JP2020109255A - 水洗大便器 - Google Patents

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周 頭島
浅田 協二
Kyoji Asada
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Satoshi Yamakawa
聡士 山川
和吉 溝口
Wakichi Mizoguchi
和吉 溝口
北村 正樹
Masaki Kitamura
正樹 北村
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【課題】洗浄水が、遠心力により比較的低い高さに形成されている内側面からリム内壁上部傾斜面に沿って、ボウル部の外側に飛び出してしまうことを抑制することができる水洗大便器を提供する。【解決手段】水洗大便器は、汚物受け面44と、リム部46と、を備えたボウル部と、ボウル部に洗浄水を吐水する吐水部と、給水装置と、を有し、リム部は、リム部の内周を形成するリム内壁部52を備え、リム内壁部52は、リム内壁部の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面52aと、リム内壁上部傾斜面まで縦方向に直線状に延びる内側面52bと、を備え、給水装置は、吐水部から所定の定流量の洗浄水を吐水するための定流量手段を備えている。【選択図】図6

Description

本発明は、水洗大便器に係り、特に、洗浄水源から供給される洗浄水により便器本体を洗浄して汚物を排出する水洗大便器に関する。
従来から、特許文献1に記載されているように、水洗大便器の後方上部に重力給水式の貯水タンクが給水装置として設けられている洗い落とし式の水洗大便器において、リム部の内周面がほぼ鉛直方向に立ち上がるように形成され、前方側領域に形成されたリム吐水口から洗浄水が吐水されてボウル部内を旋回しながら洗浄する水洗大便器が知られている。
特開2013−44178号公報
このような水洗大便器に、重力給水式の貯水タンクを用いず、水道等に直結され、水道水の圧力により給水する直圧式の給水装置を適用しようとする場合には、水道の直圧により加圧されている高い瞬間流量を有する洗浄水がリム吐水口から吐水され、ほぼ鉛直方向に立ち上がるように形成されるリム部の内周面を越えて便器外に水飛びするという懸念があった。従って、従来は、リム部の内周面をほぼ鉛直方向に形成しようとする場合には、水圧変動の影響を受けない洗浄水を供給する重力給水式の貯水タンクのみが用いられていた。
そこで、このような問題を解決するために、リム部の内周面をその上部が内側に向かってオーバーハングしたオーバーハング形状に形成することにより、比較的高い流量の洗浄水がリム吐水口から吐水される場合においても、リム部の内周面を越えて便器外に水飛びすることを抑制することが検討されている。
一方で、便器本体のリム部について、リム部上部の内周側の角を大きく丸めるようにして、使用者がリム部を清掃しやすい形状とし、使用者のリム部の清掃性を向上させようとする水洗大便器が検討されている。
また、便器本体のリム部について、リム部上部の内周側の角を大きく丸めるように形成することにより、使用者が汚物受け面の上部が外側に広がるように感じられ、ボウル部を従来よりも比較的大きく見せることができ使用者に使用時に尿をボウル部内へ排出しやすいという安心感を与えることができる水洗大便器も検討されている。
しかしながら、このような清掃性等の高いリム部を採用しようとすると、リム部の上部を大きく丸めるように形成するため、リム部の内周面の高さが低くなり、さらにリム部をオーバーハング形状に形成せず、リム吐水口から吐水された洗浄水が、比較的高い瞬間流量を有する場合に、リム部の内周面を越えて便器外に水飛びしやすくなるという新たな課題が生じる。このような課題は、清掃性の高いリム部形状を有する水洗大便器に直圧式の給水装置を採用する場合には、リム吐水口から吐水される洗浄水が高い瞬間流量を有するため、より顕著に生じることとなる。
そこで、本発明は、リム内壁部が、リム内壁部の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面を備え、汚物受け面の上部が外側に広がるように視認される使用者の視認性及び使用者のリム部の清掃性を向上させようとする水洗大便器において、洗浄水が、遠心力により比較的低い高さに形成されている内側面からリム内壁上部傾斜面に沿って、ボウル部の外側に飛び出してしまうことを抑制することができる水洗大便器を提供することを目的としている。
上述した目的を達成するために、洗浄水源から供給される洗浄水により便器本体を洗浄して汚物を排出する水洗大便器であって、ボウル形状の汚物受け面と、この汚物受け面の上縁部に形成されたリム部と、を備えたボウル部と、このボウル部の下方にその入口が接続され汚物を排出する排水路と、ボウル部に洗浄水を吐水して旋回流を形成する吐水部と、導水路に洗浄水を供給する導水路と、吐水部に洗浄水を供給する給水装置と、を有し、リム部は、リム部の内周を形成するリム内壁部を備え、リム内壁部は、リム内壁部の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面と、リム内壁上部傾斜面まで縦方向に直線状に延びる内側面と、を備え、給水装置は、吐水部から所定の定流量の洗浄水を吐水するための定流量手段を備えていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、リム内壁部が、リム内壁部の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面を備え、汚物受け面の上部が外側に広がるように視認される使用者の視認性を向上させ且つ使用者のリム部の清掃性を向上させようとする水洗大便器において、リム内壁部の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面が形成されるため、リム内壁上部傾斜面まで縦方向に直線状に延びる内側面の高さが比較的低い高さに形成される。
従って、内側面の高さが比較的低い高さに形成されている場合においても、給水装置の定流量手段が、吐水部から所定の定流量の洗浄水を吐水させることができ、吐水部から吐水させる洗浄水が比較的高い瞬間流量になることを防ぎ、洗浄水が、比較的低い高さに形成されている内側面からリム内壁上部傾斜面に沿って、遠心力によりボウル部の外側に飛び出してしまうことを抑制することができる。
本発明は、好ましくは、リム部は、このリム部の上面を形成するリム上面部と、リム部の外周を形成するリム外壁部と、を備え、リム外壁部は、リム外壁部の上部領域の外側が下方に傾斜するリム外壁上部傾斜面を備え、リム内壁上部傾斜面の水平方向の幅はリム外壁上部傾斜面の水平方向の幅よりも大きく形成されている。
このように構成された本発明においては、リム内壁部の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面の水平方向の幅がリム外壁上部傾斜面の水平方向の幅よりも大きく形成され、汚物受け面の上部が外側に広がるように視認される使用者の視認性を向上させ及び使用者のリム部の清掃性を向上させようとする水洗大便器において、リム内壁部のうち、リム内壁部の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面が形成されるため、リム内壁上部傾斜面まで縦方向に直線状に延びる内側面の高さが比較的低い高さに形成される。
従って、内側面の高さが比較的低い高さに形成されている場合においても、給水装置の定流量手段が、吐水部から所定の定流量の洗浄水を吐水させることができ、吐水部から吐水させる洗浄水が比較的高い瞬間流量になることを防ぎ、洗浄水が、比較的低い高さに形成されている内側面からリム内壁上部傾斜面に沿って、遠心力によりボウル部の外側に飛び出してしまうことを抑制することができる。
本発明は、好ましくは、リム内壁上部傾斜面は円弧形状に形成されている。
