JP7432369B2 - モータ制御回路 - Google Patents

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Description

この発明は、ータ制御回路に関する。
特許文献1には、モータを制御するためのモータ制御装置が開示されている。このモータ制御装置においては、直流電流を出力する整流回路とモータとを繋ぐ電力の供給ライン上に、インバータが接続されている。インバータは、入力される直流電流を交流電流に変換してモータに出力する。また、供給ラインにおける整流回路とインバータとの間には、モータの回生電力を消費するための回生抵抗が接続されている。また、回生抵抗には、回生スイッチが接続されており、当該回生スイッチの接続と遮断とが切り替えられることにより、回生抵抗への電流の入切が切り替えられる。
特開平11-18464号公報
特許文献1の技術のような回路構成において、一般に、回生抵抗は、グランドに接地される。この場合、回生スイッチの切り替えのタイミングや回生スイッチの応答性によっては、整流回路とグランドとが接続されることがある。仮に、整流回路とグランドとが接続されると、整流回路からグランドへと流れる貫通電流が生じる。特許文献1に記載の技術では、貫通電流に関して何ら検討されておらず、貫通電流の発生を防止するという点について改善の余地がある。
この発明は、こうした事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、モータの制御において貫通電流の発生を防止することにある。
上記課題を解決するためのモータ停止装置は、電源からモータへ電力を供給する供給ラインの接続と遮断とを切り替える第1スイッチと、前記供給ライン及びグランド間の接続と遮断とを切り替える第2スイッチと、前記モータを停止させるときに前記第1スイッチの接続状態から遮断状態への切り替えよりも前記第2スイッチの遮断状態から接続状態への切り替えを遅延させる遅延部とを備えている。
第1スイッチの遮断状態への切り替えと、第2スイッチの接続状態への切り替えとが同時である場合、第1スイッチ及び第2スイッチの応答性の違いによっては、第1スイッチが接続状態で第2スイッチも接続状態になることがある。この場合、電源からの電力が貫通電流となってグランドに流れることになる。そこで、上記構成では、遅延部によって第2スイッチの接続状態への切り替えを遅延させることで第1スイッチが遮断状態に切り替わった後に第2スイッチが接続状態になる。よって、貫通電流の発生を防止できる。
モータ停止装置において、前記遅延部は、前記第2スイッチに出力される信号を前記第1スイッチに出力される信号よりも遅延させて出力してもよい。
こうした遅延部を設けることで、信号の出力元での制御構成を変更することなく、第1スイッチの遮断状態への切り替えに対して第2スイッチの接続状態への切り替えを遅延させることができる。
モータ停止装置において、前記モータは、航空機に搭載される流体圧式アクチュエータ又は電気機械式アクチュエータを駆動してもよい。この場合、航空機に搭載されるアクチュエータの誤作動や動作不具合を防止できる。
上記課題を解決するためのモータ制御回路は、電源からの電力を変換してモータに供給するインバータ回路と、前記電源及び前記インバータ回路を接続する供給ラインに設けられ前記供給ラインの接続と遮断とを切り替える第1スイッチと、前記第1スイッチ及び前記インバータ回路間の前記供給ラインとグランドとを接続して前記モータで発生した回生電力を消費する回生電力消費回路と、前記回生電力消費回路に設けられ前記供給ライン及び前記グランド間の接続と遮断とを切り替える第2スイッチと、異常が検出されたときに異常検出信号を出力する異常検出回路と、前記異常検出信号が入力されると前記第1スイッチに遮断信号を出力する第1出力回路と、前記異常検出信号が入力されると前記第2スイッチに接続信号を出力する第2出力回路と、前記異常検出信号が第1出力回路に入力されるタイミングよりも遅延させて前記異常検出信号を前記第2出力回路に出力する遅延回路とを備えている。
異常が検出されてモータを停止させるときに、第1スイッチに遮断信号が入力されるのと、第2スイッチに接続信号が入力されるのとが同時である場合、第1スイッチ及び第2スイッチの応答性の違いによっては、第1スイッチが接続状態で第2スイッチも接続状態になり貫通電流が発生し得る。この点、上記構成では、遅延回路によって第2スイッチへの遮断信号の出力を遅延させていることから、第1スイッチが遮断状態に切り替わった後に第2スイッチが接続状態に切り替わる。そのため、貫通電流の発生を防止できる。
