JP5609505B2 - 中間転写体、及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、前記中間転写ベルト方式は、1つの感光体に対して4色の現像器を用いるシステムであるため、プリント速度が遅いという問題がある。
しかしながら、前記4連タンデム方式は、紙の環境による変動などもあり、各色画像を重ねる際の位置精度を合わせることが非常に困難であり、色ずれ画像を引き起こすという問題がある。
そこで、中間転写ベルト材料として主に、高弾性率で高耐熱樹脂であるポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂などが提案されている。
しかしながら、ポリイミド樹脂による中間転写ベルトにおいては、高強度であるためその表面硬度も高く、トナー像を転写する際にトナー層に高い圧力がかかり、トナーが局部的に凝集し画像の一部が転写されない、いわゆる中抜け画像が発生するという問題や、感光体や用紙などの転写部での接触部材との接触追従性が劣るため、転写部において部分的な接触不良部(空隙)が発生し、転写むらが発生するという問題がある。
そこで、比較的柔軟性のある層を基材層上に積層した中間転写ベルトが提案されている。
しかしながら、比較的柔軟性のある層を表面層とした場合、転写圧力が低減され、用紙凹凸への追従性が向上する反面、表面の離型性が劣るためにトナーがうまく離型できず転写効率が低下し、前者の効果を生かせないという問題、耐摩耗性、耐擦傷性にも劣るという問題がある。
例えば、中間転写ベルトの表面を、3μm以下の直径のビーズで被覆することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、前記提案では昨今の画像形成装置の要求される耐久性においては、粒子の脱離が発生してしまい十分ではないという問題がある。
また、中間転写ベルトの表面に、疎水化処理微粒子と親和性のある材料とで層を形成し、非常に小さな粒径の粒子を用いることが好ましいと提案されている(例えば、特許文献2、及び3参照)。
しかしながら、前記提案では、粒子層が厚く、粒子の凝集による不均一性部分が存在し、転写性能にもばらつきが発生し、昨今の画像形成装置の要求される高いレベルの画質を満足しうるものが得られないという問題がある。
更に、比較的大きめの粒子を用い、樹脂にある程度埋設させることで転写性だけでなく、耐久性を実現させることが提案されている(例えば、特許文献4、及び5参照)。
しかしながら、前記提案でも、粒子の存在に不均一性が生じ、やはり昨今の画像形成装置の要求される高いレベルの画質を満足しうるものが得られないという問題がある。
そこで、粒子の脱離を低減することを目的として、中間転写ベルトの表面に、接着層などを設ける方法が提案されている。
しかしながら、前記提案では、接着層におけるトナー離型性が非常に悪いので、粒子間の隙間にある「剥き出しとなった接着層」の部分にトナーが固着(フィルミング)し、クリーニング不良を起こすという問題や、シリカのような無機粒子は、像形成を担う潜像担持体として好適に用いられる有機感光体における転写部との接触により、有機感光体の表面を傷つけ、摩耗させやすく、耐久性を低下させるという問題がある。
<1> 像担持体上に形成された潜像をトナーにより現像して得られたトナー像が転写される中間転写体であって、前記中間転写体は、基材層からなる第一の層と、弾性層からなる第二の層と、球形微粒子を面方向に配列させて凹凸形状を形成させた粒子層からなる第三の層と、をこの順に有してなり、25℃50%RHにおける荷重40mNでの押込み時において、マルテンス硬度が1.0N/mm2以下、弾性仕事回復率が75%以上、粒子の弾性層への埋没率が33%〜99%、であることを特徴とする中間転写体である。
<2> 球形微粒子が、シリコーン粒子である前記<1>に記載の中間転写体である。
<3> 球形微粒子の体積平均粒径が、0.5μm〜5.0μmである前記<1>から<2>のいずれかに記載の中間転写体である。
<4> 弾性層が、エラストマー、及びゴムの中から選ばれる少なくとも1つのゴム系材料である前記<1>から<3>のいずれかに記載の中間転写体である。
<5> 弾性層の厚みが、200μm〜2,000μmである前記<1>から<4>のいずれかに記載の中間転写体である。
<6> 基材層が、ポリイミド樹脂、及びポリアミドイミド樹脂の中から選ばれる少なくとも1つである前記<1>から<5>のいずれかに記載の中間転写体である。
<7> 潜像が形成され、トナー像を担持可能な像担持体と、該像担持体上に形成された潜像をトナーで現像する現像手段と、該現像手段により現像されたトナー像が一次転写される中間転写体と、前記中間転写体上に担持されたトナー像を記録媒体に二次転写する転写手段とを有してなり、前記中間転写体が前記<1>から<6>のいずれかに記載の中間転写体であることを特徴とする画像形成装置である。
<8> 画像形成装置が、フルカラー画像形成装置であって、各色の現像手段を有する複数の潜像担持体を直列に配置してなる前記<7>に記載の画像形成装置である。
本発明の画像形成装置においては、いくつかの部材にシームレスベルト(無端ベルト)が用いられるが、電気的特性を要求される部材の一つとして中間転写体(中間転写ベルト)がある。前記中間転写体は、中間転写ベルト方式の画像形成装置(いわゆる、像担持体(例えば、感光体ドラム)上に順次形成される複数のカラートナー現像画像を中間転写ベルト上に順次重ね合わせて一次転写を行い、その一次転写画像を被記録媒体に一括して二次転写する方式の装置)における中間転写ベルトとして好適に用いられるものである。
前記基材層は、少なくとも、樹脂を有してなり、更に必要に応じて、その他の成分を有する。
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、PVDF、ETFEなどのフッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、相溶性を考慮して適宜選択された2種以上のものを併用してもよい。また、ポリイミド繰返単位とポリアミドイミド繰返単位を有する共重合体であってもよい。
これらの中でも、PVDF、ETFEなどのフッ素樹脂が難燃性に優れる点で、好ましく、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂が、機械強度(高弾性)や耐熱性に優れるため、安定した高品質画像を維持することができる点で、好ましい。
前記ポリイミド樹脂(以下、「ポリイミド」と略称することがある。)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芳香族のポリイミドが、機械強度に優れる点で、好ましい。
前記ポリイミド樹脂の合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、芳香族多価カルボン酸無水物(又はその誘導体)と芳香族ジアミンとの反応によって、ポリイミド前駆体を経由して合成する方法が挙げられる。
前記ポリイミド樹脂の合成方法では、特に、芳香族のポリイミドが、剛直な主鎖構造を有するため、溶媒などに対して不溶であり、不融の性質を有するため、先ず、芳香族多価カルボン酸無水物と芳香族ジアミンとの反応により、有機極性溶媒に可溶なポリイミド前駆体(ポリアミック酸、又はポリアミド酸)を合成し、このポリアミック酸の段階で様々な方法で成形加工が行われ、その後、ポリアミック酸を加熱、もしくは化学的な方法で脱水反応させて環化(イミド化)し、ポリイミド樹脂が合成される。
