JP7377370B2 - 内視鏡検査用検査衣 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡検査の際に被検者が着衣する内視鏡検査用検査衣に関する。
医療分野において、挿入部を大腸等の下部消化管に挿入して観察を行う下部消化管観察用の内視鏡が知られている。下部消化管観察用の内視鏡によって観察を行う際、被検者は、検査衣を着衣する。
従来、内視鏡検査用検査衣としては、胴穴と、2つの腿穴を有するパンツ型の検査衣が知られている。このような検査衣では、後面側に内視鏡の挿入部を挿入するための開口部が形成されている。特許文献1には、おむつ素材、すなわち吸収性のある素材から形成したパンツ型の検査衣について記載されている。このおむつ素材の検査衣では、内視鏡の挿入部が出し入れできる程度の逆T字型の切口(開口部)を後面側に設け、切口の周りをロック掛けまたはかがり縫いで補強している。また、このおむつ素材の検査衣では、腿穴から体液が流出しないように、収縮性を有するテープ状の布と防止用ギャザーが腿穴の周囲に設けられている。
一方、下部消化管を観察する内視鏡検査では、腸内に排泄物(便)などがあると正確な状況を調べられないために、前処理として下剤、腸管洗浄剤を飲み、腸内の排泄物を出
してから内視鏡検査をすることが多い。
特開2014-237913号公報
しかしながら、前処理が不十分な被検者、または下血等で緊急を要する被検者の場合は、前処理が不十分な状態のまま内視鏡検査をしなければならないこともある。この場合、検査中に送り込まれる空気や洗浄水と一緒に腸内の排泄物や血液等の体液が勢いよく放出されるため、上記特許文献1記載のようなおむつ素材の検査衣では、被検体から放出される体液が検査衣で吸収できる容量を超えてしまうことがある。このため、内視鏡の挿入部を挿入するための開口部から体液が漏れる可能性がある。
医療分野では、感染症に対してさらなる予防対策を講じることが望まれている。特に感染症患者の体液等の内容物が、目や口等の粘膜に接触することによる感染、及び感染症患者から放出される飛沫を吸い込むことによって生じる感染を防ぐ対策が重要となっている。よって、内視鏡検査用の検査衣においても、体液及び飛沫の漏出を防ぐことが求められている。
本発明は、内視鏡の挿入部を被検体の肛門から挿入する際、体液及び飛沫の漏出を防ぐことができる内視鏡検査用検査衣を提供することを目的とする。
本発明の内視鏡検査用検査衣は、被覆部と、第1流体抑制部材と、第2流体抑制部材とを備え、第1及び第2流体抑制部材の少なくとも1つは、挿入部の挿入方向と平行な第1スリットが形成された第1多孔質部材を少なくとも有する。被覆部は、被検体を覆う被覆部であって、内視鏡の挿入部を挿入する挿入口と、吸引チューブを挿入する吸引チューブ口とを有する。第1流体抑制部材は、挿入口に設けられ、挿入口における流体の通過を抑制する。第2流体抑制部材は、吸引チューブ口に設けられ、吸引チューブ口における流体の通過を抑制する。
本発明の内視鏡検査用検査衣は、被覆部と、第1流体抑制部材と、第2流体抑制部材とを備え、第1及び第2流体抑制部材の少なくとも1つは、3本の第1スリットが形成された第1多孔質部材と、3本の第2スリットが形成された第2多孔質部材とを有する。被覆部は、被検体を覆う被覆部であって、内視鏡の挿入部を挿入する挿入口と、吸引チューブを挿入する吸引チューブ口とを有する。第1流体抑制部材は、挿入口に設けられ、挿入口における流体の通過を抑制する。第2流体抑制部材は、吸引チューブ口に設けられ、吸引チューブ口における流体の通過を抑制する。
被覆部は、被検体の胴部が通る胴穴と大腿部が通る腿穴を備えたパンツ型の被覆部であることが好ましい。
被覆部は、腿穴の周囲に、腿穴を収縮させる収縮部材を設けることが好ましい。収縮部材は、腿穴に対して2重に巻かれた紐又は弾性部材であることが好ましい。あるいは、収縮部材は、腿穴の周囲に配されたギャザーであることが好ましい。
被覆部は、被検体に巻き付け可能な平面状のシートで形成されていることが好ましい。
シートは、展開状態にした場合、四角形状の外形を有すること、または、シートは、展開状態にした場合、T字状の外形を有することが好ましい。
被覆部が被検体に巻き付けられた状態を保持する保持部材を備えることが好ましい。
第1及び第2流体抑制部材の少なくとも1つを被覆部に取り付ける固定部材を備えることが好ましい。
入方向と平行、かつ第1スリットと交差する第2スリットが形成された第2多孔質部材を有することが好ましい。
第1多孔質部材及び第2多孔質部材は、長方形の外形を有し、第1スリットのうち1本は第1多孔質部材の1辺と直交して配され、第2スリットのうち1本は第2多孔質部材の1辺と直交して配され、第1多孔質部材及び第2多孔質部材は、第1スリットに対して挿入方向と平行な中心軸回りに180°回転させた位置に第2スリットが配された状態で被覆部に取り付けられることが好ましい。
第1及び第2流体抑制部材の少なくとも1つは、第1多孔質部材と第2多孔質部材とが積層された状態で被覆部に取り付けられることが好ましい。
固定部材は、被覆部が被検体を覆った際、被覆部の外側に延出する筒状部材を備えることが好ましい。第1及び第2流体抑制部材の少なくとも1つは、被覆部が被検体を覆った際、被覆部の外側に突出する凸部を有することが好ましい。
被覆部は透明又は半透明な部材で形成されることが好ましい。
被覆部の内部に液体を吸収する吸収材を設けることが好ましい。吸収材は、被覆部に対して着脱可能にしていることが好ましい。吸収材は、液体を吸収することにより色が変化する変色部を設けていることが好ましい。
被覆部は、胴穴の周囲、又は被検体を覆った際、被検体の胴部に位置する箇所にギャザーを設けていることが好ましい。被覆部は、側面及び股部分に、ユーザの力で切り離すことが可能な脆弱部を設けていることが好ましい。
被覆部は、内部に洗浄液を注入する洗浄液注入口を有することが好ましい。被覆部は、液体を貯留する貯留部を有することが好ましい。
本発明によれば、内視鏡の挿入部を被検体の肛門から挿入する際、体液及び飛沫の漏出を防ぐことができる。
下部消化管観察用の内視鏡及び検査衣を用いた内視鏡検査を示す概略図である。 内視鏡検査用検査衣の正面側斜視図である。 内視鏡検査用検査衣の背面側斜視図である。 内視鏡検査用検査衣の背面図である。 内視鏡検査用検査衣の要部断面図である。 内視鏡検査用検査衣の構成を示す分解斜視図である。 第1流体抑制部材の構成を示す斜視図である。 第1流体抑制部材に挿入部が挿入された状態を説明する説明図である。 第1流体抑制部材を被覆部に取り付ける際の説明図である。 内視鏡検査用検査衣を着衣した被検者に対して内視鏡検査を行う際の動作について説明する説明図である。 被覆部の内部に挿入部及び吸引チューブを挿入した状態を説明する説明図である。 被覆部の内部に貯留部と吸収材とを重ねて配設した実施例を示す要部断面図である。 第2実施形態における内視鏡検査用検査衣を着衣した被検者に対して内視鏡検査を行う際の動作について説明する説明図である。 第2実施形態における第1流体抑制部材及び第1固定部材の斜視図である。 第2実施形態における第1流体抑制部材及び第1固定部材の分解斜視図である。 第1変形例の内視鏡検査用検査衣の斜視図である。 第1変形例の内視鏡検査用検査衣を切り離した状態を示す斜視図である。 第2変形例における内視鏡検査用検査衣の構成を示す分解斜視図である。 第2変形例における流体抑制部材の構成を示す斜視図である。 第3変形例における流体抑制部材の構成を示す斜視図である。 第3変形例における流体抑制部材及び第1固定部材の分解斜視図である。 第3変形例における内視鏡検査用検査衣の要部断面図である。 第3実施形態における内視鏡検査用検査衣を着衣した状態の被検者の斜視図である。 第3実施形態における内視鏡検査用検査衣を展開した状態の斜視図である。 第3実施形態における内視鏡検査用検査衣を被検者に着衣させる方法について説明する説明図である。 第4変形例における内視鏡検査用検査衣を着衣した状態の被検者の斜視図である。 第5変形例における内視鏡検査用検査衣を展開した状態の斜視図である。 第5変形例における内視鏡検査用検査衣を被検者に着衣させる方法であり、被覆部の縦線部分を被検者に巻き付ける方法について説明する説明図である。 第5変形例における内視鏡検査用検査衣を被検者に着衣させる方法であり、被覆部の横線部分を被検者に巻き付ける方法について説明する説明図である。