モータ制御回路において、前記遅延回路は、前記異常検出回路が前記異常検出信号を出力していないときには前記異常検出回路からの信号を遅延なく前記第2出力回路に出力してもよい。
モータが始動される際、第1スイッチは接続状態に切り替えられ、第2スイッチは遮断状態に切り替えられる。ここで、第2スイッチが遮断状態に切り替えられるタイミングに遅延があると、第2スイッチが遮断状態に切り替えられる前に第1スイッチが接続状態に切り替えられ、第1スイッチ及び第2スイッチの双方が接続状態になる状況が生じて、貫通電流が発生し得る。
上記構成では、遅延回路は、異常検出信号がないときは、信号を遅延なく第2出力回路に出力する。したがって、遅延回路における信号の出力タイミングに起因して、第2スイッチの遮断状態への切り替えを遅延させる支障は生じない。
モータ制御回路において、前記異常検出回路は、前記モータの駆動に係る異常を検出するモニタ回路の異常を検出したときに前記異常検出信号を出力してもよい。
上記構成のようにモータの駆動に係る異常を検出するモニタ回路をさらに監視することは、モータの運転の安全性を確保する上で好適である。
モータ制御回路において、前記モータは、航空機に搭載される流体圧式アクチュエータ又は電気機械式アクチュエータを駆動してもよい。この場合、航空機に搭載されるアクチュエータの誤作動や動作不具合を防止できる。
本発明によれば、モータの制御において貫通電流の発生を防止できる。
第1スイッチが接続状態であり、第2スイッチが遮断状態である場合のモータ制御回路の概略構成図。 第1スイッチが遮断状態であり、第2スイッチが接続状態である場合のモータ制御回路の概略構成図。 第1スイッチ及び第2スイッチの切り替わりに係るタイムチャート。
以下、モータ停止装置及びモータ制御回路の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、航空機には、動翼300を駆動する電気油圧式アクチュエータ(EHA:Electro-Hydrostatic Actuator)200が搭載されている。電気油圧式アクチュエータ200においては、例えば円筒状のシリンダ210の内部に、油圧に応じて動作するピストンロッド220が収容されている。ピストンロッド220の一端は、シリンダ210から突出して動翼300に取り付けられている。シリンダ210には、油圧ポンプ230が送り出す作動油が供給される。油圧ポンプ230を駆動するモータ30は、モータ制御回路10で制御されている。すなわち、電気油圧式アクチュエータ200は、モータ30によって油圧ポンプ230を駆動して動翼300を動作させる。
図1に示すように、モータ制御回路10において、直流電源20の正極端子には、正極側供給ライン22を介して、インバータ回路28の正極側入力端子が接続されている。また、直流電源20の負極端子には、負極側供給ライン24を介して、インバータ回路28の負極側入力端子が接続されている。なお、直流電源20は、交流電力を降圧させつつ直流電力に変換するコンバータ回路である。
インバータ回路28の出力側には、モータ30が接続されている。モータ30は、いわゆる三相交流電動機である。インバータ回路28は、直流電源20から入力される直流電力を交流電力に変換して、モータ30に出力する。上記のとおり、モータ30は、油圧ポンプ230を駆動して、電気油圧式アクチュエータ200のピストンロッド220を動作させる。正極側供給ライン22上には、当該正極側供給ライン22の接続と遮断とを切り替える第1スイッチ26が設けられている。第1スイッチ26は、いわゆるノーマリクローズスイッチとなっており、Lレベルの信号が入力されると接続状態になり、Hレベルの信号が入力されると遮断状態になる。
ここで、正極側供給ライン22は、直流電源20からモータ30へと繋がる電力線であり、モータ30を駆動するための電力が直流電源20から直に供給される。こうした正極側供給ライン22には、非常に高い電圧がかかる。第1スイッチ26は、このような高い電圧に対する耐性(耐電圧)を有するいわゆるパワートランジスタである。第1スイッチ26は、高い放熱効率を有し、高い電圧がかかって当該第1スイッチ26が加熱した場合でも効率よく放熱する。なお、第1スイッチ26として使用されるパワートランジスタは、例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。これらMOSFETやIGBTは、Si(シリコン)、SiC(シリコンカーバイド)、GaN(窒化ガリウム)、Ga203(酸化ガリウム)等で作製されていてもよい。
