JP7451612B2 - 無線端末装置および無線給電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無線給電システム、無線通信システム、無線端末装置および無線給電装置等の技術に関する。また、本発明は、マイクロ波やミリ波の電磁波を使用可能である無線給電や無線通信の技術に関する。
無線給電技術として、無線給電装置から無線端末装置へ無線給電を行うシステムが開発されている。既に、近接距離での無線給電を行うシステムが実現されている。近年では、中距離(例えば数m程度)での無線給電を行うシステムも開発されている。無線給電の方式としては、いくつかの方式があり、例えば、電波受信方式、電磁誘導方式、磁界共鳴方式、電界結合方式等がある。電波受信方式の場合、無線給電装置から中距離の範囲内の無線端末装置へ電磁波(例えばマイクロ波またはミリ波)の送信によって無線給電を行う。
無線給電に関する先行技術例として、特許5456380号公報(特許文献1)、特開2017-139954号公報(特許文献2)、特開2015-231252号公報(特許文献3)が挙げられる。特許文献1には、無線通信ネットワークにおいて無線給電端末から無線端末装置に対して低出力なワイヤレス給電を行うためのシステム等が記載されている。特許文献2には、マイクロ波エネルギーを経てデバイスに無線充電を供給するための無線電力送信システム等が記載されている。特許文献3には、電磁誘導方式のワイヤレス送電装置等が記載されている。
特許5456380号公報 特開2017-139954号公報 特開2015-231252号公報
電磁波を用いて無線給電を行う無線給電システムや、電磁波を用いて無線通信(制御用の無線通信と区別して無線データ通信と記載する場合がある)を行う無線通信システムにおいて、無線給電と無線データ通信との両方が行われる場合がある。例えば、無線端末装置からの無線給電要求と、無線端末装置または無線基地局からの無線データ通信要求との両方が近いタイミングで生じる場合がある。その場合、無線給電と無線データ通信とで、望ましくない干渉が生じる場合がある。その干渉は、例えば電磁波の周波数の干渉や、両方を同時に処理する際の処理負荷等が挙げられる。このため、無線給電および無線データ通信に関する効率性や信頼性、ユーザの利便性等の観点で課題がある。また、LAN(Local Area Network)等に対応するエリアにおいて、複数の無線端末装置や複数の無線給電装置が存在する場合に、複数の無線給電や複数の無線データ通信が混在する場合もある。その場合にも、干渉に関する課題がある。
本発明の目的は、無線給電および無線データ通信の技術に関して、無線給電と無線データ通信との干渉を防止または低減することができ、効率性や信頼性、ユーザの利便性等を向上できる技術を提供することである。
本発明のうち代表的な実施の形態は、無線給電システムを構成する無線端末装置や無線給電装置であって、以下に示す構成を有することを特徴とする。
一実施の形態の無線端末装置は、無線給電システムを構成する無線端末装置であって、前記無線給電システムは、無線給電対象の前記無線端末装置と、前記無線端末装置へ無線給電を行う無線給電装置と、前記無線端末装置の無線データ通信を中継する無線基地局と、を備え、前記無線基地局は、前記無線端末装置の無線データ通信の要求と前記無線給電の要求との把握に基づいて、前記無線データ通信および前記無線給電に関する干渉の防止または低減のための、前記無線データ通信および前記無線給電の無線リソースの割り当てを含むスケジュール情報を作成し、前記スケジュール情報を前記無線給電装置および前記無線端末装置へ送信し、前記無線給電装置は、前記スケジュール情報に従い、前記無線端末装置へ前記無線給電を行い、前記無線端末装置は、前記スケジュール情報に従い、前記無線給電装置からの前記無線給電を受け、前記無線基地局を介して前記無線データ通信を行う。
一実施の形態の無線給電装置は、無線給電システムを構成する無線給電装置であって、前記無線給電システムは、無線給電対象の無線端末装置と、前記無線端末装置へ無線給電を行う前記無線給電装置と、前記無線端末装置の無線データ通信を中継する無線基地局と、を備え、前記無線基地局は、前記無線端末装置の無線データ通信の要求と前記無線給電の要求との把握に基づいて、前記無線データ通信および前記無線給電に関する干渉の防止または低減のための、前記無線データ通信および前記無線給電の無線リソースの割り当てを含むスケジュール情報を作成し、前記スケジュール情報を前記無線給電装置および前記無線端末装置へ送信し、前記無線給電装置は、前記スケジュール情報に従い、前記無線端末装置へ前記無線給電を行い、前記無線端末装置は、前記スケジュール情報に従い、前記無線給電装置からの前記無線給電を受け、前記無線基地局を介して前記無線データ通信を行う。
本発明のうち代表的な実施の形態によれば、無線給電および無線データ通信の技術に関して、無線給電と無線データ通信との干渉を防止または低減することができ、効率性や信頼性、ユーザの利便性等を向上できる。
本発明の実施の形態1の無線端末装置および無線給電装置を含む、無線給電システムの構成を示す図である。 無線給電システムの他の構成例を示す図である。 無線給電システムの他の構成例を示す図である。 無線給電システムのエリアの構成例、利用シーンを示す図である。 実施の形態1で、第1通信方式を示す図である。 実施の形態1の無線端末装置の構成を示す図である。 実施の形態1の無線端末装置のアンテナスイッチ等の構成を示す図である。 実施の形態1の変形例の無線端末装置の構成を示す図である。 実施の形態1の無線端末装置の外観の構成例を示す図である。 図9の無線端末装置の断面の構成例を示す図である。 実施の形態1の無線給電装置の構成を示す図である。 実施の形態1の無線給電装置の外観の構成例を示す図である。 実施の形態1の無線給電装置と無線端末装置との見通しの関係について示す説明図である。 実施の形態1の無線端末装置をユーザが保持する状態の例を示す図である。 実施の形態1の無線端末装置の処理フローを示す図である。 実施の形態1の無線給電装置の処理フローを示す図である。 実施の形態1で、スケジュールの構成例を示す図である。 実施の形態1で、無線データ通信の際の装置間のシーケンスを示す図である。 実施の形態1で、装置間の第1シーケンスを示す図である。 実施の形態1で、装置間の第2シーケンスを示す図である。 実施の形態1で、装置間の第3シーケンスを示す図である。 図21の場合に対応するスケジュールの構成例を示す図である。 実施の形態1で、位置管理機能について示す図である。 実施の形態1の変形例で、第2通信方式を示す図である。 比較例の無線給電システムにおける干渉の例を示す図である。 本発明の実施の形態2の無線端末装置および無線給電装置を含む、無線給電システムの構成を示す図である。 実施の形態2で、装置間のシーケンスを示す図である。 本発明の実施の形態3の無線端末装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態4の無線端末装置および無線給電装置を含む、無線給電システムにおける、スケジューリングの第1例を示す図である。 本発明の実施の形態4の無線端末装置および無線給電装置を含む、無線給電システムにおける、スケジューリングの第2例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態で、「無線データ通信」とは、無線給電システムにおける干渉防止に係わる制御対象となる無線通信を指す。
[課題等]
前提技術や課題等について補足説明する。従来技術例の無線給電システムでは、例えば特許文献1のように、無線給電装置から無線端末装置へ無線給電する際に、少なくとも1つの周波数の電磁波が用いられる。また、無線端末装置は、無線基地局との間で、少なくとも1つの周波数の電磁波を用いて無線データ通信を行う。これらの無線給電と無線データ通信とのタイミングや周波数等が一致する場合、干渉や非効率が生じ得る。干渉によって、例えば、無線給電を行うため無線データ通信ができない、または無線データ通信を行うため無線給電ができない、といった一方が他方を妨害する事態が生じる可能性がある。あるいは、干渉によって、無線給電の効率が低下する、または無線データ通信の効率が低下する、といった事態が生じる可能性がある。また、装置が複数の無線給電や複数の無線データ通信を同時に処理しなければならない場合には、処理負荷が高すぎる事態になる可能性がある。先行技術例では、いずれも、このような事態を回避する方法や、両方を効率的に処理する方法等については記載されていない。
また、例えば特許文献3は電磁誘導方式であり、このような方式の場合、無線給電装置と無線端末装置とを所定の近距離(例えば数cm)の範囲内に近接した状態にしないと、有効な電力を給電することはできない。電波受信方式等を用いる無線給電システムでは、ユーザは、無線端末装置を無線給電装置の位置に対して中距離(例えば数m)で離れた状態として無線給電を行わせることができ、利便性等の点で価値がある。この場合、無線給電装置から対象の無線端末装置へ無線給電する際に、周辺に存在する他の装置が行う無線給電や無線データ通信との干渉の可能性がある。
また、特にミリ波帯を用いた無線給電を行う場合、ミリ波の特性から、無線給電装置と無線端末装置との位置関係には高精度が要求される。無線給電装置と無線端末装置とを結ぶ直線上に遮蔽物がある場合や、アンテナの位置や向きが好適ではない場合には、無線給電を効率的に実現できない可能性がある。従来技術例では、ミリ波の無線給電に関する干渉や効率性について十分に検討されていない。なお、ミリ波(EHF)は、波長が1~10mm、周波数が30~300GHzの電磁波である。
また、無線端末装置が複数の種類の電磁波を扱う通信部(無線通信インタフェース装置)を備える場合、および、無線給電装置が複数の種類の電磁波を扱う送電部を備える場合が想定される。複数の種類の電磁波として、例えばマイクロ波とミリ波が想定される。従来技術例では、複数の種類の電磁波を扱う際の干渉や効率性についても、十分に検討されていない。
[比較例]
図25は、比較例の無線給電システムにおける干渉の事例を示す。エリア901において、狭域基地局92、無線給電装置93、無線端末装置94が配置されている。狭域基地局92は広域基地局91と接続されている。無線端末装置94は、複数の無線端末装置の例として無線端末装置941~943を有する。無線端末装置941は、無線データ通信C1を行い、無線給電W1を受ける。無線端末装置942は、無線データ通信C2を行い、無線給電W2を受ける。無線端末装置943は、無線データ通信C3を行い、無線給電W3を受ける。例えばこれらの6つの動作の間で干渉が生じる可能性がある。
なお、複数の無線データ通信(無線データ通信C1~C3)の部分に関しては、従来一般に、無線基地局によって、干渉が生じないようにスケジューリング、例えば異なる周波数(チャネルとも呼ばれる)の割り当て等が行われている。しかしながら、従来、複数の無線給電(無線給電W1~W3)の部分については、無線データ通信C1~C3との関係を含め、干渉について十分に考慮されておらず、干渉を防止するためのスケジューリングも行われていない。
さらに、図25の構成で、無線に係わる電磁波として、マイクロ波とミリ波との2種類の電磁波が使用可能である場合が想定される。この場合、(1)マイクロ波の無線データ通信と、(2)ミリ波の無線データ通信と、(3)マイクロ波の無線給電と、(4)ミリ波の無線給電との4種類の動作が生じ得る。これらの動作に関しても干渉等の課題がある。
(実施の形態1)
図1~図24を用いて、本発明の実施の形態1の無線端末装置および無線給電装置を含む、無線給電システムについて説明する。実施の形態1の概要や基本的な機能については以下である。
(1)本無線給電システムでは、無線給電と無線データ通信との干渉や全体効率性を考慮してスケジューリングを行う仕組みを有する。例えば、無線基地局は、スケジューリングを行う機能を有する。無線基地局は、要求されている無線データ通信および無線給電に関して、干渉が防止または低減されるように、無線リソース(時間や周波数を含む)を割り当ててスケジュールを作成する。実施の形態1の無線端末装置および無線給電装置は、無線基地局にスケジューリングを要求する機能を有する。無線端末装置および無線給電装置は、それぞれ、自機の状態等の情報や要求を送信し、無線基地局からスケジュール情報を取得する。無線端末装置および無線給電装置は、それぞれ、そのスケジュール情報に従って、無線給電および無線データ通信の実行を制御する。
(2)本無線給電システムでは、スケジューリングの際には、例えば無線給電と無線データ通信とで時間を分ける方式、周波数を分ける方式、アンテナを分ける方式、電磁波の種類を分ける方式、等の各種の方式が用いられる。
(3)実施の形態1の無線端末装置は、複数の種類の電磁波、特にミリ波およびマイクロ波を扱う通信部を備える。実施の形態1の無線給電装置は、複数の種類の電磁波、特にミリ波とマイクロ波を扱う送電部を備える。実施の形態1の無線端末装置は、スケジュール情報に従って、無線給電の受電や無線データ通信を行うように、通信部のアンテナ等の状態を切り替える。実施の形態1の無線給電装置は、スケジュール情報に従って、無線給電を行うように、送電部のアンテナ等の状態を切り替える。
[無線給電システム(1)]
図1は、実施の形態1で、無線給電システムの構成概要を示す。本無線給電システムは、言い換えると無線通信システムである。本無線給電システムは、グローバル基地局(広域基地局)1、ローカル基地局(狭域基地局)2、無線給電装置3、無線端末装置4を有する。所定のエリア101内に、1つ以上の狭域基地局2、1つ以上の無線給電装置3、1つ以上の無線端末装置4を有する。エリア101は、ホームやオフィス、無線LAN等に対応するエリアである。エリア101では、1人以上のユーザが無線端末装置4等を利用する。広域基地局1と狭域基地局2とが光ファイバまたは無線等で接続されている。狭域基地局2と無線給電装置3および無線端末装置4とが無線(破線で示す)で接続されている。狭域基地局2と無線給電装置3とが光ファイバで接続されてもよい。無線給電装置3と無線端末装置4とが無線で接続されている。無線端末装置4は、例えばスマートフォン、タブレット端末等の携帯情報端末装置であり、ユーザが所持している。
本無線給電システムは、無線基地局として広域基地局1および狭域基地局2を有する。無線基地局は、無線端末装置4および無線給電装置3と通信し、無線端末装置4の無線データ通信を中継する装置である。広域基地局1は、無線通信網(モバイル網)のコア網等を構成しており、マクロ基地局等と呼ばれる場合もある。広域基地局1は、例えば数100mから数十kmの距離範囲をカバーする基地局である。無線通信網にはインターネット等が接続されている。無線端末装置4等は、インターネット上のサーバ装置等との無線データ通信も可能である。
狭域基地局2は、広域基地局1と通信接続され、例えば無線LANを構成する、アクセスポイントやルータ等の装置に相当する。狭域基地局2は、例えば数mから数十mの距離範囲をカバーする基地局である。狭域基地局2は、無線通信をカバーできるエリアの半径に応じて、スモール基地局、スポット基地局、フェムト基地局、ウルトラスモール基地局等と呼ばれる場合もあり、これらを全て含む総称とする。
図1の構成例では、無線給電装置3と狭域基地局2とが独立していて互いに離れた位置に設置されている。無線給電装置3と狭域基地局2とが通信で連携動作する。なお、無線給電装置3と狭域基地局2とが殆ど同じ位置に配置されてもよい。
無線給電装置3は、無線端末装置4に対する無線給電を行う無線給電機能を有する。無線給電装置3は、無線端末装置4へ無線給電W1を行う。無線給電装置3は、狭域基地局2との無線通信機能および無線端末装置4との無線通信機能も有し、無線通信機能を用いて制御通信等を行う。
