JP7445550B2 - 電子放出素子 - Google Patents

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Description

本発明は、電子放出素子に関する。
電極基板と表面電極との間に抵抗層を設けた電子放出素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。抵抗層には、銀ナノ粒子を含むシリコーン樹脂層が用いられている。
この電子放出素子では、2つの電極間に電圧を印加することにより発生させた電界により抵抗層に電流を流す。この際に電子の一部が表面電極を通過し大気中などに放出される。このような電子放出素子は、感光体を帯電する帯電装置、発光デバイスなどとして利用することができる。
特開2016-136485号公報 特開2019-186190号公報
しかし、従来の電子放出素子では、抵抗層内において銀ナノ粒子が凝集し凝集体となる場合がある。この凝集体は、素子内電流のリークパスとなり、電子放出素子の突発的な機能停止や電子放出素子の低寿命化の原因となる場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、優れた電子放出特性及び優れた寿命特性を有する電子放出素子を提供する。
本発明は、下部電極と、前記下部電極に対向する表面電極と、前記下部電極と前記表面電極との間に配置された抵抗層と、前記下部電極と前記表面電極との間に配置された絶縁層とを備え、前記抵抗層は、導電性微粒子を分散状態で有する絶縁性樹脂層であり、前記下部電極、前記抵抗層及び前記表面電極は、前記下部電極と前記表面電極との間に電位差を生じさせることにより前記抵抗層に電子が流れ、前記表面電極の電子放出領域から電子が放出されるように設けられ、前記絶縁層は、前記電子放出領域を定めるための周縁領域と、前記周縁領域により定められた電子放出領域と重なるように配置された放出制御領域とを有し、前記放出制御領域は、線形状の前記絶縁層から構成される又は複数のドット形状の前記絶縁層から構成される又は線形状の前記絶縁層と複数のドット形状の前記絶縁層の両方から構成され、前記周縁領域により定められた電子放出領域の面積中の前記放出制御領域の面積のパーセンテージは、2%以上60%以下であることを特徴とする電子放出素子を提供する。
抵抗層中の導電性微粒子は絶縁層の縁(抵抗層と絶縁層との界面)に集まりやすい。そして導電性微粒子が集まった箇所に電子放出点が形成される。このため、電子放出領域と重なるように線形状又はドット形状の絶縁層(放出制御領域)を形成することにより、電子放出領域に多数の電子放出点を形成することができる。このことにより、電子放出素子の電子放出特性を向上させることができる。また、一箇所の電子放出点に集まる導電性微粒子の量を少なくすることができ、素子内電流のリークパスが形成されることを抑制することができる。この結果、電子放出素子をロングライフ化することができる。
本発明の一実施形態の電子放出素子の概略平面図である。 図1の破線A-Aにおける電子放出素子の概略断面図である。 図2の破線B-Bにおける電子放出素子の概略断面図である。 本発明の一実施形態の電子放出素子の概略断面図である。 本発明の一実施形態の電子放出素子の概略断面図である。 本発明の一実施形態の電子放出素子の概略断面図である。 本発明の一実施形態の電子放出素子を含む電子放出装置の概略図である。 電子放出実験の測定結果を示すグラフである。 (a)~(d)は、エージング実験の測定結果を示すグラフである。 (a)~(d)は、作製した電子放出素子を組み込んだイオン移動度分析装置で測定した反応物イオンピークの面積の変化を示すグラフである。
本発明の電子放出素子は、下部電極と、前記下部電極に対向する表面電極と、前記下部電極と前記表面電極との間に配置された抵抗層と、前記下部電極と前記表面電極との間に配置された絶縁層とを備え、前記抵抗層は、導電性微粒子を分散状態で有する絶縁性樹脂層であり、前記下部電極、前記抵抗層及び前記表面電極は、前記下部電極と前記表面電極との間に電位差を生じさせることにより前記抵抗層に電子が流れ、前記表面電極の電子放出領域から電子が放出されるように設けられ、前記絶縁層は、前記電子放出領域を定めるための周縁領域と、前記周縁領域により定められた電子放出領域と重なるように配置された放出制御領域とを有し、前記放出制御領域は、線形状の前記絶縁層から構成される又は複数のドット形状の前記絶縁層から構成される又は線形状の前記絶縁層と複数のドット形状の前記絶縁層の両方から構成され、前記周縁領域により定められた電子放出領域の面積中の前記放出制御領域の面積のパーセンテージは、2%以上60%以下であることを特徴とする。