正極側供給ライン22と負極側供給ライン24との間には、短絡線が接続されている。短絡線には、回生抵抗42と第2スイッチ44とが直列接続されている。詳細には、正極側供給ライン22における第1スイッチ26及びインバータ回路28間には、回生抵抗42の一端が接続されている。モータ30の逆回転に伴いインバータ回路28で発生した回生電力がこの回生抵抗42に流入することにより、当該回生抵抗42において回生電力が消費される。回生抵抗42の他端は、第2スイッチ44を介して負極側供給ライン24に接続されている。そして、負極側供給ライン24はグランドGに接地されている。第2スイッチ44は、いわゆるノーマリオープンスイッチとなっており、Lレベルの信号が入力されると遮断状態になり、Hレベルの信号が入力されると接続状態になる。なお、回生抵抗42及び第2スイッチ44によって回生電力消費回路40が構成されている。したがって、回生電力消費回路40は、負極側供給ライン24を介してグランドGに接続されている。
第2スイッチ44には、第1スイッチ26と同じ電圧がかかる。そのため、第2スイッチ44は、第1スイッチ26と同じ耐電圧を有するバイポーラストランジスタである。第2スイッチ44は、第1スイッチ26よりも応答性が高い。
モータ制御回路10は、第1スイッチ26及び第2スイッチ44の切り替えを制御する統括回路50を備えている。統括回路50には、モータ30の駆動及び停止に係る信号が上位装置100から入力される。統括回路50は、上位装置100からの信号に基づいて、第1スイッチ26及び第2スイッチ44を制御するための制御信号を出力する。具体的には、統括回路50は、2つの出力端子を備えている。第1出力端子T1は、第1スイッチ26用の制御信号S26として、Hレベルの信号またはLレベルの信号を出力する。第1出力端子T1は、モータ30を駆動させるときにLレベルの制御信号S26を出力し、モータ30を停止させるときにHレベルの制御信号S26を出力する。また、第2出力端子T2は、第2スイッチ44用の制御信号S44として、Hレベルの信号またはLレベルの信号を出力する。第2出力端子T2は、モータ30を駆動させるときにLレベルの制御信号S44を出力し、モータ30を停止させるときにHレベルの制御信号S44を出力する。また、統括回路50には、上記の2つの出力端子とは別に、第3出力端子T3が設けられている。第3出力端子T3は、統括回路50の状態を示すモニタ信号WDとして、所定周期でHレベルの信号及びLレベルの信号を交互に繰り返し出力する。
統括回路50の第1出力端子T1は、第1OR回路80の2つの入力端子のうちの一方に接続されている。第1OR回路80の出力端子は、第1スイッチ26に接続されている。第1OR回路80は、第1スイッチ26を制御するための最終第1信号C1として、Hレベルの信号又はLレベルの信号を出力する。第1スイッチ26は、Lレベルの最終第1信号C1が入力された場合には接続状態に制御され、Hレベルの最終第1信号C1が入力された場合には遮断状態に制御される。したがって、Lレベルの最終第1信号C1は、第1スイッチ26に対して接続信号として機能する。また、Hレベルの最終第1信号C1は、第1スイッチ26に対して遮断信号として機能する。
統括回路50の第2出力端子T2は、第2OR回路82の2つの入力端子のうちの一方に接続されている。第2OR回路82の出力端子は、第2スイッチ44に接続されている。第2OR回路82は、第2スイッチ44を制御するための最終第2信号C2として、Hレベルの信号又はLレベルの信号を出力する。第2スイッチ44は、Lレベルの最終第2信号C2が入力された場合には遮断状態に制御され、Hレベルの最終第2信号C2が入力された場合には接続状態に制御される。したがって、Lレベルの最終第2信号C2は、第2スイッチ44に対して遮断信号として機能する。また、Hレベルの最終第2信号C2は、第2スイッチ44に対して接続信号として機能する。
統括回路50の第3出力端子T3は、統括回路50の異常を検出するための異常検出回路86の入力端子に接続されている。異常検出回路86は、統括回路50から出力されるモニタ信号WDの周期性が崩れた場合、つまり、一定時間以上に亘ってHレベルの信号やLレベルの信号が続いた場合、統括回路50の異常を検出する。この場合、異常検出回路86は、報知信号S86として、出力端子からHレベルの信号を出力する。このHレベルの報知信号S86は、異常検出信号として機能する。一方、異常検出回路86は、統括回路50から出力されるモニタ信号WDの周期性が保たれている場合、Lレベルの報知信号S86を出力する。このLレベルの報知信号S86は、正常信号として機能する。
