JP7435137B2 - 車両における吸気及び雨雪排出構造 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関を有する車両における吸気及び雨雪排出構造に関するものである。
下記特許文献1は、内燃機関の吸気ダクトへの雨や雪の侵入を防止する構造を開示している。吸気ダクトに雨や雪が継続して侵入すると、吸気ダクト上に設けられたエアクリーナが水分で目詰まりして、内燃機関に供給される新気が減ってしまう。
特開2016-22924号公報
下記特許文献1に開示された構造では、車両前面下方から取り入れた外気を上方に流し、上方で雨や雪を分離する。上方で分離された雨や雪の一部は側方に排出されるが、残りは下方から上方に流れる外気に再び混ざってしまう。従って、できるだけ簡単な構造を採用しつつも、吸気ダクトへの雨や雪の侵入をより効果的に防止することのできる構造が望まれていた。
本発明の目的は、内燃機関を有する車両において、内燃機関の吸気ダクトに外気を確実に供給する吸気構造と吸気ダクトへの雨や雪の侵入を確実に防止しつつ雨や雪を車両から排出する雨雪排出構造とを備えた、吸気及び雨雪排出構造を提供することである。
本発明に係る吸気及び雨雪排出構造では、バンパレインフォースよりも上方に内燃機関の吸気ダクト開口端が配置され、バンパレインフォースよりも下方に外気を取り込む吸気口が配置されている。吸気口の後方には、上下に延びる導風板が配置されている。導風板には、その最下部が吸気口の最下部よりも下方に位置するように通風口が形成されている。さらに、アンダーカバーには、通風口の後方に排出孔が開口されている。
本発明によれば、吸気口から侵入する雨や雪を、通風口を介して下方に導いて排出孔から確実に排出することができる。一方、吸気口から取り入れられた外気は、導風板によって吸気ダクト開口端へと効率的に案内される。
図1は、実施形態に係る吸気及び雨雪排出構造の斜視図である。 図2は、上記吸気及び雨雪排出構造の断面図である。 図3は、上記吸気及び雨雪排出構造のアンダーカバーを下方から見た底面図である。 図4は、上記吸気及び雨雪排出構造の正面図(最前部)である。 図5は、上記吸気及び雨雪排出構造の正面図(中間部)である。 図6は、上記吸気及び雨雪排出構造の正面図(後部)である。
図面を参照しつつ、実施形態に係る吸気及び雨雪排出構造を説明する。本実施形態の吸気及び雨雪排出構造は、外気を吸気口から吸気ダクト開口端まで導くための吸気構造と、外気に混ざって吸気口から侵入する雨や雪を排出するための雨雪排出構造とからなる。
図1及び図2に示されるように、車両前面のフロントバンパ1の内部には、金属製の(フロント)バンパレインフォース2が配置されている。バンパレインフォース2の前面には、発泡スチロール製の衝撃緩衝部材3が取り付けられている。バンパレインフォース2の両端は、クラッシュボックス4を介して一対の(フロント)サイドメンバ5先端にそれぞれ接続されている。なお、図2は、図3におけるII-II線断面図である。
バンパレインフォース2の後方には、空調システムのコンデンサ6が配設されている。コンデンサ6のすぐ後ろには、内燃機関7のラジエータ8も配設されている。ラジエータ8の上部は、一対のサイドメンバ5間に架け渡されたアッパーサポートメンバ9によって支持されている。コンデンサ6の上部も、ブラケットを介してアッパーサポートメンバ9によって支持されている。コンデンサ6は、空調システムの冷媒を外気(走行風)で冷却する熱交換器であり、ラジエータ8は、内燃機関7の冷却水を外気(走行風)で冷却する熱交換器である。
