JP7450546B2 - インダクタ素子及び半導体装置、撮像装置 - Google Patents

インダクタ素子及び半導体装置、撮像装置 Download PDF

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Description

本開示は、インダクタ素子及び半導体装置に関する。
特許文献1には、ウエファーレベルパッケージの技術を利用し、かつ差動型インダクタを再配線層に適用することによって、インダクタの高周波特性(Qファクター)の向上を図ることが開示されている。
特開2004-335761号公報
インダクタのインダクタンスを大きくするには、インダクタの巻き数を増やしたり、インダクタのサイズを大きくしたりする必要がある。インダクタ素子や、インダクタを備える半導体装置において、インダクタの面積が増えると、小型化が妨げられる可能性がある。
本開示はこのような事情に鑑みてなされたもので、小型化が可能なインダクタ素子及び半導体装置を提供することにある。
本開示の一態様は、第1インダクタを有する第1半導体チップと、前記第1半導体チップと対向して配置され、第2インダクタを有する第2半導体チップと、前記第1半導体チップ又は前記第2半導体チップの少なくとも一方に設けられ、前記第1インダクタと前記第2インダクタとを電気的に接続する接続部と、を備え、前記第1インダクタにおいて電流が流れる方向と、前記第2インダクタにおいて電流が流れる方向は、互いに同一の方向である、インダクタ素子である。
これによれば、第1インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向きと、第2インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向きは、互いに同一の方向となる。これにより、第1半導体チップの第1インダクタと第2半導体チップの第2インダクタとが磁界結合された、スタック構造インダクタがインダクタ素子内に形成される。
スタック構造インダクタは、非スタック構造のインダクタと比べて、厚さ方向からの平面視による面積を低減することができる。また、第1インダクタと第2インダクタとが磁界結合されることによって、インダクタンスは増大する。これにより、インダクタ素子は、単位インダクタンス当たりの面積を低減することができるので、小型化が可能である。
なお、第1インダクタと第2インダクタとにおいて単位面積当たりの単層巻き比が同じ(例えば、第1インダクタと第2インダクタとが互いに同一の材料で構成され、互いに同一の形状で、かつ同一の大きさを有する)場合、第1インダクタと第2インダクタとが磁界結合されると、磁界結合されたインダクタのインダクタンスは、理想的には、スタック数nの2乗(n)倍となる。例えば、第1インダクタに第2インダクタがスタックされて、スタック構造インダクタが形成される場合、スタック数nは2である。この場合、第1インダクタと第2インダクタとが磁界結合されると、スタック構造インダクタのインダクタンスは、理想的には、第1インダクタのインダクタンスの4(=2)倍となる。これは、単位インダクタンス当たりの面積が、理想的には、第1インダクタの面積の1/4倍となることを意味する。
また、第1インダクタに第2インダクタと第3インダクタとがスタックされて、スタック構造インダクタが形成される場合、スタック数nは3である。この場合、第1インダクタと第2インダクタと第3インダクタとが磁界結合されると、スタック構造インダクタのインダクタンスは、理想的には、第1インダクタのインダクタンスの9(=3)倍となる。これは、単位インダクタンス当たりの面積が、理想的には、第1インダクタの面積の1/9倍となることを意味する。
本開示の別の態様は、第1インダクタ及び第1半導体素子を有する第1半導体チップと、前記第1半導体チップと対向して配置され、第2インダクタ及び第2半導体素子を有する第2半導体チップと、前記第1半導体チップ又は前記第2半導体チップの少なくとも一方に設けられ、前記第1インダクタと前記第2インダクタとを電気的に接続する接続部と、を備え、前記第1インダクタと前記第2インダクタとが互いに対向し、前記第1インダクタにおいて電流が流れる方向と、前記第2インダクタにおいて電流が流れる方向は、互いに同一の方向である、半導体装置である。
これによれば、第1インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向きと、前記第2インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向きは、互いに同一の方向となる。これにより、第1半導体チップの第1インダクタと第2半導体チップの第2インダクタとが磁界結合された、スタック構造インダクタが半導体装置内に形成される。スタック構造インダクタは、非スタック構造のインダクタと比べて、厚さ方向からの平面視による面積を低減することができる。また、第1インダクタと第2インダクタとが磁界結合されることによって、インダクタのインダクタンスは増大する。これにより、半導体装置は、単位インダクタンス当たりの面積を低減することができる。したがって、半導体装置の小型化が可能である。
図1は、本開示の実施形態1に係るインダクタ素子の構成例を模式的に示す斜視図である。 図2は、本開示の実施形態1に係るスタック構造インダクタを模式的に示す斜視図である。 図3Aは、本開示の実施形態1に係る第2インダクタの構成例を示す平面図である。 図3Bは、本開示の実施形態1に係る第1インダクタの構成例を示す平面図である。 図4は、本開示の実施形態1に係るインダクタ素子の構成例を示す断面図である。 図5は、本開示の実施形態1に係る半導体装置の構成例を示す断面図である。 図6は、本開示の実施形態1に係る半導体装置の構成例を示す断面図である。 図7は、本開示の実施形態1に係る接続部の構成例1を示す平面図である。 図8は、本開示の実施形態1に係る接続部の構成例2を示す平面図である。 図9Aは、本開示の実施形態1に係る第2インダクタの変形例1を示す平面図である。 図9Bは、本開示の実施形態1に係る第1インダクタの変形例1を示す平面図である。 図10Aは、本開示の実施形態1に係る第2インダクタの変形例2を示す平面図である。 図10Bは、本開示の実施形態1に係る第1インダクタの変形例2を示す平面図である。 図11Aは、本開示の実施形態1に係る第2インダクタの変形例3を示す平面図である。 図11Bは、本開示の実施形態1に係る第1インダクタの変形例3を示す平面図である。 図12Aは、本開示の実施形態1に係る第2インダクタの変形例4を示す平面図である。 図12Bは、本開示の実施形態1に係る第1インダクタの変形例4を示す平面図である。 図13は、本開示の実施形態1に係るインダクタ素子の変形例4を示す断面図である。 図14Aは、本開示の実施形態1に係る第2インダクタの変形例5を示す平面図である。 図14Bは、本開示の実施形態1に係る第1インダクタの変形例5を示す平面図である。 図15は、本開示の実施形態1に係る第1インダクタの変形例6を示す平面図である。 図16は、本開示の実施形態1に係る第1インダクタの変形例7を示す平面図である。 図17は、本開示の実施形態2に係るインダクタ素子の構成例を模式的に示す斜視図である。 図18は、本開示の実施形態2に係るインダクタ素子の構成例を示す断面図である。 図19は、本開示の実施形態2に係るインダクタ素子の構成例を示す断面図である。 図20は、本開示の実施形態3に係るインダクタ素子の構成例を模式的に示す斜視図である。 図21は、本開示の実施形態3に係るインダクタ素子の構成例を示す断面図である。 図22は、本開示の実施形態3に係るインダクタ素子の構成例を示す断面図である。 図23Aは、本開示の実施形態4に係る第2インダクタの構成例を示す平面図である。 図23Bは、本開示の実施形態4に係る第1インダクタの構成例を示す平面図である。 図24は、本開示のその他の実施形態に係る第1インダクタ10、第2インダクタ20及び第3インダクタ30の接続例を示す図である。