無線端末装置4は、無線データ通信機能、および無線給電装置3から無線給電を受ける機能を有する。無線端末装置4は、狭域基地局2との無線通信を介して、他の無線端末装置や他の装置との無線データ通信C1を行う。無線データ通信C1としては、受信の方向の無線データ通信Caと、送信の方向の無線データ通信Cbとを含む。無線データ通信Caは、エリア101の外部の例えば遠隔の他の無線端末装置からの無線基地局を介した無線端末装置4への受信の方向の無線データ通信である。無線データ通信Cbは、無線端末装置4からエリア101の外部の例えば遠隔の他の無線端末装置への送信の方向の無線データ通信である。無線データ通信C1は、接続を確立し、接続状態でデータを送信または受信し、接続を解除する、といった公知の手順で実現される。
本無線給電システムでは、無線基地局、特に広域基地局1は、スケジューリング機能102を有する。対応して、無線給電装置3は、スケジューリング要求機能103を有し、無線端末装置4は、スケジューリング要求機能104を有する。スケジューリング機能102は、無線給電装置3および無線端末装置4に係わる無線給電と無線データ通信との両方に関して、無線リソースの割り当てを含め、スケジュールを作成する機能である。スケジューリング要求機能103,104は、スケジューリング機能102に対して情報や要求を送信し、スケジュール情報を取得し、スケジュール情報に従った無線給電および無線データ通信の実行管理を行う機能である。このスケジューリングは、無線給電と無線データ通信との両方における干渉が防止または低減されるように、時間、周波数、アンテナ等の割り当てを決定するものである。
[無線給電システム(2)]
図2は、無線給電システムの他の構成例を示す。図2の無線給電システムでは、無線給電装置3は、狭域基地局2と一体型として同じ位置に付設されており、連携動作する。言い換えると、無線給電装置3の機能と狭域基地局2の機能とが1台の装置として実装されている。この装置は、無線給電機能を持つ無線基地局装置、または無線基地局機能を持つ無線給電装置である。この1台の装置を、無線基地局給電装置5と記載する。
また、図2の構成例では、エリア101内に、1つの無線基地局給電装置5に対し、複数の無線端末装置4、例えば3台の無線端末装置41,42,43が存在し、それぞれ無線接続される場合を示している。複数の無線端末装置4(41~43)は、それぞれ、狭域基地局2(無線基地局給電装置5)との間で、無線データ通信および無線給電が可能である。複数の無線端末装置4(41~43)は、狭域基地局2(無線基地局給電装置5)を介して相互に無線通信を行ってもよい。その無線通信についても、スケジューリング対象の無線データ通信に含まれる。
また、図2の構成例では、無線データ通信として、複数の無線端末装置4(41~43)が、近傍の他の装置との間で、無線基地局(狭域基地局2)を介さずに、相互に直接的に通信を行う場合(後述の多機器接続データ通信)も示している。この通信の例を通信MM1,MM2,MM3として示す。この通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)等のインタフェースを用いた近距離無線通信で実現されてもよい。この種類の無線通信についても、スケジューリング対象の無線データ通信に含まれる。
また、図2の構成例における無線給電システムでは、エリア101内の狭域基地局2および無線端末装置4に対し、他の装置6として例えばPCが無線接続されている。この場合、無線端末装置4は、他の装置6(PC)との間での無線データ通信CXが可能である。この無線データ通信CXについても、スケジューリング対象の無線データ通信に含めることができる。
[無線給電システム(3)]
図3は、変形例として無線給電システムの他の構成例を示す。この無線給電システムでは、エリア101内で、1つの狭域基地局2に対し、複数(例えば2台)の無線給電装置3(31,32)が無線接続されている。また、複数(例えば2台)の無線給電装置3(31,32)に対し、1台の無線端末装置4が無線接続されている。この場合、無線端末装置4は、いずれの無線給電装置3との間でも無線給電を受けることができる。さらに、他の構成例では、各無線給電装置3に対し、複数の無線端末装置4が無線接続されてもよい。
[利用シーン]
図4は、図1等の無線給電システムにおけるエリア101の構成例、および利用シーンの例を示す。エリア101は、例えば会社のフロアに対応付けられる。エリア101において、1つ以上の狭域基地局2と1つ以上の無線給電装置3とが設置されている。図4の例では、1つの狭域基地局2に対し、5台の無線給電装置3が無線接続されている。エリア101内に、給電エリアとして、給電エリア501,502が設けられている。給電エリアには、1つ以上の無線給電装置3が設置されており、無線給電が可能なエリア、スポットである。ニーズに応じて、エリア101内の全エリアまたは一部エリアに給電エリアが構成されるように、必要な数の無線給電装置3が設置される。ニーズに応じて、無線給電装置3の追加や撤去、移動が可能である。無線給電装置3毎の給電可能な範囲を円で示す。この範囲は、例えば電波受信方式でミリ波の無線給電を行う場合の中距離(数m程度)に対応する範囲を示す。エリア101内のユーザは、必要に応じて適宜、自分の無線端末装置4を給電エリア内に持ち寄ることで、無線給電を受けることができる。
本例では、給電エリア501には1つの無線給電装置3(3e)が設置されている。給電エリア502には4台の無線給電装置3(3a~3d)が設置されている。特に、給電エリア502のように、各無線給電装置3の給電可能な範囲が重複するように構成されてもよい。給電エリア502の場合、ユーザの無線端末装置4は、いずれかの無線給電装置3(3a~3d)の範囲内に入っていれば、無線給電を受けることができる。
エリア101内で、ニーズに応じて、ユーザが無線給電装置3の設置の位置を変更してもよい。狭域基地局2および無線給電装置3の位置は、予めシステム設置時に設定され情報管理される。無線給電装置3の位置が変更された場合、設定上の位置も併せて更新される。例えば、狭域基地局2に対する無線給電装置3の相対位置の設定が更新される。なお、その際、狭域基地局2が無線給電装置3の位置を検出して設定を更新してもよいし、無線給電装置3が自身の位置を検出して狭域基地局2に通知することで設定を更新してもよい。
他の構成例としては、給電エリアにおいて、複数の無線給電装置3が、近接、密集した位置に設置されてもよい。また、エリア101内に、従来の近接型の無線給電が可能な無線給電装置および対応する無線端末装置が混在していてもよい。
[無線給電方式]
無線給電装置3と無線端末装置4との間での無線給電方式については、基本的には限定されないが、実施の形態1では特に電波受信方式を用いる。電波受信方式で、無線給電装置3がカバーする給電可能な距離として中距離(数m程度)とし、その距離の範囲内で無線給電を可能とする。この範囲内に無線端末装置4がある場合に無線給電を受けることが可能である。電波受信方式では、無線給電装置3(言い換えると送電装置)は、電力を電磁波に変換してアンテナから送信する。無線端末装置4(言い換えると受電装置)は、その電磁波をアンテナで受信して、電力に変換して、その電力を利用する、例えばバッテリに充電する。
また、実施の形態1では、電波受信方式で、電磁波としてマイクロ波またはミリ波を使用可能である。無線端末装置4は、それらの複数の種類の電磁波を扱う通信部を備える。無線給電装置3は、それらの複数の種類の電磁波を扱う送電部を備える。
[スケジューリング機能、スケジューリング要求機能]
一般に、無線基地局は、所定のエリア(図1ではエリア101)の無線通信状況を管理、把握している。このことから、本無線給電システムでは、無線基地局が、無線データ通信および無線給電に係わるスケジューリングを行う。実施の形態1では、広域基地局1は、そのスケジューリングを行う機能であるスケジューリング機能102を備える。他の実施の形態では、狭域基地局2がスケジューリング機能102を備えてもよい。無線端末装置4および無線給電装置3は、狭域基地局2および広域基地局1に対し、スケジューリングに反映させるための情報や要求を送信する機能(スケジューリング要求機能103,104)を備える。
広域基地局1は、エリア101において無線給電と無線データ通信との2種類の要求が生じている場合や、無線データ通信の実行中に無線給電要求が生じた場合や、無線給電の実行中に無線データ通信要求が生じた場合等に、スケジューリング機能102によってスケジューリングを行う。具体的に、スケジューリングの方式としては、1つ以上の無線給電と1つ以上の無線データ通信との間で、時間を分ける方式、周波数を分ける方式、アンテナを分ける方式、等がある。各方式を組み合わせた方式も可能である。
実施の形態1の無線端末装置4および無線給電装置3は、無線基地局(狭域基地局2、広域基地局1)との連携でスケジューリングを行わせ、好適なスケジュールを作成させる。これにより、そのスケジュールに従って、無線給電と無線データ通信とを干渉させずに全体的に効率的に実行することができる。
[スケジューリング方式(1)-時間分離方式]
スケジューリング方式として、時間分離方式については以下である。
(1-1)例えば図1で、ある無線端末装置4に関して、概略的に同じ時間帯に、無線給電W1の要求と、無線データ通信C1の要求との2つの要求が生じた場合、以下のようにスケジューリングが行われる。スケジュールの第1例として、先の第1時間に無線給電W1を行わせ、次の第2時間に無線データ通信C1を行わせる。または、スケジュールの第2例として、先の第1時間に無線データ通信C1を行わせ、次の第2時間に無線給電W1を行わせる。
無線給電と無線データ通信とのいずれを先、後にするかについては、その時点の無線給電および無線データ通信の種類、優先度や緊急度、無線端末装置4の状態等に応じて決定される。例えば、無線端末装置4のバッテリの充電状態値(充電率等)が閾値以下の場合には優先度が高いと判断され、無線給電が先にされる。無線端末装置4のバッテリの充電状態値が閾値より大きい場合には優先度が低いと判断され、無線給電が後にされる。
(1-2)また、例えば図2で、概略的に同じ時間帯に、複数の無線端末装置4に関する複数の無線給電の要求がある場合に、複数の無線給電において時間を分けるように、スケジューリングが行われる。例えば、無線端末装置41への無線給電W1、無線端末装置42への無線給電W2があるとする。その場合に、スケジュールの第1例として、先の第1時間に無線給電W1を行わせ、次の第2時間に無線給電W2を行わせる。または、スケジュールの第2例として、先の第1時間に無線給電W2を行わせ、次の第2時間に無線給電W1を行わせる。
(1-3)また、無線端末装置4の通信部に備えるアンテナが、無線給電と無線データ通信とで共用できるアンテナ(共用アンテナと記載する)である場合には、その共用アンテナを、無線給電と無線データ通信とで共用して、時間で分けるように、スケジューリングを行うことが可能である。無線端末装置4は、スケジュールに従って、共用アンテナを、無線給電時と無線データ通信時とで切り替える。無線端末装置4は、このような切り替えを可能とする後述のアンテナスイッチ等を含むハードウェアおよびソフトウェアの構成を有する。
[スケジューリング方式(2)-周波数分離方式]
スケジューリング方式として、周波数分離方式については以下である。
(2-1)例えば図1で、ある無線端末装置4に関して、概略的に同じ時間帯に、無線給電の要求と、無線データ通信の要求との2つの要求が生じた場合に、以下のように、異なる周波数を用いるように、スケジューリングが行われる。スケジュールの第1例として、無線給電W1には第1周波数が割り当てられ、無線データ通信C1には別の第2周波数が割り当てられる。使用する周波数は、その時点で使用可能な周波数のうちから選択されて割り当てられる。なお、この方式の場合、使用する周波数の電磁波間での干渉に問題が無い場合には、それらの周波数を用いた無線給電や無線データ通信が同じ時間帯になってもよい。
(2-2)また、図2で、概略的に同じ時間帯に、複数の無線端末装置4に関する複数の無線給電の要求がある場合に、複数の無線給電において周波数を分けるように、スケジューリングが行われる。スケジュールの第1例として、無線端末装置41の無線給電W1には第1周波数が割り当てられ、無線端末装置42の無線給電W2には別の第2周波数が割り当てられる。例えば、無線端末装置4の通信部で複数の周波数の切り替えが可能な場合には、通信部での周波数の切り替えによって対応可能である。または、無線端末装置4の通信部として、周波数に応じた複数の通信部を備える場合には、使用する通信部の切り替えによって対応可能である。
[スケジューリング方式(3)-アンテナ分離方式]
スケジューリング方式として、アンテナ分離方式については以下である。無線端末装置4の通信部は、使用可能な複数のアンテナを備えるとする。例えば図1で、ある無線端末装置4に関して、概略的に同じ時間帯に、無線給電W1の要求と、無線データ通信C1の要求との2つの要求が生じた場合に、以下のように、異なるアンテナを用いるように、スケジューリングが行われる。スケジュールの例として、無線給電W1には第1アンテナが、無線データ通信C1には第2アンテナが割り当てられる。なお、この方式の場合、使用するアンテナ間での干渉に問題が無い場合には、それらの複数のアンテナを用いた無線給電や無線データ通信が同じ時間帯になってもよい。無線端末装置4は、アンテナスイッチ等を用いて、使用するアンテナを切り替えて対応する。
[スケジューリング方式(4)-ミリ波/マイクロ波分離方式]
スケジューリング方式として、ミリ波/マイクロ波分離方式、すなわち、無線給電と無線データ通信とで使用する電磁波の種類(ミリ波/マイクロ波)および対応する通信部を分ける方式については以下である。無線端末装置4の通信部は、使用する電磁波の種類(例えばミリ波、マイクロ波)が異なる複数の通信部を備えるとする。例えば図1で、ある無線端末装置4に関して、概略的に同じ時間帯に、無線給電W1の要求と、無線データ通信C1の要求との2つの要求が生じた場合に、以下のように、異なる種類の電磁波を用いるように、スケジューリングが行われる。スケジュールの例として、無線給電W1にはミリ波用の通信部が、無線データ通信C1にはマイクロ波用の通信部が割り当てられる。
[通信方式(1)]
以下、さらに、実施の形態1の詳細について説明する。図5は、実施の形態1で、第1通信方式を示す。第1通信方式は、広域基地局1、狭域基地局2、無線給電装置3、および無線端末装置4の間で、無線給電および無線データ通信をスケジューリングに基づいて処理する際の詳しい通信方式の例を示す。第1通信方式では、広域基地局1がスケジューリングを行う。また、第1通信方式では、無線端末装置4からの無線給電要求が無線基地局(狭域基地局2)へ送信される。
エリア101に、1つの無線端末装置4(ID=MT1とする)、1つの無線給電装置3(ID=SP1とする)、1つの狭域基地局2(ID=ST1とする)があるとする。スケジューリングの対象となる、無線端末装置4(MT1)に関する無線データ通信C1および無線給電W1を示す。無線データ通信C1は、例えば、無線端末装置4(MT1)からの外部の他の無線端末装置への通信、または、外部の他の無線端末装置からの無線端末装置4(MT1)への通信である。無線給電W1は、無線給電装置3(SP1)から無線端末装置4(MT1)への無線給電である。
図5で、無線給電W1の要求等に関する通信手順として、手順WR1~WR5を示す。手順WR1で、無線端末装置4は、無線給電要求を、狭域基地局2へ送信する。手順WR2で、狭域基地局2は、無線端末装置4からの無線給電要求を、広域基地局1へ送信する。手順WR3で、広域基地局1は、スケジューリングを行った後、スケジュール情報等を、狭域基地局2へ送信する。手順WR4で、狭域基地局2は、スケジュール情報等を、無線給電装置3へ送信する。また、手順WR5で、狭域基地局2は、スケジュール情報等を、無線端末装置4へ送信する。