異常検出回路86の出力端子は、第1OR回路80における他方の入力端子に接続されている。第1OR回路80は、統括回路50から出力される制御信号S26及び異常検出回路86から出力される報知信号S86の少なくとも一方がHレベルの信号である場合、すなわち、モータ30を停止させる場合又は異常検出回路86から異常検出信号が入力される場合、最終第1信号C1としてHレベルの信号を出力する。また、第1OR回路80は、統括回路50から出力される制御信号S26及び異常検出回路86から出力される報知信号S86の双方がL信号である場合、すなわち、モータ30を駆動させる場合であって且つ異常検出回路86から正常信号が入力される場合、最終第1信号C1としてLレベルの信号を出力する。
異常検出回路86の出力端子は、遅延回路84を介して第2OR回路82における他方の入力端子にも接続されている。遅延回路84は、異常検出回路86から入力される報知信号S86がHレベルである場合には、Hレベルのままレベルを変えることなく規定時間だけ遅延させて当該報知信号S86を出力する。したがって、第2OR回路82には、第1OR回路80に報知信号S86が入力されるタイミングよりも規定時間だけ遅延されて、Hレベルの報知信号S86が入力される。一方、遅延回路84は、異常検出回路86から入力される報知信号S86がLレベルである場合には、Lレベルのままレベルを変えることなく且つ遅延させることなく当該報知信号S86を出力する。したがって、第2OR回路82には、第1OR回路80にLレベルの報知信号S86が入力されるタイミングと略同じタイミングで、Lレベルの報知信号S86が入力される。
なお、上記の規定時間は、第1スイッチ26の応答時間と第2スイッチ44の応答時間の差よりも長い時間として、実験等により予め定められている。ここで、遅延回路84においては、Hレベルの報知信号S86が当該遅延回路84に入力されると、コンデンサに蓄えていた電荷を、抵抗を介して放電するようになっていて、電荷を放電し終えると報知信号S86を出力する。このように、遅延回路84においては、コンデンサの容量と抵抗の大きさに応じて報知信号S86の出力を遅延する規定時間が設定される。なお、遅延回路84は、第1スイッチ26及び第2スイッチ44とともにモータ停止装置を構成する。また、遅延回路84は、モータ停止装置における遅延部として機能する。
第2OR回路82は、統括回路50から出力される制御信号S44及び異常検出回路86から出力される報知信号S86の少なくとも一方がHレベルの信号である場合、すなわち、モータ30を停止させる場合又は異常検出回路86から異常検出信号が入力される場合、最終第2信号C2としてHレベルの信号を出力する。また、第2OR回路82は、統括回路50から出力される制御信号S44及び異常検出回路86から出力される報知信号S86の双方がLレベルの信号である場合、すなわち、モータ30を駆動させる場合であって且つ異常検出回路86から正常信号が入力される場合、最終第2信号C2としてLレベルの信号を出力する。
統括回路50は、モータ30の駆動に係る機構の異常を検出するモニタ回路としても機能する。具体的には、統括回路50には、インバータ回路28や回生抵抗42の温度を監視するための複数の温度センサ52からの信号が入力される。また、統括回路50には、インバータ回路28や直流電源20の電圧を監視するための複数の監視回路54からの信号が入力される。統括回路50は、これらの信号に基づいて、監視対象である各機能部における過電圧や過昇温等の異常を検出する。統括回路50は、各種の異常を検出した場合、第1出力端子T1からHレベルの制御信号S26を出力するとともに、第2出力端子T2からHレベルの制御信号S44を出力する。
次に、本実施形態の作用として、第1スイッチ26及び第2スイッチ44の切り替わりのタイミングについて説明する。
先ず、モータ30の駆動状態において統括回路50の異常が検出された場合の第1スイッチ26及び第2スイッチ44の切り替わりについて説明する。
