JP7440646B2 - 内視鏡用挿入補助チューブ - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡の挿入を補助する内視鏡用挿入補助チューブに関する。
従来、医療分野において、大腸等の下部消化管内に内視鏡の挿入部を挿入して、管内壁面の観察や診断、治療を施す手技が行われている。下部消化管は複雑に屈曲しており、内視鏡の挿入部を単に押し入れていくだけでは挿入部に力が伝わり難く、下部消化管へ挿入しづらい場合がある。
そこで、下部消化管に挿入部を挿入する際、オーバーチューブ又はスライディングチューブと称される内視鏡用挿入補助チューブを用いることがある。この内視鏡用挿入補助チューブは、挿入部を挿通するための管路を有している。内視鏡用挿入補助チューブを肛門から被検体内に挿入することにより、管路を通して内視鏡の挿入部を容易に下部消化管へ挿入することが可能になる(例えば、特許文献1)。
内視鏡用挿入補助チューブの管路を通して内視鏡の挿入部を挿入している際、管路内は、患者の下部消化管と通じているため、腸内の排泄物や血液等の体液が流れ込んでくることがある。特許文献1に記載の内視鏡用挿入補助チューブでは、管路と連通する液溜まり部を有し、液溜まり部の内部にドーナツ状に形成されたスポンジ等の流体漏出防止手段が収納されている。これにより、流体漏出防止手段と挿入部とが密着し、体液の漏出を防止する。
特許第3864344号公報
医療分野では、感染症に対してさらなる予防対策を講じることが望まれている。特に感染症患者の体液が、医師や介助者等の目や口等の粘膜に接触することによる感染、及び感染症患者から放出される飛沫を吸い込むことによって生じる感染を防ぐ対策が重要となっている。
しかしながら、上記特許文献1記載の内視鏡用挿入補助チューブでは、管路内に挿入部が挿入されている際は、挿入部に対する流体漏出防止手段の密着により体液の漏出を防止できるが、内視鏡用挿入補助チューブから挿入部を抜去した場合に、流体漏出防止手段の開口部が露呈してしまう。よって、患者の体内から放出された体液及び飛沫が、露呈した流体漏出防止手段の開口部を通って、医師や介助者といった患者の周囲にいる者の粘膜に接触する可能性がある。
本発明は、内視鏡の挿入部を被検体の肛門から挿入する場合、及び挿入部を抜去した場合のいずれにおいても、被検体から放出される体液及び飛沫の漏出を防ぐことができる内視鏡用挿入補助チューブを提供することを目的とする。
本発明の内視鏡用挿入補助チューブは、挿入補助チューブ本体と、開口部に設けられ、管路における流体の通過を抑制する流体抑制部材とを備え、流体抑制部材は、第1多孔質部材と、第2多孔質部材を有する。挿入補助チューブ本体は、被検体に対し経肛門で内視鏡の挿入部を挿入する際、被検体に挿入される挿入補助チューブ本体であり、挿入部が挿通される管路を有し、被検体内に挿入された場合、管路における、被検体の体外に位置する側の端に設けられた開口部を有する。流体抑制部材は、開口部に設けられ、管路における流体の通過を抑制する。第1多孔質部材は、挿入部の挿入方向と平行な第1スリットが形成されている。第2多孔質部材は、挿入方向と平行、かつ第1スリットと交差する第2スリットが形成されている。
第1多孔質部材に形成された第1スリットは3本であり、第2多孔質部材に形成された第2スリットは3本であることが好ましい。
第1多孔質部材及び第2多孔質部材は、第1スリットに対して挿入方向と平行な中心軸回りに180°回転させた位置に第2スリットが配された状態で開口部に固定されることが好ましい。第1多孔質部材と第2多孔質部材とが積層された状態で一体に設けられていることが好ましい。
挿入補助チューブ本体の、流体抑制部材より被検体に近接する位置であり、かつ被検体の体外に位置する箇所に配され、挿入補助チューブの管路と連通し、外部機器との接続に用いる接続チューブを備えていることが好ましい。
接続チューブの少なくとも1つは、外部機器としての吸引装置と接続され、管路内の液体を吸引する吸引チューブであることが好ましい。
本発明の内視鏡用挿入補助チューブは、挿入補助チューブ本体と、流体抑制部材と、接続チューブとを備え、流体抑制部材は、ダックビル弁と、薄板部材とを有し、ダックビル弁と薄板部材とが積層された状態で開口部に固定され、接続チューブの少なくとも1つは、外部機器としての吸引装置と接続され、管路内の液体を吸引する吸引チューブである。ダックビル弁は、挿入部が挿通されていない状態において、管路の気密性を維持する。薄板部材は、挿入部の外径に合わせた内径の貫通孔を有し、挿入部が挿通されている状態において、管路の気密性を維持する。
接続チューブを複数備えていることが好ましく、接続チューブの少なくとも1つは、外部機器としての送液装置と接続され、管路内に液体を供給する送液チューブであることが好ましい。
流体抑制部材は、挿入補助チューブ本体の外径より寸法が大きいことが好ましい。挿入補助チューブ本体は、被検体の肛門に挿入される筒部と、筒部に連設されたフランジ部とを有し、フランジ部は、筒部の外周面から突出していることが好ましい。
本発明によれば、内視鏡の挿入部を被検体の肛門から挿入する場合、及び挿入部を抜去した場合のいずれにおいても、内視鏡の挿入部を被検体の肛門から挿入する際、体液及び飛沫の漏出を防ぐことができる。