以下において、図面を参照して本開示の実施形態を説明する。以下の説明で参照する図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
また、以下の説明における上下等の方向の定義は、単に説明の便宜上の定義であって、本開示の技術的思想を限定するものではない。例えば、対象を90°回転して観察すれば上下は左右に変換して読まれ、180°回転して観察すれば上下は反転して読まれることは勿論である。
また、以下の説明では、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の文言を用いて、方向を説明する場合がある。例えば、X軸方向及びY軸方向は、後述する第1半導体チップ1のおもて面1a(図1、図4参照)に平行な方向である。また、X軸方向及びY軸方向は、後述する第2半導体チップ2のおもて面2a(図1、図4参照)に平行な方向でもある。Z軸方向は、おもて面1aの法線方向であり、おもて面2aの法線方向でもある。また、Z軸方向は、インダクタ素子の厚さ方向でもある。Z軸方向は、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに直交する。また、以下の説明において、「平面視」とは、Z軸方向から見ることを意味する。
(実施形態1)
図1は、本開示の実施形態1に係るインダクタ素子の構成例を模式的に示す斜視図である。図2は、本開示の実施形態1に係るスタック構造インダクタを模式的に示す斜視図である。図3Aは、本開示の実施形態1に係る第2インダクタの構成例を示す平面図である。図3Bは、本開示の実施形態1に係る第1インダクタの構成例を示す平面図である。図4は、本開示の実施形態1に係るインダクタ素子の構成例を示す断面図である。図4は、図3A及び図3Bに示す各図をA1-A2線で切断した断面に対応している。
図1に示すように、実施形態1に係るインダクタ素子100は、第1インダクタ10を有する第1半導体チップ1と、第2インダクタ20を有する第2半導体チップ2と、を備える。第1インダクタ10及び第2インダクタ20は、例えば銅(Cu)等の金属で構成されている。インダクタ素子100は、第1半導体チップ1のおもて面(図1では、上面)1aと第2半導体チップ2のおもて面(図1では、下面)2aとが互いに接合されることによって形成されている。
なお、本開示の実施形態で説明する各図では、第1半導体チップ1が下側に位置し、第2半導体チップ2が上側に位置する。このため、第1半導体チップ1を下側半導体チップ、第2半導体チップ2を上側半導体チップと呼称してもよい。また、同じ理由から、第1インダクタ10を下側インダクタ、第2インダクタ20を上側インダクタと呼称してもよい。
図2に示すように、インダクタ素子100は、第1インダクタ10と第2インダクタ20とを電気的かつ物理的に接続する接続部CTを備える。「電気的かつ物理的に接続する」とは、対象物同士が導通し、且つ互いに固定された状態で接続することを意味する。接続部CTは、接続部14(図4参照)と、接続部14と電気的かつ物理的に接続する接続部24(図4参照)と、を含む。接続部CTは、例えば銅(Cu)等の金属で構成されている。接続部14、24の接合は、例えばCu-Cu接合である。実施形態1に係るインダクタ素子100では、第1半導体チップ1の第1インダクタ10と第2半導体チップ2の第2インダクタ20とが接続部CTを介して直列に接続されることによって、第1インダクタ10と第2インダクタ20とがスタックされた、2層巻きのスタック構造インダクタ50が形成されている。
図2及び図3Bに示すように、第1インダクタ10の平面視による形状(以下、平面形状)は、正方形のスパイラル状である。第1インダクタ10は、導線部P10と、導線部P10の一端に位置する端部P11と、導線部P10の他端に位置する端部P12と、を有する。平面視で、第1インダクタ10の外周側に端部P11が位置し、第1インダクタ10の中心部近傍に端部P12が位置する。接続部14は、端部P12からZ軸の正方向(すなわち、矢印方向)に延設されている。
図2及び図3Aに示すように、第2インダクタ20の平面形状は、正方形のスパイラル状である。第2インダクタ20は、導線部P20と、導線部P20の一端に位置する端部P21と、導線部P20の他端に位置する端部P22と、を有する。平面視で、第2インダクタ20の中心部近傍に端部P21が位置し、第2インダクタ20の外周側に端部P22が位置する。接続部24は、端部P21からZ軸の負方向(すなわち、矢印の反対方向)に延設されている。
インダクタ素子100では、例えば、第1インダクタ10の端部P11に正のバイアスが印加され、第2インダクタ20の端部P22に接地電位又は負のバイアスが印加される。これにより、第1インダクタ10の端部P11から接続部CTを経由して第2インダクタ20の端部P22へ電流Iが流れる。第1インダクタ10及び第2インダクタ20において、電流Iは互いに同一方向に流れる。これにより、第1インダクタ10に電流Iが流れることで生じる磁束B1の向きと、第2インダクタ20に電流Iが流れることで生じる磁束B2の向きは、互いに同一の方向となる。
例えば、図2では、第1インダクタ10及び第2インダクタ20において、電流Iがそれぞれ時計周りに流れる場合を示している。この場合、第1インダクタ10のスパイラルの中心部に生じる磁束B1の向きと、第2インダクタ20のスパイラルの中心部に生じる磁束B2の向きは、それぞれZ軸の負方向となる。
また、図3A及び図3Bでは、第1インダクタ10及び第2インダクタ20において、電流Iがそれぞれ反時計周りに流れる場合を示している。この場合、第1インダクタ10のスパイラルの中心部に生じる磁束B1の向きと、第2インダクタ20のスパイラルの中心部に生じる磁束B2の向きは、それぞれZ軸の正方向となる。
図4に示すように、インダクタ素子100において、第1半導体チップ1は、半導体基板11と、半導体基板11のおもて面11a(図4では、上面)側に設けられた絶縁膜12と、絶縁膜12上に設けられた第1インダクタ10と、絶縁膜12上に設けられて第1インダクタ10を覆う絶縁膜13と、第1インダクタ10と電気的かつ物理的に接続し、第1半導体チップ1のおもて面1aに露出する接続部14とを有する。接続部14の側面は絶縁膜13で覆われている。半導体基板11は、単結晶のシリコン基板である。絶縁膜12、13は、シリコン酸化膜である。第1インダクタ10及び接続部14は、シングルダマシン法又はデュアルダマシン法で形成されてもよい。
第2半導体チップ2は、半導体基板21と、半導体基板21のおもて面21a(図4では、下面)側に設けられた絶縁膜22と、絶縁膜22上に設けられた第2インダクタ20と、絶縁膜22上に設けられて第2インダクタ20を覆う絶縁膜23と、第2インダクタ20と電気的かつ物理的に接続し、第2半導体チップ2のおもて面2a(図4では、下面)に露出する接続部24とを有する。接続部24の側面は絶縁膜23で覆われている。半導体基板21は、単結晶のシリコン基板である。絶縁膜22、23は、シリコン酸化膜である。第2インダクタ20及び接続部24は、シングルダマシン法又はデュアルダマシン法で形成されてもよい。
図3Aから図4に示したように、第1インダクタ10及び第2インダクタ20は、Z軸方向で互いに対向している。また、第1インダクタ10及び第2インダクタ20は接続部CTを介して電気的に接続されている。また、第1インダクタ10及び第2インダクタ20において、電流Iが流れる方向は互いに同一方向となっている。これにより、電磁誘導で生じる磁束B1、B2の向きは互いに同一方向となり、第1インダクタ10及び第2インダクタ20は磁界結合される。
図4に示すように、第1インダクタ10の導線部P10の線幅W1と、第2インダクタ20の導線部P20の線幅W2は、互いに同じ長さとなっている(W1=W2)。また、隣り合う一方の導線部P10と他方の導線部P10との間の距離S1と、隣り合う一方の導線部P20と他方の導線部P20との間の距離S2も、互いに同じ長さとなっている(S1=S2)。導線部P10と導線部P20は、L/S(Line&Space)が揃っているため、互いに対向させることが容易である。導線部P10と導線部P20とが互いに対向するようにインダクタ素子100を設計することが容易となっている。
