JP7446353B2 - 電解セル - Google Patents

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Description

本発明は、カソード及びアノードを備え、二酸化炭素を分解する電解セルに関する。
排ガスや大気中の二酸化炭素を回収し、電気化学的に還元して有価物を得る技術は、カーボンニュートラルを達成する可能性のある有望な技術である。
この種の二酸化炭素を回収する技術としては、ガス中の二酸化炭素を固体又は液体の吸着剤に物理的又は化学的に吸着させた後、熱等のエネルギーによって脱離させて利用する技術が知られている。また、二酸化炭素を電気化学的に還元する技術としては、ガス拡散層の電解液と接する側に二酸化炭素還元触媒を用いて触媒層を形成したカソードに対し、ガス拡散層の触媒層とは反対側から二酸化炭素ガスを供給して電気化学的に還元する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2018/232515号
カーボンニュートラルの達成のためには経済性を向上させることが課題となる。経済性の向上のためには、エネルギー効率を高めて二酸化炭素の損失を小さくすることが求められる。エネルギー効率の向上には、電気化学反応装置の電解セルにおける二酸化炭素の還元処理の効率化及び安定化が効果的である。この点、従来技術には還元処理の更なる効率化及び安定化という観点で改善の余地があった。
本発明は、二酸化炭素の還元処理を効率的かつ安定的に行うことができる電気化学反応装置の電解セルを提供することを目的とする。
(1) 本発明は、二酸化炭素を分解する電解セル(例えば、後述の電解セル20)であって、カソード(例えば、後述のカソード22)と、二酸化炭素及び電解液を前記カソードに供給するカソード側供給構造(例えば、後述のカソード側供給構造16)と、前記カソード側供給構造の電解液が流れる流路に対向するアニオン交換膜(例えば、後述のアニオン交換膜24)と、前記アニオン交換膜を挟んで前記カソード側供給構造の反対側に配置されるアノード(例えば、後述のアノード26)と、前記アニオン交換膜に対して離間した位置に配置され、前記アノードに前記アニオン交換膜側の反対側から電解液を接触させるアノード側電解液流路(例えば、後述の流体流路41)が形成される流路構造体(例えば、後述のアノード側流路構造体121)と、を備える電解セルに関する。
これにより、アノードとアニオン交換膜間をアノードで生成した酸素が通って絶縁層になる事態を回避することができる。そのため、アノードの酸素排出能が向上してカソードとアノード間の導通が安定し、電圧を安定化させて電流の乱れを効果的に抑制できる。カソードの電位、電流値が安定することにより、反応速度も一定となり、どの程度の電解時間で狙いの生成ガス量が得られるかの予測も正確に行うことができる。
(2) (1)の電解セルにおいて、前記カソード側供給構造は、二酸化炭素供給管(例えば、後述のチューブ81)を通じて分解対象の二酸化炭素が供給されるとともに前記カソードに対向する二酸化炭素流路(例えば、後述の流体流路41)が形成される第1流路構造体(カソード側第1流路構造体21)と、前記カソードを挟んで前記第1流路構造体の反対側に配置され、電解液供給管(例えば、後述のチューブ71)を通じて電解液が供給されるとともに前記カソード側と前記アニオン交換膜側を連通するカソード側電解液流路(例えば、後述の液相流路61)が形成される第2流路構造体(カソード側第2流路構造体23)と、を有してもよい。
これにより、二酸化炭素を供給する経路と電解液を供給する経路とを分けて二酸化炭素が電解液に溶け込むことを防止でき、二酸化炭素の還元処理を安定的かつ効率的に行うことができる。
(3) (2)の電解セルにおいて、前記第1流路構造体と前記第2流路構造体が積層される積層方向において、前記カソード側電解液流路における前記カソードに対向する部位及び前記二酸化炭素流路における前記カソードに対向する部位が、対応する形状であってもよい。
これにより、カソードを挟み込む第1流路構造体と第2流路構造体が同一構造となるので、カソードに対して均等に面圧をかけることができ、電極への均等な通電を実現して導電性を向上させることができる。
(4) (3)の電解セルにおいて、前記アノード側電解液流路における前記アノードに対向する部位が、前記カソード側電解液流路における前記カソードに対向する部位に前記積層方向で対応する形状であってもよい。
これにより、アノード側の構造もカソード側の構造に対応するのでアノードに対する面圧も均等にかけることができ、より安定的な導電を実現できる。