フロントバンパ1の下方のロアグリル10(下部開口)やフロントバンパ1の上方のアッパーグリル11(上部開口)から取り込まれた外気(走行風)は、これらの熱交換器を通過して、冷媒や冷却水と熱交換を行う。バンパレインフォース2よりも下方のコンデンサ6の左右の側方には、ロアグリル10から取り入れた外気をコンデンサ6(及びラジエータ8)に案内する一対の導風ガイド板12(12R,12L)がそれぞれ設けられている。同様に、バンパレインフォース2よりも上方のコンデンサ6の左右の側方にも、アッパーグリル11から取り入れた外気をコンデンサ6(及びラジエータ8)に案内する一対の導風ガイド板13(13R,13L)がそれぞれ設けられている。導風ガイド板12及び13は、コンデンサ6よりもやや前方のバンパレインフォース2直下及び直上にそれぞれ位置している。最も上方の導風ガイド板13(13R,13L)は、コンデンサ6上方で繋がっており、アッパーグリル11から取り入れた走行風を上から下へとコンデンサ6(及びラジエータ8)に案内している。
ラジエータ8の後方の車両右側には、上述した内燃機関7が搭載されている。本実施形態の車両は、内燃機関7に加えて、車両を駆動する駆動モータを備えたハイブリッド電気自動車である。ラジエータ8の後方の車両右側には、駆動モータ及び発電モータに加えてインバータなどを内蔵したコントロールユニットを含むハイブリッドユニット14が搭載されている。本実施形態では、内燃機関7の軸出力を用いて発電モータで発電し、発電された電力は高圧バッテリに蓄えられたり駆動モータに供給されたりする。駆動モータは、高圧バッテリや発電モータから供給される電力を用いて車両を走行させる。駆動モータは、車両減速時に回生発電も行う。即ち、本実施形態のハイブリッドシステムは、シリーズハイブリッドシステムであるが、パラレルハイブリッドシステムやシリーズ・パラレル混成ハイブリッドシステムであってもよい。
即ち、本実施形態のシリーズハイブリッドシステムでは、駆動モータが車両に走行のための駆動力を与えるが、駆動モータのための電力を発電するための内燃機関7及び発電モータも駆動ユニットの一部であると考えることができる。また、パラレルハイブリッドシステムであれば、内燃機関7の出力で車両を走行させることも可能であるので内燃機関7は明確に駆動ユニットとなる。ハイブリッドシステムを持たずに内燃機関7のみを有する車両の場合は、内燃機関7のみが走行のための駆動力を発生させる駆動ユニットとなる。また、本実施形態のラジエータ8は、内燃機関7の冷却のみを受け持つが、ハイブリッドシステムの冷却(例えば、インバータや高圧バッテリを冷却水で冷却する場合)を受け持ってももちろんよい。
内燃機関7は、エンジンルーム内の外気を取り込んで、取り込んだ外気(吸気)中の酸素と燃料とを燃焼室内で燃焼させて出力を得る。このため、内燃機関7は、吸気ダクト15を備えている。吸気ダクト15は前方に延設され、その上流端の吸気ダクト開口端16は上述したアッパーサポートメンバ9に固定されている。吸気ダクト開口端16の前方には、ヘッドランプユニットが設けられており、アッパーグリル11から取り入れた走行風が吸気ダクト開口端16に直線的に流れ込むことはない。また、吸気ダクト15の下流側は、エアクリーナボックス17を介して、吸気マニフォールドや吸気チャンバに接続されている。
吸気ダクト開口端16は、冠水路を走行したときに水没しない高い位置に配置されている。また、内燃機関7には、できるだけ低温の密度の高い外気を吸気させたい。密度の高い外気(空気)の方が、燃焼に用いることのできる酸素をより多く含むからである。このため、熱を発生する内燃機関7本体からは離して配置したい。夏季の渋滞時(停車・低速走行時)などには、内燃機関7はエンジンルーム内に滞留している空気を吸気することになるが、内燃機関7近傍の空気は内燃機関7自体が発する熱でその温度が高い。従って、吸気ダクト開口端16を内燃機関7本体から離して配置することで、エンジンルーム内に滞留している空気であってもできるだけ温度の低い空気を内燃機関7に吸気させることができる。また、走行時には、車両前面から走行風がエンジンルーム内に流れ込む。従って、吸気ダクト開口端16を内燃機関7よりも後方に配置すると、内燃機関7によって暖められて後方に流れた空気を吸気することになってしまう。従って、吸気ダクト開口端16は、内燃機関7に対して前方に離すことで、温度の低い空気を吸気することができる。
