JP2925867B2 - シールド掘進機のローラビット回転検出装置 - Google Patents

シールド掘進機のローラビット回転検出装置

Info

Publication number
JP2925867B2
JP2925867B2 JP4320256A JP32025692A JP2925867B2 JP 2925867 B2 JP2925867 B2 JP 2925867B2 JP 4320256 A JP4320256 A JP 4320256A JP 32025692 A JP32025692 A JP 32025692A JP 2925867 B2 JP2925867 B2 JP 2925867B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller bit
roller
cutter
cutter head
proximity switch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4320256A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06167193A (ja
Inventor
克己 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP4320256A priority Critical patent/JP2925867B2/ja
Publication of JPH06167193A publication Critical patent/JPH06167193A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2925867B2 publication Critical patent/JP2925867B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地山の掘削中ローラビ
ットの自転が円滑に行われているか否かを検出するシー
ルド掘進機のローラビット回転検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】地山を掘削装置で掘削する場合、通常
は、カッタビットとして、カッタヘッドとともに公転し
て地山を削るだけのカッタビットを用いるが、地山が大
礫層、岩盤層等の硬い地山であるときには、カッタヘッ
ドとともに公転し、かつ、推力の付与により自転しなが
らこれら大礫層や岩盤層等を圧砕する働きをするローラ
ビットを用いる。掘削装置としてシールド掘進機を用い
た場合についてみると、通常は、公転して地山を切削す
るだけのカッタビットを用いて掘進するが、その掘進
中、大礫層や岩盤層に遭遇したときには、このようなロ
ーラビットをカッタヘッドに取付けてこれらをその自転
により圧砕しながら掘進を進める。ローラビットは、こ
のように掘進中自己回転が行われることにより本来の機
能を発揮できるものであり、もし、その自己回転がロー
ラビット支持軸の軸受の損傷等により円滑に行われ得な
くなると、偏摩耗し、さらには破損したりすることとな
る。そして、ローラビットが円滑に自己回転できなくな
つた場合には、その原因を究明し、必要に応じてその軸
受部にグリースを給脂をしたり、又はそのローラビット
を交換したりする等の措置が必要となる。シールド掘進
機においてローラビットを交換する場合の作業について
みると、その交換をしようとするときには、シールド掘
進機のカッタヘッド前方の地山に地盤安定剤としての薬
液を注入して地山を安定させた上で、その前方の地山を
手掘りにより掘削してその交換作業に必要な作業空間を
確保する等の段取りが必要である。そして、そのために
は、単に交換部品を手配するだけではなく、薬液や人手
の手配を行うことも必要であって、その準備を計画的に
進めることが要求され、場当たり的な対応では、ローラ
ビットの交換作業を円滑に遂行することはできない。ま
た、ローラビットにグリース給脂する場合でも、その回
転状態を常時適確に把握し、その給脂をタイミングよく
行うことが肝要である。
【0003】このようなことから、特にシールド掘進機
においては、その掘削時にローラビットが円滑に回転し
ているか否かを常時適確に把握できるようにすることが
きわめて重要なテーマとなる。
【0004】ところで、切羽面に対し当てられながら地
山を破砕するローラビットにあっては、掘削時にその回
転状態を目視により適確に把握することは困難なことで
あり、特に、これが密閉構造のバルクヘッド面から前に
