JP7437248B2 - 洗浄方法および洗浄システム - Google Patents

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Description

本発明は、浸漬洗浄で使用する浸漬水の清浄度を可能な限り保ち、被洗浄物を効果的に洗浄することのできる洗浄方法および洗浄システムに関するものである。
従来、被洗浄物、例えば喫食を終えた食器等を洗浄する洗浄システムとして、以下のものが知られている。
特許文献1に記載されたものは、浸漬槽に貯水した浸漬水に被洗浄物である食器を積み重ねて収容した食器篭を浸漬させて浸漬洗浄し、被洗浄物に付着した汚れの一部を分離させ、被洗浄物から分離しなかった残りの汚れを分離させやすい状態とする浸漬洗浄を行う洗浄システムである。浸漬洗浄を行った被洗浄物は、後工程となる洗浄装置内で洗浄水を噴射されて洗浄される。
特開平10-108816号公報
特許文献1に記載されたものは、浸漬槽に貯水した浸漬水で多くの被洗浄物を浸漬洗浄すると、浸漬水中に被洗浄物から分離した汚れが混ざり合う。被洗浄物から分離した汚れが浸漬水に多く混じると、その汚れがふたたび被洗浄物に付着してしまうという課題があった。
本発明は、浸漬洗浄で使用する浸漬水の清浄度を可能な限り保ち、被洗浄物の洗浄を効果的に行うことができる洗浄方法および洗浄システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る洗浄方法は、
浸漬槽に貯水した微細気泡が混入された浸漬水中へと被洗浄物を浸漬させ、前記浸漬水中に浸漬させた被洗浄物を搬送手段により搬送しつつ、前記浸漬水中に混入された微細気泡により、前記被洗浄物に付着した固体状の汚れを分離する浸漬洗浄を行う浸漬洗浄ステップを含み、
前記浸漬洗浄ステップにて分離させた汚れのうち、前記浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを含んだ浸漬水を、前記浸漬槽の前記被洗浄物を搬出する搬出口側に設けた循環口を通じて吐出手段を用いて吸込み、
前記吐出手段により吸込んだ浸漬水を、前記微細気泡を前記浸漬水に混入させる微細気泡混入手段を介して、前記浸漬槽の前記被洗浄物を搬入する搬入口側に吐出させることにより循環させて、
前記浸漬水に含まれた前記浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを前記微細気泡により前記浸漬水の水面、または水面付近に浮上させて、前記浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを前記浸漬水とともにオーバーフローさせて前記浸漬槽から排出する
ことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するために本発明に係る洗浄システムは、
所定の水量の浸漬水を貯水し、被洗浄物を浸漬させて前記被洗浄物に付着した固体状の汚れを前記被洗浄物から分離する浸漬洗浄を行う浸漬槽と、
前記浸漬槽に貯水した浸漬水に少なくとも一部浸漬し、前記浸漬槽の前記被洗浄物を搬入する搬入口側から前記被洗浄物を搬出する搬出口側へと、前記被洗浄物を搬送する搬送手段と、
通過する液体に微細気泡を混入させる微細気泡混入手段と、
前記搬出口側で前記浸漬槽に設けた循環口より吸込んだ前記浸漬水を前記微細気泡混入手段を介して前記浸漬槽内へと吐出して、前記浸漬水を循環させる吐出手段と、
前記浸漬槽に貯水した浸漬水をオーバーフローさせることにより排水させる排出口と、
を備え、
前記被洗浄物から分離した汚れのうち、前記浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを前記微細気泡により前記浸漬水の水面、または水面付近に浮上させて、前記浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを前記浸漬水とともに前記排出口からオーバーフローさせて前記浸漬槽から排出する
ことを特徴とするものである。
本発明の洗浄方法および洗浄システムによれば、浸漬洗浄で使用する浸漬水の清浄度を可能な限り保ち、効果的に被洗浄物の洗浄を行うことができる。
本発明の一実施形態の洗浄システムのうち、浸漬装置の構成の概略を示す正面断面図。 本発明の一実施形態の洗浄システムのうち、洗浄装置の構成の概略を示す正面断面図。 上記浸漬装置の斜面排出口の構成を示す概略図であって、(a)は搬入口側斜面および排出溝の構成を示す概略斜視図、(b)は排出溝を上方から見たときの構成を示す概略平面図。 上記浸漬装置の壁面排出口の構成を示す概略図であって、(a)は浸漬槽の壁面に取付けられている状態を示す概略正面図、(b)は浸漬槽の壁面および排出量調整手段を省略した状態の壁面排出口の構成を示す概略斜視図。 (a)は上記浸漬装置の搬入口側シャワーノズルの構成を示す概略斜視図であり、(b)は(a)のA-A線における概略断面図。 上記洗浄装置の第2の本洗浄下ノズルの概略を示す正面断面図(ハッチング省略)。 被洗浄物である食器を積み重ねて収容した食器篭の概略斜視図。 上記浸漬装置で被洗浄物に付着した汚れが、微細気泡によりどのように分離されるかの様子を示す模式図であり、(a)は被洗浄物である食器に汚れが付着している状態、(b)は被洗浄物である食器に付着した汚れが微細気泡等により分離されている状態、(c)は被洗浄物である食器に付着していた汚れが微細気泡等により分離され浸漬水の水面に向かって浮上している状態である。
第1の発明は、
浸漬槽に貯水した微細気泡が混入された浸漬水中へと被洗浄物を浸漬させ、前記浸漬水中に浸漬させた被洗浄物を搬送手段により搬送しつつ、前記浸漬水中に混入された微細気泡により、前記被洗浄物に付着した固体状の汚れを分離する浸漬洗浄を行う浸漬洗浄ステップを含み、
前記浸漬洗浄ステップにて分離させた汚れのうち、前記浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを含んだ浸漬水を、前記浸漬槽の前記被洗浄物を搬出する搬出口側に設けた循環口を通じて吐出手段を用いて吸込み、
前記吐出手段により吸込んだ浸漬水を、前記微細気泡を前記浸漬水に混入させる微細気泡混入手段を介して、前記浸漬槽の前記被洗浄物を搬入する搬入口側に吐出させることにより循環させて、
前記浸漬水に含まれた前記浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを前記微細気泡により前記浸漬水の水面、または水面付近に浮上させて、前記浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを前記浸漬水とともにオーバーフローさせて前記浸漬槽から排出する
ことを特徴とする洗浄方法である。
これにより、可能な限り浸漬水の清浄度を保つことで浸漬洗浄を効果的なものとするとともに、浸漬洗浄により被洗浄物から分離させた汚れが被洗浄物に再付着することを抑制することができる。つまり、効果的に被洗浄物の洗浄を行うことができる。
加えて、例えば別途用意された微細気泡を混入させた水を浸漬槽に供給する場合に比較し、効果的に浸漬水に含まれる固体状の汚れに微細気泡を付着させ、浸漬水中で浮上させることができる。
して、浸漬槽からオーバーフローさせて、浸漬水とともに効果的に固体状の汚れを排出することができる。
の発明は、第の発明において、
前記循環口を通じて吐出手段へ吸い込まれる浸漬水に、前記循環口に被せたストレーナを通過する固体状の汚れを含ませる
ことを特徴とする洗浄方法である。
これにより、ストレーナの目を通過して循環口へと流動する固体状の汚れの大きさを選別し、固体状の汚れの大きさを微細気泡を付着させたときに浮上させやすい大きさとすることができる。また、ストレーナの目を通過する単位体積当たりの浸漬水に対して所定の量の固体状の汚れが含まれるように、ストレーナの目を通過する固体状の汚れの量を制限することができる。
つまり、浸漬水に含まれる固体状の汚れの割合を制限して、単位体積当たりの浸漬水に対して所定の量の微細気泡を混入させることができる。そして、浸漬水に混入された微細気泡により効果的に固体状の汚れを浮上させ、浸漬水とともにオーバーフローさせて浸漬槽から排出することができるようにし、浸漬槽に貯水する浸漬水の清浄度を可能な限り保ち、浸漬水による浸漬洗浄を効果的なものとすることができる。
の発明は、第1または第2の発明において、
前記浸漬水に洗剤を供給し、
前記浸漬水中で微細気泡により浮上させた浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを、前記洗剤を供給したことにより発生する泡沫により捕獲し、前記泡沫により捕獲された前記固体状の汚れを、前記浸漬水とともにオーバーフローさせて前記浸漬槽から排出する
ことを特徴とする洗浄方法である。
これにより、浸漬水中を浮上する固体状の汚れを、洗剤を供給することにより発生する泡沫により捕獲し、効果的に浸漬水とともに排出口からオーバーフローさせて排出することができる。
の発明は、第1~のいずれか1つの発明において、
前記浸漬洗浄ステップで浸漬洗浄を行った被洗浄物である食器に向けて、二流体噴射ノズルより洗浄水を噴射して洗浄を行う本洗浄ステップを含む
