JP7436891B2 - 発光装置 - Google Patents

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本発明は、光部品及びその製造方法ならびに発光装置及びその製造方法に関する。
従来から、LEDのみならず、レーザダイオードなどを光源として用いた発光装置が提案されている(特許文献1~3)。これらの発光装置は、貫通孔を有する支持部材と、貫通孔を塞いで配置された第2透光部材とを備える光部品を有し、光源からの光は第2透光部材を介して出射される。また、支持部材に反射膜を設けることにより、光取出し効率を向上させている。
欧州特許公開2743998号 特開2009-260053号公報 特開2009-272576号公報
近年の発光装置では、特に、その用途によって、光源として用いられるレーザダイオードの高光出力及び高輝度がより一層要求されている。
本発明の目的は、レーザダイオードを光源として用いた発光装置を製造するために、さらなる高光出力及び高輝度を実現することができる光部品及びその製造方法、これを用いた発光装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態の光部品は、
貫通孔を有する支持部材と、
前記貫通孔の内壁に形成された第1透光部材と、
光入射面と光出射面と外周側面とを有し、前記貫通孔の中に配置された第2透光部材とを備え、
前記第2透光部材の外周側面が、前記貫通孔の内壁に、前記第1透光部材による融着によって固定されたことを特徴とする。
本発明の実施形態の光部品の製造方法は、
入射開口部と出射開口部を有する貫通孔が形成された支持部材を準備し、
前記光入射面と光出射面と外周側面とを有する第2透光部材を準備し、
前記貫通孔の内壁に第1透光部材を形成し、
前記第2透光部材の外周側面を、前記貫通孔の内壁に、前記第1透光部材による融着によって固定する工程を含む。
本発明の実施形態の発光装置は、上述した光部品と、半導体レーザ素子とを含む。
本発明の実施形態の発光装置の製造方法は、
上述した製造方法による光部品を、半導体レーザ素子と接続することを含む。
本発明の実施形態の光部品によれば、より一層の高光出力及び高輝度を実現することができる。また、この光部品は、長期間の使用においても劣化が生じにくく、長期間にわたって、高品質を維持することができる。
また、本発明の実施形態の光部品の製造方法では、特別な工程を経ることなく、簡便かつ確実に、製造コストの上昇を招くことなく、高品質の光部品を製造することができる。
さらに、本発明の実施形態の発光装置及びその製造方法は、高光出力、高輝度を実現しながら、長期にわたってその品質を維持することができる高い信頼性を得ることができ、簡便かつ高品質の製品を確実に製造することができる。
本発明の光部品の一実施形態を示す概略断面図である。 図1Aの光部品の製造方法の概略断面工程図である。 図1Aの光部品の製造方法の概略断面工程図である。 図1Aの光部品の製造方法の概略断面工程図である。 図1Aの光部品の製造方法の概略断面工程図である。 本発明の光部品の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の光部品の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の光部品の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の光部品の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の発光装置の一実施形態を示す概略断面図である。 図6Aの発光装置における光部品における光の通過を説明するための要部の概略断面図である。
以下、発明の実施の形態について適宜図面を参照して説明する。ただし、以下に説明する光部品及びその製造方法、発光装置及びその製造方法は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り、本発明を以下のものに限定しない。また、一の実施の形態、実施例において説明する内容は、他の実施の形態、実施例にも適用可能である。
各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張していることがある。
実施形態1:光部品及びその製造方法
〔光部品〕
この実施形態の光部品10は、図1Aに示すように、主として、支持部材11と、第1透光部材12と、第2透光部材13とを備える。また、支持部材11の上面において、第2透光部材13を被覆する第3透光部材14をさらに備えることが好ましい。さらに、第1透光部材12、第3透光部材14及び支持部材11の1以上の上面及び/又は下面において、機能膜を備えていてもよい。
(支持部材)
支持部材11は、第2透光部材13を支持するための部材であって、光を吸収しにくい、反射性の材料からなることが好ましい。ここで反射性とは、用いる光源、例えばレーザダイオードから出射される光を50%以上反射する材料、60%以上、70%又は80%以上反射する材料が好ましい。
支持部材11は、熱伝導性が良好な材料からなることが好ましい。ここで、熱伝導率が良好とは、20℃における熱伝導率が数W/m・k以上のものが好ましく、10W/m・k以上、25W/m・k以上がより好ましく、50W/m・k以上がさらに好ましい。