[第1実施形態]
図1に示すように、本発明の内視鏡検査用検査衣10(以下、検査衣10と称する。)は、大腸等の下部消化管を観察する内視鏡検査の際に使用される。内視鏡2は、挿入部3と、操作部4と、ユニバーサルコード5とを備えている。挿入部3は、被検体である被検者Pの下部消化管内に経肛門で挿入される。操作部4は、挿入部3の基端部に連設されている。ユニバーサルコード5は、操作部4に接続されている。なお、図1では、ユーザである医師Dが操作部4を一方の手で、挿入部3を他方の手で把持し、検査衣10を通して挿入部3を被検者Pの体内に挿入している状態を表している。また、被検者Pは、検査台Tの上で側臥位(横向きに寝た状態)で検査を受けている。
ユニバーサルコード5は、コネクタ5Aを介して、プロセッサ装置11や光源装置12などの外部装置に接続される。プロセッサ装置11は、ディスプレイ13及びUI(User InterFace、ユーザーインターフェース)14と電気的に接続される。UI14は、キーボード、マウス、タッチパッド、マイク等を有し、ユーザである医師Dの入力操作を受け付ける。
挿入部3の先端面には、図示は省略するが観察窓や照明窓が設けられている。観察窓の奥にはイメージセンサ(図示せず)などが配置され、照明窓の奥には光ファイバケーブル(図示せず)が配置されている。イメージセンサの信号線や光ファイバケーブルは、挿入部3、操作部4、及びユニバーサルコード5内を通って、プロセッサ装置11、光源装置12にそれぞれ接続される。プロセッサ装置11は、イメージセンサにより撮像した内視鏡画像に画像処理等を施してディスプレイ13に表示させる。
また、検査衣10には、内視鏡2の挿入部3の他に、吸引チューブ15が挿入される。吸引チューブ15は、吸引装置16に接続されている。吸引装置16は、医師Dまたは介助者の操作により作動して負圧を発生する。吸引装置16を作動させることにより、吸引チューブ15を通して、検査衣10内部の体液が吸引される。なお、吸引装置16は、医師Dまたは介助者の手動操作により吸引を行うドレンでもよく、自動的に負圧を生じさせる吸引ポンプでもよい。
図2及び図3に示すように、検査衣10は、被検者Pが着衣する被覆部21と、第1流体抑制部材22と、第1固定部材23と、第2流体抑制部材24と、第2固定部材25と、紐26と、紐留め具27とを備える。本実施形態では、被覆部21は被検者Pの胴部から大腿部までの少なくとも一部を覆うパンツ型の被覆部である。被覆部21は透明又は半透明な部材であり、例えば透明又は半透明なビニール製のシートから形成されている。ここでいう半透明とは、薄く着色されているが透過性があり、中身を視認できることをいう。また、被覆部21によって覆われていない被検者Pの上半身については、検査衣10とは別に上半身用の検査衣を着衣してもよい。
被覆部21は、胴穴21Aと、2つの腿穴21B(図11参照)を有する。胴穴21A及び腿穴21Bは被覆部21の内部に通じている。胴穴21Aの周囲には、紐通し部21Cが形成されている。紐通し部21Cの内部には、紐26が配される。紐26の両端部は、紐通し部21Cの開口部21Dを通して、紐通し部21Cの外部に露出している。紐26の両端部は、紐留め具27によって1つにまとめられている。紐26に対する紐留め具27の相対位置を変えることによって、被検者Pの腰回りのサイズに合わせて紐26の長さを調整することができる。これにより、胴穴21Aから体液及び飛沫が漏出することを防止する。なお、紐26は、胴穴21Aに対して2重に巻くことが好ましい。なお、紐26に代えて、ゴムなどの弾性部材を胴穴21Aの周囲に2重に巻いてもよい。
腿穴21Bの周囲には、収縮部材としてのギャザー21Eを設けている。ギャザー21Eは、収縮性のあるゴムなどの弾性部材(図示せず)が例えば、縫い付けられ、又は編み込まれることにより配設されている。これにより、腿穴21Bが収縮可能となっている。被検者Pが腿穴21Bに大腿部を通した場合、ギャザー21Eの収縮により腿穴21Bが大腿部に密着する。これにより、腿穴21Bから体液及び飛沫が漏出することを防止する。なお、腿穴21Bに設ける収縮部材としてはギャザー21Eに限らず、胴穴21Aと同様に腿穴21Bの周囲に、2重に巻かれた紐、またはゴムを設け、腿穴21Bが大腿部に密着するようにしてもよい。また、胴穴21Aに設ける収縮部材として、腿穴21Bと同様のギャザー21Eを設けてもよい。
図4に示すように、第1流体抑制部材22は、被覆部21の背面側中央に配設されている。具体的には、被覆部21の左右方向Xにおける中心線CL0と、第1流体抑制部材22の左右方向Xにおける中心線CL1とが一致する位置に、第1流体抑制部材22が配設されている。第1流体抑制部材22は、被覆部21に対して第1固定部材23を介して取り付けられている。
一方、第2流体抑制部材24は、被覆部21に対して第2固定部材25を介して取り付けられている。第1流体抑制部材22及び第2流体抑制部材24は、被覆部21の上下方向Yにおける位置が同じであり、被覆部21の左右方向Xに並んで配置されている。なお、以降では、被検者Pが検査衣10を着衣した場合の被検者Pから視た左右方向Xを、被覆部21又は第1流体抑制部材22における左右方向Xとして、被検者Pが検査衣10を着衣した場合の被検者Pから視た上下方向Yを、被覆部21又は第1流体抑制部材22における上下方向Yとして説明する。左右方向Xと上下方向Yとは直交する。後述する挿入方向Zは、左右方向X及び上下方向Yと直交する方向である。
第2流体抑制部材24(実線で示す箇所)は、被覆部21の左右方向Xにおいて一方側に寄せて配置されている。本実施形態では、被覆部21の左右方向Xにおける中心線CL0に対して、第2流体抑制部材24の左右方向Xにおける中心線CL2が左側に寄せて配置されている(図4の実線で示す位置)。これは、内視鏡検査の際に、被検者Pが自身の左側を下に向けた側臥位を取ることが多いため、吸引用の第2流体抑制部材24を下側に配置することを考慮している。
図5及び図6に示すように、第1流体抑制部材22は、第1多孔質部材31と、第2多孔質部材32とから構成され、3本のスリットをY字状に配置している。被覆部21は、挿入口21Fが形成されている。挿入口21Fは、第1流体抑制部材22の外形に合わせた貫通孔である。これにより、被覆部21が第1流体抑制部材22を塞ぐことがないため、挿入口21F及び第1流体抑制部材22を通して、挿入部3を被覆部21の内部に挿入することができる。挿入口21Fの周囲には、後述する嵌合ピン33Cに合わせた嵌合孔21Gが形成されている。
なお、被覆部21は、挿入口21Fの他に、吸引チューブ口21H(図5参照)も形成されている。吸引チューブ口21Hは、第2流体抑制部材24の外形に合わせた貫通孔である。図示は省略するが、吸引チューブ口21Hの周囲にも、挿入口21Fと同様に、嵌合孔21Gが形成されている。なお、図6においては、図示の都合上、パンツ型の被覆部21のうち、挿入口21F及び吸引チューブ口21Hの周囲(2点鎖線で囲む範囲)のみを切り取って図示している。