ことを特徴とする洗浄方法である。
これにより、洗浄水を高圧でのみ噴射した場合に比較して、幅広く洗浄水を被洗浄物に向けて噴射することができ、被洗浄物の広い範囲を高圧の洗浄水により効果的に洗浄することができる。
の発明は、
所定の水量の浸漬水を貯水し、被洗浄物を浸漬させて前記被洗浄物に付着した固体状の汚れを前記被洗浄物から分離する浸漬洗浄を行う浸漬槽と、
前記浸漬槽に貯水した浸漬水に少なくとも一部浸漬し、前記浸漬槽の前記被洗浄物を搬入する搬入口側から前記被洗浄物を搬出する搬出口側へと、前記被洗浄物を搬送する搬送手段と、
通過する液体に微細気泡を混入させる微細気泡混入手段と、
前記搬出口側で前記浸漬槽に設けた循環口より吸込んだ前記浸漬水を前記微細気泡混入手段を介して前記浸漬槽内へと吐出して、前記浸漬水を循環させる吐出手段と、
前記浸漬槽に貯水した浸漬水をオーバーフローさせることにより排水させる排出口と、
を備え、
前記被洗浄物から分離した汚れのうち、前記浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを前記微細気泡により前記浸漬水の水面、または水面付近に浮上させて、前記浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを前記浸漬水とともに前記排出口からオーバーフローさせて前記浸漬槽から排出する
ことを特徴とする洗浄システムである。
これにより、可能な限り浸漬水の清浄度を保つことで浸漬洗浄を効果的なものとするとともに、浸漬洗浄により被洗浄物から分離させた汚れが被洗浄物に再付着することを抑制することができる。つまり、効果的に被洗浄物の洗浄を行うことができる。
の発明は、第の発明において、
前記循環口にストレーナを被せ、
前記循環口を通じて吐出手段へ吸い込まれる浸漬水に、前記循環口に被せたストレーナを通過する固体状の汚れを含ませる
ことを特徴とする洗浄システムである。
これにより、ストレーナの目を通過して循環口へと流動する固体状の汚れの大きさを選別し、固体状の汚れの大きさを微細気泡を付着させたときに浮上させやすい大きさとすることができる。また、ストレーナの目を通過する単位体積当たりの浸漬水に対して所定の量の固体状の汚れが含まれるように、ストレーナの目を通過する固体状の汚れの量を制限することができる。
つまり、浸漬水に含まれる固体状の汚れの割合を制限して、単位体積当たりの浸漬水に対して所定の量の微細気泡を混入させることができる。そして、浸漬水に混入された微細気泡により効果的に固体状の汚れを浮上させ、浸漬水とともにオーバーフローさせて浸漬槽から排出することができるようにし、浸漬槽に貯水する浸漬水の清浄度を可能な限り保ち、浸漬水による浸漬洗浄を効果的なものとすることができる。
の発明は、第または第の発明において、
前記浸漬槽に貯水した浸漬水に洗剤を供給する洗剤供給手段をさらに備え、
前記浸漬水中で微細気泡により浮上させた浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを、前記洗剤を供給したことにより発生する泡沫により捕獲し、前記泡沫により捕獲された前記固体状の汚れを前記浸漬水とともに前記排出口からオーバーフローさせて前記浸漬槽から排出する
ことを特徴とする洗浄システムである。
これにより、浸漬水中を浮上する固体状の汚れを、洗剤を供給することにより発生する泡沫により捕獲し、効果的に浸漬水とともに排出口からオーバーフローさせて排出することができる。
の発明は、第5~7のいずれか1つの発明において、
前記浸漬水を前記浸漬槽の搬入口側で前記微細気泡混入手段を介して前記浸漬槽内へと吐出し、
前記浸漬槽の搬入口側に前記排出口を位置させた
ことを特徴とする洗浄システムである。
これにより、搬出口側へと固体状の汚れを含んだ浸漬水が流動したとき、浸漬槽の搬出口側でその固体状の汚れを含んだ浸漬水を吐出手段で吸込み、搬入口側で吐出する。そして、搬入口側で集中的に排出口からオーバーフローさせて排出することができる。
の発明は、第5~8のいずれか1つの発明において、
前記排出口に、前記排出口の流路断面積を小さくする櫛歯状の排出量調整手段を有する
ことを特徴とする洗浄システムである。
これにより、排出口の開口の大きさを変更せず、排出量調整手段により排出口へと浸漬水が流動する流路断面積を小さく変更して、排出口へと流動する流速を早め、浸漬水の水面、または水面付近に浮上した固体状の汚れを排出しやすくすることができる。
10の発明は、第5~9のいずれか1つの発明において、
前記浸漬洗浄を行った被洗浄物である食器を搬送する搬送手段と、
所定の水量の洗浄水を貯水する本洗浄槽と、
前記本洗浄槽に貯水した洗浄水を吸込んで吐出する第1の吐出手段と、
前記本洗浄槽に貯水した洗浄水を吸込んで、前記第1の吐出手段から吐出されるよりも高圧で吐出する第2の吐出手段と、
前記第1の吐出手段から吐出される洗浄水と、前記第2の吐出手段から吐出される洗浄水とを、ともに同一の噴射孔から噴射させ、前記搬送手段により搬送する食器を洗浄するノズルと、
を有する洗浄装置をさらに備えた
ことを特徴とする洗浄システムである。
これにより、洗浄水を高圧でのみ噴射した場合に比較して、幅広く洗浄水を被洗浄物に向けて噴射することができ、被洗浄物の広い範囲を高圧の洗浄水により効果的に洗浄することができる。
(実施形態1)
(洗浄システムの構成)
まず、本実施形態の洗浄システム1の構成について説明する。
本実施形態の洗浄システム1は、図1に示す浸漬装置10、図2に示す洗浄装置50、および図示しない制御盤100により構成されている。
図1に示す浸漬装置10は、例えば被洗浄物である食器Tを積み重ねて収容した食器篭Wを、浸漬槽20に貯水した浸漬水に所定の時間浸漬させて食器Tに付着した汚れDを湿潤させ、分離させる浸漬洗浄を行うものである。また、図2に示す洗浄装置50は、浸漬装置10により浸漬洗浄を行った被洗浄物に洗浄水を噴射して洗浄を行うものである。そして、制御盤100は浸漬装置10および洗浄装置50と電気的に接続して制御を行うものである。また、図1および図2に記載された実線矢印は、被洗浄物の搬送方向である。
また、図1および図2に記載された白抜き矢印は、浸漬水、洗浄水、仕上すすぎ水および清水、つまり水の流れ方向である。
なお、被洗浄物に付着した汚れDは、特に言及している場合を除き、液体状や固体状の汚れDを含んだものを指すものであり、特にその形状や状態を限定するものではない。
また、本発明では、清浄度の低下した状態とは、浸漬水または洗浄水に被洗浄物に付着していた汚れDが多く含まれている状態を指す。可能な限り清浄度を保つというときは、浸漬水または洗浄水中に含まれる被洗浄物に付着していた汚れDを可能な限り少なくすることを意味する。
また、本発明では、水面に浮かぶ泡を泡沫、水中に混入した、もしくは混入された泡を気泡という。
また、本発明では、被洗浄物は喫食を終えた食器Tであり、単に被洗浄物、もしくは食器篭Wに積み重ねて収容した被洗浄物である食器T、等と表現することがある。
(浸漬装置の構成)
まず、浸漬装置10の構成を説明する。
図1に示すように、浸漬装置10は、
浸漬装置10の壁面を構成する外郭体11と、
所定の温度、例えば40~60度Cに加熱した浸漬水を貯水する浸漬槽20と、
浸漬槽20内で浸漬洗浄を行う被洗浄物を搬送方向、つまり搬入口10a側から搬出口10b側へと搬送する搬送手段21と、
被洗浄物を、搬送手段21へと滑り落とす斜面である搬入口側斜面(斜面)20aと、
浸漬槽20に貯水した浸漬水の水面に浮かぶ泡沫等を、所定の水位でオーバーフローする浸漬水とともに排出する搬入口側斜面20aに設けた斜面排出口(排出口)12と、
浸漬槽20に貯水した浸漬水の水面に浮かぶ泡沫等を、所定の水位でオーバーフローする浸漬水とともに排出する浸漬槽20の壁面に設けた壁面排出口(排出口)23と、
搬出口10b側で、バルブ26aを開けることにより浸漬槽20へと清水を供給する給水口27を有する給水配管26と、
浸漬槽20に貯水した浸漬水を搬出口10b側の底に有する循環口34を通じて循環ポンプ(吐出手段)33により吸込み、吐出した浸漬水を流動させる循環配管(配管)31と、
循環配管31内の浸漬水を、バルブ39aを開けることにより排水する排水配管(配管)39と、
循環ポンプ33により吐出された浸漬水に、微細気泡Bを混入させる微細気泡混入手段32と、
被洗浄物を搬入する搬入口10a側で、循環配管31を流動する浸漬水を循環配管31から分岐させ、搬入口側シャワー配管(配管)35を通じて流動させ、浸漬槽20の上方から浸漬水を噴射する搬入口側シャワーノズル(シャワーノズル)35aと、
被洗浄物を搬出する搬出口10b側で、循環配管31を流動する浸漬水を循環配管31から分岐させ、搬出口側シャワー配管(配管)36を通じて流動させ、浸漬槽20の上方から浸漬水を噴射する搬出口側シャワーノズル(シャワーノズル)36aと、
浸漬槽20に貯水した浸漬水を、バルブ37aを開くことにより排水配管(配管)37を通じて排水する排出口38と、
洗浄装置50で仕上すすぎ水を仕上すすぎポンプ(吐出手段)93により吸込ませ吐出させて(図2参照)、接続配管40を通じ、浸漬槽20の上方から仕上すすぎ水を噴射する仕上シャワーノズル(シャワーノズル)40aと、