支持部材11は、耐熱性の良好な材料からなることが好ましい。ここで、耐熱性が良好とは、融点が数百℃以上のものが好ましく、1000℃以上がより好ましく、1500℃以上がさらに好ましい。
支持部材11は、例えば、炭化珪素、酸化アルミニウム、窒化珪素、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化タンタル、サーメット等のセラミックス、タングステン、タンタル、モリブデン、コバール等の高融点金属、これらの複合体などが挙げられる。なかでも、酸化アルミニウムを含む材料により形成されたものが好ましい。
特に、酸化アルミニウムを含む材料としては、支持部材の全重量に対して、酸化アルミニウムを、70重量%程度含有し、これにジルコニア0.数~30重量%程度を含有するものが挙げられる。さらに、この材料に、イットリア、カルシア、マグネシア、セリアのいずれか1種以上を焼結助剤として、0.1~2重量%程度含有してもよいし、可塑剤、溶剤等を添加したものを用いてもよい。
支持部材11の形状は、特に限定されるものではなく、後述する第2透光部材13を支持するための貫通孔11aを備えるものであれば、どのような形状でもよい。例えば、平板状であってもよいし、筐体形状、蓋体形状、フェルール様形状等、種々の形状が挙げられる。
支持部材11の大きさ及び厚みは、使用目的、意図する作用/効果によって、適宜設定することができる。なかでも、放熱性及び/又は強度を考慮すると、0.20mm程度以上の厚みを有することが好ましい。
図1Aでは、支持部材11は、高反射性であり、熱伝導性及び耐熱性が良好なジルコニウム含有アルミナ(約24%のジルコニウムを含有する)によって形成されている。ここでの支持部材11の大きさは、直径が4.0mmの円柱状であり、厚みは0.67mmである。
(貫通孔)
支持部材11は、光を通過させるための貫通孔11aを備える。
支持部材11において、貫通孔11aの形状は特に限定されず、光の進行方向Xに対して一定の幅又は径を有する内壁によって形成されていてもよいし、光の進行方向Xに拡がる内壁によって形成されていてもよいし、これらが組み合わせられた形状でもよい。光の進行方向Xにおける拡がりは、傾斜的又は段階的のいずれでもよい。
図1Aでは、貫通孔11aは、光の進行方向Xに拡がる内壁によって形成されている。このような形状とすることにより、入射した光の戻り光を貫通孔の内壁によって反射させて、光出射側に効率的に取り出すことができる。
貫通孔11aの形状は、平面視が円形、楕円形、三角形及び四角形等の多角形であってもよいが、特に円形又は略円形が好ましい。用いる光源からの光の形状に一致させるためである。支持部材11における貫通孔11aの形状は、柱状、錐形状又はこれらを組み合わせた形状であるものが好ましい。
貫通孔11aの大きさは、特に限定されず、例えば、レーザダイオードから出射される光を1本以上通過させることができる大きさであればよい。具体的には、レーザダイオードの種類にもよるが、直径又は幅が0.10~5.0mmの範囲とすることが好ましい。ただし、光の進行方向Xに必ずしも一定の直径又は幅でなくてもよい。貫通孔11aの長さは、用いる支持部材11の大きさにより適宜設定することができる。例えば、0.20~10mm程度が挙げられる。
図1Aでは、貫通孔11aは、略円錐台形状を有している。その光入射側の孔の直径は0.20mmであり、光出射側の孔の直径は、0.65mmである。貫通孔の長さは、支持部材11の厚みと等しい。
(第1透光部材)
支持部材11は、少なくとも、貫通孔11aの内壁に第1透光部材12を有する。第1透光部材12は、支持部材の上面(光出射側)及び/又は下面(光入射側)に形成されていてもよい。
第1透光部材12は、貫通孔の内壁と、後述する第2透光部材とを融着するために利用される。そのために、貫通孔11aの内壁に膜状、薄膜状に配置されていることが好ましい。
第1透光部材12は、例えば、融点が、後述する第2透光部材よりも低いものが好ましい。また別の観点から、透光性部材の融点よりも、軟化点が低いものが好ましい。さらに、貫通孔の内壁に形成されるものであるため、光の吸収が小さいもの、光透過率のよいものが好ましい。例えば、第1透光部材12は、融点が1200℃程度以下のものが好ましく、1000℃程度以下のものがより好ましく、850℃程度以下又は830℃程度以下のものがさらに好ましい。軟化点は、1150℃程度以下のものが好ましく、950℃程度以下のものがより好ましく、850℃程度以下のものがさらに好ましい。光透過率は、用いる光源、例えばレーザダイオードから出射される光を50%以上、60%以上、70%又は80%以上を透過するものが好ましい。特に、第1透光部材12は、一旦溶融し、支持部材11と、後述する第2透光部材13とを密着させるために機能することから、溶融し、再度固化した後においてその組成が変化せずに、同じかつ高い光透過率を維持できる材料によって形成することが好ましい。
第1透光部材12を構成する材料としては、無機材料からなるものが挙げられ、例えば、ホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、ソーダガラス、鉛ガラスなどのガラスからなるものが好ましい。
