JP5822203B2 - ブレースダンパー - Google Patents
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ブレース芯材の長手方向の中間部には、両端部よりも小さな断面となるように形成された降伏部が形成されている。ブレースダンパーが長手方向に所定以上の力を受けたときに降伏部が降伏することで減衰効果を発揮し、ブレースダンパーに作用する振動エネルギーを吸収することができる。
芯材の幅を大きくすると、ブレースダンパーの外形が大きくなってしまう。また、芯材の座屈を防止するために芯材を挟むように用いる溝形鋼も大きくなり、溝形鋼に規格材を使用して低コストで芯材の座屈を防止することが難しくなる。
前者のコンクリートを配置する方法は、ブレースダンパーの重量が増加したり製造コストが高くなったりする問題がある。後者の山形鋼を用いる方法は、芯材が大きくなると規格の山形鋼が使えなくなったり、製造コストが高くなったりしてしまう。
本発明のブレースダンパーは、板状に形成され、長手方向の中央部の幅が両端部の幅よりも狭く形成された主芯材と、前記主芯材に対する前記主芯材の厚さ方向の一方に配置されるとともに、前記長手方向の中央部が前記主芯材の前記中央部に接続されることなく、前記長手方向の端部が前記主芯材の前記端部にそれぞれ固定され、前記長手方向の中央部の幅が両端部の幅よりも狭く形成された補助芯材と、前記主芯材および前記補助芯材を前記厚さ方向に挟むように配置され、前記長手方向の端部が前記主芯材の前記端部にそれぞれ固定された一対の狭持部材と、それぞれの前記狭持部材における前記主芯材の幅方向の端部同士を接続する一対の接続部材と、を備えることを特徴としている。
また、上記のブレースダンパーにおいて、前記補助芯材と前記狭持部材と間に配置された弾性部材を備えることがより好ましい。
また、上記のブレースダンパーにおいて、前記補助芯材の前記厚さ方向の長さは、前記主芯材の前記厚さ方向の長さより短く設定されていることがより好ましい。
図1および図2に示すように、本実施形態のブレースダンパー1は、板状に形成された中心部材(主芯材)10と、中心部材10を中心部材10の厚さ方向Dに挟むように配置された一対の増厚部材(補助芯材)20と、中心部材10および増厚部材20を厚さ方向Dに挟むように配置された一対の溝形鋼(狭持部材)30と、溝形鋼30における中心部材10の幅方向Eの端部同士を接続する一対のカバープレート(接続部材)40とを備えている。
図3および図4に示すように、中心部材10の端部12における幅方向Eのそれぞれの縁部には、主フランジ13が設けられている。主フランジ13が設けられた中心部材10の端部12は、長手方向Fに見てH字形に形成されている。中心部材10の端部12、主フランジ13には、固定用の貫通孔12a、貫通孔13aがそれぞれ形成されている。
増厚部材20の厚さ方向Dの長さ(以下、単に「厚さ」と称する。)は、中心部材10の厚さより短く(薄く)設定されている。増厚部材20の厚さは、中心部材10の厚さの0.6倍以下に設定されていることが好ましい。増厚部材20は、自身の厚さ方向が中心部材10の厚さ方向Dと平行になるように配置されている。増厚部材20は、中央部21において、長手方向Fに直交する平面による断面積が最も小さい最小断面部位、すなわち降伏部となる。
中心部材10および増厚部材20としては、例えば、LY100やLY255などの建築構造用低降伏点鋼、SN400などの建築構造用圧延鋼材を好適に用いることができる。
図6中に、中心部材10と増厚部材20との溶接部位26を示す。本実施形態では、中心部材10に増厚部材20を固定したときに厚さ方向Dに見て、中心部材10の中央部11と増厚部材20の中央部21との形状が重なるように形成されている。すなわち、中心部材10の中央部11および増厚部材20の中央部21の幅は等しく設定されている。
この例では、幅方向Eにおいて中心部材10および増厚部材20に対して溝形鋼30がそれぞれ突出するように形成されることで、中心部材10および増厚部材20とカバープレート40との間に隙間Sが形成されている。
この例では、長手方向Fにおいて中心部材10の中央部11の一部となる範囲には、横リブ61は設けられていない。横リブ61および縦リブ62は、溝形鋼30に溶接により接続されるとともに、互いに溶接により接続されている。
ブレースダンパー1は、従来のブレースと同様に、ブレースダンパー1の長手方向Fの両端部、すなわち、中心部材10の両端部12や主フランジ13に形成された貫通孔12a、13aに挿通させたボルトなどにより不図示の建物本体と接合する。
このとき、中心部材10および一対の増厚部材20は厚さ方向Dにおいて溝形鋼30に挟まれているため、溝形鋼30が中心部材10および一対の増厚部材20の座屈を有効に防止することができ、座屈強度に優れたものとなっている。また、ブレースダンパー1が長手方向Fに引張りまたは圧縮の変動荷重を受けたときに、中心部材10および増厚部材20の中央部11、21が長手方向Fに変形して降伏することで減衰効果を発揮し、中心部材10および増厚部材20が鋼材ダンパーとして機能する。
このとき、増厚部材20と溝形鋼30と間にゴムシート50が配置されているため、溝形鋼30に対して増厚部材20が長手方向Fに相対的に滑るように移動することができる。
複数枚の板状部材を厚さ方向Dに重ねることで芯材の長手方向Fの耐力を高めているため、芯材の幅が長くならない。このため、溝形鋼30の幅も長くならず、溝形鋼として従来と同様の規格品を使うことができ、ブレースダンパー1の製造コストを抑えることができる。この場合、ブレースダンパー全体の製造コストに占める溝形鋼30のコストの割合は低下する。