浸漬槽20に貯水した浸漬水に洗剤を供給する図示しない洗剤供給手段と、
を備えている。
また、浸漬装置10は、浸漬槽20内で浸漬水を循環させる循環路30を備える。循環路30は、浸漬槽20に貯水した浸漬水を、循環口34を通じて循環ポンプ33により吸込み、吐出して、循環配管31から微細気泡混入手段32を介して微細気泡Bを浸漬水に混入させつつ吐出し、再び浸漬槽20へと循環させる。
さらに、循環路30は、循環ポンプ33から吐出された浸漬水を、循環配管31から分岐して搬入口側シャワー配管35を通じて搬入口側シャワーノズル35aから浸漬槽20へと噴射する経路と、循環配管31から分岐して搬出口側シャワー配管36を通じて搬出口側シャワーノズル36aから浸漬槽20へと噴射する経路とを含むものである。この2つの経路は、循環口34を通じて循環ポンプ33により吸い込み、吐出した後に、浸漬水を微細気泡混入手段32へと流動させない。つまり、浸漬水に微細気泡Bを混入させない経路となっている。
このように循環路30は、微細気泡混入手段32により微細気泡Bを浸漬水に混入させる循環路30と、微細気泡Bを浸漬水に混入させない循環路30とにより構成されている。
浸漬槽20に貯水した浸漬水は、例えば蒸気配管により供給される蒸気を吹き込むことにより所定の温度に加熱される。そして、制御盤100に電気的に接続された温度センサ等を浸漬槽20に設けて、浸漬槽20に貯水した浸漬水が所定の温度に達したところで蒸気配管に設けたバルブを閉じて加熱を止める。
浸漬槽20の底面は水平方向に対して所定の角度、例えば5度傾斜しており、搬入口10a側から搬出口10b側へと上方傾斜している。なお、図1に記載した浸漬槽20は構造をデフォルメしたものであり、浸漬槽20の底面の水平方向に対して傾斜する所定の角度は一例である。
浸漬槽20に貯水した浸漬水に少なくとも一部浸漬するように配置され、浸漬槽20の底面に沿うように上方傾斜している搬送手段21は、浸漬槽20に貯水した浸漬水中で被洗浄物を搬送方向に搬送する、例えばチェーンコンベアである。搬送手段21は、搬入口10aから搬入して搬入口側斜面20aを滑り落ちてきた被洗浄物を搬出口10b側へと搬送する。搬出口10bでは順次搬送される被洗浄物により押し出されるように、被洗浄物は搬出口側斜面(斜面)20bから搬出口10bへと搬出される。
図3(a)および図3(b)に示すように、搬入口側斜面20aには、搬入口側斜面20aの下方傾斜する方向と直交する方向に溝状に形成した排出溝13を設けている。そして、排出溝13の底には排水配管(配管)14が接続されている。浸漬槽20に貯水した浸漬水が所定の水位を越えたときに、浸漬水の水面に浮かぶ泡沫等を、浸漬水とともに搬入口側斜面20aから斜面排出口12を通じて排出溝13へとオーバーフローさせて、排水配管14から排出する。
そして、斜面排出口12へと排出された泡沫等及び浸漬水は排水配管14を通じて、施設の排水路へと流動していく。
なお、図3(a)および(b)に示す搬入口側斜面20a、斜面排出口12、排出溝13および排水配管14は、見易さを考慮して寸法をデフォルメしている。
なお、搬入口側斜面20aで食器Tを積み重ねて収容した食器篭Wを滑り落とすときに、排出溝13の角に接触して食器Tを積み重ねて収容した食器篭Wが止まらないよう、排出溝13を十分に小さくすることも可能であり、排出溝13の上に板金等により橋渡しをすることで、食器Tを積み重ねて収容した食器篭Wが排出溝13の角に接触して止まることを防止することも可能である。
図4(a)に示す壁面排出口23は、浸漬水を貯水する浸漬槽20の搬入口10a側の壁面に設けられている。壁面排出口23には、その両側で鉛直方向に長くなるように形成した長孔である調整孔24aにネジ等を通して浸漬槽20の壁面に固定し、その高さ方向の位置を調整することにより浸漬槽20に貯水した浸漬水が壁面排出口23へとオーバーフローする水位を調整することのできる排出量調整手段24を有する。
排出量調整手段24の上辺24bには、上辺24bを凹凸状にするように凹部24cおよび凸部24dが設けられている。浸漬槽20に貯水する浸漬水の水面が凹部24cよりも高い高さ位置まで達すると、凸部24dと隣接する凸部24dとの間から浸漬水がオーバーフローして、壁面排出口23を通じて排水函25へと排水される。
このように上辺24bに凹部24cおよび凸部24dを形成することにより、壁面排出口23の開口の大きさ、特に被洗浄物の搬送方向の長さを変更せず、排水函25へとオーバーフローして排水される浸漬水の流路断面積を凹部24cおよび凸部24dがない場合に比較して小さくすることができる。これにより、可能な限り広い範囲で排水される浸漬水の流速を早め、浸漬水の水面に浮かぶ泡沫を排出しやすくすることができる。加えて、浸漬水の水面に浮かぶ被洗浄物に付着していた油脂成分の汚れDも排出しやすくすることができる。
そして、壁面排出口23を通じてオーバーフローして排出された浸漬水は図4(b)に示す排水函25内へと流動し、排水函25の底部に設けた排水配管(配管)22を通じて図1に示す排水配管14へと合流して施設の排水路へと流動していく。
なお、斜面排出口12に、搬入口側斜面20aに沿うように排出量調整手段24を設けてもよい。
なお、斜面排出口12と壁面排出口23とから浸漬水をオーバーフローさせて排出するときの水位は、同じ高さの水位としてもよいし、異なる高さの水位としてもよい。
図1に示すように、浸漬槽20の搬出口10b側には、浸漬槽20に貯水した浸漬水を循環配管31を通じて循環ポンプ33により吸込むための循環口34を備えている。循環口34には、その目の大きさよりも大きな固体状の汚れDを浸漬水から分離し、循環口34へと流動する固体状の汚れDの大きさを選別するストレーナ34aを被せている。このストレーナ34aの目は所定の大きさ、例えば直径2~5ミリメートルの丸孔としている。なお、ストレーナ34aの目は丸孔に限らず、スリット形状や網目形状でもよい。
循環口34から循環配管31を通じて循環ポンプ33により吸込まれた浸漬水は、浸漬槽20の搬入口10a側に設けた微細気泡混入手段32を介して浸漬槽20へと吐出されて循環する。
このように固体状の汚れDを含んだ浸漬水を、微細気泡混入手段32を介して浸漬槽20へ吐出することにより、例えば別途用意された微細気泡Bを混入させた水を浸漬槽20に供給する場合に比較して、効果的に固体状の汚れDに微細気泡Bを付着させ、浸漬水中で浮上させることができる。
微細気泡混入手段32は、液体に微細気泡Bを混入させる公知の装置である。例えば、流動する液体に自吸させた気泡を混入し、流路内の圧力を急激に変化させることにより液体に微細気泡Bを混入させるベンチュリー方式の微細気泡混入手段、液体に混入させた気泡を高速旋回流により破砕し、液体に微細気泡Bを混入させる高速旋回液流式の微細気泡混入手段、大気圧よりも高い圧力をかけることにより液体に気体を溶解し、その後に減圧することにより液体に微細気泡Bを混入させる加圧溶解式の微細気泡混入手段のような装置である。
なお、図1では微細気泡混入手段32は浸漬槽20の内側に設けているが、浸漬槽20の外側に設けてもよい。微細気泡混入手段32を浸漬槽20の外側に設けた場合は、微細気泡混入手段32からさらに循環配管31を通じて、搬入口10a側で浸漬槽20に貯水した浸漬水へと吐出されてもよい。
このような微細気泡混入手段32は、日本産業規格(B8741-1:2019)で規格化されているウルトラファインバブル(登録商標)やファインバブル(登録商標)といった微細気泡Bを浸漬水中に混入させるものである。
なお、日本産業規格(B8741-1:2019)ではウルトラファインバブル(登録商標)は体積相当の直径が1μm未満のバブルであり、ファインバブル(登録商標)は体積相当の直径が100μm未満のバブルであると記載されている。なお、本発明の効果を発揮させることができるのであれば、微細気泡Bはマイクロバブル(体積相当の直径が1μm以上100μm未満のファインバブル)でもよい。
図1に示すように、循環配管31からは搬入口側シャワー配管35が分岐している。また、図5(a)に示すように、搬入口側シャワー配管35の一部は、浸漬槽20の搬入口10a側で、被洗浄物の搬送方向に沿って左右両側の浸漬槽20の上部に、浸漬槽20と略平行に水平となるよう設けられている。水平となるように設けられた搬入口側シャワー配管35には、被せるように反射板35dが取り付けられている。
図5(b)に示すように、搬入口側シャワー配管35に設けられた孔35cから噴射した微細気泡Bが混入された浸漬水は、反射板35dに向けて噴射される。そして、反射板35dで反射した微細気泡Bが混入された浸漬水は、水平方向に広がって被洗浄物に向けて噴射される。(図5(b)の実線矢印を参照。)
図1に示すように、循環配管31からは搬出口側シャワー配管36が分岐している。搬出口側シャワー配管36には、浸漬槽20の上方に設けた、例えばノズル状の搬出口側シャワーノズル36aを設けている。搬出口側シャワーノズル36aからは、搬出口側シャワー配管36を通じて流動する微細気泡Bが混入された浸漬水が被洗浄物に向けて噴射される。
そして、図2に示す洗浄装置50からの接続配管40を通じて、仕上すすぎ水が流動し、図1に示す浸漬槽20の搬出口10b側で仕上シャワーノズル40aから仕上すすぎ水が被洗浄物に向けて噴射される。
