JP7441410B2 - 水洗大便器 - Google Patents

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Description

本発明は、水洗大便器に係り、特に、洗浄水源から供給される洗浄水により便器本体を洗浄して汚物を排出する水洗大便器に関する。
従来においては、特許文献1に記載されているように、ボウル形状の汚物受け面と、ボウル部の上縁部に沿って形成されたリム部と、これら汚物受け面とリム部との間にほぼ全周にわたって形成された棚部とを備え、吐水口から吐水された洗浄水が水勢を比較的強く維持しながら棚部上を周回するように流れ、汚物受け面全体に旋回するような旋回流を形成する水洗大便器が知られている。
特開2013-44177号公報
近年、水洗大便器において、立った状態のみならず便座に座った状態で小便のみをする男性が増えてきており、男性及び女性が水洗大便器の便座に座った状態で小便をする場合に、使用者の小水が、ボウル部の前部の棚部又は内方に突出する汚物受け面に当たり、ボウル部の上方側及び/又はボウル部の外側に跳ね返り、ボウル部の上方に座っている使用者自身に跳ね返ってくること、及びリム部の上端からボウル部の外側に飛散する又は流れ出てしまう可能性があることが問題となっている。
より具体的には、特許文献1に示すような従来の特許文献におけるボウル部の前部においては、棚部は、ボウル部の前面の内周面から内方に水平に突出するように形成されている。このような棚部に小水が斜め上方から落下して衝突する場合、突出した棚部が小水を跳ね返すように機能してしまい、衝突後の小水が棚部の上方、上方外側、使用者側等に飛び散るように跳ね返りやすいという問題が生じる。
そこで、特許文献1に示すような従来の水洗大便器のボウル部の前部においては、リム部の上縁部をその上縁部が内方に突出するオーバーハング形状に形成することにより、男子小便及び女子小便が棚部や汚物受け面に衝突する際の小水の跳ね返りが生じた場合に、小水の跳ねをこのリム部の上縁部に当て、便器外部まで飛散することを抑制していた。
これに対し、便器本体の側方や後方側の領域におけるリム部の内周面を鉛直方向に立ち上げる形状に形成することによって、上縁部が内方に突出するオーバーハング形状を有するリム部よりも、ボウル部内の視認性を高め、ボウル部をより広く見せて使用者が便器を使用する際の使いやすさや安心感を与えることが検討されている。また、そのような鉛直方向に立ち上がるリム部の上縁部を内側が下方に傾斜するような傾斜面により形成し、オーバーハング形状を有するリム部よりもリム部の清掃性を高めることも検討されている。
ボウル部の前部において、このような鉛直方向に立ち上がるように形成されたリム部を採用しようとすると、リム部がオーバーハング形状に形成されていないため、使用者の小水が、ボウル部の上方側及び/又はボウル部の外側に跳ね返り、ボウル部の上方に座っている使用者自身に跳ね返ってくること、及びリム部の上端からボウル部の外側に飛散する又は溢れ出てしまうことが、特に顕著な問題となる。
そこで、本発明は、ボウル部の内面に衝突する小水の跳ね返りを比較的抑制することができ、使用者の小水が、ボウル部の上方側及び/又はボウル部の外側に跳ね返り、ボウル部の上方に座っている使用者自身に跳ね返ってくること、及びリム部からボウル部の外側に飛散する又は流出することを抑制することができる水洗大便器を提供することを目的としている。
上述した目的を達成するために、洗浄水源から供給される洗浄水により便器本体を洗浄して汚物を排出する水洗大便器であって、ボウル形状の汚物受け面と、この汚物受け面の上縁部に形成され、内周面の上部が鉛直方向に立ち上がるように形成されたリム部と、を備えたボウル部と、このボウル部の下方に入口が接続され汚物を排出する排水路と、ボウル部に洗浄水を吐水して旋回流を形成する吐水部と、吐水部に洗浄水を供給する導水路と、導水路に洗浄水を供給する給水装置と、を有し、ボウル部の前部領域において、汚物受け面の上部の水平方向における第1の弧状の内面の曲率R1と、鉛直方向に立ち上がるリム部の下部の内周面と汚物受け面とにより形成される垂直方向における第2の弧状の内面の曲率R2の比が、1:3~3:1の範囲の比となっていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、使用者の小水が当たりやすいボウル部の前部領域において、内方に突出する部分、例えば棚状の突出部分が形成されておらず、汚物受け面の上部の水平方向における第1の弧状の内面の曲率R1と、鉛直方向に立ち上がるリム部の下部の内周面と汚物受け面とにより形成される垂直方向における第2の弧状の内面の曲率R2の比が、1:3~3:1の範囲の比となっており、水平方向及び垂直方向のいずれにおいても同様に内側が凹むように形成されている弧状の内面が、ボウル部の内面に衝突する小水の跳ね返りを比較的抑制することができる。従って、使用者の小水が、ボウル部の上方側及び/又はボウル部の外側に跳ね返り、ボウル部の上方に座っている使用者自身に跳ね返ってくること、及びリム部からボウル部の外側に飛散する又は流出することを抑制することができる。
本発明は、好ましくは、ボウル部の前部領域は、ボウル部のボウル開口を左右に二等分する前後方向軸線と、ボウル開口を前後に二等分する左右方向軸線との交点を原点とし、この原点を中心とする中心角20度以上100度以下の範囲の領域に形成されている。
