JP7339521B2 - 発光装置 - Google Patents

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Description

本開示は光学部材、光学部材の製造方法及び発光装置に関する。
半導体レーザ素子と光部品とを組み合わせた発光装置が知られている。特許文献1には、支持部材に設けられた貫通孔の内壁に第1透光性部材による融着によって第2透光性部材が固定された光部品が記載されている。また、第2透光性部材の上に第3透光性部材を融着によって固定してもよく、第1透光性部材の材料として、例えば、ガラスが記載されている。
特開2016-072513号公報
発光装置の多岐にわたる用途から、光部品のより過酷条件での使用耐性の向上等の要求がある。
本開示は、以下の発明を含む。
(1)内壁に溝が設けられ、光入射開口部及び光出射開口部を有する貫通孔を備えた支持部材と、
前記貫通孔内に配置された第1透光性部材と、
前記貫通孔内に配置され、かつ前記溝内にその一部が入り込んだ第2透光性部材とを備える光学部材。
(2)内壁に溝が設けられ、光入射開口部及び光出射開口部を有する貫通孔を備えた支持部材を準備し、
前記貫通孔の中に第1透光性部材を配置し、
前記貫通孔内の前記第1透光性部材上に第2透光性部材を配置し、
該第2透光性部材を溶融して、前記溝内にその一部を入り込ませて前記第1透光性部材及び前記第2透光性部材を貫通孔内に固定することを含む光学部材の製造方法。
(3)発光素子と、上述した光学部材とを含む発光装置であって、前記光学部材は、前記発光素子からの光が前記光入射開口部に入射する位置に配置された発光装置。
本開示の光学部材によれば、光学部材を構成する部品同士の固定の強度を確保することができる。
また、このような光学部材の製造方法では、簡便に、第2透光性部材を支持部材に強固に固定させることができる。
さらに、このような光学部材を備えた発光装置は、品質の劣化を抑制することができる。
本発明の一実施形態の光学部材を示す概略断面図である。 図1Aの光学部材の製造方法の概略断面工程図である。 図1Aの光学部材の製造方法の概略断面工程図である。 図1Aの光学部材の製造方法の概略断面工程図である。 本発明の別の実施形態の光学部材を示す概略断面図である。 図2Aの光学部材の製造方法の概略断面工程図である。 図2Aの光学部材の製造方法の概略断面工程図である。 図2Aの光学部材の製造方法の概略断面工程図である。 本発明のさらに別の実施形態の光学部材を示す概略断面図である。 図3Aの光学部材の製造方法の概略断面工程図である。 図3Aの光学部材の製造方法の概略断面工程図である。 図3Aの光学部材の製造方法の概略断面工程図である。 本発明の光学部材の一実施形態を示す概略断面図である。 図4Aの光学部材の製造方法の概略断面工程図である。 図4Aの光学部材の製造方法の概略断面工程図である。 図4Aの光学部材の製造方法の概略断面工程図である。 本発明の一実施形態の発光装置を示す概略断面斜視図である。 本発明の別の実施形態の発光装置を示す概略断面図である。
以下、発明の実施の形態について適宜図面を参照して説明する。ただし、以下に説明する光学部材、その製造方法及び発光装置は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り、本発明を以下のものに限定しない。各図面が示す部材の大きさ及び位置関係等は、説明を明確にするため、誇張していることがある。
なお、本願明細書において、平行とは±5°の傾きが許容される。
〔光学部材10〕
本実施形態の光学部材10は、図1Aに示すように、支持部材13と、第1透光性部材11と、第2透光性部材12とを備える。支持部材13は、内壁13bに溝13cが設けられ、光入射開口部13I及び光出射開口部13Oを有する貫通孔13aを備えている。第1透光性部材11は、貫通孔13a内に配置されている。第2透光性部材12は、貫通孔13a内に配置され、かつ溝13c内にその一部が入り込んでいる。
このような構成を有する光学部材は、支持部材13の溝13cに第2透光性部材12が入り込む。これによって、第2透光性部材12が支持部材13から脱離する可能性を低減することができ、第2透光性部材12を貫通孔内に強固に固定することができる。その結果、光学部材について、より長い期間における良好な信頼性を得ることが可能となる。第2透光性部材12の脱離の可能性が低減されることにより、第1透光性部材11の脱離の可能性も低減することができる。また、このような光学部材10は、各部品がより小型化されても、支持部材13と第2透光性部材12の接触面積を増大させることができるため、強固な固定を確保することができる。また、接触面積を増大させることにより、このような光学部材10は、第2透光性部材12から支持部材13側への熱引きをより良好に行うことができる。
(支持部材13)
支持部材13は、第1透光性部材11及び第2透光性部材12を支持する部材である。支持部材13は、光入射開口部13I及び光出射開口部13Oを有し、第1透光性部材11及び第2透光性部材12を支持するための貫通孔13aを有する。
支持部材13は、反射性の材料からなることが好ましい。これにより、貫通孔13a内に照射される光の利用効率を向上することができる。例えば、支持部材13において、少なくとも光入射開口部13Iを有する面は、後述する発光素子が出射する光に対して反射性の材料によって形成されていることが好ましく、貫通孔13aの内壁13bも反射性の材料によって形成されていることがより好ましく、支持部材13の全てが反射性の同一材料で一体的に形成されていることがさらに好ましい。反射性とは、発光素子が出射する光に対する反射率が、少なくとも70%以上であるものを意味し、80%以上であるものが好ましく、90%以上であるものがより好ましい。
