以下、本開示に係る混雑緩和システムの実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1に係る混雑緩和システム1の構成の一例を示すブロック図である。本実施の形態1に係る混雑緩和システム1は、例えば、車上通信装置2、車上通信装置2と接続される中央装置3、中央装置3と接続される端末装置4、端末装置4と接続される近距離無線装置5、及び、列車100を構成する車両10に乗車している乗客(ユーザ)の携帯端末6とネットワーク7を介して通信可能なサーバ8等を備えている。尚、図1では、先頭の車両10aと車両10aに隣接する後続の車両10bの2台の車両10のみを図示しているが、列車100を構成する車両10の数は特に限定されるものではない。
車上通信装置2は、車両10に搭載されており、車上-地上間での無線通信を行うためのものであって、例えば、地上側に設けられる地上システム9との間で情報を送受信する。地上システム9は、鉄道事業者が保有するシステムであり、各列車100の運行、利用者等に関する情報を管理する。地上システム9は、詳しくは図示しないが、各種サーバ、ネットワーク、無線通信装置等を備えている。また、地上システム9は、例えば、各駅に設置される改札システムを含んでおり、改札を通る利用者の乗車券から利用者に関する情報を取得することができる。また、地上システム9は、ネットワークを介して外部と接続されていても良い。地上システム9は、各列車100の車上通信装置2と無線通信を行い、各列車100において得られる列車情報を定期的に取得したり、各列車100に最新情報を送信したりする。また、地上システム9は、ネットワーク11を介してサーバに列車情報等の情報を送信する。尚、地上システム9は、鉄道事業者が保有するシステムではなくて良く、例えば、鉄道事業者から情報管理を委託されている、又は、独自に情報を収集している第三者のシステムでもあっても良い。
車上通信装置2は、地上システム9と無線通信を行うことにより、各車両10に配信するための情報等を受信する。また、車上通信装置2では、必要に応じて、自列車100に関する情報等を地上システム9へ送信する。車上通信装置2が地上システム9から受信する情報としては、例えば、走行中の路線や近郊路線の運行情報、ニュース、天気予報、又は、緊急時の案内情報等の情報が含まれる。車上通信装置2が地上システム9へ送信する情報としては、例えば、中央装置3から取得する自列車100の列車情報等のデータが含まれる。車上通信装置2は、中央装置3と接続されており、地上システム9から情報を受信した場合、その情報を中央装置3へ出力する。
中央装置3は、車両10aに搭載されており、例えば、列車100に関する列車情報等を管理する。列車情報は、例えば、特定情報、センサ情報、指令情報、又は、その他の情報等を含んでいる。特定情報は、車両10及び車両10を備える列車100の列車編成を特定するための情報であり、例えば、編成情報、列車番号、号車番号、又は、編成単位の1日の運用の仕方ごとに固有の識別番号が付される運用番号等の情報を含んでいる。また、特定情報は、路線、行き先、現在位置、次駅、停車駅、又は、現在時刻等の情報を含んでいても良い。センサ情報としては、例えば、列車100及び車両10に搭載された各種センサによって計測される速度、温度、湿度、又は、乗車率等が挙げられる。指令情報としては、例えば、ドア開閉指令、力行指令、又は、ブレーキ指令等が挙げられる。その他の情報としては、例えば、地上システム9から得られる最新情報等が挙げられる。中央装置3は、車上通信装置2を介して、列車情報の一部を地上システム9から定期的に受信することもできるし、列車情報の一部を地上システム9に定期的に送信することもできる。
また、中央装置3は、車上通信装置2を介して地上システム9から取得した情報や予め保持している情報等を各車両10の端末装置4へ配信する。中央装置3は、例えば、自車両10aの端末装置41と伝送線12を介して接続されており、車上通信装置2が地上システム9から無線により受信した情報を取得すると、この情報を伝送線12、13を介して端末装置41及び後続の車両10bの端末装置42へ配信する。また、中央装置3は、例えば、各車両10にそれぞれ設置されている近距離無線装置5から乗客の携帯端末6に送信するための列車情報等の情報を所定のタイミングで伝送線12、13を介して自車両10aの端末装置41及び後続の車両10bの端末装置42へ配信する。尚、図1では、中央装置3は、車両10aに搭載されている例を示しているが、中央装置3は、列車100の車両10毎に搭載されていても良い。その場合、複数の車両10のそれぞれに搭載された複数の中央装置3同士は、伝送線を介して互いに接続され、相互に連携して動作する。
各車両10に設置されている各端末装置4は、伝送線13を介して相互に接続されている。先頭車両10aに設置されている端末装置41は、中央装置3と伝送線12を介して接続されており、中央装置3から情報を受信した場合、隣接する後続の車両10bの端末装置42に伝送線13を介してデータを転送する。また、端末装置4は、車両10内に設置されている近距離無線装置5に接続されており、中央装置3から受信した列車情報を近距離無線装置5に送信する。中央装置3が設置されている車両10aと異なる車両10bに設置されている端末装置42では、中央装置3から出力され、他の端末装置4から伝送線13を介して転送されてきたデータを受信した場合、隣接する後続の車両10bが存在していれば、情報を隣接する後続の車両10bに転送する。また、端末装置42も端末装置41と同様に近距離無線装置5に接続されており、車両10b内にそれぞれ設置されている近距離無線装置5に列車情報を送信する。各端末装置4からそれぞれの車両10内の近距離無線装置5へ送信される情報は、車両10内の乗客の携帯端末6に情報を定期的に配信するための情報であって、例えば、携帯端末6が存在する車両10及び車両10を備える列車100を特定するための特定情報等を含む列車情報である。尚、図1では、各車両10に設置されている各端末装置4は、伝送線13を介して相互に接続されることにより車両10間で情報を転送する例を示しているが、各端末装置4に無線の機能を持たせることにより、伝送線13の代わりに、無線により車両10間で情報を転送するように構成しても良い。
近距離無線装置5は、特定情報を車両10に乗車している乗客の携帯端末6に提供するための特定情報提供部としての機能を備えている。近距離無線装置5は、各車両10内にそれぞれ設けられており、同じ車両10内に設けられている端末装置4と接続されている。近距離無線装置5は、端末装置4から受信した特定情報を含む列車情報を車両10内の乗客の携帯端末6に送信する。近距離無線装置5は、周期的(例えば、200ms毎)に列車情報を携帯端末6に送信する。近距離無線装置5は、特定情報をブロードキャストで送信するが、通信範囲は車両10内を想定している。近距離無線装置5としては、例えば、ビーコン装置を用いることができる。尚、図1では、車両10内に1つの近距離無線装置5が設置されている例を示しているが、近距離無線装置5は複数設置されていても良い。
