JP2016088390A - 情報提供装置、情報提供方法およびプログラム - Google Patents

情報提供装置、情報提供方法およびプログラム Download PDF

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浩之 有田
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Abstract

【課題】乗降地における待機客の位置と、乗り物における乗客の分布とに応じた情報を、待機客に提供する。【解決手段】取得部111は、複数の乗降地の間を移動する乗り物の乗客によって所持される乗客通信端末2から、その乗り物内に発信された標識信号を受信したことを示す通知を取得する。特定部112は、取得部111により取得された通知に基づいて、乗り物における乗客の分布を特定する。提供部113は、特定部112により特定された乗り物における乗客の分布に基づいて、乗降地に到着した場合の乗り物における、待機客の位置に対応する位置の乗客の数に応じた情報を、その待機客が所持する待機客通信端末3に提供する。【選択図】図8

Description

本発明は、乗り物における乗客の分布に応じた情報を提供する装置に関するものである。
電車やバスなど公共交通機関を利用する場合に、それらの交通機関(以下、乗り物という)には複数の乗客が乗合するので、混雑する場合がある。駅やバス停などで乗り物を待っている客(以下、待機客という)には、乗り物に乗る前に混雑の度合い(乗客の分布)を知っておきたいという要求がある。
特許文献1には、電車内に配置されたアクティブタグ(無線ICタグ、RFID)から出力された信号の受信をトリガーとしてサーバにアクセスした携帯端末の数を計測することにより電車内の混雑状況を算出することが記載されている。
特開2012−210851号公報
ところで、1つの乗り物でも、その乗り物内における位置(部分)によって乗客の数が異なることがある。待機客がどの位置で待機し、その乗り物のどの部分に乗ろうとしているのかに関わらず乗客の分布を知らせると不要な情報を提供することになる場合がある。
本発明の目的は、乗降地における待機客の位置と、乗り物における乗客の分布とに応じた情報を、待機客に提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明に係る情報提供装置は、複数の乗降地の間を移動する、複数の乗降口を備えた乗り物であって、該複数の乗降地のいずれかに停留したときに前記複数の乗降口のいずれかから客が乗降する該乗り物の乗客によって所持される通信端末から、該乗り物内に発信された標識信号を受信したことを示す通知を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された通知に基づいて、前記乗り物における前記乗客の分布を特定する特定手段と、前記乗降地で前記乗り物を待機する待機客が所持する通信端末に対し、該乗降地における該待機客の位置と、前記特定手段により特定された該乗り物における前記乗客の分布とに応じた情報を提供する提供手段と、を有することを特徴とする。
好ましくは、前記提供手段は、前記乗降地における前記待機客の位置を特定し、前記特定手段により特定された前記乗客の分布に基づいて、該乗降地に到着した場合の前記乗り物における、該位置に対応する位置の該乗客の数に応じた情報を、該待機客の通信端末に提供するとよい。
また、好ましくは、前記待機客に予め関連付けられた前記乗降地における位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段を有し、前記提供手段は、前記位置情報取得手段が取得した位置情報が示す位置を、前記乗降地における前記待機客の位置として特定し、該位置と前記乗客の分布とに応じた情報を前記通信端末に対し提供するとよい。
また、好ましくは、前記待機客が所持する前記通信端末ごとに前記乗客の分布に関する条件が設定されており、前記提供手段は、前記待機客が所持する前記通信端末のうち、前記特定手段により特定された前記乗客の分布によって前記条件が満たされる通信端末に対して、該情報を提供するとよい。
また、好ましくは、所定の期間にわたって前記特定手段により特定された前記乗客の分布に基づいて、該乗客の分布の変化を予測する予測手段を有し、前記提供手段は、前記予測手段によって予測された前記変化に基づく情報を提供するとよい。
また、好ましくは、前記乗降地で待機する前記待機客の予定を示す予定情報と、該待機客が目的地となる前記乗降地に輸送されてから該乗降地内を移動するときの経路を示す経路情報とを取得する情報取得手段を有し、前記提供手段は、前記待機客の通信端末に対し、取得された前記予定情報および前記経路情報に応じて加工された前記情報を提供するとよい。
また、好ましくは、前記取得手段は、前記標識信号を受信した前記通信端末の周囲の環境を検知した検知結果を取得し、前記提供手段は、取得された前記検知結果に応じて加工された前記情報を提供するとよい。
また、好ましくは、前記取得手段は、前記標識信号を受信した前記通信端末の周囲の環境を検知した検知結果を取得し、前記待機客が所持する前記通信端末ごとに前記検知結果に関する条件が設定されており、前記提供手段は、前記待機客が所持する前記通信端末のうち、前記取得手段により取得された前記検知結果によって前記条件が満たされる通信端末に対して、該情報を提供するとよい。
また、本発明に係る情報提供方法は、取得手段が、複数の乗降地の間を移動する、複数の乗降口を備えた乗り物であって、該複数の乗降地のいずれかに停留したときに前記複数の乗降口のいずれかから客が乗降する該乗り物の乗客によって所持される通信端末から、該乗り物内に発信された標識信号を受信したことを示す通知を取得する取得ステップと、特定手段が、前記取得ステップにより取得された通知に基づいて、前記乗り物の前記乗客の分布を特定する特定ステップと、提供手段が、前記乗降地で前記乗り物を待機する待機客が所持する通信端末に対し、該乗降地における該待機客の位置と、前記特定ステップにより特定された該乗り物の前記乗客の分布とに応じた情報を提供する提供ステップと、を有する。