このように構成された本発明においては、便座に座った状態で用を足す使用者の小水が当たりやすいボウル部の前部領域は、原点を中心とする中心角20度以上100度以下の範囲の領域に形成されている。このようなボウル部の前部領域において、内方に突出する部分、例えば棚状の突出部分が形成されておらず、水平方向及び垂直方向のいずれにおいても同様に内側が凹むように形成されている弧状の内面が、ボウル部の内面に衝突する小水の跳ね返りを比較的抑制することができる。従って、使用者の小水が、ボウル部の上方側及び/又はボウル部の外側に跳ね返り、ボウル部の上方に座っている使用者自身に跳ね返ってくること、及びリム部からボウル部の外側に飛散する又は流出することを抑制することができる。
本発明は、好ましくは、ボウル部の前部領域において、第1の弧状の内面の曲率R1と、第2の弧状の内面の曲率R2とが、同一に形成されている。
このように構成された本発明においては、使用者の小水が当たりやすいボウル部の前部領域において、内方に突出する部分、例えば棚状の突出部分が形成されておらず、第1の弧状の内面の曲率R1と、第2の弧状の内面の曲率R2とが、同一に形成され、より確実に、ボウル部の内面に衝突する小水の跳ね返りを抑制することができる。従って、より確実に、使用者の小水が、ボウル部の上方側及び/又はボウル部の外側に跳ね返り、ボウル部の上方に座っている使用者自身に跳ね返ってくること、及びリム部からボウル部の外側に飛散する又は流出することを抑制することができる。
本発明は、好ましくは、リム部は、このリム部の上面を形成するリム上面部と、リム部の外周を形成するリム外壁部と、リム部の内周を形成するリム内壁部と、を備え、リム外壁部は、ボウル部の前部領域において、リム外壁部の上部領域の外側が下方に傾斜するリム外壁上部傾斜面を有し、リム内壁部は、ボウル部の前部領域において、リム内壁部の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面を有し、リム内壁上部傾斜面の水平方向の幅はリム外壁上部傾斜面の水平方向の幅よりも大きく形成されている。
このように構成された本発明においては、リム内壁上部傾斜面の水平方向の幅がリム外壁上部傾斜面の水平方向の幅よりも大きく形成され、汚物受け面の上部が外側に広がるように視認される使用者の視認性を向上させ及び使用者のリム部の清掃性を向上させようとする場合において、リム内壁部のうち、ボウル部の前部領域において、リム内壁部の上部にリム内壁上部傾斜面が形成されるため、リム部のほぼ鉛直方向に立ち上がる内周面の上部の高さが比較的低い高さに形成され、その分、小水がボウル部の外側に飛散する又は流出しやすくなる。本発明は、このようなリム内壁上部傾斜面を有するようなリム部を備えた水洗大便器においても、水平方向及び垂直方向のいずれにおいても同様に内側が凹むように形成されている弧状の内面が、ボウル部の内面に衝突する小水の跳ね返りを比較的抑制することができる。従って、使用者の小水が、ボウル部の上方側及び/又はボウル部の外側に跳ね返り、ボウル部の上方に座っている使用者自身に跳ね返ってくること、及びリム部からボウル部の外側に飛散する又は流出することを抑制することができる。
本発明の水洗大便器によれば、ボウル部の内面に衝突する小水の跳ね返りを比較的抑制することができ、使用者の小水が、ボウル部の上方側及び/又はボウル部の外側に跳ね返り、ボウル部の上方に座っている使用者自身に跳ね返ってくること、及びリム部からボウル部の外側に飛散する又は流出することを抑制することができる。
本発明の第1実施形態による水洗大便器において、便座及び給水装置の一部を取り外した状態を示す平面図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器の便器本体の内部を中央断面に沿って示す中央断面図である。 図1のIII-III線に沿って見た断面図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器のボウル部の前部領域の変形例を示す、便器本体の内部を中央断面に沿って示す中央断面図である。 本発明の第2実施形態による水洗大便器の便器本体のリム部の変形例を示す、便器本体の内部を中央断面に沿って示す中央断面図である。 図5のボウル部の前部のリム部の中央断面を拡大して示す断面図である。
次に、添付図面を参照して、本発明の第1実施形態による水洗大便器を説明する。
先ず、図1乃至図3により、本発明の第1実施形態による水洗大便器の構造を説明する。ここで、図1は本発明の第1実施形態による水洗大便器において、便座及び給水装置の一部を取り外した状態を示す平面図であり、図2は、本発明の第1実施形態による水洗大便器の便器本体の内部を中央断面に沿って示す中央断面図であり、図3は図1のIII-III線に沿って見た断面図である。以下、本発明の実施形態における説明において、便器本体2を使用する使用者側から見て手前側を前方側とし、使用者から見て奥側を後方側とし、便器本体2を前方から見て右側を右側とし、前方から見て左側を左側として説明している。
図1及び図2に示すように、本発明の第1実施形態による水洗大便器1は、便器本体2と、この便器本体2の上面に配置された便座(図示せず)と、便器本体2の後方に配置された給水装置4と、を備えている。