無線データ通信C1の要求等に関する通信手順として、手順CR1~CR5を示す。手順CR1で、無線端末装置4は、無線データ通信の接続の要求を、狭域基地局2へ送信する。手順CR2で、狭域基地局2は、無線端末装置4からの要求を、広域基地局1へ送信する。手順CR3で、広域基地局1は、スケジューリングを行った後、スケジュール情報等を、狭域基地局2へ送信する。手順CR4で、狭域基地局2は、スケジュール情報等を、無線給電装置3へ送信する。また、手順CR5で、狭域基地局2は、スケジュール情報等を、無線端末装置4へ送信する。
スケジューリングの例としては以下である。広域基地局1は、手順WR2で要求を受けた時や、手順CR2で要求を受けた時、それぞれ、その時点の状況に応じた最新のスケジューリングを行う。また、広域基地局1は、無線給電W1の要求と、無線データ通信C1の要求との両方がある場合には、前述の時間分離方式等でスケジュールを決定する。例えば、無線給電W1には、第1時間T1および第1周波数F1が割り当てられる。無線データ通信C1には、第2時間T2および第2周波数F2が割り当てられる。広域基地局1は、そのような割り当ての情報を含むスケジュール情報(スケジュール情報J3,J4)を、無線給電装置3および無線端末装置4に送信する。なお、スケジュール情報J3とスケジュール情報J4の内容は対応している。
無線給電装置3は、取得したスケジュール情報J3に従って、無線端末装置4に対する無線給電W1を、第1時間T1および第1周波数F1で実行する。対応して、無線端末装置4は、取得したスケジュール情報J4に従って、無線給電装置3からの無線給電W1を受ける。また、無線端末装置4は、スケジュール情報J4に従って、無線データ通信C1を第2時間T2および第2周波数F2で実行する。
上記のように、第1通信方式では、スケジューリングを通じて、広域基地局1、狭域基地局2、および無線給電装置3は、それぞれ、対象の無線端末装置4に関する無線給電W1および無線データ通信C1の状態等を把握する。そして、各装置は、スケジュールに従って、無線給電W1および無線データ通信C1を処理する。
[無線端末装置(1-1)]
図6は、無線端末装置4のブロック構成を示す。この無線端末装置4は、スマートフォン等の携帯情報端末装置である場合を示す。無線端末装置4は、プロセッサ401、メモリ402、センサ403、カメラ404、マイク405、スピーカ406、表示装置407、LED408、通信部410、AC-DCコンバータ421、充電制御回路422、バッテリ423、ACアダプタ424等を備え、それらがバス等を介して接続されている。通信部410は、第1通信部411、第2通信部412、第3通信部413を有する。通信部410は、無線通信インタフェース装置である。
充電制御回路422にはバッテリ423が装着されている。充電制御回路422には、AC-DCコンバータ421が接続されている。AC-DCコンバータ421には、第1通信部411のアンテナスイッチ71が接続されている。バッテリ423の残量(充電電力)が無線端末装置3を動作させるのに十分ではない場合等に備えて、充電制御回路422には、ACアダプタ424が接続可能である。ACアダプタ424が接続された状態では、商用電源からの供給電力をACアダプタ424から充電制御回路422を介してバッテリ423に充電することができる。
アンテナスイッチ71~73は、スケジュールおよび用途等に応じて、使用するアンテナおよび回路等を切り替えるための構成要素である。アンテナスイッチは、アンテナと回路との間に設けられている。図6の構成例では、アンテナスイッチ71~73のうち、第1通信部411のアンテナスイッチ71のみがAC-DCコンバータ421に接続されている。すなわち、この構成では、バッテリ423に対する充電の際の無線給電は、第1通信部411(アンテナ61)のみから可能である。アンテナスイッチ71の接続状態に応じて、アンテナ61からの交流電力は、AC-DCコンバータ421で直流電力に変換されて、充電制御回路422に供給される。
プロセッサ401は、CPU、ROM、RAM等で構成され、無線端末装置4全体の制御を行う。プロセッサ401は、通信部410の各通信部(アンテナスイッチ71~73および各回路81~83)等を制御する。プロセッサ401は、ソフトウェアプログラム処理またはハードウェア回路等によって構成される処理部として、通信制御部401A、電力管理部401B、アンテナ制御部401C、スケジュール管理部401Dを有する。メモリ402には、プログラム、各種のデータ、設定情報等が格納されている。メモリ402には、例えば無線通信で得られたデータ(スケジュール情報J4を含む)や、カメラ404で撮影した画像データ等が格納される。
センサ403は、公知のセンサデバイス類であり、GPSセンサ、ジャイロセンサ、加速度センサ、電子コンパス、照度センサ、近接センサ等を含む。GPSセンサは、無線端末装置3の位置情報を取得する。ジャイロセンサは、無線端末装置3の傾き、回転、方角に関する情報を取得する。加速度センサは、加速度に関する情報を取得する。照度センサは、明るさに関する情報を取得する。近接センサは、物体の接近状態に関する情報を取得する。マイク405やスピーカ406は、音声入出力等に用いられる。表示装置407は、例えばタッチパネルであり、タッチ入力操作も受け付ける。LED408は、カメラ404の照明等に用いられる。また、LED408は、後述するが、ミリ波のアンテナ71等の位置を発光によってユーザに伝えるために用いるLEDを含む。
第1通信部411は、狭域基地局2や他の端末との間で、ミリ波を用いた無線通信を行う通信部である。第2通信部412は、狭域基地局2や他の端末との間で、マイクロ波を用いた無線通信を行う通信部である。第3通信部413は、近傍の装置との間で、本例ではBluetoothでの無線通信を行う通信部である。
第1通信部411は、アンテナ61、アンテナスイッチ71、回路81を含む。アンテナ61は、電磁波としてミリ波を用いた送受信が可能なアンテナである。第1通信部411のアンテナ61は、基本的にはアレーアンテナである。アンテナ61は、レンズと組み合わせたアンテナとして使用することも可能である。回路81は、無線通信インタフェース処理を実装した無線IC等の回路であり、プロセッサ401の制御に基づいて、ミリ波を用いた無線通信に関する送受信の処理を行う。アンテナスイッチ71は、アンテナ61と回路81との間に接続され、AC-DCコンバータ421とも接続されている。プロセッサ401は、アンテナスイッチ71の状態を制御することで、アンテナ61と回路81との接続状態を制御する。
第2通信部412は、アンテナ62、アンテナスイッチ72、回路82を含む。アンテナ62は、電磁波としてマイクロ波を用いた送受信が可能なアンテナである。回路82は、プロセッサ401の制御に基づいて、マイクロ波を用いた無線通信に関する送受信の処理を行う。アンテナスイッチ72は、アンテナ62と回路82との間に接続されている。プロセッサ401は、アンテナスイッチ72の状態を制御することで、アンテナ62と回路82の状態を制御する。
第3通信部413は、アンテナ63、アンテナスイッチ73、回路83を含む。アンテナ63は、Bluetoothに対応する電磁波を用いた送受信が可能なアンテナである。回路83は、プロセッサ401の制御に基づいて、Bluetoothの無線通信に関する送受信の処理を行う。アンテナスイッチ73は、アンテナ63と回路83との間に接続されている。プロセッサ401は、アンテナスイッチ73の状態を制御することで、アンテナ63と回路83の状態を制御する。
実施の形態1では、第1通信部411のアンテナ61は、無線データ通信と無線給電との両方に対応可能な共用アンテナである。この共用アンテナに関して、アンテナスイッチ71の状態に応じて、無線データ通信と無線給電との切り替えが可能となっている。例えば、第1通信部411に関して、無線データ通信を行う際には、アンテナスイッチ71によってアンテナ61と回路81とが接続された状態にされる。例えば、回路81は、プロセッサ401からの情報を処理して送信信号をアンテナ61に送り、アンテナ61からの受信信号を処理して情報をプロセッサ401に送る。無線給電を行う際には、アンテナスイッチ71によってアンテナ61とAC-DCコンバータ421とが接続された状態にされる。無線給電の場合、アンテナ61で受信した交流電力が、AC-DCコンバータ421で直流電力に変換され、充電制御回路422を介してバッテリ423に充電される。
通信制御部401Aは、無線通信インタフェースのプロトコル処理等を制御する。通信制御部401Aは、無線データ通信の必要性を判断し、無線データ通信要求(=接続要求)を発生させる。
電力管理部401Bは、バッテリ423の残量等の状態、電力の状態を監視、管理し、その状態に基づいて、無線給電の必要性を判断し、必要な場合に無線給電の要求を発生させる。
アンテナ制御部401Cは、スケジュール情報J4に従って、通信部410のアンテナおよび回路を選択して使用するように、アンテナスイッチ71~73の切り替えを制御する。
スケジュール管理部401Dは、狭域基地局2または無線給電装置3から取得した無線リソース割り当てを含むスケジュール情報J4をメモリ402に格納し、管理する。スケジュール管理部401Dは、そのスケジュール情報J4に従って、無線データ通信や無線給電の実行を制御する。
[無線端末装置(1-2)-無線通信方式]
無線端末装置4の通信制御部401Aおよび通信部410における実装で対応する無線通信方式、無線通信インタフェースの例は以下である。(1)Wi-Fi(登録商標)、(2)LTE(登録商標)、(3)WiGig(登録商標)、(4)WiMAX(登録商標)、(5)Bluetooth、(6)3GPP(3rd Generation Partnership Project)の5G NR(New Radio)。特に、WiGigとNew Radioは、ミリ波帯の電磁波にも対応する通信方式である。第1通信部411は、WiGigまたはNew Radioに対応する実装を有する。第2通信部412は、Wi-Fi、LTE、WiMAX等に対応する実装を有する。第3通信部413は、Bluetoothに対応する実装を有する。第3通信部413は、モバイル網とは別の無線通信インタフェースに対応している。
[無線端末装置(1-3)-アンテナスイッチ]
図7は、無線端末装置4の第1通信部411のアンテナ61、アンテナスイッチ71、および回路81等に関する構成例を示す。本例では、ミリ波帯に対応する2つのアンテナ61として、アンテナ61-1、アンテナ61-2を有する。回路(無線IC)81は、RFIC81-1(RF:Radio Frequency)、ベースバンドIC81-2を含む。
アンテナスイッチ61は、番号#1~#8で示す8個の端子がある。#5と#6の2つの端子には、アンテナ61(61-1,61-2)が接続されている。#1と#3の2つの端子には、AC-DCコンバータ421(すなわち無線給電側)が接続されている。#2と#4の2つの端子には、RFIC81-1(すなわち無線データ通信側)が接続されている。#7と#8の2つの端子である制御端子には、プロセッサ401(特にアンテナ制御部401C)が接続されている。
アンテナ制御部401Cからの制御端子(#7,#8)への制御信号の入力によって、アンテナスイッチ71内のスイッチの接続先(#1,#2,#3,#4)が選択される。表701は、アンテナスイッチ71の真理値表を示す。表701で、制御端子(#7と#8)の入力が“H”(High)か“L”(Low)かによって、スイッチの接続先、すなわちアンテナ61の接続先として無線給電側または無線データ通信側が選択される。#7の入力はアンテナ61-1(#5)に関する切り替え用、#8の入力はアンテナ61-2(#6)に関する切り替え用である。例えば、(#7,#8)の入力が(H,H)である場合、アンテナ61-1,61-2の接続先として(#1,#3)が選択される。すなわち、2つのアンテナが共にAC-DCコンバータ421(無線給電側)に接続される。(L,L)の場合、アンテナ61-1,61-2の接続先として(#2,#4)が選択される。すなわち、2つのアンテナが共にRFIC81-1(無線データ通信側)に接続される。(H,L)の場合、アンテナ61-1が無線給電側、アンテナ61-2が無線データ通信側に接続される。(L,H)の場合、アンテナ61-1が無線データ通信側、アンテナ61-2が無線給電側に接続される。なお、アンテナスイッチ内のスイッチは、制御に応じてオフ状態をとることもできる。例えば、アンテナ61-1が接続されているスイッチは、オフ状態の場合、#5の端子に対し、#1,#2のいずれの端子とも接続されない状態となる。このオフ状態では、無線給電および無線データ通信のいずれも行われない。
プロセッサ401(特にスケジュール管理部401D)は、狭域基地局2または無線給電装置3からスケジュール情報J4を取得し、メモリ402に格納する。スケジュール管理部401Dは、メモリ402のスケジュール情報J4に従って、アンテナ制御部401C等との連携で、無線データ通信と無線給電の実行を制御する。制御に従い、アンテナ制御部401Cは、アンテナスイッチ71に制御信号を与える。制御に従い、無線通信部401Aは、回路81の動作を制御する。制御に従い、電力管理部401Bは、充電制御回路422の動作を制御する。
[無線端末装置(1-4)-変形例]
図8は、図6に対する変形例の無線端末装置4の構成を示す。図8の変形例は、図6の構成との違いとして以下である。この無線端末装置4では、AC-DCコンバータとして、第1AC-DCコンバータ421-1、第2AC-DCコンバータ421-2の2つが並列に設けられている。通信部410のうち、第1通信部411のアンテナスイッチ71と第1AC-DCコンバータ421-1とが接続され、第2通信部412のアンテナスイッチ72と第2AC-DCコンバータ421-2とが接続されている。すなわち、この構成では、ミリ波帯の第1通信部411とマイクロ波帯の第2通信部412とのいずれからもバッテリ423への充電が可能である。
この変形例では、第1通信部411のアンテナ61および第2通信部412のアンテナ62は、無線データ通信と無線給電との両方に対応可能な共用アンテナである。この共用アンテナに関して、アンテナスイッチ71,72の状態に応じて、無線データ通信と無線給電との切り替えが可能となっている。
AC-DCコンバータの構成はこれに限らず可能である。これらの2つのAC-DCコンバータを1つのAC-DCコンバータとして併合し、共用する構成も可能である。ただし、その共用の構成とする場合、第1通信部411がミリ波帯、第2通信部412がマイクロ波帯に対応するため、広帯域のAC-DCコンバータを用いる必要がある。
[無線端末装置(1-5)-外観]
図9は、無線端末装置4の外観に関する構成例、特にスマートフォンの場合でのアンテナに関する構成例を示す。図9の(A)は、無線端末装置4の筐体のうち、表示画面を持つ側である前面s1側の平面(x-y平面とする)の構成を示し、(B)は、背面s2側の平面の構成を示す。x方向が短辺、y方向が長辺に対応する。前面s1には、主な長方形の領域として、表示装置407であるタッチパネルの表示画面900を有する。前面s1の表示画面900の外側にある額縁領域には、ホームボタン903、カメラ404のうちのインカメラ404-1(特にレンズ部)、スピーカ406等が設けられている。筐体の側面付近には、図示しないマイク405等が設けられている。背面s2では、カメラ404のうちのアウトカメラ404-2(特にレンズ部)、等が設けられている。
また、無線端末装置4の筐体内には、破線で示すが、マイクロ波帯の第2通信部412のアンテナ62(62-1,62-2)が備えられている。本例では、筐体の前面s1および背面s2の平面視で、額縁領域における長辺(y方向)の上下の位置に、2つのアンテナ62-1,62-2が設けられている。特に、上側のアンテナ62-1は、Wi-Fiに対応するアンテナであり、下側のアンテナ62-2は、LTE、New Radioに対応するアンテナである。