本発明によれば、二酸化炭素の還元処理を効率的かつ安定的に行うことができる電気化学反応装置の電解セルを提供できる。
本発明の一実施形態に係る電気化学反応装置を含む二酸化炭素処理装置の構成を示す模式図である。 本実施形態の電気化学反応装置の電解セルの構成を模式的に示した断面図である。 本実施形態の電解セルのカソード側の構成を模式的に示した分解斜視図である。 本実施形態の電解セルの気相流路本体の給電側を示す正面図である。 本実施形態の電解セルの気相流路本体の電極側を示す背面図である。 本実施形態の電解セルの気相流路本体の気相流路を示す図4のA-A線断面図である。 本実施形態の電解セルの気相流路本体の気相流路の導入部を給電側から示した拡大斜視図である。 本実施形態の電解セルの液相流路本体の給電側を示す正面図である。 本実施形態の電解セルの液相流路本体の液相流路の供給部を示す拡大正面図である。 本実施形態の電解セルの液相流路本体の液相流路の供給部を示す拡大斜視図である。 本実施形態の電解セルの液相流路本体の液相流路の周囲を示す図9のB-B線断面図である。 本実施形態の電解セルのアノード側の構成を模式的に示した分解斜視図である。 比較例の電解セルのアノード側の構成を模式的に示した分解斜視図である。 比較例の電解セルのカソード電位の時間的な変化を示すグラフである。 比較例の電解セルの電流値の時間的な変化を示すグラフである。 実施例の電解セルのカソード電位の時間的な変化を示すグラフである。 実施例の電解セルの電流値の時間的な変化を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電気化学反応装置3を含む二酸化炭素処理装置1の構成を示す模式図である。図1に示すように、本発明の一実施形態に係る二酸化炭素処理装置1は、回収装置2と、電気化学反応装置3と、増炭反応装置4と、を主要な構成として備える。
回収装置2は、外部から供給される回収対象の大気、排ガス等から二酸化炭素を回収する。回収装置2は、回収対象の二酸化炭素を濃縮する濃縮部11を備える。濃縮部11は、例えば、膜分離装置や化学的又は物理的な吸着、脱離を利用する吸着分離装置等によって構成される。濃縮部11で濃縮された二酸化炭素のガスが電気化学反応装置3に送られる。なお、回収装置2は、濃縮部11で濃縮された二酸化炭素を電解液に吸収させ、この二酸化炭素を吸収した炭酸イオンを含む電解液を電気化学反応装置3に送る構成としてもよい。電解液は、例えば、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液等の強アルカリ水溶液を用いることができる。
電気化学反応装置3は、二酸化炭素を電気化学的に還元する装置である。電気化学反応装置3は、二酸化炭素を還元する電解セル20を積層して構成される電解セルスタック13によって二酸化炭素を還元する。この電解セルスタック13を構成する電解セル20の構成の詳細については後述する。電気化学反応装置3の電解セルスタック13で二酸化炭素を還元して生成されたエチレンは増炭反応装置4に送られる。
増炭反応装置4は、電気化学反応装置3で二酸化炭素が還元されて生成したエチレンを多量化して増炭する装置である。増炭反応装置4は、反応器14と、気液分離器15と、を備える。
反応器14は、例えば、オレフィン多量化触媒の存在下でエチレンの多量化反応を行って1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン等の増炭されたオレフィンを製造する。オレフィン多量化触媒は、例えば、シリカアルミナやゼオライトを担体に用いた固体酸触媒、遷移金属錯体化合物等である。
気液分離器15は、反応器14で多量化反応後の生成ガスに対して気液分離を行う。炭素数6以上のオレフィンは常温で液体であるため、炭素数6以上のオレフィンを目的の炭素化合物とする場合、気液分離器15の温度を30℃程度にすることで、炭素数6以上のオレフィンと炭素数6未満のオレフィンとを容易に気液分離できる。また、気液分離器15の温度を上げることで、得られるオレフィン液の炭素数を大きくすることができる。
以上、二酸化炭素処理装置1の構成の概要について説明したが、二酸化炭素処理装置1の構成はこの構成に限定されるわけではない。例えば、電気化学反応装置3に用いる電解液を回収装置2の吸収部12の吸収液として共用し、電解液に溶解させたまま二酸化炭素を電気化学反応装置3に供給して電気化学的に還元する構成としてもよい。これにより、二酸化炭素を吸着剤に吸着させ、加熱によって脱離させて還元する場合に比べて、二酸化炭素の脱離に要するエネルギーが低減され、エネルギー効率を高くできるうえ、二酸化炭素の損失も低減できる。