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータを、複数の乗降地の間を移動する、複数の乗降口を備えた乗り物であって、該複数の乗降地のいずれかに停留したときに前記複数の乗降口のいずれかから客が乗降する該乗り物の乗客によって所持される通信端末から、該乗り物内に発信された標識信号を受信したことを示す通知を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された通知に基づいて、前記乗り物の前記乗客の分布を特定する特定手段と、前記乗降地で前記乗り物を待機する待機客が所持する通信端末に対し、該乗降地における該待機客の位置と、前記特定手段により特定された該乗り物の前記乗客の分布とに応じた情報を提供する提供手段として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、乗降地における待機客の位置と、乗り物における乗客の分布とに応じた情報を、待機客に提供することができる。
本発明の実施形態に係る情報提供システムの全体構成を示す図。 乗客通信端末の構成を示す図。 待機客通信端末の構成を示す図。 情報提供装置の構成を示す図。 配置データベースの一例を示す図。 運行データベースの一例を示す図。 列車が到着する駅を示す概略図。 情報提供装置の機能的構成を示す図。 情報提供システムの各構成の動作を示すシーケンス図。 変形例における情報提供装置の機能的構成を示す図。 位置データベースの一例を示す図。 変形例における情報提供システムの各構成の動作を示すシーケンス図。 変形例における情報提供装置の機能的構成を示す図。 条件データベースの一例を示す図。 変形例における情報提供システムの各構成の動作を示すシーケンス図。 変形例における情報提供装置の機能的構成を示す図。 履歴データベースの一例を示す図。 変形例における情報提供システムの各構成の動作を示すシーケンス図。 変形例における情報提供装置の機能的構成を示す図。 予定データベースの一例を示す図。 変形例における情報提供システムの各構成の動作を示すシーケンス図。
1.実施形態
1−1.情報提供システムの全体構成
図1は、本発明の実施形態に係る情報提供システム9の全体構成を示す図である。情報提供システム9は、情報提供装置1、乗客通信端末2、待機客通信端末3、移動発信機5、および固定発信機6を有する。情報提供装置1、乗客通信端末2、および待機客通信端末3は、通信回線4により互いに接続して通信可能となっている。乗客通信端末2と待機客通信端末3とを互いに区別する必要がない場合に「通信端末」と呼ぶ。なお、情報提供装置1、乗客通信端末2、待機客通信端末3、および通信回線4はそれぞれ複数存在していてもよい。また、情報提供装置1および乗客通信端末2、情報提供装置1および待機客通信端末3は、それぞれ異なる通信回線4を介して通信可能であってもよい。要するに、情報提供装置1と乗客通信端末2、および情報提供装置1と待機客通信端末3が、それぞれ通信可能であればよい。
乗客通信端末2は、例えばスマートフォンやタブレット型・スレート型・ノート型のパーソナルコンピュータ、携帯音楽プレーヤーや、いわゆるスマートウォッチ・ヘッドマウントディスプレイといった各種ウェアラブル端末など、乗り物の乗客が携帯する機器であって、通信回線4を介して、情報提供装置1と情報の遣り取りをする。また、乗客通信端末2は、乗り物に設けられた移動発信機5から発信される標識信号を受信して、受信したこの信号に応じた内容を情報提供装置1に向けて、通信回線4経由で通知する。
待機客通信端末3は、乗客通信端末2と同様、スマートフォンや各種ウェアラブル端末などであり、駅やバス停など、乗り物の乗降地においてその乗り物を待機している待機客が携帯する機器である。待機客通信端末3は、通信回線4を介して、情報提供装置1と情報の遣り取りをする。また、待機客通信端末3は、乗降地に設けられた固定発信機6から発信される標識信号を受信して、受信したこの信号に応じた内容を情報提供装置1に向けて、通信回線4経由で通知する。
なお、乗客通信端末2は、利用者が乗降地で乗り物を待機しているときに待機客通信端末3となってもよい。また、待機客通信端末3は、利用者が乗り物に乗ったときに乗客通信端末2となってもよい。
移動発信機5は、例えばIEEE802.15などで定められる近距離無線通信によって周囲に自機の識別情報(発信機ID)を含んだ標識信号を発信する発信機であり、乗り物内に設置される。
固定発信機6は、移動発信機5と同様、近距離無線通信によって周囲に自機の識別情報(発信機ID)を含んだ標識信号を発信する発信機であり、乗降地に設置される。
なお、移動発信機5と固定発信機6とは、設置される場所が異なるだけで、構成が同じであってもよい。以下、移動発信機5および固定発信機6を区別する必要がない場合には、これらを総称して「発信機」という。これら発信機には、標識信号を発生させる回路と、自機の識別情報である発信機IDを記憶するROMなどの記憶装置と、その発信機IDを上記の標識信号に含ませる変調回路とが含まれている。
通信回線4は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット、電話回線など、コンピュータ装置がデータ通信を行う通信回線であり、複数のコンピュータ装置が接続される。
情報提供装置1は、通信回線4により乗客通信端末2および待機客通信端末3と通信可能に接続しているコンピュータ装置であり、待機客通信端末3に向けて乗り物における乗客の分布に応じた情報を提供する装置である。
1−2.乗客通信端末の構成
図2は、乗客通信端末2の構成を示す図である。制御部21は、乗客通信端末2の各部の動作を制御する。制御部21は、CPU(Central Processing Unit)などの演算処理装置や、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などの記憶装置を備え、これら記憶装置に記憶されたプログラムを実行する。
記憶部22はソリッドステートドライブなどの記憶手段であり、制御部21に読み込まれるプログラムを記憶する。なお、記憶部22は、メモリカードなど着脱可能な記録媒体を含んでもよい。
また、記憶部22は、端末IDを記憶する。端末IDは、乗客通信端末2を識別する識別情報であり、例えばIMEI(International Mobile Equipment Identity)などである。なお、端末IDは、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)などであってもよい。この場合、記憶部22は、SIM(Subscriber Identity Module)カードおよびそのスロットなどを含む。SIMカードには、通信端末に対して抜き差しされて記憶部を構成するものと、通信回線4を介して外部の管理装置によってその記憶内容を管理されるもの(eSIMカードなどと呼ばれる)とがあるが、いずれでもよい。
