JP7429315B2 - 座屈拘束ブレース - Google Patents

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本発明は、座屈拘束ブレースに関する。
座屈拘束ブレースは、それ自体が耐震用ブレースとして機能して建築構造物の耐震性を高めると共に、非常に大きな地震が発生して建築構造物の骨組みに大変形が生じたときには、その振動エネルギーを吸収する制振用ダンパとしても機能する。座屈拘束ブレースは、長手方向の引張荷重と圧縮荷重を受けて塑性化する塑性化部を有するブレース芯材と、ブレース芯材が圧縮荷重により座屈することを防止する補剛材とを備えている。座屈拘束ブレースは、座屈を防止することによって引張及び圧縮ともに同性状の安定した履歴特性を持つことができる。
特開2008-19631号公報
地震時に座屈拘束ブレースの端部や接合部が先に破壊されると、荷重が塑性化部まで伝わらず座屈拘束ブレースが振動エネルギーを吸収することができなくなってしまうため、塑性化部の耐力に対し、端部や接合部の耐力を高める必要がある。端部や接合部の強度が不十分な場合、荷重の大きさによっては端部が破壊されて、座屈拘束ブレースの振動エネルギーの吸収性能が低下する虞がある。
本発明は、振動エネルギーの吸収性能が確保された座屈拘束ブレースを提供することを目的の一つとする。
本発明の一実施形態に係る座屈拘束ブレースは、材軸方向に圧縮又は引張の荷重を受けたとき塑性変形する領域を含む第1部分と前記第1部分の両端に設けられた第2部分とを有する芯材と、少なくとも前記第1部分の周囲を囲繞する補剛材と、を備え、前記第2部分は、前記塑性変形する領域よりも耐力が高い。
前記芯材は、前記第1部分と前記第2部分とが異なる部材で形成されてもよく、前記第2部分を形成する部材は、前記第1分部を形成する部材より耐力が高くてもよい。
前記第1部分と前記第2部分とは、溶接によって接合されていてもよい。
前記芯材は、前記第1部分と前記第2部分とは、異なる鋼種の部材で形成されていてもよい。
前記第2部分の長手方向と直交する平面で切断したときの断面積は、前記第1部分の前記長手方向と直交する平面で切断したときの断面積よりも大きくてもよい。
前記芯材は、前記第1部分と前記第2部分とは、同一の鋼種の部材で形成されていてもよい。
前記芯材は、H形鋼、I形鋼、T形鋼、Z形鋼、十字形鋼、山形鋼、及び溝形鋼から選択される形鋼であってもよい。
前記補剛材は、少なくとも前記塑性変形する領域の周囲を囲繞する外套管と、前記芯材にアンボンド材を介して接し、前記長手方向に沿って延在し、前記芯材との間に第1空間を形成し、前記外套管との間に第2空間を形成する内挿板と、前記第2空間に充填された充填材と、を備えてもよい。
前記内挿板は、前記第1部分の少なくとも一部に沿って延在する第1内挿板と、前記第2部分に沿って延在する第2内挿板とを含んでもよく、前記第1内挿板と前記第2内挿板との段差部は、シール材によって封止されてもよい。
前記内挿板と前記第2部分との間の前記第1空間において、前記第2部分に接して、前記第2部分の長手方向に沿って延在する第1補強板をさらに備えてもよい。
前記第2部分の外面に配置され、前記第2部分と接して第2部分の長手方向に沿って延在する第2補強板をさらに備えてもよい。
本発明によると、振動エネルギーの吸収性能が確保された座屈拘束ブレースを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る座屈拘束ブレースの長手方向に沿った側面の模式断面図である。 図1に示した座屈拘束ブレースの上面の模式断面図である。 図2に示したA-A線に沿った座屈拘束ブレースの断面図である。 図2に示したB-B線に沿った座屈拘束ブレースの断面図である。 本発明の一実施形態に係る座屈拘束ブレースの長手方向に沿った側面の模式断面図である。 図4に示した座屈拘束ブレースの上面の模式断面図である。 図5に示したC-C線に沿った座屈拘束ブレースの断面図である。 図5に示したD-D線に沿った座屈拘束ブレースの断面図である。 図4に示した領域Eの概略的な透視図である。 図4に示した座屈拘束ブレースの別の一例の長手方向に沿った側面の模式断面図である。 本発明の一実施形態に係る座屈拘束ブレースの一変形例の断面図である。 本発明の一実施形態に係る座屈拘束ブレースの一変形例の断面図である。 本発明の一実施形態に係る座屈拘束ブレースの一変形例の断面図である。 本発明の一実施形態に係る座屈拘束ブレースの一変形例の断面図である。 本発明の一実施形態に係る座屈拘束ブレースの一変形例の断面図である。 本発明の一実施形態に係る座屈拘束ブレースの一変形例の断面図である。 本発明の一実施形態に係る座屈拘束ブレースの一変形例の断面図である。 本発明の一実施形態に係る座屈拘束ブレースの一変形例の断面図である。 本発明の一実施形態に係る座屈拘束ブレースの一変形例の断面図である。 本発明の一実施形態に係る座屈拘束ブレースの一変形例の断面図である。