図3に示すように、時刻t1では、直流電源20からの電力供給に応じてモータ30が駆動されているものとする。このとき、第1OR回路80からはLレベルの最終第1信号C1、すなわち接続信号が出力される。また、第2OR回路82からはLレベルの最終第2信号C2、すなわち遮断信号が出力されている。したがって、図1に示すように、第1スイッチ26は接続状態に制御され、第2スイッチ44は遮断状態に制御されている。そして、図1の矢印S1で示すように、時刻t1では、直流電源20からモータ30に向けて電流が流れる。
さて、時刻t1の後の時刻t2で、異常検出回路86が統括回路50の異常を検出したものとする。図3に示すように、この異常の検出に応じて、異常検出回路86が出力する報知信号S86が、Lレベルの正常信号からHレベルの異常検出信号に切り替わる。
ここで、図1及び図2に示すように、異常検出回路86と第2OR回路82との間には遅延回路84が設けられている。遅延回路84は、異常検出回路86が出力するHレベルの異常検出信号を遅延させて第2OR回路82に出力する。つまり、時刻t2において第1OR回路80にHレベルの異常検出信号が入力されてから規定時間後の時刻t3に、第2OR回路82にHレベルの異常検出信号が入力される。この結果として、図3に示すように、第1OR回路80から出力される最終第1信号C1がHレベルの遮断信号に切り替わる時刻t2よりも後の時刻t3に、第2OR回路82から出力される最終第2信号C2がHレベルの接続信号に切り替わる。この切り替わりの時間差に起因して、図2に示すように、第1スイッチ26が遮断状態に切り替わった後、第2スイッチ44が接続状態に切り替わる。そして、図2の矢印S2で示すように、モータ30で発生した回生電力が回生抵抗42で消費される。
次に、モータ30の駆動を開始する際の第1スイッチ26及び第2スイッチ44の切り替わりについて説明する。
統括回路50の異常が解消されて、モータ30の駆動が再開されるものとする。図3に示すように、モータ30の駆動を再開する前段階であって既に統括回路50が起動されている時刻t4では、モータ30が停止されたときの状態を反映して、第1OR回路80からHレベルの最終第1信号C1、すなわち遮断信号が出力されている。また、第2OR回路82からHレベルの最終第2信号C2、すなわち接続信号が出力されている。その結果、図2に示すように第1スイッチ26は遮断状態に制御され、第2スイッチ44は接続状態に制御されている。
時刻t4の後の時刻t5では、モータ30の駆動の再開のために、統括回路50から出力される第1スイッチ26用の制御信号S26及び第2スイッチ44用の制御信号S44の双方がL信号に切り替えられる。このとき、統括回路50が正常であることから、異常検出回路86が出力する報知信号S86はL信号のままである。
ここで、遅延回路84はLレベルの正常信号を遅延させない構成となっている。そのため、異常検出回路86から出力されるLレベルの正常信号は、時刻t5において第1OR回路80及び第2OR回路82の双方に略同時に入力されることになる。したがって、図3に示すように、時刻t5において、第1OR回路80から出力される最終第1信号C1がLレベルの信号、すなわち接続信号に切り替えられるのと同時に、第2OR回路82から出力される最終第2信号C2がLレベルの信号、すなわち遮断信号に切り替えられる。上記のとおり第2スイッチ44の応答性は第1スイッチ26の応答性よりも高いことから、図1に示すように、第2スイッチ44が遮断状態に切り替わった後、第1スイッチ26が接続状態に切り替わる。
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)回生電力消費回路40が正極側供給ライン22に接続されている上記構成では、回生電力が発生する際に、正極側供給ライン22の電圧を直接低下させることができるというメリットがある。一方で、回生電力消費回路40が正極側供給ライン22に接続されている上記構成では、貫通電流が発生し得る。具体的には、仮に遅延回路84が設けられていない場合には、Hレベルの異常検出信号が、第1OR回路80及び第2OR回路82の双方に同時に入力されることになる。この場合、最終第1信号C1がHレベルの信号に切り替わるのと、最終第2信号C2がHレベルの信号に切り替わるのとが同時になる。そして、第2スイッチ44の応答性は第1スイッチ26の応答性よりも高いことから、上記の場合には、図1において一点鎖線で示すように、第1スイッチ26が接続状態のまま、第2スイッチ44が接続状態になる期間が生じ得る。この結果、正極側供給ライン22及び回生電力消費回路40を介して、直流電源20からグランドGへと至る電流経路が形成される。そして、図1の二点鎖線で示すように、直流電源20からグランドGへと流れる貫通電流が発生してしまう。こうした貫通電流の発生を防止するためには、最終第1信号C1がHレベルの信号に切り替わるタイミングと、最終第2信号C2がHレベルの信号に切り替わるタイミングとをずらす必要がある。