下部消化管観察用の内視鏡及び内視鏡用挿入補助チューブを用いた内視鏡検査を示す概略図である。 内視鏡用挿入補助チューブの斜視図である。 内視鏡用挿入補助チューブの分解斜視図である。 流体抑制部材の構成を示す斜視図である。 流体抑制部材に挿入部が挿入された状態を説明する説明図である。 内視鏡用挿入補助チューブを中心線に沿って切断した要部断面図である。 図6のVII-VII線に沿って切断した要部断面図である。 内視鏡用挿入補助チューブを挿入した被検者に対して内視鏡検査を行う際の動作について説明する説明図である。 第1変形例の内視鏡用挿入補助チューブの斜視図である。 第1変形例における流体抑制部材の構成を示す斜視図である。 第2実施形態の内視鏡用挿入補助チューブの斜視図である。 第2実施形態の内視鏡用挿入補助チューブの構成を示す分解斜視図である。 第3実施形態における流体抑制部材の構成を示す斜視図である。 第3実施形態の内視鏡用挿入補助チューブの構成を示す分解斜視図である。 第3実施形態の内視鏡用挿入補助チューブを中心線に沿って切断した要部断面図である。 第2変形例の内視鏡用挿入補助チューブを中心線に沿って切断した要部断面図である。 第3変形例の内視鏡用挿入補助チューブを中心線に沿って切断した要部断面図である。 第4変形例の内視鏡用挿入補助チューブを中心線に沿って切断した要部断面図である。 第5変形例の内視鏡用挿入補助チューブを挿入方向と直交する方向に切断した要部断面図である。
[第1実施形態]
図1に示すように、本発明の内視鏡用挿入補助チューブ10(以下、挿入補助チューブ10と称する。)は、大腸等の下部消化管を観察する内視鏡検査の際に使用される。内視鏡2は、挿入部3と、操作部4と、ユニバーサルコード5とを備えている。挿入部3は、被検体である被検者Pの下部消化管内に経肛門で挿入される。操作部4は、挿入部3の基端部に連設されている。ユニバーサルコード5は、操作部4に接続されている。
なお、図1では、ユーザである医師Dが操作部4を一方の手で、挿入部3を他方の手で把持し、挿入補助チューブ10を通して挿入部3を被検者Pの体内に挿入している状態を表している。被検者Pは、例えば、背面に開口部又は切り込みが形成された検査衣を着衣する。また、検査台Tの上で側臥位(横向きに寝た状態)で検査を受けている。
ユニバーサルコード5は、コネクタ5Aを介して、プロセッサ装置11や光源装置12等の外部装置に接続される。プロセッサ装置11は、ディスプレイ13及びUI(User InterFace、ユーザーインターフェース)14と電気的に接続される。UI14は、キーボード、マウス、タッチパッド、マイク等を有し、ユーザである医師Dの入力操作を受け付ける。
挿入部3の先端面には、図示は省略するが観察窓や照明窓が設けられている。観察窓の奥にはイメージセンサ(図示せず)等が配置され、照明窓の奥には光ファイバケーブル(図示せず)が配置されている。イメージセンサの信号線や光ファイバケーブルは、挿入部3、操作部4、及びユニバーサルコード5内を通って、プロセッサ装置11、光源装置12にそれぞれ接続される。プロセッサ装置11は、イメージセンサにより撮像した内視鏡画像に画像処理等を施してディスプレイ13に表示させる。
図2に示すように、挿入補助チューブ10は、挿入補助チューブ本体21と、流体抑制部材22と、抜け止め部材23と、吸引チューブ15と、送液チューブ16とを備える。
なお、吸引チューブ15及び送液チューブ16は、特許請求の範囲における接続チューブに相当する。
吸引チューブ15は、接続コネクタ15Aを介して吸引装置17に接続される。吸引装置17は、医師Dまたは介助者の操作により作動して負圧を発生する。吸引装置17を作動させることにより、吸引チューブ15を通して、挿入補助チューブ10内部の液体が吸引される。なお、吸引装置17は、医師Dまたは介助者の手動操作により吸引を行うドレンでもよく、自動的に負圧を生じさせる吸引ポンプでもよい。
送液チューブ16は、接続コネクタ16Aを介して送液装置18に接続される。送液装置18を作動させることにより、送液チューブ16を通して、挿入補助チューブ10内部に洗浄液が送液される。送液装置18は、例えば、送液ポンプ等、内視鏡2に液体を送液するものと同様の送液装置を用いる。
図3に示すように、挿入補助チューブ本体21は、筒部24と、フランジ部25とが一体に設けられている。挿入補助チューブ本体21は、例えば、透明又は半透明な軟質樹脂等の軟質素材から形成されている。筒部24は、被検者Pに対し経肛門で内視鏡2の挿入部3を挿入する際、被検者Pの肛門に挿入される部分である。筒部24は、肛門に挿入しやすいように断面が円形状に形成されている。なお、これらに限らず、筒部24の断面が楕円形状でもよい。
フランジ部25は、筒部24の基端に連設され、箱状に形成されている。以降では、筒部24が肛門に挿入された場合、被検者Pの体外に位置する側の端を挿入方向Zの基端、被検者Pの体内に位置する側の端を挿入方向Zの先端と称する。筒部24及びフランジ部25の内部には、挿入部3が挿通される管路26(図6参照)を有する。管路26は、挿入方向Zに沿って配され、断面が円または楕円形状の貫通孔である。