(洗浄装置の構成)
次に、洗浄装置50の構成を説明する。
図2に示すように、洗浄装置50は、
洗浄装置50の洗浄室の壁面を構成する上部外郭体51と、
各種の機器を収め、上部外郭体51の下部に位置する鉄系材料のフレームにより形成され、外側を化粧板である板金で一部覆った下部外郭体52と、
被洗浄物である積み重ねた食器Tを食器篭Wから取り出して一枚ずつ分離し、食器Tの食材を盛り付ける面である内表面を下方に向けた状態で、食器Tを搬送方向、つまり搬入口50aから搬出口50bへと洗浄装置50内を搬送する搬送手段60と、
被洗浄物を荒洗浄する荒洗浄室(洗浄室)70と、
荒洗浄した被洗浄物を本洗浄する本洗浄室(洗浄室)80と、
本洗浄した被洗浄物を仕上すすぎする仕上すすぎ室(洗浄室)90と、
を備える。
荒洗浄室70は、
仕上すすぎ室90に有する仕上すすぎ槽(槽)91に貯水した仕上すすぎ水を第1の仕上すすぎ配管92を通じて仕上すすぎポンプ93により吸込んで吐出し、接続配管40へと流動した仕上すすぎ水を分岐させ、第1の荒洗浄配管71を通じて、搬送手段60により搬送される被洗浄物に向けて噴射する第1の荒洗浄上ノズル(荒洗浄ノズル)71aおよび第1の荒洗浄下ノズル(荒洗浄ノズル)71bと、
荒洗浄槽(槽)72に貯水した洗浄水を第2の荒洗浄配管73を通じて荒洗浄ポンプ(吐出手段)74により吸込んで吐出し、搬送手段60により搬送される被洗浄物に向けて噴射する第2の荒洗浄上ノズル(荒洗浄ノズル)73aおよび第2の荒洗浄下ノズル(荒洗浄ノズル)73bと、
荒洗浄槽72に貯水した洗浄水へ洗剤を供給する図示しない洗剤供給手段と、
を備える。
本洗浄室80は、
本洗浄槽(槽)81に貯水した洗浄水を第1の本洗浄配管82を通じて第1の本洗浄ポンプ(吐出手段)83により吸込んで吐出し、搬送手段60により搬送される被洗浄物に向けて噴射する第1の本洗浄上ノズル(本洗浄ノズル)82aおよび第1の本洗浄下ノズル(本洗浄ノズル)82bと、
本洗浄槽81に貯水した洗浄水を第1の本洗浄配管82を通じて第1の本洗浄ポンプ83により吸込んで吐出し、第1の本洗浄配管82から分岐する第2の本洗浄高圧側配管85を通じて、さらに第2の本洗浄ポンプ(吐出手段)87により吸込んで吐出し、搬送手段60により搬送される被洗浄物に向けて噴射させる第2の本洗浄下ノズル(二流体噴射ノズル)86と、
本洗浄槽81に貯水した洗浄水を第1の本洗浄配管82を通じて第1の本洗浄ポンプ83により吸込んで吐出し、第2の本洗浄下ノズル86へと洗浄水を流動させて噴射させる第2の本洗浄低圧側配管84と、
本洗浄槽81に貯水した洗浄水へ洗剤を供給する図示しない洗剤供給手段と、
を備える。
第2の本洗浄ポンプ87は、第1の本洗浄ポンプ83よりも吐出圧力が大きくなるように設定している。そして、第2の本洗浄高圧側配管85を流動する洗浄水は第1の本洗浄ポンプ83および第2の本洗浄ポンプ87により二段昇圧され、第1の本洗浄ポンプ83から第2の本洗浄低圧側配管84へと流動する洗浄水よりも高い圧力で流動する。
図6に示すように、第2の本洗浄下ノズル86では、第1の本洗浄ポンプ83により吐出され、第1の本洗浄配管82より分岐する第2の本洗浄低圧側配管84を通じて流動する洗浄水が、第2の本洗浄下ノズル86のうち低圧側ノズル(二流体噴射ノズル)86bより噴射される。
また、第1の本洗浄配管82より分岐する第2の本洗浄高圧側配管85を通じて、第1の本洗浄ポンプ83および第2の本洗浄ポンプ87により二段昇圧されて流動する洗浄水が、第2の本洗浄下ノズル86のうち高圧側ノズル(二流体噴射ノズル)86aより噴射される。
つまり、低圧側ノズル86b(第2の本洗浄下ノズル86)の先端側である同一の噴射孔(二流体噴射ノズル)86cから、第1の吐出手段である第1の本洗浄ポンプ83から吐出される低圧の洗浄水と、第2の吐出手段である第2の本洗浄ポンプ87から吐出される高圧の洗浄水と、がともに噴射される。
このようにして噴射孔86cから低圧の洗浄水と高圧の洗浄水がともに、食材を盛り付ける面である内表面を下方に向けた被洗浄物である食器Tに向けて下方から噴射されることにより、より効果的に被洗浄物を洗浄することができる。
図2に示すように、仕上すすぎ室90は、
仕上すすぎ槽91に貯水した仕上すすぎ水を第1の仕上すすぎ配管92を通じて仕上すすぎポンプ93により吸込んで吐出し、搬送手段60により搬送される被洗浄物に向けて噴射する第1の仕上すすぎ上ノズル(仕上すすぎノズル)92aおよび第1の仕上すすぎ下ノズル(仕上すすぎノズル)92bと、
施設側の水道水等の給水設備に接続し、バルブ94cを開けることにより、第2の仕上すすぎ配管94を通じて供給される清水を搬送手段60により搬送される被洗浄物に向けて噴射する第2の仕上すすぎ上ノズル(仕上すすぎノズル)94aおよび第2の仕上すすぎ下ノズル(仕上すすぎノズル)94bと、
を備える。
また、洗浄システム1は、仕上すすぎ槽91に貯水した仕上すすぎ水を第1の仕上すすぎ配管92を通じて仕上すすぎポンプ93により吸込んで吐出し、荒洗浄ノズル71a、71b、および浸漬装置10の仕上シャワーノズル40aへと流動させる接続配管40を備える。
荒洗浄槽72および本洗浄槽81に貯水する洗浄水は、例えば蒸気配管により供給される蒸気を吹き込むことにより所定の温度に加熱される。そして、制御盤100に電気的に接続された温度センサ等を荒洗浄槽72および本洗浄槽81に設けて、貯水した洗浄水が所定の温度に達したところで蒸気配管に設けたバルブを閉じて加熱を止める。
(洗浄システムの動き)
次に、本実施形態の洗浄システム1の動きについて説明する。
本実施形態の洗浄システム1で行う洗浄方法は、
浸漬槽20、荒洗浄槽72、本洗浄槽81および仕上すすぎ槽91に所定の量の清水を貯水して、浸漬槽20、荒洗浄槽72および本洗浄槽81に貯水した清水を所定の温度に加熱し、各機器を駆動させて次工程以後で行う浸漬洗浄ステップ、荒洗浄ステップ、本洗浄ステップおよび仕上すすぎステップの準備を行う準備ステップと、
浸漬装置10の搬入口10aから被洗浄物を浸漬槽20へと搬入し、浸漬槽20に貯水した浸漬水に被洗浄物を浸漬させて洗浄を行う浸漬洗浄を行う浸漬洗浄ステップと、
浸漬洗浄ステップを終えた被洗浄物を、浸漬装置10の搬出口10bから洗浄装置50の搬入口50aへと移載する移載ステップと、
移載ステップにより移載された被洗浄物に仕上すすぎ水および洗浄水を噴射して荒洗浄を行う荒洗浄ステップと、
荒洗浄を終えた被洗浄物に洗浄水を噴射して本洗浄を行う本洗浄ステップと、
本洗浄を終えた被洗浄物に仕上すすぎ水および清水を噴射して仕上すすぎを行う仕上すすぎステップと、
被洗浄物の洗浄を終えた後に、浸漬装置10および洗浄装置50を清掃する清掃ステップと、
を備える。
(準備ステップ)
準備ステップでは、図1に示す給水配管26のバルブ26aを開いて浸漬槽20へと浸漬水として用いる清水を所定の水位となるまで貯水するとともに、図2で図示しない給水配管から、荒洗浄槽72および本洗浄槽81には洗浄水として用いる清水を、仕上すすぎ槽91には仕上すすぎ水として用いる清水を、所定の水位となるまで貯水する。浸漬槽20に貯水する清水が所定の水位となった後には、給水配管26のバルブ26aを閉じる。
浸漬槽20、荒洗浄槽72、本洗浄槽81および仕上すすぎ槽91に所定の水位まで貯水した後に、蒸気配管から蒸気を供給して、浸漬槽20に貯水した浸漬水、荒洗浄槽72および本洗浄槽81に貯水した洗浄水を所定の温度に加熱する。
浸漬槽20に貯水した浸漬水の所定の温度は例えば40度C以上60度C未満、好ましくは50度C、荒洗浄槽72に貯水する洗浄水の所定の温度は略60度C、本洗浄槽81に貯水する洗浄水の所定の温度は略70度Cである。
浸漬槽20に貯水した浸漬水の所定の温度は、例えば被洗浄物が喫食後の食器Tであった場合、浸漬水に混入させた微細気泡Bが効果的に被洗浄物に付着した汚れDを被洗浄物から分離することのできる温度としている。これは実験の結果、60度C以上では被洗浄物に付着したタンパク質が熱凝固して被洗浄物から分離させにくくなるためである。また、略50度C(45度C~55度C)では40度C以下の浸漬水に比較して、被洗浄物に付着させた汚れD、例えば油脂、でんぷん、タンパク質のいずれの成分の汚れDも効果的に分離させることができたためである。
また、荒洗浄槽72および本洗浄槽81に貯水した洗浄水の所定の温度は、略50度C以上で洗い流しやすくなる油脂およびでんぷんの成分の汚れDを、効果的に洗い流すための温度である。
なお、浸漬槽20、荒洗浄槽72および本洗浄槽81には、制御盤100に電気的に接続する公知の温度センサを設けることで温度を検知し、蒸気配管に有する公知の電動バルブ等により蒸気の供給を制御するよう構成している。
そして、図示しない洗剤供給手段から洗剤を、浸漬槽20、荒洗浄槽72および本洗浄槽81へと所定の濃度となるように供給する。なお、荒洗浄槽72と本洗浄槽81への洗剤の供給については、荒洗浄槽72だけ、あるいは本洗浄槽81だけとしてもよい。被洗浄物に付着している汚れDの成分や量に合わせて選択すればよい。
浸漬槽20へと供給する洗剤は、例えば低泡性あるいは発泡性の中性洗剤を使用し、荒洗浄槽72および本洗浄槽81へと供給する洗剤は、例えばアルカリ性洗剤を使用する。なお、使用する洗剤は被洗浄物に付着している汚れDの成分や量に合わせて適宜決定してもよい。