ホウケイ酸ガラスは、一般には、二酸化ケイ素(SiO)を主成分とし、さらに酸化ホウ素(無水ホウ酸)(B)などの成分を含むガラスである。ホウケイ酸ガラスとしては、公知のホウケイ酸ガラスのいずれをも用いることができる。ホウ珪酸ガラスの軟化点は、通常500℃~1000℃であり、好ましくは500℃~900℃である。
ソーダ石灰ガラスは、一般には、二酸化ケイ素(SiO)、酸化ナトリウム(NaO)および/または炭酸カルシウム(CaCO)を主成分とするガラスを意味する。公知のソーダ石灰ガラスのいずれをも用いることができる。ソーダ石灰ガラスの軟化点は、通常600℃~800℃であり、好ましくは700℃~800℃である。
ソーダガラスは、一般には、二酸化ケイ素(SiO)、酸化ナトリウム(Na)および/または酸化カリウム(KO)を主成分とするガラスを意味する。公知のソーダガラスのいずれをも用いることができる。ソーダガラスの軟化点は、通常500℃~800℃であり、好ましくは600℃~800℃である。
鉛ガラスは、一般には、二酸化ケイ素(SiO)および酸化鉛(PbO)を主成分とするガラスを意味する。公知の鉛ガラスのいずれをも用いることができる。鉛ガラスの軟化点は、通常300℃~600℃であり、好ましくは500℃~600℃である。
第1透光部材12は、支持部材11の貫通孔11a内に、後述する第2透光部材を融着により固定するために用いられる。よって、第1透光部材は、支持部材及び後述する第2透光部材を構成する材料よりも融点及び/又は軟化点が低いものが好ましい。このような第1透光部材を備えることにより、第2透光部材を支持部材に固定することができる。よって、第2透光部材による溶融又は軟化等によって支持部材に固定する必要がなくなるため、第2透光部材の材料として高い耐熱性を有する材料を用いることができる。その結果、より高出力の光源に対して、光学特性が安定した第2透光部材を用いることが可能となる。
また、比較的薄膜の第1透光部材12に対して小さなエネルギーを与えるのみで第1透光部材12を溶融させることができるために、光部品を構成する部材、特に第2透光部材への熱負荷を低減させることができ、光学特性を安定して発揮させることができる。その結果、高いレベルで安定した光出力特性を得ることができる。
さらに、第1透光部材12の溶融によって、支持部材11の貫通孔11a内に、後述する第2透光部材13を隙間なく固定することができるため、第2透光部材13において生じた熱を、隙間に埋め込まれ、第2透光部材13及び支持部材11に密着した第1透光部材12を介して、効率的に支持部材に逃がすことができる。つまり、第2透光部材13で発生する又は第2透光部材13に負荷される熱を第2透光部材13の側面から、支持部材に逃がすことができ、効率的に放熱することができる。
第1透光部材12の厚みは、特に限定されず、例えば、貫通孔の内壁上において、0.01~5μm程度が挙げられ、0.05~3μm程度が好ましい。なお、第1透光部材12が支持部材11の上面に形成される場合には、例えば、貫通孔の内壁上よりも厚膜で形成されていてもよい。
図1Aでは、第1透光部材12は、二酸化ケイ素によって、支持部材11の上面の厚みが6.0μm、貫通孔11aの内壁上の厚みが1.0μmに形成されている。第1透光部材12の軟化点は820℃であり、450nmの光の光透過率が90%以上である。
(第2透光部材)
支持部材11の貫通孔11aの中には、第2透光部材13が配置されている。
第2透光部材13は、光入射面13aと、光出射面13bと、外周側面13cとを有している。外周側面13cは、例えば、第2透光部材13の光出射面13b側が又は光入射面13a側が、貫通孔11aの内壁に接触するような形状であってもよいが、貫通孔11aの形状に一致した形状、つまり、外周側面13cのより大きい面積で、貫通孔11aの内壁に接触するような形状であることが好ましい。
第2透光部材は、その外周側面が、貫通孔の内壁に第1透光部材による融着によって固定されているが、上述した形状であることにより、支持部材11との密着性をより確実に行うことができ、第2透光部材13に照射される光による発熱を効果的に支持部材11側に逃がすことができる。
なかでも、第2透光部材は、光入射面13aから光出射面13bに向かって拡がる形状を有することがより好ましい。言い換えると、第2透光部材13は、貫通孔11aの錐台形状の傾斜面に一致する又は略一致する、外周側面13cを有していることが好ましい。さらに言い換えると、光入射面13a及び/又は光出射面13bに平行な(後述する光軸に垂直な)断面積、垂直な断面積又は第2透光部材の径が、光入射面13aから光出射面13bに向かって大きくなることが好ましい。
光入射面13a及び光出射面13bは、互いに平行に対向する平坦面であることが好ましいが、いずれか一方又は双方が上又は下に凹又は凸面を有していてもよい。この凹凸は段階的でも傾斜的でもよい。なかでも、光入射面13a及び光出射面13bは、光源からの光の進行方向を示す軸線、すなわち光軸に対して、それぞれ垂直に配置されることが好ましい。
第2透光部材13の大きさは、上述した貫通孔11aによって適宜調整することができる。例えば、平面視において、レーザダイオードから出射される光を1本以上通過させることができる大きさであればよい。具体的には、レーザダイオードの種類にもよるが、直径又は幅が0.10~3.0mmの範囲とすることが好ましい。ただし、光の進行方向Xに必ずしも一定の直径又は幅でなくてもよい。第2透光部材13の厚みは、用いる支持部材11の大きさにより適宜設定することができる。例えば、0.20~10mm程度が挙げられる。これによって、第2透光部材13の外周側面13cが支持部材11と接触することによって効果的な放熱効果を発揮させることができる。