フランジ部25は、基端25Aが開放された箱状である。基端25Aは四角形状に形成されており、開口部25Bが形成されている。開口部25Bは、後述する第1及び第2多孔質部材31、32の外形に合わせて形成された四角形状の開口部である。以降では、開口部25Bを構成する四角形の一辺と平行な方向を左右方向Xとし、開口部25Bを構成する別の一辺と平行かつ左右方向Xと直交する方向を前後方向Yとして説明する。また、挿入方向Zは、左右方向X及び前後方向Yと直交する方向であり、筒部24の中心線CL0(図6参照)と平行である。開口部25Bの周囲には、後述する嵌合ピン23Bが嵌合する嵌合孔25Cが形成されている。
開口部25Bには、流体抑制部材22が設けられている。流体抑制部材22は、筒部24が肛門に挿入された場合、被検者Pの体内に通じる管路26における流体の通過を抑制する。具体的には、流体抑制部材22は、空気等の気体が通過可能とし、かつ体液等の液体及び飛沫を遮断する。流体抑制部材22は、第1多孔質部材31と、第2多孔質部材32とから構成され、3本のスリットをY字状に配置している。
図4に示すように第1多孔質部材31は、3本の第1スリット31A~31Cを有する。第1多孔質部材31は、柔軟性を有する多孔質材料を四角形の板状に形成したものである。第1スリット31A~31Cは、Y字状に配される。さらに具体的には、第1スリット31A~31Cは、120°の等角度間隔で配され、第1多孔質部材31の中心で繋がっている。第1スリット31A~31Cのうち、1つの第1スリット31Aは、第1多孔質部材31の1つの辺と直交、すなわち、左右方向Xと直交し、前後方向Yと平行に配されている。
第2多孔質部材32は、柔軟性を有する多孔質材料を四角形の板状に形成したものである。第2多孔質部材32は、3本の第2スリット32A~32Cを有する。第2スリット32A~32Cは、挿入方向Zと平行、かつ第1スリット31A~31Cと交差する方向に形成されている。具体的には、第2多孔質部材32は、第1多孔質部材31と同じものを挿入方向Zと平行な中心軸回りに180°回転させて配置したものである。第2スリット32A~32Cは、第1スリット31A~31Cと同様に、120°の等角度間隔で配され、第2多孔質部材32の中心で繋がっている。これにより、第2スリット32A~32Cは、第1スリット31A~31Cに対して挿入方向Zと平行な中心軸回りに180°回転させた位置に配される。第2スリット32A~32Cのうち、1つの第2スリット32Aは、第2多孔質部材32の1つの辺と直交、すなわち左右方向Xと直交し、前後方向Yと平行に配されている。
第1及び第2多孔質部材31、32を形成する多孔質材料は、空気等の気体が通過可能とし、かつ体液等の液体及び飛沫を遮断する孔径及び構造を有する多孔質材料であり、例えば樹脂を発泡成形した合成スポンジ、又は海綿体等の天然スポンジを用いる。第1多孔質部材31と第2多孔質部材32とを別々に形成し、挿入方向Zと平行な中心軸回りに180°回転させた状態で、接着して一体にしてもよい。このように、同じ多孔質部材を2つ使用することでコスト低減を図ることができる。
図5に示すように、挿入部3が流体抑制部材22に挿入された場合、第1スリット31A~31C、及び第2スリット32A~32Cに挿入部3の外周面が密着しながら、挿入部3が挿入方向Zに沿って移動する。この際、第1スリット31A~31C、及び第2スリット32A~32Cの一部には隙間31G、32Gが形成されるが、上述したように第1スリット31A~31Cに対して、第2スリット32A~32Cを、挿入方向Zと平行な中心軸回りに180°回転させて配置しているので、隙間31G、32Gの位置は重ならない。よって、隙間31G、32Gから体液及び飛沫が漏出することを防ぐことができる。
さらに、第1多孔質部材31と第2多孔質部材32に対して、一本ずつのスリットではなく、それぞれ3本の第1スリット31A~31C、及び第2スリット32A~32Cを設けたことで、1本ずつのスリットを設けた場合よりも小さい抵抗で挿入部3を挿入することが可能となり、さらに、直径3mm程度の小径の挿入部3から直径16mm程度の大径の挿入部3まで隙間なく、小さい抵抗で挿入することができる。これにより、密度の高い(空隙の少ない)多孔質材料から第1多孔質部材31と第2多孔質部材32を形成することが可能となり、体液及び飛沫の漏出をさらに抑制することができる。
また、流体抑制部材22の外形、すなわち、第1及び第2多孔質部材31、32の各辺の長さLX0、LY0(図4参照)は、筒部24の外径R10より寸法が大きいことが好ましい。これにより、流体抑制部材22は、流体の通過を十分に抑制することができる。
図6に示すように、左右方向X及び前後方向Yにおいて、筒部24の中心線CL0と、フランジ部25の中心線CL1とが一致する位置に、フランジ部25が配されている。フランジ部25は、左右方向X及び前後方向Yの長さLX1、LY1(図3参照)が、筒部24の外径R10よりも大きく、筒部24の外周面から突出している。これにより、筒部24が肛門に挿入された場合、フランジ部25が被検者Pの体表面に当接する。よって、挿入補助チューブ10は、フランジ部25が被検者Pの体表面に当接する位置で停止する。フランジ部25は、筒部24が肛門に挿入された場合、被検者Pの体外に位置する。
なお、管路26の内径R11は、挿入部3の外径に合わせて形成されており、例えば15mmであることが好ましい。また、フランジ部25の寸法は、左右方向X及び前後方向Yの長さLX1、LY1が30mm~50mmであることが好ましく、挿入方向の長さLZ1が20~50mmであることが好ましい。