また、無線端末装置4の筐体内には、前面s1および背面s2で一部が露出する状態で、ミリ波帯の第1通信部411のアンテナ61(61-1~61-4)が備えられている。本例では、額縁領域の長辺(y方向)での上下辺における、左右の位置に、合計4つのアンテナ61-1~61-4が特に露出するアンテナ部として設けられている。詳細には、前面s1の右上の位置にアンテナ61-1、前面s1の左下の位置にアンテナ61-2、背面s2の右上の位置にアンテナ61-3、背面s2の左下の位置にアンテナ61-4が設けられている。
図10は、図9の(A)の前面s1の下辺部のA-A線の断面(x-z平面とする)の一部を示す。無線端末装置4の筐体内の基板1001上に、前面s1側および背面s2側のそれぞれで、ミリ波帯のアンテナ61(61-2,62-4)が実装されている。各アンテナ61は、アンテナエレメント611、LED素子612(LED408の一部)、導光部品613等の部品で構成されている。例えば、前面s1のアンテナ61-2は、アンテナエレメント611-2、LED素子612-2、導光部品613-2を有する。背面s2のアンテナ61-4は、アンテナエレメント611-4、LED素子612-4、導光部品613-4を有する。
導光部品613は、透明であり、LED素子612の発光を導光して、前面s1または背面s2の一部の露出する領域(すなわち図9のアンテナ部の位置)から外部へ出射させる。筐体の厚さ方向(z方向)で、アンテナエレメント611の上側に導光部品613が重畳するように各部品が配置されている。導光部品613の表面は、前面s1や背面s2と殆ど同一面になるようにして露出している。
プロセッサ401は、ミリ波帯のアンテナ61を用いる際、例えば無線給電の際に、LED素子612を発光させるように制御する。これにより、前面s1や背面s2でのアンテナ61の導光部品613が光る。導光部品613の位置はアンテナエレメント611の位置と対応している。これにより、ユーザに対し、ミリ波のアンテナ61(アンテナ部)の位置を、光でわかりやすく伝えることができる。上辺部のアンテナ61(61-1,61-3)も同様の構成である。
[無線給電装置(1-1)]
図11は、無線給電装置3のブロック構成を示す。無線給電装置3は、プロセッサ301、メモリ302、センサ303、カメラ304、表示装置307、LED308、通信部310、第1送電部311、第2送電部312、電源制御回路321、電源322等を備える。
プロセッサ301は、CPU等で構成され、無線給電装置3全体の制御を行い、無線給電の際の送電(すなわち電磁波送信)等を制御する。プロセッサ301は、無線給電の際には、電源322から電源制御回路321を介して送電部(第1送電部311、第2送電部312)に電力を供給するように制御する。プロセッサ301は、プログラム処理等により実現される処理部として、通信制御部301A、送電制御部301B、スケジュール管理部301C、端末情報管理部301Dを有する。
通信部310は、狭域基地局2や無線端末装置4との無線通信を行うための無線通信インタフェース装置に対応する。通信部310は、アンテナ311A、アンテナスイッチ311B、回路(無線IC)311Cを含む。第1送電部311は、ミリ波帯による無線給電を行う。第2送電部312は、マイクロ波帯による無線給電を行う。各送電部は、アンテナ、アンテナスイッチ、回路等を含む。第1送電部311は、アンテナ311a、アンテナスイッチ311b、回路311cを含む。第2送電部312は、アンテナ312a、アンテナスイッチ312b、回路312cを含む。
通信制御部301Aは、通信部310の無線通信を制御する。送電制御部301Bは、送電部(第1送電部311、第2送電部312)による無線給電を制御する。スケジュール管理部301Cは、狭域基地局2から取得したスケジュール情報J3をメモリ302に格納し、管理する。スケジュール管理部301Cは、スケジュール情報J3に従って、各部との連携で、無線給電の実行を制御する。端末情報管理部301Dは、無線端末装置4から端末情報JTを取得し、メモリ302に格納し、端末情報JT等に基づいて無線端末装置4の状態等を把握、管理する。
[無線給電装置(1-2)]
図12は、無線給電装置3の外観の構成例を示す。図12の(A)では斜視、(B)では鉛直上方から平面視した構成を示す。無線給電装置3は、本体である支柱330に対し、概略的に三角柱形状のアンテナ部331が設けられている。支柱330およびアンテナ部331の頭頂面には、マイクロ波帯に対応するマイクロ波アンテナであるアンテナ362が設けられている。アンテナ362は例えば円板形状を有する。このアンテナ362は、図11の第2送電部312のアンテナ312aに対応する。
また、アンテナ部331の三角柱の3つの側面には、ミリ波帯に対応するミリ波アンテナである3つのアンテナ361としてアンテナA1,A2,A3が設けられている。このアンテナ361(A1~A3)は、図11の第1送電部311のアンテナ311aに対応し、それぞれアレーアンテナで構成されている。すなわち、例えばアンテナA1の面には、図示しないが複数の小さいアンテナ(アレーアンテナ素子)が配列されている。
(B)で、アンテナ361の各アンテナA1~A3は、それぞれの方向、本例では水平360度を3分割した方向d1~d3を向いている。アンテナ361および側面の方向とは面垂直方向である。また、支柱330に対してアンテナ部311を回転可能な構造とすることで、アンテナ361の3つの側面の向きを、ユーザによって調節可能となっている。
また、本例では、アンテナ361(A1~A3)の面には、図示のように、それぞれ、カメラ304(304-1~304-3)が設けられている。例えば、各側面の上辺の近くの位置で、アレーアンテナ素子を避けた位置に、各カメラ304(特にレンズ部)が設けられている。各カメラ304の撮影方向(すなわちレンズ部の光軸)は、各アンテナA1~A3および各側面の方向d1~d3と同じである。無線給電装置3は、カメラ304の画像に基づいて、無線給電対象となる無線端末装置3の存在や位置(特に前述のアンテナ61の位置)等を把握可能である。特に、無線給電装置3は、アンテナ361(A1~A3)の方向(方向d1~d3)を中心とした所定の範囲内に、無線端末装置3のアンテナ61があるかどうかや、その方向に遮蔽物が無いかどうか等を把握可能である。
無線給電装置3の構成は、上記構成例に限らず可能である。例えばカメラ304を備えない構成でもよい。また、例えば、アンテナ361およびアンテナ部331に関して、4つ以上の側面および方向を持つようにしてもよいし、2つ以下の側面および方向を持つようにしてもよい。また、例えば、カメラ304の位置はアンテナ361の面の中央位置等でもよいし、アンテナ361の面とは別の位置でもよい。
[ミリ波無線給電、見通しの関係(1)]
図13は、ミリ波を用いた無線給電を行う場合の、無線給電装置3と無線端末装置4との位置関係の例を示す。図13の(A)は概要を斜視で示し、特に、無線給電装置3のミリ波帯のアンテナ361(例えばアンテナA1)と、無線端末装置4のミリ波帯のアンテナ61との間の「見通しの関係」を示す。空間内での無線給電装置3の概略的な位置を位置P3とし、無線端末装置4の概略的な位置を位置P4とする。位置P3と位置P4との距離は数m以下であるとする。
本例では、無線給電装置3のアンテナA1と、無線端末装置4の前面s1のアンテナ61(61-1,61-2)とが概略的に対向して配置されている。ラインE1は、アンテナA1とアンテナ61-1とを結ぶラインであり、ラインE2は、アンテナA1とアンテナ61-2とを結ぶラインである。このようなアンテナ間のラインの方向が、アンテナA1の方向d1に十分に近い所定の範囲内である場合、ミリ波を用いた無線給電を効率的に行うことができる。このようなアンテナ間のラインの方向が、アンテナA1の方向d1を中心とする所定の範囲の外になる場合、無線給電を効率的に行うことができない。また、アンテナ間のライン上に、遮蔽物OBがある場合には、ミリ波が遮蔽されることで、無線給電を効率的に行うことができない、または無線給電が不可能となる。
図13の(B)は、鉛直上方からの俯瞰での配置例を示す。特に、アンテナA1の方向d1に対し、アンテナ間のラインE1が殆ど一致する場合を示す。この場合、特にラインE1に対応するアンテナ61-1を用いて最も効率的な無線給電が可能である。ラインE2に対応するアンテナ61-2を用いた場合でも十分に効率的な無線給電が可能である。
また、図13の(C)の配置例では、特に、アンテナA1の方向d1に対し、効率的に無線給電が可能となる「見通しの関係」を形成するようなラインが無い場合を示す。無線端末装置4の前面s1の面垂直方向を方向Ds1で示し、背面s1の面垂直方向を方向Ds2で示す。前面s1のアンテナ61-1,61-2の方向は方向Ds1と同じである。背面s2のアンテナ61-3,61-4の方向は方向Ds2と同じである。無線端末装置4の向き(姿勢)の状態に応じて、アンテナA1の方向d1と無線端末装置4の方向Ds1,Ds2との差が大きい状態となっている。そのため、良好な「見通しの関係」が形成できていない。
上記のように、特に、ミリ波帯の電磁波を使用して無線データ通信または無線給電を行うにあたっては、無線基地局または無線給電装置3と無線端末装置4とが「見通しの関係」にあることが重要である。すなわち、「見通しの関係」は、例えば無線給電装置3と無線端末装置4とを結ぶ直線上でのミリ波の送受信を考えた場合に、その直線上でミリ波を遮蔽する物体が介在しない状態を指す。また、「見通しの関係」は、無線給電装置3のアンテナの方向と無線端末装置4のアンテナの方向との差が十分に小さい状態を指す。また、「見通しの関係」は、理想的には、無線給電装置3のアンテナと無線端末装置4のアンテナとが、遮蔽物が無い状態で互いに向かい合っている状態を指す。
[ミリ波無線給電、見通しの関係(2)]
図14は、図9の無線端末装置4をユーザが手で持って操作および保持する際の状態の例を示す。ミリ波帯の電磁波は、マイクロ波の電磁波に比して、減衰が著しい。そのため、ミリ波帯の無線給電を行う際には、ミリ波帯のアンテナ61が、無線給電装置3のアンテナ361からみて、ユーザの手や体等によって隠れないように配置されることが望ましい。また、ミリ波帯の電磁波は、マイクロ波の電磁波に比して、直進性が高い、言い換えると方向の指向性が強い。そのため、効率的な無線給電のためには、ミリ波による無線給電の位置関係、すなわち各アンテナ61,361の位置に関して、高精度が要求される。
図14の状態の例では、ユーザが左手で無線端末装置4を持った際に、背面s2のミリ波のアンテナ61(61-3,61-4)が、手で隠れずに露出する状態となっている。言い換えると、このような手持ちの状態とした場合に隠れにくいように、アンテナ61の位置が設計されている。この手持ちの状態で、アンテナ61が、無線給電装置3のアンテナ361(図13)に対し、見通しの関係を形成することができる。
また、本例のように、無線端末装置4の筐体において、異なる複数の位置に、複数のアンテナ、特にミリ波のアンテナ61を備える構成の場合、スケジューリングの際に、使用するアンテナを分ける方式も適用可能である。言い換えると、この方式では、アンテナの分離によって、使用する電磁波が空間的に分離される。これにより、電磁波同士の干渉を防止または低減することができる。例えば、ある無線端末装置4が、ミリ波を用いた無線データ通信とミリ波を用いた無線給電との両方を行いたい場合、スケジューリングの例として以下が可能である。すなわち、1つのアンテナ(例えばアンテナ61-3)が無線データ通信用に割り当てられ、別の1つのアンテナ(例えばアンテナ61-4)が無線給電用に割り当てられる。この場合、それらのアンテナを用いて無線データ通信と無線給電を同時並列に行うことも可能である。
[無線端末装置-処理フロー]
図15は、無線端末装置4におけるバッテリ423の充電の制御に関する処理フローを示す。図15のフローはステップS401~S414を有する。以下、ステップの順に説明する。本処理フローは、バッテリ423の残量が少なくなってきた時に、無線給電を用いて自動充電を行うことができる機能に対応している。これにより、ユーザがACアダプタ424での充電を忘れた場合でも、無線端末装置4が無線給電装置3の範囲内にある場合には、自動的にバッテリ424を充電することができる。
S401で、無線端末装置4の電力管理部401B(図6)は、バッテリ423の端子電圧を、充電制御回路422を介して監視しており、その端子電圧値(VBとする)を読み取る。S402で、電力管理部401Bは、予め設定された、端子電圧値VBに関する閾値Vth1および閾値Vth2(Vth1>Vth2)を用いて、それらの閾値に対するその時の端子電圧値VBの大きさを判断する。端子電圧値VBが閾値Vth1よりも小さい場合(Y)には(VB<Vth1)、S403へ進む。S403で、電力管理部401Bは、表示装置407に警告表示を行う。警告表示は、例えば「バッテリを充電してください」等の、ユーザに充電を促す旨の情報の表示である。なお、同様に、音声出力を用いてもよい。S404で、電力管理部401Bは、警告表示から所定の時間内に、ACアダプタ424が接続された場合(Y)にはS405へ進み、接続されない場合(N)にはS406へ進む。S405で、電力管理部401Bは、ACアダプタ424および電源制御回路422を介して、バッテリ423への充電を開始する。
S406で、電力管理部401Bは、再度、バッテリ423の端子電圧値VBを読み取る。S407で、電力管理部401Bは、端子電圧値VBが、閾値Vth2よりも小さい場合(Y)には(VB<Vth2)、S408へ進む。S408で、電力管理部401Bは、表示装置407に警告表示を行う。警告表示は、例えば「バッテリの充電を行います」等の、自動的に充電を行う旨の情報の表示である。
S409で、電力管理部401Bは、狭域基地局2に、充電要求である無線給電要求を送信する。S410で、電力管理部401Bは、狭域基地局2から、無線給電承認を受信する。S411で、スケジュール管理部401Dは、狭域基地局2から、スケジュール情報J4を受信する。S412で、スケジュール管理部401Dは、狭域基地局2へ、スケジュール受理通知を送信する。S413で、アンテナ制御部401Cは、スケジュール情報J4に従い、例えば第1通信部411のアンテナ61を、充電側(無線給電側)のAC-DCコンバータ421に接続されるように、アンテナスイッチ71を切り替える。S414で、電力管理部401Bは、アンテナ61からの受電電力に基づいて、AC-DCコンバータ421および電力制御回路422を介して、バッテリ423に充電を行う。
[無線給電装置-処理フロー]
図16は、無線給電装置3における無線給電の制御に関する処理フローを示す。図16のフローはステップS301~S308を有する。以下、ステップの順に説明する。S301で、無線給電装置3は、無線端末装置4または狭域基地局2または広域基地局1からの無線給電要求を受信したかを確認する。受信した場合(Y)にはS302へ進む。S302で、無線給電装置3は、無線給電要求で対象となっている無線端末装置4に関する端末情報JTを取得する。または、無線給電装置3は、既にメモリ302に取得済みの端末情報JTを参照する。S303で、無線給電装置3は、無線給電要求および端末情報JTから、対象の無線給電装置4に対する無線給電の実行の可否等を判断する。無線給電装置3は、無線給電要求を承認する場合、無線給電承認を、狭域基地局2または広域基地局1へ送信する。S304で、無線給電装置3は、狭域基地局2または広域基地局1からのスケジュール通知(スケジュール情報J3)を受信する。無線給電装置3は、取得したスケジュール情報J3をメモリ302に格納する。S305で、無線給電装置3は、スケジュール受理通知を、狭域基地局2または広域基地局1へ送信する。S306で、無線給電装置3は、スケジュール情報J3に従い、無線給電のための準備として、送電部の状態を制御し、無線給電開始通知を、狭域基地局2または広域基地局1へ送信する。S307で、無線給電装置3は、無線端末装置4に対する無線給電を開始する。