前記周縁領域により定められた電子放出領域の単位面積中の前記放出制御領域の縁の長さの合計は、90cm/cm2以上5000cm/cm2以下であることが好ましい。このことにより、電子放出領域に多数の電子放出点を形成することができ、電子放出素子が優れた電子放出特性と優れた寿命特性の両方を有することができる。
前記線形状の前記絶縁層の線幅又は前記ドット形状の前記絶縁層のサイズは、1μm以上10μm以下であることが好ましい。このことにより、電子放出領域に多数の電子放出点を形成することができ、電子放出素子が優れた電子放出特性と優れた寿命特性の両方を有することができる。
前記放出制御領域は、前記周縁領域により定められた電子放出領域においてむらなく分布していることが好ましい。このことにより、電子放出領域に多数の電子放出点をむらなく形成することができ、電子放出素子が優れた電子放出特性と優れた寿命特性の両方を有することができる。
前記放出制御領域は、複数の開口を有する格子状の前記絶縁層から構成されることが好ましく、前記開口の幅は、前記線形状の前記絶縁層の線幅の2倍以上72倍以下であることが好ましい。
前記線形状の前記絶縁層の線幅は、1μm以上10μm以下であることが好ましく、前記開口の幅は、40μm以上80μm以下であることが好ましい。
前記抵抗層は、銀微粒子を分散状態で有するシリコーン樹脂層、銀微粒子を分散状態で有するアクリル樹脂層、銀微粒子を分散状態で有するポリカーボネート層又は銀微粒子を分散状態で有するポリエステル層であることが好ましい。
前記絶縁層の材料は、SiN、SiO2又はSiONであることが好ましい。このような絶縁層は、フォトリソグラフィ法、スパッタリング又はCVD法を用いて形成することができ、絶縁層の線幅又はサイズを小さくすることができる。
前記下部電極は、金属基板又は導電材料層であることが好ましく、前記導電材料層は、ガラス基板上、樹脂基板上又はセラミックス基板上に配置されることが好ましい。
金属基板、ガラス基板、樹脂基板又はセラミックス基板は、粗面化された表面を有することが好ましく、粗面化された表面の算術平均粗さRaは、0.05μm以上0.3μm以下であることが好ましい。このような凹凸により、電子放出点が形成されやすくなり、電子放出素子の電子放出特性を向上させることができる。
前記表面電極は、Au層から構成される単層電極、Pt層から構成される単層電極又はAu層とPt層から構成される積層電極であることが好ましい。このことにより、電子放出素子が優れた電子放出特性と優れた寿命特性を有することができる。
以下、複数の実施形態を参照して本発明をより詳細に説明する。図面や以下の記述中で示す構成は、例示であって、本発明の範囲は、図面や以下の記述中で示すものに限定されない。
第1実施形態
図1は本実施形態の電子放出素子の概略平面図であり、図2は図1の破線A-Aにおける電子放出素子の概略断面図であり、図3は図2の破線B-Bにおける電子放出素子の概略断面図である。
本実施形態の電子放出素子20は、下部電極3と、下部電極3に対向する表面電極5と、下部電極3と表面電極5との間に配置された抵抗層4と、下部電極3と表面電極5との間に配置された絶縁層6とを備える。抵抗層4は導電性微粒子を分散状態で有する絶縁性樹脂層である。下部電極3、抵抗層4及び表面電極5は下部電極3と表面電極5との間に電位差を生じさせることにより抵抗層4に電子が流れ、表面電極5の電子放出領域9から電子が放出されるように設けられる。絶縁層6は、電子放出領域9を定めるための周縁領域7と、周縁領域7により定められた電子放出領域9と重なるように配置された放出制御領域8とを有する。放出制御領域8は、線形状の絶縁層6から構成される又は複数のドット形状の絶縁層6から構成される又は線形状の絶縁層6と複数のドット形状の絶縁層6の両方から構成される。周縁領域7により定められた電子放出領域9の面積中の放出制御領域8の面積のパーセンテージは、2%以上60%以下である。