図7に示すように、第1多孔質部材31は、3本の第1スリット31A~31Cを有する。第1多孔質部材31は、柔軟性を有する多孔質材料を四角形の板状に形成したものである。第1スリット31A~31Cは、Y字状に配される。さらに具体的には、第1スリット31A~31Cは、120°の等角度間隔で配され、第1多孔質部材31の中心で繋がっている。第1スリット31A~31Cのうち、1つの第1スリット31Aは、第1多孔質部材31の1つの辺と直交、すなわち、左右方向Xと直交し、上下方向Yと平行に配されている。
第2多孔質部材32は、柔軟性を有する多孔質材料を四角形の板状に形成したものである。第2多孔質部材32は、3本の第2スリット32A~32Cを有する。第2スリット32A~32Cは、挿入方向Zと平行、かつ第1スリット31A~31Cと交差する方向に形成されている。具体的には、第2多孔質部材32は、第1多孔質部材31と同じものを挿入方向Zと平行な中心軸回りに180°回転させて配置したものであり、第2スリット32A~32Cは、第1スリット31A~31Cと同様に、120°の等角度間隔で配され、第2多孔質部材32の中心で繋がっている。これにより、第2スリット32A~32Cは、第1スリット31A~31Cに対して挿入方向Zと平行な中心軸回りに180°回転させた位置に配される。第2スリット32A~32Cのうち、1つの第2スリット32Aは、第2多孔質部材32の1つの辺と直交、すなわち左右方向Xと直交し、上下方向Yと平行に配されている。
第1及び第2多孔質部材31、32を形成する多孔質材料は、空気などの気体が通過可能とし、かつ体液等の液体及び飛沫を遮断する孔径及び構造を有する多孔質材料であり、例えば樹脂を発泡成形した合成スポンジ、又は海綿体などの天然スポンジを用いる。第1多孔質部材31と第2多孔質部材32とを別々に形成し、挿入方向Zと平行な中心軸回りに180°回転させた状態で、接着して一体にしてもよい。このように、同じ多孔質部材を2つ使用することでコスト低減を図ることができる。
図8に示すように、挿入部3が第1流体抑制部材22に挿入された場合、第1スリット31A~31C、及び第2スリット32A~32Cに挿入部3の外周面が密着しながら、挿入部3が挿入方向Zに沿って移動する。この際、第1スリット31A~31C、及び第2スリット32A~32Cの一部には隙間31G、32Gが形成されるが、上述したように第1スリット31A~31Cに対して、第2スリット32A~32Cを、挿入方向Zと平行な中心軸回りに180°回転させて配置しているので、隙間31G、32Gの位置は重ならない。よって、隙間31G、32Gから体液及び飛沫が漏出することを防ぐことができる。
さらに、第1多孔質部材31と第2多孔質部材32に対して、一本ずつのスリットではなく、それぞれ3本の第1スリット31A~31C、及び第2スリット32A~32Cを設けたことで、1本ずつのスリットを設けた場合よりも小さい抵抗で挿入部3を挿入することが可能となり、さらに、直径3mm程度の小径の挿入部3から直径16mm程度の大径の挿入部3まで隙間なく、小さい抵抗で挿入することができる。これにより、密度の高い(空隙の少ない)多孔質材料から第1多孔質部材31と第2多孔質部材32を形成することが可能となり、体液及び飛沫の漏出をさらに抑制することができる。
第1固定部材23は、第1枠部材33と、第2枠部材34とから構成されている。第1枠部材33及び第2枠部材34は、例えば軟質樹脂などの軟質素材から形成されている。第1枠部材33は被覆部21の外側に配設され、第2枠部材34は被覆部21の内側に配設される。
第1枠部材33は、四角形の枠状に形成されている。第1枠部材33は、貫通孔33Aと、開口部33Bと、4つの嵌合ピン33C(図6参照)とを有する。貫通孔33Aは、第1多孔質部材31の第1スリット31A~31Cを露呈させる。開口部33Bは、第1多孔質部材31の外周面に合わせて切り欠かれた開口部である。
第2枠部材34は、四角形の枠状に形成されている。第2枠部材34は、貫通孔34Aと、開口部34Bと、4つの嵌合孔34C(図6参照)とを有する。貫通孔34Aは、第2多孔質部材32の第2スリット32A~32Cを露呈させる。開口部34Bは、第2多孔質部材32の外周面に合わせて切り欠かれた開口部である。また、第1枠部材33及び第2枠部材34は、被覆部21と対面する側の面が平面状に形成され、被覆部21と対面する側とは反対側の面と外周とを繋ぐ緩やかな曲面が形成されている。これにより第1枠部材33及び第2枠部材34が被検者Pや内視鏡2の挿入部3に引っ掛かることがない。
図9に示すように、被覆部21に第1流体抑制部材22を取り付ける場合、挿入口21Fの位置に、第1及び第2多孔質部材31、32の位置を合わせる。そして、開口部33B、34Bを第1及び第2多孔質部材31、32の外周面に嵌合させ、かつ第1枠部材33及び第2枠部材34により被覆部21を挟み込む。これにより、第1多孔質部材31と第2多孔質部材32とが積層された状態で、第1枠部材33と第2枠部材34とが一体に設けられ、かつ、被覆部21に第1流体抑制部材22が取り付けられる。この場合、第1枠部材33に形成した嵌合ピン33Cを、第2枠部材34に形成した嵌合孔34Cに嵌合させることにより第1枠部材33及び第2枠部材34を互いに固着する。また、第1枠部材33と第2枠部材34とが被覆部21を挟み込む際、嵌合ピン33Cは、被覆部21の嵌合孔21Gを貫通する。
なお、第1枠部材33及び第2枠部材34を互いに固着する方法としては上記の方法に限らず、例えば、接着または圧着により第1枠部材33及び第2枠部材34を互いに固着してもよい。また、第1枠部材33に嵌合孔を形成し、第2枠部材34に嵌合ピンを形成して両者を嵌合させてもよい。
なお、本実施形態では、第1流体抑制部材22を構成する第1多孔質部材31と第2多孔質部材32とが積層された状態で、第1固定部材23により被覆部21に取り付けられているが、これに限らず、例えば、第1固定部材23を設けずに、一体に形成した第1流体抑制部材22の外周面に被覆部21を直接固着させてもよい。
第2流体抑制部材24は、第1流体抑制部材22と同様の構成であり、すなわち、第1多孔質部材31と、第2多孔質部材32とから構成され、第1スリット31A~31Cに対して、第2スリット32A~32Cを、挿入方向Zと平行な中心軸回りに180°回転させて配置している。第2固定部材25は、第1固定部材23と同様の構成であり、第1枠部材33と、第2枠部材34とから構成されている。
被覆部21に第2流体抑制部材24を取り付ける場合、吸引チューブ口21Hの位置に、第1及び第2多孔質部材31、32の位置を合わせる。そして、開口部33B、34Bを第1及び第2多孔質部材31、32の外周面に嵌合させ、かつ第1枠部材33及び第2枠部材34により被覆部21を挟み込む。これにより、第1流体抑制部材22と同様に、被覆部21に第2流体抑制部材24が取り付けられる。なお、これに限らず、第2固定部材25を設けずに、一体に形成した第2流体抑制部材24の外周面に被覆部21を直接固着させてもよい。あるいは、第1流体抑制部材22及び第2流体抑制部材24のうち、いずれか一方のみを固定部材を用いて被覆部21に取り付け、他方は直接取り付けるようにしてもよい。
検査衣10を用いて、ユーザである医師Dが、内視鏡検査を行う際の動作について説明する。図10に示すように、被検者Pが検査衣10を着衣した状態で、医師Dは、被検者Pの肛門AHの位置に第1流体抑制部材22の位置を合わせる。また、この場合、被検者Pは、検査台Tの上で、自身の左側を下に向けた側臥位となっている(図1に示す状態)。
