JP7447451B2 - 無端ベルト、無端ベルトの製造方法、転写装置、及び画像形成装置 - Google Patents

無端ベルト、無端ベルトの製造方法、転写装置、及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7447451B2
JP7447451B2 JP2019221325A JP2019221325A JP7447451B2 JP 7447451 B2 JP7447451 B2 JP 7447451B2 JP 2019221325 A JP2019221325 A JP 2019221325A JP 2019221325 A JP2019221325 A JP 2019221325A JP 7447451 B2 JP7447451 B2 JP 7447451B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
endless belt
resin
belt
carbon particles
conductive carbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019221325A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021092598A (ja
Inventor
聡哉 杉浦
茂 福田
大 竹井
大輔 種村
雅人 小野
雅士 古川
宏晃 田中
聖悟 林
友子 鈴木
真路 瀬古
晃一 松本
実 六反
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2019221325A priority Critical patent/JP7447451B2/ja
Priority to US16/850,089 priority patent/US10831133B1/en
Priority to CN202010511951.0A priority patent/CN112925181A/zh
Publication of JP2021092598A publication Critical patent/JP2021092598A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7447451B2 publication Critical patent/JP7447451B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/14Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base
    • G03G15/16Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer
    • G03G15/1605Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer using at least one intermediate support
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/14Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base
    • G03G15/16Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer
    • G03G15/1605Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer using at least one intermediate support
    • G03G15/162Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer using at least one intermediate support details of the the intermediate support, e.g. chemical composition
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2053Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2053Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating
    • G03G15/2057Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating relating to the chemical composition of the heat element and layers thereof

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)