前記芳香族のポリイミドを得る反応を例に、その概略を下記式(1)に示す。
前記芳香族多価カルボン酸無水物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシルフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記芳香族ジアミンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−エタン、1,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、1,4−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、4,4’−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテル、4,4’−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテル、4,4’−ビス〔4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ベンゾフェノン、4,4’−ビス〔4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ジフェニルスルホン、ビス〔4−{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル〕スルホン、1,4−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ〕−α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルが、本発明の物性を効果的に発現する点で、好ましい。
前記有機極性溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スルホキシド溶媒、ホルムアミド溶媒、アセトアミド溶媒、ピロリドン溶媒、フェノール溶媒、エーテル溶媒、アルコール溶媒、エステル溶媒、セロソルブ溶媒、ヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記スルホキシド溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどが挙げられる。
前記ホルムアミド溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどが挙げられる。
前記アセトアミド溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどが挙げられる。
前記ピロリドン溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられる。
前記フェノール溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどが挙げられる。
前記エーテル溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソランなどが挙げられる。
前記アルコール溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、ブタノールなどが挙げられる。
前記セロソルブ溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブチルセロソルブが挙げられる。
これらの中でも、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが、溶解性が高く重合しやすい点で、好ましい。
前記ポリイミド前駆体は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記ポリイミド前駆体の合成に用いられる芳香族多価カルボン酸無水物又はその誘導体、ジアミンを添加する順序としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ジアミンを、前記芳香族多価カルボン酸無水物又はその誘導体を添加する順序、前記芳香族多価カルボン酸無水物又はその誘導体を、前記ジアミンを添加する順序、前記芳香族多価カルボン酸無水物又はその誘導体と、前記ジアミンとを有機溶媒中に同時に添加する順序などが挙げられる。
前記ポリイミド前駆体の合成に用いられるジアミン、前記芳香族多価カルボン酸無水物、又はその誘導体を添加する際の状態としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、固体状態、有機溶媒に溶解した溶液状態、スラリー状態などが挙げられる。
前記ポリイミド前駆体の合成における反応時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、30分間〜12時間程度が挙げられる。
前記ポリイミド前駆体の合成における反応温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、−20℃〜100℃が好ましく、60℃以下であることが特に好ましい。
前記ポリイミドワニスの市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トレニース(東レ社製)、U−ワニス(宇部興産社製)、リカコート(新日本理化社製)、オプトマー(JSR社製)、SE812(日産化学社製)、CRC8000(住友ベークライト社製)などが挙げられる。
前記ポリイミド前駆体からポリイミドへの転化方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、加熱して処理する方法、化学的に処理する方法などが挙げられる。
これらの中でも、加熱する方法が、処理が容易であり、低コストである点で、好ましい。
前記加熱処理としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリイミドの本来的な性能を発揮させるために、ポリイミドのガラス転移温度以上に加熱して、イミド化を完結させる処理が好ましい。
前記脱水環化試薬としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルボン酸無水物と第3アミンの混合物が挙げられる。
前記加熱処理としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリイミドの本来的な性能を発揮させるために、ポリイミドのガラス転移温度以上に加熱して、イミド化を完結させる処理が好ましい。
前記イミド化率の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、9ppm〜11ppm付近のアミド基に帰属される1Hと6ppm〜9ppm付近の芳香環に帰属される1Hとの積分比から算出する核磁気共鳴分光法(NMR法)、フーリエ変換赤外分光法(FT-IR法)、イミド閉環に伴う水分を定量する方法、カルボン酸中和滴定法などが挙げられる。
これらの中でも、フーリエ変換赤外分光法(FT-IR法)が、最も一般的な方法であり、短時間で簡易的に測定できる点で、好ましい。
前記フーリエ変換赤外分光法(FT-IR法)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イミド化率を下記式(a)のように定義して、FT-IR法により測定されるイミド基の特性吸収の吸光度比から求める方法が挙げられる。