第2透光部材13は、光透過率のよい材料によって形成されていることが好ましい。例えば、光透過率は、用いる光源、例えばレーザダイオードから出射される光を50%以上、60%以上、70%又は80%以上を透過するものが好ましい。また、高出力の光が照射しても、変質等しない耐光性及び耐熱性の良好な材料によって形成されているものが好ましい。例えば、融点が1000℃~3000℃のものが挙げられ、1300℃~2500℃が好ましく、1500℃~2000℃がより好ましい。
第2透光部材の材料としては、例えば、セラミックスが挙げられる。具体的には、アルミナ又はサファイア等の酸化アルミニウム(Al、融点:約1900℃~2100℃)、石英ガラス等の二酸化ケイ素(SiO、融点:約1500℃~1700℃)、酸化ジルコニウム(ZrO、融点:約2600℃~2800℃)、酸化バリウム(BaO、融点:1800℃~2000℃)、酸化チタン(TiO、融点:1700℃~1900℃)、酸化イットリウム(Y、融点:2425℃)、窒化ケイ素(Si、融点:1900℃)、窒化アルミニウム(AlN、融点:2200℃)、炭化ケイ素(SiC、融点:2730℃)等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、透光性が良好であり、融点、熱伝導性及び拡散性等の観点から、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素を含むものが好ましく、酸化アルミニウムを含むものがより好ましい。
第2透光部材は、単一の材料又は複数の材料によって単層構造でも積層構造でもよい。
このような材料で第2透光部材を形成することにより、光源、例えば、LDの高出力化により第2透光部材が高温になった場合でも、第2透光部材自体が融解することを抑制することができ、ひいては第2透光部材の変形及び変色を回避することができる。よって、長期間、光学特性を劣化させることなく維持することができる。また、熱伝導率に優れるものを用いることにより、光源に起因する熱を効率よく放出することができる。
第2透光部材は、第1透光部材12よりも融点が高ければ、その融点は、支持部材11と同等であってもよいし、低くても、高くてもよい。なかでも、高いことが好ましい。
第2透光部材13は、さらに蛍光体を含有していることが好ましい。これによって、光源から出射される光の波長を変換することができ、典型的には、光源からの光と、波長変換された光との混色光を外部に放出することができる。
蛍光体としては、例えば、用いる光源の出射光の波長、得ようとする光の色などを考慮して、公知のもののいずれをも用いることができる。具体的には、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)、セリウムで賦活されたルテチウム
・アルミニウム・ガーネット(LAG)、ユウロピウム及び/又はクロムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CaO-Al-SiO)、ユウロピウムで賦活されたシリケート((Sr,Ba)SiO)、βサイアロン蛍光体、KSF系蛍光体
(KSiF:Mn)などが挙げられる。なかでも、耐熱性を有する蛍光体を用いることが好ましい。
これらの蛍光体を利用することにより、可視波長の一次光及び二次光の混色光(例えば白色系)を出射する発光装置、紫外光の一次光に励起されて可視波長の二次光を出射する発光装置とすることができる。特に、青色発光素子に組み合わせて白色発光させる蛍光体としては、青色で励起されて黄色のブロードな発光を示す蛍光体を用いることが望ましい。
蛍光体は、複数の種類の蛍光体を組み合わせて用いてもよい。例えば、Si6-ZAl8-Z:Eu、LuAl12:Ce、BaMgAl1017:Eu、BaMgAl1017:Eu,Mn、(Zn,Cd)Zn:Cu、(Sr,Ca)10(POl2:Eu,Mn、(Sr,Ca)Si:Eu、CaAlSiB3+x:Eu、KSiF:Mn及びCaAlSiN:Euなどの蛍光体を所望の色調に適した組み合わせや配合比で用いて、演色性や色再現性を調整することもできる。
蛍光体は、単層構造の第2透光部材において、組み合わせて用いてもよいし、積層構造の第2透光部材に、それぞれ異なる蛍光体を含有させてもよい。
蛍光体は、比較的大きな平均粒径を有するものを用いることが好ましい。例えば、平均粒径(メジアン径)が10μm以上、12μm以上であるものが好ましい。また、平均粒径が50μm以下、30μm以下、25μm以下であるものが好ましい。平均粒径は、例えば、F.S.S.S.No(Fisher Sub Sieve Sizer’s No)における空気透過法で得られる粒径を指す。このように、比較的大きな平均粒径を有することにより、光源による光による発熱を低減させることができ、さらに第2透光部材からの熱の放出を容易とすることができる。