通信部23は、通信回線4を介して情報提供装置1との間で情報を通信するインターフェイスであり、例えば無線通信回路などである。
表示部24は、液晶などを使用したディスプレイ装置であり、制御部21からの指示に応じて画像を表示する
操作部25は指示を入力するためのボタンやタッチパネルなどを備えており、利用者による操作を受付けてその操作内容に応じた信号を制御部21に供給する。なお、操作部25は、ジャイロセンサや加速度センサなどを有していてもよく、これらのセンサが検知する乗客通信端末2の姿勢や運動などで示される操作内容に応じた信号を制御部21に供給してもよい。
受信部20は、上述した近距離無線により移動発信機5から発信される標識信号を受信するインターフェイスであり、例えば、IEEE802.15に準拠した無線インターフェイスなどである。受信部20は、標識信号を受信するとこれとともに自端末の端末IDを制御部21に伝え、制御部21は、この標識信号に含まれる移動発信機5の発信機ID、すなわち発信機の識別情報と、端末ID、すなわち通信端末の識別情報を特定する。
1−3.待機客通信端末の構成
図3は、待機客通信端末3の構成を示す図である。制御部31は、待機客通信端末3の各部の動作を制御する。制御部31は、CPUなどの演算処理装置や、ROM、RAMなどの記憶装置を備え、これら記憶装置に記憶されたプログラムを実行する。
記憶部32はソリッドステートドライブなどの記憶手段であり、制御部31に読み込まれるプログラムを記憶する。なお、記憶部32は、メモリカードなど着脱可能な記録媒体を含んでもよい。
また、記憶部32は、端末IDを記憶する。端末IDは、待機客通信端末3を識別する識別情報であり、例えばIMEIなどである。なお、端末IDは、IMSIなどであってもよい。この場合、記憶部32は、SIMカードおよびそのスロット、またはeSIMカードなどを含む。
通信部33は、通信回線4を介して情報提供装置1との間で情報を通信するインターフェイスであり、例えば無線通信回路などである。
表示部34は、液晶などを使用したディスプレイ装置であり、制御部31からの指示に応じて画像を表示する
操作部35は指示を入力するためのボタンやタッチパネルなどを備えており、利用者による操作を受付けてその操作内容に応じた信号を制御部31に供給する。なお、操作部35は、ジャイロセンサや加速度センサなどを有していてもよく、これらのセンサが検知する待機客通信端末3の姿勢や運動などで示される操作内容に応じた信号を制御部31に供給してもよい。
受信部30は、上述した近距離無線により固定発信機6から発信される標識信号を受信するインターフェイスであり、例えば、IEEE802.15に準拠した無線インターフェイスなどである。受信部30は、標識信号を受信するとこれとともに自端末の端末IDを制御部31に伝え、制御部31は、この標識信号に含まれる固定発信機6の発信機ID、すなわち発信機の識別情報と、端末ID、すなわち通信端末の識別情報を特定する。
1−4.情報提供装置の構成
図4は、情報提供装置1の構成を示す図である。制御部11は、情報提供装置1の各部の動作を制御する。制御部11は、CPUなどの演算処理装置や、ROM、RAMなどの記憶装置を備え、これら記憶装置に記憶されたプログラムを実行する。
通信部13は、通信回線4で用いられる通信プロトコルに準拠した通信インターフェイスである。
記憶部12はハードディスクドライブなどの記憶手段であり、制御部11に読み込まれるプログラムを記憶する。なお、記憶部12は、いわゆるリムーバブルディスク、すなわち着脱可能な記録媒体を含んでもよい。また、記憶部12は、配置データベース(以下、図において「データベース」を「DB」と表記する)121と運行データベース122とを記憶する。
図5は、配置データベース121の一例を示す図である。図6は、運行データベース122の一例を示す図である。図7は、列車7が到着する駅8を示す概略図である。以下、これらの図を用いて、記憶部12に記憶されているデータベースを説明する。なお、列車7は乗り物の一例であり、駅8は乗降地の一例である。
配置データベース121は、発信機の設置された位置に関する情報を格納するデータベースである。図5に示すように、配置データベース121は、移動発信機配置表1211と、固定発信機配置表1212と、位置対応表1213とを有する。
移動発信機配置表1211は、移動発信機5の発信機IDと、列車7に付された列車番号と、その列車7を組成する各車両の号車番号と、各車両に設けられたドアの識別情報であるドア番号とが対応付けて記憶されている。列車番号は、一日に運行される複数の列車7のそれぞれを識別するための番号である。ドアは列車7に備えられた複数の乗降口である。図7に示すように、列車7に備えられたドアごとに移動発信機5が1つずつ設置されている。移動発信機配置表1211により、どの移動発信機5が、どの列車7のどの車両のどのドア付近に設置されているかが特定される。なお、図7において、移動発信機5は、列車7の進行方向から見て左側面の各ドアにそれぞれ設置されているが、右側面のドアに設置されていてもよく、両方に設置されていてもよい。
固定発信機配置表1212は、固定発信機6の発信機IDと、駅8の識別情報である駅名と、その駅8において列車7を待つときの位置である待機位置の識別情報とが対応付けて記憶されている。固定発信機配置表1212により、どの固定発信機6が、どの駅8のどの待機位置付近に設置されているかが特定される。なお、固定発信機6は、駅8の中の改札(図示せず)または階段81等に設置され、当該設置されている場所を待機位置として対応付けて記憶されていてもよい。
位置対応表1213は、駅名と、待機位置の識別情報と、列車7の編成の情報と、号車番号と、ドア番号とが対応付けて記憶されている。列車7の編成は、例えば10両編成や8両編成など、列車7を組成する車両数で表される。位置対応表1213により、どの編成の列車7のどの車両のどのドアが、どの駅8においてどの待機位置の前に停止するかが特定される。