イミド化率(%)=[(A)/(B)]×100 ・・・ (a)
式中、(A)は焼成段階(イミド化処理段階)でのイミド基のモル数を示し、(B)は100%イミド化された場合のイミド基のモル数(理論値)を示す。
前記ポリアミドイミド樹脂(以下、「ポリアミドイミド」と略称することがある。)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、分子骨格中に剛直なイミド基と柔軟性を付与するアミド基とを有する樹脂が挙げられる。
前記ポリアミドイミド樹脂の合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸クロライド法、イソシアネート法などが挙げられる。
前記酸クロライド法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体ハライド化合物とジアミンとを有機極性溶媒中に溶解した後、低温(0℃〜30℃)で反応させて製造する公知の方法(例えば、特公昭42−15637号公報参照)が挙げられる。
前記酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体ハライド化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記式(2)で表される化合物、下記式(3)で表される化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記多価カルボン酸の酸クロライドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テレフタル酸クロライド、イソフタル酸クロライド、4、4’ −ビフェニルジカルボン酸クロライド、4、4’−ビフェニルエーテルジカルボン酸クロライド、4、4’−ビフェニルスルホンジカルボン酸クロライド、4、4’−ベンゾフェノンジカルボン酸クロライド、ピロメリット酸クロライド、トリメリット酸クロライド、3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸クロライド、3、3’、4、4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸クロライド、3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸クロライド、アジピン酸クロライド、セバチン酸クロライド、マレイン酸クロライド、フマール酸クロライド、ダイマー酸クロライド、スチルベンジカルボン酸クロライド、1、4−シクロヘキサンジカルボン酸クロライド、1、2−シクロヘキサンジカルボン酸クロライドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ジアミンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、芳香族ジアミン、脂肪族ジアミン、脂環族ジアミン、両末端にアミノ基を有するシロキサン化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、芳香族ジアミンが、機械強度に優れる点で、好ましく、両末端にアミノ基を有するシロキサン化合物が、シリコーン変性ポリアミドイミドを得ることができる点で、好ましい。
これらの中でも、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルが、屈曲性が高い点で、好ましい。
前記有機極性溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ポリイミド樹脂の合成方法において用いられた有機極性溶媒と同様の有機極性溶媒を用いることができる。
前記ポリアミドイミド前駆体(ポリアミド−アミック酸)は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記ポリアミドイミド前駆体からポリアミドイミドへの転化方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、加熱処理により脱水閉環させる方法、化学的処理により脱水閉環させる方法などが挙げられる。
前記加熱処理における反応温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、150℃〜400℃が好ましく、180℃〜350℃が特に好ましい。
前記加熱処理における反応時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30秒間〜10時間が好ましく、5分間〜5時間が特に好ましい。
前記化学的処理における反応温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0℃〜180℃が好ましく、10℃〜80℃が特に好ましい。
前記化学的処理における反応時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、数十分間〜数日間が好ましく、2時間〜12時間が特に好ましい。
前記脱水閉環触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸、プロピオン酸、酪酸、安息香酸などの酸無水物が挙げられる。
前記イソシアネート法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸無水物基とカルボン酸を含む3価の誘導体と芳香族ポリイソシアネートとを有機極性溶媒中で反応させて製造する公知の方法(例えば、特公昭44−19274号公報参照)が挙げられる。
前記酸無水物基とカルボン酸を含む3価の誘導体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記式(4)で表される化合物、下記式(5)で表される化合物、無水トリメリット酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、無水トリメリット酸が、最も代表的に用いられており、機械強度に優れる点で、好ましい。
前記芳香族ポリイソシアネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’−〔2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン〕ジイソシアネート、ビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、ビフェニル−3,3’−ジイソシアネート、ビフェニル−3,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジエチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジエチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジメトキシビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、ナフタレン−2,6−ジイソシアネートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記芳香族イソシアネートの一部として、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、水添m−キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族、脂環式イソシアネート、3官能以上のポリイソシアネートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ヘキサメチレンジイソシアネートが、溶解性に優れる点で、好ましい。