検査衣10を着衣した被検者Pに対して、医師Dは、第1流体抑制部材22を通して内視鏡2の挿入部3を肛門AHから被検者Pの体内、例えば大腸に挿入する。また、医師Dは、第2流体抑制部材24を通して吸引チューブ15を検査衣10の内部に進入させる。なお、この場合、医師Dは、検査衣10に対して、挿入部3及び吸引チューブ15のうち、どちらを先に挿入してもよい。
大腸等の下部消化管に対して内視鏡2で検査を行う場合、内視鏡2を通して送り込まれる空気や洗浄水と一緒に、腸内の排泄物や血液等の体液及び飛沫が放出されることがあるが、上述したように、検査衣10では、第1流体抑制部材22を通して挿入部3を被検者Pの体内に挿入している。これにより、第1流体抑制部材22が流体の通過を抑制する。よって、検査衣10の挿入口21Fから体液及び飛沫が漏出することを防ぐことができる。
また、第1流体抑制部材22の場合、3本の第1スリット31A~31C、及び第2スリット32A~32Cが第1多孔質部材31と第2多孔質部材32の中心にガイドするため、挿入部3を挿入する際、中心を狙う必要が無く、挿入を容易に行うことができる。
また、検査衣10では、吸引チューブ口21Hを設けており、吸引チューブ15を検査衣10の内部に進入させることができるため、吸引チューブ15に接続した吸引装置16を作動させることにより、吸引チューブ15を通して検査衣10内部の体液を吸引することができる。また、図11に示すように、吸引チューブ口21H及び第2流体抑制部材24は、被検者Pが側臥位の際、下側に位置するように配設されているので、検査衣10の下部に貯留した体液Fを吸引しやすくなっている。
さらにまた、吸引チューブ口21Hに第2流体抑制部材24を設けているため、第2流体抑制部材24が流体の通過を抑制する。よって、検査衣10の吸引チューブ口21Hから体液及び飛沫が漏出することを防ぐことができる。
また、検査衣10の被覆部21を透明又は半透明なシートから形成しているため、検査衣10の内部の状態を医師Dが認識することができる。これにより、医師Dは、被覆部21を通して、検査衣10の内部に体液が貯留している量を視認することができる。また、検査衣10は、紐通し部21Cに通された紐26や、ギャザー21Eなどによって被検者Pの胴部及び太腿部に密着しているため、胴穴21A及び腿穴21Bからの体液及び飛沫の漏出を防ぐことができる。
なお、図11に示すように、被覆部21の内部に貯留部36を設けることが好ましい。これにより、被検者Pから放出される体液を貯留部36で受け止めて貯留させることができる。貯留部36は、被覆部21の左右方向Xにおける左側に配置することが好ましい。これにより、検査衣10を着衣した被検者Pが、自身の左側を下に向けた側臥位の体勢を取っている場合、貯留部36が検査衣10の下部に位置するため、体液を貯留しやすくなっている。貯留部36は、例えば、皿状の容器形状をしていることが好ましい。
また、図12に示すように、被覆部21の内部には、貯留部36と吸収材37とを2重構造で設けてもよい。吸収材37は、貯留部36の内側に配設されている。吸収材37としては、おむつなどに使用されているいわゆる高分子吸収材を用いることが好ましい。このような構造とすることで、図11に示す例と同様に体液を受け止めることができ、さらに吸収材37が体液を吸収して凝固させることができる。よって、検査衣10の外部へ体液が漏出することをさらに防ぐことができる。なお、これに限らず、吸収材37を被覆部21に直接固着させてもよい。
また、吸収材37の少なくとも一部に、液体を吸収することにより色が変化する変色部を設けてもよい。変色部は、例えば、おむつ等に使用されている、乾燥時は透明で液体に濡れると発色する発色性インクにより形成されている。これにより、吸収材37が体液を吸収した状態を、医師Dが視認しやすい。また、変色部としては、水に濡れると透明又は半透明になる乾燥時不透明な水溶性樹脂層と、その水溶性樹脂層の上に有色インク層を積層したものを吸収材37に設けてもよい。これにより、液体により濡れた際、水溶性樹脂層が透明になり、その上の有色インク層を視認することができる。また、変色部としては、これらに限らず、水溶液のpH(水素イオン濃度指数)により変色する染料を用いる等、液体を吸収することにより色が変化する材料を用いることが好ましい。
また、上述したような、液体を吸収することにより変色する材料から形成された変色部を、吸収材37とは別に設け、吸収材37と上記の変色部とを積層して被覆部21に固着させてもよい。なお、吸収材37は、被覆部21に対して着脱可能とすること、例えば、剥離可能な程度の粘着力を有する両面テープで固定されていることが好ましい。これにより、体液を吸収した吸収材37と、被覆部21とを分別して廃棄することができる。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、第1流体抑制部材22と第2流体抑制部材24とは同じ部品から構成され、かつ第1固定部材23と第2固定部材とは同じ部品から構成されるものであるが、これに限らず、両者について異なる部品を用いてもよい。図13及び図14に示すように、検査衣50では、被覆部21と、第1流体抑制部材52と、第1固定部材53と、第2流体抑制部材24と、第2固定部材25とを備え、第1流体抑制部材52及び第1固定部材53は、上記第1実施形態の第1流体抑制部材22及び第1固定部材23とは異なる部品から構成される。なお、本実施形態では、第1流体抑制部材22に代えて第1流体抑制部材52を、かつ第1固定部材23に代えて第1固定部材53を用いること以外は、上記第1実施形態の検査衣10と同様の構成であり、同様の部品等については同じ符号を付して説明を省略する。
第1流体抑制部材52は、上記第1実施形態の第1流体抑制部材22と同様に、被覆部21の背面側中央に配されている。第1流体抑制部材52は、被覆部21に対して第1固定部材53を介して取り付けられている。
一方、第2流体抑制部材24は、上記第1実施形態と同様に、被覆部21に対して第2固定部材25を介して取り付けられている。第1流体抑制部材52及び第2流体抑制部材24は、被覆部21の上下方向Yにおける位置が同じであり、被覆部21の左右方向Xに並んで配置されている。第2流体抑制部材24は、上記第1実施形態と同様に、被覆部21の左右方向Xにおける左側に寄せて配置されている。
図15に示すように、第1流体抑制部材52は、第1多孔質部材54と、第2多孔質部材55とを有する。第1多孔質部材54は、柔軟性を有する多孔質材料を円柱状に形成したものである。第1多孔質部材54は、径方向の寸法よりも軸方向の寸法が長い。第1多孔質部材54は、3本の第1スリット54A~54Cを有する。第1スリット54A~54Cは、Y字状に配される。具体的には、第1スリット54A~54Cは、120°の等角度間隔で配され、第1多孔質部材54の中心で繋がっている。
第2多孔質部材55は、柔軟性を有する多孔質材料を四角形の板状に形成したものである。第2多孔質部材55は、3本の第2スリット55A~55Cを有する。第2スリット55A~55Cは、挿入方向Zと平行、かつ第1スリット54A~54Cと交差する方向に形成されている。具体的には、第2スリット55A~55Cは、第1スリット54A~54Cと同様に、120°の等角度間隔で配され、第2多孔質部材55の中心で繋がっている。第2スリット55A~55Cは、第1スリット54A~54Cに対して挿入方向Zと平行な中心軸回りに180°回転させた位置に配される。