支持部材13は、熱伝導性が良好な材料からなることが好ましい。これにより、第1透光性部材11及び/又は第2透光性部材12から支持部材13への熱引きをより良好に行うことができる。ここで、熱伝導率が良好とは、20℃における熱伝導率が数W/m・k以上のものが好ましい。支持部材13の熱伝導率は、10W/m・k以上、25W/m・k以上がより好ましく、50W/m・k以上がさらに好ましい。
支持部材13の材料は、第2透光性部材12の溶融に耐え得る材料から選択することができる。例えば、第2透光性部材12を溶融させる際の温度よりも融点が高い材料が挙げられる。支持部材13の材料は、融点が1000℃より高いものが好ましく、融点が1500℃以上のものがさらに好ましい。具体的には、支持部材13の材料としては、例えば、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等のセラミックスのほか、タングステン、タンタル、モリブデン等の高融点金属、これらの複合体などが挙げられる。なかでも、高熱伝導率及び高反射率であるアルミナ(酸化アルミニウム)セラミックスを用いることが好ましい。
支持部材13の形状は、特に限定されるものではなく、後述する貫通孔13aを備えるものであれば、どのような形状でもよい。例えば、平板状、フェルール様形状等、種々の形状が挙げられる。支持部材13において、光入射開口部13Iを有する面及び光出射開口部13Oを有する面は、互いに平行であることが好ましい。
支持部材13の大きさ及び厚みは、使用目的、意図する作用及び/又は効果によって、適宜設定することができる。放熱性及び/又は強度を考慮すると、支持部材13の厚みは0.20mm程度以上とすることができる。また、支持部材13は第1透光性部材11及び第2透光性部材12を支持できる程度の厚みがあればよく、コスト増大及び発光装置の高さの増大を抑えるため、例えば2mm以下とすることができる。
支持部材13において、貫通孔13aの形状は特に限定されない。貫通孔13aの形状は、光の進行方向に対して一定の幅又は径を有する内壁13bによって形成されていてもよいし、光の進行方向に沿って拡がる内壁13bによって形成されていてもよいし、これらが組み合わせられた形状でもよい。貫通孔13aは光の進行方向に沿って狭まる内壁13bによって形成されていてもよい。光の進行方向における拡がりは、傾斜的又は段階的のいずれでもよい。なかでも、貫通孔13aは、光の進行方向に拡がる内壁13bによって形成されていることが好ましく、さらに傾斜的に拡がる内壁13bによって形成されていることがより好ましい。言い換えると、支持部材13の貫通孔13aは、光入射開口部13Iよりも光出射開口部13Oにおいて開口径が大きいことが好ましい。このような形状とすることにより、入射した光の戻り光を貫通孔の内壁13bによって反射させて、光出射側に効率的に取り出すことができる。支持部材13における貫通孔13aの形状は、柱状、錐形状又はこれらを組み合わせた形状が挙げられる。傾斜的に拡がる内壁13bは、例えば、その傾斜角が、支持部材13の光入射開口部を有する面又は光出射開口部を有する面に対して、45°から85°が挙げられ、60°から80°とすることができる。光入射開口部13I及び光出射開口部13Oの平面形状は円形、楕円形、三角形及び四角形等の多角形であってもよいが、円形又は略円形が好ましい。用いる光源(発光素子)からの光の形状に近付けるためである。光入射開口部13I及び光出射開口部13Oにおける平面積の違いとしては、例えば、光入射開口部の平面積を光出射開口部の平面積の5%から50%とすることができる。
貫通孔13aの大きさは、特に限定されず、例えば、光学部材10に照射される発光素子からの光の80%以上を通過させることができる大きさとすることができる。具体的には、発光素子の種類にもよるが、貫通孔13aの大きさは、その直径又は幅が0.10mmから5.0mmの範囲とすることができる。ただし、光の進行方向に必ずしも一定の直径又は幅でなくてもよい。貫通孔13aの長さは、用いる支持部材13の大きさにより適宜設定することができる。例えば、0.20mmから10mm程度が挙げられる。
貫通孔13aの内壁13bに設けられた溝13cは、内壁13bにおいて、いずれかの方向に、1又は複数本、いかなる形状で配置されていてもよい。溝13cは、内壁13bに沿って、貫通孔13a内の同じ高さで又は異なる高さに変化しながら、貫通孔13aを取り囲むように配置されていることが好ましい。溝13cは、雌ねじ状に、内壁13bの厚み方向の一部又は全部の領域にわたって、1本又は複数本に分断されて配置されていてよく、雌ねじ状に、内壁13bの厚み方向の一部の領域に1本以上配置されていてもよい。この場合、雌ねじ状の溝13cは、時計回りの螺旋状、反時計回りの螺旋状に形成されていてよい。例えば、溝13cが雌ねじ状に配置されている場合には、ねじ山の角度は60°±20°とすることができる。図1Aのような断面において、1つの溝の幅は、10μmから70μmとすることができる。また、図1Aのような断面において溝が複数ある場合には、例えば、複数の溝の上端から複数の溝の下端までの距離を100μmから500μmとすることができ、ピッチ(例えば、ねじ山間又は谷間の長さ)を10μmから70μmとしてもよい。溝13cの深さ(例えば、ねじ山と谷との差)は50μmから100μmが挙げられる。溝は、内壁13bの厚み方向の5%から95%の領域に配置されていることが好ましい。