電子放出素子20は、表面電極5の電子放出領域9から空気中、気体中、減圧雰囲気中などに電子を放出する素子である。電子放出領域9から放出された電子は空気中、気体中、減圧雰囲気中などにおいて気体を帯電させ陰イオンを発生させる。電子放出素子20は、イオン生成装置、イオン移動度分析装置、細胞刺激装置、被対象物をマイナスに帯電させる帯電装置、被硬化物を硬化させる電子線硬化装置、送風装置、冷却装置、発光体を発光させる自発光デバイスなどに用いることができる。
下部電極3は、抵抗層4の下側に位置する電極である。下部電極3は、金属基板であってもよく、基板2上に設けられた導電材料層(金属層、導電体層など)であってもよい。
下部電極3が金属基板からなる場合、下部電極3は、例えば、アルミニウム板、ステンレス鋼板、ニッケル板などである。下部電極3の厚さは、例えば200μm以上2mm以下である。
下部電極3が導電材料層であり基板2上に設けられる場合、基板2は、例えば、ガラス基板、樹脂基板、セラミックス基板などである。基板2の厚さは、例えば200μm以上2mm以下である。
下部電極3である金属基板或いは基板2であるガラス基板、樹脂基板又はセラミックス基板は、粗面化された表面を有することができる。この粗面化された表面の算術平均粗さRaは、0.05μm以上0.3μm以下とすることができる。下部電極3が導電材料層である場合、導電材料層はこの粗面化された表面上に設けられる。このことにより、下部電極3が抵抗層側に凹凸を有する表面を有することができ、下部電極3から表面電極5に向けて電子が流れやすくなり、電子放出素子20の電子放出特性を向上させることができる。粗面化された表面は、例えば、基板表面にショットブラスト処理を施すことにより形成することができる。
下部電極3が導電材料層である場合、下部電極3は、例えば、スパッタリング法、蒸着法、めっき、CVD法などにより基板2上に形成することができる。下部電極3は、単層電極であってもよく、積層電極であってもよい。下部電極3は、例えば、アルミニウム層、金層、銅層などを含むことができる。また、下部電極3は、MoN/Al/MoN積層電極であってもよい。下部電極3の厚さは、例えば200nm以上1μm以下である。
抵抗層4は、下部電極3上に設けられる。抵抗層4は、表面電極5と下部電極3との電位差により形成される電界により電流が流れる層である。抵抗層4は、導電性微粒子を分散状態で有する絶縁性樹脂層である。
抵抗層4に含まれる導電性微粒子は、例えば、銀微粒子である。抵抗層4に含まれる絶縁性樹脂は、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステルなどである。導電性微粒子は、絶縁性樹脂中に分散しているが、導電性微粒子の一部は凝集していてもよい。
抵抗層4の厚さは、例えば、0.5μm以上1.25μm以下とすることができる。このことにより、下部電極3と表面電極5との間に比較的低い電圧を印加して電子放出素子20から電子を放出させることができ、かつ、電子放出素子20の寿命特性を向上させることができる。
抵抗層4が銀微粒子を分散状態で有するシリコーン樹脂層である場合、抵抗層4は、例えば、銀微粒子を分散状態で含むシリコーン樹脂コーティング剤を下部電極3及び絶縁層6上に塗布し(例えば、スピンコーティング)、コーティング剤を硬化させることにより形成することができる。例えばメチル系シリコーン樹脂を含むコーティング剤をシリコーン樹脂層の形成に用いることができる。また、絶縁層6上に形成されたシリコーン樹脂層は除去することができる。このことにより、抵抗層4の厚さを絶縁層6の厚さと実質的に同じにすることができる。
表面電極5は、電子放出素子20の表面に位置する電極であり、抵抗層4上及び絶縁層6上に配置される。表面電極5は、例えば、Au層から構成される単層電極、Pt層から構成される単層電極又はAu層とPt層から構成される積層電極である。
表面電極5は、10nm以上100nm以下の厚さを有することができる。表面電極5は、複数の開口、すき間などを有してもよい。抵抗層4を流れた電子がこの開口、すき間などを通過することができ、表面電極5の電子放出領域から電子を放出することができる。このような開口、すき間などは、下部電極3と表面電極5との間に電圧を印加すること(フォーミング処理、初期電圧印加)により形成することができる。
