JP7440472B2 - ローラーカッターおよびトンネル掘削機 - Google Patents

ローラーカッターおよびトンネル掘削機 Download PDF

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Description

本発明は、ローラーカッターおよびトンネル掘削機に関する。
一般に、トンネル掘削機は、カッタヘッドを回転させ、前方の地盤に切羽を形成することにより、トンネルを掘削する。カッタヘッドは筒状の掘削機本体の前端部に取り付けられており、カッタヘッドを回転させながら、掘削機本体を前方に推進させることにより、トンネルが掘削される。
掘削対象が硬い岩盤等である場合、ローラーカッターが取り付けられたカッタヘッドを用いて掘削が行われることがある。ローラーカッターは、回転可能に設けられる環状の回転体であるビットを備える。ローラーカッターのビットによって地盤が圧砕される。ここで、ローラーカッターを用いたトンネルの掘削は、ローラーカッターの状態を適切に把握しながら行われることが望まれている。例えば、特許文献1および特許文献2には、ビットに作用する荷重を検出することによってローラーカッターに負荷される荷重を検出する技術が提案されている。それにより、過度に大きな荷重がローラーカッターに負荷されることによるローラーカッターの破損が防止される。
特許第3919172号公報 特開2015-124467号公報
しかしながら、これらの従来技術に対して、ローラーカッターに負荷される荷重をより精度良く検出することが望ましいと考えられる。例えば、特許文献1および特許文献2に開示されている技術では、カッタヘッドのうちローラーカッターが取り付けられるホルダに、荷重センサが設けられる。そして、このようにカッタヘッド側に設けられた荷重センサによって、ローラーカッターのビットに作用する荷重が検出される。ゆえに、荷重の検出精度が、カッタヘッドに対するローラーカッターの取り付け精度に依存してしまう。特に、ローラーカッターを用いたトンネル掘削では、ローラーカッターの交換が行われるので、荷重の検出精度を確保することが困難となり得る。
そこで、本発明は、このような課題に鑑み、ローラーカッターに負荷される荷重を精度良く検出することが可能なローラーカッターおよびトンネル掘削機を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明のローラーカッターは、掘削機本体の前端に回転可能に設けられるカッタヘッドのホルダに取り付けられるローラーカッターであって、支持軸部を有し、ホルダに取り付けられる支持部材と、支持軸部の径方向外側に、支持軸部を中心として回転可能に設けられる環状の回転体と、を備え、ローラーカッターには、回転体に作用する荷重を検出し、第1ケーブルと接続される荷重センサが内蔵され、さらに、ローラーカッターには、回転体の回転挙動を検出し、第2ケーブルと接続される回転センサ、および、回転体の摩耗量を検出し、第3ケーブルと接続される摩耗センサの少なくとも一方が内蔵され、支持部材には、支持軸部の軸方向に延在し、支持部材の一端面には開口しておらず、支持部材の他端面に開口を有する中空部が形成されており、中空部の開口は、貫通孔を有する蓋部材によって塞がれており、荷重センサは、支持軸部に設けられ、第1ケーブルと、第2ケーブルおよび第3ケーブルの少なくとも一方とは、蓋部材の貫通孔を貫通し、ローラーカッターの外側まで延びている
上記課題を解決するために、本発明のローラーカッターは、掘削機本体の前端に回転可能に設けられるカッタヘッドのホルダに取り付けられるローラーカッターであって、支持軸部を有し、ホルダに取り付けられる支持部材と、支持軸部の径方向外側に、支持軸部を中心として回転可能に設けられる環状の回転体と、を備え、ローラーカッターには、回転体に作用する荷重を検出し、第1ケーブルと接続される荷重センサが内蔵され、さらに、ローラーカッターには、回転体の回転挙動を検出し、第2ケーブルと接続される回転センサ、および、回転体の摩耗量を検出し、第3ケーブルと接続される摩耗センサの少なくとも一方が内蔵され、支持部材には、支持軸部の軸方向に延在し、支持部材の一端面には開口しておらず、支持部材の他端面に開口を有する中空部が形成されており、中空部の開口は、コネクタによって塞がれており、荷重センサは、支持軸部に設けられ、第1ケーブルと、第2ケーブルおよび第3ケーブルの少なくとも一方とは、コネクタと接続されており、支持部材の他端面には、コネクタを囲むように形成された環状のシール部材が設けられている。
上記課題を解決するために、本発明のローラーカッターは、掘削機本体の前端に回転可能に設けられるカッタヘッドのホルダに取り付けられるローラーカッターであって、支持軸部を有し、ホルダに取り付けられる支持部材と、支持軸部の径方向外側に、支持軸部を中心として回転可能に設けられる環状の回転体と、を備え、ローラーカッターには、回転体に作用する荷重を検出し、第1ケーブルと接続される荷重センサが内蔵され、さらに、ローラーカッターには、回転体の回転挙動を検出し、第2ケーブルと接続される回転センサ、および、回転体の摩耗量を検出し、第3ケーブルと接続される摩耗センサの少なくとも一方が内蔵され、支持部材には、支持軸部の軸方向に延在し、支持部材の一端面には開口しておらず、支持部材の他端面に開口を有する中空部が形成されており、中空部の開口は、水中コネクタによって塞がれており、荷重センサは、支持軸部に設けられ、第1ケーブルと、第2ケーブルおよび第3ケーブルの少なくとも一方とは、水中コネクタと接続されている。
上記課題を解決するために、本発明のローラーカッターは、掘削機本体の前端に回転可能に設けられるカッタヘッドのホルダに取り付けられるローラーカッターであって、支持軸部を有し、ホルダに取り付けられる支持部材と、支持軸部の径方向外側に、支持軸部を中心として回転可能に設けられる環状の回転体と、を備え、ローラーカッターには、回転体に作用する荷重を検出し、第1ケーブルと接続される荷重センサが内蔵され、さらに、ローラーカッターには、回転体の回転挙動を検出し、第2ケーブルと接続される回転センサ、および、回転体の摩耗量を検出し、第3ケーブルと接続される摩耗センサの少なくとも一方が内蔵され、支持部材には、支持軸部の軸方向に延在し、支持部材の一端面には開口しておらず、支持部材の他端面に開口を有する中空部が形成されており、中空部の開口は、信号を無線で送受信可能な送受信部によって塞がれており、荷重センサは、支持軸部に設けられ、第1ケーブルと、第2ケーブルおよび第3ケーブルの少なくとも一方とは、送受信部と接続されている。