溝は、貫通孔13a内に配置された第1透光性部材11の側面の全部又は一部に対向する内壁13bに配置されていてもよい。例えば、溝13cは、図1Aに示すように、第2透光性部材12の側面の全部又は一部に対向する内壁13bに配置されていてもよい。図2Aに示すように、溝13Acは、第1透光性部材11から第2透光性部材12の側面に対向する内壁の全部又は一部に配置されていてもよい。溝13c、13Acによって、支持部材13と第2透光性部材12との接触面積の増大を図ることができ、より強固にこれらを支持部材13に固定することができる。また、溝による支持部材13と第2透光性部材12との接触面積の増加により、熱引きを増大させることができる。
図1Aに示すように、溝13cは、第2透光性部材12の側面の一部又は全部に対向する内壁13bに配置されていることが好ましい。これによって、より確実に第2透光性部材12を溝13cに入り込ませることができる。図2Aに示すように、溝13Acは、第1透光性部材11の側面の一部又は全部に対向する内壁13b及び第2透光性部材12の側面の一部又は全部に対向する内壁13bに配置されていてもよい。これにより、第1透光性部材11の脱離の可能性をより低減することができる。溝13Acは、第1透光性部材11から第2透光性部材12の側面に対向する内壁に連続して配置されていてもよい。これにより、第2透光性部材12と支持部材13との接触面積が増大し、熱引き効果を増大させることができる。また、溝13cは、第1溝と、第1溝から離間した第2溝とを含むことが好ましい。例えば、第1溝が、第1透光性部材11の側面に対向する内壁に、第2溝が、第2透光性部材12の側面に対向する内壁に配置され、互いに離間している配置とすることができる。このように複数の溝が離間して配置されていることにより、一方の溝において第2透光性部材12と支持部材13との間に隙間が生じる場合には、その隙間の進行は他方の溝にまで到達し難いと考えられる。これにより、第2透光性部材12を支持部材から外れ難くすることができる。溝13cは、第1溝及び第2溝がそれぞれ時計回り及び反時計回りの螺旋状に配置されることが好ましい。つまり、第1溝が時計回りの螺旋状、第2溝が反時計回りの螺旋状とすることができる。時計回り又は反時計回りのいずれかの螺旋状の溝のみを配置して、第2透光性部材12と支持部材13との間に隙間が生じると、第2透光性部材12が回転して支持部材13から外れる場合がある。時計回り及び反時計回りの螺旋状の第1溝及び第2溝を設ければ、隙間が生じたとしても第2透光性部材12の回転が制限される。したがって、第2透光性部材12を支持部材からさらに外れ難くすることができる。
溝13cは、第1透光性部材11に対面する内壁13bに設ける部分と、第2透光性部材12に対面する内壁13bに設ける部分とで、同様の形状であってもよく、異なっていてもよい。溝13cのこれらの部分は、例えば、ねじ山の角度、ピッチ、幅、深さ、螺旋の向き等を異ならせてもよい。容易かつ精度良く、溝を形成することができるという観点からは、それらは同じであることが好ましい。
また、貫通孔13a内においては、内壁13bに沿って、さらに、図3A及び4Aに示すように、ガラス層14が配置されていてもよい。この場合、ガラス層14は、その一部又は全部が溝内に入り込んでいることが好ましい。これにより、第2透光性部材12が、又は、第1透光性部材11及び第2透光性部材12が、ガラス層14を介して支持部材13、13Aに接続されることができる。しがたって、第2透光性部材12、又は、第1透光性部材11及び第2透光性部材12をより強固に固定することができ、また、それらの熱を支持部材13に引きやすくすることができる。
(第1透光性部材11及び第2透光性部材12)
第1透光性部材11及び第2透光性部材12は、ともに支持部材13の貫通孔13a内に配置され、光入射開口部13I側から進入した光を光出射開口部13O側に透過させ得る部材である。第1透光性部材11は、光入射開口部13I側に配置され、第2透光性部材12は、光出射開口部13O側に配置されている。光透過率は、光学部材10に照射される発光素子からの光に対して、50%以上、60%以上、70%又は80%以上とすることができる。なお、第1透光性部材11及び/又は第2透光性部材12が蛍光体を含有する場合は、発光素子からの光の透過率はこれより低くてもよい。
第1透光性部材11は、例えば、光出射開口部13O側に位置する第1主面と、第1主面とは反対の側の第2主面と、第1主面と第2主面とを繋ぐ側面とを有することができる。
第2透光性部材12は、例えば、光入射開口部13I側に位置する第2主面と、第2主面とは反対の側の第1主面とを有することができる。
第1透光性部材11及び第2透光性部材12は、ともに貫通孔13aの内壁13bに一部が接触する形状であってもよい。第1透光性部材11は、貫通孔13aの高さよりも薄い厚みを有する平板状とすることができる。
第1透光性部材11は、図2A及び4Aに示すように、少なくとも側面の第1主面側の端が貫通孔13aの内壁13bから離間していてもよい。内壁13bと第1透光性部材11の側面の第1主面側の端との間には、第2透光性部材12の一部及び/又は上述したガラス層が埋め込まれていることが好ましい。これによって、第1透光性部材11を支持部材13に対してより強固に固定することができる。
第2透光性部材12は、その一部が第1透光性部材11と光出射開口部13Oとの間に配置され、他の一部が第1透光性部材11と支持部材13、13Aとの間、特に、支持部材13の内壁13bの溝内13c、13Acに配置されていることが好ましい。これにより、第2透光性部材12によって第1透光性部材11を支持部材13に対してより強固に固定することができる。この場合、上述したガラス層を不要としてもよい。ガラス層が不要であれば、部品点数の削減により光学部材10の製造に係るコストを削減することができる。第1透光性部材11と光出射開口部13Oとの間に配置された第2透光性部材12は、貫通孔13aの内壁13bに交差する一平面を塞ぐように配置されていることが好ましい。これにより、第2透光性部材12によって第1透光性部材11が支持部材13から外れる可能性を低減することができる。第1透光性部材11及び第2透光性部材12は、互いに離間して貫通孔13a内に配置していてもよいが、互いに接触して配置されていることが好ましい。