取付けられているシールド掘進機では、実際上不可能な
ことである。そのため、地山の掘削中、ローラビットの
回転が円滑に行われているか否かを検出するためのロー
ラビット回転検出装置の開発が要請されることとなり、
従来、この種の装置として実開昭63−171495号
公報や実開昭63−171496号公報に記載の装置が
同一出願人により提案されている。
【0005】前者の装置についてみると、同装置は、ロ
ーラビットの一種であるシールド掘進機のローラカッタ
の円盤形台金端面に回転検出用の金属片を設けるととも
に、その円盤形台金を回転可能に軸支する固定軸の支持
部材であるローラカッタサドル部に、前記金属片と対面
し得るように近接スイッチを設け、この近接スイッチに
より表示灯を点滅させるようにしたものである。この従
来の装置は、このような構成を備えていることから、地
山の掘進中にローラカッタが自転していると、近接スイ
ッチは、前記金属片が接近する都度信号を発して表示灯
をローラカッタの回転と同期して点滅させることとな
り、ローラカッタの回転が円滑に行われているか否かを
その点滅の状態により検知できるというものである。
【0006】次に、後者の装置についてみると、同装置
は、シールド掘進機のローラカッタの周面に設けられて
いる超硬チップと対面し得るように近接スイッチを設
け、この近接スイッチにより表示灯を点滅させるように
したものである。この従来の装置は、このような構成を
備えていることから、地山の掘進中にローラカッタが自
転していると、近接スイッチは、超硬チップが接近する
都度信号を発して表示灯をローラカッタの回転と同期し
て点滅させることとなり、この点滅の状態により、ロー
ラカッタの回転が円滑に行われているか否かや超硬チッ
プの摩耗状態を検知できるというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ローラカッタすなわちローラビットの周辺一帯は、切
削、圧砕された土石が飛散し土砂水が流動している劣悪
な環境にあることから、近接スイッチや回転検出用の金
属片を設置する場合に、その設置や回転の検出の便だけ
を考慮したのでは、長期の使用に耐え得る実用的なシー
ルド掘進機のローラビット回転検出装置を得ることはで
きない。
【0008】しかるに、前記実開昭63−171495
号公報に記載の装置をみると、近接スイッチや回転検出
用の金属片は、円盤形台金とローラカッタサドル部との
間にその台金の回転を可能にするため形成した間隙に面
するように設けられていて、その間隙から侵入する切
削、圧砕された土石や土砂水に接触して損傷する恐れが
ある。すなわち、ローラカッタの回転に伴って前記間隙
内に切削、圧砕された土石が巻き込まれたり土砂水が流
入したりすると、これら土石や土砂水により近接スイッ
チや回転検出用の金属片があたかも回転研摩されるよう
な状態となって、近接スイッチが破損したりその金属片
が摩耗したりすることとなり、ローラカッタの回転状態
を正しく検知することは不可能になる。また、このよう
なことを抜きにしても、土石の飛散等により衝撃を受け
るローラカッタサドル部に計器としての近接スイッチを
設けることそれ自体、問題であり、近接スイッチの故障
を招くもととなる。
【0009】さらに、前記実開昭63−171496号
公報に記載の装置をみると、近接スイッチが岩石の圧砕
手段である超硬チップと対面するように設けられてい
て、同スイッチが土石や土砂水等に接触して損傷する危
惧のあることは、一見明白である。
【0010】これら同一出願人により提案されている
ールド掘進機に関する二つの装置からうかがい知ること
ができるように、従来の技術においては、ローラビット
回転検出装置の損傷を防止することへの配慮が欠けてい
た。
【0011】このような状況に鑑み、本発明は、以上述
べたような従来技術にみられる問題を解消し、長期の使
用に耐え得る実用的なシールド掘進機のローラビット回
転検出装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の前記の目的は、
複数のローラビットを設けたカッタヘッドがシールド本
体前部にセンタシャフトで回転可能に支持され、それら
の各ローラビットが中央に軸挿通孔を有するカッタ部と
このカッタ部の軸挿通孔に挿通してカッタ部を回転可能
に支持する固定軸部とを有するシールド掘進機につい
て、その掘削時にローラビットが円滑に回転しているか
否かを検出するシールド掘進機のローラビット回転検出
装置において、各ローラビットのカッタ部の軸挿通孔の
内周面に被検知要素を設け、この被検知要素を検知して