[無線リソース、スケジュール]
図17は、無線リソースおよびスケジュールの例を示す。図17の表では、横軸を時間(時間スロット)、縦軸をチャネル(周波数)とした行列で、無線リソースおよびスケジュールが表されている。表の1マスが無線リソース単位を表す。本例では、エリア101で使用可能な複数のチャネル(すなわち周波数)としてチャネルc1(周波数f1)~チャネルc12(周波数f12)がある場合を示す。本例では時間t1~t12の部分を示す。エリア101内に、複数(例えば5台)の無線端末装置4(ID=MT1~MT5とする)があるとする。スケジューリングの例として以下である。
無線端末装置MT1には、無線データ通信(ドットパターンで示す)用に、時間t1~t12の間、チャネルc1(周波数f1)およびチャネルc2(周波数f2)が割り当てられている。また、無線端末装置MT2には、無線データ通信用に、時間t1~t6の間、チャネルc3(周波数f3)およびチャネルc4(周波数f4)が割り当てられ、無線給電(斜線パターンで示す)用に、時間t7~t12の間、チャネルc3(周波数f3)およびチャネルc4(周波数f4)が割り当てられている。また、無線端末装置MT3には、無線給電用に、時間t1~t12の間、チャネルc5(周波数f5)およびチャネルc6(周波数f6)が割り当てられている。また、無線端末装置MT4には、無線給電用に、時間t1~t6の間、チャネルc7(周波数f7)およびチャネルc8(周波数f8)が割り当てられ、無線データ通信用に、時間t7~t12の間、チャネルc7(周波数f7)およびチャネルc8(周波数f8)が割り当てられている。また、無線端末装置MT5には、無線データ通信用に、時間t1~t6の間、チャネルc9(周波数f9)およびチャネルc10(周波数f10)が割り当てられ、時間t7~t12の間、チャネルc11(周波数f11)およびチャネルc12(周波数f12)が割り当てられている。
[無線通信シーケンス(1)]
図18は、通常の無線データ通信の要求が生じた場合の無線通信のシーケンスの例を示す。なお、ここでは、無線データ通信のみに関してスケジューリング(すなわち無線リソース割り当て)が行われる。図18は、下記のステップS11~S20を有する。
S11で、無線端末装置4は、無線データ通信要求である接続要求を、広域基地局1へ送信する。広域基地局1は、無線データ通信要求を把握する。S12で、広域基地局1は、対応する接続要求の情報を、狭域基地局2へ送信する。S13で、狭域基地局2は、対応する接続要求の情報を、無線給電装置3へ送信する。S14で、広域基地局1は、無線データ通信の接続を承認する場合、接続承認通知を、無線端末装置4へ送信する。また、S15で、広域基地局1は、対応する接続承認通知を、狭域基地局2へ送信する。S16で、狭域基地局2は、対応する接続承認情報を、無線給電装置3に送信する。S17で、無線端末装置4は、S14の接続承認の受信に基づいて、広域基地局1に、接続完了通知を送信する。S18で、広域基地局1は、対応する接続完了通知を、狭域基地局2へ送信する。S19で、狭域基地局2は、対応する接続完了情報を、無線給電装置3に送信する。S20で、無線端末装置4は、広域基地局1を通じて、無線データ通信を行う。
上記のように、無線給電装置3および狭域基地局2は、無線端末装置4の無線データ通信の要求に関する情報や状態を、広域基地局1を通じて取得し、把握する。なお、通常の無線データ通信の内容の例としては、無線端末装置4から外部の無線端末装置へ電話を発信する場合や、外部の無線端末装置から無線端末装置4へ電話を受信する場合等が挙げられる。他の例としては、無線端末装置4と外部のサーバ装置との間でデータの送受信を行う場合が挙げられる。他の例としては、図2のように無線端末装置4に対してエリア101内の近傍に存在する他の無線端末装置4や他の装置6と通信を行う場合が挙げられる。
[無線通信シーケンス(2)]
図19は、無線通信のシーケンスの一例(第1シーケンスとする)を示す。第1シーケンスは、図18のようにして無線データ通信の接続(すなわち無線通信網への接続)を完了済みの状態である無線端末装置4(ID=MT1とする)が、さらに、無線給電装置3(ID=PS1とする)からの無線給電を受ける場合の無線通信のシーケンスを示す。図19では、無線基地局と、無線給電装置3(PS1)と、無線端末装置4(MT1)との間での制御通信等の動作を示す。なお、ここでは広域基地局1および狭域基地局2を1つにまとめて無線基地局として示す。第1シーケンスでは、広域基地局1がスケジューリングを行い、時間分離方式等を用いる例を示す。第1シーケンスは、以下のステップS21~S32を有する。
S21で、無線端末装置4は、図18のようにして無線接続済みの状態である。すなわち、無線端末装置4には、既に、無線データ通信のために、ある無線リソース(例えば周波数F1とする)が割り当て済みである。S22で、無線端末装置4は、バッテリ423の充電の必要性を判断し、必要と判断した場合、端末情報JTと共に無線給電要求を、広域基地局1へ送信する。端末情報JTは、無線端末装置4のID、種類、位置、装置構成情報、状態、等の各種の情報を含む。装置構成情報は、例えば通信部410のアンテナの種類や数等の情報を含む。状態は、電力状態、例えばバッテリ423の充電状態等を含む。S22の際、無線端末装置4は、狭域基地局2を通じて広域基地局1へ無線給電要求を送信してもよいし、広域基地局1へ直接に無線給電要求を送信してもよい。
S23で、広域基地局1は、端末情報JTを伴う無線給電要求を受信して把握し、対応する無線給電要求を、狭域基地局2を通じて無線給電装置3にも送信する。S24で、無線給電装置3は、受信した無線給電要求に関する無線給電の実行を承認する場合、無線給電承認を、狭域基地局2を通じて広域基地局1に送信する。無線給電承認の情報には、無線給電装置3が無線給電のために使用可能である無線リソース(時間や周波数やアンテナ等)の情報を含んでもよい。
S25で、広域基地局1は、無線給電承認の受信に基づいて、無線給電および無線データ通信の両方に関するスケジューリングを行う。広域基地局1は、その時に使用可能な無線リソースに基づいて、無線給電と無線データ通信との干渉が防止または低減されるように、スケジュール(対応するスケジュール情報)を作成する。本例では、広域基地局1は、無線接続済みの無線端末装置4が無線データ通信用に割り当てている周波数F1や、その時点で空いている周波数等の無線リソースに基づいて、既存のスケジュールの見直しを含む、最新のスケジューリングを行う。スケジュール情報には、無線データ通信および無線給電の両方の無線リソースの割り当ての情報を含む。スケジューリングの際には、既存の無線データ通信の重要性や優先度と、要求された無線給電の重要性や優先度との両方の考慮に基づいて、要求された無線給電に関する無線リソース(時間および周波数を含む)が割り当てられる。
具体的に、本例では、広域基地局1は、時間分離方式および周波数分離方式で、無線端末装置4を、無線データ通信を行う状態から、無線給電を行う状態へ切り替える。例えば、無線端末装置4の第2通信部412でマイクロ波帯のアンテナ62および周波数F1を使用して無線データ通信を行う状態から、第1通信部411でミリ波帯のアンテナ61および周波数F2(周波数F1とは異なる周波数)を使用して無線給電を行う状態へ切り替える。この場合、無線データ通信と無線給電とで、時間および周波数が分離されることで、干渉が防止される。
S26で、広域基地局1は、要求された無線給電の無線リソースがスケジュールに組み込まれた後、無線給電承認を、無線端末装置4へ通知する。また、S27で、広域基地局1は、作成した最新のスケジュール情報を、無線端末装置4、狭域基地局2、および無線給電装置3の各装置へ通知する。すなわち、各装置は、スケジュール情報を受信して把握する。無線端末装置4は前述のスケジュール情報J4を取得し、無線給電装置3は前述のスケジュール情報J3を取得する。S28で、無線端末装置4、狭域基地局2、および無線給電装置3の各装置は、スケジュール受理通知を、広域基地局1へ送信する。スケジュール受理通知は、スケジュール情報を受理したことの確認の通知である。
S29で、無線端末装置4は、スケジュール情報J4に従い、通信部410の状態を、無線データ通信側から無線給電側に切り替えるように、アンテナスイッチの切り替えを行う。すなわち、無線端末装置4は、無線給電の実行のための準備を行う。S30で、無線給電装置3は、スケジュール情報J3に従い、無線給電開始通知を、狭域基地局2を通じて広域基地局1へ送信し、また、無線端末装置4へ送信する。S31で、無線給電装置3は、スケジュール情報J3に従い、無線端末装置4との間で、無線給電を開始する。無線端末装置4は、無線給電装置3からの無線給電を受けて、その受電電力をバッテリ423に充電する。S32で、無線給電装置3は、スケジュール情報J3に従った無線給電を終了した場合、無線給電終了通知を、狭域基地局2を通じて広域基地局1へ送信する。広域基地局1は、無線給電終了通知を受信して各装置の状態を把握する。このように、無線給電と無線データ通信とで、使用する時間および周波数が分離されるようにスケジューリングされるので、両者の干渉が防止される。
[無線通信シーケンス(3)]
図20は、無線通信のシーケンスの他の一例(第2シーケンスとする)を示す。第2シーケンスでは、以下の場合のスケジューリングについて示す。エリア101内に、1つの無線給電装置3の給電可能な範囲内に、2つの無線端末装置4(41,42)がある場合とする。一方の無線端末装置41が周波数F1で無線給電を受けている途中の状態で、無線接続済みの他方の無線端末装置42が、無線給電要求を発生させた場合とする。図20のシーケンスは、下記のステップS41~S50を有する。
S41で、無線端末装置41は、既存のスケジュールに従って、無線給電装置3との間で、周波数F1の割り当てで、無線給電の実行中である。また、無線端末装置42は、所定の周波数の割り当てで、無線データ通信の接続済みの状態である。S42で、無線端末装置42は、充電の必要性の判断に基づいて、無線給電要求を、無線基地局(広域基地局1)に送信し、広域基地局1は、狭域基地局2を通じて、対応する無線給電要求を無線給電装置3に送信する。S43で、無線給電装置3は、狭域基地局2を通じて広域基地局1に無線給電承認を送信する。
S44で、広域基地局1は、無線給電要求および無線給電承認の把握に基づいて、スケジューリングを行う。その際、広域基地局1は、複数の各無線端末装置4(41,42)の無線リソースの割り当ての状態、および空いている無線リソースの状態に基づいて、無線データ通信および無線給電に関する最新のスケジュールを作成する。具体的には、本例では、広域基地局1は、スケジューリングの際、無線端末装置42の無線給電用の無線リソースとして、同じ時間帯の無線端末装置41の無線給電の周波数F1とは異なる周波数、例えば周波数F2を割り当てる。本例は、図17の無線端末装置MT2,MT3のスケジューリングと同様である。
S45で、広域基地局1は、無線端末装置42および無線端末装置41に、無線給電承認を送信する。なお、本例では、広域基地局1は、無線給電要求を行った無線端末装置42だけでなく、他の無線端末装置41に対しても、対応する無線給電承認の情報を送信するようにしている。S46で、広域基地局1は、スケジュール通知を、狭域基地局2、無線給電装置3、無線端末装置41および無線端末装置42に送信する。なお、本例では、広域基地局1は、無線端末装置42だけでなく、無線端末装置41に対しても、対応するスケジュール通知を送信するようにしている。無線給電装置3はスケジュール情報J3を取得し、無線端末装置41および無線端末装置42はスケジュール情報J4を取得する。
S47で、狭域基地局2、無線給電装置3、無線端末装置41および無線端末装置42の各装置は、スケジュール受理通知を、広域基地局2へ送信する。S48で、無線端末装置42は、アンテナが無線給電側に接続されるようにアンテナスイッチを切り替えて、無線給電の準備を行う。S49で、無線給電装置3は、無線給電開始通知を、狭域基地局2を通じて広域基地局1へ送信する。広域基地局1は、対応する無線給電開始通知を、狭域基地局2を通じて無線端末装置42および無線端末装置42へ送信する。この際の無線給電開始通知は、無線給電装置3が無線端末装置42に対し、周波数F2を用いて無線給電を開始する旨の通知である。
S50で、無線給電装置3は、無線端末装置41に対しては、引き続き、周波数f1を用いた無線給電を継続する。無線給電装置3は、無線端末装置42に対しては、新たに、周波数F2を用いて無線給電を開始する。無線端末装置42は、周波数F2での無線給電を受けて、受電電力をバッテリ423に充電する。その後、各無線給電が終了した場合には、無線給電終了通知に基づいて、無線リソースが解放される。無線基地局は、解放された無線リソースを、新たなスケジューリングの際に使用可能である。上記のように、第2シーケンスの例では、複数の無線端末装置4に関して、同じ時間帯における無線給電の周波数を分離することで、干渉を防止できる。
なお、上記では図1のように狭域基地局2と無線給電装置3とが別体である場合のシーケンスを示した。図2のように狭域基地局2と無線給電装置3とが無線基地局給電装置5として一体型である場合でも、同様の制御が実現できる。その場合、狭域基地局2と無線給電装置3との無線通信が削減される。
また、上記では広域基地局1がスケジューリングを行う場合のシーケンスを示したが、狭域基地局2または無線基地局給電装置5がスケジューリングを行う場合でも、同様の制御が実現できる。なお、広域基地局1がスケジューリングを行う場合と、狭域基地局2がスケジューリングを行う場合とでは、スケジューリング対象エリアに違いがあってもよい。狭域基地局2がスケジューリングを行う場合、スケジューリング対象エリアがエリア101に限定される。広域基地局1がスケジューリングを行う場合、スケジューリング対象エリアは、エリア101よりも広いエリアとしてもよい。
第2シーケンスでは、複数の無線端末装置4間での連携等も想定して、スケジュール通知や無線給電開始通知等を、無線端末装置41および無線端末装置42の両方に通知する方式としたが、これに限らず可能である。スケジュール通知等を、対象の無線端末装置42のみへ通知する方式としてもよい。
[無線通信シーケンス(4)-最優先データ通信]
図21は、無線通信のシーケンスの他の一例(第3シーケンスとする)を示す。本例では、無線データ通信として、通常(言い換えると一般)の無線データ通信とは区別される、それよりも重要性や優先度が高い種類の無線データ通信(「最優先データ通信」と記載する)の要求が生じた場合を示す。本例では、エリア101の複数(例えば2台)の無線端末装置4(41,42)のうち、一方の無線端末装置41は、無線給電装置3から周波数F1を用いて無線給電を受けている途中の状態であるとする。そして、その際、他方の無線端末装置42に関して、無線データ通信の接続済みの状態で、最優先データ通信の要求が発生した場合を示す。図21のシーケンスは、下記のステップS61~S80を有する。
ここで、最優先データ通信は、超高信頼・低遅延通信(URLLC:Ultra-Reliable and Low Latency Communications)という性質の無線データ通信(送信または受信の少なくとも一方の通信)である。URLLCは、リアルタイムでの通信を継続し、非切断が望ましい通信である。URLLCは、例えば遠隔手術、車両自動運転等に応用される。URLLCは、無線端末装置4が属する単一の狭域基地局2(対応するエリア101)内の制御に限定されず、狭域基地局2が属する広域基地局1とは別の広域基地局1の管轄する範囲内に存在する他の無線端末装置4等の装置との間での通信の場合もある。URLLCは、その性質上、例えばミリ波帯の全チャネルを使用して行う場合も想定される。