次に、電気化学反応装置3の構成例について説明する。この例では、電気化学反応装置3に供給される二酸化炭素はガスである。図2は、本実施形態の電気化学反応装置3の電解セル20の構成を模式的に示した断面図である。
図2に示すように、電解セル20は、カソード側供給構造16と、カソード22と、アニオン交換膜24と、アノード26と、アノード側流路構造体121と、を備え、二酸化炭素を分解する。カソード側供給構造16は、カソード側第1流路構造体21とカソード側第2流路構造体23によって構成される。
図3を参照して電解セル20のカソード22側の構成について説明する。図3は、本実施形態の電解セル20のカソード22側の構成を示した分解斜視図である。図3には、電解セル20の構成のうち、カソード側第1流路構造体21と、カソード22と、カソード側第2流路構造体23と、アニオン交換膜24と、が図示されている。
図3には、電解液を電解セル20の内部に供給するチューブ71と、当該チューブ71によって電解セル20に供給された反応後の電解液を外部に排出するチューブ72と、が一点鎖線で示される。電解液は、例えばKOH電解液である。また、二酸化炭素を電解セル20の内部に供給する流入供給管としてのチューブ81と、当該チューブ81によって電解セル20に供給されて還元されたエチレンを外部に排出する流出供給管としてのチューブ82と、が二点鎖線で示される。チューブ71、チューブ72、チューブ81及びチューブ82は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene,PTFE)によって構成される流体供給管である。
カソード側第1流路構造体21は、チタン等の金属によって構成される。本実施形態のカソード側第1流路構造体21は、流路カバー部30と、流路本体40と、を備える。なお、流路本体40と流路カバー部30との間には、例えば流路本体40側から順に、金めっきされた銅製の給電体(不図示)と、PTFE製の絶縁シート(不図示)が配置されている。
流路カバー部30は板状の部品である。流路カバー部30には、電解液流入側のチューブ71が挿入される貫通孔31と、電解液流出側のチューブ72が挿入される貫通孔32と、二酸化炭素流入側のチューブ81が挿入される貫通孔33と、二酸化炭素流出側のチューブ82が挿入される貫通孔34と、が形成される。本実施形態では、所定方向の一側から他側に向かって貫通孔31、貫通孔33、貫通孔34、貫通孔32の順に配置される。また、流路カバー部30には、電解セル20の各部品を固定するためにボルト等の締結部材が締結される締結孔35が複数形成される。
流路本体40は、板状の部品であり、流路カバー部30とカソード22の間に配置される。流路本体40について、図4~図7を参照して説明する。図4は本実施形態の電解セル20の流路本体40の給電側を示す正面図であり、図5はその電極側を示す背面図である。図6は、本実施形態の電解セル20の流路本体40の流体流路41を示す図4のA-A線断面図である。図7は、本実施形態の電解セル20の流路本体40の流体流路41の導入部42を給電側から示した拡大斜視図である。なお図7では、便宜上、電解セル20を上下反転させて示している。
図4及び図5に示すように、流路本体40は、二酸化炭素流入側のチューブ81及び二酸化炭素流出側のチューブ82が接続される流体流路41と、流体流路41の給電側を囲うOリング等を溝に埋め込んで構成されるシール部47と、流体流路41の電極側を囲うOリング等を溝に埋め込んで構成されるシール部48と、電解液流入側のチューブ71が貫通する貫通孔45と、電解液流出側のチューブ72が貫通する貫通孔46と、電解セル20を組み立てる際にガイド棒が挿通されるガイド孔49と、を有する。
流体流路41は、流路本体40の給電(流路カバー部30)側に積層方向視で長円形状に形成される導入部42及び流出部43と、流路本体40の電極(カソード22)側に細長の溝状に形成される接触部44と、から構成される。導入部42及び流出部43は流路本体40の給電側の表面に形成される凹部であり、接触部44は流路本体40の電極側の表面に形成される凹部である。
導入部42は、その開口面積がチューブ81の開口面積よりも広く形成され、圧力損失の影響を効果的に抑制する長円形状となっている。チューブ81の直径は、導入部42の幅よりも大きく設定されており、チューブ81は導入部42を跨るように流路本体40の給電側の表面に突き当てられる。流出部43は、その開口面積がチューブ82の開口面積よりも広く形成され、圧力損失の影響を効果的に抑制する長円形状となっている。チューブ82の直径は、流出部43の幅よりも大きく設定されており、チューブ82は流出部43を跨るように流路本体40の給電側の表面に突き当てられる。また、導入部42及び流出部43のいずれにおいても角がない長円形状とすることにより、スムーズな流体の流れが実現される。