フランジ部25の内部には、開口部25Bの他に、仕切り板25D、及び貯留部25Eが形成されている。貯留部25Eは、流体抑制部材22よりも挿入方向Zにおける先端側、すなわち、筒部24が肛門に挿入された場合、開口部25Bよりも被検者Pの体内に近接する位置にある。貯留部25Eは、挿入部3が挿通される管路26の一部を構成し、かつ管路26の内径R11よりも左右方向X及び前後方向Yの寸法が大きくなっている。このため、筒部24が肛門に挿入された場合、被検者Pの体内から放出された腸内の排泄物や血液等の体液が流れ込んでくる。また、貯留部25Eは、送液装置18を作動させることにより、送液チューブ16を介して、例えば、水等の洗浄液が供給される。
仕切り板25Dは、開口部25Bと貯留部25Eとの間を仕切っている。開口部25Bと、第1及び第2多孔質部材31、32の外周面とが嵌合した場合、第2多孔質部材32の端面が仕切り板25Dと当接する。仕切り板25Dには、挿入部3が挿通される貫通孔25Fが形成されている。貫通孔25Fは、開口部25Bの内部及び貯留部25Eと連通している。
抜け止め部材23は、四角形の枠状に形成されている。抜け止め部材23は、フランジ部25の外形に合わせて形成され、フランジ部25の基端25Aに固着される。抜け止め部材23は、貫通孔23Aと、4つの嵌合ピン23B(図3参照)とを有する。貫通孔23Aは、第1多孔質部材31の第1スリット31A~31Cを露呈させる。
挿入補助チューブ本体21に流体抑制部材22を取り付ける場合、フランジ部25の開口部25Bと、第1及び第2多孔質部材31、32の外周面とを嵌合させ、かつ抜け止め部材23及び挿入補助チューブ本体21により第1及び第2多孔質部材31、32を挟み込む。これにより、第1多孔質部材31と第2多孔質部材32とが積層された状態で、挿入補助チューブ本体21及び抜け止め部材23と一体に設けられ、挿入補助チューブ本体21に流体抑制部材22が固定される。この場合、抜け止め部材23に形成した嵌合ピン23Bを、フランジ部25に形成した嵌合孔25Cに嵌合させることにより挿入補助チューブ本体21と抜け止め部材23とを互いに固着する。
なお、挿入補助チューブ本体21と抜け止め部材23とを互いに固着する方法としては上記の方法に限らず、例えば、接着または圧着により挿入補助チューブ本体21と抜け止め部材23とを互いに固着してもよい。また、抜け止め部材23に嵌合孔を形成し、フランジ部25に嵌合ピンを形成して両者を嵌合させてもよい。
なお、本実施形態では、流体抑制部材22を構成する第1多孔質部材31と第2多孔質部材32とが積層された状態で、挿入補助チューブ本体21に設けられたフランジ部25に流体抑制部材22が取り付けられているが、これに限らず、例えば、挿入補助チューブ本体21にフランジ部25を設けずに、一体に設けた流体抑制部材22を筒部24の基端に直接固着させてもよい。
フランジ部25の1つの側面25Gには、吸引チューブ15が接続され、側面25Gとは異なる側面25Hには、送液チューブ16が接続されている。吸引チューブ15及び送液チューブ16は、貯留部25Eと連通する箇所に設けられている。すなわち、吸引チューブ15及び送液チューブ16は、筒部24が肛門に挿入された場合、流体抑制部材22よりも被検者Pの体内に近接する位置にある。吸引チューブ15と送液チューブ16は、フランジ部25に対して、左右方向Xと平行な方向に延出している。吸引チューブ15の内径R12は、腸内の排泄物等が詰まらない程度の大きさが必要であり、例えば4mmであることが好ましい。送液チューブ16の内径R13は、洗浄液を供給可能な大きさであればよく、例えば3mmであることが好ましい。
吸引チューブ15と送液チューブ16とは、挿入方向Zにおいて、フランジ部25に対する接続位置が互いに異なる。具体的には、挿入方向Zにおいて、吸引チューブ15の中心線CL2(図6参照)よりも、送液チューブ16の中心線CL3が先端側であり、筒部24が肛門に挿入された場合、被検者Pの体内に近い位置にある。さらに、吸引チューブ15は、流体抑制部材22に可能な限り近い位置、すなわち、貯留部25Eと連通し、且つ仕切り板25Dに接する位置に配されている。
図7に示すように、吸引チューブ15と送液チューブ16とは、フランジ部25に対する接続位置が、左右方向Xにおいて異なり、かつ前後方向Yにおいて同じである。すなわち、送液チューブ16の中心線CL3は、吸引チューブ15の中心線CL2に対して、筒部24の中心線CL0の回りに180°回転させた位置に配される。
挿入補助チューブ10を用いて、ユーザである医師Dが、内視鏡検査を行う際の動作について説明する。図8に示すように、先ず、挿入部3を被検者Pに挿入する前の準備として、医師Dは、被検者Pの肛門AHに挿入補助チューブ10の筒部24を挿入する。この場合、被検者Pは、検査台Tの上で自身の左側を下に向けた側臥位となっている(図1に示す状態)。上述したように、挿入補助チューブ10には、フランジ部25が設けられているため、フランジ部25が被検者Pの体表面と当接した位置で停止する。すなわち、挿入補助チューブ10の全てが被検者Pの体内に進入することを防ぐことができる。また、医師Dは、吸引チューブ15を吸引装置17に、送液チューブ16を送液装置18に接続させる。