表示灯を点滅させるための信号を発する検出手段を固定
軸部に設けるとともに、監視可能な場所に設置されカッ
タヘッドと近似の形状が表わされている表示部に複数の
各ローラビットとの対応関係が判別できるように複数の
表示灯を配置し、表示灯を点滅させるための信号を各表
示灯へ送るためのケーブルを、固定軸部及びカッタヘッ
ドの内部を通した後、センタシャフトの内部を通してシ
ールド本体内側に導くことにより、スリップリングを介
して各表示灯に接続するようにしたこと、により達成で
きる。
【0013】
【作用】本発明のシールド掘進機のローラビット回転検
出装置は、各ローラビットのカッタ部の軸挿通孔の内周
面に被検知要素を設け、この被検知要素を検知して表示
灯を点滅させるための信号を発する検出手段を固定軸部
に設けているので、カッタヘッドに推力を付与しながら
これを回転駆動すると、各ローラビットのカッタ部に設
けられた被検知要素が各ローラビットの自転に伴って固
定軸部のまわりを回転し、各ローラビットの固定軸部に
設けられた検出手段は、各被検知要素がその回転により
接近する都度これを検知して表示灯を点滅させるための
信号を発する。この各被検知要素で発せられる信号は、
ケーブルによりスリップリングを介して表示部の各表示
灯へ送られて各表示灯を点滅させる。その結果、表示灯
が規則的に点滅していれば、ローラビットの自転が円滑
に行われていることになるし、表示灯が不規則に点滅し
ていれば、ローラビットの自転が円滑に行われていない
ことになる。 そして、特に、表示灯が点灯又は消灯した
ままの状態になり、この状態が特定の表示灯についてだ
け持続したときには、ローラビットが軸受部の損傷によ
り回転不能になった可能性が高く、他のローラビットも
連鎖的に損傷する危惧があるので、オペレータは、これ
をいち早く見付けて迅速に対応する必要がある。本発明
の装置では、カッタヘッドと近似の形状が表わされてい
る表示部を監視可能な場所に設置して、この表示部に、
複数の各ローラビットとの対応関係が判別できるように
複数の表示灯を配置しているので、こうしたローラビッ
トの回転不能に係る表示灯の作動状態を、各表示灯の相
互対比により視覚的にいち早く見付けることができると
ともに、回転不能なローラビットの配置個所もたやすく
特定することができて迅速に対応することができる。
【0014】
【実施例】本発明の実施例を図1〜図5に基づいて説明
する。これらの各図は、本発明のシールド掘進機のロー
ラビット回転検出装置を泥水シールド式掘進機に適用し
た場合の実施例を示すもので、図1は本発明の実施例の
側面図、図2は図1のA−A線矢視図、図3は図2のB
−B線断面図、図4は図3のC−C線断面図、図5は本
発明の実施例の概略説明図、図6は図5の実施例におけ
るスリップリングの詳細を示した図である。
【0015】まず、泥水シールド式掘進機について構成
の概要を説明すると、1はシールド本体、2はシールド
本体1の前部に放射状に設けられ同本体1の隔壁部1A
に回転可能に支持されたカッタヘッド、3はカッタヘッ
ド2の側辺に設けられたカッタビット、4はカッタヘッ
ド2に形成した設置空間2A内に回転可能に設置されて
いるローラビットである。すでに述べたように、カッタ
ビット3は、カッタヘッド2とともに公転して地山を切
削する機能を有し、ローラビット4は、カッタヘッドと
ともに公転し、かつ、推力の付与により自転しながら大
礫層や岩盤層等の硬い地山を圧砕する機能を有する。5
はシールド本体1とカッタヘッド2とをつなぐ推力を受
ける旋回ベアリング、6は歯車機構を介してカッタヘッ
ド2を回転駆動するシールド本体1に取付けた油圧モー
タ等のカッタ駆動装置、7はセンタシャフトである。な
お、シールド本体1には、ベントナイト等の泥水を切羽
に供給する送水管1Bや掘削土砂を泥水とともに排出す
る排泥管1Cが設けられているとともに、掘進の際カッ
タヘッド2に推力を付与する推進ジャッキ1Dが設置さ
れている。
【0016】以上、泥水シールド式掘進機について構成
の概要を説明したが、次に、このような泥水シールド式
掘進機に本発明のローラビット回転検出装置を適用した
点に関する実施例の内容を説明して、本発明の技術内容
を明らかにする。
【0017】図3及び図4において、9は複数のビット
を有するローラビット4の回転部としてのカッタ部、1
0はカッタ部9中央の挿通孔9Aに挿通し、ローラベア
リング18及びボールベアリング19を介してカッタ部
9を回転可能に支持するインナーレースと称する固定軸
部で、これらカッタ部9と固定軸部10とでローラビッ