本実施形態では、接触部44は複数形成されている。複数の接触部44のそれぞれの上流側の端部が導入部42に接続されるとともに、複数の接触部44のそれぞれの下流側の端部が流出部43に接続される。接触部44を複数形成することにより、接触部44が単一である場合に比べ、面圧が電極の端部に偏ることなく、均等な通電が実現されている。
図6及び図7に示すように、導入部42と接触部44の接続部440は、接触部44の上流側の端部に位置し、積層方向において導入部42と接触部44の一部がオーバーラップする箇所に形成される。接続部440は、導入部42の内側の底部の隅を跨るように形成される。なお、流出部43と接触部44の接続箇所も、導入部42と接触部44の接続部440と同様に構成される。
導入部42と接触部44の接続部440は、例えば、流路本体40の給電側から導入部42を切削加工して形成する凹部の位置と、流路本体40の電極側から接触部44を切削加工して形成される凹部の位置と、を重ね合わせることにより実現される。これにより、複数の接触部44の入口である上流側の端部と出口である下流側の端部の位置を精度よく同一の形状に形成することができ、接触部44を流れる流体の流れをより均質なものにすることができる。
図3に戻ってカソード22について説明する。カソード22は、カソード側第1流路構造体21とカソード側第2流路構造体23の間に配置される。カソード22は、二酸化炭素を電気化学的に還元して炭素化合物を生成し、また水を還元して水素を生成する電極である。カソード22は、疎水性であり、ガスと液を分離してセル外に排出可能となっている。カソード22は、例えば、ガス拡散層とカソード触媒層によって構成される。
ガス拡散層は、生成したガス状の炭素化合物と水素が透過するものであればよい。カソード22のガス拡散層としては、特に限定されず、例えば、カーボンペーパー、カーボンクロスを例示できる。
カソード触媒層は、上述の通り、ガス拡散層の流路本体40側に形成してもよいし、ガス拡散層中に一部が入り込む構成であってもよい。更に、ガス拡散層とカソード触媒層の間には、ガス拡散層よりも緻密な多孔質層を配置してもよい。カソード触媒層を形成するカソード触媒としては、二酸化炭素の還元を促進する公知の触媒を使用できる。カソード触媒の具体例としては、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、チタン、カドミウム、亜鉛、インジウム、ガリウム、鉛、錫等の金属、それらの合金や金属間化合物、ルテニウム錯体、レニウム錯体等の金属錯体を例示できる。なかでも、二酸化炭素の還元が促進される点から、銅、銀が好ましく、銅がより好ましい。カソード触媒としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。カソード触媒としては、金属粒子が炭素材料(カーボン粒子、カーボンナノチューブ、グラフェン等)に担持された担持触媒を用いてもよい。カソード22の製造方法は、特に限定されず、例えば、ガス拡散層の流路本体40側の面に、カソード触媒を含む液状組成物を塗布して乾燥する方法を例示できる。
次に、カソード側第2流路構造体23について説明する。カソード側第2流路構造体23は、液相流路カバー部50と、液相流路本体60と、を備える。液相流路カバー部50及び液相流路本体60は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene,PTFE)によって構成される。
液相流路カバー部50は板状に形成される。液相流路カバー部50には、カソード22側と液相流路本体60側を連通する連通部51と、電解液流入側のチューブ71が挿入される貫通孔52と、電解液流出側のチューブ72が挿入される貫通孔53と、電解セル20を組み立てる際にガイド棒が挿通されるガイド孔55と、が形成される。連通部51は、液相流路カバー部50に複数スリット状に形成されており、積層方向においてカソード22の位置に対応している。
液相流路本体60は板状に形成される。液相流路本体60は、液相流路カバー部50とアニオン交換膜24の間に配置される。液相流路本体60について、図8~図11を参照して説明する。図8は、本実施形態の電解セル20の液相流路本体60の給電側を示す正面図である。図9は、本実施形態の電解セル20の液相流路本体60の液相流路61の供給部62を示す拡大正面図である。図10は、本実施形態の電解セル20の液相流路本体60の液相流路61の供給部62を示す拡大斜視図である。図11は、本実施形態の電解セル20の液相流路本体60の液相流路61の周囲を示す図9のB-B線断面図である。