このように構成された本発明においては、リム内壁上部傾斜面を比較的簡易に形成することができる。さらに、使用者が、リム部の拭き掃除を行う場合に、自身の手指がリム部のリム上面部からリム内壁上部傾斜面の円弧形状に沿うように縦壁までかかっている状態で、リム部のリム上面部、リム内壁上部傾斜面及び内側面を効率よく清掃することができ、清掃性を向上することができる。
本発明は、好ましくは、リム内壁上部傾斜面の下端は吐水部の上端よりも上方に設けられている。
このように構成された本発明においては、吐水部から吐水された洗浄水は、リム内壁上部傾斜面の下端よりも下方の領域に沿って旋回されるので、洗浄水がリム内壁上部傾斜面を越えて便器外に水飛びすることを抑制することができる。また、このように洗浄水がリム内壁上部傾斜面の下端よりも下方の領域に沿って旋回されるので、リム内壁上部傾斜面の幅や大きさを比較的大きく形成することができる。
本発明は、好ましくは、リム外壁上部傾斜面が円弧形状に形成され、さらに、リム外壁上部傾斜面を形成する円弧の半径と、リム内壁上部傾斜面を形成する円弧の半径との比率が、1:2〜1:5の範囲の比率に形成されている。
このように構成された本発明においては、リム内壁上部傾斜面を形成する円弧の半径が、使用者の手指の曲りによって握りやすい半径に形成されている。よって、使用者が、リム部の拭き掃除を行う場合に、自身の手指をリム内壁上部傾斜面を形成する円弧形状に沿うようにかけやすくなっている。
本発明は、好ましくは、リム内壁部のリム内壁上部傾斜面は、垂直断面視で、リム内壁部の上端から下端までの所定領域のうち10%〜60%の範囲の領域にわたって形成されている。
このように構成された本発明においては、リム内壁上部傾斜面がリム内壁部の上端から下端までの所定領域のうち10%〜60%の範囲の領域にわたって形成されるので、リム内壁部のうち、上部傾斜面まで縦方向に直線状に延びる内側面の高さが比較的低い高さに形成される。
このように、内側面の高さが比較的低い高さに形成されている場合においても、給水装置の定流量手段が、吐水部から所定の定流量の洗浄水を吐水させることができ、吐水部から吐水させる洗浄水が比較的高い瞬間流量になることを防ぎ、洗浄水が、遠心力により比較的低い高さに形成されている内側面から上部傾斜面に沿って、ボウル外側に飛び出してしまうことを抑制することができる。
本発明は、好ましくは、リム内壁部のリム内壁上部傾斜面を形成する円弧の半径が、10mm〜30mmの範囲内に形成されている。
このように構成された本発明においては、リム内壁上部傾斜面を形成する円弧の半径が、10mm〜30mmの範囲内に形成されているので、リム内壁部のうち、上部傾斜面まで縦方向に直線状に延びる内側面の高さが比較的低い高さに形成される。
このように、内側面の高さが比較的低い高さに形成されている場合においても、給水装置の定流量手段が、吐水部から所定の定流量の洗浄水を吐水させることができ、吐水部から吐水させる洗浄水が比較的高い瞬間流量になることを防ぎ、洗浄水が、遠心力により比較的低い高さに形成されている内側面から上部傾斜面に沿って、ボウル外側に飛び出してしまうことを抑制することができる。
本発明は、好ましくは、定流量手段は、定流量弁を備えている。
このように構成された本発明においては、吐水部から所定の定流量の洗浄水を吐水させるための定流量手段を、定流量弁により比較的簡易に形成することができる。
本発明は、好ましくは、定流量手段は、ポンプを備えている。
このように構成された本発明においては、吐水部から所定の定流量の洗浄水を吐水させるための定流量手段を、ポンプにより比較的簡易に形成することができる。
本発明の水洗大便器によれば、リム内壁部が、リム内壁部の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面を備え、汚物受け面の上部が外側に広がるように視認される使用者の視認性及び使用者のリム部の清掃性を向上させようとする水洗大便器において、洗浄水が、遠心力により比較的低い高さに形成されている内側面からリム内壁上部傾斜面に沿って、ボウル部の外側に飛び出してしまうことを抑制することができる。
本発明の第1実施形態による水洗大便器の給水装置及びカバーを側面から見た状態を示し、便器本体の内部を中央断面に沿って示す部分断面図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器において、カバー及び給水装置の一部を取り外した状態を示す概略平面図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器を示す全体構成図である。 図1のIV−IV線に沿って見た断面図である。 図1のV−V線に沿って見た断面図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器のリム吐水口の近傍におけるリム部を拡大して示す概略拡大断面図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器のリム部のリム内壁上部傾斜面に沿うように使用者の手指がかけられた状態を示す図である。 従来の水洗大便器のリム内壁上部縁部に使用者の手指がかけられた状態を示す図である。 本発明の第2実施形態による水洗大便器において、カバー及び給水装置の一部を取り外した状態を示す概略平面図である。 本発明の第3実施形態による水洗大便器において、カバー及び給水装置の一部を取り外した状態を示す概略平面図である。
次に、添付図面を参照して、本発明の実施形態による水洗大便器を説明する。
先ず、図1乃至図3により、本発明の第1実施形態による水洗大便器の構造を説明する。ここで、図1は本発明の第1実施形態による水洗大便器の給水装置及びカバーを側面から見た状態を示し、便器本体の内部を中央断面に沿って示す部分断面図であり、図2は本発明の第1実施形態による水洗大便器において、カバー及び給水装置の一部を取り外した状態を示す概略平面図であり、図3は本発明の第1実施形態による水洗大便器を示す全体構成図である。
図1及び図2に示すように、本発明の第1実施形態による水洗大便器1は、便器本体2と、この便器本体2の上面に配置された便座(図示せず)と、便座を覆うように配置されたカバー4と、便器本体2の後方に配置された給水装置6と、を備えている。
便器本体2は陶器製であり、便器本体2には、汚物を受けるボウル部8と、このボウル部8の底部から延びる排水トラップ管路10(排水路)と、ジェット吐水を行うジェット吐水口12と、リム吐水を行う単一のリム吐水口14(吐水部)が形成されている。
ジェット吐水口12は、ボウル部8の底部に形成されており、排水トラップ管路10の入口に指向してほぼ水平に配置され、洗浄水を排水トラップ管路10に向けて吐出するようになっている。
リム吐水口14は、ボウル部8の左側上部前方に形成されており、ボウル部8の縁に沿って洗浄水を吐出するようになっている。
なお、本実施形態においては、便器本体2にジェット吐水口12が形成されているが、本発明はこのような形態に限定されるものではなく、例えば、ジェット吐水口とリム吐水口の内、ジェット吐水口が形成されずリム吐水口のみが形成されてもよい。
排水トラップ管路10は、入口部10aと、この入口部10aから上昇するトラップ上昇管10bと、このトラップ上昇管10bから下降するトラップ下降管10cとからなっている。
第1実施形態による水洗大便器1は、洗浄水を供給する水道に直結されており、水道の給水圧力によりリム吐水口14から洗浄水が吐出される。また、ジェット吐水に関しては、後述するように、給水装置6に内蔵された貯水タンク28に貯水された洗浄水を加圧ポンプ30によって加圧して、大流量でジェット吐水口12から吐出させるようになっている。
本実施形態における水洗大便器1は、リム吐水に関しては水道の水圧(直圧)を利用して給水して便器を洗浄し、さらに、ジェット吐水に関しては、貯水タンク28に貯水された洗浄水を加圧ポンプ30によって加圧してジェット吐水口12から吐出させるようになっているハイブリッド式(水道直圧式+タンク給水式)の給水装置を有するハイブリッド式水洗大便器である。