便器本体2は陶器製であり、便器本体2には、汚物を受けるボウル部6と、このボウル部6の底部から延びる排水トラップ管路8(排水路)と、ジェット吐水を行うジェット吐水口10と、リム吐水を行う単一のリム吐水口12(吐水部)が形成されている。
ジェット吐水口10は、ボウル部6の底部に形成されており、排水トラップ管路8の入口に指向してほぼ水平に配置され、洗浄水を排水トラップ管路8に向けて吐出するようになっている。
リム吐水口12は、ボウル部6の前部領域6aの手前の、ボウル部6の左側前方領域に形成されており、ボウル部6の縁に沿って前方に向けて洗浄水を吐出するようになっている。リム吐水口12は、ボウル部6内に洗浄水を吐水して汚物受け面14上に旋回流を形成するように形成されている。リム吐水口12は、リム部16の下部且つ汚物受け面14の上方において形成されている。リム吐水口12は、リム吐水口12の近傍においては、リム吐水口12の流路の底面が棚部18と連続する平坦面を形成している。本実施形態においては、リム吐水口12は、ボウル部6の前部領域6a以外の部分のうち、ボウル部6の左側前方領域に形成されているが、リム吐水口12は、ボウル部6の前部領域6a以外の部分のうちの他の領域に形成されていてもよく、例えば、ボウル部6の左側後方領域に形成し前方に向けて洗浄水を吐水するようにしてもよく、ボウル部6の右側前方領域に形成し後方に向けて洗浄水を吐水するようにしてもよい。
なお、本実施形態においては、便器本体2にジェット吐水口10が形成されているが、本発明はこのような形態に限定されるものではなく、例えば、ジェット吐水口とリム吐水口の内、ジェット吐水口が形成されずリム吐水口のみが形成されてもよい。
排水トラップ管路8は、入口部8aと、この入口部8aから上昇するトラップ上昇管8bと、このトラップ上昇管8bから下降するトラップ下降管8cとからなっている。
第1実施形態による水洗大便器1は、洗浄水を供給する水道に直結されており、水道の給水圧力によりリム吐水口12から洗浄水が吐出される。また、ジェット吐水に関しては、給水装置4に内蔵された貯水タンク(図示せず)に貯水された洗浄水を加圧ポンプ(図示せず)によって加圧して、大流量でジェット吐水口10から吐出させるようになっている。
本実施形態における水洗大便器1は、リム吐水に関しては水道の水圧(直圧)を利用して給水して便器を洗浄し、さらに、ジェット吐水に関しては、貯水タンク(図示せず)に貯水された洗浄水を加圧ポンプ(図示せず)によって加圧してジェット吐水口10から吐出させるようになっているハイブリッド式(水道直圧式+タンク給水式)の給水装置を有するハイブリッド式水洗大便器である。
なお、水洗大便器1の給水装置4は、ハイブリッド式の給水装置以外にも適用可能である。例えば、水道の水圧を利用して給水する水道直圧式の給水装置のみを備えている水道直圧式の水洗大便器や、重力給水式の貯水タンクを備えたタンク式の水洗大便器や、フラッシュバルブ式のものや、ポンプの補圧を利用して洗浄水を供給するものであってもよい。また、アキュムレーター等を用いて便器に洗浄水を供給するタイプの給水装置であってもよい。
ボウル部6は、ボウル形状に形成された汚物受け面14と、ボウル部6の全周の上方外側に形成されて便器本体2の上部縁を形成するリム部16と、これら汚物受け面14とリム部16との間に形成された棚部18と、を備えている。また、ボウル部6の下方には、溜水部20が形成されている。この溜水部20には洗浄水が毎回の洗浄後に所定量まで貯溜されて溜水面W0が形成されている。この溜水部20の下方には、上述した排水トラップ管路8の入口部8aが開口し、排水トラップ管路8のトラップ下降管8cの下端は排水ソケット(図示せず)を介して床下の排出管(図示せず)に接続されている。なお、本実施形態においては、トラップ下降管8cの下端は、排水ソケットを介して床下の排出管に接続されているが、本発明はこのような形態に限定されるものではなく、例えば、トラップ下降管の下端が排水ソケットを介さず床下の排出管に接続されてもよく、床上に立ち上げた排出管に排水ソケットを介して又は介さずに接続されてもよい。
ボウル部6には、ボウル部6の全周の上方外側に形成されたリム部16の内側にボウル開口7が形成されている。
導水路22は、給水装置4から延びるリム側給水路24に接続される入口部22aから前方に延び、ボウル部6の前方側領域の左側において前向きに開口するリム吐水口12と連通している。リム吐水口12は、ボウル部6を前後に二等分する左右方向に延びる左右方向軸線に対して前方側に位置決めされている。
リム吐水口12は、洗浄水をボウル部6の前方側領域から前方に吐水し、ボウル部6の前部領域6aに向かう流れを形成し、さらにボウル部6の前部領域6aから折り返して、ボウル部6のリム吐水口12と反対側の棚部18上を、後方側に向かう流れを形成するようになっている。
リム吐水口12から吐水される洗浄水は、リム吐水口12からリム部16と汚物受け面14との間の棚部18上又はリム部16のリム内壁部26上に便器前方方向に吐水されて旋回流が形成され、この旋回流がリム部16のリム内壁部26から汚物受け面14上を溜水部20の方向に旋回しながら流下する下降流が形成されるようになっている。
つぎに、図1~図3により、リム部16について詳細に説明する。