ここで、統括回路50の外部で統括回路50を監視している異常検出回路86は、統括回路50からのモニタ信号WDに基づいて統括回路50の異常と正常の状態を切り分けてその結果を単に出力するのみである。つまり、異常検出回路86は、例えば統括回路50による制御によって第1OR回路80及び第2OR回路82に対して異常検出信号を出力するタイミングをずらせるような構成にはなっておらず、これら第1OR回路80及び第2OR回路82に対して異常検出信号を出力するタイミングをずらすことは事実上難しい。
上記構成では、モニタ信号WDを利用した簡便な構成で統括回路50の異常を監視した上で、さらに遅延回路84を設けることで、構造を複雑にすることなく統括回路50の異常を監視しつつ、統括回路50に異常が発生した際に最終第1信号C1がHレベルの信号に切り替わるタイミングと最終第2信号C2がHレベルの信号に切り替わるタイミングとをずらすことができる。その結果、第1スイッチ26及び第2スイッチ44の双方が接続状態になって貫通電力が発生することを防止できる。
(2)仮に遅延回路84の処理に起因して、最終第1信号C1がLレベルの信号に切り替わるタイミングよりも、最終第2信号C2がLレベルの信号に切り替わるタイミングのほうが遅延されることがあれば、第2スイッチ44が接続状態のまま、図2の一点鎖線で示すように第1スイッチ26が接続状態になる期間が生じ得る。この場合、直流電源20からグランドGへと至る貫通電流が発生する。
この点、遅延回路84は、Hレベルの異常検出信号を遅延させて出力する一方で、Lレベルの正常信号を遅延させずに出力する。そのため、モータ30を始動させる際には、最終第1信号C1がLレベルの信号に切り替わるタイミングよりも、最終第2信号C2がLレベルの信号に切り替わるタイミングが遅れてしまうような支障はない。つまり、モータ30の始動に際して、第1スイッチ及び第2スイッチの双方が接続状態になって貫通電流が発生することもない。
(3)異常検出回路86は、モータ30の駆動に係る機構の異常を検出する統括回路50の異常を検出する。このようにモータ30の制御に係る構成を二重で監視することは、モータ30の運転の安全性を確保する上で好適である。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・統括回路50が検出する異常の内容は、上記実施形態の異常の内容に限定されない。例えば、上位装置100の異常や、モータ30の内部での機構の異常のような、上記実施形態の例とは異なるモータ30の駆動に係る異常を検出してもよい。
・異常検出回路86が検出する異常の内容は、上記実施形態の異常の内容に限定されない。例えば、上位装置100の異常や、モータ30の内部での機構の異常を検出してもよい。異常検出回路86が異常を検出する対象物が、周期的なモニタ信号WDを出力しているのであれば、上記実施形態と同様にしてモニタ信号WDの周期性に基づいて対象物の異常を検出できる。
・異常検出回路86が対象物の異常を検出する手法は、上記実施形態の手法に限定されない。例えば、対象物が出力する信号の値が、単純なHレベル及びLレベルの信号ではなく、何らかの物理量に応じて変化するものである場合、当該信号が、予め定められた基準値を越えた場合に、異常と判定してもよい。また、対象物が出力する信号の経時変化を監視して、例えば信号の値の変化率が基準の変化率を越えた場合に、異常と判定してもよい。
・異常検出回路86を、統括回路50の一部として構成してもよい。つまり、異常検出回路86そのものは廃止し、統括回路50によって当該統括回路50自身の異常を検出してもよい。
・遅延回路84を、統括回路50の一部として構成してもよい。つまり、遅延回路84そのものは廃止し、統括回路50によって遅延回路84の機能を担うようにしてもよい。そして、統括回路50による制御によって第1スイッチ26への信号の出力タイミングと第2スイッチ44への信号の出力タイミングとをずらすことで、第1スイッチ26の遮断状態への切り替えよりも第2スイッチ44の接続状態への切り替えを遅延させてもよい。この場合、統括回路50の一部が、モータ停止装置の遅延部を構成する。