前記有機極性溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ポリイミド樹脂の合成方法において用いられた有機極性溶媒と同様の有機極性溶媒を用いることができる。
前記ポリアミドイミド前駆体は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記ポリアミドイミド前駆体からポリアミドイミドへの転化方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ポリアミドイミド前駆体を含む溶液を支持体に塗布した後、加熱処理することにより、ポリアミドイミド前駆体からポリアミドイミドへ転化する方法が挙げられる。
前記ポリアミドイミドへの転化の際、前記ポリアミック酸を経由することなく、炭酸ガスを発生して、ポリアミドイミドを生成する。
前記樹脂の基材層における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、一般的には、前記基材層は、樹脂と電気抵抗調整剤に分散剤や触媒、レベリング剤とを含有してなり、分散剤や触媒、レベリング剤などは導入量が非常に少ないため、電気抵抗調整剤を除いた残部を樹脂の基材層における含有量とすることができる。
前記基材層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30μm〜150μmが好ましく、40μm〜120μmがより好ましく、50μm〜80μmが特に好ましい。前記基材層の厚みが、30μm未満であると、亀裂によりベルトが裂けることがあり、150μmを超えると、曲げによってベルトが割れることがあることがある。一方、前記基材層の厚みが前記特に好ましい範囲であると耐久性に優れる点で、有利である。
前記基材層の厚みを調整する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、接触式の膜厚計での計測や膜の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で確認して、適宜調整する方法が挙げられる。
前記基材層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、本発明の少なくとも樹脂成分を含む塗工液、即ち前記ポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体を含む塗工液を用いて基材層を形成する方法が挙げられる。
円筒状の金属金型をゆっくりと回転させながら、少なくとも樹脂成分を含む塗工液(例えば、ポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体を含む塗工液)をノズルやディスペンサーのような液供給装置にて円筒の外面全体に均一になるように塗布、流延(塗膜を形成)する。その後、回転速度を所定速度まで上げ、所定速度に達したら一定速度に維持し、所望の時間回転を継続する。そして、回転させつつ徐々に昇温させながら、約80℃〜150℃の温度で塗膜中の溶媒を蒸発させていく。この過程では、雰囲気の蒸気(揮発した溶媒等)を効率よく循環して取り除くことが好ましい。自己支持性のある膜が形成されたところで金型ごと高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に移し、段階的に昇温し、最終的に250℃〜450℃程度の高温加熱処理(焼成)し、十分にポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体のイミド化又はポリアミドイミド化を行う。その後、充分に冷却することにより、基材層を形成する。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電気抵抗調整剤が好適に挙げることができ、更に必要に応じて、分散剤、補強剤、潤滑剤、熱伝導剤、酸化防止剤、触媒、レベリング剤などの添加剤を微量含有してもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電気抵抗調整剤は、前記樹脂中の電気抵抗を調整する充填剤(又は、添加剤)である。
前記電気抵抗調整剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、金属酸化物、イオン導電剤、導電性高分子材料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、カーボンブラックが、抵抗均一性に優れる点で、好ましい。
前記カーボンブラックとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ガスブラックなどが挙げられる。
前記金属酸化物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、分散性を良くするため、前記金属酸化物に予め表面処理を施したものなどが挙げられる。
前記イオン導電剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルサルフェート、グルセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエステル、アルキルベタイン、過塩素酸リチウムなどが挙げられる。
前記導電性高分子材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリパラフェニレン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリパラフェニレンビニレンなどが挙げられる。
前記電気抵抗調整剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記中間転写体を製造して用いる場合には、前記樹脂成分(例えば、ポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体)と前記電気抵抗調整剤との配合を適正に調整した塗工液を用いて、電気特性(表面抵抗及び体積抵抗)と機械強度とを考え、膜が脆く割れやすくならない程度の添加量とすることが好ましい。
前記電気抵抗調整剤の含有量が、前記好ましい範囲よりも少ないと、抵抗値の均一性が得られにくくなり、任意の電位に対する抵抗値の変動が大きくなることがあり、前記好ましい範囲よりも多くなると、前記中間転写ベルトの機械強度が低下し、実使用上好ましくないことがある。一方、前記電気抵抗調整剤の含有量が、前記より好ましい範囲であると抵抗均一性、機械強度に優れる点で、有利である。
前記金属酸化物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、塗工液中の全固形分の1wt%〜50wt%が好ましく、10wt%〜30wt%がより好ましい。
前記イオン導電剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、塗工液中の全固形分の1wt%〜10wt%が好ましく、3wt%〜7wt%がより好ましい。