リム部16は、リム部16の内周面を形成し且つ汚物受け面14の上端14aから便器本体2の頂部までの全部又は一部がほぼ鉛直方向に立ち上がるように立壁状に形成されているリム内壁部(内周面)26と、このリム部16の上面を形成するリム上面部28と、リム部16の外周面を形成し且つ便器本体2の外面上をリム上面部28まで立ち上がるように立壁状に形成されているリム外壁部30と、を備えている。
リム内壁部26は、リム部16の内側の全周にわたって形成され、大部分の領域においてほぼ鉛直方向に立ち上がるように形成されている。なお、リム内壁部26がほぼ鉛直方向に立ち上がるように形成されている場合には、リム内壁部26の全部又は一部の上部がボウル部6の内側に向かってわずかにオーバーハングした形状に形成されているような場合を含み、さらに、リム内壁部26の全部又は一部の上部がボウル部6の外側に向かってわずかに広がるような傾斜を有する形状に形成されているような場合も含んでいる。
また、リム内壁部26がほぼ鉛直方向に立ち上がるように形成されている場合には、高さ方向において、リム内壁部26の一部がほぼ鉛直方向に立ち上がるように形成されている場合を含んでいる。
棚部18は、リム部16と汚物受け面14との間において横向きに延びる平坦面を形成している。図3に示すように、棚部18は、ボウル部6の上方から見た場合に、リム部16の下端且つ汚物受け面14の上縁において、リム部16の下端から内側に突出するように形成されている。リム部16と汚物受け面14との間において横向きの平坦な棚部18が形成されることにより、洗浄水が棚部18上に載りやすく、棚部上を旋回しやすくなっている。
棚部18は、ボウル部6のうち、ボウル部6の前部領域6a以外の部分、すなわち、ボウル部6の前部領域6aより後方側の右側領域6b及び左側領域6c並びに後部領域6dにおいて形成されている。従って、リム吐水口12から吐水された洗浄水が、ボウル部6の前部領域6aを通過した後、右側領域6bの棚部18から、後部領域6dの棚部18上を流れ、左側領域6cの棚部18まで旋回するように流れやすくなっている。後述するように、ボウル部6の前部領域6aにおいては、棚部18は形成されていない。このように、ボウル部6の前部領域6aにおいて棚部18が形成されていない場合においても、洗浄水が、汚物受け面14の上縁の棚部18上を旋回するように流れやすく形成されるので、棚部18から流下する洗浄水が汚物受け面14上に旋回流を形成しやすくなり、汚物受け面14を満遍なく洗い流すことができる。
このように、棚部18は、リム吐水口12から吐水された洗浄水を、汚物受け面14全体を周回するように旋回流を形成させる機能を果たしている。本実施形態においては、ボウル部6の前部領域6aにおいて、棚部18を形成せずに汚物受け面14の第1の弧状の内面32を形成し、ボウル部6の前部領域6a以外の領域において棚部18を形成することにより、リム吐水口12から吐水された洗浄水を、汚物受け面14全体を周回するように旋回流を形成させることができる。
つぎに、図1~図3により、ボウル部6の前部領域6aについて詳細に説明する。
ボウル部6の前部領域6aは、ボウル部6のボウル開口7を左右に二等分する前後方向軸線A1と、ボウル開口7を前後に二等分する左右方向軸線A2との交点を原点(中心点)Cとし、この原点Cを中心とする中心角20度以上100度以下の範囲、且つ前後方向軸線A1に対して左右対称な範囲の角度範囲領域D内の領域に形成されている。
ボウル部6の前部領域6aにおいて、リム内壁部26の上部の鉛直部26aがほぼ鉛直方向に立ち上がるように形成されている。ボウル部6の前部領域6aにおいて、ほぼ鉛直方向に立ち上がるリム内壁部26の上部の鉛直部26aから下方側のリム部16のリム内壁部26と汚物受け面14とにより球面状の曲面が形成されている。ボウル部6の前部領域6aの球面状の曲面が形成されている領域においては、棚部18が省略されており、リム部16のリム内壁部26又は汚物受け面14からボウル部6内方側に向かって突出するような凸部又は段部等の部分が形成されていない領域となっている。この球面状の曲面は、ボウル部6の外側(便器本体2の正面側)に向かって突出するような曲面を形成し、ボウル部6の内側に向かって凹むように湾曲された曲面を形成している。ボウル部6の前部領域6aにおいては、ボウル部6の内側に突出するような部分が形成されておらず、前部領域6aに衝突する小水が前部領域6aに沿って広がりやすく、前部領域6aに衝突する小水が前部領域6aから跳ね返る場合にも、前部領域6aからボウル部6の内側且つ下方に向かって跳ね返りやすくなっている。
図1に示すように、ボウル部6の前部領域6aにおいて、水平方向においては、汚物受け面14の上端14a近傍の水平方向における第1の弧状の内面32が形成されている。第1の弧状の内面32は、複数の円弧、曲線又は直線が接続されて複合的な弧として形成されているが、単一の円弧により形成されていてもよい。第1の弧状の内面32は、複数の円弧、曲線又は直線が接続された弧により形成されているため、第1の弧状の内面32の曲率R1は、第1の弧状の内面32に概ね沿うような曲率として定義されている。第1の弧状の内面32は、ボウル部6の外側に向かって突出するような弧を描くように形成されている。