第2透光性部材12の一部が溝内に入り込んで配置されている場合、貫通孔13aは光入射開口部13Iよりも光出射開口部13Oにおいて開口径が大きく、かつ、第1透光性部材11が光入射開口部13I側に配置され、第2透光性部材12が光出射開口部13O側に配置されていることが好ましい。これにより、溝内に配置された第2透光性部材12が蓋のような役割を果たし、第1透光性部材11が支持部材13から外れる可能性を低減することが可能となる。つまり、第2透光性部材12が支持部材13に固定されるのみならず、第1透光性部材11も貫通孔内により確実に支持又は固定することができる。
また、図2Aに示すように、溝13Acの少なくとも一部が第1透光性部材11の側面の側方の内壁13bに配置され、その溝13Ac内に、第2透光性部材12の一部が入り込んでいる場合には、第1透光性部材11と支持部材13Aとの隙間を塞ぐように、第2透光性部材12の一部が入りこんでいることがより好ましい。言い換えると、第1透光性部材11の上面(光出射開口部側の面)と側面とが第2透光性部材12に接触していることがより好ましい。これにより、第1透光性部材11が、第2透光性部材12を通して支持部材13に放熱経路を確保することができ、放熱効率を向上させることができる。
第1透光性部材11及び第2透光性部材12は、高出力の光が照射されても、変質等が生じ難い耐光性及び耐熱性の良好な材料によって形成されていることが好ましい。このような材料としては、例えば、融点が1000℃から3000℃のものが挙げられ、1300℃から2500℃のものが好ましく、1500℃から2000℃のものがより好ましい。
第2透光性部材12がガラスである場合に、第1透光性部材11の融点は、第2透光性部材12の軟化点よりも高いことが好ましい。
このような材料により第1透光性部材11を形成することにより、まず第1透光性部材11を配置し、その後で第2透光性部材12を溶融させて溝に入り込ませることができる。また、光源(例えば、発光素子)からの光の照射により第1透光性部材11が高温になった場合でも、第1透光性部材11自体が融解することを抑制することができる。よって、発光装置の光学特性を維持することができる。また、熱伝導率に優れるものを用いることにより、光源に起因する熱を効率よく放出することができる。なお、第2透光性部材12をその融点以上に加熱することで溝に入り込ませる場合は、第1透光性部材11は第2透光性部材12よりも高融点の材料で形成することが好ましい。
第1透光性部材11の融点は、支持部材13と同等であってもよいし、低くても、高くてもよい。例えば、第1透光性部材11は、セラミックスからなるものが挙げられる。具体的には、酸化アルミニウム(Al、融点:約1900℃から2100℃)、酸化ジルコニウム(ZrO、融点:約2600℃から2800℃)、酸化バリウム(BaO、融点:1800℃から2000℃)、酸化チタン(TiO、融点:1700℃から1900℃)、酸化イットリウム(Y、融点:2425℃)、窒化ケイ素(Si、融点:1900℃)、窒化アルミニウム(AlN、融点:2200℃)、炭化ケイ素(SiC、融点:2730℃)等が挙げられる。これらのうちの1種の又は2種以上を組み合わせたセラミックスを第1透光性部材11として用いることができる。透光性が良好であり、融点、熱伝導性及び拡散性等の観点から、第1透光性部材11としては、例えばアルミナ(酸化アルミニウム)セラミックスを用いることができる。
第2透光性部材12がガラスである場合に、第2透光性部材12は、第1透光性部材11の融点よりも低い軟化点を有する材料からなるものが好ましい。第1透光性部材11もガラスであれば、第2透光性部材12の軟化点は第1透光性部材11の軟化点よりも低いことが好ましい。例えば、第2透光性部材12は、ガラスである場合に、軟化点が1200℃以下のものが好ましく、1000℃以下のものがより好ましい。特に、第2透光性部材12は、一旦溶融することで、支持部材13と、第1透光性部材11とを固定させることが好ましいことから、溶融し、再度固化した後において高い光透過率を維持できる材料によって形成することが好ましい。
第2透光性部材12を構成する材料としては、無機材料からなるものが挙げられる。無機材料としては、例えば、ホウケイ酸ガラス、ソーダガラス、鉛ガラスなどのガラスが挙げられる。ホウケイ酸ガラスは、二酸化ケイ素(SiO)を主成分とし、さらに酸化ホウ素(無水ホウ酸)(B)などの成分を含むガラスである。ホウケイ酸ガラスとしては、公知のホウケイ酸ガラスを用いることができる。ホウケイ酸ガラスの軟化点は、通常500℃から1000℃であり、好ましくは500℃から900℃である。ソーダガラスは、酸化ケイ素(SiO)、酸化ナトリウム(NaO)および酸化カルシウム(CaO)を主成分とするガラスを意味する。公知のソーダガラスを用いることができる。ソーダガラスの軟化点は、通常500℃から800℃であり、好ましくは600℃から800℃である。鉛ガラスは、二酸化ケイ素(SiO)および酸化鉛(PbO)を主成分とするガラスを意味する。公知の鉛ガラスを用いることができる。鉛ガラスの軟化点は、通常300℃から600℃であり、好ましくは500℃から600℃である。