Description

本発明は、無端ベルト、無端ベルトの製造方法、転写装置、及び画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置(複写機、ファクシミリ、プリンタ等)では、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写し、記録媒体上に定着して画像が形成される。なお、こうしたトナー像の記録媒体への転写には、例えば、中間転写ベルトのような導電性の無端ベルトが用いられる。
例えば、特許文献1には、「基材上に少なくとも表面層を有する中間転写ベルトであって、該表面層が、平均粒子径0.5~25μmの導電性粒子の凝集体を含有していることを特徴とする中間転写ベルト。」が開示されている。
特許文献2には、「基材上に少なくとも表面層を有する中間転写ベルトであって、該表面層が、金属被覆した樹脂微粒子を含有することを特徴とする中間転写ベルト。」が開示されている。
特開2007-011117号公報 特開2007-078789号公報
無端ベルトを中間転写体として用いた画像形成装置では、エンボス紙のような表面凹凸が大きい記録媒体(以下「凹凸紙」ともいう)を用いると、トナー像を中間転写体から記録媒体に転写する際に中間転写体が記録媒体の凹凸に追従できず、転写性が低下して画像の白抜けが生じることがある。
本発明の課題は、第1の樹脂と第1の導電性カーボン粒子とを含み、統計量L(r)の積分値が0.1を超える場合に比べ、中間転写体として用いたときの凹凸紙への転写性に優れる無端ベルトを提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。
<1>
第1の樹脂と、第1の導電性カーボン粒子と、を含み、
外周面の6.3μm×4.2μmの評価領域に存在する前記第1の導電性カーボン粒子の空間分布において、粒子間距離rが0.05μm以上0.30μm以下における下記式(1)で表される統計量L(r)の積分値が0以上0.1以下である無端ベルト。
前記式(1)中、rは前記粒子間距離を示し、K(r)は下記式(2)で表されるRipleyのK関数K(r)を示す。
前記式(2)中、1(|X-X|≦r)は指示関数を示し、X及びXはそれぞれ点i及び点jの座標を示し、|X-X|は座標Xと座標Xとのユークリッド距離を示し、rは前記粒子間距離を示し、s(|X-X|)は下記式(3)で表される評価領域のエッジ補正係数s(x)を示し、x=|X-X|であり、Nは評価領域内における粒子の総数を示し、λは評価領域内における粒子の数密度を示す。
前記式(3)中、L及びLはそれぞれ評価領域のx軸方向及びy軸方向における辺の長さ(μm)を示し、x=|X-X|であり、X及びXはそれぞれ点i及び点jの座標を示し、|X-X|は座標Xと座標Xとのユークリッド距離を示す。
<2>
前記第1の樹脂は、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、芳香族ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、及びポリエーテルイミド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む<1>に記載の無端ベルト。
<3>
前記第1の樹脂は、ポリイミド樹脂を含む<2>に記載の無端ベルト。
<4>
無端ベルトの外周面を+500Vに帯電した後の電位減衰速度dV/dtが2.0V/msec以上6.0V/msec以下である<1>~<3>のいずれか1つに記載の無端ベルト。
<5>
基材層と、
前記基材層に設けられ、前記第1の樹脂と前記第1の導電性カーボン粒子とを含む表面層と、
を有する<1>~<4>のいずれか1つに記載の無端ベルト。
<6>
前記基材層が第2の樹脂と第2の導電性カーボン粒子とを含み、
前記第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、前記第2の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径よりも小さい<5>に記載の無端ベルト。
<7>
前記第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、10nm以上20nm以下である<1>~<6>のいずれか1つに記載の無端ベルト。
<8>
前記第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、10nm以上15nm以下である<7>に記載の無端ベルト。
<9>
前記第1の樹脂は、ポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むものであり、前記第1の導電性カーボン粒子は、チャンネルブラックを含む<1>~<8>のいずれか1つに記載の無端ベルト。
<10>
前記第1の樹脂は、芳香族ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、及びポリエーテルイミド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含み、前記第1の導電性カーボン粒子は、チャンネルブラック及びファーネスラックからなる群より選択される少なくとも1種を含む<1>~<9>のいずれか1つに記載の無端ベルト。
<11>
第1の樹脂又はその前駆体と第1の導電性カーボン粒子と溶媒とを含有する塗布液を調製する塗布液調製工程と、
被塗布材の外周上に前記塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、
前記被塗布材の温度を上昇させながら前記塗布膜を乾燥させる工程であって、前記乾燥における前記被塗布材の温度の積分平均値をA℃、前記乾燥を開始してから前記被塗布材の温度が前記積分平均値A℃となるまでの時間をBminとしたとき、積分平均昇温速度A/B(℃/min)が5.74℃/min以上である乾燥工程と、
を備える無端ベルトの製造方法。
<12>
前記乾燥工程は、温度が110℃以上235℃以下である熱風を前記塗布膜に供給することで前記塗布膜を乾燥させる工程である<11>に記載の無端ベルトの製造方法。
<13>
前記塗布膜表面における前記熱風の速度は1m/s以上20m/s以下である<12>に記載の無端ベルトの製造方法。
<14>
前記熱風を、スリットノズルから前記塗布膜表面に向かって吹き出すことで前記塗布膜に供給する<12>又は<13>に記載の無端ベルトの製造方法。
<15>
前記乾燥工程によって乾燥された前記塗布膜を焼成する焼成工程をさらに備える<11>~<14>のいずれか1つに記載の無端ベルトの製造方法。
<16>
<1>~<10>のいずれか1つに記載の無端ベルトを製造する方法である<11>~<15>のいずれか1つに記載の無端ベルトの製造方法。
<17>
<1>~<10>のいずれか1つに記載の無端ベルトである中間転写体と、
像保持体の表面に形成されたトナー像を前記中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、
前記中間転写体の表面に転写された前記トナー像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、
を備える転写装置。
<18>
前記一次転写手段は、温度28℃湿度85RH%での抵抗値の常用対数値と温度10℃湿度15RH%での抵抗値の常用対数値との差が0.1(logΩ)以上0.6(logΩ)以下である<17>に記載の転写装置。
<19>
前記発泡弾性層は、エピクロルヒドリンゴムと電子伝導性の導電剤とを含有する<18>に記載の転写装置。
<20>
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電装置と、
帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
トナーを含む現像剤を収容し、前記現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する<17>~<19>のいずれか1つに記載の転写装置と、
を備える画像形成装置。
<21>
前記トナーの体積平均粒径は2μm以上5μm以下である<20>に記載の画像形成装置。
前記<1>、<2>、又は<3>に係る発明によれば、第1の樹脂と第1の導電性カーボン粒子とを含み、統計量L(r)の積分値が0.1を超える場合に比べ、中間転写体として用いたときの凹凸紙への転写性に優れる無端ベルトが提供される。
前記<4>に係る発明によれば、前記電位減衰速度dV/dtが2.0V/msec未満6.0V/msec超えである場合に比べ、中間転写体として用いたときの凹凸紙への転写性に優れる無端ベルトが提供される。
前記<5>に係る発明によれば、基材層と表面層とを有する場合であっても、統計量L(r)の積分値が0.1を超える場合に比べ、中間転写体として用いたときの凹凸紙への転写性に優れる無端ベルトが提供される。
前記<6>に係る発明によれば、第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径が第2の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径以上である場合に比べ、中間転写体として用いたときの凹凸紙への転写性に優れる無端ベルトが提供される。
前記<7>に係る発明によれば、第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径が20nmを超える場合に比べ、中間転写体として用いたときの凹凸紙への転写性に優れる無端ベルトが提供される。
前記<8>に係る発明によれば、第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径が15nmを超える場合に比べ、中間転写体として用いたときの凹凸紙への転写性に優れる無端ベルトが提供される。
前記<9>に係る発明によれば、第1の樹脂がポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂であり、かつ、第1の導電性カーボン粒子がファーネスブラックである場合に比べ、中間転写体として用いたときの凹凸紙への転写性に優れる無端ベルトが提供される。
前記<10>に係る発明によれば、第1の樹脂が芳香族ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、又はポリエーテルイミド樹脂であり、かつ、第1の導電性カーボン粒子がサーマルブラックである場合に比べ、中間転写体として用いたときの凹凸紙への転写性に優れる無端ベルトが提供される。
前記<11>又は<16>に係る発明によれば、乾燥工程における積分平均昇温速度A/B(℃/min)が5.74℃/min未満である場合に比べ、中間転写体として用いたときの凹凸紙への転写性に優れる無端ベルトが得られる無端ベルトの製造方法が提供される。
前記<12>に係る発明によれば、熱風の温度が110℃未満である場合に比べ、中間転写体として用いたときの凹凸紙への転写性に優れる無端ベルトが得られる無端ベルトの製造方法が提供される。
前記<13>に係る発明によれば、熱風の速度が1m/s未満である場合に比べ、中間転写体として用いたときの凹凸紙への転写性に優れる無端ベルトが得られる無端ベルトの製造方法が提供される。
前記<14>に係る発明によれば、スリットノズルを用いずに乾燥炉から直接熱風を塗布膜表面にあてた場合に比べ、中間転写体として用いたときの凹凸紙への転写性に優れる無端ベルトが得られる無端ベルトの製造方法が提供される。
前記<17>又は<19>に係る発明によれば、中間転写体として第1の樹脂と第1の導電性カーボン粒子とを含み統計量L(r)の積分値が0.1を超える無端ベルトを用いた場合に比べ、凹凸紙への転写性に優れる転写装置が提供される。
前記<18>に係る発明によれば、温度28℃湿度85RH%での抵抗値の常用対数値と温度10℃湿度15RH%での抵抗値の常用対数値との差が0.6(logΩ)超えである場合に比べ、凹凸紙への転写性に優れる転写装置が提供される。
前記<20>に係る発明によれば、中間転写体として第1の樹脂と第1の導電性カーボン粒子とを含み統計量L(r)の積分値が0.1を超える無端ベルトを用いた場合に比べ、凹凸紙への転写性に優れる画像形成装置が提供される。
前記<21>に係る発明によれば、体積平均粒径が5μm以下であるトナーを用いても、中間転写体として第1の樹脂と第1の導電性カーボン粒子とを含み統計量L(r)の積分値が0.1を超える無端ベルトを用いた場合に比べ、凹凸紙への転写性に優れる画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
以下に、本実施形態について説明する。これらの説明及び実施例は実施形態を例示するものであり、実施形態の範囲を制限するものではない。
本実施形態中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本実施形態中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本実施形態において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本実施形態において実施形態を図面を参照して説明する場合、当該実施形態の構成は図面に示された構成に限定されない。また、各図における部材の大きさは概念的なものであり、部材間の大きさの相対的な関係はこれに限定されない。
本実施形態において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。本実施形態において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
[無端ベルト]
本実施形態に係る無端ベルトは、第1の樹脂と、第1の導電性カーボン粒子と、を含み、外周面の6.3μm×4.2μmの評価領域に存在する前記第1の導電性カーボン粒子の空間分布において、粒子間距離rが0.05μm以上0.30μm以下における下記式(1)で表される統計量L(r)の積分値が0以上0.1以下である。
前記式(1)中、rは前記粒子間距離を示し、K(r)は下記式(2)で表されるRipleyのK関数K(r)を示す。
前記式(2)中、1(|X-X|≦r)は指示関数を示し、X及びXはそれぞれ点i及び点jの座標を示し、|X-X|は座標Xと座標Xとのユークリッド距離を示し、rは前記粒子間距離を示し、s(|X-X|)は下記式(3)で表される評価領域のエッジ補正係数s(x)を示し、x=|X-X|であり、Nは評価領域内における粒子の総数を示し、λは評価領域内における粒子の数密度を示す。
前記式(3)中、L及びLはそれぞれ評価領域のx軸方向及びy軸方向における辺の長さ(μm)を示し、x=|X-X|であり、X及びXはそれぞれ点i及び点jの座標を示し、|X-X|は座標Xと座標Xとのユークリッド距離を示す。
ここで、上記導電性カーボン粒子の空間分布は、無端ベルトの外周面を走査型電子顕微鏡(例えば、日立ハイテクノロジーズ社製、型番:SU8010)にて2万倍の倍率で観察し、得られた256階調画像を、必要に応じて解析ソフト(例えば、フリーソフトの「ImageJ」)を用いて閾値128にて二値化処理することで得る。そして、粒子間距離rが0.05μm以上0.30μm以下における統計量L(r)値を上記式に基づいて0.05μm毎に算出し、0.05μm以上0.30μm以下の範囲の積分値を得る。
以下、無端ベルトの外周面の6.3μm×4.2μmの評価領域に存在する第1の導電性カーボン粒子の空間分布において、粒子間距離rが0.05μm以上0.30μm以下における式(1)で表される統計量L(r)の積分値を、「L(r)積分値」ともいう。
本実施形態では、L(r)積分値が0以上0.1以下であることにより、無端ベルトを中間転写体として用いたときの凹凸紙への転写性に優れる。その理由は定かではないが、以下のように推測される。
無端ベルトを中間転写体として用いた画像形成装置では、記録媒体として凹凸紙を用いると、トナー像を中間転写体から記録媒体に転写する際に中間転写体が記録媒体の凹凸に追従できず、転写性が低下して画像の白抜けが生じることがある。具体的には、例えば、記録媒体の凹部において十分な転写電界が形成されにくいため転写時の電界を強くすると、記録媒体の凸部において局所的に過剰な電界がかかることで異常放電が起こり、トナーの帯電量低下又は逆帯電により転写性が低下することがある。
特に、複数の単色画像を中間転写体上で重ね刷りして得られた多色画像を中間転写体から記録媒体に転写するタンデム型の画像形成装置、その中でも特に小粒径のトナーを用いた画像形成装置では、上記転写性の低下が顕著となりやすい。
これに対して、本実施形態では、L(r)積分値が0以上0.1以下である。つまり、無端ベルトの外周面において、導電性カーボン粒子が細かく分散している。そのため、中間転写体が記録媒体の凹凸に追従できず、凹凸紙の凸部において局所的に過剰な電界がかかったとしても、無端ベルトの外周面において細かく分散された導電点でそれぞれ小さな放電が起こり、電流が分散されることで、異常放電によるトナーの帯電量低下又は逆帯電が抑制され、転写性が向上すると推測される。
なお、本明細書において導電性とは、20℃における体積抵抗率が1×1013Ωcm未満であることを意味する。
L(r)積分値を上記範囲とする方法は、特に限定されるものではなく、例えば、第1の導電性カーボン粒子として個数平均一次粒径の小さな粒子を用いる方法、用いる第1の導電性カーボン粒子の種類を選択する方法、無端ベルトの製造過程における条件(例えば乾燥条件等)を調整する方法、などが挙げられる。
なお、前記L(r)積分値は、凹凸紙への転写性の観点から、0以上0.08以下が好ましく、0以上0.06以下がより好ましい。
無端ベルトは、単層体であっても積層体であってもよい。
無端ベルトが単層体である場合、前記単層体が、第1の樹脂と第1の導電性カーボン粒子とを含みL(r)の積分値が0以上0.1以下の層である。
無端ベルトが積層体である場合、前記積層体は、例えば、基材層と、基材層に設けられた表面層と、を有する。表面層は、無端ベルトの最外層である。積層体は、基材層と表面層との間に他の層を有してもよい。
無端ベルトが基材層と表面層とを有する積層体である場合、前記表面層が、第1の樹脂と第1の導電性カーボン粒子とを含みL(r)の積分値が0以上0.1以下の層である。基材層は、特に限定されるものではなく、例えば、第2の樹脂と第2の導電性カーボン粒子とを含む層が挙げられる。
以下、単層体である無端ベルトの層を「単層」ともいう。また、積層体である無端ベルトのうち第1の樹脂と第1の導電性カーボン粒子とを含む表面層を「第1の層」、第2の樹脂と第2の導電性カーボン粒子とを含む基材層を「第2の層」ともいう。
<樹脂>
単層又は第1の層に含まれる第1の樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂(PI樹脂)、ポリアミドイミド樹脂(PAI樹脂)、芳香族ポリエーテルケトン樹脂(例えば、芳香族ポリエーテルエーテルケトン樹脂等)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI樹脂)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。第1の樹脂は、機械的強度及び第1の導電性カーボン粒子の分散性の観点から、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、芳香族ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、及びポリフェニレンサルファイド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、ポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むことがより好ましい。中でも、機械的強度の観点から、ポリイミド樹脂がさらに好ましい。第1の樹脂は、1種の樹脂からなるものであってもよく、2種以上の樹脂の混合物であってもよい。
