、1:41、1:40、1:39、1:38、1:37、1:36、1:35、1:34、1:33、1:32、1:31、1:30、1:29、1:28、1:27、1:26、1:25、1:24、1:23、1:22、1:21、1:20、1:19、1:18、1:17、1:16、1:15、1:14、1:13、1:12、1:11、1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、1:0.9、1:0.8、1:0.7、1:0.6、1:0.5、1:0.4、1:0.3、1:0.2、または1:0.1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、多くとも約10000:1、9500:1、9000:1、8500:1、8000:1、7500:1、7000:1、6500:1、6000:1、5500:1、5000:1、4500:1、4000:1、3500:1、3000:1、2500:1、2000:1、1500:1、1000:1、950:1、900:1、850:1、800:1、750:1、700:1、650:1、600:1、550:1、500:1、450:1、400:1、350:1、300:1、250:1、200:1、190:1、180:1、170:1、160:1、150:1、140:1、130:1、120:1、110:1、100:1、95:1、90:1、85:1、80:1、75:1、70:1、69:1、68:1、67:1、66:1、65:1、64:1、63:1、62:1、61:1、60:1、59:1、58:1、57:1、56:1、55:1、54:1、53:1、52:1、51:1、50:1、49:1、48:1、47:1、46:1、45:1、44:1、43:1、42:1、41:1、40:1、39:1、38:1、37:1、36:1、35:1、34:1、33:1、32:1、31:1、30:1、29:1、28:1、27:1、26:1、25:1、24:1、23:1、22:1、21:1、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、0.9:1、0.8:1、0.7:1、0.6:1、0.5:1、0.4:1、0.3:1、0.2:1、または0.1:1である。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドをコードする核酸と、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸とのモル比は、多くとも約1:10000、1:9500、1:9000、1:8500、1:8000、1:7500、1:7000、1:6500、1:6000、1:5500、1:5000、1:4500、1:4000、1:3500、1:3000、1:2500、1:2000、1:1500、1:1000、1:950、1:900、1:850、1:800、1:750、1:700、1:650、1:600、1:550、1:500、1:450、1:400、1:350、1:300、1:250、1:200、1:190、1:180、1:170、1:160、1:150、1:140、1:130、1:120、1:110、1:100、1:95、1:90、1:85、1:80、1:75、1:70、1:69、1:68、1:67、1:66、1:65、1:64、1:63、1:62、1:61、1:60、1:59、1:58、1:57、1:56、1:55、1:54、1:53、1:52、1:51、1:50、1:49、1:48、1:47、1:46、1:45、1:44、1:43、1:42、1:41、1:40、1:39、1:38、1:37、1:36、1:35、1:34、1:33、1:32、1:31、1:30、1:29、1:28、1:27、1:26、1:25、1:24、1:23、1:22、1:21、1:20、1:19、1:18、1:17、1:16、1:15、1:14、1:13、1:12、1:11、1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、1:0.9、1:0.8、1:0.7、1:0.6、1:0.5、1:0.4、1:0.3、1:0.2、または1:0.1である。
[487]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定される場合、投与前と比較して、対象における血中PCSK9タンパク質レベルの少なくとも35%の減少をもたらす。
[488]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSで測定した場合、投与前と比較して、対象の血中PCSK9タンパク質レベルの少なくとも30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、または99%の減少をもたらす。
[489]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液PCSK9タンパク質レベルの少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液PCSK9タンパク質レベルの多くとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液PCSK9タンパク質レベルの1%~99.9%、2%~99.9%、3%~99.9%、4%~99.9%、5%~99.9%、6%~99.9%、7%~99.9%、8%~99.9%、9%~99.9%、10%~99.9%、15%~99.9%、20%~99.9%、25%~99.9%、30%~99.9%、31%~99.9%、32%~99.9%、33%~99.9%、34%~99.9%、35%~99.9%、36%~99.9%、37%~99.9%、38%~99.9%、39%~99.9%、40%~99.9%、45%~99.9%、50%~99.9%、55%~99.9%、60%~99.9%、65%~99.9%、70%~99.9%、75%~99.9%、80%~99.9%、85%~99.9%、90%~99.9%、または95~99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液PCSK9タンパク質レベルの1%~99.5%、1%~99%、1%~98%、1%~97%、1%~96%、1%~95%、1%~90%、1%~85%、1%~80%、1%~79%、1%~78%、1%~77%、1%~76%、1%~75%、1%~74%、1%~73%、1%~72%、1%~71%、1%~70%、1%~65%、1%~60%、1%~55%、1%~50%、1%~45%、1%~40%、1%~39%、1%~38%、1%~37%、1%~36%、1%~35%、1%~34%、1%~33%、1%~32%、1%~31%、1%~30%、1%~25%、1%~20%、1%~15%、1%~10%、1%~9%、1%~8%、1%~7%、1%~6%、1%~5%、1%~4%、1%~3%、または1%~2%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液PCSK9タンパク質レベルの1%~99.9%、5%~99.5%、10%~99%、15%~97%、20%~95%、25%~90%、30%~85%、31%~80%、32%~79%、33%~78%、34%~77%、35%~76%、36%~76%、37%~75%、38%~74%、39%~73%、40%~72%、45%~71%、50%~70%、または55%~65%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液PCSK9タンパク質レベルの100%の低減をもたらす。
[490]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、1000%低い、対象における血液PCSK9タンパク質レベルをもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して少なくとも1.1分の1、1.2分の1、1.3分の1、1.4分の1、1.5分の1、1.6分の1、1.7分の1、1.8分の1、1.9分の1、2分の1、2.5分の1、3分の1、3.5分の1、4分の1、4.5分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1以下、または10分の1未満の、対象における血液PCSK9タンパク質レベルをもたらす。
[491]一部の実施形態では、投与前と比較した対象における血液PCSK9タンパク質レベルの低減または血液PCSK9レベルは、ELISA(酵素結合免疫吸着検定法)によって測定される。一部の実施形態では、投与前と比較した対象における血液PCSK9タンパク質レベルの低減または血液PCSK9レベルは、ウェスタンブロット解析によって測定される。一部の実施形態では、投与前と比較した対象における血液PCSK9タンパク質レベルの低減または血液PCSK9レベルは、LC-MS/MS(液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析)によって測定される。
[492]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの少なくとも35%の低減をもたらす。
[493]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの少なくとも30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、または99%の低減をもたらす。
[494]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの多くとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの1%~99.9%、2%~99.9%、3%~99.9%、4%~99.9%、5%~99.9%、6%~99.9%、7%~99.9%、8%~99.9%、9%~99.9%、10%~99.9%、15%~99.9%、20%~99.9%、25%~99.9%、30%~99.9%、31%~99.9%、32%~99.9%、33%~99.9%、34%~99.9%、35%~99.9%、36%~99.9%、37%~99.9%、38%~99.9%、39%~99.9%、40%~99.9%、45%~99.9%、50%~99.9%、55%~99.9%、60%~99.9%、65%~99.9%、70%~99.9%、75%~99.9%、80%~99.9%、85%~99.9%、90%~99.9%、または95~99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの1%~99.5%、1%~99%、1%~98%、1%~97%、1%~96%、1%~95%、1%~90%、1%~85%、1%~80%、1%~79%、1%~78%、1%~77%、1%~76%、1%~75%、1%~74%、1%~73%、1%~72%、1%~71%、1%~70%、1%~65%、1%~60%、1%~55%、1%~50%、1%~45%、1%~40%、1%~39%、1%~38%、1%~37%、1%~36%、1%~35%、1%~34%、1%~33%、1%~32%、1%~31%、1%~30%、1%~25%、1%~20%、1%~15%、1%~10%、1%~9%、1%~8%、1%~7%、1%~6%、1%~5%、1%~4%、1%~3%、または1%~2%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの1%~99.9%、5%~99.5%、10%~99%、15%~97%、20%~95%、25%~90%、30%~85%、31%~80%、32%~79%、33%~78%、34%~77%、35%~76%、36%~76%、37%~75%、38%~74%、39%~73%、40%~72%、45%~71%、50%~70%、または55%~65%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの100%の低減をもたらす。
[495]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、1000%低い、対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルをもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ELISA、ウェスタンブロット、またはLC-MS/MSによって測定して、投与前と比較して少なくとも1.1分の1、1.2分の1、1.3分の1、1.4分の1、1.5分の1、1.6分の1、1.7分の1、1.8分の1、1.9分の1、2分の1、2.5分の1、3分の1、3.5分の1、4分の1、4.5分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1以下、または10分の1未満の、対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルをもたらす。
[496]一部の実施形態では、投与前と比較した対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの低減または血液ANGPTL3タンパク質レベルは、ELISA(酵素結合免疫吸着検定法)によって測定される。一部の実施形態では、投与前と比較した対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの低減または血液ANGPTL3タンパク質レベルは、ウェスタンブロット解析によって測定される。一部の実施形態では、投与前と比較した対象における血液ANGPTL3タンパク質レベルの低減または血液ANGPTL3タンパク質レベルは、LC-MS/MS(液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析)によって測定される。
[497]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して、対象における血中低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの少なくとも35%の減少をもたらす。
[498]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの少なくとも30%、35%、40%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、または99%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの多くとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの1%~99.9%、2%~99.9%、3%~99.9%、4%~99.9%、5%~99.9%、6%~99.9%、7%~99.9%、8%~99.9%、9%~99.9%、10%~99.9%、15%~99.9%、20%~99.9%、25%~99.9%、30%~99.9%、35%~99.9%、40%~99.9%、45%~99.9%、50%~99.9%、55%~99.9%、60%~99.9%、65%~99.9%、70%~99.9%、75%~99.9%、80%~99.9%、85%~99.9%、90%~99.9%、または95~99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの1%~99.5%、1%~99%、1%~98%、1%~97%、1%~96%、1%~95%、1%~90%、1%~85%、1%~80%、1%~75%、1%~70%、1%~65%、1%~60%、1%~55%、1%~50%、1%~45%、1%~40%、1%~35%、1%~30%、1%~25%、1%~20%、1%~15%、1%~10%、1%~9%、1%~8%、1%~7%、1%~6%、1%~5%、1%~4%、1%~3%、または1%~2%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの1%~99.9%、5%~99.5%、10%~99%、15%~97%、20%~95%、25%~90%、30%~85%、35%~80%、40%~75%、45%~70%、50%~65%、または55%~60%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの100%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、1000%低い、対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルをもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して少なくとも1.1分の1、1.2分の1、1.3分の1、1.4分の1、1.5分の1、1.6分の1、1.7分の1、1.8分の1、1.9分の1、2分の1、2.5分の1、3分の1、3.5分の1、4分の1、4.5分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1以下、または10分の1未満の、対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルをもたらす。
[499]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液トリグリセリドレベルの少なくとも35%の低減をもたらす。
[500]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液トリグリセリドレベルの少なくとも30%、35%、40%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、または99%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液トリグリセリドレベルの少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液トリグリセリドレベルの多くとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.3%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液トリグリセリドレベルの1%~99.9%、2%~99.9%、3%~99.9%、4%~99.9%、5%~99.9%、6%~99.9%、7%~99.9%、8%~99.9%、9%~99.9%、10%~99.9%、15%~99.9%、20%~99.9%、25%~99.9%、30%~99.9%、35%~99.9%、40%~99.9%、45%~99.9%、50%~99.9%、55%~99.9%、60%~99.9%、65%~99.9%、70%~99.9%、75%~99.9%、80%~99.9%、85%~99.9%、90%~99.9%、または95~99.9%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液トリグリセリドレベルの1%~99.5%、1%~99%、1%~98%、1%~97%、1%~96%、1%~95%、1%~90%、1%~85%、1%~80%、1%~75%、1%~70%、1%~65%、1%~60%、1%~55%、1%~50%、1%~45%、1%~40%、1%~35%、1%~30%、1%~25%、1%~20%、1%~15%、1%~10%、1%~9%、1%~8%、1%~7%、1%~6%、1%~5%、1%~4%、1%~3%、または1%~2%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液トリグリセリドレベルの1%~99.9%、5%~99.5%、10%~99%、15%~97%、20%~95%、25%~90%、30%~85%、35%~80%、40%~75%、45%~70%、50%~65%、または55%~60%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における血液トリグリセリドレベルの100%の低減をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して対象における少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、75%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、1000%低い、対象における血液トリグリセリドレベルをもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、投与前と比較して少なくとも1.1分の1、1.2分の1、1.3分の1、1.4分の1、1.5分の1、1.6分の1、1.7分の1、1.8分の1、1.9分の1、2分の1、2.5分の1、3分の1、3.5分の1、4分の1、4.5分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1以下、または10分の1未満の、対象における血液トリグリセリドレベルをもたらす。
[501]一部の実施形態では、投与前と比較した対象における血液トリグリセリドレベルまたは血液トリグリセリドレベルの低減は、任意の標準的な手法によって測定される。一部の実施形態では、投与前と比較した対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルまたは血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの低減は、任意の標準的な手法によって測定される。例えば、血清試料中の「脂質パネル」を測定するために、コレステロール(総C)、トリグリセリド(TG)、および高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)の酵素的な直接測定を伴う臨床アナライザー装置が使用され得る。それぞれの分析物質に固有の試薬キットには、緩衝剤、キャリブレーター、ブランク、および対照を含む。本開示で使用される場合、コレステロール、トリグリセリド、およびHDL-Cは、固有の酵素反応産物の吸光度測定を使用して定量され得る。LDL-Cは間接的に決定されてよい。一部の例では、循環系のコレステロールの大部分は3種の主要なリポタンパク質分画、即ち超低密度リポタンパク質(VLDL)、LDL、およびHDLで見出され得る。一部の実施形態では、循環系の総コレステロールは、式[総C]=[VLDL-C]+[LDL-C]+[HDL-C]で推定され得る。即ち、LDL-Cは、関係式:[LDL-C]=[総C]-[HDL-C]-[TG]/5に従って総コレステロール、トリグリセリド、およびHDL-Cの測定値から計算され得る。ここで、[TG]/5はVLDL-コレステロールの推定値である。緩衝剤、キャリブレーター、ブランク、および対照を含むトリグリセリドに固有の試薬キット。本明細書で使用される場合、研究で得られた血清試料は分析するされ得、トリグリセリドはカップリングされた一連の酵素反応を使用して測定されてよい。一部の実施形態では、最後の酵素反応の最終生成物としての分析物質およびその500nmにおける吸光度を定量するためにH2O2が使用されてよく、発色強度はトリグリセリド濃度に比例する。
[502]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドは、ガイドRNAである。一部の実施形態では、ガイドRNAは、0、1または2つのミスマッチがあって、ANGPTL3遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはANGPTL3遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖にミスマッチなしで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはANGPTL3遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に1つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはANGPTL3遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に2つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはANGPTL3遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に3つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはANGPTL3遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に4つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはANGPTL3遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に5つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。
[503]一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドはガイドRNAである。一部の実施形態では、ガイドRNAは、0、1または2つのミスマッチがある、PCSK9遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはPCSK9遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖にミスマッチなしで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはPCSK9遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に1つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはPCSK9遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に2つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはPCSK9遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に3つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはPCSK9遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に4つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAはPCSK9遺伝子のプロトスペーサー配列の相補鎖に5つのミスマッチで結合するスペーサー配列を含む。
[504]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、正味の核酸塩基編集によって測定して、対象における全肝細胞の1%未満のプロトスペーサー配列の外側である。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、正味の核酸塩基編集によって測定して、対象における肝細胞の1%未満のプロトスペーサー配列の外側である。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、正味の核酸塩基編集によって測定して、プロトスペーサー配列の内部のみである。
[505]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、正味の核酸塩基編集によって測定して、対象における全肝細胞の0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、2.0%、3.0%、4.0%、5.0%、6.0%、7.0%、8.0%、9.0%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、65%、80%、85%、90%未満のプロトスペーサー配列の外側にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、正味の核酸塩基編集によって測定して、対象における肝細胞の0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、2.0%、3.0%、4.0%、5.0%、6.0%、7.0%、8.0%、9.0%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、65%、80%、85%、90%未満のプロトスペーサー配列の外側にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、正味の核酸塩基編集によって測定して、対象における細胞の0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、2.0%、3.0%、4.0%、5.0%、6.0%、7.0%、8.0%、9.0%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、65%、80%、85%、90%未満のプロトスペーサー配列の外側にある。
[506]一部の実施形態では、投与は、静脈内注入によるものである。一部の実施形態では、本明細書に記載のようにその必要な対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそのガイドポリヌクレオチドをコードする核酸を封入するLNP、および(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する第2のLNP、の連続的な投与を含む。一部の実施形態では、本明細書に記載のように、それを必要とする対象の状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそのガイドポリヌクレオチドをコードする核酸を封入するLNP、および(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する第2のLNP、の同時投与を含む。一部の実施形態では、本明細書に記載のように、それを必要とする対象の状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNP、続いて、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそのガイドポリヌクレオチドをコードする核酸を封入する時差用量のLNPを、1、2、3、4、5、6または7日の間隔にわたって、投与することを含む。
[507]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象の状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNP、続いて、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそのガイドポリヌクレオチドをコードする核酸を封入する時差用量のLNPを、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30時間の間隔にわたって、投与することを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象の状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNP、続いて、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそのガイドポリヌクレオチドをコードする核酸を封入する時差用量のLNPを、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30日の間隔にわたって、投与することを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象の状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNP、続いて、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそのガイドポリヌクレオチドをコードする核酸を封入する時差用量のLNPを、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、または36か月の間隔にわたって、投与することを含む。
[508]本明細書に記載の方法は、それを必要とする対象の状態を処置または予防するために使用され得る。一部の実施形態では、この方法は、(i)ガイドポリヌクレオチド、例えばガイドRNA、またはガイドポリヌクレオチドをコードする核酸、および(ii)塩基エディター融合タンパク質またはこの塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸、例えば、塩基エディター融合タンパク質をコードするmRNAを封入する単回用量のLNPを投与することを含む。例えば、この方法は、(i)ガイドRNAおよび(i)塩基エディター融合タンパク質をコードするmRNAを封入するLNPを投与することを含み得る。LNPは、単回用量または複数回用量で投与され得る。他の実施形態では、この方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはこのガイドポリヌクレオチドをコードする核酸を封入するLNP、および(ii)塩基エディター融合タンパク質またはこの塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸を封入する第2のLNPを投与することを含む。LNPは、単回用量または複数回用量で投与し得る。
[509]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを1日後に投与することを含み、この複数回用量は1日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを1日後に投与することを含み、この複数回用量は2日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを1日後に投与することを含み、この複数回用量は3日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを1日後に投与することを含み、この複数回用量は4日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを1日後に投与することを含み、この複数回投与は5日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを1日後に投与することを含み、この複数回投与は6日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを1日後に投与することを含み、この複数回投与は7日間隔で施される。
[510]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを2日後に投与することを含み、この複数回投与は1日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを2日後に投与することを含み、この複数回投与は2日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを2日後に投与することを含み、この複数回投与は3日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを2日後に投与することを含み、この複数回投与は4日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを2日後に投与することを含み、この複数回投与は5日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを2日後に投与することを含み、この複数回投与は6日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを2日後に投与することを含み、この複数回投与は7日間隔で施される。
[511]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを3日後に投与することを含み、この複数回投与は1日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを3日後に投与することを含み、この複数回投与は2日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを3日後に投与することを含み、この複数回投与は3日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを3日後に投与することを含み、この複数回投与は4日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを3日後に投与することを含み、この複数回投与は5日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを3日後に投与することを含み、この複数回投与は6日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを3日後に投与することを含み、この複数回投与は7日間隔で施される。
[512]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを4日後に投与することを含み、この複数回投与は1日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを4日後に投与することを含み、この複数回投与は2日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを4日後に投与することを含み、この複数回投与は3日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを4日後に投与することを含み、この複数回投与は4日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを4日後に投与することを含み、この複数回投与は5日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを4日後に投与することを含み、この複数回投与は6日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを4日後に投与することを含み、この複数回投与は7日間隔で施される。
[513]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを5日後に投与することを含み、この複数回投与は1日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを5日後に投与することを含み、この複数回投与は2日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを5日後に投与することを含み、この複数回投与は3日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを5日後に投与することを含み、この複数回投与は4日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを5日後に投与することを含み、この複数回投与は5日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを5日後に投与することを含み、この複数回投与は6日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを5日後に投与することを含み、この複数回投与は7日間隔で施される。
[514]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを6日後に投与することを含み、この複数回投与は1日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを6日後に投与することを含み、この複数回投与は2日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを6日後に投与することを含み、この複数回投与は3日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを6日後に投与することを含み、この複数回投与は4日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを6日後に投与することを含み、この複数回投与は5日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを6日後に投与することを含み、この複数回投与は6日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを6日後に投与することを含み、この複数回投与は7日間隔で施される。
[515]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを7日後に投与することを含み、この複数回投与は1日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを7日後に投与することを含み、この複数回投与は2日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを7日後に投与することを含み、この複数回投与は3日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを7日後に投与することを含み、この複数回投与は4日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを7日後に投与することを含み、この複数回投与は5日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを7日後に投与することを含み、この複数回投与は6日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを7日後に投与することを含み、この複数回投与は7日間隔で施される。
[516]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを1日後に投与することを含み、この複数回用量は1日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを1日後に投与することを含み、この複数回投与は2日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを1日後に投与することを含み、この複数回投与は3日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを1日後に投与することを含み、この複数回投与は4日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを1日後に投与することを含み、この複数回投与は5日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを1日後に投与すること、を含み、この複数回投与は6日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを1日後に投与することを含み、この複数回投与は7日間隔で施される。
[517]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを2日後に投与することを含み、この複数回投与は1日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを2日後に投与することを含み、この複数回投与は2日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを2日後に投与することを含み、この複数回投与は3日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを2日後に投与することを含み、この複数回投与は4日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを2日後に投与することを含み、この複数回投与は5日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを2日後に投与することを含み、この複数回投与は6日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入する複数回用量のLNPを2日後に投与することを含み、この複数回投与は7日間隔で施される。
[518]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを3日後に投与すること、を含み、この複数回投与は1日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを3日後に投与すること、を含み、この複数回投与は2日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを3日後に投与すること、を含み、この複数回投与は3日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを3日後に投与すること、を含み、この複数回投与は4日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを3日後に投与すること、を含み、この複数回投与は5日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを3日後に投与すること、を含み、この複数回投与は6日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを3日後に投与すること、を含み、この複数回投与は7日間隔で施される。
[519]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを4日後に投与すること、を含み、この複数回投与は1日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを4日後に投与すること、を含み、この複数回投与は2日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを4日後に投与すること、を含み、この複数回投与は3日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを4日後に投与すること、を含み、この複数回投与は4日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを4日後に投与すること、を含み、この複数回投与は5日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを4日後に投与すること、を含み、この複数回投与は6日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを4日後に投与すること、を含み、この複数回投与は7日間隔で施される。
[520]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを5日後に投与すること、を含み、この複数回投与は1日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを5日後に投与すること、を含み、この複数回投与は2日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを5日後に投与すること、を含み、この複数回投与は3日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを5日後に投与すること、を含み、この複数回投与は4日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを5日後に投与すること、を含み、この複数回投与は5日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを5日後に投与すること、を含み、この複数回投与は6日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを5日後に投与すること、を含み、この複数回投与は7日間隔で施される。
[521]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを6日後に投与すること、を含み、この複数回投与は1日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを6日後に投与すること、を含み、この複数回投与は2日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを6日後に投与すること、を含み、この複数回投与は3日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを6日後に投与すること、を含み、この複数回投与は4日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを6日後に投与すること、を含み、この複数回投与は5日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを6日後に投与すること、を含み、この複数回投与は6日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを6日後に投与すること、を含み、この複数回投与は7日間隔で施される。
[522]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを7日後に投与すること、を含み、この複数回投与は1日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを7日後に投与すること、を含み、この複数回投与は2日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを7日後に投与すること、を含み、この複数回投与は3日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを7日後に投与すること、を含み、この複数回投与は4日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを7日後に投与すること、を含み、この複数回投与は5日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを7日後に投与すること、を含み、この複数回投与は6日間隔で施される。一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象における状態を処置または予防するための方法は、(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基編集因子融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに複数回用量のLNPであって、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそれをコードする核酸を封入するLNPを7日後に投与すること、を含み、この複数回投与は7日間隔で施される。
[523]一部の実施形態では、本明細書に記載の、それを必要とする対象の状態を処置または予防するための方法は、(i)ガイドポリヌクレオチドまたはそのガイドポリヌクレオチドをコードする核酸を封入する単回用量のLNPを投与すること、ならびに(ii)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードする核酸を封入するLNPを投与することを含む。一部の実施形態では、LNPの単回用量は、0.3mg/kgである。一部の実施形態では、LNPの単回用量は、0.5mg/kgである。一部の実施形態では、LNPの単回用量は、1mg/kgである。一部の実施形態では、LNPの単回用量は、1mg/kgである。一部の実施形態では、LNPの単回用量は、約0.3~約3mg/kgである。
[524]本明細書で提供される状態の処置の方法は、1つまたは複数の処置の処置コースを含んでもよく、各処置は、単回用量のもしくは複数回用量の塩基エディターシステム、または塩基エディターシステムの1つまたは複数の構成要素を封入するLNPを含む。例えば、それを必要とする対象に、塩基エディター融合タンパク質をコードするmRNAおよび処置のためのガイドRNAを封入する単回用量のLNPを投与してもよい。一部の実施形態では、対象は、1つまたは複数の処置の処置コースを施されてもよく、ここで、各処置は、LNPの単回用量のうちの1つまたは複数を含み、例えば、対象はまた、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50回、またはそれ以上の用量の、塩基エディター融合タンパク質をコードするmRNAおよび処置のためのガイドRNAを封入するLNPを投与してもよい。対象は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、またはそれ以上の処置という処置コースを受けてもよく、この各用量は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、1か月、2か月、3か月、6か月、9か月、12か月、24か月、48か月、または離れて投与され得る。本明細書に記載の処置のための単回用量は、ガイドRNAもしくは塩基エディター融合タンパク質をコードするmRNA、またはその両方を封入するLNPを含み得る。