重センサは、中空部の内周面に設けられる歪ゲージを含んでもよい。
中空部には、樹脂部材が充填されていてもよい。
上記課題を解決するために、本発明のトンネル掘削機は、上記のローラーカッターを備える。
本発明によれば、ローラーカッターに負荷される荷重を精度良く検出することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係るトンネル掘削機の全体構成を示す断面模式図である。 本発明の第1の実施形態に係るローラーカッターを示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るローラーカッターを示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係るローラーカッターを示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るローラーカッターを示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るローラーカッターを示す断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
<第1の実施形態>
図1~図3を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るトンネル掘削機1の全体構成を示す断面模式図である。なお、図1中の矢印Fはトンネル掘削機1の前方向(つまり、進行方向)を示し、矢印Bはトンネル掘削機1の後方向を示す。つまり、図1中の矢印Fは切羽側を向き、矢印Bは坑口側を向く。
トンネル掘削機1は、例えば、地盤を掘削可能な土圧式(泥土圧式を含む。)のシールド掘削機である。なお、本発明に係るトンネル掘削機は、土圧式(泥土圧式を含む。)のシールド掘削機以外のトンネル掘削機であってもよい。図1に示すように、トンネル掘削機1は、掘削機本体10を備える。掘削機本体10は、筒状(例えば、円筒状または矩形筒状等)である。掘削機本体10の軸方向は、トンネル掘削機1の前後方向と一致する。以下では、掘削機本体10の軸方向を単に軸方向とも呼び、掘削機本体10の径方向を単に径方向とも呼び、掘削機本体10の周方向を単に周方向とも呼ぶ。
掘削機本体10の前端には、カッタヘッド20が回転可能に設けられる。カッタヘッド20は、掘削機本体10の中心軸を中心に回転可能に軸支されている。カッタヘッド20は、略円板形状を有し、掘削機本体10と同軸上に配置される。カッタヘッド20の直径は、例えば、掘削機本体10の直径と同程度である。掘削機本体10のうちカッタヘッド20よりも軸方向後方には、隔壁11が配置されている。隔壁11は、軸方向(トンネル延伸方向)に対して垂直に配置される板状(例えば、円板状)の壁体である。隔壁11は、カッタヘッド20と軸方向(トンネル延伸方向)に間隔を空けて配置される。隔壁11の後方側には、トンネル掘削機1の各種設備が配置されており、隔壁11は、切羽で生じる掘削土砂から当該設備を隔離する。
掘削機本体10内には、カッタ旋回用モータが設けられている。当該カッタ旋回用モータを駆動させることにより、カッタヘッド20を回転させることができる。掘削機本体10内に設けられるシールドジャッキが作動して掘削機本体10に推力が付与された状態で、カッタヘッド20が回転駆動されることによって、回転するカッタヘッド20が地盤に押し付けられて、地盤を掘削することができる。
カッタヘッド20は、カッタヘッド20の中心軸を中心として放射状に配置される複数のカッタスポークを有する。これらのカッタスポークの相互の間に、複数の開口部が形成されている。カッタヘッド20によって地盤を掘削した際に発生する掘削土砂は、当該開口部を通じて、カッタヘッド20と隔壁11との間の空間であるチャンバS内に取り込まれる。チャンバS内に取り込まれた掘削土砂は、例えば、スクリューコンベヤによって、掘削機本体10の後方に向けて運搬され、排出されるようになっている。
トンネル掘削機1は、硬い岩盤等の地盤を掘削するために、ローラーカッター30を備える。ローラーカッター30は、カッタヘッド20のホルダ21に取り付けられる。ホルダ21は、カッタヘッド20のうち、ローラーカッター30を保持するための部分である。例えば、カッタヘッド20の各カッタスポークにおいて、複数のホルダ21が径方向に間隔を空けて設けられる。このように設けられる各ホルダ21にローラーカッター30がそれぞれ取り付けられる。
ローラーカッター30は、ローラーカッター30の外周部に回転可能に設けられる環状の回転体であるビット31を備える。ビット31は、カッタヘッド20のカッタスポークの延在方向の軸を中心として回転可能に設けられている。また、ビット31は、カッタヘッド20の前面に対して前側に張り出している。トンネル掘削機1によるトンネル掘削では、ローラーカッター30のビット31が地盤に押し付けられることによって、硬い岩盤等の地盤が圧砕される。
以下、図2および図3を参照して、ローラーカッター30の詳細について説明する。図2は、ローラーカッター30を示す断面図である。図2に示すように、ローラーカッター30は、ビット31と、支持部材32と、軸受33と、フローティングシール34とを備える。ビット31は、本発明に係る回転体の一例に相当する。なお、フローティングシール34に替えて他のシール部材が用いられてもよい。