第1多孔質部材54及び第2多孔質部材55を形成する多孔質材料は、上記第1実施形態の第1及び第2多孔質部材31、32を形成する多孔質材料と同様である。第1多孔質部材54と第2多孔質部材55とを別々に形成し、第1スリット54A~54Cに対して第2スリット55A~55Cを、挿入方向Zと平行な中心軸回りに180°回転させた状態で、接着等により一体にすることが好ましい。
第1多孔質部材54は、被覆部21に取り付けられた際、第2多孔質部材32よりも左右方向X及び上下方向Yにおける寸法が小さく、第2多孔質部材32に対して挿入方向Zに突出している(図15参照)。よって、被検者Pが被覆部21を着衣した際、すなわち被覆部21が被検者Pを覆った際、第1多孔質部材54は、被覆部21の外側に突出する凸部を形成している。この凸部を有する形状にしたことで、第1流体抑制部材52は、上記第1実施形態の第1流体抑制部材22よりも挿入方向Zについて寸法を長く形成することができる。よって、流体の通過を十分に抑制することが可能となり、かつ挿入部3をスムーズに挿入することができる。
第1固定部材53は、第1枠部材56と、第2枠部材57と、筒状部材58とから構成されている。第1枠部材56、第2枠部材57及び筒状部材58は、例えば軟質樹脂などの軟質素材から形成されている。第1枠部材56及び筒状部材58は、被覆部21の外側に配設され、第2枠部材57は被覆部21の内側に配設される。
第1枠部材56は、四角形の枠状に形成されている。第1枠部材56は、貫通孔56Aと、開口部56Bと、4つの嵌合ピン56C(図15参照)とを有する。貫通孔56Aは、内径を筒状部材58の外径に合わせた円形状の貫通孔である。開口部56Bは、第2多孔質部材55の外周面に合わせて切り欠かれた開口部である。また、貫通孔56Aの周縁は、挿入方向Zにおいて周囲よりも一段凸となる凸部56Dが形成されている。
筒状部材58は、挿入部3が挿入される管路58Aを有する円筒形状に形成されている。管路58Aは、内径を第1多孔質部材54の外径に合わせた貫通孔である。また、筒状部材58は、透明な樹脂であることが好ましい。挿入部3の挿入状態を外部から視認可能とするためである。筒状部材58は、下端部の外周面を第1枠部材56の貫通孔56Aと嵌合させることにより第1枠部材56と互いに固着する。これにより、筒状部材58は、被検者Pが被覆部21を着衣した際、すなわち被覆部21が被検者Pを覆った際、被覆部21の外側に延出する。
第2枠部材57は、四角形の枠状に形成されている。第2枠部材57は、貫通孔57Aと、開口部57Bと、4つの嵌合孔57C(図6参照)とを有する。貫通孔57Aは、第2多孔質部材55の第2スリット55A~55Cを露呈させる。開口部57Bは、第2多孔質部材55の外周面に合わせて切り欠かれた開口部である。また、第1枠部材56及び第2枠部材57は、被覆部21と対面する側の面が平面状に形成され、被覆部21と対面する側とは反対側の面と外周とを繋ぐ緩やかな曲面が形成されている。これにより第1枠部材56及び第2枠部材57が被検者Pや内視鏡2の挿入部3に引っ掛かることがない。
被覆部21に第1流体抑制部材52を取り付ける場合、挿入口21Fの位置に第1多孔質部材54及び第2多孔質部材55の位置を合わせる。そして、筒状部材58の管路58Aを第1多孔質部材54の外周面に、開口部56B、57Bを第2多孔質部材55の外周面に嵌合させ、かつ第1枠部材56及び第2枠部材57により被覆部21を挟み込む。これにより、第1多孔質部材54と第2多孔質部材55とが積層された状態で、第1枠部材56と第2枠部材57とが一体に設けられ、かつ、被覆部21に第1流体抑制部材52が取り付けられる。
この場合、第1枠部材56に形成した嵌合ピン56Cを、第2枠部材57に形成した嵌合孔57Cに嵌合させることにより第1枠部材56及び第2枠部材57を互いに固着する。また、第1枠部材56と第2枠部材57とが被覆部21を挟み込む際、嵌合ピン56Cは、被覆部21の嵌合孔21Gを貫通する。
なお、第1枠部材56及び第2枠部材57を互いに固着する方法としては上記の方法に限らず、例えば、接着または圧着により第1枠部材56及び第2枠部材57を互いに固着してもよい。また、第1枠部材56に嵌合孔を形成し、第2枠部材57に嵌合ピンを形成して両者を嵌合させてもよい。
検査衣50を用いて、ユーザである医師Dが、内視鏡検査を行う際の動作について説明する。検査衣50を着衣した被検者Pに対して、医師Dは、第1流体抑制部材22を通して内視鏡2の挿入部3を肛門AHから被検者Pの体内、例えば大腸に挿入する。この際、筒状部材58によって挿入部3がガイドされ、かつ筒状部材58の内部を視認することができるため、挿入を容易に行うことができる。また、医師Dは、第2流体抑制部材24を通して吸引チューブ15を検査衣50の内部に進入させる。
検査衣50では、第1流体抑制部材52が流体の通過を抑制する。第1流体抑制部材52は、上記第1実施形態の流体抑制部材22よりも挿入方向Zの寸法が長いため、検査衣50の挿入口21Fから体液及び飛沫が漏出することをさらに確実に防ぐことができる。また、検査衣50では、吸引チューブ口21Hを設けており、吸引チューブ15を通して検査衣10内部の体液等を吸引することができる。また、第2流体抑制部材24を設けているため、吸引チューブ口21Hから体液及び飛沫が漏出することを防ぐことができる。
また、図示は省略しているが、上記第1実施形態の検査衣10と同様に、本実施形態の検査衣50においても、被覆部21の内部に貯留部36を設けることが好ましい。また、被覆部21の内部には、貯留部36と吸収材37とを2重構造で設けてもよい。なお、吸収材37を被覆部21に直接固着させてもよい。吸収材37は被覆部21に対して着脱可能とすることが好ましい。また、吸収材37の少なくとも一部に、液体を吸収することにより色が変化する変色部を用いることが好ましい。また、変色部を、吸収材37とは別に設け、吸収剤と変色部とを積層して被覆部21に固着させてもよい。
[第1変形例]
また、上記第1及び第2実施形態では、内視鏡検査の後、被検者Pが検査衣10、50を脱衣することについては考慮されていないが、図16に示す変形例では、被覆部21の側面及び股部分に、脆弱部59を設けている。脆弱部59はユーザの力(一般的な人間の力)で切り離すことが可能なように、被覆部21の一部分をミシン目のように脆弱に形成した部分である。そして、被検者P、医師D、または介助者が脆弱部59に沿って被覆部21を切断すると、図17に示すように、検査衣10、50は、前面部分10Aと、後面部分10Bとに容易に分割することができるため、被検者Pは、検査衣10、50を容易に脱衣することができる。なお、このような脆弱部59としては、被覆部21をユーザの力で切り離しやすいように加工した部分を設けていればよく、例えば、被覆部21の厚みを一部分だけ薄くした部分、あるいは粘着力の弱い接着剤で接着した部分でもよい。
[第2変形例]
また、上記第1及び第2実施形態では、第1及び第2流体抑制部材として、Y字状に配された3つのスリットが形成された第1及び第2多孔質部材から構成する例を上げているが、これに限らず、図18に示す変形例では、流体抑制部材60として、1つずつのスリットが形成された第1及び第2多孔質部材61、62から構成している。
第1多孔質部材61は、柔軟性を有する多孔質材料を四角形の板状に形成したものである。第1多孔質部材61は、第1スリット61Aを有する。第1多孔質部材61は、第1枠部材33の開口部33Bと嵌合する。第1スリット61Aは、左右方向Xと平行、かつ挿入部3の挿入方向Zと平行に形成されている。