[525]一部の実施形態では、LNPの単回用量は、0.1mg/kg、0.2mg/kg、0.3mg/kg、0.4mg/kg、0.5mg/kg、0.6mg/kg、0.7mg/kg、0.8mg/kg、0.9mg/kg、1.0mg/kg、1.1mg/kg、1.2mg/kg、1.3mg/kg、1.4mg/kg、1.5mg/kg、1.6mg/kg、1.7mg/kg、1.8mg/kg、1.9mg/kg、2.0mg/kg、2.1mg/kg、2.2mg/kg、2.3mg/kg、2.4mg/kg、2.5mg/kg、2.6mg/kg、2.7mg/kg、2.8mg/kg、2.9mg/kg、3.0mg/kg、3.1mg/kg、3.2mg/kg、3.3mg/kg、3.4mg/kg、3.5mg/kg、3.6mg/kg、3.7mg/kg、3.8mg/kg、3.9mg/kg、4.0mg/kg、4.1mg/kg、4.2mg/kg、4.3mg/kg、4.4mg/kg、4.5mg/kg、4.6mg/kg、4.7mg/kg、4.8mg/kg、4.9mg/kg、5.0mg/kg、5.1mg/kg、5.2mg/kg、5.3mg/kg、5.4mg/kg、5.5mg/kg、5.6mg/kg、5.7mg/kg、5.8mg/kg、5.9mg/kg、6.0mg/kg、6.1mg/kg、6.2mg/kg、6.3mg/kg、6.4mg/kg、6.5mg/kg、6.6mg/kg、6.7mg/kg、6.8mg/kg、6.9mg/kg、7.0mg/kg、7.1mg/kg、7.2mg/kg、7.3mg/kg、7.4mg/kg、7.5mg/kg、7.6mg/kg、7.7mg/kg、7.8mg/kg、7.9mg/kg、8.0mg/kg、8.1mg/kg、8.2mg/kg、8.3mg/kg、8.4mg/kg、8.5mg/kg、8.6mg/kg、8.7mg/kg、8.8mg/kg、8.9mg/kg、9.0mg/kg、9.1mg/kg、9.2mg/kg、9.3mg/kg、9.4mg/kg、9.5mg/kg、9.6mg/kg、9.7mg/kg、9.8mg/kg、9.9mg/kg、10mg/kg、11mg/kg、12mg/kg、13mg/kg、14mg/kg、15mg/kg、16mg/kg、17mg/kg、18mg/kg、19mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kg、55mg/kg、60mg/kg、65mg/kg、70mg/kg、75mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、95mg/kg、100mg/kg、105mg/kg、110mg/kg、115mg/kg、120mg/kg、125mg/kg、130mg/kg、135mg/kg、140mg/kg、145mg/kg、150mg/kg、155mg/kg、160mg/kg、165mg/kg、170mg/kg、175mg/kg、180mg/kg、185mg/kg、190mg/kg、195mg/kg、200mg/kg、250mg/kg、300mg/kg、350mg/kg、400mg/kg、450mg/kg、または500mg/kgを含む。
[526]一部の実施形態では、状態はアテローム硬化性心血管疾患である。一部の実施形態では、状態は心血管疾患または糖尿病である。一部の実施形態では、状態はアテローム硬化性血管疾患である。
[527]一部の実施形態では、対象は非ヒト霊長類である。一部の実施形態では、対象はサルである。一部の実施形態では、対象はヒトである。一部の実施形態では、デアミナーゼはアデニンデアミナーゼである。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、A・TからG・Cへの変更である。一部の実施形態では、デアミナーゼはアデニンデアミナーゼであり、核酸塩基変更はA・TからG・Cへの変更である。一部の実施形態では、プログラム可能なDNA結合ドメインは、ヌクレアーゼ不活性Cas9を含む。一部の実施形態では、プログラム可能なDNA結合ドメインは、Cas9ニッカーゼを含む。一部の実施形態では、プログラム可能なDNA結合ドメインはCas9を含む。
[528]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、PCSK9遺伝子のスプライス部位にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、PCSK9遺伝子のスプライスドナー部位にある。一部の実施形態では、スプライスドナー部位は、配列番号5で参照されるPCSK9イントロン1の5’末端にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、PCSK9遺伝子のスプライスアクセプター部位にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、フレームシフト、未成熟終止コドン、PCSK9遺伝子によってコードされる転写物における挿入または欠失をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、PCSK9遺伝子によってコードされる異常な転写物をもたらす。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドはガイドRNAである。一部の実施形態では、ガイドRNAは化学的に改変されている。一部の実施形態では、ガイドRNAはtracrRNA配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは表1または表24で説明される化学的改変を含む。
[529]一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ANGPTL3遺伝子のスプライス部位にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ANGPTL3遺伝子のスプライスドナー部位にある。一部の実施形態では、スプライスドナー部位は、配列番号7で参照されるANGPTL3イントロン6の5’末端にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ANGPTL3遺伝子のスプライスアクセプター部位にある。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、フレームシフト、未成熟終止コドン、ANGPTL3遺伝子によってコードされる転写物における挿入または欠失をもたらす。一部の実施形態では、核酸塩基の変更は、ANGPTL3遺伝子によってコードされる異常な転写物をもたらす。一部の実施形態では、ガイドポリヌクレオチドはガイドRNAである。一部の実施形態では、ガイドRNAは化学的に改変されている。一部の実施形態では、ガイドRNAはtracrRNA配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは表1または表24で説明される化学的改変を含む。
[530]一部の実施形態では、ガイドRNAは、表1または表24に記載のガイドRNA配列を含む。一部の実施形態では、ガイドRNAは、配列5’-5’-cscscsGCACCUUGGCGCAGCGGgUUUUAGagcuaGaaauagcaaGUUaAaAuAaggCUaGUCcG UUAucAAcuuGaaaaaguGgcaccgAgUCggugcusususu-3’(配列番号9)、5’-cscscsGCACCUUGGCGCAGCGGgUUUUAGagcuagaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGU UAucAAcuugaaaaagugGcaccgagucggugcusususu-3’(配列番号9)、5’-cscscsGCACCUUGGCGCAGCGGgUUUUAGagcuaGaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGUUAucAAcuuGaaaaagugGcaccgagucggugcusususu-3’(配列番号9)(GA346)、5’-cscscsGCACCUUGGCGCAGCGGgUUUUAGagcuagaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGUUAacAAcuugaaaaagugGcaccgagucggugcusususu-3(配列番号65)(GA374)、5’-cscscsGCACCUUGGCGCAGCGGgUUUUAGagcuagaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGUUAucAAcuugaaaaagugGcaccgagucggugcusususuuuu-3’(配列番号11)(GA385)、5’-cscscsGCACCUUGGCGCAGCGGgUUUUAGagcuagaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGUUAucAAcuugaaaaagugGcaccgagucggugcusususuuUu-3’(配列番号11)(GA386)または5’-cscscsGCACCUUGGCGCAGCGgUUUUAGagcuaGaaauagcaaGUUaAaAuAaggcuaGUccGUUAucAAcuuGaaaaagugGcaccgagucggugcuususuuuu-3’(配列番号12)(GA387)を含む。
[531]一部の実施形態では、プロトスペーサー配列は、表1または表24に示されるプロトスペーサー配列を含む。一部の実施形態では、このプロトスペーサーは、配列5’-CCCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号13)、AAGATACCTGAATAACTCTC-3’(配列番号14)または5’-AAGATACCTGAATAACCCTC-3’(配列番号15)を含む。
[532]一部の実施形態では、塩基エディター融合タンパク質は配列番号3の配列を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号3で説明されるアミノ酸配列または本明細書で提供されるアデノシンデアミナーゼのいずれかと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも99.5%同一であるアミノ酸配列を含む。本明細書で提供されるアデノシンデアミナーゼは1つまたは複数の変異(例えば本明細書で提供される変異のいずれか)を含んでもよいことを認識されたい。本開示は、いくらかの同一性パーセントおよび本明細書に記載した変異のいずれかまたはその組合せを有する任意のデアミナーゼドメインを提供する。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号3で説明されるアミノ酸配列または本明細書で提供されるアデノシンデアミナーゼのいずれかと比較して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、21、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、またはそれ以上の変異を有するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、アデノシンデアミナーゼは、配列番号3で説明されるアミノ酸配列のいずれか1つまたは本明細書で提供されるアデノシンデアミナーゼのいずれかと比較して、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも110、少なくとも120、少なくとも130、少なくとも140、少なくとも150、少なくとも160、少なくとも170の同一の隣接するアミノ酸残基を有するアミノ酸配列を含む。
[533]一部の実施形態では、mRNAはキャップアナログを含む。
[534]一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも1つ、2つ、または3つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも1つ、2つ、または3つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも1つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも2つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも3つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも4つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも5つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも6つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも7つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも8つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも9つのヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、mRNAは、2’-ヒドロキシル基、2’-O-メチル基、もしくはさらなる2’化学的改変、またはそれらの組合せを含む5’末端に少なくとも10個のヌクレオチドを含む。
[535]一部の実施形態では、mRNAはポリAテイルを含む。
[536]本明細書に記載の組成物は、高循環コレステロールレベルに関連する状態を処置するために、治療有効量でそれを必要とする対象に投与され得る。本明細書に記載の組成物および方法を使用して処置され得る高循環コレステロールレベルに関連する状態としては、限定するものではないが、以下が挙げられる:高コレステロール血症、総コレステロールレベルの上昇、低密度リポタンパク質(LDL)レベルの上昇、血中LDLコレステロールレベルの上昇、血中高密度リポタンパク質コレステロール値低下、脂肪肝、冠状動脈性心疾患、血管疾患、虚血、脳卒中、末梢血管疾患、血栓症、2型糖尿病、高トリグリセリド血症、高血圧、アテローム性動脈硬化症、肥満、アルツハイマー病、神経変性、およびそれらの組み合わせ。本明細書に開示される組成物および方法は、対象の循環コレステロールレベルを低下させ、それにより状態を処置するのに有効である。本明細書に開示される組成物および方法は、投与前と比較して、血中LDLコレステロールレベルの低下および/または血中トリグリセリドレベルの低下に有効である。
[537]別の態様では、本明細書に提供されるのは、それを必要とする対象の状態を処置または予防する方法であって、本明細書に提供される複合体、本明細書に提供される組成物、または本明細書に提供される脂質ナノ粒子を対象に投与することを含む方法であって、このsgRNAは、対象の細胞内の標的ポリヌクレオチド配列における改変をもたらすようにアデノシン塩基エディタータンパク質に指令し、それによってその状態を処置または予防する。
[538]一部の実施形態では、標的ポリヌクレオチド配列は、PCSK9遺伝子内にある。一部の実施形態では、改変は、対象におけるPCSK9遺伝子によってコードされる機能的PCSK9タンパク質の発現を低下させる。一部の実施形態では、この状態はアテローム硬化性血管疾患である。一部の実施形態では、標的ポリヌクレオチド配列は、ANGPTL3遺伝子内にある。一部の実施形態では、改変は、対象におけるANGPTL3遺伝子によってコードされる機能的ANGPTL3タンパク質の発現を低下させる。一部の実施形態では、この状態は、アテローム硬化性血管疾患、高トリグリセリド血症、または糖尿病である。
[539]状態、疾患または障害を処置されている患者は、医師がそのような状態を有すると診断した患者である。診断は、任意の適切な手段によるものであり得る。診断およびモニタリングは、例えば、生物学的サンプル中の病気の、死にかけている、または死んだ細胞の存在の検出(例えば、組織生検、血液検査、または尿検査)、プラークの存在の検出、生物学的サンプルで代理マーカーのレベルの検出、または状態に関連する症状の検出を含み得る。病状の進行が予防されている患者は、そのような診断を受けている場合と受けていない場合がある。当業者は、これらの患者が上記と同じ標準検査を受けた場合があること、または検査なしで、1つまたは複数の危険因子(例えば、家族歴または遺伝的素因)の存在に起因して高リスクであるとして特定される場合があることを理解する。
[540]本開示の治療方法は、疾患または状態に起因する病状を示す対象、疾患または状態に起因する病状を示す疑いのある対象、および疾患または状態に起因する病状を示すリスクのある対象に対して実施され得る。例えば、疾患または状態に対する遺伝的素因を有する対象は、予防的に処置され得る。状態、疾患または障害に関連する症状を示す対象は、症状を処置して軽減するため、または症状のさらなる進行を遅らせるためもしくは予防するために処置され得る。疾患または状態の重症度の増大に関連する身体的変化は、本明細書では進行性であることが示されている。したがって、本開示の実施形態では、状態または疾患に関連する病状の軽度の徴候を示す対象を処置して、症状を改善し、および/または症状のさらなる進行を防止し得る。
[541]一部の実施形態では、対象は、投与前と比較して、血中LDLコレステロールレベルの低下および/または血中トリグリセリドレベルの低下を示す。
[542]一部の実施形態では、投与後、対象は、投与前と比べて少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.9%、または100%低下した血中低密度リポタンパク質(LDL)コレステロールレベルを示す。一部の実施形態では、投与後、対象は、投与前と比較して、少なくとも2分の1、少なくとも3分の1、少なくとも4分の1、少なくとも5分の1、少なくとも10分の1、少なくとも20分の1、少なくとも25分の1、少なくとも30分の1、少なくとも40分の1、少なくとも50分の1、少なくとも60分の1、少なくとも70分の1、少なくとも80分の1、少なくとも90分の1、少なくとも100分の1、少なくとも200分の1、少なくとも300分の1、少なくとも400分の1、少なくとも500分の1、少なくとも600分の1、少なくとも700分の1、少なくとも800分の1、少なくとも900分の1、少なくとも1000分の1、少なくとも2000分の1、少なくとも3000分の1、少なくとも4000分の1、少なくとも5000分の1、少なくとも6000分の1、少なくとも7000分の1、少なくとも8000分の1、少なくとも9000分の1、少なくともまたは10000分の1の血中低密度リポタンパク質(LDL)コレステロールレベルの低下を示す。
[543]一部の実施形態では、投与後、対象は、投与前と比較して、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.9%、または100%の血中トリグリセリドレベルの低下を示す。
[544]一部の実施形態では、投与後、対象は、投与前と比較して、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、少なくとも99.9%、または100%低下した血中トリグリセリドレベルを示す。一部の実施形態では、投与後、対象は、投与前と比較して、少なくとも2分の1、少なくとも3分の1、少なくとも4分の1、少なくとも5分の1、少なくとも10分の1、少なくとも20分の1、少なくとも25分の1、少なくとも30分の1、少なくとも40分の1、少なくとも50分の1、少なくとも60分の1、少なくとも70分の1、少なくとも80分の1、少なくとも90分の1、少なくとも100分の1、少なくとも200分の1、少なくとも300分の1、少なくとも400分の1、少なくとも500分の1、少なくとも600分の1、少なくとも700分の1、少なくとも800分の1、少なくとも900分の1、少なくとも1000分の1、少なくとも2000分の1、少なくとも3000分の1、少なくとも4000分の1、少なくとも5000分の1、少なくとも6000分の1、少なくとも7000分の1、少なくとも8000分の1、少なくとも9000分の1、または少なくとも10000分の1の血中トリグリセリドレベルの低下を示す。
[545]哺乳動物に投与される投与量および頻度(単回または複数回投与)は、様々な要因、例えば、哺乳動物が別の疾患に罹患したか否か、およびその投与経路;レシピエントのサイズ、年齢、性別、健康状態、体重、肥満度指数、および食事;治療中の疾患の症状の性質および程度、同時処置の種類、処置中の疾患による合併症、またはその他の健康関連の問題に応じて変化し得る。確立された投薬量(例えば、頻度および期間)の調整および操作は、十分に当業者の能力の範囲内である。本明細書に開示されるような処置は、毎日、1日2回、隔週、毎月、または治療上有効な任意の適用可能な基準で対象に投与し得る。実施形態では、処置は、必要に応じて、例えば、アテローム硬化性血管疾患、高トリグリセリド血症、または糖尿病などの状態または疾患の徴候または症状の出現時にのみ行われる。
[546]本明細書に記載の組成物は、高循環コレステロールレベルに関連する状態を治療するために、治療有効量でそれを必要とする対象に投与し得る。本明細書に記載の組成物および方法を使用して治療され得る高循環コレステロールレベルに関連する状態としては、限定するものではないが、以下が挙げられる:高コレステロール血症、総コレステロールレベルの上昇、低密度リポタンパク質(LDL)レベルの上昇、血中LDLコレステロールレベルの上昇、血中高密度リポタンパク質コレステロール値の低下、脂肪肝、冠状動脈性心疾患、血管疾患、虚血、脳卒中、末梢血管疾患、血栓症、2型糖尿病、高トリグリセリド血症、高血圧、アテローム性動脈硬化症、肥満、アルツハイマー病、神経変性、およびそれらの組み合わせ。本明細書に開示される組成物および方法は、対象の循環コレステロールレベルを低下させ、それにより状態を治療するのに有効である。本明細書に開示される組成物および方法は、投与前と比較して、血中LDLコレステロールレベルの低下および/または血中トリグリセリドレベルの低下に有効である。
[547]本開示の組成物の毒性および治療効果は、細胞培養または実験動物における標準的な薬学的手順によって、例えば、LD50(集団の50%にとって致死的な用量)およびED50(集団の50%にとって治療的な効果がある用量)を決定することによって決定し得る。毒性と治療効果との間の用量比(LD50/ED50比)が治療指数である。高い治療指数を示す薬剤が好ましい。薬剤の投与量は、毒性がほとんどないか、または全くないED50を含む循環濃度の範囲内にあることが好ましい。有毒な副作用を示す薬剤が使用される可能性があるが、感染していない細胞への潜在的な損傷を最小限に抑え、それによって副作用を軽減するために、影響を受けた組織の部位にそのような薬剤を標的とする送達システムを設計するように注意すべきである。
[548]当業者は、特定の要因、例としては、限定するものではないが、疾患または障害の重症度、以前の処置、対象の健康、性別、体重および/または年齢、ならびに存在する他の疾患を含む、対象の一般的な特徴が、対象を効果的に治療するために必要な投与量および投与頻度に影響を与える可能性があることを理解するであろう。さらに、治療有効量の組成物による対象の処置は、単一の処置を含んでもよく、または好ましくは、一連の処置を含んでもよい。処置に使用される本開示の組成物の有効用量は、特定の処置の過程で増加または減少し得ることも理解されるであろう。本明細書に記載の診断アッセイの結果から、投与量の変化が生じ、明らかになる可能性がある。治療上有効な投与量は、一般に、投与時の患者の状態に依存する。正確な量は日常的な実験によって決定し得るが、最終的には、例えば、患者の疾患の兆候を監視し、それに応じて治療を調整することによって、臨床医の判断に委ねられる。
[549]投与の頻度は、治療の過程で決定および調整されてもよく、必ずしもそうではないが、一般に、疾患の治療および/または抑制および/または改善および/または遅延に基づく。あるいは、ポリペプチドまたはポリヌクレオチドの徐放製剤が適切であり得る。持続放出を達成するための様々な製剤およびデバイスが当該技術分野で公知である。一部の実施形態では、投薬量は、毎日、隔日、3日ごと、4日ごと、5日ごと、または6日ごとである。一部の実施形態では、投薬頻度は、毎週、2週間ごと、4週間ごと、5週間ごと、6週間ごと、7週間ごと、8週間ごと、9週間ごと、もしくは10週間ごとであるか;または毎月1回、2か月ごと、3か月ごと、またはそれ以上である。この治療の進行状況は、従来の技術およびアッセイによって簡単に監視し得る。
[550]投薬レジメン(本明細書に開示される組成物を含む)は、経時的に変化し得る。一部の実施形態では、正常体重の成人対象について、約0.01~1000mg/kgの範囲の用量を投与し得る。一部の実施形態では、用量は1~200mgである。特定の投薬レジメン、すなわち用量、タイミングおよび反復は、特定の対象およびその対象の病歴、ならびにポリペプチドまたはポリヌクレオチドの特性(そのポリペプチドまたはポリヌクレオチドの半減期および当該技術分野で周知の他の考慮事項など)に依存する。
[551]本開示の目的のために、本明細書に記載の組成物の適切な治療用量は、使用される特定の薬剤(またはその組成物)、製剤および投与経路、疾患の種類および重篤度、ポリペプチドまたはポリヌクレオチドが予防目的で投与されるか、または治療目的で投与されるか、以前の治療、対象の病歴およびアンタゴニストに対する応答、ならびに主治医の裁量に依存する。典型的には、臨床医は、所望の結果を達成する用量に達するまでポリペプチドを投与する。
[552]1つまたは複数の組成物の投与は、例えば、レシピエントの生理学的状態、投与の目的が治療的か予防的か、および当業者に知られている他の要因に応じて、連続的であっても、または断続的であってもよい。組成物の投与は、予め選択された期間にわたって本質的に連続的であってもよいし、または例えば疾患の発症前、発症中、発症後のいずれかに一連の間隔をあけた投与であってもよい。
[553]本明細書に記載の実施形態を含む本開示の方法および組成物は、哺乳動物に同時投与され得る1つまたは複数の追加の治療レジメンまたは薬剤または治療とともに投与され得る。
メタボリックシンドロームおよび心血管疾患
[554]遺伝子改変、特に塩基を直接編集する能力により、DSBを作成する必要なく、ヒトの疾患を治療する方法を改善することもなく、in vivoでの遺伝子の正確な編集、改変、および/または破壊が可能になる。例えば、Chadwickらは、成体マウスのPcsk9遺伝子にナンセンス変異を導入するためにシトシン塩基編集を使用した。アデノウイルスベクターを介したBE3とgRNAの肝臓への送達により、血漿PCSK9レベルが56%低下した。さらに、塩基編集されたマウスのコレステロール値は約30%減少した。その後の研究で、成体マウスのAngptl3遺伝子を破壊するシトシン塩基編集により、血中コレステロールとトリグリセリドのレベルが大幅に低下し、胎児マウスのPcsk9遺伝子またはHpd遺伝子を破壊するシトシン塩基編集により、出生後のコレステロール値の低下または遺伝性チロシン血症1型という疾患の治癒がもたらされた。
[555]心血管疾患、肥満、2型糖尿病、メタボリックシンドロームは、1つまたは複数の同様の背景的な病因を共有している場合がある。ヒトのPCSK9遺伝子は、血流中のコレステロールの量を調節するのに役立つタンパク質をコードしている。ヒトの肝タンパク質プロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)は、分泌型の球状の自動活性化セリンプロテアーゼであり、これは、エンドソーム小胞内でタンパク質結合アダプターとして機能し、LDL粒子のエンドサイトーシス中に低密度リポタンパク質受容体(LDL-R)とのpH依存性相互作用を橋渡しし、LDL-Rの細胞表面への再循環を防ぎ、LDL-コレステロールクリアランスの減少につながる。PCSK9オルソログは、多くの種に見られる。PCSK9タンパク質は、細胞表面に到達する前に低密度リポタンパク質受容体を分解するため、より多くのコレステロールが血流に残り得る。その結果、PCSK9遺伝子およびコードされたPCSK9タンパク質は、特に血中コレステロールレベルの低下において、コレステロール代謝を調節するための魅力的な標的となる。
[556]心血管系リスクの有意な低下につながる、トリグリセリド(TG)、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)、および高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)の血漿レベルの低下に関連する他の標的も示されている。例えば、ヒトANGPTL3は、心血管疾患の処置における重要な新しい薬理学的標的と考えられている。実験的証拠によって、抗ANGPTL3療法が重要な抗アテローム性動脈硬化効果を有することが実証されている。モノクローナル抗ANGPTL3抗体(エビナクマブ)およびアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)を用いた第I相臨床試験の結果は、明らかに有意な脂質低下効果を示している。
[557]ヒトANGPTL3遺伝子は、染色体1p31に位置している。ヒトANGPTL3遺伝子の遺伝的バリアントは、異なる血漿脂質プロファイルに関連付けられている。例えば、ANGPTL3遺伝子のホモ接合性機能喪失(LOF)バリアントは、全ての血漿リポタンパク質のレベルを大幅に低下させる。ANGPTL3は、肝臓でのみ排他的に発現し、循環中に分泌され、肝プロタンパク質転換酵素による切断を経る。ANGPTL3タンパク質は、460アミノ酸(aa)のポリペプチドであり、特徴的なシグナルペプチド配列、N末端ヘリックスドメイン、およびC末端球状フィブリノーゲン相同ドメインを備えている。N末端のコイルドコイル領域(17~207aa)は、LPLの触媒活性を可逆的に阻害することによって血漿TGレベルに影響を与え、フィブリノーゲン様ドメイン(207~460aa)は、インテグリンαvβ3受容体に結合し、血管新生に影響を与え、これは、アンジオポエチンの機能と同様である。N末端ドメインとC末端ドメインとの間の短いリンカー領域(221~222および224~225)は特別なゾーンであり、フューリンによって分割されることが確認されている。既存の結果によって、ANGPTL3切断の短縮型がLPLおよび内皮リパーゼ(EL)の阻害活性を強化できることを示しており、ANGPTL3の切断型がより効果的に機能し得ることが示唆されている。
[558]さらに、ヒトアポリポタンパク質C-III(APOC3)は、別の治療標的になる可能性がある。APOC3は、ヒトではAPOC3遺伝子によってコードされるタンパク質である。APOC3は、VLDLの構成要素である。APOC3は、リポタンパク質リパーゼと肝臓リパーゼを阻害する。また、APOC3は、トリグリセリドに富む粒子の肝臓への取り込みを阻害するとも考えられている。APOC3レベルの上昇は、高トリグリセリド血症の発症を誘発する。最近の証拠は、脂質が豊富な条件下で肝細胞からのトリグリセリドが豊富なVLDL粒子の集合および分泌を促進するAPOC3の細胞内役割を示唆している。しかし、ヒトapoC3コード配列で自然に発生する2つの点変異である、A23TおよびK58Eは、肝細胞からのトリグリセリドに富むVLDL粒子の細胞内集合および分泌を無効にすることが示されている。
[559]Chadwick AC,Wang X,Musunuru K.In vivo base editing of PCSK9 (proprotein convertase subtilisin/kexin type 9) as a therapeutic alternative to genome editing.Arterioscler Thromb Vasc Biol,2017,37:1741-7;Chadwick AC,Evitt NH,Lv W,et al.Reduced blood lipid levels with in vivo CRISPR-Cas9 base editing of ANGPTL3.Circulation,2018,137:975-7;Rossidis AC,Stratigis JD,Chadwick AC,et al.In utero CRISPR-mediated therapeutic editing of metabolic genes.Nat Med,2018,24:1513-8に記載のような血管疾患および糖尿病に関与する標的遺伝子を用いた標的塩基編集は、その全体が参照よって本明細書に組み込まれる。PCSK9を含む脂質代謝に関与する遺伝子は、現在の遺伝子編集技術によって標的化されて編集されているが、編集結果を改善するために、これらの遺伝子を標的とする正確な塩基編集が依然として必要である。
医薬組成物
[560]いくつかの態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供される塩基エディターシステムおよび薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物である。
[561]いくつかの態様では、本明細書に記載のgRNAまたはsgRNAと、塩基エディター融合タンパク質またはこの塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸配列と、薬学的に許容される担体とを含む、遺伝子改変のための医薬組成物が、本明細書に提供される。本明細書に記載のgRNAまたはsgRNAと、塩基エディター融合タンパク質またはこの塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸配列とを含む遺伝子改変のための組成物は、医薬組成物に製剤化され得る。医薬組成物は、薬学的に使用できる調製物への活性化合物の処理を容易にする、1つまたは複数の薬学的に許容される不活性成分を使用して、従来の方法で製剤化される。本開示で使用するのに適した製剤および送達方法は、一般に当該技術分野で周知である。適切な製剤は、選択した投与経路に依存する。本明細書に記載の医薬組成物の要約は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、第19版(Easton,Pa:Mack Publishing Company,1995);Hoover,John E.,Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,Pennsylvania 1975;Liberman,H.A.およびLachman,L.編,Pharmaceutical Dosage Forms、Marcel Decker,New York,N.Y.1980;およびPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems(医薬品剤形および薬物送達システム)、第7版。(Lippincott Williams & Wilkins 1999)(そのような開示のために参照により本明細書に組み込まれる)に見出され得る。
[562]医薬組成物は、本明細書に記載のgRNAまたはsgRNAと、塩基エディター融合タンパク質またはこの塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸配列と、担体、賦形剤、結合剤、充填剤、懸濁剤、香料、甘味料、崩壊剤、分散剤、界面活性剤、滑沢剤、着色剤、希釈剤、可溶化剤、湿潤剤、可塑剤、安定剤、浸透促進剤、湿潤剤、消泡剤、抗酸化剤、防腐剤、またはそれらの1つまたは複数の組み合わせなどの1つまたは複数の他の化学成分(すなわち、薬学的に許容される成分)との混合物であり得る。この医薬組成物は、本明細書に記載のgRNAまたはsgRNAおよび塩基エディター融合タンパク質またはこの塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸配列の、それを必要とする生物または対象への投与を容易にする。
[563]本開示の医薬組成物は、当該技術分野で公知の任意の適切な方法を使用して対象に投与され得る。本明細書に記載の医薬組成物は、非経口、静脈内、皮内、筋肉内、結腸、直腸、または腹腔内を含む様々な方法で対象に投与され得る。一部の実施形態では、この医薬組成物は、対象の腹腔内注射、筋肉内注射、皮下注射、または静脈内注射によって投与され得る。一部の実施形態では、医薬組成物は、非経口、静脈内、筋肉内、または経口で投与され得る。
[564]吸入による投与のために、本明細書に記載のアデノウイルスは、エアロゾル、ミスト、または粉末として使用するために製剤化され得る。頬または舌下投与のために、医薬組成物は、従来の方法で製剤化された錠剤、トローチ剤、またはゲルの形態で製剤化され得る。一部の実施形態では、本明細書に記載のアデノウイルスは、経皮剤形として調製され得る。一部の実施形態では、本明細書に記載のアデノウイルスは、筋肉内、皮下、または静脈内注射に適した医薬組成物に製剤化され得る。一部の実施形態では、本明細書に記載のアデノウイルスは、局所投与されてもよく、溶液、懸濁液、ローション、ゲル、ペースト、薬用スティック、バーム、クリーム、または軟膏などの様々な局所投与可能な組成物に製剤化され得る。一部の実施形態では、本明細書に記載のアデノウイルスは、浣腸、直腸ゲル、直腸フォーム、直腸エアロゾル、坐剤、ゼリー坐剤、または保持浣腸などの直腸用組成物に製剤化され得る。一部の実施形態では、本明細書に記載のアデノウイルスは、錠剤、カプセル、または水性経口分散液、エマルジョン、溶液、エリキシル、ジェル、およびシロップを含むがこれらに限定されない群から選択される水性懸濁液もしくは溶液の形態の液体などの経口投与用に製剤化され得る。
[565]一部の実施形態では、本明細書に記載のgRNAまたはsgRNAと、II型Casタンパク質またはII型Casタンパク質をコードする核酸配列とを含む遺伝子改変のための医薬組成物は、治療剤をさらに含む。追加の治療剤は、治療される疾患、障害、または状態の様々な側面を調節し、複製可能な組換えアデノウイルスまたは治療剤単独のいずれかの投与よりも大きな全体的な利益を提供し得る。治療剤としては、限定するものではないが、化学療法剤、放射線治療剤、ホルモン治療剤、および/または免疫治療剤が挙げられる。一部の実施形態では、治療剤は放射線治療剤であってもよい。一部の実施形態では、治療剤はホルモン治療剤であってもよい。一部の実施形態では、治療剤は、免疫療法剤であってもよい。一部の実施形態では、治療剤は化学療法剤である。追加の治療薬の調製および投与スケジュールは、製造業者の指示に従って、または熟練した医師によって経験的に決定されたとおりに使用され得る。例えば、化学療法の準備および投薬スケジュールは、The Chemotherapy Source Book、第4版、2008、M.C.Perry、Editor、Lippincott、Williams & Wilkins、Philadelphia、PAにも記載されている。
[566]本明細書に記載の化学的に改変されたgRNAまたはsgRNAの遺伝子改変組成物、およびII型Casタンパク質またはII型Casタンパク質をコードする核酸配列、ならびに本明細書に記載の方法で治療され得る対象は、疾患または状態を有する任意の対象であり得る。例えば、対象は、動物などの真核生物の対象であり得る。一部の実施形態では、対象は哺乳動物、例えばヒトである。一部の実施形態では、対象はヒトである。一部の実施形態では、対象は非ヒト動物である。一部の実施形態では、対象は、胎児、胚、または小児である。一部の実施形態では、対象は、チンパンジーなどの非ヒト霊長類、ならびに他の類人猿およびサル種;ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタなどの家畜;ウサギ、イヌ、ネコなどの家畜;ラット、マウス、モルモットなどのげっ歯類を含む実験動物、などである。
[567]一部の実施形態では、対象は、出生前(例えば、胎児)、子供(例えば、新生児、乳児、幼児、思春期前)、青年期、思春期、または成人(例えば、若年成人、中年成人、高齢者)である。ヒト対象は、約0ヶ月~約120歳、またはそれ以上であってもよい。ヒト対象は、生後約0~約12ヶ月;例えば、生後約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12か月であってもよい。ヒト対象者は、約0歳~12歳の間;例えば、生後約0~30日;約1ヶ月~12ヶ月の間;約1歳~3歳の間;約4歳~5歳の間;約4歳~12歳の間;1歳、2歳、3歳、4歳、5歳、6歳、7歳、8歳、9歳、10歳、11歳、または12歳であってもよい。ヒト対象は、約13歳~19歳の間;例えば、約13、14、15、16、17、18、または19歳であってもよい。ヒト対象は、約20歳~約39歳の間;例えば、約20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、または39歳であってもよい。ヒト対象は、約40歳~約59歳の間;例えば、約40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、または59歳であってもよい。ヒト対象者は59歳超;例えば、約60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、または120歳であってもよい。ヒト対象には、男性対象および/または女性対象が挙げられる。
脂質ナノ粒子(LNP)組成物
[568]一部の実施形態では、LNPは、Conway,A.et al.2019 Mol.Ther.27,866-877,およびVilliger,L.et al 2021 Nat.Biomed.Eng.5,179-18に記載されている方法に従って調製され、これらは参照により組み込まれる。一部の実施形態では、LNPは、アミノ脂質、PEG-脂質と呼ばれる脂質にコンジュゲートされた平均分子量2000Daのモノメトキシポリエチレングリコール(またはメトキシポリエチレングリコール)、コレステロール、および1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)から構成される。一部の実施形態では、LNPは、独自のイオン化可能なカチオン性脂質、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、コレステロール、およびPEG脂質から構成される。
[569]一部の実施形態では、LNPは、約30~約160、約35~約160、約40~約160、約45~約160、約50~約160、約55~約160、約60~約160、約65~約160、約70~約160、約75~約160、約80~約160、約85~約160、約90~約160、約95~約160、約100~約160、約105~約160、約110~約160、約115~約160、約120~約160、約125~約160、約130~約160、約135~約160、約140~約160、約145~約160、約150~約160、約30~約155、約30~約150、約30~約145、約30~約140、約30~約135、約30~約130、約30~約125、約30~約120、約30~約115、約30~約110、約30~約105、約30~約100、約30~約95、約30~約90、約30~約85、約30~約80、約30~約75、約30~約70、約30~約65、約30~約60、約30~約55、約30~約50、約30~約45、約30~約40、約30~約45、約35~約45、約35~約50、約40~約50、約40~約55、約45~約55、約45~約60、約50~約60、約50~約65、約55~約60、約55~約65、約55~約70、約60~約70、約60~約75、約65~約75、約65~約80、約70~約80、約70~約85、約75~約85、約75~約90、約80~約90、約80~約95、約85~約95、約85~約100、約90~約100、約90~約105、約95~約105、約95~約110、約100~約110、約100~約115、約105~約115、約105~約120、約110~約120、約110~約125、約115~約125、約115~約130、約120~約130、約120~約135、約125~約135、約125~約140、約130~約140、約130~約145、約35~約140、約45~約130、約55~約120、約65~約110、約75~約100、または約85~約90nmの平均流体力学的直径を有する。
[570]一部の実施形態では、LNPは、約1~約97、約5~約97、約10~約97、約15~約97、約15~約97、約20~約97、約25~約97、約30~約97、約35~約97、約40~約97、約45~約97、約50~約97、約55~約97、約60~約97、約65~約97、約70~約97、約75~約97、約80~約97、約1~約95、約1~約90、約1~約85、約1~約80、約1~約75、約1~約70、約1~約65、約1~約60、約1~約55、約1~約50、約1~約45、約1~約40、約1~約35、約1~約30、約1~約25、約1~約20、約1~約15、約1~約10、約10~約30、約10~約35、約15~約35、約15~約40、約20~約40、約20~約45、約25~約45、約25~約50、約30~約50、約30~約55、約35~約55、約35~約60、約40~約60、約40~約65、約45~約65、約45~約70、約50~約70、約50~約75、約55~約75、約55~約80、または約60~約80%のアミノ脂質(mol%)を含む。
[571]一部の実施形態では、LNPは、約1~約40、約1~約38、約1~約36、約1~約34、約1~約32、約1~約30、約1~約28、約1~約26、約1~約24、約1~約22、約1~約20、約1~約18、約1~約16、約1~約14、約1~約12、約1~約10、約1~約8、約1~約6、約1~約4、約1~約2、約2~約40、約4~約40、約6~約40、約8~約40、約10~約40、約12~約40、約14~約40、約16~約40、約18~約40、約20~約40、約22~約40、約24~約40、約26~約40、約28~約40、約30~約40、約32~約40、約34~約40、約36~約40、約38~約40、約2~約35、約2~約30、約2~約25、約2~約20、約2~約15、約2~約10、約2~約8、約2~約6、または約2~約4%のDSPC(mol%)を含む。
[572]一部の実施形態では、LNPは、約1~約20、約1~約19、約1~約18、約1~約17、約1~約16、約1~約15、約1~約14、約1~約13、約1~約12、約1~約11、約1~約10、約1~約9、約1~約8、約1~約7、約1~約6、約1~約5、約1~約4、約1~約3、約2~約6、約3~約7、約4~約8、約5~約9、約6~約10、約7~約11、約8~約12、約9~約13、約10~約14、約11~約15、約12~約16、約13~約17、約14~約18、約15~約19、または約16~約20%のPEG-脂質(mol%)を含む。
[573]一部の実施形態では、LNPは、約1~約97、約5~約97、約10~約97、約15~約97、約20~約97、約25~約97、約30~約97、約35~約97、約40~約97、約45~約97、約50~約97、約55~約97、約60~約97、約65~約97、約70~約97、約75~約97、約80~約97、約1~約95、約1~約90、約1~約85、約1~約80、約1~約75、約1~約70、約1~約65、約1~約60、約1~約55、約1~約50、約1~約45、約1~約40、約1~約35、約1~約30、約1~約25、約1~約20、約1~約15、約1~約10、約10~約30、約10~約35、約15~約35、約15~約40、約20~約40、約20~約45、約25~約45、約25~約50、約30~約50、約30~約55、約35~約55、約35~約60、約40~約60、約40~約65、約45~約65、約45~約70、約50~約70、約50~約75、約55~約75、約55~約80、または約60~約80%のコレステロール(mol%)を含む。
[574]一部の実施形態では、LNPは、約1~約97、5~約97、10~約97、15~約97、20~約97、25~約97、30~約97、35~約97、40~約97、45~約97、50~約97、55~約97、60~約97、65~約97、70~約97、75~約97、80~約97、1~約95、1~約90、1~約85、1~約80、1~約75、1~約70、1~約65、1~約60、1~約55、1~約50、1~約45、1~約40、1~約35、1~約30、1~約25、1~約20、1~約15、1~約10、10~約30、10~約35、15~約35、15~約40、20~約40、20~約45、25~約45、25~約50、30~約50、30~約55、35~約55、35~約60、40~約60、40~約65、45~約65、45~約70、50~約70、50~約75、55~約75、55~約80、または60~約80%のアミノ脂質;1~約40、1~約38、1~約36、1~約34、1~約32、1~約30、1~約28、1~約26、1~約24、1~約22、1~約20、1~約18、1~約16、1~約14、1~約12、1~約10、1~約8、1~約6、1~約4、1~約2、2~約40、4~約40、6~約40、8~約40、10~約40、12~約40、14~約40、16~約40、18~約40、20~約40、22~約40、24~約40、26~約40、28~約40、30~約40、32~約40、34~約40、36~約40、38~約40、2~約35、2~約30、2~約25、2~約20、2~約15、2~約10、2~約8、2~約6、または2~約4%のDSPC;1~約20、1~約19、1~約18、1~約17、1~約16、1~約15、1~約14、1~約13、1~約12、1~約11、1~約10、1~約9、1~約8、1~約7、1~約6、1~約5、1~約4、1~約3、2~約6、3~約7、4~約8、5~約9、6~約10、7~約11、8~約12、9~約13、10~約14、11~約15、12~約16、13~約17、14~約18、15~約19、および約16~約20%のPEG-脂質を含み、バランスはコレステロールである(全てmol%)。
アミノ脂質
[575]アミノ脂質、リン脂質、PEG脂質、コレステロールもしくはその誘導体、ペイロード、またはそれらの任意の組み合わせを含むLNP組成物が、本明細書に記載されている。一部の実施形態では、このLNP組成物はアミノ脂質を含む。一態様において、本明細書に開示されるのは、式(I)の構造を有するアミノ脂質、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、
であり、
式中
各々のR1およびR2は独立して、C7-C22アルキル、C7-C22アルケニル、C3-C8シクロアルキル,-C2-C10アルキレン-L-R6、または
であり、各々のアルキル、アルキレン、アルケニル、およびシクロアルキルは独立して、置換もしくは非置換である;
各々のX、Y、およびZは独立して、-C(=O)NR4-、-NR4C(=O)-、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-OC(=O)O-、-NR4C(=O)O-、-OC(=O)NR4-、-NR4C(=O)NR4-、-NR4C(=NR4)NR4-、-C(=S)NR4-、-NR4C(=S)-、-C(=O)O-、-OC(=S)-、OC(=S)O-、-NR4C(=S)O-、-OC(=S)NR4-、-NR4C(=S)NR4-、-C(=O)S-、-SC(=O)-、-OC(=O)S-、-NR4C(=O)S-、-SC(=O)NR4-、-C(=S)S-、-SC(=S)-、-SC(=S)O-、-NR4C(=S)S-、-SC(=S)NR4-、-C(=S)S-、-SC(=S)-、-SC(=O)S-、-SC(=S)S-、-NR4C(=S)S-、-SC(=S)NR4-O、S、または結合であり;
各々のLは独立して、-C(=O)NR4-、-NR4C(=O)-、-C(=O)O-、-OC(=O)O-、-NR4C(=O)O-、-OC(=O)NR4-、-NR4C(=O)NR4-、-NR4C(=NR4)NR4-、-C(=S)NR4-、-NR4C(=S)-、-C(=O)O-、-OC(=S)-、OC(=S)O-、-NR4C(=S)O-、-OC(=S)NR4-、-NR4C(=S)NR4-、-C(=O)S-、SC(=O)-、-OC(=O)S-、-NR4C(=O)S-、-SC(=O)NR4-、-C(=S)S-、-SC(=S)-、-SC(=S)O-、-NR4C(=S)S-、-SC(=S)NR4-、-C(=S)S-、-SC(=S)-、-SC(=O)S-、-SC(=S)S-、-NR4C(=S)S-、-SC(=S)NR4-、O、S、-C1-C10アルキレン-O-、-C1-C10アルキレン-C(=O)O-、-C1-C10アルキレン-OC(=O)-、または結合であり、
式中、アルキレンは置換もしくは非置換であり;
R3は、-C0-C10アルキレン-NR7R8、-C0-C10アルキレン-ヘテロシクロアルキル、または-C0-C10アルキレン-ヘテロシクロアリールであり、
ここで、このアルキレン、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロシクロアリールは独立して、置換もしくは非置換であり;各々のR4は独立して、水素または置換もしくは非置換のC1-C6アルキルであり;
R5は、水素または置換もしくは非置換のC1-C6アルキルであり;
各々のR6は独立して、置換もしくは非置換のC3-C22アルキルまたは置換もしくは非置換のC3-C22アルケニルであり;
各々のR7およびR8は独立して、水素または置換もしくは非置換のC1-C6アルキルであるか、またはR7およびR8は、それらが結合される窒素と一緒になって、置換もしくは非置換のC2-C6ヘテロシクリルを形成し;
pは、1~10から選択される整数であり;かつ
各々のn、m、およびqは独立して、0、1、2、3、4、または5である。
[576]式(I)の一部の実施形態では、構造が、2つ以上の不斉C原子を含む場合、各々の不斉C原子は独立して、ラセミ、キラルに純粋なRおよび/もしくはキラルに純粋なS異性体、またはそれらの組み合わせを表す。