なお、浸漬槽20へと供給する洗剤は界面活性剤を含んだ洗剤が好ましい。微細気泡Bの体積相当の直径は、被洗浄物に付着した汚れDに付着しやすい大きさに合わせて選定することができるが、洗剤を界面活性剤を含んだものとすることにより、浸漬水に混入された微細気泡B同士の合体を抑制し、微細気泡Bの体積相当の直径の大きさを維持して、効果的に浸漬洗浄を行うことができる。
浸漬槽20に貯水した浸漬水、荒洗浄槽72および本洗浄槽81に貯水した洗浄水を所定の温度に加熱し、浸漬槽20に貯水した浸漬水と、荒洗浄槽72および本洗浄槽81に貯水した洗浄水とに供給する洗剤の濃度が所定の濃度となった後に、循環ポンプ33を駆動させる。
駆動した循環ポンプ33は、浸漬槽20に貯水された浸漬水を搬出口10b側のストレーナ34aを介して循環口34を通じて吸込み、循環配管31を通じて浸漬槽20の搬入口10a側へと送り、浸漬槽20の搬入口10a側に設けた微細気泡混入手段32を介して浸漬槽20内に貯水された浸漬水へと吐出する。このとき、微細気泡混入手段32により、浸漬水中に微細気泡Bが混入される。循環ポンプ33は所定の時間、例えば20~30分間だけ駆動させて、浸漬槽20に貯水した浸漬水中に微細気泡Bが飽和するまで混入させる。循環ポンプ33は引き続き駆動させておく。
このとき、微細気泡混入手段32が搬入口10a側にあり、循環口34が搬出口10b側にあるため、浸漬槽20に貯水する浸漬水にまんべんなく微細気泡Bを混入させることができる。
また、循環ポンプ33から吐出された浸漬水は、搬入口側シャワーノズル35aおよび搬出口側シャワーノズル36aから浸漬槽20に向けて噴射される。このとき、洗剤が供給された浸漬水の水面へとシャワーノズル35a、36aから噴射した浸漬水が衝突、および洗剤が供給された浸漬水が浸漬槽20の壁面に衝突することにより、浸漬水の水面に泡沫が発生する。それとともに、洗浄装置50の仕上すすぎポンプ93を駆動させて、接続配管40を通じて浸漬装置10の仕上シャワーノズル40aから仕上すすぎ水を浸漬槽20に向けて噴射させる。
そして、洗浄装置50の駆動する仕上すすぎポンプ93により、仕上すすぎ室90で仕上すすぎ水を噴射させるとともに、洗浄装置50の荒洗浄ポンプ74、第1の本洗浄ポンプ83および第2の本洗浄ポンプ87を駆動して、荒洗浄室70および本洗浄室80内で洗浄水を噴射させる。また、第2の仕上すすぎ配管94のバルブ94cを開き、仕上すすぎ室90内で清水を噴射させる。
最後に、浸漬装置10の搬送手段21および洗浄装置50の搬送手段60を駆動する。
(浸漬洗浄ステップ)
準備ステップを終えた後に、被洗浄物である喫食を終えた食器Tを積み重ねて収容した食器篭Wを、図1および図7に示すように食器Tの積み重ね方向が被洗浄物の搬送方向と直交する方向となるよう浸漬装置10の搬入口10aより搬入して、搬入口側斜面20aに沿って浸漬槽20内へと滑り落とす。滑り落とされた食器篭Wは、搬送手段21により搬出口10b側へと浸漬槽20内を搬送される。
なお、食器Tの積み重ね方向が被洗浄物の搬送方向に沿う方向となるよう搬入口10aより搬入してもよい。
図1に示す浸漬槽20の搬入口10a側では、被洗浄物に付着した汚れDの多くが被洗浄物から浸漬水中へと分離される。そのため、浸漬槽20に貯水する浸漬水の搬入口10a側は清浄度が低下しやすい。
その清浄度が低下した浸漬水は、浸漬槽20に搬入される被洗浄物、および接続配管40を通じて仕上シャワーノズル40aから浸漬槽20に供給される仕上すすぎ水により、水位が上がる。そして、搬入口10a側に設けた斜面排出口12および壁面排出口23によりオーバーフローして排出される。このオーバーフローして排出される浸漬水には被洗浄物から分離した汚れDが多く含まれているため、浸漬槽20に貯水する浸漬水の清浄度を可能な限り保つことができる。
なお、一般的に知られているように、汚れDの付着した被洗浄物を所定の温度の浸漬水に所定の時間だけ浸漬することにより、被洗浄物に付着した汚れDを湿潤させ、洗い落としやすくすることができる。本実施形態の浸漬洗浄ステップでも、同様の効果が得られる。
以下に、浸漬槽20の搬入口10a側で浸漬水の清浄度を可能な限り保つ様子を詳しく説明する。
浸漬槽20の搬入口10a側では、浸漬水により被洗浄物から分離された汚れDのうち、固体状の汚れDには浸漬水よりも密度が大きいものが含まれており、浸漬槽20の底へと沈みやすい。しかし、図8(a)~図8(c)に示すように、微細気泡混入手段32により微細気泡Bが混入した浸漬水中では、固体状の汚れDに微細気泡Bが付着して固体状の汚れDを浮上させる。
そのメカニズムは詳しくは解明されていないが、図8(a)に示すように被洗浄物である食器Tに付着した固体状の汚れDの周りに漂う微細気泡Bは、図8(b)のように固体状の汚れDのまわりに複数付着する。その複数付着した微細気泡Bが、他の微細気泡Bや浸漬水中に存在する、例えば循環ポンプ33によるキャビテーション効果により混入した気泡と合体して、浮力により固体状の汚れDを浮上させる。そして、図8(c)のように固体状の汚れDに付着した複数の微細気泡Bや気泡が、食器Tから固体状の汚れDを分離し、浮上させるといわれている。
そのように食器Tから分離された固体状の汚れDの多くは、浸漬槽20に貯水した浸漬水の水面へと浮上し、洗剤が供給された浸漬水の水面へとシャワーノズル35a、36aから噴射した浸漬水が衝突することにより発生し水面に浮かぶ泡沫や、洗剤が供給された浸漬水が浸漬槽20の壁面に衝突したときに発生し水面に浮かぶ泡沫に捕獲される。
また、それとともに食器Tに付着した汚れDのうち、浸漬槽20に貯水した浸漬水に食器Tを浸漬させるときに浸漬水の水面に浮かぶ泡沫と接触した汚れDの一部は、直接泡沫に捕獲される。また、浸漬槽20に貯水した浸漬水に食器Tを浸漬させた時点で剥がれ落ちるように浸漬水中に分離した汚れDの多くも、微細気泡Bが付着することにより浸漬水の水面へと浮上し、浸漬水の水面に浮かぶ泡沫に捕獲される。
固体状の汚れDを捕獲した浸漬水の水面に浮かぶ泡沫は、浸漬槽20に貯水した浸漬水とともに搬入口10a側に設けた斜面排出口12および壁面排出口23よりオーバーフローして、排出される。
なお、当然のことながら、食器Tに付着した汚れDのうち、すべての汚れDが浸漬水の水面へと浮上するわけではなく、食器Tから分離した後に浸漬槽20の底に貯まるものもある。
また、被洗浄物である食器Tから分離された固体状の汚れDのうち、固体状の汚れDが浮上するほど微細気泡Bが付着しなかった、微細気泡Bが付着して浸漬水の水面へと浮上したが水面に浮かぶ泡沫に捕獲されなかった、もしくは捕獲されたが斜面排出口12または壁面排出口23よりオーバーフローして浸漬水とともに排出されなかった固体状の汚れDは、浸漬槽20内の浸漬水中を漂い、被洗浄物の搬送とともに図1に示す浸漬槽20の搬出口10b側へと浸漬水とともに流動する。
このとき、浸漬槽20の搬出口10b側へと流動した浸漬水は、搬送方向に搬送される被洗浄物によりふたたび搬入口10a側へと逆流することが抑制される。
浸漬槽20の搬出口10b側に流動した固体状の汚れDを含んだ浸漬水は、ストレーナ34aを介して循環口34を通じ、循環配管31を通じて循環ポンプ33へと吸込まれ、吐出される。そして吐出された浸漬水は、微細気泡混入手段32を介して再び浸漬槽20の搬入口10a側へと循環する。
このときに固体状の汚れDを含んだ浸漬水が通過するストレーナ34aの目の大きさは、微細気泡Bにより浮上させやすい大きさの固体状の汚れDが通過するように設定されている。そのため、ストレーナ34aを通過できない固体状の汚れDを捕集するとともに、ストレーナ34aを介して循環口34を通じ、循環配管31へと流動する浸漬水に含まれる固体状の汚れDの大きさを選別して、浸漬水とともに循環ポンプ33へと吸込ませることができる。また、ストレーナ34aはその目よりも大きな固体状の汚れDを分離することで、循環ポンプ33へと吸込まれる浸漬水に含まれる固体状の汚れDを小さくし、循環ポンプ33への固体状の汚れDのつまりを抑制し、寿命を長くすることができる。
さらに、ストレーナ34aの目の大きさは、循環配管31へと流動する浸漬水に含まれる固体状の汚れDの量を、単位体積当たりの浸漬水に対して所定の割合とするように設定されている。つまり、固体状の汚れDが占める部分には微細気泡Bが混入しないため、微細気泡混入手段32を介して浸漬槽20に貯水した浸漬水へと吐出される浸漬水に所定の量の微細気泡Bが混入するように、循環配管31へと流動する浸漬水に含まれる固体状の汚れDの量をストレーナ34aの目により制限している。すなわち、浸漬槽20へと吐出される浸漬水に混入される微細気泡Bの量が固体状の汚れDにより低減するのを可能な限り抑制することができる。
また、ストレーナ34aの目の大きさは、シャワーノズル35a、36aの浸漬水が噴射される孔を通過できるように固体状の汚れDの大きさを選別している。これにより、シャワーノズル35a、36aから、浸漬水とともに固体状の汚れDを目詰まりすることなく浸漬水の水面に浮かぶ泡沫に直接噴射することができる。