蛍光体は、第2透光部材の総重量に対して、例えば0.05重量%~50重量%とすることが好ましく、1重量%~15重量%がより好ましい。含有量を0.05重量%以上とすることにより、蛍光体が光源からの光を十分に波長変換できる。
第2透光部材は、必要に応じて、光散乱材を含んでいてもよい。光散乱材としては、第2透光部材を構成する材料に対して、融点が高いか、屈折率差があればよい。光散乱材としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタンなどを使用することができる。また、光散乱材の含有量は、特に限定されず、例えば、使用する第2透光部材の材料よりも少ない量とすることができる。
第2透光部材は、光入射面13a及び/又は光出射面13bの表面又は片面に、任意に、機能性膜が形成されていてもよい。例えば反射防止層(AR層)などが形成されていてもよい。これらの層は、当該分野で公知の材料によって単層又は積層構造で配置することができる。
図1Aでは、第2透光部材13は、蛍光体としてYAGが第2透光部材の全重量に対して11重量%含有された酸化アルミニウム(融点:約1900℃~2100℃)によって形成されている。第2透光部材13は、その上面の直径0.50mmであり、下面の直径が0.30mmであり、厚みが0.30mmである。第2透光部材13は、第1透光部材12が溶融することにより、第2透光部材13と支持部材11とを密着させており、第2透光部材13自体は、溶融していない。
(第3透光部材)
少なくとも第2透光部材の光出射面を被覆するように、第3透光部材が配置されていることが好ましい。一実施形態では、第3透光部材は、第2透光部材13の光出射面13bから支持部材11上に配置された第1透光部材12を跨いで、これらを被覆するように配置されている。
第3透光部材14は、上述したような透光性を有する材料によって形成されていることが好ましい。例えば、第1透光部材12で例示した材料の中から選択することができる。
第3透光部材は、第1透光部材よりも融点が同等でもよいし、低いものでもよいし、高いものでもよい。
また、第3透光部材は、第2透光部材13よりも融点が低いものが好ましい。
さらに、第3透光部材は、支持部材11よりも融点が低いものが好ましい。
第3透光部材は、自体の溶融を利用して及び/又は第1透光部材の溶融を利用して、支持部材11に固定することができる。
第3透光部材14としては、融着(溶融)で形成されているものが好ましい。融着で形成することにより、第3透光部材と第2透光部材とのあいだに、空隙(エアギャップ)等が形成されにくく、つまりは、第3透光部材と第2透光部材とのあいだを密着性よく、また接触面積を大きく確保することができる。
第3透光部材14は、上述した蛍光体及び/又は光散乱材又はフィラーを含有していることが好ましい。これによって、第2透光部材を通過した光を均一化させることができるとともに、色調整を行うこともできる。また、蛍光体の種類によって、第2透光部材を構成する材料との相溶性等が良好でない、第2透光部材の製造において劣化するなどが起こり得る場合には、第2透光部材への蛍光体の含有に代えて、第3透光部材14に蛍光体を含有させることにより、あるいは、第2透光部材への光散乱材又はフィラーの含有に代えて、第3透光部材14に光散乱材又はフィラーを含有させることにより、より一層光学特性を安定させることが可能となる。また、第2透光部材における局所的な透過率の悪化を抑制しつつ、比較的多くの光散乱材又はフィラーを第3透光部材に用いることができる。さらに、光の密度が低下した状態で光を第2透光部材の蛍光体に当てることができるため、蛍光体の発熱の軽減および出射光の色むらを改善することができる。また、第3透光部材が、第2透光部材に入射する光及び/又は第2透光部材から出射する光を所望の色調に補正することができる。
第3透光部材14における蛍光体及び/又は光拡散材の含有量は、例えば、全第3透光部材の重量に対して、それぞれ、1.0~20重量%が挙げられ、2.0~10重量%が好ましい。
第3透光部材14の厚みは、例えば、数~数百μm程度が挙げられる。
図1Aでは、第3透光部材14は、光散乱剤として二酸化ケイ素を、全第3透光部材重量に対して4.0重量%で含有した、ガラスによって形成されている。その厚みは、0.2μmである。
第3透光部材14の表面は、第1透光部材12の表面と面一か、第1透光部材12の表面よりも若干高い位置に配置されている。
(機能性膜)
機能性膜としては、光の透過性、反射性、熱伝導性等に好適に機能し得る膜であれば特に限定されるものではなく、例えば、ショートパスフィルター、ロングパスフィルター、放熱部材等が挙げられる。これらは、その機能によって、光の出射面側、入射面側、光の進行に沿って、光の進行に交差して配置することができる。
〔光部品の製造方法〕
この実施形態の光部品10の製造方法は、図1B~1Eに示すように、以下の工程を含む。
(a)入射開口部と出射開口部を有する貫通孔が形成された支持部材を準備し、
(b)光入射面と光出射面と外周側面とを有する第2透光部材を準備し、
(c)貫通孔の内壁に第1透光部材を形成し、
(d)第2透光部材の外周側面を、貫通孔の内壁に、第1透光部材による融着によって固定する工程。
工程(a)~(c)はどのような順序で行ってもよい。
工程(d)の後、任意に、(e)第2透光部材の光出射面から第1透光部材を跨いで被覆する第3透光部材を形成する工程を行ってもよい。