絶縁層6は、下部電極3上又は基板2上に設けられる絶縁体からなる層である。例えば、下部電極3がアルミニウム基板である場合、絶縁層6は、アルミニウム基板の酸化皮膜であってもよい。例えば、基板2上に下部電極3を設けている場合、絶縁層6は、例えば、窒化シリコン層(SiN層)、酸化シリコン層(SiO2層)、シリコン酸窒化膜(SiON膜)、酸化アルミニウム層(Al23層)などである。絶縁層6の厚さは、例えば、0.5μm以上2μm以下である。絶縁層6は、例えば、フォトリソグラフィ法、スパッタリング又はCVD法を用いて形成することができる。
絶縁層6は周縁領域7と放出制御領域8とを有する。
周縁領域7は電子放出領域9を定めるための領域である。電子放出領域9は、下部電極3と表面電極5との間に生じさせた電界により電子が下部電極3から表面電極5に向かって抵抗層4を流れ表面電極5から電子が外部へと放出される領域である。
周縁領域7(放出制御領域8を含まない)は、電子放出領域9となる開口を有する。この開口中に抵抗層4を設けることができる。このことにより、周縁領域7の開口と重なる抵抗層4の領域にだけ電流が流れることができ、周縁領域7の開口と重なる表面電極5の領域から電子を放出させることができる。従って、周縁領域7の開口により電子放出領域9を定めることができる。周縁領域7(放出制御領域8を含まない)の開口は、円形であってもよく、方形であってもよい。
電子放出領域9を定める周縁領域7の開口のサイズ(電子放出領域9のサイズ)は、1mm以上50mm以下とすることができる。例えば、電子放出領域9を定める周縁領域7の開口が円形である場合、開口の直径は例えば、1mm以上50mm以下とすることができる。開口が方形である場合、開口の一辺の長さは、例えば1mm以上50mm以下とすることができる。
絶縁層6の放出制御領域8は電子放出素子20の電子放出を制御するための領域である。放出制御領域8は、絶縁層6の周縁領域7により定められた電子放出領域9と重なるように配置される。放出制御領域8は、周縁領域7と繋がっていてもよく、分離されていてもよい。
放出制御領域8は、線形状の絶縁層6から構成される又は複数のドット形状の絶縁層6から構成される又は線形状の絶縁層6とドット形状の絶縁層6の両方から構成される。線形状の絶縁層6の縁及びドット形状の絶縁層6の縁は、抵抗層4と接触しており、絶縁層6と抵抗層4との界面になっている。このような絶縁層6の縁(抵抗層4と絶縁層6との界面)に抵抗層4中の導電性微粒子が集まりやすい。このため、この導電性微粒子が集まった箇所(抵抗層4の前記界面に近接した部分)において下部電極3から表面電極5へ向けて電子が流れやすい。このため、絶縁層4の縁付近に多くの電子放出点が形成される。従って、このような放出制御領域8を、周縁領域7により定められた電子放出領域9にむらなく分布させることにより、電子放出領域9に電子放出点をムラなく形成することができ、電子放出素子20の電子放出特性を向上させることができる。
周縁領域7により定められた電子放出領域9の面積中の放出制御領域8の面積のパーセンテージは、2%以上60%以下である。このことにより、下部電極3から表面電極5へと向かう電子の量が低下することを抑制することができ、電子放出素子20の電子放出量が低下することを抑制することができる。
周縁領域7により定められた電子放出領域9の単位面積中の放出制御領域8の縁の長さの合計は、90cm/cm2以上5000cm/cm2以下である。このことにより、電子放出領域9中に多くの電子放出点を形成することができ、電子放出素子20の電子放出特性を向上させることができる。また、抵抗層4中の導電性微粒子が過剰に集まることを抑制することができ、下部電極3と表面電極5との間のリークパスとなるような導電性微粒子の凝集体が形成されることを抑制することができる。このことにより、電子放出素子20の突発的な機能停止や寿命特性の低下を抑制することができる。従って、電子放出素子2の寿命特性を向上させることができる。また、電子放出量を多くした場合であっても寿命特性が低下することを抑制することができる。
放出制御領域8を構成する線形状の絶縁層6の線幅Waは、1μm以上10μm以下とすることができ、好ましくは3μm以上8μm以下とすることができる。このことにより、放出制御領域8の縁の長さを長くすることができ、電子放出領域9中に多くの電子放出点を形成することができる。また、放出制御領域8が下部電極3と表面電極5との間の電子の流れを阻害することを抑制することができ、電子放出素子20の電子放出量が少なくなることを抑制することができる。