次に、医師Dは、挿入補助チューブ10を通して、内視鏡2の挿入部3を肛門AHから被検者Pの体内、例えば大腸等の下部消化管に挿入する。挿入部3は、第1及び第2多孔質部材31、32の第1スリット31A~31C、及び第2スリット32A~32Cから貫通孔25F、及び貯留部25Eを通って管路26にガイドされる。医師Dは、管路26を通して、すなわち挿入方向Zに沿って挿入部3を容易に下部消化管へ挿入することができる。
大腸等の下部消化管に対して内視鏡2で検査を行う場合、送液チューブ16及び内視鏡2を通して送り込まれる空気や洗浄液と一緒に、腸内の排泄物や血液等の体液及び飛沫が放出されることがあるが、上述したように、挿入補助チューブ10では、流体抑制部材22を通して挿入部3を被検者Pの体内に挿入している。これにより、流体抑制部材22が流体の通過を抑制する。よって、挿入補助チューブ10から体液及び飛沫が漏出することを防ぐことができる。
一方、挿入補助チューブ10から挿入部3を抜去した場合でも、流体抑制部材22では、第2スリット32A~32Cが、第1スリット31A~31Cと交差する方向に形成されているので、第2スリット32A~32C及び第1スリット31A~31Cから体液及び飛沫が漏出することを防ぐことができる。また、流体抑制部材22の場合、3本の第1スリット31A~31C、及び第2スリット32A~32Cが、第1多孔質部材31と第2多孔質部材32の中心にガイドするため、挿入部3を挿入する際、中心を狙う必要が無く、挿入を容易に行うことができる。
また、内視鏡検査中に、体液等による汚れを視認した場合、医師Dは、送液装置18を作動させることにより、貯留部25Eへの洗浄液の送液を開始する。貯留部25E内に洗浄液を送り込むことで、管路26の内部を洗浄しながら、挿入部3の挿入を行うことができる。なお、この際、吸引装置17を作動させて貯留部25Eの内部に貯留された体液等を吸引させてもよい。送液装置18による送液、及び吸引装置17による吸引は、継続的には行わず、医師D又は介助者が体液等による汚れを認識したタイミングで行うことが好ましい。
また、内視鏡2による下部消化管の観察を終えた後、挿入補助チューブ10から挿入部3を抜去する際、あるいは、挿入補助チューブ10から挿入部3を抜去する前に、医師Dは、吸引装置17を作動させて貯留部25Eの内部に貯留された体液等を吸引させる。上述したように、吸引チューブ15は、流体抑制部材22に可能な限り近い位置に配されているため、体液及び飛沫が流体抑制部材22に到達する前に吸引チューブ15から吸引される。これにより、流体抑制部材22から体液及び飛沫の漏出をさらに防ぐことができる。
[第1変形例]
上記第1実施形態では、流体抑制部材として、Y字状に配された3つのスリットが形成された第1及び第2多孔質部材31、32から構成する例を上げているが、これに限らず、図9に示す変形例では、流体抑制部材40として、1つずつのスリットが形成された第1及び第2多孔質部材41、42から構成している。
第1多孔質部材41は、柔軟性を有する多孔質材料を四角形の板状に形成したものである。第1多孔質部材41は、第1スリット41Aを有する。第1多孔質部材41は、フランジ部25の開口部25Bと嵌合する。第1スリット41Aは、左右方向Xと平行、かつ挿入部3の挿入方向Zと平行に形成されている。
図10に示すように、第2多孔質部材42は、柔軟性を有する多孔質材料を四角形の板状に形成したものである。第2多孔質部材42は、第2スリット42Aを有する。第2多孔質部材42は、フランジ部25の開口部25Bと嵌合する。第2スリット42Aは、挿入方向Zと平行、かつ第1スリット41Aと交差する方向に形成されている。さらに詳しくは、第2スリット42Aは、挿入方向Zと平行、かつ前後方向Yと平行に形成されている。このように、第1スリット41Aと第2スリット42Aとが交差しているので、挿入部3に対する隙間の位置が重ならない。また、第1及び第2多孔質部材41、42の各辺の長さは、筒部24の外径R10より寸法が大きいことが好ましい。
なお、本変形例においては、第2多孔質部材42は、第1多孔質部材41と同じものを挿入方向Zと平行な中心軸回りに90°回転させて配置したものでもよい。この場合、第1及び第2多孔質部材41、42の外形状はともに正方形であることが好ましい。
第1及び第2多孔質部材41、42を形成する多孔質材料は、上記第1実施形態の第1及び第2多孔質部材31、32を形成する多孔質材料と同様である。第1多孔質部材41と第2多孔質部材42とを別々に形成し、第1スリット41Aに対して第2スリット42Aを、交差する方向に配置した状態で、接着等により一体にすることが好ましい。
挿入補助チューブ本体21に流体抑制部材40を取り付ける場合、上記第1実施形態と同様に、フランジ部25の開口部25Bと、第1及び第2多孔質部材41、42の外周面とを嵌合させ、かつ抜け止め部材23及び挿入補助チューブ本体21により第1及び第2多孔質部材41、42を挟み込む。これにより、第1多孔質部材41と第2多孔質部材42とが積層された状態で、挿入補助チューブ本体21に流体抑制部材40が固定される。