なお、水洗大便器1の給水装置6は、ハイブリッド式の給水装置以外にも適用可能である。例えば、水道の水圧を利用して給水する水道直圧式の給水装置のみを備えている水道直圧式の水洗大便器や、フラッシュバルブ式のものや、ポンプの補圧を利用して洗浄水を供給するものであってもよい。また、アキュムレーター等を用いて便器に洗浄水を供給するタイプの給水装置であってもよい。
リム吐水を水道の水圧(水道直圧式)を利用して給水して行う場合には、水道の水圧によりリム吐水の洗浄水の流量は、一般的には比較的高い流量(比較的高い瞬間流量)となる。
次に、図3により、第1実施形態による水洗大便器1の給水装置6を詳細に説明する。
図3に示すように、給水装置6には、定流量弁(定流量手段)16と、電磁弁18と、逆流防止用のリム吐水用バキュームブレーカ20と、逆流防止用のリム吐水用フラッパー弁22が設けられている。さらに、給水路24には、タンクへの給水とリム吐水を切り替える切替弁26と、貯水タンク28と、加圧ポンプ30と、ジェット吐水用バキュームブレーカ32と、ジェット吐水用フラッパー弁34と、水抜栓36とが内蔵されている。また、給水装置6には、電磁弁18の開閉操作、切替弁26の切換操作、及び、加圧ポンプ30の回転数や作動時間等を制御するコントローラ38が内蔵されている。このような構成の少なくとも一部により給水装置6は、洗浄水を便器本体2に給水する給水装置として機能することができる。
定流量弁16は、止水栓40a、ストレーナ40b、及び分岐金具40cを介して流入した洗浄水を、所定の流量(瞬間流量)以下に抑制することができる。本実施形態においては、この定流量弁16は、例えば、洗浄水の流量(瞬間流量)を10リットル/分以上20リットル/分以下に制限するようになっており、より好ましくは12リットル/分以上16リットル/分以下に制限するようになっている。このように、定流量弁16は、洗浄水の流量が増加した場合に、リム吐水口14から吐水される洗浄水の流量を所定の瞬間流量以下に抑制する。また、定流量弁16は、洗浄水の瞬間流量が低下した場合に、所定の瞬間流量以上に維持することもできる。従って、定流量弁16は、洗浄水の瞬間流量が変動する場合に、供給する洗浄水の流量を所定の瞬間流量以上且つ所定の瞬間流量以下の所定の瞬間流量の範囲内に維持することができる。
定流量弁16を通過した洗浄水は、電磁弁18に流入し、電磁弁18を通過した洗浄水は、切替弁26により、リム吐水口14又は貯水タンク28に供給されるようになっている。この切替弁26は、リム側であるリム側給水路14aとタンク側であるタンク側給水路28aの両方に同じタイミングで洗浄水を供給可能であって、リム側とタンク側への給水量の割合を任意に変更することができる切替弁である。
電磁弁18は、コントローラ38の制御信号により開閉され、供給された洗浄水を切替弁26に流入させ、又は停止させるようになっている。
また、切替弁26は、コントローラ38の制御信号により切り替えられ、電磁弁18を介して流入した洗浄水をリム吐水口14から吐出させ、又は、貯水タンク28に流入させるようになっている。
貯水タンク28は、ジェット吐水口12から吐水すべき洗浄水を貯水するように構成されている。なお、本実施形態において、貯水タンク28は、約2.5リットルの内容積を有する。
貯水タンク28の内部には、上端フロートスイッチ28b及び下端フロートスイッチ28cが配置されており、貯水タンク28内の水位を検出できるようになっている。上端フロートスイッチ28bは、貯水タンク28内の水位が所定の貯水水位に達するとオンに切り替わり、コントローラ38はこれを検知して、電磁弁18を閉鎖させる。一方、下端フロートスイッチ28cは、貯水タンク28内の水位が所定の水位まで低下するとオンに切り替わり、コントローラ38はこれを検知して、加圧ポンプ30を停止させる。
加圧ポンプ30は、貯水タンク28に貯水された洗浄水を加圧して、ジェット吐水口12から吐出させるためのものである。加圧ポンプ30は、貯水タンク28の下部から延びる洗浄水管路30aにより接続され、貯水タンク28内に貯水された洗浄水を加圧する。なお、本実施形態においては、加圧ポンプ30は、貯水タンク28内の洗浄水を加圧して、洗浄水を最大約120リットル/分の流量でジェット吐水口12から吐出させるようになっている。
また、洗浄水管路30aの途中には、逆止弁であるジェット吐水用フラッパー弁34及び水抜栓36が設けられている。
一方、加圧ポンプ30の流出口は、洗浄水管路30bを介して、ボウル部8底部のジェット吐水口12に接続されている。
ジェット吐水用バキュームブレーカ32は、加圧ポンプ30及び洗浄水管路頂部42の下流側から分岐した分岐管路32aに接続されており、ボウル部8内の溜水が貯水タンク28側へ逆流するのを防止すると共に、それらの間の縁切りを行うようになっている。
コントローラ38は、使用者による便器洗浄スイッチ(図示せず)の操作により、電磁弁18、切替弁26、加圧ポンプ30を順次作動させ、リム吐水口14及びジェット吐水口12からの吐水を順次開始させて、ボウル部8を洗浄する。さらに、コントローラ38は、洗浄終了後、電磁弁18を開放し、切替弁26を貯水タンク28側に切り替えて洗浄水を貯水タンク28に補給する。貯水タンク28内の水位が上昇し、上端フロートスイッチ28bが規定の貯水量を検出すると、コントローラ38は、電磁弁18を閉鎖して給水を停止する。
再び、便器本体2の各部について説明する。
ボウル部8は、ボウル形状に形成された汚物受け面44と、ボウル部8の全周の上方外側に形成されて便器本体2の上部縁を形成するリム部46とを備えている。また、ボウル部8の下方には、溜水部48が形成されている。この溜水部48には洗浄水が毎回の洗浄後に所定量まで貯溜されて溜水面W0が形成されている。この溜水部48の下方には、上述した排水トラップ管路10の入口部10aが開口し、排水トラップ管路10のトラップ下降管10cの下端は排水ソケット(図示せず)を介して床下の排出管(図示せず)に接続されている。
導水路50は、給水装置6から延びるリム側給水路14aに接続される入口部50aから前方に延び、ボウル部8を前後方向に二等分する左右方向に延びる中心線に対して前方側であるボウル部8の前方側領域の左側において前向きに開口するリム吐水口14と連通している。リム吐水口14は、洗浄水をボウル部8の前方側領域から前方に吐水し、ボウル部8の前端に向かう流れを形成し、さらにボウル部8の前端8aから折り返して後方側に向かう流れを形成するようになっている。
リム吐水口14から吐水される洗浄水は、リム吐水口14からリム部46と汚物受け面44との間の面上且つリム部46の内側面52b上に便器前方方向に吐水されて旋回流が形成され、この旋回流がリム部46の内側面52bから汚物受け面44上を溜水部48の方向に旋回しながら流下する下降流が形成されるようになっている。
つぎに、図1〜図6により、上述したリム部46について詳細に説明する。
図4は、図1のIV−IV線に沿って見た断面図であり、図5は図1のV−V線に沿って見た断面図であり、図6は本発明の第1実施形態による水洗大便器のリム吐水口の近傍におけるリム部を拡大して示す概略拡大断面図である。
リム部46は、リム部46の内周面を形成し且つ汚物受け面44の上端44aから便器本体2の頂部まで立ち上がるように立壁状に形成されているリム内壁部52と、このリム部46の上面を形成するリム上面部54と、リム部46の外周面を形成し且つ便器本体2の外面上をリム上面部54まで立ち上がるように立壁状に形成されているリム外壁部56と、を備えている。
リム内壁部52は、リム内壁部52の上部領域の内側(汚物受け面44側)が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面52aと、リム内壁上部傾斜面52aまで縦方向に直線状に延びる壁面を形成している内側面52bと、を備えている。