さらに、(f)第3透光部材、第1透光部材及び支持部材の1以上の上面及び/又は下面を研磨等してもよい。
(a:支持部材の準備)
支持部材となる材料によるセラミックスを準備する。図1Bに示すように、この板状のセラミックスを切削することにより、適当な大きさに加工し、一方向に幅広となる貫通孔11aを形成する。貫通孔11aの形成は、当該分野で公知の方法によって行うことができる。例えば、研削や金型により形成する。
例えば、上述したジルコニア含有酸化アルミニウムによるセラミック平板を準備する場合、酸化アルミニウムを70~95重量部、ジルコニアを5.0~30重量部に、イットリア、カルシア、マグネシア、セリアのいずれか1種以上を0.1~2.0重量部を混合し、所定の厚さのシート状のセラミックグリーンシートとする。そして、セラミックグリーンシートを金型により所定の形状に形成し、約1550℃程度で焼成し形成する。
(b:第2透光部材の準備)
第2透光部材となる材料による平板を準備する。この第2透光部材となる材料には、蛍光体と、任意に光散乱材又はフィラーが含有されていてもよい。
例えば、酸化アルミニウムによるセラミック平板を準備する場合、酸化アルミニウムを主成分とする材料に、任意に添加剤、蛍光体、光拡散剤等を添加して混合し、得られた混合物を、固体圧縮焼結法等によって焼結する方法が挙げられる。
具体的には、得られた混合物をグラファイト製焼結型に充填し、ON-OFF直流パルス電圧・電流を利用して大電流を投入し、火花放電現象により瞬間に発生する放電プラズマ(高温プラズマ:瞬間的に数千~1万℃の高温度場が粒子間に生じる)の高エネルギーを、焼結型及び材料に直接印加して、加圧しながら焼結する放電プラズマ焼結法が挙げられる。
その後、適当な大きさ、適当な外周側面となるように、研削法により加工する(図1D中、13参照)。
(c:第1透光部材の形成)
図1Cに示すように、支持部材11の貫通孔11aの内壁に第1透光部材12を形成する。貫通孔11aの内壁の一部又は全部に第1透光部材12を形成するのであれば、支持部材の上面等にも形成されてもよい。
第1透光部材12は、例えば、ゾルゲル法、スピンコート法、スパッタ法等の公知の方法によって支持部材11の適所に形成することができる。なかでも、スパッタ法により形成することが好ましい。
例えば、ホウケイ酸ガラスからなるターゲットを用い、スパッタ装置により、スパッタして成膜する方法が挙げられる。
(d:第2透光部材の固定)
図1Dに示すように、内壁の表面に第1透光部材12が形成された支持部材11の貫通孔11a内に、貫通孔11aの形状に沿って、第2透光部材13を配置する。その後、加熱を伴う処理により、第2透光部材13と支持部材11とが第1透光部材12を介して接触している部位において、第1透光部材12を溶融させる。
ここでの加熱は、第1透光部材の融点(又は軟化点)以上の温度であり、かつ第2透光部材の融点以下の温度で行う。具体的には、750~850℃程度の温度に加熱する方法が挙げられる。特に、支持部材が、ジルコニア含有酸化アルミナにより形成され、第2透光部材が酸化アルミナにより形成されている場合には、820~830℃程度の温度に加熱することにより、第2透光部材及び支持部材は溶融せず、第1透光部材のみが軟化又は溶融するために、第2透光部材及び支持部材の接触面にわたって延び、隙間を埋め込んで、第2透光部材及び支持部材を融着することができる。
加熱処理は、例えば、支持部材を電気炉内で行うことが好ましい。
第1透光部材を溶融させた後、第2透光部材を支持部材に押圧することにより、両者は密着し、これらを冷却することにより第1透光部材が硬化して、第2透光部材を支持部材の貫通孔内に固定させることができる。
このように、内壁の表面に第1透光部材が配置されていることにより、第2透光部材の支持部材への位置あわせを行うことなく、再現性よく両者を融着することができる。また、第2透光部材の外周側面を利用した大面積での支持部材への融着、固定が実現できるため、第2透光部材を強固に支持部材に固定することができるとともに、密着性が良好であることに起因して、第2透光部材での熱を支持部材に効率的に伝搬して放散させることができる。その結果、この光部品が利用される発光装置の放熱性を一層向上させることができる。
(e:第3透光部材の形成)
第2透光部材を支持部材に固定した後、図1Eに示すように、任意に、第2透光部材13を第3透光部材14で被覆するように、第3透光部材14を形成してもよい。
第3透光部材14は、例えば、支持部材11における光出射側の貫通孔11aの大きさよりも若干大きな大きさに成形又は加工し、これを、第2透光部材13の光出射面から第1透光部材12また跨ぐように配置し、加熱を伴う処理を行い、第3透光部材14を溶融させる。あるいは、光出射面と同等の大きさの第3透光部材14を用いてもよい。
この場合、第3透光部材14の溶融とともに、支持部材11の表面に形成された第1透光部材12がともに溶融させてもよい。
第3透光部材14を溶融させた後、第3透光部材14を支持部材11に押圧することにより、両者は密着し、これらを冷却することにより第3透光部材14が硬化して、支持部材11及び/又は第2透光部材13に固定させることができる。
あるいは、マスクを用いるなどして、第2透光部材13の光出射面から第1透光部材12を跨ぐ位置又は第2透光部材13の光出射面に、スパッタ法、ゾルゲル法、蒸着、ALD法等を利用して、部分的に第3透光部材14を形成してもよい。