流体抑制部材40が設けられた挿入補助チューブ10を内視鏡検査に用いることで、上記第1実施形態と同様に、管路26を通して挿入部3を挿入している場合、流体抑制部材40が流体の通過を抑制することができ、体液及び飛沫が漏出することを防ぐことができる。また、挿入補助チューブ10から挿入部3を抜去した場合でも、流体抑制部材40は、第1スリット41Aに対して第2スリット42Aが交差する方向に形成されているので、体液及び飛沫が漏出することを防ぐことができる。
[第2実施形態]
また、上記第1実施形態では、挿入補助チューブ本体21を構成するフランジ部25が、箱状に形成されているが、これに限らず、挿入補助チューブ本体21を構成するフランジ部が、円筒形状に形成されていてもよい。図11に示すように、本実施形態においては、フランジ部45に設けられる流体抑制部材46は円板状であり、抜け止め部材47は、円環状である。フランジ部45は、上記第1実施形態におけるフランジ部25と同様に、筒部24に連設され、かつ筒部24と同軸上に配されている。
図12に示すように、フランジ部45は、基端45Aが開放された円筒形状である。基端45Aは円形状に形成されており、開口部45Bが形成されている。開口部45Bは、後述する第1及び第2多孔質部材48、49の外形に合わせて形成された円形状の開口部である。開口部45Bの周囲には、後述する嵌合ピン47Bが嵌合する嵌合孔45Cが形成されている。
開口部45Bには、流体抑制部材46が設けられている。流体抑制部材46は、上記第1実施形態における流体抑制部材22と同様に、筒部24が肛門に挿入された場合、被検者Pの体内に通じる管路26における流体の通過を抑制する。流体抑制部材46は、第1多孔質部材48と、第2多孔質部材49とから構成されている。
第1多孔質部材48は、3本の第1スリット48A~48Cを有し、第2多孔質部材49は、3本の第2スリット49A~49Cを有する。第1及び第2多孔質部材48、49は、柔軟性を有する多孔質材料を円板状に形成したものである。第1スリット48A~48C、第2スリット49A~49Cは、それぞれY字状に配される。第1及び第2多孔質部材48、49の外径は、筒部24の外径R10より寸法が大きいことが好ましい。なお、第1及び第2多孔質部材48、49は、外形を円板状に形成したこと以外は、上記第1実施形態における第1及び第2多孔質部材31、32と材質及び機能的に同様であり、説明を省略する。
また、第2多孔質部材49は、第1多孔質部材48と同じものを挿入方向Zと平行な中心軸回りに180°回転させて配置したものであり、第2スリット49A~49Cは、第1スリット48A~48Cに対して挿入方向Zと平行な中心軸回りに180°回転させた位置に配される。上記第1実施形態と同様に、同じ多孔質部材を2つ使用することでコスト低減を図ることができる。
フランジ部45は、外径R20が筒部24の外径R10よりも大きく、筒部24の外周面から突出している。これにより、筒部24が肛門に挿入された場合、挿入補助チューブ10は、フランジ部25が被検者Pの体表面に当接する位置で停止する。
フランジ部45の内部には、上記第1実施形態と同様に仕切り板、貯留部(図示せず)が形成されているが、フランジ部45の外形に合わせて円形状の断面を有する。フランジ部45の外周面45Gには、吸引チューブ15及び送液チューブ16が接続されている。吸引チューブ15及び送液チューブ16は、貯留部と連通している。なお、フランジ部45は、外形及び断面形状を円形に形成したこと以外は上記第1実施形態におけるフランジ部25と同様であり説明を省略する。また、フランジ部25に対する吸引チューブ15と送液チューブ16との配置は、上記第1実施形態と同様の配置である。
抜け止め部材47は、円環状に形成されている。抜け止め部材47は、フランジ部45の外形に合わせて形成され、フランジ部45の基端45Aに固着される。抜け止め部材47は、貫通孔47Aと、4つの嵌合ピン47Bとを有する。貫通孔47Aは、第1多孔質部材48の第1スリット48A~48Cを露呈させる。
挿入補助チューブ本体21に流体抑制部材46を取り付ける場合、上記第1実施形態と同様、フランジ部45の開口部45Bと、第1及び第2多孔質部材48、49の外周面とを嵌合させ、かつ抜け止め部材47及び挿入補助チューブ本体21により第1及び第2多孔質部材48、49を挟み込む。これにより、第1及び第2多孔質部材48、49が積層された状態で、挿入補助チューブ本体21に流体抑制部材46が固定される。
以上のように、フランジ部45を円筒形状に形成した挿入補助チューブ10を用いることで、上記第1実施形態と同様に、管路26を通して挿入部3を挿入している場合、また、挿入補助チューブ10から挿入部3を抜去した場合のいずれにおいても、流体抑制部材46が流体の通過を抑制することができ、体液及び飛沫が漏出することを防ぐことができる。
上記第1及び第2実施形態における流体抑制部材22、46では、第1多孔質部材31、48及び第2多孔質部材32、49にそれぞれ3本のスリットを設けたがこれに限らず、4本以上のスリットを設けてもよい。なお、4本以上のスリットを設けた場合も、これらのスリットは等角度間隔で配され、第1及び第2多孔質部材の中心で繋がる配置にすることが好ましい。なお、第1変形例の1本ずつのスリットを設けた多孔質部材からなる流体抑制部材と、第2実施形態のフランジ部を組み合わせてもよい。
[第3実施形態]