リム内壁部52は、リム部46の内側の全周にわたって形成されている。内側面52bは、大部分の領域においてほぼ垂直に立ち上がるように形成されているが、リム内壁部52のうち、ボウル部8のリム吐水口14から前方側の一部の領域においては、リム吐水口14から吐水された洗浄水の流速が比較的速い領域であるため、内側面52bの上部及びリム内壁上部傾斜面52aがボウル部8の内側に向かってオーバーハングした形状に形成されている。ボウル部8のリム吐水口14から前方側の一部以外の領域においては、リム吐水口14から吐水された洗浄水の流速が比較的遅くなる領域であるため、内側面52bの上部及びリム内壁上部傾斜面52aはオーバーハングした形状を有していない。例えば、リム内壁上部傾斜面52aは、リム部46の内側の全周のうち、便座を上げた使用者が視認できる部分(給水装置6より前方側の部分)において形成されていてもよい。
内側面52bは、汚物受け面44の上端44aから、リム内壁上部傾斜面52aの下端52cまで、縦方向に立ち上がる壁面を形成している。例えば、内側面52bは、汚物受け面44の上端44aから、垂直に立ち上がる垂直壁であってもよい。
ここで、リム内壁部52の高さは、排水管の高さとも関連して位置決めされている汚物受け面44の上端44aから、便器本体2の高さとも関連して位置決めされている便器本体2の頂部まで、比較的限られた範囲の高さにおいて形成されている。そこで、リム内壁部52の全体の高さを、自由に変更できるわけではなく、比較的限られた高さの範囲の中で形成することになる。よって、リム内壁部52において、自身のうち、その上部にリム内壁上部傾斜面52aが形成されるため、その残りの部分において、リム内壁上部傾斜面52aまで直線状に立ち上がる内側面52bの高さが比較的低い高さに形成されることとなる。例えば、内側面52bの高さは、リム内壁部52における従来の内側面の高さの4割程度にまで低く形成される。
リム内壁部52のリム内壁上部傾斜面52aは、垂直断面視で、リム内壁部52の上端から下端までの所定領域の高さH1のうち10%〜60%の範囲の高さH2の領域にわたって形成される。
リム内壁部52の内側面52bは、垂直断面視で、リム内壁部52の上端から下端までの所定領域の高さH1のうち40%〜90%の範囲の高さH3の領域にわたって形成される。
リム内壁上部傾斜面52aは、横向きのリム上面部54と縦向きの内側面52bとの間のコーナー部をなめらかに連結する傾斜部を形成している。リム内壁上部傾斜面52aは、ボウル部8の中央上方に向かって突出するようなアール形状を形成している。別の言い方によれば、リム上面部54と内側面52bとを接続する円弧形状を形成している。
リム内壁上部傾斜面52aは、その外側の上端52dがリム上面部54の高さ位置にあり、リム内壁上部傾斜面52aの内側が下方に傾斜するように形成され、リム内壁上部傾斜面52aの上方が、下端52cよりも外側に広がるように形成されている。なお、リム内壁上部傾斜面52aは、リム上面部54と内側面52bとの間の面の一部に比較的平坦な面を含みながら、全体的に丸みを帯びるように曲げられている面形状に形成されていてもよい。
また、リム内壁上部傾斜面52aの横向きのリム上面部54と縦向きの内側面52bとをなめらかに連結する傾斜部は、角を斜めに切り落とすような面取り面のような形状により形成されていてもよい。すなわち、リム上面部54と内側面52bとの間が所定の角度の平坦面により形成されていてもよい。例えば、リム部46の垂直断面において、リム内壁上部傾斜面52aの下端52cを通る鉛直線に対し、面取り面が、好ましくは、20度〜70度の角度範囲内に平坦面を形成することができ、より好ましくは、35度〜55度の角度範囲内に平坦面を形成することができる。また、例えば、面取り面が、その下端52cを通る鉛直線に対し、45度の角度の平坦面を形成していてもよい。
リム内壁上部傾斜面52aは、その表面上の接線の傾きが位置に応じて連続的に変化するような円弧形状に形成されている。従って、使用者が自身の手指をリム内壁上部傾斜面52aに沿わせるように配置する場合に、自身の手指とリム内壁上部傾斜面52aの面との間に空間を生じさせることを抑制し、手指を全体的に曲面に沿うように自然に配置することができる。なお、リム内壁上部傾斜面52aは、人の手指の曲り方に合わせるような他の形状の湾曲面により形成されていてもよい。
なお、上述の使用者が自身の手指をリム内壁上部傾斜面52aに沿わせるように配置する場合には、手指全体のみならず、掌、指のみを沿わせる場合も含む。さらに、使用者が手指をリム内壁上部傾斜面52aに沿わせる場合には、使用者が便器の清掃等の場合に清掃用の布、トイレットペーパー等の紙等を介して手指をリム内壁上部傾斜面52aに沿わせる場合を含んでいる。また、使用者が手指をリム内壁上部傾斜面52aに沿わせる場合には、使用者が手指に手袋等をはめた状態で、上記清掃用の布等を介して手指をリム内壁上部傾斜面52aに沿わせる場合を含んでいる。
上面視で見た場合に、便器本体2の左右方向(便器本体2を正面から見た場合の横断方向)の中央には、中央側に湾曲しながら下降する曲面を形成する汚物受け面44が配置され、汚物受け面44の外側には、同様に内側が下方に下降する曲面を形成するリム内壁上部傾斜面52aが配置されることになる。従って、上面視で見た場合に、汚物受け面44と類似するような、内側に向かって緩やかに下降する曲面のリム内壁上部傾斜面52aが、汚物受け面44の外周に接続して、外側に拡がるような曲面を連続的に形成しているような印象を、使用者に与えることが可能となる。すなわち、使用者は、汚物受け面44がリム内壁上部傾斜面52aの領域分さらに外側にひとまわり拡がったような印象を受けることができる。例えば、男性の使用者が便器本体2の前に立った状態から小便の用を足すような場合に、汚物受け面44が拡がっているような印象を使用者に与えることは、小便を汚物受け面44から外してしまう不安感を抑制し、使用者に安心して小便を行えるという安心感を与えることが可能となる。さらに、例えば、使用者が便器本体2上の便座(図示せず)に座った状態から用便をするような場合にも、便座(図示せず)を便器本体2上に降ろす前に汚物受け面44が拡がっているような印象を使用者に与えることは、用便を汚物受け面44から外してしまう不安感を抑制し、使用者に安心して用便を行えるという安心感を与えることが可能となる。
図6に示すように、リム内壁上部傾斜面52aの下端52cはリム吐水口14よりも上方に設けられている。より詳細には、リム内壁上部傾斜面52aの下端52cはリム吐水口14の頂部14bよりも上方に設けられている。別の言い方によれば、内側面52bがリム吐水口14の頂部14bよりも高い高さまで形成されている。従って、リム吐水口14は、洗浄水をその近傍の下流側の内側面52bに接するように吐水するようになっている。
上述のようなリム内壁上部傾斜面52aは、比較的緩やかなアール形状に形成され、左右方向の幅が比較的大きく形成されている。リム内壁上部傾斜面52aの上端52dと下端52cとの間の水平方向(例えば便器本体の内側方向から外側方向に向かう方向)の幅W1は、リム吐水口14の開口の左右の幅W3よりも大きく形成されている。リム内壁上部傾斜面52aの下端52cはリム吐水口14よりも上方に設けられているので、リム内壁上部傾斜面52aの横方向の幅W1を比較的大きく形成することができ、リム内壁上部傾斜面52aの縦方向の高さH1も比較的大きく形成することができる。従って、リム内壁上部傾斜面52aを半径の大きな緩やかな円弧形状に沿って内側に下り傾斜するように形成することができる。
リム上面部54は、水平方向に延びる平坦面を形成し、且つ便器本体2の頂面を形成している。便器本体2のリム部46を清掃しようとする場合に、使用者はこのリム上面部54に掌等を水平に沿うように配置した状態で、且つ指を曲げてリム内壁上部傾斜面52a及び内側面52bを清掃することが必要になる。なお、リム上面部54は水平面に限定されず、ボウル部8に向かった下り傾斜あるいは上り傾斜の面として形成しても良い。また、リム上面部54は、曲面により形成してもよい。さらに、リム上面部54をリム内壁上部傾斜面52aの上端52dを外側まで延長した傾斜面の一部として形成してもよい。例えば、リム上面部54をリム内壁上部傾斜面52aの一部として形成する場合には、リム内壁上部傾斜面52aの上端52dとリム外壁上部傾斜面の上端とを比較的滑らかに接続し、リム部46の上面を形成することも可能である。