また、第3透光部材14を固定した後、その上面を研磨してもよい。この研磨によって、第3透光部材の体積を調整する。第3透光部材に、蛍光体及び/又は光散乱材又はフィラーを含有している場合、体積を調整することによって、第2透光部材を通過した光の均一化の調整及び/または色調整を行うことができる。この研磨によって、支持部材11上に残存する第1透光部材12とともに第3透光部材14が除去され、第3透光部材14と支持部材11との上面を略面一としてもよい。あるいは、残存する第1透光部材12と第3透光部材14との上面を略面一としてもよい。また、第3透光部材14を固定した後、その上面を凹凸に荒らしてもよい。
実施形態2:光部品及びその製造方法
この実施形態の光部品20は、図2に示すように、主として、支持部材21と、第1透光部材12と、第2透光部材13と、第3透光部材14と、機能膜として適用する発光装置における発光素子の出射光の波長と同等又は短波長の光を透過し、それよりも長波長の光を反射するフィルター26とを備える。
フィルター26は、当該分野で公知の材料によって形成されたもののいずれをも用いることができる。
図2では、フィルター26は、第2透光部材13の光入射面側において、第2透光部材13と支持部材11とに接触して配置されている。
そのために、第3透光部材14形成した後、例えば、支持部材11の下面を研磨し、スパッタ法を用いてフィルター26を形成する。無機接着、蒸着等を用いてもよい。
上述した構成以外は、実質的に光部品10と同様であり、実質的に同様の製造方法で形成することができる。
このような構成を有することにより、光部品10の効果に加えて、フィルター26を利用することができるため、光部品として、所望の波長の光のみを選択的に効率的に取り出すことが可能となる。
実施形態3:光部品及びその製造方法
この実施形態の光部品30は、図3に示すように、主として、支持部材31と、第1透光部材12と、第2透光部材13と、第3透光部材14と、フィルター26と、放熱部材37とを備える。
放熱部材としては、透光性材料であり、耐熱性が良好なものであれば特に限定されず、第1透光部材、第2透光部材、第3透光部材で例示したもの、サファイア等のいずれをも用いることができる。
そのために、フィルター26に、例えば、低融点ガラスを用いて接着する。
上述した構成以外は、実質的に光部品10及び光部品20と同様であり、実質的に同様の製造方法で形成することができる。
このような構成を有することにより、光部品10、20の効果に加えて、所望の波長の光のみを選択的に効率的に取り出すことを実現しつつ、フィルター26が、支持部材11のみならず、その反対側からも全面で熱引きされ、放熱性を向上させることができる。
実施形態4:光部品及びその製造方法
実施形態3の変形例として、この実施形態の光部品40は、図4に示すように、図3の光部品30と同様に、主として、支持部材31と、第1透光部材12と、第2透光部材13と、第3透光部材14と、フィルター26と、放熱部材37とを備える。フィルター26と第2透光部材13とを離間させてもよい。
具体的には、実施形態2において、第3透光部材14を形成した後、支持部材11の下面を研磨しないで、その下面にスパッタ法等を利用してフィルター26を形成する。フィルター26は、第2透光部材13の光入射面側において、第2透光部材13と離間し、支持部材11に接触して配置される。
実施形態5:光部品
この実施形態の光部品50は、図5に示すように、支持部材41における貫通孔41aが、段階的及び傾斜的に、光の進行方向に向かって広がる形状となっている以外、実質的に光部品10と同様の構成を有し、実質的に同様の製造方法で形成することができる。
このような構成を有することにより、第2透光部材13は、外周側面のみならず、光入射面の一部においても支持部材11に密着することができるため、より強固な固定を実現し、より放熱性を向上させることができる。
実施形態6:発光装置及びその製造方法
この実施形態の発光装置60は、上述したいずれかの光部品を、光源などを組み合わせることにより作製される。つまり、光部品を、光源と接続することによって製造することができる。この場合、半導体レーザ素子との直接的な接続を意味するものではなく、光源から出射される光を、光部品の支持部材の第2透光部材に当てるように光学的に結合させることを意味する。
図6Aに示すように、この発光装置60は、主として、光源としての半導体レーザ素子、つまりレーザダイオード67と、光部品としての支持部材61とを備える。
光源としては、レーザダイオードのみならず、発光ダイオード等の種々のものが利用できる
レーザダイオード67としては、レーザ光を発振することができるものであれば、特に制限なく使用することができる。例えば、300nm~500nm、好ましくは400nm~470nm、より好ましくは420nm~470nmに発光ピーク波長を有するものを用いることができる。典型的には、端面発光型のLDを使用することができる。LDとしては、高出力のものを用いることができ、例えば、1つのLDにおいて、1W~100Wの出力のものを用いることができる。また、LDは、1個のみならず、複数個のLDを使用することによりさらに高出力のものとしてもよい。2個以上のLDを用いる場合には、それらの波長は、同じ波長帯であってもよいし、あるいは異なっていても、重複していてもよい。