図6に示すように、運行データベース122は、編成表1221と、時刻表1222とを有する。編成表1221には、列車番号と、編成を示す情報とが対応付けて記憶されている。編成表1221により、どの列車7がどの編成であるかが特定される。時刻表1222には、列車番号と、駅名と、到着時刻と、出発時刻とが対応付けて記憶されている。時刻表1222により、どの列車7がどの駅8にいつ到着し、その駅8からいつ出発するかが特定される。
1−5.情報提供装置の機能的構成
図8は、情報提供装置1の機能的構成を示す図である。情報提供装置1の制御部11は、記憶部12などに記憶されたプログラムを読み込むことにより取得部111、特定部112、および提供部113として機能する。
移動発信機5は、列車7内において例えば定期的に自機の発信機IDを含む標識信号を発信している。列車7内において、この移動発信機5との近距離無線通信が可能な範囲にいる乗客の乗客通信端末2は、この標識信号を受信すると、この標識信号を受信したことを示す通知を通信回線4経由で情報提供装置1に通知する。情報提供装置1の制御部11は、この通知を取得することにより取得部111として機能する。すなわち、取得部111は、複数の乗降地の間を移動する乗り物の乗客によって所持される通信端末から、その乗り物内に発信された標識信号を受信したことを示す通知を取得する。
制御部11は、取得部111が取得した通知から、この通知を送信した乗客通信端末2の端末IDと、その乗客通信端末2が受信した標識信号に含まれる発信機IDとを抽出し、配置データベース121を参照して、どの乗客通信端末2がどの移動発信機5の付近にいるかを特定する。そして、移動発信機5ごとに付近にいると特定された乗客通信端末2の数を集計することで制御部11は、列車7における乗客の分布を特定する特定部112として機能する。すなわち、特定部112は、取得部111により取得された通知に基づいて、乗り物における乗客の分布を特定する。ここでいう移動発信機5の「付近」とは、移動発信機5による近距離無線通信が可能な範囲内であり、この場合、移動発信機5の発信機IDと対応付けられている列車7の列車番号、号車番号、およびドア番号で表される。
なお、各移動発信機5の付近、すなわち、近距離無線通信が可能な範囲はそれぞれ異なっていてもよい。つまり、ある移動発信機5において近距離無線通信が可能な範囲が半径5メートルの円内であり、他の移動発信機5におけるその範囲が半径2メートルの円内であってもよい。この場合、各移動発信機5の付近にいると特定された乗客通信端末2の数を、各移動発信機5と近距離無線通信が可能な範囲の面積で除算することにより、それぞれの混雑状況が特定される。また、各車両に設置されている移動発信機5の数は同じでなくてもよい。
また、固定発信機6は、駅8において例えば定期的に自機の発信機IDを含む標識信号を発信している。駅8において、この固定発信機6との近距離無線通信が可能な範囲にいる待機客の待機客通信端末3は、この標識信号を受信すると、この標識信号を受信したことを示す通知を通信回線4経由で情報提供装置1に通知する。
情報提供装置1の制御部11は、待機客通信端末3からの通知を取得し、この通知から待機客通信端末3の端末IDと、その待機客通信端末3が受信した標識信号に含まれる発信機IDとを抽出し、配置データベース121を参照して、どの待機客通信端末3がどの固定発信機6の付近にいるかを特定する。ここでいう固定発信機6の「付近」とは、固定発信機6による近距離無線通信が可能な範囲内であり、この場合、固定発信機6の発信機IDと対応付けられている駅8の駅名および待機位置で表される。すなわち、制御部11は、駅8における待機客の位置(待機位置)を特定する。
そして、制御部11は、特定部112により特定された列車7における乗客の分布に基づいて、駅8に到着した場合の列車7における、待機客の位置に対応する位置の乗客の数に応じた情報を、その待機客が所持する待機客通信端末3に提供する。これにより、制御部11は、提供部113として機能する。
1−6.情報提供システムの動作
図9は、情報提供システム9の各構成の動作を示すシーケンス図である。列車7に設置されている移動発信機5は、自機の発信機IDを含んだ標識信号を周囲に向けて発信する(ステップS101)。乗客通信端末2は、移動発信機5から発信された標識信号を受信し、自端末の端末IDとともにこの標識信号を受信したことを示す通知を情報提供装置1へ送信する(ステップS102)。情報提供装置1は、この通知を取得し(ステップS103)、この通知と配置データベース121の移動発信機配置表1211とに基づいて、移動発信機5が設置されている列車7における乗客の分布を特定する(ステップS104)。
また、駅8に設置されている固定発信機6は、自機の発信機IDを含んだ標識信号を周囲に向けて発信する(ステップS105)。待機客通信端末3は、固定発信機6から発信された標識信号を受信し、自端末の端末IDとともにこの標識信号を受信したことを示す通知を情報提供装置1へ送信する(ステップS106)。情報提供装置1は、この通知を取得し(ステップS107)、この通知と配置データベース121の固定発信機配置表1212とに基づいて、駅8における待機客の待機位置を特定する(ステップS108)。
そして、情報提供装置1は、配置データベース121の位置対応表1213と、運行データベース122の編成表1221と時刻表1222とを参照して、前の駅を出発した列車7が駅8に到着した場合に上述の待機位置がその列車7において、どの号車番号で示される車両の、どのドア番号のドアに対応するかを特定し、ステップS104で特定した乗客の分布に基づいて、そのドアの近傍にいる乗客の数に応じた情報を、待機客の所持する待機客通信端末3に提供する(ステップS109)。
以上説明したとおり、実施形態における情報提供装置1は、列車7の乗客が所持している乗客通信端末2が受信した標識信号を用いてその標識信号を発信した移動発信機5の設置されている位置に基づき列車7における乗客の分布を特定する。また、情報提供装置1は、駅8で列車7を待つ待機客が所持している待機客通信端末3が受信した標識信号を用いて、その標識信号を発信した固定発信機6の設置されている位置を、駅8における待機客の位置として特定する。
これにより、情報提供装置1は、待機客の位置と乗客の分布とに応じた情報を待機客通信端末3に提供する。
例えば、列車7内において、所定の閾値を超えて混雑している部分があった場合、情報提供装置1は、列車7が次に停車する予定の駅8に停車したときに、上記の混雑している部分が停止する位置で待機している待機客に対して、その部分が混雑していることを予め知らせることができる。すなわち、特定した乗客の分布に応じた情報の提供先を待機客の位置に応じて絞り込むことができる。