支持部材32は、カッタヘッド20のホルダ21に取り付けられ、ビット31を回転可能に支持する。支持部材32は、支持軸部32aと、第1取付部32bと、第2取付部32cとを有する。支持軸部32aは、円筒形状を有し、軸受33を介してビット31を回転可能に支持する。支持軸部32aは、カッタヘッド20のカッタスポークの延在方向に延在する。第1取付部32bおよび第2取付部32cが、ホルダ21に取り付けられる。詳細には、第1取付部32bおよび第2取付部32cは、ホルダ21に取付可能な形状を有しており、支持軸部32aの両端にそれぞれ配置される。支持軸部32aで受けたビット31の作用荷重が第1取付部32bおよび第2取付部32cに分配して伝達される。第1取付部32bは、支持軸部32aの一端部(図2中の左側の端部)に設けられる。第2取付部32cは、支持軸部32aの他端部(図2中の右側の端部)に設けられる。以下、支持軸部32aの軸方向において、第2取付部32cを基準とする第1取付部32b側を左側とも呼び、第1取付部32bを基準とする第2取付部32c側を右側とも呼ぶ。
第1取付部32bは、環形状を有し、支持軸部32aの左端部に嵌合する。第1取付部32bは、支持軸部32aの左端部の外周面を覆う。例えば、第1取付部32bの内周面と支持軸部32aの外周面との間には図示しないOリングが嵌められており、止水性能が確保されている。支持軸部32aの外周面の左端には、支持部材32の径方向外側に突出する環状突出部32a1が設けられる。第1取付部32bの内周面の左端には、支持部材32の径方向外側に窪む環状窪み部32b1が設けられる。支持軸部32aの環状突出部32a1が、第1取付部32bの環状窪み部32b1に嵌合する。それにより、支持軸部32aと第1取付部32bとの軸方向の相対位置(つまり、支持軸部32aの軸方向における相対位置)が決められる。
第2取付部32cは、環形状を有し、支持軸部32aの右端部に嵌合する。第2取付部32cは、支持軸部32aの右端部の外周面を覆う。例えば、第2取付部32cの内周面と支持軸部32aの外周面との間には図示しないOリングが嵌められており、止水性能が確保されている。支持軸部32aの外周面の右端には、支持部材32の径方向内側に窪む環状窪み部32a2が設けられる。第2取付部32cの内周面の右端には、支持部材32の径方向外側に窪む環状窪み部32c1が設けられる。支持軸部32aの環状窪み部32a2と、第2取付部32cの環状窪み部32c1とは、支持部材32の径方向に対向する。支持軸部32aの環状窪み部32a2と第2取付部32cの環状窪み部32c1との間には、環状部材32dが嵌合し、固定される。環状部材32dによって、支持軸部32aと第2取付部32cとの相対的な位置関係が位置決めされる。それにより、支持軸部32aと第2取付部32cとの軸方向の相対位置(つまり、支持軸部32aの軸方向における相対位置)が決められる。
図3は、ローラーカッター30を示す斜視図である。図3は、カッタヘッド20のうちローラーカッター30が取り付けられる部分をチャンバS側から見た図である。例えば、ホルダ21には、第1取付部32bおよび第2取付部32cの形状と対応する形状の取付穴21aが形成されており、各取付穴21aに第1取付部32bおよび第2取付部32cがそれぞれ嵌め合わされる。そして、第1取付部32bおよび第2取付部32cは、固定用部材21bによって取付穴21aの側面に押し付けられた状態で固定される。第1取付部32bおよび第2取付部32cを、固定用部材21bによる押し付け固定を解除して、ホルダ21に対して着脱することによって、ローラーカッター30を交換することができる。このように、ローラーカッター30は、カッタヘッド20のホルダ21に対して着脱可能となっている。なお、第1取付部32bおよび第2取付部32cの形状、ならびに、ホルダ21へのローラーカッター30の取り付け方法は、図2および図3の例に限定されず、ホルダ21の形状、または、ホルダ21が要求する固定方法に応じて適宜変更され得る。以下、図2に戻り説明を続ける。
支持軸部32aの外周面のうち、第1取付部32bと第2取付部32cとの間の部分に、軸受33を介してビット31が取り付けられる。それにより、ビット31は、支持軸部32aと同軸上に配置され、カッタヘッド20のカッタスポークの延在方向の軸を中心として回転可能に支持される。図2の例では、2つの軸受33が、支持軸部32aの軸方向に離隔して配置される。ただし、軸受33の数および種類(例えば、転動体の形状)は、特に限定されず、図2の例と異なっていてもよい。
フローティングシール34は、ローラーカッター30内の軸受33が配置される空間に掘削土砂が侵入することを防止するために設けられている。フローティングシール34は、金属製のリングと、当該リングを覆うゴム部材からなるリングとを含む。詳細には、フローティングシール34において、互いに重ねられた2つの金属製のリングの各々の外周面にゴム部材からなるリングがそれぞれ嵌合されている。図2の例では、2つのフローティングシール34が、支持軸部32aの軸方向に離隔して設けられている。左側のフローティングシール34は、第1取付部32bとビット31との間に設けられる。それにより、第1取付部32bとビット31との間からローラーカッター30内に掘削土砂が侵入することが防止される。右側のフローティングシール34は、第2取付部32cとビット31との間に設けられる。それにより、第2取付部32cとビット31との間からローラーカッター30内に掘削土砂が侵入することが防止される。
支持軸部32aには、支持軸部32aの軸方向に延在する中空部32a3が形成されている。中空部32a3は、支持軸部32aの中心軸と同軸上に配置されている。中空部32a3は、支持軸部32aの左端面には開口しておらず、右端面に開口している。中空部32a3の内周面の右端には、支持部材32の径方向外側に窪む環状窪み部32a4が設けられる。環状窪み部32a4には、環状の蓋部材32eが嵌合されている。それにより、中空部32a3の右端の開口32a5が蓋部材32eによって塞がれる。蓋部材32eの中心には、蓋部材32eを左右方向に貫通する貫通孔32e1が形成されている。
本実施形態に係るローラーカッター30には、荷重センサ40と、回転センサ50と、摩耗センサ60とが内蔵される。荷重センサ40は、ビット31に作用する荷重を検出する。回転センサ50は、ビット31の回転挙動を検出する。摩耗センサ60は、ビット31の摩耗量を検出する。これらのセンサの検出結果を用いることによって、ローラーカッター30の状態を適切に把握することができる。