[577]一部の実施形態では、式(I)の各々のnおよびqは独立して、0、1、2、または3である。一部の実施形態では、式(I)の各々のn、m、およびqは1である。
[578]一部の実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ia)の構造、またはその薬学的に許容される塩もしくは薬学的に許容される溶媒和物を有し:
式中、
各々のR1およびR2は独立して、C7-C22アルキル、C7-C22アルケニル、C3-C8シクロアルキル、-C2-C10アルキレン-L-R6、または
であり、
式中、各々のアルキル、アルキレン、アルケニル、およびシクロアルキルは独立して、置換もしくは非置換であり;
各々のX、Y、およびZは独立して、C(=O)NR4-、-NR4C(D)-、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-OC(=O)O-、-NR4C(=O)O-、-OC(=O)NR4-、-NR4C=O)NR4-、-NR4C(=NR4)NR4-、-C(=S)NR4-、-NR4C(=S)-、-C(E)O-、-OC(=S)-、OC(=S)O-、-NR4C(=S)O-、-OC(=S)NR4-、-NR4C(=S)NR4-、-C(=O)S-、-SC(=O)-、-OC(=O)S-、-NR4C(=O)S-、-SC(=O)NR4--C(=S)S-、-SC(=S)-、-SC(=S)O-、-NR4C(=S)S-、-SC(=S)NR4-、-C(=S)S-、-SC(=S)-、-SC(=O)S-、-SC(=S)S-、-NR4C(=S)S-、-SC(=S)NR4-、O、S、-C1-C10アルキレン-O-、または結合であり、ここで、このアルキレンは置換もしくは非置換であり;
各々のLは独立して、-C(=O)NR4-、-NR4C(=O)-、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-OC(=O)O-、-NR4C(=O)O-、-OC(=O)NR4-、-NR4C(=O)NR4-、-NR4C(=NR4)NR4-、-C(=S)NR4-、-NR4C(=S)-、-C(=O)O-、-OC(=S)-、OC(=S)O-、-NR4C(=S)O-、-OC(=S)NR4-、-NR4C(=S)NR4-、-C(=O)S-、-SC(=O)-、-OC(=O)S-、-NR4C(=O)S-、-SC(=O)NR4--C(=S)S-、-SC(=S)-、-SC(=S)O-、-NR4C(=S)S-、-SC(=S)NR4-、-C(=S)S-、-SC(=S)-、-SC(=O)S-、-SC(=S)S-、-NR4C(=S)S-、-SC(=S)NR4-、O、S、-C1-C10アルキレン-O-、-C1-C10アルキレン-C(=O)O-、-C1-C10アルキレン-OC(=O)-、または結合であり、式中、このアルキレンは、置換もしくは非置換であり;
R3は、-C0-C10アルキレン-NR7R8、-C0-C10アルキレン-ヘテロシクロアルキル、または-C0-C10アルキレン-ヘテロシクリルであり、ここでこのアルキレン、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロシクロアリールは独立して、置換もしくは非置換であり;
各々のR4は独立して、水素または置換もしくは非置換のC1-C6アルキルであり;
R5は、水素または置換もしくは非置換のC1-C6アルキルであり;
各々のR6は独立して、置換もしくは非置換のC3-C22アルキルまたは置換もしくは非置換のC3-C22アルケニルであり;
各々のR7およびR8は独立して、水素または置換もしくは非置換のC1-C6アルキルであるか、またはR7およびR8は、それらが結合される窒素と一緒になって、置換もしくは非置換のC2-C6ヘテロシクリルを形成し;かつ
pは、1~10から選択される整数である。
[579]式(Ia)の一部の実施形態では、この構造が、2つ以上の不斉C原子を有する場合、各々の不斉C原子は独立して、ラセミの、キラルに純粋なRおよび/もしくはキラルに純粋なS異性体、またはそれらの組み合わせを表す。
[580]一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR1およびR2は独立して、C7-C22アルキル、C7-C22アルケニル、-C2-C10アルキレン-L-R6、または
であり、
式中、各々のアルキル、アルキレン、アルケニル、およびシクロアルキルは独立して、置換または非置換である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR1およびR2は独立して、C10-C20アルキル、C10-C20アルケニルである。-C8-C7アルキレン-L-R6、または
であり、式中、各々のアルキル、アルキレン、アルケニル、およびシクロアルキルは独立して、置換または非置換である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR1は、
である。
[581]一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のLは独立して、O、S、-C1-C10アルキレン-O-、-C1-C10アルキレン-C(=O)O-、-C1-C10アルキレン-OC(=O)-、または結合であり、ここでこのアルキレンは置換または非置換である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のLは独立して、O、S、-C1-C3アルキレン-O-、-C1-C3アルキレン-C(=O)O-、-C1-C3アルキレン-OC(=O)-、または結合であり、ここでこのアルキレンは置換または非置換である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のLは独立して、O、S、-C1-C3アルキレン-O-、-C1-C3アルキレン-C(=O)O-、-C1-C3アルキレン-OC(=O)-、または結合であり、ここでこのアルキレンは、直鎖または分岐した非置換のアルキレンである。
[582]一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のR6は独立して、置換もしくは非置換の直鎖C3-C22アルキルまたは置換もしくは非置換の直鎖C3-C22アルケニルである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のR6は独立して、置換もしくは非置換のC3-C20アルキルまたは置換もしくは非置換のC3-C20アルケニルである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のR6は独立して、置換もしくは非置換のC3-C10アルキルまたは置換もしくは非置換のC3-C10アルケニルである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のR6は独立して、置換もしくは非置換のC3-C10アルキルである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のR6は独立して、置換もしくは非置換の直鎖C3-C10アルキルである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のR6は独立して、置換もしくは非置換のn-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、またはn-ドデシルである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のR6は独立して、置換もしくは非置換のn-オクチルである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のR6はn-オクチルである。
[583]一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のLは独立して、-C(=O)O-、-OC(=O)-、-C1-C10アルキレン-O-、またはOである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のLはOである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のLは、-C1-C3アルキレン-O-である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のpは、1、2、3、4、または5である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のpは2である。
[584]一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR1は
である。
[585]一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のR4は独立して、Hまたは置換もしくは非置換のC1-C4アルキルである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のR4は独立して、置換もしくは非置換の直鎖C1-C4アルキルである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のR4は、Hである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のR4は独立して、H、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、または-CH(CH3)2である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のR4は独立して、Hまたは-CH3である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のR4は、CH3である。
[586]一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のXは、-C(=O)O-または-OC(=O))-である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のXは、-C(=O)NR4-または-NR4C(=O)-である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のXは、-C(=O)N(CH3)-、-N(CH3)C(=O)-、-C(=O)NH-、または-NHC(=O)-である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のXは、-C(=O))NH-、-C(=O)N(CH3)-、-OC(=O))-、-NHC(=O)-、-N(CH3)C(=O))-、-C(=O)O-、-OC(=O)O-、-NHC(=O)O-、-N(CH3)C(=O)O-、-OC(=O))NH-、-OC(=O)N(CH3)-、-NHC(=O)NH-、-N(CH3)C(=O))NH-、-NHC(=O)N(CH3)-、-N(CH3)C(=O)N(CH3)-、NHC(=NH)NH-、-N(CH3)C(=NH)NH-、-NHC(=NH)N(CH3)-、-N(CH3)C(=NH)N(CH3)-、NHC(=NMe)NH-、-N(CH3)C(=NMe)NH-、-NHC(=NMe)N(CH3)-、または-N(CH3)C(=NMe)N(CH3)-である。
[587]一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR2は、C7-C22アルキル、C7-C22アルケニル、-C2-C10アルキレン-L-R6、または
であり、式中、各々のアルキル、アルキレン、アルケニル、およびシクロアルキルは独立して、置換または非置換である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR2は、置換もしくは非置換のC7-C22アルキルまたは置換もしくは非置換のC7-C22アルケニルである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR2は、置換もしくは非置換の直鎖C7-C22アルキルまたは置換もしくは非置換の直鎖C7-C22アルケニルである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR2は、置換もしくは非置換のC10-C20アルキルまたは置換もしくは非置換のC10-C20アルケニルである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR2は、非置換C10-C20アルキルである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR2は、非置換C10-C20アルケニルである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR2は、-C2-C10アルキレン-L-R6である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR2は、-C2-C10アルキレン-C(=O)O-R6または-C2-C10アルキレン-OC(=O)-R6である。
[588]一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR2は、
である。
[589]一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のYは、-C(=O)O-または-OC(=O)-である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のYは、-C(=O)NR4-または-NR4C(=O)-である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のYは、-C(=O)N(CH3)-、-N(CH3)C(=O)-、-C(=O)NH-、または-NHC(=O)-である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のYは、-OC(=O)O-、-NR4C(=O)O-、-OC(=O)NR4-、または-NR4C(=O)NR4-である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のYは、-OC(=O)O-、-NHC(=O)O-、-OC(=O)NH-、-NHC(=O)NH-、-N(CH3)C(=O)O-、-OC(=O)N(CH3)-、-N(CH3)C(=O)N(CH3)-または-N(CH3)C(=O)NH-である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のYは、-OC(=O)O-、-NHC(=O)0-、-OC(=O)NH-、または-NHC(=O)NH-である。
[590]一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR3は、-C0-C10アルキレン-NR7R8または-C0-C10アルキレン-ヘテロシクロアルキルであり、ここでこのアルキレンおよびヘテロシクロアルキルは独立して、置換または非置換である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR3は、-C0-C10アルキレン-NR7R8である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR3は、-C1-C6アルキレン-NR7R8である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR3は、-C1-C4アルキレン-NR7R8である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR3は、-C1-アルキレン-NR7R8である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR3は、-C2--アルキレン-NR7R8である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR3は、-C3-アルキレン-NR7R8である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR3は、-C4-アルキレン-NR7R8である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR3は、-C5-アルキレン-NR7R8である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR3は、-C0-C10アルキレン-ヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR3は、-C1-C6アルキレン-ヘテロシクロアルキルであり、ここでこのヘテロシクロアルキルは、1~3個の窒素および0~2個の酸素である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR3は、-C1-C6アルキレン-ヘテロシクロアリールである。
[591]一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)の各々のR7およびR8は独立して、水素または置換もしくは非置換のC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、各々のR7およびR8は独立して、水素または置換もしくは非置換のC1-C3アルキルである。一部の実施形態では、各々のR7およびR8は独立して、置換もしくは非置換のC1-C3アルキルである。一部の実施形態では、各々のR7およびR8は独立して、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、または-CH(CH3)2である。一部の実施形態では、各々のRおよびR8は、CH3である。一部の実施形態では、各々のR7およびR8は、-CH2CH3である。
[592]一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR7およびR8は、それらが結合される窒素と一緒になって、置換もしくは非置換のC2-C6ヘテロシクリルを形成する。一部の実施形態では、R7およびR8は、それらが結合される窒素と一緒になって、置換もしくは非置換のC2-C6ヘテロシクロアルキルを形成する。一部の実施形態では、R7およびR8は、それらが結合される窒素と一緒になって、置換もしくは非置換の3-7員のヘテロシクロアルキルを形成する。
[593]一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR3は
である。
[594]一部の実施形態では.式(I)および式(Ia)のR3は
である。
[595]一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR3は
である。
[596]一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のZは、-C(=O)O-または-OC(=O)-である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のZは、-C(=O)NR4-または-NR4C(=O)-である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のZは、-C(=O)N(CH3)-、-N(CH3)C(=O)-、-C(=O)NH-、または-NHC(=O)-である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のZは、-OC(=O)O-、-NR4C(=O)O-、-OC(O)NR4-、または-NR4C(=O)NR4-である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のZは、-OC(=O)O-、-NHC(=O)O-、-OC(=O)NH-、-NHC(=O)NH-、-N(CH3)C(=O)O-、-OC(=O)N(CH3)-、-N(CH3)C(=O)N(CH3)-、-NHC(=O)N(CH3)-または-N(CH3)C(=O)NH-である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のYは、-OC(=O)O-、-NHC(=O)O-、-OC(=O)NH-、または-NHC(=O)NH-である。
[597]一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR5は、水素または置換もしくは非置換のC1-C3アルキルである。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR5は、H、-CH3、-CH-)CH3、-CH2CH2CH3、または-CH(CH3)2である。一部の実施形態では、式(I)および式(Ia)のR5は、Hである。
[598]一部の実施形態では、LNPは、複数のアミノ脂質を含む。例えば、LNP組成物は、2、3、4、5、6.7、8、9.10、またはそれ以上のアミノ脂質を含んでもよい。別の例では、LNP組成物は、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも9、少なくとも10、または少なくとも20のアミノ脂質を含んでもよい。さらに別の例では、LNP組成物は、最大2個、最大3個、最大4個、最大5個、最大6個、最大7個、最大9個、最大10個、最大20個、または最大30個のアミノ脂質を含んでもよい。
[599]一部の実施形態では、LNP組成物は、第1のアミノ脂質を含む。一部の実施形態では、LNP組成物は、第1のアミノ脂質および第2のアミノ脂質を含む。一部の実施形態では、LNP組成物は、第1のアミノ脂質、第2のアミノ脂質、および第3のアミノ脂質を含む。一部の実施形態では、LNP組成物は、第1のアミノ脂質、第2のアミノ脂質、第3のアミノ脂質、および第4のアミノ脂質を含む。一部の実施形態では、LNP組成物は第4のアミノ脂質を含まない。一部の実施形態では、LNP組成物は、第3のアミノ脂質を含まない。一部の実施形態では、第2のアミノ脂質に対する第1のアミノ脂質のモル比は、約0.1~約10である。一部の実施形態では、第1のアミノ脂質の第2のアミノ脂質に対するモル比は、約0.20~約5である。一部の実施形態では、第2のアミノ脂質に対する第1のアミノ脂質のモル比は、約0.25~約4である。一部の実施形態では、第2のアミノ脂質に対する第1のアミノ脂質のモル比は、約0.25、約0.33、約0.5、約1、約2、約3、または約4である。
[600]一部の実施形態では、第1のアミノ脂質:第2のアミノ脂質:第3のアミノ脂質のモル比は、約4:1:1である。一部の実施形態では、第1のアミノ脂質:第2のアミノ脂質:第3のアミノ脂質のモル比は、約1:1:1である。一部の実施形態では、第1のアミノ脂質:第2のアミノ脂質:第3のアミノ脂質のモル比は、約2:1:1である。一部の実施形態では、第1のアミノ脂質:第2のアミノ脂質:第3のアミノ脂質のモル比は、約2:2:1である。一部の実施形態では、第1のアミノ脂質:第2のアミノ脂質:第3のアミノ脂質のモル比は、約3:2:1である。一部の実施形態では、第1のアミノ脂質:第2のアミノ脂質:第3のアミノ脂質のモル比は、約3:1:1である。一部の実施形態では、第1のアミノ脂質:第2のアミノ脂質:第3のアミノ脂質のモル比は、約5:1:1である。一部の実施形態では、第1のアミノ脂質:第2のアミノ脂質:第3のアミノ脂質のモル比は、約3:3:1である。一部の実施形態では、第1のアミノ脂質:第2のアミノ脂質:第3のアミノ脂質のモル比は、約4:4:1である。
[601]一部の実施形態では、LNP組成物は、1つまたは複数のアミノ脂質を含む。一部の実施形態では、この1つまたは複数のアミノ脂質は、粒子中に存在する総脂質の約40mol%~約65mol%を構成する。一部の実施形態では、この1つまたは複数のアミノ脂質は、粒子中に存在する総脂質の約40mol%、約41mol%、約42mol%、約43mol%、約44mol%、約45mol%、約46mol%、約47mol%、約48mol%、約49mol%、約50mol%、約51mol%、約52mol%、約53mol%、約54mol%、約55mol%、約56mol%、約57mol%、約58mol%、約59mol%、約60mol%、約61mol%、約62mol%、約63mol%、約64mol%、または、約65mol%を構成する。一部の実施形態では、第1のアミノ脂質は、粒子中に存在する全アミノ脂質の約1mol%~約99mol%を構成する。一部の実施形態では、第1のアミノ脂質は、粒子中に存在する総アミノ脂質の約16.7mol%~約66.7mol%を構成する。一部の実施形態では、第1のアミノ脂質は、粒子中に存在する全アミノ脂質の約20mol%~約60mol%を構成する。
[602]一部の実施形態では、アミノ脂質はイオン化可能な脂質である。イオン性脂質は、1つまたは複数のイオン性窒素原子を含んでもよい。一部の実施形態では、1つまたは複数のイオン化可能な窒素原子のうちの少なくとも1つは、正に帯電している。一部の実施形態では、LNP組成物中のイオン化可能な窒素原子のうち少なくとも10mol%、20mol%、30mol%、40mol%、50mol%、60mol%、70mol%、80mol%、90mol%、95mol%、または99mol%は、正に荷電される。一部の実施形態では、アミノ脂質は、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、イミン、アミド、グアニジン部分、ヒスチジン残基、リシン残基、アルギニン残基、またはそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、アミノ脂質は、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、グアニジン部分、またはそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、アミノ脂質は第三級アミンを含む。
[603]一部の実施形態では、アミノ脂質はカチオン性脂質である。一部の実施形態では、アミノ脂質はイオン化可能な脂質である。一部の実施形態では、アミノ脂質は、1つまたは複数の窒素原子を含む。一部の実施形態では、アミノ脂質は、1つまたは複数のイオン化可能な窒素原子を含む。カチオン性および/またはイオン性脂質の例としては、限定するものではないが、3-(ジドデシルアミノ)-N1,N1,4-トリドデシル-1-ピペラジンエタンアミン(KL10)、N142-(ジドデシルアミノ)エチル]-N1,N4,N4-トリドデシル-1,4-ピペラジンジエタンアミン(KL22)、14,25-ジトリデシル-15,18,21,24-テトラアザ-オクタトリアコンタン(KL25)、1,2-ジリノレイルオキシ-N,N-ジメチルアミノプロパン(DLin-DMA)、2,2-ジリノレイ1-4-ジメチルアミノメチル-[1,3]-ジオキソラン(DLin-K-DMA)、ヘプタトリアコンタ-6,9,28,31-テトラエン-19-イル 4-(ジメチルアミノ)ブタノエート(DLin-MC 3-DMA)、2,2-ジリノレイ1-4-(2-ジメチルアミノエチル)-[1,3]-ジオキソラン(DLin-KC2-DMA)、1,2-ジオレイルオキシ-N,N-ジメチルアミノプロパン(DODMA)、2-({8-[(3β)-コレスト-5-エン-3-イルオキシ]オクチル}オキシ)-N,N-ジメチル-3-[(9Z,12Z)-オクタデカ-9,12-ジエン-1-イルオキシ]プロパン-1-アミン(オクチル-CLinDMA)、(2R)-2-({8-[(3β)-コレスト-5-エン-3-イルオキシ]オクチル}オキシ)-N,N-ジメチル-3-[(9Z,12Z)-オクタデカ-9,12-ジエン-1-イルオキシ]プロパン-1-アミン(オクチル-CLinDMA(2R))、および(2S)-2-({8-[(3β)-コレステ-5-エン-3-イルオキシ]オクチル}オキシ)-N,N-ジメチル-3-[(9Z,12Z)-オクタデカ-9,12-ジエン-1-イルオキシ]プロパン-l-アミン(オクチル-CLinDMA(2S))が挙げられる。
[604]一部の実施形態では、本明細書に記載のアミノ脂質は、薬学的に許容される塩などの塩の形態をとり得る。アミノ脂質の薬学的に許容される塩は全て、本開示に包含される。本明細書で使用される場合、アミノ脂質には、その薬学的に許容される塩、およびそのジアステレオマー、エナンチオマー、およびエピマーの形態も含まれる。
[605]一部の実施形態では、本明細書に記載のアミノ脂質は、1つまたは複数の立体中心を有し、各立体中心は、R配置またはS配置のいずれかで独立して存在する。本明細書に提示される脂質には、全てのジアステレオマー、エナンチオマー、およびエピマー形態、ならびにそれらの適切な混合物が含まれる。本明細書で提供される脂質には、全てのシス、トランス、syn(シン)、anti(アンチ)、entgegen(反対)(E)、およびzusammen(同じ)(Z)異性体、ならびにそれらの適切な混合物が含まれる。特定の実施形態では、本明細書に記載の脂質は、化合物のラセミ混合物を光学活性分割剤と反応させて一対のジアステレオマー化合物/塩を形成し、ジアステレオマーを分離し、光学的に純粋なエナンチオマーを回収することにより、それらの個々の立体異性体として調製される。一部の実施形態では、エナンチオマーの分割は、本明細書に記載の化合物の共有結合ジアステレオマー誘導体を使用して実施される。別の実施形態では、ジアステレオマーは、溶解度の違いに基づく分離/分割技術によって分離される。他の実施形態では、立体異性体の分離は、クロマトグラフィーによって、またはジアステレオマー塩の形成および再結晶、もしくはクロマトグラフィー、またはそれらの任意の組み合わせによる分離によって行われる。Jean Jacques、Andre Collet、Samuel H.Wilen、「Enantiomers、Racemates and Resolutions」、John Wiley and Sons、Inc.,1981.一態様では、立体異性体は立体選択的合成によって得られる。
[606]一部の実施形態では、アミノ脂質などの脂質は、本明細書に開示される構造に基づいて置換される。一部の実施形態では、アミノ脂質などの脂質は置換されていない。別の実施形態では、本明細書に記載の脂質は、同位体的に(例えば、放射性同位元素を用いて)標識されるか、または発色団もしくは蛍光部分、生物発光標識、または化学発光標識の使用を含むがこれらに限定されない別の他の手段によって標識される。
[607]本明細書に記載の脂質は、同位体標識化合物を含み、これらは、本明細書に提示された様々な式および構造で列挙されたものと同一であるが、1つまたは複数の原子が、自然界で通常見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられている。本脂質に組み込まれてもよい同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、硫黄、フッ素、および塩素の同位体、例えば、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、35S、18F、36Clが挙げられる。一態様では、本明細書に記載の同位体標識脂質、例えば3Hおよび14Cなどの放射性同位体が組み込まれた脂質は、薬物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。一態様では、重水素などの同位体による置換は、例えば、in vivo半減期の延長または投与量要件の減少など、より大きな代謝安定性に起因する特定の治療上の利点をもたらす。
[608]一部の実施形態では、アミノ脂質の不斉炭素原子は、エナンチオマー的に濃縮された形態で存在する。特定の実施形態では、アミノ脂質の不斉炭素原子は、少なくとも50%のエナンチオマー過剰、少なくとも60%のエナンチオマー過剰、少なくとも70%のエナンチオマー過剰、少なくとも80%のエナンチオマー過剰、少なくとも90%のエナンチオマー過剰、少なくとも95%のエナンチオマー過剰、または少なくとも99%のエナンチオマー過剰を(S)または(R)配置で有する。
[609]一部の実施形態では、開示されたアミノ脂質を、N-オキシドに変換してもよい。一部の実施形態では、N-オキシドは、酸化剤(例えば、3-クロロペルオキシ安息香酸および/または過酸化水素)による処理によって形成される。したがって、本明細書に開示されるのは、原子価および構造によって許される場合、N OまたはN+-O-と表すことができる、記載されたアミノ脂質のN-オキシド化合物である。一部の実施形態では、本開示の化合物中の窒素は、N-ヒドロキシまたはN-アルコキシに変換され得る。例えば、N-ヒドロキシ化合物は、ra-CPBAなどの酸化剤による親アミンの酸化によって調製され得る。示されて特許請求されている全ての窒素含有化合物も考慮される。したがって、N-ヒドロキシおよびNアルコキシ(例えば、Rが置換または非置換のC1~C6アルキル、C1~C6アルケニル、C1~C6アルキニル、3~14員炭素環または3~14員複素環であるN-OR)誘導体の記載のアミノ脂質も本明細書に開示される。
PEG脂質
[610]本明細書で使用される「PEG脂質」または「PEG脂質」は、ポリエチレングリコール成分を含む脂質を指す。
[611]一部の実施形態では、記載されたLNP組成物は、PEG脂質を含む。一部の実施形態では、記載されたLNP組成物は、2つ以上のPEG脂質を含む。例示的なPEG-脂質としては、脂質が含まれるが、これらに限定されない。例示的なPEG脂質としてはまた、限定するものではないが、PEG改変ホスファチジルエタノールアミン、PEG改変ホスファチジン酸、PEG改変セラミド、PEG改変ジアルキルアミン、PEG改変ジアシルグリセロール、PEG改変ジアルキルグリセロール、およびそれらの混合物も挙げられる。例えば、1つまたは複数のPEG脂質は、PEG-c-DOMG、PEG-DMG、PEG-DLPE、PEG-DMPE、PEG-DPPC、PEG-DSPE脂質、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。一部の実施形態では、PEG部分は、エチレングリコールまたはエチレンオキシドの任意に置換された直鎖状または分枝状ポリマーである。一部の実施形態では、PEG部分は、例えば、1つまたは複数のアルキル、アルコキシ、アシル、ヒドロキシ、またはアリール基によって置換されている。一部の実施形態では、PEG部分は、PEG-ポリウレタンまたはPEG-ポリプロピレンなどのPEGコポリマーを含む(例えば、J.Milton Harris,Poly(ethylene glycol)chemistry:biotechnical and biomedical applications(1992)を参照)。一部の実施形態では、PEG部分は、PEGコポリマーを含まず、例えば、PEGモノポリマーであってもよい。代表的なPEG脂質としては、限定するものではないが、PEG-ジラウロイルグリセロール、PEG-ジミリストイルグリセロール(PEG-DMG)、PEG-ジパルミトイルグリセロール、PEG-ジステアロイルグリセロール(PEG-DSPE)、PEG-ジパルミトイルグリセロール、PEG-ジステイイルグリセロール、PEG-ジラウィルグリカミド、PEG-ジミリスチルグリカミド、PEG-ジパルミトイルグリカミド、PEG-ジステリルグリカミド、PEG-コレステロール、およびPEG-DMB(3,4-ジテトラデコキシルベンジル-ω-メチル-ポリ(エチレングリコール)エーテル)、1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ(ポリエチレングリコール)-2000])が挙げられる。
[612]一部の実施形態では、PEG-脂質は、PEG-脂質コンジュゲート、例えば、ジアルキルオキシプロピルに結合したPEG(例えば、PEG-DAAコンジュゲート)、ジアシルグリセロールに結合したPEG(例えば、PEG-DAGコンジュゲート)、コレステロールに結合したPEG、ホスファチジルエタノールアミンに結合したPEG、およびセラミドにコンジュゲートしたPEG(例えば、米国特許第5,885,613号を参照)、カチオン性PEG脂質、ポリオキサゾリン(POZ)-脂質コンジュゲート(例えば、POZ-DAAコンジュゲート;例えば、WO2010/006282を参照)、ポリアミドオリゴマー(例えば、ATTA-脂質コンジュゲート)、およびそれらの混合物である。
[613]PEG脂質は、1つまたは複数のエチレングリコール単位、例えば、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも5つ、少なくとも10個、少なくとも20個、少なくとも30個、少なくとも40個、少なくとも50個、少なくとも60個、少なくとも70個、少なくとも80個、少なくとも90個、少なくとも100個、少なくとも120個、または少なくとも150個のエチレングリコール単位を含み得る。一部の実施形態では、PEG脂質の数平均分子量は、約200Da~約5000Daである。一部の実施形態では、PEG脂質の数平均分子量は、約500Da~約3000Daである。一部の実施形態では、PEG脂質の数平均分子量は、約750Da~約2500Daである。一部の実施形態では、PEG脂質の数平均分子量は、約750Da~約2500Daである。一部の実施形態では、PEG脂質の数平均分子量は、約500Da、約750Da、約1000Da、約1250Da、約1500Da、約1750Da、または、約2000Daである。一部の実施形態では、1つまたは複数のPEG脂質の多分散性指数(PDI)は、2より小さい。一部の実施形態では、1つまたは複数のPEG脂質のPDIは、最大で1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3。2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、または3.0である。一部の実施形態では、1つまたは複数のPEG脂質のPDIは、少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、または3.0である。
[614]一部の実施形態では、PEG脂質は、粒子中に存在する総脂質の約0.1mol%~約10mol%を構成する。一部の実施形態では、PEG脂質は、粒子中に存在する総脂質の約0.1mol%~約6mol%を構成する。一部の実施形態では、PEG脂質は、粒子中に存在する総脂質の約0.5mol%~約5mol%を構成する。一部の実施形態では、PEG脂質は、粒子中に存在する総脂質の約1mol%~約3mol%を構成する。一部の実施形態では、PEG脂質は、粒子中に存在する総脂質の約2.0mol%~約2.5mol%を構成する。一部の実施形態では、PEG脂質は、粒子中に存在する総脂質の約1mol%、約1.1mol%、約1.2mol%、約1.3mol%、約1.4mol%、約1.5mol%、約1.6mol%、約1.7mol%、約1.8mol%、約1.9mol%、約2.0mol%、約2.1mol%、約2.2mol%、約2.3mol%、約2.4mol%、約2.5mol%、約2.6mol%、約2.7mol%、約2.8mol%、約2.9mol%、または、約3.0mol%を構成する。
[615]一部の実施形態では、LNP組成物は、複数のPEG脂質、例えば、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の異なるPEG脂質を含む。
リン脂質
[616]本明細書で使用される場合、「リン脂質」とは、リン酸部分および不飽和脂肪酸鎖などの1つまたは複数の炭素鎖を含む脂質を指す。リン脂質は、1つまたは複数の多重(例えば、二重または三重)結合を含み得る。一部の実施形態では、リン脂質は、膜への融合を促進し得る。例えば、カチオン性リン脂質は、膜(例えば、細胞膜または細胞内膜)の1つまたは複数の負に荷電したリン脂質と相互作用し得る。膜へのリン脂質の融合は、LNPの1つまたは複数の要素が膜を通過すること、すなわち、1つまたは複数の要素の細胞への送達を可能にし得る。
[617]一部の実施形態では、記載のLNP組成物は、リン脂質を含む。一部の実施形態では、リン脂質は、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノールアミンアミン、グリセロリン脂質、スフィンゴリン脂質、グリセロホスホノ、スフィンゴ脂質、ホスホノ脂質、天然レシチン、および水素化リン脂質からなる群から選択される脂質を含む。一部の実施形態では、リン脂質は、ホスファチジルコリンを含む。ホスファチジルコリンの例としては、限定するものではないが、大豆ホスファチジルコリン、卵黄ホスファチジルコリン(EPC)、ジステアロイルホスファチジルコリン、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DPPC)、2-オレオイル-1-パルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(POPC)、ジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)、およびジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)が挙げられる。ある特定の実施形態では、リン脂質はDSPCである。
[618]一部の実施形態では、リン脂質は、ホスファチジルエタノールアミンアミンを含む。一部の実施形態では、ホスファチジルエタノールアミンアミンは、ジステアロイルホスファチジルエタノールアミン(DSPE)、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン(DPPE)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)、ジミリストイルホスホエタノールアミン(DMPE)、16-O-Monome Le PE、16-O-ジメチル PE、18-1-トランス PE、パルミトイル オレオイル-ホスファチジルエタノールアミン(POPE)、または1-ステアロイル-2-オレオイル-ホスファチジルエタノールアミン(SOPE)である。一部の実施形態では、リン脂質はグリセロリン脂質を含む。一部の実施形態では、グリセロリン脂質は、プラズマローゲン、ホスファチデート、またはホスファチジルコリンである。一部の実施形態では、グリセロリン脂質は、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、パルミトイルオレオイルホスファチジルグリセロール(POPG)、またはリゾホスファチジルコリンである。一部の実施形態では、リン脂質はスフィンゴリン脂質を含む。一部の実施形態では、スフィンゴリン脂質は、スフィンゴミエリン、セラミドホスホエタノールアミン、セラミドホスホグリセロール、またはセラミドホスホグリセロリン酸である。一部の実施形態では、リン脂質は天然レシチンを含む。一部の実施形態では、天然レシチンは卵黄レシチンまたは大豆レシチンである。一部の実施形態では、リン脂質は水素化リン脂質を含む。一部の実施形態では、水素化リン脂質は、水素化大豆ホスファチジルコリンである。一部の実施形態では、リン脂質は、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジン酸、パルミトイルオレオイルホスファチジルコリン、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジルアミンエタノール、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジオレオイルホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルコリン、およびジリノレオイルホスファチジルコリンからなる群から選択される。
[619]一部の実施形態では、リン脂質は、以下から選択される脂質を含む:1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)、1,2-ジリノレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DLPC)、1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-ホスホコリン(DMPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DOPC)、1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DPPC)、1,2-ジウンデカノイル-sn-グリセロ-ホスホコリン(DUPC)、2-オレオイル-1-パーニトイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(POPC)、1,2-ジ-O-オクタデセニル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(18:0ジエーテルPC)、1-オレオイル-2-コレステリルヘミスクシノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(OChemsPC)、1-ヘキサデシル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(C16 Lyso PC)、1,2-ジリノレノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジアラキドノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジドコサヘキサエノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジフィタノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(ME 16.0 PE)、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジリノレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジリノレノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジアラクリドノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジドコサヘキサエノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホ-rac-(1-グリセロール)ナトリウム塩(DOPG)、およびスフィンゴミエリン。
[620]リン脂質は、リン脂質部分および1つまたは複数の脂肪酸部分を含んでもよい。リン脂質部分は、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、2-リゾホスファチジルコリン、またはスフィンゴミエリンを含んでもよい。脂肪酸部分は、ラウリン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸、エルカ酸、フィタン酸、アラキジン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ベヘン酸、ドコサペンタエン酸、またはドコサヘキサエン酸を含み得る。いくつかの特定の実施形態では、リン脂質は、アジドへの曝露時に銅触媒付加環化を受ける場合がある、1つまたは複数のアルキンで官能化またはそれに架橋されてもよい。
[621]一部の実施形態では、LNP組成物は、複数のリン脂質、例えば、少なくとも2、3、4、5、またはそれ以上の異なるリン脂質を含む。一部の実施形態では、リン脂質は、粒子中に存在する総脂質の1mol%~20mol%を構成する。一部の実施形態では、リン脂質は、粒子中に存在する総脂質の約5mol%~約15mol%を構成する。一部の実施形態では、リン脂質は、粒子中に存在する総脂質の約8mol%~約12mol%を構成する。一部の実施形態では、リン脂質は、粒子中に存在する総脂質の約9mol%、10mol%、または11mol%を構成する。
コレステロール
[622]一部の実施形態では、LNP組成物は、コレステロールまたはその誘導体を含む。一部の実施形態では、LNP組成物は、構造脂質を含む。構造脂質は、ステロイド、ステロール、アルキルレゾレイノール、コレステロールまたはその誘導体、フェコステロール、シトステロール、エルゴステロール、カンペステロール、スチグマステロール、ブラシカステロール、トマチジン、トマチン、ウルソール酸、アルファトコフェロール、およびそれらの組み合わせから選択され得る。一部の実施形態では、構造脂質は、プレドニゾロン、デキサメタゾン、プレドニゾン、およびヒドロコルチゾンなどのコルチコステロイドである。一部の実施形態では、コレステロールまたはその誘導体は、コレステロール、5-ヘプタデシルレゾルシノール、またはコレステロールヘミスクシネートである。一部の実施形態では、コレステロールまたはその誘導体はコレステロールである。
[623]一部の実施形態では、コレステロールまたはその誘導体は、コレステロール誘導体である。一部の実施形態では、コレステロール誘導体は、極性コレステロールアナログである。一部の実施形態では、極性コレステロールアナログは、5α-コレスタノール、513-コプロスタノール、コレステリル-(2’-ヒドロキシ)-エチルエーテル、コレステリル-(4’-ヒドロキシ)-ブチルエーテル、または6-ケトコレスタノールである。一部の実施形態では、極性コレステロールアナログは、コレステリル-(4’-ヒドロキシ)-ブチルエーテルである。一部の実施形態では、コレステロール誘導体は、非極性コレステロールアナログである。一部の実施形態では、非極性コレステロールアナログは、5アコレスタン、コレステノン、5α-コレスタノン、5β-コレスタノン、またはデカン酸コレステチルである。
[624]一部の実施形態では、コレステロールまたはその誘導体は、粒子中に存在する総脂質の20mol%~50mol%を構成する。一部の実施形態では、コレステロールまたはその誘導体は、粒子中に存在する総脂質の約20mol%、約21mol%、約22mol%、約23mol%、約24mol%、約25mol%、約26mol%、約27mol%、約28mol%、約29mol%、約30mol%、約31mol%、約32mol%、約33mol%、約34mol%、約35mol%、約36mol%、約37mol%、約38mol%、約39mol%、約40mol%、約41mol%、約42mol%、約43mol%、約44mol%。約45mol%、約46mol%、約47mol%、約48mol%、または、約50mol%を構成する。
リン酸塩電荷中和剤
[625]一部の実施形態では、本明細書に記載のLNPは、リン酸塩電荷中和剤を含む。一部の実施形態では、リン酸塩電荷中和剤は、アルギニン、アスパラギン、グルタミン、リシン、ヒスチジン、カチオン性デンドリマー、ポリアミン、またはそれらの組み合わせを含む。一部の実施形態では、リン酸塩電荷中和剤は、1つまたは複数の窒素原子を含む。一部の実施形態では、リン酸塩電荷中和剤は、ポリアミンを含む。一部の実施形態では、ポリアミンは、1,3-プロパンジアミン、スペルミン、スペルミジン、ノルスペルミジン、トリス(2-アミノエチルダミン、サイクレン、1,4,7-トリアザシクロノナン、1,1,1-トリス(アミノメチル)エタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、またはそれらの組み合わせである。一部の実施形態では、ポリアミンは、1,3-プロパンジアミン、1,4-ブタンジアミン、スペルミン、スペルミジン、またはそれらの組み合わせである。一部の実施形態では、リン酸塩電荷中和剤のN/P比は、0.01~10である。一部の実施形態では、リン酸塩電荷中和剤のN/P比は、約0.05~約2である。一部の実施形態では、リン酸塩電荷中和剤のN/P比は、約0.1~約1である。一部の実施形態では、リン酸塩電荷中和剤のN/P比は、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、または、約1である。一部の実施形態では、リン酸塩電荷中和剤のN/P比は、約0.25、0.5、または0.75である。
酸化防止剤
[626]一部の実施形態では、本明細書に記載のLNPは、1つまたは複数の抗酸化剤を含む。一部の実施形態では、1つまたは複数の抗酸化剤は、カチオン性脂質、ペイロード、またはその両方の分解を減少させるように機能する。一部の実施形態では、1つまたは複数の抗酸化剤は、親水性抗酸化剤を含む。一部の実施形態では、1つまたは複数の抗酸化剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびクエン酸塩などのキレート剤である。一部の実施形態では、1つまたは複数の抗酸化剤はEDTAである。一部の実施形態では、1つまたは複数の抗酸化剤は親油性抗酸化剤を含む。一部の実施形態では、親油性抗酸化剤は、ビタミンE異性体またはポリフェノールを含む。一部の実施形態では、1つまたは複数の抗酸化剤は、少なくとも1mM、少なくとも10mM、少なくとも20mM、少なくとも50mM、または少なくとも100mMの濃度でLNP組成物中に存在する。一部の実施形態では、1つまたは複数の抗酸化剤は、約20mMの濃度で粒子中に存在する。
ペイロード
[627]本明細書に記載のLNPは、治療薬または目的の標的などのペイロードを送達するように設計され得る。一部の実施形態では、本明細書に記載のLNPは、本明細書に記載の塩基エディターシステムの1つまたは複数の構成要素を封入する。例えば、LNPは、ガイドRNA、ガイドRNAをコードする核酸、ガイドRNAをコードするベクター、塩基エディター融合タンパク質、塩基エディター融合タンパク質をコードする核酸、プログラム可能なDNA結合ドメイン、プログラム可能なDNA結合ドメインをコードする核酸、デアミナーゼ、デアミナーゼをコードする核酸のうちの1つまたは複数、またはそれらの全てもしくは任意の組み合わせを封入し得る。一部の実施形態では、核酸はDNAである。一部の実施形態では、核酸はRNA、例えばmRNAである。