図5及び図6は、本開示の実施形態1に係る半導体装置の構成例を示す断面図である。図5は、第1半導体チップ1と第2半導体チップ2とが接合される前の状態を示している。図6、第1半導体チップ1と第2半導体チップ2とが接合された後の状態を示している。
図5及び図6に示すように、実施形態1に係る半導体装置200は、第1半導体チップ1と、第2半導体チップ2とを備える。半導体装置200において、第1半導体チップ1は、トランジスタTr1、配線層15、ダミー電極16を有する。例えば、トランジスタTr1は、半導体基板11のおもて面11a(図5及び図6では、上面)側に設けられている。絶縁膜12は複数の層で構成されており、各層の間に配線層15が配置されている。
絶縁膜13は複数の層で構成されている。接続部14も、複数の導電層141、142、143、144で構成されている。導電層141、142、143、144は、互いに電気的かつ物理的に接続されている。絶縁膜13を構成する各層の間に導電層141、142、143が配置されている。接続部14の最上層である導電層144は、第1半導体チップ1のおもて面1aから露出している。
ダミー電極16は、第1半導体チップ1のおもて面1aから露出している。ダミー電極16は、電気的にどことも接続していない浮遊電極である。または、ダミー電極16は、図示しない配線を介して接地電位に固定されていてもよい。導電層144とダミー電極16は、同一の材料で構成されており、同一の層に設けられている。導電層144とダミー電極16は、同一の工程で同時に形成されてもよい。
同様に、半導体装置200において、第2半導体チップ2は、トランジスタTr2、配線層25、ダミー電極26を有する。例えば、トランジスタTr2は、半導体基板21のおもて面(図5及び図6では、下面)21a側に設けられている。絶縁膜22は複数の層で構成されており、各層の間に配線層25が配置されている。
絶縁膜23は複数の層で構成されている。接続部24も、複数の導電層241、242、243、244で構成されている。導電層241、242、243、244は、互いに電気的かつ機械的に接続されている。絶縁膜13を構成する各層の間に導電層241、242、243が配置されている。接続部24の最上層である導電層244は、第1半導体チップ1のおもて面1aから露出している。
ダミー電極26は、第1半導体チップ1のおもて面1aから露出している。ダミー電極26は、電気的にどことも接続していない浮遊電極である。または、ダミー電極26は、図示しない配線を介して接地電位に固定されていてもよい。導電層244とダミー電極26は、同一の材料で構成されており、同一の層に設けられている。導電層244とダミー電極26は、同一の工程で同時に形成される。
図6に示すように、半導体装置200においても、第1半導体チップ1のおもて面1aと第2半導体チップ2のおもて面2aとが互いに接合されて、第1半導体チップ1と第2半導体チップ2とが一体化される。
例えば、貼り合わせ装置が、第1半導体チップ1のおもて面1aと第2半導体チップ2のおもて面2aとを互いに対向させる。そして、製造装置は、第1半導体チップ1と、第2半導体チップ2とを互いに密着させて、熱処理を施す。これにより、絶縁膜13、23は互いに密着した状態で接合され、接続部14、24も互いに密着した状態で接合される。接続部14、24は、互いに電気的かつ機械的に接合されて、接続部CTを構成する。また、ダミー電極16、26も互いに密着した状態で接合される。接続部14、24の接合はCu-Cu接合である。ダミー電極16、26の接合もCu-Cu接合である。接続部14、24だけでなく、ダミー電極16、26もCu-Cu接合されるため、ダミー電極16、26がない場合と比べて、第1半導体チップ1と第2半導体チップ2との接合強度の向上を図ることができる。
半導体装置200は、例えば裏面照射型のCMOS固体撮像装置である。この場合、第2半導体チップ2が画素チップであり、第1半導体チップ1がロジックチップであってもよい。第2半導体チップ2が有するトランジスタTr2は、画素に含まれる画素トランジスタであってもよい。第1半導体チップ1が有するトランジスタTr1は、制御回路に含まれるトランジスタであってもよい。第2半導体チップ2の裏面2b側に、カラーフィルタやオンチップレンズが配置されていてもよい。
また、半導体装置200は、固体撮像装置に限定されない。半導体装置200は、例えば表示装置など、固体撮像装置以外の他の装置であってもよい。
図7は、本開示の実施形態1に係る接続部の構成例1を示す平面図である。図8は、本開示の実施形態1に係る接続部の構成例2を示す平面図である。図7及び図8は、図5に示した接続部14を含む領域AR1を示している。図7及び図8に示すように、第1インダクタ10と電気的に接続する接続部14は複数あってもよい。同様に、第2インダクタ20と電気的に接続する接続部24も複数あってもよい。接続部14、24(すなわち、接続部CT)の数を増やしたり、その径を大きくしたりすることによって、第1インダクタ10と第2インダクタ20との接続抵抗を小さくすることができる。第1インダクタ10と第2インダクタ20との接続抵抗を小さくすることによって、インダクタ素子100のQ値(Quality Factor:品質係数)を高めることができる。
以上説明したように、本開示の実施形態1に係るインダクタ素子100は、第1インダクタ10を有する第1半導体チップ1と、第1半導体チップ1と対向して配置され、第2インダクタ20を有する第2半導体チップ2と、第1半導体チップ1又は第2半導体チップ2の少なくとも一方に設けられ、第1インダクタと第2インダクタ20とを電気的に接続する接続部CTと、を備える。第1インダクタ10と第2インダクタ20とが互いに対向している。第1インダクタ10において電流Iが流れる方向と、第2インダクタ20において電流Iが流れる方向は、互いに同一の方向である。
これによれば、第1インダクタ10に電流が流れることによって生じる磁束B1の向きと、第2インダクタ20に電流Iが流れることによって生じる磁束B2の向きは、互いに同一の方向となる。これにより、第1半導体チップ1の第1インダクタ10と第2半導体チップ2の第2インダクタ20とが磁界結合された、スタック構造インダクタ50がインダクタ素子100内に形成される。スタック構造インダクタ50は、非スタック構造のインダクタと比べて、Z軸方向からの平面視による面積を低減することができる。また、第1インダクタ10と第2インダクタ20とが磁界結合されることによって、インダクタンスは増大する。これにより、インダクタ素子100は、単位インダクタンス当たりの面積を低減することができるので、小型化が可能である。
例えば、第1インダクタ10のインダクタンスL1と、第2インダクタ20のインダクタンスL2と、スタック構造インダクタ50のインダクタンスLtotalとの間には、(i)式が成り立つ。
Ltotal=L1+L2+2M…(i)
2M:相互インダクタンス
スタック構造インダクタ50において、第1インダクタ10と第2インダクタ20とが磁界結合されると、(i)式の相互インダクタンスをL1+L2の値に近づけることができる(2M≒L1+L2)。これにより、インダクタ素子100は、インダクタの占有面積を増やすことなく、インダクタンスを4倍に近づけることができる。これは、インダクタンスを減らすことなく、インダクタの占有面積を1/4倍近くまで小さくできることを意味する。したがって、インダクタ素子50の小型化や、半導体装置200の小型化が可能である。