内燃機関7の下方には、エンジンルーム(モータルーム)の底部を覆うアンダーカバー18が設けられている(図3も参照)。アンダーカバー18は、車両床下の空気流を整流し、走行抵抗を減らすことを目的として設けられる。エンジンルームの底部を覆うアンダーカバー18は、後方に向けて下方に下がる階段且つ傾斜断面形状を有している(図2参照)。なお、本実施形態では、アンダーカバー18は階段且つ傾斜断面形状を有しているが、階段断面形状又は傾斜断面形状であればよい。
外気(走行風)を吸気口19から吸気ダクト開口端16まで導くための吸気構造について説明する。図4に示されるように、上述した右側の導風ガイド板12Rには、外気を後方に通過させる吸気口19が形成されている。吸気口19から取り込まれた外気が、吸気ダクト開口端16まで導かれて、吸気ダクト開口端16から内燃機関7に取り込まれる。なお、吸気ダクト開口端16には、ここで説明する以外の経路で外気が到達する場合もあり、そのような外気が吸気ダクト開口端16から内燃機関7に取り込まれても構わない。ただし、ここで説明する吸気構造によって、多くの(特に車両の走行時には)新鮮な外気を吸気ダクト開口端16に供給することができる。
吸気口19は、グリッド状に並べられた複数の正方形の貫通孔によって構成されている。従って、吸気口19は、導風ガイド板12Rの強度を大きく低減することなく、前方から導風ガイド板12Rに当たる外気の一部を通過させる。また、吸気口19がグリッド状に並べられた複数の小さな貫通孔で構成されることで、雨や雪が吸気口19を通過するのを防ぐ効果ももたらされる。導風ガイド板12Rに当たる外気で、吸気口19を通過しなかった外気は、導風ガイド板12Rによって側方の熱交換器(コンデンサ6及びラジエータ8)へと案内される。
吸気口19(導風ガイド板12R)の後方には、図4及び図5に示されるように、上下に延びる導風板20が配置されている。正面視において、導風板20は、吸気口19を完全に含む範囲に配置されている。また、正面視において、吸気ダクト開口端16は、吸気口19よりも車両外側に位置しているが、導風板20の車幅方向の範囲内に含まれている。導風板20の前後位置は、吸気ダクト開口端16の前後位置とほぼ同じであり、かつ、コンデンサ6の後面及びラジエータ8の前面の位置とほぼ同じである。導風板20の上端位置はバンパレインフォース2の上縁位置とほぼ等しく、その下端位置はアンダーカバー18にほぼ達している。導風板20の下端は、アンダーカバー18が樹脂クリップで固定される金属ブラケットに樹脂クリップで固定されている(図2参照)。従って、導風ガイド板12R、バンパレインフォース2及び導風ガイド板13Rの裏側には、導風板20によって上下方向に外気の流路が形成される。
吸気口19から取り込まれた外気の一部は、導風板20に当たるとその方向が上方に変えられて上方に流れて吸気ダクト開口端16に達する。そして、吸気ダクト開口端16から吸気ダクト15を介して内燃機関7に取り込まれる。吸気口19を通過した外気には、雨や雪が含まれている。これらの雨や雪は、次に詳しく説明する雨雪排出構造によって車両から排出されるが、この上下に形成された流路によっても外気流から雨や雪の粒が分離される。まず、吸気口19から取り込まれた外気の一部は、導風板20に衝突する。このとき、気体よりも重い雨や雪の粒は導風板20に付着し、自重で下方に流れ落ちて外気と分離される。また、吸気口19から吸気ダクト開口端16への流路は、バンパレインフォース2の下方から上方へと上下方向に長く形成される。雨や雪の粒はその自重によってこの上下方向に延びる流路内で吸気ダクト開口端16まで達することができず、最終的には落下して外気流と分離される。
なお、本実施形態では、導風板20の上縁と吸気ダクト開口端16(アッパーサポートメンバ9)との間には、アッパーサポートメンバ9から垂下された他の部品21が配されている。この部品21は、上下方向に延びる流路の内面として機能している。しかし、このような部品を設けずに、導風板20の上縁まで延ばしてもよい。また、導風板20の上縁と吸気ダクト開口端16との間に流路の内面として機能する部品・部材が配置されなくても、導風板20がバンパレインフォース2の上縁まで延ばされていれば、流路内を流れる外気はその勢いを保って吸気ダクト開口端16まで達し得る。さらに、この流路内に突出する部品・部材があったとしても、外気流は当該部品・部材を回り込んで吸気ダクト開口端16まで達し得るし、外気流が当該部品・部材に衝突することで外気中の雨や雪を分離することにもなり得る。