図19に示すように、第2多孔質部材62は、柔軟性を有する多孔質材料を四角形の板状に形成したものである。第2多孔質部材62は、第2スリット62Aを有する。第2多孔質部材62は、第2枠部材34の開口部34Bと嵌合する。第2スリット62Aは、挿入方向Zと平行、かつ第1スリット61Aと交差する方向に形成されている。さらに詳しくは、第2スリット62Aは、挿入方向Zと平行、かつ上下方向Yと平行に形成されている。このように、第1スリット61Aと第2スリット62Aとが交差しているので、挿入部3に対する隙間の位置が重ならない。よって、流体抑制部材60は、流体の通過を抑制することができ、流体抑制部材60から体液及び飛沫が漏出することを防ぐことができる。
なお、本変形例においては、第2多孔質部材62は、第1多孔質部材61と同じものを挿入方向Zと平行な中心軸回りに90°回転させて配置したものでもよい。なお、この場合、第1及び第2多孔質部材61、62の外形状はともに正方形であることが好ましい。
第1及び第2多孔質部材61、62を形成する多孔質材料は、上記第1実施形態の第1及び第2多孔質部材31、32を形成する多孔質材料と同様である。第1多孔質部材61と第2多孔質部材62とを別々に形成し、第1スリット61Aに対して第2スリット62Aを、交差する方向に配置した状態で、接着等により一体にすることが好ましい。
なお、流体抑制部材60は、上記第1及び第2実施形態における第1及び第2流体抑制部材のいずれに用いてもよい。また、上記第1及び第2実施形態と同様に、第1及び第2固定部材によって、被覆部21に取り付けられることが好ましい。また、上記第2実施形態のように、第1及び第2多孔質部材61、62の一方について挿入方向Zの寸法を長く形成してもよいし、一方を円柱状に形成してもよい。さらにまた、第1及び第2多孔質部材61、62の寸法に合わせて、第1及び第2固定部材の挿入方向Zの寸法を長くしてもよい。
[第3変形例]
上記第1及び第2実施形態では、第1及び第2流体抑制部材22、24として、スリットが形成された第1及び第2多孔質部材31、32等から構成される例を示したが、本発明はこれに限らず、流体抑制部材としては、挿入部3が挿入されている状態、挿入されていない状態のいずれにおいても流体の通過を抑制することができるものであればよい。図20においては、ダックビル弁66と、薄板部材67とを有する流体抑制部材65の構成を示している。図21に示すように、流体抑制部材65は、ダックビル弁66と薄板部材67とが積層された状態で被覆部21の挿入口21Fに取り付けられている。
図20(A)に示すように、ダックビル弁66は、内視鏡用挿入ガイド等に用いる周知の構成であり、挿入方向Zに突出する複数のリップ部66Aを有する。ダックビル弁66は、ゴム等の弾性部材から形成されている。これにより、ダックビル弁66は、挿入部3が挿通されていない状態において、弾性力によりリップ部66A同士が密着して閉じ状態となる。すなわち、挿入口21Fにおける流体の通過を抑制する。なお、ダックビル弁66に挿入部3が挿通された場合、弾性力に抗してリップ部66Aが開き状態となり、挿入部3の挿入を許容する。
一方、図20(B)に示すように、薄板部材67は、挿入部3の外径に合わせた内径の貫通孔67Aを有している。薄板部材67は、ゴム等の弾性部材から形成されている。これにより、薄板部材67は、挿入部3が挿通されている状態において、貫通孔67Aの内周面が挿入部3の外周面に密着する。すなわち、挿入口21Fにおける流体の通過を抑制する。
この変形例では、流体抑制部材65を構成するダックビル弁66及び薄板部材67が円形状の外形を有することから、被覆部21の挿入口21Fに取り付けるための第1固定部材23として、円形状の第1枠部材68、第2枠部材69を用いることが好ましい(図21参照)。なお、第1及び第2枠部材68、69は、通孔68A、69A及び開口部68B、69Bが円形状であること以外は、上記第1実施形態の第1及び第2枠部材33、34と同様であり、説明を省略する。
図22に示すように、上記第1実施形態と同様、開口部68B,69Bをダックビル弁66及び薄板部材67の外周面に嵌合させ、かつ第1及び第2枠部材68、69により被覆部21を挟み込む。これにより、ダックビル弁66と薄板部材67とが積層された状態で、第1枠部材68と第2枠部材69とが一体に設けられ、かつ、被覆部21に流体抑制部材65が取り付けられる。
以上の構成により、流体抑制部材65を通して挿入部3が挿入されても、あるいは、挿入部3が挿入されていなくても、流体の通過を抑制することができ、流体抑制部材65を通して検査衣の内部から外部へ体液及び飛沫が漏出することを防ぐことができる。なお、流体抑制部材65は、上記第1及び第2実施形態における第1及び第2流体抑制部材のいずれに用いてもよい。また、第2実施形態のように、第1及び第2固定部材の一方について挿入方向Zの寸法を長く形成してもよい。
[第3実施形態]
上記第1及び第2実施形態及び各種変形例では、パンツ型の被覆部を用いる例を上げているが、本発明はこれに限るものではない。図23に示すように、検査衣70は、被覆部71と、第1流体抑制部材22と、第1固定部材23と、粘着テープ72とを備える。なお、図23は、被検者Pが内視鏡検査を受ける前の状態であり、被検者Pは検査衣70を着衣し、検査台Tの上で自身の左側を下にした側臥位となっている。
被覆部71は、被検体である被検者Pに巻き付け可能な平面状のシートで形成されている。被覆部71は、上記第1及び第2実施形態の被覆部21と同様に、透明又は半透明な部材であり、例えば、透明又は半透明かつ柔軟性を有するビニール製のシートから形成されている。本実施形態では、被覆部71は、被検者Pの胴部から大腿部までの少なくとも一部を覆う大きさを有している。なお、被覆部71によって覆われていない被検者Pの上半身については、検査衣70とは別に上半身用の検査衣を着衣してもよい。
図24に示すように、被覆部71は、被検者Pに巻き付けていない場合、展開状態とすることが可能であり、展開状態にした場合、四角形状の外形を有するシートである。第1流体抑制部材22は、被覆部71の中央に位置する。被覆部71の一辺には、保持部材としての粘着テープ72が貼着される。粘着テープ72は、被覆部71を展開状態にした場合、被覆部71の一辺から少なくとも一部分が突出するように貼着されている。
被覆部71は、上記第1及び第2実施形態における被覆部21と同様に、挿入口21Fが形成されている(図示せず)。被覆部71に第1流体抑制部材22を取り付ける場合、挿入口21Fの位置に、第1及び第2多孔質部材31、32の位置を合わせる。そして、開口部33B、34Bを第1及び第2多孔質部材31、32の外周面に嵌合させ、かつ第1枠部材33及び第2枠部材34により被覆部71を挟み込む。これにより、上記第1及び第2実施形態と同様に、被覆部71に第1流体抑制部材22が取り付けられる。
図25を参照して、被検者Pに検査衣70を着衣させる方法について、具体的には、被検者Pに被覆部71を巻き付ける方法、粘着テープ72を貼着する方法について説明する。図25(A)に示すように、医師D又は介助者は、被検者Pに対して被覆部71の一辺であり、粘着テープ72が貼着されていない一辺側から、被検者Pの胴部及び大腿部に被覆部71を巻き付ける。この場合、被覆部71を被検者Pの左右方向Xと平行に配することが好ましい。また、図示は省略するが、肛門AHの位置に第1流体抑制部材22の位置を合わせることが好ましい。
次に、図25(B)に示すように、被検者Pに対して、粘着テープ72が貼着されている一辺側から、被検者Pの胴部及び大腿部に被覆部71を巻き付ける。そして、粘着テープ72において、被覆部71の一辺から突出している部分を被覆部71に貼着する。これにより、粘着テープ72は、被覆部71が被検者Pに巻き付けられた状態を保持することができる。