・統括回路50における第1出力端子T1及び第2出力端子T2の双方からHレベルの信号を出力する際、当該統括回路50による制御によって、第1出力端子T1からHレベルの信号を出力するタイミングよりも第2出力端子T2からHレベルの信号を出力するタイミングを遅延させてもよい。この場合も、統括回路50の一部が、モータ停止装置の遅延部を構成する。
・回生抵抗42の他端を、第2スイッチ44を介して負極側供給ライン24に接続せずに、回生抵抗42の他端を、第2スイッチ44を介してグランドGに直接接続してもよい。
・電気油圧式アクチュエータが駆動する対象物は、動翼に限定されない。すなわち、電気油圧式アクチュエータによって、航空機における動翼以外のものを駆動してもよい。また、電気油圧式アクチュエータを、航空機ではなく他の対象に搭載してもよい。
・モータ停止装置及びモータ制御回路は、油圧式以外の流体圧式アクチュエータを駆動するモータに適用してもよい。例えば、空圧式アクチュエータを駆動するモータに適用してもよい。
・モータ停止装置及びモータ制御回路は、電気機械式アクチュエータ(EMA:Electro-Mechanical Actuator)を駆動するモータに適用してもよい。電気機械式アクチュエータにおいては、例えば円筒状のシリンダの内部に、ロッドが往復動可能に収容されている。また、電気機械式アクチュエータは、モータの回転運動を直線運動に変換する変換部を備えている。そして、モータが回転すると、その回転が変換部を介して直線運動としてシリンダ内のロッドに伝達される。すなわち、電気機械式アクチュエータは、モータの回転運動を直線運動に変換して対象物を動作させる。
・モータ停止装置及びモータ制御回路を適用するモータは、流体圧式アクチュエータや電気機械式アクチュエータを駆動するモータに限定されない。
10…モータ制御回路、20…直流電源、22…正極側供給ライン、26…第1スイッチ、28…インバータ回路、30…モータ、40…回生電力消費回路、44…第2スイッチ、50…統括回路、80…第1OR回路、82…第2OR回路、84…遅延回路、86…異常検出回路、200…電気油圧式アクチュエータ。

Claims (5)

  1. 電源からモータへ電力を供給する供給ラインの接続と遮断とを切り替える第1スイッチと、
    前記供給ライン及びグランド間の接続と遮断とを切り替える第2スイッチと、
    前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの切り替えを制御する統括回路と、
    前記統括回路に異常が検出されたときに異常検出信号を出力する異常検出回路と、
    前記統括回路からの信号のレベルに応じて前記第1スイッチに第1制御信号を出力する第1出力回路と、
    前記統括回路からの信号のレベルに応じて前記第2スイッチに第2制御信号を出力する第2出力回路と、
    前記異常検出信号が前記第1出力回路に入力されるタイミングよりも遅延させて前記異常検出信号を前記第2出力回路に出力する遅延回路と、
    を備え、
    前記第1出力回路は、前記異常検出信号が入力された場合には、前記統括回路からの信号のレベルにかかわらず前記第1スイッチを遮断するための前記第1制御信号を出力し、
    前記第2出力回路は、前記異常検出信号が入力された場合には、前記統括回路からの信号のレベルにかかわらず前記第2スイッチを接続するための前記第2制御信号を出力する
    モータ制御回路
  2. 前記供給ラインを介して前記電源に接続され、前記電源からの電力を変換して前記モータに供給するインバータ回路と、
    前記第1スイッチ及び前記インバータ回路間の前記供給ラインと前記グランドとを接続して前記モータで発生した回生電力を消費する回生電力消費回路と、
    をさらに備え、
    前記第2スイッチは、前記回生電力消費回路に設けられている
    請求項1に記載のモータ制御回路。
  3. 前記遅延回路は、前記異常検出回路が前記異常検出信号を出力していないときには前記異常検出回路からの信号を遅延なく前記第2出力回路に出力する
    請求項1又は2に記載のモータ制御回路。
  4. 前記統括回路は、前記モータの駆動に係る異常を検出するモニタ回路である
    請求項1~3のいずれか一項に記載のモータ制御回路。
  5. 前記モータは、航空機に搭載される流体圧式アクチュエータ又は電気機械式アクチュエータを駆動する
    請求項1~4のいずれか一項に記載のモータ制御回路。
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