また、接続部CTは、第1半導体チップ1に設けられ、第1インダクタ10に電気的に接続する第1接続部(例えば、接続部14)と、第2半導体チップ2に設けられ、第2インダクタ20に電気的に接続する第2接続部(例えば、接続部24)と、を有する。接続部24は第1半導体チップ1のおもて面1aから露出している。接続部24は第2半導体チップ2のおもて面2aから露出している。おもて面1a、2aが互いに対向している。接続部14、24が互いに接合されている。これによれば、ウェハプロセスの配線技術、又は、ウェハーレベルパッケージの再配線技術を用いて、接続部CTを形成することができる。
また、接続部14、24は、互いに同一の金属元素(例えば、Cu)で構成される。
これによれば、接続部14、24間の接合をCu-Cu接合とすることができるため、接続部14、24間の接合強度の向上を図ることができる。
(変形例)
上記の実施形態1では、第1インダクタ10及び第2インダクタ20の平面形状が、正方形のスパイラル状であることを説明した。しかしながら、本開示の実施形態において、第1インダクタ10及び第2インダクタ20の平面形状はこれに限定されない。
図9Aは、本開示の実施形態1に係る第2インダクタの変形例1を示す平面図である。図9Bは、本開示の実施形態1に係る第1インダクタの変形例1を示す平面図である。図9Aに示すように、第2インダクタ20の平面形状は、八角形のスパイラル状であってもよい。図9Bに示すように、第1インダクタ10の平面形状も、八角形のスパイラル状であってもよい。平面形状が互いに同一又はほぼ同一である第1インダクタ10と第2インダクタ20は、互いに対向することができ、電磁誘導で生じる磁束B1、B2の向きを互いに同一方向とすることができる。
図10Aは、本開示の実施形態1に係る第2インダクタの変形例2を示す平面図である。図10Bは、本開示の実施形態1に係る第1インダクタの変形例2を示す平面図である。図10Aに示すように、第2インダクタ20の平面形状は、六角形のスパイラル状であってもよい。図10Bに示すように、第1インダクタ10の平面形状も、六角形のスパイラル状であってもよい。平面形状が互いに同一又はほぼ同一である第1インダクタ10と第2インダクタ20は、互いに対向することができ、電磁誘導で生じる磁束B1、B2の向きを互いに同一方向とすることができる。
図11Aは、本開示の実施形態1に係る第2インダクタの変形例3を示す平面図である。図11Bは、本開示の実施形態1に係る第1インダクタの変形例3を示す平面図である。図11Aに示すように、第2インダクタ20の平面形状は、円形のスパイラル状であってもよい。図11Bに示すように、第1インダクタ10の平面形状も、円形のスパイラル状であってもよい。平面形状が互いに同一又はほぼ同一である第1インダクタ10と第2インダクタ20は、互いに対向することができ、電磁誘導で生じる磁束B1、B2の向きを互いに同一方向とすることができる。
また、本開示の実施形態において、第1インダクタ10及び第2インダクタ20の平面形状は、スパイラル状ではなく、ループ状であってもよい。
図12Aは、本開示の実施形態1に係る第2インダクタの変形例4を示す平面図である。図12Bは、本開示の実施形態1に係る第1インダクタの変形例4を示す平面図である。図12Aに示すように、第2インダクタ20の平面形状はアラビア数字の8の字状であり、第1ループR21と第2ループR22とが隣り合って配置された形状であってもよい。第2インダクタ20は、第2金属層202のみで構成される導線部P20Aと、第1金属層201及び第2金属層202で構成される導線部P20Bとを有する。導線部P20Aの一端に端部P21が位置し、導線部P20Aの他端に端部P23が位置する。導線部P20Bの一端に端部P22が位置し、導線部P20Bの他端に端部P24が位置する。導線部P20Aと導線部P20Bは、2か所で交差している。導線部P20Bにおいて、導線部P20Aと交差する部分が第1金属層201で構成されており、それ以外の部分は第2金属層202で構成されている。
図12Bに示すように、第1インダクタ10の平面形状もアラビア数字の8の字状であり、第1ループR11と第2ループR12とが隣り合って配置された形状であってもよい。第1インダクタ10は、第1金属層101及び第2金属層102で構成される導線部P10を有する。導線部P10の一端に端部P11が位置し、導線部P10の他端に端部P12が位置する。第1インダクタ10の端部P11は、接続部CTを介して、第2インダクタの端部P21に電気的に接続している。第1インダクタ10の端部P12が、接続部CTを介して、第2インダクタの端部P22に電気的に接続している。
図13は、本開示の実施形態1に係るインダクタ素子の変形例4を示す断面図である。図13は、図12A及び図12Bに示す各図をB1-B2線で切断した断面に対応している。図13に示すように、第1半導体チップ1の絶縁膜13は、絶縁膜12上に設けられて第1金属層101を覆う第1絶縁膜131と、第1絶縁膜131上に設けられて第2金属層102を覆う第2絶縁膜132とを有する。第1絶縁膜131には貫通孔H131が設けられている。第2金属層102は、貫通孔H131を通って第1金属層101と電気的に接続されている。図13に示すように、導線部P10が交差する領域において、第1金属層101と第2金属層102との間には、第1絶縁膜131が配置されている。これにより、導線部P10が交差する領域において、上下の導線部P10が短絡することが防止されている。
図13に示すように、絶縁膜23は、絶縁膜22上(図13では、下)に設けられて第1金属層201を覆う第1絶縁膜231と、第1絶縁膜231上(図13では、下)に設けられて第2金属層202を覆う第2絶縁膜232とを有する。第1絶縁膜231には貫通孔H231が設けられている。第2金属層202は、貫通孔H231を通って第1金属層201と電気的に接続されている。図23に示すように、導線部P20Aと導線部P20Bとが交差する領域において、導線部P20Aを構成する第2金属層202と、導線部P20Bを構成する第1金属層201との間には、第1絶縁膜231が配置されている。これにより、導線部P20Aと導線部P20Bとが交差する領域において、導線部P20Aと導線部P20Bとが短絡することが防止されている。
図12Aから図13に示す態様では、例えば、第2インダクタ20の端部P23に正のバイアスが印加され、端部P24に接地電位又は負のバイアスが印加される。これにより、第2インダクタ20の端部P23から導線部P20A、端部P21、接続部CT を経由して、第1インダクタ10の端部P11へ電流Iが流れる。また、第1インダクタの端部P11から導線部P10、端部P12、接続部CTを経由して、第2インダクタの端部P22に電流が流れる。第2インダクタ20の端部P22から導線部P20Bを経由して、端部P24へ電流が流れる。
図12Aから図13に示す態様では、第1インダクタ10の第1ループR11と、第2インダクタ20の第1ループR21とが、Z軸方向で互いに対向する。第1ループR11及び第2ループR12において、電流が流れる方向は互いに同一であり、時計周りの方向である。このため、電磁誘導によって第1ループR11の中心部に生じる磁束B11の向きと、電磁誘導によって第1ループR21の中心部に生じる磁束B21の向きは、互いに同一方向(Z軸の負方向)となる。
同様に、図12Aから図13に示す態様では、第1インダクタ10の第2ループR12と、第2インダクタ20の第2ループR22とが、Z軸方向で互いに対向する。第2ループR12、R22において、電流が流れる方向は互いに同一であり、反時計周りの方向である。このため、電磁誘導によって第2ループR12の中心部に生じる磁束B12の向きと、電磁誘導によって第2ループR22の中心部に生じる磁束B22の向きは、互いに同一方向(Z軸の正方向)となる。
図14Aは、本開示の実施形態1に係る第2インダクタの変形例5を示す平面図である。図14Bは、本開示の実施形態1に係る第1インダクタの変形例5を示す平面図である。図14Aに示すように、第2インダクタ20は差動インダクタであってもよい。図14Bに示すように、第1インダクタ10も差動インダクタであってもよい。差動インダクタは、導線部が左右対称の構造を有し、電気特性も対称性をもつ。第1インダクタ10及び第2インダクタ20が差動インダクタの場合であっても、第1インダクタ10及び第2インダクタ20の平面形状が互いに同一又はほぼ同一であれば、Z軸方向で互いに対向することができる。これにより、電磁誘導で生じる磁束B1、B2の向きは互いに同一方向となる。