図1及び図2に示すように、ボウル部6の前部領域6aにおいて、垂直方向においては、ほぼ鉛直方向に立ち上がるように形成されているリム内壁部26の上部の鉛直部26aから下方側のリム内壁部26と汚物受け面14とにより形成される第2の弧状の内面34が形成されている。第2の弧状の内面34は、複数の円弧、曲線又は直線が接続されて複合的な弧として形成されている。第2の弧状の内面34は、複数の円弧、曲線又は直線が接続された弧により形成されているため、第2の弧状の内面34の曲率R2は、第2の弧状の内面34に概ね沿うような曲率として定義されている。第2の弧状の内面34は、ボウル部6の外側に向かって突出するような弧を描くように形成されている。本実施形態においては、鉛直部26aの下端に第2の弧状の内面34が接続されているが、変形例として、第2の弧状の内面34の上端が鉛直方向に延びるように形成されることにより、鉛直部が形成されていてもよい。
本実施形態においては、第2の弧状の内面34は、複数の円弧、曲線又は直線が接続されて複合的な弧として形成されているが、変形例として、図4に示すように、第2の弧状の内面35は、単一の円弧のみにより形成されていてもよい。このとき、リム内壁部26の上部の鉛直部26aから下方側のリム内壁部26と汚物受け面14とにより形成される第2の弧状の内面35が、単一の円弧のみに沿ってより滑らかな形状に形成されることができる。変形例における、第2の弧状の内面35の曲率R3は、第2の弧状の内面35に沿うような円弧の曲率として定義される。第2の弧状の内面35が、単一の円弧のみに沿ってより滑らかな形状に形成されることにより、より確実に、ボウル部6の内面に衝突する小水の跳ね返りを抑制することができる。
第1の弧状の内面32は、その曲率半径が40mm(ミリメートル)~120mmの範囲の曲率半径、好ましくは50mm~100mmの範囲の曲率半径、を有するような弧の形状に形成されている。
第1の弧状の内面32は、前後方向軸線A1を中心に左右対称に形成され、その右側端部32a及び左側端部32bが、原点Cを中心とする中心角20度以上100度以下の範囲の角度領域D内に位置するように形成されている。
従って、第1の弧状の内面32は、立った状態及び座った状態で用を足す使用者の小水がボウル部6に比較的衝突しやすいとされる領域のうち、特に座った状態で用を足す使用者の小水がボウル部6に比較的衝突しやすいとされる領域、すなわち原点Cを中心とする中心角20度以上100度以下の範囲の角度領域D内に位置する。従って、多くの小水が第1の弧状の内面32に衝突した際に、所定の大きさの曲率半径を有する弧の内側(ボウル部6の内側)に向かって流れ落ちやすくされ、使用者やボウル部6の外方に向かって跳ね返ることや、使用者の小水がリム部に沿って上昇しリム部の上端からボウル部の外側に溢れるように流れ出てしまうことが抑制される。
また、第1の弧状の内面32は、上述するように所定の曲率を有し且つ内方に突出する部分(例えば流路を遮るような凸部)が形成されていないことから、棚部18の形成されていない前部領域6aにおいて、棚部18と棚部18との間の切れ目の領域を一定の弧状の曲面で接続し、上流側の棚部18から流入する洗浄水の旋回しようとする流れを比較的維持した状態で、下流側の棚部18に引き継がせ、旋回させる流れを形成させることができる。
第2の弧状の内面34は、その曲率半径が40mm~120mmの範囲の曲率半径、好ましくは50mm~100mmの範囲の曲率半径、を有するような弧の形状に形成されている。
第2の弧状の内面34は、前後方向軸線A1上に形成されている。第2の弧状の内面34は、リム上面部28から140mmまでの高さの範囲内に形成され、より好ましくはリム上面部28から120mmまでの高さの範囲内に形成されている。
また、第2の弧状の内面34は、前部領域6a近傍における棚部18の高さから、第2の弧状の内面34の上端34aが棚部18より上方に80mmまでの高さ、より好ましくは棚部18より上方に50mmまでの高さの範囲に形成されている。また、第2の弧状の内面34の下端34bが棚部18より下方に80mmまでの高さ、より好ましくは棚部18より下方に30mmまでの高さの範囲に形成されている。
第2の弧状の内面34は、上述のような所定の範囲の領域、すなわち、座った状態で用を足す使用者の小水がボウル部6に比較的衝突しやすいとされる領域に形成されている。このような使用者の小水がボウル部6に比較的衝突しやすいとされる領域において、上向きの平坦面を形成するような棚部が形成されておらず、使用者が行う小水が、使用者自身及びボウル部6の外方又は上方に向かって跳ね返ることや、使用者の小水がリム部に沿って上昇しリム部の上端からボウル部の外側に溢れてしまうことが抑制される。また、第2の弧状の内面34は、上述のような棚部及び他の突出部が形成されておらず、内面が窪むような弧の形状に形成され、第2の弧状の内面34に衝突した小水が所定の大きさの曲率半径を有する弧の内側(ボウル部6の内側)に向かって流れ落ちやすくされている。
ボウル部6の前部領域6aにおいて、汚物受け面14の上端14a近傍の水平方向における第1の弧状の内面32の曲率(曲率半径)R1と、ほぼ鉛直方向に立ち上がるリム内壁部26の上部から下方側のリム部16のリム内壁部26と汚物受け面14とにより形成される垂直方向における第2の弧状の内面34の曲率(曲率半径)R2の比が、1:3~3:1の範囲の比となっている。
本発明の水洗大便器は、第1の弧状の内面32と、第2の弧状の内面34とを有していれば、ボウル部の内面に衝突する小水の跳ね返りを抑制することができるが、さらに、第1の弧状の内面32の曲率R1と、第2の弧状の内面34の曲率R2とが、上述の所定の比の範囲内の関係を有しているようなさまざまな形状の水洗大便器に適用した場合に、より確実に、ボウル部の内面に衝突する小水の跳ね返りを抑制することができる。