荷重センサ40は、歪ゲージ41を含む。歪ゲージ41は、中空部32a3の内周面に設けられる。図2の例では、4つの歪ゲージ41が中空部32a3の内周面に設けられている。左側の2つの歪ゲージ41と、右側の2つの歪ゲージ41とが、支持軸部32aの軸方向に離隔して配置される。左側の2つの歪ゲージ41の各々の周方向位置は、互いに異なる。右側の2つの歪ゲージ41の各々の周方向位置は、互いに異なる。ただし、歪ゲージ41の数および配置は、特に限定されず、図2の例と異なっていてもよい。
上述したように、トンネル掘削機1によるトンネル掘削では、ローラーカッター30のビット31が地盤に押し付けられることによって、硬い岩盤等の地盤が圧砕される。ゆえに、掘削時には、ビット31に荷重が作用する。ビット31に作用する荷重は、軸受33を介して支持軸部32aに伝達される。それにより、支持軸部32aが撓む。ここで、歪ゲージ41の出力値は、支持軸部32aの撓み量に応じて変化する。ここにおいて、有限要素法等の手法を用いるか、または、実機試験を行うことにより、ビット31への作用荷重と歪ゲージ41の出力値との関係性を把握することで、歪ゲージ41の出力値からビット31に作用する荷重を検出することができる。このように、荷重センサ40は、ビット31に作用する荷重(つまり、ローラーカッター30に負荷される荷重)を検出することができる。
各歪ゲージ41には、ケーブル42が接続されている。ケーブル42は、歪ゲージ41の出力信号を伝送する。ケーブル42は、支持部材32の端部(具体的には、支持部材32のうちの支持軸部32aの軸方向の端部)を貫通し、ローラーカッター30の外側まで延びている。図2の例では、ケーブル42は、支持部材32の右端部に設けられる蓋部材32eの貫通孔32e1を通過して、ローラーカッター30の外側まで延びている。例えば、掘削機本体10のうち隔壁11よりも後方には、作業者が利用する作業者端末が配置される。作業者端末と接続されるケーブルがローラーカッター30の近傍まで延びている。ケーブル42は、作業者端末と接続されるケーブルに対して、コネクタを介して接続される。それにより、各歪ゲージ41の出力信号が作業者端末に伝送され、荷重センサ40により検出された荷重が作業者端末に表示される。ゆえに、作業者は、ローラーカッター30に負荷される荷重を把握することができる。
回転センサ50は、被検知部51と、検知部52とを有する。被検知部51は、例えば、磁石である。検知部52は、例えば、近接センサである。被検知部51は、ビット31の内周面に取り付けられており、ビット31とともに回転する。図2の例では、被検知部51は、ビット31の内周面のうち、2つの軸受33の間に取り付けられているが、被検知部51の設置位置は、特に限定されない。検知部52は、支持部材32の支持軸部32aの外周部に設けられている。検知部52は、支持軸部32aの外部に露出している。支持軸部32aの軸方向において、検知部52の位置と被検知部51の位置は、略一致する。ゆえに、ビット31が1回転する度に、被検知部51は検知部52と1回対向する。被検知部51が検知部52と対向する際に、検知部52は磁場を検知する。それにより、検知部52は、ビット31が1回転したことを検知できる。このように、回転センサ50は、ビット31の回転挙動を検出することができる。ビット31の回転挙動は、ビット31の回転の有無、回転数(実際に回転した総回転数)、または、回転速度等を含む。なお、被検知部51を1か所に設置し、検知部52を周方向の複数箇所(例えば、90°ごとに4か所など)に設置すれば、回転方向の検出や1回転あたりの回転速度のムラ(バラツキ)など、回転の詳細な動作を検出できる。
検知部52には、ケーブル53が接続されている。ケーブル53は、検知部52の出力信号を伝送する。ケーブル53は、ケーブル42と同様に、支持部材32の端部を貫通し、ローラーカッター30の外側まで延びている。図2の例では、ケーブル53は、支持部材32の右端部に設けられる蓋部材32eの貫通孔32e1を通過して、ローラーカッター30の外側まで延びている。ケーブル53は、ケーブル42と同様に、作業者端末と接続されるケーブルに対して、コネクタを介して接続される。それにより、検知部52の出力信号が作業者端末に伝送され、回転センサ50により検出されたビット31の回転挙動を示す情報が作業者端末に表示される。ゆえに、作業者は、ビット31の回転挙動を把握することができる。
摩耗センサ60は、計測部61と、処理部62とを有する。計測部61は、例えば、ビット31内に埋め込まれたプリント基板を含む。計測部61は、ビット31の内周面から外周面の近傍までビット31の径方向に延在する。ビット31の摩耗が進展すると、計測部61のプリント基板上の配線パターンがビット31の径方向外側から順に削り取られる。ゆえに、当該プリント基板に一定電圧を印加した際の電流値に基づいて、断線した領域の範囲を特定することができる。それにより、ビット31の摩耗量を検出することができる。ビット31の摩耗量は、例えば、ビット31の新品時の直径と現在の直径との差である。処理部62は、計測部61との間での電力および信号の送受信に関する各種処理を行う。例えば、処理部62は、計測部61に電力を供給する処理と、計測部61から検出結果を受信する処理とを行う。なお、計測部61はビット31側で処理部62は固定側となり、相対的な動きが発生するが、近距離無線方式(非接触方式)またはスリップリングでの対応など適宜の対応とすればよい。また、計測部61としては、ビット31内に超音波発信ヘッドを径方向外側に向けて設置し、ビット31の外周面(地山との境界)までの超音波の反応により発信ヘッドと外周面までの距離を測定する方式を採用してもよい。
処理部62には、ケーブル63が接続されている。ケーブル63は、処理部62の出力信号を伝送する。ケーブル63は、ケーブル42およびケーブル53と同様に、支持部材32の端部を貫通し、ローラーカッター30の外側まで延びている。図2の例では、ケーブル63は、支持部材32の右端部に設けられる蓋部材32eの貫通孔32e1を通過して、ローラーカッター30の外側まで延びている。ケーブル63は、ケーブル42およびケーブル53と同様に、作業者端末と接続されるケーブルに対して、コネクタを介して接続される。それにより、処理部62の出力信号が作業者端末に伝送され、摩耗センサ60により検出されたビット31の摩耗量が作業者端末に表示される。ゆえに、作業者は、ビット31の摩耗量を把握することができる。