図8に示すように、液相流路本体60は、電解液流入側のチューブ71及び電解液流出側のチューブ72が接続される液相流路61と、液相流路61の給電側を囲うOリング等を溝に埋め込んで構成されるシール部66と、電解セル20を組み立てる際にガイド棒が挿通されるガイド孔65と、を有する。
液相流路61は、電解液流入側のチューブ71が接続される供給部62と、電解液流出側のチューブ72が接続される排出部63と、供給部62と排出部63を接続する接続部64と、から構成される。供給部62及び排出部63は液相流路本体60の給電側の表面に形成される凹部であり、接続部64は液相流路カバー部50側とアニオン交換膜24側を連通する細長のスリット状に形成される。
供給部62及び排出部63は、いずれも積層方向視で略三角形状に形成された凹部である。供給部62は、その開口面積が圧力損失を低減できるように、チューブ71の開口面積よりも広い十分な大きさに設定される。また、供給部62及び排出部63は、それぞれの三角形の一辺に相当する部分が接続部64を挟んで平行となるように、液相流路本体60の給電側に対向配置される。また、供給部62及び排出部63は、それぞれの頂部のいずれもが丸められた形状に形成されており、電解液がスムーズに流れる形状となっている。
本実施形態では、接続部64は複数形成されている。複数の接続部64のそれぞれの上流側の端部が供給部62に接続されるとともに、複数の接続部64のそれぞれの下流側の端部が排出部63に接続される。液相流路本体60の接続部64の位置は、液相流路カバー部50の連通部51の位置と積層方向で一致するように構成される。従って、カソード22側とアニオン交換膜24側が、液相流路カバー部50の連通部51と液相流路本体60の接続部64を介して連通する。更に、流路本体40の接触部44の位置も、液相流路カバー部50の連通部51の位置と液相流路本体60の接続部64の位置のそれぞれに対応している。
電解液流入側のチューブ71は、供給部62における接続部64の上流側の端部に接続される辺に対向する頂部620に接続される。また、電解液流出側のチューブ72は、排出部63における接続部64の下流側の端部に接続される辺に対向する頂部630に接続される。
図9~図11に示すように、チューブ71は、積層方向視で供給部62の頂部620に一部が重なるように接続される。チューブ71の先端面は、液相流路本体60の電極側の表面610における頂部620の周囲に突き当てられた状態となっている。このように、チューブ71の先端面は、積層方向視において全部が供給部62の内側に位置するのではなく、一部が供給部62の内側に位置し、その他の部分が供給部62の外側の液相流路本体60の表面610に重なっている。なお、排出部63に接続されるチューブ72の先端面も、チューブ71と同様に、排出部63の頂部630の周囲の表面610に突き当てられるように接続される。これによってチューブ71及びチューブ72の積層方向における接続位置が固定され、精度良い位置決めが実現される。
次に、図12を参照して電解セル20のアノード26側の構成について説明する。図12は、本実施形態の電解セル20のアノード26側の構成を模式的に示した分解斜視図である。図12には、電解セル20の構成のうち、アノード側流路構造体121と、アノード26と、アニオン交換膜24と、が図示されている。なお、以下の説明において、カソード22側の構成と共通又は同様の構成については、図面に同じ符号を付して詳細な説明を省略する場合がある。
図12には、電解液を電解セル20の内部に供給するチューブ91と、当該チューブ91によって電解セル20に供給された反応後の電解液と酸素を外部に排出するチューブ92と、が二点鎖線で示される。チューブ91及びチューブ92は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene,PTFE)によって構成される流体通路部品である。
アノード側流路構造体121は、流路カバー部30と、流路本体40と、を備えており、カソード側第1流路構造体21と共通の部品によって構成される。また、カソード側第1流路構造体21と同様に、流路本体40と流路カバー部30との間には、例えば流路本体40側から順に、金めっきされた銅製の給電体(不図示)と、PTFE製の絶縁シート(不図示)が配置されている。流路カバー部30には、電解液流入側のチューブ91が挿入される貫通孔31と電解液流出側のチューブ92が挿入される貫通孔32が形成される。アノード側流路構造体121の流路カバー部30には、カソード側第1流路構造体21の流路カバー部30に形成されていた貫通孔33及び貫通孔34が閉塞されている。