外気に混ざって吸気口19から侵入する雨や雪を排出するための雨雪排出構造について説明する。上述した導風板20には、前方視で吸気口19と少なくとも一部が重複する通風口22が形成されている。通風口22は、完全な孔として形成されておらず、その下部が導風板20の周縁に開放されている。この開放部分は、後述する冷媒管29を貫通させつつ導風板20をコンデンサ6やラジエータ8の側方に取り付けるために形成されている。通風口22の最下部は、吸気口19の最下部よりも下方に位置している。即ち、通風口22は、吸気口19から取り入れられて導風板20に当たる外気の一部を通過させる。このとき、通風口22の最下部が吸気口19の最下部よりも下方に位置しているので、通風口22を通過した外気の流れ(通過流)は下向きとなる。そして、導風板20を通過する雨や雪を含む通過流は、導風板20によって上方に流される上述した外気流から雨や雪を分離することになる。
また、本実施形態では、通風口22の周縁の少なくとも上部から後方に向けて、下方に傾斜する通風ガイド22aが突出されている。この通風ガイド22aによって通風口22を通過する通過流は確実に下向きの流れとなる。また、通風ガイド22aに衝突する通過流に含まれる雨や雪の粒は通風ガイド22aに付着し、自重で通風ガイド22aの傾斜を下方に流れ落ちて通過流と分離される。通風口22を通過して下方に向けられた通過流は、アンダーカバー18に向けて流れる。通過流に含まれる雨や雪は、アンダーカバー18の上面に付着することになる。
アンダーカバー18は、上述したように、後方に向けて下方に下がる階段且つ傾斜断面形状を有している。このため、アンダーカバー18の上面に付着した雨や雪はアンダーカバー18の上面を後方に向けて流れる。ここで、アンダーカバー18には、雨や雪を車両の外に排出するための排出孔23が形成されている。排出孔23は、通風口22の後方に配置されている(図1参照)。なお、上述したアンダーカバー18の後方に向けて下方に下がる階段断面形状又は傾斜断面形状は、少なくとも通風口22と排出孔23との間で形成されていればよい。
ここで、排出孔23は、図3に示されるように、後方に向けて車幅方向に徐々に狭くなる涙滴形状を有している。排出孔23をこのような形状に形成すると、排出孔23を通過する通過流の流速を向上させることができる。従って、通風口22を通過した後にさらに排出孔23を通過して車両の外(床下)に流出する通過流の流速が向上するため、雨や雪を車両の外に効率よく排出することができる。また、車速にもよるが、排出孔23を形成することで、車両床下の空気流によってエンジンルーム内の空気が排出孔23を通して吸い出される効果も生じるため、この点からも雨や雪を車両の外に効率よく排出することができる。
なお、本実施形態では、図2及び図3に示されるように、排出孔23の直上に内燃機関7のオイルパン24が配置されており、排出孔23を通してオイルパン24から潤滑油を排出するドレンプラグ25にアクセスできる。従って、アンダーカバー18を取り外すことなく、内燃機関7のオイル交換が可能となっている。また、アンダーカバー18には、排出孔23の前方にもサービスホール26が形成されている。このサービスホール26を通して、内燃機関7のオイルエレメントにアクセスできる。さらに、サービスホール26の左側には、排気ホール27が形成されている。この排気ホール27の直上にはハイブリッドユニット14の発電モータ(又は駆動モータ)が配置されている。排気ホール27から床下に吸い出される排気によって、発電モータ(又は駆動モータ)の熱が床下に排出される。