携帯端末6は、例えば、車両10の乗客が所持するスマートフォン等である。携帯端末6は、近距離無線装置5から送信された列車情報を受信する。例えば、近距離無線装置5から特定の距離の範囲内に入った場合、携帯端末6は近距離無線装置5から列車情報を受信する。近距離無線装置5と携帯端末6との間の通信方式については、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等の方式があるが、これらに限定されるものではない。尚、本開示の近距離無線装置5と携帯端末6との間の通信処理については、その詳細な説明は省略するが、例えば、特許第6762434号に記載の処理等を行うことにより、携帯端末6は近距離無線装置5とのペアリングが不要となる。また、携帯端末6を所持する乗客が車両10から降りた場合、すなわち、携帯端末が車両10の外部にある場合には、携帯端末6と近距離無線装置5との間の通信が途切れることになる。この場合、携帯端末6は、乗客が次に車両10に乗車した際に携帯端末6と乗車した車両10に設置される近距離無線装置5の通信処理が行われる。また、携帯端末6を所持する乗客が乗っている車両10を変更した場合、例えば、車両10aから車両10bへ移動した場合、携帯端末6と近距離無線装置51との間の通信が途切れることになるため、携帯端末6は、乗客が車両10bへ移動した際に携帯端末6と乗車した車両10bに設置される近距離無線装置52の通信処理が行われる。
携帯端末6は、近距離無線装置5から列車情報を受信すると、列車情報の少なくとも特定情報を含む情報をネットワーク7を介して列車100外に設けられているサーバ8に送信する。携帯端末6は、例えば、近距離無線装置5から列車情報を受信した場合は、自動的にサーバ8へ特定情報を送信するように設定されている。また、携帯端末6は、例えば、近距離無線装置5から携帯端末6が存在する車両10の混雑状況を示す混雑情報を受信し、サーバ8へ送信するように構成されていても良い。また、携帯端末6は、近距離無線装置5から送信される列車情報を受信するための専用の装置であっても良いし、列車情報を受信するために鉄道事業者が配布するアプリケーションがインストールされたスマートフォン等の装置であっても良い。鉄道事業者が提供する列車情報を受信しようとする乗客は、専用の装置を入手するか、スマートフォン等の携帯端末6に予めアプリケーションをインストールしておく。
図2は、本開示の実施の形態1に係る混雑緩和システム1が備えるサーバ8の構成の一例を示すブロック図である。サーバ8は、地上側に設けられるものであって、図2に示すように、例えば、通信部14、記憶装置15、乗車特定部16、誘導情報配信部17、及び、ポイント付与部18等を備えている。
通信部14は、ネットワーク7を介して乗客の携帯端末6と通信可能に接続されている。通信部14は、例えば、乗客の携帯端末6から送信される特定情報と共に、特定情報の送信元の携帯端末6を特定するための携帯端末情報を受信する。また、通信部14は、後述する誘導情報を送信する。また、通信部14は、ネットワーク11を介して地上システム9とも通信可能に接続されており、地上システム9から路線を走行する各列車100の列車情報等の情報を取得することができる。
記憶装置15は、図2に示すように、乗車情報データベース19、混雑情報データベース20、乗客情報データベース21、及び、付与ポイントデータベース22等を有している。乗車情報データベース19は、乗客の乗車履歴の情報を格納する。乗車履歴の情報は、例えば、乗客の乗車日時、乗客が乗車した列車の列車番号、号車番号、又は、利用駅等の情報である。乗車履歴の情報は、例えば、乗客の携帯端末6から送信される特定情報等の情報から取得することができる。
混雑情報データベース20は、例えば、路線を走行する各列車100から地上システム9を介して受信した各列車100における各車両10の混雑状況を示す混雑情報を格納している。混雑情報データベース20は、路線を走行する列車100から受信した各車両10の混雑情報を列車番号及び車両番号等と関連付けて格納する。混雑情報データベース20では、例えば、混雑情報として、列車100が備える各車両10の乗車率を示す乗車率情報を格納する。乗車率は、例えば、列車100の各車両10に設けられる重量検出部(不図示)により検出される各車両10に乗車している乗客の重量に基づいて算出することができる。尚、混雑情報データベース20に格納される混雑情報の取得の仕方は、特に限定されるものではなく、従来公知の混雑予測方法又は各種センサ等を用いて、車両10の混雑情報を取得するようにしても良い。また、混雑情報データベース20は、地上システム9を介さずに路線を走行する各列車100から送信される車両10の混雑情報を格納するようにしても良い。
乗客情報データベース21は、例えば、鉄道事業者が配布するアプリケーションをインストールしている乗客の属人情報、携帯端末情報、又は、ポイント関連情報等の情報を格納している。乗客情報データベース21に格納される属人情報は、例えば、性別、年齢、生年月日、最寄り駅、通勤通学経路、又は、趣味等の情報である。また、乗客情報データベース21に格納される携帯端末情報は、特定情報の送信元の携帯端末6を特定するためのものであって、例えば、電話番号、メールアドレス、MAC(Media Access Control)アドレス、又は、各種の通信アプリケーションのID情報等の情報である。また、乗客情報データベース21に格納されるポイント関連情報は、例えば、ポイントを付与する電子マネーのID情報、又は、ポイントカードのID情報等の情報である。尚、乗客の属人情報、携帯端末情報、又は、ポイント関連情報等の情報の取得の仕方は、特に限定されるものではないが、例えば、乗客がアプリケーションをインストールする際等に乗客情報データベース21に登録するようにしても良い。
付与ポイントデータベース22は、混雑状況に応じたポイントを付与するためのポイント付与情報を格納している。付与ポイントデータベース22では、例えば、ポイント付与情報として、移動前の車両10の混雑状況(例えば、乗車率)と移動後の推奨車両又は推奨列車が備える車両の混雑状況(例えば、乗車率)の差と、その差に応じて設定されたポイントとを関連付けた情報を格納している。尚、ポイント付与情報は、移動後の推奨車両又は推奨列車が備える車両の混雑状況(例えば、乗車率)と、その混雑状況に応じたポイントとを関連付けた情報であっても良い。
乗車特定部16は、乗客の携帯端末6が車両10内に存在することを特定するためのものである。乗車特定部16は、乗客の携帯端末6から送信され、通信部14を介して受信した特定情報を用いて、携帯端末6が車両10内に存在することを特定する。具体的には、乗車特定部16は、特定情報を受信すると、例えば、特定情報に含まれる列車番号、号車番号、及び、運用番号等の情報を用いて、携帯端末6がどの列車のどの車両に存在しているかを特定する。
誘導情報配信部17は、乗車特定部16によって存在している車両10が特定された携帯端末6を所持している乗客に対して移動を促すための誘導情報を生成し、乗客の携帯端末6に通信部14を介して誘導情報を配信する。誘導情報は、携帯端末6が存在している車両10aから当該車両10aとは異なる推奨車両又は車両10aを備える列車100とは異なる推奨列車への移動を促すための情報である。誘導情報は、例えば、推奨車両又は推奨列車の混雑状況を示す混雑情報を含んでいる。混雑情報は、例えば、車両10の乗車率又は車両10内の乗客の人数情報等の定量的な情報であっても良いし、車両10の混雑度合いを「混雑」、「やや混雑」、「普通」、「やや空いている」、「空いている」等の段階的に示す定性的な情報であっても良い。誘導情報に含まれる混雑情報としては、例えば、記憶装置15が有する混雑情報データベース20に格納されている混雑情報を用いることができる。