また、ボウル部6の前部領域6aにおいて、汚物受け面14の上端14a近傍の水平方向における第1の弧状の内面32の曲率R1と、ほぼ鉛直方向に立ち上がるリム内壁部26の下部側のリム部16のリム内壁部26と汚物受け面14とにより形成される垂直方向における第2の弧状の内面34の曲率R2とが、ほぼ同一である場合においては、ボウル部6の前部領域6aにおける垂直方向及び水平方向の形状がほぼ同様の形状となり上下左右が対称の形状となることから、より確実に、ボウル部の内面に衝突する小水の跳ね返りを抑制することができる。また、小水の衝突する部分が徐々に変化する場合においても、より確実に、ボウル部の内面に衝突する小水の跳ね返りを抑制することができる。
また、上述した本発明の第1実施形態による水洗大便器1によれば、ボウル部6内に立った状態や座った状態で用を足す使用者の小水、特に便座に座った状態で用を足す使用者の小水が当たりやすいボウル部6の前部領域6aにおいて、内方に突出する部分、例えば棚状の突出部が形成されておらず、汚物受け面14の上部の水平方向における第1の弧状の内面32の曲率R1と、ほぼ鉛直方向に立ち上がるリム部16の下部の内周面と汚物受け面14とにより形成される垂直方向における第2の弧状の内面34の曲率R2の比が、1:3~3:1の範囲の比となっており、水平方向及び垂直方向のいずれにおいても内側が凹むように形成されている第2の弧状の内面34及び第1の弧状の内面32が、ボウル部6の内面に衝突する小水の跳ね返りを比較的抑制することができる。従って、使用者の小水が、ボウル部6の上方側及び/又はボウル部6の外側に跳ね返り、ボウル部6の上方に座っている使用者自身に跳ね返ってくること、及びリム部16からボウル部6の外側に飛散する又は流出することを抑制することができる。
また、上述した本発明の第1実施形態による水洗大便器1によれば、便座に座った状態で用を足す使用者の小水が当たりやすいボウル部6の前部領域6aは、原点Cを中心とする中心角20度以上100度以下の範囲の領域に形成されている。このようなボウル部6の前部領域6aにおいて、内方に突出する部分、例えば棚状の突出部分が形成されておらず、水平方向及び垂直方向のいずれにおいても同様に内側が凹むように形成されている弧状の内面が、ボウル部6の内面に衝突する小水の跳ね返りを比較的抑制することができる。従って、使用者の小水が、ボウル部6の上方側及び/又はボウル部6の外側に跳ね返り、ボウル部6の上方に座っている使用者自身に跳ね返ってくること、及びリム部16からボウル部6の外側に飛散する又は流出することを抑制することができる。
また、上述した本発明の第1実施形態による水洗大便器によれば、使用者の小水が当たりやすいボウル部6の前部領域6aにおいて、内方に突出する部分、例えば棚状の突出部分が形成されておらず、第1の弧状の内面32の曲率R1と、第2の弧状の内面34の曲率R2とが、ほぼ同一に形成され、より確実に、ボウル部6の内面に衝突する小水の跳ね返りを比較的抑制することができる。従って、より確実に、使用者の小水が、ボウル部6の上方側及び/又はボウル部6の外側に跳ね返り、ボウル部6の上方に座っている使用者自身に跳ね返ってくること、及びリム部16からボウル部6の外側に飛散する又は流出することを抑制することができる。
次に、図5及び図6により、本発明の第2実施形態による水洗大便器を説明する。
第2実施形態は、本発明の第1実施形態による水洗大便器1の便器本体2のリム部16の形状を、本発明の第2実施形態による水洗大便器101においては、リム部16の上部に傾斜面を形成した形状とした例である。
図5は、本発明の第2実施形態による水洗大便器の便器本体のリム部の変形例を示す、便器本体の内部を中央断面に沿って示す中央断面図であり、図6は図5のボウル部の前部のリム部の中央断面を拡大して示す断面図である。第2実施形態による水洗大便器は、上述した第1実施形態による水洗大便器と構造がほぼ同じであるため、ここでは、第2実施形態の第1実施形態とは異なる部分等を説明する。
図5及び図6に示すように、第2実施形態による水洗大便器101においては、リム部116は、リム部116の内周面を形成し且つ汚物受け面14の上端14aから便器本体102の頂部までの全部又は一部がほぼ鉛直方向に立ち上がるように立壁状に形成されているリム内壁部(内周面)126と、このリム部116の上面を形成し且つほぼ水平に延びる平面を形成するリム上面部128と、リム部116の外周面を形成し且つ便器本体2の外面上をリム上面部128まで立ち上がるように立壁状に形成されているリム外壁部130と、を備えている。
リム外壁部130は、少なくともボウル部6の前部領域6aにおいて、リム外壁部130の上部領域の上端がやや内側のリム上面部128に接続され、この上部領域の外側が下方に傾斜するリム外壁上部傾斜面130aを有している。また、リム内壁部126は、少なくともボウル部6の前部領域6aにおいて、リム内壁部126の上部領域の上端がやや外側のリム上面部128に接続され、この上部領域の内側(汚物受け面14側)が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面126bを有している。リム内壁上部傾斜面126bの水平方向の幅W1はリム外壁上部傾斜面130aの水平方向の幅W2よりも大きく形成されている。リム内壁上部傾斜面126bの下側に、リム内壁部126の上部の鉛直部126aが接続されている。ボウル部6の前部領域6aにおいて、リム内壁部126の上部の鉛直部126aがほぼ鉛直方向に立ち上がるように形成されている。