前記導電性高分子材料の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、塗工液中の全固形分の1wt%〜10wt%が好ましく、3wt%〜7wt%がより好ましい。
前記電気抵抗としては、表面抵抗で1×108Ω/□〜1×1014Ω/□、体積抵抗で1×107Ω・cm〜1×1013Ω・cmとなるように調整されることが好ましい。
前記弾性層は、少なくとも、弾性を有する材料を有してなり、更に必要に応じて、その他の成分を有する。
前記弾性を有する材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エラストマー、ゴムなどが挙げられる。
これらの中でも、マルテンス硬度が1.0以下、かつ弾性仕事回復率が75%以上のエラストマーやゴムなどのゴム系材料を用いることが、本発明の効果を十分に発現するに十分な柔軟性(弾性)を有する点で、好ましい。
前記エラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記熱可塑性エラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリエーテルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリスチレンエラストマー、ポリアクリルエラストマー、ポリジエンエラストマー、シリコーン変性ポリカーボネートエラストマー、フッ素共重合体エラストマーなどが挙げられる。
前記熱硬化性エラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリウレタンエラストマー、シリコーン変性エポキシエラストマー、シリコーン変性アクリルエラストマーなどが挙げられる。
これらの中でも、硬化性エラストマーが、弾性層の表面に粒子層を形成する際に、硬化反応に寄与する官能基の効果により微粒子との密着性、接着性に優れ、接着層などを設けずに確実に固定化することができる点で、好ましい。
前記ゴムとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、フッ素ゴム、ウレタンゴム、ヒドリンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、加硫ゴムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、アクリロニトリルブタジエンゴム、加硫ゴムが、弾性層の表面に粒子層を形成する際に、硬化反応に寄与する官能基の効果により微粒子との密着性、接着性に優れ、接着層などを設けずに確実に固定化することができる点で、好ましい。
前記弾性層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、200μm〜2,000μmが好ましく、300μm〜1,000μmがより好ましく、400μm〜700μmが特に好ましい。前記弾性層の厚みが、200μm未満であると、転写媒体の表面性状への追従性や転写圧力低減効果が低くなり、2,000μmを超えると、膜の重さが重くなりたわみやすく、走行性が不安定になり、ベルトを張架させるためのローラ曲率部での屈曲により亀裂が発生しやすく、転写性が低くなることがあることがある。一方、前記弾性層の厚みが前記特に好ましい範囲であると、ベルト駆動性、紙への追従性に優れる点で、有利である。
前記弾性層の厚みを調整する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ベルトの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で確認して、適宜調整する方法が挙げられる。
前記弾性層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、射出成形、押し出し成形などにより基材層上に弾性層を形成する方法、熱硬化型の液状のエラストマー材料を基材層上に塗布し、弾性層を形成する方法などが挙げられる。
少なくとも液状の熱硬化型エラストマー材料を含む塗布液を、基材層と同様に、円筒状の金属金型をゆっくりと回転させながら、ノズルやディスペンサーのような液供給装置にて円筒の外面全体に均一になるように塗布、流延(塗膜を形成)する。その後、回転速度を所定速度まで上げ、所望の時所定速度に達したら一定速度に維持し、間回転を継続し、十分にレベリングすることにより、弾性層を形成する。
前記弾性層は、必要に応じて、前記その他の成分を、必要に応じて微量含有することができる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電気抵抗調整剤、難燃性を得るための難燃剤、必要に応じて、酸化防止剤、補強剤、充填剤、加硫促進剤などの添加剤が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電気抵抗調整剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、カーボンブラック、金属酸化物などは柔軟性を損なうため、使用量を抑えることが好ましく、イオン導電剤、導電性高分子などを用いることが好ましい。
前記弾性層の抵抗値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、表面抵抗で1×108Ω/□〜1×1013Ω/□、体積抵抗で1×107Ω・cm〜1×1013Ω・cmとなる様に調整されることが好ましい。
前記粒子層は、少なくとも、球形微粒子を有してなり、更に必要に応じて、その他の成分を有する。
前記球形微粒子とは、平均粒子径が100μm以下で真球状の形状をしており、有機溶剤に不溶で3%熱分解温度が200℃以上である微粒子のことをいう。
これらの中でも、シリコーン粒子やフッ素粒子を用い、重合法により作製された球形微粒子が、滑性を有し、トナーに対しての離型性、耐磨耗性を付与できる機能が高い点で、好ましく、真球に近いものほど好ましい。
前記球形樹脂粒子の形態としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、弾性層に対して厚み方向に単一層で形成される形態、厚み方向に複数の球形微粒子を含むような形態などが挙げられる。
これらの中でも、弾性層に対して厚み方向に単一層で形成される形態が、前記弾性層の上に粉体をそのまま直接塗布して、ならすことにより容易に均一に整列させることができ、安定した高品質画像を維持することができる点で、好ましい。
一方、前記厚み方向に複数の球形微粒子を含むような形態は、球形微粒子の含有される分布がむらになり、球形微粒子の有する電気抵抗値の影響により、ベルト表面の電気特性が不均一となり画像乱れを生じる。具体的には、粒子が多く存在する部分での電気抵抗値が高くなり、ここに残留電荷による表面電位が発生し、ベルト表面において表面電位のばらつきが発生し、隣接した部分での画像濃度に差が生じる等による画像乱れが顕在化することがある。
前記球形微粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.3μm〜10μmが好ましく、0.5μm〜5μmがより好ましく、1μm〜3μmが特に好ましい。また、分布がシャープな単分散であることが好ましい。前記球形微粒子の体積平均粒径が、0.3μm未満であると、粒子による転写性能の効果が十分に得られなくなり、10μmを超えると、表面粗さが大きくなり、粒子間の隙間が大きくなるため、トナーがうまく転写できず、クリーニング不良となる不具合、粒子による帯電電位の残留により、連続画像出力時に画像乱れが発生する不具合が生じることがある。一方、前記球形微粒子の体積平均粒径が前記特に好ましい範囲であると、画像乱れが生じない点で、有利である。