アノード側流路構造体121の流路本体40は、流路カバー部30とアノード26の間に配置されており、カソード22側のカソード側第1流路構造体21の流路本体40と共通の構造である。アノード側流路構造体121の流路本体40は、流体流路41に電解液が供給される。流体流路41の導入部42に電解液が供給され、導入部42から接触部44を通過した反応後の酸素を含む電解液は、流出部43から酸素とともに外部に排出される。
アノード26は、アノード側流路構造体121とアニオン交換膜24の間に配置される。アノード26は、水酸化物イオンを酸化して酸素を生成するための電極である。アノード26は、例えば、ガス拡散層とアノード触媒層によって構成される。
ガス拡散層は、生成した酸素が透過するものであればよい。アノード26のガス拡散層としては、に限定されず、例えば、カーボンペーパー、カーボンクロスを例示できる。また、ガス拡散層としては、メッシュ材、パンチング材、多孔体、金属繊維焼結体等の多孔質体を用いてもよい。多孔質体の材質としては、例えば、チタン、ニッケル、鉄等の金属、これらの合金(例えばSUS)を例示できる。
アノード触媒層は、特に限定されず、公知のアノード触媒を使用できる。具体的には、例えば、白金、パラジウム、ニッケル等の金属、それらの合金や金属間化合物、酸化マンガン、酸化イリジウム、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化鉄、酸化スズ、酸化インジウム、酸化ルテニウム、酸化リチウム、酸化ランタン等の金属酸化物、ルテニウム錯体、レニウム錯体等の金属錯体を例示できる。アノード触媒としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
以上、本実施形態の電解セル20の構成について説明した。本実施形態の電解セル20は、カソード22とアノード26の間に電圧を印加し、カソード22で二酸化炭素を電気化学的に還元して炭素化合物を生成させるとともに、水を還元して水素を生成させる。カソード22で二酸化炭素が還元されて生成する炭素化合物としては、一酸化炭素、エチレン、エタノール等を例示できる。例えば、以下の反応で、ガス状生成物として一酸化炭素及びエチレンが生成する。カソード22では以下の反応で水素も生成する。生成したガス状の炭素化合物及び水素は、カソード22のガス拡散層を透過し、チューブ82から流出する。
CO+HO→CO+2OH
2CO+8HO→C+8OH+2H
2HO→H+2OH
また、カソード22で生じた水酸化物イオンはアノード26へと移動し、以下の反応で酸化されて酸素が生成するアノード26側では、生成する酸素と電解液が混合した状態でセル外に排出される。
4OH→O+2H
このように、本実施形態の電解セル20は、カソード22と、二酸化炭素及び電解液をカソード22に供給するカソード側供給構造16と、カソード側供給構造16の電解液が流れる液相流路61に対向するアニオン交換膜24と、アニオン交換膜24を挟んでカソード側供給構造16の反対側に配置されるアノード26と、アニオン交換膜24に対して離間した位置に配置され、アノード26にアニオン交換膜24の反対側から電解液を接触させる流体流路41が形成されるアノード側流路構造体121と、を備える。
これにより、アノード26とアニオン交換膜24間をアノード26で生成した酸素が通って絶縁層になる事態を回避することができる。そのため、アノード26の酸素排出能が向上してカソード22とアノード26間の導通が安定し、電圧を安定化させて電流の乱れを効果的に抑制できる。カソード22の電位、電流値が安定することにより、反応速度も一定となり、どの程度の電解時間で狙いの生成ガス量が得られるかの予測を行うことも容易になる。
また、本実施形態のカソード側供給構造16は、チューブ81を通じて分解対象の二酸化炭素が供給されるとともにカソード22に対向する流体流路41が形成されるカソード側第1流路構造体21と、カソード22を挟んでカソード側第1流路構造体21の反対側に配置され、チューブ71を通じて電解液が供給されるとともにカソード22側とアニオン交換膜24側を連通する液相流路61が形成されるカソード側第2流路構造体23と、を有する。
これにより、二酸化炭素を供給する経路と電解液を供給する経路とを分けて二酸化炭素が電解液に溶け込むことを防止でき、二酸化炭素の還元処理を安定的かつ効率的に行うことができる。
また、本実施形態では、カソード側第1流路構造体21とカソード側第2流路構造体23と、が積層される積層方向において、液相流路61におけるカソード22に対向する接続部64及び流体流路41におけるカソード22に対向する接触部44が、対応する形状である。