第2の層に含まれる第2の樹脂の具体例及び好ましい例も、第1の樹脂の具体例及び好ましい例と同様である。第2の樹脂は、1種の樹脂からなるものであってもよく、2種以上の樹脂の混合物であってもよい。
なお、無端ベルトが第1の層と第2の層とを有する場合、第1の樹脂と第2の樹脂とは、同じ樹脂であってもよく、異なる樹脂であってもよく、同種の樹脂である(例えば第1の樹脂及び第2の樹脂がいずれもポリイミド樹脂である)ことが好ましい。
(ポリイミド樹脂)
ポリイミド樹脂としては、例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との重合体であるポリアミック酸(ポリイミド樹脂の前駆体)のイミド化物が挙げられる。
ポリイミド樹脂としては、例えば、下記一般式(I)で示される構成単位を有する樹脂が挙げられる。
一般式(I)中、Rは4価の有機基を表し、Rは2価の有機基を表す。
で表される4価の有機基としては、芳香族基、脂肪族基、環状脂肪族基、芳香族基と脂肪族基とを組み合わせた基、又はそれらが置換された基が挙げられる。4価の有機基として具体的には、例えば、後述するテトラカルボン酸二無水物の残基が挙げられる。
で表される2価の有機基としては、芳香族基、脂肪族基、環状脂肪族基、芳香族基と脂肪族基とを組み合わせた基、又はそれらが置換された基が挙げられる。2価の有機基として具体的には、例えば、後述するジアミン化合物の残基が挙げられる。
ポリイミド樹脂の原料として用いるテトラカルボン酸二無水物として具体的には、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ペリレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
ポリイミド樹脂の原料として用いるジアミン化合物の具体例としては、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジクロロベンジジン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、1,5-ジアミノナフタレン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、3,3’-ジメチル4,4’-ビフェニルジアミン、ベンジジン、3,3’-ジメチルベンジジン、3,3’-ジメトキシベンジジン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルプロパン、2,4-ビス(β-アミノ第三ブチル)トルエン、ビス(p-β-アミノ-第三ブチルフェニル)エーテル、ビス(p-β-メチル-δ-アミノフェニル)ベンゼン、ビス-p-(1,1-ジメチル-5-アミノ-ペンチル)ベンゼン、1-イソプロピル-2,4-m-フェニレンジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、ジ(p-アミノシクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3-メチルヘプタメチレンジアミン、4,4-ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11-ジアミノドデカン、1,2-ビス-3-アミノプロボキシエタン、2,2-ジメチルプロピレンジアミン、3-メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5-ジメチルヘプタメチレンジアミン、3-メチルヘプタメチレンジアミン、5-メチルノナメチレンジアミン、2,17-ジアミノエイコサデカン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,10-ジアミノ-1,10-ジメチルデカン、12-ジアミノオクタデカン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ピペラジン、HN(CHO(CHO(CH)NH、HN(CHS(CHNH、HN(CHN(CH(CHNH等が挙げられる。
(ポリアミドイミド樹脂)
ポリアミドイミド樹脂としては、繰り返し単位にイミド結合とアミド結合とを有する樹脂が挙げられる。
より具体的には、ポリアミドイミド樹脂は、酸無水物基を有する3価のカルボン酸化合物(トリカルボン酸ともいう)と、ジイソシアネート化合物又はジアミン化合物と、の重合体が挙げられる。
トリカルボン酸としては、トリメリット酸無水物及びその誘導体が好ましい。トリカルボン酸の他に、テトラカルボン酸二無水物、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸などを併用してもよい。
ジイソシアネート化合物としては、3,3’-ジメチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジメチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、ビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、ビフェニル-3,3’-ジイソシアネート、ビフェニル-3,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジエチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジエチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジメトキシビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジメトキシビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、ナフタレン-1,5-ジイソシアネート、ナフタレン-2,6-ジイソシアネート等が挙げられる。
ジアミン化合物としては、上記のイソシアネートと同様の構造を有し、イソシアナト基の代わりにアミノ基を有する化合物が挙げられる。
(芳香族ポリエーテルケトン樹脂)
芳香族ポリエーテルケトン樹脂としては、例えば、ベンゼン環等の芳香環がエーテル結合及びケトン結合により直鎖状に結合した樹脂が挙げられる。
芳香族ポリエーテルケトン樹脂としては、例えば、エーテル結合とケトン結合とが交互に配置されたポリエーテルケトン(PEK)、エーテル結合、エーテル結合、及びケトン結合の順に配置されたポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、エーテル結合、ケトン結合、及びケトン結合の順に配置されたポリエーテルケトンケトン(PEKK)、エーテル結合、エーテル結合、ケトン結合、及びケトン結合の順に配置されたポリエーテルエーテルケトンケトン(PEEKK)、エステル結合を含むポリエーテルケトンエステル等が挙げられる。
単層全体に対する第1の樹脂の含有量は、機械的強度及び体積抵抗率調整等の観点から、60質量%以上95質量%以下であることが好ましく、70質量%以上95量%以下であることがより好ましく、75質量%以上90質量%以下であることが更に好ましい。
第1の層全体に対する第1の樹脂の含有量は、機械的強度及び体積抵抗率調整等の観点から、60質量%以上95質量%以下であることが好ましく、70質量%以上95量%以下であることがより好ましく、75質量%以上90質量%以下であることが更に好ましい。
第2の層全体に対する第2の樹脂の含有量は、機械的強度及び体積抵抗率調整等の観点から、60質量%以上95質量%以下であることが好ましく、70質量%以上95量%以下であることがより好ましく、75質量%以上90質量%以下であることが更に好ましい。
<導電性カーボン粒子>
単層又は第1の層に含まれる第1の導電性カーボン粒子としては、例えばカーボンブラックが挙げられる。
カーボンブラックとしては、例えば、ケッチェンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、等が挙げられる。カーボンブラックとしては、表面が処理されたカーボンブラック(以下、「表面処理カーボンブラック」ともいう)を用いてもよい。
表面処理カーボンブラックは、その表面に、例えば、カルボキシ基、キノン基、ラクトン基、ヒドロキシ基等を付与して得られる。表面処理の方法としては、例えば、高温雰囲気下で空気と接触して反応させる空気酸化法、常温(例えば、22℃)下で窒素酸化物又はオゾンと反応させる方法、高温雰囲気下での空気酸化後、低温でオゾンにより酸化する方法等を挙げられる。
第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径としては、例えば20nm以下の範囲が挙げられ、L(r)積分値を前記範囲に調整する観点から、18nm以下の範囲が好ましく、15nm以下の範囲がより好ましく、13nm以下の範囲がさらに好ましい。また、第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径としては、例えば2nm以上の範囲が挙げられ、L(r)積分値を前記範囲に調整する観点から、5nm以上の範囲が好ましく、10nm以上の範囲がより好ましい。
第2の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径としては、例えば2nm以上40nm以下の範囲が挙げられ、分散性、機械的強度、体積抵抗率、成膜性等の観点から、20nm以上40nm以下の範囲が好ましく、20nm以上35nm以下の範囲がより好ましく、20nm以上28nm以下の範囲がさらに好ましい。
無端ベルトが第1の層及び第2の層を有する場合、第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、第2の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径よりも小さいことが好ましい。第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、第2の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径の0.5倍以上1.0倍未満であることが好ましく、0.5倍以上0.8倍以下であることがより好ましく、0.5倍以上0.7倍以下であることがさらに好ましい。
導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、次の方法により測定される。
まず、得られたベルトの各層から、ミクロトームにより、100nmの厚さの測定サンプルを採取し、本測定サンプルをTEM(透過型電子顕微鏡)により観察する。そして、導電性カーボン粒子50個の各々の投影面積に等しい円の直径(すなわち円相当径)を粒子径として、その平均値を個数平均一次粒径とする。
前記第1の樹脂がポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むものであり、後述する第1の塗布液を用いて単層又は第1の層を形成する場合、第1の導電性カーボン粒子は、L(r)積分値を前記範囲に調整する観点から、これらの中でも、チャンネルブラックが好ましく、表面が処理されたチャンネルブラックがより好ましい。
第1の塗布液を用いて単層又は第1の層を形成する場合、第1の導電性カーボン粒子のpHとしては、例えば1.0以上5.5以下の範囲が挙げられ、L(r)積分値を前記範囲に調整する観点から、1.0以上3.0以下の範囲が好ましい。
また、後述する第2の塗布液を用いて第2の層を形成する場合、第2の導電性カーボン粒子のpHとしては、例えば1.0以上5.5以下の範囲が挙げられ、L(r)積分値を前記範囲に調整する観点から、1.0以上3.0以下の範囲が好ましい。
なお、無端ベルトが第1の塗布液を用いて形成された第1の層及び第2の塗布液を用いて形成された第2の層を有する場合、第1の導電性カーボン粒子のpHは、第2の導電性カーボン粒子のpHよりも小さいことが好ましい。
前記第1の樹脂がポリエーテルイミド樹脂、芳香族ポリエーテルエーテルケトン樹脂、及びポリフェニレンサルファイド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むものであり、後述する溶融押出により単層又は第1の層を形成する場合、第1の導電性カーボン粒子は、L(r)積分値を前記範囲に調整する観点から、これらの中でも、チャンネルブラック、ファーネスブラックが好ましく、その中でも表面が処理されていないものがより好ましい。
第1の導電性カーボン粒子は、1種の導電性カーボン粒子からなるものであってもよく、2種以上の導電性カーボン粒子の混合物であってもよい。
第2の層に含まれる第2の導電性カーボン粒子の具体例も、第1の導電性カーボン粒子の具体例と同様のものが挙げられる。
単層全体に対する第1の導電性カーボン粒子の含有量は、L(r)積分値を小さくする観点、強度確保の観点から、10質量%以上50質量%以下であることが好ましく、13質量%以上40質量%以下であることがより好ましく、15質量%以上30質量%以下であることが更に好ましい。
第1の層全体に対する第1の導電性カーボン粒子の含有量は、L(r)積分値を小さくする観点、強度確保の観点から、10質量%以上50質量%以下であることが好ましく、13質量%以上40質量%以下であることがより好ましく、15質量%以上30質量%以下であることが更に好ましい。
第2の層全体に対する第2の導電性カーボン粒子の含有量は、分散性、機械的強度、体積抵抗率調整の観点から、5質量%以上40質量%以下であることが好ましく、10質量%以上30質量%以下であることがより好ましく、20質量%以上30質量%以下であることが更に好ましい。
<その他の成分>
単層、第1の層、及び第2の層は、それぞれ、樹脂及び導電性カーボン粒子のほかに、その他の成分を含んでもよい。
その他の成分としては、例えば、導電性カーボン粒子以外の導電剤、ベルトの強度向上のためのフィラー、ベルトの熱劣化を防止するための酸化防止剤、流動性を向上させるための界面活性剤、耐熱老化防止剤等が挙げられる。
上記層にその他の成分が含まれる場合、その他の成分の含有量は、対象となる層の全質量に対して、0質量%超10質量%以下が好ましく、0質量%超5質量%以下がより好ましく、0質量%超1質量%以下が更に好ましい。
<無端ベルトの特性>
(無端ベルトの厚み)
単層の厚みは、ベルトの機械的強度の観点から、60μm以上120μm以下であることが好ましく、80μm以上120μm以下であることがより好ましい。
第1の層の厚みは、製造適性の観点、及び放電を抑制する観点から、1μm以上60μm以下であることが好ましく、3μm以上60μm以下であることがより好ましい。
第2の層の厚みは、ベルトの機械的強度の観点から、10μm以上80μm以下であることが好ましく、20μm以上40μm以下であることがより好ましい。
無端ベルトが第1の層及び第2の層を有する場合、凹凸紙への転写性の観点から、総厚みに対する第1の層の割合が3%以上90%以下であることが好ましく、5%以上80%以下であることがより好ましい。
なお、各層の膜厚は、以下のようにして測定する。
即ち、無端ベルトの厚み方向の断面を光学顕微鏡又は走査型電子顕微鏡により観察して、測定対象の層の厚みを10箇所測定し、この平均値を厚みとする。
(無端ベルトの電位減衰速度)
無端ベルトの外周面を+500Vに帯電した後の電位減衰速度dV/dt(以下、単に「電位減衰速度」ともいう)は、凹凸紙への転写性の観点から、2.0V/msec以上6.0V/msec以下であることが好ましく、2.3V/msec以上5.2V/msec以下であることがより好ましく、2.3V/msec以上3.8V/msec以下であることがさらに好ましい。
つまり、無端ベルトは、L(r)積分値が0以上0.1以下であり、かつ、電位減衰速度が2.0V/msec以上6.0V/msec以下であることがさらに好ましい。特に、無端ベルトが積層体である場合においても、L(r)積分値が0以上0.1以下であり、かつ、電位減衰速度が2.0V/msec以上6.0V/msec以下であることにより、凹凸紙への転写性が向上する。
無端ベルトにおけるL(r)積分値が0以上0.1以下であり、かつ、電位減衰速度が2.0V/msec以上6.0V/msec以下であることにより凹凸紙への転写性が向上する理由は定かではないが、以下のように推測される。
画像形成装置の中間転写体として無端ベルトを用いる場合、例えば、中間転写体から記録媒体にトナー像を転写する領域(以下「二次転写領域」ともいう)において、中間転写体の内周面側から転写電界を印加する。この二次転写領域を中間転写体が通過することで、転写電界によって中間転写体の内周面に電荷が発生し、発生した電荷は中間転写体内を移動することで中間転写体の外周面に到達する。
そして、例えば二次転写領域を通過する記録媒体の搬送速度が300mm/s以上である高速機の画像形成装置では、中間転写体が二次転写領域を通過する間に多量の電荷が中間転写体の外周面に到達してしまうと異常放電が起こりやすくなる一方で、中間転写体が二次転写領域を通過する間に中間転写体の外周面に到達する電荷の量が少なすぎると、トナーから中間転写体に電荷が流入することでトナーの帯電量が低下し、転写されにくくなることがある。
これに対して、無端ベルトのL(r)積分値が0以上0.1以下であり、かつ、電位減衰速度が2.0V/msec以上6.0V/msec以下であると、高速機の画像形成装置の中間転写体として用いても、中間転写体が二次転写領域を通過する間に中間転写体の外周面に到達する電荷の量が適切であり、かつ、中間転写体の外周面に導電点が細かく分散していることにより、異常放電及びトナーの帯電量低下が抑制され、転写性が向上すると推測される。
ここで、上記無端ベルトの電位減衰速度は、50mm×60mmのベルト片を絶縁板上に貼り付け、ベルト表面(すなわち外周面)に、表面電位計(例えば、トレック・ジャパン製、型番:Model 314)を設置し、ベルト片をグリッド電圧580Vに設定した開口幅18mmのスコロトロンにて500Vに帯電したのち、帯電直後のベルト表面電位及び減衰後の表面電位を10msec毎に測定した結果から算出する。
無端ベルトの電位減衰速度を制御する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、用いる導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径及び種類を選択する方法、無端ベルトの製造過程における条件(例えば乾燥条件等)を調整する方法、などが挙げられる。特に、無端ベルトが積層体である場合、表面層の乾燥条件、基材層の乾燥条件に加えて、表面層の乾燥条件と基材層の乾燥条件との組み合わせ方を調整することによっても、電位減衰速度が制御される。