第1透光性部材11及び第2透光性部材12は、少なくとも一方に蛍光体を含むことができ、双方に蛍光体を含んでもよい。第1透光性部材11及び/又は第2透光性部材12が蛍光体を含有している場合には、発光素子から出射される光の波長を変換することができ、発光素子からの光と、波長変換された光との混色光を外部に放出することができる。この場合、第1透光性部材11及び第2透光性部材12同じ蛍光体を含んでいてもよいし、異なる蛍光体を含んでいてもよい。また、蛍光体を同じ濃度で含んでいてもよいし、異なる濃度で含んでいてもよい。第1透光性部材11及び第2透光性部材12はいずれも単層であってもよいが、異なる蛍光体及び/又は異なる蛍光体濃度の層を複数積層した積層構造であってもよい。
第1透光性部材11及び第2透光性部材12が蛍光体を含む場合、色ムラを低減するために、それらの厚みを一定とすることができる。第2透光性部材12は、その一部が第1透光性部材11の側面に回り込む場合があるため、そのような回り込みの部分以外の厚みを一定とするとよい。また、第1透光性部材11の第1主面及び第2主面は平行であることが好ましく、第2透光性部材12の第1主面及び第2主面は平行な部分を含むことが好ましい。第1透光性部材11及び第2透光性部材12の各主面がこのような平行面であることによって、各主面をそれぞれ、発光素子からの光の進行方向に対して垂直に配置することができる。
蛍光体としては、例えば、用いる光源(発光素子)が発する光の波長、得ようとする光の色などを考慮して、公知のものを用いることができる。具体的には、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)蛍光体、セリウムで賦活されたルテチウム・アルミニウム・ガーネット(LAG)蛍光体、ユウロピウムで賦活されたシリケート蛍光体、βサイアロン蛍光体、KSF蛍光体(KSiF:Mn)などが挙げられる。なかでも、耐熱性を有する蛍光体を用いることが好ましく、例えばYAG蛍光体を用いることができる。蛍光体は、複数の種類の蛍光体を組み合わせて用いてもよい。例えば、複数の種類の蛍光体を所望の色調に適した組み合わせ及び配合比で用い、演色性及び色再現性を調整することもできる。発光素子からの光が直接照射される透光性部材(例えば第1透光性部材11)にYAG蛍光体を含有させ、それと光出射開口部13Oとの間に位置する透光性部材(例えば第2透光性部材12)にそれ以外の蛍光体を含有させてもよい。
これらの蛍光体を利用することにより、例えば、可視波長域の一次光及び二次光の混色光(例えば白色光)を出射する発光装置、又は、紫外光の一次光に励起されて可視波長域の二次光を出射する発光装置とすることができる。特に、青色発光素子に組み合わせて白色発光させる蛍光体としては、青色で励起されて黄色のブロードな発光を示す蛍光体を用いることが好ましく、例えばYAG蛍光体が挙げられる。
蛍光体は、第1透光性部材11及び/又は第2透光性部材12の総重量に対して、例えば0.05重量%から50重量%とすることができる。
第1透光性部材11及び/又は第2透光性部材12は、光散乱材を含んでいてもよい。光散乱材としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタンなどを使用することができる。また、光散乱材の含有量は、特に限定されず、例えば、使用する第1透光性部材及び/又は第2透光性部材の主材料よりも少ない量とすることができる。
上述したように、図3A及び4Aに示すように、貫通孔13a内にガラス層14が配置されている場合には、ガラス層14は、第1透光性部材11の融点よりも低い融点又は軟化点を有する材料であることが好ましい。このようなガラス層14を用いる場合には、ガラス層14の一部が溝内に入り込んでいるとともに、第2透光性部材12の一部も、ガラス層14の表面(支持部材13と反対側の面)において、溝13c、13Ac内に入り込んでいることが好ましい。これによって、第2透光性部材12を支持部材13により強固に固定することができる。
なお、ガラス層14は、溝13c内のみならず、内壁13bの表面に配置されていてもよい。この場合には、図3Aに示すように、第1透光性部材11と支持部材13との隙間において、第2透光性部材12を介さないで、ガラス層14のみが配置された部位が存在していてもよい。このようなガラス層14によっても、第1透光性部材11を支持部材13の内壁13bに固定することができる。
第1透光性部材11及び第2透光性部材12は、光入射開口部側及び/又は光出射開口部側の表面に機能性膜が形成されていてもよい。機能性膜としては、単層又は積層構造の公知の膜を用いることができ、例えば、反射防止膜(AR膜)、ショートパスフィルター、ロングパスフィルター等が挙げられる。
〔光学部材の製造方法〕
この実施形態の光学部材の製造方法は、
内壁13bに溝13cが設けられ、光入射開口部13I及び光出射開口部13Oを有する貫通孔13aを備えた支持部材13を準備し、
貫通孔13aの中に第1透光性部材11を配置し、
貫通孔13a内の第1透光性部材11上に第2透光性部材12を配置し、
第2透光性部材12を溶融して、溝13c内にその一部を入り込ませて第1透光性部材11及び第2透光性部材12を貫通孔13a内に固定することを含む。
(支持部材13の準備)
例えば、支持部材13となる板状のセラミックスを準備する。図1Bに示すように、この板状のセラミックスを金型による成型や切削等により、適当な大きさに加工し、一方向に向かうに従って幅広となる貫通孔13aを形成する。
あるいは、セラミックスのグリーンシートを準備し、セラミックグリーンシートを所定の形状に成形し、焼成することで支持部材13を形成してもよい。貫通孔13aの形成は、当該分野で公知の方法によって行うことができる。例えば、研削及び金型を用いて形成する。