上記第1及び第2実施形態では、流体抑制部材22、40、46として、スリットが形成された第1及び第2多孔質部材等から構成される例を示したが、本発明はこれに限らず、流体抑制部材としては、挿入部3が挿入されている状態、挿入部3を抜去した状態のいずれにおいても流体の通過を抑制することができるものであればよい。図13においては、ダックビル弁61と、薄板部材62とを有する流体抑制部材60の構成を示している。
図14及び図15に示すように、流体抑制部材60は、ダックビル弁61と薄板部材62とが積層された状態で挿入補助チューブ本体21の開口部45Bに取り付けられている。なお、この場合、流体抑制部材60を構成するダックビル弁61及び薄板部材62が円形状の外形を有することから、上記第2実施形態のように円筒形状のフランジ部45を設けた挿入補助チューブ本体21を用いることが好ましい。なお、流体抑制部材60を設けたこと以外は、第1及び第2実施形態における挿入補助チューブ10と同様であり説明を省略する。また、フランジ部45に対する吸引チューブ15と送液チューブ16との配置は、上記第1及び第2実施形態と同様である。
図13(A)に示すように、ダックビル弁61は、周知の構成であり、挿入方向Zに突出する複数のリップ部61Aを有する。ダックビル弁61は、ゴム等の弾性部材から形成されている。これにより、ダックビル弁61は、挿入部3が挿通されていない状態において、弾性力によりリップ部61A同士が密着して閉じ状態となる。すなわち、流体抑制部材60における流体の通過を抑制する。なお、ダックビル弁61に挿入部3が挿通された場合、弾性力に抗してリップ部61Aが開き状態となり、挿入部3の挿入を許容する。
一方、図13(B)に示すように、薄板部材62は、挿入部3の外径に合わせた内径の貫通孔62Aを有している。薄板部材62は、ゴム等の弾性部材から形成されている。これにより、薄板部材62は、挿入部3が挿通されている状態において、貫通孔62Aの内周面が挿入部3の外周面に密着する。すなわち、流体抑制部材60における流体の通過を抑制する。ダックビル弁61及び薄板部材62の外径は、筒部24の外径R10より寸法が大きいことが好ましい。
挿入補助チューブ本体21に流体抑制部材60を取り付ける場合、上記第1実施形態と同様、フランジ部45の開口部45Bと、ダックビル弁61及び薄板部材62の外周面とを嵌合させ、かつ抜け止め部材47及び挿入補助チューブ本体21によりダックビル弁61及び薄板部材62を挟み込む。これにより、ダックビル弁61と薄板部材62とが積層された状態で、挿入補助チューブ本体21に流体抑制部材60が固定される。
以上の構成により、流体抑制部材60を通して挿入部3が挿入されている場合、あるいは、挿入部3が抜去された場合のいずれにおいても、流体の通過を抑制することができ、流体抑制部材60を通して挿入補助チューブから外部へ体液及び飛沫が漏出することを防ぐことができる。
[第2変形例]
上記各実施形態では、フランジ部25、45に接続されている吸引チューブ15及び送液チューブ16は、挿入方向Zにおいて、吸引チューブ15の中心線CL2よりも、送液チューブ16の中心線CL3が被検者Pの体内に近い位置にあるが、本発明はこれに限るものではなく、図16に示すように、吸引チューブ15と送液チューブ16とが、挿入方向Zにおいて、フランジ部25に対する接続位置が同じでもよい。あるいは、図17に示すように、挿入方向Zにおいて、送液チューブ16の中心線CL3よりも、吸引チューブ15の中心線CL2が先端側であり、筒部24が肛門に挿入された場合、被検者Pの体内に近い位置にあってもよい。
また、上記各実施形態では、吸引チューブ15及び送液チューブ16は、フランジ部25、45に対して、左右方向Xと平行な方向に延出しているが、これに限らず、図18に示すように、吸引チューブ15及び送液チューブ16は、フランジ部25、45に対して、挿入方向Zと直交する方向から挿入方向Zの基端側へ傾斜角αで傾斜していてもよい。これにより、筒部24が肛門に挿入された場合、吸引チューブ15と送液チューブ16とが被検者Pに接触することがない。
さらにまた、上記各実施形態では、送液チューブ16の中心線CL3は、吸引チューブ15の中心線CL2に対して、筒部24の中心線CL0の回りに180°回転させた位置に配されているが、これに限らず、筒部24の中心線CL0の回りに異なる位置であればよく、例えば、図19に示すように、送液チューブ16の中心線CL3は、吸引チューブ15の中心線CL2に対して、筒部24の中心線CL0の回りに90°回転させた位置に配されていてもよい。
2 内視鏡
3 挿入部
4 操作部
5 ユニバーサルコード
5A コネクタ
10 内視鏡用挿入補助チューブ
11 プロセッサ装置
12 光源装置
13 ディスプレイ
14 UI(User InterFace、ユーザーインターフェース)
15 吸引チューブ
15A 接続コネクタ
16 送液チューブ
16A 接続コネクタ
17 吸引装置
18 送液装置
21 挿入補助チューブ本体
22 流体抑制部材
23 抜け止め部材
23A 貫通孔
23B 嵌合ピン
24 筒部
25 フランジ部
25A 基端
25B 開口部
25C 嵌合孔
25D 仕切り板
25E 貯留部
25F 貫通孔
25G、25H 側面
26 管路
31 第1多孔質部材
31A~31C 第1スリット