また、電位減衰速度が2.0V/msec以上6.0V/msec以下である無端ベルトを用いる画像形成装置の記録媒体搬送速度(つまり、二次転写領域を通過する記録媒体の搬送速度)は、50mm/s以上600mm/s以下であることが好ましく、100mm/s以上600mm/s以下であることがより好ましく、300mm/s以上600mm/s以下であることがさらに好ましい。
(無端ベルトの体積抵抗率)
無端ベルトに500Vの電圧を10秒間印加した際の体積抵抗率の常用対数値は、凹凸紙への転写性の観点から、9.0(logΩ・cm)以上13.5(logΩ・cm)以下であることが好ましく、9.5(logΩ・cm)以上13.2(logΩ・cm)以下であることがより好ましく、10.0(logΩ・cm)以上12.5(logΩ・cm)以下であることが特に好ましい。
無端ベルトにおける500Vの電圧を10秒間印加した際の体積抵抗率の測定は、以下の方法により行う。
抵抗測定機として、微小電流計(Advantest社製R8430A)を用い、プローブとしてURプローブ(三菱ケミカルアナリテック(株)製)を使用し、体積抵抗率(logΩ・cm)について、無端ベルトを周方向に等間隔で6点、幅方向の中央部及び両端部について3点の計18点、電圧500V、印加時間10秒間、加圧1kgfで測定し、平均値を算出する。また、温度22℃、湿度55%RHの環境下で測定を行うものとする。
(無端ベルトの表面抵抗率)
無端ベルトの外周面に500Vの電圧を10秒間印加した際の表面抵抗率の常用対数値は、凹凸紙への転写性の観点から、10.0(logΩ/suq.)以上15.0(logΩ/suq.)以下であることが好ましく、10.5(logΩ/suq.)以上14.0(logΩ/suq.)以下であることがより好ましく、11.0(logΩ/suq.)以上13.5(logΩ/suq.)以下であることが特に好ましい。
なお、前記表面抵抗率の単位logΩ/suq.は、表面抵抗率を単位面積当たりの抵抗値の対数値で表すものあり、log(Ω/suq.)、logΩ/suquare、logΩ/□等とも表記する。
前記無端ベルトの外周面における500Vの電圧を10秒間印加した際の表面抵抗率の測定は、以下の方法により行う。
抵抗測定機として、微小電流計(Advantest社製R8430A)を用い、プローブとしてURプローブ(三菱ケミカルアナリテック(株)製)を使用し、無端ベルトの外周面の表面抵抗率(logΩ/suq.)について、無端ベルトの外周面を周方向に等間隔で6点、幅方向の中央部及び両端部について3点の計18点、電圧500V、印加時間10秒間、加圧1kgfで測定し、平均値を算出する。また、温度22℃、湿度55%RHの環境下で測定を行うものとする。
<無端ベルトの製造方法>
本実施形態に係る無端ベルトの製造方法は、特に限定されるものではない。
無端ベルトの製造方法の一例では、例えば、第1の樹脂又はその前駆体と第1の導電性カーボン粒子と第1の溶媒とを含有する第1の塗布液を調製する第1の塗布液調製工程と、被塗布材の外周上に前記第1の塗布液を塗布して第1の塗布膜を形成する第1の塗布膜形成工程と、前記被塗布材の温度を上昇させながら前記第1の塗布膜を乾燥させる第1の乾燥工程と、を経る。上記無端ベルトの製造方法は、第1の塗布液調製工程、第1の塗布膜形成工程、及び第1の乾燥工程の他に、他の工程を経てもよい。他の工程としては、例えば第1の樹脂の前駆体を用いる場合、第1の乾燥工程によって乾燥された第1の塗布膜を焼成する第1の焼成工程等が挙げられる。
単層体である無端ベルトを製造する場合、上記第1の塗布液調製工程、第1の塗布膜形成工程、及び第1の乾燥工程を経ることで、被塗布材の外周面に、第1の樹脂及び第1の導電性カーボン粒子を含む単層が形成される。なお、単層は、例えば、第1の樹脂と第1の導電性カーボン粒子とを含むペレットを作製し、このペレットを溶融押出することで形成されたものであってもよい。
積層体である無端ベルトを製造する場合、例えば、前記第1の塗布液調製工程、第1の塗布膜形成工程、及び第1の乾燥工程を経ることで、被塗布材上に形成された第2の層の外周面に、第1の樹脂及び第1の導電性カーボン粒子を含む第1の層が形成される。
積層体である無端ベルトを製造する場合、第2の層は、例えば、第2の樹脂又はその前駆体と第2の導電性カーボン粒子と第2の溶媒とを含有する第2の塗布液を調製する第2の塗布液調製工程と、被塗布材の外周上に前記第2の塗布液を塗布して第2の塗布膜を形成する第2の塗布膜形成工程と、第2の塗布膜を乾燥させる第2の乾燥工程と、を経ることで、被塗布材の外周面に形成される。なお、第2の層は、例えば、第2の樹脂と第2の導電性カーボン粒子とを含むペレットを作製し、このペレットを溶融押出することで形成されたものであってもよい。
(塗布液調製工程)
第1の塗布液調製工程では、第1の樹脂又はその前駆体と第1の導電性カーボン粒子と第1の溶媒とを含有する第1の塗布液を調製する。例えば、第1の樹脂がポリイミド樹脂であり、第1の導電性カーボン粒子がカーボンブラックである場合、第1の塗布液として、例えば、カーボンブラックが分散し、かつ、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸が第1の溶媒に溶解した溶液を調整する。また、例えば、第1の樹脂がポリアミドイミド樹脂であり、第1の導電性カーボン粒子がカーボンブラックである場合、第1の塗布液として、例えば、カーボンブラックが分散し、かつ、ポリアミドイミド樹脂が第1の溶媒に溶解した溶液を調整する。
第1の塗布液を調製する方法としては、第1の導電性カーボン粒子の凝集体を粉砕する観点から、また、第1の導電性カーボン粒子の分散性を高める観点から、ボールミル、ジェットミル等の粉砕機を用いて、分散処理を行うことが好ましい。
第1の溶媒は、特に制限はなく、第1の樹脂として用いる樹脂の種類等に応じて適宜決定すればよい。例えば、第1の樹脂としてポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂である場合、第1の溶媒として、後述する極性溶剤が好ましく用いられる。
極性溶剤として、例えば、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N-ジエチルアセトアミド(DEAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサメチレンホスホルアミド(HMPA)、N-メチルカプロラクタム、N-アセチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(N,N-ジメチルイミダゾリジノン、DMI)等が挙げられ、これらは1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
なお、第2の塗布液調製工程を経る場合、第2の塗布液調製工程において、第2の樹脂と第2の導電性カーボン粒子と第2の溶媒とを含有する第2の塗布液を調製する。第2の樹脂及び第2の導電性カーボン粒子は前述のとおりであり、第2の塗布液の調製方法及び第2の溶媒は前記第1の塗布液の調製方法及び第1の溶媒とそれぞれ同様である。
(塗布膜形成工程)
第1の塗布膜形成工程では、被塗布材の外周上に前記第1の塗布液を塗布して第1の塗布膜を形成する。
被塗布材としては、例えば、円筒状又は円柱状の金型等が挙げられる。被塗布材は、前記金型の外周面を離型剤処理したものであってもよい。単層体である無端ベルトを製造する場合、第1の塗布膜形成工程では、例えば、上記被塗布材又は離型剤処理した被塗布材の外周面に直接第1の塗布液を塗布する。積層体である無端ベルトを製造する場合、第1の塗布膜形成工程では、例えば、第2の層又は第2の塗布膜が形成された被塗布材の外周面に第1の塗布液を塗布する。
第1の塗布液の塗布方法としては、例えば、スプレー塗布法、らせん塗布(フローコート)法、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の公知の方法が挙げられる。
なお、第2の塗布膜形成工程を経る場合、第2の塗布膜形成工程において、被塗布材の外周上に第2の塗布液を塗布して第2の塗布膜を形成する。第2の塗布液の塗布方法も、第1の塗布液の塗布方法と同様である。
(乾燥工程)
第1の乾燥工程では、第1の塗布膜形成工程において形成された第1の塗布膜を乾燥させる。第1の乾燥工程によって、第1の塗布膜中に含まれる第1の溶媒が除去され、単層又は第1の層が得られる。
第1の塗布膜を乾燥させる方法としては、例えば、第1の塗布膜に熱風を供給する方法、被塗布材を加熱する方法等が挙げられる。
第1の乾燥工程では、乾燥工程における被塗布材の温度の積分平均値をA℃、乾燥を開始してから被塗布材の温度が積分平均値A℃となるまでの時間をBminとしたとき、積分平均昇温速度A/B(℃/min)が5.74℃/min以上であることが好ましい。上記積分平均昇温速度A/B(℃/min)が5.74℃/min以上であることにより、中間転写体として用いたときの凹凸紙への転写性に優れる無端ベルトが得られる。その理由は定かではないが、以下のように推測される。
具体的には、積分平均昇温速度A/Bが大きいと、第1の塗布膜がはやく乾燥するため、第1の塗布膜内において第1の導電性カーボン粒子の凝集が起こる前に固定化されることで、第1の導電性カーボン粒子の良好な分散状態が保たれた層が得られる。そして、得られた層内において第1の導電性カーボン粒子が細かく分散されることにより、L(r)積分値が0以上0.1以下の範囲となりやすく、中間転写体として用いたときの凹凸紙への転写性に優れる無端ベルトとなると推測される。
ここで、上記積分平均昇温速度A/Bは、まず、乾燥工程における被塗布材の温度の時間変化を温度計(例えば、グラフテック社K熱電対、型番:JBS-7115-5M-K)をグラフテック社データレコーダー(型番:GL240)に接続することにより測定する。そして、乾燥開始からの被塗布材の温度の積分値(面積)が、乾燥開始から乾燥終了までにおける被塗布材の温度の積分値(面積)の半分になるときの温度を「積分平均値(A℃)」とし、乾燥を開始してから被塗布材の温度が積分平均値A℃となるまでの時間(Bmin)を求め、積分平均昇温速度A/B(℃/min)を算出する。
積分平均昇温速度A/B(℃/min)は、5.74℃/min以上であることがより好ましく、8.0℃/min以上であることがさらに好ましい。
積分平均昇温速度A/Bを上記範囲に制御する方法は、特に限定されるものではなく、例えば第1の塗布膜の表面に熱風を供給することで第1の塗布膜を乾燥させる場合、第1の塗布膜表面における熱風の速度を調整する方法、熱風の温度を調整する方法等が挙げられる。
第1の塗布膜表面における熱風の速度としては、例えば0.1m/s以上50m/s以下の範囲が挙げられ、1m/s以上40m/s以下の範囲が好ましく、1m/s以上20m/s以下の範囲がより好ましい。
ここで、第1の塗布膜表面における熱風の速度は、以下のようにして測定される。具体的には、風速計(TM350、TASCO社製)を用いて、プローブを塗膜表面に設置し、測定をする。
第1の塗布膜表面における熱風の温度としては、例えば100℃以上280℃以下の範囲が挙げられ、100℃以上250℃以下の範囲が好ましく、110℃以上235℃以下の範囲がより好ましい。
第1の塗布膜表面における熱風の温度は、温度計(例えば、グラフテック社K熱電対、型番:JBS-7115-5M-K)をグラフテック社データレコーダー、型番:GL240に接続すること)により測定される。
第1の塗布膜の表面に熱風を供給する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、乾燥炉の熱風をスリットノズルから第1の塗布膜の表面に向かって吹き出す方法、乾燥炉の熱風を第1の塗布膜に直接供給する方法等が挙げられる。その中でも、第1の塗布膜表面における熱風の速度を制御しやすくなる観点から、スリットノズルを用いる方法が好ましい。
なお、第2の乾燥工程を経る場合、第2の乾燥工程において、第2の塗布膜形成工程で形成された第2の塗布膜を乾燥させる。第2の塗布膜を乾燥させる方法は、第1の塗布膜を乾燥させる方法と同様である。第2の乾燥工程は、第1の塗布膜形成工程が行われる前に完了していてもよく、第2の乾燥工程が完了する前に第1の塗布膜形成工程が行われ、第1の乾燥工程が第2の乾燥工程の一部を兼ねていてもよい。
(焼成工程)
前記のように、無端ベルトの製造方法は、第1の焼成工程を経るものであってもよい。第1の焼成工程では、第1の乾燥工程によって乾燥された第1の塗布膜を加熱することで焼成する。例えば第1の樹脂がポリイミド樹脂である場合、第1の焼成工程によって第1の塗布膜に含まれるポリアミック酸がイミド化され、ポリイミドが得られる。
第1の焼成工程における加熱温度は、例えば150℃以上450℃以下の範囲が挙げられ、200℃以上430℃以下の範囲が好ましい。また、第1の焼成工程における加熱時間は、例えば20分間以上180分間以下の範囲が挙げられ、60分間以上150分以下の範囲が好ましい。
なお、積層体である無端ベルトを製造する場合において、第2の塗布液調製工程、第2の塗布膜形成工程、及び第2の乾燥工程を経て第2の層を形成する場合、第2の乾燥工程によって乾燥された第2の塗布膜を焼成する第2の焼成工程を経てもよい。第2の焼成工程は、第1の焼成工程を兼ねたものであってもよい。
[転写装置]
本実施形態に係る転写装置は、中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を備え、中間転写体として前述の無端ベルトを用いる。
一次転写手段は、例えば、無端ベルトである中間転写体を挟んで像保持体に対向して配置される一次転写ロールを備える。一次転写手段においては、上記一次転写ロールにより中間転写体に対しトナーの帯電極性と逆極性の電圧を付与することで、トナー像が中間転写体の外周面に一次転写される。
二次転写手段は、例えば、中間転写体のトナー像保持側に配置される二次転写ロールと、中間転写体のトナー像保持側と反対側に配置される背面ロールと、を備える。二次転写手段においては、中間転写体及び記録媒体を二次転写ロールと背面ロールとで挟み込み転写電界を形成することで、中間転写体上のトナー像が記録媒体に二次転写される。
本実施形態に係る転写装置では、中間転写体として前述の無端ベルトを用いているので、二次転写手段において大きな電界をかけて二次転写を行っても、異常放電が起こりにくく、凹凸紙への転写性に優れる。
上記一次転写手段における一次転写ロールは、エピクロルヒドリンゴムと電子伝導性の導電剤とを含有する発泡弾性層を最外層に有する導電性ロールであることが好ましい。
また、前記発泡弾性層においては、温度28℃湿度86RH%(高温高湿環境下)での抵抗値の常用対数値と温度10℃湿度15RH%(低温低湿環境下)での抵抗値の常用対数値との差(以下「抵抗環境変動」ともいう)が、0.6(logΩ)以下であることが好ましく、0.1(logΩ)以上0.6(logΩ)以下であることがより好ましく、0.1(logΩ)以上0.4(logΩ)以下であることがさらに好ましい。
中間転写体としてL(r)積分値が0以上0.1以下である無端ベルトを用い、かつ、一次転写ロールとしてエピクロルヒドリンゴムと電子伝導性の導電剤とを含有し抵抗環境変動が0.1(logΩ)以上0.6(logΩ)以下である発泡弾性層を有する導電性ロールを用いることで、特に低温低湿下(例えば温度10℃、湿度15RH%の環境下)における凹凸紙への転写性が向上する。その理由は定かではないが、以下のように推測される。
抵抗環境変動の小さい発泡弾性層を有する一次転写ロールを用いることで、像保持体から中間転写体にトナー像が転写される一次転写領域において、環境に関わらず十分な電界がかかり、トナー像全体が十分に帯電し帯電量のばらつきが抑制された状態で、トナー像が二次転写領域(すなわち、中間転写体から記録媒体にトナー像が転写される領域)に突入すると考えられる。加えて、中間転写体におけるL(r)積分値が0以上0.1以下であるため、記録媒体の凹部においても十分な転写電界が形成され、かつ、異常放電が起こりにくく、低温低湿下における凹凸紙への転写性が向上すると推測される。
ここで、発泡弾性層の抵抗環境変動は、以下のようにして求める。
具体的には、ロール抵抗測定装置に導電性ロールを保持し、次に、電極を発泡弾性層に接触させ、微小抵抗測定装置(例えば、ADC社、型番:8340A)より、温度10℃湿度15RH%での抵抗値と温度28℃湿度85RH%での抵抗値とを測定し、それらの常用対数値の差を抵抗環境変動とする。なお、上記抵抗値は、10Vの電圧を5sec印加した場合の抵抗値である。
発泡弾性層の抵抗環境変動を制御する方法は、例えば、エピクロルヒドリンゴム及び電子伝導性の導電剤の種類及び比率を調整する方法が挙げられる。
以下、エピクロルヒドリンゴムと電子伝導性の導電剤とを含有する発泡弾性層を最外層に有する導電性ロールについて説明する。
<導電性ロール>
導電性ロールは、例えば、支持部材と、支持部材上に配置された発泡弾性層と、を備える。
支持部材は、導電性ロールを画像形成装置に搭載する際の支持部材として機能し、画像形成を行う際の電極として機能する。支持部材は、中空部材であってもよいし、中実部材であってもよい。
支持部材は、導電性部材であり、例えば、鉄(快削鋼等)、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属部材;外側の面にメッキ処理を施した、樹脂部材又はセラミックス部材;導電剤を含有する、樹脂部材又はセラミックス部材;が挙げられる。
(発泡弾性層)
発泡弾性層は、少なくともエピクロルヒドリンゴムを含有するゴム材料(弾性材料)と電子伝導性の導電剤とを含む発泡体である。ゴム材料は、エピクロルヒドリンゴム以外のその他のゴムを含んでもよい。また、発泡体は、添加剤等のその他の成分を含有してもよい。
エピクロルヒドリンゴムとしては、例えば、エピクロルヒドリン単独重合ゴム、共重合ゴム(エピクロルヒドリン-エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン-アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エピクロルヒドリン-エチレンオキシド-アリルグリシジルエーテル3元共重合ゴム等)、これらの混合ゴム等が挙げられる。
その他のゴムとしては、例えば、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン-ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレン-プロピレン-ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム等、及びこれらを混合したゴムが挙げられる。
ゴム材料は、エピクロルヒドリンゴムとその他のゴムとの混合ゴムであることが好ましく、エピクロルヒドリンゴムとアクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴムとの混合ゴムであることがより好ましい。
前記ゴム材料100質量部に対するエピクロルヒドリンゴムの含有量は、抵抗環境変動を小さくする観点から、10質量部以上100質量部以下が好ましく、20質量部以上100質量部以下がより好ましく、30質量部以上100質量部以下が更に好ましく、30質量部以上80質量部以下が特に好ましく、30質量部以上60質量部以下が最も好ましい。