放出制御領域8を構成する絶縁層6の全体的な形状は、特に限定されないが、例えば、格子パターン、多重丸、渦巻き、櫛形、クロスパターン、ドットパターン、ストライプパターン、波パターンなどである。図1~3に示した電子放出素子20では、放出制御領域8を構成する絶縁層6は、格子パターンを有している。放出制御領域8を格子パターンとすることにより、放出制御領域の縁の長さを長くすることができる。
電子放出領域9において、絶縁層6に矩形の開口12を多数整列させて形成し、これらの開口12中に抵抗層4を設けることにより、格子パターンを有する放出制御領域8を形成することができる。隣接する2つの開口12を仕切る線形状の絶縁層6の線幅は、例えば、1μm以上10μm以下とすることができ、好ましくは3μm以上8μm以下とすることができる。開口12は、例えば正方形とすることができるが、長方形であってもよい。開口12の幅Wbは、例えば、絶縁層6の線幅の2倍以上72倍以下とすることができ、好ましくは8倍以上16倍以下とすることができる。また、開口12の幅Wbは、例えば、10μm以上360μm以下とすることができ、好ましくは40μm以上80μm以下とすることができる。
開口12の周囲が放出制御領域8を構成する絶縁層6の縁となる。従って、(開口12の幅Wb×4×開口12の数)が放出制御領域8を構成する絶縁層6の縁の長さの合計となる。
開口12の面積の合計が開口総面積となり、(電子放出領域9の面積)-(開口総面積)が放出制御領域8の面積となる。そして、(放出制御領域8の面積)/(電子放出領域9の面積)×100により電子放出領域9の面積中の放出制御領域8の面積のパーセンテージを算出することができる。電子放出領域9の面積中の放出制御領域8の面積のパーセンテージは、2%以上60%以下とすることができ(開口総面積のパーセンテージが40%以上98%以下)、好ましくは2.8%以上55.7%以下であり(開口総面積のパーセンテージが44.3%以上97.2%以下)、さらに好ましくは10%以上30%以下である(開口総面積のパーセンテージが70%以上90%以下)。
第2実施形態
第2実施形態では、放出制御領域8を構成する絶縁層6の全体的な形状がクロスパターンである。図4は、第2実施形態の電子放出素子の概略断面図である。この断面図は、第1実施形態の図3の断面図に対応する。
放出制御領域8は、クロス形状の絶縁層6が電子放出領域9においてむらなく分布したパターンを有することができる。このように、放出制御領域8の全体的な形状をクロスパターンにすることによっても、放出制御領域8の縁の長さを長くすることができ、電子放出領域9中に多くの電子放出点を形成することができる。
また、放出制御領域8の全体的な形状は、第1実施形態のような格子パターンと第2実施形態のクロスパターンとを組み合わせた形状であってもよい。
その他の構成は第1実施形態と同様である。また、第1実施形態についての記載は矛盾がない限り第2実施形態についても当てはまる。
第3実施形態
第3実施形態では、放出制御領域8を構成する絶縁層6の全体的な形状が多重丸である。図5は、第3実施形態の電子放出素子の概略断面図である。この断面図は、第1実施形態の図3の断面図に対応する。
多重管形状の放出制御領域8は、絶縁層6が電子放出領域9においてむらなく分布するように設けることができる。このように、放出制御領域8の全体的な形状を多重丸にすることによっても、放出制御領域8の縁の長さを長くすることができ、電子放出領域9中に多くの電子放出点を形成することができる。
また、放出制御領域8の全体的な形状は、第1実施形態のような格子パターンと第3実施形態の多重丸とを組み合わせた形状であってもよく、第2実施形態のようなクロスパターンと第3実施形態の多重丸とを組み合わせた形状であってもよい。
その他の構成は第1実施形態と同様である。また、第1実施形態についての記載は矛盾がない限り第3実施形態についても当てはまる。
第4実施形態
第4実施形態では、放出制御領域8を構成する絶縁層6の全体的な形状がドットパターンである。図6は、第4実施形態の電子放出素子の概略断面図である。この断面図は、第1実施形態の図3の断面図に対応する。