この発光装置60は、上述したとおり、熱に強い特性を有する光部品を備えるため、高出力のLDを採用する場合に特に効果的である。
光部品としての支持部材61は、筒状の筐体形状を有しており、貫通孔を備え、その内壁に第1透光部材62によって融着された第2透光部材63を備え、第2透光部材63上から第1透光部材62の上にわたって、第3透光部材64が固定されている。この構成以外は、実質的に光部品10と同様の構成である。
レーザダイオード67は、ヒートシンク66を用いて板状のステム70に固定されている。光部品としての支持部材61は、内部空間65を含んで、ステム70によって密閉されている。ステム70には、外部電力と電気的に接続するための複数のリード69がそれぞれステム70に設けた複数の貫通孔を通して配置されている。貫通孔は、低融点ガラスなどの材料から構成される封止材68でさらに密閉することができる。レーザダイオード1は、ワイヤー等の導電部材を介してリード69と電気的に接続されている。
レーザダイオード67と支持部材61、特に、第2透光部材63との間には、例えば、レーザ光を集光させることのできるレンズなどの部材を設けてもよい。
このような構成を有する発光装置は、図6Bに示すように、レーザダイオード67から出射された光が、入射光16として、支持部材61の貫通孔を通って、第2透光部材63に照射され、第3透光部材64を介して、出射光17として、出射される。
これによって、第2透光部材13で所望の光に波長変換することができ、かつ、第2透光部材63を通過した光を均一化させて、色調整することもできる。
また、長時間の光照射においても、光部品自体を劣化、変質させることなく、長期にわたって、均一な光質特性を維持/向上させることができる。
また、支持部材11においては、光の進行方向に、従来用いられていたような銀含有の被覆膜が存在しないため、高出力の光を長期間にわたって光の取り出し効率を低減させることなく、維持することができる。さらに、第2透光部材及び/又は第3透光部材に蛍光体が含有されている場合においても、これら透光部材の放熱性を向上させていることから、蛍光体に悪影響を与えることなく、光質特性を維持することができる。
実施形態7:発光装置
別の発光装置として、光源と、光源からの光を集光させるレンズと、光源からの光を光ファイバに接続させるためのコネクタと、光ファイバと、光ファイバの先端部分を保持する先端部材と、先端部材と接続された光部品とをこの順に連結させたものが挙げられる。この発光装置では、光源からの光の一部が、光ファイバにより、光部品に導入され、最終的に、光源からの光と、蛍光体の光との混色光を取り出すことができる。
本発明の実施形態の光部品及びその製造方法並びに発光装置は、車載用、液晶ディスプレイのバックライト光源、各種照明器具、大型ディスプレイ、広告、行き先案内等の各種表示装置、さらには、デジタルビデオカメラ、ファクシミリ、コピー機、スキャナ等における画像読取装置、プロジェクタ装置の各種照明などに利用することができる。
10、20、30、40、50 光部品
11、61 支持部材
11a 貫通孔
12、62 第1透光部材
13、63 第2透光部材
13a 光入射面
13b 光出射面
13c 外周側面
14、64 第3透光部材
16 入射光
17 出射光
26 フィルター
37 放熱部材
60 発光装置
65 内部空間
66 ヒートシンク
67 レーザダイオード
68 封止材
69 リード
70 ステム

Claims (5)

  1. レーザ光を発振可能な半導体レーザ素子と、
    貫通孔を有する支持部材と、
    光入射面と光出射面と外周側面とを有し、前記貫通孔の中に配置された第2透光部材と、
    前記支持部材の下方全体にわたって配置された放熱部材と、
    前記第2透光部材と前記放熱部材との間において、前記第2透光部材と離間して配置されたショートパスフィルターとを有し、
    前記ショートパスフィルターは、前記半導体レーザ素子の出射光の波長と同等の光を透過し、前記半導体レーザ素子の出射光の波長よりも長波長の光を反射
    前記放熱部材は、透光性部材である発光装置。
  2. レーザ光を発振可能な半導体レーザ素子と、
    貫通孔を有する支持部材と、
    光入射面と光出射面と外周側面とを有し、前記貫通孔の中に配置された第2透光部材と、
    前記支持部材の下方に配置され、前記第2透光部材の発熱を放熱する放熱部材と、
    前記第2透光部材と前記放熱部材との間において、前記第2透光部材と離間して配置されたショートパスフィルターとを有し、
    前記ショートパスフィルターは、前記半導体レーザ素子の出射光の波長と同等の光を透過し、前記半導体レーザ素子の出射光の波長よりも長波長の光を反射し、
    前記放熱部材は、透光性部材である発光装置。
  3. 前記第2透光部材の融点は、1000℃~3000℃である請求項1又は2に記載の発光装置。
  4. 前記支持部材の熱伝導率は、10W/m・k以上である請求項1~3のいずれか1つに記載の発光装置。
  5. 前記支持部材は、反射性の材料からなる請求項1~4のいずれか1つに記載の発光装置。
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