図3は、携帯端末6に表示させる誘導情報の一例を示す図である。誘導情報配信部17は、例えば、図3に示すように、乗客の携帯端末6に表示させるための誘導情報を生成して、配信する。図3では、誘導情報として、各車両10の混雑情報、乗客の携帯端末6が存在する車両である乗車車両、乗客の移動を推奨する推奨車両、及び、乗客に推奨車両への移動を促すためのテキスト情報等を含む例を示している。尚、図3では、乗客の携帯端末6は1号車に存在しており、推奨車両は2号車である例を示している。また、図3では、列車は1号車から4号車までの4両編成で構成されており、各車両の混雑情報を示しているが、乗車車両と推奨車両の混雑情報のみを表示するようにしても良く、表示の仕方は特に限定されるものではない。また、図3では、誘導情報として、乗客の携帯端末6が存在する車両を備える列車100内の推奨車両への移動を促す情報を携帯端末6に表示させる例を示しているが、乗客が乗車している列車100とは異なる推奨列車の車両の混雑情報を表示させて、乗客を推奨列車への移動を促すようにしても良い。
ポイント付与部18は、誘導情報に従って推奨車両又は推奨列車が備える車両に移動した乗客に対してポイントを付与するものである。ポイント付与部18は、乗車特定部16によって携帯端末6が推奨車両内又は推奨列車内に存在することが特定された場合に、乗客に対してポイントを付与する。ポイント付与部18では、例えば、記憶装置15が有する乗客情報データベース21に格納されている携帯端末情報及びポイント関連情報を用いて、特定情報の送信元の携帯端末6を所持する乗客を特定し、乗客が有する電子マネー又は各種のポイントカード等にポイントを付与する。ポイント付与部18は、推奨車両又は推奨列車の混雑状況に応じたポイントを乗客に対して付与するようにしても良い。ポイント付与部18では、例えば、記憶装置15が有する付与ポイントデータベース22に格納されるポイント付与情報を用いて、乗客に付与するポイントを算出する。尚、ポイントは、乗客が利用可能なものであって、現金、物品、チケット、又は、サービス等の乗客の利益になる何らかの特典を乗客に還元するものであれば良く、例えば、クーポン又は乗車料金の割引等であっても良い。また、ポイント付与部18は、乗車特定部16によって携帯端末6が推奨車両内又は推奨列車内に存在することが特定された場合に、乗客に対してポイントを即時に付与する必要はなく、例えば、1ヵ月等の一定期間、ポイントを蓄積させてから一括で乗客にポイントを付与するようにしても良く、ポイントの付与の仕方は特に限定されるものではない。また、ポイント付与部18は、推奨車両又は推奨列車が備える車両に存在する携帯端末6から通信部14を介して受信した推奨車両又は推奨列車が備える車両の混雑状況を示す混雑情報を用いて、付与ポイントデータベース22に格納されるポイント付与情報を参照し、混雑状況に応じたポイントを乗客に付与するようにしても良い。
尚、本実施の形態では、サーバ8は、地上システム9から各列車100の列車情報等の情報を取得するシステムの構成例を示しているが、地上システム9を介さずに各列車100から列車情報等の情報を受信するように構成されていても良い。
図4は、本開示の実施の形態1に係る混雑緩和システム1と携帯端末6による処理の手順の一例を示すシーケンス図である。以下、本開示の実施の形態1に係る混雑緩和システム1と携帯端末6による処理の手順の一例について、図4のシーケンス図を用いながら説明する。ステップS1において、乗客の携帯端末6が存在する車両10aに設けられている第1近距離無線装置51は、端末装置4から受信した列車情報を車両10a内の乗客の携帯端末6に送信する。尚、図1では、先頭車両10aに乗客の携帯端末6が存在しており、先頭車両10aに設けられる近距離無線装置5が第1近距離無線装置51である例を示している。
ステップS2において、携帯端末6は、第1近距離無線装置51から受信した列車情報のうち、少なくとも第1近距離無線装置51が設けられている車両10aを特定するための第1特定情報及び携帯端末情報を含む情報をサーバ8に送信する。ステップS3において、サーバ8の乗車特定部16は、通信部14を介して受信した第1特定情報を用いて、携帯端末6が第1近距離無線装置51の設けられている車両10a内に存在することを特定する。また、乗車特定部16は、通信部14を介して受信した携帯端末情報を用いて、第1特定情報の送信元の携帯端末6を特定する。乗車特定部16は、例えば、携帯端末情報を受信した場合に、乗客情報データベース21に格納される携帯端末情報を参照して、第1特定情報の送信元の携帯端末6を特定する。
次に、ステップS4において、サーバ8の誘導情報配信部17は、乗車特定部16によって特定された車両10aに存在している携帯端末6に通信部14を介して誘導情報を配信する。そして、携帯端末6を所持している乗客が誘導情報配信部17から配信された誘導情報に示される推奨車両又は推奨列車が備える車両に移動すると、ステップS5において、推奨車両又は推奨列車が備える車両に設けられている第2近距離無線装置52は、端末装置4から受信した列車情報を携帯端末6に送信する。尚、図1では、先頭車両10aの後続車両である車両10bが推奨車両であり、この車両10bに設けられる近距離無線装置5が第2近距離無線装置52である例を示している。
次に、ステップS6において、携帯端末6は、第2近距離無線装置52から受信した列車情報のうち、少なくとも第2近距離無線装置52が設けられている車両10bを特定するための第2特定情報及び携帯端末情報を含む情報をサーバ8に送信する。そして、ステップS7において、サーバ8の乗車特定部16は、通信部14を介して受信した第2特定情報を用いて、携帯端末6が第2近距離無線装置52の設けられている車両10b内に存在することを特定する。また、乗車特定部16は、通信部14を介して受信した携帯端末情報を用いて、第2特定情報の送信元の携帯端末6を特定する。乗車特定部16は、例えば、携帯端末情報を受信した場合に、乗客情報データベース21に格納される携帯端末情報を参照して、第2特定情報の送信元の携帯端末6を特定する。これにより、乗車特定部16は、第2特定情報及び携帯端末情報を用いて、携帯端末6を所持している乗客が第1近距離無線装置51の設けられている車両10aから第2近距離無線装置52の設けられている車両10bである推奨車両又は推奨列車が備える車両へ移動したことを特定することができる。第1近距離無線装置51と第2近距離無線装置52は、それぞれ設けられている車両は異なるが、構成は同じものである。
その後、ステップS8において、サーバ8のポイント付与部18は、乗車特定部16によって推奨車両又は推奨列車が備える車両に移動したことが特定された携帯端末6を所持する乗客に対してポイントを付与する。尚、ポイント付与部18は、前述の通り、乗客に対してポイントを即時に付与する必要はなく、一定期間蓄積したポイントを乗客に付与するようにしても良い。そして、ステップS9において、ポイント付与部18は、乗客の携帯端末6に付与したポイントの内容を示すポイント情報を送信する。これにより、乗客は、携帯端末6が受信したポイント情報を確認することにより、ポイントが付与されたことを知ることができる。
図5は、本開示の実施の形態1に係る混雑緩和システム1によるポイント付与処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、本開示の実施の形態1に係る混雑監視システム1によるポイント付与処理の流れの一例について、図5のフローチャートを用いながら説明する。図5に示すように、ステップS101において、サーバ8の乗車特定部16は、第1近距離無線装置51が設けられている車両10aに乗車している乗客の携帯端末6から通信部14を介して第1特定情報及び携帯端末情報を受信したか否かを判定する。ステップS101において、乗車特定部16は、第1特定情報及び携帯端末情報を受信していない(No)と判定した場合は、第1特定情報及び携帯端末情報を受信したか否かを再度判定する。