S61で、無線端末装置41は、既存のスケジュールに基づいて、無線給電装置3から、周波数F1を用いて無線給電が行われている。また、無線端末装置42は、所定の周波数を用いて、無線データ通信の接続済みの状態である。S62で、狭域基地局2は、広域基地局1から、URLLC要求を割り込み信号として受信したとする。広域基地局1では、コア網等を通じて、他の広域基地局からそのURLLC要求を受けている。そのURLLCは、対象が無線端末装置42であるとする。S63で、無線端末装置42も、広域基地局1を通じて、狭域基地局2と略同時に、URLLC要求を受信している。
S64で、狭域基地局2は、そのURLLC要求に基づいて、対象の無線端末装置42に対する無線データ通信が、優先度が高い種類のものであることを把握する。また、その時、狭域基地局2は、無線端末装置41が無線給電中の状態であることも把握している。狭域基地局2は、URLLCが他の無線データ通信や無線給電と干渉しないように、URLLCを最優先とすべきと判断する。そのため、まず、S64で、狭域基地局2は、実行中の無線給電に関する無線給電停止要求を、無線給電装置3に送信する。S65で、無線給電装置3は、無線給電停止要求の受信に応じて、即座に、無線端末装置41に対する無線給電を停止する。また、その際、無線給電装置3は、無線給電停止通知を、狭域基地局2および無線端末装置41に送信する。
S66で、無線給電停止通知を受信した無線端末装置41は、アンテナを、無線給電側から無線データ通信側に接続されるように、アンテナスイッチを切り替える。なお、無線端末装置4は、通常時には、無線データ通信を基本とするので、アンテナを、無線データ通信側に接続された状態にしておく。
S67で、狭域基地局2は、URLLCを考慮したスケジューリングを行う。例えば、無線端末装置42のURLLC用に、時間および周波数が優先的に確保される。そして、S68で、狭域基地局2は、スケジュール通知と共に、無線端末装置42に対するURLLCを開始させる。それに伴い、無線端末装置42は、狭域基地局2および広域基地局1を通じて、外部の相手側の装置との間でのURLLCの無線データ通信を実行する。
S69で、一方、無線端末装置41は、S65で無線給電が中途で停止された後、無線給電の再開のための要求である再給電要求を、例えば定期的なタイミングで、狭域基地局2に送信する。または、無線端末装置41から無線給電装置3に再給電要求を送信し、無線給電装置3から狭域基地局2に対応する再給電要求を送信するようにしてもよい。
S70で、狭域基地局2は、再給電要求を受信すると、無線給電を再開させるか(言い換えると承認するか)を判断する。本例では、狭域基地局2は、URLLCが継続している状態では、再開、承認を行わないと判断する。本例では、狭域基地局2は、再給電要求を受けた場合にURLLCが継続中、未終了の場合には、無線端末装置41へ応答を送信しない。または、狭域基地局2は、非承認の応答を送信してもよい。S71で、URLLCが終了した場合に、無線端末装置42から狭域基地局2へURLLC終了通知が送信されている。または、狭域基地局2は、広域基地局1との通信に基づいて、URLLC終了の状態を把握する。
S72で、狭域基地局2は、再給電要求を受けた場合にURLLCが終了した状態の場合には、再度、スケジューリングを行う。狭域基地局2は、このスケジューリングでは、URLLCの無線リソースが解放されたので、その無線リソースを用いて新たなスケジュールを作成可能である。例えば、無線端末装置41の無線給電のために、再度、周波数F1が割り当てられる。なお、このスケジューリングの際、状況によっては、前の周波数F1とは異なる周波数が割り当てられる場合もある。
S73で、狭域基地局2は、新たなスケジュールに基づいた無線給電要求を、無線給電装置3へ送信する。S74で、無線給電装置3は、無線給電の再開が可能な状態の場合、無線給電承認を、狭域基地局2へ送信する。S75で、狭域基地局2は、無線給電の再開の承認である無線給電承認を、無線端末装置41へ送信する。S76で、狭域基地局2は、新たなスケジュール通知を、無線給電装置3および無線端末装置41へ送信する。S77で、無線給電装置3および無線端末装置41は、スケジュール受理通知を、狭域基地局2へ送信する。S78で、無線端末装置41は、スケジュール情報に従い、周波数等に変化がある場合には、その変化に対応させて、アンテナを、無線給電側に接続されるように、アンテナスイッチを切り替える。
S79で、無線給電装置3は、無線給電開始通知を、無線端末装置41に送信する。この通知は、スケジューリングで割り当てられた周波数F1を使用して無線端末装置41への無線給電を再開する旨の通知である。そして、無線給電装置3は、無線端末装置41との間で、周波数F1を用いて無線給電を開始する。無線端末装置41は、その無線給電を受けて、受電電力をバッテリ423に充電する。
上記シーケンスでは、S66で、無線端末装置41は、アンテナを、無線給電側から無線データ通信側に切り替え、S78で、アンテナを、無線データ通信側から無線給電側に切り替えた。変形例のシーケンスとして以下としてもよい。S66で、無線端末装置41は、アンテナを、無線給電側から無線データ通信側に切り替えずに、S69で、再給電要求を狭域基地局2に送信する。また、無線端末装置41は、S75で、再開のための無線給電承認を受信した場合、S78で、アンテナを切り替えず、無線給電を再開する。上記URLLCの例に限らず、無線データ通信の種類や内容に関して、緊急度、重要度、優先度等が判断できる場合に、その判断に応じたスケジューリングおよび制御が可能である。
[スケジューリング例]
図22は、図21の第3シーケンスの例にも対応したスケジュール例を示す。図22の(A)と(B)は、URLLC要求の前後での、無線リソース割り当てのスケジュール情報の変化の例を示す。本例では、エリア101の複数の無線端末装置4として、例えば12台の無線端末装置4(ID=MT1~MT12)があるとする。(A)のスケジュールで、無線端末装置MT1は、チャネルc12,c13の2つのチャネルを使用して、時間t1~t12の間、無線給電を受ける。無線端末装置MT3は、1つのチャネルc1を使用して、時間t1~t10の間、一般の無線データ通信を行う。また、無線端末装置MT4~MT12の9台の無線端末装置4は、チャネルc2~c10の9チャネルを使用して、図2の例のような多機器接続データ通信(MMTC、格子パターンで示す)を行う。
無線端末装置MT2を対象とする最優先通信としてURLLCの要求が発生した場合に、スケジューリングによって、(B)のスケジュールが作成される。(B)のスケジュールで、無線端末装置MT2は、全チャネルc1~c12を使用して、時間t5,t6,t9,t10で、URLLC(ストライプパターンで示す)を行う。URLLCの発生によって、無線端末装置MT1については、チャネルc12,c13を使用した無線給電が、時間t5で中断されている。無線端末装置MT3については、チャネルc1を使用した一般の無線データ通信が、URLLCの時間では中断されている。無線端末装置MT4~MT12については、チャネルc2~c10を使用したMMTCが、URLLCの時間では中断されている。
狭域基地局2を介した無線端末装置MT2のURLLCが終了した場合には、1マスの時間を置いてすぐに時間t12で、チャネルc12,c13を使用して無線端末装置MT1の無線給電が再開されている。これは、狭域基地局2のスケジューリングのため、URLLCに割り込まれて時間的にずれた無線端末装置MT3のデータや無線端末装置MT4~MT12のデータが、狭域基地局2においてHARQ(Hybrid Automatic Repeat request)等のエラー訂正技術で復元されるからである。
上記例では、無線端末装置MT1の無線給電については、図21と同様に、URLLC終了後に、再度、同じ周波数の無線リソースを使用して再開されている。これに対し、他のスケジューリングの例では、狭域基地局2は、無線端末装置MT3や無線端末装置MT4~MT12の状態と合わせてスケジュールを管理することで、URLLC終了後にすぐに無線端末装置MT1に対する無線給電を再開させることもできる。
[位置管理機能]
実施の形態1では、さらに、無線給電システムの各装置は、無線給電に係わる各装置の位置把握や位置補正を行うための機能である位置管理機能を備える。この位置管理機能は、特に、ミリ波帯を用いた無線給電の精度向上を実現する機能である。本システムでは、ミリ波を用いた無線給電の前に、この機能を用いて、狭域基地局2が持つ端末位置情報に基づいて、無線給電装置3からみた無線端末装置4の位置を、補正によって得る。無線給電装置3は、その位置を用いて、ミリ波を用いた無線給電を、見通しの関係に基づいて、高精度に行うことができる。
図23は、位置管理機能に関する説明図を示す。エリア101において、1つの狭域基地局2と、1つの無線給電装置3と、1つの無線端末装置4とが接続される場合を示す。各装置の絶対的な位置(位置を表す3次元座標)を以下とする。狭域基地局2の位置を位置P2とし、無線給電装置3の位置を位置P3とし、無線端末装置4の位置を位置P4とする。また、狭域基地局2からみた無線端末装置4の相対的な位置(変位量、ベクトルに相当する)を、位置L1とする。無線給電装置3からみた無線端末装置4の相対的な位置を、位置L2とする。狭域基地局2からみた無線給電装置3の相対的な位置を、位置L3とする。
無線給電装置3が無線端末装置4に無線給電を行う際、特にミリ波を用いた無線給電を行う場合に、無線給電装置3は、対象の無線端末装置4の位置を高精度に把握する必要がある。前述の図13のように、ミリ波の指向性の強さから、効率的な無線給電のためには、無線給電装置3(特にアンテナ361)の位置P3と、無線端末装置4(特にアンテナ61)の位置P4との間での見通しの関係が重要である。すなわち、無線給電装置3は、位置L2を高精度に把握することが望ましい。そのために、本システムでは位置管理機能を用いる。図11の端末情報管理部301Dは、位置管理機能に対応する処理も行う。
無線給電装置3が、位置L2(または無線端末装置4の位置P4と無線給電装置3の位置P3)の情報を、無線端末装置4または狭域基地局2から直接的に端末情報JTとして取得できる場合には、この位置管理機能を用いる必要は無い。例えば、無線端末装置4が、高精度のGPSやセンサ等を用いて得た自身の位置P4を含む端末情報JTを無線給電装置3に与えてもよい。
しかしながら、例えば、無線端末装置4の位置として得られる情報が、狭域基地局2からみた位置L1しかない場合、無線給電装置3と狭域基地局2との位置差があり、無線給電装置3からみた位置L2とは異なっている。そのため、その位置L1に基づいた無線給電では、効率が理想値よりも低い。そこで、本システムでは、位置管理機能を用いて、位置L1および位置L3の情報から、補正によって位置L2の情報を得て、その位置L2に基づいた無線給電を行う。これにより、より効率的な無線給電が可能である。
図23で、本システムでは、予め、システム設置時に、設定として、狭域基地局2からみた無線給電装置3の位置L3が、登録されている。狭域基地局2および無線給電装置3は、その位置L3の情報を有する。図23で、位置補正に関するシーケンスとしてステップS231~S234を有する。
S231で、無線端末装置4は、狭域基地局2または無線給電装置3へ無線給電要求を送信する際、例えば同時に、端末情報JTを送信する。この端末情報JTは、無線端末装置4のID、種類、バッテリ423の状態を含む電力状態、位置情報、装置構成情報等を含む。このシーケンスでは、この端末情報JTは、位置情報として、狭域基地局2からみた相対的な位置L1の情報を含む。狭域基地局2は、基本的な機能として、無線データ通信のために、無線端末装置4の位置L1を把握している。あるいは、この位置L1の位置情報は、無線端末装置4自身が高精度のGPSやセンサまたは他の手段によって把握した位置情報としてもよい。
S252で、狭域基地局2は、無線端末装置4の端末情報JTを無線給電装置3に送信する。あるいは、無線給電装置3は、狭域基地局2から端末情報JTを要求して取得する。S253で、無線給電装置3は、取得した端末情報JTから、位置L1を把握する。また、無線給電装置3は、狭域基地局2からみた無線給電装置3の位置L3を把握する。そして、無線給電装置3は、位置L1を、位置L3を用いて補正することで、位置L2を得る。ベクトルで考えた場合の式としては、L2=L1-L3である。また、無線給電装置3は、自分の位置P3に対し位置L2から無線端末装置4の位置P4を把握できる。
S254で、無線給電装置3は、S253で得た位置L2および位置P4を用いて、無線端末装置4に対するミリ波の無線給電を行う。その際、無線給電装置3は、その位置L2および位置P4に対して最も良好な位置関係となるアンテナ361を選択し、ミリ波の無線給電を行う。すなわち、前述のように、例えばアンテナ361の方向と無線端末装置4のアンテナ61の方向との差が最も小さい位置関係となるものが選択される。また、例えば、無線給電装置3は、その位置L2および位置P4に対応する方向に向くようにアンテナ361の方向を調整して、ミリ波の無線給電を行ってもよい。アンテナ361の可動機構を持つ場合には、そのような調整が可能である。あるいは、無線給電装置3は、その位置L2に対応する好適な位置関係となるように、無線端末装置4に通知してユーザに促す出力を行わせてもよい。
上記位置管理機能の例では、無線給電装置3によって位置補正を行ったが、これに限らず可能である。変形例では、狭域基地局2または無線端末装置4が位置補正を行ってもよい。狭域基地局2が位置補正を行う場合、狭域基地局2は、位置L1と位置L3とから位置L2を計算し、位置L2の情報を無線給電装置3へ送信する。無線端末装置4が位置補正を行う場合、無線端末装置4は、狭域基地局2から位置L1と位置L3の情報を取得し、位置L1と位置L3とから位置L2を計算し、位置L2の情報を無線給電装置3へ送信する。
また、図2の一体型の無線基地局給電装置5の場合、位置P3と位置P2とが殆ど同じであり、すなわち、位置L1と位置L2とが殆ど同じである。この場合、位置補正を省略可能である。また、エリア101内で無線給電装置3の位置L3が、ユーザによる移動等によって変更される場合、前述のように位置L3に関する位置測定機能を用いて把握してもよい。例えば、狭域基地局2は、ミリ波の電磁波源をレーダーとして用いることで、狭域基地局2からみた無線給電装置3の位置L3を把握する。あるいは、無線給電装置3は、ミリ波の電磁波源をレーダーとして用いることで、無線給電装置3からみた狭域基地局2の位置を把握し、その位置から位置L3を得る。
また、狭域基地局2は、ミリ波の電磁波源をレーダーとして用いることで、無線端末装置4の位置L1を、測定して把握してもよい。また、無線給電装置3は、ミリ波の電磁波源をレーダーとして用いることで、無線端末装置4の位置L2を、測定して把握してもよい。
[効果等(1)]
上記のように、実施の形態1の無線端末装置4および無線給電装置3を含むシステムによれば、スケジューリングによって、無線給電と無線データ通信との干渉を防止または低減することができ、効率性や信頼性、ユーザの利便性等を向上できる。実施の形態1によれば、1つ以上の装置に関する無線給電および無線データ通信の時間や周波数を分離することで、それらの干渉を防止または低減することができる。また、特に、実施の形態1では、電波受信方式を用いて無線給電を行う方式であり、無線給電装置3に対し無線端末装置4を例えば数m程度の距離の範囲内で配置可能であり、近接設置に限られないので、ユーザの利便性が高い。また、実施の形態1では、ミリ波帯およびマイクロ波帯を用いた無線給電および無線データ通信が可能であり、各組合せの場合で、干渉を低減できる。また、ミリ波帯を用いた無線給電の場合には、位置管理機能等を用いて、見通しの関係を判断し、精度を高めることができる。