リム外壁部56は、横向きのリム上面部54と縦向きのリム外壁とを接続し、リム部46の上部の外側(便器本体2の外側)の縁を形成するリム外壁上部傾斜面(リム外側縁部)56aと、リム外壁上部傾斜面56aまで縦方向の壁を形成しているリム外壁56bと、を備えている。
リム外壁上部傾斜面56aは、リム上面部54とリム外壁との間で、角が丸められ、その内側の上端56dがリム上面部54の高さ位置にあり、その外側が下方に傾斜する縁部を形成している。リム外壁上部傾斜面56aは、リム外壁上部傾斜面56aの部分を拡大して見ると、外側上方に向かって突出するアール形状を形成している。別の言い方によると、リム上面部54とリム外壁56bとを接続する円弧形状を形成している。
リム外壁上部傾斜面56aは、縦断面で見た場合に、5mm〜8mmの半径rを有する円弧により形成されている。リム内壁上部傾斜面52aは、縦断面で見た場合に、10mm〜30mm、より好ましくは16mm〜25mmの半径Rを有する円弧により形成されている。リム外壁上部傾斜面56aを形成する円弧の半径rと、リム内壁上部傾斜面52aを形成する円弧の半径Rとの比率は、1:2〜1:5の範囲の比率に形成されている。また、リム内壁上部傾斜面52aの水平方向(例えば便器本体の内側方向から外側方向に向かう方向)の幅W1は、リム外壁上部傾斜面56aの上端56dと下端56cとの間の水平方向(例えば便器本体の内側方向から外側方向に向かう方向)の幅W2よりも大きく形成されている。リム内壁上部傾斜面52aは、10mm〜30mmの半径を有する円弧により形成されているので、使用者が手指をリム内壁上部傾斜面52aに掛けた場合に、手指をリム内壁上部傾斜面52aに沿って自然に配置することができ、手指とリム部46との間に空間を比較的大きな空間を生じることなく、握りやすい形状に形成されている。
なお、リム外壁上部傾斜面56aは、リム上面部54とリム外壁56bとの間の面の丸みが連続的に変化していてもよい。すなわち、リム外壁上部傾斜面56aは、リム上面部54とリム外壁56bとの間の面の曲率半径が連続的に変化していてもよい。
また、リム内壁上部傾斜面52aは、リム上面部54と内側面52bとの間に形成される傾斜面が丸みを帯びるように連続的に変化する曲面により形成されていてもよい。すなわち、リム内壁上部傾斜面52aは、リム上面部54と内側面52bとの間の面の曲率半径が連続的に変化していてもよい。
また、上述のように、内側面52b及びリム内壁上部傾斜面52aがリム部46の全周のうち少なくとも一部において、内側に向かってオーバーハングした形状に形成されているので、施工者、製造者等が手指を、リム部46のオーバーハング形状の内側にかけながら持ち上げるようにリム部46を掴みやすくなっている。従って、施工者、製造者等が便器の運搬をする際に、手指をオーバーハング形状に形成されたリム部46にかけることにより、手指の先をリム内壁上部傾斜面52aの下方側に引っかけたような状態で、上方に引上げる荷重をリム部46に作用させやすくなり、便器の運搬を良好にすることができる。
つぎに、図7及び図8により、上述した使用者がリム部46を清掃しようとする状態について詳細に説明する。
図7は、本発明の第1実施形態による水洗大便器のリム部のリム内壁上部傾斜面に沿うように使用者の手指がかけられた状態を示す図であり、図8は従来の水洗大便器のリム内壁上部縁部に使用者の手指がかけられた状態を示す図である。使用者の手指にHの参照符号を付して説明する。
本発明の実施形態において、使用者がリム部46を清掃しようとする状態においては、使用者は、使用者の手指Hの掌Ha及び/又は指の掌側の部分Hbをリム上面部54に接するように配置しながら清掃し、指先Hd側において内側面52b側を清掃する。ここで、リム上面部54は概ね水平の平面を形成し、内側面52bは概ね鉛直方向の壁面を形成していることから、使用者は、指の関節を曲げて内側面52b側を清掃する。このとき、リム内壁上部傾斜面52aが比較的大きな半径の円弧を形成しているので、指の曲り部分(例えばHc、Hd)を緩やかにでき且つリム内壁上部傾斜面52aの円弧に指の曲り部分(例えばHc)に沿わせて配置することができる。従って、使用者は、例えば、使用者の手指Hの指の付け根側の掌側の部分Hbとリム上面部54とを接した状態とし、指の第2関節部分Hcとリム内壁上部傾斜面52aとを接した状態とし、指の指先部分Hdと内側面52bとを接した状態とし、同時にリム上面部54とリム内壁上部傾斜面52aと内側面52bとを効率よく清掃することができる。さらに、使用者が手指Hを無理に曲げることなくリム上面部54とリム内壁上部傾斜面52aと内側面52bと接した状態とすることができるので、使用者が容易に清掃のために必要とする力を手指Hにかけることができる。従って、リム上面部54、リム内壁上部傾斜面52a及び内側面52bの清掃性も向上されることとなる。
また、使用者がリム上面部54側からリム内壁上部傾斜面52aを越えて内側面52bを清掃しようとする場合に、リム内壁上部傾斜面52aに清掃力を十分に作用させることができずに、リム内壁上部傾斜面52aの清掃に不具合が生じ、さらなる清掃の手間が生じることを抑制することができる。
これに対し、従来の水洗大便器301においては、図8に示すように、リム部346において従来のリム内壁上部縁部352aが形成されている。従来の水洗大便器301においては、使用者がリム部346を清掃しようとする状態においては、使用者が、使用者の手指Hの掌Ha及び/又は指の掌側の部分Hbをリム上面部354に接するように配置しながら清掃するとき、リム内壁上部縁部352aが比較的小さな半径の円弧(リム外壁上部傾斜面356aとほぼ同様の半径の円弧)からなる接続部分(縁部)を形成しているので、リム内壁上部縁部352aの円弧に指の第2関節部分Hc等の指の曲り部分を沿わせて配置することができない状態となっている。すなわち、使用者の手指Hの指の第2関節部分Hcは、リム内壁上部縁部352aから離間した状態となり、指の指先部分Hdは内側面352bから離間した状態となる。
この状態から、指の指先部分Hdを内側面352bと接した状態とするためには、掌Ha及び指の掌側の部分Hbをやや持ち上げるようにして、リム上面部354から離間させることが必要となる。
また、従来の水洗大便器301においては、人間の手指の関節の可動範囲が限られることから、仮に無理に手指を曲げて、使用者の手指Hの指の付け根側部分Hbとリム上面部354とを接した状態とし、指の第2関節部分Hcとリム内壁上部縁部352aの上部の一部を接した状態とするとしても、指の第2関節部分Hcとリム内壁上部縁部352aの下部との接触ができないのみならず、指の指先部分Hdと内側面352bとも接した状態とすることができない。従って、リム内壁上部縁部352a及び内側面352bの清掃に不具合が生じ、さらなる清掃の手間が生じる。
また、従来の水洗大便器301においては、人間の手指の関節の可動範囲が限られることから、仮に無理に手指を曲げて、使用者の手指Hの指の付け根側部分Hbとリム上面部354とを接した状態とし、指の指先部分Hdと内側面352bとを接した状態とするとしても、同時に指の第2関節部分Hcとリム内壁上部縁部352aとを接した状態とすることができない。従って、リム内壁上部縁部352aの清掃に不具合が生じ、さらなる清掃の手間が生じる。
さらに、使用者が手指Hを無理に曲げないと、リム上面部354と一部の他の曲面を同時に接した状態とすることができないため、使用者が清掃のために必要とする力を手指Hにかけることが困難となる。従って、リム上面部354、リム内壁上部縁部352a及び内側面352bの清掃性に問題が生じることとなる。
再び、本発明の実施形態による水洗大便器について説明する。