前記粒子層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、図3に示すように、粉体供給装置35と押し当て部材33を設置し、回転させながら粉体供給装置35から球形微粒子34を表面に均一にまぶし、表面にまぶされた球形微粒子を押し当て部材33により一定圧力にて押し当てることにより、樹脂層へ粒子を埋設させて、余剰な粒子を取り除き、均一な粒子層を形成した後、回転させながら所定温度、所定時間で加熱することにより、硬化させ、粒子層13を形成する方法が挙げられる。
前記粒子層の形成に用いられる球形粒子は、単分散の球形微粒子を用いるために、前記押し当て部材での、ならし工程のみで、均一な粒子層を形成することができる。
前記その他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記中間転写体の作製する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円筒状の金属金型上に、比較的屈曲性が得られる剛性な基材層を形成し、前記基材層の上に柔軟な弾性層を積層し、前記弾性層上に球形微粒子を一部埋め込まれた粒子層を積層し、充分に冷却後、金型から基材層ごと脱離させることにより、所望の中間転写体を作製する方法が挙げられる。
前記中間転写体のマルテンス硬度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.0N/mm2以下であることが必須であり、0.8N/mm2以下が好ましく、0.6N/mm2以下がより好ましい。前記中間転写体のマルテンス硬度が1.0N/mm2を超えると、凹凸紙への追従性が悪いだけでなく、粒子の弾性層への接着力が悪いため粒子脱離が起こりやすく転写不良、クリーニング不良などの不具合が生じることがある。一方、前記中間転写体のマルテンス硬度が前記特に好ましい範囲であると、硬化反応に寄与する官能基の効果により微粒子との密着性、接着性に優れ、接着層など設けずに確実に固定化することができ、安定した高品質画像を維持することができる点で、有利である。
前記中間転写体のマルテンス硬度を測定する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、市販されている微小硬度計(フィッシャーインスツルメンツ社、商品名「FisherScopeHM2000LT」)にて最大荷重を40mNに設定することにより、測定することができる。
前記中間転写体の弾性仕事回復率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、75%以上であることが必須であり、80%以上が好ましく、85%以上がより好ましい。前記中間転写体の弾性仕事回復率が、75%未満であると、凹凸紙追従(ベルト変形)からもとの形状に回復するのに時間が掛かるため、凹凸紙を連続通紙した際に、紙の凹凸の跡がベルトに残ってしまっているため、転写ムラなどの異常画像を引き起こしてしまうことがある。一方、前記中間転写体の弾性仕事回復率の厚みが前記特に好ましい範囲であると、硬化反応に寄与する官能基の効果により微粒子との密着性、接着性に優れ、接着層など設けずに確実に固定化することができ、安定した高品質画像を維持することができる点で、有利である。
前記中間転写体の弾性仕事回復率を測定する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記中間転写体のマルテンス硬度を測定する方法と同様の方法により、測定することができる。
前記埋没率の調整は、押し当て部材の押し当て時間の長さにより調整する。
前記中間転写体における球形微粒子の埋没率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、33%〜99%であることが必須であり、40%〜90%が好ましく、50%〜75%がより好ましい。前記中間転写体における球形微粒子の埋没率が、33%未満であると画像形成装置での長期使用において粒子の脱離が起きやすく、耐久性に劣り、画像濃度ムラが生じることがあり、99%を超えると、粒子による転写性への効果が低減することがあることがある。一方、前記中間転写体における球形微粒子の埋没率が前記特に好ましい範囲であると、耐久性に優れる点で、有利である。
前記中間転写体における球形微粒子の埋没率を測定する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、中間転写体の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察することにより、測定することができる。
本発明の画像形成装置は、潜像が形成され、トナー像を担持可能な像担持体と、該像担持体上に形成された潜像をトナーで現像する現像手段と、該現像手段により現像されたトナー像が一次転写される中間転写体と、該中間転写体上に担持されたトナー像を記録媒体に二次転写する転写手段とを有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
この場合、前記画像形成装置がフルカラー画像形成装置であって、各色の現像手段を有
する複数の潜像担持体を直列に配置してなるものが好ましい。
前記層構成としては、比較的屈曲性が得られる剛性な基材層11の上に柔軟な弾性層12が積層されており、最表面には球形微粒子が弾性層上に一部埋め込まれた粒子層13として積層されている。
<中間転写体の作製>
<<基材層>>
−基材層用塗工液Aの調製−
ポリイミド樹脂前駆体を主成分とするポリイミドワニス(宇部興産社、商品名「U−ワニスA」)に、予めビーズミルにてN−メチル−2−ピロリドン中に分散させたカーボンブラック(エボニックデグサ社、商品名「SpecialBlack4」)の分散液を、カーボンブラック含有率がポリアミック酸固形分の17重量%になるように調合し、よく攪拌混合して基材層用塗工液Aを調製した。
外径340mm、長さ300mmの外面をブラスト処理にて粗面化した金属製円筒を型として用い、この円筒型を50rpm(回/分)で回転させながら、基材層用塗工液Aを円筒外面に均一に流延するようにディスペンサーにて塗布した。所定の全量を流し終えて塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転数を100rpmに上げ、熱風循環乾燥機に導入して、110℃まで徐々に昇温して60分加熱した。更に昇温して200℃で20分加熱し、回転を停止、徐冷して成形膜が形成された円筒型を取り出し、これを高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に導入し、段階的に320℃まで昇温して60分加熱処理(焼成)し、厚み60μmの基材層を形成した。
−弾性層用塗工液Aの調製−
充分に冷却した後、表1に示す各構成材料を混合し、2軸混練機を用いて十分に混練し、弾性層用塗工液Aを調製した。
先に作製した基材層の上に、上記弾性層用塗工液Aを同様に外面に均一にディスペンサーを用いて金型を回転させながら流延して塗布した。塗布量としては最終的な膜厚が400μmになるような液量の条件とした。その後、金型をそのまま回転しながら熱風循環乾燥機に投入して、昇温速度4℃/分で90℃まで昇温して30分加熱した。続いて、昇温速度4℃/分で150℃まで昇温して60分加熱処理を行い、弾性層を形成した。