以下、本発明の各実施形態について、図面等を参照しつつ説明する。ただし、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状などについて模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。本明細書と各図において、既出の図に関して説明したものと同様の機能を備えた要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略することがある。
本明細書および図面において、同一、あるいは類似する複数の構成を総じて表記する際には同一の符号を用い、これら複数の構成のそれぞれを区別して表記する際には、さらに小文字のアルファベットを添えて表記する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る座屈拘束ブレースについて、図1、図2、図3A及び図3Bを参照して説明する。図1は、本実施形態の座屈拘束ブレース100の長手方向に沿った側面の模式断面図である。図2は、図1に示した座屈拘束ブレース100の上面の模式断面図である。図3Aは、図2に示したA-A線に沿った座屈拘束ブレース100の断面図である。図3Bは、図2に示したB-B線に沿った座屈拘束ブレース100の断面図である。
本実施形態の座屈拘束ブレース100は、芯材101と補剛材103とを備えている。
芯材101は、長手方向に引張荷重及び圧縮荷重が作用したときに塑性変形可能な鋼材から構成される。芯材101が塑性変形することにより、座屈拘束ブレース100に与えられる振動エネルギーが吸収される。芯材101を構成する鋼材としては、低降伏点鋼などの鋼材を用いることができ、例えば長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面が一定の形状を有する形鋼を用いてもよい。本実施形態では、一例として、芯材101をH形鋼から構成している場合を説明する。
芯材101は、材軸方向に圧縮又は引張の荷重を受けたとき塑性変形する塑性化部EAを含む第1鋼材(第1部分)101Aと、塑性化部の両端に設けられた非塑性化部である端部NEAに設けられた第2鋼材(第2部分)101Bとが溶接されることにより形成されている。第2鋼材101Bは、第1鋼材101Aよりも耐力が高い。本実施形態において、第1鋼材101Aと第2鋼材101Bとは互いに異なる鋼種から形成され、第2鋼材101Bは、第1鋼材101Aよりも相対的に耐力が高い。第2鋼材101Bと第1鋼材101Aとは、溶接位置121で互いに溶接されて接合される。芯材101の長手方向における溶接位置121は、後述する第1補強板113が設けられる範囲内であればよい。
第1鋼材101Aと、第2鋼材101Bは、第2鋼材101Bが第1鋼材101Aよりも高い降伏耐力を有していれば特に限定されない。一例として、第1鋼材101Aとして低降伏点鋼LY225を使用し、第2鋼材101Bとして圧延鋼材SN490Bを使用してもよい。尚、第1鋼材101Aと、第2鋼材101Bとの降伏耐力の比率は、使用する鋼材によって適宜設定することができる。
図3Aに示すように、第1鋼材101Aは、フランジ101a、101b及びウェブ101cからなる。図3Bに示すように、第2鋼材101Bは、フランジ102a、102b及びウェブ102cからなる。図1及び図2に示すように、第2鋼材101Bにおいて、フランジ102a、102b及びウェブ102cには、ボルト留めに利用される接合部117、119が設けられている。
補剛材103は、芯材101の少なくとも塑性化部EAの周囲を囲繞し、芯材101の長手方向に圧縮荷重がかかった際に芯材101が座屈することを防止する。尚、補剛材103は、接合部117、119を除く端部NEAの一部の周囲も囲繞してもよい。補剛材103は外套管105と、アンボンド材109と、内挿板111と、充填材107とを含む。補剛材103の長手方向の長さは、塑性化部EAの長手方向の長さに、図2における芯材101Aのフランジ101aのy方向の長さと、図3Aにおけるウェブ101cのz方向の長さにフランジ101a、101bの厚さを加えた値とのいずれか大きい方に1.5~3を乗じた値を、塑性化部EAの長手方向の両端にそれぞれ加えた長さであることが好ましい。
外套管105は、芯材101の塑性化部EAの周囲を囲繞する。外套管105は、鋼管から構成される。外套管105の形状は、特に限定されず、円形鋼管であってもよく、角形鋼管であってもよい。本実施形態では、外套管105が角型鋼管である場合を説明する。
アンボンド材109は、芯材101と補剛材103の後述する充填材107との間に設けられた緩衝材である。図3Aに示すように、アンボンド材109は、第1鋼材101Aのフランジ101a、101bの外面、エッジ部101d、及びエッジ部101d近傍の内面を被覆する。また、図3Bに示すように、アンボンド材109は、第2鋼材101Bのフランジ102a、102bの外面の少なくとも一部、エッジ部102dの少なくとも一部、及びエッジ部102d近傍の内面の少なくとも一部を被覆する。ここで、フランジ101a、101bの内面は、ウェブ101cに面している面である。フランジ102a、102bの内面は、ウェブ102cに面している面である。フランジ101a、101bの外面は、内面とは反対側の面である。フランジ102a、102bの外面は、内面とは反対側の面である。フランジ101a、101bのエッジ部101dは、外面と内面とを繋ぐフランジ101a、101bの側面である。フランジ102a、102bのエッジ部102dは、外面と内面とを繋ぐフランジ102a、102bの側面である。アンボンド材109としては、例えば、ブチルゴムなどを用いることができる。