[変形例]
実施の形態1の変形例として以下も可能である。実施の形態1では、無線端末装置4が充電必要性を判断して無線給電要求を発生するものとした。これに限らず、変形例では、無線給電装置3が無線端末装置4と連携、通信して、無線端末装置4の充電必要性を判断して、無線給電要求を発生させてもよい。例えば、無線給電装置3は、無線端末装置4から端末情報JTを取得し、端末情報JTで示す無線端末装置4の電力状態等に応じて、無線給電の必要性を判断する。そして、無線給電装置3は、スケジューリング要求のため、無線給電要求を、無線基地局に送信する。
また、無線端末装置4の通信部410は、1種類の無線通信インタフェース(例えばミリ波帯のみ、またはマイクロ波帯のみ)に対応する通信部としてもよい。また、1つの通信部は、単一のアンテナを備えてもよい。
また、変形例におけるシステムとして、無線基地局がスケジューリングを行うのではなく、無線給電装置3がスケジューリングを行う構成としてもよい。この構成では、無線給電装置3は、無線端末装置4からの無線給電要求等の情報を把握し、また、狭域基地局2との連携で、無線データ通信の要求や状態に係わる情報を取得して把握する。無線給電装置3は、それらの情報に基づいて、無線給電と無線データ通信との干渉が低減されるようにスケジューリング、少なくとも好適な無線給電のスケジューリングを行う。無線給電装置3は、作成したスケジュール情報を無線端末装置4に通知する。無線端末装置4は、そのスケジュール情報に従って、無線給電を受ける。
[変形例-通信方式(2)]
図24は、実施の形態1の変形例におけるシステムでの第2通信方式を示す。第2通信方式では、狭域基地局2がスケジューリングを行う。また、第2通信方式では、無線端末装置4からの無線給電要求が無線給電装置3へ送信される。この変形例でも同様の効果が得られる。
無線給電W1の要求等に関する通信手順として、手順WR1~WR4を示す。手順WR1で、無線端末装置4は、無線給電要求を、無線給電装置3へ送信する。手順WR2で、無線給電装置3は、無線端末装置4からの無線給電要求を把握し、対応する無線給電要求を、狭域基地局2へ送信する。手順WR3で、狭域基地局2は、スケジューリングを行った後、スケジュール情報等を、無線給電装置3へ送信する。手順WR4で、無線給電装置3は、スケジュール情報等を、無線端末装置4へ送信する。
また、無線データ通信C1の要求等に関する通信手順として、手順CR1~CR3を示す。手順CR1で、無線端末装置4は、無線データ通信の接続の要求を、狭域基地局2へ送信する。手順CR2で、狭域基地局2は、広域基地局1と通信して、無線データ通信の接続に関して確認し、スケジューリングを行う。手順CR3で、狭域基地局2は、スケジュール情報等を、無線端末装置4へ送信する。
狭域基地局2は、各要求を受けた時にスケジューリングを行う。無線給電装置3は、取得したスケジュール情報J3に従って、無線端末装置4に対する無線給電W1を、第1時間T1および第1周波数F1で実行する。対応して、無線端末装置4は、取得したスケジュール情報J4に従って、無線給電装置3からの無線給電W1を受ける。また、無線端末装置4は、スケジュール情報J4に従って、無線データ通信C1を第2時間T2および第2周波数F2で実行する。
(実施の形態2)
図26、図27を用いて、本発明の実施の形態2の無線端末装置および無線給電装置を含む、無線給電システムについて説明する。以下、実施の形態2等における、実施の形態1とは異なる構成部分について説明する。実施の形態2では、無線給電の際、実施の形態1のような狭域基地局2と無線給電装置3との積極的な連携動作(制御用の無線通信を含む)を行わない。実施の形態2では、狭域基地局2と無線端末装置4とが連携動作し、無線端末装置4と無線給電装置3とが連携動作することで、無線給電を行う。また、実施の形態2では、狭域基地局2がスケジューリングを行う。
[無線給電システム、無線端末装置]
図26は、実施の形態2における、無線給電システムの構成例を示す。エリア101内に、狭域基地局2、無線給電装置3、複数(例えば3台)の無線端末装置4(41~43)を有する。無線給電装置3は、実施の形態1とは異なり、狭域基地局2との積極的な連携動作を行わない。無線給電装置3は、無線端末装置4と無線通信して連携動作する。無線基地局(特に狭域基地局2)は、スケジューリング機能102を備える。無線端末装置4は、スケジューリング要求機能104を備える。
実施の形態2の無線端末装置4の構成は、実施の形態1の無線端末装置4の構成に対し、異なる点として、図8のプロセッサ401は、さらに、無線給電管理部401Eを備える。無線給電管理部401Eは、無線端末装置4が無線給電装置3を認識し、無線端末装置4が無線給電装置3から無線給電を受けるために必要な情報(無線給電情報JPとする)を管理する部分である。無線給電管理部401Eは、無線給電情報JPをメモリ402に格納する。無線給電情報JPは、無線給電装置3から取得した無線給電装置情報を含む。無線給電装置情報は、無線給電装置3のID、種類、位置、状態、装置構成情報等を含む。装置構成情報は、送電部のアンテナの種類や数等の情報を含む。無線給電情報JPは、無線端末装置4が前述の位置判断機能を用いて把握した、無線端末装置4からみた無線給電装置3の相対位置等の情報を含んでもよい。
[無線通信シーケンス]
図27は、実施の形態2におけるシステムの無線通信のシーケンスを示す。このシーケンスは、狭域基地局2により把握された無線端末装置4の位置L1を、無線給電装置3からみた無線端末装置4の位置L2に補正してから、無線給電を行うシーケンスである。このシーケンスは、下記のステップS81~S88を有する。
S81で、無線端末装置4は、バッテリ423の充電のために無線給電要求を行う際、まず、狭域基地局2に、位置情報要求、無線給電周波数確保要求、および端末情報JTを送信する。位置情報要求は、狭域基地局2からみた無線端末装置4の位置L1に関する要求である。無線給電周波数確保要求は、無線給電のための周波数等の無線リソースの割り当てに関する要求であり、言い換えるとスケジューリング要求である。端末情報JTは、前述と同様に、無線端末装置4のIDや状態等を含む情報であり、位置情報を含まないとする。
S82で、狭域基地局2は、無線給電周波数確保要求に対しては、端末情報JTで示す無線端末装置4の状態等に基づいて、無線給電のための周波数を含む無線リソースの割り当てを含むスケジューリングを行う。または、広域基地局1でスケジューリングを行う形態の場合には、狭域基地局2は、広域基地局1にスケジューリングを要求して、広域基地局1によるスケジューリング結果のスケジュール情報を取得する。このスケジューリングは、実施の形態1と同様に、無線データ通信と無線給電との干渉を防止または低減するものである。
S83で、狭域基地局2は、無線端末装置4からの位置情報要求に対しては、把握している位置L1の情報を、無線端末装置4に応答する。狭域基地局2は、スケジュール情報(対応するスケジュール通知)を、位置L1の位置情報と共に、無線端末装置4に応答として送信する。S84で、無線端末装置4は、狭域基地局2から取得した位置L1の情報、およびスケジュール情報と共に、無線給電要求を、無線給電装置3へ送信する。S85で、無線給電装置3は、無線端末装置4から取得した位置L1と、設定値である位置L3とを用いて、補正によって、無線給電装置3からみた無線端末装置4の位置L2を得る。特に、ミリ波を用いた無線給電の際には、この位置補正が有効である。
S86で、無線給電装置3は、S83で得たスケジュール情報に従い、無線給電を承認する場合には、無線給電承認を、無線端末装置4へ送信する。S87で、無線端末通信4は、スケジュール情報に従い、使用する通信部410のアンテナが無線給電側に接続されるように、アンテナスイッチを切り替える。S88で、無線給電装置3は、無線端末装置4との間で、スケジュール情報に従い、S85で得た位置L2に向けて、無線給電を実行する。
[効果等(2)]
上記のように、実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果が得られる。実施の形態2におけるシステムでは、無線給電の際に、狭域基地局2と無線給電装置3との間では積極的な連携動作を行わず、主に無線端末装置4によって、狭域基地局2と無線給電装置3との間に介在する形式で、実施の形態1と同様の機能が実現されている。
(実施の形態3)
図28を用いて、本発明の実施の形態3の無線端末装置および無線給電装置を含む、無線給電システムについて説明する。実施の形態3では、各装置は、カメラを用いた位置判断機能等を備える。また、実施の形態3では、スケジューリング方式として、アンテナ分離方式を用いる場合の詳細例を説明する。
[カメラを用いた位置判断機能]
前述の位置管理機能に関して、無線給電装置3からみた無線端末装置4の位置L2を把握する際に、以下のような機能を用いることができる。本システムの各装置は、以下のように、カメラを用いて、画像の解析によって、他の装置の位置等を判断する機能である位置判断機能を備えてもよい。
狭域基地局2にカメラを備える場合、そのカメラで撮影した画像の解析によって、無線端末装置4の位置L1や無線給電装置3の位置L3を把握してもよい。また、無線給電装置3にカメラ304を備える場合、そのカメラ304で撮影した画像の解析によって、無線端末装置4の位置L2や狭域基地局2の位置を把握してもよい。無線端末装置4にカメラ404を備える場合、そのカメラ404で撮影した画像の解析によって、無線給電装置3の位置や狭域基地局2の位置を把握してもよい。
前述の図13等を用いて位置判断機能について説明する。例えば、図13の(A)で、無線給電装置3と無線端末装置4は、それぞれ、位置判断機能を備えてもよい。位置判断機能を用いて、装置間での見通しの関係を判断することで、無線給電をより効率的に実現できる。
無線給電装置3は、位置判断機能を備える場合、無線給電の際に、カメラ304を用いて画像を撮影する。無線給電装置3は、その画像から、対象の無線端末装置4が、カメラ304の方向を中心とした所定の範囲内に存在するかどうか、およびその方向の線上の付近に遮蔽物OB(人である場合を含む)が無いかどうかを判断する。無線給電装置3は、その方向の範囲内に対象の無線端末装置4が存在し、遮蔽物OBも無い場合、無線給電を効率的に行うことができる、すなわち見通しの関係を有すると判断する。無線給電装置3は、その方向の範囲内に対象の無線端末装置4が存在しない場合や、遮蔽物OBがある場合、無線給電を効率的に行うことができない、すなわち見通しの関係を有さないと判断する。無線給電装置3は、判断結果に基づいて、無線給電を制御する。
また、無線給電装置3は、位置判断機能の判断結果情報を、無線基地局(狭域基地局2、広域基地局1)に送信、通知することで、スケジューリングに反映させてもよい。例えば、無線給電装置3は、無線端末装置4との見通しの関係の有無、あるいは位置関係を含む情報を、無線基地局に送信する。無線基地局は、その情報を考慮して、好適な無線リソース割り当てを含むスケジュールを作成する。また、無線給電装置3は、判断結果情報を、対象の無線端末装置4に送信、通知してもよい。また、無線給電装置3は、無線端末装置4のユーザに対し、その無線端末装置4の位置や方向を調整するよう促す出力を行わせてもよい。
無線端末装置4は、位置判断機能を備える場合、無線給電を受ける際に、カメラ404を用いて画像を撮影する。無線端末装置4は、その画像から、相手または候補となる無線給電装置3が、カメラ404の方向を中心とした所定の範囲内に存在するかどうか、およびその方向の線上の範囲内に遮蔽物OBが無いかどうかを判断する。無線端末装置4は、その方向の範囲内に無線給電装置3が存在し、遮蔽物OBも無い場合、無線給電を効率的に受けることができる、すなわち見通しの関係を有すると判断する。無線端末装置4は、その方向の範囲内に無線給電装置3が存在しない場合や、遮蔽物OBがある場合、無線給電を効率的に受けることができない、すなわち見通しの関係を有さないと判断する。無線端末装置4は、判断結果に基づいて、無線給電の受電の動作を制御する。
また、無線端末装置4は、判断結果情報を、無線基地局(狭域基地局2、広域基地局1)に送信、通知することで、スケジューリングに反映させてもよい。例えば、無線端末装置4は、無線給電装置3との見通しの関係の有無、あるいは位置関係を含む情報を、無線基地局に送信する。無線基地局は、その情報を考慮して、好適な無線リソース割り当てを含むスケジュールを作成する。また、無線端末装置4は、判断結果情報を、相手の無線給電装置3に送信、通知してもよい。また、無線端末装置4は、ユーザに対し、その無線端末装置4の位置や方向を調整するよう促す出力を行ってもよい。
[アンテナ位置判断機能]
さらに、本システムの各装置は、上記位置判断機能として、特に、アンテナ位置判断機能を備えてもよい。アンテナ位置判断機能は、カメラの画像の解析によって、相手装置のアンテナの位置等を判断する機能である。前述の図13等を用いてアンテナ位置判断機能について説明する。例えば、図13の(A)で、無線給電装置3と無線端末装置4は、それぞれ、アンテナ位置判断機能を備えてもよい。アンテナ位置判断機能を用いて、アンテナ間での見通しの関係を判断することで、ミリ波を用いた無線給電をより効率的に実現できる。
無線給電装置3は、アンテナ位置判断機能を備える場合、ミリ波を用いた無線給電の際に、カメラ304を用いて画像を撮影する。無線給電装置3は、その画像から、対象の無線端末装置4のミリ波用のアンテナ61が、アンテナ361の方向(例えば方向d1)を中心とした所定の範囲内に存在するかどうか、およびその方向の線上の範囲内に遮蔽物OBが無いかどうかを判断する。無線給電装置3は、その方向の範囲内に対象の無線端末装置4のアンテナ61が存在し、遮蔽物OBも無い場合、ミリ波を用いた無線給電を効率的に行うことができる、すなわちアンテナ間で見通しの関係を有すると判断する。無線給電装置3は、その方向の範囲内に対象の無線端末装置4のアンテナ61が存在しない場合や、遮蔽物OBがある場合、ミリ波を用いた無線給電を効率的に行うことができない、すなわちアンテナ間の見通しの関係を有さないと判断する。無線給電装置3は、判断結果に基づいて、ミリ波を用いた無線給電を制御する。
無線端末装置4は、アンテナ位置判断機能を備える場合、ミリ波を用いた無線給電を受ける際に、カメラ404を用いて画像を撮影する。無線端末装置4は、その画像から、相手の無線給電装置3のアンテナ361が、アンテナ61の方向を中心とした所定の範囲内に存在するかどうか、およびその方向の線上の範囲内に遮蔽物OBが無いかどうかを判断する。無線端末装置4は、その方向の範囲内に無線給電装置3のアンテナ361が存在し、遮蔽物OBも無い場合、ミリ波を用いた無線給電を効率的に受けることができる、すなわちアンテナ間の見通しの関係を有すると判断する。無線端末装置4は、その方向の範囲内に対象の無線給電装置3のアンテナ361が存在しない場合や、遮蔽物OBがある場合、ミリ波を用いた無線給電を効率的に受けることができない、すなわちアンテナ間の見通しの関係を有さないと判断する。無線端末装置4は、判断結果に基づいて、ミリ波を用いた無線給電の受電の動作を制御する。
アンテナ位置判断機能に関しても、同様に、無線給電装置3または無線端末装置4は、判断結果情報を、無線基地局に送信、通知することで、スケジューリングに反映させてもよい。無線基地局では例えばアンテナ分離方式のスケジューリングが可能である。また、無線給電装置3は、判断結果情報を、対象の無線端末装置4に送信、通知してもよい。無線端末装置4は、判断結果情報を、相手の無線給電装置3に送信、通知してもよい。無線端末装置4は、ユーザに対し、アンテナ61の位置や方向を調整するよう促す出力を行ってもよい。