リム外壁上部傾斜面130aは、リム上面部128とリム外壁部130との間で、角が丸められた縁部を形成している。リム外壁上部傾斜面130aは、外側上方に向かって突出するアール形状を形成している。別の言い方によると、リム上面部128とリム外壁部130とを接続する円弧形状を形成している。また、リム外壁上部傾斜面130aは、リム上面部128とリム外壁部130との間に形成される傾斜面が丸みを帯びるように連続的に変化する曲面により形成されていてもよい。また、リム外壁上部傾斜面130aの横向きのリム上面部128と縦向きのリム外壁部130とをなめらかに連結する傾斜部は、角を斜めに切り落とすような面取り面のような形状により形成されていてもよい。すなわち、リム上面部128とリム外壁部130との間が所定の角度の平坦面により形成されていてもよい。
リム内壁上部傾斜面126bは、横向きのリム上面部128と縦向きの鉛直部126aとの間のコーナー部をなめらかに連結する傾斜部を形成している。リム内壁上部傾斜面126bは、ボウル部6の中央上方に向かって突出するようなアール形状を形成している。別の言い方によれば、リム上面部128とリム内壁部126とを接続する円弧形状を形成している。リム内壁上部傾斜面126bは、リム上面部128とリム内壁部126との間の面の一部に比較的平坦な面を含みながら、全体的に丸みを帯びるように曲げられている面形状に形成されていてもよい。また、リム内壁上部傾斜面126bの横向きのリム上面部128と縦向きのリム内壁部126とをなめらかに連結する傾斜部は、角を斜めに切り落とすような面取り面のような形状により形成されていてもよい。すなわち、リム上面部128とリム内壁部126との間が所定の角度の平坦面により形成されていてもよい。
リム内壁部126の上部にリム内壁上部傾斜面126bが形成されているので、使用者が自身の手指をリム内壁上部傾斜面126bに沿わせるように配置する場合に、自身の手指とリム内壁上部傾斜面126bの面との間に空間を生じさせることを抑制し、手指を全体的に曲面に沿うように自然に配置することができる。よって、使用者が便器本体102のリム部116を清掃しようとする場合に、使用者はこのリム上面部128に掌等を水平に沿うように配置した状態で、手指をリム内壁上部傾斜面126bに沿って自然に配置(手袋や掃除用具を介して手指を沿わせて配置している場合も含む)することができ、手指とリム部116との間に空間を比較的大きな空間を生じることなく、リム内壁上部傾斜面126b及びリム内壁部126を清掃しやすくなっている。また、使用者が手指を無理に曲げることなくリム上面部128とリム内壁上部傾斜面126bとリム内壁部126と接した状態とすることができるので、使用者が清掃のために必要とする力を比較的容易に手指にかけることができる。従って、リム上面部128及びリム内壁上部傾斜面126b及びリム内壁部126の清掃性も向上されることとなる。
図5及び図6に示すように、ボウル部6の前部領域6aにおいて、垂直方向においては、ほぼ鉛直方向に立ち上がるように形成されているリム内壁部126の上部の鉛直部126aから下方側のリム内壁部126と汚物受け面14とにより形成される第2の弧状の内面34が形成されている。
また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、ボウル部6の前部領域6aにおいて、水平方向においては、汚物受け面14の上端14a近傍の水平方向における第1の弧状の内面32が形成されている。また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、ボウル部6の前部領域6aにおいて、ほぼ鉛直方向に立ち上がるリム内壁部126の上部の鉛直部126aから下方側のリム部116のリム内壁部126と汚物受け面14とにより球面状の曲面が形成されている。
上述のように、リム内壁部126の上部にリム内壁上部傾斜面126bが形成されている場合には、鉛直部126aの高さが比較的低く且つ長さが比較的短く形成されることとなり、さらにリム内壁部126の上部のリム内壁上部傾斜面126bが外側に傾いて形成されることとなるので、ボウル部6の前部領域6aに向かって行われる小便が鉛直部126aに沿って上昇した後リム内壁上部傾斜面126bからボウル部6の外側に溢れ出るように流出しやすくなり、さらに、リム内壁部126の鉛直部126aの高さが比較的低くなっていることにより小便がボウル部6の外部に向かって飛散しやすくなる。
このような場合においても、リム内壁上部傾斜面126b及び鉛直部126aの下方側に配置された、第2の弧状の内面34及び第1の弧状の内面32により、ボウル部6の内面に衝突する小水の跳ね返りを比較的抑制し、さらに、小水の跳ね返りをボウル部6の外側方向又は上部方向に向かいにくくするように比較的抑制することができる。従って、使用者の小水が、ボウル部6の上方に座っている使用者自身に跳ね返ってくること、及びリム部116の上端からボウル部6の外側に流出してしまうことを抑制することができる。