[628]さらなる例示的な治療剤としては、限定するものではないが、抗体(例えば、モノクローナル、キメラ、ヒト化、ナノボディ、およびそれらの断片など)、コレステロール、ホルモン、ペプチド、タンパク質、化学療法剤、および他のタイプの抗腫瘍薬、低分子量の薬物、ビタミン、補因子、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、酵素核酸、アンチセンス核酸、三重鎖形成オリゴヌクレオチド、アンチセンスDNAまたはRNA組成物、キメラDNA:RNA組成物、アロザイム、アプタマー、リボザイム、デコイおよびそのアナログ、プラスミドおよび他のタイプの発現ベクター、および低分子核酸分子、RNAi剤、短鎖干渉核酸(siNA)、メッセンジャーリボ核酸(メッセンジャーRNA、mRNA)、短鎖干渉RNA(siRNA)、二本鎖RNA(dsRNA)、マイクロ-RNA(miRNA)、および短鎖ヘアピンRNA(shRNA)分子、ペプチド核酸(PNA)、ロックド核酸リボヌクレオチド(LNA)、モルホリノヌクレオチド、トレオース核酸(TNA)、グリコール核酸(GNA)、sisiRNA(小型内部セグメント化干渉RNA)、aiRNA(非対称干渉RNA)、および関連する細胞および/または組織に対するセンス鎖とアンチセンス鎖との間に1つ、2つ、またはそれ以上のミスマッチを有するsiRNA(例えば細胞培養、対象または生物において)が挙げられる。治療剤は、精製されても、または部分的に精製されてもよく、天然に存在してもよく、または合成もしくは化学的に改変されてもよい。一部の実施形態では、治療剤は、RNAi剤、短鎖干渉核酸(siNA)、短鎖干渉RNA(siRNA)、二本鎖RNA(dsRNA)、マイクロRNA(miRNA)、または短鎖ヘアピンRNA(shRNA)分子である。一部の実施形態では、治療剤はmRNAである。
[629]一部の実施形態では、ペイロードは、1つまたは複数の核酸(すなわち、1つまたは複数の核酸分子実体)を含む。一部の実施形態では、核酸は一本鎖核酸である。一部の実施形態では、一本鎖核酸はDNAである。一部の実施形態では、一本鎖核酸はRNAである。一部の実施形態では、核酸は二本鎖核酸である。一部の実施形態では、二本鎖核酸はDNAである。一部の実施形態では、二本鎖核酸はRNAである。一部の実施形態では、二本鎖核酸はDNA-RNAハイブリッドである。一部の実施形態では、核酸は、メッセンジャーRNA(mRNA)、マイクロRNA、非対称干渉RNA(aiRNA)、短鎖ヘアピンRNA(shRNA)、またはダイサー基質dsRNAである。
その他の脂質
[630]一部の実施形態では、開示されたLNP組成物は、ヘルパー脂質を含む。一部の実施形態では、開示されたLNP組成物は中性脂質を含む。一部の実施形態では、開示されたLNP組成物は、ステルス脂質を含む。一部の実施形態では、開示されたLNP組成物は追加の脂質を含む。
[631]本明細書で使用される場合、本開示の脂質組成物での使用に適した中性脂質としては、例えば、様々な中性、非荷電または双性イオン脂質が挙げられる。本開示での使用に適した中性リン脂質の例としては、限定するものではないが、5-ヘプタデシルベンゼン-1,3-ジオール(レゾルシノール)、1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DPPC)、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)、ホスホコリン(DOPC)、1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-ホスホコリン(DMPC)、ホスファチジルコリン(PLPC)、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DAPC)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、卵ホスファチジルコリン(EPC)、ジラウリロイルホスファチジルコリン(DLPC)、1-ミリストイル-2-パルミトイルホスファチジルコリン(MPPC)、1-パルミトイル-2-ミリストイルホスファチジルコリン(PMPC)、1-パルミトイル1-2-ステアロイルホスファチジルコリン(PSPC)、1,2-ジアラキドイルsn-グリセロ-3-ホスホコリン(DBPC)、1-ステアロイル-2-パルミトイルホスファチジルコリン(SPPC)、1,2-ジエイコセノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DEPC)、2-オレオイル-1-パルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(POPC)、リゾホスファチジルコリン、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)、ジリノレオイルホスファチジルコリンジステアアロイルホスファチジルエタノールアミン(DSPE)、ジミリストイルホスファチジルエタノールアミン(DMPE)、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン(DPPE)、パルミトイルオレオイルホスファチジルエタノールアミン(POPE)、リゾホスファチジルエタノールアミンおよびそれらの組み合わせが挙げられる。一部の実施形態では、中性リン脂質は、DSPCおよびジミリストイルホスファチジルエタノールアミン(DMPE)からなる群から選択される。一部の実施形態では、中性リン脂質はDSPCである。中性脂質は、LNPの処理を安定化および改善するために機能し得る。
[632]ヘルパー脂質とは、トランスフェクション(例えば、生物活性剤を含む、本明細書で提供される組成物を含むナノ粒子(LNP)のトランスフェクション)を増強する脂質を指す場合がある。ヘルパー脂質がトランスフェクションを強化する機構には、粒子の安定性の増強が挙げられる。一部の実施形態では、ヘルパー脂質は膜融合性を増強する。ヘルパー脂質としては、ステロイド、ステロール、およびアルキルレゾルシノールが挙げられる。本開示での使用に適したヘルパー脂質としては、限定するものではないが、コレステロール、5-ヘプタデシルレゾルシノール、およびコレステロールヘミスクシネートが挙げられ得る。一部の実施形態では、ヘルパー脂質はコレステロールである。一部の実施形態では、ヘルパー脂質はコレステロールヘミスクシネートである。
[633]ステルス脂質は、ナノ粒子がin vivo(例えば、血液中)に存在し得る時間の長さを変える脂質を指す場合がある。ステルス脂質は、例えば、粒子凝集[凝集]を減らし、粒子サイズを制御することにより、製剤化プロセスを支援し得る。本明細書で使用されるステルス脂質は、LNPの薬物動態特性を調節し得る。本開示の脂質組成物での使用に適したステルス脂質としては、限定するものではないが、脂質部分に連結された親水性頭部基を有するステルス脂質が含まれ得る。本開示の脂質組成物での使用に適したステルス脂質およびそのような脂質の生化学に関する情報は、Romberg et al.,Pharmaceutical Research、Vol.25,No.1、2008、55-71頁およびI-Toekstra et al.,Biochimica et Biophysica Acta 1660(2004)41-52に見出され得る。追加の適切なPEG脂質は、例えばWO2006/007712に開示されている。
[634]一部の実施形態では、ステルス脂質は、PEG脂質である。一実施形態では、ステルス脂質の親水性頭部基は、PEG(ポリ(エチレンオキシド)と呼ばれることもある)、ポリ(オキサゾリン)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(グリセロール)、ポリ(N-ビニルピロリドン)、ポリアミノ酸およびポリN-(2-ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド]に基づくポリマーから選択されるポリマー部分を含む。ステルス脂質は、脂質部分を含んでもよい。一部の実施形態では、ステルス脂質の脂質部分は、約C4~約C40の飽和または不飽和炭素原子を独立して含むアルキル鎖長を有するジアルキルグリセロールまたはジアルキルグリカミド基を含むものを含む、ジアシルグリセロールまたはジアシルグリカミドに由来し得、この鎖は、例えば、アミドまたはエステルなどの1つまたは複数の官能基を含み得る。ジアルキルグリセロールまたはジアルキルグリカミド基は、1つまたは複数の置換アルキル基をさらに含んでもよい。
[635]ヘルパー脂質、中性脂質、ステルス脂質、および/または他の脂質の構造および特性は、WO2017173054A1、W02019067999A1、US20180290965A1、US20180147298A1、US20160375134A1、US8236770、US8021686、US8236770B2、US7371404B2、US7780983B2、US7858117B2、US20180200186A1、US20070087045A1、W02018119514A1、およびW02019067992A1(これらの全ては、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)にさらに記載されている。
LNP製剤
[636]本明細書に記載のLNPは、1つまたは複数の特定の用途または標的のために設計し得る。ナノ粒子(LNP)組成物の要素または組成物は、特定の用途または標的に基づいて、ならびに/または有効性、毒性、費用、使いやすさ、および入手可能性に基づいて選択され得る。同様に、ナノ粒子組成物の特定の製剤は、1つまたは複数の記載された脂質を含む組成物であり、特定の適用または標的に合わせて選択され得る。製剤に使用される適切なリン酸塩電荷中和剤としては、限定するものではないが、スペルミジンおよび1,3-プロパンジアミンが挙げられる。
[637]記載のLNP製剤は、1つまたは複数の特定の適用または標的のために設計され得る。例えば、ナノ粒子組成物は、RNAなどの治療剤を哺乳動物の体内の特定の細胞、組織、器官、またはその系または群に送達するように設計され得る。特定の身体標的に対する選択性を高めるために、ナノ粒子組成物の物理化学的特性を変更してもよい。例えば、異なる臓器の開窓サイズに基づいて粒子サイズを調整し得る。ナノ粒子組成物に含まれる治療剤はまた、所望の送達標的にまたは標的に基づいて選択してもよい。例えば、治療剤は、特定の徴候、状態、疾患、もしくは障害のために、および/あるいは特定の細胞、組織、器官、もしくは系またはそれらの群への送達(例えば、局所送達または特異的送達)について選択され得る。特定の実施形態では、ナノ粒子組成物は、細胞内で翻訳されて目的のポリペプチドを産生し得る目的のポリペプチドをコードするmRNAを含み得る。そのような組成物は、特定の臓器に特異的に送達されるように設計され得る。
[638]LNP組成物中の治療剤の量は、ナノ粒子組成物のサイズ、組成物、所望の標的および/もしくは適用、または他の特性に依存し得る。例えば、ナノ粒子組成物に含まれるRNAの量は、RNAのサイズ、配列、および他の特徴に依存し得る。ナノ粒子組成物中の治療剤および他の要素(例えば、脂質)の相対量も変化し得る。一部の実施形態では、ナノ粒子組成物中の脂質成分対治療剤のwt/wt比は、約5:1~約60:1、例えば、約5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、25:1、30:1、35:1、40:1、45:1、50:1、および60:1であってもよい。例えば、脂質成分対治療剤のwt/wt比は、約10:1~約40:1であり得る。特定の実施形態では、wt/wt比は、約20:1である。ナノ粒子組成物中の治療剤の量は、吸収分光法(例えば、紫外可視分光法)を使用して測定され得る。
[639]一部の実施形態では、LNP組成物は、RNAなどの1つまたは複数の核酸を含む。一部の実施形態では、1つまたは複数のRNA、脂質、およびその量を選択して、特定のNIP比を提供してもよい。NIP比は、約1~約30から選択してもよい。N/P比は、約2~約10から選択され得る。一部の実施形態では、NIP比は、約0.1~約50である。一部の実施形態では、N/P比は、約2~約8である。一部の実施形態では、NIP比は、約2~約15、約2~約10、約2~約8、約2~約6、約3~約15、約3~約10、約3~約8、約3~約6、約4~約15、約4~約10、約4~約8、または、約4~約6である。一部の実施形態では、N/P比は、約2、約2.5、約3、約3.5、約4、約4.5、約5、約5.5、約6、または、約6.5である。一部の実施形態では、NIP比は、約4~約6である。一部の実施形態では、NIP比は、約4、約4.5、約5、約5.5、または、約6である。
[640]一部の実施形態では、LNPは、約50%~約70%、約70%~約90%、または、約90%~約100%の範囲の平均封入効率で形成される。一部の実施形態では、LNPは、約75%~約95%の範囲の平均封入効率で形成される。
[641]別の態様では、本明細書で提供されるのは、本明細書で提供される組成物を含む脂質ナノ粒子(LNP)である。本明細書で使用される場合、脂質ナノ粒子(LNP)組成物またはナノ粒子組成物は、1つまたは複数の記載された脂質を含む組成物である。LNP組成物は、通常、マイクロメートル以下のオーダーのサイズであり、脂質二重層を含み得る。ナノ粒子組成物には、脂質ナノ粒子(LNP)、リポソーム(例えば、脂質小胞)、およびリポプレックスを含む。一部の実施形態では、LNPは、1000nm、500nm、250nm、200nm、150nm、100nm、75nm、50nm、または25nm未満の直径を有する任意の粒子を指す。一部の実施形態では、ナノ粒子は、1~1000nm、1~500nm、1~250nm、25~200nm、25~100nm、35~75nm、または25~60nmのサイズの範囲であり得る。一部の実施形態では、リポソームは、直径が500nm以下の脂質二重層を有する。一部の実施形態では、本明細書に記載のLNPは、約1nm~約2500nm、約10nm~約1500nm、約20nm~約1000nm、約30nm~約150nm、約40nm~約150nm、約50nm~約150nm、約60nm~約130nm、約70nm~約110nm、約70nm~約100nm、約80nm~約100nm、約90nm~約100nm、約70~約90nm、約80nm~約90nm、または、約70nm~約80nmの平均直径を有し得る。本明細書に記載のLNPは、約30nm、35nm、40nm、45nm、50nm、55nm、60nm、65nm、70nm、75nm、80nm、85nm、90nm、95nm、100nm、105nm、110nm、115nm、120nm、125nm、130nm、135nm、140nm、145nm、150nm、またはそれ以上の平均直径を有し得る。本明細書に記載のLNPは、実質的に非毒性であり得る。
[642]一部の実施形態では、LNPは、カチオン性、アニオン性、または中性脂質から作製され得る。一部の実施形態では、LNPは、融合性リン脂質1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)または膜成分コレステロールなどの中性脂質を、トランスフェクション活性およびナノ粒子安定性を増強するためのヘルパー脂質として含んでもよい。一部の実施形態では、LNPは、疎水性脂質、親水性脂質、または疎水性脂質および親水性脂質の両方を含み得る。当該技術分野で公知の任意の脂質または脂質の組み合わせを使用して、LNPを生成し得る。LNPを生成するために使用される脂質の例としては、限定するものではないが、DOTMA(N[1-(2,3-ジオレイルオキシ)プロピル]-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロリド)、DOSPA(N,N-ジメチル-N-([2-スペルミンカルボキサミド]エチル)-2,3-ビス(ジオレイルオキシ)-1-プロパニミニウム五塩酸塩)、DOTAP(1,2-ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウムプロパン)、DMRIE(N-(2-ヒドロキシエチル)-N,N-ジメチル-2,3-ビス(テトラデシルオキシ-1-プロパンアミニウムブロミド)、DC-コレステロール(3β-[N-(N’,N’-ジメチルアミノエタン)-カルバモイル]コレステロール)、DOTAP-コレステロール、GAP-DMORIE-DPyPE、およびGL67A-DOPE-DMPE(,2-ビス(ジメチルホスフィノ)エタン)-ポリエチレングリコール(PEG)が挙げられる。カチオン性脂質の例としては、限定するものではないが、98N12-5、C12-200、DLin-KC2-DMA(KC2)、DLin-MC3-DMA(MC3)、XTC、MD1、および7C1が挙げられる。中性脂質の例としては、限定するものではないが、DPSC、DPPC(ジパルミトイルホスファチジルコリン)、POPC(1-パルミトイル-2-オレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン)、DOPE、およびSM(スフィンゴミエリン)が挙げられる。PEG改変脂質の例としては、限定するものではないが、PEG-DMG(ジミリストイルグリセロール)、PEG-CerC14、およびPEG-CerC20が挙げられる。一部の実施形態では、脂質を任意の数のモル比で組み合わせてLNPを生成し得る。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドを広範囲のモル比で脂質と組み合わせて、LNPを生成し得る。
[643]「置換された」という用語は、別段の指示がない限り、限定するものではないが:ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロシクリル、チオール、アルキルチオ、オキソ、チオキシ、アリールチオ、アルキルチオアルキル、アリールチオアルキル、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルアルキル、アリールスルホニルアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ハロアルキル、アミノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルキルアミノアルキル、アリールアミノアルキル、アミノアルキルアミノ、ヒドロキシ、アルコキシアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノカルボニルアルキル、アシル、アラルコキシカルボニル、カルボン酸、スルホン酸、スルホニル、ホスホン酸、アリール、ヘテロアリール、複素環、および脂肪族基を含む、特定の置換基の基による所与の構造中の1つまたは複数の水素基の置換を指す。置換基はさらに置換されていてもよいことが理解される。例示的な置換基としては、アミノ、アルキルアミノなどが挙げられる。
[644]本明細書で使用される場合、「置換基」という用語は、指定された原子位置で置換され、指定された原子の1つまたは複数の水素を置換するコア分子の原子上の位置変数を意味し、ただし指定された原子の正常な値が過剰ではないこと、および置換により安定な化合物が得られることという条件である。置換基および/または変数の組み合わせは、そのような組み合わせが安定した化合物をもたらす場合にのみ許容される。当業者は、本明細書に記載または示されているように満たされていないと思われる原子価を有する任意の炭素およびヘテロ原子が、記載または示された原子価を満たすのに十分な数の水素原子を有すると想定されることに留意すべきである。特定の例では、結合点として二重結合(例えば、「オキソ」または「=O」)を有する1つまたは複数の置換基が、置換基内で本明細書に記載、示され、または列挙されてもよく、この構造は、式(I)のコア構造への結合点として単結合のみを示す場合がある。当業者は、単結合のみが示されているが、それらの置換基には二重結合が意図されていることを理解するであろう。
[645]「アルキル」という用語は、1~20個の炭素原子を有し、単結合によって分子の残りの部分に結合している、直鎖または分枝の炭化水素鎖基を指す。10個までの炭素原子を含むアルキルは、C1~C10アルキルと呼ばれ、同様に、例えば、6個までの炭素原子を含むアルキルは、C1~C6アルキルである。他の数の炭素原子を含むアルキル(および本明細書で定義される他の部分)も同様に表される。アルキル基としては、限定するものではないが、C1~C10アルキル、C1~C9アルキル、C1~C8アルキル、C1~C7アルキル、C1~C6アルキル、C1~C5アルキル、C1~C4アルキル、C1~C3アルキル、C1~C2アルキル、C2~C8アルキル、C3~C8アルキルおよびC4~C8アルキルが挙げられる。代表的なアルキル基としては、限定するものではないが、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル(i-プロピル)、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルエチル(t-ブチル)、3-メチルヘキシル、2-メチルヘキシル、1-エチル-プロピルなどが挙げられる。一部の実施形態では、アルキルはメチルまたはエチルである。一部の実施形態では、アルキルは-CH(CH3)2または-C(CH3)3である。本明細書において特に断りのない限り、アルキル基は、以下に記載するように置換されていてもよい。「アルキレン」または「アルキレン鎖」は、分子の残りをラジカル基に連結する直鎖または分枝鎖の二価炭化水素鎖を指す。一部の実施形態では、アルキレンは、-Cl-12-、-CH2CH2-、または-CH2CH2CH2-である。一部の実施形態では、アルキレンは-CH2-である。一部の実施形態では、アルキレンは-CH2CH2-である。一部の実施形態では、アルキレンは-CH2CH2CH2-である。
[646]「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合が存在するタイプのアルキル基を指す。一実施形態では、アルケニル基は、式-C(R)=CR2を有し、ここで、Rはアルケニル基の残りの部分を指し、これは同じであっても異なっていてもよい。一部の実施形態では、RはHまたはアルキルである。一部の実施形態では、アルケニルは、エテニル(すなわちビニル)、プロペニル(すなわちアリル)、ブテニル、ペンテニル、ペンタジエニルなどから選択される。アルケニル基の非限定的な例としては、-CH=CH2、-C(CH3)=CH2、-CH=CHCH3、-C(CH3)=CHCH3、および-CH2CH=CH2が挙げられる。
[647]「シクロアルキル」という用語は、環を形成する原子(すなわち、骨格原子)のそれぞれが炭素原子である、単環式または多環式の非芳香族ラジカルを指す。一部の実施形態では、シクロアルキルは、飽和または部分不飽和である。一部の実施形態では、シクロアルキルは、スピロ環または架橋化合物である。一部の実施形態では、シクロアルキルは芳香環と縮合している(この場合、シクロアルキルは非芳香環炭素原子を介して結合している)。シクロアルキル基には、3~10個の環原子を有する基が含まれる。代表的なシクロアルキルとしては、限定するものではないが、3~10個の炭素原子、3~8個の炭素原子、3~6個の炭素原子、または3~5個の炭素原子を有するシクロアルキルが挙げられる。単環式シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられる。一部の実施形態では、単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである。一部の実施形態では、単環式シクロアルキルは、シクロペンテニルまたはシクロヘキセニルである。一部の実施形態では、単環式シクロアルキルはシクロペンテニルである。多環式ラジカルとしては、例えば、アダマンチル、1,2-ジヒドロナフタレニル、1,4-ジヒドロナフタレニル、テトライニル、デカリニル、3,4-ジヒドロナフタレニル-1(2H)-オン、スピロ[2.2]ペンチル、ノルボルニルおよびビシクル[1.1.1]ペンチルが挙げられる。本明細書において特に断りのない限り、シクロアルキル基は置換されていてもよい。構造に応じて、シクロアルキル基は一価であっても、または二価であってもよい(すなわち、シクロアルキレン基)。
[648]「複素環」または「複素環式」という用語は、窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含むヘテロ芳香族環(ヘテロアリールとしても公知)およびヘテロシクロアルキル環(ヘテロ脂環式基としても公知)を指し、ここで各複素環基は、3~12個の原子をその環系に有し、ただし、どの環も2つの隣接するOまたはS原子を含まないことを条件とする。「ヘテロシクリル」は、複素環式化合物の任意の環原子から水素原子を除去することによって形成される一価の基である。一部の実施形態では、複素環は、単環式、二環式、多環式、スピロ環式または架橋化合物である。非芳香族複素環基(ヘテロシクロアルキルとしても知られる)は、その環系に3~12個の原子を有する環を含み、芳香族複素環基は、その環系に5~12個の原子を有する環を含む。複素環基には、ベンゾ縮合環系が含まれる。非芳香族複素環式基の例は、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、オキサゾリジノニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チオキサニル、ピペラジニル、アジリジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジニル、ピロリン-2-イル、ピロリン-3-イル、インドリニル、2H-ピラニル、4Hピラニル、ジオキサニル、1,3-ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル1,3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3h-インドリル、インドリン-2-オニル、イソインドリン-1-オニル、イソインドリン-1,3-ジオニル、3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オニル、3,4-ジヒドロキノリン-2(1H)-オニル、イソインドリン-1,3-ジチオニル、ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-オニル、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-オニル、ベンゾ[d]チアゾール-2(3H)-オニル、およびキノリジニルである。芳香族複素環式基の例は、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フチル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾインフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、およびフロピリジニルである。前述の基は、可能であればC結合(またはClinked)またはN結合のいずれかである。例えば、ピロール由来の基としては、ピロール-1-イル(N結合)またはピロール-3-イル(C結合)の両方が挙げられる。さらに、イミダゾール由来の基としては、イミダゾール-1-イルまたはイミダゾール-3-イル(両方ともN結合)またはイミダゾール-2-イル、イミダゾール-4-イルまたはイミダゾール-5-イル(全てC結合)が挙げられる。複素環基としては、ベンゾ縮合環系が挙げられる。非芳香族複素環は、ピロリジン-2-オンなどの1つまたは2つのオキソ(=O)部分で任意選択で置換される。一部の実施形態では、二環式複素環の2つの環のうちの少なくとも1つは芳香族である。一部の実施形態では、二環式複素環の両方の環が芳香族である。
[649]「ヘテロシクロアルキル」という用語は、窒素、酸素、および硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含むシクロアルキル基を指す。本明細書で特に断りのない限り、ヘテロシクロアルキルラジカルは単環式または二環式の環系であり得、これは縮合(アリールまたはヘテロイル環と縮合する場合、ヘテロシクロアルキルは非芳香族環原子を介して結合する)または架橋環系を含んでもよい。ヘテロシクリルラジカル中の窒素、炭素または硫黄原子は、任意選択で酸化されていてもよい。窒素原子は、必要に応じて四級化されてもよい。ヘテロシクロアルキルラジカルは部分的または完全に飽和している。ヘテロシクロアルキルラジカルの例としては、限定するものではないが、ジオキソラニル、チエニル[1,3]ジチアニル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、デカヒドロキノリル、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフリル、トリチアニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、1-オキソチオモルホリニル、1,1-ジオキソ-チオモルホリニルが挙げられる。ヘテロシクロアルキルという用語には、単糖、二糖、およびオリゴ糖を含むがこれらに限定されない炭水化物の全ての環形も含まれる。特に断りのない限り、ヘテロシクロアルキルは、環に2~12個の炭素を有する。一部の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、環に2~10個の炭素を有する。一部の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、環内に2~10個の炭素および1個または2個のN原子を有する。一部の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、環内に2~10個の炭素および3または4個のN原子を有する。一部の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、環内に2~12個の炭素、0~2個のN原子、0~2個のO原子、0~2個のP原子、および0~1個のS原子を有する。一部の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、環内に2~12個の炭素、1~3個のN原子、0~1個のO原子、および0~1個のS原子を有する。ヘテロシクロアルキル中の炭素原子の数に言及するとき、ヘテロシクロアルキル中の炭素原子の数は、ヘテロシクロアルキルを構成する原子(ヘテロ原子を含む)の総数(すなわち、ヘテロシクロアルキル環の骨格原子)と同じではないことが理解される。本明細書において特に断りのない限り、ヘテロシクロアルキル基は、任意選択で置換されてもよい。本明細書で使用される「テトラシクロアルキレン」という用語は、二価のヘテロシクロアルキル基を指し得る。
[650]「ヘテロアリール」という用語は、窒素、酸素、および硫黄から選択される1つまたは複数の環ヘテロ原子を含むアリール基を指す。ヘテロアリールは単環式または二環式である。単環式ヘテロアリールの具体例としては、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、ピリダジニル、トリアジニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、インドリジン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インダゾール、ベンゾイミダゾール、プリン、キノリジン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、1,8-ナフチリジン、およびプテリジンが挙げられる。単環式ヘテロアリールの具体例としては、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、ピリダジニル、トリアジニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、およびフラザニルが挙げられる。二環式ヘテロアリールの具体例としては、インドリジン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インダゾール、ベンゾイミダゾール、プリン、キノリジン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、1,8-ナフチリジン、およびプテリジンが挙げられる。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、チアゾリル、チエニル、チアジアゾリルまたはフリルである。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、環内に0~6個のN原子を含有する。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、環内に1~4個のN原子を含有する。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、環内に4~6個のN原子を含有する。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、環内に0~4個のN原子、0~1個のO原子、0~1個のP原子、および0~1個のS原子を含有する。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、環内に1~4個のN原子、0~1個のO原子、および0~1個のS原子を含有する。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、C1~C9ヘテロアリールである。一部の実施形態では、単環式ヘテロアリールは、C1~C5ヘテロアリールである。一部の実施形態では、単環式ヘテロアリールは、5員または6員のヘテロアリールである。一部の実施形態では、二環式ヘテロアリールは、C6~C9ヘテロアリールである。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は、部分的に還元されて、本明細書で定義されるヘテロシクロアルキル基を形成する。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は完全に還元されて、本明細書で定義されるヘテロシクロアルキル基を形成する。
[651]本明細書で使用される場合、「N/P比」は、脂質(複数可)中のイオン化可能な(例えば、生理学的pH範囲における)窒素原子と、核酸分子実体(複数可)中の、例えば、脂質成分とRNAとを含むナノ粒子組成物中の、リン酸基とのモル比である。イオン化可能な窒素原子は、例えば、約pH1、約pH2、約pH3、約pH4、約pH5、約pH6、約pH7、約pH7.5、または、約pH8以上でプロトン化され得る窒素原子を含み得る。生理的pH範囲は、例えば、異なる細胞区画(器官、組織、および細胞など)および体液(血液、CSF、胃液、牛乳、胆汁、唾液、涙、および尿など)のpH範囲を含み得る。ある特定の実施形態では、生理学的pH範囲とは、哺乳動物における血液のpH範囲、例えば、約7.35~約7.45を指す。同様に、1つまたは複数のイオン化可能な窒素原子を有するリン酸塩電荷中和剤の場合、N/P比は、リン酸塩電荷中和剤中のイオン化可能な窒素原子と、核酸中のリン酸基とのモル比を指す場合がある。一部の実施形態では、イオン化可能な窒素原子とは、5~14の間のpH範囲内でイオン化可能な窒素原子を指す。
[652]本明細書に記載のgRNAおよびmRNA原薬をカプセル化するLNP製剤は、2021年3月4日に出願された共同所有の米国特許出願第17/192,709号(国際出願番号PCT/US21/20955出願の並行PCTが同日に提出された)に開示されている製剤などのGalNac脂質製剤を含むように改変され得ることがさらに企図される。そのようなGalNac脂質製剤の採用は、ヘテロ接合性およびホモ接合性の家族性高コレステロール血症患者集団に関連するものなどのLDL-R欠損細胞におけるLNP取り込みを増強し得ると理解される。
[653]リン酸基を含まないペイロードの場合、N/P比とは、ペイロード中の総負電荷に対する、脂質中のイオン化可能な窒素原子のモル比を指す場合がある。例えば、LNP組成物のN/P比とは、組成物中に存在するペイロード中の全負電荷に対するLNP組成物中の全イオン性窒素原子のモル比を指す場合がある。
[654]本明細書で使用される場合、アミノ脂質は、pH範囲4から14の間でプロトン化可能(またはイオン化可能)である少なくとも1つの第一級、第二級、または第三級アミン部分を含んでもよい。一部の実施形態では、アミン部分は、アミノ脂質の親水性頭部基として機能する。核酸脂質ナノ粒子製剤中のアミノ脂質のアミン部分のほとんどが生理的pHでプロトン化されている場合、ナノ粒子はカチオン性脂質ナノ粒子(cLNP)と呼んでもよい。核酸-脂質ナノ粒子製剤中のアミノ脂質のアミン部分のほとんどが生理的pHではプロトン化されないが、酸性pHではプロトン化できる場合、例えばエンドソームpHは、イオン化可能脂質ナノ粒子(iLNP)と呼んでもよい。cLNPsを構成するアミノ脂質は、一般にカチオン性アミノ脂質(cLipid)と呼んでもよい。iLNPsを構成するアミノ脂質は、イオン化可能なアミノ脂質(iLipids)と呼んでもよい。アミノ脂質は、生理的pHでiLipidまたはcLipidであってもよい。
キット
[655]本開示の一態様は、本明細書で提供されるシングルガイドRNAを含む組成物、本明細書で提供される塩基エディターシステムおよび複合体、本明細書で提供される組成物、または本明細書で提供される脂質ナノ粒子を含む、ある状態の処置または予防のためのキットに関する。キットは、ある状態を処置または予防するための1つまたは複数の追加の治療レジメンまたは薬剤をさらに含んでもよい。
[656]特定の実施形態では、本明細書に記載の1つまたは複数の方法で使用するためのキットおよび製品も本明細書に開示される。そのようなキットは、バイアル、チューブなどの1つまたは複数の容器を収容するように区画化された担体、パッケージ、または容器を含み、その容器のそれぞれは、本明細書に記載の方法で使用される別個の要素の1つを含む。適切な容器としては、例えば、ボトル、バイアル、注射器、および試験管が挙げられる。一実施形態では、容器は、ガラスまたはプラスチックなどの様々な材料から形成される。
[657]本明細書で提供される製品は、包装材料を含む。医薬品包装材料の例としては、ブリスターパック、ボトル、チューブ、バッグ、容器、ボトル、および選択された製剤ならびに投与および処置の意図された方式に適した任意の包装材料が挙げられるが、これらに限定されない。
[658]例えば、容器は、本開示の組成物を含み、任意選択で、本明細書に開示される治療レジメンまたは薬剤を加えて含む。そのようなキットは、本明細書に記載の方法におけるその使用に関連する識別説明またはラベルまたは説明書を任意選択で含む。
[659]キットには通常、内容物および/または使用説明書が列挙されたラベルと、使用説明書が記載された添付文書とが含まれている。通常、一連の説明書も含まれる。
[660]実施形態では、ラベルが容器上にあるか、容器に関連付けられている。一実施形態では、ラベルは、ラベルを形成する文字、数字、または他の文字が容器自体に取り付けられ、成形され、またはエッチングされたときに容器上にある。ラベルは、容器を保持するレセプタクルまたは担体内に存在する場合、例えば添付文書として容器に関連付けられる。一実施形態では、内容物が特定の治療用途に使用されることを示すためにラベルが使用される。ラベルはまた、本明細書に記載されている方法などで、内容物の使用方法も示している。
序論
[661]本開示が特有の実施例によってより詳細に記載される。これらの実施例は、実例的な目的のためにのみ提供され、本明細書において提供される請求項の範囲を限定しない。当業者は、本開示による代替的な実施形態をもたらすために変更または改変され得る様々な不可欠でないパラメーターを容易に認識する。
[662]CRISPR-Cas9ヌクレアーゼおよびCRISPR塩基エディターを包む遺伝子編集技術は、ヒト患者において疾患を引き起こす遺伝子を精密におよび永久的に改変する潜在能力を有する。非ヒト霊長類(NHP)の標的臓器における永続性のある編集の実証は、臨床試験における患者への遺伝子エディターのin vivo投与の前の重要および必要なステップである。本明細書において提供されるのは、脂質ナノ粒子(LNP)を使用してin vivoで送達されるCRISPR塩基エディターは、生きたNHPにおいて疾患関連遺伝子を効率的に改変できることの初めての実証である。コレステロールを低減させ、世界中で死の主要な原因である冠動脈心疾患を処置するための一度で終わりのアプローチのための概念実証を提供することに加えて、これらの結果は、CRISPR塩基エディターが肝臓および潜在的に他の臓器において様々な治療標的遺伝子に対してどのように生産的に応用され得るのかを実証する。
[663]in vivo遺伝子編集は、患者自身の身体の臓器、例えば肝臓においてDNA改変を行うための新興の新たな治療アプローチである。遺伝子編集方法は、CRISPR-Cas9および-Cas12ヌクレアーゼ、CRISPRシトシン塩基エディター、CRISPRアデニン塩基エディター、ならびにCRISPRプライムエディターを包む。ヒトPCSK9およびANGPTL3遺伝子は、in vivo遺伝子編集のための特に魅力的な潜在的な標的である。原理的に、PCSK9の編集は、血中LDL-Cレベルにおける永続性のある低減を生成し、それによりLDL-Cに対する累積的な曝露を劇的に低下させ得るものであり、これは、1日毎または数週~数か月毎に行わなければならず、患者の遵守の欠如を被り得るすべての既存の療法(例えば、スタチン、エゼチミブ、またはPCSK9阻害剤)とは対照的である。
[664]肝臓にPCSK9またはANGPTL3機能欠失型突然変異を導入できる遺伝子エディターのin vivo送達は、冠動脈心疾患の生涯の処置を与える新たな種類の一度で終わりの療法を与える潜在能力を有する。CRISPR塩基エディターは、この目的のための魅力的な遺伝子編集モダリティーを作り、その理由は、それらは、精密な標的化された変更を導入するために効率的に機能し、CRISPR-Cas9および他の遺伝子編集ヌクレアーゼとは対照的に、二本鎖DNA切断を導入する任意の有害な帰結を最小化するからである。
[665]CRISPRアデニン塩基エディターは、DNAにおいて標的化されたA→G編集(反対鎖上のT→C)を誘起することができ、開始コドン、エクソン-イントロンもしくはイントロン-エクソン境界におけるスプライスドナー(センス鎖上のカノニカルなGT配列)もしくはスプライスアクセプター(センス鎖上のカノニカルなAG配列)を妨害するか、またはミスセンス突然変異を導入することにより遺伝子を不活性化するために使用され得る。アデニン8.8-m(以後ABE8.8として参照される)は、そのコアとなるストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)ニッカーゼCas9(nSpCas9)タンパク質をガイドRNA(gRNA)と共に使用して、その3’末端上でNGGプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)配列により隣接される二本鎖プロトスペーサーDNA配列にエンゲージメントする。プロトスペーサー配列は、「標的」DNA鎖上の相補配列とのgRNAの最初の20塩基のハイブリダイゼーションを介して特定され、R-ループと呼ばれる露出された一本鎖形態の構造の他の(「非標的」)鎖の部分を残す。ABE塩基エディターは、nSpCas9に融合した、進化したデオキシアデノシンデアミナーゼドメインを使用して、R-ループの一本鎖DNA部分に含有されるアデノシンヌクレオシドをイノシンに化学的に改変し、R-ループのDNA:RNAヘテロデュプレックス内の標的DNA鎖にニックを入れる。このニックは、新たに脱アミノ化された鎖を鋳型として使用するようにDNA修復機構をバイアスして、標的化された部位における高度に効率的な転移突然変異を可能にする。ABE8.8の活性ウィンドウは、典型的には、gRNAにより特定されるプロトスペーサーDNA配列中の3~9位、NGG PAM(21~23位)の12~18塩基対5’の範囲内であり、ピーク編集はプロトスペーサーの6位において観察される。ABE8.8の作用の機序は二本鎖DNA切断を伴わないが、インデル突然変異誘発が低い頻度で起こり得る。
[666]遺伝子不活性化または他の種類の遺伝子変更のためのCRISPR-Cas9ゲノム編集と比較した塩基編集の利点が留意される。標準的なCRISPR-Cas9編集は、二本鎖切断から発する望ましくないオンターゲット効果およびオフターゲット効果のより高いリスクを有する(大きい欠失、ベクターDNA配列の組込み、染色体再編成、p53活性の誘起など)。意図されるオンターゲット効果(小さいインデル突然変異)であっても予測不可能性の要素を有し、それらは、切断されたタンパク質生成物の末端において様々な一連の異常なアミノ酸を付加するフレームシフト突然変異、またはその機能をノックアウトすることなくアミノ酸を付加するかもしくはタンパク質からアミノ酸を除去するインフレーム突然変異をもたらし得る。対照的に、塩基編集は、ゲノム中に精密な、定型的な変化を効率的に行うための手段を与え、遺伝子機能のより再現性のある変更を可能とする。塩基編集は、二本鎖切断を要求せず、その代わりにデアミナーゼドメインを介するDNA塩基の酵素的改変を通して作用するおかげで、意図されないオンターゲット効果を軽減する。
[667]本発明の好ましい実施形態が本明細書に示され、説明されたが、そのような実施形態は例としてのみ提供されていることは当業者に自明である。本発明が本明細書内に提供される特有の例により限定されることは意図されない。本発明が上述の仕様に関して記載されたが、本明細書における実施形態の記載および図示は、限定的な意味で解されることは意味されない。多数のバリエーション、変更、および置換が、本発明から逸脱することなく当業者に想起されるであろう。さらには、本発明のすべての態様は、様々な条件および可変要素に依存する本明細書に記載された特有の描写、構成または相対的な割合に限定されないことが理解される。本明細書に記載される本発明の実施形態に対する様々な代替が本発明の実施において用いられ得ることが理解されるべきである。したがって、本発明は任意のそのような代替、改変、バリエーションまたは同等物もカバーすることが想定される。
プロトスペーサーの選択および編集
実施例1. PCSK9およびANGPTL3を標的化するためのgRNAの設計
[668]表1および表24に示されるすべてのプロトスペーサーは、2つの基準により選択された。第1に、それらは遺伝子のヒト、カニクイザル、および/またはマウスオルソログ中の配列にマッチした(または非常に緊密にマッチした)。第2に、それらは、MIT特異性スコア(http://crispor.tefor.net/により算出される;50の最小スコア)により判断される、好都合な予測されるオフターゲットプロファイルを有した。
[669]目標が治療目的のためにin vivoで遺伝子を妨害することである場合、シトシン塩基エディターは、グルタミン(CAG→TAG、CAA→TAA)、アルギニン(CGA→TGA)、およびトリプトファン(TGG→TAG/TAA/TGA、アンチセンス鎖上のシトシンの編集を伴う)について特有のコドンを変更することにより遺伝子のコード配列に終止コドンを直接的に導入すること(ナンセンス突然変異)ができるという利点を有する。対照的に、ナンセンス突然変異をもたらすA→G変化はないため、アデニン塩基エディターは終止コドンを直接的に導入することができない。それにもかかわらず、特にはgRNA非依存性オフターゲットDNA塩基編集に関して、アデニン塩基エディターのより好都合なオフターゲットプロファイルは、治療目的のためにシトシン塩基エディターよりもアデニン塩基エディターの使用を推奨する。類似したアプローチに従って、表1および表24に列記されるマウス/齧歯類特異的プロトスペーサーを同定および選択した。
[670]遺伝子機能を妨害するためにアデニン塩基エディターが使用され得る1つの戦略は、開始コドンを編集すること、例えばATG→GTGまたはATG→ACGである。したがって、タンパク質への結果的な翻訳は、カノニカルなATG部位において開始されない。遺伝子機能を妨害するためにアデニン塩基エディターが使用され得る第2の戦略は、イントロンの5’末端におけるスプライスドナーまたはイントロンの3’末端におけるスプライスアクセプターのいずれであれ、スプライス部位を編集することである。スプライス部位妨害は、メッセンジャーRNA(mRNA)中へのイントロン配列の包含(未成熟終止コドンもしくはタンパク質活性を妨害するアミノ酸の挿入/欠失をもたらすナンセンス、フレームシフト、もしくはインフレームインデル突然変異を潜在的に導入する)、またはこれもまたナンセンス、フレームシフト、もしくはインフレームインデル突然変異を導入し得るエクソン配列の除外をもたらし得る。カノニカルなスプライスドナーはセンス鎖上にDNA配列GTを含む一方、カノニカルなスプライスアクセプターはDNA配列AGを含む。配列の変更は正常なスプライシングを妨害する。スプライスドナーは、アンチセンス鎖の2番目の位置の相補的塩基のアデニン塩基編集(GT→GC)により妨害可能であり、スプライスアクセプターは、センス鎖の1番目の位置のアデニン塩基編集(AG→GG)により妨害可能である。遺伝子機能を妨害するためにアデニン塩基エディターが使用され得る第3の戦略は、より低く機能的な、または非機能的なタンパク質の産生をもたらす、遺伝子のコーディング領域にミスセンス突然変異を導入することである。
[671]ドナーまたはアクセプターのいずれであれ、その編集ウィンドウ(DNAの20ntプロトスペーサー領域中のおおよそ3~9位)内のA→G編集を介して、ABE8.8(およびストレプトコッカス・ピオゲネスCas9を含有する他のABEバリアント、例えばABE7.10、またはNGG PAMを使用できる別のCasタンパク質を含有する他のABEバリアント)がスプライス部位を妨害することを許容するすべてのgRNAスペーサー配列を同定した。プロトスペーサー配列の各々にマッチするおよび標準的な100ntストレプトコッカス・ピオゲネスCRISPR gRNA配列に他に適合するガイドRNAを合成し、各々のgRNA分子は中程度の化学的改変を有した(例えば、表1)。
[672]上記の表1、表23、および表24において使用される場合、他に特定されなければ、プロトスペーサーにおいて:大文字のヌクレオチド(A、G、C、IおよびT)はそれぞれ2’-デオキシリボヌクレオチド、アデニン、グアニン、シトシン、イノシン、およびチミンを指し示し;ガイドRNA配列において:大文字のヌクレオチド(A、C、G、IおよびU)はそれぞれリボヌクレオチド、アデニン、グアニン、シトシン、イノシン、およびウラシルを指し示し、小文字のヌクレオチド(a、g、c、iおよびu)は2’-O-メチルリボヌクレオチド(2’-OMe)を指し示す。2’-デオキシリボヌクレオチドを含む他の改変がシングルガイドRNAのスペーサーセクションに導入される場合を除いて、DNAプロトスペーサーはガイドRNA設計においてRNAまたはRNA同等物に変換されることが理解される;s:ホスホロチオエート(PS)、X=リボネブラリン;x=2’-O-メチルネブラリン;dX=2’-デオキシネブラリン;5’-NNN-3’は均一なA、C、G、I、U、dA、dG、dC、dI、T、X、x、dX、およびこれらの組合せを指し示す。5’-nnn-3’は均一なa、c、g、i、u、dA、dG、dCまたはT、x、dX、およびこれらの組合せを指し示す。mANGPTL3:マウスANGPTL3;hANGPTL3:ヒトANGPTL3;cANGPTL3:カニクイザルANGPTL3;mcANGPTL3:マウス、カニクイザル交差反応性ANGPTL3;hcANGPTL3:ヒト、カニクイザル交差反応性ANGPTL3;mPCSK9:マウスPCSK9;hPCSK9:ヒトPCSK9;cPCSK9:カニクイザルPCSK9;mcPCSK9:マウス、カニクイザル交差反応性PCSK9;hcPCSK9:ヒト、カニクイザル交差反応性PCSK9;hcAPOC3:ヒト、カニクイザル交差反応性APOC3。本明細書に開示される場合、ヌクレオチド配列および改変パターンは、すべての長さ、構造、および種類のRNAまたはその断片、CRISPRガイドRNA、例えばsgRNA、デュアルガイドRNA、またはmRNAを包含する。例えば、上記の表に記載されているヌクレオチド配列および改変パターンは、シングルガイドRNA、デュアルガイドRNA、ヌクレアーゼmRNA、またはその任意の断片もしくはセグメントにおけるRNA配列および改変パターンを指し示し得る。表23において、u’はN1-メチルシュードウリジンを指し示す。
実施例2. in vitroでのPCSK9およびANGPTL3のCas9編集
[673]実験のセットにおいて、PCSK9 gRNAを、同等の量(重量で1:1の比)のTriLink Biotechnologiesから購入したin vitroで転写された商業的に入手可能なSpCas9 mRNA MS002と共に、初代ヒト肝細胞に2500、500、または100ng/RNA/mLで共トランスフェクトし、詳細な方法に記載されるように処理した。抽出されたゲノムDNAを、標的部位の辺りで生成されたPCRアンプリコンの次世代シーケンシングを用いて標的部位における遺伝子編集について分析した。製造業者のプロトコールに従ってNextera XT DNA library preparation kit(Illumina)を使用して試料を調製した。簡潔に述べれば、2ラウンドのPCRを行って、第1に目的の領域を増幅し、第2に次世代シーケンシングおよび初期生成物に対する試料同定のために要求されるDNA配列を付加した。最終アンプリコンを製造業者のプロトコールに従ってIllumina MiSeq機器上でシーケンシングした。広範囲の編集活性(表2)が観察された。実験の第2のセットにおいて、ANGPTL3 gRNAを、同等の量のin vitroで転写されたSpCas9 mRNA(重量で1:1の比)と共に初代ヒト肝細胞に共トランスフェクトし、同様に処理および分析した(表3)。