上記カメラ404やカメラ304は、同様の機能を果たすレンズレスカメラや他のセンサとしてもよい。なお、カメラ画像内の物(対応する特徴点)の位置座標から、公知の計算に基づいて、その物の3次元位置座標や距離(カメラからの距離)を推定可能である。特に、ミリ波帯の電磁波を使用するにあたっては、無線給電装置3と無線端末装置4とが見通しの関係にあり、アンテナ間の位置関係が正確であることが重要である。そのため、上記位置判断機能を用いることが有効である。
また、無線端末装置4が図9のようなアンテナ61等の構成を有し、無線給電装置3にカメラ304を備える場合、アンテナ位置判断機能として、特に以下が可能である。無線端末装置4は、アンテナ61を使用する際に、前述のLED素子612(図10)を発光させることで、アンテナ61の位置を伝える。無線給電装置3は、カメラ304の画像の解析によって、画像内のLEDの光から、無線端末装置4のアンテナ61の位置を把握、追尾する。カメラ304で動画を撮影する場合には、動画の各画像から、位置を追尾可能である。これにより、無線給電装置3は、無線端末装置4のアンテナ61の位置を高精度に把握でき、その把握に基づいてミリ波帯での無線給電をより高精度に行うことができる。他の構成例としては、無線給電装置3や狭域基地局2にカメラではなく光センサを設けてもよい。この光センサは、無線端末装置4のアンテナ部のLEDの光を検出する。また、例えば無線端末装置4のアンテナ部から赤外光を発するようにし、対応する赤外線センサ等を用いてもよい。
さらに、無線給電装置3は、カメラ304の画像に基づいて、無線給電装置3のアンテナ361と無線端末装置4のアンテナ61との間の線上の所定の範囲内に、遮蔽物OB(人を含む)が認識される場合を判断する。または、無線給電装置3は、その線上の範囲の付近や、概略的に画像内に、人が認識される場合を判断する。無線給電装置3は、それらの場合、無線給電を開始しない、または、無線給電を停止する、または、送電電力を弱くするように調整する、といった制御を行う。無線給電装置3は、アンテナ間に人が認識されない状態を確認できた場合には、無線給電を開始する、無線給電を再開する、送電電力を元に戻すといった制御を行う。
また、ミリ波の指向性に基づいて、スケジューリングの際に、無線端末装置4の複数のアンテナ61を、無線給電と無線データ通信とで分離することも有効である。例えば、図14のミリ波のアンテナ61-4が無線給電用に選択され、アンテナ61-3が無線データ通信用に選択される。これにより、無線給電と無線データ通信とをアンテナによって空間的に分離した状態で行わせることができ、それらの干渉を防止または低減でできる。
[アンテナスイッチ、アンテナ分離方式]
図28は、実施の形態3での無線端末装置4の第1通信部411のアンテナスイッチ71等の構成を示す。第1通信部411は、ミリ波帯に対応するアンテナ61として、図9のような4つのアンテナ61-1,61-2,61-3,61-4を有する。対応して、この構成では、2つのアンテナスイッチ71(71-1,71-2)を有する。各アンテナスイッチ71の構成は、図7の場合と同様であり、例えば番号#1~#8の端子を有する。アンテナスイッチ71-1には、前面s1側のアンテナ61-1,61-2が接続されている。アンテナスイッチ71-2には、背面s2側のアンテナ61-3,61-4が接続されている。アンテナスイッチ71-1およびアンテナスイッチ71-2の接続先(#1~#4)には、それぞれ、AC-DCコンバータ421および回路81が接続されている。アンテナ制御部401Dは、アンテナスイッチ71(71-1,71-2)の切り替えを制御する。
アンテナ分離方式でのスケジューリングの例は以下である。ミリ波帯に対応する複数のアンテナ61のうち、1つのアンテナ61が無線給電用に割り当てられ、別の1つのアンテナ61が無線データ通信用に割り当てられる。図30の状態の例では、アンテナ61-4が無線給電用に、アンテナ61-3が無線データ通信用に割り当てられるように、アンテナスイッチ71-2の接続先が選択されている。すなわち、アンテナスイッチ71-2内のスイッチで、#2,#3の端子が“H”として選択されている。これにより、アンテナ61-3が回路81側に接続され、アンテナ61-4がAC-DCコンバータ421側に接続されている。
スケジューリングの際には、前述のように、例えばカメラを用いた位置判断機能を用いて、見通しの関係を判断し、その判断結果に基づいて、アンテナ61が選択される。特に、無線給電装置3のアンテナと無線端末装置4のアンテナ61との間の見通しの関係が良好となるように、無線給電用のアンテナ61が選択される。
[効果等(3)]
上記のように、実施の形態3によれば、実施の形態1と同様の効果が得られる。実施の形態3では、使用するアンテナを分けることで、干渉を防止または低減できる。実施の形態3では、ミリ波帯を用いた無線給電の際の位置精度を高めることができ、より効率的な無線給電が実現できる。
(実施の形態4)
図29、図30を用いて、本発明の実施の形態4の無線端末装置および無線給電装置を含む、無線給電システムについて説明する。実施の形態4では、エリア内に複数の無線端末装置が存在する場合に、複数の無線データ通信および複数の無線給電に関して、干渉を低減するように、スケジューリングを行う。
[スケジューリング方式(5)]
実施の形態4で、スケジューリング方式として以下が可能である。図29は、そのスケジューリング方式および無線給電システムの構成例を示す。図29の無線給電システムでは、図2と同様に、エリア101内で、1つの無線給電装置3(または無線基地局給電装置5)の給電可能な範囲に対し、複数の無線端末装置4が存在する。無線給電を受ける候補となる、複数の無線端末装置4の例として、無線端末装置41,42,43がある場合を示す。それらの複数の無線端末装置4(41~43)が、概略的に同じ時間帯に、それぞれ、無線給電要求(要求RQ1~RQ3)を発生させた場合を示す。無線基地局(広域基地局1および狭域基地局2)および無線給電装置3は、それらの複数の無線給電要求(要求RQ1~R3)を把握する。本例では、全体で、無線データ通信C1~C3と、無線給電W1~W3とがある。
各無線端末装置4の電力管理部401Bでは、バッテリ423の状態を含む電力状態を把握している。無線給電装置3の端末情報取得部301Dは、各無線端末装置4(41,42,43)の電力管理部401Bから、電力状態を含む端末情報JTを取得する。端末情報JTは、例えば、無線端末装置4のIDや種類等の情報の他に、バッテリ残電力、電力消費量率、等の情報を含む。電力消費量率は、使用アプリケーションによる電力消費量率である。無線給電装置3または無線基地局は、端末情報JTに基づいて、各無線端末装置4(41~43)の電力状態を把握し、それらの電力状態に基づいて、各無線給電W1~W3に関する重要性や優先度を判断する。
例えば、無線端末装置4の電力状態として、無線端末装置41,42,43の順で、バッテリ残電力が相対的に小から大となる順であるとする。無線給電装置3は、バッテリ残電力がより少ない無線端末装置4に関する無線給電を、優先度として高くするように判断する。無線基地局は、この無線給電装置3による優先度の判断に基づいて、スケジューリングを行う。本例では、無線端末装置41を第1優先、無線端末装置42を第2優先、無線端末装置43を第3優先として、無線リソースが割り当てられたスケジュールが作成される。例えば、時間分離方式の場合、第1時間で無線給電W1、次の第2時間で無線給電W2、次の第3時間で無線給電W3といったように分離され、優先度が低い無線端末装置4ほど後回しにされる。また、使用可能な周波数が限られる場合には、優先度が高い無線端末装置4から周波数が割り当てられる。
他の優先度の判断の方式としては、無線端末装置4の種類や、無線端末装置4が使用しているアプリケーションの種類、あるいは無線給電の履歴における無線給電の回数や頻度等から、優先度を判断するようにしてもよい。また、他の方式としては、予め、エリア101の複数の無線端末装置4間において、無線給電に関する優先度が設定され、その設定に基づいてスケジューリングを行う方式としてもよい。
[スケジューリング方式(6)]
実施の形態4で、スケジューリング方式として以下も可能である。図30は、そのスケジューリング方式および無線給電システムの構成例を示す。図30の構成例では、図3と同様に、エリア101内で、複数(例えば3台)の無線給電装置3(31,32,33)を有する。それらの無線給電装置3に対し複数の無線端末装置4(例えば無線端末装置41,42,43)を有する。それらの複数の無線端末装置4(41~43)が、概略的に同じ時間帯に、それぞれ、無線給電要求(要求RQ1~RQ3)を発生させた場合を示す。無線基地局は、複数の無線端末装置4との連携を通じて、それらの複数の無線給電要求(要求RQ1~R3)を把握する。本例では、全体で、無線データ通信C1~C3と、無線給電W1~W3とがある。
無線基地局、例えば狭域基地局2は、それらの複数の無線給電要求(要求RQ1~R3)に関して、スケジューリングを行う。狭域基地局2は、例えば、図29の例と同様に優先度を判断してもよい。狭域基地局2は、例えば、それぞれの無線給電W1~W3に関して、優先度に応じて、異なる周波数F1~F3を、異なるチャネル数(すなわち帯域幅)で割り当てる。例えば、優先度が高い無線給電W1には、多数のチャネルが割り当てられる。
[効果等(4)]
上記のように、実施の形態4によれば、実施の形態1と同様の効果が得られる。実施の形態4では、複数の無線給電装置3や複数の無線端末装置4に関して、干渉を防止しつつ、効率的な無線給電が可能である。
以上、本発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は前述の実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
1…広域基地局、2…狭域基地局、3…無線給電装置、4…無線端末装置、101…エリア、102…スケジューリング機能、103…スケジューリング要求機能、104…スケジューリング要求機能、W1…無線給電、C1(Ca,Cb)…無線データ通信。

Claims (13)

  1. 無線給電システムを構成する無線端末装置であって、
    前記無線給電システムは、
    無線給電対象の前記無線端末装置と、
    前記無線端末装置へ無線給電を行う無線給電装置と、
    前記無線端末装置の無線データ通信を中継する無線基地局と、
    を備え、
    前記無線基地局は、
    前記無線端末装置の前記無線データ通信の要求と前記無線給電の要求との把握に基づいて、前記無線データ通信および前記無線給電の無線リソースの割り当てを含むスケジュール情報を作成し、前記スケジュール情報を前記無線給電装置へ送信し、
    前記無線給電装置は、
    前記スケジュール情報に従い、前記無線端末装置へ前記無線給電を行い、
    前記無線端末装置は、
    筐体と、前記筐体における一辺および前記一辺に対向する他辺のそれぞれの辺に隣接する位置に設けられた無線アンテナとを有し、
    前記スケジュール情報に従い、前記無線給電装置からの前記無線給電を受け、前記無線基地局を介して前記無線データ通信を行う、
    無線端末装置。
  2. 請求項1記載の無線端末装置において、
    前記無線給電装置は、ミリ波帯の電磁波を用いて前記無線給電を行い、
    前記無線端末装置は、前記ミリ波帯の電磁波を用いて前記無線給電を受ける、
    無線端末装置。
  3. 請求項1記載の無線端末装置において、
    前記無線給電を受ける際に、カメラまたはセンサを用いて、前記無線給電を行う前記無線給電装置を把握する、無線端末装置。
  4. 無線給電システムを構成する無線給電装置であって、
    前記無線給電システムは、
    無線給電対象の無線端末装置と、
    前記無線端末装置へ無線給電を行う前記無線給電装置と、
    前記無線端末装置の無線データ通信を中継する無線基地局と、
    を備え、
    前記無線基地局は、前記無線端末装置の前記無線データ通信の要求と前記無線給電の要求との把握に基づいて、前記無線データ通信および前記無線給電の無線リソースの割り当てを含むスケジュール情報を作成し、前記スケジュール情報を前記無線給電装置送信し、
    前記無線給電装置は、前記無線端末装置に関する情報を記憶する記憶部を備え、前記スケジュール情報に従い、前記無線端末装置へ前記無線給電を行い、
    前記無線端末装置は、前記無線給電装置からの前記無線給電を受け、前記無線基地局を介して前記無線データ通信を行う、
    無線給電装置。
  5. 請求項4記載の無線給電装置において、
    前記無線基地局は、前記無線データ通信の時間と前記無線給電の時間とを分けるように前記スケジュール情報を作成し、
    前記無線給電装置は、前記スケジュール情報に従った時間に、前記無線給電を行う、無線給電装置。
  6. 請求項4記載の無線給電装置において、
    前記無線基地局は、前記無線データ通信の電磁波の周波数と前記無線給電の電磁波の周波数とを分けるように前記スケジュール情報を作成し、
    前記無線給電装置は、前記スケジュール情報に従った周波数で、前記無線給電を行う、無線給電装置。
  7. 請求項4記載の無線給電装置において、
    前記無線基地局は、前記無線データ通信に用いるアンテナと前記無線給電に用いるアンテナとを分けるように前記スケジュール情報を作成し、
    前記無線給電装置は、複数のアンテナを有し、前記スケジュール情報に従ったアンテナを用いて、前記無線給電を行う、無線給電装置。
  8. 請求項4記載の無線給電装置において、
    前記無線給電システムは、エリア内に前記無線端末装置として複数の無線端末装置を有し、
    前記無線基地局は、前記複数の無線端末装置の複数の無線給電に関して、時間を分けるように前記スケジュール情報を作成し、
    前記無線給電装置は、前記スケジュール情報に従った時間に、前記無線給電を行う、無線給電装置。
  9. 請求項4記載の無線給電装置において、
    前記無線給電システムは、エリア内に前記無線端末装置として複数の無線端末装置を有し、
    前記無線基地局は、前記複数の無線端末装置の複数の無線給電に関して、電磁波の周波数を分けるように前記スケジュール情報を作成し、
    前記無線給電装置は、前記スケジュール情報に従った周波数で、前記無線給電を行う、無線給電装置。
  10. 請求項4記載の無線給電装置において、
    前記無線給電装置は、ミリ波帯の電磁波を用いて前記無線給電を行い、
    前記無線端末装置は、前記ミリ波帯の電磁波を用いて前記無線給電を受ける、無線給電装置。
  11. 請求項4記載の無線給電装置において、
    前記無線給電装置は、ミリ波帯の電磁波を用いて前記無線給電を行う第1送電部と、マイクロ波帯の電磁波を用いて前記無線給電を行う第2送電部とを有し、
    前記無線端末装置は、ミリ波帯の電磁波を用いる第1通信部と、マイクロ波帯の電磁波を用いる第2通信部とを有し、
    前記無線基地局は、前記無線データ通信に用いる電磁波の種類と前記無線給電に用いる電磁波の種類とを分けるように前記スケジュール情報を作成し、
    前記無線給電装置は、前記スケジュール情報に従った電磁波の種類に対応する送電部を用いて、前記無線給電を行う、無線給電装置。
  12. 請求項4記載の無線給電装置において、
    前記無線基地局からみた前記無線端末装置の位置を表す位置情報に基づいて、前記無線給電装置からみた前記無線端末装置の位置を計算し、前記計算した位置に対して前記無線給電を行う、無線給電装置。
  13. 請求項4記載の無線給電装置において、
    前記無線給電を行う際に、カメラまたはセンサを用いて、前記無線給電対象の前記無線端末装置を把握する、無線給電装置。
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