これにより、カソード22を挟み込むカソード側第1流路構造体21とカソード側第2流路構造体23が同一構造となるので、カソード22に対して均等に面圧をかけることができ、電極への均等な通電を実現して導電性を向上させることができる。
また、本実施形態では、アノード側流路構造体121の流体流路41におけるアノード26に対向する接触部44が、カソード側第1流路構造体21の流体流路41におけるカソード22に対向する接触部44に積層方向で対応する形状である。
これにより、アノード26側の構造もカソード22側の構造に対応するのでアノード26に対する面圧も均等にかけることができ、より安定的な導電を実現できる。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、上記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。例えば、上記実施形態では、二酸化炭素をガスで電気化学反応装置に供給する構成を例として説明したが、二酸化炭素を電解液に溶け込ませ、炭酸イオンを含む電解液を電気化学反応装置に供給する構成においても、本実施形態の電解セルを適用することができる。
次に、上記実施形態で説明した構成の電解セル20を実施例とし、実施例と構成が異なる比較例の電解セルのカソード電位と電流値を比較した実験について説明する。なお、実施例及び比較例のいずれにおいても、カソード22はカーボンのペーパーを基材として疎水処理を行ったものを用いており、アノード26はニッケルの多孔体を用いている。
まず、比較例の構成について説明する。比較例の電解セルは、カソード22側の構成は実施例の構成と共通であり、アノード26側の構成が実施例とは異なっている。比較例のアノード26側の構成について図13を参照して説明する。図13は、比較例の電解セルのアノード26側の構成を模式的に示した分解斜視図である。図13には、比較例の電解セルの構成のうち、アノード側第1流路構造体25と、アノード26と、アノード側第2流路構造体27と、アニオン交換膜24と、が図示されている。なお、以下の比較例の説明において、上記実施形態の電解セル20の構成と共通又は同様の構成については、図面に同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
アノード側第1流路構造体25は、カソード側第1流路構造体21と共通の構造である。また、カソード側第1流路構造体21と同様に、流路本体40と流路カバー部30との間には、例えば流路本体40側から順に、金めっきされた銅製の給電体(不図示)と、PTFE製の絶縁シート(不図示)が配置されている。アノード側第1流路構造体25の流路カバー部30には、カソード側第1流路構造体21の流路カバー部30に形成されていた貫通孔33及び貫通孔34が閉塞されている点がカソード22側の構成と異なっている。
比較例におけるアノード側第1流路構造体25の流路本体40は、流路カバー部30とアノード26の間に配置されており、流体流路41に流体は供給されないものの、カソード22側の流路本体40の構成と同様の構成である。
比較例におけるアノード26は、アノード側第1流路構造体25とアノード側第2流路構造体27の間に配置される。
アノード側第2流路構造体27は、液相流路カバー部50と、液相流路本体60と、を備える。アノード側第2流路構造体27の液相流路カバー部50と液相流路本体60の構造は、カソード側第2流路構造体の液相流路カバー部50と液相流路本体60の構造と同様である。カソード側では、液相流路61の供給部62の頂部620にチューブ91を通じて電解液が供給され、反応後の電解液は酸素とともに排出部63の頂部630からチューブ92を通じて電解セル20の外側に排出される。
次に、図14~図17を参照して実験結果について説明する。なお、本実験では、参照電極(Hg/HgO)をカソード22の電解液が流通するチューブ81の上流側に配置し、当該参照電極とカソード22間の電位をポテンショスタット式の電気化学測定装置を用いて計測した。ポテンショスタット式の装置の特性上、参照電極にはほとんど電流が流れず電位の変動が起きないため、当該参照電極を基準とすることでカソード電位を計測することが可能であるためである。本実験では、2.5V、2.8V、3.0V、3.2V及びチェック用の2.5Vで電圧を印加し、それぞれのカソード電位及び電流値を計測している。