電子伝導性の導電剤としては、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の金属又は合金;酸化錫、酸化インジウム、酸化チタン、酸化錫-酸化アンチモン固溶体、酸化錫-酸化インジウム固溶体等の導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理した物質;などの粉末が挙げられる。電子伝導性の導電剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも電子伝導性の導電剤はカーボンブラックが好ましく、電子伝導性の導電剤の個数平均一次粒径は、10nm以上150nm以下が好ましく、20nm以上100nm以下がより好ましく、30nm以上80nm以下が更に好ましい。
カーボンブラックの含有量は、抵抗環境変動を小さくする観点から、ゴム材料100質量部に対して、10質量部以上70質量部以下が好ましく、20質量部以上60質量部以下がより好ましい。
発泡弾性層は、添加剤として発泡剤を含んでもよい。
発泡剤としては、水;アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾアミノベンゼン等のアゾ化合物;ベンゼンスルホニルヒドラジド、4,4’-オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド等のベンゼンスルホニルヒドラジド類;熱分解により炭酸ガスを発生する炭酸水素ナトリウム等の重炭酸塩;窒素ガスを発生するNaNOとNHClの混合物;酸素を発生する過酸化物;などが挙げられる。必要に応じて発泡助剤、整泡剤、触媒などを使用してもよい。
発泡剤は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
発泡剤の使用量は、使用するゴム材料の特性等によって適宜、調整され、ゴム材料100質量部に対し、0.1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上20質量部以下であることがより好ましく、1質量部以上15質量部以下であることが更に好ましく、2質量部以上10質量部以下であることが特に好ましい。上記範囲であると、抵抗安定性により優れる。
発泡弾性層は、添加剤として加硫剤を含んでもよい。
加硫剤としては、例えば、イオウ、有機含イオウ化合物の他、有機過酸化物等が挙げられる。有機含イオウ化合物としては、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィド、N,N’-ジチオビスモルホリン等が挙げられる。また、有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルペルオキシド等が挙げられる。
加硫剤は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
加硫剤の添加量は、使用するゴム材料の特性等によって適宜、調整され、弾性層に含まれるゴム材料100質量部に対し、0.3質量部以上10質量部以下であることが好ましく、1質量部以上8質量部以下であることがより好ましい。
発泡弾性層は、添加剤として加硫促進剤を含んでもよい。
加硫促進剤としては、従来使用されている種々のものが使用され、特にスルフェンアミド系加硫促進剤を使用するのが好ましい。加硫促進剤の添加量は、ゴム材料100質量部に対し、0.3質量部以上4質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上3質量部以下であることがより好ましい。
加硫促進剤は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
発泡弾性層は、その他の添加剤を含んでいてもよい。
その他の添加剤としては、周知の各種のゴム用添加剤が挙げられる。具体的には、例えば、加工助剤(ステアリン酸等)、発泡助剤、軟化剤、可塑剤、硬化剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤、充填剤(シリカ、炭酸カルシウム等)等が挙げられる。
発泡弾性層の厚みは、特に制限はなく、例えば1mm以上20mm以下が挙げられ、好ましくは2mm以上15mm以下である。
(導電性ロールの製造方法)
導電性ロールは、支持部材上に発泡弾性層を配置することで得られる。支持部材上に発泡弾性層を配置する方法は、特に限定されず、例えば、円筒形状の発泡弾性体を用意し、円筒形状の発泡弾性体に支持部材を挿入する方法が挙げられる。
円筒形状の発泡弾性層の形成方法は、特に制限はないが、ゴム成分の原料と、電子伝導性の導電剤と、その他添加剤と、含むゴム組成物を混練及び押出成形等により円筒形状に成形し、加硫及び発泡させて発泡弾性層とする方法が好ましく挙げられる。
なお、加硫及び発泡は、加熱により行うことが好ましく、加熱温度としては、100℃以上200℃以下であることが好ましい。
[画像形成装置]
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電装置と、帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、トナーを含む現像剤を収容し、前記現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、を備え、転写装置として前述の転写装置を用いる。
本実施形態では、トナーとして体積平均粒径が5μm以下であるトナー(以下「小径トナー」ともいう)を用いても、凹凸紙への転写性に優れる。小径トナーを用いて画像形成を行うと、画像の解像度が高まり高画質な画像が得られる。一方で、小径トナーは、体積当たりの帯電量が大きくなることで、二次転写領域において転写電圧を印加したときに異常放電を起こしやすい。加えて、小径トナーはファンデルワールス力が強いため、異常放電によるトナーの逆帯電化が起こると画像の白抜けが顕著となりやすい。
しかしながら、本実施形態では、転写装置の中間転写体としてL(r)積分値が0以上0.1以下の無端ベルトを用いているため、中間転写体の外周面において導電点が細かく分散され、上記異常放電が起こりにくい。そのため、小径トナーを用いても画像の白抜けが抑制され、凹凸紙への転写性に優れると推測される。
なお、トナーの体積平均粒径としては、2μm以上5μm以下の範囲が好ましく、3.5μm以上4.8μm以下の範囲がより好ましい。
なお、トナーの体積平均粒径は、コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター社製)を用い、電解液はISOTON-II(ベックマン・コールター社製)を使用して測定される。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積を小径側から累積分布を描いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径と定義する。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示した概略構成図である。
なお、中間転写ベルトとして前述の無端ベルトが適用され、一次転写ロールとして前述の導電性ロールが適用されている。
また、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、転写装置を少なくとも含む部分が、画像形成装置に対して着脱されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図1に示すように、例えば、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kと、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10(つまり、一次転写領域)と、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー像を記録媒体である用紙Kに一括転写(二次転写)させる二次転写部20(つまり、二次転写領域)と、二次転写された画像を用紙K(記録媒体の一例)上に定着させる定着装置60と、を備えている。また、画像形成装置100は、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
画像形成装置100の各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、表面に形成されるトナー像を保持する像保持体の一例として、矢印A方向に回転する感光体11(像保持体の一例)を備えている。
感光体11の周囲には、帯電装置の一例として、感光体11を帯電させる帯電器12が設けられ、静電潜像形成装置の一例として、感光体11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)が設けられている。
また、感光体11の周囲には、現像装置の一例として、各色成分トナーが収容されて感光体11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14が設けられ、感光体11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16が設けられている。
更に、感光体11の周囲には、感光体11上の残留トナーが除去される感光体クリーナ17が設けられ、帯電器12、レーザ露光器13、現像器14、一次転写ロール16及び感光体クリーナ17の電子写真用デバイスが感光体11の回転方向に沿って順次配設されている。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に、略直線状に配置されている。
中間転写体である中間転写ベルト15は、体積抵抗率が例えば1×10Ωcm以上1×1014Ωcm以下となるように形成されており、その厚みは、例えば0.1mm程度に構成されている。
中間転写ベルト15は、各種ロールによって図1に示すB方向に目的に合わせた速度で循環駆動(回転)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(不図示)により駆動されて中間転写ベルト15を回転させる駆動ロール31、各感光体11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能する張力付与ロール33、二次転写部20に設けられる背面ロール25、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニング背面ロール34を有している。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体11に対向して配置される一次転写ロール16で構成されている。そして、一次転写ロール16は中間転写ベルト15を挟んで感光体11に圧接配置され、更に一次転写ロール16にはトナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同様。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上において重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部20は、背面ロール25と、中間転写ベルト15のトナー像保持面側に配置される二次転写ロール22と、を備えて構成されている。
背面ロール25は、表面抵抗率が1×10Ω/□以上1×1010Ω/□以下となるように形成され、硬度は、例えば、70°(アスカーC:高分子計器社製、以下同様。)に設定される。この背面ロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写ロール22の対向電極を構成し、二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール26が接触配置されている。
一方、二次転写ロール22は、体積抵抗率が107.5Ωcm以上108.5Ωcm以下の円筒ロールである。そして、二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んで背面ロール25に圧接配置され、更に二次転写ロール22は接地されて背面ロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される用紙K上にトナー像を二次転写する。
なお、二次転写部20における用紙Kの搬送速度としては、例えば50mm/s以上600mm/s以下の範囲が挙げられる。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ35が接離自在に設けられている。
なお、中間転写ベルト15、一次転写部10(一次転写ロール16)、及び二次転写部20(二次転写ロール22)が、転写装置の一例に該当する。
一方、イエローの画像形成ユニット1Yの上流側には、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配設されている。また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられたマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは画像形成を開始するように構成されている。
更に、本実施形態に係る画像形成装置では、用紙Kを搬送する搬送手段として、用紙Kを収容する用紙収容部50、この用紙収容部50に集積された用紙Kを予め定められたタイミングで取り出して搬送する給紙ロール51、給紙ロール51により繰り出された用紙Kを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Kを二次転写部20へと送り込む搬送ガイド53、二次転写ロール22により二次転写された後に搬送される用紙Kを定着装置60へと搬送する搬送ベルト55、用紙Kを定着装置60に導く定着入口ガイド56を備えている。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。
本実施形態に係る画像形成装置では、図示しない画像読取装置や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置により画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。
画像処理装置では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体11に照射している。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各感光体11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体11上に形成されたトナー像は、各感光体11と中間転写ベルト15とが接触する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。トナー像が二次転写部20に搬送されると、搬送手段では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせて給紙ロール51が回転し、用紙収容部50から目的とするサイズの用紙Kが供給される。給紙ロール51により供給された用紙Kは、搬送ロール52により搬送され、搬送ガイド53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Kは一旦停止され、トナー像が保持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせて位置合わせロール(不図示)が回転することで、用紙Kの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。例えば、用紙Kとしてエンボス紙等の表面に凹凸を有する紙を用いた場合であっても、用紙Kへの良好な転写性が得られる。
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して、二次転写ロール22が背面ロール25に加圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Kは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。その際に、給電ロール26からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されると、二次転写ロール22と背面ロール25との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト15上に保持された未定着トナー像は、二次転写ロール22と背面ロール25とによって加圧される二次転写部20において、用紙K上に一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Kは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、定着装置60における最適な搬送速度に合わせて、用紙Kを定着装置60まで搬送する。定着装置60に搬送された用紙K上の未定着トナー像は、定着装置60によって熱及び圧力で定着処理を受けることで用紙K上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Kは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙収容部(不図示)に搬送される。
一方、用紙Kへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回転に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニング背面ロール34及び中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
以上、本実施形態について説明したが、上記実施の形態に限定的に解釈されるものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」はすべて質量基準である。
[実施例A1]
<ポリアミック酸の合成>
分子鎖の両末端がアミノ基であるポリアミック酸として、ポリアミック酸DA-A1と、分子鎖の両末端がカルボキシ基であるポリアミック酸として、ポリアミック酸DC-A1とを下記の方法によって合成した。
-ポリアミック酸溶液DA-A1の調製-
N-メチル-2-ピロリドン(以下「NMP」と略す)800g中に、ジアミン化合物として、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル(以下「ODA」と略す)83.48g(416.9ミリモル)を加え、常温(25℃)で攪拌させながら溶解した。
次いで、テトラカルボン酸二無水物として、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下「BPDA」と略す)116.52g(396.0ミリモル)を徐々に添加した。テトラカルボン酸二無水物の添加、溶解後、反応液の温度を60℃まで加熱して、その後反応液温度を保持したまま20時間重合反応を行い、ポリアミック酸DA-A1及びNMPを含む反応液を得た。