このように、上述した本発明の実施形態による水洗大便器においては、リム内壁部52が、リム内壁部52の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面52aを備えている。従って、使用者が、リム部46の拭き掃除を行う場合に、自身の手指がリム部46の上面からリム内壁上部傾斜面52aの丸みに沿うように内側面52bまでかかっている状態で、リム部46のリム上面部54、リム内壁上部傾斜面52a及び内側面52bを効率よく清掃することができる。さらに、リム部46のリム上面部54からリム内壁上部傾斜面52a及び内側面52bに比較的均等に力をかけながら拭き掃除をすることができるため、使用者が、拭き掃除をしようとする比較的強い力を容易にリム部全体にかけることができ、清掃性を向上させることができる。
また、リム内壁部52が、リム内壁部52の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面52aを備えている。よって汚物受け面44の上方外側に形成されたリム内壁上部傾斜面52aが、汚物受け面44がさらに外側に拡がっているような印象を使用者に与えることができ、ボウル部8を従来よりも比較的大きく見せることができ使用者に使用時に尿等をボウル部8内へ排出しやすいという安心感を与えることができる。
また、上述した本発明の実施形態による水洗大便器1によれば、リム内壁部52が、リム内壁部52の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面52aを備え、汚物受け面44の上部が外側に広がるように視認される使用者の視認性を向上させ且つ使用者のリム部46の清掃性を向上させようとする水洗大便器1において、リム内壁部52の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面52aが形成されるため、リム内壁上部傾斜面52aまで縦方向に直線状に延びる内側面52bの高さが比較的低い高さに形成される。
従って、内側面52bの高さが比較的低い高さに形成されている場合においても、給水装置6の定流量弁16が、リム吐水口14から所定の定流量の洗浄水を吐水させることができ、リム吐水口14から吐水させる洗浄水が比較的高い瞬間流量になることを防ぎ、洗浄水が、比較的低い高さに形成されている内側面52bからリム内壁上部傾斜面52aに沿って、遠心力によりボウル部8の外側に飛び出してしまうことを抑制することができる。
また、上述した本発明の実施形態による水洗大便器1によれば、リム内壁部52の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面52aの水平方向の幅がリム外壁上部傾斜面56aの水平方向の幅よりも大きく形成され、汚物受け面44の上部が外側に広がるように視認される使用者の視認性を向上させ及び使用者のリム部46の清掃性を向上させようとする水洗大便器1において、リム内壁部52のうち、リム内壁部52の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面52aが形成されるため、リム内壁上部傾斜面52aまで縦方向に直線状に延びる内側面52bの高さが比較的低い高さに形成される。 従って、内側面52bの高さが比較的低い高さに形成されている場合においても、給水装置6の定流量弁16が、リム吐水口14から所定の定流量の洗浄水を吐水させることができ、リム吐水口14から吐水させる洗浄水が比較的高い瞬間流量になることを防ぎ、洗浄水が、比較的低い高さに形成されている内側面52bからリム内壁上部傾斜面52aに沿って、遠心力によりボウル部8の外側に飛び出してしまうことを抑制することができる。
また、上述した本発明の実施形態による水洗大便器によれば、リム内壁上部傾斜面52aを比較的簡易に形成することができる。さらに、使用者が、リム部46の拭き掃除を行う場合に、自身の手指がリム部46のリム上面部54からリム内壁上部傾斜面52aの円弧形状に沿うように内側面52bまでかかっている状態で、リム部46のリム上面部54、リム内壁上部傾斜面52a及び内側面52bを効率よく清掃することができ、清掃性を向上することができる。
また、上述した本発明の実施形態による水洗大便器1によれば、リム吐水口14から吐水された洗浄水は、リム内壁上部傾斜面52aの下端52cよりも下方の領域に沿って旋回されるので、洗浄水がリム内壁上部傾斜面52aを越えて便器外に水飛びすることを抑制することができる。また、このように洗浄水がリム内壁上部傾斜面52aの下端52cよりも下方の領域に沿って旋回されるので、リム内壁上部傾斜面52aの幅や大きさを比較的大きく形成することができる。ただし、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、例えば、リム吐水口14にて洗浄水が到達する最大高さよりもリム内壁上部傾斜面52aの下端52cの位置が高ければ、同様の効果を得ることができる。例えば、リム吐水口14から吐水される洗浄水がリム吐水口14の中心にまでしか高さが到達しない場合、リム内壁上部傾斜面52aの下端52cをリム吐水口14の中心よりも高い位置になるよう設ければよい。
また、上述した本発明の実施形態による水洗大便器1によれば、リム内壁上部傾斜面52aを形成する円弧の半径が、使用者の手指の曲りによって握りやすい半径に形成されている。よって、使用者が、リム部46の拭き掃除を行う場合に、自身の手指をリム内壁上部傾斜面52aを形成する円弧形状に沿うようにかけやすくなっている。
また、上述した本発明の実施形態による水洗大便器1によれば、リム内壁上部傾斜面52aがリム内壁部52の上端52dから下端52cまでの所定領域のうち10%〜60%の範囲の領域にわたって形成されるので、リム内壁部52のうち、リム内壁上部傾斜面52aまで縦方向に直線状に延びる内側面52bの高さが比較的低い高さに形成される。
このように、内側面52bの高さが比較的低い高さに形成されている場合においても、給水装置6の定流量弁16が、リム吐水口14から所定の定流量の洗浄水を吐水させることができ、リム吐水口14から吐水させる洗浄水が比較的高い瞬間流量になることを防ぎ、洗浄水が、遠心力により比較的低い高さに形成されている内側面52bからリム内壁上部傾斜面52aに沿って、ボウル外側に飛び出してしまうことを抑制することができる。
また、上述した本発明の実施形態による水洗大便器1によれば、リム内壁上部傾斜面52aを形成する円弧の半径が、10mm〜30mmの範囲内に形成されているので、リム内壁部52のうち、リム内壁上部傾斜面52aまで縦方向に直線状に延びる内側面52bの高さが比較的低い高さに形成される。
このように、内側面52bの高さが比較的低い高さに形成されている場合においても、給水装置6の定流量弁16が、リム吐水口14から所定の定流量の洗浄水を吐水させることができ、リム吐水口14から吐水させる洗浄水が比較的高い瞬間流量になることを防ぎ、洗浄水が、遠心力により比較的低い高さに形成されている内側面52bからリム内壁上部傾斜面52aに沿って、ボウル外側に飛び出してしまうことを抑制することができる。
また、上述した本発明の実施形態による水洗大便器1によれば、リム吐水口14から所定の定流量の洗浄水を吐水させるための定流量手段を、定流量弁16により比較的簡易に形成することができる。
次に、図9により、本発明の第2実施形態による水洗大便器を説明する。第2実施形態は、本発明の第1実施形態によるハイブリッド式の給水装置6において、リム吐水に関しては水道の水圧を利用して給水していたものを、本発明の第2実施形態によるハイブリッド式の給水装置106においては、リム吐水に関して給水源から供給される洗浄水を給水加圧ポンプ105により加圧した水圧を利用して給水を行うように、水洗大便器に適用した例である。
図9は本発明の第2実施形態による水洗大便器において、カバー及び給水装置の一部を取り外した状態を示す概略平面図である。第2実施形態による水洗大便器は、上述した第1実施形態による水洗大便器と構造がほぼ同じであるため、ここでは、第2実施形態の第1実施形態とは異なる部分等を説明する。
図9に示すように、第2実施形態による水洗大便器101は、便器本体2の後方に配置された給水装置106を備えている。第2実施形態による水洗大便器101の給水装置106においては、水道その他の給水源から止水栓40a等を介して流入した洗浄水を、洗浄水タンク(図示せず)に貯水し、この洗浄水タンクの洗浄水を給水加圧ポンプ105により加圧(補圧)した給水圧力によりリム吐水口14から洗浄水が吐出される。