検査衣70を着衣した被検者Pに対して、上記第1及び第2実施形態と同様に、医師Dは、挿入口21Fに位置する第1流体抑制部材22を通して内視鏡2の挿入部3を肛門AHから被検者Pの体内、例えば大腸に挿入する。上記第1及び第2実施形態と同様に、第1流体抑制部材22が流体の通過を抑制する。よって、検査衣70の挿入口21Fから体液及び飛沫が漏出することを防ぐことができる。
[第4変形例]
上記第3実施形態では、被覆部71に対して、挿入用の第1流体抑制部材22のみを設けているが、これに限らず、図26に示すように、吸引用の第2流体抑制部材24を設けてもよい。この場合、被覆部71には、吸引チューブ口21Hを形成しており、上記第1及び第2実施形態と同様に、第2固定部材25で被覆部71を挟み込み、吸引チューブ口21Hの位置に、第2流体抑制部材24が取り付けられることが好ましい。また、第2流体抑制部材24は、上記第1及び第2実施形態と同様に、被覆部71の左右方向Xにおいて左側に寄せて配置されていることが好ましい。
また、被覆部71に取り付ける第1抑制部材及び第1固定部材としては、第2実施形態における第1流体抑制部材52及び第1固定部材53でもよい。これにより、上記第2実施形態と同様に、筒状部材58によって挿入部3がガイドされ、かつ筒状部材58の内部を視認することができるため、挿入を容易に行うことができる。また、第1流体抑制部材52は挿入方向Zの寸法が長いため、流体の通過を十分に抑制することが可能となり、かつ挿入部3をスムーズに挿入することができる。
また、図26に示すように、被覆部71は、被検者Pに巻き付けた場合、すなわち被覆部71が被検者Pを覆った際に、被検者Pの胴部に位置する箇所にギャザー71Aを設けていることが好ましい。ギャザー71Aは、上記第1実施形態における被覆部21のギャザー21Eと同様に収縮性を有する。これにより、被覆部71が被検者Pの胴部に密着するため、被検者Pの胴部周囲からの体液及び飛沫の漏出を防ぐことができる。
[第5変形例]
また、上記第3実施形態では、被覆部71は、展開状態にした場合、四角形状の外形を有するシートであるが、これに限らず、図27に示すように、被覆部71は、展開状態にした場合、T字状の外形を有するシートでもよい。この場合、第1流体抑制部材22は、被覆部71の中央付近、具体的には、被覆部71のT字状を形成する横線部分71Bと縦線部分71Cとが交差する部分に位置することが好ましい。
被覆部71のT字状を形成する横線部分71Bの両端部には、粘着テープ72が貼着される。粘着テープ72は、被覆部71を展開状態にした場合、横線部分71Bの両端部から少なくとも一部分が突出するように貼着されている。
図28及び図29を参照して被検者Pに検査衣70を着衣させる方法について、具体的には、被検者Pに被覆部71を巻き付ける方法、粘着テープ72を貼着する方法について説明する。図28(A)に示すように、医師D又は介助者は、被検者Pの背面側に検査衣70の被覆部71を配する。この場合、横線部分71Bを被検者Pの左右方向Xと平行に、縦線部分71Cを被検者Pの上下方向Yと平行に配し、肛門AHの位置に第1流体抑制部材22の位置を合わせることが好ましい。次に図28(B)に示すように、被検者Pの脚の間に縦線部分71Cを通して、被検者Pの股部から胴部に縦線部分71Cを巻き付ける。
縦線部分71Cを巻き付けた後、図29(A)に示すように、被検者Pに対して、横線部分71Bの一方の端部から、被検者Pの胴部及び大腿部に被覆部71を巻き付ける。そして、粘着テープ72において、横線部分71Bの端部から突出している部分を被覆部71に貼着する。次に、図29(B)に示すように、被検者Pに対して、横線部分71Bの他方の端部から、被検者Pの胴部及び大腿部に被覆部71を巻き付ける。そして、粘着テープ72において、横線部分71Bの端部から突出している部分を被覆部71に貼着する。これにより、粘着テープ72は、被覆部71が被検者Pに巻き付けられた状態を保持することができる。
以上のように、被検者Pが検査衣70を着衣した後、上記第3実施形態と同様に、医師Dは、挿入口21Fに位置する第1流体抑制部材22を通して内視鏡2の挿入部3を肛門AHから被検者Pの体内、例えば大腸に挿入する。上記第3実施形態と同様に、第1流体抑制部材22が流体の通過を抑制する。よって、検査衣70の挿入口21Fから体液及び飛沫が漏出することを防ぐことができる。さらに、被検者Pの股部から胴部に掛けて被覆部71の縦線部分71Cが覆っているので、上記第3実施形態よりも体液及び飛沫の漏出を抑制することができる。
なお、上記第3実施形態及びその変形例においても、上記第1及び第2実施形態と同様に被検者Pから放出される体液を貯留する貯留部36、吸収材37、及び変色部のいずれかを検査衣70に設けてもよい。なお、この場合、上記第1実施形態と同様に、検査衣70の左右方向Xにおける左側寄りに配置することが好ましい。
上記第3実施形態及びその変形例では、被覆部71が被検者Pに巻き付けられた状態を保持する保持部材として粘着テープ72を例示しているが、本発明はこれに限らず、保持部材は、係止部材、拘束部材及び被覆部材のいずれか1種でもよい。保持部材としての係止部材は、例えば、係止爪と係止孔からなる係止構造、衣服に用いるようなボタンとボタン穴、雄ボタンと雌ボタンとが嵌合する嵌合構造などにより、被覆部71の少なくとも一部を係止する構成が好ましい。また、保持部材としての拘束部材は、被検者Pに巻き付けられた状態の被覆部71の周囲を拘束する紙テープや輪ゴムなどが好ましい。また、保持部材としての被覆部材は、被検者Pに巻き付けられた状態の被覆部71全体を覆うような袋状のものが好ましい。
上記各実施形態における流体抑制部材22、24、52では、第1多孔質部材31、54及び第2多孔質部材32、55にそれぞれ3本のスリットを設けたがこれに限らず、4本以上のスリットを設けてもよい。なお、4本以上のスリットを設けた場合も、これらのスリットは等角度間隔で配され、第1多孔質部材31及び第2多孔質部材32の中心で繋がる配置にすることが好ましい。
また、上記各実施形態では、吸引用の第2流体抑制部材24、60、65等を被覆部21、71の左右方向Xにおける左側に寄せて配置しているが、これに限らず、右側に寄せて配置してもよい(例えば、図4の2点鎖線で示す位置)。これにより、被検者Pの左側、すなわち側臥位の姿勢を取った場合の上側に、吸引用の第2流体抑制部材24、60、65等が位置する。よって、被覆部の内部に貯留する体液が多い場合、あるいは被検者Pの下側から吸引チューブを挿入しにくい場合などに効果的である。
また、上記各実施形態では、内視鏡検査を行う際に、吸引チューブ15を検査衣の内部に挿入して体液の吸引を行っているが、これに限らず、内視鏡検査の後に、吸引用の第2流体抑制部材24、60、65等に吸引チューブ15を挿入して吸引を行ってもよい。なお、この場合、内視鏡検査の後、挿入部3を被検者P及び第1流体抑制部材22、52、60、65等から抜去し、第1流体抑制部材に洗浄液を注入するチューブを挿入して、検査衣10、70等の内部に洗浄液(例えば、水等)を注入した状態とし、かつ、吸引用の第2流体抑制部材24、60、65等に吸引チューブ15を挿入して吸引を行ってもよい。あるいは、検査衣10、70等に洗浄液注入用の注入口を別途設け、この注入口にも上記各実施形態のような流体抑制部材を設けてもよい。