図15は、本開示の実施形態1に係る第1インダクタの変形例6を示す平面図である。図15に示すように、第1インダクタ10にセンタータップ103が電気的に接続していてもよい。センタータップ103は引き出し用の配線である。センタータップ103の一端が、導線部P10の電流経路における中間位置(中性点)P10Cに電気的に接続している。これによれば、第1インダクタ10は、端部P11と中間位置P10Cとの間と、中間位置P10Cと端部P12との間に、同じ特性のインダクタを2つ内蔵した形となる。このため、第1半導体チップ1に同じ特性のインダクタを2つ別々に配置する場合と比べて、第1半導体チップ1におけるインダクタの占有面積を小さくすることができる。
なお、第2インダクタ20(図1参照)にもセンタータップが電気的に接続していてもよい。また、第1インダクタ10に接続するセンタータップ103や、第2インダクタ20に接続するセンタータップに、第1インダクタ10及び第2インダクタ20とは別に用意される第3インダクタの一端が接続してもよい。
図16は、本開示の実施形態1に係る第1インダクタの変形例7を示す平面図である。図16に示すように、第1インダクタ10の平面形状は、4つのループ(第1ループR11、第2ループR12、第3ループR13及び第4ループR14)がクローバの葉状に隣り合って配置された形状であってもよい。第1インダクタ10は、第1金属層101及び第2金属層102で構成される導線部P10を有する。導線部P10の一端に端部P11が位置し、導線部P10の他端に端部P12が位置する。
また、第2インダクタ20(図2参照)の平面形状も、第1インダクタ10と同様に、4つのループがクローバの葉状に隣り合って配置された形状であってもよい。この場合、第1インダクタ10の端部P12は、接続部CT(図2参照)を介して、第2インダクタ20の端部P21(図2参照)に電気的に接続している。
図16に示す態様では、第1インダクタ10の第1ループR11と、第2インダクタ20の第1ループとが、Z軸方向で互いに対向する。第1インダクタ10の第1ループR11と、第2インダクタ20の第1ループとにおいて、電流が流れる方向は互いに同一であり、時計周りの方向である。このため、電磁誘導によって第1ループR11の中心部に生じる磁束B11の向きと、電磁誘導によって第2インダクタの第1ループの中心部に生じる磁束の向きは互いに同一方向(Z軸の負方向)となる。
同様に、第1インダクタ10の第2ループR12と、第2インダクタ20の第2ループとが、Z軸方向で互いに対向する。第1インダクタ10の第2ループR12と、第2インダクタ20の第2ループとにおいて、電流が流れる方向は互いに同一であり、反時計周りの方向である。このため、電磁誘導によって第2ループR12の中心部に生じる磁束B12の向きと、電磁誘導によって第2インダクタの第2ループの中心部に生じる磁束の向きは互いに同一方向(Z軸の正方向)となる。
第1インダクタ10の第3ループR13と、第2インダクタ20の第3ループとが、Z軸方向で互いに対向する。第1インダクタ10の第3ループR13と、第2インダクタ20の第3ループとにおいて、電流が流れる方向は互いに同一であり、時計周りの方向である。このため、電磁誘導によって第3ループR13の中心部に生じる磁束B13の向きと、電磁誘導によって第2インダクタの第3ループの中心部に生じる磁束の向きは互いに同一方向(Z軸の負方向)となる。
第1インダクタ10の第4ループR14と、第2インダクタ20の第4ループとが、Z軸方向で互いに対向する。第1インダクタ10の第4ループR14と、第2インダクタ20の第4ループとにおいて、電流が流れる方向は互いに同一であり、反時計周りの方向である。このため、電磁誘導によって第4ループR14の中心部に生じる磁束B14の向きと、電磁誘導によって第2インダクタの第4ループの中心部に生じる磁束の向きは互いに同一方向(Z軸の正方向)となる。
(実施形態2)
上記の実施形態1では、第1半導体チップ1の第1インダクタ10と第2半導体チップ2の第2インダクタ20とが接続部CTを介して直列に接続されることによって、2層巻きのスタック構造インダクタ50が形成されることを説明した。しかしながら、本開示の実施形態において、スタック構造インダクタの巻数は2層に限定されず、3層以上であってもよい。
図17は、本開示の実施形態2に係るインダクタ素子の構成例を模式的に示す斜視図である。図18及び図19は、本開示の実施形態2に係るインダクタ素子の構成例を示す断面図である。図18は、第1半導体チップ1Aと第2半導体チップ2とが接合される前の状態を示している。図19は、第1半導体チップ1Aと第2半導体チップ2とが接合された後の状態を示している。
図17に示すように、実施形態2に係るインダクタ素子100Aは、第1インダクタ10と再配線層インダクタ18とを有する第1半導体チップ1Aと、第2インダクタ20を有する第2半導体チップ2と、を備える。再配線層インダクタ18は、第1半導体チップ1Aの再配線層を利用して形成されており、例えば銅(Cu)等の金属で構成されている。再配線層インダクタ18の平面形状は、第1インダクタ10の平面形状と同一又はほぼ同一である。例えば、第1インダクタ10の平面形状が正方形のスパイラル状である場合、再配線層インダクタ18の平面形状も正方形のスパイラル状である。Z軸方向において、第1インダクタ10及び再配線層インダクタ18と、第2インダクタ20は互いに対向している。
図18及び図19に示すように、再配線層インダクタ18は、第1インダクタ10を覆う絶縁膜13上に設けられている。また、第1半導体チップ1Aは、絶縁膜13上に設けられて再配線層インダクタ18の側面を覆う絶縁層17を備える。絶縁層17は、例えばポリイミド等の樹脂で構成されている。再配線層インダクタ18の上面は絶縁層17から露出している。
インダクタ素子100Aは、第1半導体チップ1Aのおもて面(図18では、上面)1Aaと第2半導体チップ2のおもて面(図18では、下面)2aとが互いに接合されることによって形成される。インダクタ素子100Aでは、第1半導体チップ1Aの接続部14が、再配線層インダクタ18に接合されている。接続部14と再配線層インダクタ18との接合は、例えばCu-Cu接合である。また、第2半導体チップ2の接続部24が、再配線層インダクタ18に接合されている。接続部24と再配線層インダクタ18との接合は、例えばCu-Cu接合である。
インダクタ素子100Aでは、第1半導体チップ1の第1インダクタ10及び再配線層インダクタ18が接続部14を介して直列に接続されている。また、第1半導体チップ1の再配線層インダクタ18と第2半導体チップ2の第2インダクタ20とが接続部24を介して直列に接続されている。これにより、第1半導体チップ1内で積層された第1インダクタ10及び再配線層インダクタ18と、第2半導体チップの第2インダクタ20とがスタックされた、3層巻きのスタック構造インダクタ50Aが構成されている。
3層巻きのスタック構造インダクタ50Aにおいて、第1インダクタ10において電流Iが流れる方向と、再配線層インダクタ18において電流Iが流れる方向と、第2インダクタ20において電流Iが流れる方向は、互いに同一の方向となっている。
以上説明したように、実施形態2に係るインダクタ素子100Aによれば、第1半導体チップ1は、第1インダクタ10と第2インダクタ20との間に配置され、第1インダクタ10及び第2インダクタ20とそれぞれ対向する第4インダクタ(例えば、再配線層インダクタ18)を有する。これにより、インダクタ素子100Aにおけるインダクタのスタック数nは3となる。また、電磁誘導によって再配線層インダクタ18で生じる磁束の向きは、第1インダクタ10の磁束の向き、及び、第2インダクタ20の磁束の向きとそれぞれ同一の方向となる。このため、スタック構造インダクタ50Aのインダクタンスを、第1インダクタ10のインダクタンスの9(=3)倍の値に近づけることができる。インダクタンスを減らすことなく、インダクタの占有面積を1/9倍近くまで小さくできるので、インダクタ素子100Aのさらなる小型化が可能である。