上記で説明したように、本実施形態では、ローラーカッター30に、荷重センサ40が内蔵される。ゆえに、荷重センサ40がカッタヘッド20側(例えば、ホルダ21)に設けられる場合と異なり、荷重の検出精度は、カッタヘッド20に対するローラーカッター30の取り付け精度に依存しない。それにより、荷重センサ40による荷重の検出精度を向上させることができる。さらに、ローラーカッター30を用いたトンネル掘削では、ローラーカッター30の交換が行われるが、ローラーカッター30の交換に起因して荷重センサ40による検出結果が変化することを抑制することができる。ゆえに、荷重センサ40による検出結果の再現性を向上させることができ、ローラーカッター30に負荷される荷重を安定的に確実に精度良く検出することができる。よって、例えば、このように検出することにより、過度に大きな荷重がローラーカッター30に負荷されることのないよう掘進条件を制御することで、ローラーカッター30の破損を防止することができる。
また、本実施形態では、ローラーカッター30に、回転センサ50が内蔵される。ゆえに、回転センサ50の一部(例えば、被検知部51または検知部52の一方)がカッタヘッド20側に設けられる場合と異なり、ビット31の回転挙動の検出精度は、カッタヘッド20に対するローラーカッター30の取り付け精度に依存しない。それにより、回転センサ50によるビット31の回転挙動の検出精度を向上させることができる。さらに、ローラーカッター30を用いたトンネル掘削では、ローラーカッター30の交換が行われるが、ローラーカッター30の交換に起因して回転センサ50による検出結果が変化することを抑制することができる。ゆえに、回転センサ50による検出結果の再現性を向上させることができ、ビット31の回転挙動を安定的に確実に精度良く検出することができる。よって、例えば、ビット31が自転しない状態で掘削が行われ、ビット31の偏摩耗(つまり、ビット31の周方向の一部のみが過度に摩耗する現象)が生じていることを適切に検知することができる。例えば、このように検出することにより、ビット31が自転しない状態を避け、自転する状態を維持するように、掘進条件を制御することで、ローラーカッター30の破損を防止することができる。
また、本実施形態では、ローラーカッター30に、摩耗センサ60が内蔵される。ゆえに、摩耗センサ60がカッタヘッド20側に設けられる場合(例えば、ビット31の外周面との距離を検出するセンサがホルダ21に設けられる場合)と異なり、ビット31の摩耗量の検出精度は、カッタヘッド20に対するローラーカッター30の取り付け精度に依存しない。それにより、摩耗センサ60によるビット31の摩耗量の検出精度を向上させることができる。さらに、ローラーカッター30を用いたトンネル掘削では、ローラーカッター30の交換が行われるが、ローラーカッター30の交換に起因して摩耗センサ60による検出結果が変化することを抑制することができる。ゆえに、摩耗センサ60による検出結果の再現性を向上させることができ、ビット31の摩耗量を安定的に確実に精度良く検出することができる。よって、例えば、このように検出することにより、ビット31の摩耗が進展し、掘削力が十分に確保できなくなってしまったタイミングが把握できることとなり、適切なタイミングでローラーカッター30を交換することができる。
また、本実施形態では、荷重センサ40のケーブル42、回転センサ50のケーブル53、および、摩耗センサ60のケーブル63は、支持部材32の端部を貫通し、ローラーカッター30の外側まで延びている。それにより、支持部材32の端部のうち、これらのケーブル42、53、63が貫通する箇所(図2の例では、蓋部材32eの貫通孔32e1)に対して防水処理および耐圧処理を施すことによって、ローラーカッター30の内部に設けられる各センサを、ローラーカッター30の外部の掘削土砂および水から保護することができる。なお、ケーブル42、53、63は、貫通孔32eを独立したケーブルとして通してもよく、また、中空部32a3内で集約して本数を減らして通してもよい。
ここで、各センサが設けられるローラーカッター30の内部に対する防水性および耐圧性を確保する観点では、支持部材32の中空部32a3に、樹脂部材が充填されていることが好ましい。特に、樹脂部材は、電気絶縁性を有し、水分と反応しない性質を有することが好ましい。ただし、中空部32a3に樹脂部材が充填されていなくてもよい。その場合、例えば、蓋部材32eの貫通孔32e1内に、ケーブル42、53、63を貫通させた状態で、樹脂を充填することによって防水性および耐圧性を確保してもよい。
なお、各センサが設けられるローラーカッター30の内部に対する防水性および耐圧性をより向上させる観点では、後述するローラーカッター30A(図4を参照)と同様に、支持部材32の端部に、蓋部材32eに対して径方向外側に離隔した状態で蓋部材32eを囲むように形成された環状のシール部材が設けられていてもよい。具体的には、シール部材に対し、ホルダ21側の部材をシール部材の水密機能が発揮されるように設置することで、ホルダ21側とローラーカッター30側の双方において、センサおよびケーブル類の防水性および耐圧性を確保した状態にできる。
また、本実施形態では、荷重センサ40は、支持部材32の中空部32a3の内周面に設けられる歪ゲージ41を含む。それにより、歪ゲージ41をローラーカッター30の外部の掘削土砂および水から保護しつつ、ローラーカッター30に負荷される荷重を検出することが適切に実現される。
なお、上記では、ローラーカッター30に、荷重センサ40、回転センサ50および摩耗センサ60が内蔵される例を説明した。ただし、ローラーカッター30には、少なくとも荷重センサ40が内蔵されていればよい。例えば、図2の例に対して、回転センサ50または摩耗センサ60の少なくとも一方が省略されてもよい。また、例えば、図2の例に対して、回転センサ50の一部がカッタヘッド20側に設けられてもよく、摩耗センサ60がカッタヘッド20側に設けられてもよい。