[674]それぞれCas9、シチジン塩基エディター(CBE)、およびアデニン塩基エディター(ABE)の作動モードが、「プロトスペーサー」、「PAM」、「スペーサー」を含む本出願において使用される関連する学術用語と共に、図示されている(図1A~1C)。スペーサー配列5’-GGTGCTAGCCTTGCGTTCCG-3’(配列番号66)を有する、良好に機能するガイドの1つ、GA156について、tracrRNA配列に対する改変と共に追加のガイドを合成した。追加的に、X線結晶構造ガイド化アプローチを使用した(図1D)。構造ガイド化スペーサーおよびtracr設計は、sgRNAとの複合体中のS.ピオゲネスCas9(Jiangら,2015,PDB ID 4ZT0)および触媒前三元複合体中のS.ピオゲネスCas9(Jiangら,2016,PDB ID 5F9R)の結晶構造により情報を与えられた(図2)。所与のヌクレオチドの2’-OHとCas9タンパク質(またはsgRNAの別の部分)との間の水素結合があるらしい結晶構造中のいずれの位置も非改変のままとした。追加的に、立体的衝突が2’-OMeとタンパク質との間で起こることが予測されるいずれの位置も非改変のままとした。2’-OHが溶媒に露出されるか、または他にタンパク質残基から遠位にある部位において、2’-OMe置換を行った。2つの結晶構造が合致しない場合、改変は行わなかった。この戦略は、sgRNA全体またはtracr領域のみに対して適用された。例示的な構造が図3~7に示されている。
[675]PCSK9 gRNAを、同等の量のin vitroで転写されたSpCas9 mRNA MS002(重量で1:1の比)と共に初代ヒト肝細胞に共トランスフェクトし、詳細な方法に記載されるように処理した。広範囲の編集活性が観察された(表4;ND=決定せず)。トランスフェクションの5日後に最も高い編集活性を有したガイドは、GA001、GA002、GA007、およびGA008であった。構造ガイド化2’-OMe重ガイドRNA(gRNA)設計GA007およびGA008は、最小に改変された対照gRNA GA009を上回る向上された編集を示した。
実施例3. in vitroでのPCSK9およびANGPTL3塩基編集
[676]ABE8.8によるPCSK9の編集が初代肝細胞において観察された。PCSK9 gRNAを、同等の量のin vitroで転写されたABE8.8 mRNA MA002(重量で1:1の比)と共に初代肝細胞に共トランスフェクトし、詳細な方法に記載されるように処理した。実験の1つのセットにおいて、抽出されたゲノムDNAを、標的スプライス部位の塩基編集について、標的部位の辺りで生成されたPCRアンプリコンの次世代シーケンシングを用いて分析した。製造業者のプロトコールに従ってNextera XT DNA library preparation kit(Illumina)を使用して試料を調製した。簡潔に述べれば、2ラウンドのPCRを行って、第1に目的の領域を増幅し、第2に次世代シーケンシングおよび初期生成物に対する試料同定のために要求されるDNA配列を付加した。最終アンプリコンを製造業者のプロトコールに従ってIllumina MiSeq機器でシーケンシングした。広範囲の編集活性(表5;図8)が観察され、ガイドGA066、GA073、およびGA074が最良の成績であった。
[677]初代ヒト肝細胞からのデータを考慮した場合に、初代ヒト肝細胞と初代カニクイザル肝細胞との両方の間で最良の種交差活性を有するとして以下の3つのプロトスペーサー配列:5’-CCCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号13)(GA066)、5’-GCTTACCTGTCTGTGGAAGC-3’(配列番号67)(GA073)、および5’-TGCTTACCTGTCTGTGGAAG-3’(配列番号68)(GA074)にマッチするPCSK9標的化gRNAが同定された。GA066配列は、ヒトPCSK9イントロン1の5’末端におけるスプライスドナーを標的化し、エクソン1、続いてイントロン1の始めから翻訳されるいくつかのアミノ酸(エクソン1からイントロン1へと読み飛ばす)、続いて未成熟終止コドンから翻訳される異常なPCSK9タンパク質をもたらすことが予測される(図9)。GA073およびGA074配列は各々、ヒトPCSK9イントロン4の5’末端におけるスプライスドナーを標的化し、エクソン1、2、3、および4、続いてイントロン4の始めから翻訳されるいくつかのアミノ酸(エクソン4からイントロン4へと読み飛ばす)、続いて未成熟終止コドンから翻訳される異常なPCSK9タンパク質をもたらすことが予測される。これらの場合の各々における予測される未熟に切断されたタンパク質は、機能の完全な喪失を有する可能性がある他に、天然に存在する野生型ヒトPCSK9アミノ酸配列の部分に対するほぼ同一のマッチに起因して最小の免疫原性を有する可能性がある。同じプロトスペーサー配列、5’-CCCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号13)(GA066)はカニクイザルゲノム中に見出され、同様にカニクイザルPCSK9イントロン1の5’末端におけるスプライスドナーを標的化する。
[678]ABE8.8によるANGPTL3の編集が初代肝細胞において観察された。ANGPTL3 gRNAを、同等の量のin vitroで転写されたABE8.8 mRNA MA004(重量で1:1の比)と共に初代肝細胞に共トランスフェクトし、詳細な方法に記載されるように処理した。以下のプロトスペーサー配列5’-AAGATACCTGAATAACCCTC-3’(配列番号15)にマッチするヒトANGPTL3標的化gRNA(GA091)が同定された。GA091配列は、ヒトANGPTL3イントロン6の5’末端におけるスプライスドナーを標的化し、エクソン1、2、3、4、5、および6、続いてイントロン6の始めから翻訳されるいくつかのアミノ酸(エクソン6からイントロン6へと読み飛ばす)、続いて未成熟終止コドンから翻訳される異常なANGPTL3タンパク質をもたらすことが予測される(図10)。顕著なことに、同じスプライスドナーを妨害し、呼称rs398122985を有する、天然に存在する希少なヒトDNAバリアントがある。1つのヌクレオチドだけ異なり:5’-AAGATACCTGAATAACTCTC-3’(配列番号14)(GA067)、少なめの化学的改変を有する、オルソロガスなカニクイザルスペーサー配列を有するgRNAを合成した(表1)。ヒト初代肝細胞におけるGA091、およびカニクイザル初代肝細胞におけるGA067の両方は、ABE8.8 mRNAと共トランスフェクトされた場合に実質的なスプライス編集に繋がる(プロトコールは詳細な方法のセクションに記載される)(表6)。RNAを2500、1250、625、および312.5ng/試験物品/mLでトランスフェクトし、2つの複製物を報告した(rep1およびrep2)。
[679]遺伝子機能を妨害するためにアデニン塩基エディターが使用され得る別の戦略は、より低く機能的な、または非機能的なタンパク質の産生をもたらす、遺伝子のコーディング領域にミスセンス突然変異を導入することである。ANGPTL3エクソン中のプロトスペーサーを標的化するガイドRNAを、ミスセンス突然変異を導入するための塩基編集活性について評価した。gRNAの各々を、同等の量のin vitroで転写されたABE8.8 mRNA MA004(重量で1:1の比)と共に2つの複製物(rep1およびrep2)において2500、1250、625、および312.5ng/RNA/mLで初代ヒト肝細胞に共トランスフェクトし、詳細な方法に記載されるように処理した。もたらされた塩基編集効率の他に、1つの潜在的なアミノ酸置換が表7に列記されている。
[680]一部の実施形態では、アデニン塩基エディターは、A、R、N、D、C、Q、E、G、H、I、L、K、M、F、P、S、T、W、Y、およびVから選択される任意の1つのアミノ酸を非同一のアミノ酸A、R、N、D、C、Q、E、G、H、I、L、K、M、F、P、S、T、W、Y、およびVで置き換えることにより遺伝子機能を妨害する。一部の実施形態では、アデニン塩基エディターは、IをTまたはVで置換することにより遺伝子機能を妨害する。一部の実施形態では、アデニン塩基エディターは、DをGで置換することにより遺伝子機能を妨害する。一部の実施形態では、アデニン塩基エディターは、EをGで置換することにより遺伝子機能を妨害する。一部の実施形態では、アデニン塩基エディターは、FをLまたはPで置換することにより遺伝子機能を妨害する。一部の実施形態では、アデニン塩基エディターは、HをRで置換することにより遺伝子機能を妨害する。一部の実施形態では、アデニン塩基エディターは、LをPで置換することにより遺伝子機能を妨害する。一部の実施形態では、アデニン塩基エディターは、SをPで置換することにより遺伝子機能を妨害する。一部の実施形態では、アデニン塩基エディターは、MをTで置換することにより遺伝子機能を妨害する。一部の実施形態では、アデニン塩基エディターは、NをGで置換することにより遺伝子機能を妨害する。一部の実施形態では、アデニン塩基エディターは、QをRで置換することにより遺伝子機能を妨害する。一部の実施形態では、アデニン塩基エディターは、RをGで置換することにより遺伝子機能を妨害する。一部の実施形態では、アデニン塩基エディターは、TをAで置換することにより遺伝子機能を妨害する。一部の実施形態では、アデニン塩基エディターは、VをAで置換することにより遺伝子機能を妨害する。一部の実施形態では、アデニン塩基エディターは、YをCまたはHで置換することにより遺伝子機能を妨害する。一部の実施形態では、アデニン塩基エディターは、KをGで置換することにより遺伝子機能を妨害する。一部の実施形態では、アデニン塩基エディターは、表7に列記されているアミノ酸置換を導入することにより遺伝子機能を妨害する。
[681]5’-CCCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号13)(GA066)プロトスペーサー配列とマッチするが、様々な種類のより大規模な化学的改変を有するgRNA GA066/GA095、GA096、G097、GA346(表1)を合成した。同様に、様々な種類のより大規模な化学的改変を有するが、5’-AAGATACCTGAATAACCCTC-3’(配列番号15)(GA091)ヒトプロトスペーサー配列にマッチする3つのgRNA(GA098、GA099、GA100)の他に、5’-AAGATACCTGAATAACTCTC-3’(配列番号14)(GA067)カニクイザルプロトスペーサー配列にマッチする4つのgRNA(GA067/GA101、GA102、GA103、GA347)を合成した(表1)。GA066およびGA095は同じ化学組成および改変パターンを含有し、GA067およびGA101も互いに同様である。そのようなgRNAは、ヌクレアーゼおよびgRNA-塩基エディター複合体に対する安定性を向上させ得ると共に、gRNAにトリガーされる免疫反応を低減または抑制し得ることが想定される。表8に記載されるgRNAの各々を、同等の量のin vitroで転写されたABE8.8 mRNA MA002(重量で1:1の比)と共に初代ヒト肝細胞および初代カニクイザル肝細胞に、MessengerMax試薬を介して、様々な希釈液を使用して、共トランスフェクトして、試験物品の異なる濃度での編集活性について評価した。トランスフェクションの3日後に、ゲノムDNAを肝細胞から採取し、次に標的スプライス部位の塩基編集について次世代シーケンシングを用いて評価した。ヒト肝細胞およびカニクイザル肝細胞の両方において、60%~70%もの高さの標的スプライス部位(PCSK9イントロン1スプライスドナー;ANGPTL3イントロン6スプライスドナー)の編集が観察された(表8)。
[682]古典的なCRISPR/Cas9が最終的にインデルを導入することにより遺伝子を妨害する方法は、塩基編集とは明確におよび意義深く異なる。特に、塩基編集は、CRISPR/Cas9で日常的に見られるような、PAMから3~4bp離れたものとは対照的に、プロトスペーサーの5’領域により近い標的ウィンドウ内に塩基突然変異を導入するために使用される。さらに、CRISPR/Cas9編集に高度に適する標的領域は、その位置において塩基編集が起こることを必ずしも意味せず、逆もまた同様である。(1)Cas9 mRNA MS010および5’-CCCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号13)(GA097)プロトスペーサー配列にマッチするgRNA;または(2)ABE8.8 mRNA MA004および5’-CCCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号13)(GA097)プロトスペーサー配列にマッチするgRNAのいずれかを含有するLNPをヒト初代肝細胞にトランスフェクトした。編集されたゲノムDNAのSangerシーケンシングを行い、塩基編集と比較してCRISPR/Cas9で起こった遺伝子編集における差異を図示した(図11)。矢印は主な塩基編集位置を強調し、鋏はCas9が切断する一般的な領域を強調する。
[683]スプライス部位の塩基編集がスプライシングを妨害することを実証するために、エクソン1およびエクソン2中のプライマーを使用して、処理された初代ヒト肝細胞からのmRNAの逆転写PCRを行った。結果は、スプライス部位の妨害は、インフレームTAG終止コドンの十分に下流の、イントロン1内の選択的なスプライスドナー部位の使用をもたらすことを裏付けた(図12、表9)。表は、次世代シーケンシングから決定された、各々のスプライス部位ドナーについてのマッピングされたリードの数を報告する。
実施例4.in vitroでのPCSK9およびANGPTL3オフターゲット検証
[684]in vivoでヒト肝臓におけるPCSK9をノックダウンする塩基編集療法の安全性を確立することを目的として、オフターゲット突然変異誘発分析を評価した。オフターゲット突然変異誘発のためのヒトゲノム中の候補部位のリストを、2つの異なる方法を使用して集めた。第1の方法では、ヒトゲノムのバイオインフォマティクス分析を使用して、ストレプトコッカス・ピオゲネスCas9(およびしたがってABE 8.8)と適合性のPAM配列およびGA066スペーサー配列5’-CCCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号13)と最大4つの単一ヌクレオチドミスマッチを有するプロトスペーサー配列を有するすべての部位を同定した。候補部位を生成するための第2の方法では、in vitro生化学的アッセイ、ONE-seqを使用し、ABE8.8塩基エディタータンパク質およびPCSK9 gRNA(5’-CCCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号13))を含むリボ核タンパク質の、ライブラリー中のオリゴヌクレオチドを切断する傾向を決定した。参照ヒトゲノム(GRCh38)を、PCSK9 gRNA(5’-CCCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号13))により特定されるプロトスペーサー配列に対して最大6つのミスマッチを有する部位について検索し、Cas-Designerを使用して最大4つのミスマッチおよび最大2つのDNAまたはRNAバルジを有する部位を同定した。ONE-seqライブラリー調製、実験プロトコール、およびバイオインフォマティクス分析に関するさらなる詳細は、追加の詳細な方法のセクションにおいて記載されている。
[685]任意の切断されたオリゴヌクレオチドをPCR増幅し、次世代シーケンシングを行う。より高い配列カウントを有するオリゴヌクレオチドは、in vitroでのCas9/gRNA切断のより高い傾向を反映し、細胞中でオフターゲット突然変異誘発を被る可能性が最も高い部位を表す。ONE-seqアッセイにより同定された上位の部位はオンターゲットPCSK9部位であった。候補オフターゲット部位のリストは250個より多くの部位を含み、さらなる調査を正当化した(表10)。
[686]初代ヒト肝細胞を、ABE8.8 mRNA MA004およびPCSK9 gRNA(GA097またはGA346)を1:1の重量比でカプセル化した脂質ナノ粒子(LNP)で処理した(LNP調製の詳細について脂質ナノ粒子製剤および分析を参照)。Agilent SureSelect技術を使用した次世代シーケンシングで(表11)、オンターゲット部位および候補オフターゲット部位にわたり、対照細胞における観察された塩基編集率を、LNP処理された細胞における観察された塩基編集率から引いた場合に(次世代シーケンシングにおいて本来的なバックグラウンドシーケンシングエラーを説明するため)、認識可能な塩基編集がオンターゲットPCSK9標的部位において観察された。これらの結果は、2人の男性および1人の女性患者からの3つの異なる初代肝細胞ロット(STL、HLY、およびJLP)において複製された。
[687]追加的に、4人の個々のドナーからの肝細胞(上記に列記される3つのロットに加えて、女性患者からのロットTLYを含む)を使用して、50個より多くのオフターゲット部位を、非処理の肝細胞と比べてLNP処理された肝細胞からの標的化されたPCRアンプリコンの次世代シーケンシングを行うことにより評価した。これらの潜在的なオフターゲット部位のいずれにおいても編集は観察されず、またPCSK9標的部位においてオンターゲット編集のみが観察された(図13)。
[688]アデニン塩基エディターは、デオキシアデノシンデアミナーゼドメインを介してgRNA非依存性RNA編集を誘起することが報告されている。gRNA非依存性RNA編集を評価するために、初代ヒト肝細胞をmRNAおよびPCSK9 gRNA(n=4の生物学的複製物)、SpCas9 mRNAおよびgRNA(n=4)で処理したか、または非処理とした(n=4)。RNAを2日後に抽出し、追加の詳細な方法のセクションに記載されるように処理した。ABE8.8処理およびSpCas9処理された肝細胞のRNAプロファイルを非処理の肝細胞と比較して、ABE8.8処理された肝細胞において実質的なRNA編集は観察されなかった(図14)。各々の複製物を4つの非処理の肝細胞試料の各々に対して比較して、両方の条件に共通する編集を伴う任意の位置を排除した。ジッタープロットは、処理された試料における編集を伴うトランスクリプトーム座位を描写する(数は、処理された試料において同定された編集された座位の総数を指し示し、ボックスプロットは、試料におけるすべての編集された座位にわたる編集されたリードの割合のメジアン±四分位数間範囲を指し示す)。
[689]gRNAのスペーサーまたはtracr部分のいずれかに対する改変および/または切断をGA066スペーサー(5’-CCCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号13))の変更により評価した(表12)。ガイドに対する改変は、オンターゲット編集効率を改善するためおよび/またはオフターゲット編集効率を改善するために役立ち得る。gRNAの各々を、同等の量のin vitroで転写されたABE8.8 mRNA(重量で1:1の比)と共に初代ヒト肝細胞および初代カニクイザル肝細胞に共トランスフェクトし、詳細な方法に記載されるように処理した。
[690]in vivoでヒト肝臓におけるANGPTL3をノックダウンする塩基編集療法の安全性を確立することを目的として、オフターゲット突然変異誘発のためのヒトゲノム中の候補部位のリストを、2つの異なる方法を使用して集めた。第1の方法では、ヒトゲノムのバイオインフォマティクス分析を使用して、ストレプトコッカス・ピオゲネスCas9(およびしたがってABE 8.8)と適合性のPAM配列およびGA100スペーサー配列5’-AAGATACCTGAATAACTCTC-3’(配列番号14)と最大4つの単一ヌクレオチドミスマッチを有するプロトスペーサー配列を有するすべての部位を同定した。
[691]候補部位を生成するための第2の方法では、in vitro生化学的アッセイ、ONE-seqを使用し、ABE8.8塩基エディタータンパク質およびgRNA GA441を含むリボ核タンパク質の、ライブラリー中のオリゴヌクレオチドを切断する傾向を決定した。参照ヒトゲノム(GRCh38)を、ANGPTL3 gRNA(5’-AAGATACCTGAATAACTCTC-3’(配列番号14))により特定されるプロトスペーサー配列に対して最大6つのミスマッチを有する部位について検索し、Cas-Designerを使用して最大4つのミスマッチおよび最大2つのDNAまたはRNAバルジを有する部位を同定した。ONE-seqライブラリー調製、実験プロトコール、およびバイオインフォマティクス分析に関するさらなる詳細は、追加の詳細な方法のセクションにおいて記載されている。
[692]より高い配列カウントを有するオリゴヌクレオチドは、in vitroでのCas9/gRNA切断のより高い傾向を反映し、細胞中でオフターゲット突然変異誘発を被る可能性が最も高い部位を表す。上位候補部位が表13において同定されている。候補部位の検証を、編集されたANGPTL3、および非処理のヒト初代肝細胞を使用して行った。次世代シーケンシング(表14)において、オンターゲット部位および候補オフターゲット部位にわたり、対照細胞における観察された塩基編集率を、LNP処理された細胞における観察された塩基編集率から引いた場合に(次世代シーケンシングにおいて本来的なバックグラウンドシーケンシングエラーを説明するため)、認識可能な塩基編集がオンターゲットANGPTL3標的部位において観察された。
[693]gRNAのスペーサーまたはtracr部分のいずれかに対する改変および/または切断をgRNA GA100スペーサー(5’-AAGATACCTGAATAACCCTC-3’(配列番号15))の変更により評価した(表15)。ガイドに対する改変は、オンターゲット編集効率を改善するためおよび/またはオフターゲット編集効率を改善するために役立ち得る。追加的に、4つの異なるABE8.8 mRNAを、2つの異なる実験(下記の表において分離されている)において評価した(MA004、MA040、MA041、MA045;表23)。gRNAの各々を、同等の量のin vitroで転写されたABE8.8 mRNA(重量で1:1の比)と共に初代ヒト肝細胞および初代カニクイザル肝細胞に5000、2500、および1250ng/RNA/mLで共トランスフェクトし、記載されるように処理した。
[694]5,000ng/RNA/mLの最も高い用量での変更されたgRNA/mRNAの組合せについてのオフターゲット分析を、オフターゲット編集を示す以前に同定された2つの部位について行った(表16)。プロトスペーサーにわたる算出された編集パーセンテージを総計し、陰性対照の編集%を引いた。このデータは、ガイドおよび/またはABE mRNAに対する改変はオフターゲット編集効率を改善することを示す。
[695]ABE8.8 mRNAと、PCSK9イントロン1の5’末端におけるスプライスドナーを標的化するヒト/カニクイザル5’-CCCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号13)配列にマッチするgRNA(GA066)とを含有する脂質ナノ粒子を、重量で1:1の比で製剤化した。様々な希釈液を使用して、LNPを初代ヒト肝細胞および初代カニクイザル肝細胞に投与して、試験物品の異なる濃度での編集活性を評価した。Cas9 mRNAおよび別の遺伝子、ANGPTL3中のプロトスペーサー配列にマッチするgRNAを含有するLNPを、陽性対照としてこれらの実験のために使用した。このCas9 mRNA/gRNAの組合せは、初代ヒト肝細胞、初代カニクイザル肝細胞、およびカニクイザル肝臓においてin vivoで高いレベルのゲノム編集活性を生成することが以前に観察されているため、選択した。ABE8.8/GA066 LNPは編集に関して対照LNPを実質的に凌ぐことが観察され、ヒトおよびカニクイザルの両方の肝細胞においてはるかにより高い効力を示した(図15)。
実施例5. マウスにおけるPcsk9遺伝子編集
[696]SpCas9 mRNAおよび異なるtracr設計を有するマウスPcsk9標的化gRNA(GA052、GA053、GA054、およびGA055)を1:1の重量比で含有するLNPを製剤化した。野生型C57BL/6マウスに2mg/kgのLNP試験物品を投薬した。投薬の7日後に、マウスを安楽死させ、ゲノムDNAをマウス肝臓から採取し、次に標的部位の編集について次世代シーケンシングを用いて評価した。GA052、GA054、およびGA055はすべて、以前に開示されたtracr設計を有するGA053を凌いだ(図16)。
実施例6. マウスにおけるPcsk9塩基編集
[697]ABE8.8 mRNAおよびマウスPcsk9標的化gRNAを1:1の重量比で含有するLNPを製剤化した。このgRNAは5’-CCCATACCTTGGAGCAACGG-3’(配列番号69)プロトスペーサー配列とマッチし、該配列は、PCSK9イントロン1の5’末端におけるスプライスドナーを標的化するヒト5’-CCCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号13)配列(GA066、GA095、GA096、GA097およびGA346がマッチする)のマウスオルソログである。野生型C57BL/6マウスに2mg/kgのLNP試験物品を側尾静脈または後眼窩を介して10ml/kgの総体積で投薬した。投薬の7日後に、マウスを安楽死させ、ゲノムDNAをマウス肝臓から採取し、次に標的スプライス部位の塩基編集について次世代シーケンシングを用いて評価した。標的スプライス部位の約60%の編集が観察され(マウスPcsk9イントロン1スプライスドナー)(図17)、in vivoで肝臓におけるPCSK9をノックダウンする塩基編集療法の概念の前臨床的証明が提供された。
[698]その後の研究において、ABE8.8 mRNAおよびマウスPcsk9標的化gRNAを1:1の重量比で含有するLNPを製剤化し、野生型C57BL/6マウスに0~2.0mgの総RNA/kgの範囲内の用量で投薬した。0.05mgのRNA/kgの低用量は高い編集(>45%)を示したが、塩基編集の飽和が約0.25mgのRNA/kgの用量で起こった(図18)。
[699]追加の研究において、ABE8.8 mRNAおよびマウスPcsk9標的化gRNAを含有するLNPを1:1~1:6および2:1~6:1の範囲内のmRNAおよびgRNAの異なる重量比で製剤化した。このgRNAは5’-CCCATACCTTGGAGCAACGG-3’(配列番号69)プロトスペーサー配列とマッチし、該配列は、PCSK9イントロン1の5’末端におけるスプライスドナーを標的化するヒト5’-CCCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号13)配列(GA066、GA095、GA096、GA097およびGA346がマッチする)のマウスオルソログである。野生型マウスにLNPを0.05mg/kgの総RNA用量で投薬した。追加的に、同じmRNAならびに5’-CCCATACCTTGGAGCAACGG-3’(配列番号69)プロトスペーサー配列とマッチするが安定性を改善するためのtracrに対する改変を有する2つのガイド、GA255およびGA257を用いて構成された2つの個々のLNPもまたマウスに注射した。投薬の7日後に、マウスを安楽死させ、ゲノムDNAをマウス肝臓から採取し、次に標的スプライス部位の塩基編集について次世代シーケンシングを用いて評価した(図19)。塩基編集は多くの比の間で同等であり、1:6および6:1(gRNA:mRNA)の成績が最も低かった。tracrに対する改変を有するガイドは、増加した編集効率を有した。
実施例7. マウスにおけるAngptl3塩基編集
[700]ABE8.8 mRNAおよびマウスAngptl3標的化gRNA(GA258、GA259、GA260、GA349、GA353)を1:1の重量比で含有するLNPを製剤化した。野生型C57BL/6マウスにLNP試験物品を0.05mg/kgの総RNA用量で投薬した。マウスを後に安楽死させ、ゲノムDNAをマウス肝臓から採取し、次に標的スプライス部位の塩基編集について次世代シーケンシングを用いて評価した(図20)。
非ヒト霊長類(NHP)におけるin vivo評価
実施例8. PCSK9/ABEの評価
[701]最初に、LNPの投与を通じて特異的なgRNAおよび塩基エディターヌクレアーゼABE 8.8を使用してカニクイザルにおいてPCSK9遺伝子の編集を評価するために2週の研究を行った(図21)。肝臓においてPCSK9遺伝子の高レベルの塩基編集を生成することを意図して、ABE8.8/GA066 LNPをカニクイザルに静脈内注入を介して2つの用量、3mg/kg(n=3匹の動物)および1mg/kg(n=2匹の動物)で投与した。試験物品の投与の2週後に、血液試料を臨床化学アッセイおよびPCSK9 ELISAアッセイのために収集し、動物の検死を、肝臓の4つの葉の各々からの各々2つの試料の肝臓試料の収集物(各々の動物から計8つ)について行った。
[702]肝臓検体の編集分析を次世代シーケンシングにより行った。3mg/kgの用量において、肝臓試料中の標的スプライス部位におけるアデニン塩基の平均で55%の編集が観察され;1mg/kgの用量において、肝臓試料中の標的スプライス部位におけるアデニン塩基の平均で24%の編集が観察された(図22)。PCSK9 ELISA分析のために、血液試料を動物から投薬前のD-10、D-7およびD-5(平均を示す)の他に、投薬後D8およびD15の日に収集した。投薬の2週後に、3mg/kgの群において投薬前レベルと比較して血中PCSK9タンパク質レベルにおける平均で76%の低減(図23)、および1mg/kgの群において血中PCSK9タンパク質レベルにおける平均で32%の低減があった(表17)。低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)を、投薬前ならびにD8およびD15に採取された血清試料において標準的な臨床分析装置を使用して決定した(表18)。3mg/kgの群において血中低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルにおける平均で57%の低減(図24)、および1mg/kgの群において血中LDL-Cレベルにおける平均で25%の低減があった。
[703]その後の実験において、LNPをサルに静脈内注入を介して1.0mg/kgの用量で送達した。LNP注入の2週後に検死を行った3匹のサルについて、肝臓におけるPCSK9スプライス部位アデニンの平均で63%の塩基編集頻度があり、バイスタンダー塩基編集はプロトスペーサー中の他の場所において観察されず(図25);0.5%の平均インデル頻度であった。編集は、血中PCSK9レベルにおける平均で81%の低減および血中LDL-Cレベルにおける平均で65%の低減を伴った。LNP注入の24時間後に検死を行った2匹のサルについて、平均で48%の編集頻度であった。
[704]その後の短期用量-応答研究(0.5、1.0、および1.5mg/kgの用量、各々3匹のサル、2週時の検死)において、すべての用量は>50%の平均塩基編集率を達成し;PCSK9編集ならびにPCSK9タンパク質およびLDL-Cにおける低減は≧1.0mg/kgの用量で飽和するようであった(図26)。
[705]これらの研究において、我々は肝臓機能試験を評価し、一部の群においてASTおよびALTにおける中等度の上昇が認められ、これらは第1週の終わりまでに概ね消散し、LNP注入の2週後までに完全に消散し、有害な健康事象は動物のいずれにおいても観察されなかった。多様な組織における塩基編集のアッセイにおいて、我々は、肝臓は編集の優勢な部位であることを見出し、はるかにより低い編集が脾臓および副腎において観察され、最小の編集が他の場所で観察された(図27)。
[706]追加の研究において、異なるtracr設計を評価した。他に特定されなければ、LNPをNHPに静脈内注入を介して1.0mg/kgの総RNA用量で送達した。肝臓の塩基編集を評価したところ、いくつかのガイドは文献のtracrを有するGA066を凌いだ(図28)。
[707]同じNHP研究において、1)Cas9 mRNAおよび5’-CCCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号13)(GA097)プロトスペーサー配列にマッチするgRNA;または2)ABE8.8 mRNAおよび5’-CCCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号13)(GA097)プロトスペーサー配列にマッチするgRNAのいずれかを含有するLNPをNHPに静脈内送達した。重要なことに、古典的なCRISPR/Cas9が最終的にインデルを導入することにより遺伝子を妨害する方法は、塩基突然変異が起こった塩基編集とは異なる。さらに、CRISPR/Cas9編集に高度に適する標的領域は、その位置において塩基編集が起こることを必ずしも意味せず、逆もまた同様である。これはNHP研究において強調され、該研究において、SpCas9/gRNAを含有するLNPはNHPにおいて低い肝臓編集(<5%)をもたらし、ABE8.8/gRNAを含有するLNPは、SpCas9/gRNAの用量(1.5mg/kg)より低い用量(1mg/kg)で40%に近い有意により高い編集を有した(図29)。
[708]別の研究において、2つのLNPを塩基編集活性について、0.5mg/kg~3.0mg/kgの範囲内の用量での静脈内注入を介するNHPにおける送達後に比較した。両方のLNPは高い有効性を示し、第1のLNP(LNP#1)は第2のLNP(LNP#2)を凌ぎ、0.5mg/kgもの低い用量において50%より高い平均編集を有した(図30)。過去の実験と類似して、PCSK9タンパク質レベルは、スプライス部位における高いレベルの塩基編集において有意に減少し、循環PCSK9タンパク質を80~90%減少させた(図31)。
[709]長期研究(4匹の動物、2週時の肝生検を用いる)において、LNPを静脈内注入を介して3.0mg/kgのより高い用量で導入して、PCSK9タンパク質の薬物忍容性および耐久性ならびにPCSK9編集のもたらされるLDL-Cの低減を評価した。肝生検試料は平均で66%の塩基編集頻度を示した(図32)。血中PCSK9タンパク質レベルは1週までにトラフに達し、その後少なくとも6か月まで安定なままであり、約90%の低減に落ち着いた(図33)。血中LDL-Cおよびリポタンパク質(a)[Lp(a)]レベルは、8か月まで持続する安定なトラフを同様に達成し、それぞれ約60%および約35%の低減に落ち着いた(図34、図35)。
[710]ASTおよびALTにおける一過性の、中等度の上昇があり、それはLNP注入の2週後までに完全に消散し(図36)、いかなる他の肝臓機能試験における変化も、有害な健康事象も現在までに観察されなかった(図37)。重要なことに、後のASTおよびALTの上昇がない8か月間のPCSK9およびLDL-Cの低減の持続は、そのような応答は、そのスケールがどのようなものであれ、処置の有効性に不利に影響しないことを実証する。
[711]初代カニクイザル肝細胞およびサル肝臓試料においてABE8.8/gRNA(GA346にマッチするプロトスペーサー)LNP媒介性オフターゲット編集を評価するために、gRNAスペーサー配列に対する相同性により選択される合成カニクイザルゲノムライブラリーを用いてONE-seqを行った。このライブラリーをABE8.8タンパク質およびPCSK9 gRNAで処理し、上位48のONE-seqノミネート部位(図38)(これらのうちPCSK9標的部位は非常に上位の部位である)を、非処理のNHP試料と比べたLNP処理されたNHP試料からの標的化されたPCRアンプリコンの次世代シーケンシングを用いて評価した(図39)。
[712]LNP処理された初代カニクイザル肝細胞において、PCSK9標的部位における編集の他に、ヒトゲノムに対する乏しい相同性を有する、C5と呼称される1つの部位においてのみ著明なオフターゲット編集(平均<1%)があった(図39)。(上述の用量-応答研究からの)1.0mg/kgのLNP用量で処置されたサルからの肝臓試料において同じ48個の部位を評価したところ、C5部位においてのみ低レベルのオフターゲット編集(平均<1%)(図40)が観察された。0.5mg/kgのLNP用量でオフターゲット編集は検出されず、1.5mg/kgのLNP用量で低レベルのオフターゲット編集(平均<1%)のみが検出された。
実施例9. ANGPTL3/ABEの評価
[713]ABE/PCSK9ガイドを用いて行ったNHP研究と類似して、肝臓においてANGPTL3の高レベル塩基編集を生成することを意図して、ABE8.8 mRNAおよび5’-AAGATACCTGAATAACTCTC-3’(配列番号14)(GA067)カニクイザルスペーサーを有するgRNAを用いて製剤化されたLNPをカニクイザルに静脈内注入を介して2つの用量、3mg/kg(n=3匹の動物)および1mg/kg(n=2匹の動物)で投与した。試験物品の投与の2週後に、血液試料を臨床化学アッセイおよびANGPTL3 ELISAアッセイのために収集し、動物を肝臓試料の収集物について検死した。肝臓の各々の葉の中心および末梢からの小さいセグメントを切除し、液体窒素中でフラッシュ凍結させ、-86~-60℃で貯蔵した。スプライス部位の編集を次世代シーケンシングにより分析したところ、塩基変化が起こったことが確認された。最も高い用量(3mg/kg)において、アデニン塩基の平均で61%の編集が肝臓における標的スプライス部位において観察され;最も低い用量(1mg/kg)において、観察された編集は肝臓における標的スプライス部位において28%であった(表19)。
[714]追加的に、血液試料を投薬前、投薬後のD7およびD15に収集して、血清ANGPTL3、およびトリグリセリドを決定した。投薬の2週後に、より高い(3mg/kg)およびより低い(1mg/kg)投薬群において投薬前レベルと比較して血中ANGPTL3タンパク質レベルにおける平均で90%および31%の低減があった(表20)。
[715]トリグリセリドを、投薬前ならびにD8およびD15に採取された血清試料において標準的な臨床分析装置を使用して決定した。ABE8.8およびGA067を用いたLNP媒介性ANGPTL3塩基編集に応答した血清トリグリセリドの低減を表21に要約している。トリグリセリドのレベルは、1mg/kgおよび3mg/kgの塩基エディターABE8.8およびANGPTL3を標的化するGA067の用量に応答して24%および59%低減された。
[716]別の独立した研究において、肝臓においてANGPTL3の高レベル塩基編集を生成することを意図して、同じABE8.8/GA067 LNPをカニクイザルに静脈内注入を介して3mg/kgの用量で投与した(n=3匹の動物)。試験物品の投与の2週後に、血液試料を臨床化学アッセイのために収集し、動物の肝生検を肝臓試料の収集のために行った。3mg/kgの用量において、標的スプライス部位におけるアデニン塩基の平均で60%の編集が肝生検試料において達成された。これに一致して、投薬の2週後に、投薬前レベルと比較して血中ANGPTL3タンパク質レベルにおける平均で95%の低減があり、血中トリグリセリドレベルにおける平均で64%の低減があった(図41)。これらの結果は、in vivoで肝臓におけるANGPTL3をノックダウンし、ならびに血中ANGPTL3タンパク質およびトリグリセリドレベルにおける低減をもたらす塩基編集療法の概念の追加の前臨床的証明を提供する。
実施例10. 二重PCSK9およびANGPTL3塩基編集の評価
[717]単一の試験物品を用いてPCSK9およびANGPTL3の同時の塩基編集に影響することができるかどうかを評価するために、2:1:1の重量比で3つの構成要素:ABE8.8 mRNA、PCSK9標的化gRNA(GA095)、およびANGPTL3標的化gRNA(GA098)のミックスを含有するLNPを製剤化した。初代ヒト肝細胞をLNPの様々な希釈液とインキュベートした。インキュベーションの3日後に、ゲノムDNAを肝細胞から採取し、次に標的スプライス部位の塩基編集について次世代シーケンシングを用いて評価した。最も高いLNP濃度において、PCSK9スプライス部位(イントロン1スプライスドナー)の約40%の編集およびANGPTL3スプライス部位(イントロン6スプライスドナー)の約40%の編集が観察され(図42)、単一の試験物品でのヒト肝細胞における二重の遺伝子妨害の実現可能性が実証され、ヒトレシピエントにおいて血中LDLコレステロールレベルおよび血中トリグリセリドレベルの両方を実質的に低減させることが予測される、PCSK9およびANGPTL3を同時にノックダウンする単一塩基編集療法の概念の前臨床的証明が提供された。このアプローチの利点は、標準的なCRISPR-Cas9とは対照的に、塩基エディターは編集のために二本鎖切断(DSB)を要求しないので、ゲノム中の2つの異なる部位の同時の標的化において本来的な染色体再編成または他の構造変化のリスクが実質的により低いことである。
[718]フォローアップNHP研究を行って:1)投与されたLNPの投与された第2の用量が標的遺伝子の編集を引き起こすことができるかどうか;2)異なる標的が塩基編集され得るかどうかに取り組んだ。ABE8.8 mRNAおよびPCSK9を標的化するgRNA(GA346)またはANGPTL3を標的化するgRNA(GA347)のいずれを用いて製剤化されたLNPを、カニクイザルに静脈内注入を介して0.5~2mg/kgの範囲内の用量で投与した。試験物品の投与の2週後に、生検を行って塩基編集を評価した。研究の開始から30日後に、反対のLNPを投与した。追加の2週後の第2の生検後に、gDNAを抽出し、次世代シーケンシングを使用して塩基編集を評価した。この研究からの発見は、PCSK9およびANGPTL3標的の両方の高レベルの編集がLNPの第1および第2の用量後に達成されることを示す(図43)。血液試料を両方の生検時点において収集したところ、1mg/kgのLNPでのその後の投薬後に循環PCSK9およびANGPTL3における約90%の有意な減少を示している(図44)。同じ研究において、ABE8.8 mRNA、PCSK9 gRNA GA346およびANGPTL3 gRNA GA347を1:0.5:0.5の重量比でカプセル化したLNPを2mg/kgの総RNA用量で投与したところ、堅牢な同調したPCSK9およびANGPTL3遺伝子編集がもたらされた(図44、GA346+GA347(D1)と標識された上および下のデータ - 上および下パネルはPSCK9およびANGPTL3の編集を示す)。データは、堅牢な複数遺伝子編集が、哺乳動物(および/または哺乳動物細胞)におけるABE塩基エディターmRNAおよび2つまたはより多くの目的の遺伝子を標的化する2つまたはより多くのgRNAの単回の1用量投与で可能であることを実証する。図44は、ANGPTL3(下)およびPCSK9(上)タンパク質の対応するノックダウンを反映したものである。
[719]別の研究において、NHPにLNPを繰返し投薬した(図45)。NHPに、ABE8.8 mRNA MA004およびPCSK9を標的化するgRNA(GA097)を用いて製剤化されたLNP#1およびLNP#2を静脈内注入を介して0.5mg/kgの総RNA用量で投薬した。NHPに追加のLNP用量を30日目および60日目に与えた。14日目、46日目、および75日目からの肝生検をアデノシン塩基編集分析のために抽出した。すべてのgDNAを抽出し、次世代シーケンシングを使用して塩基編集を評価した。これらの結果は、編集効率はLNPの第1の用量の後に30%近くであり、第3の用量のLNPの後に50%を上回ったため、ABE8.8 mRNAおよびPCSK9 gRNAを含有するLNPの繰返し投薬は肝臓において付加的な塩基編集を引き起こすことを実証する。付加的な編集の規模はLNP依存的であることも観察された。
[720]さらに、LNPの繰返し投薬はNHPにおいてPCSK9タンパク質レベルを低減させた(図46)。PCSK9タンパク質レベルを、ABE8.8 mRNA MA004およびPCSK9を標的化するgRNA(GA097)を用いて製剤化されたLNPを繰返し投薬されたNHPにおいて90日にかけてモニターした。NHPに静脈内注入を介して0.5mg/kgの総RNA用量で0、30、および60日目に投薬を行った(投薬を描写するために矢印がグラフ上に示される)。PCSK9タンパク質レベルの分析の説明のために、詳細な方法のセクションを参照。基礎レベルと比較して、PCSK9タンパク質はLNPの初期用量後に40%近く低下したが、追加用量でいっそうさらに減少した。
[721]肝臓マーカーをLNPの繰り返し投薬後に評価した(図47)。ALT、AST、総ビリルビン、およびクレアチンキナーゼレベルを71日まで、ABE8.8 mRNA MA004およびPCSK9を標的化するgRNA(GA097)を用いて製剤化されたLNPを繰り返し投薬されたNHPにおいて評価した。NHPに静脈内注入を介して0.5mg/kgの総RNA用量で0、30、および60日目に投薬を行い、これはグラフ上にそれぞれD1、D2およびD3として示される。肝生検を14および46日目に行い、これはグラフ上にそれぞれB1およびB2として示される。グラフ上に記載されている複数の時点において血液を収集した。ALTおよびASTは投薬で最小に上昇したが、これは一過性の応答であり、数日の期間後に正常に戻った。同様に、クレアチンキナーゼレベルは投薬で増加し、最大の効果は第1の用量後に見られ、数日の期間後に基礎レベルに戻った。
[722]肝臓酵素、LDH、GLDH、GGT、およびALPを、ABE8.8 mRNA MA004およびPCSK9を標的化するgRNA(GA097)を用いて製剤化されたLNPを繰り返し投薬されたNHPにおいて評価した(図48)。NHPに静脈内注入を介して0.5mg/kgの総RNA用量で0、30、および60日目に投薬を行った。グラフに記載されている複数の時点において血液を収集した。LDHおよびGLDHは投薬で上昇したが、これは一過性の応答であり、数日の期間後に正常に戻った。
[723]さらに、ANGPTL3の長期間アデニン塩基編集を非ヒト霊長類において評価した(図49)。カニクイザルにABE8.8 mRNA MA004およびANGPTL3 gRNA GA067を含むLNP製剤の3mg/kgの用量の静脈内注入を与えた。特定される時点およびグラフにおいて血液を収集し、ANGPTL3タンパク質レベル(図49A)およびトリグリセリドレベル(図49B)を分析した。対照と比較して、ANGPTL3タンパク質レベル(96%の低減)およびトリグリセリドレベルの両方は遺伝子の塩基編集で実質的に減少し、170日より長きにわたり安定的に低減されたままである。
[724]サイトカイン活性化および免疫応答を、LNPを与えられたNHPにおいて評価した。研究の1つのセットにおいて、カニクイザルに、ABE8.8 mRNA MA004およびPCSK9 gRNA GA346を含むLNP製剤の0.5mg/kgの用量の静脈内注入を3つの特定される時点(図50Aおよび図50B)において与えた。特定される時点およびグラフにおいて血液を収集し、IP-10およびMCP-1を分析した。これらの結果は、1)LNPを与えられたNHPは、対照と比較して、サイトカイン活性化の証拠も免疫応答の証拠も有しないこと;および2)同じLNPの繰り返し投薬はサイトカイン活性化も免疫応答も誘発しないことを実証した。
[725]追加の研究において、IL-6、MCP-1、およびSC5b-9(それぞれ図50C、図50D、および図50E)を、MA004およびPCSK9 gRNA GA346を用いて製剤化されたLNPの1.0mg/kgの総RNA用量の静脈内注入を与えられたNHPから収集された血液から異なる時点において分析した。これは、対照と比較して、最小のサイトカイン/補体活性化を引き起こし、それは336時間まで/その前にベースラインに戻った。
実施例11. SpCa9媒介性オンターゲット編集効率の評価
[726]非ヒト霊長類におけるANGPTL3またはPCSK9の遺伝子編集を評価した。カニクイザルに、SpCas9 mRNA MS004およびANGPTL3(GA261~GA263)またはPCSK9(GA266~GA271)のいずれかを標的化する1つのgRNAを含むLNP製剤の1.5mg/kgの用量の静脈内注入を与えた。2週後の検死において、各々の肝葉から2つの小片(計8つの小片)を単離し、gDNAを抽出した。詳細な方法のセクションに記載されるように試料を処理した。インデル%を各々の別々の小片について分析し、個々の点としてグラフ化している(図51)。高い編集効率がほとんどのNHP肝臓において観察された。LDL-Cレベルを測定した(図52)。SpCas9 mRNA/PCSK9 gRNAを含むLNPを与えられたすべてのNHPは、循環LDL-Cレベルにおける少なくとも35%の低減を有した。より控えめであったが、SpCas9 mRNA/ANGPTL3 gRNAを含むLNPは、循環LDL-Cレベルにおける10~25%の低減を有した。追加的に、SpCas9 mRNA/ANGPTL3 gRNAを含むLNPを与えられたNHPは、トリグリセリドレベルにおける約10~50%の低減を有した(図53)。SpCas9 mRNA/PCSK9 gRNAを含むLNPを与えられたNHPは、トリグリセリドレベルにおける有意な低減を示さなかった。
[727]カニクイザル初代肝細胞に2500、1250、および625ng/試験物品/mLでSpCas9 mRNA MS002およびtracrに対する改変を有するPCSK9を標的化するgRNAをトランスフェクトした。詳細な方法のセクションに記載されるようにゲノムDNAを処理し、シーケンシングし、分析した。GA266を独立して2回トランスフェクトして、2つの陽性対照とした。ほぼすべてのトランスフェクションは、陽性対照と比較して高い編集効率をもたらし、GA405はわずかにより低い編集効率を有した。
[728]gRNAに対するPACE改変は、オフターゲット編集効率を低減させることが以前に実証されている。ヒト初代肝細胞に2500、1250、500、および250ng/試験物品/mLでSpCas9 mRNA MS002およびtracrに対する改変を有するPCSK9を標的化するgRNAをトランスフェクトした。詳細な方法のセクションに記載されるようにゲノムDNAを処理し、シーケンシングし、分析した。GA156をトランスフェクトして陽性対照とした。GA248およびGA249は、オフターゲット編集効率を減少させることが以前に実証されているgRNAに対するPACE改変を含有する。実際に、GA248およびGA249は、非改変gRNA、GA156と比較してより低いオンターゲット編集を有したが(図54A)、GA248およびGA249は、同定されたオフターゲット部位においてオフターゲット編集の減少を示した(図54B)。
[729]ABE mRNA配列(MA004、MA019、MA020、およびMA021)をそれらのGC含量について評価した(図55A)。一般に、MA004配列は、MA019、MA020、MA021、およびABE8.8m配列よりも高いGC含量を有する。配列MA004中のGCレベルはまた、ABE配列の全体を通じたある特定の領域、例えばTadAドメイン、N末端リンカー、およびC末端リンカーの他に、様々なサブ領域において上昇(60%より高い)している。すべての配列について、60%より低いGCレベルを灰色で影付きにして、上昇したGC領域との対比を提供している。GC含量は、mRNA配列全体にわたり所与の25ヌクレオチドストレッチ内のGおよびCの相対量を決定することにより算出され、すなわちあらゆる25ヌクレオチドについて、GおよびCの合計がヌクレオチドの総数により除算される。この比較は、mRNA MA004配列は、他のmRNA配列と比べてGおよびCヌクレオチドの別個の分布および富化を有することを示す。
[730]配列MA004の領域特異的なGC特徴付けがさらに図示されている(図55)。各々の行中のグラフは、全体ABEコード配列(4,767nt)を構成するあらゆる1,000ヌクレオチドストレッチ中のGC含量を示す。GC含量は、TadA領域およびN末端リンカーを含む配列の5’末端において特に高い。GC含量はまた、Cas9ニッカーゼの様々な部分およびABE配列の3’末端において高く;そこでは高いGC%はNLSの代わりにリンカー領域に集まっている。高いGC含量を有するサブ領域は、GCが60%の閾値レベルに達する場所により区画化される。各々のサブ領域中のGC含量は、GおよびCヌクレオチドの数を各々のサブ領域のヌクレオチドの総数で除算したものを決定することにより算出される。
[731]これらのmRNA構築物の編集効率をマウスにおいて評価した(図55B)。これらのmRNA、MA004、MA019、MA020、およびMA021は、同じABEタンパク質配列をコードするが異なるヌクレオチド配列最適化を有する。これらの群の間の唯一の差異はmRNA配列であり;mRNAは同じ塩基改変を有し、各々の群は同じLNP製剤およびgRNAを使用した。各々の群をマウスの静脈内に投与し、0.05mg/kgの低用量をこの研究において使用して、有効性差異を解消するために肝臓編集の飽和未満レベルを達成した。投薬後5日目に、gDNAを単離し、塩基編集を次世代シーケンシングにより評価した。これらの結果は、mRNA配列の変化はin vivoでアデノシン塩基編集性能に影響し得ることを実証する。
記載される方法の追加の詳細
[732]初代肝細胞のプレーティング、培養、およびトランスフェクション。BioIVTからの初代ヒト肝細胞(PHH)および初代カニクイザル肝細胞(PCH)を製造業者のプロトコールの通りに培養した。簡潔に述べれば、初代ヒト肝細胞および初代カニクイザル肝細胞を、凍結されたアリコートとしてBioIVTから得た。同定されない個々のドナーに各々が由来する、初代ヒト肝細胞の4つのロットを実験のために使用した:STL(主なドナー)を、スクリーニング実験およびオフターゲット実験を含む、すべての実験のために使用し;HLY、JLP、およびTLYをオフターゲット実験のために使用した。初代カニクイザル肝細胞のHFGロットを実験のために使用した。製造業者の使用説明書に従って、細胞を解凍し、リンスした後に、ウシコラーゲンを終夜被覆した24ウェルプレートに、約350,000細胞/ウェルの密度でTORPEDO抗生物質ミックスを補充したINVITROGRO肝細胞培地(BioIVT)中にプレーティングした。細胞を解凍し、肝細胞解凍培地に再懸濁し、続いて100gで10分間、4℃で遠心分離した。上清を廃棄し、ペレット化された細胞を肝細胞プレーティング培地に再懸濁した。各々のバイアルは約500万個の細胞を含有し、それを1つの24ウェルプレートへのプレーティングのために使用した。プレーティングされた細胞を組織培養インキュベーター中37℃で5%のCO2雰囲気下で4~6h静置して接着させた。インキュベーション後に、細胞を単層形成についてチェックした。インキュベーション培地を次に新鮮な肝細胞維持培地(細胞系提供者、BioIVTから得られた完全INVITROGRO培地)で置き換えた。細胞はそのため、トランスフェクションのために準備ができた。gRNAの各々を、同等の量のin vitroで転写されたABE8.8 mRNA(分子量で1:1の比)と共に初代ヒト肝細胞にMessengerMax試薬(Lipofectamine)を介して、様々な希釈液を使用して共トランスフェクトして、試験物品の異なる濃度での編集活性を評価した。Thermo FisherからのMessengerMAXをトランスフェクションのために使用する。溶液A:所望される量のガイドRNAを1:1の重量比のmRNAとOptiMEM中で混合する。溶液B:OptiMEM中のMessengerMAX。溶液AおよびBを混合した後に、混合物を室温で20分間インキュベートした。60μLのインキュベートされた溶液を滴下で各々の細胞ウェルに加えた。対応するカニクイザルサルPCSK9またはANGPTL3遺伝子配列に完璧にマッチしたプロトスペーサー配列について、各々のgRNAをまた、同等の量のABE8.8 mRNA(分子量で1:1の比)と共に初代カニクイザル肝細胞に共トランスフェクトし、同じトランスフェクションプロトコールに従った。細胞を次に37℃で3日間そのままにした。細胞を採取し、Thermo Kingfisher、またはQiagen DNEasy blood and Tissue Kitのいずれかを製造業者の使用説明書の通りに使用してゲノムDNA抽出のために調製した。