ステップS101において、乗車特定部16は、第1特定情報及び携帯端末情報を受信した(Yes)と判定した場合は、ステップS102において、第1特定情報を送信した携帯端末6が存在する車両、すなわち、第1近距離無線装置51が設けられている車両10aを特定することにより、携帯端末6が車両10a内に存在していることを特定する。また、乗車特定部16は、携帯端末情報を用いて、第1特定情報の送信元の携帯端末6を特定する。
そして、ステップS103において、乗車特定部16は、第1特定情報を送信した携帯端末6が存在する車両10aは、乗客に移動を促す対象となる車両である移動対象車両か否かを判定する。乗車特定部16は、例えば、第1特定情報を用いて、混雑情報データベース20から第1近距離無線装置51が設けられている車両10aの混雑状況を示す混雑情報(例えば、乗車率情報)を抽出し、その混雑情報が示す混雑状況が予め定められた基準以上である場合に、移動対象車両であると判定する。尚、乗車特定部16は、携帯端末6から第1近距離無線装置51が設けられている車両10aの混雑状況を示す混雑情報を第1特定情報と共に通信部14を介して受信し、その混雑情報が示す混雑状況が予め定められた第1基準値以上である場合に、移動対象車両であると判定するようにしても良い。尚、第1基準値は、日時、路線、列車種別、車両種別、又は、イベントの有無等に応じて変更するようにしても良い。
ステップS103において、乗車特定部16は、第1特定情報を送信した携帯端末6が存在する車両10aは移動対象車両ではない(No)と判定した場合は、ステップS101に戻って、第1特定情報を受信したか否かを再度判定する。ステップS103において、乗車特定部16は、第1特定情報を送信した携帯端末6が存在する車両10aは移動対象車両である(Yes)と判定した場合は、ステップS104において、サーバ8の誘導情報配信部17は、移動対象車両から乗客を移動させる移動先の推奨車両又は推奨列車があるか否かを判定する。
誘導情報配信部17は、例えば、第1特定情報を用いて、混雑情報データベース20から第1近距離無線装置51が設けられている移動対象車両から移動可能な車両10の混雑状況を示す混雑情報(例えば、乗車率情報)を抽出する。そして、誘導情報配信部17は、抽出した混雑情報が示す混雑状況が予め定められた第2基準値未満である車両10がある場合には、推奨車両があると判定し、第2基準値未満である車両10を推奨車両として抽出する。尚、推奨車両は、1台であっても良いし、複数台であっても良い。また、誘導情報配信部17は、乗客情報データベース21に登録されている乗客の属人情報を用いて、推奨車両の優先順を決めるようにしても良い。誘導情報配信部17は、例えば、属人情報として性別が「女性」で登録されている場合には、女性専用車両が設けられている列車100については女性専用車両を優先的に推奨車両と選択するようにしても良い。また、第1基準値と第2基準値は同じであっても良いし、第1基準値が第2基準値よりも高くても良い。また、誘導情報配信部17は、推奨列車の有無を判定するために、例えば、第1特定情報を用いて、混雑情報データベース20から第1近距離無線装置51が設けられている移動対象車両から移動可能な移動対象車両とは異なる列車の混雑状況を示す混雑情報を抽出するようにしても良い。誘導情報配信部17は、推奨列車の有無を判定する際は、例えば、抽出した混雑情報が示す混雑状況が予め定められた第3基準値未満である列車100がある場合には、推奨列車があると判定し、第3基準値未満である列車100を推奨列車として抽出する。尚、推奨列車の構成は、1編成であっても良いし、複数編成であっても良い。また、誘導情報配信部17により抽出される推奨列車の数は、1つであっても良いし、複数であっても良い。また、推奨車両及び推奨列車の抽出の仕方は、特に限定されるものではなく、誘導情報配信部17は、例えば、混雑状況に関係なく、乗客を誘導したい車両又は列車がある場合には、推奨車両又は推奨列車として抽出するようにしても良い。
ステップS104において、誘導情報配信部17は、推奨車両又は推奨列車がない(No)と判定した場合は、ステップS101に戻って、第1特定情報を受信したか否かを再度判定する。ステップS104において、誘導情報配信部17は、推奨車両又は推奨列車がある(Yes)と判定した場合は、ステップS105において、推奨車両又は推奨列車への移動を促すための誘導情報を生成し、移動対象車両に存在する乗客の携帯端末6に送信する。
次に、ステップS106において、乗車特定部16は、第2近距離無線装置52が設けられている車両10bに乗車している乗客の携帯端末6から通信部14を介して第2特定情報及び携帯端末情報を受信したか否かを判定する。つまり、ステップS106において、乗車特定部16は、誘導情報を受信した携帯端末6を所持している乗客が移動対象車両から推奨車両又は推奨列車へ移動した否かを判定する。
ステップS106において、乗車特定部16は、第2特定情報及び携帯端末情報を受信していない(No)と判定した場合は、第2特定情報及び携帯端末情報を受信したか否かを再度判定する。尚、サーバ8は、例えば、誘導情報の送信先の携帯端末6から第2特定情報及び携帯端末情報を一定時間経過しても受信しない場合は、乗客は移動対象車両から推奨車両又は推奨列車へ移動していないと判断して処理を終了するようにしても良い。
ステップS106において、乗車特定部16は、第2特定情報及び携帯端末情報を受信した(Yes)と判定した場合は、ステップS107において、第2特定情報及び携帯端末情報を送信した携帯端末6が存在する車両10b、すなわち、第2近距離無線装置52が設けられている推奨車両又は推奨列車が備える車両10bを特定することにより、携帯端末6が推奨車両又は推奨列車に存在していることを特定する。また、乗車特定部16は、携帯端末情報を用いて、第2特定情報の送信元の携帯端末6を特定する。これにより、サーバ8では、携帯端末6を所持している乗客は第1近距離無線装置51が設けられている移動対象車両から第2近距離無線装置52が設けられている推奨車両又は推奨列車へ移動したことを把握することができる。
そして、ステップS108において、ポイント付与部18は、誘導情報に従って移動対象車両から推奨車両又は推奨列車が備える車両に移動した携帯端末6を所持する乗客に対してポイントを付与する。尚、実施の形態1では、誘導情報配信部17は、混雑情報を用いて、推奨車両又は推奨列車を抽出する例を示しているが、必ずしも混雑情報を用いて、推奨車両又は推奨列車を抽出する必要はない。誘導情報配信部17は、例えば、特定の車両で空調機器又は照明機器等の故障が発生している場合には、その車両以外の車両を推奨車両として抽出するようにしても良い。また、誘導情報配信部17は、例えば、次の停車駅のホームの一部が混雑している等、何らかの危険が生じる虞がある場合には、そのホームの一部に停車する車両以外の車両を推奨車両として抽出するようにしても良い。
本開示の実施の形態1に係る混雑緩和システム1によれば、車両10に乗車しているユーザ(乗客)の携帯端末6に車両を特定するための特定情報を提供する特定情報提供部(近距離無線装置5)と、特定情報を用いて、携帯端末6が車両10内に存在することを特定する乗車特定部16と、乗車特定部16によって携帯端末6が車両10内に存在することが特定された場合に、携帯端末6に車両10から車両10とは異なる推奨車両又は車両を備える列車100とは異なる推奨列車への移動を促す誘導情報を配信する誘導情報配信部17と、乗車特定部16によって車両10から推奨車両又は推奨列車へ移動したユーザ(乗客)の携帯端末6が推奨車両内又は推奨列車内に存在することが特定された場合に、ユーザ(乗客)に対してポイントを付与するポイント付与部18と、を備えているので、ユーザ(乗客)の乗車後に車両が混雑してきたような場合でもユーザ(乗客)の移動を促すことにより、車両の混雑を緩和することができる。また、混雑緩和システム1は、ユーザ(乗客)に対してポイントを付与することによって、ユーザ(乗客)に推奨車両又は推奨列車へ移動してもらうことへの動機付けを与えることができる。