また、上記では、荷重センサ40が支持軸部32aに設けられる例を説明した。ただし、荷重センサ40は、ローラーカッター30のうち支持軸部32aと異なる部分に設けられてもよい。例えば、荷重センサ40が軸受33に設けられてもよい。この場合、例えば、歪ゲージ41が軸受33の内輪等に設けられる。また、回転センサ50も軸受33に設けられてもよい。それにより、荷重検出および回転検出ともに軸受部分での検出も可能となる。
また、上記では、支持部材32の支持軸部32aと、第1取付部32bと、第2取付部32cとが異なる部材によって形成される例を説明した。ただし、支持軸部32aと、第1取付部32bとが一体的に形成されてもよい。支持軸部32aと、第2取付部32cとが一体的に形成されてもよい。また、支持部材32における部材間の境界線は、図2の例と異なっていてもよい。
また、上記では、図2を参照して、支持軸部32aの中空部32a3の構成について説明した。ただし、支持軸部32aの中空部32a3の構成は、図2の例に限定されない。例えば、中空部32a3は、支持軸部32aの中心軸と同軸上に配置されていなくてもよい。また、例えば、中空部32a3の横断面形状は、円形であってもよく、円形以外の形状(例えば、矩形状や長穴形状等)であってもよい。また、例えば、支持軸部32aの左端面および右端面の各端面における開口の有無や蓋部材32eの有無は、適宜変更され得る。
<第2の実施形態>
図4を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態に係るローラーカッター30Aを示す断面図である。第2の実施形態では、上述した第1の実施形態と比較して、ローラーカッター30Aの構成が異なる。具体的には、第2の実施形態に係るローラーカッター30Aでは、上述した第1の実施形態に係るローラーカッター30と比較して、中空部32a3の開口32a5を塞ぐ部材が異なり、ケーブル42、53、63の接続先が異なる。
図4に示すように、ローラーカッター30Aでは、支持部材32の端部には、コネクタ32fが設けられている。図4の例では、支持部材32の環状窪み部32a4に、コネクタ32fが嵌合されている。それにより、中空部32a3の右端の開口32a5がコネクタ32fによって塞がれる。
荷重センサ40のケーブル42、回転センサ50のケーブル53、および、摩耗センサ60のケーブル63は、コネクタ32fと接続されている。図4の例では、コネクタ32fのうちローラーカッター30Aの外側に臨む右端面に端子が設けられる。コネクタ32fのうち中空部32a3に臨む左端面に、ケーブル42、53、63が接続される。このように、ケーブル42、53、63は、中空部32a3内に収容される。作業者端末と接続されるケーブルの先端に設けられているコネクタが、コネクタ32fと接続される。それにより、各センサの検出結果が作業者端末に伝送される。
ここで、支持部材32の端部には、コネクタ32fを囲むように形成された環状のシール部材32gが設けられている。図4の例では、シール部材32gは、支持軸部32aの右端面に設けられている。シール部材32gは、例えば、ゴム製のリングであり、支持軸部32aの中心軸と同軸上に配置されている。シール部材32gは、コネクタ32fに対して径方向外側に離隔している。
上記で説明したように、本実施形態では、支持部材32の端部に、コネクタ32fが設けられている。そして、ケーブル42、53、63は、コネクタ32fと接続されている。それにより、ケーブル42、53、63は、中空部32a3内に収容される。ここで、支持部材32の端部に設けられた環状のシール部材32gによって、コネクタ32fが囲まれている。ゆえに、シール部材32gがホルダ21の所定の面に当接するように、ローラーカッター30Aをホルダ21に組み付けることによって、外部からコネクタ32fへ掘削土砂および水が侵入することをシール部材32gによって抑制することができる。よって、コネクタ32fを通過して中空部32a3内に掘削土砂および水が侵入することを抑制することができる。さらに、支持部材32の端部にコネクタ32fが設けられることで、ローラーカッター30Aの交換作業時に、支持部材32の端部からケーブルが出ている状態がなくなるので、ケーブル損傷の可能性がなくなり、作業性が向上する。また、ケーブルの接続や切り離しもコネクタ32fを利用して確実に実施できるものとなっている。
なお、各センサが設けられるローラーカッター30Aの内部に対する防水性および耐圧性をより向上させる観点では、防水性および耐圧性ができるだけ高いホルダ21を用いることが好ましい。つまり、ホルダ21において、各センサのケーブル取り合い部やコネクタの取り合い部については、防水性および耐圧性を確保することが好ましい。また、各センサが設けられるローラーカッター30Aの内部に対する防水性および耐圧性をより向上させる観点では、支持部材32の中空部32a3に、樹脂部材が充填されていてもよい。
なお、上述したローラーカッター30と同様に、ローラーカッター30Aには、少なくとも荷重センサ40が内蔵されていればよい。また、上述したローラーカッター30と同様に、荷重センサ40は、ローラーカッター30Aのうち支持軸部32aと異なる部分に設けられてもよい。また、上述したローラーカッター30と同様に、ローラーカッター30Aにおいて、支持部材32における部材間の境界線は、図4の例と異なっていてもよい。
<第3の実施形態>
図5を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。
図5は、本発明の第3の実施形態に係るローラーカッター30Bを示す断面図である。第3の実施形態では、上述した第1の実施形態と比較して、ローラーカッター30Bの構成が異なる。具体的には、第3の実施形態に係るローラーカッター30Bでは、上述した第1の実施形態に係るローラーカッター30と比較して、中空部32a3の開口32a5を塞ぐ部材が異なり、ケーブル42、53、63の接続先が異なる。
図5に示すように、ローラーカッター30Bでは、支持部材32の端部には、水中コネクタ32hが設けられている。水中コネクタ32hは、水中の高圧環境下において耐えられるように高い防水性および耐圧性を有するコネクタである。図5の例では、支持部材32の環状窪み部32a4に、水中コネクタ32hが嵌合されている。それにより、中空部32a3の右端の開口32a5が水中コネクタ32hによって塞がれる。