内挿板111は、芯材101の長手方向に沿って延在する。内挿板111は、アンボンド材109を介してフランジ101a及びフランジ101bのエッジ部101dに接し、フランジ101a、フランジ101b及びウェブ101cの間の空間を閉塞する。また、内挿板111は、フランジ102a及びフランジ102bのエッジ部102dの少なくとも一部に接し、フランジ102a、フランジ102b及びウェブ102cの間の空間を閉塞する。第1鋼材101Aに設けられる内挿板111は、フランジ101aの内面、フランジ101bの内面、ウェブ101cとともに第1空間S1を形成する。第2鋼材101Bに設けられる内挿板111は、フランジ102aの内面、フランジ102bの内面、及びウェブ102cとともに第1空間S1を形成する。また、第1鋼材101Aに設けられる内挿板111は、外套管105、アンボンド材109によって被覆されたフランジ101aの外面、フランジ101bの外面とともに第2空間S2を形成する。第2鋼材101Bに設けられる内挿板111は、外套管105、アンボンド材109によって被覆されたフランジ102aの外面及びフランジ102bの外面とともに第2空間S2を形成する。尚、本実施形態において、内挿板111は、エッジ部101d及びエッジ部102dの一部にのみ接しているが、これに限定されるわけではない。内挿板111は、アンボンド材109を介して、フランジ101aの外面、フランジ101bの外面、フランジ102aの外面、及びフランジ102bの外面に接してもよい。
第1空間S1は、充填材107が充填されないため、非充填空間である。しかしながら、これに限定されず。第1空間S1には、バッカー材が配置されてもよい。バッカー材としては、剛性が低く、軽量で加工が容易な発砲プラスチック材料などが使用されてもよい。非充填空間を設けることにより、充填材107の量を軽減できコストを削減できるとともに、座屈拘束ブレース100の軽量化を図ることができる。
充填材107は、第2空間S2に充填される。充填材107としては、モルタルが使用される。但し、充填材107はモルタルに限られず、コンクリートや樹脂材料などが用いられてもよい。充填材107は、アンボンド材109及び内挿板111によって芯材101に付着しない。アンボンド材109があることにより、外套管105と充填材107に芯材101からの軸力が伝わらない。そのため、外套管105と充填材107は破壊することなく芯材101の座屈を防止することができる。
図1及び図2に示すように、座屈拘束ブレース100は、芯材101に接合された鋼製の第1補強板113を備えてもよい。第1補強板113は、補剛材103によって囲繞された位置から囲繞されていない位置まで突出して芯材101の長手方向に沿って設けられる。言い換えると、第1補強板113は、第1鋼材101Aと第2鋼材101Bとに跨って設けられる。図3Bに示すように、第2鋼材101Bに設けられる第1補強板113は、第1空間S1において、芯材101であるH形鋼のウェブ102cの両側にウェブ102cから所定距離だけ離隔させてウェブ102cとx方向に平行に配置し、フランジ102aとフランジ102bとが連結されるように接合されてもよい。同様に、第1鋼材101Aに設けられる第1補強板113は、第1空間S1において、芯材101であるH形鋼のウェブ101cの両側にウェブ101cから所定距離だけ離隔させてウェブ101cとx方向に平行に配置し、フランジ101aとフランジ101bとが連結されるように接合されてもよい。第1補強板113が設けられた部分は非塑性化部である端部NEAに含まれる。第1補強板113は、端部NEAが塑性変形することを防止することができる。また、第1補強板113は、長手方向(x方向)において溶接位置121を含むように設けられるため、溶接位置121における芯材101及び第1補強板113全体のyz平面の断面積が第1補強板113を設けない場合よりも大きくなり、第1鋼材101A及び第2鋼材101Bの溶接部を補強することができる。第1補強板113は、ウェブ101c、ウェブ102cに接合するように設けてもよい。第1補強板113の長さは、適宜調節される。
座屈拘束ブレース100は、第2鋼材101Bのフランジ102a、102bの外面に接合された鋼製の第2補強板115を備えてもよい。第2補強板115は、芯材101の長手方向に沿って設けられる。第2補強板115には、フランジ102a、102bに設けられた接合部119に対応する孔が設けられる。第2補強板115は、端部NEAが塑性変形することを防止することができる。第2補強板115の長さは、適宜調節される。
以上に説明したように、本実施形態に係る座屈拘束ブレース100は、芯材101の塑性化部EAを含む第1鋼材101Aと端部NEAに設けられた第2鋼材101Bとが互いに異なる鋼種から形成され、端部NEAは、塑性化部EAよりも耐力が相対的に高い。そのため、端部NEAに十分な強度が保証され、端部NEAが破壊されることを防止することができる。