2.変形例
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例を組合せてもよい。
2−1.変形例1
上述した実施形態において、情報提供装置1は、駅8における待機客の位置を特定していたが、待機客の位置と列車7における乗客の分布とに応じた情報を提供するのであれば、待機客の位置を特定しなくてもよい。
例えば通信回線4に接続されている送信機であって、情報提供装置1が指定するメッセージをプッシュ送信する近距離無線送信機を駅8の各所に配置している場合、情報提供装置1は、列車7内における乗客の分布に基づいて、例えば閾値を超える数の乗客がいると判断された範囲に最も近いドアが停止する待機位置に配置された近距離無線送信機から発信する信号によって、その範囲の混雑状況を待機客に伝えてもよい。
この場合、上記の近距離無線送信機から発信される信号が届く範囲にある待機客通信端末3にだけ上記の混雑状況が伝わるので、列車7において混雑している範囲に最も近いドアが停止する待機位置から離れている待機位置で列車7を待つ待機客に不要な情報が提供されない。なお、上述した近距離無線送信機は、固定発信機6が兼ねてもよい。この場合、固定発信機6は、駅8の中の改札(図示せず)または階段81等に設置されていてもよい。
2−2.変形例2
上述した実施形態において、情報提供装置1は、駅8において現時点で実際に列車7を待つ待機客の位置を特定していたが、待機客の位置はこれに限られない。例えば、情報提供装置1は、乗降地における待機位置であって、予め待機客と関連付けられた待機位置を、その待機客の位置として特定してもよい。
図10は、この変形例における情報提供装置1の機能的構成を示す図である。情報提供装置1の記憶部12には、位置データベース123が記憶されている。図11は、位置データベース123の一例を示す図である。位置データベース123には、待機客通信端末3の端末IDと、その待機客通信端末3を所持する待機客が列車7を待機する駅8の駅名と、その駅における待機位置と、待機する時刻とを予め対応付けて記憶する。待機客は、その住居の最寄り駅で列車7を待機することがほとんどであり、また、日常的に降車する駅において改札や階段81(図7参照)などの近くに停止するドア付近に乗車することが多いので、最寄り駅における待機位置もほぼ決まっていることが多い。位置データベース123は、このように日常的に決まっている駅と待機位置を、待機客の所持する待機客通信端末3と対応付ける。
図10に示すように、制御部11は記憶部12に記憶されたプログラム(図示略)を実行することにより位置情報取得部114として機能する。位置情報取得部114は、位置データベース123から、例えば5分後など、将来の時点における各待機客通信端末3に対応する駅名と待機位置の識別情報とを位置情報として取得して提供部113に伝える。
提供部113は、位置情報取得部114が取得した位置情報が示す待機位置を、上述した将来の時点で待機客が列車7を待機する駅8の位置として特定する。そして、提供部113は、この位置と特定部112により特定された乗客の分布とに応じた情報を待機客通信端末3に対し提供する。この乗客の分布は、上述した将来の時点で駅8に到着する列車7における乗客の分布である。この場合、情報提供システム9は、固定発信機6を有していなくてもよい。
図12は、この変形例における情報提供システム9の各構成の動作を示すシーケンス図である。この動作は、ステップS105からステップS107までのステップがなく、ステップS108に代えてステップS201があることを除いて、図9に示す動作と同じである。情報提供システム9は、情報提供装置1が自装置の記憶部12に記憶された位置データベース123を参照して待機客の位置を特定するので(ステップS201)、固定発信機6およびステップS105からステップS107までのステップが不要である。
2−3.変形例3
上述した実施形態において、提供部113は、駅8(乗降地)で列車7(乗り物)を待機する待機客が所持する待機客通信端末3に対し、その駅8における待機客の位置と、特定部112により特定された列車7における乗客の分布とに応じた情報を提供していたが、さらに待機客通信端末3ごとに設定された条件に応じて情報を提供してもよい。
図13は、この変形例における情報提供装置1の機能的構成を示す図である。記憶部12には、条件データベース124が記憶されている。図14は、条件データベース124の一例を示す図である。図14に示すように、条件データベース124は、待機客通信端末3の端末IDと、温度、湿度、混雑度の各範囲をそれぞれ表す数値などを対応付けて記憶する。温度とは、列車7内の温度(気温)であり、湿度とは列車7内の湿度である。温度および湿度の各範囲は、待機客通信端末3の周囲の環境に関する条件の一例である。
また、混雑度とは、列車7内の混雑の度合いを表す値であって、例えば列車7内の単位体積あたりに存在する乗客通信端末2の数に基づく値である。混雑度の範囲は、乗客の分布に関する条件の一例である。
端末IDに対応付けて記憶されたこれらの条件は、待機客通信端末3を所持する待機客にとって耐えられないものとして、予めそれぞれ定められている。
例えば、特定部112により、列車7のドアごとに乗客の数が特定され、この数に基づいて、ドアごとの混雑度が算出されると、提供部113は、各ドアに対応する待機位置ごとに、その待機位置で待機する待機客の待機客通信端末3を特定し、上述した条件データベース124を参照して、それらの待機客通信端末3の端末IDに対応付けて記憶された混雑度の範囲を読み出す。そして、提供部113は、算出された混雑度と、条件データベース124から読み出した混雑度の範囲とを比較して、この混雑度が読み出した範囲に入る場合に、この混雑度の範囲と対応付けて記憶された端末IDで示される待機客通信端末3に対して、算出された混雑度についての情報を提供すればよい。
すなわち、条件データベース124は、待機客が所持する待機客通信端末3ごとに乗客の分布に関する条件を設定したものである。また、提供部113は、待機客が所持する待機客通信端末3のうち、特定部112により特定された乗客の分布によって条件データベース124に記憶された条件が満たされる待機客通信端末3に対して、待機客の位置と乗客の分布とに応じた情報を提供する提供手段の一例である。