ト4を構成する。これらカッタ部9と固定軸部10の間
隙の両端部には、軸受部に土砂や水等が侵入するのを防
ぐため、常套手段としてのシール20が設けられてい
る。11はカッタヘッド2に形成された前記設置空間2
Aの長手方向両端部に設置、固定され、固定軸部10を
取付けるブラケットで、中央部に固定軸部10の取付け
孔11Aが形成されているとともに下端部両側にカッタ
ヘッド3への取付け片11Bが溶接されている。ブラケ
ット11はこのような構造を備えているので、2個のブ
ラケット11の各取付け孔11Aにローラビット4の固
定軸部10の両端部を嵌挿して固着した上で、両ブラケ
ット11を前記設置空間2Aの長手方向両端部に位置さ
せてその各取付け片11Bをカッタヘッド2の下面に螺
着することにより、図2及び図3に示すように、ローラ
ビット4をカッタヘッド2に形成した設置空間2A内に
設置させることができる。
【0018】12はカッタ部9の挿通孔9A側にその円
周に沿って等間隔で取付けられた被検知要素としての鉄
片等の磁性片、13はこの被検知要素としての磁性片1
2を検知して表示灯17を点滅させるための信号を発す
る検出手段としての近接スイッチである。近接スイッチ
13は、磁性片12と対面し得るように固定軸部10に
設けられるとともに前記信号を表示灯17へ送るための
ケーブル14が接続されている。具体的には、固定軸部
10に、軸心に向けて半径方向の穴10Aを穿孔すると
ともにその半径方向の穴10Aに向けて軸心を通る穴1
0Bを穿孔し、近接スイッチ13をその半径方向の穴1
0A内に螺着するとともに、近接スイッチ13に接続し
たケーブル14をその軸心を通る穴10Bへ導く。そし
て、この軸心を通る穴10Bへ導かれたケーブル14
は、ローラビット4が前述のとおりカッタヘッド2に形
成した設置空間2A内に設置されていてその固定軸部1
0がカッタヘッド2に隣接していることから、図1及び
図2に図示のようにカッタヘッド2内部に直接導かれカ
ッタシャフト7を通じて隔壁1Aの内側に導くことがで
きる。この隔壁1Aの内側に導かれたケーブル14は、
図5に示すようにスリップリング8によりケーブル15
に連結され、このケーブル15は、地中のシールド本体
1側又は地上の作業室内のような監視可能な場所に設置
された表示板16に取付けられている表示灯17に導か
れる。
【0019】スリップリング8は回転導体としてのケー
ブル14と固定導体としてのケーブル15との間を連続
的に電気的に接続する機器で、その詳細は、図6に示す
とおりである。図6において、8aはセンタシャフト7
の内部を通してシールド本体1の内側に導かれた回転導
体としてのケーブル14内の各電線が取り付けられるス
リップリング8の回転部、8bは固定導体としてのケー
ブル15の各電線が取り付けられる固定部である。ケー
ブル14内の各電線が取り付けられる回転部8aの各端
子は、リング状に形成され、ケーブル15の各電線が取
り付けられる固定部8bの各端子は、その回転部8aの
リング状の各端子に接触するように構成されている。
【0020】図2から明らかなように、カッタヘッドに
は、4個のローラビット4が設けられているが、これら
の各ローラビットには、そのいずれにも、すでに述べた
ような方法で磁性片12や近接スイッチ13が設けられ
てローラビット回転検出装置が構成されており、各近接
スイッチ13に接続されているケーブル14も、同様方
法で表示灯17に導かれる。表示板16は、カッタヘッ
ド2と近似の形状が表 わされている表示部が設けられ、
この表示板16の表示部には、カッタヘッド2に設置し
たローラビット4と同数の4個の表示灯17が取り付け
られ、これらの表示灯17は、カッタヘッド2に設置し
た各ローラビット4との対応関係が判別できるように、
カッタヘッド2上の各ローラビット4と近似する表示部
上の位置に配置している。
【0021】本発明の実施例は、以上述べたような構成
を備えているから、推進ジャッキ1Dによりカッタヘッ
ド2に推力を付与しながらこれをカッタ駆動装置6によ
り回転駆動すると、各ローラビット4は、公転しながら
自転して硬い地山を圧砕する。そして、カッタ部9の挿
通孔9A側にその円周に沿って等間隔で取付けられた各
磁性片12は、ローラビット4の自転に伴って固定軸部
10のまわりを回転し、一方、固定軸部10に設けられ
た近接スイッチ13は、各磁性片12がその回転により
接近する都度これを検知して表示灯17を点滅させるた
めの信号を発する。その結果、各ローラビット4に対応
する表示灯17は、その各ローラビット4の自転が円滑
に行われているかぎり、すべて等間隔で規則的に点滅