[733]バイオインフォマティクス分析。標的化されたアンプリコンシーケンシングデータを、CRISPResso2 v2.0.31を用いてバッチモードで分析した(CRISPRessoBatch)。Cas9実験のために、以下のパラメーターを設定した:「--quantification_window_center -3 --quantification_window_size 5 --min_frequency_alleles_around_cut_to_plot 0.1 --max_rows_alleles_around_cut_to_plot 100」。ABE実験のために、以下のパラメーターを設定した:「--default_min_aln_score 95 --quantification_window_center -10 --quantification_window_size 10 --base_editor_output --conversion_nuc_from A --conversion_nuc_to G --min_frequency_alleles_around_cut_to_plot 0.1 --max_rows_alleles_around_cut_to_plot 100」。NHP実験のために、追加のパラメーターを設定して、低品質リードを除外した:「--min_single_bp_quality 30」。さらに、すべての場合において、パラメーター「--max_paired_end_reads_overlap」をFLASHの推奨(http://ccb.jhu.edu/software/FLASH/)に従って2R-F+0.25*F(ここで、Rはリードの長さであり、Fはアンプリコンの長さである)に設定した。
[734]編集を「Quantification_window_nucleotide_percentage_table.txt」出力表から、主な編集された位置(プロトスペーサーDNA配列の6位)において任意のA→G/C/T置換をサポートするリードのパーセンテージとして定量化した。インデルを「Alleles_frequency_table_around_sgRNA_*.txt」出力表から、30bpより大きい欠失をサポートするリードを除外して、ニック部位(PAM配列の上流-3の位置)のいずれかの側における5bpウィンドウにかけての挿入または欠失をサポートするリードのパーセンテージとして定量化した。候補オフターゲット部位について、編集を「Alleles_frequency_table_around_sgRNA_*.txt」出力表から、30bpより大きい欠失を有するアレルからのリードを除外して、編集ウィンドウ(プロトスペーサーのPAM遠位側の1~10位)中のA->G置換を有するアレルからのリードのパーセンテージとして定量化した。
[735]逆転写。収集された細胞をmiRNeasy Mini Kit(QIAGEN)で製造業者の使用説明書に従って処理して、大きいRNA種および小さいRNA種の両方を単離し、他の部分をゲノムDNAのために採取して、PCSK9編集を確立し、それにより細胞中の塩基エディター活性を確認した。逆転写をiScript Reverse Transcription Supermix試薬を使用して製造業者の使用説明書に従って行い、4つの異なるプライマーペアを、イントロン1の任意の部分のありまたはなしで、エクソン1およびエクソン2にわたる転写物のPCR増幅のために使用した。上記のように、Illumina MiSeq Systemを使用して生成された250bpの長さのペアードエンドリードを、trimmomatic v0.39をパラメーター「ILLUMINACLIP:NexteraPE-PE.fa:2:30:10:1:true LEADING:3 TRAILING:3 SLIDINGWINDOW:4:15 MINLEN:36」で使用してアダプターについてトリミングした。リードを次にFLASH v1.2.1134でマージし、Bowtie2 v2.4.1をパラメーター「--local --very-sensitive-local -k 1 --np 0」と共に用いてPCSK9遺伝子ボディに対してアライメントした。遺伝子アノテーションをEnsembl v98(ftp://ftp.ensembl.org/pub/release-98/gtf/homo_sapiens/Homo_sapiens.GRCh38.98.gtf.gz)から得た。アライメントをsamtools v1.10でフィルタリングし、BEDフォーマットにbedtools v2.25.0のbamtobed機能で変換した。試料当たり最小1000個のマッピングされたリードが要求され、マッピングされたリードの末端位置を集計した。少なくとも1つの処理された試料中の最小10個のリードによりサポートされるPCSK9イントロン1の全体を通じた位置を報告する。
[736]候補オフターゲット部位を予測するためのONE-seq分析。ONE-seqライブラリーの設計は、オンターゲットに対して配列相同性を有する参照ゲノム中の部位のコンピュータによる同定と共に開始される。ヒトONE-seqライブラリーについて、参照ヒトゲノム(GRCh38、Ensembl v98、染色体ftp://ftp.ensembl.org/pub/release-98/fasta/homo_sapiens/dna/Homo_sapiens.GRCh38.dna.chromosome.{1-22,X,Y,MT}.faおよびftp://ftp.ensembl.org/pub/release-98/fasta/homo_sapiens/dna/Homo_sapiens.GRCh38.dna.nonchromosomal.fa)を、Cas-Designer v1.2(http://www.rgenome.net/cas-designer/)を使用して、上記のプロトスペーサー配列に対して最大6つのミスマッチを有する潜在的なオフターゲット部位、および最大4つのミスマッチと最大2つのDNAまたはRNAバルジとを有する部位についてサーチした。
[737]カニクイザルに関するONE-seqライブラリーについて、参照カニクイザルゲノム(macFas5、Ensembl 98、染色体ftp://ftp.ensembl.org/pub/release-98/fasta/macaca_fascicularis/dna/Macaca_fascicularis.Macaca_fascicularis_5.0.dna.chromosome.{1-20,X,MT}.fa.gzおよびftp://ftp.ensembl.org/pub/release-98/fasta/macaca_fascicularis/dna/Macaca_fascicularis.Macaca_fascicularis_5.0.dna.nonchromosomal.fa.gz)を、類似したパラメーターを使用してサーチした。
[738]最大6つのミスマッチを有し、バルジを有しない部位は、X<ミスマッチの数><バルジの数>コードを使用して参照される。そのため、オンターゲット部位はX00として標識され;オンターゲットに対する1つのミスマッチを有し、バルジを有しない部位はX10として標識される、などである。DNAバルジを有する部位は、類似した命名法、DNA<ミスマッチの数><バルジの数>を用いて参照される。そのため、オンターゲットに対する4つのミスマッチおよび2つのDNAバルジを有する部位はDNA42として標識される。同じ命名法がRNAバルジのために使用されるが、これらはRNA<ミスマッチの数><バルジの数>としてコードされる。
[739]同定されたプロトスペーサー配列を、それぞれの参照ゲノムから隣接配列と共に両側に10ヌクレオチド(nt)拡張した(これらの領域は本明細書においてゲノムの文脈として参照される)。これらの拡張された配列を次に、異なるヌクレオチド組成および配列長さの6つの予め定義された定常領域;中心プロトスペーサー配列の各々の側に1つの、2コピーの14nt部位特異的バーコード;ならびに中心プロトスペーサー配列の各々の側に1つの、2つの別個の11ntユニーク分子識別子(unique molecular identifier;UMI)を含む、約200ntの最終長さまで追加の配列によりパディング(嵩上げ)した。UMIは、PCR増幅からのバイアスを訂正するために使用され、バーコードは、分析の間の各々の部位の明瞭な同定を可能とする。バーコードは、配列中にCCもGGも含有しない668,420個のバーコードの初期リストから選択され、各々のバーコードは、任意の他のバーコードから2のハミング距離を有する。特注のPythonスクリプトを最終ライブラリーの設計のために使用した。
[740]最終オリゴヌクレオチドライブラリーは商用ベンダー(Agilent Technologies)により合成される。各々のライブラリーをPCR増幅し、1.25×AMPure XPビーズ精製(Beckman Coulter)に供する。25℃で10分間のCutSmart buffer(New England Biolabs)中でのインキュベーション後に、769nMの組換えABE8.8-mタンパク質および1.54μMのgRNAを含むRNPを100ngの精製されたライブラリーと混合し、37℃で8時間インキュベートする。RNP用量は、過飽和用量である、すなわち生化学的アッセイにおいてオンターゲット編集の最大量を達成する用量を上回ることを報告する分析に由来する。
[741]Proteinase K(New England Biolabs)を加えて反応を37℃で45分間クエンチし、続いて2×AMPure XPビーズ精製を行う。反応物を次に、EndoV(New England Biolabs)と37℃で30分間、Klenow Fragment(New England Biolabs)と37℃で30分間、およびNEBNext Ultra II End Prep Enzyme Mix(New England Biolabs)と20℃で30分間、続いて65℃で30分間、各々のインキュベーション後の2× AMPure XPビーズ精製と共に段階的にインキュベートする。反応物に、アニーリングされたアダプターオリゴヌクレオチドデュプレックスを20℃で1時間ライゲートして、切断されたライブラリー生成物のPCR増幅を促し、続いて2× AMPure XPビーズ精製を行う。ライゲートされた反応物のサイズ選択をPippinHT system(Sage Sciences)上で行って、3%のアガロースゲルカセット上で150~200bpのDNAを単離し、続いて2ラウンドのPCR増幅を行ってバーコード化されたライブラリーを生成し、それを上記のようにIllumina MiSeq System上でペアードエンドシーケンシングする。
[742]2つの切断生成物がONE-seq実験において得られる。PROTO側は切断位置の上流のオリゴヌクレオチドの部分を含む一方、PAM側は切断位置の下流のオリゴヌクレオチドの部分を含む。ABE実験において、PROTO側のみが編集活性(A→G置換)の情報を与え;したがって、この側のみをシーケンシングする。
[743]ペアードエンドリードをシーケンシングアダプターのためにtrimmomatic v0.39(Bolgerら,2014)を使用し、特注のNexteraアダプター(PrefixPE/1:ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT;PrefixPE/2:GTGACTGGAGTTCAGACGTGTGCTCTTCCGATCT;ファイル中に特定されている)およびパラメーター「ILLUMINACLIP:NEB_custom.fa:2:30:10:1:true LEADING:0 TRAILING:0 SLIDINGWINDOW:4:30 MINLEN:36」を用いてトリミングした。より低いシーケンシング品質を有する実験(VOL014)のために、これらのパラメーターを「ILLUMINACLIP NEB_custom.fa:2:30:10:1:true LEADING:2 TRAILING:0 SLIDINGWINDOW:30:30 MINLEN:36」に設定した。リードを次に、FLASH v1.2.11(MagocおよびSalzberg,2011)を使用し、パラメーター「--max-mismatch-density=0.25 --max-overlap=160」を用いてマージした。マージされたリードを、一定の配列、各々の部位に独特のバーコードおよびプロトスペーサー配列についてスキャンし、編集ウィンドウ(プロトスペーサーの1~10の最もPAM遠位の位置として定義される)中のA→G置換の証拠を有するものに対してフィルタリングした。重複したリードを廃棄した。
[744]各々の部位について、編集されたリードの総数を、オンターゲット部位に割り当てられた編集されたリードの総数に対して正規化し、この比は部位についてのONE-seqスコアを定義する。部位をONE-seqスコアにより順位付けし、0.001に等しいかまたはそれより高いスコアを有するものを検証のために選択した。これは、オンターゲット部位の編集と比較して生化学的アッセイにおいて1000倍まで低い編集活性を有する部位に対するスポンサーフォローアップを含意する。この閾値は、細胞において、100%のオンターゲット編集がある場合、1/1000倍低い編集活性は<0.1%のオフターゲット編集に翻訳され、これはNGSによる編集の検出下限を下回るという前提に基づく。
[745]SureSelect。SureSelectパネルを設計し、Agilent Technologiesから購入した。30より低い品質を有する未加工FASTQファイル中の塩基を、seqtk v1.3-r106(https://github.com/lh3/seqtk)を使用してNにマスクした。AgilentのAGeNT v2.0.5ツール中の「Trimmer」スクリプトを使用してアダプターをトリミングした。BWA MEM v 0.7.17-r1188を使用し、パラメーター「-C」を用いてリードをGRCh38参照ヒトゲノム(ftp://ftp.ncbi.nlm.nih.gov/genomes/all/GCA/000/001/405/GCA_000001405.15_GRCh38/seqs_for_alignment_pipelines.ucsc_ids/GCA_000001405.15_GRCh38_no_alt_analysis_set.fna)に対してアライメントした。AgilentのAGeNT v2.0.5ツール中の「LocatIt」スクリプトを使用し、パラメーター「-i -R -IB -OB -U -l < Covered.bed >」を用いて、アライメントされたリードを処理し、重複を除去した。perbase v0.6.3(https://github.com/sstadick/perbase)を使用し、パラメーター「base-depth -F 3848」を用いて編集ウィンドウ(プロトスペーサーのPAM遠位側の1~10位)中の各々の位置におけるヌクレオチド分布を決定した。編集ウィンドウ中のA→G置換をサポートするリードのパーセンテージを合計することにより編集を定量化した。
[746]ガイド非依存性オフターゲット分析のためのRNA-seq。RNA試料を処理し、GENEWIZによりシーケンシングした;rRNA枯渇後に、ライブラリーを調製し、Illumina HiSeqシステム上で約5000万リード/試料で2×150bpペアードエンドシーケンシングを行った。GATK Best Practicesを使用してすべての試料のためのRNA-seqバリアントコーリングを実行した。簡潔には、リードを、STARを使用してGRCh38参照ゲノム(ftp.ncbi.nlm.nih.gov/genomes/all/GCA/000/001/405/GCA_000001405.15_GRCh38/seqs_for_alignment_pipelines.ucsc_ids/GCA_000001405.15_GRCh38_no_alt_analysis_set.fna.gz)に対してgencode v34(ftp://ftp.ebi.ac.uk/pub/databases/gencode/Gencode_human/release_34/gencode.v34.primary_assembly.annotation.gtf.gz)を用いてアライメントした。GATK MarkDuplicatesを使用してPCRの重複を除去し、続いてGATK HaplotypeCallerを使用してバリアントを同定した。バリアントを次に、QD(Quality of Depth)<2.0およびFS(Fisher strand;鎖バイアスの証拠)>30を有するものを除外することによりフィルタリングした。すべてのGATK分析は、gatk4 v4.1.8.1を用いて行った。
[747]上記の通りに得られたバリアントを、以下のように非処理の対照試料との比較によりさらにフィルタリングした。(1)perbase v0.5.1(https://github.com/sstadick/perbase)を使用した各々の非処理の対照試料および各々の処理された試料の処理された細胞における各々の同定されたバリアントにおけるヌクレオチド分布。(2)処理された条件および非処理の条件の両方において少なくとも20個のリードによりカバーされるすべてのバリアントについて、RNA編集は、すべての非処理の対照試料においてリードの少なくとも95%における参照対立遺伝子(AまたはT)および処理された試料において少なくとも1つのリードにおける交代的な対立遺伝子(GまたはC)を有するものとして同定した。上記のステップは、ABE8.8で処理された試料およびSpCas9で処理された試料の各々を用いて実行した。
[748]ガイドRNAの合成。表1に示されるガイドRNAは、制御されたポアのガラス支持体ならびに商業的に入手可能なホスホロアミダイトモノマーおよびオリゴヌクレオチド合成試薬を使用して固相オリゴヌクレオチド合成および脱保護条件下で合成した/合成する(Methods in Molecular Biology, 1993, 20, 81~114頁; ACS Chem. Biol. 2015, 10, 1181~1187頁;参照により全体が本明細書に組み込まれる)。ガイドRNAのスペーサーセクションを、5’末端からの最初の1~3ヌクレオチドを除いて対応するリボヌクレオチドに変換した。表1に概説されるように、5’末端からの最初の1~3ヌクレオチドを、対応する2’-O-メチルリボヌクレオチドに変換した。脱保護されたガイドRNAをHPLCにより精製し、各々のガイドRNAの完全性を質量分析により確認した。各々のガイドRNAの観察された質量を、算出された質量に適合させた。
[749]in vitro転写(IVT)によるmRNAの製造。本明細書に記載されるmRNAは、当該技術分野において周知の異なる方法により製造される。そのような方法の1つは、T7ポリメラーゼまたは追加のRNAポリメラーゼバリアントを使用するin vitro転写(IVT)である。典型的には、mRNAのIVTは、T7ポリメラーゼプロモーターおよび関連付けられる調節配列、mRNAコード配列(CDS)、3’および5’非翻訳領域(UTR)、ポリAテイル、ならびにmRNA安定性およびin vivo性能を増強するための追加の配列エレメントを含む直線化されたDNA鋳型を使用する。IVTの前に、DNA鋳型は、プラスミド、PCR生成物、合成DNA生成物、または任意の他の二本鎖DNA構築物の形態であり;典型的には制限消化酵素を用いる、DNA鋳型の直鎖化を行って、ランオフ転写を促進する。典型的なIVT反応は、T7ポリメラーゼ、DNA鋳型、RNase阻害剤、capアナログ、無機ピロホスファターゼ、ならびに天然に存在するリボヌクレオチド三リン酸(NTP)、例えばGTP、ATP、CTP、UTP、または改変されたNTP、例えばシュードウリジン、N1-メチルシュードウリジン、5’メチルシチジン、5-メトキシウリジン、N6-メチルアデノシン、およびN4-アセチルシチジンでの天然NTPの置換を含む。capアナログは、転写の間に添加するか、またはキャッピング酵素を使用してIVT反応後に補充することができ;両方の事例において2’-O-メチル基、または追加の2’化学的改変が最初の出発ヌクレオチドに付加されてmRNAのcap-1形態が生成される。一部の事例において、ポリAテイルは、RNAリガーゼ酵素を使用してIVT反応後にmRNAに付加される。IVT後に、一部の場合において、DNaseを転写混合物に加えてDNA鋳型を除去し;代替的に、残留DNAはクロマトグラフィー、沈殿、またはタンジェンシャルフロー濾過で除去される。mRNAの精製および濃縮は、イオン交換クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフィー、沈殿、イオンペアリング逆相クロマトグラフィー、水素結合クロマトグラフィー、セルロースクロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、酵素反応、サイズ排除クロマトグラフィー、およびタンジェンシャルフロー濾過などの方法で行われる。類似したIVTおよび精製プロセスが、ルシフェラーゼ、eGFP、SpCas9、Cas12b、CBE、およびABEをコードするmRNAを生成するために使用され;すべての場合においてDNA鋳型、反応条件、および精製パラメーターは、目的の特有の遺伝子のために最適化される。
[750]脂質ナノ粒子の製剤化および分析。使用されたLNPは、以前に記載されたように製剤化し(Conway, A.ら 2019 Mol. Ther. 27, 866~877頁; Villiger, L.ら 2021 Nat. Biomed. Eng. 5, 179~189頁)、(1)個々のペイロードのための一部の最適化と共に製造業者のプロトコールに従ってPrecision Nanosystems NanoAssemblrシステムを使用したマイクロ流体混合または(2)gRNAおよびmRNAの有機溶媒および水性溶液中の脂質賦形剤の溶液の急速インライン混合のいずれかにより生成した。脂質溶液は、4つの製剤賦形剤の混合物、すなわち:エタノール中に予め決定されたモル比で混合された、アミノ脂質、PEG-脂質と呼ばれる、脂質にコンジュゲートされた平均分子量2000Daのモノメトキシポリエチレングリコール(またはメトキシポリエチレングリコール)、コレステロールおよび1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)を一般に含む。LNP組成物は、40~65%のアミノ脂質、2~20%のDSPC、1~5%のPEG-脂質を、残余のコレステロール(すべてmol%)と共に含んだ。RNA水性溶液は、他に特定されなければ、重量で1:1の、所望されるmRNAとガイドRNA(gRNA)との混合物を含有する。mRNA対gRNA比の影響力を評価するために、所望される重量比のmRNAおよびgRNAを含有する水性溶液を、対応するLNPの調製の前に評価のために調製し;例えば、マウスにおいて6:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3および1:6のmRNA対gRNA比を評価するためにLNP試験物品を調製した(実施例6、図19)。一部の他の事例において、mRNAおよび2つのgRNAを1:0.5:0.5(mRNA:gRNA1:gRNA2)の重量比で混合して、単一の試験物品中に所望されるmRNAおよび2つのgRNAを含有するLNPを調製した(実施例10、図43)。所望されるmRNA対gRNAの水性溶液を次にエタノール中の脂質賦形剤とマイクロ流体混合または急速インライン混合により混合した。報告されるNHP研究のためのすべてのLNPは、国際公開第2019/036028(A1)号パンフレット、国際公開第2015/199952(A1)号パンフレット、国際公開第2017/004143号パンフレット、国際公開第2020/081938(A1)号パンフレットおよび国際公開第2020/061426(A2)号パンフレットに記載されているインライン混合プロトコールに従うことにより調製した。NHP LNP試験物品の調製のために使用されたPEG-脂質は、国際公開第2019/036028(A1)号パンフレット、国際公開第2015/199952(A1)号パンフレットから選択した。LNP組成物およびイオン化可能なアミノ脂質は、特許文献国際公開第2017/004143(A1)号パンフレット、国際公開第2017/075531(A1)号パンフレットおよび国際公開第2018/191719(A1)号パンフレットから選択した。LNP#1およびLNP#2の調製(実施例8、図30&図45)のために使用されたイオン化可能なアミノ脂質は、文献国際公開第2018/191719(A1)号パンフレットから選択した。結果として得られたLNP製剤をその後に試験物品緩衝剤に対して透析し、0.2μm無菌フィルターを使用して濾過した。
[751]例として、細胞およびNHP研究のために使用されたLNPは、動的光散乱により決定される<0.2の多分散性指数およびQuant-iT Ribogreen Assayにより測定される85~98%の総RNAカプセル化と共に、55~65nmの平均流体力学的直径範囲を有した。LNP粒子サイズ(Z-Ave、流体力学的直径)、多分散性指数および総RNAカプセル化を、文献に記載されるように投与の前に測定した。
[752]例として、細胞およびマウス研究のために使用されたLNPは、動的光散乱(Malvern NanoZS Zetasizer)により決定される<0.2の多分散性指数およびQuant-iT Ribogreen Assay(Thermo Fisher)により測定される85~100%の総RNAカプセル化と共に、55~120nmの粒子サイズ(Z-Ave、流体力学的直径)を有した。
[753]ゲノムDNAの抽出。マウスの肝臓全体または100~200mgのサル肝臓を2mLのlysing matrix tube(MP Bio)にロードした。肝臓をマウス肝臓のために0.5mlのPBSまたはサル肝臓のために0.25mLのPBSを用いて、製造業者のプロトコールに従ってFastPrep-24 system(MP Bio)を使用して溶解した。ゲノムDNAを約20μLのマウスまたはサル肝臓溶解液から、製造業者のプロトコールに従ってKingFisher Flex自動化抽出機器(Thermo-Fisher Scientific)上でビーズベースの抽出キット、MagMAX-96 DNA Multi-Sample Kit(Thermo-Fisher Scientific)を使用して単離した。サル肝生検試料のために、Qiagen DNEasy Blood & Tissue kit抽出を使用して、製造業者の使用説明書に従ってゲノムDNAを抽出した。抽出されたゲノムDNAをさらなる使用まで4℃でまたは長期間の貯蔵のために-80℃で貯蔵した。
[754]ELISAにより定量化されたPCSK9タンパク質レベル。血液試料を収集し、採血後に血漿へと処理した。血漿カニクイザルPCSK9レベルを、記載されるELISAを使用してELISAにより決定し;簡潔に述べれば、アッセイ希釈剤D(Biolegend、パート# 76384)に希釈された精製されたカニクイザルPCSK9の試験試料または標準品を、ヒトPCSK9に特異的なモノクローナル抗体(Biolegend、パート# 76157)で被覆された96ウェルマイクロプレート中のアッセイ緩衝剤A(Biolegend、パート# 78232)とインキュベートした。洗浄緩衝剤(Biolegend、パート# 78233)での4回の洗浄後に、ヒトPCSK9に特異的なポリクローナル抗体(Biolegend、パート# 76158)を個々のウェル中でインキュベートした。4回の洗浄後に、アビジン-HRP(Biolegend、パート# 77897)を次に個々のウェル中でインキュベートした。6回の洗浄後に、TMBを含有する基質溶液F(Biolegend、パート# 79132)を使用してプレートを顕色させた。450nmに設定されたマイクロプレートリーダーを使用して光学密度を決定した。570nmでの読取り値を450nmでの読取り値から引いて、プレート中の光学的不完全性を訂正した。血液試料を収集し、採血後に血漿へと処理し、-86~-60℃で分析まで貯蔵した。
[755]ELISAにより定量化されたANGPTL3タンパク質レベル。血漿カニクイザルANGPTL3レベルをELISAにより決定し;簡潔に述べれば、キャリブレーター希釈剤RD6Q(R&D、パート# 895128)に希釈された精製されたカニクイザルANGPTL3の試験試料または標準品を、ヒトANGPTL3に特異的なモノクローナル抗体(R&D、パート#893734)で被覆された96ウェルマイクロプレート中のアッセイ希釈剤RD1-76(R&D、パート#895812)とインキュベートした。洗浄緩衝剤(R&D、パート# 895003)での4回の洗浄後に、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)にコンジュゲートされたヒトANGPTL3に特異的なポリクローナル抗体を含有するヒトANGPTL3コンジュゲート(R&D、パート#893735)を次に個々のウェル中でインキュベートした。4回の洗浄後に、TMB基質溶液(R&D、パート# 895000および895001)を使用してプレートを顕色させた。450nmに設定されたマイクロプレートリーダーを使用して光学密度を決定した。540nmでの読取り値を450nmでの読取り値から引いて、プレート中の光学的不完全性を訂正した。
[756]脂質レベルの定量化。各々のアナライトが試薬、コレステロール、トリグリセリドおよびHDL-Cを含有する試薬キットを、特有の酵素反応生成物の吸光度測定を使用して定量化する。LDL-Cは間接的に決定される。循環コレステロールのほとんどは3つの主要なリポタンパク質画分:超低密度リポタンパク質(VLDL)、LDLおよびHDL中に見出される。[総C]=[VLDL-C]+[LDL-C]+[HDL-C]。そのためLDL-Cは、総コレステロール、トリグリセリドおよびHDL-Cの測定された値から関係性:[LDL-C]=[総C]-[HDL-C]-[TG]/5(式中、[TG]/5は発現されたVLDL-コレステロールの概算値である)に従って算出され得る。これらの結果は、in vivoでヒト肝臓中のPCSK9をノックダウンし、血中PCSK9タンパク質およびLDL-Cレベルにおける低減をもたらす塩基編集療法の概念の前臨床的証明を提供する。
[757]トリグリセリドレベルの直接的な測定。臨床分析装置を使用して血清試料中の「脂質パネル」を測定する。これは、コレステロール(総C)、トリグリセリド(TG)および高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)の直接的な測定を活用する。トリグリセリドに特異的な試薬キットは、緩衝剤、キャリブレーター、ブランクおよび対照を含有する。提供された試薬を使用して、研究からの血清試料を分析する。一連のカップリングされた酵素反応を使用してトリグリセリドを測定する。H2O2は、最後のものの最終生成物であり、500nmでのその吸光度を使用してアナライトを定量化する。色強度はトリグリセリド濃度に比例する。すべての値はmg/dLで報告される。
[758]マウスのLNP処置。マウス研究は、研究が行われたCharles River Accelerator and Development Lab(CRADL)の動物実験委員会により承認された。雌C57BL/6JマウスをThe Jackson Laboratoryから得、8~10週齢で実験のために使用し、様々な実験群に動物をランダムに割り当てた。LNPをマウスに側尾静脈への注射および/または静脈洞の後眼窩注射を介して(Lab Anim 2011; 40(5): 155~160頁)、動物体重(キログラム)当たりの総RNAのmgに対応するmg/kgの用量で投与した。用量は、LNPの製剤化後に、mRNAおよびgRNAの量を構成する総RNAに基づいて算出される。他に記載されなければ、処置の1週後に、マウスを安楽死させ、肝臓試料を検死で得、製造業者の使用説明書に従ってKingFisher Flex Purification Systemで処理してゲノムDNAを単離した。
[759]NHPのLNP処置。NHP研究は、Envol BiomedicalおよびAltasciencesの動物実験委員会によりそれぞれ承認された。NHP研究はEnvol Biomedical(研究#VTP2001)ならびにAltasciences(研究#1388.02、04、05、09、および11)で行い、両方の研究においてカンボジア起源のマカカ・ファシクラリス(Macaca fascicularis)を使用した。動物は研究開始の時点において2~3歳および2~3キログラムの体重であった。すべての動物をPCSK9および/またはANGPTL3編集部位において遺伝子型判定して、LNPを与えられる任意の動物が、gRNA配列に完璧にマッチするプロトスペーサーDNA配列についてホモ接合性であることを確実にし、動物を様々な実験群に無作為に割り当てた。他に記載されなければ、LNP投与の前に動物に1mg/kgのデキサメタゾン、0.5mg/kgのファモチジン、および5mg/kgのジフェンヒドラミンを前投与した。1時間(+/-5分)の経過にかけて、プライミングされた注入ラインに接続された末梢静脈に挿入された一時的なカテーテルを使用してLNPを投与した。他に特定されなければ、用量製剤は6ml/kgの体積で投与し、動物体重(キログラム)当たりの総RNAのmgに対応するmg/kgで投薬した。用量は、LNPの製剤化後に、mRNAおよびgRNAの量を構成する総RNAに基づいて算出される。動物の体重に基づく適切な体積を、注入ポンプを使用して送達した。対照動物には同じ注入条件下でLNPの代わりにリン酸緩衝食塩水を与えた。同じNHP研究において使用されるアミノ脂質1およびアミノ脂質2から構成される2つのLNPがある場合、試験物品はLNP#1およびLNP#2として同定され、これらのLNPを調製するために使用されるmRNAおよびgRNAは同じである。研究において使用される1つのLNP組成物のみがある場合、試験物品はLNPとして同定される。
[760]血液化学試料のために、末梢静脈穿刺を介する収集の前に少なくとも4時間、動物を絶食させた。NHP研究は、以下のスケジュール:-10日目、-7日目、-5日目、1日目(LNP注入の6時間後)、2日目、3日目、5日目、8日目、および15日目の収集に概しては従った。長期研究において、試料を21日目および28日目にも収集し、概してその後に2週毎に収集し、研究施設によりLDLコレステロール、HDLコレステロール、総コレステロール、トリグリセリド、AST、およびALTについて分析した。各々のアナライトについて、-10日目、-7日目、および-5日目の値の平均をベースライン値とみなした。各々の血液試料の部分を、PCSK9またはANGPTL3タンパク質測定のために研究者に送った。
[761]サイトカインレベルの分析。血清カニクイザルIL-6、MCP-1およびIP-10レベルを、製造業者の使用説明書に従ってU-PLEX Biomarker Group 1 (NHP) Assays(Meso Scale Discovery、#K15068L-2)により決定した。簡潔に述べれば、U-PLEX(Meso Scale Discovery、#N05230)プレートを終夜4℃で、リンカーを連結した捕捉抗体(MCP-1抗体;Meso Scale Discovery、#C26UG-3、IL-6抗体;Meso Scale Discovery、#C21TX-3、IP-10抗体;Meso Scale Discovery、#C21UF-3)とインキュベートした。PBS-T(0.05%のTween 20を含有するPBS)での3回の洗浄後に、試験試料またはキャリブレーター標準品(キャリブレーター1;Meso Scale Discovery、#C0060-2、キャリブレーター2:Meso Scale Discovery、#C0061-2)を、血清、遮断剤および防腐剤を含有するアッセイ希釈剤43(Meso Scale Discovery、#R50AG-2)と室温で1時間インキュベートした。3回の洗浄後に、IL-6(Meso Scale Discovery、#D26TX-3)、MCP-1(Meso Scale Discovery、#D26UG-3)およびIP-10(Meso Scale Discovery、#D21UF-3)のためのSULFO-TAGコンジュゲート検出抗体を個々のウェル中で室温で1時間インキュベートした。3回の洗浄および各々のウェルへのGold(商標)リード緩衝剤B(Meso Scale Discovery、#R60AM-2)の添加後に、プレートをMSD機器(Meso Scale Discovery、#R31QQ-3により分析した。
[762]本明細書において言及されるすべての特許および刊行物は、各々の独立した特許および刊行物が参照により組み込まれることを特におよび個々に指し示されたのと同じ程度まで参照により本明細書に組み込まれる。
その他の実施形態
[763]上の記述から、本明細書に記載した開示に変形および改変を加えて種々の用法および状態に本開示を採用できることが明らかになる。そのような実施形態も、以下の特許請求の範囲内である。
[764]本明細書における変数のいずれの定義における要素の列挙の引用も、列挙した要素の任意の単一の要素またはその組合せ(または下位の組合せ)としてのその変数の定義を含む。本明細書における実施形態の引用は、任意の単独の実施形態、実施形態の任意の部分、または他の任意の実施形態もしくはその任意の部分との組合せとしてのその実施形態を含む。
[765]本明細書で説明するように、本開示は、塩基編集システム、設計、およびそれらの改変を含む組成物を含む、遺伝子における核酸塩基の変更をもたらす塩基編集システム、および疾患の処置のためにこれを使用する方法の特定の実施形態および実施例、ならびに疾患を処置するためおよび記載した条件下で哺乳動物細胞に活性薬剤をin vivoおよびin vitroで送達するための医薬組成物としての、単独または組合せでの上記の組成物の合成、製造、使用、および有効性を記載した特定の実施例および実施形態を含むことが認識されよう。
[766]上記の態様および態様の組合せを説明するために、特定の実施例および数多くの実施形態を提供してきたが、例示的なまたは開示した実施形態のいずれの態様またはそれらの組合せも、限定なしに別の実施形態を構成するためにそれから排除され得ること、およびそのようないずれの実施形態も個別の独立した請求項を構成し得ることが意図されていることを認識および理解されたい。同様に、1つまたは複数の実施形態のいずれの態様または態様の組合せも、1つまたは複数の実施形態のいずれの態様または態様の組合せに含まれまたはこれと組み合わせされることもできること、およびそれらの全てのそのような組合せは本開示の範囲内に含まれ、限定なしに個別の独立した請求項として提示し得ることが本明細書で意図されていることを認識および理解されたい。したがって、1つの請求項で提示されたいずれの特徴も別の請求項に含まれ得ること、1つの請求項で提示されたいずれの特徴もその特徴のない請求項を構成するためにその請求項から除去され得ること、および1つの請求項で提示されたいずれの特徴も別の請求項中のいずれの特徴とも組み合わされ得ること、そのそれぞれが本明細書で意図されていることを認識されたい。以下に一覧にした項目は、上記の実施形態および実施例の態様および態様の組合せのさらなる説明例である。
[767]以下は、一覧にした項目の第1の例である。
1.(i)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードするmRNA、
(ii)塩基エディター融合タンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、およびPCSK9遺伝子上のプロトスペーサーに対応するスペーサー配列を含むガイドRNA
を含む、遺伝子標的を編集するための組成物であって、
ガイドRNAが、哺乳動物対象に投与された場合に、in vivoにおいてPCSK9遺伝子における核酸塩基の変更をもたらすように塩基エディター融合タンパク質に指令し、
ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも0.05mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定して哺乳動物対象の全肝細胞の少なくとも35%で起こる、組成物。
2.哺乳動物対象がカニクイザルであり、
ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも0.5mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定してカニクイザルの全肝細胞の少なくとも40%で起こる、項目1に記載の組成物。
3.哺乳動物対象がカニクイザルであり、
ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも1mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定してカニクイザルの全肝細胞の少なくとも45%で起こる、項目1に記載の組成物。
4.哺乳動物対象がカニクイザルであり、
ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも1.5mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定してカニクイザルの全肝細胞の少なくとも50%で起こる、項目1に記載の組成物。
5.哺乳動物対象がカニクイザルであり、
ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも3mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定してカニクイザルの全肝細胞の少なくとも55%で起こる、項目1に記載の組成物。
6.哺乳動物対象がマウスであり、
ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも0.125mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定してマウスの全肝細胞の少なくとも40%で起こる、項目1に記載の組成物。
7.哺乳動物対象がマウスであり、
ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも0.5mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定してマウスの全肝細胞の少なくとも45%で起こる、項目1に記載の組成物。
8.哺乳動物対象がマウスであり、
ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも2mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定してマウスの全肝細胞の少なくとも50%で起こる、項目1に記載の組成物。
9.核酸塩基の変更が、投与の前と比較して、対象における血液低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)レベルの少なくとも50%の低減をもたらす、項目2に記載の組成物。
10.プロトスペーサーがスプライス部位に位置している、項目1から9のいずれか一項に記載の組成物。
11.プロトスペーサー相補配列がPCSK9遺伝子のアンチセンス鎖にある、項目1から9のいずれか一項に記載の組成物。
12.プロトスペーサー相補配列がPCSK9遺伝子のセンス鎖にある、項目1から9のいずれか一項に記載の組成物。
13.塩基の変更がPCSK9遺伝子上のプロトスペーサーの外側(オフターゲット部位)で起こり、表11で説明されるオフターゲット部位の編集パーセンテージがそれぞれ表11で説明される編集パーセンテージ以下である、項目1から12のいずれか一項に記載の組成物。
14.デアミナーゼがアデニンデアミナーゼであり、核酸塩基の変更がA・TからG・Cへの変更である、項目1から13のいずれか一項に記載の組成物。
15.プログラム可能なDNA結合ドメインがヌクレアーゼ不活性Cas9またはCas9ニッカーゼを含む、項目1から14のいずれか一項に記載の組成物。
16.核酸塩基の変更がPCSK9遺伝子のスプライス部位にある、項目1から15のいずれか一項に記載の組成物。
17.核酸塩基の変更がPCSK9遺伝子のスプライスドナー部位にある、項目16に記載の組成物。
18.スプライスドナー部位が配列番号5で参照されるPCSK9イントロン1の5’末端にある、項目17に記載の組成物。
19.核酸塩基の変更がPCSK9遺伝子のスプライスアクセプター部位にある、項目16に記載の組成物。
20.核酸塩基の変更がフレームシフト、未成熟終止コドン、PCSK9遺伝子によってコードされる転写物における挿入または欠失をもたらす、項目1から19のいずれか一項に記載の組成物。
21.核酸塩基の変更がPCSK9遺伝子によってコードされる異常な転写物をもたらす、項目1から20のいずれか一項に記載の組成物。
22.ガイドRNAが化学的に改変されている、項目1から21のいずれか一項に記載の組成物。
23.ガイドRNAのtracr配列が、図7に示すスキームに従って化学的に改変されている、項目16に記載の組成物。
24.スペーサー配列が、表1で説明されるPCSK9 ABEガイドRNAスペーサー配列を含む、項目1から22のいずれか一項に記載の組成物。
25.ガイドRNAが、表1で説明されるGA096、GA097、GA343、GA346、GA375~377、GA380~389、GA391、GA439またはGA440のPCSK9 ABEガイドRNA配列を含む、項目24に記載の組成物。
26.プロトスペーサー配列が、表1で説明されるPCSK9 ABEプロトスペーサー配列を含む、項目1から23のいずれか一項に記載の組成物。
27.プロトスペーサーが配列5’-CCCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号13)または5’-CCGCACCTTGGCGCAGCGG-3’(配列番号247)を含む、項目26に記載の組成物。
28.塩基エディター融合タンパク質が配列番号2137のアミノ酸配列を含む、項目1から27のいずれか一項に記載の組成物。
29.mRNA配列のGC%含量が50%より大きい、項目1から28のいずれか一項に記載の組成物。
30.mRNA配列のGC%含量が56%より大きい、項目29に記載の組成物。
31.mRNA配列のGC%含量が63%以上である、項目30に記載の組成物。
32.mRNAがアデニンtTNAデアミナーゼ(TadA)領域、Cas9領域、および核局在化配列(NLS)領域を含む、項目29に記載の組成物。
33.mRNAが、TadA領域とCas9領域を連結する第1のリンカー領域およびCas9領域とNLS領域を連結する第2のリンカー領域をさらに含む、項目32に記載の組成物。
34.TadA領域のGC%含量が60%より大きい、項目32または33に記載の組成物。
35.TadA領域のGC%含量が70%以上である、項目32または33に記載の組成物。
36.Cas9領域のGC%含量が56%より大きい、項目32または33に記載の組成物。
37.Cas9領域のGC%含量が62%以上である、項目32または33に記載の組成物。
38.NLS領域のGC%含量が54%より大きい、項目32または33に記載の組成物。
39.NLS領域のGC%含量が63%以上である、項目32または33に記載の組成物。
40.第1のリンカー領域のGC%含量が65%より大きい、項目33に記載の組成物。
41.第1のリンカー領域のGC%含量が79%以上である、項目33に記載の組成物。
42.第2のリンカー領域のGC%含量が67%より大きい、項目33に記載の組成物。
43.第2のリンカー領域のGC%含量が83%以上である、項目33に記載の組成物。
44.TadA領域のGC%含量が60%より大きく、Cas9領域のGC%含量が56%より大きく、NLS領域のGC%含量が54%より大きく、第1のリンカー領域のGC%含量が65%より大きく、第2のリンカー領域のGC%含量が67%より大きい、項目33に記載の組成物。
45.mRNAが表23から選択されるmRNA配列を含む、項目29に記載の組成物。
46.mRNAが配列番号2136のmRNA配列を含む、項目45に記載の組成物。
47.mRNAがポリAテイルを含む、項目29から46のいずれか一項に記載の組成物。
48.(i)を封入する脂質ナノ粒子(LNP)をさらに含む、項目1から47のいずれか一項に記載の組成物。
49.LNPが(ii)をさらに封入する、項目48に記載の組成物。
50.(ii)を封入する第2のLNPをさらに含む、項目48に記載の組成物。
51.ガイドRNAと塩基エディター融合タンパク質をコードするmRNAとの比が重量で約1:10~約10:1である、項目1から44のいずれか一項に記載の組成物。
52.ガイドRNAと塩基エディター融合タンパク質をコードするmRNAとの比が重量で約1:1、1.5:1、2:1、3:1、4:1、1:1.5、1:2、1:3、または1:4である、項目51に記載の組成物。
53.ガイドRNAと塩基エディター融合タンパク質をコードするmRNAとの比が重量で約1:1である、項目51に記載の組成物。
54.先行する項目のいずれか一項に記載の組成物と薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む医薬組成物。
55.状態の処置または防止を必要とする対象における状態を処置または防止する方法であって、治療有効量の項目1に記載の組成物を対象に投与するステップを含む、方法。
56.投与が静脈内注入を介する、項目55に記載の方法。
57.(i)を封入するLNPおよび(ii)を封入するLNPの逐次投与を含む、項目55または56に記載の方法。
58.(i)を封入するtLNPおよび(ii)を封入するLNPの同時投与を含む、項目55または56に記載の方法。
59.単回用量の(ii)を封入するLNPおよびそれに続く1日間隔での時差用量の(i)を封入するLNPを投与するステップを含む、項目57に記載の方法。
60.単回用量の(ii)を封入するLNPおよびそれに続く2日間隔での時差用量の(i)を封入するLNPを投与するステップを含む、項目57に記載の方法。
61.単回用量の(ii)を封入するLNPおよびそれに続く3日間隔での時差用量の(i)を封入するLNPを投与するステップを含む、項目57に記載の方法。
62.単回用量の(ii)を封入するLNPおよびそれに続く4日間隔での時差用量の(i)を封入するLNPを投与するステップを含む、項目57に記載の方法。
63.単回用量の(ii)を封入するLNPおよびそれに続く5日間隔での時差用量の(i)を封入するLNPを投与するステップを含む、項目57に記載の方法。
64.単回用量の(ii)を封入するLNPおよびそれに続く6日間隔での時差用量の(i)を封入するLNPを投与するステップを含む、項目57に記載の方法。
65.単回用量の(ii)を封入するLNPおよびそれに続く7日間隔での時差用量の(i)を封入するLNPを投与するステップを含む、項目57に記載の方法。
66.単回用量の(i)および(ii)を封入するLNPを投与するステップを含む、項目55または56に記載の方法。
67.LNPの単回用量が約0.3~約3mg/kgである、項目66に記載の方法。
68.1つまたは複数の処置の処置コースを対象に投与するステップを含み、1つまたは複数の処置のそれぞれの1つが単回用量のLNPの1つまたは複数を含む、項目66または67に記載の方法。
69.2回から10回の処置の処置コースを投与するステップを含む、項目68に記載の方法。
70.2回から5回の処置の処置コースを投与するステップを含む、項目68に記載の方法。
71.2回の処置の処置コースを投与するステップを含む、項目68に記載の方法。
72.3回の処置の処置コースを投与するステップを含む、項目68に記載の方法。
73.4回の処置の処置コースを投与するステップを含む、項目68に記載の方法。
74.5回の処置の処置コースを投与するステップを含む、項目68に記載の方法。
75.状態がアテローム硬化性心血管疾患である、項目55から74のいずれか一項に記載の方法。
76.状態がアテローム硬化性血管疾患である、項目55から74のいずれか一項に記載の方法。
77.対象がヒトである、項目55から74のいずれか一項に記載の方法。
78.(i)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードするmRNA、
(ii)塩基エディター融合タンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、およびPCSK9遺伝子上のプロトスペーサーに対応するスペーサー配列を含むガイドRNA
を含む、遺伝子標的を編集するための組成物であって、
ガイドRNAが、哺乳動物対象に投与された場合に、in vivoにおいてPCSK9遺伝子における核酸塩基の変更をもたらすように塩基エディター融合タンパク質に指令し、
ガイドRNAが表1で説明されるPCSK9 ABEガイドRNA配列を含む、組成物。
79.(i)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードするmRNA、