図15は、この変形例における情報提供システム9の各構成の動作を示すシーケンス図である。この動作は、情報提供装置1が、ステップS108において待機客の待機位置を特定した後、ステップS109において情報を提供するまでの間に、ステップS301の条件照合の処理を行う点が、図9に示す動作と異なっている。
ステップS108において、待機客の待機位置を特定すると、情報提供装置1は、条件データベース124を参照して、特定した待機位置で待機する待機客の待機客通信端末3に対応付けられた混雑度の範囲を、乗客の分布に関する条件として取得し、この条件が満たされる待機客通信端末3に対して、上述した情報を提供する。
例えば、特定部112によりあるドア付近の混雑度が53%と特定されると、そのドアが停止する位置で待機している待機客のうち、混雑度50%超の電車には乗りたくないと設定した人、つまり、「耐えられない」条件の範囲として「混雑度50%超」、を設定した人にだけ情報を提供する。
すなわち、条件データベース124は、待機客が所持する待機客通信端末3ごとに乗客の分布に関する条件を設定したものである。また、提供部113は、待機客が所持する待機客通信端末3のうち、特定部112により特定された乗客の分布によって条件データベース124に記憶された条件が満たされる待機客通信端末3に対して、待機客の位置と乗客の分布とに応じた情報を提供する提供手段の一例である。これにより、複数の待機客は、それぞれが情報の提供を求める場合の乗客の分布について、異なる条件をそれぞれ設定することができる。また、情報提供装置1は、上記のとおり設定された異なる条件に基づいて、情報を提供する提供先を絞り込むことができる。
なお、情報提供装置1は、列車7におけるドア付近について算出された混雑度が、そのドアが停止する待機位置で待機している待機客の待機客通信端末3に対応付けられた混雑度の範囲に入る場合に、その待機客通信端末3に対してのみ、その算出された混雑度についての情報を提供していたが、この情報に加えて、列車7内の他の部分における混雑度の情報を提供してもよい。例えば、列車7の1号車の第1ドアが停止する待機位置で待機する待機客に対し、1号車の第1ドア付近の算出された混雑度に加えて、3号車の第2ドア付近の混雑度に関する情報を提供してもよい。後者の情報とは、例えば、前者に比べて空いているといったものや、待機客が設定した条件を満たさない(設定された範囲の外)混雑度であるため、待機客にとって快適である、といったものなどである。情報提供装置1は、列車7内において待機客が設定した条件を満たさない混雑度が算出されなかった場合には、それらの混雑度のうち、条件を満たさない混雑度に最も近い混雑度を特定して、特定された混雑度が算出された列車7内のドアが駅8において停止する待機位置を、待機客通信端末3に向けて勧める情報を提供してもよい。
また、乗客通信端末2は、図2において破線で示した検知部26を有していてもよい。この検知部26は、列車7内において周囲の温度や湿度などの物理量を計測することでこの周囲の環境を検知し、その検知結果に応じた情報を情報提供装置1への通知に含める。
この場合、例えば、検知部26により検知され乗客通信端末2から通知された検知結果は、標識信号を受信したことを示す通知とともに取得部111により取得される。提供部113は、取得した検知結果と、条件データベース124から読み出した温度・湿度の範囲とを比較して、この検知結果が読み出した温度・湿度の範囲に入る場合に、この範囲と対応付けて記憶された端末IDで示される待機客通信端末3に対して、上述した情報を提供すればよい。
すなわち、条件データベース124は、待機客が所持する待機客通信端末3ごとに周囲の環境に関する条件を設定したものである。また、提供部113は、待機客が所持する待機客通信端末3のうち、取得部111により取得された環境の検知結果によって条件データベース124に記憶された条件が満たされる待機客通信端末3に対して、待機客の位置と乗客の分布とに応じた情報を提供する提供手段の一例である。これにより、複数の待機客は、それぞれが情報の提供を求める場合の環境について、異なる条件をそれぞれ設定することができる。また、情報提供装置1は、上記のとおり設定された異なる条件に基づいて、情報を提供する提供先を絞り込むことができる。
なお、乗客通信端末2の検知部26が検知する環境は、温度や湿度のみに限られず、例えば、臭気や煙、騒音や振動などであってもよいし、これらの組合せであってもよい。
また、乗客通信端末2の検知部26が検知し、情報提供装置1の取得部111が取得した環境に応じて、情報提供装置1は、加工された情報を待機客通信端末3に提供してもよい。例えば、情報提供装置1は、検知された温度と湿度の情報からいわゆる不快指数を算出する「加工」を行って、この算出された不快指数を示す情報を待機客通信端末3に提供してもよい。また、検知部26が臭気や煙を検知する場合に、情報提供装置1は、列車7内の空気の清浄さ(人に臭気を感じさせる臭気物質の少なさ)を表す清浄度や、透明さ(煙のもととなる吸光物質の少なさ)を表す透明度などを算出する加工を行って、これら清浄度、透明度を示す情報を待機客通信端末3に提供してもよい。
この場合、条件データベース124には、不快指数や清浄度、透明度などが条件として記憶されていてもよい。また、情報提供装置1は、列車7のうち、条件データベース124において待機客通信端末3の端末IDと対応付けられた条件を満たさない部分の付近にあるドアを特定し、列車7が駅8に停車したときにそのドアが停止する待機位置を勧める内容の通知を待機客通信端末3に向けて送ってもよい。例えば、耐えられない条件として不快指数80以上を設定している待機客の待機位置に、不快指数80以上が特定されたドアが停止する場合に、情報提供装置1は、その待機客の待機客通信端末3に向けて、列車7のうち不快指数80未満と特定された別のドアが停止する待機位置を勧める情報を提供してもよい。この場合にも、例えば、耐えられない条件として不快指数90以上を設定している待機客の待機客通信端末3には、上記の情報は提供されないので、不要な情報提供が抑制される。
2−4.変形例4
上述した実施形態において、提供部113は、待機客の位置と乗客の分布とに応じた情報を提供したが、この情報は、予測に基づくものであってもよい。
図16は、この変形例における情報提供装置1の機能的構成を示す図である。記憶部12には、履歴データベース125が記憶されている。図17は、履歴データベース125の一例を示す図である。図17に示すように、履歴データベース125は、駅名と待機位置の識別情報とで特定される待機位置ごとに、その待機位置に対応した列車7の位置における混雑度の履歴が、所定の期間にわたる日時とともに記憶されている。この履歴は、特定部112によって特定された混雑度を定期的に記憶したものである。