図14は比較例の電解セルのカソード電位の時間的な変化を示すグラフであり、縦軸がカソード電位を示し、横軸が時間の経過を示す。図15は比較例の電解セルの電流値の時間的な変化を示すグラフであり、縦軸が電流値を示し、横軸が時間の経過を示す。図14に示すように、比較例のカソード電位は、2.5V、2.8V、3.0V、3.2V及びチェック用の2.5Vの全てにおいて時間の経過とともに大きく変動していることわかる。これは、アノード26とアニオン交換膜24の間をアノード26で生成された酸素が通過するため、当該酸素が絶縁相となってアノード26とカソード22間の電圧を一定に保つことが困難になっていると考えられる。カソード電位の乱れは電流値にも影響する。図15に示すように、電流値においても同様に、2.5V、2.8V、3.0V、3.2V及びチェック用の2.5Vの全てにおいて時間の経過とともに大きな変動が生じている。
図16は実施例の電解セルのカソード電位の時間的な変化を示すグラフであり、縦軸がカソード電位を示し、横軸が時間の経過を示す。図17は実施例の電解セルの電流値の時間的な変化を示すグラフであり、縦軸が電流値を示し、横軸が時間の経過を示す。図16に示すように、実施例では、2.5V、2.8V、3.0V、3.2V及びチェック用の2.5Vの全てにおいて時間が経過してもカソード電位の変化はわずかであり、比較例の図14のカソード電位と比較するとこの傾向は明らかである。図17に示すように、電流値においても、比較例の図15の電流値と比較するまでもなく、その変化は小さく、電流値が安定していることがわかる。
このように、本試験により、上記実施形態の電解セル20の構成が、カソード電位及び電流値のいずれにおいても安定していることが示された。比較例と比較してもその違いは明らかである。
物質ごとに生成が有利となるカソード電位が決まっているため、カソード電位が乱れていると目的の物質を安定的に生成することが難しくなる。また、電流値はカソード電位に連動するためカソード電位が乱れると電流値も乱れることになる。電流値は反応速度を表しているため、反応速度が一定でなければどの程度の時間でガスが生成するかの予測が難しくなり、効率的な電解セルを構成することが難しくなってしまう。この点、本実施形態の構成であれば、カソード電位及び電流値が安定するので、二酸化炭素の効率的かつ安定的な還元処理を実現できることが実験により示されたのである。
3 電気化学反応装置
16 カソード側供給構造
20 電解セル
21 カソード側第1流路構造体
22 カソード
23 カソード側第2流路構造体
24 アニオン交換膜
26 アノード
41 流体流路
42 導入部
43 流出部
44 接触部
61 液相流路
62 供給部
63 排出部
64 接触部
121 アノード側流路構造体

Claims (4)

  1. 二酸化炭素を分解する電解セルであって、
    カソードと、
    二酸化炭素及び電解液を前記カソードに供給するカソード側供給構造と、
    前記カソード側供給構造の電解液が流れる流路に対向するアニオン交換膜と、
    前記アニオン交換膜を挟んで前記カソード側供給構造の反対側に配置されるアノードと、
    前記アニオン交換膜に対して離間した位置に配置され、前記アノードに前記アニオン交換膜側の反対側から電解液を接触させるアノード側電解液流路が形成される流路構造体と、
    を備え
    前記アノード側電解液流路は、
    前記流路構造体の前記アノードと反対側の面に流入側供給管よりも小さい幅の細長形状の凹部として形成され、前記流入側供給管が跨るように突き当てられる導入部と、
    前記流路構造体の前記アノードと反対側の面に流出側供給管よりも小さい幅の細長形状の凹部として形成され、前記流出側供給管が跨るように突き当てられる流出部と、
    前記流路構造体の前記アノード側の面に溝状に形成され、上流側の端部が前記導入部に接続されるとともに下流側の端部が前記流出部に接続される複数の接続部と、
    を有する、電解セル。
  2. 前記カソード側供給構造は、
    二酸化炭素供給管を通じて分解対象の二酸化炭素が供給されるとともに前記カソードに対向する二酸化炭素流路が形成される第1流路構造体と、
    前記カソードを挟んで前記第1流路構造体の反対側に配置され、電解液供給管を通じて電解液が供給されるとともに前記カソード側と前記アニオン交換膜側を連通するカソード側電解液流路が形成される第2流路構造体と、を有する請求項1に記載の電解セル。
  3. 前記第1流路構造体と前記第2流路構造体が積層される積層方向において、前記カソード側電解液流路における前記カソードに対向する部位及び前記二酸化炭素流路における前記カソードに対向する部位が、対応する形状である請求項2に記載の電解セル。
  4. 前記アノード側電解液流路における前記アノードに対向する部位が、前記カソード側電解液流路における前記カソードに対向する部位に前記積層方向で対応する形状である請求項3に記載の電解セル。
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