し、もし、そのいずれかの自転が円滑に行われなくなる
と、そのローラビット4に対応する表示灯17は、不規
則に点滅することになる。さらに、ローラビット4が自
転不能になると、これに対応する表示灯17は、点灯し
たままか消灯したままかのいずれかになる。かくて、泥
水シールド式掘進機のオペレータは、作業室内の表示板
16上の各表示灯17を監視することにより、地山の掘
削中各ローラビット4の自転が円滑に行われているか否
かを常時適確に把握でき、異常が生じた場合でも、必要
な措置を計画的かつ適時に講じることができる。
【0022】ところで、シールド掘進機では、シール2
0が劣化すると、微細な土石粉がカッタ部9とブラケッ
ト11との間隙を通ってカッタ部9の内面と固定軸部1
0の外面との隙間に浸入し、ローラベアリング18に損
傷をもたらし、その結果、カッタ部9の回転が不能にな
る。こうした場合、表示灯17が点灯又は消灯したまま
の状態になって、この状態が特定の表示灯17について
だけ持続するので、表示灯17がこのような作動状態に
なったときには、ローラビットが軸受部の損傷 により回
転不能になった可能性が高い。オペレータがシールド掘
進機を操縦していて、こうしたローラビット4の回転不
能を看過したまま掘削を続行すると、他のローラビット
4に過大の掘削付加が作用して他のローラビット4も連
鎖的に損傷する危惧がある。
【0023】こうしたことから、掘削時にローラビット
が円滑に回転しているか否かを常時適確に把握し、特に
ローラビット4が回転できなくなったときには、オペレ
ータがこれをいち早く見付けて迅速に対応する必要があ
る。本実施例では、カッタヘッド2と近似の形状が表わ
されている表示板16の表示部を監視可能な場所に設置
して、この表示部に、複数の各ローラビット4との対応
関係が判別できるように複数の表示灯17を配置してい
るので、各表示灯17の作動状態や配置個所を一瞥して
把握することができる。そのため、掘削時にローラビッ
ト4が軸受部の損傷により突発的に回転不能になったと
きでも、そのローラビット4の回転不能に係る表示灯1
7の作動状態を、各表示灯17の相互対比により視覚的
にいち早く見付けることができるとともに、回転不能な
ローラビット4の配置個所もたやすく特定することがで
きて、ローラビット4を速やかに交換する等迅速に対応
することができる。
【0024】本発明の実施例中のローラビット回転検出
装置においては、被検知要素である磁性片12及びその
被検知要素を検知して信号を発する検出手段としての近
接スイッチ13が特にカッタ部9及び固定軸部10に設
けられていて、本来的に土砂や水等が侵入する恐れのな
い軸受個所にまとめて設けられているので、従来技術に
みられるように切削、圧砕された土石や土砂水により近
接スイッチ13が破損したり磁性片12が摩耗したりす
るようなことはない。また、近接スイッチ13は、カッ
タ部9内に挿通されていて外界とは隔絶されている固定
軸部10に設けられているので、近接スイッチ13が設
けられている部分は、従来技術にみられるように土石の
飛散等による衝撃を直接的受けるようなことはなく、近
接スイッチ13がこのような衝撃により故障を招く恐れ
もない。
【0025】また、このように近接スイッチ13を固定
軸部10に設けて、近接スイッチ13の発する信号を各
表示灯17へ送るためのケーブル14を、固定軸部10
及びカッタヘッド2の内部を通した後、センタシャフト
7の内部を通してシールド本体1内側に導くようにして
いるので、ケーブル14も外界に露出することなく損傷
の恐れがない。また、カッタヘッド2の支持方式をセン
タシャフト7による支持方式にして、ケーブル14をカ
ッタヘッド2の回転中心部であるセンタシャフト7の内
部を通してシールド本体1の内側に導くことにより、そ
のシールド本体1の内側に導いた回転部側のケーブル1
4を、固定側である表示灯17側のケーブル15に対し
スリップリング8を用いてそのまま接続することが可能
になるため、近接スイッチ13で発する信号を送るため
の信号路を手狭なシールド本体1内に簡易な方法で整然
と敷設することができる。
【0026】さらに、ローラビット回転検出装置の構成
要素である磁性片12及び近接スイッチ13は、前記の
とおりカッタ部9及び固定軸部10に設けられていて、
ローラビット4内にユニット化した状態で共にまとめて
設けられているので、ローラビット回転検出装置の組立
や検査が能率よく行えるばかりではなく、その交換の便
もよい。そして、磁性片12及び近接スイッチ13がこ
のようにユニット化状態でまとめて設けられる構成を実