なお、実施形態2において、再配線層インダクタは、第1半導体チップ10ではなく、第2半導体チップ20に設けられていてもよい。また、再配線層インダクタは、第1半導体チップ10と第2半導体チップ20の両方に設けられていてもよい。このような態様でも、磁界結合するインダクタの数を増やすことができる。磁界結合するインダクタの数に応じてインダクタの占有面積を小さくでき、インダクタ素子のさらなる小型化が可能である。
(実施形態3)
上記の実施形態1では、第1インダクタを有する第1半導体チップと第2インダクタを有する第2半導体チップとが接合されてスタック構造インダクタが形成されることを説明した。しかしながら、本開示の実施形態において、スタックされる半導体チップの数は2つに限定されない。本開示の実施形態では、インダクタを有する3つ以上の半導体チップがスタックされて、3層巻き以上のスタック構造インダクタが形成されてもよい。また、インダクタ同士の接続は、Cu-Cu接合に限定されず、TSV(through silicon via:Si貫通電極)、バンプ電極、マイクロバンプ電極を介して行われてもよい。
図20は、本開示の実施形態3に係るインダクタ素子の構成例を模式的に示す斜視図である。図21及び図22は、本開示の実施形態3に係るインダクタ素子の構成例を示す断面図である。図21は、第1半導体チップ1、第2半導体チップ2及び第3半導体チップ3が接合される前の状態を示している。図22は、第1半導体チップ1、第2半導体チップ2及び第3半導体チップ3が接合された後の状態を示している。
図20に示すように、実施形態3に係るインダクタ素子100Bは、第1インダクタ10、を有する第1半導体チップ1と、第2インダクタ20を有する第2半導体チップ2と、第3インダクタ30を有する第3半導体チップ3と、を備える。
図21及び図22に示すように、第3半導体チップ3は、半導体基板31と、半導体基板31のおもて面31a(図21では、上面)側に設けられた絶縁膜32と、絶縁膜32上に設けられた第3インダクタ30と、絶縁膜32上に設けられて第3インダクタ30の側面を覆う絶縁膜33と、半導体基板31と絶縁膜32とを貫通して第3インダクタ30に接続する貫通電極34と、を有する。貫通電極34は、第3インダクタ30と電気的かつ物理的に接続している。第3インダクタ30は、第3半導体チップ3のおもて面3aに露出している。貫通電極34は、第3半導体チップ3の裏面3bに露出している。半導体基板31は、単結晶のシリコン基板である。絶縁膜32、33は、シリコン酸化膜である。
第3インダクタ30は、例えば銅(Cu)等の金属で構成されている。第3インダクタ30は、シングルダマシン法で形成されてもよい。第3インダクタ30の平面形状は、第1インダクタ10の平面形状と同一又はほぼ同一である。例えば、第1インダクタ10の平面形状が正方形のスパイラル状である場合、第3インダクタ30の平面形状も正方形のスパイラル状である。Z軸方向において、第1インダクタ10、第2インダクタ20及び第3インダクタ30は互いに対向している。
インダクタ素子100Bは、第1半導体チップ1のおもて面(図21では、上面)1aと第3半導体チップ3の裏面3b(図21では、下面)とが互いに接続され、かつ、第3半導体チップのおもて面3a(図21では、上面)と第2半導体チップ2のおもて面(図21では、下面)とが互いに接続されることによって形成される。
インダクタ素子100Bでは、第1半導体チップ1の接続部14と第3半導体チップ3の貫通電極34とが接合されて、接続部CTを構成している。接続部14と貫通電極34との接合は、例えばCu-Cu接合である。また、第2半導体チップ2の接続部24が第3半導体チップ3の第3インダクタ30に接合されている。接続部24と第3インダクタ30との接合は、例えばCu-Cu接合である。
インダクタ素子100Bでは、第1半導体チップ1の第1インダクタ10と第3半導体チップ3の第3インダクタ30とが接続部CTを介して直列に接続されている。また、第3半導体チップ3の第3インダクタ30と第2半導体チップ2の第2インダクタ20とが接続部24を介して直列に接続されている。これにより、第1インダクタ10、第2インダクタ20及び第3インダクタ30がスタックされた、3層巻きのスタック構造インダクタ50Bが構成されている。
3層巻きのスタック構造インダクタ50Bにおいて、第1インダクタ10において電流Iが流れる方向と、第3インダクタ30において電流Iが流れる方向と、第2インダクタ20において電流Iが流れる方向は、互いに同一の方向となっている。
実施形態3に係るインダクタ素子100Bによれば、インダクタのスタック数nは3となる。また、電磁誘導によって第3インダクタ30で生じる磁束の向きは、第1インダクタ10の磁束の向き、及び、第2インダクタ20の磁束の向きとそれぞれ同一の方向となる。このため、スタック構造インダクタ50Bのインダクタンスを、第1インダクタ10のインダクタンスの9(=3)倍に近づけることができる。インダクタンスを減らすことなく、インダクタの占有面積を1/9倍近くまで小さくできるので、インダクタ素子100Bのさらなる小型化が可能である。
(実施形態4)
本開示の実施形態では、平面視で、インダクタを外側から囲む電極が配置されていてもよい。電極は、固定電位(例えば、接地電位)に接続されていてもよい。図23Aは、本開示の実施形態4に係る第2インダクタの構成例を示す平面図である。図23Bは、本開示の実施形態4に係る第1インダクタの構成例を示す平面図である。図23Aに示すように、第2半導体チップ2は、平面視で、第2インダクタ20を外側から囲む環状の第2電極29を有する。第2電極29は、第2インダクタ20と同一の材料で構成されており、第2インダクタ20と同一の層に設けられている。第2電極29は、第2インダクタ20と同一の工程で同時に形成される。第2電極29は、第2インダクタ20の周囲において、電磁的ノイズを遮断することができる。
また、図23Bに示すように、第1半導体チップ1は、平面視で、第1インダクタ10を外側から囲む環状の第1電極19を有する。第1電極19は、第1インダクタ10と同一の材料で構成されており、第1インダクタ10と同一の層に設けられている。第1電極19は、第1インダクタ10と同一の工程で同時に形成される。
実施形態4によれば、環状の第2電極29は、第2インダクタ20と、第2インダクタ20の外側との間で、電磁的なノイズを遮断することができる。環状の第1電極19は、第1インダクタ10と、第1インダクタ10の外側との間で、電磁的ノイズを遮断することができる。
(その他の実施形態)
上記のように、本開示は実施形態及び変形例によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本開示を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、上記の実施形態1から3では、第1インダクタ10、再配線層インダクタ18、第2インダクタ20及び第3インダクタ30がそれぞれCuで構成されていることを説明した。しかしながら、本開示の実施形態において、第1インダクタ10、再配線層インダクタ18、第2インダクタ20及び第3インダクタ30を構成する材料は、Cuに限定されない。第1インダクタ10、再配線層インダクタ18、第2インダクタ20及び第3インダクタ30を構成する材料は、Cuと他の元素とを含むCu合金でもよいし、アルミニウム(Al)又はAl合金であってもよい。
また、実施形態2では、第1インダクタ10、再配線層インダクタ18、第2インダクタ20が直列に接続されることを説明した。また、実施形態3では、第1インダクタ10、第2インダクタ20及び第3インダクタ30が直列に接続されることを説明した。しかしながら、本開示の実施形態において、3つ以上のインダクタの接続は直列に限定されない。