得られた反応液を、#800のステンレスメッシュを用いてろ過して室温(25℃)まで冷却をして25℃における溶液粘度2.0Pa・sのポリアミック酸溶液DA-A1を得た。
なお、ポリアミック酸溶液の溶液粘度は、東機産業社製、E型回転粘度計、TV-20Hを用い、標準ローター(1°34“×R24)で、測定温度:25℃、回転数:0.5rpm(100Pa・s以上)、1rpm(100Pa・s未満)の条件にて測定を行った値である。
以下の合成例で得られたポリアミック酸溶液の溶液粘度も同様に測定した値である。
-ポリアミック酸溶液DC-A1の調製-
ODAを79.57g(397.4ミリモル)、BPDAを120.43g(409.3ミリモル)とした以外は、合成例1と同様にして、ポリアミック酸DC-A1及びNMPを含む溶液粘度6.0Pa・sのポリアミック酸溶液DC-A1を得た。
<塗布液の調製>
-塗布液A1(第2の塗布液)の調製-
・ポリアミック酸溶液DA-A1(固形分濃度:45質量%) 70質量部
・ポリアミック酸溶液DC-A1(固形分濃度:15質量%) 30質量部
・酸性カーボンブラック(乾燥状態;導電性カーボン粒子)
〔SPECIAL BLACK4 :オリオンエンジニアドカーボンズ社製、pH4.5、揮発分:18.0%、ガスブラック(すなわちチャンネルブラック)、個数平均一次粒径:25nm(以下「SB-4」と略する)〕 26質量部
上記組成のポリアミック酸溶液DA-A1及びポリアミック酸溶液DC-A1を混合し、SB-4を添加してポールミルにて30℃にて12時間分散処理することによりポリアミック酸溶液の混合液に分散した。その後、SB-4が分散した混合液を、#400ステンレスメッシュでろ過して、第2の塗布液である塗布液A1を得た。
-塗布液B1(第1の塗布液)の調製-
・ポリアミック酸溶液DA-A1(固形分濃度:45質量%) 70質量部
・ポリアミック酸溶液DC-A1(固形分濃度:15質量%) 30質量部
・酸性カーボンブラック(乾燥状態;導電性カーボン粒子)
〔Color Black FW200、オリオンエンジニアドカーボンズ社製、ガスブラック(すなわちチャンネルブラック)、個数平均一次粒径:13nm、pH:3.0(以下「FW200」と略する)〕 18質量部
上記組成のポリアミック酸溶液DA-A1及びポリアミック酸溶液DC-A1を混合し、FW200を添加してポールミルにて30℃にて12時間分散処理することによりポリアミック酸溶液の混合液に分散した。その後、FW200が分散した混合液を、#800ステンレスメッシュでろ過して、第1の塗布液である塗布液B1を得た。
<ベルトA1の作製>
-被塗布材の離型剤処理-
被塗布材として、外径366mm、長さ400mmのSUS材料製円筒型金型を用意し、その外表面にシリコーン系離型剤(信越化学工業社製、品名:セパコートSP)を塗布し、乾燥処理(離型剤処理)を行った。
-第2の塗布膜の形成-
離型剤処理を施した円筒型金型を周方向に10rpmの速度で回転させながら、円筒型金型端部より、上記塗布液A1を口径1.0mmディスペンサーより吐出し、金型上に設置した金属ブレードにて一様の圧力で押し付けて塗布を行った。ディスペンサーユニットを円筒型金型の軸方向に100mm/分の速度で移動させることによって塗布液A1を円筒型金型上に螺旋状に塗布し、第2の塗布膜を形成した。
-第2の塗布膜の乾燥-
その後、金型及び第2の塗布膜を乾燥炉中で140℃空気雰囲気下、10rpmで回転させながら15分乾燥処理を行った。
乾燥後、第2の塗布膜より溶媒が揮発することで、第2の塗布膜は自己支持性を有するポリアミック酸樹脂成形品(基材1)と変化した。
-第1の塗布膜の形成及び乾燥-
塗布液B1を、塗布液A1の塗布と同様の回転塗布法により基材1の外周面に塗布して第1の塗布膜を形成した後、乾燥炉中で第1の塗布膜を140℃空気雰囲気下、10rpmで回転させながら15分乾燥処理を行った。なお、第1の塗布膜の乾燥工程における積分平均昇温速度A/Bは6.00℃/minであった。
-焼成-
次に、到達温度320℃としたオーブンに4時間入れ、無端ベルトA1を得た。無端ベルトA1の全体膜厚(基材層と表面層との合計膜厚)は80μmであり、そのうち基材層の膜厚は26.7μm、表面層の膜厚は53.3μmであった。
金型から無端ベルトA1を取り外し、抜き取った無端ベルトA1を保持具に張架し、挿入角を調整したカッターにて切断し、φ366mm、幅369mmの環状体を得た。このようにして作製した中間転写ベルトをベルトA1とした。
なお、ベルトA1における基材層全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は22質量%であり、表面層全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は18質量%である。
また、ベルトA1について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は11.5(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は11.5(logΩ/suq.)であった。
[実施例A2]
<ベルトA2の作製>
第1の塗布膜の乾燥工程において、140℃空気雰囲気下で15分乾燥処理を行う代わりに、170℃空気雰囲気下で20分乾燥処理を行った以外は、無端ベルトA1と同様にして、無端ベルトA2を得た。無端ベルトA2の全体膜厚(基材層と表面層との合計膜厚)は80μmであり、そのうち基材層の膜厚は26.7μm、表面層の膜厚は53.3μmであった。なお、第1の塗布膜の乾燥工程における積分平均昇温速度A/Bは6.5℃/minであった。
また、無端ベルトA1と同様にして無端ベルトA2を切断し、φ366mm、幅369mmの環状体を得た。このようにして作製した中間転写ベルトをベルトA2とした。
なお、ベルトA2における基材層全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は22質量%であり、表面層全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は19質量%である。
また、ベルトA2について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は11.8(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は12.0(logΩ/suq.)であった。
[実施例A3]
<ベルトA3の作製>
第1の塗布膜の乾燥工程において、140℃空気雰囲気下で15分乾燥処理を行う代わりに、115℃空気雰囲気下で15分乾燥処理を行った以外は、無端ベルトA1と同様にして、無端ベルトA3を得た。無端ベルトA3の全体膜厚(基材層と表面層との合計膜厚)は80μmであり、そのうち基材層の膜厚は26.7μm、表面層の膜厚は53.3μmであった。なお、第1の塗布膜の乾燥工程における積分平均昇温速度A/Bは5.74℃/minであった。
また、無端ベルトA1と同様にして無端ベルトA3を切断し、φ366mm、幅369mmの環状体を得た。このようにして作製した中間転写ベルトをベルトA3とした。
なお、ベルトA3における基材層全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は22質量%であり、表面層全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は18質量%である。
また、ベルトA3について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は10.8(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は11.2(logΩ/suq.)であった。
[実施例A4]
<ベルトA4の作製>
第2の塗布膜の乾燥工程において、140℃空気雰囲気下で15分乾燥処理を行う代わりに、135℃空気雰囲気下で15分乾燥処理を行った以外は、無端ベルトA1と同様にして、無端ベルトA4を得た。無端ベルトA4の全体膜厚(基材層と表面層との合計膜厚)は80μmであり、そのうち基材層の膜厚は26.7μm、表面層の膜厚は53.3μmであった。なお、第1の塗布膜の乾燥工程における積分平均昇温速度A/Bは5.9℃/minであった。
また、無端ベルトA1と同様にして無端ベルトA4を切断し、φ366mm、幅369mmの環状体を得た。このようにして作製した中間転写ベルトをベルトA4とした。
なお、ベルトA4における基材層全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は22質量%であり、表面層全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は18.2質量%である。
また、ベルトA4について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は11.3(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は11.3(logΩ/suq.)であった。
[実施例B1]
<ベルトB1の作製>
無端ベルトA1の作製に用いた被塗布材と同じ金型を用意し、同様の離型剤処理を行った。
無端ベルトA1の作製における塗布液A1の塗布と同様の回転塗布法により、塗布液B1を、上記離型剤処理後の被塗布材の外周面に塗布して第1の塗布膜を形成した後、乾燥炉中で第1の塗布膜を140℃空気雰囲気下、10rpmで回転させながら15分乾燥処理を行った。なお、第1の塗布膜の乾燥工程における積分平均昇温速度A/Bは6.00℃/minであった。
次に、到達温度320℃としたオーブンに4時間入れ、無端ベルトB1を得た。無端ベルトB1の全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。
金型から無端ベルトB1を取り外し、無端ベルトA1と同様の切断を行い、φ366mm、幅369mmの環状体を得た。このようにして作製した中間転写ベルトをベルトB1とした。
なお、ベルトB1全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は20質量%である。
また、ベルトB1について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は11.4(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は11.2(logΩ/suq.)であった。
[実施例B2]
<ベルトB2の作製>
全芳香族系ポリイミドワニス(固形分率:18wt%、ユニチカ製、ユーイミドKX、溶剤:NMP)1000gに、第1の導電性カーボン粒子として酸化処理ガスブラック(チャンネルブラック、オリオンエンジニアドカーボンズ製、FW200、個数平均一次粒径:13nm)を36g(20phr)添加したものを、高圧衝突型分散機(ジーナス製)により200MPaの圧力にてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに、2分割したスラリーを衝突させることを5回行うことで分散し、第1の塗布液である塗布液B2を得た。
得られた塗布液B2を、フローコート法にてφ366のSUS製パイプ外面に所定の膜厚が得られるように塗布し、150℃で30分回転乾燥後、320℃のオーブンに4時間入れた後取り出すことで、無端ベルトB2が外面に形成されたSUS製パイプを得た。無端ベルトB2の全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。なお、乾燥工程における積分平均昇温速度A/Bは8.0℃/minであった。
外面にコートされた無端ベルトB2をSUS製パイプより取り外し、幅369mmになるようにカットし、ベルト状中間転写体であるベルトB2を得た。なお、ベルトB2全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は22質量%である。
また、ベルトB2について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は10.1(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は10.0(logΩ/suq.)であった。
[実施例B3]
<ベルトB3の作製>
第1の導電性カーボン粒子として酸化処理ガスブラック(チャンネルブラック、オリオンエンジニアドカーボンズ製、FW200、個数平均一次粒径:13nm)を37.8g(21phr)用い、高圧衝突型分散機(ジーナス製)によりスラリーを衝突させることを10回行う事以外は、実施例B2と同様にして無端ベルトB3を得て、ベルト状中間転写体であるベルトB3を得た。無端ベルトB3の全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。また、ベルトB3全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は21.5質量%である。
また、ベルトB3について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は10.0(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は9.8(logΩ/suq.)であった。
[実施例B4]
<ベルトB4の作製>
第1の導電性カーボン粒子として酸化処理ガスブラック(チャンネルブラック、オリオンエンジニアドカーボンズ製、FW200、個数平均一次粒径:13nm)を39.6g(22phr)用い、高圧衝突型分散機(ジーナス製)によりスラリーを衝突させることを20回行う事以外は、実施例B2と同様にして無端ベルトB4を得て、ベルト状中間転写体であるベルトB4を得た。無端ベルトB4の全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。また、ベルトB4全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は22.5質量%である。
また、ベルトB4について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は9.8(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は9.5(logΩ/suq.)であった。
[実施例B5]
<ベルトB5の作製>
第1の導電性カーボン粒子として酸化処理ガスブラック(チャンネルブラック、オリオンエンジニアドカーボンズ製、SB6、個数平均一次粒径:17nm)を43.2g(24phr)用い、高圧衝突型分散機(ジーナス製)によりスラリーを衝突させることを20回行う事以外は、実施例B2と同様にして無端ベルトB5を得て、ベルト状中間転写体であるベルトB5を得た。無端ベルトB5の全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。また、ベルトB5全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は24.6質量%である。
また、ベルトB5について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は9.9(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は9.6(logΩ/suq.)であった。
[実施例B6]
<ベルトB6の作製>
-第1の塗布膜の形成及び乾燥-
外径366mm、厚さ10mmのSUS金型の外周上に、フローコート法にて、所望の膜厚が得られるようにポリイミド前駆体溶液(塗布液B1)を塗布して第1の塗布膜を形成し、以下のようにして乾燥を行った。
具体的には、ダウンフロー型の熱風乾燥炉の噴出し部に設置したスリットノズル(大浩研熱製:DLXシリーズ、スリット幅0.8mm)を用いて、金型近傍の風速を6m/sとし、200℃で24分間加熱した。乾燥工程における積分平均昇温速度A/Bは5.74℃/minであった。
乾燥後に320℃で4時間焼成し無端ベルトB6を得た。無端ベルトB6の全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。
得られた無端ベルトB6を脱型し、ベルト幅369mmになるようカットしてベルトB6を得た。ベルトB6全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は19質量%である。
また、ベルトB6について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は11.5(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は11.3(logΩ/suq.)であった。
[実施例B7]
<ベルトB7の作製>
乾燥工程において、スリットノズルを用いて200℃で24分間加熱する代わりに、スリットノズルを用いて、金型近傍の風速を6m/sとし、235℃で21分間加熱した以外は、無端ベルトB6と同様にして無端ベルトB7を得た。なお、乾燥工程における積分平均昇温速度A/Bは6.84℃/minであり、無端ベルトB7の全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。
得られた無端ベルトB7を脱型し、ベルト幅369mmになるようカットしてベルトB7を得た。ベルトB7全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は19質量%である。
また、ベルトB7について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は11.6(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は11.4(logΩ/suq.)であった。
[実施例B8]
<ベルトB8の作製>
乾燥工程において、スリットノズルを用いて200℃で24分間加熱する代わりに、スリットノズルを用いて、金型近傍の風速を16m/sとし、200℃で16分間加熱した以外は、無端ベルトB6と同様にして無端ベルトB8を得た。なお、乾燥工程における積分平均昇温速度A/Bは9.56℃/minであり、無端ベルトB8の全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。
得られた無端ベルトB8を脱型し、ベルト幅369mmになるようカットしてベルトB8を得た。ベルトB8全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は19質量%である。
また、ベルトB8について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は11.2(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は11.1(logΩ/suq.)であった。
[実施例C1]
<ベルトC1の作製>