際上具体化する場合に、実施例のように、半径方向の穴
10A及び軸心を通る穴10Bを固定軸部10に穿設し
て、近接スイッチ13をその半径方向の穴10A内に螺
着するとともに、近接スイッチ13に接続したケーブル
14をその軸心を通る穴10Bへ導くようにすれば、ロ
ーラビット回転検出装置の組立を、ローラビット4の加
工、組立てとともに一貫作業で実施でき、きわめて能率
的である。
【0027】ローラビット4の回転状態を正確に検出す
るには、磁性片12に対する近接スイッチ13の距離
を、近接スイッチ13の感度を考慮しながら磁性片12
の大きさや取付数に応じて適切に設定することが必要で
あるが、近接スイッチ13を固定軸部10に設ける場合
に、特に、固定軸部10の軸心に向けて螺着用の穴10
Aを穿設して、近接スイッチ13をその穴10A内に螺
着するようにしているので、穴10A内への近接スイッ
チ13の捩じ込み程度を調節することにより、磁性片1
2に対する近接スイッチ13の距離を容易かつ適切に調
整することができる。また、近接スイッチ13は、カッ
タ部9と固定軸部10の間の狭い空間内に納めなければ
ならないが、このように近接スイッチ13を固定軸部1
0の穴10A内に螺着して設置するようにしているの
で、近接スイッチ13をこうした狭い空間内に納まりよ
くしっかりと設置することができる。
【0028】以上述べた実施例では、ローラビット回軸
検出装置が泥水シールド式掘進機のローラビットに用い
られているが、本発明においては、これを他のシールド
式掘進機のローラビットに用いることを妨げるものでは
ない。また、実施例では、カッタ部9及び固定軸部10
にそれぞれ複数の磁性片12及び近接スイッチ13を設
けているが、これらは、帰するところ、被検知要素とこ
の被検知要素を検知して表示手段を作動させるための信
号を発する検出手段としての機能を有するものであるか
ら、カッタ部9及び固定軸部10には、このような機能
を有するものが設けられていればよく、その種類を問う
ものではない。そして、被検知要素を設ける場合に、実
施例では被検知要素としての磁性片12を複数設けてい
るが、これを1個しか設けない場合でも、ローラビット
4の回転の有無やその回転速度の異常は判別可能である
から、被検知要素を複数にするか否かは、本発明にとっ
て不可欠の要件ではなく、設計上の選択事項である。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
においては、被検知要素及びその被検知要素を検知して
信号を発する検出手段が特にカッタ部及び固定軸部に設
けられていて、本来的に土砂や水等が侵入する恐れのな
い軸受個所にまとめて設けられているので、従来技術と
は異なり、被検知要素や検出手段が切削、圧砕された土
石や土砂水により損傷するようなことはない。また、検
出手段は、このように固定軸部に設けられていて外界と
は隔絶されているので、従来技術とは異なり、土石の飛
散等による検出手段設置部の衝撃により故障を招く恐れ
がないとともに、検出手段の信号路も当然外界に露出す
ることはなく土石や土砂水により損傷する恐れはない。
さらに、ローラビット回転検出装置を構成する被検知要
素及び検出手段は、前記のとおりカッタ部及び固定軸部
に設けられていて、ローラビット内にユニット化した状
態で共にまとめて設けられているので、同装置の組立や
検査が能率よく行えるばかりでなく、その交換の便もよ
い。以上の通りであるから、本発明によれば、従来技術
の問題をことごとく解消し、長期の使用に耐え得る実用
的なシールド掘進機のローラビット回転検出装置を提供
することができる。
【0030】本発明においては、カッタヘッドと近似の
形状が表わされている表示部を監視可能な場所に設置し
て、この表示部に、複数の各ローラビットとの対応関係
が判別できるように複数の表示灯を配置しているので、
各表示灯の作動状態や配置個所を一瞥して把握すること
ができる。そのため、掘削時にローラビットが軸受部の
損傷により突発的に回転不能になったときでも、そのロ
ーラビットの回転不能に係る表示灯の作動状態を、各表
示灯の相互対比により視覚的にいち早く見付けることが
できるとともに、回転不能なローラビットの配置個所も
たやすく特定することができて迅速に対応することがで
きる。本発明では、検出手段の発する信号を各表示灯へ
送るためのケーブルを、固定軸部及びカッタヘッドの内
部を通した後、センタシャフトの内部を通してシールド
本体内側に導くようにしているので、ケーブルが外界に
露出することなく損傷の恐れがない。また、カッタヘッ