また、本開示の実施の形態1に係る混雑緩和システム1によれば、特定情報提供部は、車両10a内に設けられ、車両10a内に存在する携帯端末6に車両10aを特定するための第1特定情報を送信する第1近距離無線装置51を備え、乗車特定部16は、第1近距離無線装置51から第1特定情報を取得した携帯端末6から送信される第1特定情報を用いて、携帯端末6が車両10a内に存在することを特定するので、ユーザ(乗客)がどの車両に乗車しているのかを客観的に把握することができる。
また、本開示の実施の形態1に係る混雑緩和システム1によれば、誘導情報は、推奨車両又は推奨列車の混雑状況を示す混雑情報を含むので、ユーザ(乗客)に対して移動先の推奨車両又は推奨列車の混雑状況を把握させることができる。
また、本開示の実施の形態1に係る混雑緩和システム1によれば、ポイント付与部18は、推奨車両又は推奨列車の混雑状況に応じたポイントをユーザ(乗客)に対して付与するので、ユーザ(乗客)の推奨車両又は推奨列車への移動を積極的に促すことができ、各車両の混雑状況の平準化を図ることができる。
また、本開示の実施の形態1に係る混雑緩和システム1によれば、特定情報提供部は、推奨車両内又は推奨列車が備える車両内に設けられ、推奨車両内又は推奨列車が備える車両内に存在する携帯端末6に推奨車両又は推奨列車を特定するための第2特定情報を送信する第2近距離無線装置52を備え、乗車特定部16は、第2近距離無線装置52から第2特定情報を取得した携帯端末6から送信される第2特定情報を用いて、携帯端末6が推奨車両内又は推奨列車内に存在することを特定し、ポイント付与部18は、乗車特定部16によって車両10から推奨車両又は推奨列車へ移動したユーザ(乗客)の携帯端末6が推奨車両内又は推奨列車内に存在することが特定された場合に、ユーザ(乗客)に対してポイントを付与するので、推奨車両又は推奨列車へ移動したユーザ(乗客)を客観的に把握することができ、ユーザ(乗客)に対して適切にポイントを付与することができる。
また、本開示の実施の形態1に係る混雑緩和システム1によれば、第2近距離無線装置52は、推奨車両又は推奨列車の混雑状況を示す混雑情報を携帯端末6に送信し、ポイント付与部18は、携帯端末6から送信される混雑情報に基づいて、ユーザ(乗客)に対してポイントを付与することもできるので、ユーザ(乗客)が移動した時点における推奨車両又は推奨列車のリアルタイムな混雑状況に応じたポイントを付与することができる。
また、本開示の実施の形態1に係るサーバによれば、ユーザ(乗客)の携帯端末6が車両10内に存在することを特定する乗車特定部16と、乗車特定部16によって携帯端末6が車両10内に存在することが特定された場合に、携帯端末6に車両10から車両10とは異なる推奨車両又は車両を備える列車100とは異なる推奨列車への移動を促す誘導情報を配信する誘導情報配信部17と、乗車特定部16によって車両10から推奨車両又は推奨列車へ移動したユーザ(乗客)の携帯端末6が推奨車両内又は推奨列車内に存在することが特定された場合に、ユーザ(乗客)に対してポイントを付与するポイント付与部18と、を備えるので、ユーザ(乗客)の乗車後に車両が混雑してきたような場合でもユーザ(乗客)の移動を促すことにより、車両の混雑を緩和することができる。
実施の形態2.
次に、本開示の実施の形態2に係る混雑緩和システム1aについて説明する。図6は、本開示の実施の形態2に係る混雑緩和システム1aの構成の一例を示すブロック図である。尚、本開示の実施の形態1に係る混雑緩和システム1と同様の構成等については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。図6に示すように、実施の形態2に係る混雑緩和システム1aでは、近距離無線装置の代わりに表示装置23を備えている。表示装置23は、例えば、各車両10に設けられるドアの上方等に設けられるものであって、車両10内の乗客(ユーザ)に対して、中央装置3及び端末装置4を介して配信される運行情報、広告、ニュース、天気予報、又は、緊急時の案内情報等の情報を表示する。また、表示装置23は、特定情報を車両10に乗車している乗客の携帯端末6に提供するための特定情報提供部としての機能を備えている。
図7は、本開示の実施の形態2に係る表示装置23の構成の一例を示すブロック図である。表示装置23は、図7に示すように、例えば、混雑情報取得部24、コンテンツ生成部25、キャラクタ画像格納部26、キャラクタ画像選択部27、及び、表示部28等を備えている。尚、図7では、表示装置23の表示部28に運行情報、広告、ニュース、天気予報、又は、緊急時の案内情報等の情報を表示させるための一般的な機能については省略している。尚、図7では、車両10内に1つの表示装置23が設置されている例を示しているが、表示装置23は複数設置されていても良い。
混雑情報取得部24は、例えば、中央装置3が管理している自車両10及び自列車100の混雑状況を示す混雑情報を端末装置4を介して取得する。混雑情報は、例えば、車両10の乗車率及び列車100の乗車率等を示す情報である。尚、混雑情報取得部24は、車両10に設けられる重量検出部(不図示)等のセンサにより検出されるセンサ情報(例えば、乗客の重量情報)を取得して、そのセンサ情報に基づいて混雑情報(例えば、乗車率)を算出するようにしても良い。
コンテンツ生成部25は、乗客の携帯端末6によって認識可能なコンテンツ情報を生成する。コンテンツ情報には、表示装置23が設けられている車両10及び車両10を備える列車を特定するための特定情報、及び、混雑情報取得部24によって取得した混雑情報が含まれる。携帯端末6で認識可能な形式のコンテンツ情報としては、例えば、QR(Quick Response)コード(登録商標)などのコード情報を用いることができるが、これに限定されるものではない。
キャラクタ画像格納部26は、混雑情報に応じた複数のキャラクタ画像を格納している。キャラクタ画像格納部26は、例えば、複数のキャラクタ画像を乗車率にそれぞれ関連付けて格納している。キャラクタ画像としては、例えば、混雑情報を顔の表情で表す絵文字のような画像を用いることができる。尚、キャラクタ画像は、特に限定されるものではなく、例えば、鉄道事業者のキャラクタ、走行する路線に合わせたご当地キャラクタ、又は、アニメ等のキャラクタ等の画像を混雑情報に関連付けたものであっても良い。また、複数のキャラクタ画像には、予め定められた特定の時間帯、特定の車両、又は、特定の列車の少なくともいずれか1つにしか現れない特典キャラクタ画像を含めるようにしても良い。
キャラクタ画像選択部27は、キャラクタ画像格納部26から混雑情報取得部24によって取得した混雑情報に応じたキャラクタ画像を選択する。また、キャラクタ画像選択部27は、キャラクタ画像格納部26に特典キャラクタ画像が含まれる場合には、予め定められた特定の時間帯、特定の車両、又は、特定の列車に該当するかを判定し、該当する場合には混雑情報に応じた特典キャラクタ画像を選択する。