本発明の第2実施形態による水洗大便器101においても、第1実施形態による水洗大便器1と同様に、使用者の小水が当たりやすいボウル部6の前部領域6aにおいて、内方に突出する部分、例えば棚状の突出部分が形成されておらず、汚物受け面14の上部の水平方向における第1の弧状の内面32の曲率R1と、ほぼ鉛直方向に立ち上がるリム部116の下部の内周面と汚物受け面14とにより形成される垂直方向における第2の弧状の内面34の曲率R2の比が、1:3~3:1の範囲の比となっており、水平方向及び垂直方向のいずれにおいても同様に内側が凹むように形成されている弧状の内面が、ボウル部6の内面に衝突する小水の跳ね返りを比較的抑制することができる。従って、使用者の小水が、ボウル部6の上方側及び/又はボウル部6の外側に跳ね返り、ボウル部6の上方に座っている使用者自身に跳ね返ってくること、及びリム部116からボウル部6の外側に飛散する又は流出することを抑制することができる。
また、上述した本発明の第2実施形態による水洗大便器101によれば、リム内壁上部傾斜面126bの水平方向の幅W1がリム外壁上部傾斜面130aの水平方向の幅W2よりも大きく形成され、汚物受け面14の上部が外側に広がるように視認される使用者の視認性を向上させ及び使用者のリム部116の清掃性を向上させようとする場合において、リム内壁部126のうち、ボウル部6の前部領域6aにおいて、リム内壁部126の上部にリム内壁上部傾斜面126bが形成されるため、リム部16のほぼ鉛直方向に立ち上がる内周面の上部の高さが比較的低い高さに形成され、その分、小水がボウル部6の外側に飛散する又は流出しやすくなる。本発明は、このようなリム内壁上部傾斜面126bを有するようなリム部16を備えた水洗大便器101においても、水平方向及び垂直方向のいずれにおいても同様に内側が凹むように形成されている弧状の内面が、ボウル部6の内面に衝突する小水の跳ね返りを比較的抑制することができる。従って、使用者の小水が、ボウル部6の上方側及び/又はボウル部6の外側に跳ね返り、ボウル部6の上方に座っている使用者自身に跳ね返ってくること、及びリム部16からボウル部6の外側に飛散する又は流出することを抑制することができる。
1 水洗大便器
2 便器本体
4 給水装置
6 ボウル部
6a 前部領域
6b 右側領域
6c 左側領域
6d 後部領域
7 ボウル開口
8 排水トラップ管路
8a 入口部
8b トラップ上昇管
8c トラップ下降管
10 ジェット吐水口
12 リム吐水口
14 汚物受け面
14a 上端
16 リム部
18 棚部
20 溜水部
22 導水路
22a 入口部
24 リム側給水路
26 リム内壁部
26a 鉛直部
28 リム上面部
30 リム外壁部
32 第1の弧状の内面
32a 右側端部
32b 左側端部
34 第2の弧状の内面
34a 上端
34b 下端
35 第2の弧状の内面
101 水洗大便器
102 便器本体
116 リム部
126 リム内壁部
126a 鉛直部
126b リム内壁上部傾斜面
128 リム上面部
130 リム外壁部
130a リム外壁上部傾斜面
A1 前後方向軸線
A2 左右方向軸線
C 原点
D 角度領域
R1 曲率
R2 曲率
R3 曲率
0 溜水面
W1 幅
W2 幅

Claims (3)

  1. 洗浄水源から供給される洗浄水により便器本体を洗浄して汚物を排出する水洗大便器であって、
    ボウル形状の汚物受け面と、この汚物受け面の上縁部に形成され、内周面の上部が鉛直方向に立ち上がるように形成されたリム部と、を備えたボウル部と、
    このボウル部の下方に入口が接続され汚物を排出する排水路と、
    上記ボウル部に洗浄水を吐水して旋回流を形成する吐水部と、
    上記吐水部に洗浄水を供給する導水路と、
    上記導水路に洗浄水を供給する給水装置と、を有し、
    上記ボウル部の前部領域は、上記ボウル部のボウル開口を左右に二等分する前後方向軸線と、上記ボウル開口を前後に二等分する左右方向軸線との交点を原点とし、この原点を中心とする中心角20度以上100度以下の範囲の領域に形成されており、
    上記ボウル部の上記前部領域において、上記汚物受け面の上部の水平方向における第1の弧状の内面の曲率R1と、鉛直方向に立ち上がる上記リム部の下部の内周面と上記汚物受け面とにより形成される垂直方向における第2の弧状の内面の曲率R2の比が、1:3~3:1の範囲の比となっていることを特徴とする水洗大便器。
  2. 上記ボウル部の上記前部領域において、上記第1の弧状の内面の曲率R1と、上記第2の弧状の内面の曲率R2とが、同一に形成されている請求項に記載の水洗大便器。
  3. 上記リム部は、このリム部の上面を形成するリム上面部と、上記リム部の外周を形成するリム外壁部と、上記リム部の内周を形成するリム内壁部と、を備え、
    上記リム外壁部は、上記ボウル部の上記前部領域において、上記リム外壁部の上部領域の外側が下方に傾斜するリム外壁上部傾斜面を有し、
    上記リム内壁部は、上記ボウル部の上記前部領域において、上記リム内壁部の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面を有し、
    上記リム内壁上部傾斜面の水平方向の幅は上記リム外壁上部傾斜面の水平方向の幅よりも大きく形成されている、請求項1又は2に記載の水洗大便器。
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