制御部11は、履歴データベース125を参照することにより、どの待機位置に停止するドア付近における過去の混雑度の推移を特定する。そして制御部11は、特定部112が特定した現在の混雑度と、上述した過去の混雑度の推移とに基づいて、各待機位置における将来の混雑度を予測する。すなわち、制御部11は、例えば過去3か月間などの所定の期間にわたって特定部112により特定された乗客の分布に基づいて、この乗客の分布の変化を予測する予測部115として機能する。
図18は、この変形例における情報提供システム9の各構成の動作を示すシーケンス図である。この動作は、情報提供装置1が、ステップS108において待機客の待機位置を特定した後、ステップS109において情報を提供するまでの間に、ステップS401の予測の処理を行う点が、図9に示す動作と異なっている。
ステップS108において、待機客の待機位置を特定すると、情報提供装置1は、履歴データベース125を参照して、その待機位置における現在の混雑度(乗客の分布)と、過去の混雑度の推移とに基づいて、これから先の混雑度の変化を予測する(ステップS401)。そして、予測結果に応じた情報を待機客通信端末3に対して提供する(ステップS109)。
例えば、履歴データベース125に蓄積された履歴から導かれる統計情報に基づいて、ある待機位置では、ある曜日のある時間帯において、混雑度の経時変化が、時間を独立変数とした所定の関数で近似されることが判明した場合、情報提供装置1は、現在の混雑度を初期値とし、この所定の関数に当て嵌めた場合の混雑度の変化を予測して、その変化に基づく情報を提供する。これにより、例えば、待機客が実際に列車7に乗車する時点で、その列車7における乗客の乗降が予測され、列車7内の混雑度が予測されるので、待機客がどの待機位置から列車7に乗るべきかを判断することができる。具体的には、例えば、平日の午前中では1両目の乗客が70%以上降りることが履歴に基づく統計情報から予測される場合、待機客が実際に乗車するときには列車7内が空いていることをその待機客に伝えることができる。
2−5.変形例5
情報提供装置1は、待機客の予定とその予定に関する経路の情報とを取得して、それらから待機客の位置を特定してもよい。
図19は、この変形例における情報提供装置1の機能的構成を示す図である。情報提供装置1の記憶部12には、予定データベース126が記憶されている。図20は、予定データベース126の一例を示す図である。予定データベース126には、待機客通信端末3の端末IDと、その待機客通信端末3を所持する待機客が列車7を待機する予定の駅8および駅8における待機位置、その待機客が移動を予定している日時と目的地の組合せと、その目的地に移動してから目的地内を移動するときの経路の情報とが記憶されている。この経路の情報とは、例えば、目的地である駅8において、どの階段81(図7参照)からどの改札に向かうか、といった情報である。
予定データベース126を参照することにより、情報提供装置1の制御部11は、どの端末IDで識別される待機客通信端末3を所持する待機客が、いつ、どこに赴く予定であるかを特定することができ、かつ、その赴いた目的地内における移動経路を特定することができる。
図19に示すように、制御部11は記憶部12に記憶されたプログラム(図示略)を実行することにより情報取得部116として機能する。情報取得部116は、予定データベース126から、各待機客通信端末3を所持する待機客の予定を示す予定情報と、その待機客が目的地となる駅8に輸送されてから駅8内を移動するときの経路を示す経路情報とを取得する。
待機客の予定と、目的地である駅8における乗り換えの際にその待機客が駅8のホーム内を移動する経路とを取得すると、情報提供装置1の制御部11は、これらに基づいて待機客の位置を特定する。そして、この制御部11は、この特定した待機客の位置と、特定部112により特定された列車7における乗客の分布とに応じた情報を提供する。これによりこの制御部11は、取得された予定情報および経路情報に応じて加工された情報を提供する提供部113として機能する。
図21は、この変形例における情報提供システム9の各構成の動作を示すシーケンス図である。この動作は、ステップS201に代えてステップS501の予定・経路取得の処理と、ステップS502の情報加工の処理を行うことを除いて、図12に示す動作と同じである。情報提供システム9は、情報提供装置1が自装置の記憶部12に記憶された予定データベース126を参照して待機客の予定を取得し(ステップS501)、この予定を考慮して情報を加工する(ステップS502)。加工された情報は待機客通信端末3に提供される(ステップS109)。
この態様において、例えば、情報提供装置1の制御部11は、経路情報に記述された待機位置で待機客が待機するよりも2車両分後ろで待機すると、混雑を避けることが可能であるが、到着した目的地である駅8内を移動するために更に2分間が必要になることを判断する。そして、制御部11は、この判断結果に基づいて予定データベース126に記述されている日時に目的地へ到着するためには混雑した車両でも我慢したほうがよい、といった加工された情報を提供する。なお、この場合、情報提供装置1は予定データベース126から予定している待機位置を特定するので、情報提供システム9は、固定発信機6を有していなくてもよい。
2−6.変形例6
本発明は、情報提供装置1による情報提供方法として観念される。また、情報提供装置1の制御部11によって実行されるプログラムは、磁気テープや磁気ディスクなどの磁気記録媒体、光ディスクなどの光記録媒体、光磁気記録媒体、半導体メモリなどの、コンピュータ装置が読み取り可能な記録媒体に記憶された状態で提供し得る。また、このプログラムを、インターネットのようなネットワーク経由でダウンロードさせることも可能である。なお、上記の制御部11によって例示した制御手段としてはCPU以外にも種々の装置が適用される場合があり、例えば、専用のプロセッサなどが用いられる。
2−7.変形例7
乗客通信端末2および待機客通信端末3は、IEEE802.15に準拠した無線インターフェイスを用いて近距離無線により移動発信機5および固定発信機6の標識信号を受信していたが、標識信号の発信および受信には近距離無線以外のものを用いてもよい。例えば、発信機は超音波などの空気振動を用いて標識信号を伝えてもよい。