31G 隙間
32 第2多孔質部材
32A~32C 第2スリット
32G 隙間
40 流体抑制部材
41 第1多孔質部材
41A 第1スリット
42 第2多孔質部材
42A 第2スリット
45 フランジ部
45A 基端
45B 開口部
45C 嵌合孔
45G 外周面
46 流体抑制部材
47 抜け止め部材
47A 貫通孔
47B 嵌合ピン
48 第1多孔質部材
48A~48C 第1スリット
49 第2多孔質部材
49A~49C 第2スリット
60 流体抑制部材
61 ダックビル弁
61A リップ部
62 薄板部材
62A 貫通孔
AH 肛門
CL0、CL1、CL2、CL3 中心線
D 医師
LX0、LX1、LY0、LY1、LZ1 長さ
P 被検者
R10、R20 外径
R11、R12、R13 内径
T 検査台
X 左右方向
Y 前後方向
Z 挿入方向
α 傾斜角

Claims (11)

  1. 被検体に対し経肛門で内視鏡の挿入部を挿入する際、前記被検体に挿入される挿入補助チューブ本体であり、前記挿入部が挿通される管路を有し、前記被検体内に挿入された場合、前記管路における、前記被検体の体外に位置する側の端に設けられた開口部を有する挿入補助チューブ本体と、
    前記開口部に設けられ、前記管路における流体の通過を抑制する流体抑制部材と、
    前記挿入補助チューブ本体と別体の抜け止め部材とを備え、
    前記流体抑制部材は、前記挿入部の挿入方向と平行な第1スリットが形成された第1多孔質部材と、前記挿入方向と平行、かつ前記第1スリットと交差する第2スリットが形成された第2多孔質部材を有し、
    前記第1多孔質部材及び前記第2多孔質部材は、前記抜け止め部材及び前記挿入チューブ本体に挟み込まれて固定される内視鏡用挿入補助チューブ。
  2. 前記第1多孔質部材に形成された前記第1スリットは3本であり、前記第2多孔質部材に形成された前記第2スリットは3本である請求項1に記載の内視鏡用挿入補助チューブ。
  3. 前記第1多孔質部材及び前記第2多孔質部材は、前記第1スリットに対して前記挿入方向と平行な中心軸回りに180°回転させた位置に前記第2スリットが配された状態で前記開口部に固定される請求項2に記載の内視鏡用挿入補助チューブ。
  4. 前記第1多孔質部材と前記第2多孔質部材とが積層された状態で一体に設けられている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の内視鏡用挿入補助チューブ。
  5. 前記挿入補助チューブ本体の、前記流体抑制部材より前記被検体に近接する位置であり、かつ前記被検体の体外に位置する箇所に配され、前記管路と連通し、外部機器との接続に用いる接続チューブを備えた請求項1ないし4のいずれか1項に記載の内視鏡用挿入補助チューブ。
  6. 前記接続チューブの少なくとも1つは、前記外部機器としての吸引装置と接続され、前記管路内の液体を吸引する吸引チューブである請求項5に記載の内視鏡用挿入補助チューブ。
  7. 被検体に対し経肛門で内視鏡の挿入部を挿入する際、前記被検体に挿入される挿入補助チューブ本体であり、前記挿入部が挿通される管路を有し、前記被検体内に挿入された場合、前記管路における、前記被検体の体外に位置する側の端に設けられた開口部を有する挿入補助チューブ本体と、
    前記開口部に設けられ、前記管路における流体の通過を抑制する流体抑制部材と、
    前記挿入補助チューブ本体の、前記流体抑制部材より前記被検体に近接する位置であり、かつ前記被検体の体外に位置する箇所に配され、前記管路と連通し、外部機器との接続に用いる接続チューブと、
    前記挿入補助チューブ本体と別体の抜け止め部材とを備え、
    前記流体抑制部材は、前記挿入部が挿通されていない状態において、前記管路の気密性を維持するダックビル弁と、前記挿入部の外径に合わせた内径の貫通孔を有し、前記挿入部が挿通されている状態において、前記管路の気密性を維持する薄板部材とを有し、前記ダックビル弁と前記薄板部材とが積層された状態で前記開口部に固定され、
    前記接続チューブの少なくとも1つは、前記外部機器としての吸引装置と接続され、前記管路内の液体を吸引する吸引チューブであり、
    前記ダックビル弁は、前記抜け止め部材及び前記挿入チューブ本体に挟み込まれて固定される内視鏡用挿入補助チューブ。
  8. 前記接続チューブを複数備えた請求項5ないし7のいずれか1項に記載の内視鏡用挿入補助チューブ。
  9. 前記接続チューブの少なくとも1つは、前記外部機器としての送液装置と接続され、前記管路内に液体を供給する送液チューブである請求項8に記載の内視鏡用挿入補助チューブ。
  10. 前記挿入補助チューブ本体は、前記被検体の肛門に挿入される筒部を有し、
    前記流体抑制部材は、前記筒部の外径より寸法が大きい請求項1ないし9のいずれか1項に記載の内視鏡用挿入補助チューブ。
  11. 前記挿入補助チューブ本体は、前記被検体の肛門に挿入される筒部と、前記筒部に連設されたフランジ部とを有し、
    前記フランジ部は、前記筒部の外周面から突出している請求項1ないしのいずれか1項に記載の内視鏡用挿入補助チューブ。
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