表示部28は、例えば、液晶ディスプレイ等からなるものであって、運行情報、広告、ニュース、天気予報、又は、緊急時の案内情報等の情報を表示するものである。表示部28は、詳しくは図示しないが、例えば、表示部28を保持する筐体を介して車両10に設けられるドアの上方等に取り付けられる。また、表示部28は、コンテンツ生成部25で生成されたコンテンツ情報と共にキャラクタ画像選択部27によって選択されたキャラクタ画像を表示する。尚、混雑情報取得部24、コンテンツ生成部25、キャラクタ画像格納部26、及び、キャラクタ画像選択部27は、表示部28を保持する筐体の外部に設けられていても良い。また、表示装置23は、表示部に28にキャラクタ画像を表示する場合には、音声出力によって、ユーザにキャラクタ画像が表示されることを知らせようにしても良い。また、表示装置23の表示部に28にキャラクタ画像を表示する場合には、サーバ8からユーザの携帯端末6にキャラクタ画像が表示されること通知する旨の情報を配信するようにしても良い。
図8は、本開示の実施の形態2に係る表示装置23によるコンテンツ情報表示処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、本開示の実施の形態2に係る表示装置23によるコンテンツ情報表示処理の流れの一例について、図8のフローチャートを用いながら説明する。図8に示すように、ステップS201において、混雑情報取得部24は、自車両10及び自列車100の混雑状況を示す混雑情報を取得する。
そして、ステップS202において、コンテンツ生成部25は、表示装置23が設けられている車両10を特定するための特定情報、及び、混雑情報取得部24によって取得した混雑情報が含まれ、乗客の携帯端末6によって認識可能なコンテンツ情報を生成する。
次に、ステップS203において、キャラクタ画像選択部27は、キャラクタ画像格納部26から混雑情報取得部24によって取得した混雑情報に応じたキャラクタ画像を選択する。そして、ステップS204において、表示部28は、コンテンツ生成部25で生成されたコンテンツ情報と共にキャラクタ画像選択部27によって選択されたキャラクタ画像を表示する。尚、ステップS202とステップS203の処理の順番は逆であっても良いし、並列に行うようにしても良い。
図9は、本開示の実施の形態2に係る混雑緩和システム1aと携帯端末6による処理の手順の一例を示すシーケンス図である。以下、本開示の実施の形態1に係る混雑緩和システム1aと携帯端末6による処理の手順の一例について、図9のシーケンス図を用いながら説明する。ステップS11において、乗客の携帯端末6が存在する車両10aに設けられている第1表示装置231は、コンテンツ生成部(第1コンテンツ生成部)25で生成された第1コンテンツ情報及びキャラクタ画像選択部27によって選択されたキャラクタ画像を第1表示部281に表示して、乗客が携帯端末6により第1コンテンツ情報を取得できるようにする。尚、図6では、先頭車両10aに乗客の携帯端末6が存在しており、先頭車両10aに設けられる表示装置23が第1表示装置231である例を示している。
ステップS12において、携帯端末6は、第1表示装置231の第1表示部281から取得した第1コンテンツ情報に含まれ、第1表示装置231が設けられている車両10aを特定するための第1特定情報及び携帯端末情報を含む情報をサーバ8に送信する。尚、携帯端末6は、第1コンテンツ情報に含まれる第1表示装置231が設けられている車両10aの混雑状況を示す混雑情報も第1特定情報と共にサーバ8へ送信するようにしても良い。そして、ステップS13において、サーバ8の乗車特定部16は、通信部14を介して受信した第1特定情報を用いて、携帯端末6が第1表示装置231の設けられている車両10a内に存在することを特定する。また、乗車特定部16は、通信部14を介して受信した携帯端末情報を用いて、第1特定情報の送信元の携帯端末6を特定する。
次に、ステップS14において、サーバ8の誘導情報配信部17は、乗車特定部16によって特定された車両10aに存在している携帯端末6に通信部14を介して誘導情報を配信する。そして、携帯端末6を所持している乗客が誘導情報配信部17から配信された誘導情報に示される推奨車両又は推奨列車が備える車両に移動すると、ステップS15において、推奨車両又は推奨列車が備える車両に設けられている第2表示装置232は、コンテンツ生成部(第2コンテンツ生成部)25で生成された第2コンテンツ情報及びキャラクタ画像選択部27によって選択されたキャラクタ画像を第2表示部282に表示して、乗客が携帯端末6により第2コンテンツ情報を取得できるようにする。尚、図7では、先頭車両10aの後続車両である車両10bが推奨車両であり、この車両10bに設けられる表示装置23が第2表示装置232である例を示している。
次に、ステップS16において、携帯端末6は、第2表示装置232の第2表示部282から取得した第2コンテンツ情報に含まれ、第2表示装置232が設けられている車両10bを特定するための第2特定情報及び携帯端末情報を含む情報をサーバ8に送信する。尚、携帯端末6は、第2コンテンツ情報に含まれる第2表示装置232が設けられている車両10bの混雑状況を示す混雑情報も第2特定情報と共にサーバ8へ送信するようにしても良い。そして、ステップS17において、サーバ8の乗車特定部16は、通信部14を介して受信した第2特定情報を用いて、携帯端末6が第2表示装置232の設けられている車両10b内に存在することを特定する。また、乗車特定部16は、通信部14を介して受信した携帯端末情報を用いて、第2特定情報の送信元の携帯端末6を特定する。つまり、乗車特定部16は、第2特定情報及び携帯端末情報を用いて、携帯端末6を所持している乗客が第1表示装置231の設けられている車両10aから第2表示装置232の設けられている車両10bである推奨車両又は推奨列車が備える車両へ移動したことを特定することができる。第1表示装置231と第2表示装置232は、それぞれ設けられている車両10は異なるが、構成は同じものである。
その後、ステップS18において、サーバ8のポイント付与部18は、乗車特定部16によって推奨車両又は推奨列車が備える車両に移動したことが特定された携帯端末6を所持する乗客に対してポイントを付与する。ポイント付与部18は、例えば、携帯端末6から送信される混雑情報に基づいて、ポイントを付与するようにしても良い。尚、ポイント付与部18は、前述の通り、乗客に対してポイントを即時に付与する必要はなく、一定期間蓄積したポイントを乗客に付与するようにしても良い。そして、ステップS19において、ポイント付与部18は、乗客の携帯端末6に付与したポイントの内容を示すポイント情報を送信する。これにより、乗客は、携帯端末6が受信したポイント情報を確認することにより、ポイントが付与されたことを知ることができる。
図10は、本開示の実施の形態2に係る混雑緩和システム1aによるポイント付与処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、本開示の実施の形態2に係る混雑監視システム1aによるポイント付与処理の流れの一例について、図10のフローチャートを用いながら説明する。図10に示すように、ステップS201において、サーバ8の乗車特定部16は、第1表示装置231が設けられている車両10aに乗車している乗客の携帯端末6から通信部14を介して第1特定情報及び携帯端末情報を受信したか否かを判定する。ステップS201において、乗車特定部16は、第1特定情報及び携帯端末情報を受信していない(No)と判定した場合は、第1特定情報及び携帯端末情報を受信したか否かを再度判定する。