また、端部NEAは塑性化部EAよりも耐力が大きく、十分な強度を有することから、端部NEAの耐力を補強する必要がなく、端部NEAにおいて芯材101のフランジ101a、101bの外面に第2補強板115を接合することを省略することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る座屈拘束ブレースについて、図4~図7を参照して説明する。第1実施形態では第1鋼材と第2鋼材とが異なる鋼種で形成されており、かつ第1鋼材の長手方向(x方向))と直交する平面で切断したときの断面積と第2鋼材の長手方向(x方向))と直交する平面で切断したときの断面積とが同じ場合を説明したが、本実施形態では第1鋼材と第2鋼材とが同一の鋼種で形成されており、かつ第1鋼材の長手方向(x方向))と直交する平面で切断したときの断面積と第2鋼材の長手方向(x方向))と直交する平面で切断したときの断面積とが異なる場合を説明する。尚、図4~図7において、図1~図3Bを参照して説明した第1実施形態に係る座屈拘束ブレース100と同一又は類似の構成については、図1~図3Bで示した参照番号と同一の参照番号を付与し、重複する説明は省略する。
図4は、本実施形態の座屈拘束ブレース400の長手方向に沿った側面の模式断面図である。図5は、図4に示した座屈拘束ブレース400の上面の模式断面図である。図6Aは、図5に示したC-C線に沿った座屈拘束ブレース400の断面図である。図6Bは、図5に示したD-D線に沿った座屈拘束ブレース400の断面図である。
座屈拘束ブレース400は、第1実施形態に係る座屈拘束ブレース100と同様に、芯材401と補剛材403とを備えている。
芯材401は、第1実施形態に係る座屈拘束ブレース100の芯材101と同様に、長手方向に引張荷重及び圧縮荷重が作用したときに伸縮する塑性変形可能な鋼材から構成される。芯材401を構成する鋼材としては、芯材101と同様に、低降伏点鋼などの鋼材を用いることができ、長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面が一定の形状を有する形鋼を用いてもよい。本実施形態では、一例として、芯材401をH形鋼から構成している場合を説明する。
芯材401は、材軸方向に圧縮又は引張荷重を受けて塑性変形する塑性化部EAを含む第1鋼材(第1芯材)401Aと、非塑性化部である端部NEAに設けられた第2鋼材(第2芯材)401Bとが溶接することにより形成されている。第2鋼材(第2芯材)401Bは、第1鋼材(第1芯材)401Aの両端に設けられている。端部NEAは、塑性化部EAよりも耐力が高い。第1実施形態に係る座屈拘束ブレース100の芯材101とは異なり、本実施形態において、芯材401の第2鋼材401Bの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積は、第1鋼材401Aの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積よりも大きい。第1鋼材401Aと、第2鋼材401Bとは、芯材401の長手方向における第1補強板113の範囲内において溶接される。ここでは、第1鋼材401Aと第2鋼材401Bとの溶接位置421は、端部NEAの補剛材103によって囲繞された部分に位置する場合を説明する。しかしながら、溶接位置421はこれに限定されず、第1補強板113が設けられる部分に位置していればよい。
図6Aは、芯材401の塑性化部EAの第1鋼材401Aの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面(図5に示すC-C線に沿った断面)を示し、図6Bは、芯材401の非塑性化部である端部NEAの第2鋼材401Bの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面(図5に示すD-D線に沿った断面)を示している。図6Aに示すように、第1鋼材401Aは、フランジ401a、401b及びウェブ401cからなる。図6Bに示すように、第2鋼材401Bは、フランジ402a、402b及びウェブ402cからなる。図6Aおよび図6Bに示すように、芯材401の端部NEAの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積、即ち第2鋼材401Bの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積は、塑性化部EAの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積、即ち第1鋼材401Aの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積よりも大きい。具体的には、図6Bに示す第2鋼材401Bのフランジ402a、402bの厚さW2は、図6Aに示す第1鋼材401Aのフランジ401a、401bの厚さW1よりも厚い(W2>W1)。
補剛材403は、芯材401の少なくとも塑性化部EAの周囲を囲繞し、芯材401の長手方向に圧縮荷重がかかった際に芯材401が座屈することを防止する。尚、補剛材403は、接合部117、119を除く端部NEAの一部の周囲も囲繞してもよい。補剛材403は外套管105と、アンボンド材109と、内挿板411と、充填材107とを含む。本実施形態において、内挿板411を除く構成は、第1実施形態において説明した補剛材103の構成と略同一である。そのため、以下では、内挿板411についてのみ詳細に説明し、内挿板411以外の構成については説明を省略する。