給水装置106においては、本発明の第1実施形態による水洗大便器1の給水装置6において定流量弁16により洗浄水の瞬間流量を所定の瞬間流量以下に抑制していたのに対し、本発明の第2実施形態による水洗大便器101の給水装置106においては、定流量弁16に代えて、洗浄水タンク(図示せず)及び給水加圧ポンプ105を設け、給水加圧ポンプ105により洗浄水の瞬間流量を所定の瞬間流量以下に抑制する。
給水装置106は、止水栓40aと、給水源から供給される洗浄水を貯水する洗浄水タンク(図示せず)と、洗浄水を所定の範囲内の水圧まで加圧することができる給水加圧ポンプ105と、逆流防止用の逆止弁(リム吐水用フラッパー弁22等)とを有している。
給水加圧ポンプ105を通過した洗浄水は、リム吐水口14に供給される。給水加圧ポンプ105は、洗浄水を、加圧して所定の流量(瞬間流量)以上となるように送出することができ、且つ加圧する程度を制御することにより、洗浄水を所定の流量(瞬間流量)以下となるように抑制しながら送出することができる。本実施形態においては、この給水加圧ポンプ105は、例えば、洗浄水の流量(瞬間流量)を10リットル/分以上20リットル/分以下(より好ましくは12リットル/分以上16リットル/分以下)に制限するようになっている。このように、給水加圧ポンプ105は、洗浄水の流量を所定の瞬間流量以下に抑制することができ、また、洗浄水の流量を所定の瞬間流量以上に維持することもできる。従って、給水加圧ポンプ105は、洗浄水の瞬間流量が変動する場合に、供給する洗浄水の流量を所定の瞬間流量以上且つ所定の瞬間流量以下の所定の瞬間流量の範囲内に維持することができる。
第2実施形態による水洗大便器101においても、第1実施形態による水洗大便器1と同様に、リム内壁部52が、リム内壁部52の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面52aを備え、汚物受け面44の上部が外側に広がるように視認される使用者の視認性を向上させ且つ使用者のリム部46の清掃性を向上させようとする水洗大便器101において、リム内壁部52の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面52aが形成されるため、リム内壁上部傾斜面52aまで縦方向に直線状に延びる内側面52bの高さが比較的低い高さに形成される。
従って、内側面52bの高さが比較的低い高さに形成されている場合においても、給水装置106の給水加圧ポンプ105が、リム吐水口14から所定の定流量の洗浄水を吐水させることができ、リム吐水口14から吐水させる洗浄水が比較的高い瞬間流量になることを防ぎ、洗浄水が、比較的低い高さに形成されている内側面52bからリム内壁上部傾斜面52aに沿って、遠心力によりボウル部8の外側に飛び出してしまうことを抑制することができる。
また、上述した本発明の実施形態による水洗大便器101によれば、リム吐水口14から所定の定流量の洗浄水を吐水させるための定流量手段を、給水加圧ポンプ105により比較的簡易に形成することができる。
次に、図10により、本発明の第3実施形態による水洗大便器を説明する。第3実施形態は、本発明の第1実施形態によるハイブリッド式の給水装置6において、リム吐水に関しては水道の水圧を利用して給水していたものを、本発明の第3実施形態によるハイブリッド式の給水装置206においては、本発明の第1実施形態によるハイブリッド式の給水装置6の第1給水系統に加えて、給水源からの洗浄水を洗浄水タンク(図示せず)に貯水し、この洗浄水タンクの洗浄水を給水加圧ポンプ205により加圧(補圧)した給水圧力により給水を行う第2給水系統を並列的に増やした給水装置を、水洗大便器に適用した例である。
図10は本発明の第3実施形態による水洗大便器において、カバー及び給水装置の一部を取り外した状態を示す概略平面図である。第3実施形態による水洗大便器は、上述した第1実施形態による水洗大便器及び第2実施形態による水洗大便器と構造がほぼ同じであるため、ここでは、第3実施形態の第1実施形態及び第2実施形態とは異なる部分等を説明する。
図10に示すように、第3実施形態による水洗大便器201は、便器本体2の後方に配置された給水装置206を備えている。第3実施形態による水洗大便器201の給水装置206は、水道その他の給水源から流入した洗浄水が止水栓40a等を通過した後に分岐されるようになっている。分岐された一方の流路が、本発明の第1実施形態に示すような、水道等の直圧の給水圧力により給水され、定流量弁16を介してリム吐水口14に至るリム吐水の第1給水系統214aと接続され、分岐された他方の流路が、洗浄水を洗浄水タンク(図示せず)に貯水し、この洗浄水タンクの洗浄水を給水加圧ポンプ205により加圧(補圧)した給水圧力によりリム吐水口14から吐水させるリム吐水の第2給水系統214bと接続されるようになっている。
第1給水系統214aにおいては、給水装置206は、給水源から供給される洗浄水の流量を所定の流量(瞬間流量)以下に抑制する定流量弁16及び電磁弁18を有している。
第2給水系統214bにおいては、水道その他の給水源から供給される洗浄水を貯水する洗浄水タンクと、洗浄水タンクの洗浄水(洗浄水タンクから供給される洗浄水)を所定の範囲内の水圧まで加圧することができる給水加圧ポンプ205と、逆流防止用の逆止弁(リム吐水用フラッパー弁等)222と有している。
第1系統214a及び第2系統214bは、並列に形成され、リム吐水口14に至る前に合流されている。従って、給水装置206においては、第1給水系統214a又は第2給水系統214bのいずれかを通じて所定流量のリム吐水を行うことができる。
給水加圧ポンプ205は、洗浄水を、加圧して所定の流量(瞬間流量)以上となるように送出することができ、且つ加圧する程度を制御することにより、洗浄水を所定の流量(瞬間流量)以下となるように抑制しながら送出することができる。本実施形態においては、この給水加圧ポンプ205は、例えば、洗浄水の流量(瞬間流量)を16リットル/分以下に制限するようになっている。このように、給水加圧ポンプ205は、洗浄水の流量を所定の瞬間流量以下に抑制することができ、また、洗浄水の流量を所定の瞬間流量以上に維持することもできる。従って、給水加圧ポンプ205は、洗浄水の瞬間流量が変動する場合に、供給する洗浄水の流量を所定の瞬間流量以上且つ所定の瞬間流量以下の所定の瞬間流量の範囲内に維持することができる。
第3実施形態による水洗大便器201においても、第1実施形態による水洗大便器1と同様に、リム内壁部52が、リム内壁部52の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面52aを備え、汚物受け面44の上部が外側に広がるように視認される使用者の視認性及び使用者のリム部46の清掃性を向上させようとする水洗大便器201において、リム内壁部52の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面52aが形成されるため、リム内壁上部傾斜面52aまで縦方向に直線状に延びる内側面52bの高さが比較的低い高さに形成される。
従って、内側面52bの高さが比較的低い高さに形成されているような場合においても、定流量弁16が、リム吐水口14から吐水される洗浄水の瞬間流量を一定に保つことができ、又は、給水装置206の給水加圧ポンプ205が、リム吐水口14から所定の定流量の洗浄水を吐水させることができ、リム吐水口14から吐水させる洗浄水が比較的高い瞬間流量になり、洗浄水が、遠心力により比較的低い高さに形成されている内側面52bからリム内壁上部傾斜面52aに沿って、ボウル部8の外側に飛び出してしまうことを抑制することができる。
1 水洗大便器
2 便器本体
4 カバー
6 給水装置
8 ボウル部
8a 前端
10 排水トラップ管路
10a 入口部
10b トラップ上昇管