貫通孔13aの内壁13bへの溝13cの形成は、例えば、スクリューを用いて行うことができる。この場合、貫通孔13aの一部にのみ、スクリューを用いて溝を形成することができる。例えば、図1Bに示すように、第2透光性部材12が配置される位置の側方にのみ溝を形成することができる。また、光入射開口部13Iから光出射開口部13Oの間において、大きさが異なるスクリューをそれぞれ用いて、図2Bに示すように、貫通孔13aの光入射開口部13I側から光出射開口部13O側にわたって、溝13Acを形成してもよい。つまり、第1透光性部材11及び第2透光性部材12が配置される位置の側方に、溝13Acを形成してもよい。この場合、大きさが異なるスクリューごとに、溝の形成位置を異ならせ、溝同士を縁切りすることが好ましい。これにより、溝が分断されるため、ここに埋め込まれる材料の抜け出しの可能性を低減することができる。溝は、第1透光性部材11の最も光入射開口部13I側の面よりも光出射開口部13O側に形成することができる。
(第1透光性部材11の配置)
第1透光性部材11となる材料による平板を準備する。この第1透光性部材11となる材料には、蛍光体と、任意に光散乱材又はフィラーが含有されていてもよい。
例えば、アルミナセラミック板を準備する場合、アルミナセラミック板を準備する方法としては、酸化アルミニウムを主成分とする材料に、任意に添加剤、蛍光体、光拡散剤等を添加して混合し、得られた混合物を、固体圧縮焼結法等によって焼結する方法が挙げられる。
加工した第1透光性部材11を、図1Cに示すように、貫通孔13a内の光入射開口部13I側に配置する。
ここで、第1透光性部材11は、貫通孔13a内で、最も光入射開口部13I側の面の外周が内壁13bに接触することが好ましい。これにより、後工程における第2透光性部材12及び/又はガラス層14の溶融物が、支持部材13の光入射開口部13I側に漏れる可能性を低減することができる。また、第1透光性部材11は、貫通孔13a内で、最も光出射開口部13O側の面の外周が内壁13bから離間することが好ましい。これにより、後工程における第2透光性部材12及び/又はガラス層の溶融物が支持部材13と第1透光性部材11との隙間に入り込むことによって、両者を効果的に固定させることができる。
(第2透光性部材の配置)
第2透光性部材12となる材料による個片12aを準備する。この第2透光性部材12となる材料には、蛍光体と、任意に光散乱材又はフィラーが含有されていてもよい。
第2透光性部材となる個片12aを、図1Dに示すように、貫通孔13a内に配置する。この場合、第1透光性部材11の上(つまり、光出射開口部13O側)に第2透光性部材となる個片12aを配置する。個片12aは後述する工程で溶融させるため、個片12aの形状は、貫通孔13aに沿った形状でもよく、それとは異なる形状であってもよい。第2透光性部材となる個片12aは、第1透光性部材11と離間するように配置してもよい。
(第2透光性部材の固定)
図1Aに示すように、第2透光性部材となる個片12aを溶融させて、溝13c内にその一部を入りこませる。そのために、第2透光性部材となる個片12aを加熱する。この加熱は、個片12aのみを加熱する方法でもよいが、第1透光性部材11及び個片12aを貫通孔13aに配置した支持部材13を、所定の雰囲気温度の加熱炉内に入れて加熱する方法でもよい。
ここでの加熱温度は、用いる材料によって適宜調整することができる。例えば、第2透光性部材となる個片12aの軟化点又は融点よりも高く、第1透光性部材11及び支持部材13の軟化点又は融点よりも低い温度が挙げられる。個片12aと第1透光性部材11と支持部材13のそれぞれの軟化点又は融点のいずれを基準とするかについて、ガラスのように軟化点を有する材料の場合は軟化点を基準とし、それ以外の材料の場合は融点を基準とすることができる。具体的には、第2透光性部材となる個片12aの軟化点又は融点は、750℃から870℃が挙げられる。個片12aの加熱は、個片12aが溶融して第2透光性部材12が溝13c内に入り込む程度の時間行う。この加熱時間は、例えば、10分間から40分間が挙げられる。
その後、第1透光性部材11と第2透光性部材12と支持部材13との複合体を室温の場所に移動させる。これにより、第2透光性部材12が固化し、第2透光性部材12を支持部材13の貫通孔13a内に固着させることができる。また、このように固着された第2透光性部材12によって、貫通孔13aの光入射開口部13I側に配置された第1透光性部材11の押さえとすることができる。これにより、第1透光性部材11を効果的に貫通孔13a内に固定することができ、第1透光性部材11が貫通孔13aから外れたり、飛び出したりする可能性を低減することができる。さらに、第2透光性部材12が、第1透光性部材11と支持部材13との隙間を塞ぐように配置する場合には、第1透光性部材11で発生した熱を、第2透光性部材12を通して、支持部材13に逃がすことができるために、第1透光性部材11の放熱性を向上させることができる。
第2透光性部材12は、図1Aに示すように、第1透光性部材11の上面よりも上側にのみ配置してもよい。また、第1透光性部材11と支持部材13の内壁13bとの間に隙間がある場合には、第2透光性部材12の一部を、第2透光性部材12の側方の溝13c内に配置し、他の一部を、第1透光性部材11と支持部材13の内壁13bとの隙間に入り込ませてもよい。さらに、図2Aに示すように、溝13Acが、第1透光性部材11の側方まで配置されている場合には、第2透光性部材12は、第2透光性部材12の側方の溝13Ac内及び第1透光性部材11の側方の溝13Ac内に入り込んでいてもよい。これによって、第1透光性部材11を支持部材13により強固に固定させることができる。また、第1透光性部材11が第2透光性部材12を介して支持部材13に接続されるために、放熱経路を確保することができる。