内挿板411は、芯材401の長手方向に沿って延在する。内挿板411は、アンボンド材109を介してフランジ401a及びフランジ401bのエッジ部401dに接し、フランジ401a、フランジ401b及びウェブ401cの間の空間を閉塞する。また、内挿板411は、アンボンド材109を介してフランジ402a及びフランジ402bのエッジ部402dに接し、フランジ402a、フランジ402b及びウェブ402cの間の空間を閉塞する。第1鋼材401Aに設けられる内挿板411は、フランジ401aの内面、フランジ401bの内面、ウェブ401cとともに第1空間S1を形成する。第2鋼材401Bに設けられる内挿板411は、フランジ402aの内面、フランジ402bの内面、及びウェブ402cとともに第1空間S1を形成する。また、第1鋼材401Aに設けられる内挿板411は、外套管105、アンボンド材109によって被覆されたフランジ401aの外面、フランジ401bの外面とともに第2空間S2を形成する。第2鋼材401Bに設けられる内挿板411は、外套管105、アンボンド材109によって被覆されたフランジ402aの外面、及びフランジ402bの外面とともに第2空間S2を形成する。図6A及び図6Bに示すように、内挿板411は、アンボンド材109を介して、フランジ401aの外面、フランジ401b、フランジ402aの外面、及びフランジ402bの外面に接してもよい。
上述したように、本実施形態において、芯材401は、第2鋼材401Bのフランジ402a、402bの厚さW2が、第1鋼材401Aのフランジ401a、401bの厚さW1よりも厚い。内挿板411は、塑性化部EAの少なくとも一部に沿って延在し、厚さW1を有する第1鋼材401Aのフランジ401a、401bのエッジ部にアンボンド材109を介して接する第1内挿板411aと、端部NEAに沿って延在し、厚さW2を有する第2鋼材401Bのフランジ402a、402bのエッジ部にアンボンド材109を介して接する第2内挿板411bとを含む。
図7は、図4に示した領域Eの概略的な透視図である。領域Eは、端部NEAの一部であり、塑性化部EAと端部NEAとの境の近傍である。領域Eには、第1鋼材401A及び第2鋼材401Bの溶接位置421並びに第1内挿板411a及び第2内挿板411bの継ぎ位置433が含まれる。
図7に示すように、第1内挿板411aは、第1鋼材401Aのフランジ401a、401bのエッジ部401dにアンボンド材109を介して接し、フランジ401a、401bを挟持する支持部412aと支持部412aを連結する連結部412bとを有する。第2内挿板411bは、第2鋼材401Bのフランジ402a、402bのエッジ部402dにアンボンド材109を介して接しフランジ402a、402bを挟持する支持部414aと支持部414aを連結する連結部414bとを有する
領域Eには、第1鋼材401A及び第2鋼材401Bの溶接位置421が設けられている。第2鋼材401Bの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積は、第1鋼材401Aの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積よりも大きい。そのため、第1内挿板411aの支持部412aと第2内挿板411bの支持部414aとの境に隙間である段差部427が生じる。具体的には、段差部427は、第2内挿板411bと第1鋼材401Aのフランジ401aの内面と第2鋼材401Bのフランジ402aとで形成される。また、段差部427は、第2内挿板411bと第1鋼材401Aのフランジ401bの内面と第2鋼材401Bのフランジ402bとで形成される。段差部427は、第2内挿板411bと芯材401(ここでは、第2鋼材401B)との間に形成される第1空間S1と繋がっているため、第1空間S1に第2空間S2から充填材107が入り込む虞がある。第1空間S1に充填材107が入り込むと、第2鋼材401Bと充填剤107が直接接触し、充填剤107及び外套管105に芯材401からの軸力が加わることにより、座屈拘束ブレース400が座屈する虞がある。
そこで、段差部427は、シール材431によって封止されることが好ましい。シール材431によって段差部427が封止されるため、第1空間S1と第2空間S2が切り離されることから、第2内挿板411bと第2鋼材401Bとの間に形成される第1空間S1に充填材107が入り込むことを防止することができる。そのため、外套管105と充填材107に軸力が伝わらないことから、外套管105と充填材107は破壊することなく芯材101の座屈を防止することができ、本実施形態に係る座屈拘束ブレース400の信頼性を向上させることができる。なお、シール材431は、段差部427の一部に設けてもよく、段差部427全体に設けられなくともよい。