ステップS201において、乗車特定部16は、第1特定情報及び携帯端末情報を受信した(Yes)と判定した場合は、ステップS202において、第1特定情報を送信した携帯端末6が存在する車両、すなわち、第1表示装置231が設けられている車両10aを特定することにより、携帯端末6が車両10a内に存在していることを特定する。また、乗車特定部16は、携帯端末情報を用いて、第1特定情報の送信元の携帯端末6を特定する。
そして、ステップS203において、乗車特定部16は、第1特定情報を送信した携帯端末6が存在する車両10aは、乗客に移動を促す対象となる車両である移動対象車両か否かを判定する。乗車特定部16は、例えば、第1特定情報を用いて、混雑情報データベース20から第1表示装置231が設けられている車両10aの混雑状況を示す混雑情報(例えば、乗車率情報)を抽出し、その混雑情報が示す混雑状況が予め定められた基準以上である場合に、移動対象車両であると判定する。尚、乗車特定部16は、携帯端末6から第1表示装置231が設けられている車両10aの混雑状況を示す混雑情報を第1特定情報と共に通信部14を介して受信し、その混雑情報が示す混雑状況が予め定められた第1基準値以上である場合に、移動対象車両であると判定するようにしても良い。尚、第1基準値は、日時、路線、列車種別、車両種別、又は、イベントの有無等に応じて変更するようにしても良い。
ステップS203において、乗車特定部16は、第1特定情報を送信した携帯端末6が存在する車両10aは移動対象車両ではない(No)と判定した場合は、ステップS201に戻って、第1特定情報を受信したか否かを再度判定する。ステップS203において、乗車特定部16は、第1特定情報を送信した携帯端末6が存在する車両10aは移動対象車両である(Yes)と判定した場合は、ステップS204において、サーバ8の誘導情報配信部17は、移動対象車両から乗客を移動させる移動先の推奨車両又は推奨列車があるか否かを判定する。
誘導情報配信部17は、例えば、第1特定情報を用いて、混雑情報データベース20から第1表示装置231が設けられている移動対象車両から移動可能な車両10の混雑状況を示す混雑情報(例えば、乗車率情報)を抽出する。そして、誘導情報配信部17は、抽出した混雑情報が示す混雑状況が予め定められた第2基準値未満である車両10がある場合には、推奨車両があると判定し、第2基準値未満である車両10を推奨車両として抽出する。尚、推奨車両は、1台であっても良いし、複数台であっても良い。また、誘導情報配信部17は、乗客情報データベース21に登録されている乗客の属人情報を用いて、推奨車両の優先順を決めるようにしても良い。誘導情報配信部17は、例えば、属人情報として性別が「女性」で登録されている場合には、女性専用車両が設けられている列車100については女性専用車両を優先的に推奨車両と選択するようにしても良い。また、第1基準値と第2基準値は同じであっても良いし、第1基準値が第2基準値よりも高くても良い。また、誘導情報配信部17は、推奨列車の有無を判定するために、例えば、第1特定情報を用いて、混雑情報データベース20から第1表示装置231が設けられている移動対象車両から移動可能な移動対象車両とは異なる列車100の混雑状況を示す混雑情報を抽出するようにしても良い。誘導情報配信部17は、推奨列車の有無を判定する際は、例えば、抽出した混雑情報が示す混雑状況が予め定められた第3基準値未満である列車100がある場合には、推奨列車があると判定し、第3基準値未満である列車100を推奨列車として抽出する。尚、推奨列車の構成は、1編成であっても良いし、複数編成であっても良い。また、誘導情報配信部17により抽出される推奨列車の数は、1つであっても良いし、複数であっても良い。
ステップS204において、誘導情報配信部17は、推奨車両又は推奨列車がない(No)と判定した場合は、ステップS201に戻って、第1特定情報を受信したか否かを再度判定する。ステップS204において、誘導情報配信部17は、推奨車両又は推奨列車がある(Yes)と判定した場合は、ステップS205において、推奨車両又は推奨列車への移動を促すための誘導情報を生成し、移動対象車両に存在する乗客の携帯端末6に送信する。
次に、ステップS206において、乗車特定部16は、第2表示装置232が設けられている車両10bに乗車している乗客の携帯端末6から通信部14を介して第2特定情報及び携帯端末情報を受信したか否かを判定する。つまり、ステップS206において、乗車特定部16は、誘導情報を受信した携帯端末6を所持している乗客が移動対象車両から推奨車両又は推奨列車へ移動した否かを判定する。
ステップS206において、乗車特定部16は、第2特定情報及び携帯端末情報を受信していない(No)と判定した場合は、第2特定情報及び携帯端末情報を受信したか否かを再度判定する。尚、サーバ8は、例えば、誘導情報の送信先の携帯端末6から第2特定情報及び携帯端末情報を一定時間経過しても受信しない場合は、乗客は移動対象車両から推奨車両又は推奨列車へ移動していないと判断して処理を終了するようにしても良い。
ステップS206において、乗車特定部16は、第2特定情報及び携帯端末情報を受信した(Yes)と判定した場合は、ステップS207において、第2特定情報及び携帯端末情報を送信した携帯端末6が存在する車両10b、すなわち、第2表示装置232が設けられている推奨車両又は推奨列車が備える車両を特定することにより、携帯端末6が推奨車両又は推奨列車に存在していることを特定する。また、乗車特定部16は、携帯端末情報を用いて、第2特定情報の送信元の携帯端末6を特定する。これにより、サーバ8では、乗客は第1表示装置231が設けられている移動対象車両から第2表示装置232が設けられている推奨車両又は推奨列車へ移動したことを把握することができる。
そして、ステップS208において、ポイント付与部18は、誘導情報に従って移動対象車両から推奨車両又は推奨列車が備える車両に移動した携帯端末6を所持する乗客に対してポイントを付与する。
尚、実施の形態2に係る混雑緩和システム1aでは、表示部28は、コンテンツ生成部25で生成されたコンテンツ情報と共にキャラクタ画像選択部27によって選択されたキャラクタ画像を表示する例について説明した。しかしながら、混雑緩和システム1aでは、表示部28は特定情報を含むコンテンツ情報のみを表示するように構成し、キャラクタ画像格納部26及びキャラクタ画像選択部27については省略するように構成しても良い。
また、実施の形態2に係る混雑緩和システム1aでは、表示装置23の液晶ディスプレイ等からなる表示部28に乗客の携帯端末6により取得可能なQRコード等のコンテンツ情報を表示する例を示している。しかしながら、混雑緩和システム1aでは、表示装置23の代わりに特定情報提供部として、例えば、QRコード等のコンテンツ情報が印刷されたシール等を車両10内の特定の箇所に設けた表示部を備えるようにしても良い。この場合、コンテンツ情報には、予め車両10毎に車両10及び車両10が備える列車を特定するための特定情報を含めておくようにする。また、携帯端末6からコンテンツ情報に含まれる特定情報を取得したサーバ8の乗車特定部16では、例えば、特定情報を取得した時刻から、特定情報で特定される車両10を備える列車100が現在どの運用番号として運用されているのかを特定し、携帯端末6が存在する車両10を特定する。乗車特定部16は、例えば、地上システム9などに問い合わせることによって、列車100の運用番号等を特定する。これにより、車両10内のコンテンツ情報を表示するための表示部を簡素な構成とすることができる。