荷重センサ40のケーブル42、回転センサ50のケーブル53、および、摩耗センサ60のケーブル63は、水中コネクタ32hと接続されている。図5の例では、水中コネクタ32hのうちローラーカッター30Bの外側に臨む右端面に端子が設けられる。水中コネクタ32hのうち中空部32a3に臨む左端面に、ケーブル42、53、63が接続される。このように、ケーブル42、53、63は、中空部32a3内に収容される。作業者端末と接続されるケーブルの先端に設けられているコネクタが、水中コネクタ32hと接続される。それにより、各センサの検出結果が作業者端末に伝送される。
上記で説明したように、本実施形態では、支持部材32の端部に、水中コネクタ32hが設けられている。そして、ケーブル42、53、63は、水中コネクタ32hと接続されている。それにより、ケーブル42、53、63は、中空部32a3内に収容される。ここで、水中コネクタ32hは、上述したように、高い防水性および耐圧性を有する。このような水中コネクタ32hによって中空部32a3の開口32a5が塞がれているので、外部から水中コネクタ32hを通過して中空部32a3内に掘削土砂および水が侵入することを抑制することができる。
なお、各センサが設けられるローラーカッター30Bの内部に対する防水性および耐圧性をより向上させる観点では、支持部材32の中空部32a3に、樹脂部材が充填されていてもよい。また、各センサが設けられるローラーカッター30Bの内部に対する防水性および耐圧性をより向上させる観点では、上述したローラーカッター30Aと同様に、支持部材32の端部に、水中コネクタ32hに対して径方向外側に離隔した状態で水中コネクタ32hを囲むように形成された環状のシール部材が設けられていてもよい。
なお、上述したローラーカッター30と同様に、ローラーカッター30Bには、少なくとも荷重センサ40が内蔵されていればよい。また、上述したローラーカッター30と同様に、荷重センサ40は、ローラーカッター30Bのうち支持軸部32aと異なる部分に設けられてもよい。また、上述したローラーカッター30と同様に、ローラーカッター30Bにおいて、支持部材32における部材間の境界線は、図5の例と異なっていてもよい。
<第4の実施形態>
図6を参照して、本発明の第4の実施形態について説明する。
図6は、本発明の第4の実施形態に係るローラーカッター30Cを示す断面図である。第4の実施形態では、上述した第1の実施形態と比較して、ローラーカッター30Cの構成が異なる。具体的には、第4の実施形態に係るローラーカッター30Cでは、上述した第1の実施形態に係るローラーカッター30と比較して、中空部32a3の開口32a5を塞ぐ部材が異なり、ケーブル42、53、63の接続先が異なる。
図6に示すように、ローラーカッター30Cでは、支持部材32の端部には、信号を無線で送受信可能な送受信部32iが設けられている。なお、送受信部32iによる信号の送受信の方式(つまり、非接触通信方式)は、特に限定されず、例えば、電磁誘導方式であってもよく、磁気共鳴方式であってもよい。図6の例では、支持部材32の環状窪み部32a4に、送受信部32iが嵌合されている。それにより、中空部32a3の右端の開口32a5が送受信部32iによって塞がれる。
荷重センサ40のケーブル42、回転センサ50のケーブル53、および、摩耗センサ60のケーブル63は、送受信部32iと接続されている。図5の例では、送受信部32iのうちローラーカッター30Cの外側に臨む右端面が、信号を送受信する面である。送受信部32iのうち中空部32a3に臨む左端面に、ケーブル42、53、63が接続される。このように、ケーブル42、53、63は、中空部32a3内に収容される。ここで、作業者端末と接続されるケーブルは、ホルダ21に設けられる送受信部21cと接続されている。送受信部21cは、送受信部32iと同様に、信号を無線で送受信可能である。図6に示すように、ローラーカッター30Cがホルダ21に組み付けられた状態において、ローラーカッター30Cの送受信部32iは、ホルダ21の送受信部21cと対向するようになっている。それにより、ローラーカッター30Cの送受信部32iと、ホルダ21の送受信部21cとの間で信号を送受信することができるので、各センサの検出結果が作業者端末に伝送される。
上記で説明したように、本実施形態では、支持部材32の端部に、送受信部32iが設けられている。そして、ケーブル42、53、63は、送受信部32iと接続されている。それにより、ケーブル42、53、63は、中空部32a3内に収容される。ここで、送受信部32iとして、高い防水性および耐圧性を有するもの(つまり、水中での使用に適したもの)を採用することによって、外部から送受信部32iを通過して中空部32a3内に掘削土砂および水が侵入することを抑制することができる。さらに、コネクタの接続作用も不要となるため、作業性や確実性が向上する。
なお、各センサが設けられるローラーカッター30Cの内部に対する防水性および耐圧性をより向上させる観点では、支持部材32の中空部32a3に、樹脂部材が充填されていてもよい。また、各センサが設けられるローラーカッター30Cの内部に対する防水性および耐圧性をより向上させる観点では、上述したローラーカッター30Aと同様に、支持部材32の端部に、送受信部32iに対して径方向外側に離隔した状態で送受信部32iを囲むように形成された環状のシール部材が設けられていてもよい。
なお、上述したローラーカッター30と同様に、ローラーカッター30Cには、少なくとも荷重センサ40が内蔵されていればよい。また、上述したローラーカッター30と同様に、荷重センサ40は、ローラーカッター30Cのうち支持軸部32aと異なる部分に設けられてもよい。また、上述したローラーカッター30と同様に、ローラーカッター30Cにおいて、支持部材32における部材間の境界線は、図6の例と異なっていてもよい。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例または修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