そして、固体状の汚れDを含む浸漬水は、循環ポンプ33へと吸込まれて吐出され、浸漬槽20の搬入口10a側で微細気泡混入手段32により浸漬水に微細気泡Bが混入される。これにより、例えば別途用意された微細気泡Bを混入させた水を浸漬槽20に供給する場合に比較し、浸漬水に含まれる固体状の汚れDに効果的に微細気泡Bを付着させることができる。そして、効果的に微細気泡Bが付着させられた固体状の汚れDが含まれる浸漬水は、浸漬槽20の搬入口10a側に吐出される。
また、浸漬水に含まれた固体状の汚れDを循環ポンプ33で吐出する際に、浸漬水に含まれる固体状の汚れDを循環ポンプ33の吐出圧力により細かくせん断して、微細気泡Bを付着させたときに浮上させやすい大きさとすることができる。このとき、循環ポンプ33により細かくせん断する固体状の汚れDは浸漬水により湿潤しているので柔らかくなっており、せん断しやすくなっている。
そして、浸漬槽20の搬入口10a側で浸漬水中の固体状の汚れDを浸漬水の水面に浮上させ、浸漬槽20の搬入口10a側の浸漬水の水面に浮かぶ泡沫に捕獲させることができる。浸漬水の水面に浮かぶ固体状の汚れDを捕獲した泡沫は、浸漬槽20に貯水した浸漬水とともに搬入口10a側に設けた斜面排出口12および壁面排出口23よりオーバーフローさせて、排出する。
このとき、微細気泡混入手段32を介して吐出される固体状の汚れDを含んだ浸漬水には、微細気泡Bとともに循環ポンプ33により吐出されたときにキャビテーション効果により気泡が混入している。また、微細気泡混入手段32を介して吐出される固体状の汚れDを含んだ浸漬水には、微細気泡B同士が結合した気泡も混入している。
その気泡が混入した浸漬水が浸漬槽20の搬入口10a側で吐出されるので、微細気泡Bが付着して浮上する固体状の汚れDの浮上を促進することができる。それとともに、吐出された浸漬水に含まれる気泡を固体状の汚れDに付着した微細気泡Bと合体させ、固体状の汚れDの浮力を大きくして固体状の汚れDの浮上速度を速めることができる。
また、循環路30を循環する固体状の汚れDを含んだ浸漬水が搬入口側シャワーノズル35aおよび搬出口側シャワーノズル36aから噴射されることにより、浸漬水の水面に浮かぶ泡沫に、浸漬水に含まれる固体状の汚れDを直接捕獲させることができる。
これらにより、浸漬槽20に貯水する浸漬水が循環している限り、固体状の汚れDは、その大きさによりストレーナ34aで捕集される、および斜面排出口12および壁面排出口23よりオーバーフローして排出されることにより、浸漬槽20に貯水する浸漬水の清浄度を可能な限り保ち、浸漬水による浸漬洗浄を効果的なものとすることができる。
特に、搬入口10a側の浸漬水には、浸漬水へと浸漬させると同時に被洗浄物から分離した液体状の汚れDや、固体状の汚れDが多く含まれている。加えて、微細気泡混入手段32を介して固体状の汚れDを含む浸漬水が搬入口10aへと次々に循環してくる。そのため、浸漬槽20に貯水した浸漬水全体のうち、搬入口10a側の浸漬水の清浄度がもっとも低下しやすい。
本実施形態の浸漬装置10は、そのようなもっとも清浄度が低下しやすい搬入口10a側の浸漬水を、搬入口10a側に設けた斜面排出口12および壁面排出口23によりオーバーフローさせて排出し、搬入口10a側で集中的に排出することができる。そして、浸漬水全体に含まれる固体状の汚れDを少なくして、浸漬水中で固体状の汚れDが被洗浄物に再付着することを抑制し、浸漬水中で漂う固体状の汚れDが分解され浸漬水の洗浄力を低下させることを抑制することができる。つまり、効果的に被洗浄物の洗浄を行うことができる。
なお、浸漬槽20に供給した洗剤は低発泡性あるいは発泡性の洗剤を前提としているが、洗剤に含まれる界面活性剤により効果的に浸漬洗浄を行うとともに、浸漬水の水面に泡沫を発生させ、その発生させた泡沫で微細気泡Bにより浮上させられた固体状の汚れDを捕獲し、効果的に斜面排出口12および壁面排出口23からオーバーフローする浸漬水とともに排出するためである。
なお、もし浸漬水の水面に泡沫を発生させなくても、浸漬水の水面、または水面付近まで浮上した汚れDを斜面排出口12および壁面排出口23からオーバーフローさせて排出することができるのであれば、供給する洗剤を無発泡性としてもよい。または、浸漬水に洗剤を供給しなくともよい。
その場合、浸漬水の水面、または水面付近まで浮上した汚れDは、浸漬水の水面に浮かぶ泡沫に捕獲されることなく、搬入口10a側に設けた斜面排出口12および壁面排出口23より浸漬水ととともにオーバーフローさせて、排出する。
もちろん、被洗浄物である食器Tから分離された固体状の汚れDのうち、固体状の汚れDが浮上するほど微細気泡Bが付着しなかった、もしくは浸漬水の水面、または水面付近まで浮上したが斜面排出口12および壁面排出口23よりオーバーフローして浸漬水とともに排出されなかった固体状の汚れDは、ストレーナ34aを介して循環口34を通じて浸漬水を循環ポンプ33により浸漬水を吸い込んでいるので、固体状の汚れDは搬出口10b側へと流動する。加えて、被洗浄物の搬送とともに図1に示す浸漬槽20の搬出口10b側へと浸漬水とともに流動する。
その場合は、洗剤を浸漬槽20に貯水した浸漬水に供給した場合と同様に、固体状の汚れDは浸漬水とともに循環路30を循環し、固体状の汚れDには微細気泡Bが効果的に付着して浸漬水の水面、または水面付近まで浮上させられる。そして、搬入口10a側に設けた斜面排出口12および壁面排出口23より浸漬水とともにオーバーフローさせて、排出される。
従来、被洗浄物を浸漬洗浄する浸漬装置としては、浸漬槽の下部に設けた気泡発生装置から気泡、例えば直径数ミリメートルの気泡を発生させ、その気泡により、浸漬水に浸漬した被洗浄物の洗浄効果を向上させようとするものがあった。しかしながら、そのような浸漬装置では気泡発生装置から発生する気泡の直径が大きく、浮上し、浸漬水の水面に到達する際に浸漬水の水面が大きく波立ってしまっていた。
浸漬水の水面が大きく波立ってしまうと、浸漬水の水面に浮かべた洗剤により発生させた泡沫が長い時間存在することができなくなり、泡沫で捕獲した汚れDが再び浸漬水中に散乱してしまう。
本実施形態の浸漬装置10のように、浸漬水に混入する気泡を微細気泡Bとすることにより、浸漬槽20に貯水する浸漬水の水面の波立ちを抑制し、水面を安定したものとし、浸漬水中を浮上してきた固体状の汚れDを捕獲した泡沫を、搬入口10a側に設けた斜面排出口12および壁面排出口23より浸漬水とともに、安定してオーバーフローさせて、排出することができる。
さらに、従来の浸漬装置で発生させる気泡は気泡径が大きく、発生と同時に水面へと浮上してしまう。しかしながら、本発明の浸漬装置10で発生させる微細気泡Bは、例えばファインバブル(登録商標)であるため水面へと浮上する速度が遅く、浸漬水中に漂う。そして、浸漬水中で漂う微細気泡Bは、被洗浄物の表面に浸漬水との間を隔てるように付着する。これにより、被洗浄物から分離した浸漬水に含まれる汚れDが、被洗浄物に再付着することを抑制することができる。
また、一般的に、浸漬水中に微細気泡Bを混入させることにより、微細気泡Bが油脂成分の汚れDを吸着して被洗浄物から除去する働きがあるといわれている。本実施形態における浸漬装置10においても同じことがいえ、浸漬槽20に貯水した浸漬水中に微細気泡Bを混入しているので、浸漬水に浸漬した被洗浄物に付着した油脂成分の汚れDを効果的に分離することができ、分離した油脂成分の汚れDを浸漬水の水面に浮かぶようにすることができる。
浸漬水の水面に浮かんだ油脂成分の汚れDは、浸漬水の水面に浮かぶ泡沫と、オーバーフローする浸漬水とともに斜面排出口12および壁面排出口23より排出される。これにより、浸漬槽20に貯水する浸漬水を可能な限り清浄に保ち、浸漬水中で油脂成分の汚れDが被洗浄物に再付着する、浸漬水中の油脂成分の汚れDが浸漬水の洗浄力を低下させることを抑制することができる。
また、浸漬槽20の搬出口10b側には接続配管40を通じて仕上シャワーノズル40aより、浸漬槽20に貯水する浸漬水よりも清浄度の高い仕上すすぎ水が浸漬槽20へと噴射されている。その清浄度の高い仕上すすぎ水は、浸漬槽20の搬出口10bで浸漬水に混じり、浸漬槽20の循環口34を通じて循環ポンプ33により吸い込まれる。
そして、循環ポンプ33により吐出し、循環配管31を通じて微細気泡混入手段32を介して浸漬槽20に貯水する浸漬水中へと吐出される。これにより、浸漬槽20に貯水した浸漬水よりも清浄度の高い水に微細気泡Bを混入させ、浸漬槽20の搬入口10a側で、より清浄度の高い浸漬水により被洗浄物の浸漬洗浄を行うことができる。
また、搬送手段21により搬送される食器篭Wに積み重ねて収容した食器Tの一部は、浸漬槽20に貯水する浸漬水の水面より上方に位置し、浸漬水に浸漬しない状態、つまり半没の状態で搬送される。その一部が浸漬しない状態で搬送される食器Tには、上方から搬入口側シャワーノズル35aおよび搬出口側シャワーノズル36aにより浸漬水が噴射される。そして、浸漬水の噴射圧力や、流動する浸漬水、浸漬水に混入された微細気泡Bにより食器Tに付着した汚れDを落とすとともに、浸漬水の水面より上方に位置する食器Tの一部を湿潤させることができる。
また、浸漬槽20に貯水した浸漬水の水位が食器篭Wに積み重ねて収容した被洗浄物である食器Tの一部が浸漬しない状態で搬送される水位であるため、食器Tが常に浸漬されている状態で搬送される浸漬装置に比較し、浸漬洗浄に使用する水の使用量や、その水を加熱するためのエネルギー、供給する洗剤の量を減らすことができる。