1…情報提供装置、11…制御部、111…取得部、112…特定部、113…提供部、12…記憶部、121…配置データベース、1211…移動発信機配置表、1212…固定発信機配置表、1213…位置対応表、122…運行データベース、1221…編成表、1222…時刻表、13…通信部、2…乗客通信端末、20…受信部、21…制御部、22…記憶部、23…通信部、24…表示部、25…操作部、3…待機客通信端末、30…受信部、31…制御部、32…記憶部、33…通信部、34…表示部、35…操作部、4…通信回線、5…移動発信機、6…固定発信機、7…列車、8…駅、81…階段、9…情報提供システム。

Claims (10)

  1. 複数の乗降地の間を移動する、複数の乗降口を備えた乗り物であって、該複数の乗降地のいずれかに停留したときに前記複数の乗降口のいずれかから客が乗降する該乗り物の乗客によって所持される通信端末から、該乗り物内に発信された標識信号を受信したことを示す通知を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された通知に基づいて、前記乗り物における前記乗客の分布を特定する特定手段と、
    前記乗降地で前記乗り物を待機する待機客が所持する通信端末に対し、該乗降地における該待機客の位置と、前記特定手段により特定された該乗り物における前記乗客の分布とに応じた情報を提供する提供手段と、
    を有することを特徴とする情報提供装置。
  2. 前記提供手段は、前記乗降地における前記待機客の位置を特定し、前記特定手段により特定された前記乗客の分布に基づいて、該乗降地に到着した場合の前記乗り物における、該位置に対応する位置の該乗客の数に応じた情報を、該待機客の通信端末に提供する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
  3. 前記待機客に予め関連付けられた前記乗降地における位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段を有し、
    前記提供手段は、前記位置情報取得手段が取得した位置情報が示す位置を、前記乗降地における前記待機客の位置として特定し、該位置と前記乗客の分布とに応じた情報を前記通信端末に対し提供する
    ことを特徴とする請求項2に記載の情報提供装置。
  4. 前記待機客が所持する前記通信端末ごとに前記乗客の分布に関する条件が設定されており、
    前記提供手段は、前記待機客が所持する前記通信端末のうち、前記特定手段により特定された前記乗客の分布によって前記条件が満たされる通信端末に対して、該情報を提供する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の情報提供装置。
  5. 所定の期間にわたって前記特定手段により特定された前記乗客の分布に基づいて、該乗客の分布の変化を予測する予測手段を有し、
    前記提供手段は、前記予測手段によって予測された前記変化に基づく情報を提供する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の情報提供装置。
  6. 前記乗降地で待機する前記待機客の予定を示す予定情報と、該待機客が目的地となる前記乗降地に輸送されてから該乗降地内を移動するときの経路を示す経路情報とを取得する情報取得手段を有し、
    前記提供手段は、前記待機客の通信端末に対し、取得された前記予定情報および前記経路情報に応じて加工された前記情報を提供する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の情報提供装置。
  7. 前記取得手段は、前記標識信号を受信した前記通信端末の周囲の環境を検知した検知結果を取得し、
    前記提供手段は、取得された前記検知結果に応じて加工された前記情報を提供する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の情報提供装置。
  8. 前記取得手段は、前記標識信号を受信した前記通信端末の周囲の環境を検知した検知結果を取得し、
    前記待機客が所持する前記通信端末ごとに前記検知結果に関する条件が設定されており、
    前記提供手段は、前記待機客が所持する前記通信端末のうち、前記取得手段により取得された前記検知結果によって前記条件が満たされる通信端末に対して、該情報を提供する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の情報提供装置。
  9. 取得手段が、複数の乗降地の間を移動する、複数の乗降口を備えた乗り物であって、該複数の乗降地のいずれかに停留したときに前記複数の乗降口のいずれかから客が乗降する該乗り物の乗客によって所持される通信端末から、該乗り物内に発信された標識信号を受信したことを示す通知を取得する取得ステップと、
    特定手段が、前記取得ステップにより取得された通知に基づいて、前記乗り物の前記乗客の分布を特定する特定ステップと、
    提供手段が、前記乗降地で前記乗り物を待機する待機客が所持する通信端末に対し、該乗降地における該待機客の位置と、前記特定ステップにより特定された該乗り物の前記乗客の分布とに応じた情報を提供する提供ステップと、
    を有する情報提供方法。
  10. コンピュータを、
    複数の乗降地の間を移動する、複数の乗降口を備えた乗り物であって、該複数の乗降地のいずれかに停留したときに前記複数の乗降口のいずれかから客が乗降する該乗り物の乗客によって所持される通信端末から、該乗り物内に発信された標識信号を受信したことを示す通知を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された通知に基づいて、前記乗り物の前記乗客の分布を特定する特定手段と、
    前記乗降地で前記乗り物を待機する待機客が所持する通信端末に対し、該乗降地における該待機客の位置と、前記特定手段により特定された該乗り物の前記乗客の分布とに応じた情報を提供する提供手段
    として機能させるためのプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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