−粒子層の形成−
充分に冷却した後、図3の方法を用い、球形微粒子としてシリコーン粒子(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社、商品名「トスパール120」(体積平均粒径2.0μm品))をまんべんなく表面にまぶし、ポリウレタンゴムブレードの押し付け部材を押し当てて弾性層に固定化し、粒子層を形成した。
その後、金型から取り外し、シームレスベルト状の中間転写体Aを得た。
中間転写体のマルテンス硬度(HM)は、フィッシャーインスツルメンツ社のFisherScopeHM2000LTを使い、測定パラメーターをそれぞれ「F=40mN/10sec(dF/dt=一定)、C=10sec、R=Fと同じ」に設定し、約1cm角にカットした中間転写体サンプルの裏側とスライドガラスを瞬間接着剤で接着させたものを上記条件で測定することにより算出した。なお、圧子はビッカースの正四角錐ダイアモンド圧子を使用した。
中間転写体の弾性仕事回復率(nIT)は、中間転写体のマルテンス硬度(HM)と同様の方法で測定することにより算出した。
中間転写体における球形微粒子の埋没率は、中間転写体の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察することにより求めた。
<中間転写体の作製>
実施例1において、粒子埋没率を35%にしたこと以外は、実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体Bを得た。得られた中間転写体Bにおけるマルテンス硬度は0.40N/mm2、弾性仕事回復率は92%であった。
<中間転写体の作製>
実施例1において、粒子埋没率を95%にしたこと以外は、実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体Cを得た。得られた中間転写体Cにおけるマルテンス硬度は0.40N/mm2、弾性仕事回復率は92%であった。
<中間転写体の作製>
実施例1の粒子層の形成において、シリコーン粒子をアクリル粒子(積水化成品工業、商品名「テクポリマーMBX-SS」(体積平均粒径1μm品))にしたこと以外は、実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体Dを得た。得られた中間転写体Dにおけるマルテンス硬度は0.39N/mm2、弾性仕事回復率は91%、球形微粒子の埋没率は50%であった。
<中間転写体の作製>
実施例1の粒子層の形成において、シリコーン粒子(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社、商品名「トスパール120」(体積平均粒径2.0μm品))をシリコーン粒子(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社、商品名「トスパール145」(体積平均粒径4.7μm品))にしたこと以外は、実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体Eを得た。得られた中間転写体Eにおけるマルテンス硬度は0.41N/mm2、弾性仕事回復率は93%、球形微粒子の埋没率は50%であった。
<中間転写体の作製>
実施例1の粒子層の形成において、シリコーン粒子(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社、商品名「トスパール120」(体積平均粒径2.0μm品))をシリコーン粒子(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社、商品名「トスパール2000B」(体積平均粒径6.7μm品))にしたこと以外は、実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体Fを得た。得られた中間転写体Fにおけるマルテンス硬度は0.42N/mm2、弾性仕事回復率は88%、球形微粒子の埋没率は50%であった。
<中間転写体の作製>
実施例1において、弾性層を以下のように形成したこと以外は、実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体Gを得た。
−弾性層用塗工液Bの調製−
充分に冷却した後、表2に示す各構成材料を混合し、2軸混練機を用いて十分に混練し、弾性層用塗工液Bを調製した。
先に作製した基材層の上に、上記弾性層用塗工液Bを同様に外面に均一にディスペンサーを用いて金型を回転させながら流延して塗布した。塗布量としては最終的な膜厚が400μmになるような液量の条件とした。その後、金型をそのまま回転しながら熱風循環乾燥機に投入して、昇温速度4℃/分で120℃まで昇温して30分加熱した。続いて、昇温速度4℃/分で200℃まで昇温して60分加熱処理を行い、弾性層を形成した。
<中間転写体の作製>
実施例1の弾性層の形成において、弾性層の膜厚を2,100μmにしたこと以外は、実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体Hを得た。得られた中間転写体Hにおけるマルテンス硬度は0.43N/mm2、弾性仕事回復率は95%、球形微粒子の埋没率は50%であった。
<中間転写体の作製>
実施例1の弾性層の形成において、弾性層の膜厚を180μmにしたこと以外は、実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体Iを得た。得られた中間転写体Iにおけるマルテンス硬度は0.52N/mm2、弾性仕事回復率は79%、球形微粒子の埋没率は50%であった。
<中間転写体の作製>
実施例1において、基材層を以下のように形成したこと以外は、実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体Jを得た。
ポリアミドイミド樹脂前駆体を主成分とするポリアミドイミドワニス(東洋紡績社、商品名「バイロマックスHR−16NN」)に、予めビーズミルにてN−メチル−2−ピロリドン中に分散させたカーボンブラック(三菱化学社、商品名「MA77」)の分散液を、カーボンブラック含有率がポリアミック酸固形分の22重量%になるように調合し、よく攪拌混合して基材層用塗工液Bを調製した。
次に、外径340mm、長さ300mmの外面をブラスト処理にて粗面化した金属製円筒を型として用い、この円筒型を50rpm(回/分)で回転させながら、基材層用塗工液Aを円筒外面に均一に流延するようにディスペンサーにて塗布した。所定の全量を流し終えて塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転数を100rpmに上げ、熱風循環乾燥機に導入して、110℃まで徐々に昇温して60分加熱した。続いて回転を停止、徐冷して成形膜が形成された円筒型を取り出し、これを高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に導入し、段階的に250℃まで昇温して60分加熱処理(焼成)し、厚み60μmの基材層を形成した。
<中間転写体の作製>
実施例1の粒子層の形成において、シリコーン粒子を球形PMMA粒子(積水化学社、商品名「テクポリマーXX-17FM」(体積平均粒径0.1μm品))にしたこと以外は、実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体Kを得た。得られた中間転写体Kにおけるマルテンス硬度は0.38N/mm2、弾性仕事回復率は93%、球形微粒子の埋没率は50%であった。