放出制御領域8は、ドット形状の絶縁層6が電子放出領域9においてむらなく分布したパターンを有することができる。図6では、各ドットが丸形状であるが、各ドットの形状は、特に限定されず、四角であってもよく、三角であってもよい。また、放出制御領域8を構成する複数のドットは、すべて同じサイズを有してもよく、異なるサイズを有してもよい。このように、放出制御領域8の全体的な形状をドットパターンにすることによっても、放出制御領域8の縁の長さを長くすることができ、電子放出領域9中に多くの電子放出点を形成することができる。
放出制御領域8を構成する各ドットのサイズWcは、例えば、1μm以上10μm以下とすることができる。
また、放出制御領域8の全体的な形状は、第1実施形態のような格子パターンと第4実施形態のドットパターンとを組み合わせた形状であってもよく、第2実施形態のようなクロスパターンと第4実施形態のドットパターンとを組み合わせた形状であってもよく、第3実施形態のような多重丸と第4実施形態のドットパターンとを組み合わせた形状であってもよい。
その他の構成は第1実施形態と同様である。また、第1実施形態についての記載は矛盾がない限り第4実施形態についても当てはまる。
第5実施形態
図7は本実施形態の電子放出装置の概略断面図である。図7には電子放出装置の電気的構成を示す回路図も示している。
本実施形態の電子放出装置25は、電子放出素子20と、電界形成用電極13と、電源部14a、14bとを備える。電源部14aは下部電極3と表面電極5との間に電圧を印加するように設けられ、電源部14bは電子放出素子20と電界形成用電極13との間に電圧を印加するように設けられる。
また、電子放出装置25は、下部電極3と表面電極5との間に流れる電流Idを計測するように設けられた電流計15a、又は電子放出素子20から放出された電子又はこの電子から生成されたイオンが電界形成用電極13へ到達することにより流れる電流Ieを計測するように設けられた電流計15bを備えることができる。
電子放出素子20については第1~第4実施形態で説明したため、ここでは省略する。
電界形成用電極13は、電子放出素子20の表面電極5と電界形成用電極13との間に電界を形成するための電極である。電界形成用電極13及び電源部14bは、表面電極5から放出された電子又はこの電子により生成されたイオンが電界形成用電極13の方向へ移動するような電界を形成するように設けられる。また、電流計15bは、表面電極5から放出された電子又はこの電子により生成されたイオンが電界形成用電極13に到達することにより生じる電流Ieを計測するように設けられる。
電子放出装置25の動作の一例について説明する。
電源部14aにより下部電極3と表面電極5との間に電圧を印加すると、下部電極3と表面電極5との間の抵抗層4に電界が形成され、この電界により下部電極3の電子が表面電極5へ向かって抵抗層4を流れる(電流Id)。そして、表面電極5に到達した電子の一部が表面電極5の開口などを通過し、電子放出素子20の外部へと放出される。表面電極5から放出された電子は、電界形成用電極13により形成される電界により電界形成用電極13に向かって移動する。また、放出された電子は、大気中の酸素分子などをイオン化し、酸素イオンを生成する。この酸素イオンは電界により電界形成用電極13にまで到達し、電荷を電界形成用電極13へ受け渡す。このためで電界形成用電極13の電位が変化し、電流Ieが流れる。電流Ieは、電子放出素子20から放出された電子の量を表す。
下部電極3と表面電極5との間に印加する電圧は、25V以下であることが好ましい。このことにより、オゾンやNOxが生成することを抑制することができる。また、下部電極3と表面電極5との間に流す電流はPWM回路を用いて調節することができる。
電子放出実験
図1~3に示したような格子パターンの放出制御領域8を有する3つの電子放出素子(実施例1~3)を作製した(開口12の数などは図1~3とは異なる)。実施例1~3の電子放出素子は開口幅Wbが異なるが、その他の構成は同じである。また、絶縁層6の放出制御領域8を有していない比較例の電子放出素子も作製した。比較例の電子放出素子のその他の構成は実施例1~3と同じである。
基板2には、厚さ0.7mmのガラス基板(20mm×24mm)を用いた。下部電極3は、MoN層(100nm)/Al層(200nm)/MoN層(50nm)で表される積層電極とした。下部電極3はスパッタリング法又はCVD法により形成した。