さらに、本実施形態では、図2及び図6に示されるように、通風口22と排出孔23との間に、空調システムのコンプレッサ28(補機)が配設されている。即ち、コンプレッサ28は、通風口22の後方で且つ排出孔23の前方に配設されている。コンプレッサ28は、高圧電力によって駆動されるいわゆる強電部品であり、空調システムの冷媒を圧縮する。圧縮された高温高圧の冷媒ガスは、冷媒管29によってコンデンサ6に送られ、コンデンサ6で冷却されて液化される。この冷媒管29は、上述したように通風口22を貫通している。従って、通風口22を利用して冷媒管29をスペース効率よく取り回すことが可能となっている。言い換えれば、冷媒管29の取り回しを利用して、スペース効率よく上述した雨雪排出構造の一部が構築されている。
コンプレッサ28は強電部品であるので、車両衝突時の破損を回避するために、その前面を覆う保護板30が取り付けられている。前面視において、保護板30は、少なくともその一部が通風口22と重なっている。そして、保護板30は、後方に向けて下方に下がるように傾斜されている。通風口22を通過した通過流は、保護板30に衝突し、その向きを確実に下方のアンダーカバー18に向けられる。また、通風ガイド22aと同様に、保護板30に衝突する通過流に含まれる雨や雪の粒は保護板30に付着し、自重で保護板30の傾斜を下方に流れ落ちて通過流と分離され、最終的には排出孔23から排出される。なお、排出孔23の車幅方向の位置は、図5及び図6に示される範囲Dの位置である。即ち、前面視において、排出孔23の車幅方向の位置は、保護板30の幅方向位置と少なくとも一部が重複している。
(1)本実施形態によれば、吸気ダクト開口端16がバンパレインフォース2よりも上方に配置され、吸気口19がバンパレインフォース2よりも下方に配置されている。また、上下に延びる導風板20が、吸気口19の後方に配置されている。導風板20には、その最下部が吸気口19の最下部よりも下方に位置するように通風口22が形成されており、通風口22は、前方視で吸気口19と少なくとも一部が重複する。さらに、アンダーカバー18には、通風口22の後方に位置する排出孔23が形成されている。
吸気口19から取り入れられた外気に含まれる雨や雪の粒はその自重によって、吸気ダクト開口端16に向かう流れよりも真っ直ぐ導風板20に向かう流れにより多く含まれることになる。吸気口19から吸気ダクト開口端16への流路はバンパレインフォース2の下方から上方へとされ、雨や雪の粒はその自重によってこの上下方向に延びる流路内で吸気ダクト開口端16まで達することができず、最終的には落下して外気流と分離される。一方、導風板20に向かう流れの一部は導風板20に衝突し、雨や雪の粒は導風板20に付着して自重で下方に流れ落ちて外気流と分離される。
また、導風板20に向かう流れの他の一部は通風口22を通過して下向きの通過流となってアンダーカバー18に向けて流れる。通過流に含まれる雨や雪はアンダーカバー18の上面に付着することになる。このようにして通過流から分離された雨や雪は、通過流の流れによってアンダーカバー18の上面上を排出孔23へと流れて、排出孔23から車両の外に排出される。即ち、本実施形態によれば、吸気口19から取り入れられた外気を、それに含まれる雨や雪を分離しつつ導風板20によって吸気ダクト開口端16へと効率的に導くことができる。同時に、吸気口19から侵入する雨や雪を、通風口22を介して下方に導いて排出孔23から確実に排出することができる。
(2)本実施形態によれば、上記(1)の構成と共に、下方に傾斜する通風ガイド22aが通風口22の周縁の少なくとも上部から後方に向けて突出されている。従って、通風口22を通過する通過流をより確実に下方に向けて流すことができる。また、通風ガイド22aに衝突する通過流に含まれる雨や雪の粒も通風ガイド22aに付着し、自重で通風ガイド22aの傾斜を下方に流れ落ちて通過流とは分離される。この結果、より効果的に雨や雪を排出孔23から排出させることができる。
(3)本実施形態によれば、上記(1)の構成と共に、空調システムの冷媒が流れる冷媒管29が、通風口22を貫通して配置されている。即ち、通風口22を利用して冷媒管29をスペース効率よく取り回すことができる。言い換えれば、冷媒管29の取り回しを利用して、スペース効率よく雨雪排出構造の一部である通風口22を成立させることができる。