<中間転写体の作製>
実施例1において、粒子埋没率を25%にしたこと以外は、実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体Lを得た。得られた中間転写体Lにおけるマルテンス硬度は0.40N/mm2、弾性仕事回復率は92%であった。
<中間転写体の作製>
実施例1において、弾性層を以下のように形成したこと以外は、実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体Mを得た。
−弾性層用塗工液Cの調製−
充分に冷却した後、表3に示す各構成材料を混合し、2軸混練機を用いて十分に混練し、弾性層用塗工液Cを調製した。
先に作製した基材層の上に、上記弾性層用塗工液Cを同様に外面に均一にディスペンサーを用いて金型を回転させながら流延して塗布した。塗布量としては最終的な膜厚が400μmになるような液量の条件とした。その後、金型をそのまま回転しながら熱風循環乾燥機に投入して、昇温速度3℃/分で110℃まで昇温して30分加熱した。続いて、昇温速度3℃/分で150℃まで昇温して60分加熱処理を行い、弾性層を形成した。
<中間転写体の作製>
実施例1において、弾性層を以下のように形成したこと以外は、実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体Nを得た。
−弾性層用塗工液Dの調製−
充分に冷却した後、表4に示す各構成材料を混合し、2軸混練機を用いて十分に混練し、弾性層用塗工液Dを調製した。
先に作製した基材層の上に、上記弾性層用塗工液Dを同様に外面に均一にディスペンサーを用いて金型を回転させながら流延して塗布した。塗布量としては最終的な膜厚が400μmになるような液量の条件とした。その後、金型をそのまま回転しながら熱風循環乾燥機に投入して、昇温速度3℃/分で110℃まで昇温して30分加熱した。続いて、昇温速度3℃/分で150℃まで昇温して60分加熱処理を行い、弾性層を形成した。
<中間転写体の作製>
実施例1の粒子層において、シリコーン粒子をシリコーン接着剤(東レ・ダウコーニング社、商品名「SD4580PSA」)にした後、厚み0.2μmとなるように塗布、乾燥したこと以外は、実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体Oを得た。得られた中間転写体Oにおけるマルテンス硬度は0.88N/mm2、弾性仕事回復率は74%であった。
<中間転写体の作製>
実施例1において、粒子層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体Pを得た。得られた中間転写体Pにおけるマルテンス硬度は0.38N/mm2、弾性仕事回復率は93%であった。
<評価>
実施例1〜11、比較例1〜5の中間転写体について、図4の画像形成装置に搭載し、以下のように評価した。
転写紙として、表面に凹凸を施してある紙(レザック66 215Kg紙)を用い、これに青色のベタ画像を出力する操作を実施し、紙に転写する前の中間転写体上の画像トナー量と紙に転写した後に中間転写体上に残ったトナー量を計測し、転写率を算出した。
2次転写率(%)=((転写後の中間転写体上のトナー量(g))/(転写前の中間転写体上のトナー量(g)))×100
テストチャートを連続1万枚連続画像出力した後、停止し、上記2次転写率の測定と同様の方法により、転写率を測定した。
テストチャートを連続1万枚連続画像出力した後、全面シアン単色のハーフトーン画像を出力し、異常画像を観察した。
前記画像評価後、任意の箇所でベルト表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、粒子脱離が起こっているかどうかを観察した。
2 弾性層
3 粒子
4 弾性層
5 粒子
10 プリンタ本体
12 画像書込部
13 画像形成部
14 給紙部
15 定着装置
16 レジストローラ
20 BK、20M、20Y、20C 現像装置
21 BK、21M、21Y、21C 感光体
22 中間転写ベルト
23 BK、23M、23Y、23C 1次転写バイアスローラ
25 ベルトクリーニング部材
26 ベルト従動ローラ
27 潤滑剤塗布装置
31 金型ドラム
32 基材層、弾性層を積層したベルト
33 押し当て部材
34 粒子
35 粉体塗布装置
40 バイアスローラ
50 転写搬送ベルト
60 2次転写バイアスローラ
70 除電ローラ
80 アースローラ
200 感光体ドラム
201 感光体クリーニング装置
202 除電ランプ
203 帯電チャージャ
204 電位センサ
205 トナー画像濃度センサ
210 ベルト搬送装置
230 リボルバ現像ユニット
231Y Y現像機
231K Bk現像機
231C C現像機
231M M現像機
270 定着装置
271 定着ローラ
272 定着ローラ
500 中間転写ユニット
501 中間転写ベルト
502 トナーシール部材
503 帯電チャージャ
504 ベルトクリーニングブレード
505 潤滑剤塗布ブラシ
506 潤滑剤
507 1次転写バイアスローラ
508 ベルト駆動ローラ
509 ベルトテンションコントローラ
510 2次転写対向ローラ
511 クリーニング対向ローラ
512 フィードバッグ電流検知ローラ
513 トナー画像
514 光学センサ
600 2次転写ユニット
601 転写紙ガイド板
605 2次転写バイアスローラ
606 転写紙除電チャージャ
608 クリーニングブレード
610 レジストローラ
801 1次転写電源
802 2次転写電源
P 転写紙
L 露光手段
Claims (8)
- 像担持体上に形成された潜像をトナーにより現像して得られたトナー像が転写される中間転写体であって、
前記中間転写体は、基材層からなる第一の層と、弾性層からなる第二の層と、球形微粒子を面方向に配列させ、前記弾性層に埋没させて、厚み方向に前記球形微粒子の単一層が形成された、表面が凹凸形状を有する、第三の層と、をこの順に有してなり、25℃50%RHにおける荷重40mNでの押込み時において、マルテンス硬度が1.0N/mm2以下、弾性仕事回復率が75%以上、前記球形微粒子の前記弾性層に対する埋没率が33%〜99%、であることを特徴とする中間転写体。 - 球形微粒子が、シリコーン粒子である請求項1に記載の中間転写体。
- 球形微粒子の体積平均粒径が、0.5μm〜5.0μmである請求項1から2のいずれかに記載の中間転写体。
- 弾性層が、エラストマー、及びゴムの中から選ばれる少なくとも1つである請求項1から3のいずれかに記載の中間転写体。
- 弾性層の厚みが、200μm〜2,000μmである請求項1から4のいずれかに記載の中間転写体。
- 基材層が、ポリイミド樹脂、及びポリアミドイミド樹脂の中から選ばれる少なくとも1つである請求項1から5のいずれかに記載の中間転写体。
- 潜像が形成され、トナー像を担持可能な像担持体と、該像担持体上に形成された潜像をトナーで現像する現像手段と、該現像手段により現像されたトナー像が一次転写される中間転写体と、前記中間転写体上に担持されたトナー像を記録媒体に二次転写する転写手段とを有してなり、
前記中間転写体が請求項1から6のいずれかに記載の中間転写体であることを特徴とする画像形成装置。 - 画像形成装置が、フルカラー画像形成装置であって、各色の現像手段を有する複数の潜像担持体を直列に配置してなる請求項7に記載の画像形成装置。
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