(ガラス層の形成)
支持部材13を準備した後、第1透光性部材11及び第2透光性部材12(個片12a)を貫通孔13a内に配置する前に、任意に、図3B及び図4Bのように、ガラス層14を形成してもよい。ガラス層14は、貫通孔13aの内壁13bに、特に、溝13c、13Ac内に形成することができる。ガラス層14は、例えば、溝13c、13Ac以外の内壁13b及び/又は支持部材13の上面等にも形成してもよい。
ガラス層14は、例えば、ゾルゲル法、スピンコート法、スパッタ法、蒸着等の公知の方法によって形成することができる。ガラス層14は、マスクを用いるなどして、内壁13b及び/又は溝13c、13Ac内の一部に形成してもよい。ガラス層は、例えば、スパッタ法により形成することができる。例えば、ホウケイ酸ガラスからなるターゲットを用い、スパッタ装置により、スパッタして成膜する方法が挙げられる。ガラス層14の厚みは、特に限定されず、溶融して、第1透光性部材11及び/又は第2透光性部材12を支持部材13の貫通孔内13aに融着し得る厚みであればよい。
貫通孔13aの内壁13bにガラス層14を形成した場合、その後、図3C及び3D、図4C及び4Dに示すように、上述した工程、つまり、第1透光性部材11及び第2透光性部材12の配置、第2透光性部材の溶融、固化によって、同様に、第1透光性部材11及び第2透光性部材12を貫通孔13a内に固定することができる。この場合、ガラス層14は、第2透光性部材12の溶融時に、第2透光性部材12とともに溶融し、溝13c、13Ac内で、第1透光性部材11又は溶融した第2透光性部材12に融着し、その後、第2溶融性部材とともに固化させるとよい。これによって、ガラス層14によって第1透光性部材11及び第2透光性部材12を貫通孔13a内に固定することができる。
ガラス層14が存在する場合においても、第2透光性部材12は、図3Aに示すように、第1透光性部材11の上面よりも上側にのみ配置してもよい。この場合、第1透光性部材11は、ガラス層14によって、支持部材13に固定することができる。また、第1透光性部材11と支持部材13の内壁13bとの間に隙間がある場合には、第2透光性部材12の一部を、第2透光性部材12の側方の溝13c内に配置し、他の一部を、第1透光性部材11と支持部材13の内壁13bとの隙間に入り込ませてもよい。
さらに、図4Aに示すように、溝13Acが、第1透光性部材11の側方まで配置されている場合には、第2透光性部材12は、ガラス層14とともに、第2透光性部材12の側方の溝13Ac内及び第1透光性部材11の側方の溝13Ac内に入り込んでいてもよい。これによって、第1透光性部材11をより強固に支持部材13に固定させることができる。また、第1透光性部材11が第2透光性部材12を介して支持部材13に接続されるために、放熱経路を確保することができる。
第1透光性部材11及び/又は第2透光性部材12の第1主面及び/又は第2主面等に、機能性膜を形成してもよい。機能性膜として、例えば、適用する発光装置における発光素子の出射光の波長と同程度の波長の光を透過し、それよりも長波長の光を反射するショートパスフィルター等を形成してもよい。フィルターは、スパッタ法、蒸着等によって形成することができる。このようなフィルターを形成することにより、所望の波長の光を選択的に効率的に取り出すことが可能となる。なお、機能性膜は、第1透光性部材11及び第2透光性部材12の固定の前後のいずれかのタイミングに、適宜、第1透光性部材11及び/又は第2透光性部材12の第1主面及び/又は第2主面に形成することができる。
〔発光装置〕
この実施形態の発光装置30は、図5に示すように、発光素子31及び上述した光学部材10を含む。光学部材10は、発光素子31からの光が光入射開口部に入射する位置に配置されている。
発光素子31は、レーザダイオード、発光ダイオード等の種々のものが挙げられる。発光素子31としては、例えば、レーザダイオードのようにレーザ光を発振するレーザ素子を使用することができる。発光素子31が出射する光のピーク波長としては、例えば、300nmから500nmが挙げられる。YAG蛍光体と組み合わせる場合は、例えば400nmから470nm、より好ましくは420nmから470nmに発光ピーク波長を有するものを用いることができる。この発光装置は、上述したとおり、透光性部材の脱離の可能性を低減することができる光学部材を備えるため、発光素子31としてレーザ素子を採用する場合に特に有効である。
発光装置30は、発光素子31としてレーザ素子を用いている。発光装置30は、発光素子31が出射する光の光路上に光学部材10、特に、第1透光性部材11及び第2透光性部材12が位置するように、外側キャップ27Bを備えている。外側キャップ27Bは、内側キャップ27Aの光出射側を包囲するように配置される。
また、発光装置30は、ステム28Aと、ステム28Aを貫通する2本のリード端子28Bと、ステム28Aが有する凸部の側面に固定されたサブマウント26と、サブマウント26に固定された発光素子31と、発光素子31とリード端子28Bのそれぞれとを電気的に接続するワイヤ29とを備える。
内側キャップ27Aは、ステム28Aに固定された内側キャップ本体271と、内側キャップ本体271に設けられた貫通孔に固定されたレンズ272とを有する。外側キャップ27Bは、外側キャップ本体273と、下側押さえ部274と、上側押さえ部275と、光学部材10とを有する。
光学部材10は、下側押さえ部274と上側押さえ部275とで挟持されるように固定されている。