(ii)塩基エディター融合タンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、およびPCSK9遺伝子上のプロトスペーサーに対応するスペーサー配列を含むガイドRNA
を含む、遺伝子標的を編集するための組成物であって、
ガイドRNAが、哺乳動物対象に投与された場合に、in vivoにおいてPCSK9遺伝子における核酸塩基の変更をもたらすように塩基エディター融合タンパク質に指令し、
mRNAが表23から選択される配列を含む、組成物。
80.アテローム硬化性心血管疾患の処置または防止を必要とする対象における疾患を処置または防止する方法であって、治療有効量の
(i)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードするmRNA、
(ii)塩基エディター融合タンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、およびPCSK9遺伝子上のプロトスペーサーに対応するスペーサー配列を含むガイドRNA
を含み、
ガイドRNAが、哺乳動物対象に投与された場合に、in vivoにおいてPCSK9遺伝子における核酸塩基の変更をもたらすように塩基エディター融合タンパク質に指令し、
ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも0.05mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定して哺乳動物対象の全肝細胞の少なくとも35%で起こる、第1の組成物、ならびに
(i)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードするmRNA、
(ii)塩基エディター融合タンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、およびANGPTL3遺伝子上のプロトスペーサーに対応するスペーサー配列を含むガイドRNA
を含み、
ガイドRNAが、哺乳動物対象に投与された場合に、in vivoにおいてANGPTL3遺伝子における核酸塩基の変更をもたらすように塩基エディター融合タンパク質に指令し、
ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも0.5mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定して哺乳動物対象の全肝細胞の少なくとも35%で起こる、第2の組成物
を対象に投与するステップを含む、方法。
81.第1の組成物および第2の組成物の逐次投与を含む、項目80に記載の方法。
82.1つまたは複数の用量の第1の組成物に続いて1つまたは複数の用量の第2の組成物を投与するステップを含む、項目81に記載の方法。
83.1つまたは複数の用量の第2の組成物に続いて1つまたは複数の用量の第1の組成物を投与するステップを含む、項目82に記載の方法。
84.第1の組成物および第2の組成物の同時投与を含む、項目80に記載の方法。
85.1つまたは複数の用量の第1の組成物および第2の組成物を含む、項目84に記載の方法。
86.(i)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードするmRNA、
(ii)塩基エディター融合タンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、およびAPOC3遺伝子上のプロトスペーサーに対応するスペーサー配列を含むガイドRNA
を含む、遺伝子標的を編集するための組成物であって、
ガイドRNAが、表24で説明されるGA300~303のAPOC3 ABEガイドRNA配列を含む、組成物。
87.(i)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードするmRNA、
(ii)塩基エディター融合タンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、およびPCSK9遺伝子上のプロトスペーサーに対応するスペーサー配列を含むガイドRNA
を含む、遺伝子標的を編集するための組成物であって、
ガイドRNAが、in vitroにおいてPCSK9遺伝子における核酸塩基の変更をもたらすように塩基エディター融合タンパク質に指令し、
ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも2.5mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定して哺乳動物対象の全肝細胞の少なくとも35%で起こる、組成物。
88.(a)編集ウィンドウを有するアデニン塩基エディタータンパク質をコードするmRNA、および
(b)塩基エディタータンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、および塩基エディタータンパク質をPCSK9遺伝子上のプロトスペーサー配列に導くように機能するスペーサー配列を含むガイドRNA
を含む、PCSK9遺伝子を編集するための組成物であって、
スペーサー配列がPCSK9遺伝子のスプライス部位またはエクソン領域に少なくとも部分的に相補的である、組成物。
89.塩基エディタータンパク質がガイドRNAに作動可能に結合され、ガイドRNAがPCSK9遺伝子上のプロトスペーサー配列に相補的な鎖とハイブリダイズされた場合に、編集ウィンドウがPCSK9遺伝子のスプライス部位を包含する、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
90.塩基エディタータンパク質がガイドRNAに作動可能に結合され、ガイドRNAがPCSK9遺伝子上のプロトスペーサー配列に相補的な鎖とハイブリダイズされた場合に、編集ウィンドウがPCSK9遺伝子のイントロンの領域を包含する、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
91.塩基エディタータンパク質がガイドRNAに作動可能に結合され、ガイドRNAがPCSK9遺伝子上のプロトスペーサー配列に相補的な鎖とハイブリダイズされた場合に、編集ウィンドウがPCSK9遺伝子のイントロン1、イントロン3、またはイントロン4の領域を包含する、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
92.塩基エディタータンパク質がガイドRNAに作動可能に結合され、ガイドRNAがPCSK9遺伝子上のプロトスペーサー配列に相補的な鎖とハイブリダイズされた場合に、編集ウィンドウがPCSK9遺伝子のイントロン1の領域を包含する、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
93.スペーサー配列が、GA066、GA073、およびGA074として同定されるガイドRNA配列の群から選択されるスペーサー配列と80~100%のヌクレオチド配列同一性を有する、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
94.tracr配列が、GA066、GA095、GA096、GA097、GA343、GA346、GA375、GA376、GA377、GA380、GA381、GA382、GA383、GA384、GA385、GA386、GA387、GA388、GA389、GA439、およびGA440として同定されるガイドRNA配列の群から選択されるtracr配列と80~100%のヌクレオチド配列同一性を有する、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
95.mRNAが、MA002、MA004、MA040、MA0041、またはMA045として同定されるmRNA配列と80~100%の配列同一性を有する、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
96.mRNAが、以下の表
で説明されるGCヌクレオチド領域パーセンテージの1つまたは複数を有する、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
97.mRNAが、以下の表
で説明されるGCヌクレオチド領域パーセンテージの1つまたは複数を有する、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
98.mRNAおよびgRNAが脂質ナノ粒子の中にカプセル化されている、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
99.mRNAおよびgRNAが、以下:
LNP組成(モル%):
iLipid 40~65%
DSPC 2~20%
PEG 1~5%
残りのモル%バランスがコレステロール;
LNP粒子サイズ:Z平均流体力学的直径 55~120nm、および
動的光散乱によって決定される多分散性指数0.2未満
を有する脂質ナノ粒子の中にカプセル化されている、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
100.mRNAおよびgRNAが、50~70nmのZ平均流体力学的直径のLNP粒子サイズを有する脂質ナノ粒子の中にカプセル化される、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
101.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるPCSK9標的スプライス部位において40パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
102.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるPCSK9標的スプライス部位において50パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
103.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるPCSK9標的スプライス部位において30パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
104.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるPCSK9標的スプライス部位において40パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
105.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるPCSK9標的スプライス部位において50パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
106.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるPCSK9標的スプライス部位において60パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
107.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるPCSK9標的スプライス部位において70パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
108.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるPCSK9標的スプライス部位において40パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
109.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるPCSK9標的スプライス部位において50パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
110.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるPCSK9標的スプライス部位において60パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
111.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるPCSK9標的スプライス部位において70パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
112.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるPCSK9標的スプライス部位において80パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
113.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるPCSK9標的スプライス部位において40パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
114.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるPCSK9標的スプライス部位において50パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
115.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるPCSK9標的スプライス部位において60パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
116.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるPCSK9標的スプライス部位において70パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
117.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるPCSK9標的スプライス部位において80パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
118.編集パーセントが、投薬されたカニクイザルの肝臓の分析によって、投薬の15日後にサルの肝生検または剖検を介して決定される、項目87から117に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
119.編集パーセントが、投薬されたカニクイザルの投薬後少なくとも168日の期間にわたる定期的な肝生検試験によって持続的に維持されていることが決定される、項目87から117に記載のPCSK9遺伝子の編集のための組成物。
120.編集パーセントが、投薬されたカニクイザルの投薬後少なくとも300日の期間にわたる定期的な肝生検試験によって持続的に維持されていることが決定される、項目87から117に記載のPCSK9遺伝子の編集のための組成物。
121.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも35パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
122.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも40パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
123.組成物がサルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも50パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
124.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたサルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも60パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
125.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも70パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
126.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも80パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
127.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも35パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
128.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも40パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
129.組成物がサルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも50パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
130.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも60パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
131.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも70パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
132.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも80パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
133.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも35パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
134.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも40パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
135.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも50パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
136.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも60パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
137.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも70パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
138.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも80パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
139.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも35パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
140.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも40パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
141.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも50パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
142.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも60パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
143.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも70パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
144.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるPCSK9タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも80パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
145.血漿タンパク質の低減が、投薬されたカニクイザルの血液サンプリングおよび分析によって投薬の15日後に決定される、項目121から144に記載のPCSK9遺伝子の編集のための組成物。
146.組成物がサルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたサルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも20パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
147.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも25パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
148.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも30パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
149.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも35パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
150.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも40パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
151.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも45パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
152.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも20パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
153.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも25パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
154.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも30パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
155.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも35パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
156.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも40パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
157.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも45パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
158.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも50パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
159.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも55パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
160.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも60パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
161.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも20パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
162.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも25パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
163.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも30パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
164.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも35パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
165.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも40パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
166.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも45パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
167.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも50パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
168.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも55パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
169.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも60パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
170.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも65パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
171.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも20パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
172.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも25パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
173.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも30パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
174.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも35パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
175.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも40パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
176.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも45パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
177.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも50パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
178.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも55パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
179.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも60パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
180.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるLDL-Cをベースラインと比較して平均で少なくとも65パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
181.LDL-Cの低減が、投薬されたカニクイザルの血液サンプリングおよび分析によって投薬の15日後に決定される、項目148から182に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
182.LDL-Cの低減が、投薬されたカニクイザルの定期的な血液サンプリングおよび分析によって少なくとも168日の期間にわたって持続的に維持されていることが決定される、項目148から182に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
183.LDL-Cの低減が、投薬されたカニクイザルの定期的な血液サンプリングおよび分析によって少なくとも300日の期間にわたって持続的に維持されていることが決定される、項目148から182に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
184.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるリポタンパク質(a)をベースラインと比較して平均で少なくとも10パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
185.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるリポタンパク質(a)のレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも15パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
186.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるリポタンパク質(a)のレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも20パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
187.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるリポタンパク質(a)のレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも25パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
188.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるリポタンパク質(a)のレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも30パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
189.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるリポタンパク質(a)のレベルをベースラインと比較して平均でほぼ35パーセント低減させることができる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
190.リポタンパク質(a)の低減が、投薬されたカニクイザルの血液サンプリングおよび分析によって、投薬の15日後に決定される、項目186から191に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
191.リポタンパク質(a)の低減が、投薬されたカニクイザルの定期的な血液サンプリングおよび分析によって少なくとも224日の期間にわたって持続的に維持されていることが決定される、項目186から191に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
192.リポタンパク質(a)の低減が、投薬されたカニクイザルの定期的な血液サンプリングおよび分析によって少なくとも300日の期間にわたって持続的に維持されていることが決定される、項目186から191に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
193.カニクイザルへの投薬がAST、ALT、またはサイトカインの上昇をもたらす限り、組成物の投薬によってもたらされる上昇が一過性であって投薬後3~15日以内にほぼベースラインレベルに戻る、項目101から194に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
194.PCSK9の編集パーセントが図27に示したように肝組織、脾臓組織、および副腎組織の外部では無視できる、項目101から103、121から126、148から153に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
195.繰り返し投薬の結果がPCSK9の編集パーセンテージの編集パーセンテージに関して加成性である、項目101から107、121から132、148から162に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
196.繰り返し投薬がサイトカインの活性化も免疫応答も誘発しない、項目195に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
197.スペーサー配列がPCSK9遺伝子上の標的としたプロトスペーサーのヌクレオチド配列と少なくとも80%のヌクレオチド相関を有し、スペーサー配列上のRNAヌクレオチドが同一の順序でプロトスペーサーのDNAヌクレオチドと同一のヌクレオチドを有するならばRNAヌクレオチドがDNAヌクレオチドと相関し、ここで相関を決定する目的のためにウラシル塩基およびチミン塩基は同一のヌクレオチドであるとみなされる、項目88に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
198.スペーサー配列がPCSK9遺伝子上の標的としたプロトスペーサーのヌクレオチド配列と少なくとも85%のヌクレオチド相関を有する、項目197に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
199.スペーサー配列がPCSK9遺伝子上の標的としたプロトスペーサーのヌクレオチド配列と少なくとも90%のヌクレオチド相関を有する、項目197に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
200.スペーサー配列がPCSK9遺伝子上の標的としたプロトスペーサーのヌクレオチド配列と少なくとも95%のヌクレオチド相関を有する、項目197に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
201.スペーサー配列がPCSK9遺伝子上の標的としたプロトスペーサーのヌクレオチド配列と少なくとも99%のヌクレオチド相関を有する、項目197に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
202.スペーサー配列がPCSK9遺伝子上の標的としたプロトスペーサーのヌクレオチド配列と少なくとも100%のヌクレオチド相関を有する、項目197に記載のPCSK9遺伝子を編集するための組成物。
203.アテローム硬化性心血管疾患の処置または防止を必要とする対象における疾患を処置または防止する方法であって、治療有効量の
(a)編集ウィンドウを有するアデニン塩基エディタータンパク質をコードするmRNA、
(b)塩基エディタータンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、および塩基エディタータンパク質をPCSK9遺伝子上のプロトスペーサー配列に導くように機能するスペーサー配列を含む第1のガイドRNAであって、スペーサー配列がPCSK9遺伝子のスプライス部位またはエクソン領域に少なくとも部分的に相補的である、第1のガイドRNA、および
(c)塩基エディタータンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、および塩基エディタータンパク質をANGPTL3遺伝子上のプロトスペーサー配列に導くように機能するスペーサー配列を含む第2のガイドRNAであって、スペーサー配列が部分的にANGPTL3遺伝子のスプライス部位またはエクソン領域に少なくとも相補的である、第2のガイドRNA
を対象に投与するステップを含む、方法。
204.(a)を封入する第1のLNPをさらに含む、項目203に記載の方法。
205.第1のLNPが(b)および(c)を封入する、項目204に記載の方法。
206.第1のLNPが繰り返し投与される、項目204に記載の方法。
207.第1のLNPが1~60日の間隔で繰り返し投与される、項目204に記載の方法。
208.第1のLNPが7日の間隔で繰り返し投与される、項目204に記載の方法。
209.第1のLNPが(b)をさらに封入する、項目204に記載の方法。
210.(a)および(c)を封入する第2のLNPをさらに含む、項目209に記載の方法。
211.第1のLNPと第2のLNPが逐次的に投与される、項目210に記載の方法。
212.第1のLNPと第2のLNPが1日~12か月の間隔で逐次的に投与される、項目211に記載の方法。
213.間隔が1日である、項目212に記載の方法。
214.間隔が5日である、項目212に記載の方法。
215.間隔が10日である、項目212に記載の方法。
216.間隔が15日である、項目212に記載の方法。
217.間隔が20日である、項目212に記載の方法。
218.間隔が25日である、項目212に記載の方法。
219.間隔が1か月である、項目212に記載の方法。
220.間隔が2か月である、項目212に記載の方法。
221.間隔が3か月である、項目212に記載の方法。
222.間隔が5か月である、項目212に記載の方法。
223.間隔が8か月である、項目212に記載の方法。
224.間隔が10か月である、項目212に記載の方法。
225.間隔が12か月である、項目212に記載の方法。
[768]以下は、一覧にした項目の第2の例である。
1.(a)(i)1つまたは複数の化学的改変および(ii)選択された位置に1つまたは複数の未改変ヌクレオチドを含むスペーサー配列、および(b)配列番号61と少なくとも70%の同一性を有するtracr配列を含む単一ガイドRNAであって、tracr配列がII型Casタンパク質のための結合スカフォールドとして機能し、tracr配列が(i)1つまたは複数の化学的改変および(ii)選択された位置に1つまたは複数の未改変ヌクレオチドを含む、単一ガイドRNA。
2.スペーサー配列が、標的ポリヌクレオチド配列と接触した場合に目的の遺伝子中の標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズし、単一ガイドRNAが、哺乳動物対象に投与された場合に、遺伝子における変更をもたらすようにCasタンパク質に指令する、項目1に記載の単一ガイドRNA。
3.tracr配列が、配列番号61で番号付けして2~7位、23~25位、27位、29位、31位、38位、39位、42~45位、48位、49位、および62位、またはその対応する位置に未改変ヌクレオチドを含む、項目1または2に記載の単一ガイドRNA。
4.tracr配列が、配列番号61で番号付けして2~7位、13位、23~25位、27位、29位、31位、38位、39位、42~45位、48位、49位、53位、および62位、またはその対応する位置に未改変ヌクレオチドを含む、項目1または2に記載の単一ガイドRNA。
5.tracr配列が、配列番号61で番号付けして2~7位、13位、23~25位、27位、29位、31位、38位、39位、42~45位、48位、49位、53位、61位、68位、70位、および11位、またはその対応する位置に未改変ヌクレオチドを含む、項目1または2に記載の単一ガイドRNA。
6.tracr配列が、配列番号61で番号付けして1位、8~22位、26位、28位、30位、32~37位、40位、41位、46位、47位、50~61位、および63~80位、またはその対応する位置に改変ヌクレオチドを含む、項目1から3に記載の単一ガイドRNA。
7.tracr配列が、配列番号61で番号付けして、1位、8~12位、14~22位、26位、28位、30位、32~37位、40位、41位、46位、47位、50~52位、54~61位、および63~80位、またはその対応する位置に改変ヌクレオチドを含む、項目1から3のいずれか一項に記載の単一ガイドRNA。
8.tracr配列が、配列番号61で番号付けして、1位、8~12位、14~22位、26位、28位、30位、32~34位、37位、41位、46位、47位、50~52位、54~60位、62~67位、69位、および72~80位、またはその対応する位置に改変ヌクレオチドを含む、項目1から7のいずれか一項に記載の単一ガイドRNA。
9.配列番号61のtracr配列におけるヌクレオチドの60%超が改変される、項目3から8のいずれか一項に記載の単一ガイドRNA。
10.配列番号61のtracr配列におけるヌクレオチドの70%超が改変される、項目9に記載の単一ガイドRNA。
11.tracr配列が、配列番号61で番号付けして、13位、49位、53位、および62位、またはその対応する位置に未改変ヌクレオチドを含む、項目1から10のいずれか一項に記載の単一ガイドRNA。
12.tracr配列が、配列番号61で番号付けして、49位および62位、またはその対応する位置に未改変ヌクレオチドを含む、項目11に記載の単一ガイドRNA。
13.tracr配列が、配列番号61で番号付けして13位、40位、49位、53位、61位、68位、70位、および71位、またはその対応する位置に未改変ヌクレオチドを含む、項目1から10のいずれか一項に記載の単一ガイドRNA。
14.tracr配列が、配列番号61で番号付けして13位、49位、および53位、またはその対応する位置に未改変ヌクレオチドを含む、項目13に記載の単一ガイドRNA。
15.tracr配列が、配列番号61で番号付けして、1位、8位、21位、22位、26位、28位、30位、32~37位、40位、41位、46位、および47位、またはその対応する位置に改変ヌクレオチドを含む、項目1から10のいずれか一項に記載の単一ガイドRNA。
16.tracr配列が、配列番号61と少なくとも80%の同一性を含む、項目1から15のいずれか一項に記載の単一ガイドRNA。
17.tracr配列が、配列番号61と少なくとも90%の同一性を含む、項目1から15のいずれか一項に記載の単一ガイドRNA。
18.化学的改変が2’-OMe改変を含む、項目1から17のいずれか一項に記載の単一ガイドRNA。
19.化学的改変がネブラリンまたはデオキシネブラリンを含む、項目1から17のいずれか一項に記載の単一ガイドRNA。
20.化学的改変がホスホロチオエート結合を含む、項目1から17のいずれか一項に記載の単一ガイドRNA。
21.tracr配列が配列番号61を含み、単一ガイドRNAが5’末端、3’末端、選択された内部位置、またはそれらの任意の組合せに1つまたは複数のホスホロチオエート結合をさらに含む、項目1から20のいずれか一項に記載の単一ガイドRNA。
22.5’末端、3’末端、またはその両方に2つおよび2つを超えない隣接したホスホロチオエート結合をさらに含む、項目21に記載の単一ガイドRNA。
23.5’末端、3’末端、またはその両方に3つの隣接したホスホロチオエート結合をさらに含む、項目21に記載の単一ガイドRNA。
24.3’末端に配列5’-ususuNNN-3’を含み、Nが独立に未改変リボヌクレオチドを表し、それぞれのuが2’-O-メチルウリジンを表し、それぞれのsがホスホロチオエート結合を表す、項目1から21のいずれか一項に記載の単一ガイドRNA。
25.それぞれのNがウリジンである、項目24に記載の単一ガイドRNA。
26.3’末端に配列5’-ususuNNn-3’を含み、それぞれのNが独立に未改変リボヌクレオチドを表し、nが改変ヌクレオチドを表し、それぞれのuが2’-O-メチルウリジンを表し、それぞれのsがホスホロチオエート結合を表す、項目1から21のいずれか一項に記載の単一ガイドRNA。
27.それぞれのNがウリジンであり、nが2’-O-メチルウリジンである、項目26に記載の単一ガイドRNA。
28.(i)スペーサー配列および(ii)tracr配列を含む単一ガイドRNAであって、スペーサー配列が、標的ポリヌクレオチド配列と接触した場合にPCSK9遺伝子またはANGPTL3遺伝子中の標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズし、tracr配列がII型Casタンパク質と接触した場合にII型Casタンパク質に結合し、単一ガイドRNAがネブラリン、デオキシネブラリン、または2’-O-メチルネブラリンを含む、単一ガイドRNA。
29.(i)スペーサー配列および(ii)tracr配列を含む単一ガイドRNAであって、スペーサー配列が、標的ポリヌクレオチド配列と接触した場合にPCSK9遺伝子またはANGPTL3遺伝子中の標的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズし、tracr配列がII型Casタンパク質と接触した場合にII型Casタンパク質に結合し、単一ガイドRNAが5’末端または3’末端に2つおよび2つを超えないホスホロチオエート結合を含む、単一ガイドRNA。
30.5’末端および3’末端に2つおよび2つを超えないホスホロチオエート結合を含む、項目29に記載の単一ガイドRNA。
31.5’末端に3つのホスホロチオエート結合を含む、項目29に記載の単一ガイドRNA。
32.3’末端に3つのホスホロチオエート結合を含む、項目29に記載の単一ガイドRNA。
33.5’末端における2つのホスホロチオエート結合が、5’末端の最初の2つのヌクレオチド位置における隣接する2つのホスホロチオエート結合である、項目29に記載の単一ガイドRNA。
34.5’末端における2つのホスホロチオエート結合が、5’末端の最初の3~10ヌクレオチドの中にある、項目29に記載の単一ガイドRNA。
35.3’末端における2つのホスホロチオエート結合が、3’末端の最後の2つのヌクレオチド位置における隣接する2つのホスホロチオエート結合である、項目29に記載の単一ガイドRNA。
36.3’末端における2つのホスホロチオエート結合が、3’末端の最後の3~10ヌクレオチドの中にある、項目29に記載の単一ガイドRNA。
37.3’末端に配列5’-UsUsUs-3’を含み、Uがウリジンを表し、sがホスホロチオエート結合を表す、項目29に記載の単一ガイドRNA。
38.3’末端に配列5’-UUU-3’を含む、項目29に記載の単一ガイドRNA。
39.tracr配列が、未改変の単一ガイドRNA中のtracr配列と比較して増大した結合親和性でII型Casタンパク質と結合する、項目1から27のいずれか一項に記載の単一ガイドRNA。
40.II型Casタンパク質がCas9タンパク質である、項目28から38のいずれか一項に記載の単一ガイドRNA。
41.Cas9タンパク質がストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)のCas9である、項目40に記載の単一ガイドRNA。
42.表1から選択されるガイドRNA配列を含む単一ガイドRNAであって、a、u、g、およびcが2’-OMe改変アデニン、ウリジン、グアニン、およびシチジンを表し、sがホスホロチオエート結合を表し、Xがネブラリンを表し、xが2’-O-メチルネブラリンを表し、dXが2’-デオキシネブラリンを表す、単一ガイドRNA。
43.項目1から42のいずれか一項に記載の単一ガイドRNAおよびII型Casタンパク質またはII型Casタンパク質をコードする核酸配列を含む、遺伝子改変のための医薬組成物。
44.II型Casタンパク質をコードする核酸配列を含むベクターをさらに含む、項目43に記載の医薬組成物。
45.II型Casタンパク質がCas9である、項目43または44に記載の医薬組成物。
46.薬学的に許容される担体をさらに含む、項目43から45のいずれか一項に記載の医薬組成物。
47.項目43から46のいずれか一項に記載の医薬組成物を含む、脂質ナノ粒子。
48.項目43から46のいずれか一項に記載の医薬組成物を細胞に導入するステップを含む、細胞中の標的ポリヌクレオチド配列を改変する方法であって、単一ガイドRNAが、細胞中の標的ポリヌクレオチド配列における改変をもたらすようにII型Casタンパク質に指令する、方法。
49.標的ポリヌクレオチド配列がPCSK9遺伝子中にある、項目48に記載の方法。
50.改変が、細胞中のPCSK9遺伝子によってコードされる機能性PCSK9タンパク質の発現を低減させる、項目49に記載の方法。
51.標的ポリヌクレオチド配列がANGPTL3遺伝子中にある、項目50に記載の方法。
52.改変が、細胞中のANGPTL3遺伝子によってコードされる機能性ANGPTL3タンパク質の発現を低減させる、項目51に記載の方法。
53.導入が、組成物を含む脂質ナノ粒子を介して実施される、項目48から52のいずれか一項に記載の方法。
54.状態の処置または防止を必要とする対象における状態の処置または防止のための方法であって、項目43から46のいずれか一項に記載の医薬組成物または項目47に記載の脂質ナノ粒子を対象に投与するステップを含み、単一ガイドRNAが、対象の細胞中の標的ポリヌクレオチド配列における改変をもたらすようにII型Casタンパク質に指令し、それにより状態を処置または防止する、方法。
55.標的ポリヌクレオチド配列がPCSK9遺伝子中にある、項目54に記載の方法。
56.標的ポリヌクレオチド配列がANGPTL3遺伝子中にある、項目54に記載の方法。
57.改変が、対象中のPCSK9遺伝子によってコードされる機能性PCSK9タンパク質の発現を低減させる、項目55に記載の方法。
58.改変が、対象中のANGPTL3遺伝子によってコードされる機能性ANGPTL3タンパク質の発現を低減させる、項目56に記載の方法。
59.状態がアテローム硬化性血管疾患である、項目48から58のいずれか一項に記載の方法。
60.状態がアテローム硬化性血管疾患、高トリグリセリド血症、または糖尿病である、項目48から58のいずれか一項に記載の方法。
61.対象が投与前と比較して低減した血液LDLコレステロールレベルおよび/または低減した血液トリグリセリドレベルを呈する、項目48から60のいずれか一項に記載の方法。
[769]以下は、一覧にした項目の第3の例である。
1.(i)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードするmRNA、
(ii)塩基エディター融合タンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、およびANGPTL3遺伝子上のプロトスペーサーに対応するスペーサー配列を含むガイドRNA
を含む、遺伝子標的を編集するための組成物であって、
ガイドRNAが、哺乳動物対象に投与された場合に、in vivoにおいてANGPTL3遺伝子における核酸塩基の変更をもたらすように塩基エディター融合タンパク質に指令し、
ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも0.5mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定して哺乳動物対象の全肝細胞の少なくとも35%で起こる、組成物。
2.哺乳動物対象がカニクイザルであり、ガイドRNAおよびmRNAが全量ほぼ1mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定してカニクイザルの全肝細胞の少なくとも35%で起こる、項目1に記載の組成物。
3.哺乳動物対象がカニクイザルであり、
ガイドRNAおよびmRNAが総量約3mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定してカニクイザルの全肝細胞の少なくとも50%で起こる、項目1に記載の組成物。
4.核酸塩基の変更が、投与前と比較してカニクイザルの血液トリグリセリドレベルの少なくとも20%の低減をもたらす、項目2に記載の組成物。
5.核酸塩基の変更が、投与前と比較してカニクイザルの血液トリグリセリドレベルの少なくとも50%の低減をもたらす、項目3に記載の組成物。
6.プロトスペーサーがスプライス部位に位置する、項目1から5のいずれか一項に記載の組成物。
7.プロトスペーサー相補配列がANGPTL3遺伝子のアンチセンス鎖にある、項目1から5のいずれか一項に記載の組成物。
8.プロトスペーサー相補配列がANGPTL3遺伝子のセンス鎖にある、項目1から5のいずれか一項に記載の組成物。
9.塩基の変更がANGPTL3遺伝子上のプロトスペーサーの外側(オフターゲット部位)で起こり、
表14で説明されるオフターゲット部位の編集パーセンテージがそれぞれ表14で説明される編集パーセンテージ以下である、項目1から8のいずれか一項に記載の組成物。
10.デアミナーゼがアデニンデアミナーゼであり、核酸塩基の変更がA・TからG・Cへの変更である、項目1から9のいずれか一項に記載の組成物。
11.プログラム可能なDNA結合ドメインがヌクレアーゼ不活性Cas9またはCas9ニッカーゼを含む、項目1から10のいずれか一項に記載の組成物。
12.核酸塩基の変更がANGPTL3遺伝子のスプライス部位にある、項目1から11のいずれか一項に記載の組成物。
13.核酸塩基の変更がANGPTL3遺伝子のスプライスドナー部位にある、項目12に記載の組成物。
14.スプライスドナー部位が配列番号7で参照されるANGPTL3イントロン6の5’末端にある、項目13に記載の組成物。
15.核酸塩基の変更がANGPTL3遺伝子のスプライスアクセプター部位にある、項目12に記載の組成物。
16.核酸塩基の変更がフレームシフト、未成熟終止コドン、ANGPTL3遺伝子によってコードされる転写物における挿入または欠失をもたらす、項目1から15のいずれか一項に記載の組成物。
17.核酸塩基の変更がANGPTL3遺伝子によってコードされる異常な転写物をもたらす、項目1から16のいずれか一項に記載の組成物。
18.ガイドRNAが化学的に改変されている、項目1から17のいずれか一項に記載の組成物。
19.ガイドRNAのtracr配列が、図7に示すスキームに従って化学的に改変されている、項目16に記載の組成物。
20.スペーサー配列が、表1で説明されるANGPTL3 ABEガイドRNAスペーサー配列を含む、項目1から19のいずれか一項に記載の組成物。
21.ガイドRNAが、表1で説明されるGA067、GA091、GA098、GA099、GA100、GA101、GA102、GA103、GA347、GA441、GA442、GA472、GA473、GA474、GA475、GA476、GA517、またはGA547のANGPTL3 ABEガイドRNA配列を含む、項目20に記載の組成物。
22.プロトスペーサー配列が、表1で説明されるANGPTL3 ABEプロトスペーサー配列を含む、項目1から19のいずれか一項に記載の組成物。
23.プロトスペーサーが配列5’-AAGATACCTGAATAACTCTC-3’(配列番号14)、5’-AAGATACCTGAATAACCCTC-3’(配列番号15)、5’-GATACCTGAATAACTCTC-3’(配列番号1606)、5’-AGATACCTGAATAACCCTC-3’(配列番号248)、または5’-GATACCTGAATAACCCTC-3’(配列番号249)を含む、項目22に記載の組成物。
24.塩基エディター融合タンパク質が配列番号2137のアミノ酸配列を含む、項目1から23のいずれか一項に記載の組成物。
25.mRNA配列のGC%含量が50%より大きい、項目1から24のいずれか一項に記載の組成物。
26.mRNA配列のGC%含量が56%より大きい、項目25に記載の組成物。
27.mRNA配列のGC%含量が63%以上である、項目26に記載の組成物。
28.mRNAがアデニンtTNAデアミナーゼ(TadA)領域、Cas9領域、および核局在化配列(NLS)領域を含む、項目25に記載の組成物。
29.mRNAが、TadA領域とCas9領域を連結する第1のリンカー領域およびCas9領域とNLS領域を連結する第2のリンカー領域をさらに含む、項目28に記載の組成物。
30.TadA領域のGC%含量が60%より大きい、項目28または29に記載の組成物。
31.TadA領域のGC%含量が70%以上である、項目28または29に記載の組成物。
32.Cas9領域のGC%含量が56%より大きい、項目28または29に記載の組成物。
33.Cas9領域のGC%含量が62%以上である、項目28または29に記載の組成物。
34.NLS領域のGC%含量が54%より大きい、項目28または29に記載の組成物。
35.NLS領域のGC%含量が63%以上である、項目28または29に記載の組成物。
36.第1のリンカー領域のGC%含量が65%より大きい、項目29に記載の組成物。
37.第1のリンカー領域のGC%含量が79%以上である、項目29に記載の組成物。
38.第2のリンカー領域のGC%含量が67%より大きい、項目29に記載の組成物。
39.第2のリンカー領域のGC%含量が83%以上である、項目29に記載の組成物。
40.TadA領域のGC%含量が60%より大きく、Cas9領域のGC%含量が56%より大きく、NLS領域のGC%含量が54%より大きく、第1のリンカー領域のGC%含量が65%より大きく、第2のリンカー領域のGC%含量が67%より大きい、項目29に記載の組成物。
41.mRNAが表23から選択されるmRNA配列を含む、項目25に記載の組成物。
42.mRNAが配列番号2136のmRNA配列を含む、項目41に記載の組成物。
43.mRNAがポリAテイルを含む、項目25から42のいずれか一項に記載の組成物。
44.(i)を封入する脂質ナノ粒子(LNP)をさらに含む、項目1から43のいずれか一項に記載の組成物。
45.LNPが(ii)をさらに封入する、項目44に記載の組成物。
46.(ii)を封入する第2のLNPをさらに含む、項目44に記載の組成物。
47.ガイドRNAと塩基エディター融合タンパク質をコードするmRNAとの比が重量で約1:10~約10:1である、項目1から44のいずれか一項に記載の組成物。
48.ガイドRNAと塩基エディター融合タンパク質をコードするmRNAとの比が重量で約1:1、1.5:1、2:1、3:1、4:1、1:1.5、1:2、1:3、または1:4である、項目47に記載の組成物。
49.ガイドRNAと塩基エディター融合タンパク質をコードするmRNAとの比が重量で約1:1である、項目48に記載の組成物。
50.先行する項目のいずれか一項に記載の組成物と薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む医薬組成物。
51.状態の処置または防止を必要とする対象における状態を処置または防止する方法であって、治療有効量の項目1に記載の組成物を対象に投与するステップを含む、方法。
52.投与が静脈内注入を介する、項目51に記載の方法。
53.(i)を封入するLNPおよび(ii)を封入するLNPの逐次投与を含む、項目51または52に記載の方法。
54.(i)を封入するLNPおよび(ii)を封入するLNPの同時投与を含む、項目51または52に記載の方法。
55.単回用量の(ii)を封入するLNPおよびそれに続く1日間隔での時差用量の(i)を封入するLNPを投与するステップを含む、項目53に記載の方法。
56.単回用量の(ii)を封入するLNPおよびそれに続く2日間隔での時差用量の(i)を封入するLNPを投与するステップを含む、項目53に記載の方法。
57.単回用量の(ii)を封入するLNPおよびそれに続く3日間隔での時差用量の(i)を封入するLNPを投与するステップを含む、項目53に記載の方法。
58.単回用量の(ii)を封入するLNPおよびそれに続く4日間隔での時差用量の(i)を封入するLNPを投与するステップを含む、項目53に記載の方法。
59.単回用量の(ii)を封入するLNPおよびそれに続く5日間隔での時差用量の(i)を封入するLNPを投与するステップを含む、項目53に記載の方法。
60.単回用量の(ii)を封入するLNPおよびそれに続く6日間隔での時差用量の(i)を封入するLNPを投与するステップを含む、項目53に記載の方法。
61.単回用量の(ii)を封入するLNPおよびそれに続く7日間隔での時差用量の(i)を封入するLNPを投与するステップを含む、項目53に記載の方法。
62.単回用量の(i)および(ii)を封入するLNPを投与するステップを含む、項目51または52に記載の方法。
63.LNPの単回用量が約0.3~約3mg/kgである、項目62に記載の方法。
64.1つまたは複数の処置の処置コースを対象に投与するステップを含み、1つまたは複数の処置のそれぞれの1つが単回用量のLNPの1つまたは複数を含む、項目62または63に記載の方法。
65.2回から10回の処置の処置コースを投与するステップを含む、項目64に記載の方法。
66.2回から5回の処置の処置コースを投与するステップを含む、項目64に記載の方法。
67.2回の処置の処置コースを投与するステップを含む、項目64に記載の方法。
68.3回の処置の処置コースを投与するステップを含む、項目64に記載の方法。
69.4回の処置の処置コースを投与するステップを含む、項目64に記載の方法。
70.5回の処置の処置コースを投与するステップを含む、項目62に記載の方法。
71.状態がアテローム硬化性心血管疾患である、項目51から70のいずれか一項に記載の方法。
72.状態がアテローム硬化性血管疾患である、項目51から70のいずれか一項に記載の方法。
73.対象がヒトである、項目51から72のいずれか一項に記載の方法。
74.(i)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードするmRNA、
(ii)塩基エディター融合タンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、およびANGPTL3遺伝子上のプロトスペーサーに対応するスペーサー配列を含むガイドRNA
を含む、遺伝子標的を編集するための組成物であって、
ガイドRNAが、哺乳動物対象に投与された場合に、in vivoにおいてANGPTL3遺伝子における核酸塩基の変更をもたらすように塩基エディター融合タンパク質に指令し、
ガイドRNAが表1で説明されるANGPTL3 ABEガイドRNA配列を含む、組成物。
75.(i)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードするmRNA、
(ii)塩基エディター融合タンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、およびANGPTL3遺伝子上のプロトスペーサーに対応するスペーサー配列を含むガイドRNA
を含む、遺伝子標的を編集するための組成物であって、
ガイドRNAが、哺乳動物対象に投与された場合に、in vivoにおいてANGPTL3遺伝子における核酸塩基の変更をもたらすように塩基エディター融合タンパク質に指令し、
mRNAが表23から選択される配列を含む、組成物。
76.アテローム硬化性心血管疾患の処置または防止を必要とする対象における疾患を処置または防止する方法であって、治療有効量の
(i)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードするmRNA、
(ii)塩基エディター融合タンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、およびPCSK9遺伝子上のプロトスペーサーに対応するスペーサー配列を含むガイドRNA
を含み、
ガイドRNAが、哺乳動物対象に投与された場合に、in vivoにおいてPCSK9遺伝子における核酸塩基の変更をもたらすように塩基エディター融合タンパク質に指令し、
ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも0.5mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定して哺乳動物対象の全肝細胞の少なくとも35%で起こる、第1の組成物、ならびに
(i)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードするmRNA、
(ii)塩基エディター融合タンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、およびANGPTL3遺伝子上のプロトスペーサーに対応するスペーサー配列を含むガイドRNA
を含み、
ガイドRNAが、哺乳動物対象に投与された場合に、in vivoにおいてANGPTL3遺伝子における核酸塩基の変更をもたらすように塩基エディター融合タンパク質に指令し、
ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも0.5mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定して哺乳動物対象の全肝細胞の少なくとも35%で起こる、第2の組成物
を対象に投与するステップを含む、方法。
77.第1の組成物および第2の組成物の逐次投与を含む、項目76に記載の方法。
78.1つまたは複数の用量の第1の組成物に続いて1つまたは複数の用量の第2の組成物を投与するステップを含む、項目77に記載の方法。
79.1つまたは複数の用量の第2の組成物に続いて1つまたは複数の用量の第1の組成物を投与するステップを含む、項目78に記載の方法。
80.第1の組成物および第2の組成物の同時投与を含む、項目76に記載の方法。
81.1つまたは複数の用量の第1の組成物および第2の組成物を含む、項目80に記載の方法。
82.(i)プログラム可能なDNA結合ドメインおよびデアミナーゼを含む塩基エディター融合タンパク質、またはそれをコードするmRNA、
(ii)塩基エディター融合タンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、およびANGPTL3遺伝子上のプロトスペーサーに対応するスペーサー配列を含むガイドRNA
を含む、遺伝子標的を編集するための組成物であって、
ガイドRNAが、in vitroにおいてANGPTL3遺伝子における核酸塩基の変更をもたらすように塩基エディター融合タンパク質に指令し、
ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも0.5mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定して哺乳動物対象の全肝細胞の少なくとも35%で起こる、組成物。
83.ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも1mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定して哺乳動物対象の全肝細胞の少なくとも40%で起こる、項目82に記載の組成物。
84.ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも1.5mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定して哺乳動物対象の全肝細胞の少なくとも45%で起こる、項目82に記載の組成物。
85.ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも2mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定して哺乳動物対象の全肝細胞の少なくとも50%で起こる、項目82に記載の組成物。
86.ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも2.5mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定して哺乳動物対象の全肝細胞の少なくとも55%で起こる、項目82に記載の組成物。
87.ガイドRNAおよびmRNAが全量少なくとも3mg/kgで投与された場合に、塩基の変更が、次世代シーケンシングまたはSangerシーケンシングによって測定して哺乳動物対象の全肝細胞の少なくとも60%で起こる、項目82に記載の組成物。
88.(a)編集ウィンドウを有するアデニン塩基エディタータンパク質をコードするmRNA、および
(b)塩基エディタータンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、および塩基エディタータンパク質をANGPTL3遺伝子上のプロトスペーサー配列に導くように機能するスペーサー配列を含むガイドRNA
を含む、ANGPTL3遺伝子を編集するための組成物であって、
スペーサー配列がANGPTL3遺伝子のスプライス部位またはエクソン領域に少なくとも部分的に相補的である、組成物。
89.塩基エディタータンパク質がガイドRNAに作動可能に結合され、ガイドRNAがANGPTL3遺伝子上のプロトスペーサー配列に相補的な鎖とハイブリダイズされた場合に、編集ウィンドウがANGPTL3遺伝子のスプライス部位を包含する、項目83に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
90.塩基エディタータンパク質がガイドRNAに作動可能に結合され、ガイドRNAがANGPTL3遺伝子上のプロトスペーサー配列に相補的な鎖とハイブリダイズされた場合に、編集ウィンドウがANGPTL3遺伝子のイントロンの領域を包含する、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
91.塩基エディタータンパク質がガイドRNAに作動可能に結合され、ガイドRNAがANGPTL3遺伝子上のプロトスペーサー配列に相補的な鎖とハイブリダイズされた場合に、編集ウィンドウがANGPTL3遺伝子のイントロン1、イントロン3、またはイントロン4の領域を包含する、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
92.塩基エディタータンパク質がガイドRNAに作動可能に結合され、ガイドRNAがANGPTL3遺伝子上のプロトスペーサー配列に相補的な鎖とハイブリダイズされた場合に、編集ウィンドウがANGPTL3遺伝子のイントロン1の領域を包含する、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
93.スペーサー配列が、GA067、GA100、およびGA574として同定されるガイドRNA配列の群から選択されるスペーサー配列と80~100%のヌクレオチド配列同一性を有する、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
94.tracr配列が、GA067、GA091、GA098、GA099、GA100、GA101、GA102、GA103、GA347、GA441、GA442、GA472、GA473、GA474、GA475、GA476、GA517、およびGA547として同定されるガイドRNA配列の群から選択されるtracr配列と80~100%のヌクレオチド配列同一性を有する、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
95.mRNAが、MA002、MA004、MA040、MA0041、またはMA045として同定されるmRNA配列と80~100%の配列同一性を有する、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
96.mRNAが、以下の表:
で説明されるGCヌクレオチド領域パーセンテージの1つまたは複数を有する、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
97.mRNAが、以下の表:
で説明されるGCヌクレオチド領域パーセンテージの1つまたは複数を有する、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
98.mRNAおよびgRNAが脂質ナノ粒子の中にカプセル化される、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
99.mRNAおよびgRNAが、以下:
LNP組成(モル%):
iLipid 40~65%
DSPC 2~20%
PEG 1~5%
残りのモル%バランスがコレステロール;
LNP粒子サイズ:Z平均流体力学的直径 55~120nm、および
動的光散乱によって決定される多分散性指数0.2未満
を有する脂質ナノ粒子の中にカプセル化される、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
100.mRNAおよびgRNAが、50~70nmのZ平均流体力学的直径のLNP粒子サイズを有する脂質ナノ粒子の中にカプセル化される、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
101.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるANGPTL3標的スプライス部位において40パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
102.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるANGPTL3標的スプライス部位において50パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
103.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるANGPTL3標的スプライス部位において30パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
104.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるANGPTL3標的スプライス部位において40パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
105.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるANGPTL3標的スプライス部位において50パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
106.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるANGPTL3標的スプライス部位において60パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
107.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるANGPTL3標的スプライス部位において70パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
108.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるANGPTL3標的スプライス部位において40パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
109.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるANGPTL3標的スプライス部位において50パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
110.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるANGPTL3標的スプライス部位において60パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
111.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるANGPTL3標的スプライス部位において70パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
112.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるANGPTL3標的スプライス部位において80パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
113.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるANGPTL3標的スプライス部位において40パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
114.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるANGPTL3標的スプライス部位において50パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
115.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるANGPTL3標的スプライス部位において60パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
116.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるANGPTL3標的スプライス部位において70パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
117.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、カニクイザルの肝臓におけるANGPTL3標的スプライス部位において80パーセントより大きな平均編集パーセンテージでアデニン塩基編集を誘起することができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
118.編集パーセントが、投薬されたカニクイザルの肝臓の分析によって、投薬の15日後にサルの肝生検または剖検を介して決定される、項目87から117に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
119.編集パーセントが、投薬されたカニクイザルの投薬後少なくとも168日の期間にわたる定期的な肝生検試験によって持続的に維持されていることが決定される、項目87から117に記載のANGPTL3遺伝子の編集のための組成物。
120.編集パーセントが、投薬されたカニクイザルの投薬後少なくとも300日の期間にわたる定期的な肝生検試験によって持続的に維持されていることが決定される、項目87から117に記載のANGPTL3遺伝子の編集のための組成物。
121.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも35パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
122.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも40パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
123.組成物がサルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも50パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
124.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたサルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも60パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
125.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも70パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
126.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも80パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
127.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも35パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
128.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも40パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
129.組成物がサルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも50パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
130.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも60パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
131.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも70パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
132.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも80パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
133.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも35パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
134.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも40パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
135.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも50パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
136.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも60パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
137.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも70パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
138.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも80パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
139.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも35パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
140.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも40パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
141.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも50パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
142.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも60パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
143.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも70パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
144.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるANGPTL3タンパク質をベースラインと比較して平均で少なくとも80パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
145.血漿タンパク質の低減が、投薬されたカニクイザルの血液サンプリングおよび分析によって投薬の15日後に決定される、項目121から144に記載のANGPTL3遺伝子の編集のための組成物。
146.組成物がサルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたサルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも20パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
147.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも25パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
148.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも30パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
149.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも35パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
150.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも40パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
151.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ0.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも45パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
152.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも20パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
153.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも25パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
154.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも30パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
155.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも35パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
156.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも40パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
157.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも45パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
158.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも50パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
159.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも55パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
160.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも60パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
161.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも20パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
162.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも25パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
163.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも30パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
164.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも35パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
165.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも40パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
166.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも45パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
167.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも50パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
168.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも55パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
169.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも60パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
170.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ1.5mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも65パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
171.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも20パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
172.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも25パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
173.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも30パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
174.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも35パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
175.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも40パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
176.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも45パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
177.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも50パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
178.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも55パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
179.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも60パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
180.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるトリグリセリドレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも65パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
181.トリグリセリドレベルの低減が、投薬されたカニクイザルの血液サンプリングおよび分析によって投薬の15日後に決定される、項目148から182に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
182.トリグリセリドレベルの低減が、投薬されたカニクイザルの定期的な血液サンプリングおよび分析によって少なくとも168日の期間にわたって持続的に維持されていることが決定される、項目148から182に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
183.トリグリセリドレベルの低減が、投薬されたカニクイザルの定期的な血液サンプリングおよび分析によって少なくとも300日の期間にわたって持続的に維持されていることが決定される、項目148から182に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
184.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるリポタンパク質(a)をベースラインと比較して平均で少なくとも10パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
185.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるリポタンパク質(a)のレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも15パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
186.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるリポタンパク質(a)のレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも20パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
187.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるリポタンパク質(a)のレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも25パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
188.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるリポタンパク質(a)のレベルをベースラインと比較して平均で少なくとも30パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
189.組成物がカニクイザルの体重1kgあたりほぼ3mgのガイドRNAおよびmRNAを合わせた総重量の用量で静脈内注入を介してカニクイザルの群に投与された場合に、投薬されたカニクイザルの血漿中におけるリポタンパク質(a)のレベルをベースラインと比較して平均でほぼ35パーセント低減させることができる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
190.リポタンパク質(a)の低減が、投薬されたカニクイザルの血液サンプリングおよび分析によって、投薬の15日後に決定される、項目186から191に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
191.リポタンパク質(a)の低減が、投薬されたカニクイザルの定期的な血液サンプリングおよび分析によって少なくとも224日の期間にわたって持続的に維持されていることが決定される、項目186から191に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
192.リポタンパク質(a)の低減が、投薬されたカニクイザルの定期的な血液サンプリングおよび分析によって少なくとも300日の期間にわたって持続的に維持されていることが決定される、項目186から191に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
193.カニクイザルへの投薬がAST、ALT、またはサイトカインの上昇をもたらす限り、組成物の投薬によってもたらされる上昇が一過性であって投薬後3~15日以内にほぼベースラインレベルに戻る、項目101から194に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
194.ANGPTL3の編集パーセントが図27に示したように肝組織、脾臓組織、および副腎組織の外部では無視できる、項目101から103、121から126、148から153に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
195.繰り返し投薬の結果がANGPTL3の編集パーセンテージの編集パーセンテージに関して加成性である、項目101から107、121から132、148から162に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
196.繰り返し投薬がサイトカインの活性化も免疫応答も誘発しない、項目195に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
197.スペーサー配列がANGPTL3遺伝子上の標的としたプロトスペーサーのヌクレオチド配列と少なくとも80%のヌクレオチド相関を有し、スペーサー配列上のRNAヌクレオチドが同一の順序でプロトスペーサーのDNAヌクレオチドと同一のヌクレオチドを有するならばRNAヌクレオチドがDNAヌクレオチドと相関し、ここで相関を決定する目的のためにウラシル塩基およびチミン塩基は同一のヌクレオチドであるとみなされる、項目88に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
198.スペーサー配列がANGPTL3遺伝子上の標的としたプロトスペーサーのヌクレオチド配列と少なくとも85%のヌクレオチド相関を有する、項目197に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
199.スペーサー配列がANGPTL3遺伝子上の標的としたプロトスペーサーのヌクレオチド配列と少なくとも90%のヌクレオチド相関を有する、項目197に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
200.スペーサー配列がANGPTL3遺伝子上の標的としたプロトスペーサーのヌクレオチド配列と少なくとも95%のヌクレオチド相関を有する、項目197に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
201.スペーサー配列がANGPTL3遺伝子上の標的としたプロトスペーサーのヌクレオチド配列と少なくとも99%のヌクレオチド相関を有する、項目197に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
202.スペーサー配列がANGPTL3遺伝子上の標的としたプロトスペーサーのヌクレオチド配列と少なくとも100%のヌクレオチド相関を有する、項目197に記載のANGPTL3遺伝子を編集するための組成物。
203.アテローム硬化性心血管疾患の処置または防止を必要とする対象における疾患を処置または防止する方法であって、治療有効量の
(a)編集ウィンドウを有するアデニン塩基エディタータンパク質をコードするmRNA、
(b)塩基エディタータンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、および塩基エディタータンパク質をPCSK9遺伝子上のプロトスペーサー配列に導くように機能するスペーサー配列を含む第1のガイドRNAであって、スペーサー配列がPCSK9遺伝子のスプライス部位またはエクソン領域に少なくとも部分的に相補的である、第1のガイドRNA、および
(c)塩基エディタータンパク質のための結合スカフォールドとして機能するtracr配列、および塩基エディタータンパク質をANGPTL3遺伝子上のプロトスペーサー配列に導くように機能するスペーサー配列を含む第2のガイドRNAであって、スペーサー配列がANGPTL3遺伝子のスプライス部位またはエクソン領域に少なくとも部分的に相補的である、第2のガイドRNA
を対象に投与するステップを含む、方法。
204.(a)を封入する第1のLNPをさらに含む、項目203に記載の方法。
205.第1のLNPが(b)および(c)を封入する、項目204に記載の方法。
206.第1のLNPが繰り返し投与される、項目204に記載の方法。
207.第1のLNPが1~60日の間隔で繰り返し投与される、項目204に記載の方法。
208.第1のLNPが7日の間隔で繰り返し投与される、項目204に記載の方法。
209.第1のLNPが(b)をさらに封入する、項目204に記載の方法。
210.(a)および(c)を封入する第2のLNPをさらに含む、項目209に記載の方法。
211.第1のLNPと第2のLNPが逐次的に投与される、項目210に記載の方法。
212.第1のLNPと第2のLNPが1日~12か月の間隔で逐次的に投与される、項目211に記載の方法。
213.間隔が1日である、項目212に記載の方法。
214.間隔が5日である、項目212に記載の方法。
215.間隔が10日である、項目212に記載の方法。
216.間隔が15日である、項目212に記載の方法。
217.間隔が20日である、項目212に記載の方法。
218.間隔が25日である、項目212に記載の方法。
219.間隔が1か月である、項目212に記載の方法。
220.間隔が2か月である、項目212に記載の方法。
221.間隔が3か月である、項目212に記載の方法。
222.間隔が5か月である、項目212に記載の方法。
223.間隔が8か月である、項目212に記載の方法。
224.間隔が10か月である、項目212に記載の方法。
225.間隔が12か月である、項目212に記載の方法。
[770]本開示を概観することにより、関連する項目の1つもしくははその群において提示した1つもしくは複数の態様または特徴は、他の項目にまたは他の項目における1つもしくは複数の態様もしくは特徴との組合せにも含まれ得ることが意図されていることも認識されよう。