(4)本実施形態によれば、上記(1)の構成と共に、排出孔23が、後方に向けて車幅方向に徐々に狭くなる涙滴形状を有している。排出孔23をこのような涙滴形状に形成すると排出孔23を通過する通過流の流速を向上させることができ、雨や雪を車両の外に効率よく排出することができる。
(5)本実施形態によれば、上記(1)の構成と共に、アンダーカバー18が、少なくとも通風口22と排出孔23との間において、後方に向けて下方に下がる傾斜断面形状又は階段断面形状を有している(本実施形態では、傾斜且つ階段断面形状)。従って、アンダーカバー18の上面に付着した雨や雪はアンダーカバー18の上面を後方に向けて流れて排出孔23からより確実に排出され得る。
(6)本実施形態によれば、上記(1)の構成と共に、熱交換器(コンデンサ6及びラジエータ8)に走行風を案内する導風ガイド板12Rがバンパレインフォース2の下方にさらに設けられ、吸気口19はこの導風ガイド板12Rに形成されている。このように吸気項19を構築することで、熱交換器の熱交換効率の低下を防止しつつ、外気流から雨や雪を分離して吸気ダクト開口端16に供給することができる。なお、熱交換器は、内燃機関7の冷却のためのラジエータ8、車両の駆動ユニット(ハイブリッドユニット14やハイブリッドシステムの高圧バッテリ)の冷却のためのラジエータ、又は、空調システムのコンデンサ6である。
(7)本実施形態によれば、上記(1)の構成と共に、車幅方向において、吸気ダクト開口端16の開口範囲が、導風板20と少なくとも一部重複している(本実施形態では、吸気ダクト開口端16の開口範囲は、完全に導風板20車幅方向範囲内に含まれている)。従って、導風板20によって、通気項19から取り込んだ(雨雪が分離された)外気を効率よく吸気ダクト開口端16に案内することができる。
(8)本実施形態によれば、上記(1)の構成と共に、吸気ダクト開口端16が上述した熱交換器の上部を支持するアッパーサポートメンバ9に固定されている。即ち、吸気ダクト開口端16は、冠水路を走行しても水を吸入しない位置に配置され、かつ、内燃機関7よりも前方に離れた位置に配置されている。従って、吸気ダクト開口端16から、できるだけ低温の密度の高い(雨雪が分離された)外気を吸気することができる。
(9)本実施形態によれば、上記(1)の構成と共に、通風口22の後方で且つ排出孔23の前方に補機(コンプレッサ28)配設されており、当該補機が、その前面を覆う後方に向けて下方に下がるように傾斜された保護板30を有している。従って、通風口22を通過する通過流をより確実に下方に向けて流すことができる。また、保護板30に衝突する通過流に含まれる雨や雪の粒も保護板30に付着し、自重で保護板30の傾斜を下方に流れ落ちて通過流と分離される。この結果、より効果的に雨や雪を排出孔23から排出させることができる。なお、補機は、保護板30を有する、駆動ユニット(ハイブリッドユニット14)の発電モータ又は駆動モータでもよい。
(10)本実施形態によれば、上記(1)の構成と共に、内燃機関7の潤滑油を排出するドレンプラグ25が、排出孔23の直上に配置されている。従って、アンダーカバー18を取り外すことなく、内燃機関7のオイルを交換が容易に行うことができる。
なお、上記実施形態は、上記(2)~(10)の構成を上記(1)と共に全て同時に備えていた。しかし、上記(2)~(10)の構成は、任意の組み合わせで上記(1)の構成と共に採用することができる。そして、採用された(2)~(10)の構成ごとに、各構成による上述した効果がもたらされる。
本発明は、上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態では、グリッド状に並べられた複数の貫通孔から構成された吸気口19が導風ガイド板12Rに形成された。しかし、例えば、導風ガイド板12Rを取り外してしまえば、この部分が外気を取り込む吸気口となる。また、上記実施形態では、吸気ダクト開口端16は、導風板20の車幅方向の範囲内に完全に含まれているが、吸気ダクト開口端16の開口範囲は、導風板20と少なくとも一部重複していればよい。