芳香族系ポリアミドイミドワニス(固形分率18wt% 日立化成製HPC―9000 溶剤:NMP)1000gに、第1の導電性カーボン粒子として酸化処理ガスブラック(チャンネルブラック、オリオンエンジニアドカーボンズ製、FW200、個数平均一次粒径:13nm)を37.8g(22phr)添加したものを、高圧衝突型分散機(ジーナス製)により200MPaの圧力にてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに、2分割したスラリーを衝突させることを10回行うことで分散し、第1の塗布液である塗布液C1を得た。
無端ベルトA1の作製に用いた被塗布材と同じ金型を用意し、同様の離型剤処理を行った。
無端ベルトA1の作製における塗布液A1の塗布と同様の回転塗布法により、塗布液C1を、上記離型剤処理後の被塗布材の外周面に塗布して第1の塗布膜を形成した後、乾燥炉中で第1の塗布膜を150℃空気雰囲気下、10rpmで回転させながら15分乾燥処理を行った。なお、第1の塗布膜の乾燥工程における積分平均昇温速度A/Bは6.0℃/minであった。
次に、到達温度290℃としたオーブンに4時間入れ、無端ベルトC1を得た。無端ベルトC1の全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。
金型から無端ベルトC1を取り外し、無端ベルトA1と同様の切断を行い、φ366mm、幅369.5mmの環状体を得た。このようにして作製した中間転写ベルトをベルトC1とした。
なお、ベルトC1全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は19質量%である。
また、ベルトC1について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は11.2(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は11.2(logΩ/suq.)であった。
[実施例C2]
<ベルトC2の作製>
芳香族系ポリアミドイミドワニス(固形分率18wt% 日立化成製HPC-9000 溶剤:NMP)1000gに、第1の導電性カーボン粒子として酸化処理ガスブラック(チャンネルブラック、オリオンエンジニアドカーボンズ製、FW200、個数平均一次粒径:13nm)を37.8g(22phr)添加したものを、高圧衝突型分散機(ジーナス製)により200MPaの圧力にてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに、2分割したスラリーを衝突させることを10回行ことで分散し、第1の塗布液である塗布液C2を得た。
得られた塗布液C2を、フローコート法にてφ366のSUS製パイプ外面に所定の膜厚が得られるように塗布し、150℃で30分回転乾燥後、290℃のオーブンに1時間入れた後取り出すことで、無端ベルトC2が外面に形成されたSUS製パイプを得た。無端ベルトC2の全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。なお、乾燥工程における積分平均昇温速度A/Bは7.2℃/minであった。
外面にコートされた無端ベルトC2をSUS製パイプより取り外し、幅369mmになるようにカットし、ベルト状中間転写体であるベルトC2を得た。なお、ベルトC2全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は19質量%である。
また、ベルトC2について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は10.3(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は10.2(logΩ/suq.)であった。
[実施例C3]
<ベルトC3の作製>
第1の導電性カーボン粒子としてガスブラック(チャンネルブラック、オリオンエンジニアドカーボンズ製、FW1、個数平均一次粒径:13nm)を36g(20phr)用い、高圧衝突型分散機(ジーナス製)によりスラリーを衝突させることを20回行う事以外は、実施例C2と同様にして無端ベルトC3を得て、ベルト状中間転写体であるベルトC3を得た。無端ベルトC3の全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。また、ベルトC3全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は19質量%である。
また、ベルトC3について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は10.1(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は9.9(logΩ/suq.)であった。
[実施例D1]
<無端ベルトD1の作製>
PEEK樹脂(Victrex製 450G)ペレットとファーネスブラック(第1の導電性カーボン粒子、オリオンエンジニアドカーボンズ製、FW171、個数平均一次粒径:11nm)をPEEK樹脂 180g、ファーネスブラック27g(15phr)の比になるようにヘンシェルミキサー(日本コークス製 FM10C)に投入し、混合した。混合された組成物を二軸押出溶融混練機(L/D60(パーカーコーポレーション社製))で溶融混練したものを、φ5の孔より紐状に押出し、押出されたものを水槽中に入れて冷却固化後カットし、ファーネスブラックの配合された混合樹脂ペレットを得た。
得られた混合樹脂ペレットを、所定の温度(380℃)に設定した一軸溶融押出機(L/D24、溶融押出装置(三葉製作所社製))に投入し、溶融しながら環状ダイとニップルの間隙から円筒状に押出した。押出された円筒状フィルムを引きとりながらフィルムの円筒形状と径を固定化するために、所定の温度(50℃)に設定したサイジングダイ(冷却用金型)へ円筒状フィルム内周面を接触させて冷却し、無端ベルトD1を得た。
冷却用金型から無端ベルトD1を取り外し、抜き取った無端ベルトD1を保持具に張架し、挿入角を調整したカッターにて切断し、φ366mm、幅369mmの環状体を得た。このようにして作製した中間転写ベルトをベルトD1とした。ベルトD1の全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。
なお、ベルトD1全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は13質量%である。
また、ベルトD1について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は11.1(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は11.3(logΩ/suq.)であった。
[実施例E1]
<無端ベルトE1の作製>
PPS樹脂(東レ製トレリナT1881)粉末とガスブラック(第1の導電性カーボン粒子、チャンネルブラック、オリオンエンジニアドカーボンズ製、FW1、個数平均一次粒径:13nm)をPPS樹脂 180g、ガスブラック(すなわちチャンネルブラック)27g(15phr)の比になるようにヘンシェルミキサー(日本コークス製 FM10C)に投入し、混合した。混合された組成物を二軸押出溶融混練機(L/D60(パーカーコーポレーション社製))で溶融混練したものを、φ5の孔より紐状に押出し、押出されたものを水槽中に入れて冷却固化後カットし、ガスブラック(すなわちチャンネルブラック)の配合された混合樹脂ペレットを得た。
得られた混合樹脂ペレットを、所定の温度(350℃)に設定した一軸溶融押出機(L/D24、溶融押出装置(三葉製作所社製))に投入し、溶融しながら環状ダイとニップルの間隙から円筒状に押出した。押出された円筒状フィルムを引きとりながらフィルムの円筒形状と径を固定化するために、所定の温度(50℃)に設定したサイジングダイ(冷却用金型)へ円筒状フィルム内周面を接触させて冷却し、無端ベルトE1を得た。
冷却用金型から無端ベルトE1を取り外し、抜き取った無端ベルトE1を保持具に張架し、挿入角を調整したカッターにて切断し、φ366mm、幅369mmの環状体を得た。このようにして作製した中間転写ベルトをベルトE1とした。ベルトE1の全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。
なお、ベルトE1全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は13質量%である。
また、ベルトE1について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は10.9(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は11.2(logΩ/suq.)であった。
[比較例F1]
<ベルトF1の作製>
無端ベルトA1の作製に用いた被塗布材と同じ金型を用意し、同様の離型剤処理を行った。
無端ベルトA1の作製における塗布液A1の塗布と同様の回転塗布法により、塗布液A1を、上記離型剤処理後の被塗布材の外周面に塗布して塗布膜を形成した後、乾燥炉中で塗布膜を140℃空気雰囲気下、10rpmで回転させながら15分乾燥処理を行った。
次に、到達温度320℃としたオーブンに4時間入れ、無端ベルトF1を得た。無端ベルトF1の全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。
金型から無端ベルトF1を取り外し、無端ベルトA1と同様の切断を行い、φ366mm、幅369.5mmの環状体を得た。このようにして作製した中間転写ベルトをベルトF1とした。
なお、ベルトF1全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は19質量%である。
また、ベルトF1について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は11.1(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は11.1(logΩ/suq.)であった。
[比較例F2]
<ベルトF2の作製>
乾燥工程において、スリットノズルを用いて200℃で24分間加熱する代わりに、スリットノズルを用いずに、乾燥炉の熱風を直接第1の塗布膜に供給し、金型近傍の風速を0.8m/sとし、200℃で28分間加熱した以外は、無端ベルトB6と同様にして無端ベルトF2を得た。なお、積分平均昇温速度A/Bは3.55℃/minであり、無端ベルトF2の全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。
得られた無端ベルトF2を脱型し、ベルト幅369mmになるようカットしてベルトF2を得た。ベルトF2全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は19質量%である。
また、ベルトF2について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は11.8(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は13.1(logΩ/suq.)であった。
[比較例F3]
<ベルトF3の作製>
乾燥工程において、スリットノズルを用いて200℃で24分間加熱する代わりに、スリットノズルを用いずに、乾燥炉の熱風を直接第1の塗布膜に供給し、金型近傍の風速を0.9m/sとし、235℃で24分間加熱した以外は、無端ベルトB6と同様にして無端ベルトF3を得た。なお、積分平均昇温速度A/Bは4.36℃/minであり、無端ベルトF3の全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。
得られた無端ベルトF3を脱型し、ベルト幅369mmになるようカットしてベルトF3を得た。ベルトF3全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は18質量%である。
また、ベルトF3について前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は12.2(logΩ・cm)、表面抵抗率の常用対数値は12.8(logΩ/suq.)であった。
[無端ベルトの測定]
得られた無端ベルトについて、それぞれ、前述の方法でL(r)積分値及び電位減衰速度(V/msec)を求めた。結果を表1に示す。
また、無端ベルトの層構成、単層又は第1の層に含まれる樹脂の種類、及び単層又は第1の層に含まれる導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径を併せて表1に示す。
[無端ベルトの評価(1)]
<凹凸紙への転写性評価(1)>
得られた転写ベルトを、DocuColor-7171Pの改造機(すなわち、転写ベルトを取り付けたのち、クリーニングブレードをベルト膜厚に合わせ調整を行った改造機)に組み込み、温度22℃湿度55RH%の環境下、かつ、二次転写領域における記録媒体の搬送速度が308mm/sである条件下おいて、凹凸紙(レザック66、204gsm)にBlue色ベタ画像を形成し、凹部の白抜けを目視評価した。評価基準は以下のとおりであり、結果を表1に示す。
なお、一次転写ロールとして、下記導電性ロール(1)を用いた。
また、トナーとして、体積平均粒径4.7μmのトナーを用いた。
-評価基準-
A:白抜け未発生
B:若干の色変動発生
C:明確な色変動発生
D:白抜け発生
<導電性ロール(1)の作製>
エピクロルヒドリン-アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(ECO)(日本ゼオン株式会社製、商品名:ゼクロン1100) 40質量部
アクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR)(日本ゼオン株式会社製、商品名:Nipol DN223) 60質量部
発泡剤(ベンゼンスルホニルヒドラジド) 6質量部
加硫剤(鶴見化学工業社製、商品名:硫黄、200メッシュ) 1質量部
加硫促進剤(大内新興化学社製、商品名:ノクセラーM) 1.5質量部
上記各成分を含むゴム組成物をオープンロールで混練した。混練したゴム組成物を中心部に孔が開いた状態(ドーナツ状)で押出して円筒形状のロールに成形した。次いで、円筒形状のロールを160℃で20分間加熱して加硫発泡させ、導電性ロール(1)を得た。
[無端ベルトの評価(2)]
<凹凸紙への転写性評価(2)>
得られた転写ベルトを、DocuColor-7171Pの改造機(すなわち、転写ベルトを取り付けたのち、クリーニングブレードをベルト膜厚に合わせ調整を行った改造機)に組み込み、一次転写ロールとして表2に示す導電性ロールを用い、温度22℃湿度55RH%の環境下(表2の「通常環境下」)及び温度10℃湿度15RH%の環境下(表2の「低温低湿下」)、かつ、二次転写領域における記録媒体の搬送速度が308mm/sである条件下において、凹凸紙(レザック66、204gsm)にBlue色ベタ画像を形成し、凹部の白抜けを目視評価した。評価基準は以下のとおりであり、結果を表2に示す。
なお、トナーとして、体積平均粒径4.7μmのトナーを用いた。
-評価基準-
A :白抜け未発生
B+:わずかに色変動発生
B :若干の色変動発生
C :明確な色変動発生
D :白抜け発生
<放電欠陥評価>
得られた転写ベルトを、DocuColor-7171Pの改造機(すなわち、転写ベルトを取り付けたのち、クリーニングブレードをベルト膜厚に合わせ調整を行った改造機)に組み込み、一次転写ロールとして表2に示す導電性ロールを用い、温度28℃湿度85%の環境下(高温高湿下)において、上質紙(84gsm)にK色のハーフトーン50%画像を形成し、画像中の白点の発生数を目視評価することにより、放電欠陥評価を行った。評価基準は以下のとおりであり、結果を表2に示す。
-評価基準-
A :白点未発生
B :数個の白点が発生
C :部分的に白点が複数発生
D :全面に白点が複数発生
なお、表2に示す導電性ロール(1)~(3)は、下記のようにして作製したものである。
<導電性ロール(1)の作製>
エピクロルヒドリン-アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(ECO)(日本ゼオン株式会社製、商品名:ゼクロン1100) 40質量部
アクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR)(日本ゼオン株式会社製、商品名:Nipol DN223) 60質量部
発泡剤(ベンゼンスルホニルヒドラジド) 6質量部
加硫剤(鶴見化学工業社製、商品名:硫黄、200メッシュ) 1質量部
加硫促進剤(大内新興化学社製、商品名:ノクセラーM) 1.5質量部
上記各成分を含むゴム組成物をオープンロールで混練した。混練したゴム組成物を中心部に孔が開いた状態(ドーナツ状)で押出して円筒形状のロールに成形した。次いで、円筒形状のロールを160℃で20分間加熱して加硫発泡させ、導電性ロール(1)を得た。
<導電性ロール(2)の作製>
エピクロルヒドリン-アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(ECO)(日本ゼオン株式会社製、商品名:ゼクロン1100) 40質量部
アクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR)(日本ゼオン株式会社製、商品名:Nipol DN223) 60質量部
カーボンブラック1(電気化学株式会社製、商品名:粒状アセチレンブラック) 10質量部
カーボンブラック2(旭カーボン株式会社、商品名:アサヒサーマルFT) 50質量部
発泡剤(ベンゼンスルホニルヒドラジド) 6質量部
加硫剤(鶴見化学工業社製、商品名:硫黄、200メッシュ) 1質量部
加硫促進剤(大内新興化学社製、商品名:ノクセラーM) 1.5質量部
上記各成分を含むゴム組成物をオープンロールで混練した。混練したゴム組成物を中心部に孔が開いた状態(ドーナツ状)で押出して円筒形状のロールに成形した。次いで、円筒形状のロールを160℃で20分間加熱して加硫発泡させ、導電性ロール(2)を得た。
<導電性ロール(3)の作製>
加硫発泡の温度を160℃から140℃に変更した以外は、導電性ロール(2)と同様にして、導電性ロール(3)を得た。
なお、表2中、「初期抵抗」は温度22℃湿度55RH%%における初期の抵抗を意味し、「抵抗環境変動は前述の方法により求められる値であり、「低温低湿下抵抗」は温度10℃湿度15RH%における抵抗、「高温高湿下抵抗」は温度28℃湿度85RH%における抵抗を意味する。
また、「電源容量」は導電性ロールに給電を行う電源の最大容量である。
前記表1及び表2に示す結果から、本実施例のベルトは、比較例のベルトに比べ、表面凹凸が大きい記録媒体を用いても、転写性に優れることがわかる。
1Y,1M,1C,1K 画像形成ユニット
10 一次転写部
11 感光体
12 帯電器
13 レーザ露光器
14 現像器
15 中間転写ベルト
16 一次転写ロール
17 感光体クリーナ
20 二次転写部
22 二次転写ロール
25 背面ロール
26 給電ロール
31 駆動ロール
32 支持ロール
33 張力付与ロール
34 クリーニング背面ロール
35 中間転写ベルトクリーナ
40 制御部
42 基準センサ
43 画像濃度センサ
50 用紙収容部
51 給紙ロール
52 搬送ロール
53 搬送ガイド
55 搬送ベルト
56 定着入口ガイド
60 定着装置
100 画像形成装置
K 用紙