10c トラップ下降管
12 ジェット吐水口
14 リム吐水口
14a リム側給水路
14b 頂部
16 定流量弁
18 電磁弁
20 リム吐水用バキュームブレーカ
22 リム吐水用フラッパー弁
24 給水路
26 切替弁
28 貯水タンク
28a タンク側給水路
28b 上端フロートスイッチ
28c 下端フロートスイッチ
30 加圧ポンプ
30a 洗浄水管路
30b 洗浄水管路
32 ジェット吐水用バキュームブレーカ
32a 分岐管路
34 ジェット吐水用フラッパー弁
36 水抜栓
38 コントローラ
40a 止水栓
40b ストレーナ
40c 分岐金具
42 洗浄水管路頂部
44 汚物受け面
44a 上端
46 リム部
48 溜水部
50 導水路
50a 入口部
52 リム内壁部
52a リム内壁上部傾斜面
52b 内側面
52c 下端
52d 上端
54 リム上面部
56 リム外壁部
56a リム外壁上部傾斜面
56b リム外壁
56c 下端
56d 上端
101 水洗大便器
105 給水加圧ポンプ
106 給水装置
201 水洗大便器
205 加圧ポンプ
205 給水加圧ポンプ
206 給水装置
214a 第1給水系統
214b 第2給水系統
222 逆止弁
301 水洗大便器
346 リム部
352a リム内壁上部縁部
352b 内側面
354 リム上面部
356a リム外壁上部傾斜面
H 手指
Ha 掌
Hb 根側部分
Hc 関節部分
Hd 指先部分
r 半径
R 半径
0 溜水面
W1 幅
W2 幅
W3 幅
上述した目的を達成するために、洗浄水源から供給される洗浄水により便器本体を洗浄して汚物を排出する水洗大便器であって、上面視で前端側が先細である卵形に形成されたボウル形状の汚物受け面と、この汚物受け面の外周且つ上縁部に形成されたリム部と、を備えたボウル部と、このボウル部の下方にその入口が接続され汚物を排出する排水路と、ボウル部に洗浄水を吐水して旋回流を形成する吐水部と、導水路に洗浄水を供給する導水路と、吐水部に洗浄水を供給する給水装置と、を有し、給水装置は、吐水部から所定の定流量の洗浄水を吐水するための定流量手段を備え、リム部は、リム部の内周を形成するリム内壁部を備え、リム内壁部は、リム内壁部の上部領域の内側がその上端から下端まで内側に向かって下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面と、内側面と、を備え、内側面は、ボウル部の前端を含む前端側領域において、リム内壁部の下部からリム内壁上部傾斜面の下端まで内側に傾斜し且つ直線状に形成され、さらに、ボウル部の前端側領域以外の領域において、汚物受け面の上端からリム内壁上部傾斜面の下端まで縦方向に直線状に形成されることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、リム内壁部が、リム内壁部の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面を備え、汚物受け面の上部が外側に広がるように視認される使用者の視認性を向上させ且つ使用者のリム部の清掃性を向上させようとする水洗大便器において、リム内壁部の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面が形成されるため、リム内壁上部傾斜面まで縦方向に直線状に延びる内側面の高さが比較的低い高さに形成される。
従って、内側面の高さが比較的低い高さに形成されている場合においても、給水装置の定流量手段が、吐水部から所定の定流量の洗浄水を吐水させることができ、吐水部から吐水させる洗浄水が比較的高い瞬間流量になることを防ぎ、洗浄水が、比較的低い高さに形成されている内側面からリム内壁上部傾斜面に沿って、遠心力によりボウル部の外側に飛び出してしまうことを抑制することができる。
本発明は、好ましくは、定流量手段は、ポンプを備えている。
このように構成された本発明においては、吐水部から所定の定流量の洗浄水を吐水させるための定流量手段を、ポンプにより比較的簡易に形成することができる。
また、本発明は、好ましくは、洗浄水源から供給される洗浄水により便器本体を洗浄して汚物を排出する水洗大便器であって、上面視で前端側が先細である卵形に形成されたボウル形状の汚物受け面と、この汚物受け面の上縁部に形成されたリム部と、を備えたボウル部と、このボウル部の下方にその入口が接続され汚物を排出する排水路と、上記ボウル部に洗浄水を吐水して旋回流を形成する吐水部と、上記吐水部に洗浄水を供給する導水路と、上記導水路に洗浄水を供給する給水装置と、を有し、上記給水装置は、上記吐水部から所定の定流量の洗浄水を吐水するための定流量手段を備え、上記リム部は、上記リム部の内周を形成するリム内壁部を備え、上記リム内壁部は、上記リム内壁部の上部領域の内側がその上端から下端まで内側に向かって下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面と、内側面と、を備え、上記ボウル部の溜水部の側方の側方領域において、上記汚物受け面の上端から上記リム内壁上部傾斜面の下端まで縦方向に直線状に形成される上記内側面が形成され、この内側面と接続する上記リム内壁上部傾斜面が円弧形状に形成され、このリム内壁上部傾斜面の外側の上記リム外壁上部傾斜面が円弧形状に形成され、さらに、上記リム外壁上部傾斜面を形成する円弧の半径と、上記リム内壁上部傾斜面を形成する円弧の半径との比率が、1:2〜1:5の範囲の比率に形成される。

Claims (9)

  1. 洗浄水源から供給される洗浄水により便器本体を洗浄して汚物を排出する水洗大便器であって、
    ボウル形状の汚物受け面と、この汚物受け面の上縁部に形成されたリム部と、を備えたボウル部と、
    このボウル部の下方にその入口が接続され汚物を排出する排水路と、
    上記ボウル部に洗浄水を吐水して旋回流を形成する吐水部と、
    上記吐水部に洗浄水を供給する導水路と、
    上記導水路に洗浄水を供給する給水装置と、
    を有し、
    上記リム部は、上記リム部の内周を形成するリム内壁部を備え、上記リム内壁部は、上記リム内壁部の上部領域の内側が下方に傾斜するリム内壁上部傾斜面と、上記リム内壁上部傾斜面まで縦方向に直線状に延びる内側面と、を備え、
    上記給水装置は、上記吐水部から所定の定流量の洗浄水を吐水するための定流量手段を備えていることを特徴とする水洗大便器。
  2. 上記リム部は、このリム部の上面を形成するリム上面部と、上記リム部の外周を形成するリム外壁部と、を備え、
    上記リム外壁部は、上記リム外壁部の上部領域の外側が下方に傾斜するリム外壁上部傾斜面を備え、
    上記リム内壁上部傾斜面の水平方向の幅は上記リム外壁上部傾斜面の水平方向の幅よりも大きく形成されている、請求項1記載の水洗大便器。
  3. 上記リム内壁上部傾斜面は円弧形状に形成されている請求項1又は2に記載の水洗大便器。
  4. 上記リム内壁上部傾斜面の下端は上記吐水部の上端よりも上方に設けられる、請求項1乃至3の何れか1項に記載の水洗大便器。
  5. 上記リム外壁上部傾斜面が円弧形状に形成され、さらに、上記リム外壁上部傾斜面を形成する円弧の半径と、上記リム内壁上部傾斜面を形成する円弧の半径との比率が、1:2〜1:5の範囲の比率に形成されている、請求項3又は4に記載の水洗大便器。
  6. 上記リム内壁部の上記リム内壁上部傾斜面は、垂直断面視で、上記リム内壁部の上端から下端までの所定領域のうち10%〜60%の範囲の領域にわたって形成される、請求項1乃至5の何れか1項に記載の水洗大便器。
  7. 上記リム内壁部の上記リム内壁上部傾斜面を形成する円弧の半径が、10mm〜30mmの範囲内に形成されている、請求項3又は5に記載の水洗大便器。
  8. 上記定流量手段は、定流量弁を備えている、請求項1乃至7の何れか1項に記載の水洗大便器。
  9. 上記定流量手段は、ポンプを備えている、請求項1乃至8の何れか1項に記載の水洗大便器。
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