また、上記実施形態では、通風口22の後方で且つ排出孔23の前方に配設された、保護板30を有する補機は空調システムのコンプレッサであった。しかし、このような補機が、車両を駆動する駆動ユニット(ハイブリッドユニット14)の駆動モータや発電モータであってもよい。
2 バンパレインフォース
6 コンデンサ(熱交換器)
7 内燃機関
8 ラジエータ(熱交換器)
9 アッパーサポートメンバ
12(12R,12L) 導風ガイド板
14 ハイブリッドユニット(駆動ユニット)
16 吸気ダクト開口端
18 アンダーカバー
19 吸気口
20 導風板
22 通風口
22a 通風ガイド
23 排出孔
25 ドレンプラグ
28 コンプレッサ(補機)
29 冷媒管
30 保護板

Claims (9)

  1. 内燃機関を有する車両における吸気及び雨雪排出構造であって、
    バンパレインフォースよりも上方に配置された、車両前方に向けて開口している前記内燃機関の吸気ダクト開口端と、
    前記バンパレインフォースよりも下方に配置された、外気を取り込む吸気口と、
    前記吸気口の後方であって、前後方向において前記吸気ダクト開口端と近接して配置された、取り込んだ外気を前記吸気ダクト開口端へ案内可能な上下に延びる導風板と、
    その最下部が前記吸気口の最下部よりも下方に位置するように前記導風板に形成された、前方視で前記吸気口と少なくとも一部が重複する通風口と、
    前記内燃機関の下方に設けられてエンジンルームの底部を覆うアンダーカバーに開口された、前記通風口の後方に位置する排出孔と、を備え
    前記通風口の周縁の少なくとも上部から後方に向けて、下方に傾斜する通風ガイドが突出されている、吸気及び雨雪排出構造。
  2. 請求項に記載の吸気及び雨雪排出構造であって、
    空調システムの冷媒が流れる冷媒管が、前記通風口を貫通して配置されている、吸気及び雨雪排出構造。
  3. 請求項に記載の吸気及び雨雪排出構造であって、
    前記排出孔が、後方に向けて車幅方向に徐々に狭くなる涙滴形状を有している、吸気及び雨雪排出構造。
  4. 請求項に記載の吸気及び雨雪排出構造であって、
    少なくとも前記通風口と前記排出孔との間において、前記アンダーカバーが後方に向けて下方に下がる傾斜断面形状又は階段断面形状を有している、吸気及び雨雪排出構造。
  5. 請求項に記載の吸気及び雨雪排出構造であって、
    前記内燃機関若しくは前記車両の駆動ユニットの冷却のためのラジエータ又は前記空調システムのコンデンサである熱交換器に走行風を案内する導風ガイド板を前記バンパレインフォースの下方にさらに備えており、
    前記吸気口が、前記導風ガイド板に形成されている、吸気及び雨雪排出構造。
  6. 請求項に記載の吸気及び雨雪排出構造であって、
    前記車幅方向において、前記吸気ダクト開口端の開口範囲が、前記導風板と少なくとも一部重複している、吸気及び雨雪排出構造。
  7. 請求項に記載の吸気及び雨雪排出構造であって、
    前記熱交換器の上部を支持するアッパーサポートメンバに、前記吸気ダクト開口端が固定されている、吸気及び雨雪排出構造。
  8. 請求項に記載の吸気及び雨雪排出構造であって、
    前記駆動ユニットの発電モータ若しくは駆動モータ又は前記空調システムのコンプレッサである補機が前記通風口の後方で且つ前記排出孔の前方に配設されており、
    前記補機が、その前面を覆う後方に向けて下方に下がるように傾斜された保護板を有している、吸気及び雨雪排出構造。
  9. 請求項に記載の吸気及び雨雪排出構造であって、
    前記内燃機関の潤滑油を排出するドレンプラグが、前記排出孔の直上に配置されている、吸気及び雨雪排出構造。
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