Claims (18)

  1. 第1の樹脂と、第1の導電性カーボン粒子と、を含み、
    前記第1の樹脂は、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、及びポリエーテルイミド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含み、
    前記第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、10nm以上20nm以下であり、
    外周面の6.3μm×4.2μmの評価領域に存在する前記第1の導電性カーボン粒子の空間分布において、粒子間距離rが0.05μm以上0.30μm以下における下記式(1)で表される統計量L(r)の積分値が0以上0.1以下である無端ベルト。


    [前記式(1)中、rは前記粒子間距離を示し、K(r)は下記式(2)で表されるRipleyのK関数K(r)を示す。]


    [前記式(2)中、1(|X-X|≦r)は指示関数を示し、X及びXはそれぞれ点i及び点jの座標を示し、|X-X|は座標Xと座標Xとのユークリッド距離を示し、rは前記粒子間距離を示し、s(|X-X|)は下記式(3)で表される評価領域のエッジ補正係数s(x)を示し、x=|X-X|であり、Nは評価領域内における粒子の総数を示し、λは評価領域内における粒子の数密度を示す。]


    [前記式(3)中、L及びLはそれぞれ評価領域のx軸方向及びy軸方向における辺の長さ(μm)を示し、x=|X-X|であり、X及びXはそれぞれ点i及び点jの座標を示し、|X-X|は座標Xと座標Xとのユークリッド距離を示す。]
  2. 前記第1の樹脂は、ポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項1に記載の無端ベルト。
  3. 前記第1の樹脂は、ポリイミド樹脂を含む請求項2に記載の無端ベルト。
  4. 無端ベルトの外周面を+500Vに帯電した後の電位減衰速度dV/dtが2.0V/msec以上6.0V/msec以下である請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の無端ベルト。
  5. 基材層と、
    前記基材層に設けられ、前記第1の樹脂と前記第1の導電性カーボン粒子とを含む表面層と、
    を有する請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の無端ベルト。
  6. 前記基材層が第2の樹脂と第2の導電性カーボン粒子とを含み、
    前記第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、前記第2の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径よりも小さい請求項5に記載の無端ベルト。
  7. 前記第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、10nm以上15nm以下である請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の無端ベルト。
  8. 前記第1の樹脂は、ポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含み、前記第1の導電性カーボン粒子は、チャンネルブラックを含む請求項1~請求項のいずれか1項に記載の無端ベルト。
  9. 第1の樹脂と第1の導電性カーボン粒子とを含み、外周面の6.3μm×4.2μmの評価領域に存在する前記第1の導電性カーボン粒子の空間分布において、粒子間距離rが0.05μm以上0.30μm以下における下記式(1)で表される統計量L(r)の積分値が0以上0.1以下である無端ベルトの製造方法であって、
    前記第1の樹脂又はその前駆体と前記第1の導電性カーボン粒子と溶媒とを含有する塗布液を調製する塗布液調製工程と、
    被塗布材の外周上に前記塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、
    前記被塗布材の温度を上昇させながら前記塗布膜を乾燥させる工程であって、前記乾燥における前記被塗布材の温度の積分平均値をA℃、前記乾燥を開始してから前記被塗布材の温度が前記積分平均値A℃となるまでの時間をBminとしたとき、積分平均昇温速度A/B(℃/min)が5.74℃/min以上である乾燥工程と、
    を備える無端ベルトの製造方法。


    [前記式(1)中、rは前記粒子間距離を示し、K(r)は下記式(2)で表されるRipleyのK関数K(r)を示す。]


    [前記式(2)中、1(|X-X|≦r)は指示関数を示し、X及びXはそれぞれ点i及び点jの座標を示し、|X-X|は座標Xと座標Xとのユークリッド距離を示し、rは前記粒子間距離を示し、s(|X-X|)は下記式(3)で表される評価領域のエッジ補正係数s(x)を示し、x=|X-X|であり、Nは評価領域内における粒子の総数を示し、λは評価領域内における粒子の数密度を示す。]


    [前記式(3)中、L及びLはそれぞれ評価領域のx軸方向及びy軸方向における辺の長さ(μm)を示し、x=|X-X|であり、X及びXはそれぞれ点i及び点jの座標を示し、|X-X|は座標Xと座標Xとのユークリッド距離を示す。]
  10. 前記乾燥工程は、温度が110℃以上235℃以下である熱風を前記塗布膜に供給することで前記塗布膜を乾燥させる工程である請求項に記載の無端ベルトの製造方法。
  11. 前記塗布膜表面における前記熱風の速度は1m/s以上20m/s以下である請求項10に記載の無端ベルトの製造方法。
  12. 前記熱風を、スリットノズルから前記塗布膜表面に向かって吹き出すことで前記塗布膜に供給する請求項10又は請求項11に記載の無端ベルトの製造方法。
  13. 前記乾燥工程によって乾燥された前記塗布膜を焼成する焼成工程をさらに備える請求項~請求項12のいずれか1項に記載の無端ベルトの製造方法。
  14. 請求項1~請求項のいずれか1項に記載の無端ベルトである中間転写体と、
    像保持体の表面に形成されたトナー像を前記中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、
    前記中間転写体の表面に転写された前記トナー像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、
    を備える転写装置。
  15. 前記一次転写手段は、温度28℃湿度85RH%での抵抗値の常用対数値と温度10℃湿度15RH%での抵抗値の常用対数値との差が0.1(logΩ)以上0.6(logΩ)以下である発泡弾性層を最外層に有する導電性ロールを備える請求項14に記載の転写装置。
  16. 前記発泡弾性層は、エピクロルヒドリンゴムと電子伝導性の導電剤とを含有する請求項15に記載の転写装置。
  17. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電装置と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
    トナーを含む現像剤を収容し、前記現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、
    前記トナー像を記録媒体の表面に転写する請求項14~請求項16のいずれか1項に記載の転写装置と、
    を備える画像形成装置。
  18. 前記トナーの体積平均粒径は2μm以上5μm以下である請求項17に記載の画像形成装置。
JP2019221325A 2019-12-06 2019-12-06 無端ベルト、無端ベルトの製造方法、転写装置、及び画像形成装置 Active JP7447451B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019221325A JP7447451B2 (ja) 2019-12-06 2019-12-06 無端ベルト、無端ベルトの製造方法、転写装置、及び画像形成装置
US16/850,089 US10831133B1 (en) 2019-12-06 2020-04-16 Endless belt, method for producing the endless belt, transfer device, and image forming apparatus
CN202010511951.0A CN112925181A (zh) 2019-12-06 2020-06-08 环形带、环形带的制造方法、转印装置以及图像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019221325A JP7447451B2 (ja) 2019-12-06 2019-12-06 無端ベルト、無端ベルトの製造方法、転写装置、及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021092598A JP2021092598A (ja) 2021-06-17
JP7447451B2 true JP7447451B2 (ja) 2024-03-12

Family

ID=73052134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019221325A Active JP7447451B2 (ja) 2019-12-06 2019-12-06 無端ベルト、無端ベルトの製造方法、転写装置、及び画像形成装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10831133B1 (ja)
JP (1) JP7447451B2 (ja)
CN (1) CN112925181A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2023107611A (ja) * 2022-01-24 2023-08-03 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 無端ベルト、転写装置及び画像形成装置
JP2023135214A (ja) 2022-03-15 2023-09-28 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 無端ベルト、転写装置及び画像形成装置

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006084726A (ja) 2004-09-15 2006-03-30 Fuji Xerox Co Ltd 導電性ロールおよびこれを備えた画像形成装置
JP2006154053A (ja) 2004-11-26 2006-06-15 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成方法及び画像形成装置
JP2006053190A5 (ja) 2004-08-09 2007-09-06
JP2007322534A (ja) 2006-05-30 2007-12-13 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2010250251A (ja) 2009-03-25 2010-11-04 Fuji Xerox Co Ltd 環状体、環状体張架装置、画像形成装置および環状体の製造方法
JP2012168524A (ja) 2011-02-13 2012-09-06 Xerox Corp 画像形成デバイスのためのリン含有エンドレス可撓性二層部材
JP2012177811A (ja) 2011-02-25 2012-09-13 Canon Inc 電子写真用ベルトの電気抵抗経時安定性の評価方法
JP2012201028A (ja) 2011-03-25 2012-10-22 Fuji Xerox Co Ltd 管状体の製造方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1097146A (ja) * 1995-10-20 1998-04-14 Canon Kasei Kk 中間転写体、この中間転写体を用いた電子写真装置、および中間転写体の製造方法
JP4241543B2 (ja) * 2004-08-09 2009-03-18 富士ゼロックス株式会社 ポリイミド樹脂無端ベルト、画像形成装置及びポリイミド樹脂無端ベルトの製造方法
JP2007011117A (ja) 2005-07-01 2007-01-18 Konica Minolta Business Technologies Inc 中間転写ベルト
JP2007078789A (ja) 2005-09-12 2007-03-29 Konica Minolta Business Technologies Inc 中間転写ベルト
JP2009139657A (ja) 2007-12-06 2009-06-25 Ricoh Co Ltd ベルト部材、転写装置、画像形成装置及びベルト部材仕様決定評価方法
JP5610367B2 (ja) * 2010-01-20 2014-10-22 株式会社リコー 中間転写ベルト及びそれを用いた電子写真装置
JP5609505B2 (ja) * 2010-10-01 2014-10-22 株式会社リコー 中間転写体、及びそれを用いた画像形成装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006053190A5 (ja) 2004-08-09 2007-09-06
JP2006084726A (ja) 2004-09-15 2006-03-30 Fuji Xerox Co Ltd 導電性ロールおよびこれを備えた画像形成装置
JP2006154053A (ja) 2004-11-26 2006-06-15 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成方法及び画像形成装置
JP2007322534A (ja) 2006-05-30 2007-12-13 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2010250251A (ja) 2009-03-25 2010-11-04 Fuji Xerox Co Ltd 環状体、環状体張架装置、画像形成装置および環状体の製造方法
JP2012168524A (ja) 2011-02-13 2012-09-06 Xerox Corp 画像形成デバイスのためのリン含有エンドレス可撓性二層部材
JP2012177811A (ja) 2011-02-25 2012-09-13 Canon Inc 電子写真用ベルトの電気抵抗経時安定性の評価方法
JP2012201028A (ja) 2011-03-25 2012-10-22 Fuji Xerox Co Ltd 管状体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021092598A (ja) 2021-06-17
CN112925181A (zh) 2021-06-08
US10831133B1 (en) 2020-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7415709B2 (ja) ベルト、中間転写ベルト、及び画像形成装置
JP7447451B2 (ja) 無端ベルト、無端ベルトの製造方法、転写装置、及び画像形成装置
US12055874B2 (en) Transfer device, image forming apparatus, and endless belt
JP7447452B2 (ja) 無端ベルト、転写装置、及び画像形成装置
JP7367500B2 (ja) 転写ユニット、転写装置、及び画像形成装置
JP7367501B2 (ja) 転写装置及び画像形成装置
JP2008151873A (ja) 無端ベルト及び画像形成装置
US12117747B2 (en) Endless belt, transfer device, and image forming apparatus
US11334006B1 (en) Transfer device, image forming apparatus, and endless belt
JP2017126017A (ja) 樹脂ベルトおよびその製造方法並びに画像形成装置
US20230259056A1 (en) Endless belt, transfer device, and image forming apparatus
CN118732443A (zh) 转印装置及图像形成装置
JP2024144141A (ja) 転写装置及び画像形成装置
US20240329569A1 (en) Transfer device and image forming apparatus
JP2007065085A (ja) 転写装置及び画像形成装置
JP7298253B2 (ja) 転写ベルト、転写装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2023127970A (ja) 中間転写ベルト、転写装置、及び画像形成装置
JP2024034937A (ja) 転写装置、及び画像形成装置
JP2023132244A (ja) 中間転写ベルト、転写装置、及び画像形成装置
JP2023135214A (ja) 無端ベルト、転写装置及び画像形成装置
JP4206721B2 (ja) 画像形成装置
CN111983908A (zh) 带、中间转印带和图像形成装置
JP2005345901A (ja) 半導電性ベルト
JP2018077312A (ja) ベルト部材、ベルト部材ユニット、及び画像形成装置
JP2007272152A (ja) 半導電性ベルトの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230904

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230919

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7447451

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150