絶縁層6(周縁領域7及び放出制御領域8)はSiN層(厚さ:1μm)とした。周縁領域7は、電子放出領域9の直径(開口の直径)が16mmとなるように形成した。SiN層はCVD法により形成した。また、下部電極3及び絶縁層6のパターン形成にはフォトリソグラフィ法を用いた。
実施例1~3の電子放出素子では、放出制御領域8を構成する線形状の絶縁層6の線幅を5μmとした。実施例1の電子放出素子では、開口12の開口幅Wbが10μmとなるように格子パターンの放出制御領域8を形成した。実施例2の電子放出素子では、開口12の開口幅Wbが60μmとなるように格子パターンの放出制御領域8を形成した。実施例3の電子放出素子では、開口12の開口幅Wbが360μmとなるように格子パターンの放出制御領域8を形成した。比較例の電子放出素子では、放出制御領域を形成していない。
抵抗層4(厚さ:1μm)は、平均粒径10nmのAgナノ粒子を分散した状態で含むメチル系シリコーン樹脂コーティング剤を絶縁層6の開口中(開口12中又は周縁領域7の開口中)にスピンコーティング法により塗布し、塗布層を硬化させることにより形成した。Agナノ粒子とシリコーン固体分との質量比はおよそ1:10とした。
表面電極5(20nm)は、抵抗層4上及び絶縁層6上に金(Au)をスパッタリングすることにより形成した。
作製した実施例1~3及び比較例の電子放出素子のそれぞれを用いて図7に示したような電子放出装置25を形成し、実施例1~3及び比較例の電子放出素子のそれぞれにフォーミング処理を施した。また、フォーミング処理中に電子放出素子から電子が放出されることにより生じる電流Ieを計測した。フォーミング処理は室温環境(R/R環境、気温20℃~25℃、相対湿度25%~45%)下で行った。
フォーミング処理では、下部電極3と表面電極5との間に印加する電圧Vdを0Vから25Vまで昇圧速度0.1V/secで変化させ、25Vに達すると、電圧Vdを0Vにした。
作製した実施例1~3及び比較例の電子放出素子の開口幅Wb、放出面積(抵抗層4の面積、開口12の総面積)、電子放出領域9における放出面積の割合、電子放出領域9における放出制御領域8の割合及び単位面積当たりの放出制御領域8の縁の長さの合計を表1に示す。放出面積は、実施例1~3では電子放出領域9における開口12の面積の合計であり、比較例では電子放出領域9の面積である。
実施例1~3及び比較例の電子放出素子のフォーミング処理中の電流Ieの変化を示したグラフを図8に示す。
実施例1~3の電子放出素子では、比較例の電子放出素子に比べ大きな電流Ieが計測された。このため、放出制御領域8を設けることにより電子放出量を増加させることができることが確認された。
また、実施例2の素子の電子放出量(電流Ie)は、実施例1、3の素子に比べ大きい。これは、実施例2の素子の放出面積割合が大きく、かつ、放出制御領域の縁の長さの合計が大きいため、電子放出領域9に多くの電子放出点が形成され電子放出量が多くなったと考えられる。
次に、実施例1~3及び比較例の素子を長時間駆動させるエージング実験を行った。エージング実験では、電子放出素子から電子が放出されることにより生じる電流Ieが目標値1.0μAとなるように、下部電極3と表面電極5との間に印加する電圧Vdを変化させた。また、下部電極3と表面電極5との間に流す電流はPWM制御により調節した(デューティ比:50%一定)。エージング実験は室温環境(R/R環境、気温20℃~25℃、相対湿度25%~45%)下で行った。
実施例1~3及び比較例の素子のエージング実験の結果を図9(a)~(d)及び表2に示す。比較例の素子の電子放出時間は90時間であったが、実施例1~3の素子の電子放出時間はいずれも100時間を超えた。特に実施例2の素子の電子放出時間は160時間を超えた。これは、実施例2の素子では電子放出領域9に多くの電子放出点が形成されたためと考えられる。
これらの結果から、実施例2の素子は電子放出量を多くしても寿命特性が低下することを抑制することができることがわかった。
イオン移動度分析(IMS)
作製した実施例1~3及び比較例の電子放出素子をドリフトチューブ式イオン移動度分析装置(特許文献2参照)に組み込み、反応物イオンピーク面積の変化を測定した。イオン移動度分析装置には、ドリフトガスとして乾燥空気を流し、組み込んだ電子放出素子から電子を放出させ乾燥空気の成分をイオン化した。そして、生成したイオンをゲートを用いてドリフト部に導入し、ドリフト部で分離されたイオンを検出器で検出することにより反応物イオンピークを得た。下部電極3と表面電極5との間に印加する電圧Vdは17Vとした。このようなイオン検出を1200秒間に渡り連続して行った。