第1内挿板411a及び第2内挿板411bの継ぎ位置433は、第1鋼材401A及び第2鋼材401Bの溶接位置421とは、長手方向(x方向)における位置が異なる。具体的には、第1内挿板411a及び第2内挿板411bの継ぎ位置433が溶接位置421よりも塑性化部EA側にある。そのため、長手方向(x方向)に圧縮荷重が作用し塑性化部EAが縮んだ場合、段差部427があることから、第2鋼材401Bが長手方向(x方向)に充填剤107に軸力を伝えることなく動くことができる。そのため、補剛材403が破壊されるのを防ぐことができる。
以上に説明したように、本実施形態に係る座屈拘束ブレース400は、芯材401の端部NEAに含まれる第2鋼材401Bの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積が、塑性化部EAを含む第1鋼材401Aの長手方向(x方向))と直交する平面で切断したときの断面積よりも大きい。そのため、端部NEAは塑性化部EAよりも耐力が大きく、十分な強度を有することから、端部NEAが破壊されることを防止することができる。また、端部NEAは塑性化部EAよりも耐力が大きく、十分な強度を有することから、端部NEAの耐力を補強する必要がなく、端部NEAにおいて芯材401のフランジ401a、401bの外面に第2補強板を接合することを省略することができる。
本実施形態においては、芯材401の端部NEAを構成する第2鋼材402Bのフランジ402a、402bの厚さW2が、塑性化部EAを構成する第1鋼材401Aのフランジ401a、401bの厚さW1よりも厚い場合を例に挙げて説明した。本実施形態はこれに限定されず、フランジ402a、402bの厚さに加え、第2鋼材401Bのウェブ402cの幅を第1鋼材401Aのウェブ401cの幅よりも広くしてもよい。言い換え
ると、芯材401の端部NEAの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積、即ち第2鋼材401Bの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積は、塑性化部EAの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積、即ち第1鋼材401Aの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積よりも大きければよい。
尚、本実施形態において、第1鋼材401Aと第2鋼材401Bとの溶接位置421は、端部NEAの補剛材103によって囲繞された部分に位置している。しかしながら、第1鋼材401Aと第2鋼材401Bとの溶接位置は、補剛材によって囲繞されていない部分に位置してもよい。
図8は、本実施形態の別の一例である座屈拘束ブレース400Aの長手方向に沿った側面図である。座屈拘束ブレース400Aにおいて、芯材401を構成する第1鋼材401Aと第2鋼材401Bとの溶接位置421aは、端部NEAの補剛材103によって囲繞されていない部分に位置している。このように、第1鋼材401Aと第2鋼材401Bとの溶接位置421aは、第1補強板113が設けられる部分に位置していればよい。
本実施形態においては、第1鋼材401Aと、第2鋼材401Bとは、同一の鋼種であり、第1鋼材401Aの長手方向(x方向)と直交する平面(yz平面)で切断したときの断面積と第2鋼材401Bの長手方向(x方向)と直交する平面(yz平面)で切断したときの断面積とが異なる場合を説明したが、第1鋼材401Aと、第2鋼材401Bとは互いに異なる鋼種であり、かつ第1鋼材401Aの長手方向(x方向)と直交する平面(yz平面)で切断したときの断面積と第2鋼材401Bの長手方向(x方向)と直交する平面(yz平面)で切断したときの断面積とが異なってもよい。この場合、第2鋼材401Bが第1鋼材401Aよりも高い耐力を有していることが好ましい。
(変形例)
以上に説明した第1実施形態及び第2実施形態に係る座屈拘束ブレース100、400には、様々な変更を加えることが可能である。以下、本発明に係る座屈拘束ブレースの変形例について、図9A~図13Bを参照して説明する。以下に説明する各変形例は、上述した第2実施形態の座屈拘束ブレース400の変形例として示す。しかしながら、以下に説明する各変形例は、第1実施形態の座屈拘束ブレース100に適用されてもよい。
(変形例1)
図9A及び図9Bは、図4~図7に示した座屈拘束ブレース400の一変形例の断面図である。図9Aは、図5に示したC-C線に沿った断面図に対応している。図9Bは、図5に示したD-D線に沿った断面図に対応している。
図9A及び図9Bに示した座屈拘束ブレースは、第2実施形態に係る座屈拘束ブレース400の外套管105とは異なり、補剛材803の外套管805が円形鋼管である。外套管805が円形鋼管であることを除いたその他の構成は、第2実施形態の座屈拘束ブレース400と同様である。本変形例においても、上述した第2実施形態と同様の効果が期待される。
(変形例2)
図10A及び図10Bは、図4~図7に示した座屈拘束ブレース400の一変形例の断面図である。図10Aは、図5に示したC-C線に沿った断面図に対応している。図10Bは、図5に示したD-D線に沿った断面図に対応している。