発光素子31から出射したレーザ光は、レンズ272で集光され、光学部材10の手前で焦点を結び、第1透光性部材11及び第2透光性部材12に入射する。ステム28Aと内側キャップ27Aにより、発光素子31が気密封止されている。なお、内側キャップ27Aと外側キャップ27Bとステム28Aはパッケージ部材を構成する。
このような構成を有する発光装置30は、図5に示すように、発光素子31から出射された光が、入射光として、支持部材13の貫通孔を通って、第1透光性部材11及び第2透光性部材12に照射され、出射光として出射される。
このような発光装置30においては、発光素子31からの光の進行方向に位置する第2透光性部材12が外れる可能性が低減されているため、長時間の保管及び/又は駆動においても、発光装置30が発する光の品質の劣化を抑制することができる。また、光学部材10の各部品がより小型化されても、支持部材13と第2透光性部材12の接触面積を増大させることができるため、強固な固定を確保することができる。また、接触面積を増大させることにより、第2透光性部材12から支持部材13側、ひいては外側キャップ27B等への熱引きをより良好に行うことができ、発光装置30の信頼性を向上させることが可能となる。
また、図6に示すように、発光装置40は、筐体41の底面にサブマウント26を介して載置された発光素子31と、発光素子31から出射される光の進行方向に配置された反射部材23と、反射部材23で反射して変更した光路上に配置された光学部材10とを備えるものであってもよい。光学部材10は、光路上に、第1透光性部材11及び第2透光性部材12が位置するように、押さえ42によって、筐体41上に配置されている。押さえ42としては、例えば樹脂を用いる。
発光装置の構成は、上述したものに限らない。例えば、別の発光装置として、発光素子と、発光素子からの光を集光させるレンズと、発光素子からの光を光ファイバに接続させるためのコネクタと、光ファイバと、光ファイバの先端部分を保持する先端部材と、先端部材と接続された光学部材とをこの順に連結させたものが挙げられる。この発光装置では、発光素子からの光の一部が、光ファイバにより、光学部材に導入され、外部に所望の光を取り出すことができる。
10、10A、10B、10C 光学部材
11 第1透光性部材
12 第2透光性部材
13、13A 支持部材
13I 光入射開口部
13O 光出射開口部
13a 貫通孔
13b 内壁
13c、13Ac 溝
14 ガラス層
23 反射部材
26 サブマウント
27A 内側キャップ
27B 外側キャップ
28A ステム
28B リード端子
29 ワイヤ
30、40 発光装置
31 発光素子
271 内側キャップ本体
272 レンズ
273 外側キャップ本体
274 下側押さえ部
275 上側押さえ部
41 筐体
42 押さえ

Claims (9)

  1. 内壁に溝が設けられ、光入射開口部及び光出射開口部を有する貫通孔を備えた支持部材と、
    蛍光体が含有され、前記貫通孔内に配置された第1透光性部材と、
    蛍光体が含有され、前記貫通孔内に配置され、かつ前記溝内にその一部が入り込んだ第2透光性部材とを備える光学部材及び
    発光素子を含む発光装置であって、
    前記溝は前記内壁に沿って、前記貫通孔内で異なる高さに変化しながら、前記貫通孔を取り囲むように配置されており、
    前記光学部材及び前記発光素子は、前記発光素子からの光が前記光入射開口部に入射するように配置された発光装置。
  2. 前記貫通孔は、前記支持部材の前記光入射開口部よりも前記光出射開口部において開口径が大きい請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記第2透光性部材は、少なくとも前記第1透光性部材と前記光出射開口部との間に配置されている請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 前記第2透光性部材は、ガラスからなる請求項1~3のいずれか1つに記載の発光装置。
  5. 前記第1透光性部材の融点は、前記第2透光性部材の軟化点よりも高い請求項4に記載の発光装置。
  6. 前記発光素子はレーザ素子である請求項1~5のいずれか1つに記載の発光装置。
  7. 内壁に溝が設けられ、光入射開口部及び光出射開口部を有する貫通孔を備えた支持部材と、
    蛍光体が含有され、前記貫通孔内に配置された第1透光性部材と、
    蛍光体が含有され、前記貫通孔内に配置され、かつ前記溝内にその一部が入り込んだ第2透光性部材とを備える光学部材及び
    発光素子を含む発光装置であって、
    前記光学部材及び前記発光素子は、前記発光素子からの光が前記光入射開口部に入射するように配置され、
    前記溝として、第1溝と、前記第1溝から離間した第2溝とを少なくとも含み、
    前記第1溝は、前記貫通孔の内壁において時計回りの螺旋状に配置されており、
    前記第2溝は、前記貫通孔の内壁において反時計回りの螺旋状に配置されている発光装置。
  8. 前記第1透光性部材は、前記光出射開口部側に位置する第1主面と、該第1主面とは反対の側の第2主面と、前記第1主面と前記第2主面とを繋ぐ側面と、を有し、
    少なくとも前記側面の前記第1主面側の端が前記貫通孔の内壁から離間し、該内壁と前記側面の前記第1主面側の端との間に前記第2透光性部材の一部が埋め込まれている請求項1~のいずれか1つに記載の発光装置。
  9. 前記溝の少なくとも一部は、前記第1透光性部材の前記側面の側方の前記貫通孔の内壁に配置され、前記第2透光性部材の一部が入り込んでいる請求項に記載の発光装置。
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