1 トンネル掘削機
10 掘削機本体
11 隔壁
20 カッタヘッド
21 ホルダ
21a 取付穴
21b 固定用部材
21c 送受信部
30 ローラーカッター
30A ローラーカッター
30B ローラーカッター
30C ローラーカッター
31 ビット
32 支持部材
32a 支持軸部
32a3 中空部
32b 第1取付部
32c 第2取付部
32d 環状部材
32e 蓋部材
32f コネクタ
32g シール部材
32h 水中コネクタ
32i 送受信部
33 軸受
34 フローティングシール
40 荷重センサ
41 歪ゲージ
42 ケーブル
50 回転センサ
51 被検知部
52 検知部
53 ケーブル
60 摩耗センサ
61 計測部
62 処理部
63 ケーブル
S チャンバ

Claims (7)

  1. 掘削機本体の前端に回転可能に設けられるカッタヘッドのホルダに取り付けられるローラーカッターであって、
    支持軸部を有し、前記ホルダに取り付けられる支持部材と、
    前記支持軸部の径方向外側に、前記支持軸部を中心として回転可能に設けられる環状の回転体と、
    を備え、
    前記ローラーカッターには、前記回転体に作用する荷重を検出し、第1ケーブルと接続される荷重センサが内蔵され
    さらに、前記ローラーカッターには、前記回転体の回転挙動を検出し、第2ケーブルと接続される回転センサ、および、前記回転体の摩耗量を検出し、第3ケーブルと接続される摩耗センサの少なくとも一方が内蔵され、
    前記支持部材には、前記支持軸部の軸方向に延在し、前記支持部材の一端面には開口しておらず、前記支持部材の他端面に開口を有する中空部が形成されており、
    前記中空部の開口は、貫通孔を有する蓋部材によって塞がれており、
    前記荷重センサは、前記支持軸部に設けられ、
    前記第1ケーブルと、前記第2ケーブルおよび前記第3ケーブルの少なくとも一方とは、前記蓋部材の貫通孔を貫通し、前記ローラーカッターの外側まで延びている、
    ローラーカッター。
  2. 掘削機本体の前端に回転可能に設けられるカッタヘッドのホルダに取り付けられるローラーカッターであって、
    支持軸部を有し、前記ホルダに取り付けられる支持部材と、
    前記支持軸部の径方向外側に、前記支持軸部を中心として回転可能に設けられる環状の回転体と、
    を備え、
    前記ローラーカッターには、前記回転体に作用する荷重を検出し、第1ケーブルと接続される荷重センサが内蔵され
    さらに、前記ローラーカッターには、前記回転体の回転挙動を検出し、第2ケーブルと接続される回転センサ、および、前記回転体の摩耗量を検出し、第3ケーブルと接続される摩耗センサの少なくとも一方が内蔵され、
    前記支持部材には、前記支持軸部の軸方向に延在し、前記支持部材の一端面には開口しておらず、前記支持部材の他端面に開口を有する中空部が形成されており、
    前記中空部の開口は、コネクタによって塞がれており、
    前記荷重センサは、前記支持軸部に設けられ、
    前記第1ケーブルと、前記第2ケーブルおよび前記第3ケーブルの少なくとも一方とは、前記コネクタと接続されており、
    前記支持部材の他端面には、前記コネクタを囲むように形成された環状のシール部材が設けられている、
    ローラーカッター。
  3. 掘削機本体の前端に回転可能に設けられるカッタヘッドのホルダに取り付けられるローラーカッターであって、
    支持軸部を有し、前記ホルダに取り付けられる支持部材と、
    前記支持軸部の径方向外側に、前記支持軸部を中心として回転可能に設けられる環状の回転体と、
    を備え、
    前記ローラーカッターには、前記回転体に作用する荷重を検出し、第1ケーブルと接続される荷重センサが内蔵され
    さらに、前記ローラーカッターには、前記回転体の回転挙動を検出し、第2ケーブルと接続される回転センサ、および、前記回転体の摩耗量を検出し、第3ケーブルと接続される摩耗センサの少なくとも一方が内蔵され、
    前記支持部材には、前記支持軸部の軸方向に延在し、前記支持部材の一端面には開口しておらず、前記支持部材の他端面に開口を有する中空部が形成されており、
    前記中空部の開口は、水中コネクタによって塞がれており、
    前記荷重センサは、前記支持軸部に設けられ、
    前記第1ケーブルと、前記第2ケーブルおよび前記第3ケーブルの少なくとも一方とは、前記水中コネクタと接続されている、
    ローラーカッター。
  4. 掘削機本体の前端に回転可能に設けられるカッタヘッドのホルダに取り付けられるローラーカッターであって、
    支持軸部を有し、前記ホルダに取り付けられる支持部材と、
    前記支持軸部の径方向外側に、前記支持軸部を中心として回転可能に設けられる環状の回転体と、
    を備え、
    前記ローラーカッターには、前記回転体に作用する荷重を検出し、第1ケーブルと接続される荷重センサが内蔵され
    さらに、前記ローラーカッターには、前記回転体の回転挙動を検出し、第2ケーブルと接続される回転センサ、および、前記回転体の摩耗量を検出し、第3ケーブルと接続される摩耗センサの少なくとも一方が内蔵され、
    前記支持部材には、前記支持軸部の軸方向に延在し、前記支持部材の一端面には開口しておらず、前記支持部材の他端面に開口を有する中空部が形成されており、
    前記中空部の開口は、信号を無線で送受信可能な送受信部によって塞がれており、
    前記荷重センサは、前記支持軸部に設けられ、
    前記第1ケーブルと、前記第2ケーブルおよび前記第3ケーブルの少なくとも一方とは、前記送受信部と接続されている、
    ローラーカッター。
  5. 記荷重センサは、前記中空部の内周面に設けられる歪ゲージを含む、
    請求項1~のいずれか一項に記載のローラーカッター。
  6. 前記中空部には、樹脂部材が充填されている、
    請求項に記載のローラーカッター。
  7. 請求項1~のいずれか一項に記載のローラーカッターを備えるトンネル掘削機。
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