また、実施の形態2に係る混雑緩和システム1aでは、特定情報を車両10に乗車している乗客の携帯端末6に提供するための特定情報提供部として、実施の形態1に係る混雑緩和システム1が備える近距離無線装置5の代わり表示装置23を備える例を示している。しかしながら、本開示の混雑緩和システムでは、同じ車両10内に特定情報提供部として、近距離無線装置5及び表示装置23の両方を備えるように構成しても良い。また、本開示の混雑緩和システムでは、例えば、表示装置23は搭載されておらず、近距離無線装置5が搭載されている移動対象車両10aから近距離無線装置5は搭載されておらず、表示装置23が搭載されている推奨車両10bへ移動した場合、又は、その逆で、近距離無線装置5は搭載されておらず、表示装置23が搭載されている移動対象車両から表示装置23は搭載されておらず、近距離無線装置5が搭載されている推奨車両へ移動した場合でも、乗客にポイントを付与することは可能である。
本開示の実施の形態2に係る混雑緩和システム1aによれば、車両10に乗車しているユーザ(乗客)の携帯端末6に車両を特定するための特定情報を提供する特定情報提供部(表示装置)23と、特定情報を用いて、携帯端末6が車両10内に存在することを特定する乗車特定部16と、乗車特定部16によって携帯端末6が車両10内に存在することが特定された場合に、携帯端末6に車両10から車両10とは異なる推奨車両又は車両を備える列車100とは異なる推奨列車への移動を促す誘導情報を配信する誘導情報配信部17と、乗車特定部16によって車両10から推奨車両又は推奨列車へ移動したユーザ(乗客)の携帯端末6が推奨車両内又は推奨列車内に存在することが特定された場合に、ユーザ(乗客)に対してポイントを付与するポイント付与部18と、を備えているので、ユーザ(乗客)の乗車後に車両が混雑してきたような場合でもユーザ(乗客)の移動を促すことにより、車両の混雑を緩和することができる。また、混雑緩和システム1aは、ユーザ(乗客)に対してポイントを付与することによって、ユーザ(乗客)に推奨車両又は推奨列車へ移動してもらうことへの動機付けを与えることができる。
本開示の実施の形態2に係る混雑緩和システム1aによれば、特定情報提供部は、携帯端末6によって取得可能であり、且つ、車両10aを特定するための第1特定情報を含む第1コンテンツ情報を生成する第1コンテンツ生成部25と、車両10a内に設けられ、第1コンテンツ情報を表示する第1表示部281と、を有する第1表示装置231を備え、乗車特定部16は、第1コンテンツ情報を取得した携帯端末6から送信される第1特定情報を用いて、携帯端末6が車両10a内に存在することを特定するので、ユーザ(乗客)がどの車両に乗車しているのかを客観的に把握することができる。
本開示の実施の形態2に係る混雑緩和システム1aによれば、特定情報提供部は、携帯端末6によって取得可能であり、且つ、推奨車両又は推奨列車を特定するための第2特定情報を含む第2コンテンツ情報を生成する第2コンテンツ生成部25と、推奨車両内又は推奨列車が備える車両内に設けられ、第2コンテンツ情報を表示する第2表示部282と、を有する第2表示装置232を備え、乗車特定部16は、第2コンテンツ情報を取得した携帯端末6から送信される第2特定情報を用いて、携帯端末6が推奨車両内又は推奨列車内に存在することを特定し、ポイント付与部18は、乗車特定部16によって車両10から推奨車両又は推奨列車へ移動したユーザ(乗客)の携帯端末6が推奨車両内又は推奨列車内に存在することが特定された場合に、ユーザ(乗客)に対してポイントを付与するので、推奨車両又は推奨列車へ移動したユーザ(乗客)を客観的に把握することができ、ユーザ(乗客)に対して適切にポイントを付与することができる。
本開示の実施の形態2に係る混雑緩和システム1aによれば、第2表示装置232は、推奨車両又は推奨列車の混雑状況を示す混雑情報を取得する混雑情報取得部24を備え、第2コンテンツ生成部25は、混雑情報取得部24が取得した混雑情報を含む第2コンテンツ情報を生成し、ポイント付与部18は、携帯端末6から送信される混雑情報に基づいてユーザ(乗客)に対してポイントを付与することもできるので、ユーザ(乗客)が移動した時点における推奨車両又は推奨列車のリアルタイムな混雑状況に応じたポイントを付与することができる。
また、本開示の実施の形態2に係るサーバによれば、ユーザ(乗客)の携帯端末6が車両10内に存在することを特定する乗車特定部16と、乗車特定部16によって携帯端末6が車両10内に存在することが特定された場合に、携帯端末6に車両10から車両10とは異なる推奨車両又は車両を備える列車100とは異なる推奨列車への移動を促す誘導情報を配信する誘導情報配信部17と、乗車特定部16によって車両10から推奨車両又は推奨列車へ移動したユーザ(乗客)の携帯端末6が推奨車両内又は推奨列車内に存在することが特定された場合に、ユーザ(乗客)に対してポイントを付与するポイント付与部18と、を備えるので、ユーザ(乗客)の乗車後に車両が混雑してきたような場合でもユーザ(乗客)の移動を促すことにより、車両の混雑を緩和することができる。
本開示の実施の形態2に係る表示装置23によれば、推奨車両又は推奨列車の混雑状況を示す混雑情報を取得する混雑情報取得部24と、推奨車両又は推奨列車が備える車両に乗車しているユーザ(乗客)の携帯端末6によって認識可能なコンテンツ情報を生成するコンテンツ生成部25と、推奨車両内又は推奨列車が備える車両内に設けられ、コンテンツ情報を表示する表示部28と、を備え、コンテンツ情報は、推奨車両又は推奨列車を特定するための特定情報、及び、混雑情報取得部24によって取得され、推奨車両とは異なる他の車両から推奨車両に移動又は推奨列車とは異なる他の列車が備える車両から列車に移動してきたユーザ(乗客)に対して混雑状況に応じたポイントを付与するために用いられる混雑情報を含むので、ユーザ(乗客)の乗車後に車両が混雑してきたような場合でもユーザ(乗客)の移動を促すことにより、車両の混雑を緩和することができる。
本開示の実施の形態2に係る表示装置23によれば、混雑情報に応じた複数のキャラクタ画像を格納するキャラクタ画像格納部26と、キャラクタ画像格納部26から混雑情報に応じたキャラクタ画像を選択するキャラクタ画像選択部27と、を備え、表示部23は、コンテンツ情報と共にキャラクタ画像選択部27によって選択されたキャラクタ画像を表示するので、ユーザ(乗客)は乗車している車両の混雑状況を視覚的且つ客観的に容易に把握することができる。
本開示の実施の形態2に係る表示装置23によれば、複数のキャラクタ画像には、予め定められた特定の時間帯、特定の車両、又は、特定の列車の少なくともいずれか1つにしか現れない特典キャラクタ画像が含まれるので、ユーザ(乗客)に対してゲーム感覚で、推奨車両又は推奨列車へ移動してもらうことへの動機付けを与えることができる。
尚、本開示の実施の形態1~2に係る混雑緩和システム1~1aが備える各装置は、例えば、プロセッサとメモリを備え、各装置の動作はソフトウェアによって実現することができる。図11は、本開示の実施の形態1~2に係る混雑緩和システム1~1aが備える各装置を実現するハードウェア構成の一例を示す図である。図11に示すように、本開示の実施の形態1~2に係る混雑緩和システム1~1aが備える各装置は、プロセッサ91およびメモリ92を備えており、プロセッサ91およびメモリ92は、システムバス93により接続されている。プロセッサ91は、入力されたデータを用いてソフトウェアによる演算及び制御を行い、メモリ92は入力されたデータまたはプロセッサ91が演算および制御を行うために必要なデータやプログラムの記憶を行う。尚、プロセッサ91およびメモリ92は、それぞれ複数設けられていても良い。
また、本開示は上記実施の形態に限定されるものではなく、本開示の思想の範囲を逸脱しない範囲において、各実施の形態を適宜変更、省略したりすることができる。