従来のいわゆるCSダンパーに対して、中心部材10の端部12と増厚部材20の端部22とを溶接するだけで本実施形態のブレースダンパー1を構成できるため、ブレースダンパーの耐力を高める際の製造コストの増加を抑えることができる。
増厚部材20と溝形鋼30と間にゴムシート50が配置されている。したがって、増厚部材20と溝形鋼30とが長手方向Fに相対的に移動するのを容易にし、芯材を安定して降伏させることができる。
リブ61、62は、リブ61、62が設けられた溝形鋼30が有する一対のフランジ部32の間から外部に突出しないように形成されている。これにより、補強部材60が設けられたブレースダンパー1の外形を小さく抑えることができる。
増厚部材20の厚さは中心部材10の厚さより薄く設定されているため、中心部材10の中央部11より増厚部材20の中央部21の方が座屈しやすくなる。しかし、増厚部材20が中心部材10と溝形鋼30とにより厚さ方向Dに拘束されているため、増厚部材20の中央部21が座屈しても増厚部材20が高次モードに移行する(増厚部材20が座屈したときに波形となる増厚部材20の1つの波長が短くなる。)だけで増厚部材20の長手方向Fの耐力が低下することなく、長手方向Fに中心部材10と増厚部材20とが一体となって荷重に抵抗できることが確認されている。
このように、芯材を厚さ方向Dに分割して1枚当たりの厚さが薄くなっても、溝形鋼30の性能が充分に確保されていれば、芯材の座屈によってブレースダンパー1の耐力が低下することはない。
本実施形態において、増厚部材20の厚さを中心部材10の厚さの0.6倍以下に設定することは設計条件として必須なものではない。ただし、このように構成することで、ブレースダンパー1の両端のH型断面(接合部)の長さやフランジ厚を過大にせずに、現実的なサイズに納めることができる。
たとえば、前記実施形態では、中心部材10と増厚部材20とを同一の材料で形成した。しかし、中心部材10および増厚部材20は、低降伏点鋼や建築構造用圧延鋼材で形成されていれば、互いに異なる材料で形成されていてもよい。
補強部材70は、長手方向Fに延びるように配置されたアングル材71と、前述の縦リブ62とで構成されている。アングル材71は、長手方向Fに直交する断面形状がV字形に形成されている。
アングル材71の端部71aは溝形鋼30のウェブ部31に溶接により接続されていて、アングル材71と縦リブ62とは互いに溶接により接続されている。
補強部材70をこのように構成することで、補強部材70の断面2次モーメントを増加させ、ブレースダンパー2の曲げ剛性をさらに高めることができる。また、アングル材71により溝形鋼30のウェブ部31を幅方向Eの2カ所で拘束するため、芯材の回転捻れを伴う座屈を効果的に防止することができる。
ブレースダンパー3をこのように構成することによっても、ブレースダンパー3の曲げ剛性をさらに高めることができる。
なお、カバープレート40およびリブ部材81に代えて、これらと長手方向Fに直交する断面形状が略同一に形成された溝形鋼を備えてもよい。
ブレースダンパー1において建物本体と接合される中心部材10の端部12は、前記実施形態では長手方向Fに見てH字形に形成されていた。このブレースダンパーの端部の形状は、建物本体と接合強度に応じて、例えば長手方向Fに見て十字形になるように主フランジの取り付け位置を調節することが好ましい。
ブレースダンパー1に作用する荷重が比較的小さい場合には、ブレースダンパー1に補強部材60は設けられなくてもよい。
10 中心部材(主芯材)
11、21 中央部
12、22、35 端部
20 増厚部材(補助芯材)
30 溝形鋼(狭持部材)
40 カバープレート(接続部材)
50 ゴムシート(弾性部材)
60、70 補強部材
D 厚さ方向
E 幅方向
F 長手方向
Claims (5)
- 板状に形成され、長手方向の中央部の幅が両端部の幅よりも狭く形成された主芯材と、
前記主芯材に対する前記主芯材の厚さ方向の一方に配置されるとともに、前記長手方向の中央部が前記主芯材の前記中央部に接続されることなく、前記長手方向の端部が前記主芯材の前記端部にそれぞれ固定され、前記長手方向の中央部の幅が両端部の幅よりも狭く形成された補助芯材と、
前記主芯材および前記補助芯材を前記厚さ方向に挟むように配置され、前記長手方向の端部が前記主芯材の前記端部にそれぞれ固定された一対の狭持部材と、
それぞれの前記狭持部材における前記主芯材の幅方向の端部同士を接続する一対の接続部材と、
を備えることを特徴とするブレースダンパー。 - 前記補助芯材は、前記主芯材を前記厚さ方向に挟むように一対配置されていることを特徴とする請求項1に記載のブレースダンパー。
- 前記補助芯材と前記狭持部材と間に配置された弾性部材を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のブレースダンパー。
- 前記狭持部材における前記補助芯材とは反対側に設けられた補強部材を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のブレースダンパー。
- 前記補助芯材の前記厚さ方向の長さは、前記主芯材の前記厚さ方向の長さより短く設定されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のブレースダンパー。
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