測定結果を図10(a)~(d)に示す。また、表2には、各素子のIMS特性の評価及び総合評価を示している。
比較例1の素子を用いた実験では、ピーク面積が約900から時間の経過と共に徐々に低下して約500となった。また、実施例1、3の素子を用いた実験では、ピーク面積が約1100から時間の経過と共に徐々に低下した。また、実施例2の素子を用いた実験では、測定時間全体に渡ってピーク面積が約1200で安定していた。このため、実施例2の素子をイオン移動度分析装置に用いると、安定した測定結果が得られることがわかった。
2:基板 3:下部電極 4:抵抗層 5:表面電極 6:絶縁層 7:周縁領域 8:放出制御領域 9:電子放出領域 10:表面電極端子 11:下部電極端子 12:開口 13:電界形成用電極 14a、14b:電源部 15a、15b:電流計 20:電子放出素子 25:電子放出装置

Claims (9)

  1. 下部電極と、前記下部電極に対向する表面電極と、前記下部電極と前記表面電極との間に配置された抵抗層と、前記下部電極と前記表面電極との間に配置された絶縁層とを備え、
    前記抵抗層は、導電性微粒子を分散状態で有する絶縁性樹脂層であり、
    前記下部電極、前記抵抗層及び前記表面電極は、前記下部電極と前記表面電極との間に電位差を生じさせることにより前記抵抗層に電子が流れ、前記表面電極の電子放出領域から電子が放出されるように設けられ、
    前記絶縁層は、前記電子放出領域を定めるための周縁領域と、前記周縁領域により定められた電子放出領域と重なるように配置された放出制御領域とを有し、
    前記放出制御領域は、線形状の前記絶縁層から構成される又は複数のドット形状の前記絶縁層から構成される又は線形状の前記絶縁層と複数のドット形状の前記絶縁層の両方から構成され、
    前記周縁領域により定められた電子放出領域の面積中の前記放出制御領域の面積のパーセンテージは、2%以上60%以下であり、
    前記周縁領域により定められた電子放出領域の単位面積中の前記放出制御領域の縁の長さの合計は、90cm/cm 2 以上5000cm/cm 2 以下であり、
    前記線形状の前記絶縁層の線幅又は前記ドット形状の前記絶縁層のサイズは、1μm以上10μm以下であることを特徴とする電子放出素子。
  2. 前記放出制御領域は、前記周縁領域により定められた電子放出領域においてむらなく分布している請求項に記載の電子放出素子。
  3. 前記放出制御領域は、複数の開口を有する格子状の前記絶縁層から構成され、
    前記開口の幅は、前記線形状の前記絶縁層の線幅の2倍以上72倍以下である請求項1又は2に記載の電子放出素子。
  4. 前記線形状の前記絶縁層の線幅は、1μm以上10μm以下であり、
    前記開口の幅は、40μm以上80μm以下である請求項に記載の電子放出素子。
  5. 前記抵抗層は、銀微粒子を分散状態で有するシリコーン樹脂層、銀微粒子を分散状態で有するアクリル樹脂層、銀微粒子を分散状態で有するポリカーボネート層又は銀微粒子を分散状態で有するポリエステル層である請求項1~のいずれか1つに記載の電子放出素子。
  6. 前記絶縁層の材料は、SiN、SiO2又はSiONである請求項1~のいずれか1つに記載の電子放出素子。
  7. 前記下部電極は、金属基板又は導電材料層であり、
    前記導電材料層は、ガラス基板上、樹脂基板上又はセラミックス基板上に配置された請求項1~のいずれか1つに記載の電子放出素子。
  8. 前記金属基板、前記ガラス基板、前記樹脂基板又は前記セラミックス基板は、粗面化された表面を有し、
    前記粗面化された表面の算術平均粗さRaは、0.05μm以上0.3μm以下である請求項に記載の電子放出素子。
  9. 前記表面電極は、Au層から構成される単層電極、Pt層から構成される単層電極又はAu層とPt層から構成される積層電極である請求項1~のいずれか1つに記載の電子放出素子。
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