また、上記各実施形態では、被覆部21、71を透明又は半透明なビニール製のシートから形成する例を上げているが、これに限らず、例えば、ビニール以外のポリエチレン、ポリエステル製のシート等でもよく、おむつの素材を含む紙、布などから形成してもよい。また、被覆部21、71の全体を透明又は半透明にするのではなく、被覆部21、71の後面部分、又は流体抑制部材の付近の部分だけを透明または半透明とし、他の部分は不透明としてもよい。
2 内視鏡
3 挿入部
4 操作部
5 ユニバーサルコード
5A コネクタ
10 内視鏡検査用検査衣
10A 前面部分
10B 後面部分
11 プロセッサ装置
12 光源装置
13 ディスプレイ
14 UI(User InterFace)
15 吸引チューブ
16 吸引装置
21 被覆部
21A 胴穴
21B 腿穴
21C 紐通し部
21D 開口部
21E ギャザー
21F 挿入口
21G 嵌合孔
21H 吸引チューブ口
22 第1流体抑制部材
23 第1固定部材
24 第2流体抑制部材
25 第2固定部材
26 紐
27 紐留め具
31 第1多孔質部材
31A~31C 第1スリット
31G 隙間
32 第2多孔質部材
32A~32C 第2スリット
32G 隙間
33 第1枠部材
33A 貫通孔
33B 開口部
33C 嵌合ピン
34 第2枠部材
34A 貫通孔
34B 開口部
34C 嵌合孔
36 貯留部
37 吸収材
50 検査衣
52 第1流体抑制部材
53 第1固定部材
54 第1多孔質部材
54A~54C 第1スリット
55 第2多孔質部材
55A~55C 第2スリット
56 第1枠部材
56A 貫通孔
56B 開口部
56C 嵌合ピン
56D 凸部
57 第2枠部材
57A 貫通孔
57B 開口部
57C 嵌合孔
58 筒状部材
58A 管路
59 脆弱部
60 流体抑制部材
61 第1多孔質部材
61A 第1スリット
62 第2多孔質部材
62A 第2スリット
65 流体抑制部材
66 ダックビル弁
66A リップ部
67 薄板部材
67A 貫通孔
68 第1枠部材
68A 貫通孔
68B 開口部
69 第2枠部材
69A 貫通孔
69B 開口部
70 検査衣
71 被覆部
71A ギャザー
71B 横線部分
71C 縦線部分
72 粘着テープ
AH 肛門
CL0 中心線
CL1 中心線
CL2 中心線
D 医師
F 体液
P 被検者
T 検査台
X 左右方向
Y 上下方向
Z 挿入方向

Claims (24)

  1. 被検体を覆う被覆部であって、内視鏡の挿入部を挿入する挿入口と、吸引チューブを挿入する吸引チューブ口とを有する被覆部と、
    前記挿入口に設けられ、前記挿入口における流体の通過を抑制する第1流体抑制部材と
    前記吸引チューブ口に設けられ、前記吸引チューブ口における流体の通過を抑制する第2流体抑制部材とを備え、
    前記第1及び第2流体抑制部材の少なくとも1つは、
    前記挿入部の挿入方向と平行な第1スリットが形成された第1多孔質部材を少なくとも有する内視鏡検査用検査衣。
  2. 被検体を覆う被覆部であって、内視鏡の挿入部を挿入する挿入口と、吸引チューブを挿入する吸引チューブ口とを有する被覆部と、
    前記挿入口に設けられ、前記挿入口における流体の通過を抑制する第1流体抑制部材と
    前記吸引チューブ口に設けられ、前記吸引チューブ口における流体の通過を抑制する第2流体抑制部材とを備え、
    前記第1及び第2流体抑制部材の少なくとも1つは、
    3本の第1スリットが形成された第1多孔質部材と、
    3本の第2スリットが形成された第2多孔質部材とを有する内視鏡検査用検査衣。
  3. 前記挿入方向と平行、かつ前記第1スリットと交差する第2スリットが形成された第2多孔質部材を有する請求項1に記載の内視鏡検査用検査衣。
  4. 前記第1多孔質部材及び前記第2多孔質部材は、長方形の外形を有し、
    前記第1スリットのうち1本は前記第1多孔質部材の1辺と直交して配され、
    前記第2スリットのうち1本は前記第2多孔質部材の1辺と直交して配され、
    前記第1多孔質部材及び前記第2多孔質部材は、前記第1スリットに対して挿入方向と平行な中心軸回りに180°回転させた位置に前記第2スリットが配された状態で前記被覆部に取り付けられる請求項2に記載の内視鏡検査用検査衣。
  5. 前記第1及び第2流体抑制部材の少なくとも1つは、
    前記第1多孔質部材と前記第2多孔質部材とが積層された状態で前記被覆部に取り付けられる請求項1ないし4のいずれか1項に記載の内視鏡検査用検査衣。
  6. 前記被覆部は、被検体の胴部が通る胴穴と大腿部が通る腿穴を備えたパンツ型の被覆部である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の内視鏡検査用検査衣。
  7. 前記被覆部は、前記腿穴の周囲に、前記腿穴を収縮させる収縮部材を設けた請求項に記載の内視鏡検査用検査衣。
  8. 前記収縮部材は、前記腿穴に対して2重に巻かれた紐又は弾性部材である請求項に記載の内視鏡検査用検査衣。
  9. 前記収縮部材は、前記腿穴の周囲に配されたギャザーである請求項に記載の内視鏡検査用検査衣。
  10. 前記被覆部は、被検体に巻き付け可能な平面状のシートで形成されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の内視鏡検査用検査衣。
  11. 前記シートは、展開状態にした場合、四角形状の外形を有する請求項10に記載の内視鏡検査用検査衣。
  12. 前記シートは、展開状態にした場合、T字状の外形を有する請求項10に記載の内視鏡検査用検査衣。
  13. 前記被覆部が前記被検体に巻き付けられた状態を保持する保持部材を備える請求項10ないし12のいずれか1項に記載の内視鏡検査用検査衣。
  14. 前記第1及び第2流体抑制部材の少なくとも1つを前記被覆部に取り付ける固定部材を備えた請求項1ないし13のいずれか1項に記載の内視鏡検査用検査衣。
  15. 前記固定部材は、前記被覆部が前記被検体を覆った際、前記被覆部の外側に延出する筒状部材を備える請求項14に記載の内視鏡検査用検査衣。
  16. 前記第1及び第2流体抑制部材の少なくとも1つは、前記被覆部が前記被検体を覆った際、前記被覆部の外側に突出する凸部を有する請求項15に記載の内視鏡検査用検査衣。
  17. 前記被覆部は透明又は半透明な部材で形成される請求項1ないし16のいずれか1項に記載の内視鏡検査用検査衣。
  18. 前記被覆部の内部に液体を吸収する吸収材を設けた請求項1ないし17のいずれか1項に記載の内視鏡検査用検査衣。
  19. 前記吸収材は、前記被覆部に対して着脱可能にした請求項18に記載の内視鏡検査用検査衣。
  20. 前記吸収材は、液体を吸収することにより色が変化する変色部を設けた請求項18又は19に記載の内視鏡検査用検査衣。
  21. 前記被覆部は、
    胴穴の周囲、又は前記被検体を覆った際、前記被検体の胴部に位置する箇所にギャザーを設けた請求項1ないし20のいずれか1項に記載の内視鏡検査用検査衣。
  22. 前記被覆部は、側面及び股部分に、ユーザの力で切り離すことが可能な脆弱部を設けた請求項6ないし9、請求項6を引用する請求項14ないし21のいずれか1項に記載の内視鏡検査用検査衣。
  23. 前記被覆部は、
    内部に洗浄液を注入する洗浄液注入口を有する請求項1ないし22のいずれか1項に記載の内視鏡検査用検査衣。
  24. 前記被覆部は、
    液体を貯留する貯留部を有する請求項1ないし23のいずれか1項に記載の内視鏡検査用検査衣。
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