ドの支持方式をセンタシャフトによる支持方式にして、
ケーブルをカッタヘッドの回転中心部であるセンタシャ
フトの内部を通してシールド本体内側に導くことによ
り、そのシールド本体内側に導いた回転部側のケーブル
を、固定側である表示灯側のケーブルに対しスリップリ
ングを用いてそのまま接続することが可能になるため、
検出手段で発する信号を送るための信号路を手狭なシー
ルド本体内に簡易な方法で整然と敷設することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の側面図である。
【図2】図1のA−A線矢視図である。
【図3】図2のB−B線断面図である。
【図4】図3のC−C線断面である。
【図5】本発明の実施例の概略説明図である。
【図6】 図5の実施例におけるスリップリングの詳細を
示した図である。
【符号の説明】 シールド本体 2 カッタヘッド 4 ローラビット センタシャフト スリップリング 9 カッタ部9A 軸挿通孔 10 固定軸部 11 ブラケット 12 磁性片 13 近接スイッチ 14,15 ケーブル16 表示板 17 表示灯

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のローラビットを設けたカッタヘッ
    ドがシールド本体前部にセンタシャフトで回転可能に支
    持され、それらの各ローラビットが中央に軸挿通孔を有
    するカッタ部とこのカッタ部の軸挿通孔に挿通してカッ
    タ部を回転可能に支持する固定軸部とを有するシールド
    掘進機について、その掘削時にローラビットが円滑に回
    転しているか否かを検出するシールド掘進機のローラビ
    ット回転検出装置において、各ローラビットのカッタ部
    の軸挿通孔の内周面に被検知要素を設け、この被検知要
    素を検知して表示灯を点滅させるための信号を発する検
    出手段を固定軸部に設けるとともに、監視可能な場所に
    設置されカッタヘッドと近似の形状が表わされている表
    示部に複数の各ローラビットとの対応関係が判別できる
    ように複数の表示灯を配置し、表示灯を点滅させるため
    の信号を各表示灯へ送るためのケーブルを、固定軸部及
    びカッタヘッドの内部を通した後、センタシャフトの内
    部を通してシールド本体内側に導くことにより、スリッ
    プリングを介して各表示灯に接続するようにしたことを
    特徴とするシールド掘進機のローラビット回転検出装
    置。
JP4320256A 1992-11-30 1992-11-30 シールド掘進機のローラビット回転検出装置 Expired - Fee Related JP2925867B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4320256A JP2925867B2 (ja) 1992-11-30 1992-11-30 シールド掘進機のローラビット回転検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4320256A JP2925867B2 (ja) 1992-11-30 1992-11-30 シールド掘進機のローラビット回転検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06167193A JPH06167193A (ja) 1994-06-14
JP2925867B2 true JP2925867B2 (ja) 1999-07-28

Family

ID=18119475

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4320256A Expired - Fee Related JP2925867B2 (ja) 1992-11-30 1992-11-30 シールド掘進機のローラビット回転検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2925867B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003087537A1 (fr) * 2002-04-17 2003-10-23 Starloy Corporation Haveuse a cylindre a disque et systeme de surveillance associe