さらに、食器Tの一部が浸漬していない状態で上方から浸漬水が噴射されると、食器Tを食器篭W内で回転させることもできる。これにより、食器Tに付着した汚れDの分離を促進することができる。
搬出口側シャワーノズル36aから噴射される浸漬水により、浸漬水に浸漬していない部分が洗浄された食器Tは、搬出口側斜面20bに沿って搬送手段21により搬送され、浸漬水の水面よりも上方に位置する状態となる。
搬出口側斜面20bに沿って搬送される際に、泡沫が浮かぶ水面を食器Tが通過する。これにより、食器Tの表面に直接泡沫を付着させて、食器Tの表面に付着している汚れDを泡沫に捕獲させることができる。
そして、浸漬水の水面よりも上方で搬送手段21により搬送されつつ、仕上シャワーノズル40aより噴射される仕上すすぎ水により洗い流されつつ、搬送されることとなる。
これにより、搬入口側シャワーノズル35aおよび搬出口側シャワーノズル36aから噴射される浸漬水に含まれる固体状の汚れDや、被洗浄物に付着した浸漬水中に含まれる液体状の汚れD、被洗浄物に付着した固体状の汚れDを捕獲した泡沫、浸漬水に浸漬するだけでは分離することのできなかった被洗浄物に付着した汚れDを洗い流し、後のステップである荒洗浄ステップ、本洗浄ステップおよび仕上すすぎステップでの洗浄効果を向上させることができる。
さらに、搬入口側シャワーノズル35aおよび搬出口側シャワーノズル36aから噴射される浸漬水により、浸漬槽20に貯水する浸漬水の搬入口10a側の水面に浮かぶ固体状の汚れDを捕獲した泡沫が搬出口10b側へと流動するのを抑制することができる。これにより、さらに効果的に浸漬槽20の搬入口10a側で浸漬水の水面に浮かぶ泡沫を、斜面排出口12および壁面排出口23で排出することができる。
また、洗浄装置50で行う仕上すすぎステップで噴射する仕上すすぎ水は、本洗浄ステップで被洗浄物に付着した洗浄水を洗い流すために使用しているため、清浄度が大きく低下しない。そして、浸漬装置10の仕上シャワーノズル40aから仕上すすぎ水を噴射することにより、浸漬水よりも清浄度の高い水で被洗浄物に付着した、固体状の汚れDを捕獲した泡沫、固体状の汚れD、および清浄度の低下した浸漬水を洗い流すことができ、効果的に被洗浄物を洗浄することができる。
そして、所定の時間をかけて搬送手段21により搬送し、所定の時間だけ浸漬洗浄を行った被洗浄物である食器Tを積み重ねて収容した食器篭Wは、順次搬送される食器篭Wにより押し出されるように、搬出口側斜面20bから搬出口10bへと搬出される。
なお、本実施形態では浸漬槽20に貯水した浸漬水に浸漬させた被洗浄物である食器Tを積み重ねて収容した食器篭Wは半没の状態で浸漬洗浄するが、浸漬槽20に貯水する浸漬水の水位を高くして、食器T全体が水没する全没の状態で搬送しつつ浸漬洗浄してもよい。
なお、微細気泡混入手段32は、循環ポンプ33から浸漬水が吐出された直後の位置に取付けてもよい。これにより、搬入口側シャワーノズル35aおよび搬出口側シャワーノズル36aから噴射される浸漬水により多くの微細気泡Bを混入させ、搬入口側シャワーノズル35aおよび搬出口側シャワーノズル36aから噴射される浸漬水により、浸漬水の水面より上に位置する食器Tの一部に微細気泡Bを混入させた浸漬水を噴射し、食器Tに付着した汚れDの分離を促進するとともに、搬入口側シャワーノズル35aおよび搬出口側シャワーノズル36aの位置する浸漬槽20に貯水した浸漬水に微細気泡Bを加えて、より効果的に浸漬洗浄を行うことができる。ただし、微細気泡混入手段32を通過させると浸漬水が流動するときの圧力が低下することがあるため、十分な圧力を確保できるように設計する必要がある。
(移載ステップ)
浸漬洗浄ステップを終えた被洗浄物である食器Tを積み重ねて収容する食器篭Wは、図1に示す浸漬装置10の搬出口10bへと搬送される。この搬出口10bへと搬送された食器篭Wを取り上げ、食器篭Wから積み重ねて収容した食器Tを取出す。
そして、取り出した積み重ねた食器Tを、積み重ねた状態の食器Tから1枚ずつ分離する公知の図示しない供給装置にセットして、食器Tの食材を盛り付ける面である内表面を下方に向けて1枚ずつ分離し、図2に示す洗浄装置50の搬送手段60へと供給する。内表面を下方に向けて1枚ずつ分離した食器Tを搬送手段60により搬送方向へと搬送し、洗浄装置50の搬入口50aから洗浄室へと搬入する。
(荒洗浄ステップ)
搬送手段60により搬送される内表面を下方に向けた食器Tは、荒洗浄室70に搬送されて上方から第1の荒洗浄上ノズル71aより仕上すすぎ水が噴射され、下方から第1の荒洗浄下ノズル71bより仕上すすぎ水が噴射される。さらに、荒洗浄室70内を搬送されて、上方から第2の荒洗浄上ノズル73aより洗浄水が噴射され、下方から第2の荒洗浄下ノズル73bより洗浄水が噴射される。
これにより、浸漬洗浄ステップで湿潤して分離しやすくなっている食器Tに付着した汚れDに仕上すすぎ水および洗浄水を噴射し、食器Tに付着している汚れDを洗い流すことができる。
(本洗浄ステップ)
荒洗浄ステップを終えた、搬送手段60により搬送される内表面を下方に向けた食器Tは、本洗浄室80に搬送されて上方から第1の本洗浄上ノズル82aより洗浄水が噴射され、下方から第1の本洗浄下ノズル82bより洗浄水が噴射される。さらに、本洗浄室80内を搬送されて、下方から第2の本洗浄下ノズル86より洗浄水が噴射される。
第2の本洗浄下ノズル86は二流体噴射ノズルであるため、第2の本洗浄下ノズル86からは高圧で、しかも洗浄水を高圧でのみ噴射した場合に比較して幅広く洗浄水を噴射することができ、被洗浄物の広い範囲をより効果的に洗浄することができる。
これにより、荒洗浄ステップにより荒洗浄を行った後に、食器Tの内表面にこびりついた汚れD、例えば押しつぶされた米飯であるでんぷん成分の汚れD等を洗い流すことができる。
(仕上すすぎステップ)
本洗浄ステップを終えた、搬送手段60により搬送される内表面を下方に向けた食器Tは、仕上すすぎ室90に搬送されて上方から第1の仕上すすぎ上ノズル92aより仕上すすぎ水が噴射され、下方から第1の仕上すすぎ下ノズル92bより仕上すすぎ水が噴射される。さらに、仕上すすぎ室90内を搬送されて、上方から第2の仕上すすぎ上ノズル94aより清水が噴射され、下方から第2の仕上すすぎ下ノズル94bより清水が噴射される。
これにより、荒洗浄ステップおよび本洗浄ステップにより付着した汚れDを洗い流した食器Tに対し、食器Tに付着した洗浄水を洗い流すことができる。
そして、仕上すすぎステップで洗浄した食器Tは搬出口50bから搬出され、積み重ねて食器篭Wへと収容される。食器Tを積み重ねて収容した食器篭Wは、消毒の工程を行う機器内へと搬送され、消毒されて翌日に使用するまで保管される。
(清掃ステップ)
洗浄すべき被洗浄物の仕上すすぎステップが終了し、洗浄すべきすべての被洗浄物が洗浄装置50から搬出された後に、浸漬装置10の循環ポンプ33、洗浄装置50の荒洗浄ポンプ74、第1の本洗浄ポンプ83、第2の本洗浄ポンプ87、仕上すすぎポンプ93を停止し、第2の仕上すすぎ配管94のバルブ94cを閉める。
そして、浸漬装置10の排水配管37に有するバルブ37aを開き、排出口38を通じて浸漬槽20に貯水した浸漬水を排水するとともに、循環配管31から分岐する排水配管39に有するバルブ39aを開き、循環路30内に残った浸漬水を排水する。そして、荒洗浄槽72および本洗浄槽81に貯水した洗浄水、仕上すすぎ槽91に貯水した仕上すすぎ水を、荒洗浄槽72、本洗浄槽81および仕上すすぎ槽91に接続する排水配管に有するバルブを開き、施設側の排水設備へと排水する。
浸漬槽20に貯水した浸漬水、荒洗浄槽72および本洗浄槽81に貯水した洗浄水、仕上すすぎ槽91に貯水した仕上すすぎ水を排水し終えた後に、設備側の給水配管より供給する清水を使用して各部を清掃する。
このとき、浸漬洗浄ステップで浸漬水中に含まれる固体状の汚れDを少なくしているので、浸漬槽20に貯水した浸漬水を排水した後に浸漬槽20の底に残留する固体状の汚れDを、微細気泡Bを混入させない浸漬水により浸漬洗浄を行った場合に比較して、少なくすることができる。
さらに、浸漬水に微細気泡Bを混入させることにより浸漬槽20の内壁面や搬送手段21に微細気泡Bが付着し、浸漬洗浄ステップで被洗浄物である食器Tから分離した汚れDが浸漬槽20の内壁面や搬送手段21に付着するのを抑制することができる。そして、浸漬槽20に貯水した浸漬水を排水した後に、浸漬槽20の内壁面や搬送手段21に付着したままとなる固体状の汚れDの量を少なくすることができる。
さらに、浸漬洗浄ステップで被洗浄物である食器Tに付着していた油脂成分の汚れDを微細気泡Bにより分離して浸漬水の水面に浮かぶようにし、その浸漬水の水面に浮かんだ油脂成分の汚れDを斜面排出口12および壁面排出口23よりオーバーフローする浸漬水とともに排出している。
これにより、清掃ステップで浸漬水を排水し終えた浸漬槽20の底に貯まる油脂成分の汚れDを、微細気泡Bを混入させない浸漬水により浸漬洗浄を行った場合に比較して、少なくすることができる。また、浸漬槽20の内壁面や搬送手段21に付着する油脂成分の汚れDも減らすことができる。