図24は、本開示のその他の実施形態に係る第1インダクタ10、第2インダクタ20及び第3インダクタ30の接続例を示す図である。図24に示すように、3つの第1インダクタ10、第2インダクタ20及び第3インダクタ30(または、第1インダクタ10、再配線層インダクタ18、第2インダクタ20)は、スター結線されていてもよい。このような場合でも、3つの第1インダクタ10、第2インダクタ20及び第3インダクタ30を互いに対向するように配置することで、3つの第1インダクタ10、第2インダクタ20及び第3インダクタ30を電気的に結合し、かつ磁界結合することが可能である。
このように、本技術はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。上述した実施形態及び各変形例の要旨を逸脱しない範囲で、構成要素の種々の省略、置換及び変更のうち少なくとも1つを行うことができる。また、本明細書に記載された効果はあくまでも例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。本開示の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
なお、本開示は以下のような構成も取ることができる。
(1)第1インダクタを有する第1半導体チップと、
前記第1半導体チップと対向して配置され、第2インダクタを有する第2半導体チップと、
前記第1半導体チップ又は前記第2半導体チップの少なくとも一方に設けられ、前記第1インダクタと前記第2インダクタとを電気的に接続する接続部と、を備え、
前記第1インダクタと前記第2インダクタとが互いに対向し、
前記第1インダクタにおいて電流が流れる方向と、前記第2インダクタにおいて電流が流れる方向は、互いに同一の方向である、インダクタ素子。
(2)前記第1インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向きと、前記第2インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向きは、互いに同一の方向である、前記(1)に記載のインダクタ素子。
(3)前記第1インダクタの線幅と前記第2インダクタの線幅は、互いに同一の長さである、前記(1)又は(2)に記載のインダクタ素子。
(4)前記接続部は、前記第1半導体チップに設けられ、前記第1インダクタに電気的に接続する第1接続部と、
前記第2半導体チップに設けられ、前記第2インダクタに電気的に接続する第2接続部と、を有し、
前記第1接続部は前記第1半導体チップの第1面から露出し、
前記第2接続部は前記第2半導体チップの第2面から露出し、 前記第1面と前記第2面とが互いに対向し、
前記第1接続部と前記第2接続部とが互いに接合される、前記(1)から(3)のいずれか1項に記載のインダクタ素子。
(5)前記第1接続部と前記第2接続部は、互いに同一の金属元素で構成される、前記(4)に記載のインダクタ素子。
(6)前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとの間に配置される第3半導体チップ、をさらに備え、
前記第3半導体チップは、
前記第1インダクタ及び前記第2インダクタとそれぞれ対向する第3インダクタを有し、
前記第1インダクタにおいて電流が流れる方向と、前記第2インダクタにおいて電流が流れる方向と、前記第3インダクタにおいて電流が流れる方向は、互いに同一の方向である、前記(1)から(5)のいずれか1項に記載のインダクタ素子。
(7)前記第3インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向きは、
前記第1インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向き、及び、前記第2インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向きとそれぞれ同一の方向である、前記(6)に記載のインダクタ素子。
(8)前記第1半導体チップ及び前記第2半導体チップの少なくとも一方は、
前記第1インダクタと前記第2インダクタとの間に配置され、前記第1インダクタ及び前記第2インダクタとそれぞれ対向する第4インダクタ、をさらに有し、
前記第1インダクタにおいて電流が流れる方向と、前記第2インダクタにおいて電流が流れる方向と、前記第4インダクタにおいて電流が流れる方向は、互いに同一の方向である、請求項1から7のいずれか1項に記載のインダクタ素子。
(9)前記第1半導体チップは、
前記第1インダクタと同じ層に設けられ、前記第1インダクタを外側から囲む第1電極を有し、
前記第2半導体チップは、
前記第2インダクタと同じ層に設けられ、前記第2インダクタを外側から囲む第2電極を有し、
前記第1電極及び前記第2電極はそれぞれ固定電位に接続される、(1)から(8)のいずれか1項に記載のインダクタ素子。
(10)第1インダクタ及び第1半導体素子を有する第1半導体チップと、
前記第1半導体チップと対向して配置され、第2インダクタ及び第2半導体素子を有する第2半導体チップと、
前記第1半導体チップ又は前記第2半導体チップの少なくとも一方に設けられ、前記第1インダクタと前記第2インダクタとを電気的に接続する接続部と、を備え、
前記第1インダクタと前記第2インダクタとが互いに対向し、
前記第1インダクタにおいて電流が流れる方向と、前記第2インダクタにおいて電流が流れる方向は、互いに同一の方向である、半導体装置。
1 第1半導体チップ
2 第2半導体チップ
3 第3半導体チップ
10 第1インダクタ
11、21 半導体基板
12、13、22、23、32、33 絶縁膜
14、24 接続部
15、25 配線層
16、26 ダミー電極17 絶縁層
18 再配線層インダクタ
19 第1電極
20 第2インダクタ
29 第2電極
30 第3インダクタ
31 半導体基板
34 貫通電極
50、50A、50B スタック構造インダクタ
100、100A、100B インダクタ素子
101、201 第1金属層
102、202 第2金属層
103 センタータップ
131、231 第1絶縁膜
132、232 第2絶縁膜
141、142、143、144、241、242、243、]244 導電層
200 半導体装置
AR1 領域
B1、B2、B11、B12、B13、B14、B21、B22 磁束
CT 接続部
H131、H231 貫通孔
P10 導線部
P10C 中間位置(中性点)
P11、P12、P21、P22、P23、P24 端部
P20、P20A、P20B 導線部
R11、R21 第1ループ
R12、R22 第2ループ
R13 第3ループ
R14 第4ループ
S1、S2 距離
Tr1、Tr2 トランジスタ
W1、W2 線幅

Claims (8)

  1. 第1インダクタと、前記第1インダクタを覆う第1絶縁膜とを有する第1半導体チップと、
    前記第1半導体チップと対向して配置され、第2インダクタと、前記第2インダクタを覆う第2絶縁膜とを有する第2半導体チップと、
    前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとの間に配置され、前記第1インダクタ及び前記第2インダクタとそれぞれ対向する第3インダクタと、前記第3インダクタの側面を覆う第3絶縁膜とを有する第3半導体チップと、
    前記第1インダクタと前記第3インダクタとを電気的に接続するとともに、前記第3インダクタと前記第2インダクタとを電気的に接続する接続部と、を備え、
    前記第1インダクタ、前記第2インダクタ及び前記第3インダクタは互いに対向し、
    前記第1インダクタにおいて電流が流れる方向と、前記第2インダクタにおいて電流が流れる方向と、前記第3インダクタにおいて電流が流れる方向は、互いに同一の方向であり、