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2256624T3 (es) * 2003-07-28 2006-07-16 Herrenknecht Aktiengesellschaft Dispositivo para la deteccion de la rotacion de las ruedas de corte de un equipo tunelador con escudo.

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0514299U (ja) * 1991-08-09 1993-02-23 株式会社小松製作所 デイスクカツタの摩耗検出装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003087537A1 (fr) * 2002-04-17 2003-10-23 Starloy Corporation Haveuse a cylindre a disque et systeme de surveillance associe
JP2003307095A (ja) * 2002-04-17 2003-10-31 Starloy:Kk ディスクローラーカッター及びディスクローラーカッターモニタリングシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06167193A (ja) 1994-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2295705B1 (en) Abrasion detecting apparatus detecting abrasion of component of cutter head and tunnel boring machine including abrasion detecting apparatus
JP3732442B2 (ja) 水平方向掘削用非開削動力装置およびボトムホールアセンブリ
US20080024000A1 (en) Method And Device For Continuously Informing The Operator Of A Tunneling Machine On Physical Features Of A Ground To Be Tunnelled
CN106029993A (zh) 用于监视粉碎元件的磨损的系统和方法
JPH05340188A (ja) 掘進機
ZA200600073B (en) Instrumented drill head, related drilling/bolting machines, and methods
JP2925867B2 (ja) シールド掘進機のローラビット回転検出装置
JP2000104488A (ja) ローラビットの摩耗検知方法
JP2003082986A (ja) ローラーカッター摩耗検知装置
TW201504516A (zh) 潛盾挖掘機之刀具盤、具備該刀具盤之潛盾挖掘機,及保護該刀具盤之外周環部之保護鑽頭之高度調整方法
JP3477668B2 (ja) ローラビット回転検出装置
US3693734A (en) Boring auger for horizontal earth boring machine
JP2000204884A (ja) シ―ルド掘進機のカッタビット摩耗検知方法とその検知装置
JPH10311717A (ja) トンネル掘削機械のローラビット摩耗検出装置
JP2000257374A (ja) 既設埋設管路更新用掘進機、既設埋設管路更新用掘進機に用いるフライスカッタ盤、ならびに既設埋設管路更新時における掘進方法
Shanahan Cutter instrumentation system for tunnel boring machines
JP2678683B2 (ja) シールド機
CN114755445B (zh) 一种盾构机刀盘旋转状态集成监测系统及方法
CN219774081U (zh) 一种防止粉尘飞扬的矿用掘进钻头
JPH0417675Y2 (ja)
JPS61155594A (ja) シ−ルド掘進機におけるカツタ−シ−ルの摩耗検知装置
JPH0828186A (ja) 管埋設装置
JP2576053B2 (ja) ディスクカッタの摩耗検出方法および回転検出装置,摩耗検出装置
JP2007177518A (ja) シールド掘進機における地中障害物探査装置と探査方法
JPH0439352Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees