JPS5915609Y2 - 内視鏡の插入案内補助具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はたとえば大腸を内視鏡によって検査する際に
、その内視鏡の挿入部を挿通案内する内視鏡の挿入案内
補助具に関する。

生体腔内たとえば大腸などに内視鏡を挿入して検査する
場合、肛門から挿入補助具を挿入したのち、この挿入補
助具を案内として内視鏡の挿入部を上記大腸に挿入して
いる。

しかし、大腸は屈曲しているため内視鏡の挿入部を押し
込んだり、引き抜いたりして屈曲部をできるだけまっす
ぐにしながら徐々に深部まで挿入していく必要がある。

したがって、内視鏡の挿入部の外周面に粘液や汚物が付
着し、この挿入部を持つ術者の手指が汚染され、その汚
染された手指で内視鏡の操作部を操作することになり、
不衛生であった。

そこで、従来においては、上記挿入補助具に内視鏡の挿
入部に摺擦する含水性あるいは非含水性の発泡樹脂から
なる弾性材を設け、内視鏡の挿入部を体腔内から引き抜
くときにその挿入部に付着している粘液、汚物等を拭き
取るようにしている。

しかしながら、粘液、汚物は固体と液体との混合物であ
るため、量が多くなると上記弾性材では吸収しきれなく
なり、内視鏡の挿入部に粘液、汚物を新たに付着させる
ことになり、術者の手指を汚し、本来の目的を果さない
という事情がある。

この考案は上記事情に着目してなされたもので、その目
的とするところは、内視鏡の挿入部に付着した粘液、汚
物を洗い流し、挿入部を持つ術者の手指を汚すことがな
く衛生的に操作することができる内視鏡の挿入案内補助
具を提供しようとするものである。

以下、この考案を図面に示す一実施例にもとすいて説明
する。

第１図および第２図は第１の実施例を示し、同図中１は
筒状体で、この軸方向両端には開口部２，３が設けられ
ている。

この筒状体１の軸方向一端部には第１の段部４と第２の
段部５が設けられ、この第１の段部４には可撓性を有す
るチューブ本体６の基端開口部が嵌合されている。

また、上記第２の段部５にはねじ部７が刻設され、この
ねじ部７にはチューブ本体６の端部を上記第１の段部４
とで挟持固定する締付環８が螺着されている。

さらに、上記筒状体１の軸方向両端部における内周壁に
は環状溝９，９が刻設されていて、これら環状溝９，９
にはゴムあるいは軟質合成樹脂材料からなリリング状の
弾性材１０．１０が装着されている。

そして、これら弾性材１０．１０は筒状体１に挿通され
る内視鏡１１の挿入部１２に水密的に接合するようにな
っている。

さらに、上記両弾性部材１０，１０間に位置する筒状体
１の側壁には送水口１３と吸引口１４とが穿設されてい
て、この送水口１３は口金１５に接続される送水チュー
ブ１６を介して送水装置（図示しない。

）に連結され、吸引口１４は口金１７に接続される吸引
チューブ１８を介して吸引装置（図示しない。

）に連結されている。

つぎに、上述のように構成された挿入案内補助具を用い
た内視鏡１１によって大腸検査を行なう場合について説
明する。

まず、チューブ本体６の先端部を肛門から生体腔内に徐
々に挿入する。

つぎに、内視鏡１１の挿入部１２を筒状体１の開口部２
から挿入し、弾性材１０．１０内およびチューブ本体６
内を挿通する。

そして、挿入部１２の先端部をチューブ本体６の先端開
口部から生体腔内に突出させる。

この状態で、送水装置および吸引装置を作動させると、
送水チューブ１６を介して導びかれる水は送水口１３か
ら筒状体１内に流入する。

このとき、筒状体１内には内視鏡１１の挿入部１２が挿
通されているため、弾性材１０．１０は挿入部１２の外
周面に水密的に接合し、弾性材１０．１０間における筒
状体１と挿入部１２との間の洗浄区域１９は水密構造と
なり、送水口１３から流入する水は外部に漏洩すること
なく、挿入部１２の外周面を通って吸引口１４から吸引
チューブ１８を介して吸引装置へ吸引される。

したがって、内視鏡１１によって大腸検査を行なう場合
には大腸が屈曲しているために挿入部１２を術者が手指
で握り、挿入部１２を押し込んだり、引き抜いたりして
屈曲部をできるだけまっすぐにしていきながら徐々に深
部まで挿入していくが、この挿入部１２を引き抜いたと
き生体腔内の粘液や汚物が挿入部１２の外周面に付着す
る。

しかし、挿入部１２を引き抜くとき、挿入部１２の外周
面に付着している粘液や汚物は筒状体１内の洗浄区域１
９を通過するため、送水口１３から噴出する水によって
洗い流され、吸引口１４から吸引チューブ１８を介して
吸引される。

したがって、挿入部１２はきれいに洗浄され、術者が内
視鏡１１の挿入部１２を手指で握って引き抜く際に手指
を汚染させることもなく、診察が終って生体腔内から抜
去したのち取扱いが容易に行なえる。

第３図はこの考案の第２の実施例を示すもので、筒状体
１の内周面における弾性材１０．１０間に円筒状の仕切
壁２０を設けて外室２１と内室２２とを形成し、この仕
切壁２０に多数の送水口２３・・・を傾斜して穿設する
とともに、上記外室２１を送水チューブ１６の開口に、
内室２２を吸引口１４に連通させたものである。

このように構成することによって、送水チューブ１６か
ら導びかれた水はいったん外室２１内に入り、この外室
２１内からそれぞれの噴出孔２３・・・を介して内室２
２内に噴射し、筒状体１に挿通された挿入部１２を洗浄
することができ、洗浄能力を一層向上させることができ
る。

第４図はこの考案の第３の実施例を示すもので、第３図
で示した筒状体１の仕切壁２０の内面に多数のブラシ毛
２４・・・を植毛し、内視鏡１１の挿入部１２と摺擦す
るようにしたものである。

このように構成することによって、挿入部１２の外周面
に付着している汚物を掻き落すことができ、洗浄能力を
一層向上させることができる。

この考案は以上説明したように、内視鏡の挿入部を挿通
する筒状体の内側に上記挿入部に水蜜的に接合する複数
個のリング状の弾性材を設け、これら弾性材の間に位置
し、筒状体の内側に開口する送水口および吸引口を設け
たから、内視鏡の挿入部を引き抜くときその外周面に付
着した粘液、汚物を洗い流すことができ、挿入部を持つ
術者の手指を汚すことなく衛生的に操作することができ
るという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】 第１図はこの考案の第１の実施例を示す縦断側面図、第
２図は同じく使用例を示す斜視図、第３図はこの考案の
第２の実施例を示す縦断側面図、第４図はこの考案の第
３の実施例を示す縦断側面図である。 １・・・・・・筒状体、２，３・・・・・・開口部、６
・・・・・・チューブ本体、１０・・・・・・弾性材、
１１・・・・・・内視鏡、１２・・・・・・挿入部、１
３．２３・・・・・・送水口、１４・・・・・・吸引口
。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）チューブ本体の一端に筒状体を設け、上記チュー
   ブ本体内に筒状体の開口部から挿入される内視鏡の挿入
   部を挿通案内する内視鏡の挿入案内補助具において、上
   記筒状体の内側に内視鏡の挿入部に水密的に接合する複
   数個のリング状の弾性材を設け、これら弾性材の間に位
   置し、上記筒状体の内側に開口する送水口および吸引口
   を設けたことを特徴とする内視鏡の挿入案内補助具。
2. （２）上記送水口は複数であることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の内視鏡の挿入案内補助具
   。