    前記第1インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向きと、前記第2インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向きと、前記第3インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向きは、互いに同一の方向であり、
    前記第3半導体チップは、前記第1半導体チップと前記第3インダクタとの間に位置する半導体基板をさらに有し、
    前記接続部は、
    前記第1半導体チップに設けられ、前記第1インダクタに電気的に接続する第1接続部と、
    前記第2半導体チップに設けられ、前記第2インダクタに電気的に接続する第2接続部と、
    前記半導体基板を貫通して前記第3インダクタに接続する貫通電極と、を有し、
    前記第1接続部は前記第1絶縁膜の第1面から露出し、前記第1接続部の側面は前記第1絶縁膜で覆われており、
    前記第2接続部は前記第2絶縁膜の第2面から露出し、前記第2接続部の側面は前記第2絶縁膜で覆われており、
    前記貫通電極は、前記半導体基板のうち前記第1半導体チップと対向する面から露出しており、
    前記第1絶縁膜の前記第1面と前記半導体基板とが互いに対向して接合され、前記第1接続部と前記貫通電極とが互いに対向して接合され、
    前記第2絶縁膜の前記第2面と前記第3絶縁膜とが互いに対向して接合され、前記第2接続部と前記第3インダクタとが互いに対向して接合される、
    インダクタ素子。
  2. 前記第1インダクタの線幅と前記第2インダクタの線幅は、互いに同一の長さである、請求項1に記載のインダクタ素子。
  3. 前記第1接続部と前記第2接続部は、互いに同一の金属元素で構成される、
    請求項1又は2に記載のインダクタ素子。
  4. 前記第1半導体チップは、
    前記第1インダクタと同じ層に設けられ、前記第1インダクタを外側から囲む第1電極を有し、
    前記第2半導体チップは、
    前記第2インダクタと同じ層に設けられ、前記第2インダクタを外側から囲む第2電極を有し、
    前記第1電極及び前記第2電極はそれぞれ固定電位に接続される、
    請求項1からのいずれか1項に記載のインダクタ素子。
  5. 前記第1インダクタは、前記第1インダクタの電流経路における中間位置に接続する第1引き出し用配線を有する、請求項1からのいずれか1項に記載のインダクタ素子。
  6. 前記第2インダクタは、前記第2インダクタの電流経路における中間位置に接続する第2引き出し用配線を有する、請求項1からのいずれか1項に記載のインダクタ素子。
  7. 第1インダクタ及び第1半導体素子と、前記第1インダクタ及び前記第1半導体素子を覆う第1絶縁膜とを有する第1半導体チップと、
    前記第1半導体チップと対向して配置され、第2インダクタ及び第2半導体素子と、前記第2インダクタ及び前記第2半導体素子を覆う第2絶縁膜とを有する第2半導体チップと、
    前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとの間に配置され、前記第1インダクタ及び前記第2インダクタとそれぞれ対向する第3インダクタと、前記第3インダクタの側面を覆う第3絶縁膜とを有する第3半導体チップと、
    前記第1インダクタと前記第インダクタとを電気的に接続するとともに、前記第3インダクタと前記第2インダクタとを電気的に接続する接続部と、を備え、
    前記第1インダクタ前記第2インダクタ及び前記第3インダクタは互いに対向し、
    前記第1インダクタにおいて電流が流れる方向と、前記第2インダクタにおいて電流が流れる方向と、前記第3インダクタにおいて電流が流れる方向は、互いに同一の方向であり、
    前記第1インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向きと、前記第2インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向きと、前記第3インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向きは、互いに同一の方向であり、
    前記第3半導体チップは、前記第1半導体チップと前記第3インダクタとの間に位置する半導体基板をさらに有し、
    前記接続部は、
    前記第1半導体チップに設けられ、前記第1インダクタに電気的に接続する第1接続部と、
    前記第2半導体チップに設けられ、前記第2インダクタに電気的に接続する第2接続部と、
    前記半導体基板を貫通して前記第3インダクタに接続する貫通電極と、を有し、
    前記第1接続部は前記第1絶縁膜の第1面から露出し、前記第1接続部の側面は前記第1絶縁膜で覆われており、
    前記第2接続部は前記第2絶縁膜の第2面から露出し、前記第2接続部の側面は前記第2絶縁膜で覆われており、
    前記貫通電極は、前記半導体基板のうち前記第1半導体チップと対向する面から露出しており、
    前記第1絶縁膜の前記第1面と前記半導体基板とが互いに対向して接合され、前記第1接続部と前記貫通電極とが互いに対向して接合され、
    前記第2絶縁膜の前記第2面と前記第3絶縁膜とが互いに対向して接合され、前記第2接続部と前記第3インダクタとが互いに対向して接合される、
    半導体装置。
  8. 第1インダクタ及び第1半導体素子と、前記第1インダクタ及び前記第1半導体素子を覆う第1絶縁膜とを有するロジックチップと、
    前記ロジックチップと対向して配置され、第2インダクタ及び第2半導体素子と、前記第2インダクタ及び前記第2半導体素子を覆う第2絶縁膜とを有する画素チップと、
    前記ロジックチップと前記画素チップとの間に配置され、前記第1インダクタ及び前記第2インダクタとそれぞれ対向する第3インダクタと、前記第3インダクタの側面を覆う第3絶縁膜とを有する第3半導体チップと、
    前記第1インダクタと前記第インダクタとを電気的に接続するとともに、前記第3インダクタと前記第2インダクタとを電気的に接続する接続部と、を備え、
    前記第1インダクタ前記第2インダクタ及び前記第3インダクタは互いに対向し、
    前記第1インダクタにおいて電流が流れる方向と、前記第2インダクタにおいて電流が流れる方向と、前記第3インダクタにおいて電流が流れる方向は、互いに同一の方向であり、
    前記第1インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向きと、前記第2インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向きと、前記第3インダクタに電流が流れることによって生じる磁束の向きは、互いに同一の方向であり、
    前記第3半導体チップは、前記ロジックチップと前記第3インダクタとの間に位置する半導体基板をさらに有し、
    前記接続部は、
    前記ロジックチップに設けられ、前記第1インダクタに電気的に接続する第1接続部と、
    前記画素チップに設けられ、前記第2インダクタに電気的に接続する第2接続部と、
    前記半導体基板を貫通して前記第3インダクタに接続する貫通電極と、を有し、
    前記第1接続部は前記第1絶縁膜の第1面から露出し、前記第1接続部の側面は前記第1絶縁膜で覆われており、
    前記第2接続部は前記第2絶縁膜の第2面から露出し、前記第2接続部の側面は前記第2絶縁膜で覆われており、
    前記貫通電極は、前記半導体基板のうち前記ロジックチップと対向する面から露出しており、
    前記第1絶縁膜の前記第1面と前記半導体基板とが互いに対向して接合され、前記第1接続部と前記貫通電極とが互いに対向して接合され、
    前記第2絶縁膜の前記第2面と前記第3絶縁膜とが互いに対向して接合され、前記第2接続部と前記第3インダクタとが互いに対向して接合される、
    撮像装置。
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