図10A及び図10Bに示した座屈拘束ブレースは、図9A、図9Bに示した座屈拘束ブレースとは異なり、芯材901として溝形鋼を用いている。芯材901は、第1鋼材901A及び第2鋼材901Bからなる。ここでは、第1鋼材901Aと第2鋼材901Bとが同一の鋼種で形成され、かつ第1鋼材901Aの長手方向(x方向)と直交する平面で切断したときの断面積と第2鋼材901Bの長手方向(x方向)と直交する平面で切断したときの断面積とが異なる場合を説明する。第1鋼材901Aは、フランジ901a、901b及びウェブ901cからなる。第2鋼材901Bは、フランジ902a、902b及びウェブ902cからなる。内挿板411aは、フランジ901a、901bのエッジ部901dに接する。また、内挿板411bは、フランジ902a、902bのエッジ部902dに接する。芯材901の外面のうち、内挿板411によって覆われていない部分は、アンボンド材109で被覆されている。
第2実施形態に係る座屈拘束ブレース400と同様に、芯材901の端部NEAの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積、即ち第2鋼材901Bの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積は、塑性化部EAの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積、即ち第1鋼材901Aの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積よりも大きい。具体的には、第2鋼材901Bのフランジ902a、902bの厚さW2は、第1鋼材901Aのフランジ901a、901bの厚さW1よりも厚い。(W2>W1)。芯材901が溝形鋼であることを除いたその他の構成は、上記変形例1の座屈拘束ブレースと同様である。本変形例においても、上述した第2実施形態と同様の効果が期待される。
(変形例3)
図11A及び図11Bは、図4~図7に示した座屈拘束ブレース400の一変形例の断面図である。図11Aは、図5に示したC-C線に沿った断面図に対応している。図11Bは、図5に示したD-D線に沿った断面図に対応している。
図11A及び図11Bに示した座屈拘束ブレースは、図9A、図9Bに示した座屈拘束ブレースとは異なり、芯材1001として山形鋼を用いている。芯材1001は、第1鋼材1001A及び第2鋼材1001Bからなる。ここでは、第1鋼材1001Aと第2鋼材1001Bとが同一の鋼種である場合を説明する。第1鋼材1001Aは、互いに連結されたエッジ部1001a、1001bからなる。第2鋼材1001Bは、互いに連結されたエッジ部1002a、1002bからなる。内挿板411は、第1鋼材1001Aのエッジ部1001a、1001bに接する。また、内挿板411は、第2鋼材1001Bのエッジ部1002a、1002bに接する。芯材1001の外面のうち、内挿板411によって覆われていない部分は、アンボンド材109で被覆されている。
第2実施形態に係る座屈拘束ブレース400と同様に、芯材1001の端部NEAの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積、即ち第2鋼材1001Bの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積は、塑性化部EAの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積、即ち第1鋼材1001Aの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積よりも大きい。具体的には、第2鋼材1001Bのエッジ部1002a、1002bの厚さW2は、第1鋼材1001Aのエッジ部1001a、1001bの厚さW1よりも厚い。(W2>W1)。芯材1001が山形鋼であることを除いたその他の構成は、上記変形例1の座屈拘束ブレースと同様である。本変形例においても、上述した第2実施形態と同様の効果が期待される。
(変形例4)
図12A及び図12Bは、図4~図7に示した座屈拘束ブレース400の一変形例の断面図である。図12Aは、図5に示したC-C線に沿った断面図に対応している。図12Bは、図5に示したD-D線に沿った断面図に対応している。
図12Aに示した座屈拘束ブレースは、図11Aに示した山形鋼と内挿板との組み合わせを2つ含む。図12Bに示した座屈拘束ブレースは、図11Bに示した山形鋼と内挿板との組み合わせを2つ含む。本変形例においても、上述した第2実施形態と同様の効果が期待される。
(変形例5)
図13A及び図13Bは、図4~図7に示した座屈拘束ブレース400の一変形例の断面図である。図13Aは、図5に示したC-C線に沿った断面図に対応している。図13Bは、図5に示したD-D線に沿った断面図に対応している。
図13A及び図13Bに示した座屈拘束ブレースは、図11A及び図11Bに示した変形例3に係る座屈拘束ブレースのさらなる変形例である。図11A及び図11Bに示した変形例3に係る座屈拘束ブレースの芯材1001は、第2実施形態に係る座屈拘束ブレース400と同様に、第1鋼材1001Aのエッジ部1001a、1001bの厚さと第2鋼材1001Bのエッジ部1002a、1002bの厚さとが異なっている。一方、本変形例に示すように、第1鋼材1201Aと第2鋼材1201Bとで芯材1001の寸法が異なるようにしてもよい。
本変形例では、図13A、図13Bに示すように、第1鋼材1201Aのエッジ部1201a、1201bの厚さと、第2鋼材1201Bのエッジ部1202a、1202bの厚さとが同一(W1)である。一方、第1鋼材1201Aと第2鋼材1201Bとでは、端部NEAを構成する第2鋼材1201Bの全体的寸法が塑性化部EAを構成する第1鋼材1201Aの寸法よりも大きい。具体的には、第2鋼材1201Bのエッジ部1202aのz方向の長さ及びエッジ部1202bのy方向の長さは、第1鋼材1201Aのエッジ部1201aのz方向の長さ及びエッジ部1201bのy方向の長さよりも長い。これにより、芯材1201の端部NEAの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積、即ち第2鋼材1201Bの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積は、塑性化部EAの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積、即ち第1鋼材1201Aの長手方向(x方向)と直交するyz平面で切断したときの断面積よりも大きくなる。
芯材1201の寸法が第1鋼材1201Aと第2鋼材1201Bとで異なっていることを除いて、本変形例は上記変形例3の座屈拘束ブレースと同様である。本変形例においても、上述した第2実施形態と同様の効果が期待される。尚、本変形例において、変形例3と同様に、第1鋼材1201Aのエッジ部1201a、1201bの厚さを、第2鋼材1201Bのエッジ部1202a、1202bの厚さより厚くしてもよい。
本発明の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。各実施形態を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
上述した各実施形態によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、または、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと理解される。
100,400:座屈拘束ブレース、101,401,901,1001,1201:
芯材、103,403,803:補剛材、105,805:外套管、107:充填材、109:アンボンド材、111,411:内挿板、113:第1補強板、115:第2補強板

Claims (9)

  1. 材軸方向に圧縮又は引張の荷重を受けたとき塑性変形する領域を含む第1部分と前記第1部分の両端に設けられた第2部分とを有する芯材と、
    少なくとも前記第1部分の周囲を囲繞する補剛材と、
    を備え、
    前記材軸方向に直交する第1方向から前記芯材の上面を見て、前記芯材の幅は、前記材軸方向に沿って一定であり、
    前記第2部分は、前記塑性変形する領域よりも耐力が高く、
    前記補剛材は、
    少なくとも前記塑性変形する領域の周囲を囲繞する外套管と、
    前記芯材にアンボンド材を介して接し、前記芯材の長手方向に沿って延在し、前記芯材との間に第1空間を形成し、前記外套管との間に第2空間を形成する内挿板と、
    前記第2空間に充填された充填材と、
    を備え、
    前記内挿板は、前記第1部分の少なくとも一部に沿って延在する第1内挿板と、前記第2部分に沿って延在する第2内挿板とを含み、
    前記第1内挿板と前記第2内挿板との段差部は、シール材によって封止される、座屈拘束ブレース。
  2. 前記芯材は、前記第1部分と前記第2部分とが異なる部材で形成され、
    前記第2部分を形成する部材は、前記第1部分を形成する部材より耐力が高い、請求項1に記載の座屈拘束ブレース。
  3. 前記第1部分と前記第2部分とは、溶接によって接合されている、請求項2に記載の座屈拘束ブレース。
  4. 前記芯材は、前記第1部分と前記第2部分とは、異なる鋼種の部材で形成されている、請求項1乃至3の何れか一項に記載の座屈拘束ブレース。
  5. 前記第2部分の長手方向と直交する平面で切断したときの断面積は、前記第1部分の前記長手方向と直交する平面で切断したときの断面積よりも大きい、請求項1乃至3の何れか一項に記載の座屈拘束ブレース。
  6. 前記芯材は、前記第1部分と前記第2部分とは、同一の鋼種の部材で形成されている、請求項5に記載の座屈拘束ブレース。
  7. 前記芯材は、H形鋼、I形鋼、T形鋼、Z形鋼、十字形鋼、山形鋼、及び溝形鋼から選択される形鋼である、請求項1乃至5の何れか一項に記載の座屈拘束ブレース。
  8. 前記内挿板と前記第2部分との間の前記第1空間において、前記第2部分に接して、前記第2部分の長手方向に沿って延在する第1補強板をさらに備える、請求項に記載の座屈拘束ブレース。
  9. 前記第2部分の外面に配置され、前記第2部分と接して第2部分の長手方向に沿って延在する第2補強板をさらに備える、請求項1乃至8の何れか一項に記載の座屈拘束ブレース。
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