これらにより、浸漬槽20の清掃を行う作業員の負荷を低減することができる。また、これらにより、清掃ステップ後にさらに時間が経過した後に、排水配管14、排水配管22、循環配管31、搬入口側シャワー配管35、搬出口側シャワー配管36、排水配管37および排水配管39内に残る固体状の汚れDが発する臭いの発生を抑制して、次回準備ステップを行う際に施設内に漂う臭いを減らすことができる。
なお、本実施形態では移載ステップで食器篭Wから積み重ねた食器Tを取出して公知の供給装置へとセットしたが、洗浄装置50を、食器篭Wに食器Tを積み重ねて収容したまま洗浄を行う公知の離間洗浄(特開2008-173258号公報)を行う洗浄装置とすることもできる。それにより、食器篭Wから食器Tを取出さなくとも、被洗浄物である食器Tを食器篭Wに収容したまま洗浄することができる。
1 洗浄システム
10 浸漬装置
10a 搬入口
10b 搬出口
11 外郭体
12 斜面排出口(排出口)
13 排出溝
14 排水配管(配管)
20 浸漬槽
20a 搬入口側斜面(斜面)
20b 搬出口側斜面(斜面)
21 搬送手段
22 排水配管(配管)
22a バルブ
23 壁面排出口(排出口)
24 排出量調整手段
24a 調整孔
24b 上辺
24c 凹部
24d 凸部
25 排水函
26 給水配管
26a バルブ
27 給水口
30 循環路
31 循環配管(配管)
31a バルブ
32 微細気泡混入手段
33 循環ポンプ(吐出手段)
34 循環口
34a ストレーナ
35 搬入口側シャワー配管(配管)
35a 搬入口側シャワーノズル(シャワーノズル)
35b バルブ
35c 孔
35d 反射板
36 搬出口側シャワー配管(配管)
36a 搬出口側シャワーノズル(シャワーノズル)
36b バルブ
37 排水配管(配管)
37a バルブ
38 排出口
39 排水配管(配管)
39a バルブ
40 接続配管
40a 仕上シャワーノズル(シャワーノズル)
40b バルブ
50 洗浄装置
50a 搬入口
50b 搬出口
51 上部外郭体
52 下部外郭体
60 搬送手段
70 荒洗浄室(洗浄室)
71 第1の荒洗浄配管
71a 第1の荒洗浄上ノズル(荒洗浄ノズル)
71b 第1の荒洗浄下ノズル(荒洗浄ノズル)
71c バルブ
72 荒洗浄槽(槽)
73 第2の荒洗浄配管
73a 第2の荒洗浄上ノズル(荒洗浄ノズル)
73b 第2の荒洗浄下ノズル(荒洗浄ノズル)
74 荒洗浄ポンプ(吐出手段)
80 本洗浄室(洗浄室)
81 本洗浄槽(槽)
82 第1の本洗浄配管
82a 第1の本洗浄上ノズル(本洗浄ノズル)
82b 第1の本洗浄下ノズル(本洗浄ノズル)
83 第1の本洗浄ポンプ(吐出手段)
84 第2の本洗浄低圧側配管
85 第2の本洗浄高圧側配管
86 第2の本洗浄下ノズル(二流体噴射ノズル)
86a 高圧側ノズル(二流体噴射ノズル)
86b 低圧側ノズル(二流体噴射ノズル)
86c 噴射孔(二流体噴射ノズル)
87 第2の本洗浄ポンプ(吐出手段)
90 仕上すすぎ室(洗浄室)
91 仕上すすぎ槽(槽)
92 第1の仕上すすぎ配管
92a 第1の仕上すすぎ上ノズル(仕上すすぎノズル)
92b 第1の仕上すすぎ下ノズル(仕上すすぎノズル)
93 仕上すすぎポンプ(吐出手段)
94 第2の仕上すすぎ配管
94a 第2の仕上すすぎ上ノズル(仕上すすぎノズル)
94b 第2の仕上すすぎ下ノズル(仕上すすぎノズル)
94c バルブ
100 制御盤
B 微細気泡
D 汚れ
T 食器(被洗浄物)
W 食器篭

Claims (10)

  1. 浸漬槽に貯水した微細気泡が混入された浸漬水中へと被洗浄物を浸漬させ、前記浸漬水中に浸漬させた被洗浄物を搬送手段により搬送しつつ、前記浸漬水中に混入された微細気泡により、前記被洗浄物に付着した固体状の汚れを分離する浸漬洗浄を行う浸漬洗浄ステップを含み、
    前記浸漬洗浄ステップにて分離させた汚れのうち、前記浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを含んだ浸漬水を、前記浸漬槽の前記被洗浄物を搬出する搬出口側に設けた循環口を通じて吐出手段を用いて吸込み、
    前記吐出手段により吸込んだ浸漬水を、前記微細気泡を前記浸漬水に混入させる微細気泡混入手段を介して、前記浸漬槽の前記被洗浄物を搬入する搬入口側に吐出させることにより循環させて、
    前記浸漬水に含まれた前記浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを前記微細気泡により前記浸漬水の水面、または水面付近に浮上させて、前記浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを前記浸漬水とともにオーバーフローさせて前記浸漬槽から排出する
    ことを特徴とする洗浄方法。
  2. 前記循環口を通じて吐出手段へ吸い込まれる浸漬水に、前記循環口に被せたストレーナを通過する固体状の汚れを含ませる
    ことを特徴とする請求項に記載の洗浄方法。
  3. 前記浸漬水に洗剤を供給し、
    前記浸漬水中で微細気泡により浮上させた浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを、前記洗剤を供給したことにより発生する泡沫により捕獲し、前記泡沫により捕獲された前記固体状の汚れを、前記浸漬水とともにオーバーフローさせて前記浸漬槽から排出する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の洗浄方法。
  4. 前記浸漬洗浄ステップで浸漬洗浄を行った被洗浄物である食器に向けて、二流体噴射ノズルより洗浄水を噴射して洗浄を行う本洗浄ステップを含む
    ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の洗浄方法。
  5. 所定の水量の浸漬水を貯水し、被洗浄物を浸漬させて前記被洗浄物に付着した固体状の汚れを前記被洗浄物から分離する浸漬洗浄を行う浸漬槽と、
    前記浸漬槽に貯水した浸漬水に少なくとも一部浸漬し、前記浸漬槽の前記被洗浄物を搬入する搬入口側から前記被洗浄物を搬出する搬出口側へと、前記被洗浄物を搬送する搬送手段と、
    通過する液体に微細気泡を混入させる微細気泡混入手段と、
    前記搬出口側で前記浸漬槽に設けた循環口より吸込んだ前記浸漬水を前記微細気泡混入手段を介して前記浸漬槽内へと吐出して、前記浸漬水を循環させる吐出手段と、
    前記浸漬槽に貯水した浸漬水をオーバーフローさせることにより排水させる排出口と、
    を備え、
    前記被洗浄物から分離した汚れのうち、前記浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを前記微細気泡により前記浸漬水の水面、または水面付近に浮上させて、前記浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを前記浸漬水とともに前記排出口からオーバーフローさせて前記浸漬槽から排出する
    ことを特徴とする洗浄システム。
  6. 前記循環口にストレーナを被せ、
    前記循環口を通じて吐出手段へ吸い込まれる浸漬水に、前記循環口に被せたストレーナを通過する固体状の汚れを含ませる
    ことを特徴とする請求項に記載の洗浄システム。
  7. 前記浸漬槽に貯水した浸漬水に洗剤を供給する洗剤供給手段をさらに備え、
    前記浸漬水中で微細気泡により浮上させた浸漬水より密度の大きい固体状の汚れを、前記洗剤を供給したことにより発生する泡沫により捕獲し、前記泡沫により捕獲された前記固体状の汚れを前記浸漬水とともに前記排出口からオーバーフローさせて前記浸漬槽から排出する
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の洗浄システム。
  8. 前記浸漬水を前記浸漬槽の搬入口側で前記微細気泡混入手段を介して前記浸漬槽内へと吐出し、
    前記浸漬槽の搬入口側に前記排出口を位置させた
    ことを特徴とする請求項5~7のいずれか一項に記載の洗浄システム。
  9. 前記排出口に、前記排出口の流路断面積を小さくする櫛歯状の排出量調整手段を有する
    ことを特徴とする請求項5~8のいずれか一項に記載の洗浄システム。
  10. 前記浸漬洗浄を行った被洗浄物である食器を搬送する搬送手段と、
    所定の水量の洗浄水を貯水する本洗浄槽と、
    前記本洗浄槽に貯水した洗浄水を吸込んで吐出する第1の吐出手段と、
    前記本洗浄槽に貯水した洗浄水を吸込んで、前記第1の吐出手段から吐出されるよりも高圧で吐出する第2の吐出手段と、
    前記第1の吐出手段から吐出される洗浄水と、前記第2の吐出手段から吐出される洗浄水とを、ともに同一の噴射孔から噴射させ、前記搬送手段により搬送する食器を洗浄するノズルと、
    を有する洗浄装置をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項5~9のいずれか一項に記載の洗浄システム。
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